JP6081622B2 - 内視鏡システム及びプロセッサ装置並びに内視鏡システムの作動方法 - Google Patents

内視鏡システム及びプロセッサ装置並びに内視鏡システムの作動方法 Download PDF

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Description

本発明は、狭帯域光を用いて血管などの構造組織を強調して観察する内視鏡システム及びプロセッサ装置並びに内視鏡システムの作動方法に関する。
医療分野においては、光源装置、内視鏡装置、プロセッサ装置を備える内視鏡システムを用いた診断が広く行われている。内視鏡システムを用いる診断では、白色光などの広帯域の光を用いて検体内を全体的に観察する通常観察の他に、特定波長に狭帯域化した狭帯域光を用いて検体内の血管や腺管構造など構造組織を強調する狭帯域光観察も行われつつある。
狭帯域光観察では、青色の狭帯域光によって検体の表層組織に分布する表層血管を強調するとともに、検体の中深層組織に分布する中層血管を強調している。しかしながら、診断の目的によっては、表層血管又は中層血管のいずれかのみに着目して観察を行う場合があり、表層血管又は中層血管のうち、いずれか一方のみを強調し、もう一方を抑制して表示することが求められている。これに対して、特許文献1では、表層組織に関する生体情報を持つ青色画像と中深層組織に関する生体情報を持つ緑色画像間の輝度比B/Gで構成されるB/G画像から、表層血管又は中層血管を抽出し、その血管を抽出した画像をベース画像に合成することによって、表層血管又は中層血管を選択的に強調・抑制している。
特開2012−152459公報
検体内の血管の中でも、表層血管については、診断上重要な部位である。したがって、粘膜表面に極めて近い位置にある極表層血管と、それよりも深い表層血管とを分離して表示し、また、それぞれの血管を選択的に強調表示又は抑制表示して、診断の精度を向上することが求められている。しかしながら、極表層血管と表層血管はいずれも青色画像に含まれることが多い。したがって、特許文献1に示すようなB/G画像からは、極表層血管と表層血管を別々に抽出することは困難であるため、それら極表層血管と表層血管とを分離表示等することは難しい。
本発明は、極表層血管とそれよりも深い表層血管とを分離して表示し、またそれら血管を選択的に強調・抑制することができる内視鏡システム及びプロセッサ装置並びに内視鏡システムの作動方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の内視鏡システムは、検体の粘膜表面を撮像して複数色の画像信号からなるカラー画像信号を生成する画像信号生成部と、カラー画像信号に対して色彩強調処理を施すことによって、色彩強調済のカラー画像信号を得る色彩強調部と、色彩強調済のカラー画像信号のうち少なくとも短波長の画像信号に周波数フィルタリング処理を施して、互いに深さが異なる複数の血管を抽出した血管抽出信号であって抽出した各血管は粘膜表面よりも画素値が低いダウンエッジであり、且つ各血管のダウンエッジはそれぞれ異なっている血管抽出信号を得る周波数フィルタリング処理部と、血管抽出信号で得られた各血管のダウンエッジに基づく表示制御処理を色彩強調済のカラー画像信号に対して行って、深さが異なる複数の血管の少なくとも3層の各血管の表示を制御した特殊画像を作成する特殊画像生成部とを備えることを特徴とする。
血管抽出信号上の複数の血管には、エッジの強度が一定値を超えるダウンエッジの第1層血管と、この第1層血管よりも深い位置にあり、エッジの強度が一定値以下となるダウンエッジの第2層血管が含まれることが好ましい。特殊画像は、第1層血管をダウンエッジで表示し、第2層血管をアップエッジで表示する第1特殊画像であることが好ましい。特殊画像生成部は、血管抽出信号のうち、第2層血管をアップエッジに変更した第1表示制御用画像を生成する第1表示制御用画像生成部と、色彩強調済のカラー画像信号に第1表示制御用画像を加算して、色彩強調済のカラー画像信号中のダウンエッジの第2層血管をアップエッジにすることにより、第1特殊画像を生成する画像合成部とを備えることが好ましい。
特殊画像は、第1層血管及び第2層血管を選択的に強調又は抑制した第2特殊画像であることが好ましい。特殊画像生成部は、血管抽出信号に基づいて、血管毎に、エッジの強度に応じた強調量又は抑制量を定めた第2表示制御用画像を生成する第2表示制御用画像生成部と、色彩強調済のカラー画像信号に第2表示制御用画像を合成して、第2特殊画像を生成する画像合成部とを備えることが好ましい。第1層血管は極表層血管であり、第2層血管は表層血管又は中層血管であることが好ましい。
短波長の画像信号は、波長範囲が380〜440nmの紫色光に対応することが好ましい。紫色光を検体に照射する紫色光照明部を備え、短波長の画像信号は、紫色光で照明中の検体を撮像することにより得られることが好ましい。白色光を検体に照射する白色光照明部と、白色光で照明中の検体を撮像して得られる白色画像に基づく分光演算により、短波長の画像信号を生成する分光演算部とを備えることが好ましい。カラー画像信号には、波長範囲が480〜600nmの緑色光又は波長範囲が530〜550nmの緑色狭帯域光に対応する長波長の画像信号が含まれ、色彩強調済のカラー画像信号は、短波長の画像信号及び長波長の画像信号に基づいて生成されることが好ましい。
本発明は、検体の粘膜表面を撮像して複数色の画像信号からなるカラー画像信号を生成する画像信号生成部を有する内視鏡が接続されるプロセッサ装置において、カラー画像信号を受信する受信部と、カラー画像信号に対して色彩強調処理を施すことによって、色彩強調済のカラー画像信号を得る色彩強調部と、色彩強調済のカラー画像信号のうち少なくとも短波長の画像信号に周波数フィルタリング処理を施して、互いに深さが異なる複数の血管を抽出した血管抽出信号であって抽出した各血管は粘膜表面よりも画素値が低いダウンエッジであり、且つ各血管のダウンエッジはそれぞれ異なっている血管抽出信号を得る周波数フィルタリング処理部と、血管抽出信号で得られた各血管のダウンエッジに基づく表示制御処理を色彩強調済みのカラー画像信号に対して行って、深さが異なる複数の血管の少なくとも3層の各血管の表示を制御した特殊画像を作成する特殊画像生成部とを備えることを特徴とする。
本発明の内視鏡システムの作動方法は、画像信号生成部が、検体の粘膜表面を撮像して複数色の画像信号からなるカラー画像信号を生成するステップと、色彩強調部が、カラー画像信号に対して色彩強調処理を施すことによって、色彩強調済のカラー画像信号を得るステップと、周波数フィルタリング処理部が、色彩強調済のカラー画像信号のうち少なくとも短波長の画像信号に周波数フィルタリング処理を施して、互いに深さが異なる複数の血管を抽出した血管抽出信号であって抽出した各血管は粘膜表面よりも画素値が低いダウンエッジであり、且つ各血管のダウンエッジはそれぞれ異なっている血管抽出信号を得るステップと、特殊画像生成部が、血管抽出信号で得られた各血管のダウンエッジに基づく表示制御処理を色彩強調済のカラー画像信号に対して行って、深さが異なる複数の血管の少なくとも3層の各血管の表示を制御した特殊画像を作成するステップとを有することを特徴とするを特徴とする。
本発明によれば、極表層血管、表層血管、中層血管など所定深さの血管のエッジ強度に応じた表示制御処理を行っていることから、それら極表層血管、表層血管、中層血管をそれぞれ分離して表示し、またそれら極表層血管、表層血管、中層血管を選択的に強調表示又は抑制表示することができる。
内視鏡システムの外観図である。 第1実施形態の内視鏡システムの機能を示すブロック図である。 通常光の発光スペクトルを示すグラフである。 紫色光Vと緑色光Gの発光スペクトルを示すグラフである。 Bフィルタ、Gフィルタ、Rフィルタの分光透過率を示すグラフである。 C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びG(緑)の補色フィルタの分光透過率を示すグラフである。 特殊用構造表示制御部の機能を示すブロック図である。 色彩強調済(又はベース画像)のB画像信号とこのB画像信号の所定画素ラインにおける信号分布を示す説明図である。 シミュレーションにより得られる粘膜と所定深さにおける血管の分光反射スペクトルを示すグラフである。 血管抽出信号の所定画素ラインにおける信号分布を示すグラフである。 第1表示制御用信号の所定画素ラインにおける信号分布を示すグラフである。 エッジ強度と血管の強調量又は抑制量との関係を示すグラフである。 第2表示制御用画像の所定画素ラインにおける信号分布を示すグラフである。 第1特殊画像の生成方法を示す説明図である。 第2特殊画像の生成方法を示す説明図である。 本発明の一連の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の内視鏡システムの機能を示すブロック図である。 回転フィルタの平面図である。 第3実施形態の特殊画像処理部の機能を示すブロック図である。 図3と異なる通常光の発光スペクトルを示すグラフである。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態の内視鏡システム10は、内視鏡12と、光源装置14と、プロセッサ装置16と、モニタ18と、コンソール19とを有する。内視鏡12は光源装置14と光学的に接続されるとともに、プロセッサ装置16と電気的に接続される。内視鏡12は、検体内に挿入される挿入部12aと、挿入部12aの基端部分に設けられた操作部12bと、挿入部12aの先端側に設けられる湾曲部12c及び先端部12dを有している。操作部12bのアングルノブ12eを操作することにより、湾曲部12cは湾曲動作する。この湾曲動作に伴って、先端部12dが所望の方向に向けられる。
また、操作部12bには、アングルノブ12eの他、モード切替SW13aと、ズーム操作部13bが設けられている。モード切替SW13aは、通常観察モードと、特殊観察モードの2種類のモード間の切り替え操作に用いられる。通常観察モードは、白色光を用いて通常画像をモニタ18上に表示するモードであり、特殊観察モードは、表層血管などの特定構造を粘膜とのコントラスト差を付けて強調表示することができる光を用いて、モニタ18上に特殊画像を表示するモードである。特殊画像には、検体内における深さが異なる複数の血管を分離して表示する第1特殊画像と、検体内における深さが異なる複数の血管を選択的に強調又は抑制表示する第2特殊画像がある。ズーム操作部13bは、ズームレンズ47(図2参照)の駆動操作に用いられ、ズームレンズ47をテレ側に移動させることにより、検体を拡大する。なお、特殊観察モードにおいて、第1特殊画像又は第2特殊画像いずれを表示するかは、コンソール19の操作によって設定される。
プロセッサ装置16は、モニタ18及びコンソール19と電気的に接続される。モニタ18は、画像情報等を出力表示する。コンソール19は、機能設定等の入力操作を受け付けるUI(ユーザーインターフェース)として機能する。なお、プロセッサ装置16には、画像情報等を記録する外付けの記録部(図示省略)を接続してもよい。
図2に示すように、光源装置14は、V-LED(Violet Light Emitting Diode)20a、B-LED(Blue Light Emitting Diode)20b、G-LED(Green Light Emitting Diode)20c、R-LED(Red Light Emitting Diode)20d、これら4色のLEDの駆動を制御する光源制御部21、4色のLED20a〜20dから発せられる光の光路を結合する光路結合部23を備えている。光路結合部23で結合された光は、挿入部12a内に挿通されたライトガイド41及び照明レンズ45を介して、検体内に照射される。なお、LEDの代わりに、LD(Laser Diode)を用いてもよい。
V-LED20aは、中心波長405nm、波長範囲380〜440nmの紫色光Vを発生する。B-LED20bは、中心波長460nm、波長範囲440〜480nmの青色光Bを発生する。G-LED20cは、480〜600nmの間で正規分布を有する緑色光Gを発生する。R-LED20dは、中心波長620〜630nm、波長範囲が600〜650nmに及ぶ赤色光Rを発生する。
光源制御部21は、通常観察モード時には、V-LED20a、B-LED20b、G-LED20c、R-LED20dを全て点灯する。これにより、図3に示すように、紫色光V、青色光B、緑色光G、赤色光Rの4色の光が混色することで、通常光が生成される。一方、狭帯域観察モード時には、V-LED20a、G-LED20cを同時点灯することにより、紫色光V、緑色光Gを同時に発生する。これにより、図4に示すように、V-LED20aからの紫色光Vと、緑色光Gとが同時に生成される。
図2に示すように、ライトガイド41は、光源装置14と内視鏡12を接続するユニバーサルコード(図示せず)内に内蔵されており、光路結合部23で結合された光を内視鏡12の先端部12dまで伝搬する。なお、ライトガイド41としては、マルチモードファイバを使用することができる。一例として、コア径105μm、クラッド径125μm、外皮となる保護層を含めた径がφ0.3〜0.5mmの細径なファイバケーブルを使用することができる。
内視鏡12の先端部12dは照明光学系30aと撮像光学系30bを有している。照明光学系30aは照明レンズ45を有しており、この照明レンズ45を介して、ライトガイド41からの光が検体内に照射される。撮像光学系30bは、撮像レンズ46、ズームレンズ47、撮像センサ48を有している。検体からの反射光は、撮像レンズ46及びズームレンズ47を介して、撮像センサ48に入射する。これにより、撮像センサ48に検体の反射像が結像される。
撮像センサ48はカラーの撮像素子であり、検体の反射像を撮像して画像信号を出力する。この撮像センサ48は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサ等であることが好ましい。本発明で用いられるイメージセンサは、R(赤)、G(緑)及びB(青)の3色の画像信号を得るためのカラーイメージセンサ、即ち、撮像面にRGBフィルタを備えた、いわゆるRGBイメージセンサである。図5に示すように、RGBイメージセンサのBフィルタは340〜520nmの光を透過させ、Gフィルタは450〜630nmの光を透過させ、Rフィルタは580〜770nmの光を透過させる。したがって、検体からの反射光のうち、紫色光VはBフィルタを透過し、青色光B及び緑色光GはBフィルタ及びGフィルタの両方を透過し、赤色光RはRフィルタを透過する。
なお、撮像センサ48としては、RGBイメージセンサの代わりに、図6に示すような分光透過率を有するC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)及びG(緑)の補色フィルタを備えた、いわゆる補色イメージセンサであっても良い。補色イメージセンサの場合には、CMYGの4色の画像信号から色変換によってRGBの3色の画像信号を得ることができる。この場合には、CMYGの4色の画像信号からRGBの3色の画像信号に色変換する色変換手段を、内視鏡12又はプロセッサ装置16のいずれかに備えている必要がある。
図2に示すように、撮像センサ48から出力される画像信号は、CDS・AGC回路50に送信される。CDS・AGC回路50は、アナログ信号である画像信号に相関二重サンプリング(CDS)や自動利得制御(AGC)を行う。CDS・AGC回路50を経た画像信号は、A/D変換器(A/Dコンバータ)52により、デジタル画像信号に変換される。A/D変換されたデジタル画像信号は、プロセッサ装置16に入力される。
プロセッサ装置16は、受信部53と、光量算出部54と、DSP56と、ノイズ除去部58と、画像処理切替部60と、通常画像処理部62と、特殊画像処理部64と、映像信号生成部66とを備えている。受信部53は内視鏡12からのデジタルのRGB画像信号を受信する。R画像信号は撮像センサ48のR画素(Rフィルタが設けられた画素)から出力される信号に対応し、G画像信号は撮像センサ48のG画素(Gフィルタが設けられた画素)から出力される信号に対応し、B画像信号は撮像センサ48のB画素(Bフィルタが設けられた画素)から出力される信号に対応している。
光量算出部54は、受信部53で受信したデジタルのRGB画像信号に基づいて露光量を算出するとともに、この算出された露光量に基づいて、通常観察モード又は特殊観察モード時に用いる光の目標光量を算出する。そして、光量算出部54は、算出された目標光量と、V-LED20a、B-LED20b、G-LED20c、R-LED20d間の設定光量比とに基づいて、各V-LED20a〜20dの目標光量を定めた目標光量設定信号を算出する。
例えば、通常観察モードでは、光量算出部54で算出された光量を「P」とし、設定光量比を「V-LED:B-LED:G-LED:R-LED=a:b:c:d」とした場合、V-LED20aの目標光量は「P×(a/(a+b+c+d))」となり、B-LED20bの目標光量は「P×(b/(a+b+c+d))」となり、G-LED20cの目標光量は「P×(c/(a+b+c+d))」となり、R-LED20dの目標光量は「P×(d/(a+b+c+d))」となる。一方、特殊観察モードでは、光量算出部54で算出された光量を「Q」とし、設定光量比を「V-LED:G-LED=m:n」とした場合、V-LED20aの目標光量は「Q×(m/(m+n))」となり、G-LED20cの目標光量は「Q×(n/(m+n))」となる。なお、光量比はコンソール19によって設定され、通常観察モードと特殊観察モードで異なる光量比が設定される。
DSP56は、RGB画像信号に対してガンマ補正、色補正処理を行う。ノイズ除去部58は、DSP56でガンマ補正等が施されたRGB画像信号に対してノイズ除去処理(例えば移動平均法やメディアンフィルタ法等)を施すことによって、RGB画像信号からノイズを除去する。ノイズが除去されたRGB画像信号は、画像処理切替部60に送信される。
画像処理切替部60は、モード切替SW13aにより、通常観察モードにセットされている場合には、RGB画像信号を通常画像処理部62に送信し、特殊観察モードにセットされている場合には、RGB画像信号を特殊画像処理部64に送信する。
通常画像処理部62は、通常用色変換部68と、通常用色彩強調部70と、通常用構造強調部72とを有し、検体内を通常の生体の色調で表現した通常画像を生成する。通常用色変換部68は、デジタルのRGB画像信号に対して色変換処理を施すことにより、色変換済RGB画像信号を出力する。通常用色変換部68では、更に、色変換済RGB画像信号に対して階調変換処理を行って、階調変換済RGB画像信号を出力する。通常用色彩強調部70は、階調変換済RGB画像信号に対して、各種色彩強調処理を施す。通常用構造強調部72は、色彩強調処理済RGB画像信号に対して、シャープネスや輪郭強調等の構造強調処理を行う。通常用構造強調部72で構造強調処理が施されたRGB画像信号は、通常画像のRGB画像信号として、映像信号生成部66に入力される。
特殊画像処理部64は、特殊用色変換部74と、特殊用色彩強調部76と、特殊用構造表示制御部78とを有し、極表層血管と表層血管及び中層血管とを分離して表示する第1特殊画像、又は極表層血管、表層血管、中層血管を選択的に強調又は抑制表示する第2特殊画像を生成する。極表層血管、表層血管、中層血管については、この順で、粘膜表面からの深さが大きくなっている。特殊用色変換部74は、デジタルのRGB画像信号に対して色変換処理を施すことにより、色変換済RGB画像信号を出力する。特殊観察モードでは、撮像センサ48のうちB画素及びG画素に感応し、R画素に感応しない紫色光V及び緑色光Gが検体内に同時照射されるため、血管などの検体に関する情報が含まれているのは、B画像信号及びG画像信号であり、R画像信号にはほとんどは含まれていない。したがって、以下のような変換式(1)〜(3)のように、R画像信号は使用せずに、B画像信号及びG画像信号のみに基づいて、色変換処理が行われる。
色変換済R画像信号=k1×G画像信号・・・(1)
色変換済G画像信号=k2×B画像信号・・・(2)
色変換済B画像信号=k3×B画像信号・・・(3)
ここで、k1〜k3は正の係数である。
特殊用色変換部74では、更に、色変換済RGB画像信号に対して階調変換処理を行って、階調変換済RGB画像信号を出力する。特殊用色彩強調部76は、階調変換済RGB画像信号に対して、各種色彩強調処理を施す。特殊用構造表示制御部78は、詳しくは後述するように、色彩強調処理済RGB画像信号に対して、極表層血管、表層血管、中層血管の表示制御処理を行う。特殊用構造表示制御部78で構造表示制御処理が施されたRGB画像信号は、映像信号生成部66に入力される。
図7に示すように、特殊用構造表示制御部78は、ベース画像生成部80と、周波数フィルタリング処理部81と、エッジ強度算出部82、第1表示制御用画像生成部83と、第2表示制御用画像生成部84と、画像合成部85とを備えている。ベース画像生成部80及び周波数フィルタリング処理部81には、それぞれ特殊用色彩強調部76で色彩強調処理済のRGB画像信号が入力される。なお、本発明の特殊画像生成部は、第1表示制御用画像生成部83と画像合成部85とで構成され、又は第2表示制御用画像生成部84と画像合成部85とで構成される。
色彩強調済のRGB画像信号のうちB画像信号については、図8に示すように、所定画素ラインPLにおいて、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2は、それぞれ粘膜Mよりも画素値が低いダウンエッジとなっている。また、ダウンエッジとなる血管のうち、極表層血管C1Aの画素値が一番低く、その次に画素値が低いのは表層血管C1Bであり、画素値が一番大きいのは中層血管C2である。色彩強調済のRGB画像信号のうちG画像信号についても、図8に示すB画像信号と同様の分布を有している。
このように、血管の深さが小さくなる程、画素値が小さくなって粘膜Mとのコントラストが大きくなるのは、以下の理由からである。色彩強調済のRGB画像信号のうちB画像信号及びG画像信号は、紫色光Vを撮像センサ48のB画素で光電変換して得られるB画像信号を、色変換処理した信号に対応している(上記変換式(1)〜(3)参照)。したがって、B画像信号及びG画像信号中の血管部分の画素値は、紫色光Vを照射したときの血管の反射光の光量によって大きく影響を受ける。ここで、波長範囲380〜440nmの紫色光Vに対する血管の反射率は、図9のシミュレーション結果に示すように、粘膜表面から血管までの距離を示す血管深さdによって、異なっている。
図9は、粘膜Mの反射率Rmに加えて、血管径(血管の太さ)が10μmの場合に、所定波長の光を血管に照射したときの血管の反射率R1〜R3と、血管径(血管の太さ)が40μmの場合に、所定波長の光を血管に照射したときの血管の反射率R4とを示している。R1は血管深さdが5μmのときの反射率であり、R2は血管深さdが10μmのときの反射率であり、R3は血管深さdが15μmのときの反射率であり、R4は血管深さdが40μmのときの反射率である。以上の波長と血管の反射率の関係から、紫色光Vの波長範囲である380〜440nmにおいては、血管深さが小さくなる程、反射率が低くなって、B画像信号及びG画像信号中における血管部分の画素値が小さくなることが分かる。即ち、B画像信号及びG画像信号中で、深さが小さい血管部分ほど、粘膜Mとのコントラストが大きくなっている。
なお、上記のように、血管深さが小さくなる程、血管部分の画素値が小さくなるということは、紫色光Vのような波長範囲440nm以下の可視光に関しては、血管深さに対する分解能があることに相当する。これに対して、波長範囲が440nmを超える光に関しては、血管深さdが5〜15μmの反射率はほぼ同じになるため、血管深さが小さくなっても、血管部分の画素値の変化はほとんどない。即ち、血管深さdが5〜15μmの範囲内では、血管深さの分解能は有していない。なお、本実施形態では、極表層血管C1Aについては、おおよそ粘膜表面から8μmまでの深さの範囲に位置し、表層血管C1Bについては、おおよそ8μm〜20μmまでの深さの範囲に位置し、おおよそ中層血管C2については、20〜45μmまでの深さの範囲に位置するものとするが、深さの定義はこれに限られない。
ベース画像生成部80は、色彩強調処理済のRGB画像信号から、ベース画像を生成する。ベース画像はRGB画像信号からなり、このRGB画像信号は色彩強調処理済のRGB画像信号にそれぞれに対応している。周波数フィルタリング処理部81は、色彩強調処理済のB画像信号に対して、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2の太さに対応する周波数帯域成分を抽出する周波数フィルタリング処理を施す。B画像信号については、周波数フィルタリング処理により、図10に示すような、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2部分の出力値が「負」で、粘膜M部分の出力値が「0」となる血管抽出信号が得られる。なお、周波数フィルタリング処理部81では、B画像信号及びG画像信号の両方に周波数フィルタリングを施してもよい。
エッジ強度算出部82は、血管抽出信号中の血管毎にエッジ強度を求める。血管抽出信号は、上記したように、血管深さが小さくなる程、画素値が小さくなるB画像信号及びG画像信号を周波数フィルタリング処理して得られる信号であるため、血管深さが小さくなる程、出力値の絶対値が大きくなっている。即ち、血管深さが小さくなる程、粘膜Mとのコントラストが大きくなって、エッジ強度が大きくなる。したがって、図10に示すように、エッジ強度算出部82で算出されるエッジ強度のうち、極表層血管C1Aのエッジ強度P1Aが一番大きく、その次に小さいのが表層血管C1Bのエッジ強度P1Bであり、一番小さいのが中層血管C2のエッジ強度P2である(P1A>P1B>P2)。
第1表示制御用画像生成部83は、極表層血管C1Aと表層血管C1B及び中層血管C2とを分離して表示するために用いられる第1表示制御用画像を生成する。この第1表示制御用画像生成部83では、エッジ強度P1B以下の血管をアップエッジに変更する処理を行うとともに、第1表示制御用画像をベース画像に合成したときに粘膜よりも明るくなるように、アップエッジの出力値を大きくする処理を行う。一方、エッジ強度P1Bを超える血管についてはダウンエッジを維持する。これにより、第1表示制御用画像が得られる。例えば、図11の第1表示制御用画像であれば、極表層血管C1Aについては、エッジ強度P1Aが閾値であるP1Bを超えているため、アップエッジには変更されていない。これに対して、表層血管C1B及び中層血管C2については、エッジ強度P1B及びP2が閾値P1B以下であるため、それぞれの表層血管C1B及び中層血管C2の出力値に対して所定の係数を乗算して、アップエッジに変更されるとともに出力値が大きくなっている。
第2表示制御用画像生成部84は、表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2を選択的に強調表示又は抑制表示するために用いられる第2表示制御用画像を生成する。この第2表示制御用画像生成部84では、血管抽出信号において血管毎に血管のエッジ強度に応じた強調量又は抑制量を設定して第2表示制御用画像を生成する。第2表示制御用画像生成部84では、エッジ強度と血管の強調量又は抑制量との関係を記憶するLUT84aを有しており、このLUT84aを参照して、血管毎に、エッジ強度に対応する強調量又は抑制量を設定する。これにより、第2表示制御用画像が得られる。例えば、エッジ強度が閾値P1Bを超えるときに強調し、エッジ強度がP1B以下のときに抑制する場合には、図12の入出力関係に示すように、閾値P1Bを超える入力に対しては入出力関係90を用いる一方で、閾値P1B以下の入力に対しては入出力関係91を用いる。
したがって、極表層血管C1Aに関しては、エッジ強度P1Aが閾値P1Bを超えているため、入出力関係90が用いられる。この入出力関係90によって、エッジ強度P1Aに対応する強調量E1Aが設定される。これに対して、表層血管C1B及び中層血管C2に関しては、エッジ強度P1B及びP2が閾値P1B以下であるため、入出力関係91が用いられる。この入出力関係91によって、エッジ強度P1B及びP2に対応する抑制量D1B及びD2が設定される。これにより、図13に示すように、各血管C1A、C1B、C2に、強調量E1A又は抑制量D1B、D2が設定された第2表示制御用画像が生成される。なお、LUTの入出力関係については、コンソール19等の操作によって、適宜、更新可能である。
画像合成部85は、第1表示制御用画像をベース画像に合成することにより、極表層血管C1Aと表層血管C1B及び中層血管C2とを分離して表示可能な第1特殊画像を生成する。また、画像合成部85は、第2表示制御用画像をベース画像に合成することにより、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2を選択的に強調表示又は抑制表示可能な第2特殊画像を生成する。また、第1及び第2表示制御用画像のうち粘膜Mの部分は「0」であるので、ベース画像に合成したとしても、粘膜Mを強調又は抑制することがない。なお、画像合成部85では、ベース画像のうちB画像信号に第1又は第2表示制御用画像を加算するが、ベース画像のG画像信号又はR画像信号に対して第1又は第2表示制御用画像を加算してもよい。
例えば、図8に示すベース画像のB画像信号に対して、図11に示す第1表示制御用画像を加算した場合には、図14に示すように、極表層血管C1Aについては、ダウンエッジを維持する一方で、表層血管C1B及び中層血管C2については、ダウンエッジから、粘膜Mよりも明るくなるアップエッジに変更された第1特殊画像が得られる。このように、極表層血管C1Aをダウンエッジで表示し、表層血管C1B及び中層血管C2をアップエッジで表示することで、第1特殊画像上では、極表層血管C1Aと表層血管C1B及び中層血管C2を分離して表示される。
また、図8に示すベース画像のB画像信号に対して、図13に示す第2表示制御用画像を加算した場合には、図15の第2特殊画像に示すように、極表層血管C1Aについては、第2表示制御用画像との加算により、画素値が低下して粘膜Mとのコントラストが大きくなる。これにより、極表層血管C1Aは強調表示される。これに対して、表層血管C1B及び中層血管C2については、第2表示制御用画像との加算により、画素値が大きくなって粘膜Mとのコントラストが小さくなる。これにより、表層血管C1B及び中層血管C2は抑制表示される。以上から、第2特殊画像では、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2が選択的に強調又は抑制表示されている。
映像信号生成部66は、通常画像処理部62又は特殊画像処理部64から入力された通常画像のRGB画像信号、第1特殊画像のRGB画像信号、第2特殊画像のRGB画像信号を、モニタ18で表示可能画像として表示するための映像信号に変換する。この変換後の映像信号に基づいて、モニタ18は、通常観察モード時には通常画像を表示し、特殊観察モード時には、第1特殊画像又は第2特殊画像を表示する。
次に、本発明の作用について、図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、通常観察モードにおいて、遠景状態からスクリーニングを行う。このスクリーニング時に、ブラウニッシュエリアや発赤など病変の可能性がある部位(病変可能性部位)を検出したときには、ズーム操作部13bを操作して、その病変可能性部位を拡大表示する拡大観察を行う。これに合わせて、モード切替SW13aを操作して、特殊観察モードに切り替える。
モード切替SW13aにより特殊観察モードに切り替えられるとV-LED20a、G-LED20cのみ点灯する。これにより、紫色光V、緑色光Gが検体内に同時に照射される。これら紫色光V及び緑色光Gで照明された検体は、撮像センサ48によって撮像される。撮像センサ48からはRGB画像信号が出力される。
出力されたRGB画像信号に基づいて、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2の表示制御を行うためのベース画像を生成する。また、B画像信号に対して周波数フィルタリング処理を施すことによって、粘膜Mの出力値を「0」にし、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2の出力値を「負」にした血管抽出信号を生成する。この血管抽出信号から、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2のエッジの強度を算出する。そして、血管抽出信号とエッジの強度に基づいて、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2の表示制御に用いる第1又は第2表示制御用画像を生成する。
第1又は第2表示制御用画像をベース画像に合成することにより、第1又は第2特殊画像が生成される。第1又は第2特殊画像はモニタ18上に表示される。第1特殊画像は、極表層血管C1Aと表層血管C1B及び中層血管C2とを分離して表示され、第2特殊画像は、極表層血管C1A、表層血管C1B、中層血管C2を選択的に強調表示又は抑制表示される。第1又は第2特殊画像の表示後は、モード切替SW13aにより通常観察モードに切り替えられるまで継続される。また、通常観察モードに切り替えられない場合であっても、内視鏡診断が完了したら、内視鏡12を検体から抜いてモニタ18への画像の表示を停止する。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、各観察モードに必要な複数の画像信号をカラーの撮像センサで同時に取得しているが、これに代えて、第2実施形態では、各観察モードに必要な複数の画像信号をモノクロの撮像センサで順次取得する。
図17に示すように、面順次式の内視鏡システム200の光源装置14には、V-LED20a等の代わりに、広帯域光源202、回転フィルタ204、フィルタ切替部205が設けられている。また、撮像光学系30bには、カラーの撮像センサ48の代わりに、カラーフィルタが設けられていないモノクロの撮像センサ206が設けられている。それ以外については、第1実施形態の内視鏡システム10と同様である。
広帯域光源202はキセノンランプ、白色LEDなどであり、波長域が青色から赤色に及ぶ白色光を発する。回転フィルタ204は、内側に設けられた通常観察モード用フィルタ208と、外側に設けられた特殊観察モード用フィルタ209とを備えている(図18参照)。フィルタ切替部205は、回転フィルタ204を径方向に移動させるものであり、モード切替SW13aにより通常観察モードにセットされたときに、回転フィルタ204の通常観察モード用フィルタ208を白色光の光路に挿入し、特殊観察モードにセットされたときに、回転フィルタ204の特殊観察モード用フィルタ209を白色光の光路に挿入する。
図18に示すように、通常観察モード用フィルタ208には、周方向に沿って、白色光のうち青色光を透過させるBフィルタ208a、白色光のうち緑色光を透過させるGフィルタ208b、白色光のうち赤色光を透過させるRフィルタ20cが設けられている。したがって、通常観察モード時には、回転フィルタ204が回転することで、青色光、緑色光、赤色光が交互に検体内に照射される。
特殊観察モード用フィルタ209には、周方向に沿って、白色光のうち中心波長405nm、波長範囲380〜440nmの紫色光Vを透過させるVnフィルタ209aと、530〜550nmの緑色狭帯域光Gnを透過させるGnフィルタ209bが設けられている。したがって、特殊観察モード時には、回転フィルタ204が回転することで、紫色光V、緑色狭帯域光Gnが交互に検体内に照射される。なお、本発明の紫色光照明部は、広帯域光源202と回転フィルタ20のVnフィルタ部209aとから構成される。
面順次方式の内視鏡システム200では、通常観察モード時には、青色光、緑色光、赤色光が検体内に照射される毎にモノクロの撮像センサ206で検体内を撮像する。これにより、RGBの3色の画像信号が得られる。そして、それらRGBの画像信号に基づいて、上記第1実施形態と同様の方法で、通常画像が生成される。一方、特殊観察モード時には、紫色光V、緑色狭帯域光Gnが検体内に照射される毎にモノクロの撮像センサ206で検体内を撮像する。これにより、B画像信号と、Gn画像信号(第1実施形態のG画像信号に相当する)が得られる。これらB画像信号と、Gn画像信号に基づいて、上記第1実施形態と同様の方法で、第1又は第2特殊画像の生成が行われる。
[第3実施形態]
上記第1及び第2実施形態では、第1又は第2特殊画像を生成するために、紫色光V及び緑色光Gを照射し撮像することにより、紫色光V及び緑色光Gに対応するB画像信号及びG画像信号を取得しているが、第3実施形態では、白色画像などの広帯域画像に基づく分光演算により、紫色光V及び緑色光Gに対応するB画像信号及びG画像信号を取得してもよい。
この場合には、第1実施形態の内視鏡システム10の特殊観察モード時において、V-LED20a等の代わりに、広帯域光である白色光を広帯域光源(本発明の白色光照明部に相当)照明する。そして、図19に示すように、特殊画像処理部64において分光演算部300を設け、この分光演算部300において、白色光の発光・撮像により得られる白色画像のRGB画像信号に基づく分光演算処理を行う。この分光演算処理により、白色光の反射光の含まれる紫色光V(380〜440nm)及び緑色光G(480〜600nm)に対応するB画像信号及びG画像信号を生成する。第3実施形態では、分光演算部300で生成されたB画像信号及びG画像信号に基づいて、上記第1実施形態と同様の方法で、第1又は第2特殊画像を生成する。なお、白色光としては、蛍光体44により得られる白色光の他、キセノンランプなどの広帯域光源から発せられる広帯域光を用いてもよい。
上記第1及び第2実施形態では、特殊観察モードにおいては、紫色光V及び緑色光Gに加えて、赤色光Rを照射してもよい。この場合には、RGB画像信号の全てに、血管などの検体に関する情報が含まれることから、特殊用色変換部74では、以下の変換式(1´)〜(3´)のように、RGB画像信号全てに対して色変換処理を行う。
色変換済R画像信号=k1´×R画像信号・・・(1´)
色変換済G画像信号=k2´×G画像信号・・・(2´)
色変換済B画像信号=k3´×B画像信号・・・(3´)
ここで、k1´〜k3´は正の係数である。
なお、第1実施形態では、図3及び図4に示すような発光スペクトルを有する光を用いたが、発光スペクトルはこれに限られない。例えば、図20に示すように、緑色光G及び赤色光Rについては同様のスペクトルを有する一方で、紫色光Vについては中心波長410〜415nmでやや長波長側に波長範囲を有するものに代えるとともに、青色光Bについては中心波長445〜460nmでやや短波長側に波長範囲を有するものに代えてもよい。ただし、この場合には、各血管C1A、C1B、C2のエッジ強度を算出できるようにするため、紫色光Vの波長範囲の上限値を440nmよりも短波長側にする必要がある。
なお、上記実施形態では、本発明の実施を内視鏡の診断中に行ったが、これに限らず、内視鏡診断後、内視鏡システムの記録部に記録しておいた内視鏡画像に基づいて、本発明の実施を行ってもよく、また、カプセル内視鏡で取得したカプセル内視鏡画像に基づいて、本発明の実施を行ってもよい。
10,200 内視鏡システム
20a,206 V-LED(紫色光照明部)
48 撮像センサ(画像信号生成部)
80 ベース画像生成部
81 周波数フィルタリング処理部
82 エッジ強度算出部
83 第1表示制御用画像生成部
84 第2表示制御用画像生成部
85 画像合成部
300 分光演算部

Claims (13)

  1. 検体の粘膜表面を撮像して複数色の画像信号からなるカラー画像信号を生成する画像信号生成部と、
    前記カラー画像信号に対して色彩強調処理を施すことによって、色彩強調済のカラー画像信号を得る色彩強調部と、
    前記色彩強調済のカラー画像信号のうち少なくとも短波長の画像信号に周波数フィルタリング処理を施して、互いに深さが異なる複数の血管を抽出した血管抽出信号であって抽出した各血管は前記粘膜表面よりも画素値が低いダウンエッジであり、且つ前記各血管のダウンエッジはそれぞれ異なっている血管抽出信号を得る周波数フィルタリング処理部と、
    前記血管抽出信号で得られた前記各血管のダウンエッジに基づく表示制御処理を前記色彩強調済のカラー画像信号に対して行って、前記深さが異なる複数の血管の少なくとも3層の各血管の表示を制御した特殊画像を作成する特殊画像生成部とを備えることを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記血管抽出信号上の複数の血管には、エッジの強度が一定値を超えるダウンエッジの第1層血管と、この第1層血管よりも深い位置にあり、エッジの強度が前記一定値以下となるダウンエッジの第2層血管が含まれることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  3. 前記特殊画像は、前記第1層血管をダウンエッジで表示し、前記第2層血管をアップエッジで表示する第1特殊画像であることを特徴とする請求項2記載の内視鏡システム。
  4. 前記特殊画像生成部は、
    前記血管抽出信号のうち、前記第2層血管をアップエッジに変更した第1表示制御用画像を生成する第1表示制御用画像生成部と、
    前記色彩強調済のカラー画像信号に前記第1表示制御用画像を加算して、前記色彩強調済のカラー画像信号中のダウンエッジの第2層血管をアップエッジにすることにより、前記第1特殊画像を生成する画像合成部とを備えることを特徴とする請求項3記載の内視鏡システム。
  5. 前記特殊画像は、前記第1層血管及び第2層血管を選択的に強調又は抑制した第2特殊画像であることを特徴とする請求項2記載の内視鏡システム。
  6. 前記特殊画像生成部は、
    前記血管抽出信号に基づいて、血管毎に、前記エッジの強度に応じた強調量又は抑制量を定めた第2表示制御用画像を生成する第2表示制御用画像生成部と、
    前記色彩強調済のカラー画像信号に前記第2表示制御用画像を合成して、前記第2特殊画像を生成する画像合成部とを備えることを特徴とする請求項5記載の内視鏡システム。
  7. 前記第1層血管は極表層血管であり、前記第2層血管は表層血管又は中層血管であることを特徴とする請求項2ないし6いずれか1項記載の内視鏡システム。
  8. 前記短波長の画像信号は、波長範囲が380〜440nmの紫色光に対応することを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の内視鏡システム。
  9. 前記紫色光を前記検体に照射する紫色光照明部を備え、
    前記短波長の画像信号は、前記紫色光で照明中の検体を撮像することにより得られることを特徴とする請求項8記載の内視鏡システム。
  10. 白色光を前記検体に照射する白色光照明部と、
    前記白色光で照明中の検体を撮像して得られる白色画像に基づく分光演算により、前記短波長の画像信号を生成する分光演算部とを備えることを特徴とする請求項8記載の内視鏡システム。
  11. 前記カラー画像信号には、波長範囲が480〜600nmの緑色光又は波長範囲が530〜550nmの緑色狭帯域光に対応する長波長の画像信号が含まれ、
    前記色彩強調済のカラー画像信号は、前記短波長の画像信号及び長波長の画像信号に基づいて生成されることを特徴とする請求項8ないし10いずれか1項記載の内視鏡システム。
  12. 検体の粘膜表面を撮像して複数色の画像信号からなるカラー画像信号を生成する画像信号生成部を有する内視鏡が接続されるプロセッサ装置において、
    前記カラー画像信号を受信する受信部と、
    前記カラー画像信号に対して色彩強調処理を施すことによって、色彩強調済のカラー画像信号を得る色彩強調部と、
    前記色彩強調済のカラー画像信号のうち少なくとも短波長の画像信号に周波数フィルタリング処理を施して、互いに深さが異なる複数の血管を抽出した血管抽出信号であって抽出した各血管は前記粘膜表面よりも画素値が低いダウンエッジであり、且つ前記各血管のダウンエッジはそれぞれ異なっている血管抽出信号を得る周波数フィルタリング処理部と、
    前記血管抽出信号で得られた前記各血管のダウンエッジに基づく表示制御処理を前記色彩強調済のカラー画像信号に対して行って、前記深さが異なる複数の血管の少なくとも3層の各血管の表示を制御した特殊画像を作成する特殊画像生成部とを備えることを特徴とするプロセッサ装置。
  13. 画像信号生成部が、検体の粘膜表面を撮像して複数色の画像信号からなるカラー画像信号を生成するステップと、
    色彩強調部が、前記カラー画像信号に対して色彩強調処理を施すことによって、色彩強調済のカラー画像信号を得るステップと、
    周波数フィルタリング処理部が、前記色彩強調済のカラー画像信号のうち少なくとも短波長の画像信号に周波数フィルタリング処理を施して、互いに深さが異なる複数の血管を抽出した血管抽出信号であって抽出した各血管は前記粘膜表面よりも画素値が低いダウンエッジであり、且つ前記各血管のダウンエッジはそれぞれ異なっている血管抽出信号を得るステップと、
    特殊画像生成部が、前記血管抽出信号で得られた前記各血管のダウンエッジに基づく表示制御処理を前記色彩強調済のカラー画像信号に対して行って、前記深さが異なる複数の血管の少なくとも3層の各血管の表示を制御した特殊画像を作成するステップとを有することを特徴とする内視鏡システムの作動方法。
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