<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部又は非優先始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部又は優先始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
遊技盤24の背面側には、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34のそれぞれに対応させて検知センサ(図示略)が設けられており、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが対応する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。
なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口33に対する下作動口34の有利性を高める上では、上作動口33に係る払出個数よりも下作動口34に係る払出個数を多く設定することが好ましい。また、各作動口33,34に対する可変入賞装置32の有利性を高める上では、各作動口33,34に係る払出個数よりも可変入賞装置32に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は上下方向、より詳細には鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。
電動役物34aの詳細について図5を用いて説明する。図5(a)は電動役物34aが閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)である場合を示し、図5(b)は電動役物34aが開放状態(サポート状態又はガイド状態)である場合を示している。
上作動口33を構成する作動口ケース33aは、手前側に張り出すとともに正面から見て略台形状をなしており、上辺長<下辺長となっている。このとき、作動口ケース33aの上辺長(すなわち上作動口33の左右幅)は、遊技球の直径よりも僅かに大きい長さとされ、下辺長は、電動役物34aが閉鎖状態にある場合において左右の電動役物34a間の距離よりも大きい長さとされている。また、電動役物34aが閉鎖状態にある場合には作動口ケース33aと電動役物34aの上端部との間隔が遊技球の直径よりも僅かに短くなるよう両作動口33,34の設置間隔が調整されている。
上記構成によれば、電動役物34aの閉鎖状態では遊技球が下作動口34に入賞できず、電動役物34aが開放されることで下作動口34への入賞が可能となる。特にこのとき、電動役物34aが閉鎖状態から開放状態に移行する動作途中では、上記のとおり上作動口33の作動口ケース33aが略台形状をなしておりそれが障害となることから、電動役物34aが十分に開放されるまでは下作動口34への遊技球の入賞が不可能となり、電動役物34aのほぼ全開状態でのみ入賞が可能となっている。つまり、上方から落下してきた遊技球は作動口ケース33aの側面に当たって外側に弾かれ、下作動口34に直接入賞することはない。これにより、電動役物34aが極短時間で開放される場合には下作動口34への入賞が極めて困難となり、電動役物34aの開放状態が継続される場合にのみ下作動口34への入賞が容易となる。
さらにまた、上記のとおり上作動口33と下作動口34とが並設されている、より具体的には上下に並設されているため、電動役物34aが開放状態となった場合には、作動口装置の上方に向けて流下してきた遊技球は、上作動口33及び下作動口34のいずれにも入賞し得る。換言すれば、電動役物34aが開放状態である場合には、後述する発射ハンドル54の操作態様によって、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とを狙い分けることが難しい構成となっている。
なお、上作動口33の作動口ケース33aを上記の如く略台形状とする構成以外にも、上作動口33の作動口ケース33aを上部幅狭、下部幅広の2段構成としたり、上作動口33の左右両側に略ハ字状のガイド片を設けたり、作動口ケース33aの斜め下方に障害釘を植設したりしても良い。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、遊技盤24の背面側に設けられたソレノイドなどの駆動部と連結されており、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
メイン表示部43には、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第1結果表示部ASと、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための第2結果表示部BSとが設定されている。
第1結果表示部ASでは、上作動口33への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。上作動口33への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部ASにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
第2結果表示部BSでは、下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部BSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、対応する結果表示部AS,BSにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、いずれの作動口33,34への入賞が発生したとしてもその単一の結果表示部にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
役物用表示部44は、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果を明示するための表示部である。この場合、役物用表示部44では、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
なお、メイン表示部43及び役物用表示部44は、複数のセグメントを有するセグメント表示装置により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置など他の表示装置を用いてもよい。
可変表示ユニット36には、図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。すなわち、第1結果表示部ASにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われるとともに、第2結果表示部BSにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、第1結果表示部AS及び図柄表示装置41に対応した第1保留ランプ部45が設けられている。遊技球が上作動口33に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。また、センターフレーム42の前面側における右上部分には、第2結果表示部BS及び図柄表示装置41に対応した第2保留ランプ部46が設けられている。遊技球が下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第2保留ランプ部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、第1保留ランプ部45及び第2保留ランプ部46の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の下部には、役物用表示部44に対応した第3保留ランプ部47が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第3保留ランプ部47の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部45〜47が図柄表示装置41の一部で表示される構成等であってもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種ランプ部等の発光手段が設けられている。当該各種ランプ部の一部として表示ランプ部63が窓部61の上方に設けられている。また、表示ランプ部63の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音声ランプ制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板とを具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は、基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音声ランプ制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
また、裏パック91には、裏パックユニット15の回動軸側であって上縁側に外部出力端子板99が設けられている。外部出力端子板99には、タンク95などで遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、及び開閉実行モードなどの状態移行に際して(又は、状態に移行している間)信号出力するための出力端子が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対して枠側の状態に関する信号が出力される。なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源・発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源・発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源・発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図6のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置81に設けられた主制御基板201には、MPU202が搭載されている。MPU202には、当該MPU202により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM203と、そのROM203内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM204と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU202が有する機能の一部、例えば、ROM203の機能やRAM204の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU202には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU202の入力側には、主制御装置81に設けられた停電監視基板205、払出制御装置97及び各種検知センサ211a〜211eなどが接続されている。この場合に、停電監視基板205には電源・発射制御装置98が接続されており、MPU202には停電監視基板205を介して電力が供給される。また、各種検知センサ211a〜211eの一部として、一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサが接続されており、主制御装置81のMPU202において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU202では、上作動口33及び下作動口34への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU202の出力側には、停電監視基板205、払出制御装置97及び音声ランプ制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。そして、一般入賞口31への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置32への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、上作動口33への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口34への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM203のコマンド情報記憶エリア225が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU202の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部32c、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34b、及びメイン表示部43が接続されている。主制御基板201には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU202は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口32aが開閉されるように、MPU202において可変入賞駆動部32cの駆動制御が実行される。また、電動役物34aの開放状態当選となった場合には、電動役物34aが開閉されるように、MPU202において電動役物駆動部34bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU202においてメイン表示部43における第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSの表示制御が実行される。
停電監視基板205は、主制御基板201と電源・発射制御装置98とを中継し、また電源・発射制御装置98から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置98は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板201や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構53は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置212を制御するものである。
表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置82では、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容を決定する。
ここで、各遊技回の図柄の変動表示に係る内容について、図7及び図8を用いて説明する。
表示制御装置212には、キャラクタROMが設けられている。当該キャラクタROMには、図7(a)〜(i)に示すように、「1」〜「9」の数字が付された9種類の主図柄のデータと、図7(j)に示すように数字が付されていない副図柄のデータとが予め記憶されている。
また、図8(a)に示すように、図柄表示装置41の表示画面Gには、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向き(具体的には、右から左)にスクロールするように変動表示される。この場合、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されるとともに、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、図8(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、通常大当たり結果又は確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記のように各図柄列の変動表示が停止されることに鑑みれば、上図柄列Z1を第1図柄列(又は第1絵柄列)、下図柄列Z3を第2図柄列(又は第2絵柄列)、中図柄列Z2を第3図柄列(又は第3絵柄列)と称することができる。
上記各主図柄のうち、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。例えば、複数の図柄列を横並びとなるように設定し、図柄列における図柄の変動表示の方向を縦方向に設定してもよい。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU202は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図9に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BS並びに図柄表示装置41における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM204の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ231に適宜格納される。RAM204には、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア232が設けられている。そして、この保留球格納エリア232に、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜299)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM203における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア221に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図10を用いて説明する。
当否テーブルには、2進数の情報からなるアドレス情報と、同じく2進数の情報からなる大当たり数値情報とが1対1で対応させて設定されている。具体的には、アドレス情報は10進数で表して「1」〜「10」の10種類が設定されているとともに、大当たり数値情報は10進数で表して「7」,「36」,「67」,「100」,「131」,「164」,「195」,「223」,「241」,「272」の10種類が設定されており、これらアドレス情報と大当たり数値情報とが1対1で対応付けられている。各大当たり数値情報の数値は、大当たり乱数カウンタC1において更新され得る乱数情報の数値範囲である「0」〜「299」に含まれている。
ここで、本パチンコ機10では、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。そして、低確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数と、高確率モードにおいて参照される大当たり数値情報の数とが異なっており、前者の方が後者よりも少ない数となっている。具体的には、低確率モードにおいては当否抽選に際して、アドレス情報が「1」である大当たり数値情報のみが参照され、高確率モードにおいては当否抽選に際して、全てのアドレス情報に対応した大当たり数値情報が参照される。つまり、低確率モードでは大当たり当選となる数値情報が1個であり、高確率モードでは低確率モードよりも多い10個である。これにより、低確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/300であるのに対して高確率モードにおいて大当たり当選となる確率が1/30であり、高確率モードの方が低確率モードよりも大当たり当選となる確率が高くなる。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
ここで、本実施の形態では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(2)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という2つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部44における1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM203における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)となるまで高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。なお、終了基準回数が経過した後に、低頻度サポートモードに移行する。
確変大当たり結果は、開閉実行モードの終了後に、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。当該高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
振分テーブルにおいて、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜29」が確変大当たり結果に対応しているが、この数値の振分は任意である。また、大当たり結果の振分先は、上記の2種類に限定されることはなく、例えば、開閉実行モードにおいて遊技球の獲得期待値が高低となるように複数のモードを設定し、当該開閉実行モードの移行先のモードに差異を設けることで大当たり結果の種別を上記の2種類よりも増やす構成としてもよい。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングでRAM204の保留球格納エリア232に格納される。より詳しくは、上作動口33に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、下作動口34に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。そして、ROM203のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定することとしている。例えば、「0〜99」がリーチ発生当選に対応した数値情報となるようにリーチ用テーブルが設定されている。
ちなみに、開閉実行モードに移行する遊技回においては、MPU202では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、各遊技状態において同一となっているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置41の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図8の表示内容について具体的に説明すると、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ表示が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクタといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43の第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間とをMPU202において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングでRAM204の電役保留エリア233に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0〜199であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=200〜249であれば、電動役物34aを開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU202では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223が用いられる。また、MPU202では、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部AS及び第2結果表示部BSにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM203の停止結果テーブル記憶エリア224が用いられる。
<主制御装置81にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置81内のMPU202にて各遊技回での遊技を進行させる上で実行されるタイマ割込み処理及び通常処理を説明する。なお、MPU202では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、電源投入に伴い起動されるメイン処理及びNMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とが実行されるが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図11のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU202により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種入賞スイッチの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置81に接続されている各種スイッチの状態を読み込むと共に、当該スイッチの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
その後、ステップS104にて、作動口33,34への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行し、さらにステップS105にて、スルーゲート35への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
ステップS104における作動口用の入賞処理及びステップS105におけるスルー用の入賞処理について以下に説明する。
<作動口用の入賞処理>
先ず、作動口用の入賞処理について図12のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS201では、遊技球が上作動口33に入賞(始動入賞)したか否かを上作動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が上作動口33に入賞したと判定すると、ステップS202では、払出制御装置97に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS203では、第1結果表示部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第1結果表示部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留球記憶数RaNをセットする(以下、第1始動保留球記憶数RaNともいう)。その後、ステップS204では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
ステップS201にて遊技球が上作動口33に入賞していないと判定した場合、ステップS205では、遊技球が下作動口34に入賞(始動入賞)したか否かを下作動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が下作動口34に入賞したと判定すると、ステップS206にて払出制御装置97に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS207では、第2結果表示部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留球記憶数RbNをセットする(以下、第2始動保留球記憶数RbNともいう)。その後、ステップS204にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS201,ステップS205が共にNOの場合、すなわち上作動口33,下作動口34のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS202,S206にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理のステップS701にて払出制御装置97に対して送信される。
ここで、ステップS204の情報取得処理を図13のフローチャートにより詳細に説明する。
先ずステップS301では、上述したステップS203又はステップS207にてセットした始動保留球記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留球記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し上限値未満である場合には、ステップS302にて対応する結果表示部用保留エリアの始動保留球記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS303にて総保留数記憶領域に格納された値(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS304では、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、第1始動保留球記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした第1始動保留球記憶数RaNと対応する記憶エリアに格納する。
また、第2始動保留球記憶数RbNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS302にて1インクリメントした第2始動保留球記憶数RbNと対応する記憶エリアに格納する。
続くステップS305及びステップS306では、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生したことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212に認識させるとともに、後述する保留予告を実行させるための処理である保留予告用の確認処理及び入賞コマンドの設定処理を実行する。
以下に、保留予告用の確認処理及び入賞コマンドの設定処理について説明する。
先ず、ステップS305の保留予告用の確認処理について、図14のフローチャートを参照しながら説明する。保留予告用の確認処理は、遊技球が作動口に入賞した場合に取得された情報が大当たりに対応した情報であるか否かを特定するための処理である。
保留予告用の確認処理では、ステップS401にて今回の入賞が下作動口34への入賞であるか否かを判定する。下作動口34への入賞であった場合にはステップS402に進み、RAM204に高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することで、現状の当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。
ステップS401にて今回の入賞が下作動口34への入賞でなかった場合(すなわち、上作動口33への入賞であった場合)、又は、ステップS402にて当否抽選モードが高確率モードでなかった場合、本保留予告用の確認処理を終了する。すなわち、本パチンコ機10では、高確率モードにおける下作動口34への入賞に基づいて保留予告を実行するようになっている。この結果、高確率モードにおいてのみ保留予告が実行されるようになっている。
ステップS402にて高確率モードと判定した場合、ステップS403に進み、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報の個数の情報を読み出し、かかる保留個数の情報をMPU202のレジスタに記憶する。続くステップS404では、下作動口34への今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS405にて、ステップS404にて把握した大当たり判定用の情報が大当たり当選に対応しているか否かを高確率モード用の当否テーブルを参照して判定する。大当たり当選に対応していない場合、本保留予告用の確認処理を終了する。大当たり当選に対応している場合には、ステップS406にて、下作動口34への今回の入賞に基づきステップS304にて取得した保留情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。
続くステップS407では、上述した振分テーブルを参照してステップS406にて把握した大当たり種別判定用の情報が通常大当たり結果として設定された情報又は確変大当たり結果として設定された情報のいずれに含まれているかを特定する。その後、ステップS408では、ステップS406にて把握した大当たり種別用の情報が通常大当たりに対応しているか否かを判定する。通常大当たり結果に対応している場合には、ステップS409にてMPU202のレジスタに通常大当たり情報を記憶した後に本確認処理を終了し、確変大当たり結果に対応している場合には、ステップS410にてMPU202のレジスタに確変大当たり情報を記憶した後に、本確認処理を終了する。
次に、情報取得処理(図13)におけるステップS306の入賞コマンドの設定処理について説明する。かかる入賞コマンドの設定処理は、上記保留予告用の確認処理が終了した直後に実行される。そして、当該入賞コマンドの設定処理では、保留予告用の確認処理における確認結果に対応した入賞コマンドを音声ランプ制御装置82に送信するための処理を実行する。
図15は、入賞コマンドの設定処理を示すフローチャートである。当該設定処理においてステップS501では、今回の入賞が下作動口34への入賞であるか否かを判定する。下作動口34への入賞である場合には、ステップS502にて、MPU202のレジスタに大当たり情報が記憶されているか否かを判定する。大当たり情報が記憶されている場合には、ステップS503にて記憶されている大当たり情報が確変大当たり情報であるか否かを判定する。確変大当たり情報が記憶されている場合には、ステップS504にて確変用入賞コマンドを設定する。確変大当たり情報が記憶されていない場合、すなわち、通常大当たり情報が記憶されている場合には、ステップS505にて通常用入賞コマンドを設定する。
一方、ステップS502にて大当たり情報が記憶されていない場合には、ステップS506にて下側用入賞コマンドを設定する。また、ステップS501にて今回の入賞が上作動口33への入賞である場合には、ステップS507にて、上側用入賞コマンドを設定する。
ステップS504〜ステップS507のいずれかにて入賞コマンドを設定した場合には、本設定処理を終了する。なお、設定された各種入賞コマンドは、後述する通常処理(図17)におけるステップS701の外部出力処理にて音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、上側用入賞コマンドを受信した場合には、第1保留ランプ部45を点灯させるための処理を実行する。第1保留ランプ部45は左側から順次点灯されるようになっており、例えば第1始動保留球記憶数RaNが1であれば左端の第1保留ランプ部45が点灯され、第1始動保留球記憶数RaNが4であれば全ての第1保留ランプ部45が点灯されるようになっている。また、下作動口34への入賞に基づき送信された保留コマンド(確変用,通常用,下側用入賞コマンド)を受信した場合には、第2保留ランプ部46を点灯させるための処理を実行する。第2保留ランプ部46は左側から順次点灯されるようになっており、例えば第2始動保留球記憶数RbNが1であれば左端の第2保留ランプ部46が点灯され、第2始動保留球記憶数RbNが4であれば全ての第2保留ランプ部46が点灯されるようになっている。また、確変又は通常用入賞コマンドには、ステップS402にてMPU202のレジスタに記憶した保留個数の情報が含まれるようになっている。当該保留個数の情報が含まれることにより、いずれの保留情報にて大当たり当選となるかを音声ランプ制御装置82にて把握できる。
<スルー用の入賞処理>
次に、スルー用の入賞処理について図16のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS601では、遊技球がスルーゲート35に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート35に入賞したと判定した場合には、ステップS602に進み、役物保留記憶数SNが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
ステップS601でスルーゲート35に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又はステップS602にて役物保留記憶数SNの値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球がスルーゲート35に入賞し、且つ、役物保留記憶数SN<4であることを条件にステップS603に進み、役物保留記憶数SNを1インクリメントする。続く、ステップS604では、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM204の電役保留エリア233の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、本入賞処理を終了する。
なお、スルー用の入賞処理では、第3保留ランプ部47を点灯させるための処理を実行する。第3保留ランプ部47は左側から順次点灯されるようになっており、例えば役物保留記憶数SNが1であれば左端の第3保留ランプ部47が点灯され、役物保留記憶数SNが4であれば全ての第3保留ランプ部47が点灯されるようになっている。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図17のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS701〜S707の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS708,S709のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS701では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置97に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置82に対して送信する。
次に、ステップS702では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS703では、払出制御装置97より受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップS704では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う側の結果表示部AS,BSの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS705では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS706では、下作動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定、役物用表示部44の表示制御などを行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。
続くステップS707では、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する(ステップS708,S709)。つまり、ステップS708では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップS709では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントするとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM204の該当するバッファ領域に格納する。
ここで、ステップS701〜S706の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、大当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS704の遊技回制御処理を図18〜図21のフローチャートを参照して説明する。
図18に示す遊技回制御処理では、先ずステップS801にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS802以降の処理、すなわちステップS803〜ステップS805の遊技回開始用処理及びステップS806〜ステップS809の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口33,34への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS802にて、メイン表示部43が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM204の各種フラグ格納エリア235における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
メイン表示部43が変動表示中でない場合には、ステップS803〜ステップS805の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS803にて、共通保留数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、上作動口33及び下作動口34のいずれについても始動保留球記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS804にて第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS805にてメイン表示部43における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS804のデータ設定処理及びステップS805の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
先ず、データ設定処理について、図19のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS901にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留球記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留球記憶数RbNが「0」である場合にはステップS902〜ステップS907の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留球記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS908〜ステップS913の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留球記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち第2結果表示部BSについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留球記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として設定するようにした。これにより、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、下作動口34に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS902にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留球記憶数RaNを1ディクリメントする。続くステップS903では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS904では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS905にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS906では、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されている場合には、それを消去し、記憶されていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS907では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち上作動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS907にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS701にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第1保留ランプ部45における表示を保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS908にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留球記憶数RbNを1ディクリメントする。続くステップS909では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS910では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS911にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS912では、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS913では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置82に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM203のコマンド情報記憶エリア225から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち下作動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS913にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS701にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット36の第2保留ランプ部46における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
次に、ステップS805の変動開始処理について、図20のフローチャートを参照して説明する。
変動開始処理では、先ずステップS1001にて、今回の変動開始処理に対応した保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定するための当否判定処理を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納された情報のうち大当たり判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1によって更新された情報から取得した情報を把握する。そして、当否抽選モードが低確率モードである場合には、ROM203における低確率モード用の大当たり数値情報を参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定し、当否抽選モードが高確率モードである場合には、ROM203における高確率モード用の大当たり数値情報を参照して、上記把握した情報が大当たり当選に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS1002では、ステップS1001における当否判定処理の結果が大当たり当選に対応した結果であるか否かを判定する。大当たり当選に対応した結果である場合には、ステップS1003にて種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2によって更新された情報から取得した情報を把握する。また、ROM203における振分テーブルを参照して、上記把握した種別判定用の情報が確変大当たり結果に対応した情報に含まれているかを特定する。
続くステップS1004では、ステップS1003における種別判定処理において特定した情報に基づいて今回の大当たり当選の種別が確変大当たり結果であるか否かを判定する。確変大当たり結果である場合には、ステップS1005にて確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果でない場合には、ステップS1006にて通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、ステップS1002にて大当たり当選ではないと判定した場合には、ステップS1007にて外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
ステップS1005〜ステップS1007の各停止結果設定処理では、メイン表示部43に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM203に予め記憶されている情報から特定し、その特定した情報をRAM204に記憶する。また、ステップS1005及びステップS1006では、今回の遊技回の当否判定結果が、確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU202にて特定するための情報をRAM204のその他フラグ格納エリア235に格納する(対応するエリアに「1」の情報を記憶する)。具体的には、ステップS1005では確変大当たりフラグを格納し、ステップS1006では通常大当たりフラグを格納する。
ステップS1005〜ステップS1007のいずれかの処理を実行した後は、ステップS1008にて、変動表示時間の設定処理を実行する。
変動表示時間の設定処理では、図21のフローチャートに示すように、先ずステップS1101にて、RAM204の抽選カウンタ用バッファ231における変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得し、MPU202のレジスタに記憶する。
続くステップS1102では、今回の遊技回において図柄表示装置41にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM204に、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1102にて肯定判定をする。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示の発生として、ステップS1102にて肯定判定をする。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチ発生の有無の特定に際しては、ROM203のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップS1102にて肯定判定をした場合には、ステップS1103にてROM203の変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、ステップS1104にて、その変動表示時間情報をRAM204の各種カウンタエリア234に設けられた変動表示時間カウンタエリア(変動表示時間計測手段)にセットする。その後、本設定処理を終了する。
ここで、リーチ表示には、変動表示態様が互いに異なるノーマルリーチ表示と、スーパーリーチ表示と、が設けられている。リーチ発生用変動表示時間テーブルには、ノーマルリーチ表示及びスーパーリーチ表示それぞれに対応した変動表示時間情報が設定されており、当該テーブルを参照することによって、それぞれのリーチ表示に対応した変動表示時間情報が取得される。なお、リーチ表示の種類の決定に関しては、リーチ表示の種類と変動種別カウンタCSの値とが対応したテーブルが設けられており、当該テーブルを参照することで、今回の変動種別カウンタCSの値に対応したリーチ表示が決定される。
さらに、リーチ発生用変動表示時間テーブルは、大当たりの種別に対応している。具体的には、確変大当たり結果の場合に、特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されているとともに、通常大当たり結果の場合に、非特定図柄の組み合わせを停止表示できるように、変動表示時間が設定されている。
一方、ステップS1102にて否定判定をした場合には、ステップS1105にて変動表示時間テーブル記憶エリア223に記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、ステップS1106にて、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタエリアにセットする。その後、本設定処理を終了する。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留球記憶数Nの数が多いほど変動表示時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、始動保留球記憶数Nの数に依存しない構成としてもよく、始動保留球記憶数Nの数が少ないほど変動表示時間が短くなるように設定されていてもよい。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されているが、これに限定されることはなく、選択される変動表示時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動表示時間と選択され難い変動表示時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動表示時間テーブル、通常大当たり用の変動表示時間テーブル、外れリーチ用の変動表示時間テーブル及び完全外れ用の変動表示時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
また、リーチ発生時における変動表示時間情報は、リーチ非発生時における変動表示時間情報に比べ、設定される変動表示時間が全体的に長くなるようになっている。これは、リーチ表示となった場合に、ノーマルリーチ表示やスーパーリーチ表示を実行する時間を担保するための工夫である。
以上のとおり、各遊技回の変動表示時間は、リーチ発生の有無、リーチ表示の種類、保留情報の数及び変動種別カウンタの値をパラメータとして決定される。但し、各遊技回の変動表示時間は、他の保留情報の内容、具体的には、他の保留情報に含まれる大当たり判定用の情報、種別判定用の情報及びリーチ判定用の情報をパラメータとすることなく決定される。
変動開始処理(図20)の説明に戻り、ステップS1008にて変動表示時間の設定処理を実行した後は、ステップS1009にて、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
ステップS1009にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS701にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部63の発光パターンやスピーカ部64からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御する。
また、音声ランプ制御装置82は、変動表示時間を把握させるためのコマンドとして変動用コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置212に送信する。さらに、上記変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、大当たりの当否、大当たりに当選している場合の大当たりの種別及び決定した演出の内容に対応した情報を含んだ予告コマンドを決定し、当該予告コマンドを上記変動用コマンドと合わせて表示制御装置212に送信する。
表示制御装置212では、受信した変動用コマンド及び予告コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置41での変動表示パターンを決定し、その決定した変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置41を表示制御する。その後、ステップS1010にてメイン表示部43において絵柄の変動表示を開始させた後に、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理(図18)の説明に戻り、メイン表示部43が変動表示中である場合には、ステップS806〜ステップS809の遊技回進行用処理を実行する。遊技回進行用処理では、先ずステップS806にて、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM204の変動表示時間カウンタエリアに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理(図21)においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図11)が起動される度に、1ディクリメント(減算)される。
変動表示時間が経過していない場合には、ステップS807にて変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部43における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、ステップS808にて変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記ステップS1005〜ステップS1007のいずれかの処理にてRAM204に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部43にて表示されるように当該メイン表示部43を表示制御する。
続くステップS809では、変動終了コマンドを設定する。その後、本遊技回制御処理を終了する。ステップS809にて設定された変動終了コマンドは、通常処理(図17)におけるステップS701にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82では、受信した変動終了コマンドを表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS705の遊技状態移行処理を図22のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1201では、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合にはステップS1202に進み、1の遊技回の第1結果表示部AS又は第2結果表示部BSにおける絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS1203にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM204に、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS1204にて、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられたラウンドカウンタエリアRCに、「15」をセットする。ラウンドカウンタエリアRCは、大入賞口32aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、開閉実行モード中でない場合には、ステップS1201にて肯定判定をし、ステップS1205に進む。ステップS1205では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理では、大入賞口32aが閉鎖中である場合には、ラウンドカウンタエリアRCが「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部32cを駆動状態とすることで大入賞口32aを開放させる。また、大入賞口32aが開放中である場合には、当該大入賞口32aの開放から所定時間が経過していること又は所定個数の遊技球が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部32cの駆動状態を停止し、大入賞口32aを閉鎖させる。
続くステップS1206では、ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。ラウンドカウンタエリアRCの値が「0」である場合には、ステップS1207にて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。
開閉実行モード終了時の移行処理では、RAM204に確変大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。また、RAM204に通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともに、サポートモードを高頻度サポートモードに設定する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了され、その後、当否抽選モードが低確率モードであり且つサポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。
その後、ステップS1208にて、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、通常大当たりフラグ又は確変大当たりフラグのうち、格納されているフラグを消去する。
<電役サポート用処理>
次に、ステップS706の電役サポート用処理を図23及び図24のフローチャートを参照して説明する。
図23に示すように、電役サポート用処理では先ずステップS1301にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、下作動口34の電動役物34aを開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1302に進み、RAM204の各種フラグ格納エリア235に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1303に進み、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1304にて、役物用表示部44における絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1305にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマエリアT2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1306にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1307にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1308にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1309にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2タイマエリアT2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1310では、ステップS1309の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1311の処理を実行することなくステップS1312に進み、サポート当選である場合には、ステップS1311にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM204の各種カウンタエリア234に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS1312に進む。
ステップS1312では、当否抽選モードが低確率モードであってサポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップS1312にて否定判定をした場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。ステップS1312にて肯定判定をした場合には、ステップS1313にて遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS1314にて高頻度サポートフラグを消去する。続くステップS1315では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報である低頻度サポートコマンド(低頻度サポート設定情報)を、音声ランプ制御装置82への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1315にて設定された低頻度サポートコマンドは、通常処理(図17)におけるステップS701にて、音声ランプ制御装置82に送信される。音声ランプ制御装置82は低頻度サポートコマンドをそのまま表示制御装置212に送信する。表示制御装置212では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1316にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS1317では、ステップS1316の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1318にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1302にて肯定判定をし、ステップS1319に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、役物用表示部44における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合には、ステップS1320にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で役物用表示部44における絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1321では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1322に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1401にて電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物34aが開放されている場合にはステップS1402に進み、第2タイマエリアT2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマエリアT2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2の値が「0」である場合にはステップS1403に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS1404では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1405にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、サポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物34aが開放中でない場合にはステップS1401にて否定判定をし、ステップS1407に進む。ステップS1407では、第2タイマエリアT2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアT2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアT2が「0」である場合には、ステップS1408にて、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1409にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1410にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1411にて第2タイマエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1412にて第2タイマエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
<音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について>
次に、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の電気的構成について、図25のブロック図を参照して以下に説明する。
音声ランプ制御装置82に設けられた音声ランプ制御基板241には、MPU242が搭載されている。MPU242には、当該MPU242により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM243と、そのROM243内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM244と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。なお、MPU242に対してROM243及びRAM244が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。これは、他の制御装置のMPUにおいても同様である。
MPU242には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU242の入力側には主制御装置81が接続されている。主制御装置81からは、各種コマンドを受信する。MPU242の出力側には、既に説明したように、可変表示ユニット36に設けられた各保留ランプ部45〜47及び前扉枠14に設けられた表示ランプ部63やスピーカ部64が接続されているとともに、表示制御装置212が接続されている。
表示制御装置212は、プログラムROM253及びワークRAM254が複合的にチップ化されたMPU252と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)255と、キャラクタROM256と、ビデオRAM257とがそれぞれ搭載された表示制御基板251を備えている。
MPU252は、音声ランプ制御装置82から、各種コマンドを受信する。そして、それら受信したコマンドを解析し又は受信したコマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP255の制御(具体的にはVDP255に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM253は、MPU252により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。
ワークRAM254は、MPU252による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP255は、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP255はICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP255は、MPU252、ビデオRAM257等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM257に記憶させる画像データを、キャラクタROM256から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM256は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM256には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。
なお、キャラクタROM256を複数設け、各キャラクタROM256に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、前記プログラムROM253に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM256に記憶する構成とすることも可能である。
<音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212における保留予告に関する処理>
以下に保留予告にかかる処理について説明する。音声ランプ制御装置82では、主制御装置81から出力される入賞コマンドのうち、確変用入賞コマンド、通常用入賞コマンドを受信したことに基づいて保留予告の実行に対応したコマンドを表示制御装置212に対して出力する。表示制御装置212では、当該コマンドを受信することによって、保留予告の実行として、保留予告に対応した図柄の変動表示を行うよう図柄表示装置41を制御する。保留予告とは、大当たり当選となる変動表示の前に予め定められた変動表示を実行するものであり、その予め定められた変動表示が行われた場合にその後の変動表示にて大当たり当選となるか否かを遊技者に推測させるためのものである。例えば、保留予告として、非特定図柄によるリーチ表示が行われ、最終的に外れ結果が表示される表示が、確変大当たり当選となる前に実行されるもの等が設定されている。主制御装置81から入賞コマンドを受信した場合に音声ランプ制御装置82にて実行される入賞コマンド対応処理について説明した後に、その入賞コマンドに基づいて保留予告としての変動表示態様を決定する保留予告決定処理について説明する。
<音声ランプ制御装置82にて実行される入賞コマンド対応処理>
音声ランプ制御装置82にて実行される入賞コマンド対応処理について以下に説明する。入賞コマンド対応処理は、所定の周期(本実施形態では、2msec周期)で繰り返し起動される。入賞コマンド対応処理では、主制御装置81が送信した入賞コマンドを受信している場合に、その受信している入賞コマンドに含まれている情報に対応した処理を実行する。なお、詳細な説明は省略するが、本入賞コマンド対応処理にて、主制御装置81から入賞コマンドを受信していた場合、受信した入賞コマンドがいずれの作動口33,34への入賞に基づいたものであるかを特定し、上述した各ランプ部45,46を点灯させる制御が実行されるようになっている。
図26のフローチャートに示すように、入賞コマンド対応処理では、先ずステップS1501にて、確変用入賞コマンド又は通常用入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。ここで、音声ランプ制御装置82のMPU242では、コマンドの受信を主制御装置81から行うが、この受信したコマンドはRAM244のコマンド格納エリア259に一旦格納される。当該コマンド格納エリア259は、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。ステップS1501の判定に際しては、コマンド格納エリア259における今回の読み出し対象のエリアに確変用入賞コマンド又は通常用入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。なお、かかるコマンドの読み出しの構成は、以下のコマンドの読み出しにおいても同様である。
確変用入賞コマンド又は通常用入賞コマンドを受信している場合には、ステップS1502にてRAM244に設けられたコマンド受信回数カウンタエリア260の値を1インクリメントする。コマンド受信回数カウンタエリア260の値を1インクリメントしたらステップS1503に進み、コマンド受信回数カウンタエリア260の値が「1」であるか否かを判定する。コマンド受信回数カウンタエリア260の値が「1」でない場合、本入賞コマンド対応処理を終了する。
コマンド受信回数カウンタエリア260は、下作動口34への入賞に基づく大当たり当選に対応した保留情報が主制御装置81に記憶されている数を特定するために用いるカウンタである。そして、コマンド受信回数カウンタエリア260の値が「1」でない場合、すなわち、既に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合、確変用入賞コマンド又は通常用入賞コマンドを受信したとしてもステップS1503にて否定判定をし、保留予告を行う上での各種設定を行う大当たり対応設定処理を実行しないようにした。これにより、既に主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、下作動口34への新たな入賞に基づき取得した保留情報が大当たり当選に対応していたとしても、保留予告を行う上での各種設定は行われない。すなわち、コマンド受信回数カウンタエリア260の値が「0」である場合に確変用入賞コマンド又は通常用入賞コマンドを受信したことに基づいて、当該コマンドの情報に対して保留予告が実行され得るようになっている。
続くステップS1504にて、今回受信したコマンドに含まれる保留個数の情報を特定し、その特定した保留個数の情報をRAM244に設けられた個数情報カウンタエリア261に設定する。個数情報カウンタエリア261は、保留予告の実行の契機となる保留情報に対応した変動表示が行われるタイミングを特定するための計測手段である。
ステップS1504にて保留個数の情報を設定した後は、ステップS1505にて大当たり対応設定処理を実行した後に、本対応処理を終了する。
ここで、大当たり対応設定処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
大当たり対応設定処理では、先ずステップS1601にて、保留予告発生抽選処理を実行する。保留予告発生抽選処理では、RAM244の抽選用カウンタエリア263から保留予告発生抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、抽選用カウンタエリア263は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、入賞コマンド対応処理(図26)が起動される度に、すなわち約2msec周期で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、保留予告発生抽選処理では、ROM243の抽選用テーブル記憶エリア265(予告抽選用情報群記憶手段)に記憶されている抽選用テーブル(予告抽選用情報群)を参照して、上記読み出した保留予告発生抽選用のカウンタ値が保留予告発生当選に対応しているか否かを判定する。保留予告発生当選となる確率は、任意であるが、本パチンコ機10では、大当たり対応設定処理の場合には7/10の確率で保留予告発生当選となるように抽選用テーブルが設定されている。
続くステップS1602では、上記ステップS1601における抽選処理の結果が、保留予告発生当選か否かを判定する。保留予告発生当選でない場合には、そのまま本設定処理を終了する。保留予告発生当選である場合には、ステップS1603に進む。
ステップS1603では、今回受信した保留コマンドが確変用入賞コマンドであるか否かを判定する。確率用入賞コマンドである場合には、ステップS1604にて、確変対応予告フラグを各種フラグ格納エリア262の予告フラグ格納エリアにセットする。ステップS1603にて受信した入賞コマンドが確変用入賞コマンドでない場合、すなわち、受信した入賞コマンドが通常用入賞コマンドであった場合、ステップS1605にて、通常対応予告フラグを各種フラグ格納エリア262の予告フラグ格納エリアにセットする。各予告フラグは、表示制御装置212に出力する予告コマンドを決定する上で用いられるフラグである。
続くステップS1606にて、RAM244の各種フラグ格納エリア262の予告条件成立フラグ格納エリアに予告条件成立フラグを格納する。予告条件成立フラグは、確変対応予告フラグ又は通常対応予告フラグのいずれかがセットされていることを音声ランプ制御装置82にて特定するために用いられるフラグである。
保留コマンド対応処理(図26)の説明に戻り、ステップS1501にて、確変対応保留コマンド及び通常対応保留コマンドの両方を受信していないと判定した場合には、そのまま本対応処理を終了する。つまり、保留コマンド対応処理では、複数種類設定された保留コマンドのうち、確変対応保留コマンド又は通常対応保留コマンドを受信している場合には保留予告を行うための設定が行われ得るが、上側又は下側入賞コマンドを受信している場合には保留予告を行うための設定が行われない。したがって、本パチンコ機10では、保留予告の設定が行われる場合として、下作動口34への入賞に基づき大当たり当選に対応した保留情報が取得された場合に限られている。
<変動表示制御処理>
音声ランプ制御装置82にて実行される変動表示制御処理について以下に説明する。変動表示制御処理は、入賞コマンド対応処理(図26)が実行された後に起動されるものである。そして、変動表示制御処理では、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信している場合に、音声ランプ制御装置82による表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御と、表示制御装置212による図柄表示装置41の制御と、を同期させるための予告コマンドを決定する。また、変動表示制御処理では、保留予告を行うための設定が行われたことに伴って、変動表示態様を適宜修正する処理を実行する。
図28のフローチャートに示すように、ステップS1701にて、1遊技回の実行中であるか否かを判定する。詳細な説明は省略するが、音声ランプ制御装置82では、主制御装置81にて決定された1遊技回の期間としての変動表示時間を特定した場合に、その変動表示時間に対応した値をタイマカウンタにセットするようになっている。そのタイマカウンタは所定周期にて減算されるようになっており、音声ランプ制御装置82では、そのタイマカウンタの値から1遊技回の実行中であるかを特定するとともに、1遊技回の実行中である場合にはそのタイマカウンタの値を用いて表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御を実行するようになっている。
1遊技回の実行中でない場合にはステップS1702にて、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。変動用コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動用コマンドを受信している場合には、ステップS1703にて変動開始用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS1704にて、主制御装置81から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS1705にて変動中用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS1706にて変動終了用処理を実行した後に、本変動表示制御処理を終了する。
以下、ステップS1703の変動開始用処理、ステップS1705の変動中用処理及びステップS1706の変動終了用処理について、詳細に説明する。
<変動開始用処理>
先ずステップS1703の変動開始用処理について説明する。変動開始用処理は、主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信したことに基づき、表示制御装置212に出力する予告コマンドを決定する処理である。
図29のフローチャートに示すように、ステップS1801にて、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドからリーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報を特定する。また、既に説明したように主制御装置81は変動用コマンドを送信する場合には種別コマンドも送信する。ステップS1801では、今回受信した変動用コマンドとともに受信している種別コマンドを読み出し、当該コマンドから、確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報又は外れ結果の情報といった遊技結果の情報を特定する。そして、ステップS1801では、上記特定した情報から、大当たり当選の有無の情報、大当たり当選である場合には大当たり種別の情報、大当たり非当選である場合にはリーチ発生の有無の情報、及び変動表示時間の情報を把握し、その把握した情報をMPU242のレジスタに記憶する。
続くステップS1802では、RAM244に設けられた外れカウンタエリア268の値と、上述した個数情報カウンタエリア261の値を1ディクリメントする。なお、各カウンタエリア261,268の値が既に0である場合には、その状態を維持するようになっている。詳細には後述するが、本パチンコ機10では、保留予告の1種として、通常大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合、当該保留情報に対応した遊技回となるまで通常大当たりに対応した非特定図柄(偶数図柄)にてリーチ演出が実行されにくいようになっている。外れカウンタエリア268は、非特定図柄にてリーチ演出が実行されたタイミングを特定する上で用いられる。
ステップS1802の処理を実行したらステップS1803に進み、ステップS1801にてレジスタに記憶した情報から今回の遊技回にて大当たりが発生するか否かを特定する。大当たりが発生する遊技回でない場合、ステップS1804に進み、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理を実行し、大当たりが発生する遊技回である場合、ステップS1805に進み、大当たりに対応した予告コマンド設定処理を実行する。各予告コマンド設定処理を実行したら本変動開始用処理を終了する。
ステップS1804の大当たりに対応していない予告コマンド設定処理について説明する。
図30のフローチャートに示すように、ステップS1901にて予告条件成立フラグ(大当たり対応設定処理のステップS1606にてセットされるフラグ)が予告条件成立フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定する。ステップS1901にて予告条件成立フラグがセットされていない場合、ステップS1902に進み、MPU242のレジスタの情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定する。
リーチ発生に対応した情報であった場合、ステップS1903に進み、リーチ種別抽選処理を実行する。リーチ種別抽選処理では、RAM244のリーチ種別用カウンタエリア270からリーチ種別抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、リーチ種別用カウンタエリア270は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、所定周期(例えば、2msec周期)で1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、リーチ種別抽選処理では、ROM243のリーチ種別用テーブル記憶エリア271(リーチ種別用情報群記憶手段)に記憶されている抽選用テーブル(リーチ種別抽選用情報群)を参照して、上記読み出したリーチ種別抽選用のカウンタ値が特定図柄によるリーチ演出に対応しているか非特定図柄によるリーチ演出に対応しているかを判定する。リーチ種別抽選による振り分けは任意であるが、本パチンコ機10では、特定図柄によるリーチ演出が発生する割合と非特定図柄に対応したリーチ演出が発生する割合とが同等となるように抽選用テーブルが設定されている。以下、説明の便宜上、特定図柄によるリーチ表示が行われ、最終的に外れ結果が表示されるリーチ演出を確変外れリーチという。また、非特定図柄によるリーチ表示が行われ、最終的に外れ結果が表示されるリーチ演出を通常外れリーチという。さらには、特定図柄を確変図柄ともいい、非特定図柄を通常図柄ともいう。
リーチ種別抽選処理を実行したらステップS1904に進み、リーチ種別抽選処理の結果が確変外れリーチであるか否かを判定する。確変外れリーチであった場合、ステップS1905に進み、確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理を実行する。当該予告コマンド設定処理では、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273(予告用情報群記憶手段)に記憶されている確変外れリーチに対応した予告コマンド用テーブル(予告用情報群)を参照して、所定の予告コマンドを設定するようになっている。具体的には、音声ランプ制御装置82では、MPU242のレジスタに記憶されている変動表示時間の情報に対応した予告コマンド用テーブルからいずれかの予告コマンドを設定するようになっている。設定された予告コマンドは受信した変動用コマンドに合わせて表示制御装置212に出力される。表示制御装置212は、受信した予告コマンドと変動用コマンドとからリーチ表示とするタイミング等を把握するようになっている。
また、音声ランプ制御装置82のROM243には、表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムを記憶した制御プログラム用テーブル記憶エリア274(制御用情報群記憶手段)が設定されている。制御プログラム用テーブル記憶エリア274には、予告コマンドのアドレス情報に対応付けて表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムの情報が記憶されている。そして、予告コマンドのアドレス情報に対応した制御プログラム用テーブル記憶エリア274のアドレス情報をMPU242のレジスタに記憶し、その記憶したアドレス情報に対応した制御プログラムを用いて表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御を実行するようになっている。
設定した予告コマンドのアドレス情報と表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムの情報とを対応付けたことにより、音声ランプ制御装置82による表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御と、表示制御装置212による図柄表示装置41の制御と、が同期する構成を実現している。また、予告コマンドには図柄の変動表示を行う場合のおおよその変動態様の情報が含まれている。確変外れリーチに対応した予告コマンドテーブルから予告コマンドが設定された場合、表示制御装置212では、その予告コマンドから確変外れリーチを実行する遊技回であることが特定できるようになっている。
表示ランプ部63及びスピーカ部64の表示態様について説明を補足する。本パチンコ機10では、リーチ表示となる遊技回において、リーチ表示となる前に対応した表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンと、リーチ表示となった後に対応した表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンと、が設定されている。表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンを決定することは、表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンをリーチ表示となる前に対応したものと、リーチ表示となった後に対応したものとに切り換えるタイミングを決定しているともいえる。
ステップS1904にて確変外れリーチでない場合、通常外れリーチとなることを意味するため、ステップS1906に進み、外れカウンタエリア268に「3」をセットする。上述したように、外れカウンタエリア268は変動開始用処理が実行される毎に1ディクリメントされるようになっている。すなわち、音声ランプ制御装置82は、外れカウンタエリア268の値から通常外れリーチが発生してから3回以上が経過しているか否かを特定できる。
続くステップS1907では、通常外れリーチに対応した予告コマンド設定処理を実行する。通常外れリーチに対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている通常外れリーチに対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、上述した確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、設定した予告コマンドのアドレス情報から通常外れリーチとなる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。また、表示制御装置212では、通常外れリーチに対応した予告コマンドを受信した場合、通常外れリーチが発生する変動表示を実行するように図柄表示装置41を制御する。
ステップS1902にてMPU242のレジスタにリーチ発生に対応した情報が記憶されていない場合、ステップS1908に進み、外れに対応した予告コマンド設定処理を実行する。外れに対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている外れに対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、上述した確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、設定した予告コマンドのアドレス情報から外れとなる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。また、表示制御装置212では、外れに対応した予告コマンドを受信した場合、リーチが発生しない変動表示が実行されるように図柄表示装置41を制御する。
ステップS1901にて予告条件成立フラグがセットされている場合、ステップS1909に進み、予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理を実行する。当該設定処理が実行されることにより、保留予告に対応した演出が実行されるようになっている。以下、予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理について説明する。
図31のフローチャートに示すように、予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理では、ステップS2001にて確変対応予告フラグがセットされているか否かを判定する。確変対応予告フラグが設定されている場合、ステップS2002に進み、MPU242のレジスタに記憶されている情報がリーチ発生に対応したものであるか否かを判定する。
リーチ発生に対応した情報であった場合、ステップS2003に進み、保留予告実行フラグを各種フラグ格納エリア262に設けられた保留予告実行フラグ格納エリアにセットする。
続くステップS2004にて、確変保留予告に対応した予告コマンドを設定する。確変保留予告に対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている確変保留予告に対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、上述した確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、設定した予告コマンドのアドレス情報から確変保留予告となる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。また、表示制御装置212は、確変保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、確変保留予告に対応した変動表示として通常外れリーチとなる変動表示を実行するよう図柄表示装置41を制御する。
ステップS2002にて、リーチ発生に対応した情報がレジスタに記憶されていなかった場合、ステップS2005に進み、個数情報カウンタエリア261の値が「1」か否かを判定する。個数情報カウンタエリア261の値が1か否かとは、今回予告コマンドを設定する遊技回の次の遊技回にて大当たり当選となるか否かを判定している。個数情報カウンタエリア261の値が「1」である場合、ステップS2006に進み、保留予告実行フラグがセットされているか否かを判定する(ステップS2003にてセットされるフラグ)。上述したように、保留予告実行フラグは確変保留予告に対応した予告コマンドがセットされる場合にセットされるフラグである。保留予告実行フラグがセットされているかを判定することにより、既に確変保留予告に対応した変動表示として通常外れリーチとなる変動表示が実行されているかを判定できる。
ステップS2005にて、個数情報カウンタエリア261の値が「1」でない場合、又は、ステップS2006にて保留予告実行フラグがセットされていた場合、ステップS2007に進み、外れに対応した予告コマンド設定処理を実行する。本外れに対応した予告コマンド設定処理は、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理のステップS1909にて説明したのものと同様であるため説明を省略する。
ステップS2006にて保留予告コマンド実行フラグがセットされていなかった場合、ステップS2008に進み、短縮予告に対応した予告コマンド設定処理を実行する。短縮予告に対応した予告コマンドを設定した場合の発光パターン及びスピーカ部64の制御プログラムの決定について説明する。リーチ発生に対応していない遊技回において、主制御装置81にて決定された変動表示時間にて通常外れリーチを発生させるための表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンを導出する。
本パチンコ機10では、リーチ発生に対応していない遊技回の変動表示時間として、5.5秒と10.5秒とが設定されている。そして、リーチ表示に対応した変動表示時間はリーチ表示に対応していない変動表示時間よりも長くなっている(少なくとも10.5秒よりも長い)。
上述したように、リーチ表示になるタイミングの経過前と経過後とにて、表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンが変化するようになっている。また、表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのパターンとして、遊技回が開始されてから10秒が経過した場合にリーチ表示となり、リーチ表示となってから3.5秒が経過した場合に遊技回が終了するものに対応したものが記憶されている。そして、表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンのうち、リーチ表示となる前の制御プログラムを短縮するようになっている。例えば、設定されていた変動表示時間が5.5秒である場合には、変動表示時間が13.5秒の遊技回が開始されてから8秒が経過した状態から表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御を開始する。これにより、変動表示時間が5.5秒である場合には、2秒が経過したタイミングにて表示ランプ部63の発光パターン及びスピーカ部64の出力パターンがリーチ表示となった場合に対応したものに変化するようになっている。これにより、リーチ発生に対応していない遊技回において、リーチ表示とすることが可能となる。
表示制御装置212では、短縮予告に対応した予告コマンドを受信した場合、予め定められた図柄の変動表示の一部を短縮することによって、主制御装置81にてリーチ発生に対応していない変動表示時間が設定された遊技回において、リーチ表示とするように図柄表示装置41における変動表示態様を導出するようになっている。
ステップS2001にて確変対応予告フラグがセットされていない場合、ステップS2009に進み、MPU242のレジスタに記憶されている情報がリーチ発生に対応したものであるか否かを判定する。リーチ発生に対応した情報が記憶されている場合、ステップS2010に進み、上述した外れカウンタエリア268の値が「0」であるか否かを判定する。
外れカウンタエリア268の値が「0」である場合、ステップS2011に進み、上述した確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理を実行する。また、ステップS2011にて確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理を実行した場合、MPU242のレジスタに条件成立情報が記憶される。補足すると、確変外れリーチに対応した予告コマンドは、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理におけるステップS1905でも出力される。条件成立情報は、ステップS1905及びステップS2011のうち、いずれの予告コマンド設定処理が実行されたかを遊技回の中途において特定するためのものである。条件成立情報が記憶されることにより、予告条件成立フラグがセットされている状況下において表示態様が決定されたことが特定可能となっている。条件成立情報は、その遊技回が終了したタイミングにてクリアされるようになっている。
ステップS2010にて外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合、ステップS2012に進み、外れカウンタエリア268の値を1ディクリメントした後にステップS2013にて通常連続保留予告に対応した予告コマンド設定処理を実行する。詳細には後述するが、表示制御装置212では、通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、一の変動用コマンド及び予告コマンドの組み合わせに対して2回(複数回)の外れ変動表示を繰り返す連続演出を実行するようになっている。以下、一の遊技回にて複数回の図柄の変動表示が行われる変動表示態様を連続演出ともいう。
本パチンコ機10では、通常対応予告フラグがセットされた場合、そのセットの後に通常外れリーチに対応した予告コマンドがセットされることがなく、図柄表示装置41にて通常外れリーチが実行されないようになっている。これにより、確変対応予告フラグがセットされている場合の保留予告と、通常対応予告フラグがセットされている場合の保留予告とを明確化できる。
また、通常対応予告フラグにおいて外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合、その遊技回となる3回前までに通常外れリーチが実行されていることとなる。この場合、ステップS2013にて一の遊技回に2回(複数回)の外れ変動表示を実行する通常連続保留予告に対応した予告コマンド設定処理が実行される。通常連続保留予告に対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている通常連続保留予告に対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、上述した確変外れリーチに対応した予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせ、一遊技回にて複数回の外れ変動表示を実行する場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが、音声ランプ制御装置82にて決定されるようになっている。通常連続保留予告に対応した予告コマンドには1の遊技回にて複数回の変動表示を行う場合の各変動表示が終了するタイミングの情報が含まれており、表示制御装置212では、通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、一遊技回にて2回(複数回)の図柄の変動表示を実行するように図柄表示装置41を制御するようになっている。
また、通常連続保留予告に対応した予告コマンドがセットされた場合、一遊技回にて2回の外れ変動表示が実行されたものとしてステップS2012にて外れカウンタエリア268の値を1ディクリメントしている。すなわち、変動開始用処理のステップS1802及び本予告コマンド設定処理におけるステップS2012にてそれぞれ外れカウンタエリア268の値が1ディクリメントされる。これにより、1遊技回にて2回の外れ変動表示が行われた場合に、2回変動表示が実行されたものとして外れカウンタエリア268の値を合計2ディクリメントすることが可能となる。
ステップS2009にてリーチ発生に対応した情報がレジスタに記憶されていない場合、ステップS2014に進み、上述した外れに対応した予告コマンド設定処理を実行する。
ステップS2004、ステップS2007、ステップS2008、ステップS2011、ステップS2013又はステップS2014のいずれかにて予告コマンドをセットしたら本予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理を終了する。
大当たりに対応していない予告コマンド設定処理の説明に戻り、ステップS1905、ステップS1907、ステップS1908の処理又は予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理(ステップS1909)を実行した場合、ステップS1910に進み、ステップS1905、ステップS1907、ステップS1908又はステップS1909にてセットした予告コマンドを表示制御装置212に出力するコマンド出力処理を実行して本大当たりに対応していない予告コマンド設定処理を終了する。
次に、変動開始用処理のステップS1803にて大当たりに対応した情報がレジスタに記憶されている場合にステップS1805にて実行される大当たりに対応した予告コマンド設定処理について説明する。
図32のフローチャートに示すように、ステップS2101にてMPU242のレジスタに記憶されている大当たりの情報が確変大当たりに対応しているか否かを判定する。確変大当たりに対応している情報である場合、ステップS2102に進み、確変対応予告フラグが予告フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定する。
ステップS2102にて確変大当たり対応予告フラグがセットされている場合、ステップS2103に進み、連続演出抽選処理を実行する。連続演出抽選処理では、RAM244の連続演出抽選用カウンタエリア278から連続演出抽選用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、連続演出抽選用カウンタエリア278は「0〜99」のカウンタ値を格納可能に構成されており、所定周期(例えば、2msec周期)でカウンタ値が1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、連続演出抽選処理では、ROM243の連続演出用テーブル記憶エリア280(連続演出用情報群記憶手段)に記憶されている連続演出抽選用テーブル(連続演出抽選用情報群)を参照して、上記読み出した連続演出抽選用のカウンタ値が連続演出抽選当選に対応しているかを判定する。連続演出抽選に当選する確率は任意であるが、本パチンコ機10では、連続演出抽選に当選する確率が約50%となるように抽選用テーブルが設定されている。
ステップS2104にて連続演出抽選に当選している場合、ステップS2105に進み、確変連続大当たりに対応した予告コマンド設定処理を実行する。確変連続大当たりに対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている確変連続大当たりに対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理にて説明した各予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、セットされた予告コマンドのアドレス情報から確変連続大当たりとなる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。
また、セットされた予告コマンドは表示制御装置212に出力されるようになっている(本予告コマンド設定処理におけるステップS2111にて出力される)。表示制御装置212では、確変連続大当たりに対応した予告コマンドを受信した場合、連続演出が発生する変動表示が実行されるように図柄表示装置41を制御する。表示制御装置212では、当該コマンドを受信した場合、連続演出として一の遊技回において、通常外れリーチとなる変動表示を実行した後に、同一の数字が付された確変図柄が一直線上に成立する確変大当たりに対応した変動表示を実行するようになっている。これは、保留予告として確変大当たり当選に対応した図柄が停止表示される前に通常外れリーチが図柄表示装置41に表示される頻度を高くするための工夫である。
ステップS2102にて確変対応予告フラグがセットされていない場合、又は、ステップS2104にて連続演出抽選に当選していない場合、ステップS2106に進み、確変大当たりに対応した予告コマンド設定処理を実行する。確変大当たりに対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている確変大当たりに対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理にて説明した各予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、設定した予告コマンドのアドレス情報から確変大当たりとなる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。また、表示制御装置212は、確変大当たりに対応した予告コマンドを受信した場合、確変大当たりに対応した変動表示が実行されるように図柄表示装置41を制御する。
一方、ステップS2101にて、記憶されている情報が確変大当たりに対応していない場合、すなわち、通常大当たりに対応している場合、ステップS2107にて、通常対応予告フラグが予告フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定する。
ステップS2107にて通常対応予告フラグがセットされている場合、ステップS2108に進み、上述した外れカウンタエリア268の値が「0」であるかを判定する。外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合、ステップS2109に進み、通常連続大当たりに対応した予告コマンド設定処理を実行する。通常連続大当たりに対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている通常連続大当たりに対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理にて説明した各予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、設定した予告コマンドのアドレス情報から通常連続大当たりとなる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。
また、表示制御装置212は、通常連続大当たりに対応した予告コマンドを受信した場合、連続演出が発生する変動表示が実行されるように図柄表示装置41を制御する。通常連続大当たりに対応した予告コマンドには一の遊技回にて複数回の変動表示を行う場合の各変動表示を終了させるタイミングの情報が含まれている。表示制御装置212は、当該コマンドを受信した場合、一の遊技回において、複数回の外れに対応した図柄が停止表示される変動表示を実行した後に、同一の数字が付された通常図柄が一直線上に成立する通常大当たりに対応した変動表示が実行されるように図柄表示装置41を制御する。
上述したように本パチンコ機10では、通常対応予告フラグがセットされている場合、通常大当たり発生となる遊技回より複数回前の変動表示において通常外れリーチが発生しにくくなっている。通常外れリーチが発生した場合、外れカウンタエリア268に値がセットされ、何回前の変動表示にて通常外れリーチが発生したかを音声ランプ制御装置82にて把握できるようになっている。そして、外れカウンタエリア268が「0」でない場合には、通常連続大当たりに対応した予告コマンドをセットする。これは、複数回の外れに対応した遊技回が終了した後に通常大当たりに対応した変動表示が実行されたように遊技者に認識させ、通常大当たりに対応した変動表示が実行される複数回前の遊技回において通常外れリーチが発生していないように遊技者に印象付けるための工夫である。
ステップS2107にて通常対応予告フラグがセットされていない場合、又は、ステップS2108にて外れカウンタエリア268の値が「0」である場合、ステップS2110に進み、通常大当たりに対応した予告コマンド設定処理を実行する。通常大当たりに対応した予告コマンド設定処理は、ROM243の予告コマンド用テーブル記憶エリア273に記憶されている通常大当たりに対応した予告コマンド用テーブルを参照する点を除き、大当たりに対応していない予告コマンド設定処理にて説明した各予告コマンド設定処理と同様のため説明を省略する。本予告コマンド設定処理の実行に合わせて音声ランプ制御装置82にて、設定した予告コマンドのアドレス情報から通常大当たりとなる場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが決定されるようになっている。また、表示制御装置212では、通常大当たりに対応した予告コマンドを受信した場合、同一の数字が付された通常図柄が一直線上に成立する通常大当たりに対応した変動表示が実行されるよう図柄表示装置41を制御する。
ステップS2105、ステップS2106、ステップS2109、又は、ステップS2110のいずれかにて予告コマンドをセットした場合、ステップS2111に進み、そのセットした予告コマンドを表示制御装置212に出力して本大当たりに対応した予告コマンド設定処理を終了する。
出力した予告コマンドの情報はMPU242のレジスタに記憶されるようになっており、いずれの予告コマンドを出力したかを遊技回の中途において音声ランプ制御装置82にて特定できる。なお、その予告コマンドの情報は、遊技回が終了したタイミングにてクリアされるようになっている。
<変動中用処理>
次に、ステップS1705の変動中用処理について説明する。変動中用処理は、変動表示を実行している場合において、予告条件成立フラグがセットされたことに基づいて、その遊技回における変動表示の内容を切り換えるために実行される処理である。変動中用処理が実行されることにより、予告条件成立フラグがセットされたことを早い段階にて反映することが可能となっており、保留予告に対応した演出が実行される機会を増やすことが可能となっている。
図33のフローチャートに示すように、ステップS2201にて大当たり発生に対応した遊技回であるか否かを判定する。すなわち、MPU242のレジスタに大当たりに対応した情報が記憶されているかを判定する。大当たりに対応した情報が記憶されていない場合、ステップS2202に進み、MPU242のレジスタにリーチ発生に対応した情報が記憶されているかを判定する。
リーチ発生に対応した情報が記憶されている場合、ステップS2203に進み、今回の遊技回が予告条件成立に対応した遊技回であるか否かを判定する。具体的には、今回の遊技回にて表示制御装置212に出力した予告コマンドの種類から条件成立フラグがセットされている状況下にて表示態様が決定されているか否かを判定するものであり、出力した予告コマンドが確変保留予告、又は、通常連続保留予告に対応したものであるかを判定する。
また、出力した予告コマンドが確変外れリーチに対応したものであった場合には、上述した条件成立情報がレジスタに記憶されているかを判定し、当該情報が記憶されている場合に予告条件成立に対応した遊技回であると特定する。すなわち、予告条件成立フラグがセットされている状況下にて出力した予告コマンドであるかをレジスタの情報から特定する。そして、ステップS2203では、確変保留予告、通常連続保留予告に対応した予告コマンドが出力された遊技回、及び、確変外れリーチに対応した予告コマンドが出力されレジスタに条件成立情報が記憶されている遊技回において肯定判定するようになっている。
ステップS2203にて予告コマンド又はレジスタの情報から予告条件成立に対応した遊技回であると判定しなかった場合、ステップS2204に進み、予告条件成立フラグが予告条件成立フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定する。ステップS2203にて否定判定し、ステップS2204にて予告条件成立フラグがセットされている場合には、その遊技回の実行中にて予告条件成立フラグがセットされたことを示すため、ステップS2205〜ステップS2209の変動表示内容切換処理を実行する。
また、ステップS2201にて大当たり発生に対応した情報がレジスタに記憶されている場合、ステップS2202にてリーチ発生に対応した情報がレジスタに記憶されていない場合、ステップS2203にて予告条件成立に対応した遊技回であると判定した場合、又は、ステップS2204にて予告条件成立フラグがセットされていない場合、ステップS2205〜ステップS2209の変動表示内容切換処理を実行することなく、本変動中用処理を終了する。
ステップS2205〜ステップS2209の変動表示内容切換処理について説明する。ステップS2205では、確変対応予告フラグが予告フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定する。確変対応予告フラグがセットされている場合、ステップS2206に進み、確変外れリーチに対応した遊技回であるかを判定する。確変外れリーチに対応した遊技回である場合にはステップS2207にて確変外れリーチ切換処理を実行した後に本変動中用処理を終了し、確変外れリーチに対応した遊技回でない場合にはステップS2207の確変外れリーチ切換処理を実行することなく本変動中用処理を終了する。
一方、ステップS2205にて確変対応予告フラグがセットされていない場合、すなわち、通常対応予告フラグがセットされている場合、ステップS2208に進み、通常外れリーチに対応した遊技回であるかを判定する。通常外れリーチに対応した遊技回である場合にはステップS2209にて通常外れリーチ切換処理を実行した後に本変動中用処理を終了し、通常外れリーチに対応した遊技回でない場合にはステップS2209の通常外れリーチ切換処理を実行することなく本変動中用処理を終了する。
以下に各外れリーチ切換処理について説明する。先に確変外れリーチ切換処理について説明し、その後に通常外れリーチ切換処理について説明する。
確変外れリーチ切換処理について図34のフローチャートを用いて説明する。確変外れリーチ切換処理では、確変外れリーチとなる遊技回において予告条件成立フラグがセットされたことに基づいて確変外れリーチが発生しないようにするための処理が実行される。
ここで、確変外れリーチ切換処理の説明に先立ち図柄表示装置41において図柄の変動表示が行われる場合の態様について説明する。本パチンコ機10では、最初に上図柄列Z1、中図柄列Z2及び下図柄列Z3の全ての図柄列において表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上、不能又は難しくなるように低識別状態としての高速変動表示(又は第1速度表示)が行われる。その後、変動開始から第1期間が経過することで、先ず上図柄列Z1について、当該上図柄列Z1における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から高識別状態としての低速変動表示(又は第1速度表示よりも遅い第2速度表示)に切り換えられ、上図柄列Z1における変動表示が停止される。また、変動開始から第2期間が経過した場合には、下図柄列Z3について、当該下図柄列Z3における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられ、下図柄列Z3における変動表示が停止される。また、変動開始から第3期間が経過した場合には、中図柄列Z2において、当該中図柄列Z2における表示画面G内に表示されている各図柄の識別が外観上容易なものとなるように高速変動表示から低速変動表示に切り換えられる。そして、第3期間が経過してから所定期間が経過した後に中図柄列Z2が停止表示される。
ステップS2301では、第1期間が経過しているか否かを判定する。第1期間は、変動開始用処理にて把握した変動表示時間の情報と、設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのアドレス情報(制御プログラム用テーブル記憶エリア274のアドレス情報)との組み合わせから一義的に導出されるものである。詳細には、ROM243の期間対応テーブル記憶エリア282(期間情報群記憶手段)に第1期間に対応した期間対応テーブル(期間情報群)が記憶されており、当該期間対応テーブルから遊技回が開始されてからいずれの期間までが第1期間に対応しているかを特定するようになっている。
なお、MPU242では、RAM244に設けられた経過時間計測手段(又は経過期間計測手段)としての経過時間カウンタエリアを用いてその遊技回の開始からの時間を計測している。詳細には、変動表示が開始された場合には、所定の周期(例えば、2msec)で経過時間カウンタエリアの加算処理が実行される。この値を用いて第1期間が経過しているか否かの判定を行う。以下、各期間の判定にはこの経過時間カウンタエリアを用いるものとする。
ステップS2301にて第1期間が経過していない場合、ステップS2302に進み、確変第1切換コマンド設定処理を実行する。確変第1切換コマンド設定処理では、修正用テーブル記憶エリア285(修正用情報群記憶手段)に記憶されている確変第1切換コマンドをセットする。当該コマンドは表示制御装置212に出力されるようになっており(本処理におけるステップS2308にて出力される)、表示制御装置212では、当該コマンドを受信した場合、確変外れリーチではなく、通常外れリーチを実行するようその遊技回における変動表示の内容を切り換えるようになっている。確変第1切換コマンドがセットされた場合、音声ランプ制御装置82による表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムは変更されないようになっており、確変第1切換コマンドがセットされた場合、図柄表示装置41における図柄の変動表示態様が変更されるようになっている。すなわち、MPU242は、第1切換コマンドをセットする場合、当初設定されている変動表示時間を変更しないようになっている。
ステップS2301にて第1期間が経過している場合、ステップS2303に進み、第2期間が経過しているか否かを判定する。第2期間は、図柄表示装置41の中,下図柄列Z2,Z3において変動表示されている図柄が高速変動中である期間に対応しており、変動開始用処理にて把握した変動表示時間と、設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのアドレス情報との組み合わせから一義的に導出されるものである。詳細には、ROM243の期間対応テーブル記憶エリア282に第2期間に対応した期間対応テーブルが記憶されており、当該期間対応テーブルから遊技回が開始されてからいずれの期間までが第2期間に対応しているかを特定するようになっている。
ステップS2303にて第2期間が経過していない場合、ステップS2304に進み、第2切換コマンド設定処理を実行する。第2切換コマンド設定処理では、修正用テーブル記憶エリア285に記憶されている第2切換用テーブル(修正用情報群)を参照して第2切換コマンドをセットする。第2切換用テーブルには、設定されている変動表示時間の情報と設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのアドレス情報との組み合わせに対応付けられて第2切換コマンドが記憶されている。これにより、MPU242は、変動表示時間の情報と制御プログラムのアドレス情報との組み合わせから第2切換コマンドを一義的に決定できる。すなわち、MPU242は、第2切換コマンドをセットする場合、当初設定されている変動表示時間を変更しないようになっている。第2切換コマンドは表示制御装置212に出力されるようになっており、表示制御装置212は、第2切換コマンドを受信した場合、第2期間が経過したタイミングからその遊技回が終了するまでの期間における図柄表示装置41の表示態様を切り換えるようになっている。
音声ランプ制御装置82では、第2切換コマンドのセットに合わせて、その遊技回における表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムを切り換える。詳細には、制御プログラム用テーブル記憶エリア274に、既に設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムに対応付けられて第2期間が経過していない場合の表示ランプ部63及びスピーカ部64の切換用制御プログラムが記憶されており、その切換用制御プログラムを用いて第2期間が経過した後の表示ランプ部63及びスピーカ部64を制御するようになっている。具体的には、ステップS2304にて表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが変更された場合、その遊技回にてリーチ表示とならず、一の遊技回にて複数回の変動表示が実行されるものに表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが切り換えられる。
ステップS2303にて第2期間が経過している場合、ステップS2305に進み、第3期間が経過しているか否かを判定する。第3期間は、図柄表示装置41の中図柄列Z2において変動表示されている図柄が高速変動中である期間に対応しており、変動開始用処理にて把握した変動表示時間と、設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのアドレス情報と、の組み合わせから一義的に導出されるものである。詳細には、ROM243の期間対応テーブル記憶エリア282に第3期間に対応した期間対応テーブルが記憶されており、当該期間対応テーブルから遊技回が開始されてからいずれの期間までが第3期間に対応しているかを特定するようになっている。
ステップS2305にて第3期間が経過していない場合、ステップS2306にて切換可能遊技回であるか否かを判定する。切換可能遊技回である場合には、ステップS2307にて第3切換コマンド設定処理を実行する。ステップS2305にて第3期間が経過している場合、又は、ステップS2306にて切換可能遊技回でない場合、本確変外れリーチ切換処理を終了する。
切換可能遊技回とは、第3期間が経過してからその遊技回が終了するまでに、表示内容を切換可能な期間が残されている遊技回のことである。本パチンコ機10では、第3切換コマンドがセットされる前の状況下において(当初設定されている変動表示態様が)、スーパーリーチ表示となる遊技回が切換可能遊技回として設定されている。
第3切換コマンド設定処理では、修正用テーブル記憶エリア285に記憶されている第3切換用テーブル(修正用情報群)を参照して第3切換コマンドをセットする。第3切換コマンドは、設定されている変動表示時間の情報と設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのアドレス情報との組み合わせに対応付けられている。これにより、MPU242は、変動表示時間の情報と制御プログラムのアドレス情報との組み合わせから第3切換コマンドを一義的に決定できる。この場合、MPU242は、第3切換コマンドをセットする場合、当初設定されている変動表示時間を変更しないようになっている。
第3切換コマンドがセットされた場合、その遊技回における表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムが当該コマンドに対応したものに切り換えられる。詳細には、設定されている表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムのアドレス情報に対応付けられて表示ランプ部63及びスピーカ部64の切換用制御プログラムが制御プログラム用テーブル記憶エリア274に記憶されている。
具体的には、第3切換コマンドがセットされた場合、その遊技回にてスーパーリーチ表示とならないようにその遊技回の内容が切り換えられる。そして、スーパーリーチ表示とならない代わりに、外れに対応した図柄が停止表示される変動表示が、確変外れリーチの表示の後にその遊技回にて実行されるようになっており、第3期間が経過したタイミングからその遊技回が終了するまでの期間における表示ランプ部63及びスピーカ部64の表示態様が切り換えられるようになっている。第3切換コマンドは表示制御装置212に出力されるようになっており、表示制御装置212は、第3切換コマンドを受信した場合、第3期間が経過したタイミングからその遊技回が終了するまでの期間における図柄表示装置41の表示態様を切り換えるようになっている。
ステップS2302、ステップS2304、又はステップS2307のいずれかにて切換コマンドをセットした場合、ステップS2308に進み、セットした切換コマンドを表示制御装置212に出力して、本確変外れリーチ切換処理を終了する。本処理が実行されることにより、図柄表示装置41の表示内容が切り換えられるようになっている。
本確変外れリーチ切換処理が実行されることにより、確変外れリーチが実行される遊技回において、確変対応予告フラグがセットされた場合に、確変外れリーチが実行されないようにその遊技回における表示内容を変更できる。
通常外れリーチ切換処理について図35のフローチャートを用いて説明する。通常外れリーチ切換処理では、通常外れリーチとなる遊技回において予告条件成立フラグがセットされたことに基づいて通常外れリーチが発生しないようにするための処理を実行する。
ステップS2401では、上述した確変外れリーチ切換処理にて説明したものと同様に第1期間が経過しているか否かを判定する。第1期間が経過していない場合、ステップS2402にて通常第1切換コマンド設定処理を実行する。通常第1切換コマンド設定処理では、修正用テーブル記憶エリア285(修正用情報群記憶手段)に記憶されている通常第1切換コマンドをセットする。当該コマンドは表示制御装置212に出力されるようになっており(本処理におけるステップS2411にて出力される)、表示制御装置212では、当該コマンドを受信した場合、通常外れリーチではなく、確変外れリーチを実行するようその遊技回における変動表示の内容を切り換えるようになっている。具体的には、停止表示させる図柄を通常図柄から確変図柄に切り換えるようになっている。通常第1切換コマンドがセットされた場合、音声ランプ制御装置82による表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムは変更されないようになっている。すなわち、MPU242は、通常第1切換コマンドをセットする場合、当初設定されている変動表示時間を変更しないようになっている。続くステップS2403では、通常外れリーチに代えて、確変外れリーチが実行されるため、外れカウンタエリア268の値を1ディクリメントする。
ステップS2401にて第1期間が経過している場合、ステップS2404に進み、上述した確変外れリーチ切換処理にて説明したものと同様に第2期間が経過しているか否かを判定する。
ステップS2404にて第2期間が経過していない場合、ステップS2405に進み、上述した第2切換コマンド設定処理を実行する。続くステップS2406では、通常外れリーチに代えて、外れ変動表示が2回(複数回)に亘り実行されたものとして外れカウンタエリア268の値を2ディクリメントする。
ステップS2404にて第2期間が経過している場合、ステップS2407に進み、上述した確変外れリーチ切換処理にて説明したものと同様に第3期間が経過しているか否かを判定する。ステップS2407にて第3期間が経過していない場合、ステップS2408にて切換可能遊技回であるか否かを判定する。切換可能遊技回である場合には、ステップS2409にて上述した第3切換コマンド設定処理を実行する。続くステップS2410では、通常外れリーチの後に、外れ変動表示が実行されたものとして外れカウンタエリア268の値を1ディクリメントする。ステップS2407にて第3期間が経過している場合、又は、ステップS2408にて切換可能遊技回でない場合、本確変外れリーチ切換処理を終了する。
ステップS2403、ステップS2406、又はステップS2410のいずれかにて切換コマンドをセットした場合、ステップS2411に進み、セットした切換コマンドを表示制御装置212に出力して、本通常外れリーチ切換処理を終了する。本通常外れリーチ切換処理が実行されることにより、通常外れリーチが実行される遊技回において、通常対応予告フラグがセットされた場合に、通常外れリーチが実行されないようにその遊技回における表示内容を変更できる。
<変動終了用処理>
次に、ステップS1706の変動終了用処理について説明する。変動終了用処理は、変動終了コマンドを受信した場合に実行される処理である。
図36のフローチャートに示すように、ステップS2501にて受信した変動終了コマンドを表示制御装置212に出力する変動終了コマンド出力処理を実行する。表示制御装置212では、変動終了コマンドを受信することにより、図柄の変動表示を終了し、主制御装置81の抽選結果に対応した最終停止図柄を停止するよう図柄表示装置41を制御する。
続くステップS2502では、その遊技回が大当たりに対応した遊技回であるかを判定する。大当たりに対応していない遊技回である場合、本変動終了用処理を終了する。
一方、大当たりに対応した遊技回である場合にはステップS2503に進み、大当たり当選に対応した保留情報(主制御装置81にて記憶されている保留情報)の個数が1減ったものとしてコマンド受信回数カウンタエリア260の値を1ディクリメントする。
続くステップS2504にて予告条件成立フラグが予告条件成立フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定する。予告条件成立フラグがセットされている場合、ステップS2505にて各対応予告フラグ及び予告条件成立フラグのクリアとして、予告フラグ格納エリア、予告条件成立フラグ格納エリア及び保留予告実行フラグをクリアする。詳細には、各種フラグ格納エリア262におけるそれぞれのフラグに対応した格納エリアをクリアするようになっている。また、ステップS2505では、外れカウンタエリア268の値を「0」にクリアする。ステップS2505の処理を実行したら本変動終了用処理を終了する。
ステップS2504にて予告条件成立フラグがセットされていない場合、又は、ステップS2503にて各フラグ及びカウンタの値をクリアした場合、本変動終了用処理を終了する。
<図柄表示装置制御処理>
表示制御装置212によって所定周期(例えば0.2msec周期)にて実行される図柄表示装置制御処理について説明する。
図37のフローチャートに示すように、ステップS2601にて、図柄表示装置41にて1遊技回分の図柄の変動表示が実行されているか否かを判定する。1遊技回分の図柄の変動表示が行われていない場合にはステップS2602にて、(音声ランプ制御装置82を介して)主制御装置81から送信された変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。変動用コマンドを受信していない場合には、そのまま本変動表示制御処理を終了する。変動用コマンドを受信している場合には、ステップS2603にて表示側変動開始用処理を実行した後に、本図柄表示装置制御処理を終了する。
一方、1遊技回分の図柄の変動表示が行われている場合には、ステップS2604にて、音声ランプ制御装置82から送信された変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する。変動終了コマンドを受信していない場合には、ステップS2605にて表示側変動中用処理を実行した後に、本図柄表示装置制御処理を終了する。変動終了コマンドを受信している場合には、ステップS2606に進み、表示側変動終了用処理にて大当たりの発生の有無を教示する最終停止図柄(表示側変動開始用処理、表示側変動表示中用処理にて決定される停止図柄)を表示した後に、本図柄表示装置制御処理を終了する。
以下、ステップS2603の表示側変動開始用処理及びステップS2605の表示側変動中用処理について詳細に説明する。
<表示側変動開始用処理>
先ず、表示側変動開始用処理について説明する。表示側変動開始用処理では、音声ランプ制御装置82から受信した変動用コマンド及び予告コマンドに基づいて、その遊技回が終了する場合の最終停止図柄及びその遊技回から終了までにおける図柄の変動表示態様を決定する。
図38のフローチャートに示すように、ステップS2701では、受信した変動用コマンドからその遊技回における変動表示時間を把握するとともに、音声ランプ制御装置82から受信した予告コマンドの情報を把握する。そして、把握した情報をMPU252のレジスタに記憶する。上述したように、予告コマンドの情報からリーチ発生の有無や大当たり発生の有無等の情報が把握できるようになっている。
続くステップS2702では、予告カウンタ減算処理を実行する。当該処理では、ワークRAM254の予告カウンタ300の値を1ディクリメントする。上述したように、表示制御装置212では、音声ランプ制御装置82から確変保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合に保留予告として通常外れリーチを発生させる。さらに、表示制御装置212では、所定回数内の間に複数回の確変保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、同一の通常図柄にて通常外れリーチを発生させるように図柄表示装置41を制御する。予告カウンタ300は、音声ランプ制御装置82から確変保留予告に対応した予告コマンドを受信し、通常外れリーチを実行したタイミングを特定するために用いるカウンタである。なお、ステップS2702において、予告カウンタ300の値が既に「0」である場合には、その値を維持するようになっている。
続くステップS2703にて、受信した予告コマンドが大当たりに対応したものであるか否かを判定する。大当たりに対応していない予告コマンドであった場合、ステップS2704にて受信した予告コマンドが通常外れリーチ又は外れに対応したものであるか否かを判定する。受信した予告コマンドが通常外れリーチ又は外れに対応したものであった場合、ステップS2705に進み、第1変動表示態様設定処理を実行する。受信した予告コマンドが通常外れリーチ又は外れに対応した予告コマンドでなかった場合、ステップS2706に進み、第2変動表示態様設定処理を実行する。
一方、ステップS2703にて受信した予告コマンドが大当たりに対応したものであった場合、ステップS2707に進み、大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。
ステップS2705、ステップS2706又はステップS2707のいずれかにて変動表示態様設定処理を実行した場合、本表示側変動開始用処理を終了する。
以下に、各変動表示態様設定処理についてそれぞれ詳細に説明する。
先ず、大当たりに対応していない第1変動表示態様設定処理について説明する。図39のフローチャートに示すように、ステップS2801にて受信した予告コマンドが通常外れリーチに対応したものであったかを判定する。
ステップS2801にて通常外れリーチに対応した予告コマンドを受信していない場合、すなわち、外れに対応した予告コマンドを受信している場合、ステップS2802にて外れに対応した停止図柄決定処理を実行する。外れに対応した停止図柄決定処理では、その遊技回が終了する場合の最終停止図柄として、リーチ表示が形成されることがない停止図柄を決定する。詳細には、外れに対応した停止図柄決定処理では、ワークRAM254の停止図柄決定用カウンタエリア302から停止図柄決定用のカウンタ値(数値情報)を読み出す。ここで、停止図柄決定用カウンタエリア302は「0〜299」のカウンタ値を格納可能に構成されており、図柄表示装置制御処理(図37)が起動される度に、カウンタ値が1インクリメントされる構成となっているとともに、最大値に達した後「0」に初期化される構成となっている。そして、外れに対応した停止図柄設定処理では、プログラムROM253の停止図柄決定用テーブル記憶エリア305(停止図柄情報群記憶手段)に記憶されている外れに対応した停止図柄決定用テーブル(停止図柄情報群)を参照して、遊技回が終了する場合の停止図柄として外れに対応した停止図柄の情報(詳細には停止図柄に対応したアドレス情報)を決定するようになっている。そして決定した停止図柄の情報をワークRAM254の停止図柄情報記憶エリア306に記憶する。
外れに対応した停止図柄決定処理を実行したらステップS2803に進み、外れに対応した変動表示態様設定処理を実行する。変動表示態様設定処理にて図柄の変動表示が開始されてからステップS2802にて決定した停止図柄が最終停止表示されるまでの図柄の変動表示態様の情報が決定される。変動表示態様は、プログラムROM253に設けられた変動表示態様決定用テーブル記憶エリア307(変動表示態様情報群記憶手段)に記憶されている外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブル(変動表示態様情報群)を参照して決定される。詳細には、外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルのうち、ステップS2802にて決定した停止図柄の情報と、レジスタに記憶されている変動表示時間と、の組み合わせから詳細な変動表示態様の情報(詳細には、変動表示態様に対応したアドレス情報)を決定する。そして、決定した変動表示態様の情報をワークRAM254の変動表示態様記憶エリア308に記憶する。
MPU252では当該変動開始用処理とは異なる図示しない内部コマンドの出力処理にて、停止図柄の情報と変動表示態様の情報との組み合わせからVDP255に対して内部コマンドを生成し、今回設定された変動表示態様に対応した図柄の変動表示が行われるように、図柄表示装置41を駆動させる。詳細には、内部コマンドの出力処理は所定の周期(例えば、2msec)で繰り返し起動されるものであり、当該内部コマンドの出力処理では、設定された変動表示態様の情報に応じた内部コマンドを図柄の変動表示の開始からの経過時間に応じて生成し、その生成した内部コマンドをVDP255に出力する。VDP255では、その内部コマンドに応じて画像データをキャラクタROM256から読み出し、その読み出した画像データをビデオRAM257に書き込む。これにより、図柄表示装置41において、今回設定された変動表示態様に対応した図柄の変動表示が行われる。
なお、変動表示態様決定用テーブルに記憶されている変動表示態様の情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている変動表示態様の情報に対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出画像が表示される。
ステップS2801にて通常外れリーチに対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS2804に進み、通常外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行する。本停止図柄決定処理は、停止図柄決定用テーブル記憶エリア305のうち、通常外れリーチに対応した停止図柄決定用テーブルを参照する点を除き、外れに対応した停止図柄決定処理と同様のため説明を省略する。本停止図柄決定処理が実行されることにより、リーチ表示となるように、かつ、最終停止図柄が大当たりに対応した図柄の組み合わせとならないように、停止図柄の情報が決定される。
続くステップS2805にて外れリーチに対応した変動表示態様決定処理を実行する。本変動表示態様決定処理では、外れリーチに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルを参照する点を除き、外れに対応した変動表示態様設定処理と同様のため説明を省略する。本処理が実行されることにより、決定した停止図柄によってリーチ表示となるタイミングまでの図柄の変動表示態様の情報、リーチ表示となった後の図柄の変動表示態様及びノーマルリーチ表示、スーパーリーチ表示の情報等が決定される。
ステップS2803、又は、ステップS2805の処理を実行したら本第1変動表示態様設定処理を終了する。
次に、表示側変動開始用処理のステップS2706における第2変動表示態様設定処理について説明する。
図40のフローチャートに示すように、ステップS2901〜ステップS2904にて受信した予告コマンドが大当たりに対応していない予告コマンドのうちいずれの予告コマンドであるかを特定する。詳細には、ステップS2901にて通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信したか、ステップS2902にて確変外れリーチに対応した予告コマンドを受信したか、又は、ステップS2903にて短縮予告に対応した予告コマンドを受信したかをそれぞれ判定する。
ステップS2903にて短縮予告に対応した予告コマンドを受信していなかった場合、すなわち、確変保留予告に対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS2904に進み、予告カウンタ300の値が「0」であるかを判定する。予告カウンタ300の値が「0」である場合、ステップS2905に進み、上述した通常外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行する。続くステップS2906にて、決定した停止図柄の情報のうち上図柄列Z1及び下図柄列Z3に対応した停止図柄の情報をワークRAM254の保留予告用停止図柄情報記憶エリア309に記憶する停止図柄記憶処理を実行し、予告カウンタ300に「4」をセットする。続くステップS2907にて上述した外れリーチに対応した変動表示態様設定処理を実行する。ステップS2905及びステップS2907の処理が実行されることにより、遊技回が終了する場合の停止図柄の情報と、その最終停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報と、が決定される。
一方、ステップS2904にて予告カウンタ300の値が「0」でない場合、ステップS2908に進み、停止図柄読込処理を実行する。停止図柄読込処理では、ステップS2906にて記憶した上図柄列Z1及び下図柄列Z3の停止図柄の情報を読み込む。続くステップS2909にて中図柄列停止図柄決定処理を実行する。中図柄列停止図柄決定処理では、停止図柄決定用テーブル記憶エリア305のうち、ステップS2908にて特定した停止図柄に対応した停止図柄決定用テーブルから中図柄列Z2の停止図柄の情報が決定される。そして、ステップS2908にて読み込んだ上図柄列Z1及び下図柄列Z3と、ステップS2909にて決定した中図柄列Z2と、の停止図柄の情報がその遊技回における最終停止図柄の情報として停止図柄情報記憶エリア306に記憶される。中図柄列停止図柄決定処理では、中図柄列Z2の停止図柄によって各図柄列Z1〜Z3の停止図柄にて大当たり発生となる停止図柄が形成されないようになっている。続くステップS2910にて上述した外れリーチに対応した変動表示態様設定処理を実行する。ステップS2908〜ステップS2910の処理が実行されることにより、遊技回が終了する場合の停止図柄の情報と、その停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報と、が決定される。
ステップS2904〜ステップS2910の処理について説明を補足する。当該処理が実行されることにより、確変保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合に、通常外れリーチが発生するようになっている。すなわち、確変対応入賞コマンドが主制御装置81から出力された場合の保留予告として、通常外れリーチが実行されるようになっている。これにより、通常外れリーチが表示された場合、遊技者はその通常外れリーチが保留予告として実行されているものか否かを予測し、さらに、その通常外れリーチが実行された後に確変大当たり当選となることに期待して遊技者は遊技を行う。この結果、遊技者の遊技への注目度を高めることができる。
例えば、確変大当たり当選となる前の保留予告として、通常外れリーチとならない構成が考えられる。当該構成においては、通常図柄にてリーチ表示となった場合、その遊技回にて通常大当たり当選となったとしても、その大当たり終了の後に高確率モードとならないため、確変図柄にてリーチ表示となった場合に比べ、通常図柄にてリーチ表示となったとしても遊技への注目度が高まりにくいことが考えられる。さらには、高確率モードにおいては大当たり当選となる確率が高く、リーチ表示となった場合には大当たり当選となり易いことが考えられる。このため、遊技者によっては、高確率モードにおいて通常図柄にてリーチが発生した場合、通常大当たり当選となり高確率モードが終了するものとして落胆することが考えられる。これらに対して本パチンコ機10では、確変大当たりに対応した入賞コマンドが出力されたことに基づく保留予告として通常外れリーチが発生する。このため、通常図柄にてリーチ発生となった場合、その後に確変大当たり当選となることに期待して遊技者は遊技を行うものと考えられ、通常図柄にてリーチ表示となった場合の遊技者の注目度を高めることが可能となる。
また、予告カウンタ300の値が「0」でない場合、すなわち、先の確変保留予告に対応した予告コマンドを受信してから、次の確変保留予告に対応した予告コマンドを受信するまでに3回が経過していない場合、先の確変保留予告に対応した遊技回にて表示された通常外れリーチの上,下図柄列Z1,Z3と同様の図柄が、当該次の確変保留予告に対応した予告コマンドを受信したことに基づく遊技回にて表示される。このため、例えば、先の確変保留予告に対応した予告コマンドに対応した図柄の変動表示として「4」図柄にて外れリーチが実行されていた場合、後の確変保留予告に対応した予告コマンドに応じた図柄の変動表示として「4」図柄にて外れリーチが実行される。このため、同じ通常図柄によるリーチ表示が複数回行われた場合、その通常図柄によるリーチが終了した後に確変大当たり当選となることを期待して遊技を行い、遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
ステップS2903にて短縮予告に対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS2911に進み、上述した通常外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行する。ステップS2912では外れリーチに対応した変動表示態様設定処理を実行する。本変動表示態様設定処理では、変動表示時間が13.5秒(予め定められた変動表示時間)であるものとして変動表示態様の情報を設定する。続くステップS2913では、変動表示態様短縮処理を実行する。
表示態様短縮処理について説明を補足する。本パチンコ機10では、リーチ発生に対応していない変動表示時間を設定する場合、5.5秒又は、10.5秒が主制御装置81にて選択されるようになっている。このため、短縮予告に対応した予告コマンドを受信している場合、決定されている変動表示時間は5.5秒又は10.5秒である。変動表示態様短縮処理では、ステップS2912にて設定された変動表示態様のうち、残り5.5秒又は10.5秒の状態から変動表示を開始するように、設定した変動表示態様を変更するようになっている。
具体的には、一遊技回が13.5秒の遊技回(リーチ発生に対応していない遊技回よりも変動表示時間が長い遊技回)においては、遊技回が開始されてから10秒が経過した場合に、高速変動表示が終了となる変動表示態様が設定される。ステップS2913の短縮処理では、遊技回が開始されてから10秒の変動表示のうち、図柄が高速にて変動表示されている期間における変動表示を一部表示しないことにより、変動表示時間を短縮している。図柄が高速にて変動表示されている場合、遊技者は、いずれの図柄が変動表示されているかを認識することができず、高速変動されている期間の一部を短縮したとしても、遊技者に違和感が生じないようになっている。
本パチンコ機10では、確変大当たりに対応した情報が主制御装置81にて記憶され、音声ランプ制御装置82にて予告条件成立フラグがセットされた場合、保留予告として通常外れリーチを実行する。しかしながら、主制御装置81にてリーチ表示に対応した変動表示時間が決定されなかった場合、保留予告として通常外れリーチが実行できなくなることが考えられる。ステップS2005〜ステップS2008の処理を実行することにより、大当たり当選となる遊技回までに通常外れリーチが実行されていない場合には、大当たり当選となる一遊技回前において保留予告として通常外れリーチが実行されることとなる。これは、確変予告フラグがセットされている場合に、一度も通常外れリーチが実行されることなく、大当たり当選となることを防止するための工夫である。
一方、ステップS2902にて確変外れリーチに対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS2914にて確変外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行する。本停止図柄決定処理では、停止図柄決定用テーブル記憶エリア305のうち、確変外れリーチに対応した停止図柄決定用テーブルを参照する点を除き、通常外れリーチに対応した停止図柄決定処理と同様のため説明を省略する。本停止図柄決定処理が実行されることにより、確変図柄にてリーチ表示となるように、かつ、最終停止図柄にて大当たりに対応した図柄の組み合わせとならないように、遊技回が終了する場合の停止図柄の情報が決定される。続くステップS2915にて上述した外れリーチに対応した変動表示態様設定処理を実行する。ステップS2914及びステップS2915の処理が実行されることにより、確変外れリーチとなる遊技回において、その遊技回が終了する場合の停止図柄の情報と、その最終停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報と、が決定される。
ステップS2901にて通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS2916、ステップS2917にてそれぞれ第1外れ,第2外れに対応した停止図柄決定処理を実行する。通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信していた場合、一の遊技回にて複数回の変動表示を実行するようになっている。具体的には、通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信していた場合、一の遊技回にて2回の外れ変動表示を行うようになっている。以下、この2回の外れ変動表示のうち、1回目の外れ変動表示を第1外れといい、2回目の外れ変動表示を第2外れという。
第1外れ,第2外れに対応した停止図柄決定処理では、上述した外れに対応した停止図柄決定処理を2回行い、それぞれ第1外れに対応した停止図柄の情報と、第2外れに対応した停止図柄の情報と、を決定する。続くステップS2918では、連続外れに対応した変動表示態様設定処理を実行する。本変動表示態様決定処理では、受信した予告コマンドと変動表示時間の情報との組み合わせから、変動表示態様決定用テーブル記憶エリア307のうち連続外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルを参照し、第1外れに対応した停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報、及び、その第1外れに対応した停止図柄が停止表示されてから、図柄の変動表示が開始され第2外れに対応した停止表示図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報を決定する。ステップS2916〜ステップS2918の処理が実行された場合、主制御装置81にて1回の当否抽選が行われたことに対応した図柄の変動表示として、複数回の図柄の変動表示を実行しているともいえる。このため、遊技者は、通常連続保留予告に対応した一の遊技回が実行された場合、外れ変動表示が複数回連続したものと考える。
上記構成であることにより、通常大当たり当選となる2回前までの変動表示にて通常外れリーチが実行されていないように遊技者に印象付けることが可能となる。
ステップS2916〜ステップS2918の処理が実行された場合、一の遊技回にて、図柄の変動表示の後に第1外れに対応した停止図柄が停止表示され、その後に再び図柄の変動表示が開始され、第2外れに対応した停止図柄が停止表示される。すなわち、通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、一の遊技回にて複数回の図柄の変動表示が実行される。
上述したように本パチンコ機10では、音声ランプ制御装置82にて通常対応予告フラグがセットされている場合、保留予告として通常外れリーチを実行しないようになっている。また、通常連続保留予告に対応した予告コマンドは、通常対応予告フラグがセットされている状況下において、外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合、すなわち、通常対応予告フラグがセットされる3回前までの期間において通常外れリーチが発生していた場合にセットされる。通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信していた場合、一の遊技回にて複数回の外れ変動表示を行うことにより、外れに対応した遊技回が複数回に亘って実行されたものと遊技者は認識する。これは、通常大当たり当選となる所定回数前の変動表示において、通常外れリーチが表示されていないように遊技者に認識させるための工夫である。
連続外れに対応した変動表示態様設定処理について説明を補足する。上述したように通常連続保留予告に対応した予告コマンドには、一の遊技回にて複数回の変動表示を行う場合の各変動表示が終了するタイミングの情報が含まれている。連続外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルには、第1外れ、第2外れの各変動表示の時間に対応した変動表示態様を決定するための情報がそれぞれ記憶されている。表示制御装置212では、連続外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルにおける第1外れ,第2外れの変動表示時間に対応付けられた情報を各々参照して、第1,第2外れの変動表示態様をそれぞれ決定する。そして、予め記憶されているROM243に記憶されている第1外れ,第2外れの変動表示時間に対応した変動表示態様を組み合わせることによって、連続演出を実行する場合の変動表示態様を決定している。
例えば、決定された変動表示時間が16秒であり、さらに、5.5秒が経過した場合に第1外れ変動表示が終了する場合、表示制御装置212では、5.5秒の変動表示と10.5秒の変動表示とが一の遊技回にて実行されるよう変動表示態様を決定する。上述したように、外れに対応した変動表示時間として主制御装置81にて5.5秒、又は10.5秒の変動表示時間が設定され得るようになっている。このため、表示制御装置212では、連続演出が実行されない場合の遊技回における変動表示態様を組み合わせて、連続演出を実行する場合の変動表示態様を決定しているともいえる。
なお、連続外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルが設けられている必要はなく、通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、第1外れ,第2外れの変動表示時間に対応した外れに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルを参照して第1外れ,第2外れに対応した変動表示態様をそれぞれ決定するようにしてもよい。
ステップS2907、ステップS2910、ステップS2913、ステップS2915、又は、ステップS2918のいずれかにて変動表示態様設定処理を実行したら本大当たりに対応していない変動表示態様設定処理を終了する。
次に、大当たりに対応した変動表示態様設定処理について説明する。図41のフローチャートに示すように、ステップS3001〜ステップS3003にて受信した大当たりに対応した予告コマンドがいずれの予告コマンドであったかを特定する。詳細には、ステップS3001にて確変連続大当たりに対応した予告コマンドを受信したか、ステップS3002にて通常連続大当たりに対応した予告コマンドを受信したか、ステップS3003にて確変大当たりに対応した予告コマンドを受信したかを判定する。
ステップS3003にて確変大当たりに対応した予告コマンドを受信していなかった場合、すなわち、通常大当たりに対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS3004に進み、通常大当たりに対応した停止図柄決定処理を実行する。本停止図柄決定処理は、停止図柄決定用テーブル記憶エリア305のうち、通常大当たりに対応した停止図柄決定用テーブルを参照する点を除き、外れに対応した停止図柄決定処理と同様のため説明を省略する。本停止図柄決定処理が実行されることにより、リーチ表示となるように、かつ、最終停止図柄にて通常大当たりに対応した図柄の組み合わせとなるように、遊技回が終了する場合の停止図柄の情報が決定される。
続くステップS3005にて大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。本変動表示態様決定処理では、大当たりに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルを参照する点を除き、外れに対応した変動表示態様設定処理と同様のため説明を省略する。本処理が実行されることにより、決定した停止図柄の情報によってリーチ表示となるタイミングまでの図柄の変動表示態様、リーチ表示となった後の図柄の変動表示態様及びスーパーリーチ表示となる遊技回においてスーパーリーチ表示の情報等が決定される。
一方、ステップS3003にて確変大当たりに対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS3006にて確変大当たりに対応した停止図柄決定処理する。続く、ステップS3007にて大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。ステップS3006及びステップS3007の処理は、ステップS3006にて停止図柄決定用テーブル記憶エリア305のうち、確変大当たりに対応した停止図柄決定用テーブルを参照する点を除き、ステップS3004及びステップS3005の処理と同様のため説明を省略する。ステップS3006及びステップS3007の処理が実行されることにより、確変大当たり当選となる遊技回における停止図柄の情報及び変動表示態様の情報が決定される。
ステップS3002にて通常連続大当たりに対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS3008、ステップS3009にて大当たりに対応していない変動表示態様設定処理のステップS2916及びステップS2917にて説明した第1,第2外れに対応した停止図柄決定処理を実行する。続くステップS3010にて上述した通常大当たりに対応した停止図柄決定処理を実行した後に、通常連続大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。
本変動表示態様設定処理では、変動表示態様決定用テーブル記憶エリア307のうち、通常連続大当たりに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルを参照する。そして、第1外れに対応した停止図柄の情報が停止表示されるまでの変動表示態様の情報、その第1外れに対応した停止図柄が停止表示されてから図柄の変動表示が開始され第2外れに対応した停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報、及び、その第2外れに対応した停止図柄が停止表示されてから図柄の変動表示が開始され通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報を決定する。具体的には、受信した通常連続大当たりに対応した予告コマンドには各変動表示が終了するタイミングの情報が含まれており、通常連続大当たりに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルには第1外れ、第2外れの各変動表示の時間、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示の変動表示時間に対応した変動表示態様を決定するための情報がそれぞれ記憶されている。すなわち、表示制御装置212では、上述した通常連続保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合と同様に、各変動表示の変動表示時間に対応した変動表示態様をそれぞれ組み合わせることによって、連続演出を実行する場合の変動表示態様を決定している。
ステップS3008〜ステップS3011の処理が実行された場合、一の遊技回にて、図柄の変動表示の後に、第1外れに対応した停止図柄が停止表示され、その後に再び図柄の変動表示が開始され、第2外れに対応した停止図柄が停止表示される。さらには、その第2外れに対応した停止図柄が停止表示され、その後に再び図柄の変動表示が開始され、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される。すなわち、通常連続大当たりに対応した予告コマンドを受信した場合、一の遊技回にて複数回の図柄の変動表示が実行される。そして、最終的に通常大当たりに対応した図柄が停止表示されるようになっている。
例えば、設定されている1遊技回の期間が32秒であった場合、その遊技回が開始されてから5.5秒間(詳細には5秒間に亘り図柄が変動表示され0.5秒間に亘り図柄が停止表示される)に亘り第1外れに対応した変動表示が実行される。その後に、10.5秒間(詳細には10秒間に亘り図柄が変動表示され0.5秒間に亘り図柄が停止表示される)に亘り第2変動表示が開始され第2外れに対応した停止図柄が表示される。そして、第2外れに対応した変動表示の後に、16秒間に亘り通常大当たりに対応した変動表示が実行され、通常大当たりに対応した停止図柄が最終停止表示されるようになっている。この場合、表示制御装置212では、第1外れに対応した変動表示として5.5秒に対応した変動表示態様を決定し、第2外れに対応した変動表示として10.5秒に対応した変動表示態様を決定し、通常大当たりに対応した変動表示として16秒に対応した変動表示態様を決定する。そして、各変動表示態様を組み合わせることにより、一遊技回の変動表示態様を決定している。
本パチンコ機10では、音声ランプ制御装置82にて通常対応予告フラグがセットされている場合、通常外れリーチを実行しないようになっている。また、通常連続大当たりに対応した予告コマンドは、通常対応予告フラグがセットされている状況下において、外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合、すなわち、通常大当たり当選となる遊技回の2回前までの期間において通常外れリーチが発生していた場合にセットされる。通常連続大当たりに対応した予告コマンドを受信していた場合、一の遊技回にて複数回の外れ変動表示を行うことにより、外れに対応した遊技回が複数回に亘って実行されたものと遊技者は認識する。これは、通常大当たり当選となる所定回数前の変動表示において、通常外れリーチが実行されていないように遊技者に認識させるための工夫である。
ステップS3001にて確変連続大当たりに対応した予告コマンドを受信していた場合、ステップS3012に進み、予告カウンタ300の値が「0」か否かを判定する。
予告カウンタ300の値が「0」である場合、ステップS3013に進み、上述した通常外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行する。予告カウンタ300の値が「0」でない場合、ステップS3014、ステップS3015にて上述した停止図柄読込処理及び中図柄列停止図柄決定処理を実行する。なお、ステップS3015の処理が実行された場合、予告カウンタ300の値が「0」にクリアされるようになっている。
続くステップS3016にて上述した確変大当たりに対応した停止図柄決定処理を実行する。ステップS3016にて停止図柄決定処理を実行したらステップS3017に進み、確変連続大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。本変動表示態様決定処理が実行されることにより、一の遊技回にて通常外れリーチが実行された後に、再び図柄の変動表示が開始され、確変大当たりに対応した図柄が停止表示される。具体的には、上述した通常連続大当たりに対応した変動表示態様設定処理と同様に、受信した予告コマンドと、変動表示時間の情報との組み合わせから、変動表示態様決定用テーブル記憶エリア307のうち確変連続大当たりに対応した予告コマンド用変動表示態様テーブルを参照して各変動表示における変動表示態様を決定する。この結果、通常外れリーチに対応した停止図柄が停止表示されるまでの変動表示態様の情報、及び、その通常外れリーチに対応した停止図柄が停止表示されてから、図柄の変動表示が開始され確変大当たりに対応した停止図柄が最終停止表示されるまでの変動表示態様の情報を決定する。
ステップS3012〜ステップS3017の処理が実行された場合、一の遊技回にて、通常外れリーチに対応した変動表示が実行された後に、再び図柄の変動表示が開始され、確変大当たりに対応した停止図柄が停止表示される。すなわち、確変連続保留予告に対応した予告コマンドを受信した場合、一の遊技回にて複数回の図柄の変動表示が実行される。
上述したように本パチンコ機10では、音声ランプ制御装置82にて確変対応予告フラグがセットされている場合、保留予告として確変大当たりとなる前の遊技回において通常外れリーチが実行され得るようになっている。確変連続大当たりに対応した予告コマンドを受信していた場合、一の遊技回にて複数回の通常外れリーチに対応した図柄の変動表示を行った後に、確変大当たりに対応した変動表示が実行されるようになっている。このため、遊技者は、通常外れリーチが実行された遊技回の後に確変大当たり当選となる遊技回が実行されたと認識する。これは、確変大当たり当選となる所定回数前の変動表示において、通常外れリーチが表示されているように遊技者に印象付けるための工夫である。
さらに、本パチンコ機10では、高確率モードにおいて保留予告が実行され得る構成となっている。上述したように高確率モードでは、電動役物34aの高頻度サポートモードとなっている。高頻度サポートモードにおいては下作動口34に遊技球が入賞し易くなっており、下作動口34への入賞に基づく始動保留球記憶数RbNが最高数である4になり易くなっている。この結果、第2保留ランプ部46が常に4箇所点灯している状態が維持されやすくなっている。
本パチンコ機10では、一の遊技回において複数回の図柄の変動表示が行われ得るようになっている。この場合、複数回の図柄の変動表示が実行されているとしても、その遊技回が終了しているわけではなく、その遊技回の中途において第2保留ランプ部46が消灯することがない。このため、第2保留ランプ部46の消灯タイミングを把握することによって、遊技回が終了し図柄の変動表示が開始されたものなのか、遊技回の中途において図柄の変動表示が開始されたものなのかを遊技者に理解されることが考えられる。電動役物34aのサポートモードにおいて保留予告を実行することにより、遊技回の中途において図柄の変動表示が停止表示され、第2保留ランプ部46が消灯しなかったとしても、下作動口34に遊技球が新たに入賞したことによって第2保留ランプ部46が点灯しているものと考え、一の遊技回において複数回の図柄の変動表示が実行されていることを理解されにくくすることが可能となる。
<表示側変動中用処理>
次に、表示制御装置212にて実行される表示側変動中用処理について説明する。表示側変動中用処理は、保留予告が実行されている遊技回ではなく且つ保留予告の実行の要因となった保留情報に係る遊技回ではない遊技回の途中で下作動口34への新たな入賞が発生し、その入賞に基づき取得された保留情報について保留予告の実行条件が成立した場合に、現状の遊技回で保留予告を実行するための処理である。詳細には、音声ランプ制御装置82から切換コマンドを受信しているか否かを判定し、切換コマンドを受信している場合には、その遊技回の図柄表示装置41における変動表示態様を切り換える処理を実行する。
図42のフローチャートに示すように、ステップS3101では、第3切換コマンドを受信しているか否かを判定する。第3切換コマンドを受信していない場合、ステップS3102に進み、第2切換コマンドを受信しているか否かを判定する。第2切換コマンドを受信していない場合、ステップS3103に進み、通常第1切換コマンドを受信しているか否かを判定する。通常第1切換コマンドを受信していない場合、ステップS3104に進み、確変第1切換コマンドを受信しているか否かを判定する。確変第1切換コマンドを受信していない場合、本表示側変動中用処理を終了する。
ステップS3104にて確変第1切換コマンドを受信している場合、ステップS3105〜ステップS3107の処理を実行する。確変第1切換コマンドを受信する前の状態にて確変外れリーチが実行されるよう設定されている遊技回において、当該切換コマンドを受信したことにより、ステップS3105〜ステップS3107の処理が実行され、保留予告として通常外れリーチが実行されるようにその表示内容が修正される。
ステップS3105では、通常外れリーチに対応した停止図柄修正処理を実行する。本修正処理では、決定されている停止図柄を通常外れリーチに対応した停止図柄に切り換える処理を実行する。詳細には、上述した通常外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行し、最終停止図柄の情報を決定するとともに、その決定した最終停止図柄の情報をワークRAM254の図柄修正情報記憶エリア311に記憶する。
続くステップS3106では、ステップS3105にて決定した停止図柄の情報を保留予告用停止図柄情報記憶エリア309に記憶するとともに、予告カウンタ300に「4」をセットする。その後、ステップS3107にて外れリーチに対応した変動表示態様修正処理を実行する。本変動表示態様修正処理では、上述した変動表示態様決定用テーブル記憶エリア307の確変第1切換コマンドに対応した変動表示態様決定用テーブルを参照し、当初設定されている変動表示時間と、ステップS3105にて決定した停止図柄の情報と、の組み合わせから一義的に図柄が最終停止表示されるまでの変動表示態様の情報を決定する。そして、変動表示態様修正処理では、決定した変動表示態様の情報をワークRAM254の変動修正情報記憶エリア312に記憶する。すなわち、表示制御装置212のMPU252は、変動表示時間と確変第1切換コマンドとの組み合わせから変動表示態様の情報を決定する。このため、MPU252は、変動表示態様を修正する場合、当初設定されている変動表示時間を変更しないようになっている。
MPU252では変動開始から第1期間が経過したと判定してからは、変動修正情報記憶エリア312に記憶した変動表示態様の情報に対応した図柄の変動表示が行われ、図柄修正情報記憶エリア311に記憶されている最終停止図柄の情報に対応した図柄が最終停止表示されるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄表示装置41にて通常外れリーチに対応した変動表示が行われるようにその変動表示内容が切り換えられる。
なお、確変第1切換コマンドに対応した変動表示態様決定用テーブルに記憶されている変動表示態様の情報には、図柄の変動表示の内容だけでなく、その図柄の変動表示とともに表示される背景画像の情報やリーチ演出が行われる場合におけるリーチ演出の画像の情報も含まれている。したがって、設定されている変動表示態様の情報に対応した内部コマンドがVDP255に対して出力されることにより、図柄の変動表示とともに背景画像が表示され、さらにはリーチ演出といった各種演出が行われる場合には当該演出画像が表示される。
ステップS3103にて通常第1切換コマンドを受信している場合、通常第1切換コマンドを受信する前の状態にて通常外れリーチが実行されるよう設定されている遊技回において、当該切換コマンドを受信したことにより、確変外れリーチが実行されるようにその表示内容が修正される。
ステップS3108では、確変外れリーチに対応した停止図柄修正処理を実行する。本修正処理では、決定されている停止図柄を確変外れリーチに対応した停止図柄に切り換える処理を実行する。詳細には、上述した確変外れリーチに対応した停止図柄決定処理を実行し、最終停止図柄の情報を決定するとともに、その決定した最終停止図柄の情報をワークRAM254の図柄修正情報記憶エリア311に記憶する。
続くステップS3109にて外れリーチに対応した変動表示態様修正処理を実行する。変動表示態様修正処理では、上述した変動表示態様決定用テーブル記憶エリア307の通常第1切換コマンドに対応した変動表示態様決定用テーブルを参照し、当初設定されている変動表示時間と、ステップS3108にて決定した停止図柄の情報と、の組み合わせから一義的に図柄が最終停止表示されるまでの変動表示態様の情報を決定する。そして、変動表示態様修正処理では、決定した変動表示態様の情報をワークRAM254の変動修正情報記憶エリア312に記憶する。すなわち、表示制御装置212のMPU252は、変動表示時間と予告コマンドとの組み合わせから変動表示態様の情報を決定する。このため、MPU252は、変動表示態様を修正する場合、当初設定されている変動表示時間を変更しないようになっている。
MPU252では変動開始から第1期間が経過したと判定してからは、変動修正情報記憶エリア312に記憶した変動表示態様の情報に対応した図柄の変動表示が行われ、図柄修正情報記憶エリア311に記憶されている最終停止図柄の情報に対応した図柄が最終停止表示されるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄表示装置41にて通常外れリーチに対応した変動表示が行われるようにその変動表示内容が切り換えられる。
各第1切換コマンドを受信している場合、第1期間が経過した後の図柄の変動表示を切り換える。第1期間が経過するまでは図柄は高速変動表示されており、いずれの図柄が表示されているかを遊技者が認識しにくくなっており、第1期間が経過したタイミングから図柄の変動表示態様を切り換えたとしても不具合が生じにくい。
ステップS3102にて第2切換コマンドを受信している場合、ステップS3110〜ステップS3112の処理を実行する。ステップS3110〜ステップS3112の処理が実行されることにより、その遊技回において2回(複数回)の外れ変動表示が実行されるように変動表示態様の情報が修正される。
具体的には、第2切換コマンドを受信した場合、リーチ表示としない代わりに、外れに対応した図柄が停止表示される変動表示が一の遊技回にて2回に亘り実行されるようになっており、第2期間が経過したタイミングからその遊技回が終了するまでの期間における図柄の変動表示態様が切り換えられるようになっている。すなわち、第2変動表示態様設定処理のステップS2916〜ステップS2918の処理にて説明したように、一の遊技回にて第1外れ、第2外れに対応した変動表示がそれぞれ実行される。
ステップS3110では、中,下図柄列Z2,Z3の停止図柄列修正処理を実行する。本停止図柄列修正処理では、一の遊技回における2回の変動表示のうち、第1外れに対応した停止図柄を決定する。第2切換コマンドを受信し得るタイミングでは、既に上図柄列Z1では図柄が停止表示されて又は低速変動表示されており、高識別状態となっている。このため、本パチンコ機10では、高識別状態となっている上図柄列Z1の停止図柄を変更しないようになっている。
中,下図柄列修正処理では、プログラムROM253に記憶されている停止図柄修正用テーブル記憶エリア310に記憶されている停止図柄修正用テーブルのうち、既に停止している上図柄列Z1の停止図柄の情報に対応した停止図柄修正用テーブルから中,下図柄列Z2,Z3の停止図柄の情報を決定する。そして、既に停止されている上図柄列Z1の停止図柄の情報を含む全ての停止図柄の情報を図柄修正情報記憶エリア311に記憶する。本処理では、上図柄列Z1と下図柄列Z3との停止図柄によってリーチ表示とならないように停止図柄の情報が決定される。すなわち、大当たりに対応した図柄の組み合わせが停止表示されないように、かつ、リーチ表示とならないように停止図柄の情報が決定されるようになっている。なお、停止図柄修正用テーブルから中,下図柄列Z2,Z3の停止図柄を決定する方法は上述した停止図柄決定処理と同様の方法となっている。
続くステップS3111では、外れに対応した停止図柄修正処理として、その遊技回における最終停止図柄として第2外れに対応した停止図柄を決定する。本処理は、上述した外れに対応した停止図柄決定処理と同様の処理を実行し、その決定した停止図柄の情報を図柄修正情報記憶エリア311の第2外れに対応したエリアに記憶する。
続くステップS3112では、連続外れに対応した変動表示態様修正処理を実行する。本修正処理では、第1変動表示が終了するまでの変動表示態様の情報と、第1変動表示が終了してから第2変動表示が終了するまでの変動表示態様の情報と、をそれぞれ決定する。具体的には、プログラムROM253の連続表示終了用テーブル記憶エリア313を参照し、受信している第2切換コマンドと、当初設定されている変動表示時間との組み合わせからその遊技回にて実行される2回の変動表示のうち、第1外れに対応した変動表示が終了するタイミングを一義的に決定する。
そして、変動表示態様修正用テーブル記憶エリア315に記憶されている修正用テーブルを参照し、第1外れに対応した変動表示が終了するまでの期間と、ステップS3110にて決定した停止図柄の情報と、の組み合わせから第1変動表示が終了するまでの変動表示態様の情報を決定する。また、変動表示態様修正用テーブル記憶エリア315に記憶されている修正用テーブルを参照し、第2外れに対応した変動表示の期間と、ステップS3111にて決定した第2変動表示の停止図柄の情報と、の組み合わせから第1変動表示が終了してから第2変動表示が終了するまでの変動表示態様の情報を決定する。すなわち、連続外れに対応した変動表示態様修正処理では、上述した連続外れに対応した変動表示態様設定処理と同様の処理を実行している。
そして、それぞれ決定した変動表示態様の情報を変動修正情報記憶エリア312に記憶する。MPU252では変動開始から第2期間が経過したと判定してからは、すなわち、下図柄列Z3の高速変動表示が終了してからは、変動修正情報記憶エリア312に記憶した第1外れに対応した変動表示態様の情報のうち第2期間が経過した後の変動表示を行うよう変動表示態様を切り換える。そして、第1外れに対応した変動表示が終了した後に第2外れに対応した変動表示を実行する。
これにより、図柄表示装置41において一の遊技回にて複数回の図柄の変動表示が実行されるように変動表示内容が切り換えられる。また、連続外れに対応した変動表示態様修正処理が実行される場合、当初設定されている一遊技回の変動表示時間を変更することがないようになっている。
ステップS3101にて第3切換コマンドを受信している場合、ステップS3113〜ステップS3115の処理を実行する。ステップS3113〜ステップS3115の処理が実行されることにより、その一の遊技回において、通常又は確変外れリーチに対応した変動表示が実行された後に外れ変動表示が実行されるように変動表示態様の情報が修正される。
ステップS3113では、中図柄列Z2の停止図柄修正処理を実行する。上述したように第3切換コマンドを受信した場合、上,下図柄列Z1,Z3では図柄が停止表示されている又は低速変動表示されており、高識別状態となっている。中図柄列修正処理では、プログラムROM253に記憶されている停止図柄修正用テーブル記憶エリア310に記憶されている停止図柄修正用テーブルのうち、上,下図柄列Z1,Z3の停止図柄の情報に対応した停止図柄修正用テーブルから中図柄列Z2の停止図柄の情報を決定する。本停止図柄修正処理では、各図柄列Z1〜Z3の停止図柄によって大当たり当選に対応した停止図柄の組み合わせが停止表示されないように中図柄列Z2の停止図柄の情報を決定する。そして、高識別状態となっている上,下図柄列Z1,Z3の停止図柄の情報を含む全ての停止図柄の情報を図柄修正情報記憶エリア311に記憶する。続くステップS3114では、上述した外れに対応した停止図柄修正処理を実行する。
続くステップS3115では、上述した連続外れに対応した変動表示態様修正処理を実行する。本修正処理では、先の変動表示、すなわち、外れリーチが終了するまでの変動表示態様の情報と、外れリーチが終了してからその後に実行される外れに対応した変動表示が終了するまでの変動表示態様の情報と、をそれぞれ決定する。
上述したように、第3切換コマンドは、スーパーリーチが実行される遊技回にて出力され得るようになっている。本変動表示態様修正処理が実行された場合、リーチ表示となっている状況下においてスーパーリーチ表示とすることなく、中図柄列Z2を停止表示する変動表示態様の情報を設定するようになっている。本変動表示態様修正処理が実行された場合、当初設定されているスーパーリーチ表示とする期間において第2外れに対応した変動表示を実行するようになっている。
そして、それぞれ決定した変動表示態様の情報を変動修正情報記憶エリア312に記憶する。MPU252では変動開始から第3期間が経過したと判定してからは、すなわち、中図柄列Z2の高速変動表示が終了してからは、変動修正情報記憶エリア312に記憶した変動表示態様の情報に対応した図柄の変動表示が行われように、かつ、図柄修正情報記憶エリア311に記憶されている第1,第2変動表示の停止図柄の情報に対応した図柄が停止表示されるように、VDP255に対して内部コマンドを生成して出力する。これにより、図柄表示装置41において一の遊技回にて複数回の図柄の変動表示が実行されるように変動表示内容が切り換えられる。また、連続外れに対応した変動表示態様修正処理が実行される場合、当初設定されている一遊技回の変動表示時間を変更することがないようになっている。
なお、第3切換コマンドを受信している場合、ステップS3113にて中図柄列の停止図柄修正処理を実行する構成としたが、当初設定されている停止図柄をそのまま先の変動表示の停止図柄としてもよい。この場合、ステップS3113の処理を実行することなくステップS3114及びステップS3115の処理を実行すればよい。
ステップS3107、ステップS3109、ステップS3112又はステップS3115の処理を実行したら本表示側変動中用処理を終了する。
確変第1切換コマンドを受信した場合、確変外れリーチではなく、通常外れリーチが実行される。これにより、当初確変外れリーチが実行されるよう設定されていた遊技回において、保留予告として通常外れリーチを実行することが可能となる。この結果、保留予告として通常外れリーチが実行される頻度を高くすることができる。
通常第1切換コマンドを受信した場合、通常外れリーチではなく、確変外れリーチが実行される。上述したように通常第1切換コマンドは、当初通常外れリーチが実行されるよう設定されている遊技回において通常対応予告フラグがセットされたことに基づいて出力される。この結果、通常大当たり当選となる遊技回よりも前の遊技回において通常外れリーチが実行される頻度を低減することが可能となる。すなわち、通常外れリーチが実行された場合、その後の変動表示(遊技回)にて確変大当たり当選となる頻度を相対的に高めることが可能となる。
確変対応予告フラグがセットされたことに基づいて第2切換コマンドが出力された場合、確変大当たり当選となる遊技回の前に、確変外れリーチが実行される頻度を低減できる。また、通常対応予告フラグがセットされたことに基づいて第2切換コマンドが出力された場合、通常大当たり当選となる遊技回の前に、通常外れリーチが実行される頻度を低減できる。これらの結果、確変大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、確変外れリーチが実行される頻度と比べ、通常外れリーチが実行される頻度を相対的に高めることが可能となる。
確変対応予告フラグがセットされたことに基づいて第3切換コマンドが出力された場合、その遊技回にて確変外れリーチが実行された後に外れ変動表示が実行される。これにより、確変大当たり当選となる変動表示の直前の変動表示にて確変外れリーチが実行される頻度を低減できる。また、通常対応予告フラグがセットされたことに基づいて第3切換コマンドが出力された場合、その遊技回にて通常外れリーチが実行された後に外れ変動表示が実行される。これにより、通常大当たり当選となる変動表示の直前の変動表示に通常外れリーチが実行される頻度を低減できる。これらの結果、確変大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において、確変外れリーチが実行される頻度と比べ、通常外れリーチが実行される頻度を相対的に高めることが可能となる。
<保留予告が実行される場合の様子>
ここで、図43のタイムチャートを参照して、音声ランプ制御装置82にて確変対応予告フラグがセットされている場合の様子について説明する。詳細には、2個の保留情報が記憶されている状況において確変大当たりに対応した入賞コマンドを音声ランプ制御装置82が受信した場合について説明する。
ta1のタイミングでは、リーチ発生となる遊技回において図43(a)に示すように全図柄列Z1〜Z3が高速変動表示されている。そして、ta2のタイミングにて保留予告として、図43(b)に示すように上,下図柄列Z1,Z3の高速変動表示が終了され、各図柄列Z1,Z3が停止表示され「4」図柄(通常図柄)にてリーチ表示が実行される。その後、ta3のタイミングにて、図43(c)に示すように全図柄列Z1〜Z3が停止表示され外れに対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その遊技回の変動表示が終了される。この場合、表示制御装置212では、停止図柄記憶処理(大当たりに対応していない変動表示態様設定処理)を実行しており、「4」図柄にてリーチ表示を行ったことを保留予告用停止図柄情報記憶エリア309に記憶している。
そして、ta4のタイミングにて図43(d)に示すように次の遊技回の変動表示が開始されその遊技回にてリーチ発生となる場合、ta5のタイミングにて図43(e)に示すようにta2のタイミングにて表示されたものと同じ「4」図柄にてリーチ表示が実行される。そして、ta6のタイミングにて図43(f)に示すように全図柄列Z1〜Z3が停止表示され外れに対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その遊技回の変動表示が終了される。
続くta7のタイミングにて図43(g)に示すように確変大当たり当選に対応した遊技回が開始され、ta8のタイミングにて図43(h)に示すように確変大当たりに対応した確変図柄の組み合わせが停止表示されるようになっている。
確変大当たり当選に対応した保留情報を記憶している状況下において外れリーチ表示が行われる場合、保留予告として通常外れリーチが実行される。さらには、確変大当たり当選に対応した保留情報を記憶している状況下において複数の遊技回にてそれぞれリーチ表示が行われる場合、当該複数の遊技回におけるリーチ表示が同じ通常図柄にて実行される。
<停止図柄及び変動表示態様が修正される場合の様子>
図44,45のタイムチャートを参照して、図柄の変動表示が行われている場合に確変対応予告フラグがセットされた場合について説明する。
先ず、図44のタイムチャートにおいて確変対応予告フラグがセットされない場合について説明する。tb1のタイミングにて図44(a)に示すように全図柄列Z1〜Z3にて図柄の変動表示が実行されている。tb2のタイミングにて図44(b)に示すように上図柄列Z1の高速変動表示が終了され、「7」図柄が停止表示される。そして、tb3のタイミングにて図44(c)に示すように下図柄列Z3の高速変動表示が終了され「7」図柄が停止表示され、確変図柄に対応した「7」図柄にてリーチ表示が開始される。そして、tb4のタイミングにて図44(d)に示すように外れに対応した図柄が停止表示される。
次に、図柄の変動表示が開始されてから上図柄列Z1の高速変動表示が終了するまでに確変対応予告フラグがセットされた場合について説明する。すなわち、tb1のタイミングからtb2のタイミングとなるまでに確変対応予告フラグがセットされた場合について説明する。
この場合、音声ランプ制御装置82から表示制御装置212にて確変第1切換コマンドが出力され、表示制御装置212では、確変外れリーチではなく、保留予告として通常外れリーチを実行するように図柄表示装置41の表示内容を切り換える。この結果、tb2のタイミングにて図44(e)に示すように上図柄列Z1の高速変動表示が終了され通常図柄に対応した「4」図柄が停止表示される。そして、tb3のタイミングにて図44(f)に示すように下図柄列Z3の高速変動表示が終了され「4」図柄が停止表示され通常図柄によるリーチ表示が実行される。その後、tb4のタイミングにて図44(g)に示すように外れに対応した図柄が停止表示される。
次に、上図柄列Z1が停止表示されている場合に通常対応予告フラグがセットされる場合について説明する。先ず、図45のタイムチャートにおいて確変対応予告フラグがセットされない場合について説明する。
tc1のタイミングでは、図45(a)に示すように全図柄列Z1〜Z3にて図柄が高速変動表示されている。tc2のタイミングにて図45(b)に示すように上図柄列Z1の高速変動表示が終了され「6」図柄が停止表示される。そして、tc3のタイミングにて図45(c)に示すように下図柄列Z3の高速変動表示が終了され「6」図柄が停止表示され、通常図柄に対応した「6」図柄にてリーチ表示が開始される。そして、tc4のタイミングにて図45(d)に示すように外れに対応した図柄が停止表示され、その遊技回が終了される。すなわち、通常外れリーチが実行されるように設定されている遊技回となっている。
この遊技回において、上図柄列Z1の高速変動表示が終了されてから下図柄列Z3の高速変動表示が終了されるまでに通常対応予告フラグがセットされた場合、すなわち、tc2のタイミングからtc3のタイミングまでの期間において通常対応予告フラグがセットされた場合、音声ランプ制御装置82から第2切換コマンドが表示制御装置212に出力される。この結果、通常外れリーチが実行されないように図柄の変動表示態様が切り換えられる。
この場合、tc3のタイミングでリーチ表示となることがなく、tc3のタイミングよりも若干遅いtd1のタイミングにて図45(e)に示すように外れに対応した図柄が停止するように全図柄列Z1〜Z3が停止表示される。その後にその遊技回を終了することなく、tc4のタイミングよりも早いtd2のタイミングにて図45(f)に示すように再び図柄の高速変動表示が開始され、tc4のタイミングにて図45(g)に示すように外れに対応した図柄が停止されるように全図柄列Z1〜Z3が停止表示され、その遊技回を終了する。
補足すると、確変大当たりに対応した保留情報が記憶されている状況において保留予告として通常外れリーチを実行する。このため、通常大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において通常外れリーチが実行されると、通常外れリーチが実行されたとしても、その後の遊技回にて確変大当たり当選となることへの遊技者の期待感がさほど高まらないことが考えられる。通常大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている状況において通常外れリーチが実行されないようにすることにより、通常外れリーチが実行された後の遊技回にて確変大当たり当選となることへの遊技者の期待度を高める効果を担保できる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
通常大当たりと確変大当たりとが設定されている。確変大当たりが終了した場合、高確率モードが設定されるため、通常大当たりよりも確変大当たりの方が遊技者に有利に設定されている。このため、通常大当たりよりも確変大当たりに当選することを遊技者は望んで遊技を行っているものと考えられる。この結果、確変図柄にてリーチ表示となった場合に比べ、通常図柄によりリーチ表示となった場合に遊技者の遊技への注目度が高まりにくいことが考えられる。これに対して上記実施形態によれば、保留予告として、通常外れリーチが行われた後に確変大当たり当選となる。これにより、通常図柄によるリーチ表示が行われた場合、当該リーチ表示の後に確変大当たりに当選することを遊技者は期待して遊技を行い、通常図柄によるリーチ表示が行われた場合の遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、通常対応予告フラグがセットされている場合、通常大当たり当選となる変動表示と、通常外れリーチとが連続して実行されることがないように、通常大当たり当選となる変動表示が実行される前に、通常外れリーチ以外の変動表示(外れ変動表示又は確変外れリーチ)を実行する構成とした。これにより、通常外れリーチが実行された場合、その後の変動表示にて通常大当たり当選となる頻度を低減できる。この結果、通常外れリーチが実行された場合、そのリーチ表示の後に確変大当たりに当選することへの遊技者の期待感を高めることが可能となる。さらに、通常外れリーチが実行されることにより、その直後の変動表示にて通常大当たり当選とならないことを遊技者に印象付けることができる。
さらに、確変対応予告フラグがセットされている場合に通常外れリーチが実行された後に再び通常外れリーチが実行される場合、同じ通常図柄によって通常外れリーチを実行する構成とした。これにより、通常外れリーチが一度行われた場合、その後に再び同じ通常絵柄によるリーチ表示が行われるか否かに注目して遊技者は遊技を行うものと考えられ、遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。また、同じ通常図柄による通常外れリーチが行われた回数によって、その通常外れリーチが偶発的に行われているものなのか、確変大当たり当選となる前に行われているものかを遊技者が予測し易くなっている。補足すると、通常外れリーチが偶発的に行われているものなのか、確変大当たり当選となる前に行われているものかを遊技者が予測しにくい場合、遊技者が通常外れリーチにさほど注目しないことが考えられる。これに対して上記実施形態によれば、通常外れリーチが実行された場合に確変大当たり当選となる前に行われているものであることを遊技者が理解し易く、通常外れリーチへの注目度を高める効果を担保できる。
主制御装置81によって決定された変動表示時間を変更することなく保留予告を実行する構成とした。主制御装置81が決定した変動表示時間と、保留予告に対応した変動表示時間とが異なる場合に、例えば保留予告に対応した変動表示時間に変更すると、保留予告の実行に伴い変動表示時間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。上記実施形態では、保留予告を実行する上で当該消化率が変化することを抑制できる。
また、主制御装置81は、保留予告を行う遊技回について変動表示時間を決定する場合に、当該保留予告の実行の契機として設定されている保留情報の内容を反映することなく変動表示時間を決定する。このため、上記消化率が変化することを抑制する効果を高めることが可能となる。
主制御装置81により通常用入賞コマンドが出力され、音声ランプ制御装置82にて通常対応予告フラグがセットされた場合、その予告フラグのセットの契機となった保留情報が大当たりの当否判定の対象となる遊技回となる以前の遊技回において、通常外れリーチに対応した予告コマンドが設定されない構成とした。これにより、通常外れリーチが実行された場合、その後の遊技回にて通常大当たり当選となる頻度が低減される。この結果、通常外れリーチが実行された後に確変大当たり当選となる頻度を相対的に高めることが可能となる。よって、通常外れリーチが実行された場合の遊技者の確変大当たり当選となることへの期待感を高めることが可能となる。
通常対応予告フラグがセットされたことに基づいて、外れ変動表示を通常大当たり当選となる遊技回よりも前の遊技回において実行する構成とした。これにより、通常外れリーチが実行された後の外れ変動表示を実行する機会を多くすることが可能となる。
通常大当たり当選に対応した保留情報が記憶された場合、通常外れリーチを実行しない構成とした。この結果、通常大当たり当選となる変動表示が実行される前に通常外れリーチが実行される機会を少なくする効果を顕著なものとできる。
通常大当たり当選となる遊技回において、通常大当たり当選に対応した変動表示を実行する前に外れ変動表示を実行する構成とした。例えば、保留情報が記憶されるタイミングは不規則に発生することが考えられ、通常外れリーチが実行されてから通常大当たり当選に対応した保留情報が記憶されることが考えられる。この場合、通常外れリーチと通常大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることが考えられる。これに対して、通常大当たり当選となる遊技回において外れ変動表示を実行することにより、通常外れリーチと通常大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることを抑制できる。この結果、保留情報が不規則なタイミングにて取得されるとしても不具合が生じることを抑制できる。
また、通常外れリーチを実行することが決定されている遊技回において、通常図柄によるリーチ表示となる前に通常用入賞コマンドがセットされた場合、その遊技回において通常図柄によるリーチ表示とならないよう表示内容が切り換えられる構成とした。これにより、通常図柄によるリーチ表示が行われ、通常大当たり当選とならなかった場合、その直後の変動表示にて通常大当たり当選となる頻度が低減される。この結果、通常大当たり当選に対応した保留情報が取得された場合に、その保留情報が取得されたタイミングにて実行されていた遊技回が終了した後に外れに対応した変動表示が実行される構成に比べ、通常大当たり当選となる遊技回よりも前の遊技回において外れに対応した変動表示が実行される機会を多くすることが可能となる。例えば、保留情報が記憶されておらず、通常外れリーチが実行される状況が考えられる。この状況にて、通常大当たり当選に対応した保留情報が取得された場合、通常外れリーチと通常大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることが考えられる。本パチンコ機10では、通常外れリーチの実行が決定されているとしても、その通常外れリーチが実行されないように表示態様が切り替えられるため、通常大当たり当選に対応した保留情報が記憶されたタイミングに関らず、通常外れリーチと通常大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることを抑制できる。
第1期間が経過する前に通常対応予告フラグがセットされ、通常第1切換コマンドが出力された場合、通常外れリーチではなく確変外れリーチが実行されるように、停止図柄を切り替える構成とした。つまり、停止表示させる図柄を切り換えることにより、通常外れリーチが実行されないようにすることができる。この場合、通常外れリーチが実行されないようにするために、音声ランプ制御装置82による表示ランプ部63及びスピーカ部64の制御プログラムを変更する必要がなく、表示態様の切換にかかる処理負荷を軽減しつつ、通常外れリーチと通常大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることを抑制できる。
第3期間が経過する前に通常対応予告フラグがセットされ、第3切換コマンドが出力された場合、その通常図柄によるリーチ表示が実行されている変動表示を停止表示させ、その遊技回を終了することなく、外れに対応した変動表示を実行する構成とした。これにより、通常外れリーチが行われた直後の変動表示にて通常大当たり当選となる変動表示が実行されることを抑制できる。仮に、通常外れリーチが実行されている場合にその表示態様を切り換えると、既に停止表示されている図柄が不自然に切り換わり、停止図柄の切換に対して遊技者が違和感を覚えることが考えられる。これに対して、通常外れリーチの実行の後に、その遊技回にて外れに対応した変動表示を実行することにより、表示態様を変更した場合に上記違和感が生じることを抑制しつつ、通常外れリーチが行われた直後に、通常大当たり当選となる変動表示が実行されることを抑制できる。
音声ランプ制御装置82にて通常連続大当たりに対応した予告コマンドがセットされた場合、複数回の外れ変動表示を実行した後に通常図柄によるリーチ表示を行い、同一の通常図柄の組み合わせを停止表示させる構成とした。これにより、通常大当たり当選となる変動表示の前に複数回の外れに対応した変動表示の実行を担保できる。この結果、通常外れリーチに対応した変動表示が実行された次の変動表示にて通常大当たり当選となることを抑制できる。
また、通常大当たりに対応した保留情報が記憶されている状況下において、外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合、音声ランプ制御装置82にて通常連続保留予告に対応した予告コマンドがセットされる構成とした。通常連続保留予告に対応した予告コマンドがセットされた場合、一の遊技回にて複数回の外れに対応した変動表示が実行される。この結果、通常外れリーチと通常大当たり当選となる変動表示とが連続して実行されることを抑制できる。つまり、通常大当たり当選となる変動表示が実行される前に通常外れリーチが実行される機会を少なくすることができる。また、通常外れリーチが実行された場合、複数回の変動表示が実行されるまで通常大当たり当選とならないように遊技者に印象付けることが可能となる。
また、外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合に一の遊技回にて複数回の外れ変動表示を実行することにより、外れかカウンタエリア268の値が「0」であり、一の遊技回にて複数回の外れ変動表示を行わなくとも、通常大当たり当選に対応した変動表示と通常外れリーチとが連続して実行されない状況にて一の遊技回にて複数回の外れ変動表示が行われることを抑制できる。
通常連続保留予告に対応した予告コマンドが設定されることにより、通常外れリーチが実行されていた場合、外れカウンタエリア268の値が「0」となるまでに確変外れリーチが実行されることを抑制できる。これにより、通常外れリーチが実行された直後に確変外れリーチが実行される頻度を低減することが可能となり、通常外れリーチが実行された後に確変外れリーチが実行される頻度を高めることが可能となる。この結果、通常図柄によるリーチ表示が実行された場合の遊技者の注目度を高める効果を顕著なものとできる。
一遊技回の中途において確変対応予告フラグがセットされ、第1切換コマンドがセットされた場合、その遊技回にて保留予告として通常外れリーチが実行されるよう変動表示の内容が切り換えられ得る構成とした。この結果、確変大当たり当選となる以前に通常外れリーチが実行される機会を増加させることが可能となる。
一遊技回の途中において確変又は通常対応予告フラグセットされ、その遊技回における変動表示の内容を切り換える場合、高速変動表示されている図柄列についてその高速変動表示が終了した後の変動表示態様を切り換える構成とした。これにより、図柄が停止されている場合又は図柄の低速変動表示が実行されている状態において図柄の変動表示態様が切り換えられる構成に比べ、遊技者に違和感を与えることなく変動表示態様を切り換えることが可能となる。
高確率モードにて保留予告が実行される構成とした。高確率モードにおいては電動役物34aが解放状態となり易く、保留情報が複数記憶されている状態が維持され易い。この結果、保留情報が記憶されている状態にて主制御装置81から確変用入賞コマンド、通常用入賞コマンドが出力され易く、保留予告が実行される機会を増やすことが可能となる。
また、上記実施形態では、保留予告として一の遊技回において複数回の変動表示が実行される。一の遊技回において複数回の変動表示を行うため、変動表示が終了したとしても、記憶されている保留情報の数が減少しないことがある。このため、第2保留ランプ部46の点灯態様によって、変動表示が終了した場合に、遊技回が終了したものなのか、遊技回の中途におけるものなのかを、遊技者に把握されることが考えられる。これに対して、一の遊技回にて複数回の変動表示の実行を高確率モードにて行うことにより、変動表示が終了した場合に第2保留ランプ部46の点灯態様が変化しなかったとしても、第2保留ランプ部46が消灯した後に下作動口34に遊技球が入球した第2保留ランプ部46が点灯したため点灯態様が変化していないものと遊技者は考える。これにより、一の遊技回にて複数回の変動表示が行われていることが遊技者に理解されてしまうことを抑制できる。
また、下作動口34に各大当たり当選に対応した保留情報が記憶されたことに基づいて下作動口34への入賞に基づいた保留情報にて保留予告を行う構成とした。仮に、上作動口33に記憶されている大当たり当選に対応した保留情報について保留予告が行われる構成を想定すると、保留予告が行われたにも関わらず、その大当たり当選に対応した保留情報に基づいた遊技回となる前に下作動口34に入賞し、その大当たり当選に対応した保留情報に基づいた遊技回となるタイミングが、保留予告が実行されたタイミングに対して遅くなってしまうことが想定される。そうすると、例えば、保留予告がどの遊技回を対象としてなされたものか分かりづらくなる不都合が発生するおそれがある。これに対して、高確率モードにおける下作動口34への入賞に対して保留予告を実行することにより、上記不都合が発生することを抑制できる。
音声ランプ制御装置82は、コマンド受信回数カウンタエリア260の値が「1」でない場合、すなわち、既に、主制御装置81に下作動口34への入賞に基づく大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合、その後に主制御装置81から確変用入賞コマンド又は通常用入賞コマンドを受信したとしても、その受信したコマンドに対して保留予告を行わない構成とした。これにより、保留予告を実行している場合に、その保留予告の実行の契機となっている保留情報とは異なる保留情報にて確変又は通常大当たり当選となることを抑制できる。
短縮予告に対応した予告コマンドがセットされた場合、予め記憶されている変動表示態様の情報から短縮予告がセットされた場合に対応した変動表示態様を導出する構成とした。これにより、予め記憶しておく保留予告に対応した変動表示態様の情報を削減することが可能となる。短縮予告に対応した予告コマンドがセットされた場合、予め記憶されている変動表示態様から高速変動表示を行う期間を短縮する構成とした。高速変動表示は遊技者に識別されにくく、高速変動表示の期間を短縮したとしても、遊技者に違和感を与えることなく保留予告を実行することが可能となる。
また、短縮予告をセットすることにより、確変対応予告フラグがセットされているにも関わらず、大当たり当選となる遊技回となる前に主制御装置81にてリーチ発生に対応した変動表示時間がセットされなかった場合に、保留予告が行われなくなることを抑制できる。
一の遊技回にて複数回の変動表示を実行する場合、予め記憶されている変動表示態様の情報を組み合わせて実行する構成とした。これにより、一の遊技回にて複数回の変動表示を実行する上で、その複数回の変動表示を実行するためのみの変動表示態様の情報を予め記憶する必要がなくなる。
<第2の実施形態>
本実施形態では、一の遊技回にて複数回の外れ変動表示を実行する場合、設定されている変動表示時間から外れ変動表示を実行する回数を算出するようになっている。
図46は本実施形態における第2変動表示態様設定処理であり、図47は本実施形態における大当たりに対応した変動表示態様設定処理である。なお、本変動表示態様設定処理のステップS3201〜ステップS3215は、上記第1の実施形態における第2変動表示態様設定のステップS2901〜ステップS2915と同様のため説明を省略する。また、本大当たりに対応した変動表示態様設定処理のステップS3301〜ステップS3307及びステップS3308〜ステップS3313は、上記第1の実施形態における大当たりに対応した変動表示態様設定処理のステップS3001〜ステップS3007及びステップS3012〜ステップS3017とそれぞれ同様のため説明を省略する。
本実施形態における第2変動表示態様設定処理では、ステップS3216にて変動表示回数算出処理を実行する。変動表示回数算出処理では、表示側変動開始用処理のステップS2701にて把握した変動表示時間から外れ変動表示が何回実行できるかを算出する。上記実施形態にて説明したように、外れ変動表示に対応した変動表示時間が予め設定されている。本実施形態では、主制御装置81にて設定される変動表示時間が外れ変動表示に対応した変動表示時間の倍数となっており、変動表示回数算出処理では主制御装置81にて設定された変動表示時間にて何回の外れ変動表示が実行できるかを算出している。詳細には、一遊技回にて複数回の変動表示を実行する場合に対応した外れ変動表示の変動表示時間が予め設定されている。そして、変動表示回数算出処理では、主制御装置81にて設定された変動表示時間にて何回その外れ変動表示を繰り返し実行できるかを算出している。
続くステップS3217では、ステップS3216にて決定した外れ変動表示回数に対応した停止図柄を決定する。具体的には、上記実施形態にて説明した外れに対応した停止図柄決定処理をステップS3216にて決定した回数分実行する。
ステップS3217にて停止図柄決定処理を実行したらステップS3218にて連続外れに対応した変動表示態様設定処理を実行する。本変動表示態様設定処理では、ステップS3217にて決定した停止図柄が停止表示されるようにステップS3216にて決定した回数に亘り外れ変動表示が実行されるように、変動表示態様の情報を決定する。詳細には、算出した回数に亘り上記実施形態にて説明した外れに対応した変動表示態様設定処理を実行し、複数の変動表示態様の情報を決定する。本実施形態では、その複数の変動表示態様の情報を組み合わせることにより、一の遊技回にて複数回の変動表示を行うようになっている。
例えば、主制御装置81にて11秒の変動表示時間が設定されていた場合、ステップS3216〜ステップS3218の処理が実行されることにより、5.5秒の変動表示が2回実行される。また、33秒の変動表示時間が設定された場合、5.5秒の変動表示が6回実行されるようになっている。
本実施形態によれば、連続演出を実行する場合、連続演出ではない場合に実行される外れ変動表示を繰り返し実行するようにした。これにより、連続演出の実行以外に使用されることがない変動表示態様の情報をパチンコ機10に予め記憶しておく必要がなくなる。また、主制御装置81にて設定される変動表示時間を外れ変動表示に対応した変動表示時間の倍数としたことにより、変動表示回数算出処理を実行する場合に端数が生じず、外れ変動表示を実行する回数を決定する場合に不具合が生じない。
次に本実施形態における大当たりに対応した変動表示態様設定処理について説明する。ステップS3314〜ステップS3317の処理が実行されることにより、一の遊技回にて複数回の変動表示が実行された後に、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示が実行されるようになっている。
ステップS3314にて変動表示回数算出処理を実行する。本変動表示回数算出処理では、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示の前に何回の外れ変動表示を実行するかを決定する。具体的には、主制御装置81にて設定された変動表示時間に応じて何回の外れ変動表示を実行するかが音声ランプ制御装置82のROM243に予め記憶されている。
続くステップS3315では、上述した変動表示回数に対応した停止図柄決定処理を実行する。ステップS3316では、上記第1の実施形態にて説明した通常大当たりに対応した停止図柄決定処理を実行する。
通常大当たりに対応した停止図柄決定処理を実行したらステップS3317に進み、通常連続大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。本変動表示態様設定処理では、ステップS3315にて決定した停止図柄が停止表示されるようにステップS3314にて決定した回数に亘り外れ変動表示が実行されるように変動表示態様の情報を決定する。また、それらステップS3316にて決定した通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示されるように大当たりに対応した変動表示態様の情報を決定する。詳細には、算出した回数に亘り上記第1の実施形態にて説明した外れに対応した変動表示態様設定処理を実行するとともに、上記第1の実施形態にて説明した大当たりに対応した変動表示態様設定処理を実行する。
例えば、主制御装置81にて22秒の変動表示時間が設定された場合、5.5秒の外れ変動表示が2回実行された後に、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示が11秒に亘り実行される。また、主制御装置81にて37.5秒の変動表示時間が設定された場合、5.5秒の外れ変動表示が2回実行された後に、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示が26.5秒に亘り実行される。
なお、主制御装置81にて外れ変動表示の倍数ではない変動表示時間が設定され得る構成においては、その設定された変動表示時間から外れ変動表示を実行する時間を差し引いた時間にて通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示を実行するようにすればよい。例えば、主制御装置81にて38秒の変動表示時間が設定されるようにした場合、5.5秒の外れ変動表示が2回実行された後に、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示が27秒に亘り実行されるようにすればよい。
本実施形態によれば、連続演出を実行する場合、連続演出ではない場合に実行される外れ変動表示を一の遊技回にて複数回行った後に、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示を行う。これにより、連続演出の実行以外に使用されることがない変動表示態様の情報をパチンコ機10に予め記憶しておく必要がなくなる。
なお、連続演出の実行にのみ使用される変動表示態様の情報が予め設定されていてもよい。すなわち、連続演出にて実行される外れ変動表示に対応した変動表示時間と、連続演出ではない場合にて実行される外れ変動表示に対応した変動表示時間と、が異なっていても良い。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、ステップS1503にて音声ランプ制御装置82にてコマンド受信回数カウンタエリア260の値が「1」でない場合、すなわち、既に主制御装置81に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合、主制御装置81から確変用又は通常用入賞コマンドを受信したとしても大当たり対応設定処理を実行しないものとしたが、かかる構成に限定されるものではない。すなわち、複数の大当たり当選に対応した保留情報が記憶されている場合、それぞれの保留情報に対して大当たり対応設定処理を実行するようにしてもよい。この場合、既に、下作動口34への入賞に基づく大当たり当選対応した保留情報が記憶された後に、新たに記憶された保留情報を保留予告の実行契機とすることができる。
また、保留予告を実行する保留情報が記憶されている場合に大当たり対応設定処理を実行しないようにしてもよい。この場合、入賞コマンド対応処理のステップS1503にて予告条件成立フラグがセットされているか否かを判定するようにし、予告条件成立フラグがセットされている場合には、そのまま入賞コマンド対応処理を終了するようにすればよい。
(2)通常用又は確変用入賞コマンドを受信し、保留予告発生抽選処理に当選した場合に、保留予告が実行される構成としたが、保留予告発生抽選処理を実行することなく、保留予告が実行される構成としてもよい。すなわち、通常用及び確変用入賞コマンドの一方又は両方については、受信した場合に無条件に条件成立フラグがセットされることとなる。通常用入賞コマンドを受信した場合に無条件に条件成立フラグがセットされる構成とすれば、通常大当たり当選となる遊技回の前に通常外れリーチが実行される頻度を一層低くすることが可能となる。また、確変用入賞コマンドを受信した場合に無条件に条件成立フラグがセットされる構成とすれば、確変大当たり当選となる遊技回の前に通常外れリーチが実行される頻度を一層高くすることが可能となる。
(3)第1通常切換コマンド又は第1確変切換コマンドをセットする場合、音声ランプ制御装置82では、表示ランプ部63及びスピーカ部64の表示態様(制御プログラム)は変更しないものであったが、表示ランプ部63及びスピーカ部64の表示態様を変更するようにしてもよい。
(4)第1通常切換コマンド、第1確変切換コマンドを受信した場合、それぞれリーチ表示となる図柄を変更するものとしたが、各第1切換コマンドを受信した場合、リーチ表示とならないようにしてもよい。例えば、各図柄列Z1〜Z3における図柄の高速変動表示が実行されている時間を長くすることにより、設定されている変動表示時間を変更することなく、リーチ表示としない変動表示態様に切り換えるものが考えられる。
(5)複数遊技回に亘って通常外れリーチを発生させたり、通常外れリーチとならないようにしたりする保留予告と、一の遊技回において通常外れリーチに対応した変動表示を実行した後に確変大当たりに対応した図柄が停止表示される変動表示を実行する保留予告と、が実行され得る構成としたが、いずれか一方の保留予告が実行されない構成としてもよい。
(6)遊技回の中途において通常用又は確変用入賞コマンドを受信した場合、その入賞コマンドを受信したタイミングに応じて、音声ランプ制御装置82から第1〜第3切換コマンドが出力されるものとしたが、かかる構成に限定されない。すなわち、音声ランプ制御装置82から出力される第1〜第3切換コマンドのうち、いずれかの切換コマンドが出力されないようにしてもよいし、第1〜第3切換コマンドの全てが出力されないようにしてもよい。
(7)遊技回の中途において通常用又は確変用入賞コマンドを受信した場合、予め設定されている変動表示時間を変更することなく、予め設定されている表示内容を切り換えるものとしたが、変動表示時間を変更する構成としてもよい。本構成において表示内容を変更する場合、主制御装置81又は音声ランプ制御装置82の一方にて1遊技回の期間を決定し直せばよい。音声ランプ制御装置82にて1遊技回の期間を決定し直す場合、音声ランプ制御装置82から主制御装置81に対して決定した変動表示時間に対応した情報を出力するとよい。
(8)確変対応予告フラグがセットされている場合、保留予告として同じ通常図柄による通常外れリーチが実行されたが、保留予告として同じ通常図柄による外れリーチが実行されなくともよい。すなわち、保留予告として、複数回の通常外れリーチを実行する場合、それぞれの通常外れリーチにおけるリーチ表示となる通常図柄が異なっていてもよい。
(9)保留予告として、主制御装置81にて設定された変動表示時間に関係なく、通常外れリーチが毎遊技回において実行されるようにしてもよい。
(10)音声ランプ制御装置82に外れカウンタエリア268が設けられていなくともよい。すなわち、通常用又は確変用入賞コマンドを受信する前の遊技回にて実行された表示内容を加味することなく保留予告を実行してもよい。
(11)通常用又は確変用入賞コマンドを、音声ランプ制御装置82に下作動口34への入賞を把握させる情報の一種として出力したが、かかる構成に限定されない。すなわち、大当たりの当否に関わらず、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に対して下側用入賞コマンドが出力されるようにしてもよい。この場合、入賞コマンドとは別に大当たり当選に対応した保留情報が記憶されたことを示す情報が、主制御装置81から音声ランプ制御装置82に出力されるようにすればよい。
また、下作動口34への入賞が発生した場合、大当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2の値が主制御装置81から音声ランプ制御装置82に出力されるようにしてもよい。すなわち、音声ランプ制御装置82にて記憶された保留情報が大当たり当選に対応したものであるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、音声ランプ制御装置82のROM243に当否テーブル記憶エリアを設けておけばよい。すなわち、保留予告用の確認処理といった先判定手段としての機能をサブ側の制御装置が有する構成としてもよい。
(12)通常対応予告コマンドが音声ランプ制御装置82にてセットされた状況下において、通常大当たり当選となる遊技回の以前の遊技回にてリーチ表示とする場合、確変外れリーチとするものとしたが、通常対応予告コマンドがセットされた場合、通常大当たり当選となる遊技回まで、いずれのリーチ表示ともならないようにしてもよい。この場合、音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理におけるステップS2009にてリーチ発生と判定した場合、外れカウンタエリア268の値に関わらず、通常連続保留予告に対応した予告コマンド設定処理を実行するようにすればよい。
(13)確変対応予告フラグがセットされている場合、確変外れリーチが実行されないものとしたが、確変外れリーチが実行されるようにしてもよい。但し、通常外れリーチに比べ、実行される頻度を低くしておくことが望ましい。
また、保留予告として、確変図柄によるリーチ表示となっている状況から、中図柄列Z2が停止されることなく通常図柄によるリーチ表示となるように上,下図柄列Z1,Z3に停止されている図柄を変更し、通常外れリーチを実行してもよい。この変更により、遊技者はその表示態様が保留予告であることを予測することが可能となる。
(14)第2単位表示としての通常大当たり当選に対応した変動表示が実行される前に第1単位表示としての通常外れリーチを実行しない点、及び、それら第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることがないように、第2単位表示を実行する前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示を実行する点に着目すれば、以下の構成を適用してもよい。
(14−1)予め定められたキャラクタ等の図柄の表示を第1単位表示としてもよい。この場合、通常大当たり当選及び確変大当たり当選のうち、一方に対応した変動表示を第2単位表示とすれば、上記キャラクタ等の図柄が表示された場合、他方の大当たり当選となる又は当選となり易い傾向とすることができる。
(14−2)予め定められた図柄の組み合わせが停止表示される変動表示を第1単位表示としてもよい。予め定められた図柄の組み合わせとして、一直線上(有効ライン上)に停止しないように図柄表示装置41の図柄列Z1〜Z3にそれぞれ同じ数字が付された図柄が停止されるものや、所定の数字の組み合わせが付された図柄が有効ライン上に停止表示されるものが考えられる。所定の数字が付された図柄の組み合わせが停止表示されるものとして、偶数図柄の組み合わせが停止表示されるものや、奇数図柄の組み合わせが停止表示されるものが考えられる。
(14−3)確変外れリーチを第1単位表示としてもよい。本構成を上記各実施の形態に適用すれば、確変外れリーチが実行されることにより、その後に確変大当たり当選となる又はなり易い傾向とできる。
(14−4)上述した確変大当たり状態及び通常大当たり状態とは異なるその他の大当たり状態が設定されており、その他の大当たり当選に対応した変動表示を第2単位表示としてもよい。本構成においては通常外れリーチ(第1単位表示)が実行された場合、その直後の変動表示にてその他の大当たり当選とならないように遊技者に印象付けることができる。この場合、その他の大当たり状態に当選しないものと遊技者に印象付けるため、通常大当たり状態及び確変大当たり状態よりもその他の大当たり状態が遊技者に不利なものとすることが望ましい。その他の大当たり状態として遊技者に遊技球が付与されない又は付与されにくく、高確率モードから低確率モードに切り替えるもの等が考えられる。
また、確変大当たり当選に対応した変動表示を第2単位表示としてもよい。この場合、第1単位表示と確変大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることを抑制できる。
(14−5)例えば、偶数図柄と副図柄との組み合わせが停止表示される第1停止図柄と、奇数図柄と副図柄との組み合わせが停止表示される第2停止図柄と、奇数図柄、とが設定されており、第1停止図柄及び第2停止図柄のうち、一方の停止図柄が表示される前に他方の停止図柄が停止表示されないものが考えられる。本構成においては、第1停止図柄及び第2停止図柄のそれぞれが連続して停止表示されなかった場合に、大当たり当選となる又はなり易いことを遊技者に印象付けることが可能となる。
(14−6)第1単位表示及び第2単位表示をそれぞれ大当たり当選に対応した変動表示としてもよい。例えば、確変大当たり当選に対応した変動表示と、通常大当たり当選に対応した変動表示とが連続して実行されることがないように、大当たり当選に対応した変動表示を実行する前に、大当たり当選に対応していない変動表示が実行されるようにしてもよい。また、通常大当たり当選に対応した変動表示が連続して実行されることがないように通常大当たり当選に対応した変動表示の前に、通常大当たり当選に対応していない変動表示が実行されるようにしてもよい。すなわち、異なる種類の大当たり当選に対応した変動表示が連続して実行されないようにしてもよいし、同種の大当たり当選に対応した変動表示が連続して実行されないようにしてもよい。
(15)通常対応予告フラグセットされ、外れカウンタエリア268の値が「0」でない場合に一の遊技回にて外れ変動表示が複数回実行されるものとしたが、かかる構成に限定されない。例えば、通常外れリーチが実行された次の遊技回にて通常大当たり当選となる場合において、通常外れリーチが実行されてから通常大当たり当選となる変動表示が行われるまでに外れ変動表示が実行されるものが考えられる。すなわち、外れカウンタエリア268の値に関らず、通常大当たり当選に対応した変動表示が実行される前に外れ変動表示が実行されるようにしてもよい。
(16)一の遊技回にて複数回の外れ変動表示を実行する場合に確変外れリーチが実行され得るようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態では、一の遊技回にて複数回の外れ変動表示が実行される場合、5.5秒に対応した外れ変動表示が複数回実行されるものとしたが、5.5秒以外に対応した外れ変動表示が実行されるようにしてもよい。例えば、5.5秒、10.5秒に対応した外れ変動表示が組み合わされるようにしてもよい。
(17)通常又は確変予告フラグがセットされている場合、主制御装置81が、リーチ発生に対応した変動表示時間を常に設定する又はリーチ発生に対応した変動表示時間を設定する頻度が高くなるようにしてもよい。これにより、保留予告が実行される頻度を高めさせることが可能となる。この場合、主制御装置81にて大当たり対応設定処理を実行するようにするか、音声ランプ制御装置82から主制御装置81に対して通常又は確変予告フラグがセットされたことを示す情報を出力するようにすればよい。
(18)音声ランプ制御装置82にて通常又は確変対応予告コマンドがセットされた場合、各遊技回毎に保留予告を実行するか否かの抽選を実行するようにしてもよい。すなわち、保留予告を実行するか否かの抽選を行う抽選手段を備えている構成としてもよい。
(19)主制御装置81にて決定された変動表示時間に基づいて変動表示態様を決定するものとしたが、変動表示態様を決定し、その決定された変動表示態様から変動表示時間を導出する構成としてもよい。この場合、主制御装置81にて変動表示態様を決定するか、音声ランプ制御装置82にて変動表示態様を決定し、その変動表示態様の情報を主制御装置81に出力するようにすればよい。
(20)音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理のステップS2005では個数情報カウンタエリア261の値が1であるか否かを判定するものとしたが、かかる構成に限定されない。すなわち、ステップS2005にて肯定判定する個数情報カウンタエリア261の値は任意である。ステップS2005にて個数情報カウンタエリア261の値が2である場合に肯定判定するようにしてもよいし、「3」である場合に肯定判定するようにしてもよい。さらには、個数情報カウンタエリアの値が「3」以下である場合にステップS2005にて肯定判定するようにしてもよいし、「2」以下の場合に肯定判定するようにしてもよい。また、本構成においてステップS2006にて保留予告実行フラグの有無に関わらず、短縮予告コマンドをセットするようにしてもよい。この場合、保留予告として第1外れリーチが実行される頻度を高めることが可能となる。
(21)低確率モードにて保留予告が実行される構成としてもよい。この場合において、保留予告の実行の頻度が高確率モードに比べ低くなる構成としてもよい。
また、低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に保留予告が実行される構成としてもよい。
また、上作動口33への入賞に基づいて保留予告が実行される構成としてもよい。この場合において、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告の実行頻度が、下作動口34の入賞に基づき取得された保留情報についての保留予告の実行頻度よりも低くなる構成としてもよい。
(22)下作動口34の電動役物34aを不具備として、下作動口34への遊技球の入賞のし易さが、遊技状態に応じて変動しない構成としてもよい。
(23)主制御装置81にてリーチ発生に対応した変動表示時間がセットされた場合、音声ランプ制御装置82にて、それまでに保留予告が実行されていない場合においてのみ短縮予告に対応した予告コマンドがセットされるものとしたが、保留予告の実行の有無に関わらず、短縮予告に対応した予告コマンドがセットされてもよい。例えば、毎遊技回、保留予告として通常外れリーチが実行されるものが考えられるし、音声ランプ制御装置82にて保留予告を行うか否かの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に保留予告として通常外れリーチが実行されるものが考えられる。
(24)上記実施形態では、主制御装置81から確変用入賞コマンドが出力されたことに基づいて、その入賞コマンドに対応した遊技回となる以前の遊技回にて保留予告が実行されるものとしたが、かかる構成に限定されない。すなわち、その入賞コマンドに対応した遊技回においてのみ保留予告が実行されるようにしてもよい。この場合、一遊技回において通常外れリーチを行った後に確変大当たりに対応した変動表示を行うようにすればよい。すなわち、確変大当たり当選となる遊技回においては、音声ランプ制御装置82にて確変連続大当たりに対応した予告コマンド設定処理が実行されるようにすればよい。
(25)下作動口34への遊技球の入賞に基づいて保留情報が4種まで記憶されるものであったが、保留情報を記憶可能な数を変更してもよい。すなわち、記憶可能な保留情報の種類が3種以下でもよいし、5種以上でもよい。仮に、1種類の保留情報を記憶可能な構成においては、保留予告を実行する場合、音声ランプ制御装置82にて確変連続大当たりに対応した予告コマンドを出力するようにすればよい。この場合、通常外れリーチが実行される変動表示が終了した後に、確変大当たり当選となる図柄が停止表示される変動表示が一の遊技回にて実行されることとなる。
また、保留情報を記憶可能な種類は、上,下作動口33,34に対してそれぞれ4種づつであったが、各3種又は各5種以上であってもよく、上,下作動口33,34に対して記憶可能な種類が異なる構成としてもよい。
(26)確変大当たり当選となる場合、確変図柄にてリーチ表示となった後に、同一の確変図柄の組み合わせが停止表示されるものとしたがかかる構成に限定されない。例えば、確変大当たり当選となる場合、リーチ表示となることなく同一の確変図柄の組み合わせが停止表示されるようにしてもよい。また、確変大当たり当選となる場合、予め定められた一の図柄が停止表示されるようにしてもよい。すなわち、単一の図柄が確変大当たり当選に対応していてもよい。
(27)保留予告として、通常外れリーチが実行された後に、確変図柄の組み合わせ(奇数図柄の組み合わせ)が停止表示されるものとしたが、かかる構成に限定されない。すなわち、確変大当たり当選となっている遊技回において、通常図柄の組み合わせ(偶数図柄の組み合わせ)が停止表示され、移行した大当たり状態中において、又は、その大当たり状態が終了した場合に、その大当たり状態が確変大当たり状態であることを報知するようにしてもよい。この場合、保留予告として通常外れリーチが実行されることにより、通常図柄の組み合わせが停止表示されたとしても、その大当たり状態が確変大当たり状態であることを期待して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、確変大当たり当選となっているにも関わらず、通常図柄の組み合わせが停止表示された場合に、移行した大当たり状態において、その大当たり状態が確変大当たり状態であることを報知しない構成としてもよい。本構成においては、通常図柄の組み合わせが停止表示された場合、移行した大当たり状態が通常及び確変大当たり状態のうちいずれであるかが成立した図柄の組み合わせから遊技者が把握できないようになっている。この場合、大当たり当選に対応した図柄の組み合わせが停止表示されるまでに保留予告が実行されていたか否かによって、その大当たり当選が通常及び確変大当たり状態のうち、いずれの大当たり状態であるかを遊技者は推測する。このため、保留予告に対する注目度を高めることが可能となる。なお、本構成においては、通常図柄の組み合わせが停止表示された場合、その大当たり終了の後に高頻度サポートモードが継続する遊技回数を同程度とするとよい。これにより、高頻度サポートモードが継続した遊技回数から遊技者に当選していた大当たり状態の種類が推測されることを抑制し、保留予告に対する注目度を高めることが可能となる。
(28)第3期間が経過し、リーチ表示となっている場合に第3切換コマンドが出力されるようにしてもよい。この場合、中図柄列Z2の図柄の変動表示期間を短縮してリーチ表示を終了し、その遊技回にて再び図柄の変動表示を実行するようにすればよい。
(29)外れカウンタエリア268は、通常外れリーチが実行されてから所定回数の変動表示が実行されていることを特定するために用いたが、かかる構成に限定されない。すなわち、外れカウンタエリア268が通常外れリーチが実行されてから所定時間が経過していることを特定するものとしてもよい。
(30)一の遊技回にて複数回の外れ変動表示が実行される場合、外れカウンタエリア268の値に応じて外れ変動表示が実行される回数を異ならせるようにしてもよい。すなわち、外れカウンタエリア268の値が「0」の状態にて、通常大当たりに対応した停止図柄が停止表示される変動表示が実行されるように、一の遊技回にて外れ変動表示を実行する回数が設定されるようにしてもよい。この場合、音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理のステップS2010及び大当たりに対応した予告コマンド設定処理のステップS2108の少なくとも一方にて外れカウンタエリア268の値を特定し、その特定した値に応じて一の遊技回にて外れ変動表示が実行される回数を異ならせればよい。例えば、ステップS2108にて外れカウンタエリア268の値が「2」であると特定された場合、その遊技回にて2回の外れ変動表示が実行された後に、通常大当たりに対応した変動表示が実行されるようにすればよい。
本構成によれば、通常外れリーチが実行されてから通常大当たりに対応した変動表示が実行されるまでに、少なくとも3回(予め定められた基準回数)の通常外れリーチとは異なる変動表示を担保することが可能となる。
(31)上記各実施の形態において、上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とで、大当たり乱数カウンタや大当たり種別カウンタについてそれぞれ異なるカウンタを用いる構成としてもよい。
(32)上記各実施の形態において、図柄表示装置41にて図柄の変動表示が行われている場合に、その図柄の変動表示が、上作動口33への入賞に係るものか、下作動口34への入賞に係るものかを表示するための始動対応表示領域が図柄表示装置41の表示画面において設定される構成としてもよい。この場合、当該始動対応表示領域は、上作動口33及び下作動口34のそれぞれに1対1で対応させて設定されていてもよく、上作動口33及び下作動口34に対して共通の領域を設定し、当該領域における表示内容により、いずれの作動口への入賞に係るものかを表示する構成としてもよい。
(33)上記各実施の形態において、主制御装置81にて保留予告を行うか否かを決定し、保留予告を行う旨の決定がなされた場合にのみ保留コマンドが主制御装置81から送信される構成としてもよい。本構成において、既に保留予告を行うように設定されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても当該保留情報について新たに保留予告を行うための設定が行われないようにする処理を、音声ランプ制御装置82ではなく主制御装置81にて行う構成としてもよい。
(34)上記各実施の形態において、大当たり当選に対応した保留情報が保留記憶されている状況では新たに保留情報が記憶されたとしても当該保留情報について保留予告を行うための設定が行われないようにする処理を、音声ランプ制御装置82ではなく主制御装置81にて行う構成としてもよい。具体的には、主制御装置81において保留情報に大当たり当選が含まれているか否かを判定するようにし、大当たり当選が含まれている場合には保留コマンドを送信しない構成としてもよい。
(35)上記各実施の形態では、相対的に有利な所定遊技状態として確変大当たり結果に対応した状態が設定されており、相対的に不利な所定遊技状態として通常大当たり結果に対応した状態が設定されている構成としたが、これに限定されることはない。例えば、開閉実行モード後の電動役物34aにおいて高頻度サポートモードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後の高確率モードが継続される遊技回数の違いにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モード後に電動役物34aが高頻度サポートモードになるか否かにより、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とが設定されている構成としてもよい。また、開閉実行モードにおいて大入賞口32が開放される回数によって相対的に有利な所定遊技状態と不利な遊技状態とが設定されている構成としてもよい。
また、設定されている所定遊技状態の種類は2種類に限定されるものではなく、3種類、4種類、5種類以上の所定遊技状態が設定されていてもよい。
(36)上記各実施の形態において、有効ラインはストレートラインに限定されることはなく、折れ曲がりを有するラインとして設定されていてもよい。
また、図柄の態様は上記実施の形態のものに限定されることはなく任意である。すなわち、少なくとも相対的に不利な所定遊技状態に対応した通常図柄と、相対的に有利な所定遊技状態に対応した確変図柄と、が設定されていればよい。
(37)上記各実施の形態では、音声ランプ制御装置82では主制御装置81から変動用コマンドを受信した場合に予告コマンドを設定し、表示制御装置212では予告コマンドを受信したことに基づいて変動表示態様を設定するものであったが、かかる構成に限定しない。すなわち、予告コマンドを設定するタイミング及び変動表示態様を設定するタイミングは任意である。例えば、第1期間が経過したタイミング又は第1期間が経過する所定前のタイミングにて予告コマンドを設定するものが考えられる。また、第1期間が経過するタイミングを表示制御装置212にて把握可能となっており、第1期間が経過したタイミングにて停止図柄及び変動表示態様の情報を設定するものが考えられる。
(38)大当たりに対応した予告コマンド設定処理において、連続演出抽選処理を実行することなく確変連続大当たりに対応した予告コマンド設定処理を実行するようにしてもよい。つまり、ステップS2103及びステップS2104の処理を実行しなくともよい。
また、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報の個数が「0」であった場合に記憶された保留情報が確変大当たり当選に対応していた場合に確変連続大当たりに対応した予告コマンドが設定されるようにしてもよい。
(39)上記各実施の形態では、主制御装置81において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置81において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の変動表示パターン、変動表示時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置81では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動開始コマンドを送信し、その後に当否判定、変動表示時間の決定及び種別判定を行った場合に、変動時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら変動時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。但し、変動時間コマンドや種別コマンドが送信されるタイミングは、図柄表示装置41において図柄の変動表示が高速変動から低速変動に切り換えられるまでのタイミングとする必要がある。
(40)下作動口34への入賞に係る保留情報が上作動口33への入賞に係る保留情報よりも当否抽選に際して優先される構成であることは必須ではなく、上作動口33への入賞に係る保留情報が優先される構成としてもよく、上作動口33への入賞であるか下作動口34への入賞であるかに関係なく、入賞順序で当否抽選対象となる構成としてもよい。また、上作動口33と下作動口34とで個別に保留情報が保留記憶される構成に限定されることはなく、いずれの作動口に入賞したとしても、入賞発生元がいずれであるかを識別することなく同一の保留エリアに保留情報が記憶される構成としてもよい。また、単一の作動口のみが設けられている構成としてもよい。
(41)上記各実施の形態では、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音声ランプ制御装置82により表示制御装置212が制御される構成としたが、これに代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置212が音声ランプ制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82と表示制御装置212とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置82,212が一のサブ側の制御装置として設けられた構成としてもよい。また、音声ランプ制御装置82又は表示制御装置212の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置82及び表示制御装置212の両方の機能が主制御装置81に集約された構成としてもよい。
(42)上記各実施の形態において、第1始動入球部としての上作動口33と、第2始動入球部としての下作動口34とが上下に並設された構成としたが、これに限定されることはなく、両者の位置関係が逆であってもよく、両者が左右に離間されていてもよい。
また、上記各実施の形態では、第1始動入球部と第2始動入球部とを同一態様(同一の回動量)で発射ハンドル54を操作した場合に、第1始動入球部及び第2始動入球部のそれぞれに遊技球が入賞し得るようにこれら第1始動入球部及び第2始動入球部を並設したが、これに限定されることはなく、同一態様で発射ハンドル54を操作したとしても、第1始動入球部及び第2始動入球部のそれぞれに遊技球が入賞しづらいように、第1始動入球部と第2始動入球部との位置関係を設定してもよい。この場合、第1始動入球部への遊技球の入賞を狙った第1発射操作と、第2始動入球部への遊技球の入賞を狙った第2発射操作とが個別に設定され、遊技者にとっては第1始動入球部への遊技球の入賞を狙って発射ハンドル54を操作することができるとともに、第2始動入球部への遊技球の入賞を狙って発射ハンドル54を操作することができる。
また、始動入球部の数は2個に限定されることはなく、例えば3個以上であってもよい。
(43)上記各実施の形態において、下作動口34に設けられた電動役物34aのサポートモードとして、低頻度サポートモードの代わりに、電動役物34aが開放状態とならないサポート不可モードを設定してもよい。また、電動役物34aが閉鎖状態である状況であっても下作動口34への遊技球の入賞が発生し得る構成としてもよい。
(44)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、下作動口34への入賞に基づいて、保留情報が取得される構成としたが、これに限られず、例えば、スタートレバーを設け、当該スタートレバーの操作に基づいて、保留情報が取得される構成としてもよい。要は、保留情報が取得される条件は任意である。
(45)下作動口34を開放状態と閉鎖状態とで切り換える構成としては、電動役物34aによるものに限定されることはなく、下作動口34を遊技盤24から遊技領域に対して出没可能に設け、遊技領域に突出した状態では下作動口34に遊技球が入賞可能となり、遊技領域から没した状態では下作動口34への遊技球の入賞が困難となる構成としてもよい。
(46)弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
これらの場合、相対的に有利な所定遊技状態と不利な所定遊技状態とを設定しておき、上記実施形態のように、有利な所定遊技状態に対応した変動表示と不利な所定遊技状態に対応した変動表示とを予め設定しておく。そして、有利な所定遊技状態に移行する前に予め定められた特別表示を実行し、不利な所定遊技状態に移行する前にはその予め定められた特別表示を実行しないようにすればよい。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段により取得された特別情報が、第1移行情報又は第2移行情報に対応しているか否かの移行判定を行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記第1移行情報に対応している第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記第2移行情報に対応している第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記取得条件の成立に基づく1回の遊技回として、前記絵柄表示手段における複数の変動表示領域において前記絵柄の変動表示が開始されたのち絵柄を停留表示させる単位表示が少なくとも1回行われるようにするとともに、各遊技回において前記移行判定の判定結果に対応した結果を停留表示させるように前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における図柄表示装置制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定の結果が前記第1移行対応結果である場合の遊技回の結果態様として、予め設定された有効ライン上に第1移行対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、
さらに前記単位表示として少なくとも、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停留させることで、前記第1移行対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のある第1リーチ絵柄を前記有効ライン上に停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせるリーチ変動表示が設定されており、
当該リーチ変動表示として少なくとも、前記第1移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第1移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させる移行リーチ変動表示と、前記第1移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第1移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させない外れリーチ変動表示と、が設定されている遊技機において、
前記第2移行情報に対応した所定の特別情報が前記情報取得手段により取得されていることに基づいて、前記所定の特別情報に係る遊技回が終了される際に表示される結果態様が表示されるよりも前に、前記外れリーチ変動表示を含む前記単位表示である外れリーチ単位表示が実行されるように前記絵柄表示手段を制御する特別制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理、表示制御装置212による表示側変動開始用処理)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、所定遊技状態として第1所定遊技状態と第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態とが設定されている。このため、第1所定遊技状態よりも第2所定遊技状態に移行することを遊技者は望んで遊技を行っているものと考えられる。ここで、第1リーチ絵柄によるリーチ変動表示が行われた場合、第2所定遊技状態ではなく第1所定遊技状態に移行するものと遊技者は考え、そのリーチ変動表示が行われたとしても遊技への注目度がさほど高まらなくなることが考えられる。これに対して本特徴によれば、第2移行対応結果に対応した結果態様が表示される前に、外れリーチ変動表示が行われる外れリーチ単位表示が実行される。これにより、第1リーチ絵柄によるリーチ変動表示が実行された場合、それが外れリーチ単位表示であることを遊技者は期待するとともに、外れリーチ単位表示であった場合にはその外れリーチ単位表示の後に第2所定遊技状態に移行することを遊技者は期待して遊技を行う。この結果、第1リーチ絵柄によるリーチ変動表示が行われた場合の遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、前記移行判定の結果が前記第2移行対応結果である場合の遊技回の単位表示として、予め設定された有効ライン上に第2移行対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、さらに前記絵柄の変動表示の表示態様には、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停止させることで、前記第2移行対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のある第2リーチ絵柄を前記有効ライン上に停留表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせるリーチ変動表示が含まれているとともに、当該リーチ変動表示として少なくとも、前記第2移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させる第2移行リーチ変動表示と、前記第2移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停止表示させない第2外れリーチ変動表示と、が設定されている構成としてもよい。以下、本明細書において同様である。
特徴A2.絵柄を変動表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)と、
予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段により取得された特別情報が、第1移行情報又は第2移行情報に対応しているか否かの移行判定を行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
当該移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記第1移行情報に対応している第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が、判定対象の特別情報が前記第2移行情報に対応している第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記取得条件の成立に基づく1回の遊技回として前記絵柄表示手段における複数の変動表示領域において前記絵柄の変動表示が開始されたのち当該複数の変動表示領域における絵柄を順次停留表示させる単位表示が少なくとも1回行われるようにするとともに、各遊技回において前記移行判定の判定結果に対応した結果を停留表示させるように、前記絵柄表示手段を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における図柄表示装置制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記移行判定の結果が前記第1移行対応結果である場合の遊技回の結果態様として、予め設定された有効ライン上に第1移行対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、
さらに前記単位表示として少なくとも、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停留させることで、前記第1移行対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のある第1リーチ絵柄を前記有効ライン上に停留表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせるリーチ変動表示が設定されており、
当該リーチ変動表示として少なくとも、前記第1移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第1移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させる移行リーチ変動表示と、前記第1移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第1移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させない外れリーチ変動表示と、が設定されている遊技機において、
前記第2移行情報に対応した所定の特別情報が前記情報取得手段により取得されていることに基づいて、前記所定の特別情報に係る遊技回が終了される際に表示される結果態様を含む前記単位表示である移行単位表示が実行されるよりも前に、前記外れリーチ変動表示を含む前記単位表示である外れリーチ単位表示が実行されるように前記絵柄表示手段を制御する特別制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理、表示制御装置212による表示側変動開始用処理)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、所定遊技状態として第1所定遊技状態と第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態とが設定されている。このため、第1所定遊技状態よりも第2所定遊技状態に移行することを遊技者は望んで遊技を行っているものと考えられる。ここで、第1リーチ絵柄によるリーチ変動表示が行われた場合、第2所定遊技状態ではなく第1所定遊技状態に移行するものと遊技者は考え、そのリーチ変動表示が行われたとしても遊技への注目度がさほど高まらなくなることが考えられる。これに対して本特徴によれば、絵柄の変動表示が順次停留表示され第2移行対応結果に対応した停留結果が表示される移行単位表示が実行される前に、外れリーチ変動表示が行われる外れリーチ単位表示が実行される。これにより、第1リーチ絵柄によるリーチ変動表示が実行された場合、それが外れリーチ単位表示であることを遊技者は期待するとともに、外れリーチ単位表示であった場合にはその外れリーチ単位表示の後に第2所定遊技状態に移行することを遊技者は期待して遊技を行う。この結果、第1リーチ絵柄によるリーチ変動表示が行われた場合の遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
また、移行単位表示及び外れリーチ単位表示のそれぞれは、複数の絵柄表示領域における絵柄の変動表示が順次停留表示される。これにより、第2移行対応結果に対応した結果態様が表示される絵柄の変動表示と、第1リーチ絵柄によりリーチ変動表示が実行される絵柄の変動表示とを異なった絵柄の変動表示としてそれぞれ実行することが可能となる。この結果、遊技者の遊技への注目度を高める効果を複数回の絵柄の変動表示に亘って担保することが可能となる。
特徴A3.前記第1所定遊技状態は、前記第2所定遊技状態よりも前記移行判定の結果が前記第2移行対応結果となりにくいものであることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第2所定遊技状態は、第2移行対応結果となり易い点において第1所定遊技状態よりも遊技者に有利である。このため、第1所定遊技状態においては、第2所定遊技状態に移行するために、第2移行対応結果となることを期待して遊技者は遊技を行うものと考えられる。また、第2所定遊技状態においては、再び第2所定遊技状態が継続することを期待し、第2移行対応結果となることを期待して遊技者は遊技を行うものと考えられる。この結果、第1移行対応結果となるよりも第2移行対応結果となることを遊技者に期待させ、第2移行対応結果に対応した停留結果が表示されるか否かに遊技者に注目させることができる。
なお、前記判定手段は、第2移行対応結果となる確率が相対的に高低となる高確率判定手段(主制御装置81のMPU202の高確率モードにおける当否抽選処理)と低確率判定手段(主制御装置81のMPU202の低確率モードにおける当否抽選処理)とを備えており、さらに、前記第2所定遊技状態では高確率判定手段により判定が行われるとともに、前記第1所定遊技状態では低確率判定手段により判定が行われるものとしてもよい。
特徴A4.前記特別制御手段は、前記第2移行情報に対応した特別情報に係る遊技回において、前記外れリーチ単位表示を実行させた後に、その遊技回を終了することなく、前記移行単位表示を実行させることを特徴とする特徴A2又はA3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、外れリーチ単位表示及び移行単位表示が一の遊技回にて実行される。本特徴を適用することにより、移行判定手段により移行判定が特別情報に対して行われた場合、その移行判定に対応した遊技回にて外れリーチ単位表示が実行される。また、複数の特別情報を記憶可能な構成において、特別情報が記憶されていない場合に取得した特別情報の移行判定の結果が第2移行対応結果となった場合にも外れリーチ単位表示を実行できる。これらにより、移行単位表示が実行される前に外れリーチ単位表示が実行される機会を多くすることが可能となる。
特徴A5.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示態様を決定する表示態様決定手段(表示制御装置212による図柄表示装置制御処理)を備え、
前記外れリーチ単位表示及び前記移行単位表示のそれぞれは、前記外れリーチ単位表示及び前記移行単位表示の両方が実行される遊技回とは異なる遊技回において前記表示態様決定手段により決定される表示態様に含まれていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、外れリーチ単位表示及び移行単位表示のそれぞれは、一の遊技回にて外れリーチ単位表示及び移行単位表示の両方が実行される遊技回とは異なる遊技回においても実行される。これにより、一の遊技回にて外れリーチ単位表示が実行された後に移行単位表示を実行する場合にのみ決定される表示態様の情報を予め遊技機に記憶させておく必要がなくなる。
特徴A6.前記単位表示として、
前記外れリーチ変動表示とは異なる変動表示が行われさらに前記移行対応結果に対応しない絵柄の組み合わせが表示される外れ単位表示と、
前記移行リーチ変動表示又はそれとは異なる変動表示が行われさらに前記第1移行対象絵柄の組み合わせが表示される第1移行用の単位表示と、
が設定されており、
前記第1移行情報に対応した特定の特別情報が前記情報取得手段により取得されていることに基づいて、前記第1移行用の単位表示が実行されて遊技回が終了されるよりも前に、前記外れ単位表示が実行されるように前記絵柄表示手段を制御する規制制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理)を備えていることを特徴とする特徴A2乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、第1移行情報に対応した特定の特別情報が取得されたことに基づいて、第1移行用の単位表示が実行される前に外れ単位表示が実行される。これにより、第1移行用の単位表示が実行される直前の変動表示にて外れリーチ単位表示が実行されることを抑制できる。すなわち、外れリーチ単位表示が実行された後の変動表示にて第2移行対応結果に対応した停止結果となる頻度を相対的に高めることが可能となる。
特徴A7.前記外れリーチ単位表示が実行されてから予め定められた回数の前記単位表示が実行されていることを特定する回数特定手段(音声ランプ制御装置82による大当たりに対応した予告コマンド設定処理におけるステップS2018の処理を実行する機能)を備え、
前記規制制御手段は、前記第1移行情報に対応した特定の特別情報が前記情報取得手段により取得され、前記外れリーチ単位表示が実行されてから予め定められた回数の前記単位表示の実行が前記回数特定手段により特定されていない場合、前記第1移行用の単位表示が実行されて遊技回が終了されるよりも前に、前記外れ単位表示が実行されるように前記絵柄表示手段を制御することを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特別情報を取得するタイミングは不規則に発生することが考えられ、外れリーチ単位表示が実行されてから、予め定められた回数の単位表示が実行される前に移行判定手段による移行判定の結果が第1移行対応結果となることが考えられる。これに対して本特徴によれば、外れリーチ単位表示が実行されてから予め定められた回数の単位表示が実行されていない場合、第1移行用の単位表示が実行されて遊技回が終了されるよりも前に、外れ単位表示が実行される。すなわち、外れリーチ単位表示が実行された場合に、その直後の単位表示にて第1移行用の単位表示が実行されることを抑制できる。この結果、外れリーチ単位表示が実行された後の単位表示にて第2移行対応結果に対応した停止結果となる頻度を相対的に高める効果を顕著なものとできる。
特徴A8.前記規制制御手段は、前記移行判定手段による判定結果が前記第1移行対応結果である場合の遊技回において、前記外れ単位表示を実行し、その遊技回を終了することなく前記第1移行用の単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴A6又はA7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、一の遊技回において外れ単位表示及び第1移行用の単位表示が実行される。本特徴を適用することにより、移行判定手段により移行判定の結果が第1移行対応結果であった場合、その移行判定に対応した遊技回にて外れ単位表示が実行される。また、複数の特別情報を記憶可能な構成において、特別情報が記憶されていない場合に取得した特別情報の移行判定の結果が第1移行対応結果となった場合にも外れ単位表示を実行できる。これらにより、第1移行用の単位表示が実行される前に外れリーチ単位表示が実行される機会を多くすることが可能となる。
特徴A9.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示態様を決定する表示態様決定手段(表示制御装置212による図柄表示装置制御処理)を備え、
前記外れ単位表示及び前記第1移行用の単位表示のそれぞれは、前記外れ単位表示及び前記第1移行用の単位表示の両方が実行される遊技回とは異なる遊技回において前記表示態様決定手段により決定される表示態様に含まれていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、外れ単位表示及び第1移行用の単位表示のそれぞれは、一の遊技回にて外れ単位表示及び第1移行用の単位表示の両方が実行される遊技回とは異なる遊技回においても実行される。これにより、一の遊技回にて外れ単位表示が実行された後に第1移行用の単位表示を実行する場合にのみ決定される表示態様の情報を予め遊技機に記憶させておく必要がなくなる。
特徴A10.前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行うものであり、
さらに、前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記規制制御手段は、前記先特定手段の特定結果が前記第1移行対応結果であることに基づいて、その先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回よりも前の遊技回において前記外れ単位表示が実行されるようにするものであることを特徴とする特徴A6乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、先特定手段の特定結果が第1移行対応結果である場合、その先特定手段の特定対象となった特別情報が移行判定の対象なる前の遊技回において外れ単位表示が実行される。これにより、第1移行対応結果に対応した特別情報が記憶されている状況において外れリーチ単位表示が実行されることを抑制できる。この結果、外れリーチ単位表示が実行された後の変動表示にて第2移行対応結果に対応した停止結果となる頻度を相対的に高める効果を顕著なものとできる。
特徴A11.前記規制制御手段は、前記遊技回制御手段により前記外れリーチ単位表示の実行が決定されており、前記外れリーチ単位表示のうち前記外れリーチ変動表示が実行されている状況下において、又は、前記外れリーチ変動表示が実行される所定期間前の状況下において、前記先特定手段により前記第1移行対応結果であることが特定された場合、前記外れリーチ単位表示を実行した後にその遊技回を終了することなく前記外れ単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、外れリーチ単位表示の実行が決定されており、外れリーチ変動表示が実行されている状況下において、又は、外れリーチ変動表示が実行される所定期間前の状況下において、先特定手段により第1移行対応結果であることが特定された場合、外れリーチ単位表示が実行された後に、その遊技回を終了することなく外れ単位表示が実行される。これにより、外れリーチ変動表示が実行された直後の変動表示にて第1移行対応結果に対応した停止結果が表示されることを抑制できる。
また、仮に、外れリーチ変動表示が実行されている場合に外れリーチ変動表示を実行しないように表示態様を切り換えると、既に停止表示されている絵柄を切り換えることが生じるため、表示態様の切換に対して遊技者が違和感を覚えることが考えられる。これに対して本特徴によれば、外れリーチ変動表示の後に、その遊技回にて外れリーチ変動表示とは異なる変動表示を実行することにより、表示態様を変更した場合に、上記違和感が生じることを抑制できる。
特徴A12.前記規制制御手段は、前記第1移行用の単位表示が実行されて遊技回が終了されるよりも前に、前記外れ単位表示が複数回実行されるように前記絵柄表示手段を制御するものであることを特徴とする特徴A6乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、外れリーチ単位表示が実行されてから第1移行用の単位表示が実行されるまでに複数回の外れ単位表示が実行される。これにより、外れリーチ単位表示が実行された場合、複数回の絵柄の変動表示が実行されるまで第1移行用の単位表示が実行されることを抑制できる。この結果、外れリーチ単位表示が実行された場合、その単位表示の後に第1移行用の単位表示が実行されることがないように遊技者に印象付けることが可能となる。
特徴A13.前記規制制御手段は、前記第1移行用の単位表示が実行されて遊技回が終了されるよりも前に、前記外れ単位表示が複数回実行されるようにする場合、同一の表示態様として設定された共通の外れ単位表示を複数回実行させるものであることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13によれば、複数回の外れ単位表示が実行される場合、同一の表示態様として設定された共通の外れ単位表示が複数回実行される。これにより、共通の外れ単位表示及び共通の外れ単位表示とは異なる外れ単位表示が実行される構成に比べ、規制制御手段による外れ単位表示の実行のために、遊技機に予め記憶しておく情報量を少なくすることが可能となる。この結果、遊技機の記憶容量が増大化することを抑制できる。
特徴A14.前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行うものであり、
さらに、前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記先特定手段による特定結果が前記第1移行対応結果となったことに基づいて、その先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回よりも前の遊技回において前記外れリーチ単位表示が実行されないようにする規制制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A14によれば、先特定手段により第1移行対応結果であることが特定された場合、その特定された特別情報が移行判定の対象となる前の遊技回において、外れリーチ単位表示が実行されないようにすることができる。すなわち、外れリーチ単位表示が実行された場合、その後の変動表示にて第1移行対象絵柄の組み合わせが成立する頻度が低減される。これにより、外れリーチ単位表示が実行された場合、後の変動表示にて第2移行対応結果に対応した停止結果となる頻度を相対的に高めることが可能となる。
特徴A15.前記規制制御手段は、前記外れリーチ変動表示が実行されることとなる遊技回の途中において前記先特定手段による特定結果が前記第1移行対応結果となったことに基づいて、当該遊技回において前記外れリーチ変動表示とは異なる変動表示が行われさらに前記移行対応結果に対応しない絵柄の組み合わせが表示される外れ単位表示が実行されるようにするものであることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば、外れリーチ変動表示を実行することが決定されている遊技回の途中において先特定手段により第1移行対応結果であることが特定された場合、当該遊技回において外れ単位表示が実行される。この結果、移行判定の結果が第1移行対応結果となる遊技回よりも前の遊技回において外れリーチ変動表示が行われることを抑制できる。すなわち、外れリーチ変動表示が実行された場合、その後の変動表示にて第1移行対象絵柄の組み合わせが成立する頻度が低減される。これにより、外れリーチ変動表示が実行された場合、後の変動表示にて第2移行対応結果に対応した停止結果となる頻度を相対的に高めることが可能となる。よって、外れリーチ変動表示が行われた場合、後の変動表示にて第2移行対応結果に対応した停止結果となることへの遊技者の期待度を高めることが可能となる。
特徴A16.前記移行判定の結果が前記第2移行対応結果である場合の遊技回の結果態様として、予め設定された有効ライン上に第2移行対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、
さらに前記単位表示として少なくとも、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停留させることで、前記第2移行対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のある第2リーチ絵柄を前記有効ライン上に停留表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせる第2リーチ変動表示が設定されており、
当該第2リーチ変動表示として少なくとも、前記第2移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させる第2移行リーチ変動表示と、前記第2移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させない第2外れリーチ変動表示と、が設定されており、
前記規制制御手段は、前記外れリーチ変動表示が実行されることとなる遊技回の中途において前記先特定手段による特定結果が前記第1移行対応結果となったことに基づいて、当該遊技回において前記第2外れリーチ変動表示が実行されるように、前記有効ライン上に停留させる絵柄を前記第1リーチ絵柄から前記第2リーチ絵柄に切り換えるものであることを特徴とする特徴A15に記載の遊技機。
特徴A16によれば、リーチ絵柄を切り換えることにより、外れリーチ変動表示を実行しないようにできる。補足すると、遊技機によっては絵柄表示手段以外に音声出力手段(スピーカ部64)等のその他の表示手段が設けられており、絵柄表示手段による表示とその他の表示手段による表示とが連動しているものが考えられる。この構成においては、絵柄表示手段の表示態様を変更する場合、その他の表示手段の表示態様をも変更する必要性が考えられる。これに対して本特徴によれば、リーチ変動表示から第2リーチ変動表示に表示態様を切り換えるため、絵柄表示手段以外の表示態様を切り換えないとしても不具合が生じにくい。
特徴A17.前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行うものであり、
さらに、前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記移行判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記特別制御手段は、前記先特定手段の特定結果が前記第2移行対応結果であることに基づいて、その先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回よりも前の遊技回において前記外れリーチ単位表示が実行されるようにするものであることを特徴とする特徴A1乃至A16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A17によれば、取得情報記憶手段に記憶されているとともに移行判定の対象となっていない所定の特別情報に応じた外れリーチ単位表示が、当該特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて実行される。これにより、複数の遊技回において外れリーチ単位表示を実行する機会を得ることが可能となり、移行単位表示が実行される前に外れリーチ単位表示が実行される機会を多くすることが可能となる。
特徴A18.前記特別制御手段は、前記先特定手段の判定結果が前記第2移行対応結果となった前記特別情報が前記移行判定手段による移行判定の対象となる遊技回よりも前に、前記外れリーチ単位表示を複数回実行させる場合、同種の前記第1リーチ絵柄を形成して前記外れリーチ変動表示を実行させるように前記絵柄表示手段を制御するものであることを特徴とする特徴A17に記載の遊技機。
特徴A18によれば、取得された特別情報が先特定手段により第2移行対応結果であることが特定され、当該特別情報が移行判定の対象となる前に複数回の外れリーチ単位表示が行われる場合、同種の第1リーチ絵柄にて外れリーチ変動表示が実行される。これにより、外れリーチ変動表示が一度行われた場合、その後に再び同種の第1リーチ絵柄による外れリーチ変動表示が行われるか否かに注目して遊技者は遊技を行うものと考えられ、遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。また、同種の第1リーチ絵柄によって外れリーチ変動表示が行われたか否かによって、後の特別情報について移行判定の対象となった場合の結果を遊技者が予測し易くなる。
特徴A19.前記特別制御手段は、遊技回の途中で前記先特定手段による特定結果が前記第2移行対応結果となったことに基づいて、当該遊技回において前記外れリーチ変動表示が実行されるようにその遊技回にて既に決定されている絵柄の変動表示の表示態様を切り換える切換手段(表示制御装置212による表示側変動中用処理)を備えていることを特徴とする特徴A17又はA18に記載の遊技機。
特徴A19によれば、表示態様が決定されている遊技回において先特定手段により第2移行対応結果であることが特定された場合、当該遊技回において外れリーチ変動表示が実行されるように表示態様が切り換えられる。この結果、第2移行対応結果に対応した停止結果が表示される遊技回よりも前の遊技回において外れリーチ変動表示が行われる機会を多くする効果を高めることが可能となる。
特徴A20.前記移行判定の結果が前記第2移行対応結果である場合の遊技回の結果態様として、予め設定された有効ライン上に第2移行対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、
さらに前記単位表示として少なくとも、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停留させることで、前記第2移行対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のある第2リーチ絵柄を前記有効ライン上に停留表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせる第2リーチ変動表示が設定されており、
当該第2リーチ変動表示として少なくとも、前記第2移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させる第2移行リーチ変動表示と、前記第2移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させない第2外れリーチ変動表示と、が設定されており、
前記切換手段は、前記遊技回制御手段により前記第2外れリーチ変動表示を実行することが決定されている遊技回において、前記先特定手段により前記第2移行対応結果であることが特定された場合、前記外れリーチ変動表示を実行するように、前記有効ライン上に停止させる絵柄を前記第2リーチ絵柄から前記第1リーチ絵柄に切り換えることを特徴とする特徴A19に記載の遊技機。
特徴A20によれば、第2外れリーチ変動表示を実行することが決定されている遊技回において、先特定手段により第2移行対応結果であることが特定された場合、第2外れリーチ変動表示ではなく外れリーチ変動表示が実行されるようにリーチ絵柄が切り換えられる。これにより、外れリーチ変動表示が実行された場合、後の変動表示にて第2移行対象絵柄の組み合わせが成立する頻度を相対的に低めることが可能となる。
また、本特徴によれば、リーチ絵柄を切り換えることにより、外れリーチ変動表示を実行する。すなわち、表示する絵柄を変更すれば外れリーチ変動表示を実行できる。補足すると、遊技機によっては、絵柄表示手段以外に音声出力手段(スピーカ部64)等のその他の表示手段が設けられており、絵柄表示手段による表示とその他の表示手段による表示とが連動しているものが考えられる。この構成においては、絵柄表示手段の表示態様を変更する場合、その他の表示手段の表示態様をも変更する必要性が考えられる。これに対して本特徴によれば、リーチ絵柄を切り換えればよく、絵柄表示手段以外の表示態様を切り換えないとしても不具合が生じにくい。
特徴A21.前記遊技回制御手段は、各遊技回において絵柄の変動表示が行われる場合の表示継続期間を決定する表示継続期間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、前記表示継続期間により決定された表示継続期間が経過した後に遊技回を終了させるものであり、
前記先特定手段による特定結果が前記第2移行対応結果であることに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(音声ランプ制御装置82による大当たり対応設定処理)を備え、
前記特別制御手段は、前記特別報知状態に設定されている状況であって、その設定が行われた場合に前記先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回よりも前の遊技回において、前記外れリーチ単位表示が実行されるようにするものであり、
さらに、前記特別報知状態に設定されている状況において、前記外れリーチ変動表示が実行されたことを特定する実行特定手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理におけるステップS2006を実行する機能)を備え、
前記特別制御手段は、前記特別報知状態に設定されている状況において、その設定が行われた場合に前記先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回の所定遊技回数前までに前記外れリーチ変動表示が実行されていることが前記実行特定手段により特定されていない場合には、前記所定遊技回数前の遊技回において前記表示継続期間決定手段により決定された表示継続期間に関わらず前記外れリーチ単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴A17乃至A20のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A21によれば、第2移行対応結果に対応した停留結果となる所定遊技回数前までに、外れリーチ変動表示が実行されていない場合、表示継続期間決定手段により決定される表示継続期間に関わらず外れリーチ単位表示が実行される。これにより、第2移行対応結果に対応した停留結果となる前に外れリーチ単位表示が実行されなくなることを抑制できる。
なお、「特別報知状態」とは、第2移行対応結果に対応した停留結果となる前の外れリーチ単位表示が実行され得る状態が含まれるものであり、例えば、特別報知状態として、先特定手段による特定結果が第2移行対応結果となったことを示すコマンドやフラグ等が設定されるものが含まれる。
特徴A22.前記外れリーチ単位表示が行われる遊技回の表示態様には、外観による絵柄の識別性が相対的に高低となる高識別表示態様と低識別表示態様とが設定されているとともに、前記絵柄の変動表示の態様として、全絵柄が前記低識別表示態様で表示されている状態が予め定められた特別基準期間に亘って継続したタイミングにて所定の絵柄が前記高識別表示態様で表示される状態に切り替わる態様が含まれており、
前記外れリーチ単位表示を実行する遊技回の表示態様のうち前記低識別表示態様で表示される期間を短縮することにより、前記表示継続期間決定手段により決定された表示継続期間に対応した前記外れリーチ単位表示を実行する上で用いられる表示態様の情報を生成する情報生成手段(音声ランプ制御装置82のMPU242によるステップS2008の処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252によるステップS2019の処理を実行する機能)を備え、
前記特別制御手段は、前記表示継続期間決定手段により決定された表示継続期間に関わらず前記外れリーチ単位表示を実行する場合、前記情報生成手段により生成された情報を用いて当該外れリーチ単位表示を実行させることを特徴とする特徴A21に記載の遊技機。
特徴A22によれば、予め設定されている外れリーチ単位表示の表示態様のうち、低識別状態に対応した期間を短縮することにより、表示継続期間決定手段により決定された表示継続期間に対応した外れリーチ単位表示を実行する上で用いられる情報が生成される。これにより、表示継続期間決定手段に決定される表示継続期間の全ての種類に応じて外れリーチ単位表示を実行する上で用いられる表示態様の情報を予め記憶しておく必要がなくなる。また、低識別表示態様は遊技者に識別されにくく、低識別表示態様の期間を短縮したとしても遊技者に違和感を与えることなく外れリーチ単位表示を実行できる。
特徴A23.前記第1又は第2移行対応結果のいずれかに対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されているか否かを判定する情報対応判定手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1502の処理を実行する機能)と、
前記先特定手段による特定結果が前記第2移行対応結果であることに基づいて特別報知状態に設定する状態設定手段(音声ランプ制御装置82による大当たり対応設定処理)と、
を備え、
前記特別制御手段は、前記特別報知状態に設定されている状況であって、その設定が行われた場合に前記先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回よりも前の遊技回において、前記外れリーチ単位表示が実行されるようにするものであり、
各移行対応結果のいずれかに対応した特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、当該特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶された後に前記情報取得手段により取得された特別情報が、前記特別報知状態の設定の契機とならないように規制する情報対応規制手段(表示制御装置212のMPU252におけるステップS1503にて肯定判定をした後の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A17乃至A22のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A23によれば、各移行対応結果のいずれかに対応した特別情報が取得情報記憶手段に記憶されていると判定されている間は、新たに各移行対応結果のいずれかに対応した特別情報が記憶されたとしても、特別報知状態が設定されない。これにより、第2移行対応結果に対応した停止結果が表示される前の外れリーチ単位表示を実行している状況において、その外れリーチ単位表示の実行の契機となっている特別情報とは異なる特別情報に係る遊技回で第1所定遊技状態又は第2所定遊技状態の付与が発生しないようにすることができる。
特徴A24.前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)を備え、
前記移行判定手段は、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行うものであり、
さらに、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
を備え、
前記情報取得手段は、前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得するものであり、
さらに、前記移行判定が行われることなく前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数を表示するよう記憶数表示手段(第1,第2保留ランプ部45,46)を表示制御する記憶数表示制御手段(音声ランプ制御装置82)と、
前記始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記非受入状態よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能)と、
を備え、
当該受入制御手段は、前記始動入球部の制御モードとして、第1モード(低頻度サポートモード)と、当該第1モードよりも前記受入状態になり易い第2モード(高頻度サポートモード)とを有しており、
前記特別制御手段は、前記第2モードにおいて、前記外れリーチ単位表示を実行させる制御を行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A23のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A24によれば、特別制御手段による外れリーチ単位表示を実行させる制御が第2モードにおいて実行される。第2モードは始動入球部が受入状態となり易く、取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている状態が維持され易い。この結果、取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている状態にて先特定手段により特定された判定結果が前記第2移行対応結果となり易く、外れリーチ単位表示が実行される機会を多くすることが可能となる。
また、特徴A4、A5、A8及びA11のように一の遊技回において複数回の変動表示が実行される構成においては、一の遊技回において複数回の変動表示を行うため変動表示が終了したとしても、記憶されている特別情報の数が減少しないことがある。このため、記憶数表示手段の表示態様によって、変動表示が終了した場合に、遊技回が終了したものなのか、遊技回の中途におけるものなのかを、遊技者に把握されることが考えられる。これに対して本特徴を適用した場合、特別制御手段による制御が第2モードにおいて実行される。これにより、複数の変動表示が行われる遊技回において変動表示が終了した場合に記憶数表示手段の表示態様が変わらないことがあった場合に、遊技者は記憶されている特別情報の数が減少した後に始動入球部に遊技球が入球したものと考える。この結果、一の遊技回にて複数回の変動表示が行われていることが遊技者に理解されてしまうことを抑制できる。
特徴A25.前記遊技領域には、前記始動入球部として少なくとも第1始動入球部(上作動口33)と第2始動入球部(下作動口34)とが設けられており、
前記受入制御手段は、前記第2始動入球部を、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記第1始動入球部よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能なものであり、
前記取得情報記憶手段は、
前記第1始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第1規定数を上限として記憶する第1取得情報記憶手段(第1結果表示部用保留エリアRa)と、
前記第2始動入球部に遊技球が入球した場合に前記情報取得手段が取得した特別情報を、第2規定数を上限として記憶する第2取得情報記憶手段(第2結果表示部用保留エリアRb)と、
を備えており、
前記移行判定手段は、前記第1取得情報記憶手段及び前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報のそれぞれに対して前記移行判定を行うものであり、
さらに、前記第2取得情報記憶手段に特別情報が記憶されている場合には、その記憶されている特別情報よりも早いタイミングで取得された特別情報が前記第1取得情報記憶手段に記憶されていたとしても前記第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して前記移行判定が行われるようにする優先手段(主制御装置81のMPU202におけるデータ設定処理を実行する機能)を備え、
前記特別制御手段は、前記第2モードである状況であって前記第2取得情報記憶手段に前記第2移行情報に対応した特別情報が記憶されていることに基づいて、前記外れリーチ単位表示を実行させる制御を行うものであることを特徴とする特徴A24に記載の遊技機。
特徴A25によれば、第2始動入球部が受入状態となり易くなる第2モードである場合において第2取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に対して特別制御手段により外れリーチ単位表示が実行される。移行判定に際して優先される側である第2始動入球部への入球が発生し易い状況において第1取得情報記憶手段に記憶される又は記憶されている特別情報について特別制御手段により外れリーチ単位表示が所定の頻度で行われる構成を想定すると、当該所定の特別情報について外れリーチ単位表示が行われたにも関わらず、当該所定の特別情報が移行判定の対象となるよりも前のタイミングで第2始動入球部への入球が継続し、上記外れリーチ単位表示に係る所定の特別情報が移行判定の対象となるタイミングが当該外れリーチ単位表示の開始タイミングに対して遅くなってしまうことが想定される。そうすると、例えば、上記外れリーチ単位表示がどの特別情報を対象としてなされたものか分かりづらくなるおそれがある。これに対して、第1取得情報記憶手段に記憶されている特別情報について第2移行対応結果に対応した停止結果が表示される前の外れリーチ単位表示が実行されることを制限することで、上記のような不都合の発生を抑えつつ、遊技の注目度を高めることが可能となる。
特徴A26.前記遊技回制御手段は、各遊技回において前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示継続期間を決定する表示継続期間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、各遊技回の前記絵柄の変動表示が行われる場合、前記表示継続期間決定手段が決定した表示継続期間が経過することで当該絵柄の変動表示が最終停止される構成であり、
前記特別制御手段は、前記表示継続期間決定手段にて決定された表示継続期間を変更することなく前記絵柄表示手段を制御することを特徴とする特徴A1乃至A25のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A26によれば、表示継続期間決定手段にて決定された表示継続期間を変更することなく特別制御手段は絵柄表示手段を制御する。すなわち、特別制御手段による絵柄表示手段の制御の実行に際して表示継続期間が変更され、1回の遊技回の期間が変更されることがなくなる。仮に、表示継続期間決定手段が決定した表示継続期間と、特別制御手段の制御による表示態様に対応した表示継続期間とが異なり、特別制御手段によって絵柄表示手段が制御される上で表示継続期間を変更すると、その絵柄表示手段の制御の実行に伴い表示継続期間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。本特徴によれば、当該消化率が変化することを抑制できる。
本特徴を特徴A4、A5、A8及びA11のいずれかに適用した場合、一の遊技回に複数回の絵柄の変動表示を実行する場合に上記消化率が変化することを抑制できる。また、本特徴を特徴A19又はA20に適用した場合、遊技回の中途において決定されている表示態様が変更される場合に上記消化率が変化することを抑制できる。
なお、「前記遊技回制御手段」は、「表示継続期間決定手段」の代わりに、「前記絵柄の変動表示が行われる場合の表示継続期間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ表示継続期間が異なるように前記表示継続期間の情報を複数種類記憶した表示継続期間情報記憶手段(変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄の変動表示が開始される場合に、その移行判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記表示継続期間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記表示継続期間の情報の中から、所定の表示継続期間の情報を選択する表示継続期間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、前記移行判定手段により前記移行判定が行われることに先立って又は前記移行判定手段により前記移行判定が行われたことに基づいて前記絵柄の変動表示を開始させ、前記表示継続期間選択手段により選択された前記表示継続期間の情報に対応した表示継続期間が経過することで当該絵柄の変動表示を最終停止させる動作制御手段(表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、を備えた」構成としてもよい。
特徴A27.前記移行判定の結果が前記第2移行対応結果である場合の遊技回の結果態様として、予め設定された有効ライン上に第2移行対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、
さらに前記単位表示として少なくとも、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停留させることで、前記第2移行対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のある第2リーチ絵柄を前記有効ライン上に停留表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせる第2リーチ変動表示が設定されており、
当該第2リーチ変動表示として少なくとも、前記第2移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させる第2移行リーチ変動表示と、前記第2移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記第2移行対象絵柄の組み合わせを停留表示させない第2外れリーチ変動表示と、が設定されており、
前記外れリーチ単位表示が実行されてから予め定められた回数の前記単位表示が実行されていることを特定する回数特定手段(音声ランプ制御装置82による大当たりに対応した予告コマンド設定処理におけるステップS2018の処理を実行する機能)と、
前記外れリーチ単位表示が実行されてから予め定められた回数の前記単位表示の実行が前記回数特定手段により特定されていない場合、前記第2外れリーチ変動表示が実行されないようにする第2規制制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理)と、
を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A26のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A27によれば、外れリーチ単位表示が実行されてから予め定められた回数の単位表示が実行されていない場合、第2外れリーチ変動表示が実行されない。外れリーチ単位表示が実行された後に第2リーチ変動表示が実行された場合、外れリーチ単位表示の後の第2リーチ変動表示であるため、その第2リーチ変動表示が第2移行リーチ変動表示であるものと遊技者が考える。この場合に、その第2リーチ変動表示が第2外れリーチ変動表示であった場合、外れリーチ単位表示の後に第2移行リーチ変動表示が実行されないものと遊技者が考え、外れリーチ変動表示に対する注目度を高める効果を十分に得られない不都合が発生することが考えられる。これに対して本特徴では、外れリーチ単位表示の後に第2外れリーチ変動表示を実行しないことにより上記不都合が発生することを抑制できる。
特徴A28.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
当該取得情報記憶手段に記憶されている特別情報に基づいて、予め定められた第1移行結果又は第2移行結果となるか否かの移行判定を行う移行判定手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が、前記第1移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を予め定められた第1所定遊技状態に移行させる第1状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記移行判定手段による移行判定の結果が、第2移行対応結果となったことに基づいて、遊技状態を前記第1所定遊技状態より遊技者に有利な第2所定遊技状態に移行させる第2状態移行手段(主制御装置81のMPU202における遊技状態移行処理を実行する機能)と、
前記特別情報が取得されたことに基づいて遊技回用動作が開始され、前記移行判定手段の判定結果に対応した結果態様とし前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回として、各遊技回の前記遊技回用動作が行われるように所定の報知手段(図柄表示装置41)を制御する遊技回制御手段(主制御装置81のMPU202における変動開始処理を実行する機能、表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記遊技回用動作の動作態様として少なくとも、前記第1移行対応結果に対応した結果態様となる可能性があることを教示する第1遊技回用動作(表示制御装置212による通常図柄によるリーチ表示を表示する機能)が設定されており、
当該第1遊技回用動作として少なくとも、前記移行判定の結果が前記第1移行対応結果である場合に選択されるとともに、前記第1移行対応結果に対応した結果態様とされる移行遊技回用動作と、前記移行判定の結果が前記第1移行対応結果でない場合に選択されるとともに、前記第1移行対応結果に対応していない結果態様とされる外れ遊技回用動作と、が設定されており、
前記第2移行対応結果となることに対応した所定の特別情報が前記取得情報記憶手段に記憶されていることに基づいて、当該所定の特別情報についての前記移行判定手段による判定結果に対応した結果態様とされ遊技回が終了されるよりも前に、前記外れ遊技回用動作を実行するよう前記報知手段を制御する特別制御手段(表示制御装置212のMPU252における保留予告に対応した停止結果設定処理を実行する機能及び変動中用処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A28によれば、所定遊技状態として第1所定遊技状態と第1所定遊技状態よりも遊技者に有利な第2所定遊技状態とが設定されている。このため、第1所定遊技状態よりも第2所定遊技状態に移行することを遊技者は望んで遊技を行っているものと考えられる。ここで、第1遊技回用動作が行われた場合、第2所定遊技状態ではなく第1所定遊技状態に移行するものと遊技者は考え、第1遊技回用動作が行われたとしても遊技への注目度がさほど高まらなくなることが考えられる。これに対して本特徴によれば、第2移行対応結果に対応した結果態様となる前に、外れ遊技回用動作が実行される。これにより、外れ遊技回用動作が行われた場合、その外れ遊技回用動作の後に第2移行対応結果に対応した結果態様となることを遊技者は期待して遊技を行い、第1遊技回用動作が行われた場合の遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。
上記特徴A群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、大当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。
抽選結果がいわゆる大当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、大当たり遊技状態として確変大当たり遊技状態と通常大当たり遊技状態とが設定されているものがある。確変大当たり遊技状態が終了した場合、相対的に上記移行当選となり易い高確率状態に移行するとともに、通常大当たり遊技状態が終了した場合、相対的に上記移行当選となりにくい低確率状態に移行する。このような遊技機では、確変大当たり遊技状態への移行当選に応じた停止結果として、例えば、同一の奇数が付された絵柄の組み合わせ等、確変図柄の組み合わせが設定されている。また、通常大当たり遊技状態への移行当選に応じた停止結果として、例えば、同一の偶数が付された絵柄の組み合わせ等、通常図柄の組み合わせが設定されている。
また、遊技への注目度を高める表示演出として、大当たり遊技状態への移行当選となっていることへの期待度を遊技者に教示するリーチ演出が行われる。リーチ演出は、大当たり遊技状態への移行当選に応じた絵柄の組み合わせの一部が有効ライン上に停止表示された状態にて行われることが一般的である。大当たり遊技状態への移行当選である場合には、リーチ演出が行われた後に、大当たり遊技状態への移行当選に応じた停止結果として、同一の絵柄の組み合わせが有効ライン上に停止表示されるようになっている。また、大当たり遊技状態への移行当選となっていない場合にもリーチ演出が行われることがあり、この場合、リーチ演出が行われた後に、停止結果として同一の絵柄の組み合わせが有効ライン上に停止表示されないようになっている。
しかしながら、通常大当たり遊技状態が終了した後には高確率状態とならないため、通常大当たり遊技状態よりも、確変大当たり遊技状態に移行することを期待して遊技者は遊技を行っているものと考えられる。このため、通常図柄の組み合わせの一部が停止表示された状態にてリーチ演出が行われた場合、確変図柄の組み合わせの一部が停止表示された状態にてリーチ演出が行われた場合に比べ、遊技者の遊技への注目度が高まらないことが考えられる。
ここで、遊技者の遊技への注目度を高めるために、通常大当たり遊技状態に移行しない遊技回においては、通常図柄によるリーチ演出が行われないようにする構成が考えられる。しかしながら当該構成においては、リーチ演出を実行する上で、通常図柄によるリーチ演出が行われる頻度が低下し、リーチ演出が単調化するおそれがある。
なお、上記特徴A1〜A28のいずれか1の構成に対して、下記特徴B1〜B19のいずれか1にて限定したものを適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
特徴B1.所定の表示を行う表示手段(図柄表示装置41)と、
予め定められた抽選条件が成立したことに基づいて抽選処理を実行する抽選処理実行手段(主制御装置81のMPU202における当否判定処理を実行する機能)と、
前記抽選処理の抽選結果に応じて前記表示手段における表示態様を決定する表示態様決定手段(表示制御装置212による図柄表示装置制御処理)と、
前記抽選条件が成立したことに基づいて、前記表示手段における表示を開始させ、前記表示態様決定手段により決定された表示態様による表示を行わせて当該表示を終了させる表示制御手段(表示制御装置212のMPU252における図柄表示装置制御処理を実行する機能)と、
を備え、
前記表示態様決定手段により決定される表示態様として、表示が開始された後に特定表示が実行された後に表示態様で当該表示が終了される単位表示が設定されており、
当該単位表示として少なくとも、
前記抽選処理の抽選結果が第1抽選結果であることに基づいて前記表示態様決定手段により選択される第1単位表示と、
前記抽選処理の抽選結果が第2抽選結果であることに基づいて前記表示態様決定手段により選択される第2単位表示と、
が設定されており、
前記第1単位表示と前記第2単位表示とが連続して実行されることがないように、前記第2単位表示が実行される前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行するよう前記表示手段を制御する特定表示制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理、表示制御装置212による表示側変動開始用処理)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることがないように、第2単位表示が実行される前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される。これにより、第2単位表示が実行される少なくとも直前において第1単位表示が実行されていないように遊技者に印象付けることが可能となる。このように印象付けを可能とすることで、例えば第1単位表示が実行された場合には第2単位表示が実行される場合よりも遊技者に有利な所定の単位表示が実行される又は実行され易い傾向となるようにすることが可能となり、この場合、第1単位表示が実行されることへの注目度の向上に起因して遊技への注目度が高められる。また、例えば第2単位表示を遊技者が期待する構成においては、第1単位表示とは異なる単位表示が実行されることへの注目度の向上に起因して遊技への注目度が高められる。
特徴B2.前記特定表示制御手段は、前記第1単位表示が実行されてから前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示が予め定められた回数実行されていない場合に、前記第2単位表示を実行する前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1単位表示が実行されてから第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が予め定められた回数実行されていない場合に、特定表示制御手段により第2単位表示が実行される前に、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される。これにより、上記異なる単位表示が実行されたことに基づいて第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることが回避される場合において、特定表示制御手段により上記異なる単位表示を実行させることが可能となる。
また、第2単位表示が実行される前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が常に実行される構成に比べ、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示を実行するために、単位表示の実行が単調化することを抑制できる。補足すると、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示として、特定表示制御手段により共通の単位表示が実行される構成が想定される。当該構成において、第2単位表示が実行される前に常に共通の単位表示が実行されると、表示手段の表示態様が単調化することが考えられる。これに対して本特徴によれば、特定表示制御手段により共通の単位表示が実行される場合とされない場合とがあり、表示手段の表示態様が単調化することを抑制できる。すなわち、選択される表示態様の自由度を高めることが可能となる。
特徴B3.前記特定表示制御手段は、前記第2単位表示が実行されるよりも前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示が複数回実行されるようにするものであることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第2単位表示が実行されるよりも前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が複数回実行される。この結果、第1単位表示が実行されてから第2単位表示が実行されるまでの期間を長くすることが可能となる。これにより、第2単位表示が実行される少なくとも直前において第1単位表示が実行されていないように、遊技者に印象付ける効果を高めることが可能となる。
特徴B4.前記特定表示制御手段は、前記第2単位表示が実行されるよりも前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示が複数回実行されるようにする場合、同一の単位表示として設定された共通の第3単位表示を複数回実行させるものであることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、複数回の第1及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される場合、同一の単位表示として設定された共通の第3単位表示が複数回実行される。これにより、異なった単位表示が実行される構成に比べ、特定表示制御手段による制御の実行のために、遊技機に予め記憶しておく情報量を少なくすることが可能となる。この結果、遊技機の記憶容量が増大化することを抑制できる。
特徴B5.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
を備え、
前記抽選処理実行手段は、前記抽選処理として、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報が、前記第1抽選結果又は前記第2抽選結果に対応しているか否かを特別判定するものであり、
前記特定表示制御手段は、前記第2抽選結果に対応した所定の特別情報が前記情報取得手段により取得されていることに基づいて、前記第1単位表示が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第2抽選結果に対応した所定の特別情報が取得されたことに基づいて、第1単位表示が実行されないようにすることができる。これにより、第2単位表示が実行される直前の単位表示にて第1単位表示が実行されることを抑制できる。この結果、第1単位表示が実行された後の単位表示にて第2単位表示が実行される頻度を低減することが可能となり、第2単位表示が実行される前に第1単位表示が実行されていないように遊技者に印象付ける効果を高めることができる。
また、第1単位表示が実行された場合には、その後に第2単位表示が実行されないものと遊技者は考える。つまり、第1単位表示の実行により、第2単位表示が実行されないことを遊技者に教示する効果を得ることが可能となる。
特徴B6.前記抽選処理実行手段は、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記特別判定を順次行うものであり、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記特別判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記特別判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)を備え、
前記表示制御手段は、前記特別判定の結果に応じた表示を開始させ、その表示を終了させることを1回の遊技回として前記表示手段を制御するものであり、
前記特定表示制御手段は、前記先特定手段の特定結果が、前記第2抽選結果に対応していることに基づいて、その先特定手段の特定対象となった特別情報についての遊技回よりも前の遊技回において前記第1単位表示が実行されないようにするものであることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、第2抽選結果に対応した特別情報が記憶されている状況において第1単位表示が実行されることを抑制できる。この結果、第1単位表示が実行された場合に記憶されていた特別情報に対応した単位表示にて第2単位表示が実行される頻度を低減できる。つまり、第1単位表示が実行された場合、その第1単位表示が実行された場合に記憶されていた特別情報に対応した表示にて第2単位表示が実行されないことを遊技者に教示することが可能となる。
特徴B7.前記特定表示制御手段は、遊技回の途中で前記先特定手段による特定結果が前記第2抽選結果となったことに基づいて、当該遊技回において前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示が実行されるようにその遊技回にて既に決定されている前記表示手段の表示態様を切り換える切換手段(表示制御装置212による表示側変動中用処理)を備えていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、表示態様が決定されている遊技回において先特定手段により第2抽選結果であることが特定された場合、当該遊技回において第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行されるように表示態様が切り換えられる。この結果、第2抽選結果に対応した特別情報が取得された場合に、その特別情報が取得されたタイミングにて実行されていた遊技回が終了した後に上記異なる単位表示が実行される構成に比べ、第2単位表示が実行される遊技回よりも前の遊技回において上記異なる単位表示が実行される機会を多くすることが可能となる。例えば、第1単位表示が実行される状況にて、特別判定が行われていない特別情報が記憶されていないことが考えられる。この場合、第1単位表示が実行される遊技回中に第2抽選結果に対応した特別情報が取得された場合、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることが考えられる。これに対して本特徴によれば、第1単位表示の実行が決定されているとしても、その第1単位表示が実行されないように表示態様が切り替えられるため、第2抽選結果に対応した特別情報の取得タイミングに関らず、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることを抑制できる。
特徴B8.前記切換手段は、前記表示態様決定手段により前記第1単位表示の実行が決定されており、前記第1単位表示が実行されている状況下において、又は、前記第1単位表示が実行される所定期間前の状況下において、前記先特定手段により前記第2抽選結果であることが特定された場合、前記第1単位表示を実行した後にその遊技回を終了することなく前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行するように前記表示手段の表示態様を切り換えるものであることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、第1単位表示が実行されている状況下において、又は、第1単位表示が実行される所定期間前の状況下において、先特定手段により第2抽選結果であることが特定された場合、第1単位表示が実行された後に、その遊技回を終了することなく第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される。仮に、第1単位表示が実行されている場合に表示態様を切り換えると、既に表示されている内容が不自然に切り換わり、表示態様の切換に対して遊技者が違和感を覚えることが考えられる。これに対して本特徴によれば、第1単位表示の後に、その遊技回にて上記異なる単位表示を実行することにより、表示態様を変更した場合に上記違和感が生じることを抑制しつつ、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることを抑制できる。
特徴B9.前記表示制御手段は、前記特別判定の結果に応じた表示を開始させ、その表示を終了させることを1回の遊技回として前記表示手段を制御するものであり、
前記特定表示制御手段は、前記第2単位表示の実行に係る遊技回において、前記第2単位表示が実行される前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴B5乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、第2単位表示の実行に係る遊技回において、第2単位表示が実行される前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される。抽選処理が実行されるタイミングは不規則に発生することが考えられ、第1単位表示が実行されてから第2抽選結果となることが考えられる。これに対して本特徴によれば、第2単位表示が実行される遊技回において、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示の実行が担保される。この結果、特別情報が取得されたタイミングに関わらず、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示の実行が可能となり、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることを抑制できる。
特徴B10.前記特定表示制御手段は、前記第1単位表示が実行されてから前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示が予め定められた回数実行されていない場合に、前記第2単位表示の実行に係る遊技回において、前記第2単位表示を実行する前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、第1単位表示が実行されてから第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が予め定められた回数実行されていない場合に、第2単位表示の実行に係る遊技回において、第2単位表示が実行される前に、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される。つまり、上記異なる単位表示の実行が予め定められた回数に達していない場合に、特定表示制御手段により上記異なる単位表示が実行される。この結果、第1単位表示が実行されてから第2単位表示が実行されるまでに、上記異なる単位表示が実行されることが可能となる。
また、第2単位表示が実行される前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が常に実行される構成に比べ、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示を実行するために、単位表示の実行が単調化することを抑制できる。補足すると、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示として、特定表示制御手段により共通の単位表示が実行される構成が想定される。当該構成において、第2単位表示が実行される前に常に共通の単位表示が実行されると、表示手段の表示態様が単調化することが考えられる。これに対して本特徴によれば、特定表示制御手段により共通の単位表示が実行される場合とされない場合とがあり、表示手段の表示態様が単調化することを抑制できる。すなわち、選択される表示態様の自由度を高めることが可能となる。
特徴B11.前記特定表示制御手段は、前記第1単位表示が実行されてから前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示が予め定められた複数回数実行されていない場合、前記第1単位表示が実行されてから前記第2単位表示が実行されるまでに、前記異なる単位表示が前記複数回数実行されているように、前記第2単位表示の実行に係る遊技回において、前記第2単位表示を実行する前に前記異なる単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、第1単位表示が実行されてから第2単位表示が実行されるまでに第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が複数回数担保される。この結果、第1単位表示が実行されてから第2単位表示が実行されるまでの期間を長くすることが可能となる。
特徴B12.前記第2単位表示と前記異なる単位表示とのそれぞれは、前記第2単位表示と前記異なる単位表示との両方が実行される遊技回とは異なる遊技回において前記表示態様決定手段により決定される表示態様に含まれていることを特徴とする特徴B9乃至B11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B12によれば、第2単位表示と異なる単位表示とのそれぞれは、一の遊技回にて第2単位表示と異なる単位表示との両方が実行される遊技回とは異なる遊技回においても実行される。これにより、一の遊技回にて異なる単位表示が実行された後に第2単位表示を実行する場合にのみ決定される表示態様の情報を予め遊技機に記憶させておく必要がなくなる。
特徴B13.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
を備え、
前記抽選処理実行手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報が、前記第1抽選結果又は前記第2抽選結果に対応しているか否かを特別判定するとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記特別判定を順次行うものであり、
前記表示制御手段は、前記特別判定の結果に応じた表示を開始させ、その表示を終了させることを1回の遊技回として前記表示手段を制御するものであり、
前記特定表示制御手段は、前記取得情報記憶手段に前記特別情報が記憶されていない状況にて取得された特別情報の前記特別判定の結果が前記第2抽選結果となった場合、前記第2単位表示の実行に係る遊技回において、前記第2単位表示が実行される前に、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行させるものであることを特徴とする特徴B1乃至B12のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B13によれば、特別情報が記憶されていない状況にて新たに取得された特別情報の特別判定の結果が第2抽選結果である場合に、第2単位表示と第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示とが一の遊技回にて実行される。例えば、特別情報が記憶されていない状況にて新たに取得された特別情報の特別判定の結果が第2抽選結果であり、その前の遊技回にて第1単位表示が実行されていた場合、第1単位表示が実行される遊技回と第2単位表示が実行される遊技回とが連続し、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることが考えられる。これに対して本特徴によれば、第2単位表示が実行される遊技回において、その第2単位表示の実行の前に第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行される。この結果、第1単位表示が実行される遊技回と第2単位表示が実行される遊技回とが連続したとしても、第1単位表示と第2単位表示とが連続して実行されることを抑制できる。
特徴B14.前記抽選処理の結果が特典付与結果である場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202による遊技状態移行処理)を備え、
前記第2抽選結果は、前記特典付与結果に含まれていることを特徴とする特徴B1乃至B13のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B14によれば、抽選処理の結果が第2抽選結果である場合に遊技者に特典が付与される。このため、第2単位表示が実行されることを遊技者は期待するものと考えられる。この結果、第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示が実行されることへの遊技者の注目度を高めることが可能となる。
特徴B15.前記第1抽選結果は、前記特典付与結果に含まれていないことを特徴とする特徴B14に記載の遊技機。
特徴B15によれば、第1抽選結果は特典付与結果に含まれていない。すなわち、第1単位表示は、抽選処理の結果が特典付与結果でない場合の表示に含まれている。この結果、特典付与結果でない場合の表示を用いて上記遊技者に印象付ける効果を得ることが可能となる。
特徴B16.前記表示手段は、絵柄を変動表示するとともに、前記抽選処理に対応した絵柄を最終停留表示する絵柄表示手段(図柄表示装置41)であり、
前記抽選処理の結果が特典付与結果である場合の最終表示結果として、予め設定された有効ライン上に付与対象絵柄の組み合わせが停留表示される態様が設定されており、
前記単位表示として、一部の変動表示領域における絵柄の変動表示を停留させることで、付与対象絵柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ絵柄を前記有効ライン上に停留表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において残りの変動表示領域にて絵柄の変動表示を行わせるリーチ変動表示が実行されるものが設定されており、
前記リーチ変動表示として少なくとも、前記第2抽選結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記付与対象絵柄の組み合わせを停留表示させる付与リーチ変動表示と、前記第1抽選結果である場合に選択されるとともに、前記リーチライン上に前記付与対象絵柄の組み合わせを停留表示させない外れリーチ変動表示と、が設定されており、
前記第1単位表示は、前記開始態様で表示が開始された後に、前記外れリーチ変動表示が実行されるものであることを特徴とする特徴B14又はB15に記載の遊技機。
特徴B16によれば、付与対象絵柄の組み合わせが停留表示される単位表示と、外れリーチ変動表示が実行される単位表示とが連続して実行されることを抑制できる。これにより、付与対象絵柄の組み合わせが停留表示される単位表示の少なくとも直前において、外れリーチ変動表示が実行される単位表示が実行されていないように、遊技者に印象付けることが可能となる。
特徴B17.前記抽選処理の抽選結果が第3抽選結果であった場合、前記抽選処理の結果が前記第2抽選結果となった場合よりも大きな特典を付与する特典付与手段(主制御装置81のMPU202による遊技状態移行処理)を備え、
前記第3抽選結果に対応した単位表示を実行する前に、前記第1単位表示を実行するよう前記表示手段を制御する特別制御手段(音声ランプ制御装置82による予告条件成立に対応した予告コマンド設定処理、表示制御装置212による表示側変動開始用処理)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B16のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B17によれば、第3抽選結果に対応した単位表示が実行される前に第1単位表示が実行される。すなわち、第1単位表示が実行されることにより、その後に第3抽選結果に対応した単位表示が実行されるものと遊技者に印象付け、第1単位表示が実行された場合には、その第1単位表示の実行の後に第3抽選結果に対応した単位表示が実行されるものと遊技者に推測させることが可能となる。このため、第1単位表示が実行されるか否かに遊技者は注目し、遊技者の遊技への注目度を高めることが可能となる。補足すると、第3抽選結果に対応した単位表示が実行された場合、第2単位表示が実行された場合よりも遊技者に付与される特典が大きいため、第3抽選結果に対応した単位表示が実行されることを遊技者は期待しているものと考えられる。このため、第3抽選結果に対応した単位表示、ひいては、その前の第1単位表示が実行されるか否かに遊技者は注目し、第1単位表示への遊技者の注目度を高める効果を得ることが可能となる。
しかしながら、第2単位表示が実行される前にも第1単位表示が所定の頻度で実行される構成においては、第1単位表示が実行された場合、その後に第2単位表示が実行されるのか、又は、第3抽選結果に対応した単位表示が実行されるのかを遊技者が推測できないことが考えられる。この場合、第1単位表示への遊技者の注目度がさほど高まらなくなることが考えられる。これに対して特徴B1乃至B16のいずれかによれば、第2単位表示が実行される前に第1単位表示が実行される頻度が低減される。このため、第1単位表示が実行された場合に遊技者の注目度が高まらなくなることを抑制できる。
特徴B18.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構53)と、
前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な始動入球部(上作動口33、下作動口34)と、
前記始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
を備え、
前記抽選処理実行手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報が、前記第1抽選結果又は前記第2抽選結果に対応しているか否かを特別判定するとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記特別判定を順次行うものであり、
さらに、前記特別判定が行われることなく前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報の数を表示するよう記憶数表示手段(第1,第2保留ランプ部45,46)を表示制御する記憶数表示制御手段(音声ランプ制御装置82)と、
前記始動入球部を、遊技球が入球しにくい又は入球が不可である非受入状態と、前記非受入状態よりも遊技球が入球し易い受入状態とに切り換え可能な受入制御手段(主制御装置81のMPU202における電役サポート用処理を実行する機能)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている所定の特別情報が前記特別判定の対象となった場合における判定結果を反映する情報を、当該所定の特別情報が前記特別判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置81のMPU202における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、
を備え、
当該受入制御手段は、前記始動入球部の制御モードとして、第1モード(低頻度サポートモード)と、当該第1モードよりも前記受入状態になり易い第2モード(高頻度サポートモード)とを有しており、
前記特定表示制御手段は、前記第2モードにおいて、前記先特定手段の特定結果が前記第2抽選結果に対応していることに基づいて、前記第1単位表示及び前記第2単位表示とは異なる単位表示を実行させる制御を行うものであることを特徴とする特徴B1乃至B17のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B18によれば、特定表示制御手段による第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示を実行させる制御が第2モードにおいて実行される。第2モードは始動入球部が受入状態となり易く、取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている状態が維持され易い。この結果、取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている状態にて先特定手段により特定された判定結果が第2抽選結果となり易く、特定表示制御手段による第1単位表示及び第2単位表示とは異なる単位表示を実行させる制御が実行される機会を多くすることが可能となる。
また、特徴B8〜B12のように一の遊技回において複数回の単位表示が実行される場合、一の遊技回において複数回の単位表示を行うため単位表示が終了したとしても、記憶されている特別情報の数が減少しないことがある。このため、記憶数表示手段の表示態様によって、単位表示が終了した場合に、遊技回が終了したものなのか、遊技回の中途におけるものなのかを、遊技者に把握されることが考えられる。これに対して本特徴を適用した場合、特定表示制御手段による制御が第2モードにおいて実行される。これにより、複数の単位表示が行われる遊技回において単位表示が終了した場合に記憶数表示手段の表示態様が変わらないことがあった場合に、遊技者は記憶されている特別情報の数が減少した後に始動入球部に遊技球が入球したものと考える。この結果、一の遊技回にて複数回の単位表示が行われていることが遊技者に理解されてしまうことを抑制できる。
特徴B19.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置81のMPU202における情報取得処理を実行する機能)と、
前記情報取得手段の取得した特別情報を、複数の数として予め定められた規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(保留用エリアRE)と、
を備え、
前記抽選処理実行手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記特別情報が、前記第1抽選結果又は前記第2抽選結果に対応しているか否かを特別判定するとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記特別判定を順次行うものであり、
前記表示態様決定手段は、各遊技回における表示態様に対応した表示継続期間を決定する表示継続期間決定手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)を備え、前記表示継続期間決定手段が決定した表示継続期間が経過することで1回の遊技回が終了される構成であり、
前記特定表示制御手段は、前記表示継続期間決定手段にて決定された表示継続期間を変更することなく前記表示手段を表示制御することを特徴とする特徴B1乃至18のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B19によれば、表示継続期間決定手段にて決定された表示継続期間を変更することなく特定表示制御手段は表示手段を制御する。すなわち、特定表示制御手段による表示手段の制御の実行に際して表示継続期間が変更され、1回の遊技回の期間が変更されることがなくなる。仮に、表示継続期間決定手段が決定した表示継続期間と、特定表示制御手段の制御による表示態様に対応した表示継続期間とが異なり、特定表示制御手段によって表示手段が制御される上で表示継続期間を変更すると、その表示手段の制御の実行に伴い表示継続期間が変動するため、遊技ホールによって単位時間当たりの遊技回の消化率に差異が生じてしまうおそれがある。本特徴によれば、当該消化率が変化することを抑制できる。
本特徴を特徴B8〜B12のいずれかに適用した場合、一の遊技回に複数回の単位表示を実行する場合に上記消化率が変化することを抑制できる。また、本特徴を特徴7又は8に適用した場合、遊技回の中途において決定されている表示態様が変更される場合に上記消化率が変化することを抑制できる。
なお、「前記表示態様決定手段」は、「表示継続期間決定手段」の代わりに、「前記単位表示が行われる場合の表示継続期間の情報を予め記憶するとともに、それぞれ表示継続期間が異なるように前記表示継続期間の情報を複数種類記憶した表示継続期間情報記憶手段(変動表示時間テーブル記憶エリア223)と、前記抽選処理実行手段により前記特別判定が行われることに先立って又は前記抽選処理実行手段により前記特別判定が行われたことに基づいて前記単位表示が開始される場合に、その特別判定の対象となる特別情報の内容に基づいて、前記表示継続期間情報記憶手段に記憶されている複数種類の前記表示継続期間の情報の中から、所定の表示継続期間の情報を選択する表示継続期間選択手段(主制御装置81のMPU202における変動表示時間の設定処理を実行する機能)と、前記抽選処理実行手段により前記特別判定が行われることに先立って又は前記抽選処理実行手段により前記特別判定が行われたことに基づいて前記単位表示を開始させ、前記表示継続期間選択手段により選択された前記表示継続期間の情報に対応した表示継続期間が経過することで当該単位表示を終了させる動作制御手段(表示制御装置212のMPU252における変動表示制御処理を実行する機能)と、を備えた」構成としてもよい。
上記特徴B群の各発明は、以下の課題に対して効果的である。
例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動入球部に遊技球が入球したことを契機として、大当たり遊技状態等の所定遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。また、抽選結果がいわゆる大当たり遊技状態への移行当選である場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後などにおいて、例えば遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
上記構成の遊技機での遊技は、始動入球部への入球が発生するように遊技球を発射させるという遊技と、始動入球部への入球が発生した場合にその抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技とからなると言える。そして、前者の遊技に関しては、始動入球部への入球が発生するか否かに遊技者は注目するとともに、後者の遊技に関しては、絵柄の変動表示の態様が、大当たり遊技状態への移行当選に対応した停止結果となり易いものであるか否かに遊技者は注目する。
ここで、遊技機においては、遊技への注目度を高める必要がある。遊技への注目度を高める上では、上記のように遊技球を発射させるという遊技においては遊技領域における遊技球の流下態様を多様化させる方法が考えられ、上記のように抽選結果が当たりか否かを確認するという遊技においては1回の絵柄の変動表示の態様を多様化させる方法が考えられる。
しかしながら、前者については遊技領域の広さは限られているため遊技の多様化を図ろうとしても限界があり、後者については1回の絵柄の変動表示の態様を多様化させたとしても、遊技への注目度を高めるという点においてやはり限界がある。したがって、遊技への注目度を高める上で未だ改良の余地がある。
なお、上記特徴B1〜B19のいずれか1の構成に対して、上記特徴A1〜A28のいずれか1にて限定したものを適用してもよい。この場合、各構成を適用したことによるさらなる効果を奏することができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る各種遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。