[第1実施形態]
以下、本発明の遊技機をパチンコ機10に具体化した第1実施形態を図面に基づき説明する。
(1)パチンコ機10全体の概略構成
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されている。このパチンコ機10は機体の外郭をなす縦長方形状の外枠11を備えている。外枠11の開口前面側には、機体を構成する縦長方形状の中枠12が、開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、前枠14が横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14は、中央部に窓口14aを有するとともに、窓口14aの下方に上球皿15が一体的に組み付けられた構造を有している。前枠14の裏面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠(図示略)が組み付けられている。また、前枠14の前面には、上側枠ランプ16a、左側枠ランプ16b及び右側枠ランプ16cが設けられている。各枠ランプ16a〜16cは、図示しない発光体(本実施形態では発光ダイオード)を備えた発光手段であり、発光体にレンズ部材を覆い被せることによって構成されている。これらの枠ランプ16a〜16cでは、パチンコ機10の各種遊技の演出態様(大当り、リーチなど)に応じて点灯(点滅)・消灯などの発光演出が実行されるようになっている。
また、図1に示されるように、前枠14の左上部には、音声発生手段である左スピーカ17aが配設され、前枠14の右上部には、同じく音声発生手段である右スピーカ17bが配設されている。左スピーカ17a及び右スピーカ17bは、各種音声を出力する音声演出を実行させるためのものである。左スピーカ17a及び右スピーカ17bは前枠14の裏面側に装着され、前枠14の前面側において左スピーカ17a及び右スピーカ17bと対応する箇所には複数の放音孔が形成されている。
さらに、中枠12の前面側において前枠14の下方には、下球皿18が開閉可能に組み付けられている。下球皿18の右方には、遊技球を発射する際に遊技者によって回動操作される操作ハンドル19が装着されている。また、下球皿18の左方には、音声発生手段である下スピーカ17c等が配設されている。なお、下スピーカ17cは、各種音声を出力する音声演出を実行させるためのものであり、中枠12に装着されている。
図1,図2に示されるように、遊技盤13の遊技盤面13aには、内レール41a及び外レール41bが略円形状に敷設されている。内レール41aと外レール41bとの間に生じる発射経路には、操作ハンドル19を操作した際に発射された遊技球が通過するようになっている。また、内レール41a及び外レール41bの内側領域である遊技領域内には、遊技盤面13aの略全域に突設される複数の遊技釘81などが配設されている。遊技釘81は、遊技領域内を流下する遊技球の方向を変更するようになっている。
また、遊技盤13の遊技盤面13a上の略中央部には、演出図柄表示装置61を有する枠状のセンター役物60が装着されている。なお、本実施形態の演出図柄表示装置61は液晶式であるが、ドットマトリクス式、エレクトロルミネッセンス素子式、7セグメント式の図柄表示装置であってもよい。また、図2に示されるように、演出図柄表示装置61が備える可視表示部(表示画面)では、変動画像(または画像表示)に基づく遊技演出(表示演出)が行われるようになっている。そして、演出図柄表示装置61では、表示演出に関連して、複数種類の演出図柄E1を3列で変動表示して図柄組み合わせを導出させる演出図柄変動ゲームが行われるようになっている。なお、演出図柄E1は「1」〜「8」の8通りの数字を示す図柄である。
図1,図2に示されるように、遊技盤面13a上におけるセンター役物60(演出図柄表示装置61)の下側領域には、始動入賞口21aが形成された始動入賞装置21が配設されている。始動入賞装置21には、一対の羽根部材21bからなる普通電動役物が一体的に構成されている。一対の羽根部材21bは、普通電動役物ソレノイドSOL1(図3参照)の励磁作用により開閉するようになっている。また、始動入賞装置21の奥方には、始動入賞口21aに入球した遊技球を検知する始動口スイッチSE1(図3参照)が設けられている。始動口スイッチSE1は、始動入賞装置21への遊技球の入賞を検知したことを契機として、オン状態となり、入賞信号を出力するようになっている。一方、始動口スイッチSE1は、遊技球を検知していないときにオフ状態となり、入賞信号を出力しなくなる。なお、入賞信号が出力された場合には、特別図柄表示装置51による特別図柄変動ゲームが行われるとともに、該特別図柄変動ゲームに関連して演出図柄表示装置61による演出図柄変動ゲームが行われ、所定数(本実施形態では3個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
図1に示されるように、遊技盤面13a上における始動入賞装置21の下側領域には、大入賞装置23が配設されている。大入賞装置23には、大入賞口扉23aからなる特別電動役物が一体的に構成されている。大入賞口扉23aは、大入賞口ソレノイドSOL2(図3参照)の励磁作用により、遊技球を受け入れない閉鎖状態、及び、遊技球を受け入れやすい開放状態に切替可能になっている。本実施形態において、「閉鎖状態」とは、大入賞口扉23aが完全に閉じている状態をいい、「開放状態」とは、大入賞口扉23aが完全に開いた状態をいう。また、大入賞装置23の奥方には、入賞した遊技球を検知するカウントスイッチSE3(図3参照)が設けられている。なお、カウントスイッチSE3にて遊技球が検知された場合には、所定数(本実施形態では10個)の賞球の払い出しが行われるようになっている。
図1,図2に示されるように、遊技盤面13a上におけるセンター役物60(演出図柄表示装置61)の左側領域には、遊技球の通過を検知する機能を有するゲート25が設けられている。ゲート25の奥方には、通過した遊技球を検知するゲートスイッチSE4(図3参照)が設けられている。なお、ゲートスイッチSE4にて遊技球が検知された場合に乱数を取得し、取得した乱数が所定の乱数値であるか否かを判定した結果に基づいて普通電動役物ソレノイドSOL1が駆動される。このような判定(当り判定)によって一対の羽根部材21bが開放されるため、始動入賞装置21に遊技球が入賞しやすくなる。
図1,図2に示されるように、センター役物60の左下方には、可視表示部を備えた特別図柄表示装置51が配設されている。特別図柄表示装置51では、始動入賞装置21への遊技球の入賞を契機として、特別図柄B1を変動させる特別図柄変動ゲームが表示され、該特別図柄変動ゲームの結果として、大当り、小当り及びハズレの表示結果が表示されるようになっている。例えば、特別図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合、特別図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄B1として「1」〜「18」の18通りの数字を示す図柄が表示される。また、特別図柄変動ゲームの結果が小当りとなる場合、特別図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄B1として「0」の数字を示す図柄が表示される。さらに、特別図柄変動ゲームの結果がハズレとなる場合、特別図柄変動ゲームの終了時に、特別図柄B1としてハズレを示す「−」の図柄が表示される。特別図柄B1は、見た目上、意味をなさない図柄(文字や数字ではない図柄)である(図2参照)。
ここで、大当りとなる場合に表示される特別図柄B1は、確変図柄及び非確変図柄からなっている。確変図柄は、特別図柄変動ゲームにおいて大当りが導出される確率が高確率となる確率変動状態を開始させる契機となる図柄である。非確変図柄は、確率変動状態を開始させる契機とはならない通常状態となる図柄である。本実施形態の確変図柄は、「1」,「3」,「5」,「7」,「9」,「11」,「13」,「15」,「17」の数字を示す特別図柄B1である。一方、本実施形態の非確変図柄は、「2」,「4」,「6」,「8」,「10」,「12」,「14」,「16」,「18」の数字を示す特別図柄B1である。
さらに、本実施形態では、特別図柄表示装置51での特別図柄変動ゲームに合わせて、演出図柄表示装置61による演出図柄変動ゲームが行われる。具体的には、特別図柄変動ゲームの開始とほぼ同時に演出図柄変動ゲームが開始され、特別図柄変動ゲームの終了(大当り、小当り及びハズレのうちいずれかの表示結果が表示)とほぼ同時に演出図柄変動ゲームの結果が表示されるようになっている。なお、本実施形態では、演出図柄表示装置61で行われる演出図柄変動ゲームと特別図柄表示装置51で行われる特別図柄変動ゲームとを「変動ゲーム」と称している。
図2等に示されるように、特別図柄表示装置51の下方には、特別図柄保留表示装置Cが配設されている。特別図柄保留表示装置Cは、第1保留ランプC1、第2保留ランプC2、第3保留ランプC3及び第4保留ランプC4からなる複数(4個)の発光手段によって構成されている。保留ランプC1〜C4は、始動入賞装置21への入賞を契機として記憶された遊技球(始動保留球)が存在する場合に点灯し、始動保留球が存在しない場合に消灯する。各保留ランプC1〜C4は、始動保留球の数(始動保留球数)を示すためのものである。例えば、始動保留球が3個である場合、3個の保留ランプC1〜C3が点灯する。
ここで、「始動保留球数」とは、特別図柄B1(演出図柄E1)の変動中に始動入賞装置21に入賞した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。始動保留球数は、始動入賞装置21への遊技球の入賞により「+1」され、変動ゲームの開始により「−1」される。
図1,図2に示されるように、センター役物60の右下方には、可視表示部を備えた普通図柄表示装置53が配設されている。この普通図柄表示装置53では、ゲート25への遊技球の通過を契機として、普通図柄G1を変動させる普通図柄変動ゲームが実行され、該普通図柄変動ゲームの結果として、乱数抽選の結果を示す普通図柄G1が停止表示されるようになっている。なお、本実施形態の普通図柄G1は、当りの図柄「○」、または、ハズレの図柄「×」の2種類である。そして、当りの図柄が導出された場合(普通図柄変動ゲームに当選した場合)、普通電動役物ソレノイドSOL1が所定時間だけ駆動され、一対の羽根部材21bが開放されるようになっている。
図2等に示されるように、普通図柄表示装置53の下方には、普通図柄保留表示装置Fが配設されている。普通図柄保留表示装置Fは、第1保留ランプF1、第2保留ランプF2、第3保留ランプF3及び第4保留ランプF4からなる複数(4個)の発光手段によって構成されている。保留ランプF1〜F4は、ゲート25の通過を契機として記憶された遊技球(普通図柄保留球)が存在する場合に点灯し、普通図柄保留球が存在しない場合に消灯する。各保留ランプF1〜F4は、普通図柄保留球の数(普通図柄保留球数)を示すためのものである。例えば、普通図柄保留球が2個である場合、2個の保留ランプF1,F2が点灯する。
ここで、「普通図柄保留球数」とは、ゲート25を通過した遊技球の数を所定の最大値(本実施形態では4)の範囲で記憶した値である。普通図柄保留球数は、ゲート25への遊技球の通過により「+1」され、普通図柄変動ゲームの開始により「−1」される。
(2)パチンコ機10の電気的構成
図3,図4に示されるように、パチンコ機10は、主制御基板31、統括制御基板32、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34を備えている。主制御基板31には統括制御基板32が電気的に接続され、統括制御基板32には、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34が電気的に接続されている。
(2−1)主制御基板31の電気的構成
主制御基板31は、パチンコ機10全体を制御する『遊技制御手段』としてのメインCPU31aを備えている。メインCPU31aには、始動口スイッチSE1、カウントスイッチSE3及びゲートスイッチSE4が接続されている。また、メインCPU31aには、特別図柄表示装置51、特別図柄保留表示装置C、普通図柄表示装置53及び普通図柄保留表示装置Fが接続されている。さらに、メインCPU31aには、普通電動役物ソレノイドSOL1及び大入賞口ソレノイドSOL2が接続されている。
図4に示されるように、メインCPU31aには、メインROM31b及びメインRAM31cが電気的に接続されている。メインCPU31aは、変動ゲームに係る各種抽選に用いる当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分乱数などの各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、メインCPU31aは、更新後の値をメインRAM31cの乱数記憶領域に設定して更新前の値を書き換えている。また、メインRAM31cのフラグ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のフラグが記憶(設定)されるようになっている。メインRAM31cのタイマ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のタイマが記憶(設定)されるようになっている。また、メインRAM31cの保留球記憶領域には、始動保留球及び普通図柄保留球が記憶されるようになっている。
なお、当り判定用乱数は、変動ゲームが大当りか否かを判定する際(大当り判定時)に用いられる乱数である。また、当り判定用乱数は、変動ゲームの結果がハズレとなる場合に変動ゲームが小当りか否かを決定する際(小当り判定時)にも用いられる乱数である。大当り図柄用乱数は、変動ゲームの結果が大当りとなる場合に特別図柄B1を決定する際に用いられる乱数である。
また、図4に示されるメインROM31bには、演出図柄変動ゲーム用の変動パターンが振り分けられた変動パターン振分テーブル(図5参照)が記憶されている。変動パターンは、演出図柄表示装置61に表示される各列の図柄(演出図柄E1)が変動を開始(演出図柄変動ゲームを開始)してから全列の図柄が停止(演出図柄変動ゲームが終了)するまでの間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)の演出時間及び演出内容を特定するためのものである。なお、本実施形態の変動パターン振分テーブルには、ハズレ演出用の変動パターンP1、ハズレリーチ演出用の変動パターンP2、小当り演出用及び大当り演出用の変動パターンP3、大当り演出用の変動パターンP4が振り分けられている。各変動パターンP1〜P4には、変動パターン振分乱数の値(本実施形態では、0〜99の100通りの整数)が振り分けられている。変動パターンP1は、リーチ演出を経ることなくハズレの図柄組み合わせを表示させるハズレ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP2は、リーチ演出を経てハズレの図柄組み合わせ(中図柄が、左図柄及び右図柄とは異なる図柄で停止する図柄組み合わせ)を表示させるハズレリーチ演出のベースとなるパターンを示している。変動パターンP3は、リーチ演出を経てリーチ目の図柄組み合わせを表示させる小当り演出または大当り演出のベースとなるパターンを示している。なお、本実施形態でのリーチ目の具体例としては、「2,3,2」、「3,5,3」、「7,4,7」などを挙げることができる。また、本実施形態では、左図柄→右図柄→中図柄の順序で変動が停止するため、リーチ目とは、左図柄及び右図柄が同一の図柄となり、中図柄のみが異なる図柄となるものをいう。変動パターンP4は、リーチ演出を経て大当りの図柄組み合わせを表示させる大当り演出のベースとなるパターンを示している。なお、リーチ演出とは、左図柄及び右図柄が同一の図柄で停止した状態で中図柄を変動させた後に、確定停止して図柄組み合わせを導出させる演出をいう。
次に、図3,図4に示されるメインCPU31aが実行する特別図柄変動ゲームに係る各種処理(大当り判定、小当り判定、大当り図柄、ハズレ図柄、変動パターンの決定など)を説明する。なお、メインROM31bには、上記の各種処理に用いられるプログラム(大当り判定プログラム、大当り遊技状態付与プログラム、小当り判定プログラム、小当り遊技状態付与プログラム、特定演出実行可否判定プログラム、実行回数カウントプログラム、第1の特定演出実行プログラム、第2の特定演出実行プログラム、特定演出フラグ設定プログラム、実行回数再設定プログラム)が記憶されている。
まず、メインCPU31aは、始動口スイッチSE1からの入賞信号が入力されたか否かを判定する。入賞信号が入力されたと判定された場合、メインCPU31aは、特別図柄変動ゲームを実行させる制御を行う。具体的に言うと、メインCPU31aは、乱数抽選によって抽出されて所定の周期毎に更新される大当り図柄用乱数の値をメインRAM31cから取得し、取得した値をメインRAM31cの乱数記憶領域に格納(記憶)する。また、メインCPU31aは、始動入賞条件の成立を契機として、乱数抽選によって抽出されて所定の周期毎に更新される当り判定用乱数の値をメインRAM31cから取得し、取得した値をメインRAM31cの乱数記憶領域に格納(記憶)する。
大当り判定プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『大当り判定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、入賞信号が入力されたと判定された場合に、特別図柄変動ゲーム(変動ゲーム)の結果が大当りになるか否かを判定するようになっている。詳述すると、メインCPU31aは、変動ゲームの開始直前に、メインRAM31cの乱数記憶領域に格納されている当り判定用乱数の値とメインROM31bに記憶されている大当り判定値とを比較して変動ゲームの当否を判定する大当り判定(当り抽選)を行う。なお、本実施形態では、当り判定用乱数の採りうる数値を0〜599(全600通りの整数)としている。詳述すると、メインCPU31aは、当り判定用乱数の採りうる数値の中から6個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を600分の6(=100分の1=1.0%)として大当り判定を行う。
そして、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合(即ち、特別図柄変動ゲームの結果が大当りになると判定された場合)、図3,図4に示されるメインCPU31aは、大当り遊技状態において実行されるラウンド演出の回数(ラウンド数)を設定するようになっている。具体的に言うと、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶されている大当り図柄用乱数の値に基づいて、ラウンド数を「2」にするか「15」にするかを判定するラウンド判定(大当り種別抽選)を行う。即ち、メインCPU31aは、大当りの種類(具体的には、ラウンド数「2」となる特定の大当りであるか、ラウンド数「15」となる通常の大当りであるか)を決定する大当り種別決定手段としての機能を有している。大当り図柄用乱数の値が「7」または「14」となる場合、メインCPU31aは、大当りが特定の大当りであると判定して、ラウンド数「2」をメインRAM31cに記憶する。一方、大当り図柄用乱数の値が「1」〜「6」,「8」〜「13」,「15」〜「18」のいずれかとなる場合、メインCPU31aは、大当りが特定の大当りではなく、通常の大当りであると判定して、ラウンド数「15」をメインRAM31cに記憶する。
また、図3,図4に示されるメインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶されている大当り図柄用乱数の値に基づいて、特別図柄B1が確変図柄であるか非確変図柄であるかを判定する。本実施形態では、大当り図柄用乱数の値が「1」,「3」,「5」,「7」,「9」,「11」,「13」,「15」,「17」のいずれかであれば、特別図柄B1が確変図柄であると判定され、大当り図柄用乱数の値が「2」,「4」,「6」,「8」,「10」,「12」,「14」,「16」,「18」のいずれかであれば、特別図柄B1が非確変図柄であると判定される。
なお、メインCPU31aは、特別図柄B1が確変図柄であると判定された場合に、大当り遊技状態の終了後に開始される特別図柄変動ゲームにおいて確率変動状態を付与するようになっている。一方、メインCPU31aは、特別図柄B1が非確変図柄であると判定された場合に、大当り遊技状態の終了後に開始される特別図柄変動ゲームにおいて通常状態を付与するようになっている。
そして、特別図柄変動ゲームにおいて確率変動状態が付与された場合、図3,図4に示されるメインCPU31aは、当り判定用乱数の採りうる数値の中から60個の大当り判定値を用いて、大当りの抽選確率を600分の60(=10分の1=10%)として大当り判定を行う。即ち、確率変動状態時の大当り判定値の数は、確率変動状態前の10倍となる。なお、確率変動状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまでの間、継続されるようになっていてもよいし、複数回(例えば10000回)の図柄の変動表示が実行されるまでの間、継続されるようになっていてもよい。
小当り判定プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『小当り判定手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、大当り判定による判定結果がハズレとなる場合(当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致である場合)に、特別図柄変動ゲームの結果が小当りになるか否かを判定するようになっている。詳述すると、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に格納されている当り判定用乱数の値とメインROM31bに記憶されている小当り判定値とを比較して小当りの当否を判定する小当り判定を行う。そして、メインCPU31aは、当り判定用乱数の採りうる数値の中から40個の小当り判定値を用いて、小当りの抽選確率を600分の40(=15分の1≒6.7%)として小当り判定を行う。即ち、特別図柄変動ゲームの結果が小当りとなる確率(6.7%)は、当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致することによって特別図柄変動ゲームの結果が大当りとなる確率(1.0%)よりも高く設定される。
なお、大当り判定の判定結果が肯定(当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、図3,図4に示されるメインCPU31aは大当りを決定する。そして、メインCPU31aは、演出図柄表示装置61での演出図柄変動ゲームで導出される停止図柄(演出図柄E1)に関連する特別図柄B1を決定する。具体的に言うと、メインCPU31aは、メインRAM31cの乱数記憶領域に記憶された大当り図柄用乱数の値に基づいて「1」〜「18」のいずれか1つを示す特別図柄B1を決定する。また、小当り判定による判定結果が小当りとなる場合、メインCPU31aは、小当り図柄である「0」を示す特別図柄B1を決定する。さらに、小当り判定による判定結果が小当りとはならない場合(ハズレとなる場合)、メインCPU31aは、ハズレ図柄である「−」の図柄を特別図柄B1として決定する。
特定演出実行可否判定プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『特定演出実行可否判定手段』として機能させるプログラムである。即ち、メインCPU31aは、大当り判定及び小当り判定の結果に基づいて、変動ゲームにおいてリーチ演出(特定演出)を実行するか否かを判定するリーチ演出実行可否判定(特定演出実行可否判定)を行う。そして、メインCPU31aは、大当り判定の判定結果が肯定の場合、及び、小当り判定の判定結果が肯定の場合に、リーチ演出実行可と判定する。
また、大当り判定及び小当り判定の結果がともに否定となってリーチ演出実行否と判定された場合であっても、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている振分種別カウント回数がメインROM31bに記憶されている特定値(本実施形態では、28回=「1CH」、または、59回=「3BH」)に到達したか否かの判定を行う。そして、メインCPU31aは、振分種別カウント回数が特定値に到達した場合に、リーチ演出実行可と判定する。なお、「振分種別カウント回数」とは、前回にリーチ演出実行可と判定された変動ゲームからのリーチ演出実行否と判定された変動ゲームの実行回数をいう。
実行回数カウントプログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『実行回数カウント手段』として機能させるプログラムである。即ち、メインCPU31aは、変動ゲームが実行される度に、振分種別カウント回数を1回(=「01H」)ずつ減算(カウント)するようになっている。
実行回数再設定プログラムとは、メインCPU31aを『実行回数再設定手段』として機能させるプログラムである。即ち、メインCPU31aは、小当り判定による判定結果が小当りとなる場合に、振分種別カウント回数を初期値(本実施形態では99回=「63H」)に再設定する。また、メインCPU31aは、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「2」となる特定の大当りとなる場合にも、振分種別カウント回数を初期値に再設定する。なお、振分種別カウント回数が特定値(28回または59回)に到達して強制的にリーチ演出が実行される場合には、振分種別カウント回数は初期値に再設定されないようになっている。
特定演出フラグ設定プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『特定演出フラグ設定手段』として機能させるプログラムである。即ち、メインCPU31aは、リーチ演出が実行されるか否かを示す振分種別フラグ(特定演出フラグ)をメインRAM31cのフラグ記憶領域に記憶(設定)させるようになっている。つまり、メインRAM31cは、『特定演出フラグ記憶手段』としての機能を有している。詳述すると、メインCPU31aは、振分種別カウント回数が特定値(28回または59回)に到達した場合に、リーチ演出が実行されることを示す振分種別フラグとして「02H」を設定(メインRAM31cに記憶)するようになっている。そして、メインCPU31aは、振分種別カウント回数が減算(カウント)されて27回または58回に到達した場合に、リーチ演出が実行されないことを示す振分種別フラグとして「01H」を設定(メインRAM31cに記憶)するようになっている。なお、振分種別カウント回数が27回、28回、58回、59回とは異なる回数(1〜26回、29〜57回、60〜99回のいずれか)に到達した場合にも、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「01H」を設定(メインRAM31cに記憶)する。さらに、小当り判定による判定結果が小当りになる場合にも、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「01H」を設定(メインRAM31cに記憶)する。
そして、大当り判定による判定結果が肯定(大当り)となる場合に、図3,図4に示されるメインCPU31aは、リーチ演出を実行させるようになっている。詳述すると、大当り判定による判定結果が肯定(大当り)となることによってリーチ演出実行可と判定された場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから大当り演出用の変動パターンP4を決定する。また、大当り判定による判定結果が肯定(大当り)となることによってリーチ演出実行可と判定された場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「2」となる特定の大当りとなる場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから大当り演出用(及び小当り演出用)の変動パターンP3を決定する。
第2の特定演出実行プログラムとは、メインCPU31aを『第2の特定演出実行手段』として機能させるプログラムである。即ち、メインCPU31aは、小当り判定による判定結果が肯定(小当り)となる場合に、リーチ演出を実行させるようになっている。詳述すると、メインCPU31aは、小当り判定の判定結果が肯定となることによってリーチ演出実行可と判定された場合に、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから小当り演出用(及び大当り演出用)の変動パターンP3を決定する。即ち、メインCPU31aは、小当り判定による判定結果が小当りとなる場合に、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「2」となる特定の大当りとなる場合と同一の変動パターンを決定する。
第1の特定演出実行プログラムとは、図3,図4に示されるメインCPU31aを『第1の特定演出実行手段』として機能させるプログラムである。即ち、メインCPU31aは、振分種別カウント回数が特定値(本実施形態では、28回または59回)に到達した場合、換言すると、振分種別フラグとして「02H」が設定(メインRAM31cに記憶)されている場合に、リーチ演出を実行させるようになっている。詳述すると、メインCPU31aは、振分種別カウント回数が特定値に到達することによってリーチ演出実行可と判定された場合に、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルからハズレリーチ演出用の変動パターンP2を決定する。なお、大当り判定及び小当り判定の判定結果が否定となるとともに、振分種別カウント回数が特定値に到達していないことによって、リーチ演出実行否と判定された場合には、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルからハズレ演出用の変動パターンP1を決定する。
さらに、図3,図4に示されるメインCPU31aは、特別図柄表示装置51に特別図柄B1を表示させる制御を行う。詳述すると、メインCPU31aは、特別図柄B1及び変動パターンを決定すると、変動パターンごとに対応付けられた変動時間を特別図柄タイマとしてメインRAM31cのタイマ記憶領域に設定(記憶)し、特別図柄表示装置51に特別図柄B1の変動を開始させる。
また、メインCPU31aは、統括制御基板32の統括制御CPU32aに対して制御を指示する際、制御コマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート35及び出力バッファ36を介して所定のタイミングで出力する。具体的に言うと、メインCPU31aは、最初に、変動パターンを指定するとともに図柄の変動開始を指示する変動パターン指定コマンドを生成し、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降のコマンド出力処理で出力される。次に、メインCPU31aは、特別図柄B1を指定する特別図柄指定コマンドを、制御コマンドとして設定(メインRAM31cに記憶)する。そして、ここでセットされた制御コマンドは、次回以降のコマンド出力処理で出力される。また、メインCPU31aは、変動開始時に設定した特別図柄タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。そして、特別図柄タイマが0msになると、メインCPU31aは、特別図柄B1及び演出図柄E1の停止を指示する図柄停止コマンドを、制御コマンドとして設定(出力)する。
また、図3,図4に示されるメインCPU31aは、制御信号の出力タイミングに合わせて、統括制御基板32に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート35及び出力バッファ36を介して出力するようになっている。
大当り遊技状態付与プログラムとは、メインCPU31aを『大当り遊技状態付与手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合に、大入賞装置23が大当り用の開放状態となる大当り遊技状態を付与するようになっている。なお、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「15」となる通常の大当りとなる場合に付与される大当り遊技状態では、1回のオープニング演出と、15回のラウンド演出と、1回のエンディング演出とが実行される。また、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「2」となる特定の大当りとなる場合に付与される大当り遊技状態では、1回のオープニング演出と、2回のラウンド演出と、1回のエンディング演出とが実行される。オープニング演出は、大入賞装置23が閉鎖状態である場合であって、大当り遊技状態が開始されるときに実行されるようになっている。各ラウンド演出は、大入賞口ソレノイドSOL2の励磁作用によって大入賞装置23が閉鎖状態から開放状態に切り替えられる場合に実行されるようになっている。1回当りのラウンド演出は、大入賞装置23が開放状態に切り替えられてから閉鎖状態に切り替えられるまでの間に実行されるようになっている。また、エンディング演出は、大入賞装置23が開放状態から閉鎖状態に切り替えられる場合であって、大当り遊技状態が終了されるとき(本実施形態では、2回目または15回目のラウンド演出の終了時)に実行されるようになっている。
そして、図3,図4に示されるメインCPU31aは、図柄停止コマンドが出力された後に、オープニング演出の開始を指示するオープニング指定コマンドを生成し、制御コマンドとして出力する。次に、メインCPU31aは、メインRAM31cにラウンド数「15」が記憶されている場合に、第1〜第15のラウンド演出の開始を指示するラウンド指定コマンドを制御コマンドとして順番に出力する。また、メインCPU31aは、メインRAM31cにラウンド数「2」が記憶されている場合に、第1,第2のラウンド演出の開始を指示するラウンド指定コマンドを制御コマンドとして順番に出力する。その後、メインCPU31aは、エンディング演出の開始を指示するエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして出力する。
小当り遊技状態付与プログラムとは、メインCPU31aを『小当り遊技状態付与手段』として機能させるためのプログラムである。即ち、メインCPU31aは、小当り判定による判定結果が小当りとなる場合に、大入賞装置23の大入賞口扉23aが小当り用の開放状態となる小当り遊技状態を付与するようになっている。なお、小当り遊技状態の演出内容は、2回のラウンド演出が実行された後に大当り遊技状態が付与される大当りでの演出内容と同じである。具体的に言うと、小当り遊技状態では、1回の小当り用オープニング演出と、大入賞口扉23aの開放状態への切り替えを2回行う演出と、1回の小当り用エンディング演出とが実行される。小当り用オープニング演出は、小当り遊技状態が開始されるときに実行されるようになっている。小当り用エンディング演出は、小当り遊技状態が終了されるときに実行されるようになっている。
また、上記したように、小当り遊技状態では、大入賞口ソレノイドSOL2の励磁作用によって大入賞口扉23aが閉鎖状態→開放状態→閉鎖状態に切り替えられる演出が2回実行されるようになっている。即ち、小当り遊技状態での大入賞装置23の開放態様(大入賞口扉23aの動き)は、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「2」となる特定の大当りとなる場合に付与される大当り遊技状態での大入賞装置23の開放態様(大入賞口扉23aの動き)と同じである。このため、大入賞口扉23aが2回開閉すると、遊技者は、特別図柄変動ゲームの結果が小当りであるのか大当りであるのかを判別できなくなる。
(2−2)統括制御基板32の電気的構成
図3に示されるように、統括制御基板32は統括制御CPU32aを備え、統括制御CPU32aには、統括ROM(図示略)及び統括RAM(図示略)が接続されている。統括制御CPU32aは、遊技演出の決定のために用いる各種乱数の値を所定の周期ごとに更新している。そして、統括制御CPU32aは、更新後の値を統括RAMの設定領域に設定して更新前の値を書き換えている。例えば、統括RAMの乱数記憶領域には、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ中図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数などが記憶されている。統括RAMのフラグ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のフラグが記憶(設定)されるようになっている。統括RAMのタイマ記憶領域には、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種のタイマが記憶(設定)されるようになっている。
ところで、変動パターン指定コマンドが入力されると、図3に示される統括制御CPU32aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを統括RAMに記憶するようになっている。また、特別図柄指定コマンドが入力されると、統括制御CPU32aは、特別図柄指定コマンドが指定する特別図柄B1を統括RAMに記憶するようになっている。さらに、統括制御CPU32aは、統括RAMに記憶した変動パターンに応じた図柄変動時間を確認し、その図柄変動時間を変動中タイマとして統括RAMにセット(一時的に記憶)する。そして、統括制御CPU32aは、変動中タイマとして記憶された図柄変動時間の減算を開始させるようになっている。このとき、図柄変動時間は、所定の割込み周期(4ms)ごとに減算される。
さらに、図3に示される統括制御CPU32aは、統括RAMに記憶されている特別図柄B1と変動パターンとに基づいて、演出図柄変動ゲームの終了時に演出図柄表示装置61に停止表示される演出図柄E1を生成するようになっている。例えば、統括RAMに記憶されている特別図柄B1が「1」〜「18」のいずれかであって、統括RAMに記憶されている変動パターンが大当り演出用の変動パターンP4である場合、統括制御CPU32aは大当りを決定する。この場合、統括制御CPU32aは、演出図柄表示装置61に最終的に停止させる演出図柄E1(演出図柄左、中、右)を、全列が同一種類の図柄となるように生成する。具体的に言うと、統括制御CPU32aは、特別図柄B1に基づいて、演出図柄左、演出図柄中及び演出図柄右(各演出図柄は同一種類)を生成する。例えば、特別図柄B1が「1」または「2」であれば演出図柄E1を「1」とし、特別図柄B1が「3」または「4」であれば演出図柄E1を「2」とする。この生成された演出図柄E1(演出図柄左、中、右)が、演出図柄表示装置61に最終的な図柄組み合わせとして導出される。そして、統括制御CPU32aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。
また、統括RAMに記憶されている特別図柄B1が「0」〜「18」のいずれかであって、統括RAMに記憶されている変動パターンが変動パターンP3である場合、図3に示される統括制御CPU32aは特定の大当りまたは小当りであると決定する。この場合、統括制御CPU32aは、演出図柄左、中、右を、リーチ目を構成する図柄となるように生成する。具体的に言うと、統括制御CPU32aは、演出図柄左を例えば「2」とし、演出図柄中を例えば「3」とし、演出図柄右を例えば「2」とする。そして、統括制御CPU32aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。
統括RAMに記憶されている特別図柄B1が「−」であって、統括RAMに記憶されている変動パターンがハズレリーチ演出用の変動パターンP2であって、振分種別カウント回数が特定値に到達することによってリーチ演出実行可と判定された場合、図3に示される統括制御CPU32aはハズレリーチを決定する。この場合、統括制御CPU32aは、演出図柄左、中、右を、左列と右列とが同一種類の図柄で、中列が左右2列とは異なる種類の図柄となるように決定する。具体的には、ハズレ左図柄用乱数の値に基づいて演出図柄左及び演出図柄右(両演出図柄は同一種類)を生成する。そして、ハズレ中図柄用乱数の値に基づいて演出図柄中を生成する。ハズレ中図柄用乱数の値とハズレ左図柄用乱数の値(またはハズレ右図柄用乱数の値)とが一致していた場合、統括制御CPU32aは、演出図柄中と演出図柄左(または演出図柄右)とが一致しないように演出図柄中を生成する。そして、統括制御CPU32aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。本実施形態では、ハズレ左図柄用乱数、ハズレ右図柄用乱数及びハズレ中図柄用乱数の各乱数の採りうる数値を0〜9の10通りの整数とし、図柄の種類ごとに1つの数値が対応付けられている。
統括RAMに記憶されている特別図柄B1が「−」であって、統括RAMに記憶されている変動パターンがハズレ演出用の変動パターンP1である場合、図3に示される統括制御CPU32aはハズレを決定する。この場合、統括制御CPU32aは、演出図柄左、中、右を、全列が同一種類の図柄とならないように(即ち、大当りの図柄組み合わせとならないように)生成する。また、統括制御CPU32aは、演出図柄左、中、右を、リーチ目の図柄組み合わせとならないように生成する。そして、統括制御CPU32aは、生成した演出図柄左、演出図柄中、演出図柄右に対応したデータを統括RAMに記憶する。
なお、統括制御CPU32aは、統括RAMに記憶されている変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御基板33の表示制御CPU33a、及び、音声・ランプ制御基板34の音声・ランプ制御CPU34aに出力するようになっている。これにより、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34が実行する遊技演出の具体的な内容が、統括制御基板32によって統括的に制御される。
さらに、図3に示される統括制御CPU32aは、演出図柄E1の演出図柄左を指定する演出図柄左指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33aに出力する。同様に、統括制御CPU32aは、演出図柄E1の演出図柄右を指定する演出図柄右指定コマンド、及び、演出図柄E1の演出図柄中を指定する演出図柄中指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33aに出力する。
その後、統括制御CPU32aは、統括RAMに記憶されている変動中タイマを割込み(4ms)ごとに減算する。さらに、統括制御CPU32aは、変動中タイマが0msになった場合に、変動中タイマの減算を終了する。その後、メインCPU31aから図柄停止コマンドが入力されると、統括制御CPU32aは、入力された図柄停止コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。
また、メインCPU31aからオープニング指定コマンドが入力されると、図3に示される統括制御CPU32aは、入力されたオープニング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。次に、メインCPU31aから第1〜第15のラウンド演出用または第1,第2のラウンド演出用のラウンド指定コマンドが入力されると、統括制御CPU32aは、入力されたラウンド指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。その後、メインCPU31aからエンディング指定コマンドが入力されると、統括制御CPU32aは、入力されたエンディング指定コマンドを、制御コマンドとして表示制御CPU33a及び音声・ランプ制御CPU34aに出力する。
なお、統括制御CPU32aは、上記各制御コマンドなどを制御信号(8ビット信号)とし、その信号を出力ポート(図示略)及び出力バッファ(図示略)を介して所定のタイミングで出力する。また、統括制御CPU32aは、制御信号の出力タイミングにあわせて、表示制御基板33及び音声・ランプ制御基板34に対し制御信号を構成する制御コマンドの読み込みを指示するための読込信号(INT信号、または、ストローブ信号)を出力ポート及び出力バッファを介して出力するようになっている。
(2−3)表示制御基板33の電気的構成
図3に示されるように、表示制御基板33は表示制御CPU33aを備えており、表示制御CPU33aには表示ROM(図示略)及び表示RAM(図示略)が接続されている。表示RAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、表示ROMには、演出図柄変動ゲームが行われる際に用いられる複数種類の表示演出データが記憶されている。表示演出データとは、表示制御CPU33aが、演出図柄表示装置61の表示内容(図柄変動など)を制御するための情報、即ち、演出図柄表示装置61に表示演出の実行を指示するための情報である。
さらに、表示ROMには、演出図柄変動ゲーム後の大当り遊技状態において用いられる1種類のオープニング演出用表示演出データ、15種類のラウンド演出用表示演出データ、及び、1種類のエンディング演出用表示演出データが記憶されている。オープニング演出用表示演出データは、オープニング演出に対応付けて記憶されている。各ラウンド演出用表示演出データは、第1〜第15のラウンド演出ごとに対応付けて記憶されている。エンディング演出用表示演出データは、エンディング演出に対応付けて記憶されている。オープニング演出用表示演出データ、ラウンド演出用表示演出データ及びエンディング演出用表示演出データとは、図3に示される表示制御CPU33aが、演出図柄表示装置61にオープニング演出、第1〜第15のラウンド演出及びエンディング演出の実行を指示するための情報である。
そして、統括制御CPU32aから変動パターン指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを表示RAMに記憶するようになっている。また、表示制御CPU33aは、統括制御CPU32aから演出図柄左指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄左を表示RAMに記憶するようになっている。同様に、表示制御CPU33aは、統括制御CPU32aから演出図柄右指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄右を表示RAMに記憶し、演出図柄中指定コマンドが入力されると、同コマンドが指定する演出図柄中を表示RAMに記憶するようになっている。
その後、図3に示される統括制御CPU32aから図柄停止コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、変動開始時に入力されて表示RAMに記憶された演出図柄左、右、中に基づいて、演出図柄表示装置61に演出図柄E1の停止を指示するようになっている。これにより、指定された演出図柄E1が停止して、演出図柄表示装置61に表示される。
また、変動パターン指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された複数種類の表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、変動パターン指定コマンドや表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されている表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置61に出力する。その結果、演出図柄表示装置61は、図柄信号に基づき所定の表示(演出図柄変動ゲームなど)を行うことができるようになる。
さらに、オープニング指定コマンドが入力されると、表示制御CPU33aは、表示ROMに設定されたオープニング演出用表示演出データを設定(生成)して、設定したオープニング演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、オープニング指定コマンドやオープニング演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているオープニング演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置61に出力する。その結果、演出図柄表示装置61は、図柄信号に基づき所定の表示を行うことができるようになる。
ラウンド指定コマンドが入力されると、図3に示される表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶された15種類のラウンド演出用表示演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定したラウンド演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、ラウンド指定コマンドやラウンド演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているラウンド演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置61に出力する。その結果、演出図柄表示装置61は、図柄信号に基づき所定の表示を行うことができるようになる。
エンディング指定コマンドが入力されると、図3に示される表示制御CPU33aは、表示ROMに記憶されたエンディング演出用表示演出データを設定(生成)して、設定したエンディング演出用表示演出データを表示RAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、表示制御CPU33aは、エンディング指定コマンドやエンディング演出用表示演出データに基づいて表示制御を行うようになる。より詳しくは、表示制御CPU33aは、表示RAMに記憶されているエンディング演出用表示演出データを図柄信号に変換し、演出図柄表示装置61に出力する。その結果、演出図柄表示装置61は、図柄信号に基づき所定の表示を行うことができるようになる。
(2−4)音声・ランプ制御基板34の電気的構成
図3に示されるように、音声・ランプ制御基板34は音声・ランプ制御CPU34aを備えており、音声・ランプ制御CPU34aには音声・ランプROM(図示略)及び音声・ランプRAM(図示略)が接続されている。音声・ランプRAMには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が一時的に記憶(設定)されるようになっている。
また、音声・ランプROMには、演出図柄変動ゲームが行われる際に用いられる複数種類の発光演出データ及び複数種類の音声演出データが記憶されている。発光演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、枠ランプ16a〜16cの発光出力態様を制御するための情報である。また、音声演出データとは、音声・ランプ制御CPU34aが、スピーカ17a〜17cの音声出力態様(効果音の種類、言語音声の種類、音声出力時間など)を制御するための情報である。
さらに、音声・ランプROMには、演出図柄変動ゲーム後の大当り遊技状態において用いられる1種類のオープニング演出用演出データ、15種類のラウンド演出用演出データ、及び、1種類のエンディング演出用演出データが記憶されている。オープニング演出用演出データは、オープニング演出に対応付けて記憶されている。各ラウンド演出用演出データは、第1〜第15のラウンド演出に対応付けて記憶されている。エンディング演出用演出データは、エンディング演出に対応付けて記憶されている。オープニング演出用演出データ、ラウンド演出用演出データ及びエンディング演出用演出データとは、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aが、枠ランプ16a〜16c及びスピーカ17a〜17cにオープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出の実行を指示するための情報である。
そして、統括制御CPU32aから変動パターン指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンを音声・ランプRAMに記憶するようになっている。
その後、統括制御CPU32aから図柄停止コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、枠ランプ16a〜16cの発光停止を指示するとともに、スピーカ17a〜17cの音声出力停止を指示するようになっている。
また、変動パターン指定コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の発光演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した発光演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、変動パターン指定コマンドに対応する発光演出データに基づいて発光制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている発光演出データを発光制御信号に変換し、枠ランプ16a〜16cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cは、発光制御信号に基づき所定の発光動作(点灯、点滅など)を行うことができるようになる。
また、変動パターン指定コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶された複数種類の音声演出データのうちいずれか1つを設定(生成)して、設定した音声演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、変動パターン指定コマンドに対応する音声演出データに基づいて音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されている音声演出データを音声信号に変換し、スピーカ17a〜17cに出力する。その結果、スピーカ17a〜17cは、音声信号に基づき所定の出力動作(音声の出力)を行うことができるようになる。
さらに、オープニング指定コマンドが入力されると、図3に示される音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたオープニング演出用演出データを設定(生成)して、設定したオープニング演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、オープニング指定コマンドやオープニング演出用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。ラウンド指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたラウンド演出用演出データを設定(生成)して、設定したラウンド演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、ラウンド指定コマンドやラウンド演出用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。エンディング指定コマンドが入力されると、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプROMに記憶されたエンディング演出用演出データを設定(生成)して、設定したエンディング演出用演出データを音声・ランプRAMの記憶領域に記憶させるようになっている。これにより、音声・ランプ制御CPU34aは、エンディング指定コマンドやエンディング演出用演出データに基づいて発光制御や音声制御を行うようになる。より詳しくは、音声・ランプ制御CPU34aは、音声・ランプRAMに記憶されているオープニング演出用演出データ、ラウンド演出用演出データ及びエンディング演出用演出データを発光制御信号や音声信号に変換し、枠ランプ16a〜16cやスピーカ17a〜17cに出力する。その結果、枠ランプ16a〜16cやスピーカ17a〜17cは、発光制御信号や音声信号に基づき所定の発光や音声出力を行うことができるようになる。
次に、主制御基板31のメインCPU31aによって行われる処理について説明する。メインCPU31aは、図6に示すようなタイマ割込処理を実行する。なお、この処理を行うためのプログラムは、メインCPU31aにおいて所定の割込み周期ごとに(4msごとに)実行される。
図6において、メインCPU31aは、ステップS10の処理(入力処理)へ移行し、図7に示すサブルーチンを実行する。図7のサブルーチンは、ステップS100〜S140の処理からなる。ステップS100において、メインCPU31aは、始動入賞装置21に設けられた始動口スイッチSE1により、遊技球が入賞したか否かを判定する。遊技球が入賞した場合(ステップS100:Y)、メインCPU31aはステップS110の処理へ移行する。一方、遊技球が入賞していない場合(ステップS100:N)、メインCPU31aは、ステップS110〜S140の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。
ステップS110において、メインCPU31aは、ステップS120にて加算され、ステップS210にて減算される始動保留球数が、現時点で「4」未満であるか否かを判定する。始動保留球数が4未満である場合(ステップS110:Y)、メインCPU31aはステップS120の処理へ移行する。一方、始動保留球数が4より多い場合(ステップS110:N)、メインCPU31aは、始動保留球数をそれ以上加算することなく、ステップS120〜S140の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。即ち、本実施形態のパチンコ機10では、始動保留球数の上限が4個に設定されている。
ステップS120においては、ステップS100にて遊技球が入賞したと判定され、ステップS110にて始動保留球数が4未満であると判定されているため、メインCPU31aは、始動保留球数を1加算して、ステップS130の処理へ移行する。ステップS130において、メインCPU31aは、当り判定用乱数を取得してステップS140の処理へ移行する。なお、ここで取得した当り判定用乱数は、ステップS230の処理(大当り判定)を行う際に用いられる。ステップS140において、メインCPU31aは、ステップS130にて取得した当り判定用乱数を、メインRAM31cに記憶する。そして、メインCPU31aは本サブルーチンを終了する。
図7に示されるサブルーチンが終了すると、メインCPU31aは、図6に示されるステップS20の処理へ移行する。ステップS20において、メインCPU31aは、変動ゲームが行われているか否かを判定する。変動ゲームが行われている場合(ステップS20:Y)、メインCPU31aは、ステップS30の処理を行わずに、ステップS40の処理へ移行する。一方、変動ゲームが行われていない場合(ステップS20:N)、メインCPU31aは、ステップS30の処理(変動ゲーム開始処理1)へ移行し、図8に示すサブルーチンを実行する。
図8のサブルーチンは、ステップS200〜S320の処理からなる。ステップS200において、メインCPU31aは、現時点の始動保留球数が「0」であるか否かを判断する。始動保留球数が0以外(1〜4)である場合(ステップS200:N)、メインCPU31aは、変動ゲームを開始させるためにステップS210の処理へ移行する。一方、始動保留球数が0である場合(ステップS200:Y)、メインCPU31aは、始動保留球数をそれ以上減算することなく、ステップS210〜S320の処理を行わずに、本サブルーチンを終了する。
ステップS210において、メインCPU31aは、始動保留球数を1減算して、ステップS220の処理へ移行する。ステップS220において、メインCPU31aは、振分種別カウント回数を1減算(「01H」減算)して、ステップS230の処理へ移行する。ステップS230において、メインCPU31aは、ステップS140にてメインRAM31cに記憶した当り判定用乱数と、大当り判定値とを比較する大当り判定を行う。大当り判定による判定結果が否定となる場合(ステップS230:N)、メインCPU31aはステップS270の処理へ移行する。一方、比較結果が一致の場合(ステップS230:Y)、メインCPU31aはステップS240の処理へ移行する。
ステップS240において、メインCPU31aは、大当りが「ラウンド数「2」となる特定の大当り」であるか否かを判定する。大当りが特定の大当りである場合(ステップS240:Y)、メインCPU31aはステップS250の処理へ移行する。ステップS250において、メインCPU31aは、振分種別カウント回数を初期値(99回=「63H」)に設定(メインRAM31cに記憶)して、ステップS260の処理へ移行する。一方、大当りが特定の大当りではなく、ラウンド数「15」となる通常の大当りである場合(ステップS240:N)、メインCPU31aは、ステップS250の処理を行わずに、ステップS260の処理へ移行する。ステップS260において、メインCPU31aは、リーチ演出が実行される変動パターンを決定する。詳述すると、通常の大当りである場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから大当り演出用の変動パターンP4を決定する。また、特定の大当りである場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから大当り演出用の変動パターンP3を決定する。そして、メインCPU31aは、ステップS320の処理へ移行する。
また、ステップS270において、メインCPU31aは、ステップS140にてメインRAM31cに記憶した当り判定用乱数と、小当り判定値とを比較する小当り判定を行う。小当り判定による判定結果が肯定(小当り)の場合(ステップS270:Y)、メインCPU31aはステップS300の処理へ移行する。一方、小当り判定による判定結果が否定の場合(ステップS270:N)、メインCPU31aはステップS280の処理へ移行する。
ステップS280において、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「02H」が設定(メインRAM31cに記憶)されているか否か、即ち、リーチ演出が実行されるか否かを判定する。振分種別フラグとして「02H」が設定されている場合(ステップS280:Y)、メインCPU31aはステップS310の処理へ移行する。一方、振分種別フラグとして「02H」ではなく「01H」が設定されている場合(ステップS280:N)、メインCPU31aはステップS290の処理へ移行する。ステップS290において、メインCPU31aは、リーチ演出が実行されない変動パターンを決定する。詳述すると、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルからハズレ演出用の変動パターンP1を決定する。そして、メインCPU31aは、ステップS320の処理へ移行する。
また、上記ステップS300において、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「01H」を設定(メインRAM31cに記憶)するとともに、振分種別カウント回数を初期値(99回=「63H」)に設定(メインRAM31cに記憶)して、ステップS310の処理へ移行する。ステップS310において、メインCPU31aは、リーチ演出が実行される変動パターンを決定する。詳述すると、小当り判定による判定結果が肯定(小当り)である場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルから小当り演出用の変動パターンP3を決定する。また、小当り判定による判定結果が否定である場合、メインCPU31aは、メインRAM31cから変動パターン振分乱数の値を読み出し、該値に基づき、変動パターン振分テーブルからハズレリーチ演出用の変動パターンP2を決定する。そして、メインCPU31aは、ステップS320の処理へ移行する。
ステップS320(図柄決定処理)において、メインCPU31aは、今回行われる特別図柄変動ゲームにおける停止図柄(最終的に停止させる特別図柄B1)を決定して、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS230の大当り判定にて肯定と判定された場合(即ち、特別図柄変動ゲームの結果が大当りとなる場合)、メインCPU31aは、特別図柄B1として「1」〜「18」の18通りの数字を示す図柄を決定する。また、ステップS270の小当り判定にて肯定と判定された場合(即ち、特別図柄変動ゲームの結果が小当りとなる場合)、メインCPU31aは、特別図柄B1として「0」の数字を示す図柄を決定する。さらに、ステップS270の小当り判定にて否定と判定された場合(特別図柄変動ゲームの結果がハズレとなる場合)、メインCPU31aは、特別図柄B1としてハズレを示す「−」の図柄を決定する。そして、メインCPU31aは、ステップS320で決定した特別図柄B1を特別図柄指定コマンドとして表示制御基板33の表示制御CPU33aに出力する。
図8に示されるサブルーチンが終了すると、メインCPU31aは、図6に示されるステップS40の処理へ移行する。ステップS40において、メインCPU31aは、ステップS10の処理が開始されてから4ms経過するまで待機する。4msが経過した後、メインCPU31aは、再びステップS10の処理へ移行する。
次に、主制御基板31のメインCPU31aによって行われる処理(変動ゲーム終了処理)について説明する。なお、変動ゲーム終了処理は、変動ゲームの終了時に行われる処理である。また、変動ゲーム終了処理を行うためのプログラムは、メインCPU31aにおいて所定の割込み周期ごとに(4msごとに)実行される。
図9に示されるステップS400において、メインCPU31aは、メインRAM31cに記憶されている振分種別カウント回数を確認する。振分種別カウント回数が「28回=1CH」または「59回=3BH」である場合、メインCPU31aはステップS410の処理へ移行する。ステップS410において、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「02H」を設定(メインRAM31cに記憶)し、ここでの処理を終了する。また、振分種別カウント回数が「27回=1BH」または「58回=3AH」である場合、メインCPU31aはステップS420の処理へ移行する。ステップS420において、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「01H」を設定(メインRAM31cに記憶)し、ここでの処理を終了する。さらに、振分種別カウント回数が27回、28回、58回、59回のいずれでもない場合、メインCPU31aはステップS430の処理へ移行する。ステップS430において、メインCPU31aは、振分種別フラグとして「02H」を設定(メインRAM31cに記憶)し、ここでの処理を終了する。
次に、遊技の手順を説明する。
(A−1)まず、遊技者は、始動入賞装置21を狙って遊技球を発射する。そして、遊技球が始動入賞装置21に入賞すると、特別図柄B1を変動させる特別図柄変動ゲームが開始されるとともに、演出図柄E1を変動させる演出図柄変動ゲームが開始される。なお、これらの変動ゲームは、遊技球が始動入賞装置21に入賞する度に繰り返し行われる。
(A−2)ところで、所定の変動ゲームの結果が例えば小当りになる場合がある。このとき、メインCPU31aは、(次回の変動ゲームにおいて)リーチ演出が実行されないことを示す振分種別フラグ01Hを設定(メインRAM31cに記憶)する。なお、振分種別フラグ01Hが元々設定されていた場合であっても、メインCPU31aは、振分種別フラグ01Hを再設定する。また、メインCPU31aは、前回にリーチ演出実行可と判定された変動ゲームからのリーチ演出実行否と判定された変動ゲームの実行回数を示す振分種別カウント回数を、初期値(99回=「63H」)に設定する。そして、メインCPU31aは、小当り演出用の変動パターンP3を選択し、変動ゲームにおいてリーチ演出を実行させる制御を行う。
(A−3)その後、メインCPU31aは、リーチ演出を伴わない変動ゲームが実行される度に、振分種別カウント回数を1回(=「01H」)ずつ減算(カウント)する。そして、小当りや大当りになる変動ゲームが実行されることなく、振分種別カウント回数が59回(=「3BH」)に到達すると、メインCPU31aは、(次回の変動ゲームにおいて)リーチ演出が実行されることを示す振分種別フラグ02Hを変動ゲームの終了時に設定(メインRAM31cに記憶)する。なお、振分種別フラグ02Hが元々設定されていた場合であっても、メインCPU31aは、振分種別フラグ02Hを再設定する。
次に、振分種別カウント回数が58回(=「3AH」)となる変動ゲームにおいて、メインCPU31aは、前回の変動ゲームにおいて設定された振分種別フラグ02Hに基づき、ハズレリーチ演出用の変動パターンP2を選択してリーチ演出を実行させる制御を行う。即ち、振分種別カウント回数が58回に到達すると必ずリーチ演出が実行されるため、リーチ演出が長時間の遊技に亘って出現しないという状況が極力抑えられ、リーチ演出の出現頻度がより適切なものとなる。従って、適度に出現するリーチ演出によって、遊技者は大当りへの期待感を維持することが可能となり、もって遊技の興趣向上を図ることができる。その後、メインCPU31aは、変動ゲームの終了時に振分種別フラグ01Hを設定する。
(A−4)さらに、小当りや大当りが引き続き実行されることなく、振分種別カウント回数が28回(=「1CH」)に到達すると、メインCPU31aは、変動ゲームの終了時に振分種別フラグ02Hを設定する。次に、振分種別カウント回数が27回(=「1BH」)となる変動ゲームにおいて、メインCPU31aは、前回の変動ゲームにおいて設定された振分種別フラグ02Hに基づき、ハズレリーチ演出用の変動パターンP2を選択してリーチ演出を実行させる制御を行う。即ち、振分種別カウント回数が27回に到達すると必ずリーチ演出が実行されるため、リーチ演出が長時間の遊技に亘って出現しないという状況が極力抑えられる。そして、メインCPU31aは、変動ゲームの終了時に振分種別フラグ01Hを設定する。
(A−5)なお、小当りや大当りが引き続き実行されることなく、振分種別カウント回数が27回または58回とは異なる回数である場合には、メインCPU31aは、前回の変動ゲームにおいて設定された振分種別フラグ01Hに基づき、ハズレ演出用の変動パターンP1を選択する。この場合、リーチ演出が実行されない変動ゲームが開始されるようになる。
(B−1)また、振分種別カウント回数が58回(または28回)に到達する前の変動ゲームにおいて、小当りとなる変動ゲームが実行される場合がある。このとき、メインCPU31aは振分種別フラグ01Hを設定する。また、メインCPU31aは、振分種別カウント回数を初期値(99回)に再設定する。その結果、振分種別カウント回数は、再び初期値からカウントされるようになる。そして、メインCPU31aは、小当り演出用の変動パターンP3を選択し、変動ゲームにおいてリーチ演出を実行させる制御を行う。
(B−2)また、振分種別カウント回数が58回(または28回)に到達する前の変動ゲームにおいて、大当りとなる変動ゲームが実行される場合がある。この場合も、メインCPU31aは、振分種別カウント回数を初期値(99回)に再設定する。そして、メインCPU31aは、大当り演出用の変動パターンP3またはP4を選択し、変動ゲームにおいてリーチ演出を実行させる制御を行う。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態のパチンコ機10では、連続してリーチ演出実行否と判定された変動ゲームの振分種別カウント回数が特定値に到達したことに基づくだけでなく、変動ゲームの結果が小当りや大当りとなったことに基づいてもリーチ演出を実行させるため、リーチ演出の出現頻度からリーチ演出の出現を推測しにくくなる。しかも、変動ゲームの結果が小当りや特定の大当りとなる場合には、振分種別カウント回数が初期値(99回)に再設定されるようになっている。その結果、振分種別カウント回数が次に特定値に到達するタイミング、即ち、次にリーチ演出が出現するタイミングを推測しにくくなる。以上のことから、リーチ演出に対する大当りへの期待感を確実に維持することが可能となる。さらに、本実施形態では、上述した複数の条件を契機としてリーチ演出が実行されるため、定期的にリーチ演出が実行されるようになり、それに伴ってリーチ演出が実行されない非リーチ期間が短縮される。つまり、遊技者に大当りへの期待感を持たせることが可能な演出が行われやすくなるため、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態では、始動保留球数や稼働状況等といったパチンコ機10ごとに異なるファクターを、リーチ演出の実行の契機としている訳ではないので、リーチ演出の出現頻度のパチンコ機10ごとのバラツキが少なくなる。よって、遊技者に違和感を与えないパチンコ機10とすることができる。
(2)本実施形態では、連続してリーチ演出実行否と判定された変動ゲームの振分種別カウント回数が特定値に到達したことに基づくだけでなく、変動ゲームの結果が小当りとなったことに基づいてもリーチ演出を実行させることにより、リーチ演出の出現頻度からリーチ演出の出現を推測しにくくしている。しかし、小当りとなる確率が低すぎると、小当りに基づいてリーチ演出を実行させたとしても、リーチ演出の出現頻度からリーチ演出の出現を推測しにくくすることは困難である。そこで、本実施形態では、変動ゲーム(特別図柄変動ゲーム)の結果が小当りとなる確率(6.7%)を、確率変動状態が付与されてない状態において変動ゲーム(特別図柄変動ゲーム)の結果が大当りとなる確率(1.0%)よりも高く設定している。その結果、変動ゲームの結果が小当りとなる確率が適度に高くなるため、小当りに基づいてリーチ演出を実行させることにより、リーチ演出の出現頻度からリーチ演出の出現を確実に推測しにくくすることができる。従って、リーチ演出に対する大当りへの期待感を確実に維持することができる。
(3)本実施形態では、当り判定用乱数が、大当り判定時と小当り判定時とで共通して用いられる乱数となっている。このことから、乱数の種類を減らすことができるため、メインRAM31cに記憶されるデータ量を低減させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態のパチンコ機10を詳細に説明する。ここでは、第1実施形態と相違する部分を中心に説明し、共通する部分については同じ番号を付す代わりに説明を省略する。本実施形態では、特定演出の内容が上記第1実施形態と異なっている。即ち、本実施形態では、特定演出として特定の予告が実行されるようになっている。
また、統括制御基板32側の統括ROMには、予告のベースとなる複数の予告パターンYP1〜YP3が振り分けられた予告パターン振分テーブルが記憶されている。各予告パターンYP1〜YP3には、該予告パターンYP1〜YP3ごとに予告の内容が対応付けられている。具体的に言うと、予告パターンYP1は、演出図柄表示装置61にキャラクタ(本実施形態では赤色のロボット)を出現させることにより、リーチを予告するリーチ予告のベースとなるパターンを示している。また、予告パターンYP2は、演出図柄表示装置61にキャラクタ(本実施形態では銀色のロボット)を出現させることにより、小当りを予告する小当り予告のベースとなるパターンを示している。予告パターンYP3は、演出図柄表示装置61にキャラクタ(本実施形態では金色のロボット)を出現させることにより、大当りを予告する大当り予告のベースとなるパターンを示している。また、予告パターンYP1〜YP3には、予告振分用乱数の値(本実施形態では0〜49までの50通りの整数)が振り分けられている。
なお、予告パターンが選択される確率は、変動ゲームの結果によって異なっている。具体的に言うと、変動ゲームの結果がハズレとなり、かつ、連続して予告実行否と判定された変動ゲームの振分種別カウント回数が特定値に到達する場合、予告パターンYP1が選択される確率は60%となり、予告パターンYP2が選択される確率は30%となり、予告パターンYP3が選択される確率は10%となる。また、変動ゲームの結果が小当りとなる場合、予告パターンYP1が選択される確率は30%となり、予告パターンYP2が選択される確率は40%となり、予告パターンYP3が選択される確率は30%となる。さらに、変動ゲームの結果が大当りとなる場合、予告パターンYP1が選択される確率は10%となり、予告パターンYP2が選択される確率は30%となり、予告パターンYP3が選択される確率は60%となる。
次に、主制御基板31のメインCPU31aによって行われる処理(変動ゲーム開始処理2)について説明する。ここでは、第1実施形態の変動ゲーム開始処理1(図8参照)と相違する部分を中心に説明し、共通する部分については同じ番号を付す代わりに説明を省略する。
図10に示されるように、本実施形態ではステップS290の処理を省略している。また、本実施形態では、リーチ演出を実行させる処理を行うステップS260,S310の代わりに、予告を実行させる処理を行うステップS500,S510を設けている。
ステップS500において、メインCPU31aは、振分種別カウント回数を示す情報を統括制御基板32の統括制御CPU32aに出力する。なお、統括制御CPU32aは、振分種別カウント回数を示す情報が入力されたことを契機として、予告を実行させる制御を行う。詳述すると、統括制御CPU32aは、統括RAMの乱数記憶領域に記憶されている予告振分用乱数の値と、統括RAMに記憶されている変動パターンP3またはP4とに基づいて、予告パターン振分テーブルから予告パターンYP1〜YP3のいずれか1つを決定する。そして、統括制御CPU32aは、演出図柄変動ゲームにおいて、決定した予告パターンに基づく予告を実行させる制御を行う。その後、メインCPU31aは、ステップS320の処理へ移行する。
また、ステップS510において、メインCPU31aは、振分種別カウント回数が初期値(63H)または特定値であることを示す情報を統括制御基板32の統括制御CPU32aに出力する。なお、統括制御CPU32aは、振分種別カウント回数が初期値であることを示す情報が入力された場合に、統括RAMの乱数記憶領域に記憶されている予告振分用乱数の値と、統括RAMに記憶されている変動パターンP3とに基づいて、予告パターン振分テーブルから予告パターンYP1〜YP3のいずれか1つを決定する。また、統括制御CPU32aは、振分種別カウント回数が特定値であることを示す情報が入力された場合に、統括RAMの乱数記憶領域に記憶されている予告振分用乱数の値と、統括RAMに記憶されている変動パターンP1またはP2とに基づいて、予告パターン振分テーブルから予告パターンYP1〜YP3のいずれか1つを決定する。そして、統括制御CPU32aは、演出図柄変動ゲームにおいて、決定した予告パターンに基づく予告を実行させる制御を行う。その後、メインCPU31aは、ステップS320の処理へ移行する。
従って、本実施形態によれば、連続して予告実行否と判定された変動ゲームの振分種別カウント回数が特定値に到達したことだけでなく、変動ゲームの結果が小当りや大当りとなったことにも基づいて予告を実行させるため、予告の出現頻度から予告の出現を推測しにくくなる。従って、予告に対する大当りへの期待感を維持することが可能となる。
なお、本実施形態を以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、小当り判定による判定結果が小当りとなる場合、及び、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合であって、大当り種別抽選によって決定された大当りの種類がラウンド数「2」となる特定の大当りとなる場合に、メインCPU31aが振分種別カウント回数を初期値(99回=「63H」)に再設定していた。しかし、メインCPU31aは、さらに振分種別カウント回数が零(=「00H」)に到達した場合に、振分種別カウント回数を初期値に再設定するようにしてもよい。このようにすれば、振分種別カウント回数が零に到達した後であったとしても、メインCPU31aを『実行回数カウント手段』として機能させることができる。即ち、振分種別カウント回数が零に到達した後であっても、振分種別カウント回数が特定値に到達したことを契機として、特定演出(リーチ演出または予告)を確実に実行させることができる。
なお、振分種別カウント回数が零に到達した際に初期値に戻さない場合には、振分種別カウント回数の初期値を、容易に零に到達できない値(例えば10000回など)に設定することが好ましい。このようにすれば、振分種別カウント回数を初期値に戻さない場合であっても、振分種別カウント回数が零に到達したか否かを判定する処理が不要になる。
・図8に示される変動ゲーム開始処理1において、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合に特定演出(ここではリーチ演出)を実行させる処理、即ち、ステップS230〜S260の処理を省略してもよい。同様に、図10に示される変動ゲーム開始処理2においても、大当り判定による判定結果が大当りとなる場合に特定演出(ここでは予告)を実行させる処理、即ち、ステップS230〜S250,S500の処理を省略してもよい。
なお、上記第1実施形態では特定演出としてリーチ演出が実行され、上記第2実施形態では特定演出として予告が実行されていたが、特定演出は、これらに限定される訳ではない。例えば、全図柄が特定図柄で仮停止した後、全図柄が再変動して別の図柄組み合わせで確定停止する再抽選や、変動パターンに基づく時間よりも短時間の演出となる短縮演出などの他のものを特定演出として実行してもよい。
・上記第2実施形態では、演出図柄表示装置61にキャラクタ(赤色、銀色、金色のロボット)を出現させることにより、予告が行われるようになっていた。しかし、予告は、表示によるものに限られる訳ではなく、例えば、枠ランプ16a〜16c(図1参照)等の発光手段の発光態様を変更することにより、予告を行うようにしてもよい。
・上記各実施形態では、左図柄→右図柄→中図柄の順序で変動が停止するため、左図柄及び右図柄が同一の図柄となり、中図柄のみが異なる図柄となるものをリーチ目としていたが、リーチ目は上記のものに限定される訳ではない。例えば、左図柄→中図柄→右図柄の順序で変動を停止させる場合、左図柄及び中図柄が同一の図柄となり、右図柄のみが異なる図柄となるものをリーチ目としてもよい。また、右図柄→中図柄→左図柄の順序で変動を停止させる場合、右図柄及び中図柄が同一の図柄となり、左図柄のみが異なる図柄となるものをリーチ目としてもよい。即ち、最終停止図柄以外の図柄が同一の図柄となり、最終停止図柄のみが異なる図柄となるものをリーチ目とすればよい。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)上記手段1乃至6のいずれか1つにおいて、前記小当り判定手段による判定結果が小当りとなる確率が、前記大当り判定手段による判定結果が大当りとなる確率よりも高く設定されていることを特徴とする遊技機。
(2)上記手段1乃至6のいずれか1つにおいて、前記特定演出は、図柄変動ゲームにおいて3つの図柄が変動する場合に、2つの図柄が同一の図柄で停止してリーチの図柄組み合わせを形成した後、残りの図柄を停止させるまでに行われるリーチ演出であることを特徴とする遊技機。