JP6080427B2 - シャック・ハルトマンセンサとそれを利用した波面計測方法 - Google Patents

シャック・ハルトマンセンサとそれを利用した波面計測方法 Download PDF

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Description

本発明は、シャック・ハルトマンセンサとそれを利用した波面計測方法に関する。
シャック・ハルトマンセンサは、多数の微小集光レンズを格子状に配列したマイクロレンズアレイとCCDで代表される受光センサから構成され、各マイクロレンズへ入射した光は、受光センサ上に集光し、スポットを形成する。ここで、「スポット」は各マイクロレンズで受光センサ上に集光された光の強度分布を有する。マイクロレンズアレイに入射する波面傾斜に応じて、スポットの重心位置がずれて集光され、スポットの重心位置ずれ量から波面傾斜を算出し、波面傾斜から2次元の位相分布を算出できる。
大収差波面をシャック・ハルトマンセンサで計測するための手法は、特許文献1、2に開示されている。大収差波面では、波面の局所傾きが大きいためスポットの位置ずれ量が大きくなる。これらの手法では、1つまたは複数のマイクロレンズを透過する光に特徴を持たせて、各マイクロレンズとスポットの対応付けを行うことによってダイナミックレンジを拡大している。
その他の波面計測方法を開示した例としては特許文献3がある。
特開平9−15057号公報 特表2002−535608号公報 特開平11−211562号公報
大収差波面をシャック・ハルトマンセンサで計測すると、波面の局所傾きが大きいだけでなく、傾きの変化量も大きいために各マイクロレンズで集光されるスポットの重心位置間距離が短くなる。上述の手法により、各マイクロレンズとスポットの対応付けを行っていても、重心位置間距離が短くなるとクロストークが発生して重心位置の検出精度が低下し、最終的には波面計測精度が低下するという課題があった。
本発明は、波面計測精度の低下を低減することが可能なシャック・ハルトマンセンサおよび、それを利用した波面計測方法を提供することを例示的な目的とする。
本発明の波面計測方法は、マイクロレンズアレイと複数の受光素子を有するシャック・ハルトマンセンサを使用して被検光学系の波面を計測する波面計測方法であって、前記マイクロレンズアレイは、2次元的に配列され、前記被検光学系を経た光を前記受光素子の上に集光する、複数のマイクロレンズを含んでおり、前記波面計測方法は、前記受光素子に集光された光の光強度分布に基づいて、前記複数の受光素子の一つを前記受光素子上に形成された複数のスポットのうちの1つのスポットの重心位置として仮決めするステップと、前記重心位置を仮決めしたスポットの重心位置と、該重心位置を仮決めしたスポットと隣接するスポットの重心位置との距離を算出するステップと、該算出された重心位置間の距離に基づいて、他のスポットと一部が重なるスポットについては、それぞれのスポットの内部に当該スポットよりも小さい範囲を領域として設定し、他のスポットと重ならないスポットについては、当該スポットを前記領域として設定するステップと、各領域の重心位置を計算するステップと、各領域の重心位置と前記マイクロレンズアレイに平行光が入射した場合の理想重心位置とのずれ量に基づいて前記波面を算出するステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、波面計測精度の低下を低減することが可能なシャック・ハルトマンセンサおよびそれを利用した波面計測方法を提供することができる。
平面波をシャック・ハルトマンセンサで計測する際の概略断面図である。 図1に示すマイクロレンズアレイと受光センサの上面図である。 被検光学系を経た、収差を持った波面をシャック・ハルトマンセンサで計測する際の概略断面図である。 図1に示す受光センサ上の強度分布を示す平面図である。 本発明の波面計測方法を示すフローチャートである。(実施例1) 図5のS32で設定される重心位置を計算する領域を示す平面図である。(実施例1、2) 図6の変形例を示す平面図である。(実施例1、2) 図6の別の変形例を示す平面図である。(実施例1、2) 本発明の波面計測方法を示すフローチャートである。(実施例2) 本発明の波面計測方法を示すフローチャートである。(実施例3)
本実施形態は、シャック・ハルトマンセンサと、それを使用して被検光学系の波面を計測する波面計測方法に関する。図1は、被検光学系を経た平面波をシャック・ハルトマンセンサで計測する際の概略断面図である。シャック・ハルトマンセンサは、マイクロレンズアレイ1、受光センサ2、解析演算部3を有する。図2は、マイクロレンズアレイ1と受光センサ2の上面図である。
マイクロレンズアレイ1には不図示の被検光学系を経た光が入射するが、図1ではマイクロレンズアレイ1は平行光を受光している。図2に示すように、マイクロレンズアレイ1は、2次元的に配列された複数のマイクロレンズ10を有する。図2では、マイクロレンズアレイ1は、4×4個のマイクロレンズ10を有する例を図示しているが、個数は限定されず、N×M個(N、Mは整数)であればよい。
受光センサ2は、後述する図4に示すように、2次元的に配列された複数の受光素子20を有し、各受光素子20は画素を構成する。受光センサ2からの出力は不図示のAD変換器と信号処理部を経て解析演算部3に供給される。
図1において、マイクロレンズアレイ1は、平行に入射した光を受光センサ2上に集光する。マイクロレンズアレイ1に平行に入射した際のスポットの重心位置を、理想重心位置Giとする。図2に示すように、マイクロレンズアレイ1の2次元配列方向をX方向(第1の方向)、Y方向(第1の方向に直交する第2の方向)とする。各マイクロレンズ10のX方向の番号をn、Y方向の番号をmで表わし、各マイクロレンズ10の受光センサ2面上での理想重心位置を、Gix(n,m)、Giy(n,m)とする。ここで、nは1〜N、mは1〜Mまでの整数、GixはスポットのX方向重心位置、GiyはY方向の重心位置であり、この情報は不図示のメモリ(記憶手段)に予め記憶されている。
図3は、被検光学系を経た収差を持った波面がマイクロレンズアレイ1に入射したときの概略断面図である。同図に示すように、波面の傾斜に伴い、スポットの重心位置が理想重心位置Giからずれて受光センサ2上に集光される。
図4は、受光センサ2に複数の正方形形状の受光素子(画素)20が配列されている状態を示している。入射波面は、マイクロレンズアレイ1で集光されて受光センサ2上にスポットSP(n,m)を形成する。同図の黒色及びハッチング部がスポットSP(n,m)で、色の濃さは光強度を示す。なお、図4では、マイクロレンズ10に対応する受光センサ2の強度を正方形形状で表しているが、これに限定されず、正六角形や正八角形などより円に近い形状であってもよい。
図4において、左下のスポットをSP(1,1)とすると、SP(2,3)とSP(2,2)、SP(2,2)とSP(3,2)が部分的に重なっていることが分かる。即ち、SP(2,3)はSP(2,2)の波面情報を含んでおり、SP(2,2)はSP(2,3)とSP(3,2)の波面情報を含んでおり、SP(3,2)はSP(2,2)の波面所法を含んでいる。このため、解析演算部3は、SP(2,3)、SP(2,2)、SP(3,2)の情報をこのまま利用してそれぞれの波面を算出すると、算出された波面が不要な情報を含んで波面計測精度が低下してしまう。なお、図4のように、一部が重なる複数のスポットは、製造誤差によって形成される場合もあるが、被検光学系が非球面レンズである場合にもこのようになりやすい。
そこで、以下に説明する本発明の実施例は、図4に示すような状態でも波面計測精度を維持するために、スポットの重なりを減らす、好ましくはなくすようにしている。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図5は、解析演算部3によって実行される、本実施例の波面計測方法を示すフローチャートであり、「S」はステップ(工程)の略である。解析演算部3は、マイクロコンピュータ(プロセッサ)から構成することができ、図5に示す波面計測方法はコンピュータに、各ステップ(手順)を実行させるためのプログラムとして具現化可能である。これは他の実施例でも同様である。
まず、解析演算部3は、受光素子20に集光された光の光強度分布であるスポットSP(n,m)において複数の受光素子の一つを仮の重心位置Gtを決定する(S30)。まず、仮の重心位置Gtを検出するための領域を設定する。領域は、理想的な重心位置Giを中心としてマイクロレンズ10のピッチP程度で囲まれた矩形領域に設定する方法や、閾値以上の強度を持つ受光素子群を検出領域とする方法などがある。次に、仮の重心位置を検出する領域において最高強度(ピーク)となる受光素子20を検出する。各受光素子のX方向の番号をi、Y方向の番号をjで表わし、各受光素子(i,j)の光強度をInm(i,j)とする。仮の重心位置を検出するための領域において最高強度となる受光素子20をスポットSP(n,m)の仮の重心位置Gtとする。
次に、解析演算部3は、S30で求めた仮の重心位置について2次元方向において隣接する2つの重心位置の距離Dを算出する(S31)。例えば、SP(2,2)の仮の重心位置(図4に示す中央の黒い部分)と隣接する4つの重心位置との距離を、X方向とY方向のそれぞれに対して算出すると、距離DはDx(n,m)、Dx(n−1,m)、Dy(n,m)、Dy(n−1,m)となる。全スポットに対してこの演算を行う。
次に、解析演算部3は、図6に示すように、スポットごとに重心位置を検出する領域C(n,m)を設定する(S32)。解析演算部3は、他のスポットと一部が重なるスポットについては、それぞれのスポットの内部に当該スポットよりも小さい領域を設定し、他のスポットと重なっていないスポットに対しては、そのスポットを領域として設定する。
まず、解析演算部3は、Dx(n,m)、Dx(n−1,m)、Dy(n,m)、Dy(n−1,m)のうち最小値を抽出する。図4の場合は、Dx(n,m)(または、Dy(n,m))である。次に、図6に示すように、仮の重心位置を中心として、Dx(n,m)の受光素子の数が偶数の場合はDx(n,m)−1,Dx(n,m)が奇数の場合はDx(n,m)で囲まれる矩形領域C(n,m)を設定する。例えば、図4では、Dx(n,m)の受光素子の数は6なので、図6では、一部が重なっているスポットSP(2,3)、SP(2,2)、SP(3,2)の一辺を受光素子の数が5になるように設定されている。なお、奇数にしているのは、中心画素(受光素子)を特定するためである。このように領域Cは距離Dまたはそれ以下の長さを有する。
図6は、XとY方向で同一の値(Dx(n,m))を用いているが、XとY方向それぞれに対してDx(n,m)とDy(n,m)を設定してもよい。そうすることで、図7に示すように、領域C(n,m)は正方形であるが、領域C(n+1,m)、領域C(n,m−1)は長方形となっている。XとY方向で個別に領域を設定することで、X、Y方向それぞれに対して最適な重心位置検出を行うことができる。
また、領域Cは必ずしも仮の重心位置を中心として左右対称である必要がなく、図8に示すように、隣接する仮の重心位置間距離に応じて領域を区切ってもよい。クロストークのない範囲でより大きく領域Cをとることで、ノイズに強い重心位置検出が可能となる。
次に、解析演算部3は、S32で設定した領域で、次式を用いて領域Cの重心位置Gを検出する(S33)。なお、Pは1以上の実数であればよい。一般的な重心位置検出ではP=1であるが、Pを2以上にすることで、ノイズに強い重心位置検出が可能となる。
次に、解析演算部3は、S30で仮決めした重心位置GtとS33の数式1、2で算出した重心位置Gを比較する(S34)。仮の重心位置と数式1、2で算出した重心位置間距離(|Gt−G|)が、受光素子20のピッチの1/2以下の場合は(S34のY)、波面計測ステップS36に移行する。
一方、|Gt−G|が受光素子20のピッチの1/2以上ある場合は(S34のN)、解析演算部3は、S30で決定した仮の重心位置GtとS33で算出した重心位置Gから仮の重心位置をGt+round(Gt−G)として更新する(S35)。roundは小数第一位の四捨五入を表わす。仮の重心位置の精度が受光素子20の1/2ピッチ以上の際はS35からS31に戻るフローを実行することで、仮の重心位置の精度を受光素子20の1/2ピッチ以下にすることができる。仮の重心位置の精度を上げることで、数式1、2で算出される重心位置Gの精度も向上する。
また、仮の重心位置間距離の変化は受光素子20の1ピッチ程度であるので、仮の重心位置間距離の再計算は行わず、S35の後でS32に戻ってもよい。即座にS32以下の処理を行うことで、高速な重心検出が可能となる。なお、S35では仮の重心位置を更新する代わりに領域Cの形状を更新してもよい。例えば、上述したように、長方形にしたり、重心を中心からずらしたりするなどである。もちろん領域Cは必ずしも正方形や長方形でなくてもよく、円に近い形状(六角形や八角形)としてもよい。
以上により、仮の重心位置の間の距離Dに応じて領域Cを設定することで、高精度に重心位置を検出することが可能となる。
仮の重心位置と重心位置間距離(|Gt−G|)が、受光素子20のピッチの1/2以下の場合は(S34のY)、解析演算部3は、マイクロレンズアレイ1に入射した波面W(X,Y)を算出する(S36)。まず、解析演算部3は、スポットSP(n,m)の重心位置G(n,m)を算出する。次に、重心位置G(n,m)の、理想重心位置Gi(n,m)からのずれ量ΔG(n,m)を下記式により算出する。
ΔGx(n,m)=Gx(n,m)−Gix(n,m) (3)
ΔGy(n,m)=Gy(n,m)−Giy(n,m) (4)
(n,m)のマイクロレンズに入射するX、Y方向波面の平均傾きをそれぞれdW(n,m)/dX、dW(n,m)/dYとし、理想重心位置からのずれ量ΔG(n,m)とマイクロレンズアレイ1の焦点距離Lを用いて下記式で算出できる。
解析演算部3は、数式5と6を積分することによって、マイクロレンズアレイ1に入射する波面W(X,Y)を算出することができる。
数式5と6により、高精度な波面計測を行うためには、ΔGを高精度に算出する必要があり、スポットSPの重心位置Gを高精度に検出する必要があることがわかるが、本実施例はこれを満足している。
本実施例によれば、隣接する2つの重心位置の距離Dを用いて、重心位置を計算する領域Cを設定する。領域Cは、スポットが重なっている領域ではスポットよりも小さくされ、その結果、重なり面積が減少している。本実施例では、図6に示すように、一部が重なっているスポットSP(2,3)、SP(2,2)、SP(3,2)には、領域C(n,m−1)、C(n,m)、C(n+1,m)が設定され、これらの領域Cの重なり面積はゼロになっている。このため、領域Cに基づいて波面を算出することによって一部が重なっているスポットに対してもクロストークを低減することができ、波面計測精度とダイナミックレンジを維持することができる。また、XとY方向で個別に領域Cを設定することで、X、Y方向それぞれに対して最適な重心位置検出を行うことができる。
実施例1では、S30において、仮の重心位置検出領域において強度が最高となる受光素子20をスポットの仮の重心位置としているが、本実施例では、光学系の設計値を用いた演算により仮の重心位置を決定する点で実施例1と相違する。
図9は、解析演算部3によって実行される、本実施例の波面計測方法を示すフローチャートであり、「S」はステップ(工程)の略である。
まず、解析演算部3は、マイクロレンズアレイ1への入射波面を計算する(S40)。マイクロレンズアレイ1への入射波面は、被検光学系の設計値と光線追跡などの手法を用いて計算される。
次に、解析演算部3は、マイクロレンズアレイ1への入射波面から仮の重心位置を決定する(S41)。各マイクロレンズアレイ1に入射する波面の傾斜dW(n,m)/dX、dW(n,m)/dYとすると、理想的な重心位置からのずれ量ΔGx(n,m)、ΔGy(n,m)は下記式で表わされる。
ΔGx(n,m)=L・tan{dW(n,m)/dX} (7)
ΔGy(n,m)=L・tan{dW(n,m)/dY} (8)
理想的な重心位置座標はGix(n,m)、Giy(n,m)であるから、仮の重心位置Gtは(Gix(n,m)+ΔGx(n,m),Giy(n,m)+ΔGy(n,m))と決定できる。
S42〜S47はS31〜S36と同様である。
本実施例では、光学系の設計値を用いた演算により仮の重心位置を決めて重心位置検出領域を予め設定しておくことできるため、実施例1に比べ重心位置を検出するまでの時間を短縮でき、リアルタイムでの波面収差計測が可能となる。
また、1次元での光線追跡結果から、仮の重心位置Gtを中心のレンズアレイから各レンズアレイまでの距離Rの関数として表わすことで、簡易な計算で仮の重心位置を2次元で算出することができる。回転対称成分が主成分となる波面を計測する場合は、1次元のみの計算で十分な精度を得ることができる。
本実施例は、重心位置間距離に応じて各スポットに対する光強度の閾値を設定し、閾値以上の光強度を有する受光素子20を用いて領域の重心位置を検出する。図10は、解析演算部3によって実行される、本実施例の波面計測方法を示すフローチャートであり、「S」はステップ(工程)の略である。
仮の重心位置を決定するステップ(S50)は、実施例1におけるS30、または実施例2におけるS40とS41により行う。仮の重心位置間距離を算出するステップS51も、実施例1、2と同様にして行う。
次に、解析演算部3は、S51で算出した仮の重心位置間距離Dに応じて光強度の閾値Th(n,m)を設定する(S52)。例えば、仮の重心位置間距離Dがマイクロレンズアレイ1のピッチPと同程度かそれより以上の場合の閾値Th(n,m)を、レンズアレイによる集光スポットの主ピークとサブピークの比で決定してもよい。例えば、レンズアレイの形状が矩形の場合は、閾値をスポットにおいて強度が最高となる受光素子20の約4%に設定する。また、仮の重心位置間距離DがピッチP以下の場合の閾値Th(n,m)を設定する。仮の重心位置間距離Dが短くなるにつれて、重心位置検出をする際に隣接スポットとの強度情報が含まれてくる。そのため、隣接スポットの影響を低減するためには、閾値を高く設定し、実施例1、2のように領域Cを小さくする必要がある。そこで、D<Pの場合には、重心位置間距離Dに反比例して閾値を高く設定する。即ち、
距離Dが第1の値のときに各スポットに対して光強度の閾値として第1の閾値を設定し、距離Dが第1の値よりも小さい第2の値のときに閾値として第1の閾値よりも大きな第2の閾値を設定する。
次に、解析演算部3は、仮の重心位置を中心として、重心位置間隔距離Dx(n,m)、Dy(n,m)を有するスポットにおいて、S52で決定した閾値Th(n,m)以上となる受光素子20を領域Cとして設定する(S53)。
次に、解析演算部3は、S53で設定した領域で、数式1、2を用いて重心位置を検出する(S54)。S55〜S57はS34〜S36と同様である。
各スポットの強度に応じて閾値を設定することで、特許文献3に記載されているように受光センサ2内での強度ムラに対応した重心検出が可能となる。また、本実施例のように、各スポットの重心位置間距離を用いて閾値を設定する条件を追加することで、クロストークを低減することができ、より高精度でダイナミックレンジの広い重心位置検出が可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
シャック・ハルトマンセンサは光学系の波面を計測する用途に適用することができる。
1…マイクロレンズアレイ、3…解析演算部、10…マイクロレンズ、20…受光素子

Claims (10)

  1. マイクロレンズアレイと複数の受光素子を有するシャック・ハルトマンセンサを使用して被検光学系の波面を計測する波面計測方法であって、
    前記マイクロレンズアレイは、2次元的に配列され、前記被検光学系を経た光を前記受光素子の上に集光する、複数のマイクロレンズを含んでおり、
    前記波面計測方法は、
    前記受光素子に集光された光の光強度分布に基づいて、前記複数の受光素子の一つを前記受光素子上に形成された複数のスポットのうちの1つのスポットの重心位置として仮決めするステップと、
    前記重心位置を仮決めしたスポットの重心位置と、該重心位置を仮決めしたスポットと隣接するスポットの重心位置との距離を算出するステップと、
    該算出された重心位置間の距離に基づいて、他のスポットと一部が重なるスポットについては、それぞれのスポットの内部に当該スポットよりも小さい範囲を領域として設定し、他のスポットと重ならないスポットについては、当該スポットを前記領域として設定するステップと、
    各領域の重心位置を計算するステップと、
    各領域の重心位置と前記マイクロレンズアレイに平行光が入射した場合の理想重心位置とのずれ量に基づいて前記波面を算出するステップと、
    を有することを特徴とする波面計測方法。
  2. 前記仮決めするステップは、各スポットにおいて最高強度を有する受光素子を重心位置として仮決めすることを特徴とする請求項1に記載の波面計測方法。
  3. 前記仮決めするステップは、各スポットにおいて前記被検光学系の設計値と光線追跡によって前記重心位置を仮決めすることを特徴とする請求項1に記載の波面計測方法。
  4. 前記設定するステップは、一部が重なる2つのスポットの前記領域が重ならないように前記領域を設定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の波面計測方法。
  5. 前記一部が重なる複数のスポットに設定される前記領域は前記距離またはそれ以下の長さを有する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の波面計測方法。
  6. 前記距離を算出するステップは、前記仮決めした重心位置と2次元方向において隣接する重心位置との距離を算出し、
    前記一部が重なる複数のスポットに設定される前記領域は、前記2次元方向のうち第1の方向における前記距離またはそれ以下の長さと前記第1の方向に直交する第2の方向における前記距離またはそれ以下の長さを有することを特徴とする請求項5に記載の波面計測方法。
  7. 各領域の重心位置は各領域の中心からずれていることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の波面計測方法。
  8. 前記仮決めした重心位置とそれに対応する各領域の重心位置との距離が前記受光素子の1/2ピッチよりも小さい場合に前記波面を算出するステップを行い、
    前記波面計測方法は、前記仮決めした重心位置とそれに対応する各領域の重心位置との距離が前記受光素子の1/2ピッチよりも以上である場合に、前記仮決めした重心位置をGt、それに対応する各領域の重心位置をG、roundを小数第一位の四捨五入とすると、前記仮決めした重心位置をGt+round(Gt−G)で更新するステップを更に有し、
    前記更新するステップの後で、前記距離を算出するステップまたは前記領域を設定するステップに戻ることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか1項に記載の波面計測方法。
  9. 前記距離が第1の値のときに各スポットに対して光強度の閾値として第1の閾値を設定し、前記距離が前記第1の値よりも小さい第2の値のときに前記閾値として前記第1の閾値よりも大きな第2の閾値を設定するステップを更に有し、
    前記設定するステップは、前記スポットにおいて閾値以上の光強度を有する前記受光素子を前記領域として設定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の波面計測方法。
  10. 被検光学系の波面を計測するシャック・ハルトマンセンサであって、
    複数の受光素子と、
    2次元的に配列され、前記被検光学系を経た光を前記受光素子の上に集光する複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと、
    解析演算部と、
    を有し、
    前記解析演算部は、
    前記受光素子に集光された光の光強度分布に基づいて、前記複数の受光素子の一つを前記受光素子上に形成された複数のスポットのうちの1つのスポットの重心位置として仮決めし、
    前記重心位置を仮決めしたスポットの重心位置と、該重心位置を仮決めしたスポットと隣接するスポットの重心位置との距離を算出し、
    該算出された重心位置間の距離に基づいて、他のスポットと一部が重なるスポットについては、それぞれのスポットの内部に当該スポットよりも小さい範囲を領域として設定し、他のスポットと重ならないスポットについては、当該スポットを前記領域として設定し、
    各領域の重心位置を計算し、
    各領域の重心位置と理想重心位置とのずれ量に基づいて前記波面を算出する、
    ことを特徴とするシャック・ハルトマンセンサ。
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