JP6063883B2 - 超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器 - Google Patents

超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器 Download PDF

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Description

本発明の実施の形態は、超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器に関する。
荷電粒子加速器は、イオン源や電子銃から放出された陽子や電子などの荷電粒子をビームラインとなる真空ダクトに導き、輸送するように構成されている(例えば、特許文献1および2参照)。ここで荷電粒子加速器は、荷電粒子を加速させて輸送するものもあれば、加速させることなく輸送するものもある。
真空ダクト内における荷電粒子の軌道は、例えばソレノイドコイルや双極コイル(ダイポールコイル)によって画定される。ソレノイドコイル100および双極コイル101は、図10に示すように、真空ダクト(ビームライン)102の外周側に設けられており、真空ダクト102に沿って互いに異なる位置に配置されている。このうちソレノイドコイル100は、真空ダクト102に沿う方向の磁場を形成して当該方向に荷電粒子103の軌道を向け、双極コイル101は、2極の磁場、すなわち真空ダクト102に沿う方向に直交する方向の磁場を形成して、真空ダクト102内の荷電粒子103の軌道を偏向させてビームドリフト補正および偏向角度による粒子の選別を行う。なお、図10においては、双極コイル101が、平坦状に形成されたレーストラックコイル104により構成されている例を示しているが、双極コイル101は、コイル導体を全体的に真空ダクト102内の荷電粒子103に近づけるために、図11に示すような、内筒(図示せず)の曲面に沿って形成された鞍形形状の一対の鞍型コイル105により構成することもできる。この場合、双極コイル101のコイル導体を、全体的に真空ダクト102内の荷電粒子103に近づけることができ、真空ダクト102内に形成される磁場を強めることができる。また、図示しないが、荷電粒子103を収束させるための4極コイルまたは6極コイルなどが設けられる場合もある。4極コイルおよび6極コイルは、荷電粒子103を真空ダクト102の中心領域に収束して、荷電粒子103の発散を防止する。
上述したソレノイドコイル100や鞍型コイル105には、励磁された際に電磁力が発生し得る。この場合、図12に示すように、ソレノイドコイル100に発生する電磁力F1は外周側を向く。このため、ソレノイドコイル100の外周側に、当該電磁力F1を受ける外周側サポート筒106が取り付けられ、ソレノイドコイル100の変形を防止している。
鞍型コイル105には、図13に示すように、外周側を向く電磁力F2と内周側を向く電磁力F3とが発生し得る。このため、鞍型コイル105の外周側に外周側サポート筒107が取り付けられるとともに、鞍型コイル105の内周側に内周側サポート筒108が取り付けられ、鞍型コイル105の変形を防止している。
特開2011−138892号公報 特許第4937196号公報
上述のようにして外周側サポート筒が取り付けられたソレノイドコイルと、外周側サポート筒および内周側サポート筒が取り付けられた鞍型コイルは、荷電粒子加速器の真空ダクトに多数設置される。このことにより、荷電粒子加速器では多数のサポート筒が存在することになる。このため、超伝導マグネット装置のサポート筒が、荷電粒子加速器のコンパクト化、低コスト化を妨げる一つの要因となっていた。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、設置される荷電粒子加速器のコンパクト化、低コスト化に寄与し得る超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器を提供することを目的とする。
実施の形態による超伝導マグネット装置は、荷電粒子加速器のビームラインに設置される。この超伝導マグネット装置は、荷電粒子の軌道をビームラインに沿う方向に向けるための磁場を形成するソレノイドコイルと、2極以上の磁場を形成する複数対の鞍型コイルと、を備えている。複数対の鞍型コイルは、ソレノイドコイルの外周側に配置されている。
また、実施の形態による超伝導マグネット装置は、荷電粒子加速器のビームラインに設置される。この超伝導マグネット装置は、荷電粒子の軌道をビームラインに沿う方向に向けるための磁場を形成するソレノイドコイルと、2極以上の磁場を形成する複数対の鞍型コイルと、を備えている。複数対の鞍型コイルは、ソレノイドコイルの内周側に配置されている。
実施の形態による荷電粒子加速器は、ビームラインと、ビームラインに設置され、上述した超伝導マグネット装置と、を備えている。
図1は、本発明の第1の実施の形態における荷電粒子加速器の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1の荷電粒子加速器の超伝導マグネット装置の概略構成を示す斜視図である。 図3は、図2の超伝導マグネット装置の全体構成を示す断面図である。 図4は、図2のA−A線断面図である。 図5は、本発明の第2の実施の形態における超伝導マグネット装置を示す断面図である。 図6は、図5の超伝導マグネット装置の回路構成を示す図である。 図7は、本発明の第3の実施の形態における超伝導マグネット装置の概略構成を示す斜視図である。 図8は、図7のB−B線断面図である。 図9は、本発明の第4の実施の形態における超伝導マグネット装置を示す断面図である。 図10は、従来の荷電粒子加速器の概略構成を示す斜視図である。 図11は、鞍型コイルを示す斜視図である。 図12は、ソレノイドコイルに生じる電磁力を示す断面図である。 図13は、双極コイルに生じる電磁力を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態における超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器について説明する。
(第1の実施の形態)
図1乃至図4を用いて、本発明の第1の実施の形態における超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器について説明する。
ここではまず、図1を用いて、荷電粒子加速器について概略説明する。図1に示すように、荷電粒子加速器1は、荷電粒子3(ビーム)が導かれる真空ダクト(ビームライン)2と、真空ダクト2に設置され、真空ダクト2内の荷電粒子3の軌道を画定する複数の超伝導マグネット装置10と、を備えている。このうち真空ダクト2は、イオン源や電子銃などの粒子発生源4に連結されている。また、粒子発生源4の近傍には、荷電粒子3に高周波電圧を与えて荷電粒子3を加速させる高周波加速空洞(図示せず)が設けられている。このようにして、粒子発生源4により発生した荷電粒子3は高周波加速空洞により加速されて真空ダクト2内を輸送される。この間、荷電粒子3の軌道が、超伝導マグネット装置10によって画定される。
次に、本実施の形態による超伝導マグネット装置10について詳述する。
図1および図2に示すように、超伝導マグネット装置10は、荷電粒子3の軌道を真空ダクト(ビームライン)2に沿う方向に向けるための磁場B1を形成するソレノイドコイル11と、2極の磁場B2、すなわち荷電粒子3の軌道を偏向させるための磁場B2を形成する一対の鞍型コイル12と、を備えている。このうち鞍型コイル12は、ソレノイドコイル11の外周側に配置され、ソレノイドコイル11の外周面に沿って形成されている。
ソレノイドコイル11は、ソレノイドコイル11用の巻き枠(図示せず)にコイル導体11aが多層にコイル状に巻き回されて構成されている。これにより、ソレノイドコイル11が励磁された場合、ソレノイドコイル11の内側に、真空ダクト2の軸線方向(以下、単に軸線方向と記す)に沿う方向の磁場B1が形成され、荷電粒子3の軌道を真空ダクト2に沿う方向に向けることができる。コイル導体11aは、超伝導材料、例えばニオブチタンにより作製することができる。
一対の鞍型コイル12は、2極磁場を形成する双極コイル(ダイポールコイル)13を構成している。すなわち、一対の鞍型コイル12は、真空ダクト2を介して対向配置されており、一方の鞍型コイル12がN極の磁場を形成し、他方の鞍型コイル12がS極の磁場を形成する。また、各鞍型コイル12のコイル導体12aは、渦巻き状に巻かれている。すなわち、ソレノイドコイル11の外周面に、鞍型コイル12用の巻き枠(図示せず)が取り付けられて、当該巻き枠に、コイル導体12aが渦巻き状に巻かれて鞍型コイル12が作製されている。
より具体的には、各鞍型コイル12は、軸線方向に直交する方向から見た場合に、長円形状、楕円形状、矩形状、または、矩形の角部が湾曲して形成されたレーストラック形状を有している。さらに、本実施の形態においては、各鞍型コイル12は、軸線方向から見た場合に、ソレノイドコイル11の外周面に沿って湾曲し、ソレノイドコイル11と略同心状に形成されている。このことにより、コイル導体12aを全体的に真空ダクト2内の荷電粒子3に近づけて、磁場B2を強めることができる。なお、一対の鞍型コイル12は、直列接続されており、ほぼ同時に励磁されるようになっている。また、鞍型コイル12のコイル導体12aは、ソレノイドコイル11のコイル導体11aと同様の材料を用いることが好適である。
一対の鞍型コイル12が励磁されると、上述したように一方の鞍型コイル12がN極の磁場を形成し、他方の鞍型コイル12がS極の磁場を形成して、これにより軸線方向に直交する方向の磁場B2が形成される。このため、一対の鞍型コイル12の間を通過する荷電粒子3の軌道を偏向することができる。
このような鞍型コイル12は、ソレノイドコイル11と連続的に巻線して作製してもよく、あるいは鞍型コイル12をソレノイドコイル11とは別体に作製した後にソレノイドコイル11に組み合わせるようにしてもよい。
ところで、超伝導マグネット装置10は、図3に示すように、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12を覆い、輻射熱の侵入を防止するための輻射シールド20と、ソレノイドコイル11、鞍型コイル12および輻射シールド20を収容した真空容器(クライオスタット)21と、を更に備えている。
真空容器21には、輻射シールド20の内側に延びるコールドヘッド23を有する冷凍機22が設けられている。一方、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間には、伝熱部材26(図4参照)が介在されており、この伝熱部材26は、コールヘッド23の先端部に設けられた第1ステージ24に連結されている。このことにより、伝熱部材26が冷凍機22の第1ステージ24によって冷却されて、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12が、例えば4K程度に冷却される。このようにして、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12は超伝導状態に維持される。なお、伝熱部材26には、アルミシートなどを好適に用いることができる。また、上述した輻射シールド20は、コールドヘッド23に設けられた第2ステージ25に連結されて、例えば40K程度に冷却されるようになっている。
ソレノイドコイル11と伝熱部材26との間および伝熱部材26と鞍型コイル12との間には、絶縁フィルム(図示せず)がそれぞれ介在されている。絶縁フィルムは、樹脂等の絶縁材料により作製することができ、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間の絶縁を確保している。
このように構成されたソレノイドコイル11と鞍型コイル12は、別々の電源から電流が供給されて、独立して励磁されるように構成されている(図6参照)。このことにより、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とが、真空ダクト2内に磁場B1、B2を別々に形成する。
ところで、図4に示すように、鞍型コイル12の外周側には、外周側サポート筒30が設けられている。外周側サポート筒30は、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12が励磁された場合に発生する外周側に向く電磁力を受ける。
すなわち、ソレノイドコイル11が励磁されると外周側に向く電磁力F1が発生する(図12参照)。また、鞍型コイル12が励磁されると外周側に向く電磁力F2がそれぞれ発生する(図13参照)。このことにより、外周側サポート筒30が、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12に発生する外周側に向く電磁力F1、F2を受けて、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12の変形を防止している。
上述した外周側サポート筒30は、例えばアルミニウムやFRP(繊維強化プラスチック)を円筒状に加工することにより構成され、または、ガラスバインドやステンレスバインド等を鞍型コイル12の外周側に巻き付けて構成され得る。
また、励磁された鞍型コイル12には、内周側に向く電磁力F3が発生する(図13参照)。当該電磁力F3は、鞍型コイル12の内周側に配置されているソレノイドコイル11によって受けられ得る。このため、当該電磁力F3を受けるためのサポート筒(例えば、図13に示す内周側サポート筒108)を不要とすることができる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
超伝導マグネット装置10により荷電粒子加速器1の真空ダクト2内に磁場B1、B2を形成する場合、まず、冷凍機22が駆動されて、コールドヘッド23を介して第1ステージ24および第2ステージ25が冷却される。このことにより、第1ステージ24に伝熱部材26を介して連結されたソレノイドコイル11および鞍型コイル12が、例えば4K程度に冷却される。
その後、ソレノイドコイル11、および双極コイル13を構成する一対の鞍型コイル12に、別々の電源から直流電流が供給されて、これらのコイル11、12がそれぞれ励磁される。このことにより、真空ダクト2内に、軸線方向に沿う方向の磁場B1と、当該軸線方向に直交する方向の磁場B2とが形成され、当該超伝導マグネット装置10を通過する荷電粒子3の軌道は、真空ダクト2に沿う方向に向けられるとともに、軸線方向に直交する方向に偏向される。すなわち、軸線方向に対して傾斜する方向に荷電粒子3の軌道が画定される。
ソレノイドコイル11が励磁されている間、ソレノイドコイル11には外周側に向く電磁力F1(図12参照)が発生し、鞍型コイル12が励磁されている間、鞍型コイル12には外周側に向く電磁力F2および内周側に向く電磁力F3が発生する(図13参照)。このうち、外周側に向く電磁力F1、F2は外周側サポート筒30によって受けられ、これにより、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12の変形が防止される。
一方、鞍型コイル12に発生する内周側に向く電磁力F3は、ソレノイドコイル11によって受けられる。すなわち、ソレノイドコイル11は、鞍型コイル12に発生し得る内周側に向く電磁力F3を受けるサポートとして機能することができ、当該電磁力F3による鞍型コイル12の変形を防止することができる。このため、鞍型コイル12に発生し得る内周側に向く電磁力F3を受けるためのサポート筒を不要とすることができる。
このように本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11の外周側に、一対の鞍型コイル12が配置されている。このことにより、励磁されたソレノイドコイル11に発生する外周側に向く電磁力F1を受けるサポート筒と、励磁された鞍型コイル12に発生する外周側に向く電磁力F2を受けるサポート筒とを共有化することができる。すなわち、鞍型コイル12の外周側に設けられた外周側サポート筒30によって、上述した電磁力F1と電磁力F2とを受けることができる。この結果、超伝導マグネット装置10が設置される荷電粒子加速器1において、電磁力を受けるためのサポート筒の個数を削減することができ、荷電粒子加速器1のコンパクト化、低コスト化に寄与することができる。また、この場合、荷電粒子加速器1において使用される冷凍機22の合計冷却能力の省力化を図ることもできる。
また、本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11の外周側に、一対の鞍型コイル12が配置されている。このことにより、励磁された鞍型コイル12に発生する内周側に向く電磁力F3を、ソレノイドコイル11が受けることができ、当該電磁力F3を受けるためのサポート筒を不要とすることができる。この結果、超伝導マグネット装置10が設置される荷電粒子加速器1において、電磁力を受けるためのサポート筒の個数を削減することができ、荷電粒子加速器1のコンパクト化、低コスト化に寄与することができる。
また、本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11の外周側に、一対の鞍型コイル12が配置されていることにより、ソレノイドコイル11と一対の鞍型コイル12とが占有する真空ダクト2の軸線方向の長さを短くすることができる。このため、真空ダクト2を短くして、荷電粒子加速器1のコンパクト化を図ることができる。
さらに、本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11と一対の鞍型コイル12との間に介在された伝熱部材26が、ソレノイドコイル11と一対の鞍型コイル12とを冷却することができる。このことにより、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とを冷却するための伝熱部材26を共有化することができる。このため、超伝導マグネット装置10が設置される荷電粒子加速器1において、伝熱部材26の個数を削減することができ、荷電粒子加速器1のコンパクト化、低コスト化に寄与することができる。とりわけ、本実施の形態によれば、冷凍機22、輻射シールド20および真空容器21をも共有化することができ、より一層のコンパクト化、低コスト化を図ることもできる。
なお、上述した本実施の形態においては、超伝導マグネット装置10が、荷電粒子3の軌道を偏向させる磁場B2を形成する一対の鞍型コイル12(双極コイル13)を備えている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはない。例えば、超伝導マグネット装置10は、荷電粒子3を収束させるための磁場を形成する4極コイルを構成する4つの鞍型コイルを備え、4つの鞍型コイルをソレノイドコイル11の円周方向に略均等に配置するようにしてもよい。さらには、超伝導マグネット装置10は、6極コイルを構成する6つの鞍型コイルを備えて、6つの鞍型コイルをソレノイドコイル11の円周方向に略均等に配置するようにしてもよい。すなわち、鞍型コイル12の対の数は限られることはなく任意である。
また、上述した本実施の形態においては、超伝導マグネット装置10の真空容器21内に、1つのソレノイドコイル11と、当該ソレノイドコイル11の外周側に配置された一対の鞍型コイル12とが設けられている例ついて説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、真空容器21内には、2つ以上のソレノイドコイル11が設けられて、そのうちの一つ以上のソレノイドコイル11に、複数対の鞍型コイル12が設けられるようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図5および図6を用いて、本発明の第2の実施の形態における超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器について説明する。
図5および図6に示す第2の実施の形態においては、ソレノイドコイルと鞍型コイルとの間にヒータコイルが介在されている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図5および図6において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図5に示すように、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間にヒータコイル35が介在されている。この場合、伝熱部材26(図4参照)は、ソレノイドコイル11とヒータコイル35との間に介在されていてもよい。この場合、絶縁フィルム(図示せず)は、ソレノイドコイル11と伝熱部材26との間、およびヒータコイル35と鞍型コイル12との間に介在されることが好適である。また、伝熱部材26は、ヒータコイル35と鞍型コイル12との間に介在されていてもよい。この場合、絶縁フィルムは、ソレノイドコイル11とヒータコイル35との間、および伝熱部材26と鞍型コイル12との間に介在されることが好適である。
ヒータコイル35は、ソレノイドコイル11の外周面にヒータコイル35用の巻き枠(図示せず)が取り付けられ、当該巻き枠にヒータ導体がコイル状に巻き回されることにより構成されている。ヒータ導体は、ソレノイドコイル11のコイル導体11a(図2参照)を巻き回す際に使用された巻線機を用いて、当該コイル導体11aと同一の向きに巻き回されている。そして、鞍型コイル12は、ヒータコイル35の外周面に作製されている。また、ヒータ導体は、無誘導巻きにされて、ヒータ導体に電流が流れることによる磁場が形成されることを抑制し、誘導電圧の発生が抑制されていることが好適である。
ヒータ導体は、ソレノイドコイル11のコイル導体11aおよび鞍型コイル12のコイル導体12a(図2参照)と略同等の熱収縮率(線膨張率)を有する金属で、且つ極低温(例えば4K程度)における抵抗値がソレノイドコイル11および鞍型コイル12のコイル導体11a、12aと略同等になる金属にて構成されることが好適である。例えば、ヒータ導体は、銅やアルミニウムからなる線材が被覆されたヒータ被覆線として構成され得る。特に、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12のコイル導体11a、12aがニオブチタンから構成される場合には、ヒータ導体は、ニオブチタンと抵抗値の近い銅を用いることが好適である。
上述したヒータコイル35は、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12のうちの少なくとも一つにクエンチが発生した場合に、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱するように構成されている。ここで、クエンチとは、超伝導状態のコイル内に局所的な常伝導状態が発生して、その部分が発熱して超伝導状態が急激に破壊される現象をいう。
このようなヒータコイル35の機能を発現するための超伝導マグネット装置10の回路構成を、図6を用いて説明する。超伝導マグネット装置10の回路構成は、ソレノイドコイル11側の第1回路40と、鞍型コイル12側の第2回路50とにより構成されている。ここでは、真空容器21内に、2つのソレノイドコイル11と、各々のソレノイドコイル11に設けられた一対の鞍型コイル12およびヒータコイル35が収容されている例を示している。
第1回路40では、2つのソレノイドコイル11が互いに直列に接続され、これらのソレノイドコイル11に、直流電流を供給する第1電源(P/S)41と、第1遮断機42とが直列に接続されている。2つのヒータコイル35は互いに直列に接続されるとともに、第1ダイオード43に直列に接続されている。ここで、第1ダイオード43は、通常運転時には第1電源41からヒータコイル35への電流の供給を阻止し、クエンチが発生した場合には、ソレノイドコイル11からヒータコイル35への電流の供給を可能にするように、アノードとカソードの向きが定められている。また、ヒータコイル35はソレノイドコイル11に並列に接続されている。なお、図6においては、ソレノイドコイル11に1つの第1ダイオード43が接続されている例を示しているが、第1電源41の容量に応じて複数の第1ダイオード43が接続されてもよい。
第2回路50では、第1回路40と同様に、各々が一対の鞍型コイル12により構成された2つの双極コイル13が直列に接続され、これらの双極コイル13に、直流電流を供給する第2電源(P/S)51と、第2遮断機52とが直列に接続されている。すなわち、双極コイル13は、ソレノイドコイル11とは別の第2電源51から電流が供給されて(図6の矢印P1およびP2参照)、独立して励磁されるようになっている。また、第2回路50では、双極コイル13に並列に第2ダイオード53が接続されているが、ヒータコイル35は接続されていない。ここで、第2ダイオード53は、通常運転時には第2電源51から電流が流れてくることを阻止し、クエンチが発生した場合には、双極コイル13から電流が流れてくるように、アノードとカソードの向きが定められている。なお、図6においては、双極コイル13に1つの第2ダイオード53が接続されている例を示しているが、第2電源51の容量に応じて複数の第2ダイオード53が接続されてもよい。
また、第1回路40は、各ソレノイドコイル11に超伝導状態から常伝導状態に遷移するクエンチが発生したことを検出する第1クエンチ検出器44を有している。第1クエンチ検出器44には制御器60が接続されており、第1クエンチ検出器44は、少なくとも一つのソレノイドコイル11にクエンチが発生したことを検出した場合に検出信号を制御器60に送信する。
同様に、第2回路50は、各双極コイル13に超伝導状態から常伝導状態に遷移するクエンチが発生したことを検出する第2クエンチ検出器54を有している。第2クエンチ検出器54には、上述した制御器60が接続されており、第2クエンチ検出器54は、少なくとも一つの双極コイル13(鞍型コイル12)にクエンチが発生したことを検出した場合に検出信号を制御器60に送信する。
制御器60は、第1クエンチ検出器44および/または第2クエンチ検出器54から検出信号を受信した場合、第1遮断機42および第2遮断機52を開動作させ、第1電源41からソレノイドコイル11への電流を遮断すると共に、第2電源51から双極コイル13への電流を遮断する。このことにより、第1回路40では、ソレノイドコイル11の自己誘導により誘導起電力が発生し、ソレノイドコイル11から第1ダイオード43を通ってヒータコイル35に向けて電流が流れる(図6の矢印Q1参照)。この場合、ヒータコイル35は発熱し、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱する。このようにして、ヒータコイル35は、ソレノイドコイル11および双極コイル13の鞍型コイル12のうちの少なくとも一つにクエンチが発生した場合に、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱するように構成されている
次に、このような回路構成からなる超伝導マグネット装置10の作用について説明する。
通常運転時、第1回路40の第1遮断器42が閉状態とされ、第1電源41からソレノイドコイル11に向けて直流電流が流れ(図6の矢印P1参照)、各ソレノイドコイル11が励磁される。これにより、荷電粒子3の軌道を真空ダクト2に沿う方向に向けるための磁場B1が形成される。この際、ヒータコイル35に第1ダイオード43が図6に示すように直列に接続されているため、ヒータコイル35には電流は流れない。
第2回路50においても第2遮断機52が閉状態とされ、第2電源51から双極コイル13に向けて直流電流が流れ(図6の矢印P2参照)、各双極コイル13の鞍型コイル12が励磁される。これにより、荷電粒子3の軌道を偏向させる磁場B2が形成される。この際、双極コイル13に図6に示すように並列に接続されている第2ダイオード53には電流は流れない。
第1クエンチ検出器44および/または第2クエンチ検出器54が、2つのソレノイドコイル11および2つの双極コイル13のうちの少なくとも一つのコイルにクエンチが発生したことを検出した場合、制御器60が検出信号を受信する。制御器60は、受信した検出信号に基づいて、第1遮断機42および第2遮断機52を開動作させる。このことにより、第1回路40では、第1電源41からソレノイドコイル11に供給されていた電流が遮断される。この際、ソレノイドコイル11の自己誘導作用により誘導起電力が発生し、ソレノイドコイル11から第1ダイオード43を通ってヒータコイル35に向けて電流が流れる(図6の矢印Q1参照)。第2回路50では、第2電源51から双極コイル13に供給されていた電流が遮断され、双極コイル13を構成する鞍型コイル12の自己誘導作用により誘導起電力が発生し、双極コイル13から第2ダイオード53に向けて電流が流れる(図6の矢印Q2参照)。
第1回路40のヒータコイル35に電流が供給されると、ヒータコイル35の抵抗によってヒータコイル35が発熱する。すなわち、通常運転時にソレノイドコイル11に蓄積されていた磁気エネルギの大部分が、電流となってヒータコイル35の抵抗により消費される。このため、ソレノイドコイル11を流れる電流が迅速に減衰する。そして、ヒータコイル35の発熱により、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12が加熱されて、クエンチされていないコイル11、12は強制的にクエンチされる。その結果、各ソレノイドコイル11および各鞍型コイル12のコイル抵抗が増大して、各ソレノイドコイル11を流れる電流がより一層迅速に減衰する。また、各鞍型コイル12を流れる電流は、上述したように鞍型コイル12がクエンチされることにより迅速に減衰する。これにより、クエンチが発生したコイルの損傷や劣化が回避される。
このように本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間に介在されたヒータコイル35が、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12のうちの少なくとも一つにクエンチが発生した場合に、クエンチしていないソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱することができる。このことにより、クエンチしていないソレノイドコイル11および鞍型コイル12を強制的にクエンチすることができる。このため、各ソレノイドコイル11および各鞍型コイル12を流れる電流を迅速に減衰させることができ、当該コイルを損傷や劣化から保護することができる。
また、本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間に介在されたヒータコイル35が、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱することができる。このことにより、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とを加熱するためのヒータコイル35を共有化することができ、超伝導マグネット装置10が設置される荷電粒子加速器1において、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とを加熱するためのヒータコイル35の個数を削減することができ、荷電粒子加速器1のコンパクト化、低コスト化に寄与することができる。
なお、上述した本実施の形態においては、ヒータコイル35が第1回路40に属してソレノイドコイル11に並列に接続されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、ヒータコイル35が第2回路50に属して双極コイル13に並列に接続されるようにしてもよい。この場合、クエンチが発生すると、ヒータコイル35には双極コイル13を構成する鞍型コイル12から電流が流れて、ヒータコイル35を発熱させることができる。このことにより、通常運転時に鞍型コイル12に蓄積されていた磁気エネルギの大部分が、電流となってヒータコイル35の抵抗により消費され、鞍型コイル12を流れる電流をより一層迅速に減衰することができる。
(第3の実施の形態)
次に、図7および図8を用いて、本発明の第3の実施の形態における超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器について説明する。
図7および図8に示す第4の実施の形態においては、鞍型コイルがソレノイドコイルの内周側に配置されている点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図7および図8において、図1乃至図4に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、本実施の形態においては、一対の鞍型コイル12は、ソレノイドコイル11の内周側に配置されている。また、一対の鞍型コイル12は、後述する内周側サポート筒31の外周面に形成されている。
すなわち、内周側サポート筒31の外周面には、鞍型コイル12用のコイル巻き枠(図示せず)が取り付けられ、当該コイル巻き枠に、コイル導体12a(図2参照)が渦巻き状に巻かれて一対の鞍型コイル12が作製されている。鞍型コイル12の外周面に、ソレノイドコイル11用の巻き枠(図示せず)が取り付けられ、当該巻き枠に、コイル導体11aが多層にコイル状に巻き回されてソレノイドコイル11が作製されている。
図7に示す鞍型コイル12およびソレノイドコイル11は、第1の実施の形態と同様にして、同一の巻線機によって連続的に作製することができる。
図8に示すように、上述した内周側サポート筒31は、鞍型コイル12の内周側に設けられており、鞍型コイル12が励磁された場合に発生する内周側に向く電磁力を受けるように構成されている。
すなわち、鞍型コイル12が励磁されると内周側に向く電磁力F3が発生する(図13参照)。このことにより、内周側サポート筒31が、鞍型コイル12に発生する内周側に向く電磁力F3を受けて、鞍型コイル12の変形を防止している。
上述のようにして設けられたソレノイドコイル11と鞍型コイル12の間には、第1の実施の形態と同様にして、伝熱部材26が介在されており、この伝熱部材26によって、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とが冷却されるようになっている。
また、図8に示すように、ソレノイドコイル11の外周側には、外周側サポート筒30が設けられている。外周側サポート筒30は、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12が励磁された場合に発生する外周側に向く電磁力を受ける。
すなわち、鞍型コイル12が励磁されると外周側に向く電磁力F2が発生し(図13参照)、ソレノイドコイル11が励磁されると外周側に向く電磁力F1がそれぞれ発生する(図12参照)。このことにより、外周側サポート筒30が、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12に発生する外周側に向く電磁力F1、F2を受けて、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12の変形を防止している。
上述した内周側サポート筒31は、外周側サポート筒30と同様に、例えばアルミニウムやFRP(繊維強化プラスチック)を円筒状に加工することにより構成され、または、ガラスバインドやステンレスバインド等を鞍型コイル12の外周側に巻き付けて構成され得る。
このように本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11の内周側に、一対の鞍型コイル12が配置されている。このことにより、励磁されたソレノイドコイル11に発生する外周側に向く電磁力F1を受けるサポート筒と、励磁された鞍型コイル12に発生する外周側に向く電磁力F2を受けるサポート筒とを共有化することができる。すなわち、ソレノイドコイル11の外周側に設けられた外周側サポート筒30によって、上述した電磁力F1、F2を受けることができる。この結果、超伝導マグネット装置10が設置される荷電粒子加速器1において、電磁力を受けるためのサポート筒の個数を削減することができ、荷電粒子加速器1のコンパクト化、低コスト化に寄与することができる。また、この場合、荷電粒子加速器1において使用される冷凍機22の合計冷却能力の省力化を図ることもできる。
(第4の実施の形態)
次に、図9を用いて、本発明の第4の実施の形態における超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器について説明する。
図9に示す第4の実施の形態においては、ソレノイドコイルと鞍型コイルとの間にヒータコイルが介在されている点が主に異なり、他の構成は、図5および図6に示す第2の実施の形態および図7および図8に示す第3の実施の形態と略同一である。なお、図9において、図5および図6に示す第2の実施の形態および図7および図8に示す第3の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図9に示すように、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間にヒータコイル35が介在されている。この場合、伝熱部材26(図4参照)は、鞍型コイル12とヒータコイル35との間に介在されてもよく、あるいは、ヒータコイル35とソレノイドコイル11との間に介在されてもよい。
ヒータコイル35は、鞍型コイル12の外周面にヒータコイル35用の巻き枠(図示せず)が取り付けられ、当該巻き枠にヒータ導体がコイル状に巻き回されることにより構成されている。ソレノイドコイル11は、ヒータコイル35の外周面に作製されている。ヒータ導体は、第2の実施の形態と同様の材料を使用することができ、ヒータコイル35は、第2の実施の形態と同様の回路構成とすることができる。
このように本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間に介在されたヒータコイル35が、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12のうちの少なくとも一つにクエンチが発生した場合に、クエンチしていないソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱することができる。このことにより、クエンチしていないソレノイドコイル11および鞍型コイル12を強制的にクエンチすることができる。このため、各ソレノイドコイル11および各鞍型コイル12を流れる電流を減衰させることができ、当該コイルを損傷や劣化から保護することができる。
また、本実施の形態によれば、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12との間に介在されたヒータコイル35が、ソレノイドコイル11および鞍型コイル12を加熱することができる。このことにより、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とを冷却するためのヒータコイル35を共有化することができ、超伝導マグネット装置10が設置される荷電粒子加速器1において、ソレノイドコイル11と鞍型コイル12とを加熱するためのヒータコイル35の個数を削減することができ、荷電粒子加速器1のコンパクト化、低コスト化に寄与することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明による超伝導マグネット装置および荷電粒子加速器は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を、部分的に適宜組み合わせることも可能である。
1 荷電粒子加速器
2 真空ダクト(ビームライン)
3 荷電粒子
10 超伝導マグネット装置
11 ソレノイドコイル
12 鞍型コイル
22 冷凍機
26 伝熱部材
30 外周側サポート筒
31 内周側サポート筒
35 ヒータコイル
B1、B2 磁場
F1〜F3 電磁力

Claims (10)

  1. 荷電粒子加速器のビームラインに設置される超伝導マグネット装置であって、
    荷電粒子の軌道を前記ビームラインに沿う方向に向けるための磁場を形成するソレノイドコイルと、
    2極以上の磁場を形成する複数対の鞍型コイルと、を備え、
    複数対の前記鞍型コイルは、前記ソレノイドコイルの外周側に配置されていることを特徴とする超伝導マグネット装置。
  2. 前記鞍型コイルの外周側に設けられ、前記ソレノイドコイルおよび前記鞍型コイルが励磁された場合に発生する外周側に向く電磁力を受ける外周側サポート筒を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の超伝導マグネット装置。
  3. 前記ソレノイドコイルと前記鞍型コイルとの間に介在されたヒータコイルを更に備え、
    前記ヒータコイルは、前記ソレノイドコイルおよび前記鞍型コイルのうちの少なくとも一つにクエンチが発生した場合に当該ソレノイドコイルおよび当該鞍型コイルを加熱することを特徴とする請求項1または2に記載の超伝導マグネット装置。
  4. 冷凍機と、
    前記冷凍機により冷却される伝熱部材と、を更に備え、
    前記伝熱部材は、前記ソレノイドコイルと前記鞍型コイルとの間に介在されて当該ソレノイドコイルおよび当該鞍型コイルを冷却することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の超伝導マグネット装置。
  5. 荷電粒子加速器のビームラインに設置される超伝導マグネット装置であって、
    荷電粒子の軌道を前記ビームラインに沿う方向に向けるための磁場を形成するソレノイドコイルと、
    2極以上の磁場を形成する複数対の鞍型コイルと、を備え、
    複数対の前記鞍型コイルは、前記ソレノイドコイルの内周側に配置されていることを特徴とする超伝導マグネット装置。
  6. 前記ソレノイドコイルの外周側に設けられ、前記ソレノイドコイルおよび前記鞍型コイルが励磁された場合に発生する外周側に向く電磁力を受ける外周側サポート筒を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の超伝導マグネット装置。
  7. 前記鞍型コイルの内周側に設けられ、前記鞍型コイルが励磁された場合に発生する内周側に向く電磁力を受ける内周側サポート筒を更に備えたことを特徴とする請求項5または6に記載の超伝導マグネット装置。
  8. 前記ソレノイドコイルと前記鞍型コイルとの間に介在されたヒータコイルを更に備え、
    前記ヒータコイルは、前記ソレノイドコイルおよび前記鞍型コイルのうちの少なくとも一つにクエンチが発生した場合に当該ソレノイドコイルおよび当該鞍型コイルを加熱することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の超伝導マグネット装置。
  9. 冷凍機と、
    前記冷凍機により冷却される伝熱部材と、を更に備え、
    前記伝熱部材は、前記ソレノイドコイルと前記鞍型コイルとの間に介在されて当該ソレノイドコイルおよび当該鞍型コイルを冷却することを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の超伝導マグネット装置。
  10. 前記ビームラインと、
    前記ビームラインに設置され、請求項1乃至9のいずれかに記載の超伝導マグネット装置と、を備えたことを特徴とする荷電粒子加速器。
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