〔第1の実施の形態〕
図1、図2は、本開示のコネクタ装置の構成例を示している。図1、図2に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されるものではない。
図1に示すコネクタ装置2は、本開示のコネクタ装置の一例であり、スレート型PCや携帯電話機、携帯型の情報処理装置などの電子機器を載置させ、コネクタ接続させる。図1は、コネクタ装置2の載置部分の一例を示す平面図である。コネクタ装置2は、たとえば図示しない電子機器の筐体の側面部分を載置させることで、表示部や操作部を所定の角度に向けて支持させる。またコネクタ装置2は、載置した電子機器と電気的に接続しており、電子機器に対して給電する充電機能や図示しない外部機器との間を接続させるドッキングステーションとして機能する。
コネクタ装置2は、たとえばコネクタ端子が備えられた電子機器の筐体周縁側の長辺部と、筐体の他辺であって長辺部よりも短く形成された短辺部とが載置可能に形成されている。すなわち、電子機器は、筐体を側面方向に沿って、たとえば90度分変位することで、コネクタ装置2に対する載置方向を長辺部側と短辺部側とで切替えて載置される。このコネクタ装置2には、たとえば支持本体部4、載置部6、立壁部8、コネクタ部10、ガイド手段12が含まれる。
<電子機器の載置部分の構成例について>
支持本体部4は、コネクタ装置2の本体部の一例であり、載置される電子機器を支持する。また支持本体部4には、たとえば上面側の中央部分に、電子機器の長辺部側を載置可能な長さおよび幅の載置部6が形成されている。また、支持本体部4には、たとえば少なくとも載置部6の長辺方向の両端側に立壁部8が形成されるほか、載置部6内の一部にコネクタ部10が設置されている。そのほか、支持本体部4の内部には、たとえばコネクタ部10と接続された基板などの電子部品が設置されている。この支持本体部4は、たとえば樹脂材料で構成されている。
載置部6は、電子機器の筐体側面の一部を接触させて支持する手段の一例である。載置部6は、たとえば載置される電子機器の筐体の長辺部側を包囲し、収納可能な長さおよび幅で形成されている。この載置部6は、たとえば支持本体部4の平面部分に対し、高さを異ならせて形成されてもよい。すなわち載置部6は、たとえば載置された電子機器の載置部分を支持本体部4の内側に向けて挿通させるように形成されることで、電子機器の側面の一部を支持し、電子機器がコネクタ装置2の前面側や背面側に転倒するのを防止させてもよい。
また、載置部6は、たとえば電子機器の長辺部または短辺部とで載置部分が異なっており、長辺部のみが載置される第1の載置面部14と短辺部が載置される第2の載置面部16が含まれる。この第2の載置面部16は、たとえば電子機器の短辺部のみが載置される場合に限られず、長辺部が載置されてもよい。第1の載置面部14と第2の載置面部16は、たとえば同等の載置高さに形成されてもよく、または異なる高さに形成してもよい。第1の載置面部14と第2の載置面部16との間には、ガイド手段12が設置される。またコネクタ部10は、第2の載置面部16内に設置される。
立壁部8は、電子機器の長辺部に対する載置部6側への載置位置をガイドする手段の一例であり、載置面6に載置された長辺部の少なくとも筐体側面側の両端を包囲する位置に形成される。この立壁部8は、支持本体部4の平面部分に、載置部6に沿って形成してもよい。立壁部8は、たとえば支持本体部4と一体に形成してもよく、または別部材を設置してもよい。
コネクタ部10は、電子機器との間で電気的に接続させる端子部品の一例であり、電子機器の長辺部および短辺部に設置された端子に対して共用して接続可能である。このコネクタ部10は、たとえばUSB(Universal Serial Bus)規格の端子やパラレル端子などを含み、給電機能やデータ通信機能を備える。
ガイド手段12は、載置部6上に載置される電子機器の短辺部をコネクタ部10側に導く手段の一例であり、たとえばコネクタ部10の両側の近傍に、載置部6の載置面に沿って設置される。ガイド手段12は、たとえば載置部6の載置面よりも高く形成されており、載置される電子機器の短辺部側の一部に接触させる。
ガイド手段12は、たとえば載置部6に形成された第1の載置面部14または、第2の載置面部16と一体に形成してもよい。そして電子機器の短辺部の載置処理に際し、ガイド手段12は、電子機器の載置位置がコネクタ部10からずれている場合、短辺部の一部に接触する位置に形成されている。そして、第2の載置面部16に載置された電子機器は、たとえば短辺部の両端側をガイド手段12に接触して支持される。
これにより図2のAに示すように、第1の載置面部14は、載置部6上において、立壁部8によって電子機器の長辺部20の両端側を支持する第1の支持部として機能する。また図2のBに示すように、第2の載置面部16は、たとえばガイド手段12によって短辺部24を支持する第2の支持部として機能する。コネクタ装置2のコネクタ部10は、電子機器の長辺部20の端子22または短辺部24の端子26に接続される。
これにより電子機器は、コネクタ装置2の載置部6に対し、端子22を備えた長辺部20と端子26を備えた短辺部24とを切替えて載置させることができる。
斯かる構成によれば、載置部6上に設けたガイド手段12を電子機器の短辺部24側の一部に接触させることで、コネクタ部10側に電子機器の載置位置をガイドでき、適切なコネクタ接続をさせることができる。ガイド手段12との接触によって短辺部24側の端子26をコネクタ部10側に導くことで、目視などによる端子位置の確認が不要になり、電子機器の載置処理の容易化および接続処理の迅速化が図れる。ガイド手段12によって電子機器の短辺部24側をガイドすることで、コネクタ部10の端子と電子機器の筐体との接触による損傷などを防止できる。
〔第2の実施の形態〕
図3は、第2の実施の形態に係るコネクタ装置の構成例を示している。図3に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されるものではない。
図3に示すコネクタ装置30は、本開示のコネクタ装置の一例であり、電子機器50(図4)を載置して支持するとともにコネクタ接続させて給電するほか、データ信号などの送受信を行う。このコネクタ装置30は、たとえば電子機器50の側面部分を載置させることで、水平面に対して所定の角度で電子機器50を立設させる支持本体部32が含まれる。支持本体部32の上面部分には、電子機器50を載置させる載置部34や、この載置部34の周囲を包囲する外周リブ36が形成されている。載置部34は、たとえば載置される電子機器50の長辺部52(図4)が収納可能な長さで形成される。
外周リブ36は、載置部34に載置された電子機器50の接触部分の周囲を覆うことで、載置部34に対する電子機器50の長辺部52の載置位置をガイドする手段の一例であり、既述の立壁部8として機能する。また外周リブ36は、電子機器50の側面側の周囲を覆って支持することで、電子機器50がコネクタ装置30の前面側や背面側に傾倒するのを阻止することができる。
コネクタ装置30には、載置部34の一部にコネクタ端子38が設置されており、電子機器50の長辺部52またはこの長辺部52よりも短い辺の短辺部54(図4)側に設置された端子と接続される。このコネクタ端子38は、たとえば台座39に設置され、載置部34から端子部分が突出している。台座39は、コネクタ端子38を支持するとともに、配置高さを設定する手段の一例であり、たとえば電子機器50の長辺部52が載置される第1の載置面部14と同等の高さに設定すればよい。
コネクタ端子38の設置位置は、電子機器50側の端子位置に応じて設定してもよく、たとえば載置部34に対して電子機器50の短辺部54が中央部分に載置されるように設定すればよい。
載置部34は、たとえば電子装置50の載置方向に沿って、第1の載置面部14に対して掘り下げられた第2の載置面部16が形成されており、この第2の載置面部16の両端に支持壁部40が形成される。この支持壁部40は、電子機器50の短辺部54の載置位置を示し、短辺部54を第2の載置部16側にガイドするガイド手段として機能する。
そのほか、コネクタ装置30は、支持本体部32の背部側に背面支持部42が形成される。背面支持部42は、支持本体部32と一体に形成されてもよく、または別部品として形成されてもよく、支持本体部32を所定の傾斜角度で支持している。また、背面支持部42は、載置部34よりも高く形成されており、載置部34に載置される電子機器50の背面筐体に接触させている。これにより、載置部34に設定された傾斜角度によって、電子機器50が背面側に傾倒するのを阻止している。
<電子機器50の長辺部52側の載置について>
図4は、電子機器の長辺部側をコネクタ装置に載置する状態例を示している。図4に示す構成は一例である。
コネクタ装置30に対する電子機器50の載置では、たとえば電子機器50の中心をコネクタ装置30の載置部34の中心側に合わせる。そして、電子機器50は、載置部34の載置面に対して長辺部52の側面部分が平行になるように載置させる。このとき、長辺部52の両端をコネクタ装置の外周リブ36の内側に収納させることで、図示しない長辺部52側の端子がコネクタ端子38側に配置される。
そして電子機器50をコネクタ装置30の載置部34側に載置させ、コネクタ端子38とコネクタ接続させることで、図5に示すように、電子機器50とコネクタ装置30とが物理的および電気的に接続され、電子装置60Aとして機能する。この電子装置60Aは、本開示の電子装置の一例であり、たとえば電子機器50の表示部56を横長に立設した表示装置として利用してもよい。この表示部56は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)ユニットやタッチパネルユニットが含まれており、表示機能とともに入力操作機能を備えている。
そのほか、電子装置60Aは、コネクタ装置30を介して外部機器と接続されて、データ通信などを行ってもよい。
なお、電子機器50は、タッチパネルユニットを備えた表示部56を備える場合に限られず、たとえば筐体の一部にキーボードや操作ボタンなどを備えるものであってもよい。
<電子機器50の短辺部54側の載置について>
図6は、電子機器の短辺部側をコネクタ装置に載置する状態例を示している。図6に示す構成は一例である。
コネクタ装置30に対する電子機器50の短辺部54側の載置処理では、たとえば短辺部54の中心をコネクタ装置30の載置部34の中心側に合わせて配置する。そして、電子機器50は、載置部34の載置面に対して短辺部54の側面部分が平行になるように載置させる。このとき、短辺部54の両端をコネクタ装置の支持壁部40の内側に収納させることで、図示しない短辺部54側の端子がコネクタ端子38側に配置される。
そして電子機器50をコネクタ装置30の載置部34側に載置させ、コネクタ接続させることで、図7に示すように電子機器50とコネクタ装置30とが物理的および電気的に接続され、電子装置60Bとして機能する。この電子装置60Bは、本開示の電子装置の一例であり、たとえば電子機器50の表示部56を縦長に立設した表示装置として利用してもよい。
電子装置60Aと電子装置60Bの切替えは、たとえば電子機器50で実行されるアプリケーションプログラムや映像コンテンツなどの種類に基づいて行ってもよい。
<電子装置60A、60Bの機能構成例について>
図8は、電子装置の機能構成例を示している。図8に示す構成は一例である。
図8に示す電子装置60A、60Bは、コネクタ装置30と電子機器50の長辺部52、または短辺部54が端子接続によって、機能的に連結されている。電子機器50の短辺部54には、たとえば端子61が設置され、また長辺部52には、たとえば端子63が設置されている。電子機器50は、たとえば載置部34に載置されたのが短辺部54か、長辺部52かに応じて、端子61または端子63と制御部72との接続を切替えてもよい。
コネクタ装置30には、たとえば制御部62、給電部64、I/F(Interface)部68が含まれている。コネクタ装置30に設置されたコネクタ端子38は、たとえば制御部62に接続されており、電子機器50側との間で給電やデータ通信などが行われる。
制御部62は、コネクタ装置30を制御する機能部の一例であり、たとえば給電部64やI/F部68に接続され、給電処理やデータ通信処理などの制御を行う。
給電部64は、たとえば外部の商用電源であるAC電源66に接続され、制御部62および端子38を介して電子機器50に電力を供給する機能部の一例である。
I/F部68は、コネクタ装置30の外部に設置された外部電子装置70と電気的に接続させる手段の一例であり、たとえばUSB端子やLAN端子、その他のデータ通信用の端子で構成されればよい。この外部電子装置70は、たとえばPCや他の携帯端末装置のほか、電子機器50に対する操作入力手段であるキーボードやマウス、または外部記憶装置、または外部表示装置などが含まれる。
電子機器50には、たとえば制御部72、給電部74、メモリ76などが含まれる。制御部72は、コンピュータで構成されており、電子機器50の動作制御を実行する手段の一例である。制御部72は、長辺部52側の端子63および短辺部54側の端子61に接続されており、たとえばコネクタ装置30のコネクタ端子38に接続されている側の端子61または端子63と導通させてもよい。電子機器50は、たとえば図示しないジャイロセンサなどを利用し、その検出結果から筐体の傾斜方向などに基づいて、コネクタ装置30に接続した端子61または端子63を判断してもよい。
給電部74は、たとえば電子機器50の電力供給や電力の状態監視などを実行する機能部の一例であり、電子機器50が搭載しているバッテリなどに接続されている。
メモリ76は、電子機器50の記憶手段の一例であり、たとえばHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリなどの半導体メモリ、その他のデータ記憶手段が含まれる。電子装置50は、たとえばコネクタ装置30との接続により、外部電子装置70との間で、メモリ76に格納されたデータやプログラムなどの送受信を行ってもよい。
<電子機器50の外観構成例について>
図9は、電子機器の外観構成例を示している。図9に示す構成は一例である。
電子機器50は、たとえば短辺および長辺を含む四角形または多角形状に形成された筐体前面側に表示部56が配置され、外部に露出されている。またこの電子機器50は、前面側から背面側に向けて一定の厚さが設定されており、たとえば長辺側の両端側の厚さが、中央部側の厚さと異ならせて形成されている。筐体長辺の側面は、端子63を備える長辺部52であり、筐体内部に配置された端子63を外部に露出させる開口部80が形成される。また筐体短辺の側面は、端子61を備え、筐体長辺よりも短く形成された短辺部54であり、端子61を外部に露出させる開口部82が形成される。
電子機器50は、たとえば図10のAに示すように、前面側筐体90と背面側筐体92とを接合させて形成されている。そして、長辺部52の開口部80は、たとえば前面側筐体90に対し、内部に配置された端子63と同等の大きさ、または端子63の横方向に微小に長大に形成されている。また、短辺部54の開口部82は、たとえば前面側筐体90と背面側筐体92との接合部分に形成されている。そして、開口部82は、たとえば端子61の横幅に対して、端子61の2倍以上に長大に形成されている。この開口部82の幅は、たとえば短辺部54の第2の載置面部16に対する載置位置の調整範囲として設定されている。短辺部52は、たとえば開口部82内にコネクタ装置30のコネクタ端子38が配置された場合、この開口部82の横幅の範囲で、横方向に筐体をスライドさせて電子機器50の配置位置を調整できる。
また、長辺部52側の開口部80は、たとえば電子機器50の外装表面側に端子63を配置させている。これに対し、短辺部54側の開口部82は、電子機器50の筐体の内部側に深く窪ませて形成され、その内部に端子61が配置されている。
幅広で筐体内部側に形成された開口部82は、コネクタ装置30に対する短辺部54の載置操作に対し、短辺部54側の筐体の一部と、支持壁部40周辺の載置部34との接触により端子61がコネクタ端子38や載置部34と接触するのを回避可能に設定されている。
電子機器50の筐体内部には、たとえば図11に示すように、端子61、63が設置され、または接続された基板100が設置され、この基板100の前面側および背面側を前面側筐体90と背面側筐体92とで包囲して収納している。基板100は、電子機器50をコンピュータとして動作させるプロセッサ102や放熱手段104、図示しないメモリ、表示部56として機能するLCDユニットやタッチセンサパネルなどが実装されている。また基板100には、たとえば図示しないドライブ装置などが接続されてもよい。基板100の実装位置は、たとえば筐体90、92に形成された開口部80、82に対する端子61、63の設置位置に基づいて設定されてもよい。
短辺部54に形成された開口部82は、たとえば電子機器50の外装側から所定長さd分、筐体内部側に入り込んで形成されている。
<載置部34に対する長辺部52側の載置状態について>
図12および図13は、第1の載置面部に対して載置された長辺部の載置部分の断面形状を示している。図12、図13に示す構造は一例である。
コネクタ装置30に対し、長辺部52側のコネクタ端子63によって接続された電子機器50は、たとえば図12に示すように、開口部80以外の部分は、第1の載置面部14上に載置されるとともに、背面側筐体92の一部を背面支持部42に接触して立設される。支持本体部32は、たとえばコネクタ装置30の設置面に対して所定角度αで傾斜して形成されている。支持本体部32の傾斜は、たとえばコネクタ装置30の前面側に対して仰角方向に設定される。すなわち、支持本体部32の傾斜により、載置された電子機器50は、たとえばコネクタ装置30の前面側に向けられた表示部56が仰角αに傾斜し、ユーザの視認方向に指向させることができる。
なお、電子機器50を傾斜させて載置するために、支持本体部32を傾斜して設置させるほか、たとえば載置部34内の第1の載置面14のみを傾斜させてもよい。
外周リブ36は、たとえば載置した電子機器50の前面筐体90の前面部分の一部を覆う高さに設定されており、表示部56の下部側を覆って表示画面の視認が妨げられない状態にしている。
そのほか背面側筐体92は、たとえば電子機器50の長辺部52の周縁側の一部にテーパ部110が形成されている。このテーパ部110は、たとえば電子機器50の背面側の周縁を鋭角にして筐体を薄型に視覚させるデザイン上の機能のほか、載置部34への設置操作において、背面支持部42に対する接触に対し、載置部34側に導く機能をもたせてもよい。テーパ部110は、たとえば第1の載置面部14に対し、載置された電子機器50が自立し、または前面側に向けて転倒させない長辺部52の接触幅が得られる角度で設定されればよい。
また、コネクタ装置30に対して設置された電子機器50は、たとえば図13に示すように、端子63がコネクタ端子38に挿入されて接続状態となる。コネクタ装置30側のコネクタ端子38は、第1の載置面部14よりも下方に載置面が形成された第2の載置面部16内に設置されている。第1の載置面部14に載置された電子機器50では、筐体外周が第2の載置面部16に接触しない。そこで、コネクタ端子38は、第2の載置面部16に第1の載置面部14と同等の高さでコネクタ端子38を支持させる台座39が設置されている。
電子機器50内部の端子63は、たとえばフレキシブル基板112などを介して基板100と接続してもよく、または基板100上にはんだなどを用いて直接実装させてもよい。
<載置部34に対する短辺部54側の載置状態について>
図14、図15、図16は、第2の載置面部に対する短辺部の載置状態を示している。図14、図15、図16に示す構成は一例である。
コネクタ装置30に対する電子機器50の短辺部54の接続では、たとえば図14に示すように、第1の載置部14よりも深い位置に形成された第2の載置部16内に短辺部54の一部が挿入される。第2の載置部16内に設置された電子機器50は、たとえば少なくとも短辺部54の両端側、すなわち長辺部52の一部が第1の載置部14と第2の載置部16との境界にある支持壁部40に覆われ、または接触している。
短辺部54側の端子61によって接続された電子機器50は、たとえば図15に示すように、開口部82以外の部分は、第2の載置面部16に載置されるとともに、背面側筐体92の一部を背面支持部42に接触して立設される。また、背面側筐体92は、たとえば電子機器50の短辺部54の周縁側の一部にテーパ部120が形成されている。このテーパ部120は、デザイン的な機能のほか、第2の載置面部16内に短辺部54の周縁側を挿入可能な厚さに設定されている。
コネクタ装置30に対して設置された電子機器50は、たとえば図16に示すように、短辺部54が第2の載置面部16上に載置され、端子61がコネクタ端子38に挿入されて接続状態となる。このとき、開口部82内にコネクタ端子38が配置される。コネクタ端子38は、台座39によって第1の載置面部14の高さに設定されることで、筐体内部側に設置された端子61との接続位置が設定される。すなわち、開口部82が筐体内部に入り込んで形成された長さdは、台座39の高さに応じて設定され、この台座39と第2の載置面部16との高低差に関わらず、コネクタ接続を可能にする。
電子機器50内部の端子61は、たとえばフレキシブル基板122などを介して基板100と接続してもよく、または基板100上にはんだなどを用いて直接実装させてもよい。
<電子機器50の長辺部52側の載置処理について>
図17は、電子機器の長辺部側に対するガイド状態例を示している。図17に示す構成、処理手順は一例である。
コネクタ装置30に対する長辺部52側の載置処理では、たとえば電子機器50の長辺部52の中心をコネクタ装置30の載置部34の中央側に向けて配置させる。そして、図17のAに示すように、長辺部52の周囲部分を載置部34の端部に形成された外周リブ36の間に配置させる。外周リブ36は、長辺部52に対するガイド手段として機能し、たとえば電子機器50の筐体の一部が接触することで、電子機器50側に対し、載置位置がずれていることをユーザなどに把握させる。
そして、電子機器50は、たとえば長辺部52の一部を外周リブ36の一部に接触させることで、コネクタ端子38に端子63が接続可能な位置までガイドされる。電子機器50の筐体が載置部34上に載置される際に外周リブ36に接触しない状態が適切なコネクタ接続位置となる。すなわち、この電子機器50の載置処理では、電子機器50の筐体外周側の大きさを基準に、外周リブ36を利用して位置調整が行われる。
そして、電子機器50は、たとえば図17のBに示すように、外周リブ36との接触により位置調整が行われ、または位置調整を行いながら、長辺部52が載置部34側に載置され、コネクタ接続することで、既述の電子装置60Aとして機能する。
<電子機器50の短辺部54側の載置処理について>
図18は、電子機器の短辺部側に対するガイド状態例を示している。図18に示す構成、処理手順は一例である。
電子機器50の短辺部54が載置部34側に配置されると、コネクタ接続が可能な位置に配置されなければ、図18のAに示すように、コネクタ端子38と開口部82内の端子61とが左右のいずれかにずれている。両端側に支持壁部40を備える第2の載置部16は、たとえば電子機器50の短辺部54の幅に合わせて形成されており、電子機器50が左右方向にずれている場合には、載置が不可能となる。
このとき短辺部54は、たとえば第1の載置部14の一部の上部側に配置され、または接触して、第1の載置部14上に乗り上げることで、短辺部54の一部がコネクタ端子38に直接接触状態となるのを回避できる。
また、短辺部54は、たとえば第1の載置面部14の一部や支持壁部40側に接触した状態で、横方向に変位されると、図18のBに示すように、支持壁部40の間に短辺部54が配置される。開口部82は、たとえば内部に配置される端子61よりも左右方向に長大に形成されており、開口部82内に台座39およびコネクタ端子38を左右方向に収納可能に形成されている。
そして、電子機器50は、たとえば短辺部54の左右部分を支持壁部40に沿って、または接触させて第2の載置面部16側に押し下げることで、図18のCに示すように、端子61がコネクタ端子38に載置されて接続される。
<コネクタ装置の他の構成例について>
図19、図20は、コネクタ装置の他の構成例を示している。図19、図20に示す構成は一例である。
図19に示す電子装置60Aは、電子機器50の長辺部52がコネクタ装置30の載置部上に載置されている。このコネクタ装置30には、たとえば外周リブ36の一部に切り欠き部128が形成されている。この切り欠き部128は、たとえば載置部34に載置された電子機器50に対し、外周リブ36が表示部56の前面側から回避するように形成されている。また、切り欠き部128は、たとえば支持本体部32の前面側であって、第2の載置面部16に載置されたコネクタ端子38を外部に露出させる高さで形成し、またはコネクタ端子38の設置位置に合わせて形成してもよい。
切り欠き部128は、たとえば図20に示すように、載置部34に載置された短辺部54の前面側筐体90に対し、外周リブ36が覆うように形成すればよい。これにより、第1の載置面部14よりも低い位置に載置面が設定された第2の載置面部16に短辺部54が載置された場合に、電子機器50の表示部56の一部が外周リブ36によって覆われ、表示機能の一部が利用できなくなるのを防止できる。また、電子機器50は、たとえばコネクタ装置30側への載置処理において、コネクタ端子38の配置位置をユーザに対して視認させてもよい。そして、既述の外周リブ36や第1の載置面部14または支持壁部40によるガイドと合わせて、電子機器50を適切な位置に配置させてもよい。
斯かる構成によれば、第1の載置面部14やガイド手段として利用する支持壁部40に電子機器50の短辺部54側の一部が接触することで、コネクタ端子38に合わせて電子機器50の載置位置をガイドでき、適切なコネクタ接続をさせることができる。載置高さを異ならせて形成された支持壁部40との接触によって短辺部54をコネクタ端子38側に導くことで、目視などによる端子位置の確認が不要になり、電子機器50の載置処理の容易化および接続処理の迅速化が図れる。コネクタ装置30の載置高さを異ならせて、長辺部52側または短辺部54側の載置部を形成することで、別途部品を追加せずに載置位置を明確化し、載置作業の容易化を図ることができる。コネクタ装置30に対する短辺部54側の載置高さを長辺部52側の載置高さよりも深く形成することで、第2の載置面部16に対する接触面積が小さい短辺方向の載置状態について、支持機能の向上が図れる。電子機器50の短辺部54側の開口部82を幅広に形成することで、筐体の一部が第1の載置面部14に接触する位置に載置された場合でも、コネクタ端子38に筐体が接触するのを防止できる。
〔第3の実施の形態〕
図21は、第3の実施の形態に係るコネクタ装置の構成例を示している。図21に示す構成は一例であり、本発明が斯かる構成に限定されない。
図21に示すコネクタ装置130は、支持本体部32の上面側に電子機器140を載置させる載置部34が形成されている。この載置部34の周囲には、電子機器140の長辺部52側の周囲を包囲するとともに、設置位置をガイドする外周リブ36が形成される。また、載置部34には、たとえばコネクタ端子38のほか、このコネクタ端子38に対し、載置部34の長手方向に対して左右側にガイド凸部132が複数個設置されている。
ガイド凸部132は、本開示のガイド手段の一例であり、電子機器140の短辺部54側に設置された端子61をコネクタ端子38に接続させる場合に、短辺部54の一部に接触させて、コネクタ端子38側に電子機器140を導く。このガイド凸部132は、たとえば短辺部54が載置される載置部34よりも高い位置で電子機器140の一部に接触させるように形成されている。このガイド凸部132は、たとえばコネクタ端子38よりも高く形成されている。これにより、端子61は、コネクタ端子38に接続可能な位置に配置される。
ガイド凸部132が形成された載置部34は、たとえばコネクタ端子38を含むガイド凸部132同士の間が短辺部54を載置させる第2の載置面部16として利用される。また、載置部34は、たとえば載置部34の前面部分またはコネクタ端子38の左側のガイド凸部132と載置部34の左端との間およびコネクタ端子38の右側のガイド凸部132と載置部34の右端との間部分が第1の載置部14として機能する。
電子機器140の長辺部52は、たとえば図22に示すように、端子63の左右側に凹部142が形成されている。電子機器140は、長辺部52側の載置において、ガイド凸部132を凹部142内に挿入させて載置される。
また、電子機器140の短辺部54を載置部34に載置させる場合、図23に示すように、ガイド凸部132は、たとえばコネクタ端子38に対して載置位置にズレが生じた短辺部54の一部に接触させ、または短辺部54を載置させる。これにより、ガイド凸部132は、短辺部54の端子61がコネクタ端子38に接続できなかった場合、短辺部54に接触させることで、短辺部54の載置操作によりコネクタ端子38に対して加えられる力や衝撃を軽減させる。これにより、コネクタ端子38の損傷を防止する。また、ガイド凸部132は、第2の載置面部16に短辺部54を収納させないことで、電子機器140が支持されず、ユーザに対してコネクタ接続が完了していないことを把握させる。
長辺部52がコネクタ装置130に載置された電子装置60Aは、たとえば図24に示すように、端子63がコネクタ端子38に接続されるとともに、ガイド凸部132が凹部142内に挿入される。長辺部52の載置処理は、既述のように、長辺部52の両端側を外周リブ36の内部に収納させるように位置調整を行えばよい。
なお、このガイド凸部132を凹部142内に挿入させる構成によれば、電子機器140は、たとえば第1の載置部14に載置させる長辺部52と載置部34の長さが異なるものを含めてもよい。
また、短辺部54がコネクタ装置130に載置された電子装置60Bは、たとえば図25に示すように、載置部34の長手方向に沿って左右に配置されたガイド凸部132の間に短辺部54が配置される。短辺部54の載置処理は、たとえば載置部34に対して近接させた電子機器140に対し、短辺部54の一部がガイド凸部132の上面側に載置される。これによりガイド凸部132は、電子機器140が第2の載置面部16の適切な位置に配置されていないことから、コネクタ端子38に電子機器140の筐体の一部が接触するのを阻止している。
そして、短辺部54は、たとえばガイド凸部132に接触させながら左右の何れかの方向に移動させて、左右のガイド凸部132の間に配置されることで、載置部34に向けて載置させることが可能となる。そして、電子機器140は、短辺部54を第2の載置部16に接触させると、端子61をコネクタ端子38に接続させることができる。このとき、電子機器140は、たとえば両端側がガイド凸部132の側面側に接触してガイドされることで、左右方向に変位せずに第2の載置面部16側に接触される。
斯かる構成によれば、載置部34にガイド凸部132を設置することで、第1の載置面部14と第2の載置面部16が形成され、載置部34に対する段差などの加工が不要になる。また、電子機器140の長辺部52と短辺部54とで載置高さを同じにすることができ、表示部56などの表示高さを一定にできる。短辺部54側を載置させる場合に、ガイド凸部132よってコネクタ端子38と電子機器140の筐体の接触による損傷を防止でき、電子装置140またはコネクタ装置130の防護機能などの信頼性が高められる。また、ユーザが載置位置を厳密に意識せずに載置しても、外周リブ36やガイド凸部132によってコネクタ端子38に対する適切な配置位置にガイドされるので、載置処理の簡易化や迅速化が図れる。
〔その他の実施の形態〕
(1) 上記実施の形態では、コネクタ装置2、30、130に載置される電子機器50、140として、表示部56を備えた携帯電話機や情報処理装置の構成例を示したが、これに限られない。電子機器50は、コネクタ端子38に接続する端子を備えた長辺部52や短辺部54を備えたものであればよく、たとえば携帯型のゲーム機や音楽再生プレーヤーのほか、表示部を備えない携帯型の外部記憶装置などが含まれる。また、電子機器50、140は、たとえば複数の筐体がヒンジを介して折り畳み可能に接続した携帯電話機において、表示部を露出せずに折り畳んだ状態でコネクタ装置2、30、130に載置させてもよい。
(2) 上記実施の形態では、電子機器50は、端子63を備えた長辺部52、および端子61を備えた短辺部54を備えており、載置方向を切替えて利用する場合を示したがこれに限られない。電子機器50は、長辺部52または短辺部54のいずれか一方のみを備えた構成であってもよい。コネクタ装置2、30、130の載置部34は、複数の電子機器50を載置可能にし、たとえば長辺部52が形成された第1の電子機器に合わせて第1の載置面部14を形成し、短辺部54が形成された第2の電子機器に合わせて第2の載置面部16を形成してもよい。
(3) 上記実施の形態では、コネクタ装置30は、一定の高さに設置した台座39上にコネクタ端子38を設置するとともに、第2の載置面部16を第1の載置面部14よりも低い位置に形成する場合を示したがこれに限られない。コネクタ装置150は、たとえば図26に示すように、コネクタ端子38に接続高さを調整可能な端子アタッチメント152を接続可能にしてもよい。この端子アタッチメント152は、たとえばコネクタ端子38に接続可能な端子部品の一例であり、第2の載置面部16の設置高さに合わせて設定されたコネクタ端子38に設置することで、電気的に接続される。この端子アタッチメント152は、たとえば支持壁部40の高さに応じて高さが設定されており、コネクタ端子38と接続させることで、第1の載置面部14と同等の高さとなる。
このような端子アタッチメント152を用いることで、電子機器50は、短辺部54側の端子61を筐体内部に設置させる必要がなくなる。そして、コネクタ装置150に対する短辺部54側の載置処理では、既述のように、電子機器50が第2の載置面部16に対して適切な載置位置に配置されていない場合には、筐体の一部が第1の載置面部14や支持壁部40に接触する。これにより、コネクタ端子38に対する電子機器50の筐体の接触などが阻止される。
また、コネクタ装置150に対する長辺部52の載置処理では、外周リブ36によって、電子機器50を第1の載置面部14に対して最適な載置位置にガイドすることで、端子アタッチメント152に対して筐体が接触して内部のコネクタ端子38の損傷が阻止される。
次に、以上述べた実施例を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。以下の付記に本発明が限定されるものではない。
(付記1)電子機器の筐体の長辺部を載置可能な長さを備える載置面、および該載置面に載置された前記長辺部の少なくとも両端の周縁部分を包囲する立壁部を備える支持本体部と、
前記載置面上に設置され、前記長辺部または前記電子機器の前記筐体の一部であり、前記長辺部よりも短い短辺部に設置された端子と接続するコネクタ部と、
前記載置面に沿って前記コネクタ部に近接して設置され、前記載置面上に載置される前記短辺部に接触させて、前記短辺部の前記端子を前記コネクタ部側に導くガイド手段と、
を備えることを特徴とする、コネクタ装置。
(付記2)前記支持本体部は、前記載置面上に、前記立壁部によって前記筐体の前記長辺部の両端側を支持する第1の支持部と、該第1の支持部内において前記コネクタ部を共用して前記短辺部を支持する第2の支持部とを備え、前記長辺部または前記短辺部を切替えて載置させることを特徴とする、付記1に記載のコネクタ装置。
(付記3)前記ガイド手段は、前記短辺部側の前記端子が前記コネクタ部に接続されたときに、前記短辺部の一部に接触することを特徴とする、付記1または付記2に記載のコネクタ装置。
(付記4)前記ガイド手段は、前記筐体の前記短辺部に対する接触部分が、前記載置面上の前記短辺部が載置される載置部分よりも高い位置に形成されることを特徴とする、付記1ないし付記3のいずれか1つに記載のコネクタ装置。
(付記5)前記ガイド手段は、前記短辺部に対する接触部分が、前記コネクタ部の設置高さに対し、同等またはそれ以上の高さに形成されたことを特徴とする、付記1ないし付記4のいずれか1つに記載のコネクタ装置。
(付記6)前記支持本体部は、前記電子機器の前記長辺部が載置される載置部分と、前記短辺部が載置される載置部分とを異なる高さに形成したことを特徴とする、付記1ないし付記5のいずれか1つに記載のコネクタ装置。
(付記7)前記コネクタ部は、前記長辺部が載置される載置面の高さに設置されることを特徴とする、付記1ないし付記6のいずれか1つに記載のコネクタ装置。
(付記8)前記立壁部は、前記長辺部の端部の一部に接触させて、前記長辺部の前記端子を前記コネクタ部側に導くことを特徴とする、付記1ないし付記7のいずれか1つに記載のコネクタ装置。
(付記9)さらに、載置された前記電子機器の背面側の一部に接触して支持する背面支持手段を備え、
前記載置面は、水平面に対して一定の角度で傾斜して形成され、
前記支持本体部は、前記電子機器の前記短辺部または前記長辺部が前記載置面部に一定の角度で載置させるとともに、背面側を前記背面支持手段に接触して支持されることを特徴とする、付記1ないし付記8のいずれか1つに記載のコネクタ装置。
(付記10)少なくとも端子を備えた長辺部または該長辺部よりも短く形成され、端子を備えた短辺部のいずれか一方または両方を含む筐体を備える電子機器と、
前記長辺部を載置可能な長さを備える載置面、および該載置面に設置された少なくとも前記長辺部の筐体両端を包囲する立壁部を備える支持本体部と、
前記載置面上に設置され、前記長辺部または前記短辺部の前記端子と接続させるコネクタ部と、
前記載置面に沿って前記コネクタ部に近接して設置され、前記載置面上に載置される前記短辺部の一部に接触して、前記短辺部に設置された前記端子を前記コネクタ部側に導くガイド手段と、
を備えることを特徴とする、電子装置。
(付記11)前記支持本体部は、前記電子機器の前記長辺部が載置される載置部分と、前記短辺部が載置される載置部分とを異なる高さに形成し、
前記電子機器は、前記支持本体部の載置部分の高さに応じて、前記長辺部と前記短辺部とに設置される前記端子の設置深さを異ならせることを特徴とする、付記10に記載の電子装置。
以上説明したように、本発明の好ましい実施形態等について説明したが、本発明は、上記記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載され、または明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能であることは勿論であり、斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。