JP6080787B2 - 直流き電電圧制御装置、直流き電電圧制御システム、および直流き電電圧制御方法 - Google Patents

直流き電電圧制御装置、直流き電電圧制御システム、および直流き電電圧制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、鉄道変電所の直流き電電圧を制御する直流き電電圧制御装置、直流き電電圧制御システム、および直流き電電圧制御方法に関するものである。
近年、省エネルギー等を目的として列車に備えられた回生ブレーキにより発生する回生電力を有効活用するための研究開発が活発化している。直流電化区間において回生電力を有効活用する技術として、例えば、列車状況把握手段で力行車、回生車の在線状況および運行状況を把握し、制約条件設定手段で設定された制約条件のもとで、評価関数設定手段で設定された評価関数を最適にする各変電所のき電分担を最適き電分担決定手段で決定し、そのき電分担に基づき、各変電所の整流器に対する送出電圧値を送出電圧設定手段で設定する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
特開平7−304353号公報
ここで、回生車による回生電力を有効活用するためには、各変電所と架線との接続点の電圧である変電所電圧が最適な値となるように制御する必要があるが、最適な変電所電圧を決定するためには、路線やき電網に在線する全ての列車の状況、例えば列車の在線位置や、その列車が力行状態か回生状態かなどを把握する必要がある。近年では無線通信ネットワークを活用して車上無線通信装置を搭載した列車と地上装置とを無線で繋ぐ列車制御システムが普及しており、この種のシステムでは列車から無線で送信される車上情報により列車状況を把握することが可能である。ところが、このような列車制御システムが適用された路線に、無線通信装置を搭載していない異なる鉄道事業者の列車が乗り入れた場合、全ての列車状況を把握することが困難となる。上記特許文献1の従来技術ではこのような列車の列車状況を把握する方法が開示されていないため、変電所電圧が最適な値となるように制御することができないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、回生電力の更なる有効活用が可能な直流き電電圧制御装置、直流き電電圧制御システム、および直流き電電圧制御方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、電気鉄道の直流電化区間におけるき電線へ電力を供給する複数の変電所と接続され、前記き電線へ印加する変電所電圧を制御する直流き電電圧制御装置であって、前記き電線に配置された複数の電流センサおよび電圧センサのセンサ位置情報を含むモデル情報と、前記電流センサで検出された電流値と、前記電圧センサで検出された電圧値とに基づいて、前記直流電化区間に在線する回生車における回生電力が高まるように前記変電所電圧を制御する変電所電圧設定値を算出し、この変電所電圧設定値を前記各変電所へ出力することを特徴とする。
この発明によれば、列車が無線通信装置を搭載しているか否かに係わらず列車状況を把握することができるようにしたので、回生電力の更なる有効活用ができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る直流き電電圧制御装置の一構成例を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態1に係る直流き電電圧制御システムの一構成例を示す図である。 図3は、回生車における回生絞り込み制御の一例を示す図である。 図4は、列車情報推定における変数を設定した図である。 図5は、回生可能電力推定における変数を表す図である。 図6は、本発明の実施の形態1に係る直流き電電圧制御システムにおける直流き電電圧制御処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、本発明の実施の形態2に係る直流き電電圧制御装置の一構成例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態2に係る直流き電電圧制御システムにおける直流き電電圧制御処理の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る直流き電電圧制御装置、直流き電電圧制御システム、および直流き電電圧制御方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る直流き電電圧制御装置100の一構成例を示す図である。直流き電電圧制御装置100は、モデル情報格納部1と、列車運転情報推定部2と、変電所電圧設定値算出部3とを備えている。
図2は、本発明の実施の形態1に係る直流き電電圧制御システムの一構成例を示す図である。直流き電電圧制御システムでは、直流き電電圧制御装置100が例えば、指令所(図示せず)等に配置され、LAN等のネットワーク10を介して変電所4に接続されている。また、直流き電電圧制御装置100は無線あるいはLAN等のネットワーク11を介して複数の電流センサ5および電圧センサ6に接続されている。
ここで、直流き電電圧制御装置100における直流き電電圧制御概念について説明する。直流電化区間を走行する列車は、制動の際、回生ブレーキにより電力回生を行う。以下、この電力回生を行っている列車を「回生車」、回生ブレーキで発生した回生電力の最大値であって回生電力絞り込み制御がなければ回生できる予定だった電力を「回生可能電力」、回生可能電力に回生電力絞り込み量を考慮した電力であって実際に架線へ回生できる電力を「回生電力」と称する。また、回生車で発生した回生電力は、力行を行っている列車に架線を通じて供給される。以下、この力行を行っている列車を「力行車」、力行車の走行に必要な電力を「力行電力」と称する。
図3は、回生車における回生絞り込み制御の一例を示す図である。横軸は回生車のパンタグラフが架線に接する点の電圧(パンタ点電圧)を示し、縦軸は回生電力を示している。回生車が回生電力を架線に供給すると、パンタ点電圧が上昇する。このとき、回生電力量に対して力行車が少ないと、回生電力過多となり架線電圧が過大となる。これを避けるため、回生車は、パンタ点電圧が図中に示す回生絞り込み開始電圧閾値未満の領域では全ての回生電力を回生可能電力として架線へ供給するが、パンタ点電圧が回生絞り込み開始電圧閾値以上となる領域では回生電力を減少させる制御を行う。この制御を回生絞り込み制御と呼ぶ。なお、一般に1500V系の直流電化区間では、回生絞り込み開始電圧閾値が例えば約1650V〜約1780V程度に設定され、回生絞り込み終了電圧値が例えば約1700V〜約1800V程度に設定される。このような直流電化区間に在線する回生車では、回生絞り込み開始電圧閾値から回生絞り込み終了電圧値までの間で電圧が高まるほど回生絞り込み量を高めるように回生絞り込み制御が行われる。
回生絞り込み制御が実施された場合、所謂回生失効により回生電力の一部が回生車で無駄に消費されるため、消費された回生電力を力行電力として有効に活用することができなくなる。回生車による回生電力を有効活用するためには、各変電所4と架線との接続点の電圧である変電所電圧が最適な値となるように制御する必要があるが、最適な変電所電圧を決定するためには列車状況を正確に把握する必要がある。近年では無線通信ネットワークを活用して車上無線通信装置を搭載した列車と地上装置とを無線で繋ぐ列車制御システムが普及しており、この種のシステムでは列車から無線で送信される車上情報により列車状況を把握することが可能である。ところが、このような列車制御システムが適用された路線に、無線通信装置を搭載していない異なる鉄道事業者の列車が乗り入れた場合、全ての列車状況を把握することが困難となる。上記特許文献1の従来技術ではこのような列車の列車状況を把握する方法が開示されていないため、変電所電圧が最適な値となるように制御することができないという問題があった。
このような問題を解決するため、本実施の形態に係る直流き電電圧制御装置100は、少なくとも、複数の電流センサ5で測定された電流値(電流5a)と、複数の電圧センサ6で測定された電圧値(電圧6a)と、各電流センサ5および各電圧センサ6の位置を示すセンサ位置情報(後述するxs1、xs2)を用いることにより、無線通信装置を搭載していない回生車が直流電化区間に在線する場合でも全ての列車の状況を推定するように構成されており、この推定結果(後述する推定列車運転情報2a)を用いて変電所電圧の設定値を算出することで変電所電圧が最適な値となるように制御され、回生車による回生電力の有効活用を図ることができる。
次に、図1に戻り、本実施の形態に係る直流き電電圧制御装置100における各構成部について説明する。モデル情報格納部1は、直流電化区間内を走行する各列車の列車モデル情報、各変電所4の変電所モデル情報、およびき電網モデル情報を格納する。列車モデル情報としては、例えば、各列車における回生電力絞り込み量を制御するための情報(回生絞り込み開始電圧閾値や回生絞り込み終了電圧値など)を含む。また、変電所モデル情報としては、例えば、各変電所4の変電所電圧を制御するための情報(内部抵抗や変電所電圧の最大値)などを含む。また、き電網モデル情報としては、例えば、各センサの位置(センサ位置情報)や、架線間あるいは架線と変電所4との間の接続状態を示す情報(架線の長さ、抵抗率など)を含む。なお、以下の説明では、特に言及しない限り、列車モデル情報、変電所モデル情報、き電網モデル情報を単に「モデル情報1a」と省略して説明する。
電流センサ5は例えば架線やき電線に配置されており、測定した電流5aを列車運転情報推定部2へ送る。電圧センサ6は同様の架線やき電線に配置されており、測定した電圧6aを列車運転情報推定部2へ送る。列車運転情報推定部2は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aと、電流センサ5で測定された電流5aと、電圧センサ6で測定された電圧6aとに基づいて、列車の在線位置、力行電力、回生電力、パンタ点電圧、および回生可能電力を推定する。以下の説明では特に言及しない限り、列車運転情報推定部2で推定された列車の在線位置、力行電力、回生電力、パンタ点電圧、および回生可能電力を単に「推定列車運転情報2a」と省略して説明する。なお推定列車運転情報2aの推定方法の例については後述する。
変電所電圧設定値算出部3は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aと、列車運転情報推定部2で推定された推定列車運転情報2aとに基づいて、直流電化区間に在線する回生車における回生電力が高まるように、変電所電圧を制御する変電所電圧設定値3aを算出し、変電所4へ出力する。変電所電圧設定値3aを受信した変電所4は、変電所電圧の値が変電所電圧設定値3aとなるように制御する。
なお、変電所電圧設定値3aの算出手法については、上述した各種情報を用いて既知の算出手法により算出することができるため説明を割愛する。またこの変電所電圧設定値3aの算出手法により、本発明が限定されるものではない。
以下では、列車運転情報推定部2における推定方法の例について、図4および図5を参照して説明する。図4は、列車情報推定における変数を設定した図である。図4において、xs1は図4の左側に示される一つ目の電流センサ5および電圧センサ6の組(第一の組20)の位置、is1は一つ目の電流センサ5によって測定された電流(架線電流)、vs1は一つ目の電圧センサ6によって測定された電圧(架線とレール間の電圧)、xs2は図4の右側に示される二つ目の電流センサ5および電圧センサ6の組(第二の組21)の位置、is2は二つ目の電流センサ5によって測定された電流(架線電流)、vs2は二つ目の電圧センサ6によって測定された電圧(架線とレール間の電圧)、xtは列車の在線位置、itは列車の電流(架線から列車に流れる向きを正とする)、vtは列車のパンタ点電圧、ptは列車電力(ptが正のときは力行電力、負のときは回生電力を表す)、ρは架線の長さに対する抵抗率である。
なお、未知の変数はxt、it、vt、ptであり、xs1、xs2、ρはモデル情報格納部1に格納されているものとする。また、第一の組20と第二の組21との間に2以上の列車が存在する場合、本方法では列車の在線位置や回生電力などを上手く推定できないため、第一の組20と第二の組21は、各組の間に1台の列車が存在するように配置されているものとする。
このとき、第一の組20と、列車間のオームの法則より(1)式を得る。
Figure 0006080787
第二の組21と、列車間のオームの法則より(2)式を得る。
Figure 0006080787
列車におけるキルヒホッフの法則より(3)式を得る。
Figure 0006080787
また、列車電力は(4)式の電圧と電流の積で表される。
Figure 0006080787
上記4つの式から、xt、it、vt、ptは(5)式から(8)式で表される。
Figure 0006080787
Figure 0006080787
Figure 0006080787
Figure 0006080787
ただし、第一の組20と第二の組21と間に在線する列車の消費電力が0であるような場合、is1とis1が等しくなり、センサ間に列車が存在するかどうかが分からず、上手く列車の在線位置を推定できないが、is1とis1が等しいということは列車の消費電力が0であることを意味しているため、変電所電圧の算出には影響を与えないことに注意する。上述した方法により列車の在線位置と列車電力(力行電力、回生電力)の推定が可能となる。
次に、回生可能電力の推定方法を説明する。図5は、回生可能電力推定における変数を表す図である。パンタ点電圧vtは上記(7)式で推定される回生車のパンタ点電圧、vstartは回生車の回生絞り込み開始電圧閾値、vendは回生車の回生絞り込み終了電圧値、ptは上記(8)式で推定される回生車の回生電力、Ptは回生車の回生可能電力である。なお、未知の変数はPtであり、vstart、vendはモデル情報格納部1に格納されているものとする。
回生車の回生絞り込み制御方法の一つとして、図5に示すように、回生絞り込み開始電圧閾値での回生電力ptから回生絞り込み終了電圧値までの回生電力ptを直線で結んだ制御方法がある。本実施の形態では、この回生絞り込み制御方法による回生可能電力Ptの推定について考える。
パンタ点電圧vtがvstart未満であるとき、回生絞り込み制御が行われていないことが分かる。そのため、回生可能電力Ptは(9)式で表すことができる。
Figure 0006080787
また、パンタ点電圧vtがvstart以上vend未満であるとき、パンタ点電圧vtに対応した回生電力ptが回生可能電力Ptとして推定され、パンタ点電圧vtがvendであるとき、回生電力ptが0と推定される。線形補完すると回生可能電力Ptは(10)式で表すことができる。
Figure 0006080787
最後に、パンタ点電圧vtがvend以上であるとき、回生電力ptは全て絞り込まれているため、pt=0となり、回生可能電力Ptを上手く推定できないが、一般的に列車の回生絞り込み終了電圧値vendは高めに設定されているため、回生電力ptが全て絞り込まれる状況(パンタ点電圧vtがvend以上)はほとんど起こらない。回生電力ptが全て絞り込まれた状況において、回生可能電力Ptがどのような値であっても変電所4から力行列車に十分な電力を供給できるようにするためパンタ点電圧vtがvend以上であるときは回生可能電力Ptを(11)式のように推定する。
Figure 0006080787
本実施の形態に係る直流き電電圧制御システムにおける直流き電電圧制御処理について、図1および図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係る直流き電電圧制御システムにおける直流き電電圧制御処理の一例を示すフローチャートである。電流センサ5と電圧センサ6はそれぞれ電流5aと電圧6aを測定し(ステップST101)、測定した電流5aと電圧6aを列車運転情報推定部2へ送信する(ステップST102)。電流5aと電圧6aは図2に示されるネットワーク11を介して直流き電電圧制御装置100で受信される。
列車運転情報推定部2は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aを取得し(ステップST103)、電流センサ5と電圧センサ6から送られた電流5aと電圧6aを取得し(ステップST104)、さらに、取得したモデル情報1a、電流5a、電圧6aに基づいて、推定列車運転情報2aを推定し(ステップST105)、推定列車運転情報2aを変電所電圧設定値算出部3に送る(ステップST106)。
変電所電圧設定値算出部3は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aを取得し(ステップST107)、列車運転情報推定部2からの推定列車運転情報2aを取得し(ステップST108)、取得したモデル情報1aおよび推定列車運転情報2aに基づいて、変電所4の変電所電圧設定値3aを算出し(ステップST109)、変電所電圧設定値3aは変電所4に対して出力され(ステップST110)、図2に示されるネットワーク10を介して変電所4で受信される。
上述した処理を実施することにより、無線通信装置を搭載していない列車が在線している場合でも推定列車運転情報2aを推定し、最適な変電所電圧が決定でき、回生電力の有効活用が可能となる。
以上説明したように、本実施の形態に係る直流き電電圧制御装置100は、複数の電流センサ5および電圧センサ6のセンサ位置情報を含むモデル情報1aと、電流センサ5で検出された電流値(電流5a)と、電圧センサ6で検出された電圧値(電圧6a)とに基づいて、直流電化区間に在線する回生車の回生電力が高まるように変電所電圧を制御する変電所電圧設定値3aを算出し、この変電所電圧設定値3aを各変電所4へ出力するように構成されている。この構成により、無線通信装置を搭載していない列車が在線している場合でも列車状況を推定することができ、最適な変電所電圧が決定でき、回生電力の更なる有効活用が可能となる。
また、本実施の形態に係る直流き電電圧制御装置100は、直流電化区間に在線する列車における回生電力絞り込み量を制御する情報を含む列車モデル情報と、センサ位置情報を含むき電網モデル情報と、変電所電圧の制御情報を含む変電所モデル情報とを、モデル情報1aとして格納するモデル情報格納部1と、モデル情報1aと電流5aと電圧6aとに基づいて、直流電化区間に在線する列車の在線位置と、力行電力と、回生ブレーキで発生した回生可能電力と、回生電力絞り込み量を考慮した回生電力とを推定し、推定列車運転情報2aとして出力する列車運転情報推定部2と、モデル情報1aと推定列車運転情報2aとに基づいて変電所電圧設定値3aを算出する変電所電圧設定値算出部3とを備えることにより、変電所電圧設定値3aを精度よく求めることができ、回生電力の更なる有効活用が可能となる。
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2に係る直流き電電圧制御装置100aの一構成例を示す図である。実施の形態1との相違点は、在線位置(2a−1)に基づいて列車ID7aを計算する列車ID計算部7を備えている点と、列車ID7aに対応した回生車の列車モデル情報を用いて回生可能電力を推定するように構成されている点である。なお、実施の形態1と同一又は同等の構成部には同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
列車運転情報推定部2は、上記(1)式から(8)式により在線位置、パンタ点電圧、力行電力、および回生電力の推定を行い、推定した在線位置を列車ID計算部7へ送る。列車ID計算部7は、列車運転情報推定部2からの在線位置に基づいて、在線位置に対応する列車ID7aを計算し、計算した列車ID7aを列車運転情報推定部2へ送る。在線位置に対応する列車ID7aの計算は、例えば、鉄道運行管理システムの列車追跡機能を用いることができる。
列車運転情報推定部2は、列車ID計算部7によって計算された列車ID7aに基づいて、モデル情報格納部1に格納されている列車ID7aに対応した回生車の列車モデル情報を取得し、この列車モデル情報と(7)式で推定したパンタ点電圧と(8)式で推定した回生電力とに基づいて、回生車の回生可能電力を推定する。
このように構成することにより、無線通信装置を搭載していない列車の回生絞り込み制御の方法が異なる場合でも、当該列車の推定列車運転情報2aを推定して回生電力を有効に活用することができる。
次に、本実施の形態に係る直流き電電圧制御システムにおける直流き電電圧制御処理について、図7および図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る直流き電電圧制御システムにおける直流き電電圧制御処理の一例を示すフローチャートである。電流センサ5と電圧センサ6はそれぞれ、電流5aと電圧6aを測定し(ステップST201)、測定した電流5aと電圧6aを列車運転情報推定部2へ送る(ステップST202)。
列車運転情報推定部2は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aを取得し(ステップST203)、電流センサ5と電圧センサ6から送られた電流5aと電圧6aを取得し(ステップST204)、取得したモデル情報1a、電流5a、電圧6aに基づいて、列車の在線位置、力行電力、回生電力を推定し(ステップST205)、推定した在線位置を列車ID計算部7に送る(ステップST206)。
列車ID計算部7は、列車運転情報推定部2から送られた在線位置を取得し(ステップST207)、取得した在線位置に対応する列車ID7aを計算し(ステップST208)、計算した列車ID7aを列車運転情報推定部2へ送る(ステップST209)。
列車運転情報推定部2は、列車ID計算部7から送られた列車ID7aを取得し(ステップST210)、取得した列車ID7aに基づいて、モデル情報格納部1に格納されている列車ID7aに対応した回生車のモデル情報1aを取得し(ステップST211)、取得したモデル情報1aを用いて回生可能電力を推定し(ステップST212)、推定した列車の在線位置、力行電力、回生電力、および回生可能電力を推定列車運転情報2aとして変電所電圧設定値算出部3に送る(ステップST213)。
変電所電圧設定値算出部3は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aを取得し(ステップST214)、列車運転情報推定部2からの推定列車運転情報2aを取得し(ステップST215)、取得したモデル情報1aおよび推定列車運転情報2aに基づいて、変電所4の変電所電圧設定値3aを算出し(ステップST216)、変電所4へ変電所電圧設定値3aを出力する(ステップST217)。
以上説明したように、本実施の形態に係る直流き電電圧制御装置100aは、列車運転情報推定部2で推定された在線位置に基づいて列車ID7aを求める列車ID計算部7を備え、列車運転情報推定部2は、列車ID計算部7からの列車ID7aに対応する列車のモデル情報1aをモデル情報格納部1から取得し、取得したモデル情報1aを用いて回生可能電力を推定するように構成されている。この構成により、無線通信装置を搭載していない列車が複数在線しており、これらの列車における回生絞り込み制御の方法が各々異なる場合でも、これらの列車における回生可能電力を推定することができ、最適な変電所電圧が決定でき、回生電力の更なる有効活用が可能となる。
なお、実施の形態1、2の列車運転情報推定部2は、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aと、電流5aと、電圧6aとに基づいて、第一の組20と第二の組21と間の直流電化区間に在線する列車の推定列車運転情報2aを推定するように構成されているため、変電所電圧設定値算出部3における変電所電圧設定値3aの計算制度を向上させることができる。
なお、実施の形態1、2の構成例では第一の組20と第二の組21との間に列車が2以上存在する場合、列車状況を上手く推定できないため、このような状況で変電所電圧設定値3aが制御された場合、遠方に存在する列車へ十分な電力を供給することができなくなる虞がある。このようなことを回避するため、変電所電圧設定値算出部3は、例えば図示しない鉄道運行管理システムから軌道回路情報を取得し、モデル情報格納部1に格納されたセンサ位置情報とこの軌道回路情報とに基づいて、第一の組20と第二の組21の間に2以上の列車が在線すると判断した場合、変電所電圧設定値3aの出力を中止するように構成してもよい。この構成により、変電所電圧の低下が回避され、遠方に存在する列車へ十分な電力を供給することが可能となる。
また、実施の形態1、2では、モデル情報格納部1に格納されたモデル情報1aを用いて推定列車運転情報2aを推定する構成例を説明したが、モデル情報1aは予め列車運転情報推定部2に設定しておくように構成してもよいし、直流き電電圧制御装置100の外部から列車運転情報推定部2へ入力するように構成してもよい。
なお、以上の実施の形態に示した構成は、本発明の構成の一例であり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略する等、変更して構成することも可能であることは言うまでもない。
以上のように、本発明は、直流き電電圧制御装置および直流き電電圧制御システムに適用可能であり、特に回生電力の更なる有効活用ができる発明として有用である。
1 モデル情報格納部、1aモデル情報、2 列車運転情報推定部、2a 推定列車運転情報、2a−1 在線位置、3 変電所電圧設定値算出部、3a 変電所電圧設定値、4 変電所、5 電流センサ、5a 電流、6 電圧センサ、6a 電圧、7 列車ID計算部、7a 列車ID、10,11 ネットワーク、20 第一の組、21 第二の組、100,100a 直流き電電圧制御装置。

Claims (7)

  1. 電気鉄道の直流電化区間におけるき電線へ電力を供給する複数の変電所と接続され、前記き電線へ印加する変電所電圧を制御する直流き電電圧制御装置であって、
    前記き電線に配置された複数の電流センサおよび電圧センサのセンサ位置情報を含むモデル情報と、前記電流センサで検出された電流値と、前記電圧センサで検出された電圧値とに基づいて、前記直流電化区間に在線する列車の在線位置と、力行電力と、回生ブレーキで発生した回生可能電力と、回生電力絞り込み量を考慮した回生電力とを推定し、推定列車運転情報として出力する列車運転情報推定部と、
    前記推定列車運転情報に基づいて、前記直流電化区間に在線する回生車における回生電力が高まるように前記変電所電圧を制御する変電所電圧設定値を算出し、この変電所電圧設定値を前記各変電所へ出力する変電所電圧設定値算出部と、を備えることを特徴とする直流き電電圧制御装置。
  2. 前記直流電化区間に在線する列車における回生電力絞り込み量を制御する情報を含む列車モデル情報と、前記センサ位置情報を含むき電網モデル情報と、前記変電所電圧の制御情報を含む変電所モデル情報とを、前記モデル情報として格納するモデル情報格納部備えることを特徴とする請求項1に記載の直流き電電圧制御装置。
  3. 前記在線位置に基づいて列車IDを求める列車ID計算部を備え、
    前記列車運転情報推定部は、前記列車ID計算部からの前記列車IDに対応する列車の前記列車モデル情報を前記モデル情報格納部から取得し、この列車モデル情報を用いて前記回生可能電力を推定することを特徴とする請求項2に記載の直流き電電圧制御装置。
  4. 前記列車運転情報推定部は、前記モデル情報と前記電流値と前記電圧値とに基づいて、前記電流センサおよび前記電圧センサの第一の組と、この第一の組に隣接する前記電流センサおよび前記電圧センサの第二の組と間の直流電化区間に在線する列車の前記推定列車運転情報を推定することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の直流き電電圧制御装置。
  5. 前記変電所電圧設定値算出部は、外部からの軌道回路情報を取得し、前記センサ位置情報とこの軌道回路情報とに基づいて、前記第一の組と前記第二の組との間の直流電化区間に2以上の列車が在線すると判断した場合、前記変電所電圧設定値の出力を中止することを特徴とする請求項4に記載の直流き電電圧制御装置。
  6. 電気鉄道の直流電化区間におけるき電線へ印加する変電所電圧を制御する直流き電電圧制御システムであって、
    前記き電線に配置された複数の電流センサと、
    前記き電線に配置された複数の電圧センサと、
    前記電流センサおよび電圧センサのセンサ位置情報を含むモデル情報と、前記電流センサで検出された電流値と、前記電圧センサで検出された電圧値とに基づいて、前記直流電化区間に在線する列車の在線位置と、力行電力と、回生ブレーキで発生した回生可能電力と、回生電力絞り込み量を考慮した回生電力とを推定して推定列車運転情報とし、当該推定列車運転情報に基づいて、前記直流電化区間に在線する回生車における回生電力が高まるように前記変電所電圧を制御する変電所電圧設定値を算出し、前記変電所電圧設定値を各変電所へ出力する直流き電電圧制御装置と、
    を備えたことを特徴とする直流き電電圧制御システム。
  7. 電気鉄道の直流電化区間におけるき電線へ印加する変電所電圧を制御する装置に適用される直流き電電圧制御方法であって、
    前記き電線に配置された複数の電流センサで検出された電流値と、前記き電線に配置された複数の電圧センサで検出された電圧値と、前記電流センサおよび前記電圧センサのセンサ位置情報を含むモデル情報とを取得する情報取得ステップと、
    前記情報取得ステップで取得した前記モデル情報と前記電流値と前記電圧値とに基づいて、前記直流電化区間に在線する列車の在線位置と、力行電力と、回生ブレーキで発生した回生可能電力と、回生電力絞り込み量を考慮した回生電力とを推定する列車運転情報推定ステップと、
    前記列車運転情報推定ステップで推定された前記在線位置、前記力行電力、前記回生電力、および前記回生可能電力と、前記モデル情報とに基づいて、前記直流電化区間に在線する回生車における回生電力が高まるように前記変電所電圧を制御する変電所電圧設定値を算出する変電所電圧設定値算出ステップと、
    前記変電所電圧設定値算出ステップで算出された前記変電所電圧設定値を各変電所へ出力する変電所電圧設定値出力ステップと、
    を含むことを特徴とする直流き電電圧制御方法。
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