以下、添付図面を参照して、実施の形態について説明する。図1は、この実施の形態にかかるスロットマシンの全体構造を示す正面図である。また、図2は、スロットマシンの内部構造を示す図である。また、図3は、可変表示装置を構成する各リール上における図柄の配列を示す図である。また、図4は、スロットマシンの制御回路の全体構成を示すブロック図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体の側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
スロットマシン1の筐体1a内部には、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールともいう)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ、「メロン(たとえば、左リール2Lの領域番号20の図柄)」、「バナナ(たとえば、左リール2Lの領域番号19の図柄)」、「白7(たとえば、左リール2Lの領域番号18の図柄)」、「黒BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号17の図柄)」、「星(たとえば、左リール2Lの領域番号14の図柄)」、「ブドウ(たとえば、左リール2Lの領域番号13の図柄)」、「黒7(たとえば、左リール2Lの領域番号10の図柄)」、「白BAR(たとえば、左リール2Lの領域番号6の図柄)」、「イチゴ(たとえば、左リール2Lの領域番号5の図柄)」、「星7(たとえば、左リール2Lの領域番号1の図柄)」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。
リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、透視窓3において各々上中下三段に表示される。また、リール2L、2C、2Rの図柄が描かれた部分以外は白色であり、高い透過率で光を透過するようになっており、図柄が描かれた部分についても、その図柄の色彩に応じて光を透過するようになっている。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図2、図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から光を照射するリールLED55と、が設けられている。
リールLED55は、リール2L、2C、2R各々において連続する3つの図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。リールLED55は、図柄に対して光を照射することにより、その照射態様(点灯、点滅、消灯、発光色など)に応じて、透視窓3から視認可能となるリール2L、2C、2Rや図柄の見え方、すなわち透視窓3の視認性を変化させることができる。なお、リールLED55は、本実施の形態においては一色の光(たとえば白色光)を照射可能なものである例について説明するが、これに限らず、複数色の光を照射可能なもの(フルカラーLED)であってもよい。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いてその範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダルおよび賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジットおよび賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、規定数の賭数として、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス(以下、ボーナスともいう)であることに応じて「2」が定められて、遊技状態がビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の遊技状態(以下、一般遊技あるいは一般遊技状態ともいう)であることに応じて「3」が定められている。
また、前面扉1bには、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、図4に示すように、前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するRAM異常エラーを除くエラー状態および後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられたホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)、リールLED55からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、起動時に設定変更モードに切替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはRAM異常エラーを除くエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更モードにおいては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
スロットマシン1においてゲームを行なう場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すればよい。
遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)の対応するラインが有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために予め設定されているラインである。本実施の形態では、図1に示すように、入賞ラインL1〜L4の4種類が入賞ラインとして定められている。
入賞ラインL1は、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL2は、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL3は、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。入賞ラインL4は、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインをいう。なお、入賞ラインは、L1〜L4に示すラインに限らず、たとえば各リール2L、2C、2Rの下段に並んだ図柄に跨るラインなどを含むものであってもよい。
ビッグボーナスおよびレギュラーボーナス以外の一般遊技状態であるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL1〜L4(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。ビッグボーナスおよびレギュラーボーナスであるときに規定数の賭数が設定されると、入賞ラインL2〜L4が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、有効化された入賞ライン上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施の形態では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。
なお、有効化された複数の入賞ライン上にメダルの払出を伴う図柄の組合せが揃った場合には、有効化された入賞ラインに揃った図柄の組合せそれぞれに対して定められた払出枚数を合計し、合計した枚数のメダルが遊技者に対して付与されることとなる。ただし、1ゲームで付与されるメダルの払出枚数には、上限(本実施の形態では、12枚)が定められており、合計した払出枚数が上限を超える場合には、上限枚数のメダルが付与されることとなる。また、有効化された入賞ライン上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施の形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、その結果として当該図柄から6コマ先までの図柄を上段に表示させることができる。すなわち、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を含めて7コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40および遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータからなり、遊技の制御を行なうメイン制御部41、所定範囲(本実施の形態では0〜65535)の乱数を発生させる乱数回路42、一定周波数のクロック信号を乱数回路42に供給するパルス発振器43、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路44、リールモータ32L、32C、32Rの駆動制御を行なうモータ駆動回路45、流路切替ソレノイド30の駆動制御を行なうソレノイド駆動回路46、遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDの駆動制御を行なうLED駆動回路47、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する電断検出回路48、電源投入時またはメインCPU41aからの初期化命令が入力されないときにメインCPU41aにリセット信号を与えるリセット回路49、その他各種デバイス、回路が搭載されている。
メインCPU41aは、計時機能、タイマ割込などの割込機能(割込禁止機能を含む)を備え、ROM41bに記憶されたプログラム(後述)を実行して、遊技の進行に関する処理を行なうととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。ROM41bは、メインCPU41aが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶する。RAM41cは、メインCPU41aがプログラムを実行する際のワーク領域等として使用される。I/Oポート41dは、メイン制御部41が備える信号入出力端子を介して接続された各回路との間で制御信号を入出力する。
また、メイン制御部41には、停電時においてもバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM41cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
メインCPU41aは、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メインCPU41aは、前述のように割込機能を備えており、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっており、電断検出回路48から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(メイン)を実行し、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
電断割込処理においては、当該処理の開始にともなってその他の割込処理の実行を禁止する。そして、使用している可能性がある全てのレジスタをRAMに退避させる処理が行なわれる。これにより、電断復旧時に、元の処理に復帰できるようにする。
次いで、全出力ポートを初期化した後、RAMに記憶されている全てのデータに基づいてRAMパリティを計算して所定のパリティ格納領域にセットし、RAMアクセスを禁止する。そして何らの処理も行なわないループ処理に入る。すなわち、そのまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にメイン制御部41は動作停止する。
このように電断割込処理においては、その時点のRAMパリティを計算してパリティ格納領域に格納されるようになっており、次回起動時において計算したRAMパリティと比較することで、RAMに格納されているデータが正常か否かを確認できるようになっている。
次に、リセット回路49は、電源投入時においてメイン制御部41が起動可能なレベルまで電圧が上昇したときにメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を起動させるとともに、メイン制御部41から定期的に出力される信号に基づいてリセットカウンタの値がクリアされずにカウントアップした場合、すなわちメイン制御部41が一定時間動作を行なわなかった場合にメイン制御部41に対してリセット信号を出力し、メイン制御部41を再起動させる回路である。
メインCPU41aは、I/Oポート41dを介して演出制御基板90に、各種のコマンドを送信する。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、演出制御基板90から遊技制御基板40へ向けてコマンドが送られることはない。遊技制御基板40から演出制御基板90へ送信されるコマンドの伝送ラインは、ストローブ(INT)信号ライン、データ伝送ライン、グラウンドラインから構成されているとともに、演出中継基板80を介して接続されており、遊技制御基板40と演出制御基板90とが直接接続されない構成とされている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品が接続されており、これら電気部品は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。また、演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
なお、本実施の形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行なわれる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行なう出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行なう構成としてもよく、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用してもよい。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行なうサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行なう表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行なうLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行なう音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行なうための各種の制御を行なうとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
サブCPU91aは、メインCPU41aと同様に、割込機能(割込禁止機能を含む)を備える。サブ制御部91の割込端子の1つは、コマンド伝送ラインのうち、メイン制御部41がコマンドを送信する際に出力するストローブ(INT)信号線に接続されており、サブCPU91aは、ストローブ信号の入力に基づいて割込を発生させて、メイン制御部41からのコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブCPU91aは、クロック入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。また、サブ制御部91の割込端子の1つは、電断検出回路98と接続されており、サブCPU91aは、電断検出回路98から出力された電圧低下信号の入力に応じて電断割込処理(サブ)を実行する。また、サブCPU91aにおいても未使用の割込が発生した場合には、もとの処理に即時復帰させる未使用割込処理を実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
スロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、スロットマシン1の電源がON状態である場合には一旦OFF状態にし、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24に設定値の初期値として1が表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更モードに移行する。設定変更モードにおいて、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された設定値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると設定値が確定し、確定した設定値がメイン制御部41のRAM41cに格納される。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、賭数を設定することによりゲームが開始可能となる状態に移行する。なお、スロットマシン1の電源がON状態である場合に一旦OFF状態にする操作、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をON状態にする操作、リセット/設定スイッチ38の操作、および設定値を確定させるためのスタートスイッチ7の操作など、設定値を設定するために必要な操作を設定変更操作という。なお、設定変更操作は、このような操作に限るものではなく、設定値を設定するための操作であればどのようなものであってもよい。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施の形態におけるスロットマシン1においては、メインCPU41aが電断検出回路48からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(メイン)を実行する。電断割込処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM41cのスタックに退避し、RAM41cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データ、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM41cに格納する処理を行なうようになっている。なお、RAMパリティとはRAM41cの該当する領域の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メインCPU41aは、その起動時においてRAM41cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメインCPU41aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。なお、RAM異常エラー状態は、他のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
なお、本実施の形態では、RAM41cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メインCPU41aは、電源投入時においてRAM41cのデータが正常であると判定した場合に、RAM41cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM41cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
また、サブCPU91aも電断検出回路98からの電圧低下信号を検出した際に、電断割込処理(サブ)を実行する。電断割込処理(サブ)では、レジスタを後述するRAM91cのスタックに退避し、RAM91cにいずれかのビットが1となる破壊診断用データを格納するとともに、RAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM91cに格納する処理を行なうようになっている。
そして、サブCPU91aは、その起動時においてRAM91cの全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算し、RAMパリティが0であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブCPU91aの処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メインサブCPU91aと異なり、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
なお、本実施の形態では、RAM91cに格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、サブCPU91aは、電源投入時においてRAM91cのデータが正常であると判定した場合に、RAM91cの格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM91cに格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としてもよい。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であればよく、入力ポートの状態や、演出が途中で中断された場合の途中経過などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。例えば、BB中か、通常遊技状態か、RT1〜4のいずれであるかなどの遊技状態を示すデータのみをバックアップするとともに、遊技状態に対応する演出(BB中であればBB中演出、通常遊技状態であれば通常演出)以外の特定の演出(小役告知など)の実行中に電断が発生した場合に、次回電源投入時において電断時に実行されていた特定の演出を再開するのではなく、電源投入時においてバックアップされている遊技状態に対応する演出を最初から実行するようにしてもよい。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、一般ワーク、特別ワーク、設定値ワーク、停止相ワーク、非保存ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oポート41dの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、BB終了時に初期化すると不都合があるデータが格納されるワークである。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータ、各ゲームの終了時において初期化される当選フラグ(小役、リプレイ、SB)および入賞フラグが格納されるワークである。
特別ワークは、演出制御基板90へコマンドを送信するためのデータ、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータ、各ゲームの終了時においてクリアされることはなく入賞時および設定変更時(設定変更モードへの移行時)に初期化される当選フラグ(ビッグボーナス、レギュラーボーナス)、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグ、消化したゲーム数が所定ゲーム数に到達することにより終了する遊技状態に制御される場合には残りゲーム数が格納されるワークである。なお、特別ワークにおいては、残りゲーム数が格納される例について説明するが、これに限らず、当該遊技状態に制御されてから消化したゲーム数が格納されるものであってもよい。
設定値ワークは、内部抽選処理で抽選を行なう際に用いる設定値が格納されるワークであり、設定開始前(設定変更モードへの移行前)の初期化において0が格納された後、1に補正され、設定終了時(設定変更モードへの終了時)に新たに設定された設定値が格納されることとなる。
なお、設定変更モードに移行させた場合(すなわち設定変更操作が行なわれた場合)、遊技状態フラグは、原則として、後述する通常遊技状態に関する情報に更新される。これにより、たとえば、RT中やボーナス中に設定変更モードに移行させた場合には、設定変更モードに移行された後において通常遊技状態に制御される。また、特別ワークにボーナスの当選フラグが設定されているときに設定変更モードに移行させた場合には、当該当選フラグが初期化される。たとえば、ボーナス当選している内部中RT中に設定変更モードに移行させた場合には、通常遊技状態に制御される。このように、設定変更に関連して、遊技状態フラグを通常遊技状態に対応する値に書き換えられる(初期化)。
停止相ワークは、リールモータ32L、32C、32Rの停止相を示すデータが格納されるワークであり、リールモータ32L、32C、32Rが停止状態となった際にその停止相を示すデータが格納されることとなる。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM41cのデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。未使用領域は、RAM41cの格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。
スタック領域は、メインCPU41aのレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施の形態においてメインCPU41aは、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、設定キースイッチ37のみがONの状態での起動時、BB終了時、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態での起動時においてRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の6つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる5種類の初期化を行なう。
初期化0は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化、またはRAM異常エラー発生時に行なう初期化であり、初期化0では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域および次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域を除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化され、通常遊技状態に制御される。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37のみがONの状態であり、設定変更モードへ移行される場合に行なう初期化であり、初期化1では、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域、次のゲームの遊技状態を特定するための遊技状態フラグが格納される領域、および停止相ワークを除く全ての領域(未使用領域および未使用スタック領域を含む)が初期化される。
初期化2は、BB終了時に行なう初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38の双方がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行なう初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行なう初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域および未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施の形態では、初期化0、初期化1は設定変更モードの終了時に行なう例について説明するが、設定変更モードへ移行される前、設定変更モード中、あるいは設定変更後最初のゲームが開始されるまで(スタートスイッチ7が操作されるまで)に行なうようにしてもよい。この場合、設定値ワークを初期化してしまうと確定した設定値が失われてしまうこととなるので、設定値ワークの初期化は行なわれない。
本実施の形態のスロットマシン1においては、可変表示装置2のいずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナスやレギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
[入賞役、遊技状態の遷移]
図5(a)は、入賞役の種類、入賞役の図柄組合せ、および入賞役に関連する技術事項について説明するための図であり、図5(b)は、予め定められた特殊出目の図柄組合せおよび特殊出目に関連する技術事項について説明するための図である。また、図6は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。
本実施の形態におけるスロットマシンは、図6に示すように、メイン制御部41により、通常遊技状態、再遊技役の当選確率が通常遊技状態よりも向上されるRT1〜RT4および内部中RT、および所定枚数払出されるまで小役の当選確率が向上されるビッグボーナスやレギュラーボーナスのうち、いずれかに制御される。また、本実施の形態におけるスロットマシンは、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
図5(a)を参照して、入賞役のうち特別役には、3種類のビッグボーナス1〜3(以下、各々のビッグボーナスをBBとも称する)と、レギュラーボーナス(以下、レギュラーボーナスをRBとも称する)とが含まれる。
BB1は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−白7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインのいずれかに「星7−星7−星7」の組合せが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB3のいずれかに入賞すると、ビッグボーナスに制御される。遊技状態がビッグボーナスに制御されている間は、入賞したBBの種類に対応するビッグボーナス中フラグがRAM41cに設定される。また、ビッグボーナスに制御されている間は、小役の所定確率に向上したBB時用のRBに制御される。BB時用のRBに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。すなわち、ビッグボーナス中フラグがON状態に設定されている間は、毎ゲーム、レギュラーボーナス中フラグがON状態に設定された状態に制御される。
BB1またはBB2の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、361枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。BB3の入賞に起因して発生したビッグボーナスは、241枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RBは、入賞ラインのいずれかに「黒7−黒7−星7」あるいは「星7−星7−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。RBに入賞すると、レギュラーボーナスに制御される。遊技状態がレギュラーボーナスに制御されている間は、レギュラーボーナス中フラグがRAM41cに設定される。RBの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの入賞役に4回入賞することを条件として終了する。
図6に示すように、BB1〜BB3およびRBのいずれかに内部当選してから入賞するまでは、内部中RTに遊技状態が制御される。内部中RTでは、リプレイに当選する確率が通常遊技状態であるときよりも高確率となる。また、図6に示すように、BB1〜BB3やRBが終了した後は、RT1に遊技状態が制御される。
内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB3およびRBを構成する図柄(「黒7」、「白7」、「星7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。なお、内部抽選においてBB1〜BB3およびRBのうちいずれかに当選したときには、当選しているボーナスに入賞するまで、当該ボーナスの当選フラグが持ち越される。具体的に、ボーナスの当選フラグは、後述する入賞判定処理においてボーナス入賞したときに消去される。
SBは、入賞ラインのいずれかに「星−黒7−星」の組合せが揃ったときに入賞となる。SB入賞すると、小役(たとえば、メロン1)の当選確率を通常遊技状態であるときよりも向上させた遊技状態であるシングルボーナスに制御される。シングルボーナスに制御されている間は、シングルボーナス中フラグがRAM41cに設定される。SBの入賞に起因して発生したシングルボーナスは、1回ゲームが行なわれることにより終了する。
通常遊技状態、RT1、およびRT3のうちいずれかに制御されているときにSB入賞し、当該入賞に起因するシングルボーナスとしての1ゲームが終了した後は、RT2に遊技状態が制御される。一方、RT4に制御されているときにSB入賞し、当該入賞に起因するシングルボーナスとしての1ゲームが終了した後は、当該SB入賞前のRT4に引き続き制御される。なお、シングルボーナスは、1ゲームで終了する。このため、図6では、シングルボーナスを図示していないが、通常遊技状態、RT1、およびRT3のうちいずれかに制御されているときにSB入賞したときには、一旦シングルボーナスに制御された後にRT2に制御され、RT4に制御されているときにSB入賞したときには、一旦シングルボーナスに制御されるが再びRT4に制御されることになる。以下においては、便宜上、RT2およびRT4各々に、SB入賞によるシングルボーナスを概念的に含む遊技状態として説明するが、実質的には、上記したようにSB入賞によって一旦シングルボーナスに制御された後、当該SB入賞時の遊技状態に応じてRT2あるいはRT4に制御されることを意味する。
内部抽選においてSBに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。SBを構成する図柄(「星」、「黒7」)は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
内部抽選においてSBに当選したゲームにおいて、当該SBに入賞しなかったときには、BB1〜BB3やRBと異なり、当該SBの当選フラグが消去される。また、内部抽選においてSBに当選したゲームにおいてSB入賞させるタイミングで停止操作がされず、当該SBの図柄組合せを入賞ライン上に引込むことができないときには、図5(b)で示す特殊出目が入賞ラインL1〜L4のいずれかに引込むように、リール制御が行なわれる。
次に、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、1枚役、ブドウ、メロン1〜メロン4、イチゴが含まれる。
小役のうち1枚役は、入賞ラインのいずれかに「星−黒BAR−黒7」の組合せが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。1枚役は、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。1枚役を構成する図柄(「星」、「黒BAR」、「黒7」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちブドウは、入賞ラインのいずれかに「ブドウ−ブドウ−ブドウ」の組合せが揃ったときに入賞となる。ブドウは、当選していてもストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。ブドウを構成する図柄(「ブドウ」)は、左リール2L〜右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
小役のうちメロン1は、入賞ラインのいずれかに「any−メロン−any」あるいは「メロン−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。このため、メロン1は、中リール2Cの「メロン」の図柄が有効な入賞ラインに停止表示されることにより、左リール2Lおよび右リール2Rの図柄との組合せに関わらず、入賞が発生し得る入賞役といえる。
メロン1は、当選していれば、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらず入賞する。メロン1を構成する図柄(たとえば、「メロン」)は、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されているためである。
次に、メロン2〜4について説明する。メロン2は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−白7−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン3は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。メロン4は、入賞ラインのいずれかに「白BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、メロン2〜4各々を構成する図柄は、少なくとも、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選においてメロン2〜4のいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、当選しているメロン2〜4のうち当選しているメロンに入賞することはない。
しかしながら、メロン2〜4は、後述するように、ビッグボーナス中を除いて、常にメロン1と同時に抽選対象役として読み出されて当選する。このため、メロン2〜4に当選しているときには、ビッグボーナス中を除いて、メロン1を入賞させることができる。
小役のうちイチゴは、入賞ラインのいずれかに「イチゴ−白7−バナナ」、「イチゴ−黒7−バナナ」、「イチゴ−星7−バナナ」、および「イチゴ−ブドウ−バナナ」のうちいずれかの組合せが揃ったときに入賞となる。イチゴは、当選していてもストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ入賞することはない。イチゴを構成する左リール2Lの図柄(「イチゴ」)は、左リール2Lにおいて5コマ以内に配置されていないためである。
遊技者は、一般遊技状態中であってATに制御されていないときには、当該イチゴ入賞させるための操作手順で停止操作することにより、イチゴの取りこぼしを防止できるとともに、たとえば左リール2Lの図柄配列からSBを構成する左図柄である「星」を引込むことがなくSBを取りこぼすことによりSB入賞によりRT2に制御されてしまうことを防止することができる。
次に、ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときに払出されるメダルの枚数について説明する。ブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞すると、当該入賞したゲームが開始されたときの遊技状態および入賞ライン数に応じた枚数分のメダルが払い出される。
一般遊技状態においてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、4枚メダルが払い出される。一方、一般遊技状態と異なるボーナスにおいてブドウ、メロン1〜4、およびイチゴのいずれかに入賞したときには、8枚メダルが払い出される。
なお、入賞ラインL1、L3、L4は、中リール2Cの中段において交差している。また、メロン1の「any−メロン−any」は、中リール2Cの停止図柄のみより入賞が発生し得る。このため、メロン1は、複数の入賞ラインにおいて発生し得る入賞役といえる。このため、メロン1の「any−メロン−any」が停止されることによりメロン1に入賞したときには、入賞ライン数に応じた枚数のメダルが払い出される。たとえば、中リール2Cの「メロン」が中段に停止されたときには、一般遊技状態において入賞ラインL1、L3、L4において入賞することになるため4×3=12枚メダルが払い出され、ボーナスにおいて入賞ラインL3、L4において入賞することになるため8×2=16となり払出上限の12枚メダルが払い出される。
次に、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、リプレイ1〜リプレイ11が含まれる。再遊技役のいずれかに入賞したときには、メダルの払い出しはないが次のゲームを改めて賭数を設定することなく開始できるので、次のゲームで設定不要となった賭数に対応した枚数分のメダルが払い出されるのと実質的には同じこととなる。
リプレイ1は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。通常リプレイを構成する図柄(「バナナ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。リプレイ1は、入賞してもRT移行を伴わず、現状の遊技状態を維持する通常のリプレイであるため、以下では通常リプともいう。
リプレイ2は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ2を構成する図柄(「バナナ」、「メロン」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ2については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、通常遊技状態においてリプレイ2に入賞した後は、通常遊技状態よりもリプレイ当選確率が向上したRT3に制御される。このため、リプレイ2は、以下では昇格リプともいう。後述するように、リプレイ2は、RT1やRT2における内部抽選においては当選しないように設定されており、通常遊技状態における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、RT1やRT2においてはリプレイ2に入賞しない。その結果、RT1やRT2から直接RT3に制御されないように構成されており、通常遊技状態に制御された後、リプレイ2に入賞することにより、RT3に制御されるように構成されている。
なお、通常遊技状態以外の遊技状態(たとえば、RT1やRT2)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ2について抽選して当選し得るようにし、通常遊技状態以外の遊技状態からもRT3に制御されるように構成してもよい。
リプレイ3は、入賞ラインのいずれかに「バナナ−バナナ−白7」あるいは「バナナ−バナナ−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ3を構成する左図柄および中図柄(「バナナ」)は、左リール2Lおよび中リール2C各々において5コマ以内に配置されており、リプレイ3を構成する右図柄(「白7」および「イチゴ」)は、右リール2Rにおいて5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ3については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図6に示すように、RT3においてリプレイ3に入賞した後は、RT3よりもリプレイ当選確率がさらに向上したRT4に制御される。このため、リプレイ3は、以下では突入リプともいう。後述するように、リプレイ3は、通常遊技状態、RT1、およびRT2における内部抽選においては当選しないように設定されており、RT3における内部抽選において所定確率で当選するように設定されている。このため、通常遊技状態、RT1、およびRT2においてはリプレイ3に入賞しない。その結果、通常遊技状態、RT1、およびRT2から直接RT4に制御されないように構成されており、RT3に制御された後、リプレイ3に入賞することにより、RT4に制御されるように構成されている。
なお、RT3以外の遊技状態(たとえば、通常遊技状態、RT1、およびRT2)であるときにも、所定確率(極めて低い確率、1%)でリプレイ3について抽選して当選し得るようにし、RT3以外の遊技状態からも有利RTに制御されるように構成してもよい。
RT4へ一旦制御されると、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選しない限り、50ゲーム消化するまでの間、当該RT4への制御が維持される。
リプレイ4は、入賞ラインのいずれかに「メロン−イチゴ−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ4を構成する図柄(「メロン」「イチゴ」)は、左リール2L〜右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、リプレイ4については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。図6に示すように、RT3においてリプレイ4に入賞したときには、通常遊技状態に制御される。このため、リプレイ4は、以下では転落リプともいう。
リプレイ5は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ6は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−白7」あるいは「黒BAR−黒BAR−イチゴ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ7は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−白7−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ8は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−バナナ−黒BAR」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ9は、入賞ラインのいずれかに「黒BAR−黒BAR−メロン」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ10は、入賞ラインのいずれかに「白7−バナナ−バナナ」の組合せが揃ったときに入賞となる。リプレイ11は、入賞ラインのいずれかに「白7−白7−星」の組合せが揃ったときに入賞となる。
なお、リプレイ5は、黒BARの3つ揃いであるため、リプレイ5をBARリプともいう。また、リプレイ6〜11は、各々、黒BARが2つ揃い、すなわち黒BARがテンパイ状態となるため、テンパイリプa〜テンパイリプfともいう。
リプレイ5〜11各々を構成する図柄は、少なくとも1以上のリールにおいて、5コマ以内に配置されていない図柄を含む。このため、内部抽選においてリプレイ5〜11のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L〜8Rを適正なタイミングで操作しなければ入賞しない。
しかし、リプレイ5〜11は、各々、他のリプレイと同時に当選するため、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず、当選しているいずれかのリプレイを構成する図柄を入賞ラインに引き込むことができる。このため、リプレイ5〜11は、原則として、当選しても入賞させることができない場合も生じるが、いずれかのリプレイを入賞させることができる役といえる。
次に、図5(b)を参照して、特殊出目について説明する。特殊出目は、「メロン−イチゴ−バナナ」である。本実施の形態において特殊出目を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させるリール制御は、いずれの遊技状態においても、SBに当選しているときであってSBを構成する図柄を入賞ライン上に引込むことができず、当該SBを取りこぼすときに行なわれる。
図6に示すように、RT1〜RT3において特殊出目が停止した後は、通常遊技状態に制御される。RT4において特殊出目が停止されたとしても、通常遊技状態に制御されない。また、通常遊技状態において特殊出目が停止されたとしても、当該通常遊技状態への制御が維持される。
[抽選対象役の組合せ]
次に、図7〜図10を参照して、内部抽選において抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せおよび判定値数について説明する。図7〜図10においては、各々、左2列により、“抽選対象役の名称”およびその名称に対応する“抽選対象役の組合せ”が示され、左3列目から、“遊技状態”が示されている。抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の数値は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときに内部抽選において読み出されること、および当該抽選対象役の内部抽選で用いる判定値数を示す。図7〜図10では、判定値数として、たとえば設定値1であるときの判定値数を示すが、設定値2〜6であるときの判定値数も特定可能にROM41bに格納されている。また、抽選対象役と遊技状態とが交差する欄の×印は、当該抽選対象役が当該遊技状態であるときの内部抽選において読み出されないあるいは読み出されたとしても当選しないことを示している。
なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「413」が設定されている抽選対象役(図7の通常遊技状態などにおける弱イチゴ1)の当選確率は、413/65536となる。
また、スロットマシン1においては、抽選対象役として複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。以下では、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図7は、一般遊技状態における特別役・小役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、通常遊技状態およびRT1〜RT4のうちいずれかであるときには、弱イチゴ1、弱イチゴ2、弱イチゴ3、弱イチゴ4、強イチゴ1、強イチゴ2、強イチゴ3、強イチゴ4、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、12枚メロン2、12枚メロン3、12枚メロン4、弱ブドウ1、弱ブドウ2、弱ブドウ3、弱ブドウ4、強ブドウ1、強ブドウ2、強ブドウ3、強ブドウ4、1枚役1、1枚役2、1枚役3、1枚役4、SB、RB、BB3、BB2、BB1が内部抽選の対象役となり内部抽選の対象役として順に読出される。なお、前述したように、RT2およびRT4各々は、概念的にシングルボーナスを含む。図中の括弧内の数値は、RT2あるいはRT4と異なる判定値数が設定されているシングルボーナス中の判定値数を示す。
弱イチゴ1とは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ2とは、イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ3とは、イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱イチゴ4とは、イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ1とは、イチゴ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ2とは、イチゴ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ3とは、イチゴ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強イチゴ4とは、イチゴ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
押し順メロン1とは、メロン1+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン2とは、メロン1+メロン3を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン3とは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン4とは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。押し順メロン5とは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。
12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン2とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+RBを読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン3とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン4とは、メロン1+ブドウ+イチゴ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
弱ブドウ1とは、ブドウを読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ2とは、ブドウ+RBを読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ3とは、ブドウ+BB3を読み出す抽選対象役をいう。弱ブドウ4とは、ブドウ+BB2を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ1とは、ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ2とは、ブドウ+1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ3とは、ブドウ+1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。強ブドウ4とは、ブドウ+1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
1枚役1とは、1枚役を読み出す抽選対象役をいう。1枚役2とは、1枚役+RBを読み出す抽選対象役をいう。1枚役3とは、1枚役+BB3を読み出す抽選対象役をいう。1枚役4とは、1枚役+BB2を読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が内部中RTであるときには、弱イチゴ1、強イチゴ1、押し順メロン1、押し順メロン2、押し順メロン3、押し順メロン4、押し順メロン5、12枚メロン1、弱ブドウ1、強ブドウ1、1枚役1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
図8は、一般遊技状態における再遊技役に関する抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が、通常遊技状態であるときには、通常リプレイ、押し順昇格リプレイ1、押し順昇格リプレイ2、押し順昇格リプレイ3、押し順昇格リプレイ4、押し順昇格リプレイ5、押し順昇格リプレイ6、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
通常リプレイとは、通常リプを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ1とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ2とは、通常リプ+昇格リプ+突入リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ3とは、通常リプ+昇格リプ+転落リプ+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ4とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプa+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ5とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプb+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順昇格リプレイ6とは、通常リプ+昇格リプ+テンパイリプc+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。
BARテンパイリプレイ1とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ2とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+RBを読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ3とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+BB3を読み出す抽選対象役をいう。BARテンパイリプレイ4とは、通常リプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+BB2を読み出す抽選対象役をいう。BARリプレイとは、通常リプ+BARリプ+テンパイリプa+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプe+テンパイリプfを読み出す抽選対象役をいう。
遊技状態が、RT1、RT2、RT4、および内部中RTのいずれかであるときには、通常リプレイ、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。なお、前述したように、RT2およびRT4各々は、概念的にシングルボーナスを含む。
遊技状態がRT3であるときには、通常リプレイ、押し順維持リプレイ1、押し順維持リプレイ2、押し順維持リプレイ3、押し順維持リプレイ4、押し順維持リプレイ5、押し順突入リプレイ1、押し順突入リプレイ2、押し順突入リプレイ3、押し順突入リプレイ4、BARテンパイリプレイ1、BARテンパイリプレイ2、BARテンパイリプレイ3、BARテンパイリプレイ4、BARリプレイが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
押し順維持リプレイ1とは、昇格リプ+転落リプ+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ2とは、通常リプ+昇格リプ+転落リプ+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ3とは、昇格リプ+突入リプ+転落リプ+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ4とは、昇格リプ+転落リプ+テンパイリプa+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。押し順維持リプレイ5とは、昇格リプ+転落リプ+テンパイリプb+テンパイリプc+テンパイリプd+テンパイリプeを読み出す抽選対象役をいう。
押し順突入リプレイ1とは、突入リプ+転落リプを読み出す抽選対象役をいう。押し順突入リプレイ2とは、突入リプ+転落リプ+テンパイリプbを読み出す抽選対象役をいう。押し順突入リプレイ3とは、突入リプ+転落リプ+テンパイリプcを読み出す抽選対象役をいう。押し順突入リプレイ4とは、突入リプ+転落リプ+テンパイリプaを読み出す抽選対象役をいう。
図9は、BB中におけるRBの抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
BB中におけるRBであるときには、イチゴ、BB強イチゴ、12枚メロン1、BBメロン、8枚メロンが内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。
イチゴとは、イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BB強イチゴとは、イチゴ+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。12枚メロン1とは、メロン1+ブドウ+イチゴを読み出す抽選対象役をいう。BBメロンとは、メロン3+メロン4+ブドウ+1枚役を読み出す抽選対象役をいう。8枚メロンとは、メロン1を読み出す抽選対象役をいう。
図10は、非BB中におけるRBの抽選対象役および判定値数を説明するための図である。
遊技状態が非BB中におけるRBであるときには、イチゴ、左メロン、中右メロン、12枚メロン1、強ブドウ1が内部抽選の対象となり、内部抽選の対象役として順に読出される。左メロンとは、メロン1+メロン3+メロン4を読み出す抽選対象役をいう。中右メロンとは、メロン1+メロン2を読み出す抽選対象役をいう。
[内部抽選]
次に、内部抽選について詳細に説明する。内部抽選は、上記した各入賞役の発生を許容するか否か、すなわち入賞役を発生させる図柄組合せがいずれかの入賞ラインに揃える制御を行なうことを許容するか否かを、可変表示装置2の表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7操作時に)、決定するものである。内部抽選では、乱数回路42から内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)を取得する。そして、遊技状態に応じて定められた各役について、取得した内部抽選用の乱数と、遊技状態と、リセット/設定スイッチ38により設定された設定値に応じて定められた各入賞役の判定値数に応じて行なわれる。
本実施の形態においては、各役および役の組合せの判定値数から、小役や再遊技役などの一般役、特別役がそれぞれ単独で当選する判定値の範囲と、一般役のいずれかと特別役とが重複して当選する判定値の範囲と、が特定されるようになっており、内部抽選における当選は、排他的なものではなく、1ゲームにおいて一般役と特別役とが同時に当選することがあり得る。ただし、種類の異なる特別役については、重複して当選する判定値の範囲が特定されることがなく、種類の異なる特別役については、排他的に抽選を行なうものである。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役または役の組合せおよび現在の遊技状態について定められた判定値数を、内部抽選用の乱数に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役または役の組合せに当選したものと判定される。
ボーナスの内部抽選において取得される判定値数は、設定値が大きいほど大きくなるように設定されている。これにより、設定値が大きいほど、内部抽選において特別役に当選する確率を高くすることができる。
また、RB、BB2、およびBB3は、小役や再遊技役と同時に当選し得る。たとえば、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱イチゴ1〜4当選時と強イチゴ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。後述するように、弱ブドウ1〜4当選時と強ブドウ1〜4当選時とで異なるリール制御が行なわれるため、遊技者は、当該リール制御内容からRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している可能性を予測することができる。
また、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
一般遊技状態においては、図7に示すように、押し順メロン1〜押し順メロン5各々が「2305」に設定されており、押し順メロン1〜押し順メロン5のいずれかが2305×5/65536=11525/65536の確率で当選するように、他の抽選対象役と比較して高い確率で当選するように判定値数が設定されている。
シングルボーナス中においては、たとえば、括弧内の数値に示すように、押し順メロン1の判定値数が通常遊技状態よりも1だけ大きい「2306」に設定されている。このように、SB入賞させてシングルボーナスに制御させても小役の当選確率が格段に向上するものではないのに対し、通常遊技状態、RT1、RT3のいずれかにおいてSB入賞したときにはRT2に制御される。このため、SBを入賞させるメリットが小さく、むしろ取りこぼして昇格リプ入賞によりRT3へ昇格し得る通常遊技状態に制御させる方が、遊技者にとって有利なゲーム進行であるといえる。なお、シングルボーナス中の判定値数は、図7で示すものに限るものではなく、少なくとも一の小役の当選確率が通常遊技状態であるときよりも向上するように設定されているものであればよい。
次に、図8の再遊技役の判定値数に着目して、遊技状態毎に再遊技役の当選確率を比較する。通常遊技状態においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「2734」が、押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかが読み出されるときの判定値数として「1020」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、通常遊技状態においていずれかのリプレイに当選する確率は、8980/65536となる。また、通常遊技状態からRT3に昇格させる可能性のある押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選する確率は、1020×6/65536=6120/65536となる。
RT1およびRT2においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「8856」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT1あるいはRT2においていずれかのリプレイに当選する確率は、8982/65536となる。なお、RT1およびRT2においては、RT3やRT4に移行させるための昇格リプや突入リプに当選しないように設定されている。
RT3においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「715」が、押し順維持リプレイ1〜5のいずれかが読み出されるときの判定値数として「6586」が、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「3500」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT3においていずれかのリプレイに当選する確率は、47771/65536となる。また、RT3から通常遊技状態に転落させる可能性のある押し順維持リプレイ1〜5および押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選する確率は、(6586×5)+(3500×4)/65536=46930/65536となる。また、RT3からRT4に突入させる可能性のある押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選する確率は、3500×4/65536=14000/65536となる。
RT4においては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「47836」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT4においていずれかのリプレイに当選する確率は、47962/65536となる。
内部中RTにおいては、通常リプレイが読み出されるときの判定値数として「17000」が、BARテンパイリプレイ1が読み出されるときの判定値数として「98」が、BARテンパイリプレイ2〜4のいずれかが読み出されるときの判定値数として「8」が、BARリプレイが読み出されるときの判定値数として「4」が設定されている。よって、RT4においていずれかのリプレイに当選する確率は、17126/65536となる。
これらより、本実施の形態においては、いずれかのリプレイに当選する確率が、RT3、RT4、および内部中RTであるときに、通常遊技状態、RT1〜RT2であるときよりも高くなるように設定されている。このため、RT3、RT4、および内部中RTは、通常遊技状態、RT1〜RT2であるときよりも、リプレイの当選確率が高い点で、遊技者にとって有利な状態であるといえる。
また、RT3では、リプレイの当選確率が高くなるものの転落リプの当選確率も高くなるため、後述するATに制御されていないときには当該RT3を維持させること、および突入リプを入賞させてRT4に制御させることが困難となるように構成されている。一方、RT4は、50ゲーム消化するまで当該RT4への制御が維持される。このため、RT4は、RT3よりも有利な遊技状態であるといえる。
また、内部中RTであるときには、RT4などであるときよりも後述するようにリール制御においてボーナスよりも優先的に引き込まれるリプレイの当選確率が低くなるように設定されているため、RT4であるときと同じリプレイの当選確率が設定されている場合と比較して、当選しているボーナスを入賞させることができる割合を高めることができる。
BB中におけるRBであるときには、図9に示すように、メロン1を含む12枚メロン1の判定値数が「59578」に設定されており、59578/65536という高確率で当選するように設定されている。
非BB中におけるRBであるときには、図10に示すように、メロン1を含む左メロンおよび中右メロンの判定値数が各々「32604」に設定されており、左メロンおよび中右メロン各々が32604/65536という高確率で当選するように設定されている。
いずれかの役または役の組合せの当選が判定された場合には、当選が判定された役または役の組合せに対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。
詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、特別役+一般役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役および役の組合せにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
[リールの停止制御]
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。メインCPU41aは、リールの回転が開始したときおよび、リールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの引込コマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行なう。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた引込コマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行なわれたタイミング別の引込コマ数を特定可能なデータである。本実施の形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、168ステップ(0〜167)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを168ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して8ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20(図3参照)の領域番号が割り当てられている。
一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、1番図柄から21番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の引込コマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の引込コマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックスおよびテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の引込コマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリールおよび当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メインCPU41aがストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明する。
ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する引込コマ数を取得する。そして、取得した引込コマ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。
具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した引込コマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行なう。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から引込コマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施の形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施の形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。
すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、およびリールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(および停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行なわれることとなる。
また、本実施の形態では、引込コマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施の形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役(イチゴなど)に当選した場合や、特別役が同時当選役と同時に当選した場合などでは、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行なわれ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行なわれることとなる。
すなわち、このような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。その結果、小役を優先的に入賞させた後に特別役を入賞させることにより、小役よりも特別役を優先的に入賞させるものと比較して、小役を入賞させてメダルを獲得した後に特別役を入賞させることができるため、特別役入賞前に遊技者のメダルを極力増加させるようにすることができ、遊技者にとって有利なリール制御が行なわれる。なお、特別役と小役とを同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、小役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
次に、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場や、特別役と再遊技役が同時に当選している場合などでは、当選した再遊技役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように引込コマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行なう。これにより、停止操作が行なわれた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行なわれる。
複数種類の再遊技役が同時に当選している場合(たとえば、押し順昇格リプレイ1など)には、図11〜図13に示すように、同時当選した再遊技役の種類および停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行なわれる。
なお、本実施の形態では、回転を開始した3つの左リール2L〜右リール2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作手順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作手順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作手順をいう。
図11は、押し順昇格リプレイ1〜6のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順昇格リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
また、押し順昇格リプレイ2が当選しているときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順挟み押し以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順昇格リプレイ3〜6のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順昇格リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、通常リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT3に昇格させるための操作手順として、当選している押し順昇格リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、通常遊技状態において押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したとしても、当選している押し順昇格リプレイの種類を特定することができない限り、1/6の確率でしか昇格リプを入賞させてRT3に制御させないようにすることができ、5/6の確率で通常リプを入賞させて通常遊技状態が維持されるように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、昇格リプに入賞し難くして極力RT3に制御されないようにしつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させてRT3に制御されるように制御することができる。
図12は、押し順維持リプレイ1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順維持リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
また、押し順維持リプレイ2が当選しているときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順維持リプレイ3〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順維持リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、昇格リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、昇格リプを入賞させてRT3を維持させるための操作手順、および転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落させるための操作手順として、当選している押し順維持リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT3において、押し順維持リプレイのいずれかに当選したときには、当選している押し順維持リプレイの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか昇格リプを入賞させて当該RT3を維持できず、4/5の確率で転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落するように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、運良くRT3に制御されていても転落リプに入賞し易くして極力当該RT3が維持されないように制御しつつ、ATに制御されているときには、昇格リプに入賞させて当該RT3を意図的に維持させることができるように制御することができる。
図13は、押し順突入リプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順突入リプレイ1が当選しているときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
また、押し順突入リプレイ2が当選しているときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、当選したリプレイのうち突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
押し順突入リプレイ3または4が当選しているときにも、同様に、当選している押し順突入リプレイの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、突入リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行ない、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、転落リプの組合せをいずれかの入賞ラインに揃えて停止させる制御を行なう。
このように、突入リプを入賞させてRT4に突入させるための操作手順、および転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落させるための操作手順として、当選している押し順突入リプレイの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、RT3において、押し順突入リプレイのいずれかに当選したときには、当選している押し順突入リプレイの種類を特定することができない限り、1/4の確率でしか突入リプを入賞させてRT4に突入させることができず、3/4の確率で転落リプを入賞させて通常遊技状態に転落するように構成されている。これにより、後述するATに制御されていないときには、突入リプに入賞し難くして極力RT4に制御されないようにし、運良くRT3に制御されていても転落リプに入賞し易くして極力当該RT3が維持されないように制御しつつ、ATに制御されているときには、突入リプに入賞させてRT4に制御されるように制御することができる。
また、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときには、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、入賞ラインL1〜L4およびリール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に並んだ図柄に跨る下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
また、BARリプレイに当選したときには、引込可能コマ数の範囲内で、「黒BAR」を入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止させてBARリプを入賞させるリール制御を行なうとともに、BARリプを入賞させることができない場合には、当選しているいずれかのリプレイを入賞させつつ、BARテンパイリプレイ1〜4のうちいずれかに当選したときと同様に、入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかに「黒BAR」を2つ揃わせてテンパイさせるリール制御を行なう。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合(イチゴ+1枚役など)には、払出枚数が多い小役が払出枚数の少ない小役よりも優先的に入賞ラインに引き込むリール制御が行なわれる。
複数種類の小役が同時に当選している場合として、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合には、図14に示すように、当選している押し順メロンの種類および操作手順に応じて、異なるリール制御が行なわれる。
図14は、押し順メロン1〜5のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、押し順メロン1が当選したときには、順押しとなる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。すなわち、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが4枚払い出されるに留まる。また、押し順メロン1が当選したときに、順押しとなる操作手順で操作された場合には、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」を入賞ラインL1上に停止させるのに対し、順押し以外となる操作手順で操作された場合には、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。
また、押し順メロン2が当選したときには、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。すなわち、押し順メロン2が当選したときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが4枚払い出されるに留まる。また、押し順メロン2が当選したときに、順挟み押しとなる操作手順で操作された場合には、左リール2Lおよび右リール2Rの「メロン」を入賞ラインL1上に停止させるのに対し、順挟み押し以外となる操作手順で操作された場合には、対応するリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。
押し順メロン3〜5のいずれかが当選しているときにも、同様に、当選している押し順メロンの種類に応じて定められた所定の押し順となる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行ないメダルを12枚払い出し、所定の押し順以外の操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止させる制御を行ないメダルを4枚払い出すとともに、左リール2Lおよび右リール2Rのうち当該停止操作に対応して停止させるリールの「メロン」を上段に停止させる制御を行なう。
このように、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順として、当選している押し順メロンの種類毎に、異なる操作手順が設定されている。このため、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときには、当選している押し順メロンの種類を特定することができない限り、1/5の確率でしか入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、4/5の確率で中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL2にのみ停止させてメダルが4枚しか払い出されないように構成されている。これにより、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときに、後述するATに制御されていないときには極力4枚しかメダルが払い出されないようにし、ATに制御されているときには意図的に入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させることを可能にし、12枚メダルが払い出されるように制御することができる。
また、12枚メロン1〜4のうちいずれかに当選したときには、操作手順に関わらず、中リール2Cの「メロン」を入賞ラインL1、L3、L4の3ラインに停止させるとともに、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、メダルを12枚払い出させるリール制御を行なう。
次に、弱イチゴ1〜4、強イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4、および強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。図15は、弱イチゴ1〜4、強イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4、および強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、弱イチゴ1〜4あるいは弱ブドウ1〜4のうちいずれかが当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL2〜L4のうちいずれかに停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力上段または下段に停止させる制御を行なう。
これに対し、強イチゴ1〜4あるいは強ブドウ1〜4が当選しているときには、引込コマ数の範囲内で、当選しているイチゴあるいはブドウを構成する図柄組合せを、入賞ラインL1に停止させる制御、すなわち左リール2Lに着目した場合「イチゴ」あるいは「ブドウ」を極力中段に停止させる制御を行なう。
図7を用いて説明したように、イチゴに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強イチゴ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱イチゴ1〜4および強イチゴ1〜4各々の判定値数が設定されており、また、ブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、弱ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときよりも、強ブドウ1〜4のうちいずれかに当選しているときの方が高くなるように、弱ブドウ1〜4および強ブドウ1〜4各々の判定値数が設定されている。
このため、イチゴあるいはブドウに入賞したときの左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が、上段または下段に停止しているときよりも、中段に停止しているときの方が、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
また、図7を用いて説明したように、イチゴあるいはブドウに当選したときに、RB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合は、ブドウに当選しているときよりも、イチゴに当選しているときの方が高くなるように、判定値数が設定されている。
このため、左リール2Lの「イチゴ」あるいは「ブドウ」が中段に停止してイチゴやブドウに入賞したときであっても、イチゴに入賞しているときの方がRB、BB2、およびBB3のうちいずれかに同時当選している割合が高いため、遊技者の期待感を向上させることができる。
次に、非BB中のRBにおいて左メロンおよび中右メロンのうちいずれかに当選したときのリール制御について説明する。図16は、非BB中のRB中において左メロンあるいは中右メロンに当選したときのリール制御を説明するための図である。
たとえば、左メロンが当選しているときにおいて、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、左メロンが当選したときに、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2L以外を第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
また、中右メロンが当選しているときにおいて、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させ、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させる制御を行なう。すなわち、中右メロンが当選したときに、中リール2Cあるいは右リール2Rを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL3、L4の2ラインに停止するため、メダルが12枚払い出されるのに対し、左リール2Lを第1停止させる操作手順で操作された場合には、中リール2Cの「メロン」が入賞ラインL2にのみ停止するため、メダルが8枚払い出されるに留まる。
このように、非BB中のRBにおいて、入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させるための操作手順として、左メロンに当選しているときと中右メロンに当選しているときとで、異なる操作手順が設定されている。このため、左メロンに当選しているのか中右メロンに当選しているのかを特定することができない限り、1/2の確率でしか入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルを12枚払い出させることができず、1/2の確率で入賞ラインL2に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せを停止させメダルが8枚しか払い出されないように構成されている。一方、非BB中のRBは、4回入賞することにより終了する。このため、非BB中のRBにおける操作手順によって、当該RBにおける純増枚数を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、BB中におけるRBにおいて、図9に示す、BB強イチゴに当選したときには、イチゴおよびメロン2の図柄組合せを入賞ライン上に停止させるリール制御を行なうが、イチゴおよびメロン2は共に操作手順によって取りこぼしが生じる入賞役である。このため、BB中におけるRBにおいて、図9に示す、BB強イチゴに当選したときであって、イチゴおよびメロン2共に取りこぼす場合には、引込可能コマ数の範囲で各リールの「白7」を中段に停止させるリール制御が行なわれる。これにより、BB中におけるRBにおいて、図9に示す、BB強イチゴに当選したときには、入賞ラインL1上に「白7−白7−白7」が停止し得るようにリール制御が行なわれる。
また、BB中におけるRBにおいては、図9に示す判定値数から、いずれの入賞役にも当選しない、はずれとなる場合が生じる。BB中におけるRBにおいてはずれとなった場合には、引込可能コマ数の範囲で各リールの「黒BAR」を中段に停止させるリール制御が行なわれる。これにより、BB中におけるRBにおいてはずれとなったときには、入賞ラインL1上に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」が停止し得るようにリール制御が行なわれる。
なお、BB中におけるRBにおいて、入賞ラインL1に「白7−白7−白7」や「黒BAR−黒BAR−黒BAR」が停止したときには、後述するようにAT抽選が行なわれる。
[メイン制御部41による処理]
次に、本実施の形態にかかるスロットマシン1におけるメイン制御部41により実行される処理について説明する。スロットマシン1においては、ゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることで遊技が進行されるものであるが、そのためには、まず、遊技の進行が可能な状態となっていなければならない。
遊技の進行が可能な状態であるためには、たとえば、メインCPU41aを含むメイン制御部41が起動された状態で正常範囲の設定値が設定値ワークに格納されており、RAM41cに格納されたデータに異常がないことが条件となる。そして、遊技の進行が可能な状態となると、スロットマシン1においてゲームの処理が1ゲームずつ繰り返して行なわれることとなる。以下、スロットマシン1における各ゲームについて説明する。
なお、スロットマシン1における“ゲーム”とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行なう際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行なわれるので、これらの付随的な処理も広義には“ゲーム”に含まれるものとする。
ゲーム制御処理は、電源を投入し、所定のブート処理を行なった後、またはリセット/設定スイッチ38の操作により設定変更を行なった直後にも実行される。1ゲームの処理が開始すると、まず、MAXBETスイッチ6を操作することにより、あるいはメダル投入口4からメダルを投入することにより賭数を設定し、スタートスイッチ7を操作することにより当該ゲームの実質的な開始を指示するBET処理を行なう。
前のゲームでリプレイ入賞していた場合には、リプレイゲーム中フラグにより前のゲームと同じ賭数が自動設定される(この段階でリプレイゲーム中フラグが消去される)。BET処理では、賭数が設定される毎に、賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なBETコマンドが演出制御基板90に送信される。
BET処理により賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作されると、内部抽選用の乱数を抽出し、抽出した乱数の値に基づいて遊技状態に応じて定められた各役への入賞を許容するかどうかを決定するといった内部抽選を行なう内部抽選処理を行なう。
ここで、内部抽選処理について詳しく説明する。図17は、メイン制御部41により実行される内部抽選処理を詳細に示すフローチャートである。内部抽選処理では、まず、S01において、今回のゲームで設定されたBET数(賭数)が読み出される。次に、読み出した賭数が規定数であるかどうかが、S02において判定される。読み出した賭数が規定数でないときには、RAM異常エラーとなり、所定のRAM異常エラー処理が行なわれる。
読み出した賭数が規定数であるときには、S03において、RAM41cの設定値ワークに記憶されている設定値を読み出し、S04において、読み出した設定値が本来とり得るべき値である1以上6以下の範囲にあるかどうかを判定する。読み出した設定値が1以上6以下の範囲になければ、RAM異常エラーとなり、所定のRAM異常エラー処理が行なわれる。
読み出した設定値が1以上6以下の範囲にあれば、S05において、内部抽選用の乱数(乱数回路42から抽出された乱数等)を抽出して、RAM41cの内部抽選用判定領域に格納する。
S06においては、図7〜図10で説明したように、遊技状態および設定値に基づき、特定される抽選対象役の判定値数を取得する。S07においては、取得した判定値数をRAM41cの内部抽選用判定領域に記憶された乱数の値に加算し、加算の結果を新たな内部抽選用の乱数の値とする。S08においては、判定値数を内部抽選用の乱数の値に加算したときに所定値(たとえば65536)をオーバーフローしたかどうかを判定する。
オーバーフローが生じていない場合には、S09において、抽選対象役のうちで未だ処理対象としていない次の抽選対象役があるかどうかを判定する。未だ処理対象としていない抽選対象役があれば、ステップS06の処理に戻り、当該次の抽選対象役を処理対象として抽選が行なわれる。抽選対象役がなければ、S11の処理に進む。本実施の形態における内部抽選では、遊技状態から特定される図7〜図10で示す抽選対象役が順番に抽選される。
オーバーフローが生じた場合には、S10に移行し、S06で読出した判定値数に対応する抽選対象役の当選フラグをON状態に設定する。S11では、RAM41cにおける当選フラグの設定状況を特定するための内部当選コマンドを生成し、これを演出制御基板90に送信する。
また、本実施の形態における内部抽選処理では、抽選対象役の抽選の結果に応じて所定のフリーズを発生させるか否かを、乱数などを用いてランダムに抽選するフリーズ抽選が行なわれる。フリーズとは、各リール2L、2C、2Rの回転開始タイミングを遅延させることや、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作を有効化するタイミングを遅延させることなどをいう。
まず、S12において、所定の当選状況か否かが判定される。本実施の形態における所定の当選状況とは、12枚メロン1〜4のいずれかに当選している当選状況、およびBARリプレイに当選している当選状況をいう。S12において、所定の当選状況でないと判定されたときには、そのまま内部抽選処理を終了する。
一方、S12において、所定の当選状況であると判定されたときには、S14〜S17に示す処理が行なわれる。S14においては、フリーズ抽選用の乱数(たとえば、乱数回路42から抽出された乱数、乱数回路42から抽出された乱数をソフトウェアにより所定の手順で加工された乱数、フリーズ抽選専用の乱数等を含む)を抽出して、RAM41cのフリーズ用判定領域に格納する。S15では、S14で格納されたフリーズ抽選用の乱数、およびフリーズ抽選用テーブルにしたがって、フリーズ抽選が行なわれる。フリーズ抽選用テーブルとは、フリーズを実行するか否か、フリーズを実行する場合にはその種類を決定するために用いるテーブルをいう。
ここで、図18を参照して、フリーズの種類およびフリーズ抽選用テーブルの一例を説明する。図18(a)は、フリーズの種類を説明するための図であり、図18(b)は、フリーズ抽選用テーブルを説明するための図である。
フリーズには、各リール2L、2C、2Rの回転開始前に発生する回転前フリーズと、各リール2L、2C、2Rの回転開始後に発生する回転後フリーズとを含む。
回転前フリーズとは、スタートスイッチ7の操作を有効に受付けたとき、あるいは、1ゲーム消化時間を所定時間以上に保つために前回のゲームでのリール2L、2C、2Rの回転開始から計時が開始される1ゲームタイマにより所定時間(たとえば、4.1秒)計時される前にスタートスイッチ7の操作を有効に受付けたときには、当該所定時間計時されたとき、のいずれか遅い方から、所定の遅延時間が経過するまで、各リール2L、2C、2Rの回転開始タイミングを遅延させるフリーズをいう。
また、回転後フリーズとは、各リール2L、2C、2Rの回転が開始されて回転速度が一定速度に達してから所定の遅延時間が経過するまで、ストップスイッチ8L、8C、8Rを有効化するタイミングを遅延させるフリーズをいう。
本実施の形態では、フリーズの種類として、図18(a)に示すように、回転前フリーズのみを遅延時間T1に亘り実行する第1フリーズと、第1フリーズと同じT1に亘り回転前フリーズを実行しさらに回転後フリーズを遅延時間T2に亘り実行する第2フリーズとが設けられている。
なお、第1フリーズと第2フリーズとにおける回転前フリーズが実行される期間について、互いに同じ期間が設定されている例について説明するが、互いに近似する期間であってもよい。第1フリーズと第2フリーズとにおける回転前フリーズが実行される期間は、回転前フリーズが実行される期間の長さから、当該回転前フリーズが第1フリーズにより実行されているのかあるいは第2フリーズにより実行されているのかを遊技者が明確に特定することができない程度の差異を有する期間に設定されているものであればよい。たとえば、第1フリーズおよび第2フリーズ各々における回転前フリーズが実行される期間の差異Xが、たとえば、0<X<1の範囲内となるように、第1フリーズおよび第2フリーズ各々の回転前フリーズが実行される期間が設定されているものであればよい。
フリーズを実行するか否か、および実行する場合にどの種類のフリーズを実行するかは、図18(b)に示すフリーズ抽選用テーブルが参照されて決定される。図18(b)に示すフリーズ抽選用テーブルは、12枚メロン1〜4当選時とBARリプレイ当選時とで、異なる割合にしたがってフリーズ抽選が行なわれるように、各々、当選率が設定されている。
12枚メロン1〜4当選時においては、10%の割合でフリーズなしに決定され、70%の割合で第1フリーズに決定され、20%の割合で第2フリーズに決定される。一方、BARリプレイ当選時においては、5%の割合でフリーズなしに決定され、45%の割合で第1フリーズに決定され、50%の割合で第2フリーズに決定される。
本実施の形態においては、12枚メロン1〜4当選時よりも、BARリプレイ当選時の方が、高い割合でフリーズが実行される。また、12枚メロン1〜4当選時よりも、BARリプレイ当選時の方が、高い割合で第2フリーズが実行される。
図17に戻り、S16では、フリーズ抽選の結果に応じて、回転前フリーズを発生させる期間を特定するための回転前フリーズカウンタ、および回転後フリーズを発生させる期間を特定するための回転後フリーズカウンタをRAM41cの所定領域に設定する。たとえば、フリーズ抽選により、第1フリーズを実行すると決定されたときには回転前フリーズカウンタに遅延時間T1に相当する値をセットする処理が行なわれ、第2フリーズを実行すると決定されたときには回転前フリーズカウンタに遅延時間T1に相当する値をセットするとともに、回転後フリーズカウンタに遅延時間T2に相当する値をセットする処理が行なわれる。なお、フリーズ抽選により、フリーズを実行すると決定されなかったときには、回転前フリーズカウンタ、および回転後フリーズカウンタが0に維持される。メイン制御部41は、後述するように、回転前フリーズカウンタおよび回転後フリーズカウンタに基づき、フリーズの有無および種類を特定し、フリーズを実行する場合にはカウンタから特定される期間に亘りフリーズを発生させるための処理を行なう。
S17では、フリーズ抽選の結果を特定するためのフリーズ関連コマンドを生成し、これを演出制御基板90に送信し、内部抽選処理を終了する。演出制御基板90では、後述するように、フリーズ関連コマンドに基づき、フリーズの有無を特定し、フリーズを実行する場合にはその種類を特定し、対応する演出を実行するための処理を行なう。
なお、内部抽選処理において、BB1〜BB3およびRBのいずれかに当選したときには、内部中RTに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に内部中RTフラグの値を設定など)が行なわれる。
内部抽選処理が終了すると、次にリール回転処理が行なわれる。ここで、リール回転処理について詳しく説明する。図19は、メイン制御部41により実行されるリール回転処理を詳細に示すフローチャートである。
リール回転処理では、まず、S30において、1ゲームタイマにより所定時間(たとえば、4.1秒)計時されたか否かが判定される。1ゲームタイマは、一定時間間隔(たとえばタイマ割込)毎に加算更新されるタイマをいう。
S30において、1ゲームタイマにより所定時間以上計時されたと判定されたときには、S31において、回転前フリーズカウンタが0であるか否か、すなわち回転前フリーズを実行するか否かが判定される。
S31において、回転前フリーズカウンタが0であると判定されたときには、S34に移行されて後述するようにリール回転が開始されるが、回転前フリーズカウンタが0でなく、回転前フリーズを実行すると判定されたときには、回転前フリーズカウンタが0となるまで、S32およびS33に繰り返し移行されて、回転前フリーズカウンタから特定される期間に亘り回転前フリーズが実行される。
S32においては、所定の減算条件(一定時間経過、より具体的にはタイマ割込実行)が成立したか否かが判定される。S32において減算条件が成立したと判定されたときには、S33において、回転前フリーズカウンタの値を1減算し、再びS31に移行する。このように、回転前フリーズカウンタは、1ゲームカウンタにより所定時間以上計時されていると判定されてから減算が開始される。
S31において回転前フリーズカウンタが0であると判定されたときには、S34において、リールモータ32L、32C、32Rを駆動させ、左、中、右の全てのリール2L、2C、2Rを回転開始させる。
リール回転が開始されたときには、S35において、リールの回転開始を通知するリール回転コマンドが生成されて演出制御基板90に送信され、S36において、1ゲームタイマにより新たな計時が開始される。なお、1ゲームタイマによる新たな計時を開始するタイミングは、リール回転が開始されたときに限らず、S30でYESと判定されたときや、後述するS37でYESと判定されたときであってもよい。
S37においては、リール2L、2C、2Rの回転開始から所定の回転条件(回転速度が一定速度に到達)が成立したか否かが判定される。なお、回転条件は、回転速度が一定速度に到達することに加えて、さらにリールセンサ33SL、33SC、33SRにより基準位置が検出されることにより成立するようにしてもよい。
S37において回転条件が成立したと判定されたときには、S38へ移行されて、回転後フリーズカウンタが0であるか否か、すなわち回転後フリーズを実行するか否かが判定される。
S38において、回転後フリーズカウンタが0であると判定されたときには、S41に移行されて後述するようにストップスイッチが有効化されるが、回転後フリーズカウンタが0でなく、回転後フリーズを実行すると判定されたときには、回転後フリーズカウンタが0となるまで、S39およびS40に繰り返し移行されて、回転後フリーズカウンタから特定される期間に亘り回転後フリーズが実行される。
S39においては、所定の減算条件(一定時間経過、より具体的にはタイマ割込実行)が成立したか否かが判定される。S39において減算条件が成立したと判定されたときには、S40において、回転後フリーズカウンタの値を1減算し、再びS38に移行する。このように、回転後フリーズカウンタは、リール回転が開始されかつ回転条件が成立してから減算が開始される。
S38において回転後フリーズカウンタが0であると判定されたときには、S41において、ストップスイッチ8L、8C、8Rを有効化して操作を有効に受付可能にするとともに、左・中・右停止有効LED22L〜22Rを点灯させる。
その後、S42においては、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが遊技者によって操作されることにより、該ストップスイッチに対応するリールモータを駆動停止させ、回転を停止させる。S43においては、リール2L、2C、2Rのうちいずれかの回転が停止する毎に、当該停止したリールがいずれであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号を特定可能なリール停止コマンドが生成されて演出制御基板90に送信される。
S44においては、リール2L〜2Rすべてが停止したか否かが判定され、すべてが停止していないと判定されたときにはS42に移行され、すべてが停止していると判定されたときにはリール回転処理を終了する。本実施の形態におけるスロットマシン1は、ストップスイッチを操作することにより対応するリールの回転を停止させる例について説明するが、たとえば、リール回転開始から所定時間経過したときにストップスイッチが操作されたか否かに関わらず、回転中のリールを強制的に停止させるようにしてもよい。
リール2L、2C、2Rの駆動がそれぞれ停止すると、その停止時における表示結果において、入賞ライン上に図5(a)で示したいずれかの役図柄が導出表示されたかどうかを判定する入賞判定処理が行なわれる。この入賞判定処理でいずれかの役に入賞したと判定されると、遊技制御基板40において発生した入賞に応じた各種の処理が行なわれる。
入賞判定処理においては、入賞判定が行なわれた後に、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能な入賞判定コマンドが演出制御基板90に送られる。なお、入賞判定処理において、BB1〜BB3およびRBのうちいずれかに入賞したと判断されたときには、対応するボーナスに制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に対応するボーナスの値を設定など)が行なわれるとともに、対応するボーナスの当選フラグを消去するための処理が行われる。
また、RT1、通常遊技状態、およびRT3のいずれかにおける入賞判定処理において、SBに入賞したと判断されたときには、RT2に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT2の値を設定など)が行なわれる。また、通常遊技状態における入賞判定処理において、昇格リプに入賞したと判断されたときには、RT3に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT3の値を設定など)が行なわれる。また、RT3における入賞判定処理において、突入リプに入賞したと判断されたときには、RT4に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT4の値を設定など)が行なわれる。また、RT3における入賞判定処理において、転落リプに入賞したと判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
また、RT1、RT2、およびRT3においていずれの入賞も発生しておらずかつ特殊出目が入賞ラインL1〜L4のいずれかに停止していると判断されたときには、通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
入賞判定処理が終了すると、払出処理が行なわれる。払出処理では、入賞判定処理において設定した払い出し予定数だけメダルの払出しまたはクレジット加算させる。ただし、データとして蓄積されているクレジットの数が50に達した場合は、ホッパーモータ34bを駆動させることにより、超過した枚数のメダルをメダル払出口9から払い出させる。
また、払出処理では、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに、メダルの払出開始を通知する払出開始コマンドが演出制御基板90に送信され、入賞およびクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに、メダルの払出終了を通知する払出終了コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、入賞に関わらない各種の処理として、ボーナス中においてはボーナスに応じたボーナス終了条件が成立したか否かを判定するためのボーナス終了判定処理が行なわれる。
ボーナス終了判定処理において、ボーナス終了条件が成立したと判定されたときには、RT1に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値にRT1フラグの値を設定など)が行なわれる。
また、RT4中における払出処理では、当該RT4中において消化したゲーム数(SB入賞してシングルボーナスに制御されたゲームを含む)を特定可能に計数し、消化したゲーム数が50ゲームに到達したか否かを判定し、50ゲームに到達したと判定したときに通常遊技状態に制御するための処理(たとえば、遊技状態フラグの値に通常遊技状態の値を設定など)が行なわれる。
また、払出処理では、次のゲームの遊技状態(RT1〜RT4のいずれであるか、通常遊技状態であるか、内部中RTであるか、BBであるか、非BB中のRBであるかなど)を特定可能な遊技状態コマンドが演出制御基板90に送信される。
また、払出処理では、持ち越しのない当選フラグ(小役、再遊技役、SBの当選フラグ)の消去なども行なわれ、特別ワークに格納されるBBやRBのボーナスの当選フラグが消去されない。これにより、ボーナスの当選フラグは、当選しているボーナスに入賞するまで次のゲームに持ち越される。払出処理の最後、すなわち1ゲームの最後で次のゲームの遊技状態を示す遊技状態コマンドが演出制御基板90に送られる。そして、1ゲーム分の処理が終了し、次の1ゲーム分の処理が開始する。
以上のようなゲームの繰り返しにおいて、遊技制御基板40のメイン制御部41は、RT1〜RT4、内部中RT、通常遊技状態、ボーナスの間で遊技状態の移行を行なっており、遊技の進行状況に応じてコマンドを演出制御基板90に送信している。これに対して、演出制御基板90のサブ制御部91は、遊技制御基板40から受信したコマンドに基づいて、各種処理を行なう。
[サブ制御部91による処理]
次に、サブ制御部91により実行される処理について説明する。サブ制御部91は、まず、所定の演出初期設定処理を実行し、演出制御基板90における制御状態を電力供給停止時の状態に復旧させるための演出制御復旧処理を実行した後、演出側乱数値更新処理を繰り返して実行する。
また、サブ制御部91では、所定の時間間隔(たとえば、2ミリ秒)で演出の進行を制御するための割り込みが発生し、リセット/割込コントローラによりRAM91cのタイマ割込フラグがON状態にセットされ、演出制御割り込み処理が実行される。演出制御割り込み処理では、内部レジスタの内容を退避し、演出バックアップ処理を実行して、サブ制御部91が再起動された場合に再起動の以前における制御状態を復旧させるために必要なデータのバックアップが行なわれる。
また、遊技制御基板40から送信された各種コマンドを解析するためのコマンド解析処理を実行し、所定の演出制御処理を実行する。この演出制御処理により、スロットマシン1における遊技の進行状況に応じて、液晶表示器51に画像を表示させるとともに、スピーカ53、54から音を発生させるなどによる各種の遊技演出が行なわれる。遊技演出を行なうための画像の要素データや動画像データは、所定のROMに記憶されている。
遊技演出を行なうために、サブ制御部91のRAM91cには、各種カウンタと、各種フラグを設定する領域と、遊技状態コマンド、リール停止コマンド、入賞判定コマンド、および内部当選コマンドに基づいて、各役の当選状況、リール2L、2C、2Rに導出された表示結果の組合せ、入賞の発生の有無を示す情報、遊技制御基板40の側で進行しているゲームにおいて適用される遊技状態を保存する領域(当選状況および遊技状態については、2回分)もRAM91cに設けられている。
また、演出制御基板90においては、リール停止コマンドに基づいて可変表示装置2の表示結果を判断するための停止図柄テーブルがRAM91cに設けられている。もっとも、リール停止コマンドは、停止したリールの種類と中段に停止した図柄の番号しか情報として含んでいないので、これだけではどのような図柄が停止しているかどうかが判断できない。このため、ROM91bには、リール2L、2C、2Rに配置された全ての図柄を示すテーブルが予め記憶されており、このテーブルを参照して停止図柄テーブルにリール2L、2C、2Rに停止されている図柄が登録される。サブ制御部91は、停止図柄テーブルの登録情報に基づき、演出を行なう。
また、演出制御基板90の側にて乱数回路(図示略)等によりカウントされる各種の乱数値が更新され、その後、退避したレジスタの内容を復帰させてから、演出制御割り込み処理を終了する。
演出制御割り込み処理において実行される演出制御処理では、サブ制御部91により、遊技状態等に応じて演出状態をATに制御するためのAT制御処理、遊技状態等に応じて遊技演出やナビ演出を実行するための遊技演出実行処理、リールLED55を特定の照射態様で発光させることにより透視窓3の視認性を変化させる視認性変化演出などを実行するための視認性変化演出関連処理が行なわれる。
[AT抽選処理]
サブ制御部91は、AT制御処理に含まれるAT抽選処理を実行することにより、ATに制御するか否かのAT抽選を行なう。AT抽選処理では、メイン制御部41からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したか否かを判定し、成立したときにAT抽選が実行される。AT抽選は、ナビストック数を付与するか否かを決定するナビ付与抽選と、付与するナビストック数を決定するナビストック数抽選とを含む。
ナビストック数とは、ATに制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、ATに制御され、その間ナビ演出が実行可能となる。このため、決定されたナビストック数が多い程、長い期間に亘りATに制御されるため、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
図20は、AT抽選を実行する契機となるAT抽選条件の一例を説明するための図である。また、図21は、AT抽選条件成立時のAT抽選の一例を説明するための図である。また、図22は、AT抽選のうちナビストック数抽選で参照されるテーブルの一例を説明するための図である。
AT抽選条件は、図20に示すように、第1〜第9の条件が設定されている。第1のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL1〜L4のいずれかに特殊出目停止、1枚役入賞、あるいは入賞ラインL1に「メロン−メロン−メロン」の図柄組合せが停止することによるメロン入賞のうちいずれかにより成立する。第1のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。
なお、第1のAT抽選条件は、特殊出目停止、1枚役入賞の契機となる、SB当選、あるいは1枚役当選することにより成立するものであってもよい。また、第1のAT抽選条件は、中リール2Cの「メロン」を必ず中段に停止させる契機となる12枚メロン1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。
ナビ付与抽選は、サブ制御部91により制御される確率モードに応じた当選確率にしたがって行なわれる。確率モードとは、ナビ付与抽選でナビストック数を付与すると決定する確率を特定するためのモードをいう。本実施の形態では、ボーナスのうちBB1が終了した後から50ゲーム消化する間に亘り当選確率が高い高確率モードに制御され、当該高確率モードが終了した後は当該高確率モードよりも当選確率が低い通常モードに制御される。なお、確率モードが高確率モード中であるときに再びボーナス当選したときには、当該高確率モードにおいて消化したゲーム数および当選したボーナスの種類に関わらず、当該ボーナス終了後から50ゲーム消化する間に亘り高確率モードに制御される。
図21を参照して、第1のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに1%の確率で、高確率モードであるときに20%の確率でナビストック数を付与すると決定される。なお、ナビ付与抽選は、たとえば乱数などを用いて、設定されている確率にしたがってランダムに決定される。
第2のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL2〜L4のいずれかにブドウあるいはイチゴの図柄組合せが停止してブドウあるいはイチゴ入賞することにより成立する。なお、第2のAT抽選条件は、弱イチゴ1〜4、弱ブドウ1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。第2のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。第2のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに1.5%の確率で、高確率モードであるときに40%の確率でナビストック数を付与すると決定される。
第3のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときに、入賞ラインL1にブドウあるいはイチゴの図柄組合せが停止してブドウあるいはイチゴ入賞すること、あるいは入賞ラインL1〜L4および下段ラインのいずれかにおいて「黒BAR」が2つ揃ってBARリプがテンパイすることにより成立する。なお、第3のAT抽選条件は、強イチゴ1〜4、強ブドウ1〜4、BARテンパイリプレイ1〜4のいずれかに当選することにより成立するものであってもよい。第3のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。第3のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに3%の確率で、高確率モードであるときに60%の確率でナビストック数を付与すると決定される。
第4のAT抽選条件は、BARリプレイに当選することにより成立する。なお、第4のAT抽選条件は、入賞ラインL1〜L4のいずれかにおいてBARリプの図柄組合せが停止して入賞することにより成立するものであってもよい。第4のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される。なお、前述したように、BARリプレイに当選したときには、同時に当選している複数のリプレイのうちいずれかが必ず入賞するようにリール制御が行なわれる。このため、BARリプに入賞することにより、ナビストックを獲得したことを遊技者は認識することができる。
第5のAT抽選条件は、ボーナス以外でかつ内部中RT以外の遊技状態であるときの内部抽選においていずれの役にも当選しないこと(以下、「内部抽選はずれ」とも称する)により成立する。第5のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。第5のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選では、確率モードが、通常モードであるときに0.01%の確率で、高確率モードであるときに0.1%の確率でナビストック数を付与すると決定される。
第1〜第3、および第5のAT抽選条件のうちいずれかが成立しかつナビ付与抽選で当選したとき、および第4のAT抽選条件が成立したときには、図22(a)に示す第1ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
図22(a)に示す第1ナビストック決定用テーブルが参照された場合、85%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が2に決定され、5%の割合でナビストック数が3に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図22(a)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.2(=1×85%+2×10%+3×5%)となるように構成されている。
本実施の形態では、第1〜第5のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに関わらず、図22(a)に示す共通のテーブルを用いてナビストック数抽選が行なわれる例について説明したが、これに限らず、付与されるナビストック数の期待値が異なる複数のテーブルを設け、第1〜第5のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに応じて予め定められたテーブルを用いてナビストック数抽選が行なわれるように構成してもよい。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、ボーナス以外であって内部中RT以外の遊技状態であるか否かや当選状況を特定し、リール停止コマンドや入賞判定コマンドに基づき、第1〜第5の条件が成立したか否かを特定する。
図20に戻り、第6のAT抽選条件は、遊技状態が内部中RTであるときに、ボーナス入賞することにより成立する。なお、第6のAT抽選条件は、遊技状態が内部中RT以外の状態において、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに当選することにより成立するものであってもよい。第6のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれる。第6のAT抽選条件が成立したときのナビ付与抽選では、確率モードが、通常モードであるか高確率モードであるかに関わらず、30%の確率でナビストック数を付与すると決定される。
ナビ付与抽選でナビストックを付与すると決定されたときには、図22(b)に示す第2ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、内部中RTであることを特定し、遊技状態コマンドや入賞判定コマンドに基づき、ボーナス入賞したことを特定する。
図22(b)に示す第2ナビストック決定用テーブルが参照された場合、30%の割合でナビストック数が1に決定され、30%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、20%の割合でナビストック数が5に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図22(b)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.5(=1×30%+2×30%+3×20%+5×20%)となるように構成されている。
図20に戻り、第7のAT抽選条件は、遊技状態がBB中におけるRBであるときに、入賞ラインL1に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」あるいは「白7−白7−白7」の図柄組合せが停止することにより成立する。なお、第7のAT抽選条件は、遊技状態がBB中におけるRBであるときに、いずれの入賞役にも当選しないことや、BB強イチゴに当選することにより成立するものであってもよい。第7のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される。すなわち、図22(c)に示す第3ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
なお、サブ制御部91は、たとえばメイン制御部41からの内部当選コマンドや遊技状態コマンドに基づき、BB中におけるRBであることを特定し、リール停止コマンドに基づき、入賞ラインL1上における図柄組合せを特定する。
図22(c)に示す第3ナビストック決定用テーブルが参照された場合、25%の割合でナビストック数が1に決定され、25%の割合でナビストック数が2に決定され、25%の割合でナビストック数が3に決定され、25%の割合でナビストック数が5に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図22(c)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、2.75(=1×25%+2×25%+3×25%+5×25%)となるように構成されている。
図20に戻り、第8のAT抽選条件は、遊技状態が非BB中におけるRBであるときに、入賞ラインL1〜L4のいずれかにブドウ入賞、または左メロンあるいは中右メロン当選時においてメダルが12枚払出されることにより成立する。なお、第8のAT抽選条件は、遊技状態が非BB中におけるRBであるときに、強ブドウ1に当選することにより成立するものであってもよい。また、第9のAT抽選条件は、遊技状態が非BB中におけるRBであるときに、48枚払出されて当該RBが終了することにより成立する。
第8あるいは第9のAT抽選条件が成立したときには、AT抽選としてナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される。
第8のAT抽選条件が成立したときには、図22(d)に示す第4ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。また、第9のAT抽選条件が成立したときには、図22(e)に示す第5ナビストック決定用テーブルを参照してナビストック数抽選が行なわれる。
図22(d)に示す第4ナビストック決定用テーブルが参照された場合、80%の割合でナビストック数が1に決定され、10%の割合でナビストック数が2に決定され、10%の割合でナビストック数が3に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図22(d)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.3(=1×80%+2×10%+3×10%)となるように構成されている。
また、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第8のAT抽選条件が成立する平均回数は、ブドウの当選確率が低いことおよび左メロンおよび中右メロンの当選確率が高いことを考慮して、左メロンおよび中右メロンに着目すると、(左メロンおよび中右メロンの当選確率)×(12枚払い出す手順で操作できる確率)より、32604/65536となり、4回入賞により終了するRBにおいては約2回であるといえる。
このため、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第8のAT抽選条件が成立することにより獲得することが期待され得る合計平均ナビストック数は、1.3×2≒2.6となる。
図22(e)に示す第5ナビストック決定用テーブルが参照された場合、44%の割合でナビストック数が1に決定され、30%の割合でナビストック数が2に決定され、20%の割合でナビストック数が3に決定され、5%の割合でナビストック数が5に決定され、1%の割合でナビストック数が7に決定されるように、ナビストック数抽選が行なわれる。
また、図22(e)のテーブルは、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、ナビストック数×当選率の和から、1.96(=1×44%+2×30%+3×20%+5×5%+7×1%)となるように構成されている。
また、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第9のAT抽選条件が成立する平均回数は、第8のAT抽選条件が成立する確率が約1/2であることから、4回連続する確率が(1/2)の4乗となり、約1/16≒0.0625回であるといえる。
このため、レギュラーボーナスへの1回の制御中に、第9のAT抽選条件が成立することにより獲得することが期待され得る合計平均ナビストック数は、1.96×0.0625≒0.12となる。
本実施の形態のAT抽選におけるナビストック数抽選では、1回の抽選で獲得できる最大ナビストック数が7に設定されている。ナビストック数抽選で最大ナビストック数を設定する決定を最大決定という。以下では、最大決定し得るAT抽選条件を最大許容AT抽選条件ともいい、最大決定し得ないAT抽選条件を最大不可AT抽選条件ともいう。
図20で示したAT抽選条件のうち、第9のAT抽選条件が成立したときのAT抽選におけるナビストック数抽選では、最大ナビストック数である7に決定され得る。このため、第9のAT抽選条件は、最大許容AT抽選条件である。これに対し、図20で示したAT抽選条件のうち、第1〜第8のAT抽選条件は、図22(a)〜(d)のテーブルに示されるように、最大ナビストック数である7に決定し得ないため、最大不可AT抽選条件である。
サブ制御部91は、ナビストック数抽選において最大決定したときに、最大決定された旨を予め定められたナビストック数分ATに制御されるまで特定可能にするための、最大決定時カウンタを、RAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、最大決定時カウンタの値に基づき、最大決定された旨を特定することができる。
本実施の形態においては、1回のナビストック数抽選で最大ナビストック数を獲得したときに、最大決定時カウンタの値として、たとえば7が設定される。最大決定時カウンタは、ナビストック1消費に対応するATが終了してから新たにナビストックを1消費してATに制御可能となるまでの潜伏期間を決定するときに、1減算される。最大決定されたときには、以後、ナビストック数を7消費することによりATに制御される間、最大決定された旨が特定可能となる。また、最大決定時カウンタの値が0より大きい値に設定されているときに、さらに最大決定されたときには当該最大決定に対応して7加算した値に更新される。なお、最大決定されたか否かの判定は、最大決定時カウンタの値に基づいて判定するもの替えて、最大許容AT抽選条件が前回成立したときにおけるナビストック数抽選において最大決定されたか否かで判定するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態においては、サブ制御部91により行なわれるAT抽選処理により、AT抽選条件が成立したか否かが判定され、AT抽選条件が成立したときにはAT抽選が行なわれる。
サブ制御部91は、AT抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ATである旨およびナビストック数を示すATフラグをRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのATフラグに基づき、ATに制御するか否かを特定するとともに、残りのナビストック数を特定する。ATである旨を示すATフラグがセットされている状態であるときに、ナビストック数を1消費してATに制御可能となる。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、ナビストック数を獲得したときには、ATフラグから特定されるナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
たとえば、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選が行なわれる場合には、当該AT抽選の結果に応じたATフラグに更新される。AT抽選の結果に応じたATフラグに更新するとは、たとえば、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグから特定されるナビストック数に今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を上乗せ加算したナビストック数を特定するATフラグに書き換えることであってもよく、AT抽選の結果に応じた現在のATフラグが特定可能になる手法であれば、どのようなものであってもよい。
本実施の形態においては、AT抽選条件が成立する毎に実行されるAT抽選で決定されたナビストック数の合計数に応じて、ATに制御される。
なお、ATである旨を示すATフラグがセットされているときに、AT抽選においてさらにナビストック数を獲得したときには、上乗せ加算するものに限らず、今回付与されたナビストック数に書き換えるものであってもよい。この場合、RAM91cの所定領域に格納されているATフラグを今回のAT抽選の結果に応じたナビストック数を示すATフラグに書き換えることであってもよい。
[AT管理処理]
サブ制御部91は、通常遊技状態、RT3、あるいはRT4であるときに、AT制御処理に含まれるAT管理処理を行なうことにより、AT抽選の結果に応じてセットされるATフラグおよび潜伏期間に基づき、ATへの制御を管理する。
具体的に、サブ制御部91は、通常遊技状態への制御が開始されるときにおいて、ATフラグからATである旨が特定されたときには、ATに制御する。通常遊技状態においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御されて、ナビ演出が実行可能となる。AT中における通常遊技状態において昇格リプ入賞によりRT3に制御されたときには、当該RT3においても当該ATへの制御が継続される。
AT中におけるRT3において突入リプ入賞によりRT4に制御されたときには、ナビストック数を1消費(減算)することによるATへの開始条件が成立し、所定回数(たとえば50)ゲームを消化する間、RT4かつATであるARTに制御する。なお、ナビストック数を1消費したときには、1減算したナビストック数を示すATフラグに更新される。
また、サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ARTであるときには、消化したゲーム数を計数して、所定回数に到達したときには非ATに制御する。本実施の形態では、ナビストックを1消費することによりATに制御されるゲーム数と、RT4に制御されるゲーム数とが同じゲーム数に設定されているため、ARTにおけるゲーム数が所定回数に到達したときにはATが終了するとともに通常遊技状態に制御される。このときに、ATフラグが示すナビストック数が0であれば、ATでない旨を示すATフラグに更新される。すなわち、一連のATの終了条件は、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であるときに成立する。
非ATに制御されたときのATフラグからATでない旨が特定されたときには、再度ATに制御されず、ナビ演出が実行されない。これにより、RT4から通常遊技状態に制御された後においては、昇格リプ、転落リプ、突入リプの当選確率および当選時におけるリール制御により、昇格リプ入賞および突入リプ入賞が発生しにくく、転落リプ入賞が発生しやすくなるため、RT3やRT4に制御されること、およびRT3への制御が継続されることを極力防止することができる。その結果、通常遊技状態で遊技が行なわれる可能性が高まる。
一方、非ATに制御されたときのATフラグから特定されるナビストック数が1以上であれば、次回のATに制御可能となるまでの潜伏期間を決定するための潜伏期間決定処理が実行される。潜伏期間とは、ナビストックを1消費することにより所定回数ゲーム消化するまで制御されるATが終了した後において再びATに制御させるための開始条件が成立し得るタイミングを強制的に遅らせる期間など、ATが終了した後に再び報知期間となり得るまでの期間、すなわちATを潜伏させる期間をいう。前述した最大決定時カウンタの値が1以上であるときには、最大決定時カウンタの値が0であるときよりも高い割合で潜伏期間が長くなる。
図23は、サブ制御部91により実行されるAT管理処理に含まれる潜伏期間決定処理を説明するためのフローチャートである。潜伏期間決定処理は、ナビストック1に対応するAT終了後における非ATにおいて最初のゲームが開始されるまでに実行されるものであればよく、その一例として、本実施の形態ではナビストック1に対応するATが終了するゲーム終了時に実行される。また、図24は、潜伏期間を決定するためのテーブルを説明するための図である。図24に示すテーブルは、ROM91bに格納されている。
まず、図23を参照して、SA01においては、最大決定時カウンタの値が0であるか否か、すなわち最大決定されていない状態あるいは最大決定に対応して設定される予め定められた回数(たとえば7)分のナビストック数をすでに消化完了した状態であるか否か判定する。
SA01において、最大決定カウンタの値が0であると判定されたとき、すなわち最大決定されていない状態あるいは最大決定に対応して設定される回数分のナビストック数をすでに消化完了した状態であると判定されたときには、SA02において、短潜伏連続カウンタの値が4以下であるか否かが判定される。
短潜伏連続カウンタとは、潜伏期間として、比較的短い期間(たとえば0〜20ゲーム)が連続して設定された回数を特定するためのカウンタであって、RAM91cの所定領域に格納される。短潜伏連続カウンタは、当該潜伏期間決定処理において、比較的短い期間が決定されたときに1加算され、比較的長い期間(たとえば45〜50ゲーム)が決定されたときや、ナビストック数が0となりATでない旨を示すATフラグとなり一連のATが終了したときに、リセット(0に戻す)される。このため、短潜伏連続カウンタは、それ以前の潜伏期間として比較的長い期間が設定されていない回数を特定するためのカウンタであるともいえる。SA02では、比較的短い期間の連続回数が4以下であるか否かが判定される。換言すれば、SA02では、一連のATにおける潜伏期間のうち直近の潜伏期間から過去に遡り連続して比較的短い期間となった回数がすでに5回に達しているか否か、すなわち、一連のATにおける過去5回の潜伏期間のうちいずれもが比較的短い期間に決定されており特殊条件が成立しているか否かが判定される。
SA02において短潜伏連続カウンタの値が4以下であると判定されたとき、すなわち一連のATにおける潜伏期間のうち直近の潜伏期間から過去に遡り連続して比較的短い期間となった回数が4以下であり、比較的短い期間が未だ5回以上連続していないときには、SA03において比較的短い潜伏期間のみを選択し得る短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を設定する。なお、SA02においては、短潜伏連続カウンタの値が4以下である。
ここで、短潜伏用テーブルについて説明する。図24(a)は、SA03で参照される短潜伏用テーブルを説明するための図である。短潜伏用テーブルが参照されたときには、潜伏期間として、15%の割合で0ゲームに決定され、15%の割合で5ゲームに決定され、30%の割合で10ゲームに決定され、30%の割合で15ゲームに決定され、15%の割合で20ゲームに決定され、15%の割合で25ゲームに決定される。よって、短潜伏用テーブルが参照されたときには、決定されることが期待され得る潜伏期間を平均した期間(期待値)が、ゲーム数×当選率の和から、0×0.15+5×0.15+10×0.3+15×0.3+20×0.15+25×0.15=15ゲームとなる。
潜伏期間として0ゲームに決定されたときには、AT終了後における非ATにおいて最初のゲーム(本実施の形態においてはRT4から通常遊技状態に制御されたゲーム)から再びATに制御可能となる。潜伏期間として5ゲーム以上に決定されたときには、AT終了後における非ATにおいて対応するゲーム数消化してから再びATに制御可能となる。
短潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間は、いずれも、ナビストック数を1消費して制御されるATにおいて、ナビ演出にしたがって停止操作することにより払出される期待メダル枚数から賭数設定に用いられるメダル枚数を差し引いて算出されるAT中平均増減枚数以上のメダルを消費しないゲーム数に設定されている。以下、この点について説明する。
まず、非ATであるときの1ゲーム当りの平均増減枚数を算出する。なお、1ゲーム当りの平均増減枚数を算出するに際しては、小役については押し順メロン1〜5が高確率で当選し、かつ所定の押し順となる操作手順で停止操作して入賞したときに比較的多くのメダルを払出すため、当該押し順メロン1〜5のみに着目する。押し順メロン1〜5当選確率は、図7に示す判定値数から、11525/65536である。また、押し順メロン1〜5に当選しているときに、12枚払い出させるための所定の押し順となる操作手順で操作できる確率は、図14から、1/5である。また、1ゲームの賭数は、3枚である。
また、1ゲーム当りの平均増減枚数を算出するにあたり、遊技状態として通常遊技状態のみに着目する。なぜなら、非AT中における通常遊技状態において偶然昇格リプを入賞させることができる確率は、昇格リプ当選確率およびリール制御から極めて低い確率となり、さらに、偶然昇格リプ入賞してRT3に制御されたとしても、非AT中においては極めて高い確率で転落する転落リプ入賞して通常遊技状態に制御されるからである。
非ATであるときの1ゲーム当りの平均増減枚数は、[(押し順メロン1〜5当選確率×(1/5)×12枚払出)+(押し順メロン1〜5当選確率×(4/5)×4枚払出)+(リプレイ当選確率×実質3枚払出)]−3枚賭数となり、−1.6枚となる。
これらより、短潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間のうち最も長い25ゲーム消化する間におけるメダルの増減枚数は、(−1.6)×25=−40となる。
次に、AT中平均増減枚数を算出する。ナビストックを1消費してATに制御される遊技状態は、RT4であり、50ゲームに亘り制御される。よって、ATであるときの1ゲーム当りの平均増減枚数は、[(押し順メロン1〜5当選確率×12枚払出)+(リプレイ当選確率×実質3枚払出)]−3枚賭数となり、+1.3枚となる。
これらより、ナビストックを1消費してATに制御された場合のAT中平均増減枚数は、(+1.3)×50=+65となる。
よって、短潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間は、いずれも、AT中平均増減枚数以上のメダルを消費しないゲーム数に設定されているといえる。
図23に戻り、SA04においては、比較的短い潜伏期間が設定されたために、短潜伏連続カウンタの値を1加算して潜伏期間決定処理を終了する。
一方、SA02において短潜伏連続カウンタの値が4以下でないと判定されたとき、すなわち一連のATにおける潜伏期間のうち直近の潜伏期間から過去に遡り連続して比較的短い期間となった回数が5以上であり、比較的短い期間が5回以上連続していると判定されたときには、SA07において長い潜伏期間を高確率で選択し得る長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を設定する。
ここで、長潜伏用テーブルについて説明する。図24(b)は、SA07で参照される長潜伏用テーブルを説明するための図である。長潜伏用テーブルが参照されたときには、潜伏期間として、1%の割合で0ゲームに決定され、1%の割合で5ゲームに決定され、1%の割合で10ゲームに決定され、1%の割合で15ゲームに決定され、1%の割合で20ゲームに決定され、1%の割合で25ゲームに決定され、15%の割合で30ゲームに決定され、20%の割合で35ゲームに決定され、24%の割合で40ゲームに決定され、20%の割合で45ゲームに決定され、15%の割合で50ゲームに決定される。よって、長潜伏用テーブルが参照されたときには、決定されることが期待され得る潜伏期間を平均した期間(期待値)が、ゲーム数×当選率の和から、0×0.01+5×0.01+10×0.01+15×0.01+20×0.01+25×0.01+45×0.40+50×0.54=45.75ゲームとなる。
図24(a)の短潜伏用テーブルと、図24(b)の長潜伏用テーブルとを対比する。短潜伏用テーブルが参照されたときには、平均15ゲームに決定され、最大の潜伏期間として25ゲームまでしか決定されない。これに対し、長潜伏用テーブルが参照されたときには、短潜伏用テーブルが参照されたときには選択され得ない45ゲーム以上の潜伏期間が、高確率で決定される。
また、最大決定時カウンタの値が0であるときにおいて、長潜伏用テーブルは、短潜伏連続カウンタの値が4より大きい値であるときに参照され、短潜伏用テーブルは、短潜伏連続カウンタの値が4以下であるときに参照される。このため、比較的短い期間の連続回数が5回に達しているときには、比較的短い期間の連続回数が4回以下であるときよりも高い割合で、潜伏期間として比較的長い期間が設定される。
また、長潜伏用テーブルが参照されたときには、短潜伏用テーブルが参照されたときに比べて、決定されることが期待され得る潜伏期間を平均した平均ゲーム数が多くなるように決定される。
また、長潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間のうち、短潜伏用テーブルを用いた場合に決定され得ないゲーム数である45ゲーム以上の潜伏期間は、いずれも、AT中平均増減枚数以上のメダルを消費するゲーム数以上に設定されている。この点について、前述した、通常遊技状態、および有利RT各々において、非ATおよびATであるときの1ゲーム当りの平均増減枚数を用いて以下に説明する。
長潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間であって短潜伏用テーブルを用いた場合に決定され得ないゲーム数のうちで最も短い45ゲーム消化する間におけるメダルの増減枚数は、(−1.6)×45≒(−72)となる。一方、AT中平均増減枚数は、前述したように(+65)となる。
よって、長潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間のうち、短潜伏用テーブルを用いた場合に決定され得ないゲーム数である45ゲーム以上の潜伏期間は、いずれも、AT中平均増減枚数以上のメダルを消費するゲーム数に設定されているといえる。
また、長潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間を平均した期間が、45.75ゲームとなり、短潜伏用テーブルを用いた場合に決定され得ないゲーム数である45ゲームより多いゲーム数となる。このことから、長潜伏用テーブルを用いて決定される潜伏期間を平均した期間は、AT中平均増減枚数以上のメダルを消費するゲーム数以上に設定されているといえる。
図23に戻り、SA08においては、SA07において長い潜伏期間が設定されたか否か判定する。
SA08において長い潜伏期間が設定されたと判定されたときには、長い潜伏期間が設定されたことに伴ない、SA09において短潜伏連続カウンタの値をリセット(0に戻す)して潜伏期間決定処理を終了する。これにより、次回の潜伏期間決定処理においてはSA03において短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。なお、短潜伏連続カウンタの値は、ボーナス当選を契機としてリセット(0に戻す)して当該ボーナス終了後に引き継がないものであってもよく、またボーナス当選したとしても当該ボーナス終了後に引き継ぐものであってもよい。
一方、SA08において長い潜伏期間が設定されたと判定されなかったときには、SA04に移行して短潜伏連続カウンタの値を1加算して潜伏期間決定処理を終了する。これにより、最大決定時カウンタの値が0であるときでSA02において短潜伏連続カウンタの値が4より大きい値であると判定されながら、SA07において比較的長い潜伏期間が設定されなかったときには、次回の潜伏期間決定時においても再びSA07に移行させて長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を決定させることができる。
SA01において、最大決定時カウンタの値が0でないと判定されたときには、SA05において最大決定時カウンタの値を1減算する。このように、最大決定時カウンタは、ナビストック1消費によってATに制御され得る状態である潜伏期間となると1減算される。なお、最大決定時カウンタの値が0に到達するまでにボーナス当選したときには、当該最大決定時カウンタの値を、リセット(0に戻す)してもよく、また当該ボーナス終了後に引き継ぐものであってもよい。
SA06では、短潜伏連続カウンタの値が2以下であるか否か、すなわち比較的短い期間の連続回数が2回以下であるときで過去3回のいずれかの潜伏期間として比較的長い期間が決定されていたか否かが判定される。すなわち、SA02では、最大決定時カウンタの値が0であるときにおける特殊条件が成立しているか否かが判定されるのに対し、SA06では、最大決定時カウンタの値が0でないときにおける特殊条件が成立しているか否かが判定される。SA06において、短潜伏連続カウンタの値が2以下であると判定されたときにSA03以降の処理が行なわれ、短潜伏連続カウンタの値が2より大きい値であると判定されたときにSA08以降の処理が行なわれる。
すなわち、最大決定時カウンタの値が0より大きい値であるときには、最大決定時カウンタの値が0であるときと比較して、比較的短い潜伏期間の連続回数が少ない回数に達することにより、長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が設定される。
具体的には、たとえば、ナビストック数として7が設定されるときの一例として、ナビストックが4あるいは2残存している状態でAT抽選が行なわれて3あるいは5に決定されるときなど、複数回のAT抽選の合計により7となる場合と、最大許容AT抽選条件が成立し最大決定されて1回のAT抽選により最大ナビストック数である7となる場合とが生じ得る。このようにナビストック数として7が設定されているときであっても、1回のAT抽選により最大ナビストック数が設定されたときには、複数回のAT抽選の合計により最大ナビストック数と同数のナビストック数が設定されたときと比較して、比較的短い潜伏期間の連続回数が少ない回数に達することにより、長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が設定される。
このため、仮に獲得したナビストック数が同じであっても、最大決定されたときには、最大決定されていないときよりも高い割合で、潜伏期間として長い期間が設定される。
また、潜伏期間中においては、原則として、ナビ演出が実行されない。このため、イチゴやブドウなどを取りこぼす可能性が高まる。また、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときに、メダルを12枚払出させる可能性が低くなる。このため、潜伏期間が長くなる程、ATと当該潜伏期間とを含めた一連のAT期間において、遊技者が獲得するメダル枚数から賭数の設定に用いたメダル枚数を差し引いて算出される一連のAT中増減枚数が小さくなる。その結果、仮に獲得したナビストック数が同じであったとしても、最大決定されたときには、最大決定されていないときよりも高い割合で、当該ナビストック数を消費して制御される一連のAT中増減枚数が小さくなる。
サブ制御部91は、AT管理処理を行なうことにより、ATフラグからATである旨が特定されているが非ATであるときには、潜伏期間決定処理で潜伏期間として設定されたゲーム数消化したか否かが判定される。潜伏期間であるゲーム数消化すると、ATの開始条件が再び成立可能となる。潜伏期間であるゲーム数消化したと判定された後においては、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ATの開始条件が成立する。
遊技状態に応じたナビ対象役とは、通常遊技状態であるときには昇格リプを含む押し順昇格リプレイ1〜6をいい、RT3であるときには突入リプあるいは転落リプを含む押し順維持リプレイ1〜5、および押し順突入リプレイ1〜4をいい、RT4であるときには押し順メロン1〜5をいう。
そして、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したと判定されたときには、前述した内容と同様の処理が行なわれる。すなわち、通常遊技状態やRT3であるときには、ナビストック数を消費することなくATに制御されてナビ演出が実行可能となる。また、RT4であるときには、ナビストック数を1消費することにより、所定回数ゲームを消化する間、ARTに制御される。これにより、ナビ演出が実行されるため、意図的に当選した昇格リプ入賞、転落リプ入賞回避、突入リプ入賞、およびメロン1入賞(12枚払出)させることができる。
以上のように、RT4であるときには、ナビストック数を1消費することにより、所定回数のゲーム消化する間ARTに制御される。また、ARTにおいて所定回数ゲームを消化して一旦非ATに制御されたときであっても、未だATフラグからATである旨が特定されナビストック数が1以上であるときには、潜伏期間を経過した後に、再びATに制御可能となる。これにより、AT抽選の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた期間に亘り、ATに制御可能となるといえる。また、AT抽選の結果に応じて設定されるナビストック数に応じた回数だけ、ATに繰り返し制御可能となるといえる。
[遊技演出実行処理]
サブ制御部91は、遊技演出実行処理に含まれるナビ演出実行処理を実行することにより、ATに制御されているときに、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、遊技状態に応じたナビ対象役に当選したときに対応するナビ演出を実行する。
押し順昇格リプレイ1〜6のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプを入賞させてRT3に制御させるための押し順(図11参照)が報知される。たとえば、押し順昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順昇格リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順維持リプレイ1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプ入賞を回避させかつ昇格リプを入賞させてRT3を維持させるための押し順(図12参照)が報知される。たとえば、押し順維持リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順維持リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて転落リプ入賞を回避させかつ突入リプを入賞させてRT4に制御させるための押し順(図13参照)が報知される。たとえば、押し順突入リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順突入リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順メロン1〜5のいずれかに当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払いださせるための押し順(図14参照)が報知される。たとえば、押し順メロン1に当選したときのナビ演出としては、「順押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、押し順メロン2に当選したときのナビ演出としては、「順挟み押し」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施の形態におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作手順を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作手順で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであってもよい。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであってもよい。
また、サブ制御部91は、遊技状態演出実行処理を行なうことにより、現在の遊技状態や演出状態に関連する遊技状態演出を、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の電気部品を用いて実行する。
遊技状態演出としては、たとえば、遊技状態に関わらず非AT中(潜伏期間中を含む)であるときには、通常演出(たとえば、液晶表示器51に「通常中」といったメッセージを表示など)が行なわれる。また、遊技状態に関わらずAT中であるときには、特別演出(たとえば、液晶表示器51に「AT中」といったメッセージを表示など)が行なわれる。
また、本実施の形態においては、BB2、BB3、およびRBのいずれかと比較的高い確率で同時当選し得るイチゴやブドウに当選したことを条件として、所定期間(たとえば、5ゲーム)に亘り、ボーナス当選していることを煽るための演出が行なわれる。すなわち、遊技状態演出として、イチゴやブドウに当選したことを条件として所定期間に亘り、ボーナスに当選しているか否かに関わる情報を報知する連続演出が行なわれる。この連続演出は、所定期間にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてボーナス当選の有無および種類を報知するボーナス当選報知を行なう演出である。これにより、所定期間に亘って、ボーナス当選しているかもしれないことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、ボーナス当選しているときであって、所定条件が成立したとき(たとえば、所定ゲーム消化したとき、所定の抽選で当選したとき)には、ボーナス当選の有無および種類を報知するボーナス当選報知が行なわれる。
また、図20で示したAT抽選条件が成立することにより、所定期間(たとえば、5ゲーム)に亘り、ナビストックを獲得したか否かを煽るための連続演出が遊技状態演出として行なわれる。この連続演出は、所定期間にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてナビストック獲得の有無を報知するナビストック獲得報知を行なう演出である。これにより、所定期間に亘って、ナビストックを獲得したかもしれないことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、イチゴやブドウに当選したときには、ボーナス当選したか否かおよびナビストックを獲得したか否かを煽るための連続演出が遊技状態演出として行なわれる。この連続演出は、所定期間にわたり一連の物語を展開する演出を行なった後に、物語の結末としてナビストック獲得およびボーナス当選の有無を報知する演出である。これにより、所定期間に亘って、ナビストックを獲得したかもしれないこと、およびボーナス当選したかもしれないことを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[視認性変化演出関連処理]
サブ制御部91は、視認性変化演出関連処理を実行することにより、リールLED55を特定の照射態様で発光させることにより、透視窓3の視認性を変化させる視認性変化演出を実行するとともに、当該視認性変化演出に関連して所定の演出が実行される。
図25は、サブ制御部91により実行される視認性変化演出関連処理を説明するためのフローチャートである。視認性変化演出関連処理は、一般遊技状態においてゲームが開始されるときに関連して実行されるものであればよい。視認性変化演出関連処理は、リールLED55に関して、予め定められた特定条件が成立することにより当該特定条件が成立していないときには行なわれることのない特定の照射態様でリールLED55を制御するための処理を行なう。特定条件とは、たとえば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順に関わらず、入賞発生の有無に影響を及ぼさないために透視窓3の視認性を変化させても問題が生じない当選状況であり、かつ遊技者にとって有利な状態となることにより成立する。入賞発生の有無に影響を及ぼさないとは、たとえば、当選しているいずれかの入賞役が必ず発生すること、あるいはいずれの入賞役にも当選しておらず必ずはずれとなることなどをいう。以下に、特定条件の一例を説明する。
SB01においては、メロン1とRB、BB1、BB2のいずれかのボーナスとが同時に当選しているか否かが判定される。前述したように、メロン1は、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順に関わらず、当選していれば必ず入賞が発生する入賞役である。また、RB、BB1、BB2は、入賞することによりボーナスに制御されるため、遊技者にとって有利な入賞役である。よって、SB01では、メロン1とRB、BB1、BB2のいずれかのボーナスとが同時に当選しているか否かを判定することにより、一の特定条件が成立しているか否かを判定している。なお、SB01における判定は、たとえば内部当選コマンドに基づき行なわれる。たとえば、12枚メロン2〜4のいずれかに当選したとき、あるいはボーナス当選フラグが持ち越されている状態でメロン1に当選したときなどには、YESの判定がなされる。
SB01において、メロン1とボーナスとが同時に当選していると判定されたときには、SB02において、当該ボーナスが前回のゲーム以前から持ち越されたもので、既に当該ボーナス当選に対応して前述したボーナス当選報知が実行されているか否かが判定される。
SB02において、既にボーナス当選報知が実行されていると判定されたときには、SB03以降の処理を行なわないことにより、そのまま視認性変化演出関連処理を終了する。これにより、視認性変化演出が実行されることが禁止されている。
一方、SB02において、未だ、ボーナス当選報知が実行されていないと判定されたときには、SB03において、メイン制御部41からのフリーズ関連コマンドに基づき、今回のゲームにおいてフリーズが実行される予定であるか否かが判定される。
SB03においてフリーズが実行される予定であると判定されたときには、SB04において、フリーズ関連コマンドから特定されるフリーズの種類に応じて、フリーズが実行されている期間と重複する期間が存在するようなタイミングで、リールLED55を第1の照射態様で照射させるための設定を行なう。これにより、後述するようにフリーズが実行されている期間と重複する期間が存在するようなタイミングで、第1の照射態様による視認性変化演出が実行される。なお、第1の照射態様とは、特定条件が成立していないときに実行されることのない照射態様であって、たとえば、リールLED55を1回点滅させた後、所定期間点灯させるといった照射を繰り返す態様をいう。また、フリーズが実行されている期間と重複する期間が存在するようなタイミングとは、フリーズが実行される期間をすべて含む期間であってもよく、またフリーズが実行される期間の一部において重複する期間であってもよい。
一方、SB03においてフリーズが実行される予定でないと判定されたときには、SB05において所定のタイミングでリールLED55を第2の照射態様で照射させるための設定を行なう。所定のタイミングとは、本実施の形態においては、リール2L〜2Rの回転が開始されたときから所定期間経過するまでの期間をいう。これにより、後述するようにリール2L〜2Rの回転が開始されたときに第2の照射態様による視認性変化演出が実行される。なお、第2の照射態様とは、特定条件が成立していないときに実行されることのない照射態様であって、たとえば、リールLED55を2回点滅させた後、所定期間点灯させるといった照射を繰り返す態様をいう。
なお、所定のタイミングとは、たとえば、スタートスイッチ7が操作されたとき、リール2L〜2Rの回転が開始されたときなど、複数のタイミングからランダムに抽選されるものであってもよく、予め定められている一のタイミングであってもよい。また、所定のタイミングは、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L〜2Rすべてが停止するまでの期間に含まれるタイミングであればよい。
次にSB06においては、視認性変化演出に関連させて、リール2L〜2Rのすべてが停止するまでに、メロン1に当選している旨を示すメロン当選演出(たとえば、液晶表示器51に「メロン当選!」といったメッセージを表示など)を実行させるための設定を行なう。これにより、たとえば、第1停止したときに、メロン当選演出が実行される。
また、SB07においては、視認性変化演出に関連させて、リール2L〜2Rのすべてが停止してメロン入賞が発生した後に、ボーナスに当選している旨を報知するためのボーナス当選報知を実行させるための設定を行ない、視認性変化演出関連処理を終了する。これにより、たとえば、メロン入賞後に、ボーナス当選報知が実行される。
一方、SB01において、メロン1とボーナスとが同時に当選していないと判定されたときには、SB08においてBARリプに当選しているか否かが判定される。SB08においてBARリプに当選していないと判定されたときには、SB09において、内部抽選はずれとなり、かつ当該内部抽選はずれにより実行されるAT抽選でナビストックを獲得したか否かが判定される。
前述したように、BARリプは、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順に関わらず、当選していれば必ず入賞が発生する入賞役である。また、内部抽選はずれは、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順に関わらず、いずれの入賞も発生しない当選状況である。また、BARリプに当選したときには、図20〜図22で説明したように、必ずナビストックが付与される。よって、SB08では、BARリプに当選しているか否かを判定することにより、またSB09では、内部抽選はずれでありかつナビストックを獲得したか否かを判定することにより、各々、一の特定条件が成立しているか否かを判定しているといえる。なお、SB08における判定は、たとえば内部当選コマンドに基づき行なわれる。たとえば、BARリプレイに当選しているときには、YESの判定がなされる。また、SB09における判定は、たとえば内部当選コマンドおよびAT抽選結果に基づき行なわれる。
SB08においてBARリプに当選していると判定されたとき、あるいは内部抽選はずれとなりかつナビストックを獲得したと判定されたときには、SB10に移行される。一方、SB08およびSB09各々においてNOと判定されたときには、特定条件が成立していないため、そのまま視認性変化演出関連処理を終了する。
SB10においては、AT中であるか、または、既にナビストック獲得報知が実行されているか否かが判定される。SB10において演出状態がAT中であると判定されたとき、あるいは、既にナビストック獲得報知が実行されていると判定されたときには、SB11以降の処理を行なわないことにより、視認性変化演出関連処理を終了する。これにより、視認性変化演出が実行されることが禁止されている。
一方、SB10において演出状態がAT中でなく、かつ、未だナビストック獲得報知も実行されていないと判定されたときには、SB11において、メイン制御部41からのフリーズ関連コマンドに基づき、今回のゲームにおいてフリーズが実行される予定であるか否かが判定される。
SB11においてフリーズが実行される予定であると判定されたときには、SB12において、フリーズ関連コマンドに応じて、フリーズが実行されている期間と重複する期間が存在するようなタイミングで、リールLED55を第3の照射態様で照射させるための設定を行なう。これにより、後述するようにフリーズ中に第3の照射態様による視認性変化演出が実行される。なお、第3の照射態様とは、特定条件が成立していないときに実行されることのない照射態様であって、たとえば、リールLED55を3回点滅させた後、所定期間点灯させるといった照射を繰り返す態様をいう。
一方、SB11においてフリーズが実行される予定でないと判定されたときには、SB13において所定のタイミングでリールLED55を第4の照射態様で照射させるための設定を行なう。所定のタイミングとは、本実施の形態においては、リール2L〜2Rの回転が開始されたときをいう。これにより、後述するようにリール2L〜2Rの回転が開始されたときに第4の照射態様による視認性変化演出が実行される。なお、第4の照射態様とは、特定条件が成立していないときに実行されることのない照射態様であって、たとえば、リールLED55を4回点滅させた後、所定期間点灯させるといった照射を繰り返す態様をいう。
次にSB14においては、視認性変化演出に関連させて、リール2L〜2Rのすべてが停止するまでに、BARリプに当選しているかあるいは内部抽選はずれである旨を示す特定当選状況時演出(たとえば、BARリプ当選時には液晶表示器51に「BARリプ当選!」といったメッセージを表示など)を実行させるための設定を行なう。これにより、たとえば、第1停止したときに、特定当選状況時演出が実行される。
また、SB15においては、視認性変化演出に関連させて、リール2L〜2Rのすべてが停止してBARリプ入賞が発生した後またははずれとなった後に、ナビストックを獲得した旨を報知するためのナビストック獲得報知を実行させるための設定を行ない、視認性変化演出関連処理を終了する。これにより、たとえば、ゲーム終了後にナビストック獲得報知が実行される。
なお、図25における視認性変化演出関連処理におけるSB10では、AT中であるか、または、既にナビストック獲得報知が実行されているか否かを判定し、AT中でなくかつ未だナビストック獲得報知も実行されていないと判定されたときには、必ずSB11に移行されて視認性変化演出が実行される例について説明したが、これに限らず、AT中でなくかつ未だナビストック獲得報知も実行されていないと判定されたときには、AT中であると判定されたときあるいは、既にナビストック獲得報知が実行されていると判定されたときよりも、高い割合で、SB11に移行されて視認性変化演出が実行されるように構成してもよい。
一方、SB10において演出状態がAT中でなく、かつ、未だナビストック獲得報知も実行されていないと判定されたときには、SB11において、メイン制御部41からのフリーズ関連コマンドに基づき、今回のゲームにおいてフリーズが実行される予定であるか否かが判定される。
次に、図26〜図28を参照して、視認性変化演出が実行される場合のタイミングチャートを説明する。図26は、フリーズが発生せずに視認性変化演出のみが実行された場合のタイミングチャートを説明するための図である。図27は、第1フリーズが発生しかつ視認性変化演出が実行された場合のタイミングチャートを説明するための図である。図28は、第2フリーズが発生しかつ視認性変化演出が実行された場合のタイミングチャートを説明するための図である。
図26〜図28各々では、(a)欄にスタートスイッチ7への操作状態(ON、OFF)が、(b)欄に1ゲームタイマの計時状態(所定時間以上計時、所定時間以上未計時)が、(c)欄にリール2L、2C、2Rの回転状態(停止、一定速で回転)が、(d)欄にストップスイッチ8L、8C、8Rの受付状態(有効、無効)が、(e)欄にフリーズの発生状態(発生中、非発生中)が、(f)欄に視認性変化演出の実行状態(実行中、非実行中)が示されている。なお、図26〜図28各々の下欄に示す丸付き数字は、(a)〜(f)各々におけるタイミングを示している。以下、単に数字で、タイミング1などと記載する。
まず、図26を参照して、フリーズが発生せずに視認性変化演出のみが実行された場合について説明する。タイミング1は、BET処理により賭数が規定数設定されて、スタートスイッチ7が有効化された後に、スタートスイッチ7が操作されたときを示している。スタートスイッチ7への操作が受付けられると、前述したように、1ゲームタイマにより所定時間以上計時されているか否か(S30)、および回転前フリーズカウンタが0であるか否か(S31)に応じて、図26の(c)欄に示すようにリール回転が開始される。なお、リール2L、2C、2Rの回転状態が斜めの部分は、一定速に到達するまでの回転期間中を示している。
図26では、タイミング1において(b)欄に示すように1ゲームタイマによりすでに所定時間以上計時されているため、スタートスイッチ7への操作が受付けられた直後にリール回転が開始されている。なお、タイミング1において1ゲームタイマにより所定時間以上未計時のときには、図19のS30に示されるように、所定時間以上計時されるまでリール回転が開始されない。
タイミング2は、リール回転が開始された後、回転速度が一定速度に到達して有効化条件が成立したときを示している。これにより、(d)欄に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rの受付状態が有効となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作が有効に受付けられて対応するリールを停止させることが可能となる。また、(f)欄に示すように、リールLED55の照射態様が、通常の照射態様から特定の照射態様に切替えられて、視認性変化演出が実行されている。
次に、図27を参照して、第1フリーズが発生しかつ視認性変化演出が実行された場合について説明する。
タイミング1は、スタートスイッチ7が操作され、第1フリーズが発生したときを示している。スタートスイッチ7への操作が受付けられると、前述したように、1ゲームタイマにより所定時間以上計時されているか否かが判定され、所定時間以上計時されていると判定された後に、さらに回転前フリーズカウンタの値に基づき、回転前フリーズを実行するか否かが判定される。
図27では、タイミング1において(b)欄に示すように1ゲームタイマによりすでに所定時間計時されているため、スタートスイッチ7への操作が受付けられた直後から、(e)欄に示すように遅延時間T1に亘りフリーズが発生する。なお、タイミング1において1ゲームタイマにより所定時間が未だ計時されていないときには、所定時間計時した後からフリーズが発生する。また、(f)欄に示すように、フリーズが実行されている期間と重複する期間が存在するように、一例としてフリーズの開始に起因して、リールLED55の照射態様が、通常の照射態様から特定の照射態様に切替えられて、視認性変化演出が開始されている。
タイミング3は、フリーズが発生してから遅延時間T1が経過しフリーズが終了したときを示している。(c)欄に示すように、遅延時間T1が経過しフリーズが終了してから、リール回転が開始される。また、(f)欄に示すように、フリーズの終了と同期させて、リールLED55の照射態様が、特定の照射態様から通常の照射態様に切替えられて、視認性変化演出が終了している。
タイミング4は、リール回転が開始された後、回転速度が一定速度に到達して回転条件が成立したときを示している。なお、図27は第1フリーズが発生する場合であるため、回転条件が成立することにより、(d)欄に示すように、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化されて受付状態が有効となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作に対応するリールを停止させることが可能となる。
次に、図28を参照して、第2フリーズが発生しかつ視認性変化演出が実行された場合について説明する。
タイミング1は、スタートスイッチ7が操作され、第1フリーズが発生したときを示している。スタートスイッチ7への操作が受付けられると、前述したように、1ゲームタイマにより所定時間以上計時されているか否かが判定され、所定時間以上計時されていると判定された後に、さらに回転前フリーズカウンタの値に基づき、回転前フリーズを実行するか否かが判定される。
図28では、タイミング1において(b)欄に示すように1ゲームタイマによりすでに所定時間計時されているため、スタートスイッチ7への操作が受付けられた直後から、(e)欄に示すように遅延時間T1に亘りフリーズが発生する。また、(f)欄に示すように、リールLED55を特定の照射態様で照射する視認性変化演出が開始されている。なお、タイミング1において1ゲームタイマにより所定時間が未だ計時されていないときには、所定時間計時した後からフリーズが発生する。
タイミング3は、フリーズが発生してから遅延時間T1が経過しフリーズが終了したときを示している。(f)欄に示すように、リールLED55を特定の態様で照射する視認性変化演出が終了している。また、(c)欄に示すように、遅延時間T1が経過しフリーズおよび視認性変化演出が終了してから、リール回転が開始される。
タイミング4は、リール回転が開始された後、回転速度が一定速度に到達して回転条件が成立した後に、さらに回転後フリーズカウンタに基づき、回転後フリーズを実行するか否かが判定される。
図28では、タイミング4において(c)欄に示すようにリールの回転速度が一定速度に到達して所定の回転条件が成立した直後から、(e)欄に示すように遅延時間T2に亘りフリーズが発生している。
タイミング5は、タイミング4においてフリーズが発生してから遅延時間T2が経過しフリーズが終了したときを示している。(d)欄に示すように、遅延時間T2が経過しフリーズが終了してから、ストップスイッチ8L、8C、8Rが有効化されて受付状態が有効となり、ストップスイッチ8L、8C、8Rへの操作に対応するリールを停止させることが可能となる。
このように、本実施の形態では、フリーズの種類として、回転前フリーズのみを実行するフリーズに加えて、回転前フリーズを実行しさらに回転後フリーズを実行する第2フリーズが設けられている。このため、第2フリーズが実行されたときには、回転前フリーズが実行された後、各リール2L、2C、2Rの回転が開始されて遊技の進行が再開されたと認識した遊技者に対して、さらに回転後フリーズが実行されることにより、フリーズの発生に意外性を与えることができる。
また、メイン制御部41からのフリーズ関連コマンドに基づき第2フリーズを実行することが特定されたときには、図19のS35で送信されるリール回転コマンドを受信してストップスイッチ8L〜8R各々が有効化された後、図28(f)欄に示されるように、T2よりも短い予め定められた時間(たとえば、1秒など)が経過したタイミング4aに到達してから、所定時間経過後のタイミング5aまで、視認性変化演出が行なわれる。一方、図28(f)欄のタイミング4〜タイミング4aの間は、フリーズが発生していなければ、ストップスイッチ8L〜8R各々が有効化されているタイミングであるため、ストップスイッチ8L〜8Rのいずれかを操作することにより対応するリールを停止させることができるタイミングである。しかしながら、図28(f)欄のタイミング4〜タイミング4aの間を含むタイミング4〜タイミング5の間においては、回転後フリーズが発生している。このため、図28(f)欄のタイミング4〜タイミング4aの間において、たとえば、リールが停止されるだろうと思ってストップスイッチ8L〜8Rを停止操作したが、対応するリールが停止されないことにより、意外性を遊技者に抱かせることが可能となる。また、その後のタイミング4a以降からは、視認性変化演出が実行されるため、前述した意外性を遊技者に抱かせた後、回転後フリーズが発生していることをも遊技者にわかり易くすることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 前述した実施の形態においては、図25を参照して説明したように、透視窓3の視認性を変化させても入賞発生の有無に影響を及ぼさない当選状況であり、かつ遊技者にとって有利な状況となることに応じて特定条件を成立させ、当該特定条件が成立しているときには、当該特定条件が成立していないときには実行されることのない特有の照射態様(第1〜第4の照射態様)でリールLED55を制御することができる。このため、特定条件が成立しているときには、遊技者が注目している透視窓3の視認性に特有の変化を生じさせる視認性変化演出を実行することができる。
特定条件の一例としては、図25のSB01で説明したように、メロン1とRB、BB1、BB2のいずれかのボーナスとが同時に当選していることにより成立する。このため、メロン1といずれかのボーナスとが同時に当選したことにより視認性変化演出が実行された場合には、操作手順に関わらずメロン1を入賞させることができ、かつ遊技者に期待感を抱かせることができ、視覚的に遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定条件の他の一例としては、図25のSB08で説明したように、AT抽選で必ずナビストックを獲得するBARリプに当選していることにより成立する。このため、BARリプに当選したことにより視認性変化演出が実行された場合には、操作手順に関わらずBARリプを入賞させることができ、かつ遊技者に期待感を抱かせることができ、視覚的に遊技の興趣を向上させることができる。
また、特定条件のさらなる他の一例として、図25のSB09で説明したように、内部抽選はずれとなりかつAT抽選でナビストックを獲得したことにより成立する。このため、内部抽選はずれとなりかつAT抽選でナビストックを獲得したことにより視認性変化演出が実行された場合には、操作手順に関わらずはずれの図柄の組合せが停止され、かつ遊技者に期待感を抱かせることができ、視覚的に遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 前述した実施の形態においては、図25のSB07、SB15で説明したように、視認性変化演出が実行された後に、成立した特定条件の種類に応じて、ボーナス当選報知あるいはナビストック獲得報知を実行することができる。このため、視認性変化演出が実行されることとなった事由を遊技者に把握させることができ、たとえば、透視窓3の視認性に変化が生じたことによりスロットマシン1が故障したのではないかといった不安感を遊技者に与える不都合の発生を防止することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、図27および図28で説明したように、フリーズが実行されている期間と重複する期間が存在するタイミングで、視認性変化演出を実行することができる。このため、フリーズと視認性変化演出とを同時に実行された場合には、遊技者によりインパクトを与えることができ、遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(4) 前述した実施の形態においては、図25のSB02で説明したように、既にボーナス当選報知が実行されており、ボーナス当選していることが遊技者に認識されているときには、SB03以降の処理を実行しないことにより、重複して視認性変化演出やボーナス当選報知などが実行されることを禁止することができる。このため、無駄な処理が行なわれることを防止することができる。
(5) 前述した実施の形態においては、図25のSB10で説明したように、たとえば、比較的多く発生する内部抽選はずれとなった場合にナビストックを獲得して特定条件が成立したときには、表示結果からナビストックを獲得したことを特定し難い。しかし、AT中でなくかつ未だナビストック獲得報知が実行されていないときには、必ずSB11以降の処理を実行して、視認性変化演出が実行され、ナビストックを獲得したことを遊技者に認識させることができる。このため、内部抽選はずれとなった場合においてナビストックを獲得しながら、それに気付かず遊技を終了してしまうといった不都合の発生を防止することができる。
また、比較的多く発生する内部抽選はずれとなった場合にナビストックを獲得して特定条件が成立したときであっても、AT中であるときや、既にナビストック獲得報知が実行されているときには、視認性変化演出が実行されない。その結果、AT中であるときや既にナビストック獲得報知が実行されているときには、視認性変化演出が実行されていなくても実際にナビストックを獲得している可能性を高めることができるため、視認性変化演出が実行されなかったときでも期待感を抱かせることができる。
(6−1) 前述した実施の形態においては、メロン1を含む押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときには、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順に関わらず入賞ラインL1〜L4のうちいずれかにメロン1の図柄組合せを停止させることが可能となる。このため、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときにおいて、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作手順によって入賞する場合と入賞しない場合とが起こり得るスロットマシンと比較して、当選しているにも関わらず入賞せずに取りこぼしが生じることに対して遊技者が抱く不満を軽減することができる。また、図14で示したように、押し順メロン1〜5のいずれに当選しているかによって、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を入賞ラインL1、L3、L4の3ライン上において入賞させるための操作手順が異なる。このため、操作手順に応じて遊技者に払出されるメダルの枚数を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、ATにおいては、内部抽選の結果に応じてナビ演出が実行される。このため、ATに制御されているときには、操作手順によって遊技者にとって有利度合いが異なる図柄組合せが停止され得る当選状況、たとえば押し順昇格リプレイ1〜6、押し順維持リプレイ1〜5、押し順突入リプレイ1〜4、および押し順メロン1〜5に当選している当選状況となったときに、意図的に遊技者にとって有利となる操作手順で操作することが可能となる。たとえば、押し順昇格リプレイ1〜6、押し順維持リプレイ1〜5、押し順突入リプレイ1〜4のいずれかに当選しているときには、意図的に昇格リプ入賞、突入リプ入賞、転落リプ入賞回避などさせる操作手順で操作することが可能となる。また、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときには、意図的に中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を入賞ラインL1、L3、L4の3ライン上において入賞させるための操作手順で操作することが可能となる。このようなATには、ATフラグからATでない旨が特定される状態においては制御されず、ATフラグからATである旨が特定される状態であってかつナビストック数を有している状態であるときにのみ制御される。その結果、ナビストックを獲得してATに制御されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、ATフラグからATである旨が特定される状態であってかつナビストックを有している状態においては、有利RTにおいてナビストックを1消費することによりATに移行させた後、50ゲーム消化することによりATが終了したときに、次回のATに制御可能となるまでの潜伏期間に移行され、当該潜伏期間経過後においてナビ対象役に当選したときに新たにナビストックを1消費して再びATに移行可能となる。また、潜伏期間であるときには、原則として、ナビ演出が実行されない。このため、ATフラグからATである旨が特定される状態であってかつナビストックを有している状態であっても、潜伏期間の長さによって次回のATに制御されるまでに設定する賭数が多くなるため、獲得したナビストックを消費する間(ATおよび潜伏期間を含む)における遊技者の利益が左右される。たとえば、潜伏期間が長くなる程、ナビ演出が実行されないゲーム数が多くなるため、獲得したナビストックを消費する間における遊技者の利益が少なくなる。その結果、ナビストックを有している状態においても、潜伏期間の長さに遊技者を注目させることができる。
このような潜伏期間は、図23および図24で示したように、獲得したナビストックを消費する間であって一連のATにおいてすでに移行された潜伏期間の長さに基づき、短潜伏連続カウンタの値を考慮して決定される。最大決定時カウンタの値が0であるときについて具体的に説明すると、潜伏期間は、獲得したナビストックを消費する間における一連のATにおいてすでに移行された潜伏期間のうち、直近の潜伏期間を含む過去5回までの潜伏期間のうちいずれかが比較的長い潜伏期間に決定されており特殊条件が成立していないとき(比較的短い期間が5回以上連続していないとき)よりも、過去5回までの潜伏期間のうちいずれも比較的短い潜伏期間に決定されており特殊条件が成立しているとき(比較的短い期間が5回以上連続しているとき)の方が高い割合で長い期間となるように決定される。換言すれば、特殊条件が成立している場合には、特殊条件が成立していない場合に参照される短潜伏用テーブルと比べて、決定し得る潜伏期間の平均ゲーム数である期待値が多くなる長潜伏用テーブルを参照して潜伏期間が決定されるため、潜伏期間の平均ゲーム数である期待値が多くなるように決定される。これにより、過去5回までの潜伏期間のうちいずれもが比較的短い潜伏期間に決定されているときに再び比較的短い潜伏期間に決定されてしまうことを極力防止することができる。このため、ナビストックを有している状態における潜伏期間の長さが単調になってしまうことを極力防止できる。その結果、ATと潜伏期間とを含むナビストックを有している状態における遊技の興趣を低下させてしまう不都合の発生を防止することができる。
さらに、過去5回までの潜伏期間のうちいずれも比較的短い潜伏期間に決定されているときに再び比較的短い潜伏期間に決定されてしまうことを防止することによって、たとえば潜伏期間が比較的短い期間ばかりとなり獲得したナビストックを消化する間における潜伏期間が短くなることにより、射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
また、一連のATへの制御が開始されてから数回までの非報知期間は、比較的短い期間に決定され、比較的長い期間に決定されない。このため、ナビストック数を獲得したが、実際に消費してATに制御された回数が少なく遊技者所有のメダルが未だ十分に増えていない状態において、比較的長い非報知期間に制御されてしまい、序盤において遊技者所有のメダルを消費させてしまうことにより遊技の興趣を低下させてしまう不都合の発生や、遊技者所有のメダルを使い切らせてしまい貸しメダルなど新たにメダルを用意しなければならないといった不都合の発生を防止することができる。
(6−2) 前述した実施の形態によれば、図23のSA01において、最大決定時カウンタの値が0であると判定されたときよりも、0でないと判定されたときの方が、SA06で示されるように小さい値で特殊条件が成立していると判定され、高い割合で長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。また、潜伏期間が長い程、獲得したナビストックを消費する間の一連のATにおけるメダルの純増枚数が小さくなる。このため、複数回のAT抽選で獲得したナビストックであるときよりも、1回のAT抽選において最大決定により獲得したナビストックであるときの方が高い割合で、同じナビストック数を消費する間におけるメダルの純増枚数が小さくなるようにするための特定制御が行なわれる。これにより、ナビストックを最大決定により獲得したとき程、高い割合で遊技者の利益が少なくなる。このため、ナビストックを最大決定により獲得したのか、すなわち獲得契機にも注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、AT抽選条件が複数回成立することによりナビストックを獲得したときには、AT抽選条件が1回成立して最大決定されることにより獲得したナビストック数と同じであるときよりも、高い割合で、AT抽選条件を成立させるために多くのゲーム数を消化しているため、多くの賭数が用いられている。一方、1回のAT抽選条件が成立することにより最大決定されて運良く最大ナビストックを獲得したときには、AT抽選条件が複数回成立することにより獲得したナビストックの合計数が同じであるときよりも、高い割合でメダルの純増枚数を小さくでき、遊技者の利益を少なくすることができる。このため、同じナビストック数を獲得するためにAT抽選条件が成立した回数が多いときと少ないときとの利益均衡を図ることができる。たとえば、1回のAT抽選条件が成立することにより最大決定されて運良く最大ナビストックを獲得したときにも、AT抽選条件が複数回成立することによりナビストックを獲得したときと同じように潜伏期間の決定が行なわれるものと比較して、1回のAT抽選条件が成立することにより最大決定されて運良く最大ナビストックを獲得したときの射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を極力抑制することができる。
(6−3) 前述した実施の形態によれば、潜伏期間を決定するに際し、最大決定時カウンタの値が0であるときには、獲得したナビストックを消費する間においてすでに移行された潜伏期間のうち過去5回までの潜伏期間のうちいずれも比較的短い潜伏期間に決定されており特殊条件が成立しているときにのみ、最長となる50ゲームに決定され得る。このため、特殊条件が成立しているか否かでメリハリをつけることができ、ナビストックを有している状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(6−4) 前述した実施の形態における図23のSA07においては、ナビストックを1消費して制御されるATにおけるAT中平均増減枚数以上のメダルを消費しなければ終了しないゲーム数が設定され得る。すなわち、最大決定されることや比較的短い期間が連続して決定されることに対する緊張感をより強く遊技者に抱かせることができ、ナビストックを有している状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(6−5) 前述した実施の形態においては、図14で示すように、押し順メロン1〜5のいずれかに当選している場合において、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を入賞ラインL1、L3、L4の3ライン上において入賞させるための操作手順で操作できたときには、当該停止操作に応じたリールの「メロン」を中段に停止させるリール制御が行なわれ、それ以外の操作手順で操作されたときには当該停止操作に応じたリールの「メロン」を上段に停止させるリール制御が行なわれる。すなわち、操作手順に応じて、メロン1の図柄組合せを構成する中リール2Cのみならず、それ以外の左リール2Lおよび右リール2Rについても異なるリール制御が行なわれる。このため、中リール2Cが停止する以前においても、左リール2Lや右リール2Rにおける「メロン」が停止した位置から、その後中リール2Cの「メロン」が中段に停止するか否かを予測することができる。その結果、中リール2Cのみならず、左リール2Lおよび右リール2Rの停止図柄の注目度を向上させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(7−1) 前述した実施の形態によれば、ナビストックは、AT抽選条件が成立したときに行なわれるAT抽選で当選することにより獲得する。AT抽選条件は、図20で示したように、複数種類設けられている。たとえば、レギュラーボーナスに入賞してから終了するまでの特定の遊技期間においては、ブドウ入賞あるいは左メロン・中右メロン当選時において12枚払出によって成立するAT抽選条件と、48枚払出によって当該レギュラーボーナスが終了することによって成立するAT抽選条件とが設けられている。このため、レギュラーボーナス中において、ブドウ入賞すること、左メロン・中右メロン当選時において12枚払出す押し順で停止操作すること、および左メロン・中右メロン当選時において12枚払出す押し順で停止操作した結果48枚払出によって当該レギュラーボーナスが終了することに対する期待感を遊技者に抱かせることができ、特定の遊技期間における遊技の興趣を向上させることができる。
また、48枚払出によってレギュラーボーナスが終了することにより行なわれるAT抽選では、獲得し得る最大のナビストック数が7に設定されており最大決定可能であるのに対し、ブドウ入賞あるいは左メロン・中右メロン当選時において12枚払出により行なわれるAT抽選では、獲得し得る最大のナビストック数が3に設定されており最大決定できない。また、レギュラーボーナスに入賞してから終了するまでの特定の遊技期間において、48枚払出によってレギュラーボーナスが終了することは最大でも1回しか生じ得ない。一方、ブドウ入賞あるいは左メロン・中右メロン当選時において12枚払出は、内部抽選の結果および操作手順次第で毎ゲーム成立する可能性があるため、最大でレギュラーボーナス終了までに要するゲーム数分生じ得る。すなわち、最大許容AT抽選条件が成立し得る回数は、最大不可AT抽選条件が成立し得る回数よりも少ない。このため、最大許容AT抽選条件成立の価値を高めて遊技者を注目させることができるとともに、最大許容AT抽選条件の成立し得る回数が最大不可AT抽選条件の成立し得る回数よりも多くなるように設定されている場合と比較して、射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
また、前述した実施の形態においては、特定の遊技期間において、最大許容AT抽選条件が最大でも1回しか成立しないため、当該最大許容AT抽選条件が成立して行なわれるAT抽選の価値をより一層高めることができるとともに、遊技者を注目させつつ最大でも1回しか成立しない最大許容AT抽選条件成立時のAT抽選に集中させることができる。
(7−2) 前述した実施の形態における最大不可AT抽選条件は、最大許容AT抽選条件よりも、最大ナビストック数を設定する決定を行なえない点において遊技者にとっての有利度合いが低く設定されている。
しかし、特定の遊技期間では、最大許容AT抽選条件が最大1回成立し、最大ナビストック数である7を獲得したと仮定したときの合計ナビストック数(1×7)よりも、最大不可AT抽選条件が4回成立して毎回最大となるナビストック数である3を獲得したと仮定したときの合計ナビストック数(4×3)の方が多くなる。
また、特定の遊技期間において、最大許容AT抽選条件である第9のAT抽選条件が成立することにより獲得することが期待され得る合計平均ナビストック数(0.12)よりも、最大不可AT抽選条件である第8のAT抽選条件が成立することにより獲得することが期待され得る合計平均ナビストック数(2.6)の方が多くなる。
このため、特定の遊技期間において、最大許容AT抽選条件が成立することに対する期待感を遊技者に抱かせながら、最大不可AT抽選条件が成立することに対しても期待感を遊技者に抱かせることができる。
(8) 図23のSA02において一旦NOと判定された後においては、SA09において短潜伏連続カウンタがリセットされるまで、SA07において長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。このため、SA02において一旦NOと判定された後においては、より確実に潜伏期間として比較的長い期間に決定させることができる。
(9) 前述した実施の形態においては、短潜伏連続カウンタの値が1となったときではなく、5以上あるいは3以上となったときに、すなわち、直近の潜伏期間が比較的短い期間であるかではなく、過去5回あるいは3回遡った潜伏期間のうちいずれかに比較的長い期間が決定されているときには、特殊条件が成立せず、図23のSA03において短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定される。このため、特殊条件が成立する基準が高まりすぎることを防止でき、遊技の興趣が低下してしまうことを防止できる。
(10) 前述した実施の形態においては、BB1と非BB中におけるRBとを対比すると、双方のボーナス期間における1回のAT抽選で獲得し得る最大ナビストック数は、非BB中におけるRBの方が、BB1よりも多くなるように設定されているが、ボーナス期間が終了した後におけるAT抽選は、BB1終了後においては高確率モードに制御されるため、非BB中におけるRB終了後よりもBB1終了後の方が遊技者にとっての有利度合いが高くなるといえる。このため、非BB中におけるRBに制御されたときには最大ナビストックを獲得することに対する期待感を抱かせることができるとともに、BB1に制御されたときには特に当該BB1終了後におけるAT抽選でナビストックを獲得することに対する期待感を抱かせることができる。
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
[所定の入賞について]
前述した実施の形態では、図25のSB01で示したように、ボーナスと同時に当選することにより特定条件を成立させる所定の入賞として、メロン1を例に説明した。しかし、所定の入賞としては、1つの入賞役に限らず、複数種類の入賞役により構成されるものであってもよい。この場合における複数種類の入賞役は、ストップスイッチ8L〜8Rの操作手順に関わらず、当該複数種類の入賞役のうちいずれかの入賞役を必ず発生させることが可能な図柄の組合せとなる入賞役であればよく、たとえば所定の入賞が第1の入賞役と第2の入賞役とにより構成されている場合であって、特定操作手順で操作されたときには第1の入賞役を必ず発生させ、特定操作手順と異なる操作手順で操作されたときには第2の入賞役を必ず発生させるものであってもよい。
また、前述した実施の形態では、所定の入賞であるメロン1がボーナスとは別個に単独で当選し得る入賞役である例について説明したが、これに限らず、所定の入賞は、ボーナスと同時にのみ当選し得る入賞役であってもよい。
また、前述した実施の形態では、メロン1とボーナスとが同時に当選することにより特定条件が成立したときには、操作手順に関わらず、必ず所定の入賞であるメロン1を発生させる例について説明したが、これに限らず、操作手順に関わらず当選している入賞役のうちいずれかを入賞させるものであれば、特定操作手順で操作されたときにはメロン1である所定の入賞を発生させ、特定操作手順以外で操作されたときにはボーナスを発生させるものであってもよい。
[視認性変化演出を実行するための手段]
前述した実施の形態においては、視認性変化演出をリールLED55を特定の照射態様で発光させることにより、視認性変化演出を実行する例について説明した。しかし、視認性変化演出を実行するための手段は、リールLED55に限らず、透視窓3の視認性に変化を及ぼすことができる手段であればどのようなものであってよい。
第1の例として、たとえば、リール2L〜2Rの前面側であって、透視窓3を含む領域に配置された液晶パネルであってもよい。液晶パネルとしては、たとえば液晶素子に対して電圧が印加されていない状態で透過性を有するノーマリーホワイトタイプの液晶であってもよい。この場合、視認性変化演出としては、たとえば、遊技者がリール2L〜2Rや図柄を視認し難くなるように、画像を表示することや、透過性を低下させることなどにより実行してもよい。
また、第2の例として、たとえば、リール2L〜2Rの前面側であって、透視窓3の周囲を囲むようにしてリール2L〜2R各々に対し前面側から光を照射するように配置された発光手段(ランプ、LEDなど)であってもよい。この場合、視認性変化演出としては、たとえば、遊技者がリール2L〜2Rや図柄を視認し難くなるように、リール2L〜2R各々に対する光の照射を禁止することなどにより実行してもよい。
また、第3の例として、図柄を変動表示させる可変表示装置がバックライトを備えた液晶表示器により構成され、画像として表示される図柄を変動表示させる場合、視認性変化演出を実行するための手段は、当該バックライトで構成してもよい。この場合、視認性変化演出としては、たとえば、遊技者が画像として表示される図柄を視認し難くなるように、バックライトを消灯することなどにより実行してもよい。
[特典について]
前述した実施の形態では、ATへの制御の契機となるナビストックを特典の一例として説明した。しかし、特典は、ナビストックに限るものではなく、入賞役が入賞することに起因して払い出されるメダルや、入賞することにより制御されるボーナス中に得られる利益などと異なるものであって、遊技者にとって価値を付与できるものであればどのようなものであってもよい。たとえば、特典は、賭数の設定に用いる遊技用価値に対する遊技者に付与される遊技用価値の占める割合に直接影響を与える価値であってもよく、賭数の設定に用いる遊技用価値に対する遊技者に付与される遊技用価値の占める割合に直接影響を与えるものではなく、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値であってもよい。
賭数の設定に用いる遊技用価値に対する遊技者に付与される遊技用価値の占める割合に直接影響を与える価値としては、たとえば、前述した実施の形態における確率モードを、ナビストックを高確率で獲得することができる高確率モードに制御されることであってもよい。
また、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値としては、たとえば、前述した実施の形態における確率モードが高確率モードであるか否かを示唆するための示唆演出が実行されることであってもよく、また、液晶表示器51に音声とともに特典映像が実行される(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別ボーナス中演出実行など)ことであってもよい。また、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出が実行されること、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能なQRコードを液晶表示器51にて表示ことなどであってもよい。
また、このような特典は、少なくとも内部抽選の結果が、特典が付与されることにより特定条件を成立させる当選状況(BARリプ当選、内部抽選はずれなど)となったときに、必ずあるいは所定の割合で付与されるものであればよい。
[視認性変化演出の実行決定について]
前述した実施の形態では、視認性変化演出の実行決定が、サブ制御部91側において行なわれる例について説明した。しかし、視認性変化演出の実行決定は、メイン制御部41側において行なうように構成してもよい。たとえば、図18で示したフリーズ抽選と同じように、当選状況に応じて所定の乱数を用いて抽選で決定するようにしてもよい。より具体的には、メイン制御部41側における当選状況が、メロン1とボーナスとが同時に当選している状況や、ナビストックを100%付与するBARリプに当選している状況となったときに、所定の乱数を用いて、所定の割合に従って視認性変化演出を実行するか否かの抽選を行なうように構成してもよい。また、他の例としては、メイン制御部41側においてフリーズを実行すると決定されたときには、サブ制御部91側で視認性変化演出を実行するようにして、メイン制御部41側においてフリーズの実行決定を行なうことにより間接的に視認性変化演出の実行決定を行なうようにしてもよい。
[視認性変化演出を実行するタイミングについて]
視認性変化演出が実行されるタイミングについて、図26〜図28を用いてその一例を説明した。しかし、視認性変化演出が実行されるタイミングは、図26〜図28で示したタイミングに限らず、特定条件が成立してから(具体的にはスタートスイッチ7が操作されて前述した特定条件を満たす当選状況となりかつ内部抽選はずれの場合にはナビストック当選してから)、当該ゲームにおける表示結果が停止表示されて新たに賭数が設定可能となるまでの間であれば、どのようなタイミングで、どのような期間に亘り実行されるものであってもよい。
視認性変化演出が実行されるタイミングおよびその照射態様の例としては、以下の(ア)〜(ク)のいずれか、あるいは(ア)〜(ク)のうち所定の抽選で決定するものであってもよい。
(ア)表示結果が停止表示された直後に、リール2L〜2Rすべてに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(イ)小役(たとえば、メロン1)に入賞が発生したときには当該メダル払出中に、当該入賞の図柄組合せが停止している入賞ライン上に対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(ウ)ストップスイッチが操作されて回転停止されたときに、当該回転停止されたリールに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(エ)スタートスイッチが操作された後のフリーズ中に、リール2L〜2Rすべてに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(オ)ストップスイッチが操作されてから対応するリールが停止するまでの間に、当該停止されるリールに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(カ)ストップスイッチが操作されてから対応するリールが停止するまでの間に、リール2L〜2Rすべてに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(キ)回転停止済のリールのストップスイッチを長押ししている間に、リール2L〜2Rすべてに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
(ク)スタートスイッチが操作されてからリール2L〜2Rすべての回転が停止するまでの間に、リール2L〜2Rすべてに対応するリールLEDを特有の照射態様で発光
[フリーズについて]
前述した実施の形態に示すスロットマシンにおいて、フリーズが発生したときに、フリーズ制御を行なう契機となった事象に対応した所定のフリーズ演出を行なうようにしてもよい。フリーズ演出は、たとえば、液晶表示器51において特定キャラクタを表示させる演出、特定音をスピーカ53、54から発生させる演出、および演出効果LED51を所定の態様で点灯させる演出のうち、いずれか、あるいは選択に組合せてなる演出であってもよい。
また、フリーズ中にリールを回転させる場合には、以下のようなリール制御を行なうように構成してもよい。
第1の例として、リール回転開始時(図28のタイミング3以降)にリール2L〜2Rにより特定の動作を行なわせるようにしてもよい。特定の動作としては、たとえば、特定のリールのみを他のリールよりも先に回転開始させる動作、他のリールよりも先に回転開始させるリールの回転速度を通常と異なる速度で回転させた後に他のリールを回転開始させるときに通常速度に切替える動作、特定のリールを所定時間逆回転させる動作など、通常と異なる態様で動作させるものであればどのようなものであってもよい。
また、第2の例として、フリーズを発生させることなくリール2L〜2Rを回転開始させたときには、ストップスイッチ8L〜8Cの操作が有効化されるまでに、リール回転開始前の図柄組合せと図柄の配列順序において所定の相対的位置関係となる図柄をリール2L〜2R各々において同期させて変動表示させる(より具体的には、所定の相対的位置関係となる図柄の組合せが透視窓3を通過するようにリール2L〜2R各々を回転させる)通常のリール回転制御を行なうものにおいて、フリーズを発生させる場合に以下のようなリール制御を行なうようにしてもよい。
たとえば、リール回転開始後からストップスイッチ8L〜8Cの操作が有効化されるまで(図19のS38でYES)に、リール回転中において特定の図柄組合せ(たとえば、黒7−黒7−黒7」)が揃えられた状態で透視窓3を通過するようにリール2L〜2R各々を回転させる特定のリール回転制御を行なった後に、リール回転開始前の図柄組合せを一旦停止させる一旦停止制御を行なって再び前述した通常のリール回転制御と同じ制御を行なうことにより、ストップスイッチ8L〜8Cの操作が有効化されたときには、リール回転開始前の図柄組合せと図柄の配列順序において所定の相対的位置関係となる図柄をリール2L〜2R各々において同期させて変動表示させる(より具体的には、フリーズが行なわれなかった場合と同じ所定の相対的位置関係となる図柄の組合せが透視窓3を通過するようにリール2L〜2R各々を回転させる)ようにしてもよい。
また、リール回転開始後からストップスイッチ8L〜8Cの操作が有効化されるまでにおいて、前述した特定のリール回転制御を行ない、その後、リール回転開始前の図柄組合せを停止させることなく回転状態を保ったまま、フリーズを発生させることなく前述した通常のリール回転制御が行なわれたときと同じ所定の相対的位置関係となる図柄をリール2L〜2R各々において同期させて変動表示されているときと同じ回転状態に修復する特別のリール回転制御を行なった後に、通常のリール回転制御に切替えることにより、ストップスイッチ8L〜8Cの操作が有効化されたときには、リール回転開始前の図柄組合せと図柄の配列順序において所定の相対的位置関係となる図柄をリール2L〜2R各々において同期させて変動表示させる(より具体的には、フリーズが行なわれなかった場合と同じ所定の相対的位置関係となる図柄の組合せが透視窓3を通過するようにリール2L〜2R各々を回転させる)ようにしてもよい。
第2の例を採用した場合、特定の図柄組合せは、たとえばフリーズの発生契機が、12枚メロン当選である場合には同時当選し得る可能性のある図柄組合せ(たとえば、12枚メロン2であればRBの図柄組合せ、12枚メロン1であればランダムに選択されたボーナスの図柄組合せ)であってもよく、BARリプ当選である場合にはBARリプの図柄組合せであってもよい。これにより、リール回転中に同期する図柄組合せから、当選状況を予測することができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、リール回転中に特定の図柄組合せを通過させるフリーズは、たとえば、特定の小役に当選したときにも実行し得るように構成し、特定の図柄組合せとして当該特定の小役の入賞を発生させる入賞図柄組合せを通過させるようにして、特定の小役に当選していることを報知するようにしてもよい。なお、特定の図柄組合せは、同じ図柄が水平ライン上に揃えて透視窓3を通過するような図柄組合せに限らず、異なる図柄を水平ライン上に揃えて透視窓3を通過させることにより、透視窓3全体を見たときに所定の図柄により所定の模様を形成するような図柄組合せであってもよい。たとえば、図3における左リール2Lの領域番号17の「黒BAR」と、中リール2Cの領域番号19の「イチゴ」と、右リール2Rの領域番号15の「バナナ」との図柄組合せを水平ライン上に揃えることにより、当該図柄組合せが入賞ラインL1上を通過するときに「白7」が左上段・中下段・右上段のいわゆるVの字に配置されるようなものであってもよい。
[AT抽選におけるナビ付与抽選について]
前述した実施の形態においては、第4、第7〜第9のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、ナビ付与抽選が行なわれることなく、100%の確率でナビストック数が付与される例について説明した。しかし、これに限らず、第4、第7〜第9のAT抽選条件が成立したときのAT抽選においても、成立したAT抽選条件に応じて予め定められた確率にしたがってナビ付与抽選を行なうように構成してもよい。
この場合、たとえば、最大許容AT抽選条件である第9のAT抽選条件が成立したときのAT抽選におけるナビ付与抽選においてナビストックを付与すると決定される確率よりも、最大不可AT抽選条件のうちの第8のAT抽選条件が成立したときのAT抽選におけるナビ付与抽選においてナビストックを付与すると決定される確率の方が高くなるように構成してもよい。たとえば、AT抽選におけるナビ付与抽選においてナビストックを付与すると決定される確率について、最大許容AT抽選条件成立時の当選確率を50%の確率に設定し、最大不可AT抽選条件成立時の当選確率を80%の確率に設定してもよい。これにより、最大不可AT抽選条件が成立したときの方が最大許容AT抽選条件が成立したときよりも、AT抽選でナビストック数を獲得する確率を高めることができ、最大許容AT抽選条件が成立することに対する期待感を遊技者に抱かせながら、最大不可AT抽選条件が成立することに対しても期待感を遊技者に抱かせることができる。
また、第1〜第3、および第6のAT抽選条件が成立したときのAT抽選では、ナビ付与抽選が行なわれる例について説明した。しかし、これに限らず、第1〜第3、および第6のAT抽選条件が成立したときのAT抽選においては、ナビ付与抽選を行なうことなく、100%の確率でナビストック数が付与されるように構成してもよい。
[AT抽選におけるナビストック数抽選について]
前述した実施の形態におけるナビストック数抽選では、現在獲得しているナビストック数に関わらず、成立したAT抽選条件の種類に応じたナビストック決定用テーブル(図22)を用いて、付与するナビストック数を決定する例について説明した。しかし、これに限らず、ナビストック数抽選では、現在獲得しているナビストック数に応じて、付与されるナビストック数の期待値(平均ナビストック数)が異なるように、付与するナビストック数を決定してもよい。たとえば、AT抽選条件が成立したときに獲得しているナビストック数が、1回のAT抽選で獲得し得る最大ナビストック数である7未満であるときには、図22で示したテーブルを用いてナビストック数抽選を行なうのに対し、AT抽選条件が成立したときに獲得しているナビストック数が最大ナビストック数である7以上であるときには、1回のAT抽選で獲得することが期待され得る期待ナビストック数が、図22で示したいずれのテーブルよりも小さくなるテーブル(たとえば、100%の確率でナビストック数として「1」が決定されるテーブルなど)を用いて、ナビストック数抽選を行なうように構成してもよい。これにより、特定の遊技期間においてすでに獲得しているナビストック数が規定値として定められた7以上であるときにおいて、さらに射幸性が高まりすぎてしまうといった不都合の発生を抑制することができる。
[一般遊技状態中のナビ演出について]
前述した実施の形態におけるナビ対象役は、通常遊技状態であるときには昇格リプを含む押し順昇格リプレイ1〜6であり、RT3であるときには突入リプあるいは転落リプを含む押し順維持リプレイ1〜5、および押し順突入リプレイ1〜4であり、RT4であるときには押し順メロン1〜5である例について説明したが、これに限るものではない。たとえば、ナビ対象役に、イチゴやブドウを含め、当選したときにイチゴに当選した旨あるいはブドウに当選した旨を報知するようにしてもよい。
また、通常遊技状態およびRT3であるときにおけるナビ対象役に、押し順メロン1〜5を含めてもよい。この場合、RT4に制御させることなく、RT3において遊技を継続させることによりナビストックを消費することなくメダルを純増させるようなゲーム進行を行なうことができないようにするために、RT3において実行されるナビ演出から想起される押し順と異なる押し順で停止操作されたことを条件として所定のペナルティを課す処理を行なうようにしてもよい。所定のペナルティとしては、ATに制御されるか否かにおいて、遊技者にとって不利益となるものであればよく、たとえば、AT抽選条件が成立したときに遊技者にとって有利度合いが低いAT抽選を行なわせるものであってもよい。たとえば、ATでない旨を示すATフラグに書き換えてATを強制終了させることや、AT抽選条件が成立したとしてもAT抽選を行なわないようにすることなどであってもよい。
[ボーナス中のナビ演出について]
前述した実施の形態においては、ボーナス中にナビ演出を実行しない例について説明した。しかし、ボーナス中であっても、所定の報知条件が成立しているとき(たとえば、ATである旨を示すATフラグが設定されているときなど)であって、所定の当選状況であるときには、当該当選状況に応じたナビ演出を実行するように構成してもよい。
BB中においては、入賞ラインL1に「黒BAR−黒BAR−黒BAR」あるいは「白7−白7−白7」の図柄組合せを停止することができる当選状況となったときに、ナビ演出を実行するようにしてもよい。たとえば、BB強イチゴ当選時には「白7を狙え」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよく、また、はずれ時には「黒BARを狙え」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよい。また、非BB中におけるRBにおいては、左メロン当選時に「左を押せ」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよく、また、中右メロン当選時には「左以外を押せ」といったメッセージを表示するナビ演出を実行してもよい。これにより、ボーナス中における遊技の興趣を向上させることができるとともに、ナビストックを獲得する可能性を向上させることができる。
[メロンの入賞ラインについて]
前述した実施の形態においては、押し順メロン1〜5のいずれかが当選したときには、図14で示したように、当選した押し順メロンの種類に応じた所定の押し順となる操作手順でストップスイッチ8L、8C、8Rを操作したことを条件として、中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメロン1を3ラインで入賞させ、所定の押し順と異なる操作手順で操作したことを条件として、中リール2Cの「メロン」を上段に停止させてメロン1を1つの入賞ラインに入賞させる例について説明した。しかし、所定の押し順となる操作手順で操作された場合にメロン1が入賞する入賞ライン数は、3つの入賞ラインに限らず、複数であれば、たとえば2つ、4つの入賞ラインであってもよい。また、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作された場合にメロン1が入賞する入賞ライン数は、1つの入賞ラインに限らず、所定の押し順となる操作手順で操作された場合に入賞する入賞ライン数よりも少ない入賞ライン数であれば、たとえば、複数の入賞ラインであってもよい。
また、前述した実施の形態において、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順として、左・中・右リールを所定の順番で停止させる手順を例に説明した。しかし、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順としては、これに限らず、左・中・右リールのうち所定のリールを第2に停止させる手順であってもよく、左・中・右リールのうち所定のリールを第1に停止させる手順であってもよい。これにより、メロン1を複数の入賞ラインに入賞させるリール制御が行なわれる手順のバリエーションが増えるため、興趣を向上させることができる。
[押し順メロン当選時のリール制御について]
前述した実施の形態では、図14において、押し順メロン1〜5のいずれかに当選しているときにおいて、所定の押し順となる操作手順で操作されたときと、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作されたときとで異なるリール制御が行なわれる一例を説明した。しかし、異なるリール制御としては、図14に示すものに限らず、たとえば、所定の押し順となる操作手順で操作されたときには、左リール2Lおよび右リール2R各々について、当選していない入賞役が入賞してしまう場合を除き、停止操作されたタイミングで停止させる制御(停止遅延させない制御)が行なわれ、所定の押し順となる操作手順以外の手順で操作されたときには、左リール2Lおよび右リール2R各々について、当選していない入賞役が入賞してしまう場合を除き、停止操作されたタイミングから停止遅延させて停止させる制御が行なわれるようにしてもよい。
[潜伏期間について]
前述した実施の形態においては、潜伏期間として非AT中のゲーム数を設定し、当該ゲーム数消化することにより潜伏期間が経過したと判定して次回のAT作動を開始可能にする例について説明した。しかし、潜伏期間としては、ゲーム数に限らず、ゲームが消化されることに伴なって経過が進行する期間であればよく、以下のものであってもよい。
第1の例としては、たとえば、潜伏期間として、メダル枚数を設定するものであってもよく、この場合、潜伏期間において設定された賭数と当該潜伏期間において払い出された払出メダル枚数とを計数する処理を行ない、賭数から払出メダル枚数を差し引いた枚数が、設定されたメダル枚数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成してもよい。
第2の例としては、たとえば、潜伏期間として、当選回数を設定するものであってもよく、この場合、潜伏期間において特定の入賞役(たとえば、昇格リプなど)に当選した回数を計数する処理を行ない、計数された回数が、設定された当選回数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成してもよい。
第3の例としては、たとえば、潜伏期間として、押し順回数を設定するものであってもよく、この場合、潜伏期間において、たとえば押し順メロン1〜5のいずれかが当選したときに中リール2Cの「メロン」を中段に停止させてメダルを12枚払い出させた回数など、押し順が正解した回数を計数する処理を行ない、計数された回数が、設定された押し順回数に達したことを条件として、次回のAT作動を開始可能にするように構成してもよい。
第4の例としては、たとえば、潜伏期間として、所定の遊技状態を終了した状態終了回数(たとえば、SB入賞や昇格リプ入賞させて通常遊技状態を終了させる回数)を設定するものであってもよい。
また、潜伏期間としては、ゲーム数など一種類の条件を設定するものに限らず、ゲーム数、メダル枚数、当選回数、押し順回数、状態終了回数のうち複数種類の条件を設定し、いずれかの条件を満たしたときに、次回AT作動を開始可能にするように構成してもよい。これにより、潜伏期間の種類がバラエティー豊かになり、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、潜伏期間を決定するに際しては、それ以前の潜伏期間の長さに基づき短潜伏決定条件が成立しているときよりも成立していないときの方が高い割合で長い期間(すなわちメダル枚数である場合にはより多いメダル枚数、当選回数、押し順回数、状態終了回数である場合にはより多い回数)となるように決定するように構成すればよい。また、潜伏期間を決定するに際しては、最大決定されていないときよりも最大決定されているときの方が高い割合で長い期間(すなわちメダル枚数である場合にはより多いメダル枚数、当選回数、押し順回数、状態終了回数である場合にはより多い回数)となるように決定することにより、メダルの純増枚数が少なくなるように構成すればよい。これにより、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
[潜伏期間決定について]
前述した実施の形態においては、潜伏期間を決定するタイミングが、ナビストック1に対応するATが終了するゲーム終了時である例について説明したが、これに限らず、ナビストックを獲得してからナビストック1に対応するAT終了後における非ATにおいて最初のゲームが開始されるまでのタイミングであればよい。
また、前述した実施の形態においては、決定される潜伏期間の対象が、AT終了後から次回AT開始可能となるまでの一の期間であり、潜伏期間毎にその長さが決定される例について説明したが、これに限らず、決定される潜伏期間の対象が、獲得したナビストックを消費する間における全ての潜伏期間であり、複数の潜伏期間がまとめて決定されるように構成してもよい。具体的には、ナビストック数毎に潜伏期間の長さを特定するための潜伏期間パターンが複数種類定められているテーブルを記憶させておき、獲得したナビストック数に対応するテーブルを参照して当該ナビストックを消費する間における全ての潜伏期間を決定するように構成してもよい。この場合、複数種類のテーブルから特定される潜伏期間パターンは、各々の潜伏期間以前の潜伏期間の長さに基づき短潜伏決定条件が成立しているときよりも成立していないときの方が高い割合で長い期間となるように、潜伏期間の長さが定められているように構成すればよい。また、複数種類のテーブルから特定される潜伏期間パターンは、最大決定されていないときよりも最大決定されているときの方が高い割合で長い期間となるように、潜伏期間の長さが定められていることにより、メダルの純増枚数が少なくなるように構成すればよい。これにより、前述した実施の形態と同様の効果を奏する。
[特定制御について]
前述した実施の形態においては、ナビストックを消費する間におけるメダルの純増枚数が少なくなるようにするための特定制御を行なう具体的手法として、同じナビストックを獲得しているときであっても、最大決定ではなくAT抽選条件が複数回成立することにより獲得したときよりも、AT抽選条件が1回成立しかつ最大決定されて獲得したときの方が高い割合で、潜伏期間として長い期間を決定する手法について説明した。しかし、ナビストックを消費する間における純増枚数が少なくなるようにするための特定制御を行なう具体的手法は、これに限らず、以下のものであってもよい。
第1の例として、すでにナビストックを獲得しているときに、さらに特定の上乗せAT抽選条件(たとえば、第1〜第5のAT抽選条件など)が成立したときに上乗せするナビストックを抽選する上乗せAT抽選を行なうスロットマシンにおいて、最大決定ではなくAT抽選条件が複数回成立することにより獲得したときよりも、AT抽選条件が1回成立しかつ最大決定されて獲得したときの方が、高い割合で特定の上乗せAT抽選条件が成立するように、あるいは高い割合でナビストックが上乗せされるように、上乗せAT抽選を行なうことにより実現してもよい。これにより、最大決定ではなくAT抽選条件が複数回成立することにより獲得したときよりも、AT抽選条件が1回成立しかつ最大決定されて獲得したときの方が高い割合で、ナビストックが上乗せされる確率が低くなることにより、獲得したすべてのナビストックを消費する間におけるメダルの純増枚数が少なくなるようにするための特定制御を行なうことができる。
第2の例として、ナビストックを1消費することによりATに制御されるAT期間を決定するスロットマシンにおいて、最大決定ではなくAT抽選条件が複数回成立することにより獲得したときよりも、AT抽選条件が1回成立しかつ最大決定されて獲得したときの方が、高い割合でAT期間として短い期間を決定することにより実現してもよい。これにより、最大決定ではなくAT抽選条件が複数回成立することにより獲得したときよりも、AT抽選条件が1回成立しかつ最大決定されて獲得したときの方が高い割合で、AT期間が短くなることにより、獲得したすべてのナビストックを消費する間におけるメダルの純増枚数が少なくなるようにするための特定制御を行なうことができる。
なお、前述した実施の形態においては、ボーナスが終了してRT4への制御を開始する時点において獲得しているナビストック数のいずれかが最大決定により獲得したものであるときに、最大決定により獲得したナビストックを消費するときであるか否かに関わらず、1回目のATが終了したときに次回のATまでの潜伏期間を決定するときからSA01においてNOと判定させることにより特定制御が行なわれる例について説明した。しかし、RT4への制御を開始する時点において獲得しているナビストック数のいずれかが最大決定により獲得したものであるときに、当該最大決定により獲得したナビストックを特定可能な情報を記憶し、次回のATを当該情報から最大決定により獲得したナビストックを消費して制御させるときに、SA01においてNOと判定させることにより、最大決定により獲得したナビストックを消費してATに制御させるまでの潜伏期間について特定制御が行なわれるように構成してもよい。これにより、最大決定されたものでないナビストックを消費するときに特定制御が行なわれて、遊技者にとって不利となる不都合の発生を防止することができる。
[特定制御実行契機について]
前述した実施の形態では、1回のAT抽選で獲得したナビストック数が、1回のAT抽選で獲得し得る最大数であるナビストック数が7であることを条件として特定制御を実行する例について説明した。しかし、特定制御は、1回のAT抽選で獲得したナビストック数が、所定数(たとえば、5)以上であることを条件として実行するように構成してもよい。たとえば、所定数以上に決定されたときに、当該所定数に対応する値を最大決定時カウンタの値に設定(加算)するようにしてもよい。
このように構成する場合、獲得したナビストック数が所定数(たとえば、5)以上であれば、当該ナビストック数を獲得するために行なわれたAT抽選の回数が少ない程、高い割合で当該獲得したナビストック数を消費する間におけるメダルの純増枚数が少なくなるように特定制御を行なうようにしてもよい。たとえば、獲得しているナビストック数が5である場合に、当該5を獲得するために行なわれたAT抽選の回数が2回であるときよりも、1回であるときの方が高い割合で、ストック数5消費する間におけるメダルの純増枚数が少なくなるように特定制御を行なうようにしてもよい。これにより、ナビストックがAT抽選が何回行なわれることにより獲得したものであるのかその獲得契機に遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[特殊条件について]
前述した実施の形態においては、短潜伏連続カウンタの値がSA02においては4以下であること、SA06においては2以下であること、すなわち過去所定回(たとえば5回あるいは3回)のいずれかの潜伏期間として比較的長い期間が決定されていることにより、特殊条件が成立せず、過去所定回のいずれの潜伏期間としても比較的長い期間が決定されていないことにより、特殊条件が成立する例について説明した。しかし、特殊条件は、これに限らず、たとえば、前回の潜伏期間として比較的長い期間が決定されていることにより成立せず、前回の潜伏期間として比較的長い期間が決定されていないことにより成立するものであってもよい。また、特殊条件は、過去所定回(たとえば5回)すべての潜伏期間として比較的長い期間が決定されていることにより成立せず、過去所定回のうちいずれかの潜伏期間として比較的短い期間が決定されていることにより成立するものであってもよい。また、特殊条件は、過去所定回(たとえば5回)の潜伏期間の合計期間(合計ゲーム数)が、所定期間よりも長い期間であるときに成立せず、所定期間よりも短い期間であるときに成立するものなどでもよい。
また、前述した実施の形態において、SA08においてNOと判定されたときに、さらに、SA04に移行される前において短潜伏連続カウンタを1加算するようにしてもよい。これは、次のような不都合を解消するためである。たとえば最大決定時カウンタの値が1であってかつ短潜伏連続カウンタの値が3である場合に、SA05において最大決定時カウンタの値が0となった後、SA07において比較的短い潜伏期間に決定されてSA08においてNOと判定されたときには、SA04において短潜伏連続カウンタの値に1しか加算されず、短潜伏連続カウンタの値が4となる。この場合、次回の潜伏期間決定処理においては、SA01においてYESと判定されかつSA02においてYESと判定される結果、未だ比較的長い潜伏期間に決定されていないにも関わらず、SA03において短潜伏用テーブルを用いて潜伏期間が決定されてしまうといった不都合が生じる。しかし、SA08においてNOと判定されたときに、さらに、SA04に移行される前において短潜伏連続カウンタを1加算することにより、上記の場合においてSA08においてNOと判定された後の短潜伏連続カウンタの値が5となるため、次回の潜伏期間決定処理においては、SA01においてYESと判定されたときでも、SA02においてNOと判定され、長潜伏用テーブルを用いて潜伏期間を決定することができ、上記不都合を解消することができる。
[潜伏期間決定用テーブルについて]
前述した実施の形態においては、図24に示すように、短潜伏用テーブルと長潜伏用テーブルとを記憶し、潜伏期間の決定において短潜伏用テーブルよりも長潜伏用テーブルの方が高い割合で長い期間に決定される例について説明したが、潜伏期間の決定に用いるテーブルは、図24に示すテーブルに限るものではない。
また、図23のSA01において、最大決定時カウンタの値が0であるときと0でないときとで、SA03あるいはSA07において同じテーブルを用いて潜伏期間を決定する例について説明した。しかし、最大決定時カウンタの値が0であるときと0でないときとで、異なるテーブルを用いて潜伏期間を決定するように構成してもよい。たとえば、SA01でYESと判定されたときには、SA02の判定結果に基づき、SA03あるいはSA07において図24に示すテーブルを用いて潜伏期間を決定し、SA01でNOと判定されたときには、SA06の判定結果に基づき、図24に示すテーブルよりも高い割合でより多いゲーム数に決定されるように設定されたテーブルを用いて潜伏期間を決定するように構成してもよい。これにより、最大決定されていないときよりも最大決定されたときの方が高い割合で潜伏期間として長い期間に決定することができる。なお、この場合、SA02およびSA06における判定基準を同じに設定してもよい。
また、図24(a)に示す短潜伏用テーブルを用いたときには、比較的長い潜伏期間に決定されない例について説明したが、これに限らず、所定確率(極めて低い確率)で比較的長い潜伏期間(たとえば45ゲーム以上)に決定され得るものであってもよい。この場合、SA03において比較的長い潜伏期間に決定されたときには、SA09に移行させ、比較的短い潜伏期間に決定されたときにはSA04に以降させるように構成してもよい。
また、図24(b)に示す長潜伏用テーブルを用いたときには、比較的短い潜伏期間(25ゲーム以下)に決定され得る例について説明したが、これに限らず、比較的短い潜伏期間に決定されないようにし、比較的長い潜伏期間のみに決定され得るものであってもよい。これにより、図23のSA08の判定処理を行なうことなく、SA07からSA09に移行させるようにすることができ、処理負担を軽減することができる。
[ATでない旨が特定される状態について]
前述した実施の形態では、ATフラグからATでない旨が特定される状態であるときには、ATに制御されず、ナビ演出が実行されない例について説明した。しかし、ATフラグからATでない旨が特定される状態であっても、所定確率でATに制御してもよく、また所定確率でナビ演出を実行するように構成してもよい。ATフラグからATである旨が特定される状態であるときの方が、ATフラグからATでない旨が特定される状態であるときよりも高い割合で、ATに制御され、ナビ演出が実行されるものであればよい。
[有利条件(報知条件)および有利終了条件(報知終了条件)について]
前述した実施の形態では、有利条件あるいは報知条件の一例として、図20〜図22で示したテーブルが参照されてナビストック数が設定されることを示し、有利終了条件あるいは報知終了条件の一例として、獲得したナビストック数を全て消化して、ATから非ATに制御するときのATフラグがナビストック数0であることを示した。しかし、有利条件あるいは報知条件は、ATに制御可能な状態に制御するための条件であればよく、また、有利終了条件あるいは報知終了条件は、設定された有利条件あるいは報知条件と関連あるいは対応して変化する条件であって、ATに制御可能な状態を終了させるための条件であればよい。
たとえば、ボーナス当選を契機に、ATに制御するか否かを決定し、ATに制御すると決定されたときにはATを継続させるか否かを決定するための継続率を設定しておき、まず、50ゲームに亘るATに制御し、当該ATが終了したときに設定されている継続率に従って継続させるか、すなわち再びATに制御するか否かを決定するようにAT制御が行なわれる場合について説明する。この場合、有利条件あるいは報知条件は、ATに制御するか否かの決定でATに制御すると決定されることおよび継続率を設定することであり、有利終了条件あるいは報知終了条件は、設定されている継続率に従って継続させないと決定されることであるといえる。
[特定の遊技期間とAT抽選条件成立タイミングとの関係について]
前述した実施の形態においては、特定の遊技期間とAT抽選条件成立タイミングとの関係として、特定の遊技期間が終了することを条件として最大許容AT抽選条件が成立し得、それ以前の期間において最大不可AT抽選条件が成立し得る例について説明した。これにより、最大許容AT抽選条件が成立するタイミングがわかり易いため、当該タイミングに遊技者を確実に注目させることができるとともに、その後においても期待感を持続させることができる。
しかし、特定の遊技期間とAT抽選条件成立タイミングとの関係は、特定の遊技期間においてAT抽選条件が成立するものであれば、前述した実施の形態で示したものに限らず、どのようなものであってもよい。たとえば、特定の遊技期間として、レギュラーボーナス当選により開始され、レギュラーボーナス終了により終了するものであってもよい。
また、最大許容AT抽選条件は、レギュラーボーナス当選あるいはレギュラーボーナス入賞により成立するように構成してもよい。すなわち、特定の遊技期間が開始されたことを条件として最大許容AT抽選条件が成立し得、その後において最大不可AT抽選条件が成立し得るようなものであってもよい。
また、特定の遊技期間は、レギュラーボーナスに関連する期間に限らず、たとえば、ビッグボーナスに関連する期間、すなわちビッグボーナスに当選あるいは入賞してから終了するまでの期間であってもよい。
[AT抽選条件の成立回数について]
前述した実施の形態においては、最大許容AT抽選条件について特定の遊技期間において、最大不可AT抽選条件が成立する回数よりも少ない回数成立する例について説明した。しかし、最大許容AT抽選条件は、最大不可AT抽選条件が成立する回数よりも少ない回数成立するものであれば、特定の遊技期間において予め定められた回数必ず成立するように構成してもよい。たとえば、最大許容AT抽選条件が、レギュラーボーナスの当選あるいは入賞により成立するものであってもよい。これにより、特定の遊技期間においては必ず予め定められた回数、最大決定されることに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。また、この場合、特定の遊技期間では、最大許容AT抽選条件が1回だけ成立するため、遊技者を注目させつつ当該1回のAT抽選に集中させることができる。また、最大不可AT抽選条件が成立する回数に変化を持たせることができ、特定の遊技期間における遊技の興趣を向上させることができる。
[ナビストック獲得演出について]
前述した実施の形態における、最大許容AT抽選条件の成立タイミングは、予め定められている。このため、最大許容AT抽選条件が成立することによるAT抽選の結果に応じた情報を、予め定められている成立タイミングで報知するようにしてもよい。これにより、最大許容AT抽選条件が成立するタイミングの注目度をより一層向上させることができる。また、最大不可AT抽選条件は、ランダムに成立する。このため、最大不可AT抽選条件が成立することによるAT抽選の結果を、当該AT抽選が行なわれる度に報知してもよく、また、特定の遊技期間が終了したときに獲得した合計ナビストック数を報知してもよい。なお、報知は、たとえば、サブ制御部91により、ナビストック数を特定可能な演出を実行してもよい。
[その他の変形例について]
(1) ナビストック数が残存している状態でボーナス当選したときにおける当該ナビストック数について、クリア(たとえば「0」)する処理を行なうものであってもよく、当該ボーナス終了後まで持ち越す処理を行なうものであってもよく、所定数減算する処理を行なうものであってもよく、所定数上乗せ加算する処理を行なうものであってもよく、また当該ボーナス当選毎にいずれの処理を行なうかを決定し、該決定された処理を行なうものであってもよい。これにより、ナビストック数が残存している状態においてボーナス当選したときのバリエーションが増加し、遊技の興趣を向上させることができる。
(2) 上記の実施の形態では、賭数の設定や入賞に伴う遊技用価値の付与に用いる遊技媒体としてメダルを適用したスロットマシンを例として説明した。しかしながら、本発明を具現化するスロットマシンは、パチンコ遊技機で用いられている遊技球を遊技媒体として適用したスロットマシン(いわゆるパロット)であってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、上記の実施の形態で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
また、上記の実施の形態では、メダル並びにクレジットを用いて賭数を設定するスロットマシンを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、クレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。
さらに、流路切替ソレノイド30や投入メダルセンサ31など、メダルの投入機構に加えて、遊技球の取込を行なう球取込装置、球取込装置により取り込まれた遊技球を検出する取込球検出スイッチを設けるとともに、ホッパーモータ34bや払出センサ34cなど、メダルの払出機構に加えて、遊技球の払出を行なう球払出装置、球払出装置により払い出された遊技球を検出する払出球検出スイッチを設け、メダルおよび遊技球の双方を用いて賭数を設定してゲームを行なうことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球が払い出されるスロットマシンに適用してもよい。
(3) 前述した実施の形態においては、図11〜図14で示したように、昇格リプの入賞手順、突入リプの入賞手順、転落リプレイの回避手順、および中リール2Cの「メロン」を中段停止させる手順が、各々、停止操作の押し順である例について説明したが、これに限らず、停止操作タイミングが含まれるものであってもよく、押し順だけのものや、停止操作タイミングだけのものに限らず、押し順+停止操作タイミングとなるものであってもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、SB当選時における取りこぼし出目である特殊出目が導出されることにより、RT1あるいはRT2から通常遊技状態に移行する例について説明したが、通常遊技状態への移行契機はこれに限るものではない。たとえば、SB当選時に限らず、特定の入賞役当選時において当該特定の入賞役(特定の小役、特定の再遊技役)の入賞を発生させることができないときに停止される出目であってもよく、また、特定の入賞役と同時に当選し得る他の特定の入賞役に入賞することであってもよい。
(5) 前述した実施の形態においては、昇格リプ入賞することにより、通常遊技状態からRT3に昇格し、突入リプ入賞することによりRT3からRT4に移行する例について説明したが、通常遊技状態からRT3への昇格契機およびRT3からRT4への移行契機はこれに限らず、たとえば、所定の入賞役の取りこぼし時にのみ停止する図柄組合せが停止されることであってもよい。これにより、所定の入賞役を取りこぼす代わりに遊技状態が移行されるという面白みを付加することができる。
(6) 前述した実施の形態においては、50ゲーム消化することにより、1のナビストックに対するATを終了させる例について説明した。しかし、1のナビストックに対応してATに制御する期間としては、予め定められた回数分ゲーム消化する期間に限らず、複数種類の回数から乱数などを用いてランダムに抽選で決定された回数分ゲームを消化する期間、ナビ対象役に当選してナビ演出が実行された回数が所定回数に到達するまでの期間、特定の入賞役(たとえばイチゴなど)に当選した回数が所定回数に到達するまでの期間などであってもよい。
(7) なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。