JP6073011B2 - 風水鑑定プログラム - Google Patents
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Description
この「陰陽」,「五行」という思想は,風水学のベースとなっただけではなく,気功,鍼灸,漢方,薬膳などの東洋医学や,天文学,易学など,様々な東洋思想のベースとなっている。加えて,「陰陽」,「五行」という思想は,古来からのしきたり,作法,暦,都市計画など,私たちの身の周りに今でも脈々と息づいているものである。
同じ「陰陽」,「五行」をベースとする東洋医学が,体の「証」を明らかにし,処方等により気の流れを整え,人を健康に導くことと比較すると,風水は,「土地質」や「建物」の気の流れを明らかにし,それに対策を施すなどして,気の流れを整え,人を健康に導くものということができる。
このような事情から発明者は,より多くの人々が住環境における風水の恩恵を享受するには,高度な専門知識を有していなくても,住環境へ風水を適用できる方法の開発が必要と考えた。
本発明の第二の構成は,さらに,人物の性別および生年月日時の人物情報を付与する人物属性付与工程を含むことを特徴とする第一の構成に記載の風水鑑定プログラムである。
本発明の第三の構成は,前記風水評価工程が,平面図の宅卦分類を決定する宅卦分類決定工程を含むことを特徴とする第一ないし第二の構成に記載の風水鑑定プログラムである。
本発明の第四の構成は,前記風水結果表示工程において,風水鑑定付平面図が表示されることを特徴とする第一ないし第三の構成に記載の風水鑑定プログラムである。
本発明の第六の構成は,第一ないし第四の構成に記載の風水鑑定プログラムを実行するための情報処理装置である。
本発明において風水評価とは,平面図等の風水的評価として定義され,様々な観点から風水評価を行うことができる。例えば,平面図の宅卦分類の決定や表示,宅卦分類による吉凶判断の提示,風水対策や風水アイテム等の提示,風水評価点の算出などである。
本発明の風水鑑定プログラムは,平面図読取工程(S1),重心付与工程(S2),方角付与工程(S3),部屋属性付与工程(S4),風水評価工程(S6),風水評価結果表示工程(S7)を必須の要素とする(図1)。これら一連の工程により,図2に示すような風水鑑定付平面図に代表される風水評価結果を得ることができる。なお,人物属性付与工程(S5)については,付加的な工程である。
平面図読取工程は,一軒家やマンション,商用事務所などの建築物の平面図を読取る工程である。読取る方法については,平面図が読取り可能な限り特に限定する必要はない。例えば,CADで作成された電子的な平面図(以下,「デジタル平面図」)を記録媒体から読取ることもできるし,紙に印刷されている平面図など(以下,「アナログ平面図」)をスキャナーで取り込んだり,写真を撮ったりすることにより,読取るなどすればよい。この際,読取った平面図について,自動処理でその後の重心工程等を行ってもよいし,コンピューターやスマートフォンなどの画面上に平面図を表示させながら,必要に応じ,簡単な手動操作を伴うことにより,その後の工程を行ってもよい。
読取られた平面図により,その後の工程の手作業の有無等が異なってくる。
例えば,デジタル平面図であれば,電子化されたファイル自体に,平面図以外に必要な種々の情報を付加することができる。このような情報として,例えば,平面図の重心情報,平面図の方角情報,平面図における玄関の方角情報,どの部屋がどのような機能を有するかなどの情報(以下,「部屋属性情報」),住所(緯度・経度)情報,平面図の線属性情報などである。このデジタル平面図を用いることにより,その後の重心付与工程や方角付与工程等のすべて,もしくはいずれかの工程を自動で行うことが可能となることから,プログラム処理の迅速性および操作の簡便性が向上するという効果を有する。
重心付与工程では,読取られた平面図に重心情報を付与する。重心情報を付与する方法については,平面図に重心情報を付与できる限り特に限定する必要はなく,種々の方法を採用することができる。
重心情報が付与されているデジタル平面図の場合は,自動処理により,重心決定を行うことができる。
X=(16×4+40×5)÷(16+40)≒4.71,Y=(16×5+40×2)÷(16+40)≒2.86
算出された重心情報を平面図に付与(図5,黒丸)することにより,平面図への重心情報の付与が完了する(重心情報付与工程,S23)。
方角付与工程では,平面図に方角情報(東西南北)を付与する。方角付与工程においては平面図に方角情報を付与するものであるが,限定的に,玄関や入口など,気の入口となる区画の方角のみを方角情報として設定することもできる。方角を付与する方法については,平面図に方角情報を付与できる限り特に限定する必要はなく,種々の方法を採用することができる。なお,本発明において,方角情報の基準となる「北」は,「真北(しんぼく)」のみならず,「磁北(じほく)」も含む概念として定義される。方角情報について,磁北を基準に用いることが風水学的に好ましいが,簡略化等種々の事情から真北を方角上の基準として用いても構わない。
方角情報が付与されているデジタル平面図であれば,自動処理により,方角を付与することができる。
部屋属性付与では,平面図の各部屋に関する種々の情報を付与する工程である。例えば,どの部屋がどのような機能(玄関,リビング,寝室,洗面所,お風呂,キッチン,押入れなど)を有するかや,各機能を有する部屋の区画がどのような角度を有するかなどである。付与する部屋属性情報について特に限定する必要はなく,風水に関連する種々の部屋属性情報を付与すればよい。また,部屋属性情報として,風水学的に評価の対象となり得る物(例えば,ベッド,ガスレンジ,観葉植物)がどの部屋区画に置かれているかや,それらの向きなどの情報を付与することもできる。加えて,既に住んでいる一軒家などのような既定の部屋情報のみならず,将来建築予定の一軒家などのような未定の部屋情報を付与してもかまわない。
部屋属性情報が付与されているデジタル平面図の場合は,自動処理により,部屋属性付与を行うことができる。
人物属性付与工程では,平面図の住居に関連する人物の風水情報を付与する工程である。風水において人は,生まれたまさにその時(生年月日時)の,気の流れを受けて,生きていくと考えられている。また,性別により,気の流れが異なるとされている。これらのことから,人物の生年月日時情報および性別情報を入力することにより,人物の風水評価を考慮して平面図の風水評価を行うことができるため,より正確な風水評価ないし風水対策が可能になるという効果を有する。
例えば,昭和60年1月7日18時10分に出生した男性であれば,「乾」の本命卦と決定することができる。この男性にとっては,南が最大凶,西が最大吉など,どの方位がどのような相性を持つかが,本命卦の決定により,一義的に決まる(図12)。この本命卦に応じた風水評価を加味して,平面図における風水評価を行うことができる(風水評価方法3など)。
風水評価工程では,平面図の風水評価を行う。風水評価は種々の観点から行うことができ,例えば,風水鑑定付平面図の取得(図2,図18),風水評価表の提示(図13),風水チャートの作成(図14)などである。また,人物属性付与情報を合わせて,平面図の風水評価を行うこともできる。以下,風水評価の手法について,図15を参考に,具体例を挙げて説明する。
風水評価方法1では,風水鑑定付平面図の取得を行う。風水評価方法1では,宅卦分類決定工程(S61),風水鑑定図・平面図マッチング工程(S62)により,図2のような風水鑑定付平面図を得ることが可能となる。この風水鑑定付平面図を風水結果表示工程で表示することにより,視覚的に分かりやすい風水評価情報を得ることができるという効果を有する。
なお,宅卦分類は,8方位を基準とした宅卦分類に限定する必要はない。例えば,子・癸・丑・艮・寅・甲・卯・乙・辰・巽・巳・丙・午・丁・未・坤・申・庚・酉・辛・戌・乾・亥・壬の24方位や64方位に分けるなどを基準として,風水的評価を行ってもよい。この場合であっても,8方位を基準とした宅卦分類に準じた方法で,風水評価を行うことができる。
玄関の向き(角度情報)については,前述したとおり,方角付与工程ないし部屋属性付与工程により設定される。玄関の向きが決まると,北方向からの角度のずれに応じて,下記表1のように,離(リ)・坤(コン)・兌(ダ)・乾(ケン)・坎(カン)・艮(ゴン)・震(シン)・巽(ソン)の八つの宅卦分類のいずれに属するかを決定することができる。それぞれの宅卦分類は,45°づつの角度を有している。
旺気・・・家や部屋の中で最も旺盛な地の気が及ぶ場所。大吉の方位。
生気・・・家や部屋の中で,将来,旺盛な地の気が及ぶ場所。穏やかながら良い作用を及ぼす吉の方位。
洩気・・・家や部屋の中で,吉凶の境目にあたる部屋。平常・平凡・単調な作用をもたらす小吉の方位。
関殺・・・家の玄関の向きを表す方位。
死気・・・家や部屋の中で活気に乏しく消極的な地の気がおよぶ場所。別名,財方ともいう。
殺気・・・家や部屋の中で,太極(家の中心)の気にダメージを与えるような悪い地の気が及ぶ場所。大凶の方位。
風水鑑定図・平面図マッチング工程では,平面図に風水鑑定図を重ね合わせマッチングを行う。風水評価工程までに,重心付与工程および方角付与工程により,平面図には,風水鑑定図をマッチングするために必要な,重心情報と方角情報が付与されている(重心・方角付与平面図)。この重心・方角付与平面図に,記録媒体上に保存されている風水鑑定図を重ね合わせる。すなわち,重心・方角付与平面図の重心と,風水鑑定図の太極とを合わせて,それぞれの図が有する方角を合致させることにより,風水鑑定図マッチング工程が完了し,図2に示したような,風水鑑定付平面図を得ることができる。
風水評価方法2では,宅卦分類決定工程(S61)により決定された宅卦分類に従い,平面図がどのような風水的評価を受けるかについて,予め登録されている宅卦分類項目の選出を行う。
例えば,図14の平面図は,宅卦分類における「坤宅」に属することから,宅卦分類項目として,「気の流れが安定しやすい家です」,「部屋全体を暖色系の照明にすると,よりリラックスできる空間になるでしょう」,「カーテンは薄い黄色やベージュがおすすめです」というような,文章としての風水評価(宅卦分類項目)を得ることができる。
このように予め登録されている宅卦分類項目を選出することにより,専門家でも多くの時間が必要な風水解析を速やかに行うことが可能となるとともに,文章としての風水評価情報を得ることができることから,迅速かつ分かりやすい風水評価結果が得られるという効果を有する。
宅卦分類項目選出工程では,図16に示す様な一連の工程により,宅卦分類項目の選出を行う。図2の平面図を例にとり説明を行うと,まず,平面図の宅卦分類の確認を行う(宅卦分類確認工程,S641)。図2の平面図は,前述の宅卦分類決定工程(S61)により,「震宅」に該当することが決定していることから,このことを情報として確認する。続いて,宅卦分類項目をDBから読取る(宅卦分類項目DB読取工程,S642)。
宅卦分類項目DB読取工程後,宅卦分類項目参照・決定工程(S643)により,どの部屋属性がどの宅卦分類項目に該当するかを参照し,宅卦分類項目の決定を行う。図2の平面図を例にとると,玄関が「西南」に存在するため,宅卦分類項目としては,「訴訟・対立・職業上のトラブルに遭う」という項目が選出される。この宅卦分類項目選出は,各部屋機能毎に行われ,図17であれば,玄関,リビング,寝室等の順番で宅卦分類項目が決定され,全ての部屋機能における宅卦分類項目が決定された後,宅卦分類項目選出工程が終了する。
風水点数算出工程では,宅卦分類項目選出工程に準じた方法などにより,平面図の風水評価を点数として表す工程である。例として,図17を用いて説明すると,宅卦分類項目選出工程に準じる方法で,宅卦分類項目を選出する(S64)。各宅卦分類項目には,それぞれ点数が付与されている(図17)。この宅卦分類項目に応じた点数を足すことにより,風水点数を算出することができる。
風水評価結果表示工程(S7)では,得られた風水評価結果をコンピューター画面上や紙媒体などに表示することにより,風水評価結果表示工程を完了する。表示される風水結果について,特に限定する必要はなく,風水評価結果表示工程で得られた風水評価をそれぞれ,もしくは組合わせるなどして表示することができる。
別の態様として,五行による分類を組合わせて,風水評価を行うことができる。例えば,建物の形を,五行(縦長,横長等)を用いて選択したり,マンションの階数や部屋番号,棟数,部屋数など,数に関連する数字を導き出して,この数を五行に分けて,風水評価の加算・減算要素として考慮するなどしてもよい。
また,別の態様として,方位の吉凶は各年度により異なってくるため,これを風水評価の加算・減算要素として組合わせて,風水評価を行うこともできる。
さらに,別の態様として,人物属性情報として,長男,長女,家長等の属性情報を方位と組合わせて,風水評価を行う際の加算・減算要素として考慮するなどできる。例えば,風水において,東は長男に好ましい方位であるなど,家族の属性情報により,好ましい方位が決まっている。この家族の属性情報と方位の組み合わせを,風水評価の加算・減算要素として考慮することができる。
ここで述べた態様については,必ずしも必須の構成ではないが,本発明の風水プログラムの必須要素と組合わせることにより,風水プログラムの評価の利便性や個々人への評価の妥当性等を向上させる効果を有するものである。
Claims (3)
- 風水鑑定評価を行うための風水鑑定プログラムであって,
少なくともアナログ平面図の読み取りを可能とする平面図読取工程と,
読み取られた平面図に重心情報を付与する重心付与工程と,
少なくとも玄関または入口の向きの方角情報を平面図に付与する方角付与工程と,
平面図における各部屋がどのような機能を有するかなど部屋に関する情報を付与する部屋属性付与工程と,
平面図の風水評価を行う風水評価工程と,
風水評価結果を表示する風水評価結果表示工程とからなり,
前記風水評価工程が,
方角付与工程により決定された玄関または入口の向きに基づき宅卦を決定する宅卦分類決定工程と,
平面図に風水鑑定図を重ね合わせる風水鑑定図・平面図マッチング工程と,
予め登録されている宅卦分類項目に基づき,平面図にどの宅卦分類項目が適用されるか,ならびに運気のよいアイテムを選出する宅卦分類項目選出工程と,
選出された宅卦分類項目に基づき,宅卦分類項目に付与された風水点数を合計して算出する風水点数算出工程とからなり,
風水評価結果表示工程が
一連の風水評価工程により得られた風水鑑定付平面図および風水点数算出結果,
ならびに,風水鑑定付平面図に運気のよいアイテムとこれに付与された風水点数,
これらを合わせ,風水評価結果を表示することからなり,
これら一連の工程をコンピュータに実行させるための風水鑑定プログラム
- 請求項1に記載の風水鑑定プログラムを記録した記録媒体
- 請求項1に記載の風水鑑定プログラムを実行するための情報処理装置
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