JP6061338B2 - 六方晶窒化タングステンの合成方法 - Google Patents

六方晶窒化タングステンの合成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6061338B2
JP6061338B2 JP2013023983A JP2013023983A JP6061338B2 JP 6061338 B2 JP6061338 B2 JP 6061338B2 JP 2013023983 A JP2013023983 A JP 2013023983A JP 2013023983 A JP2013023983 A JP 2013023983A JP 6061338 B2 JP6061338 B2 JP 6061338B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
tungsten nitride
resistant
nitride
hexagonal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013023983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014152081A (ja
Inventor
史朗 川村
史朗 川村
斉 遊佐
斉 遊佐
谷口 尚
尚 谷口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
National Institute for Materials Science
Original Assignee
National Institute for Materials Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by National Institute for Materials Science filed Critical National Institute for Materials Science
Priority to JP2013023983A priority Critical patent/JP6061338B2/ja
Publication of JP2014152081A publication Critical patent/JP2014152081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6061338B2 publication Critical patent/JP6061338B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、六方晶窒化タングステンの合成方法に関するものである。
研削・切削工具(例えば、ドリル、エンドミル、ホブ、フライス、旋盤、ピニオンカッタなど)等に使用する超硬質材料として、硬質の金属炭化物の粉末を焼結して作られる超硬合金が広く用いられている。
超硬合金の一つである炭化タングステンは、高硬度という特性に加え、耐熱性及び化学的安定性に優れており、自動車のエンジン部品、トランスミッション部品、ステアリング部品などの金属加工に多用される超硬工具の代表的材料である。
しかし、従来の材料に比べ硬度が高い炭素繊維複合材に炭化タングステン製の工具を用いた場合には、工具の摩耗が激しく、崩壊する場合があり、炭化タングステンに代わる超硬質材料が探索されている。
六方晶の窒化タングステンは、炭化タングステンに匹敵するか、あるいはそれ以上の高硬度材料であることが、理論計算による研究から予測され(非特許文献1)、次世代超硬材料として期待されている。
六方晶窒化タングステンには、h−W、δ−WNなどの様々な構造があり、h−Wの体積弾性率K=331GPaであり、δ−WNの体積弾性率K=396GPaと非常に硬い(非特許文献2)。
h−W構造の六方晶窒化タングステンは、副合成物として他の結晶相に混じって少量合成されているに過ぎない(非特許文献2)。
本発明者は、長期間、超硬質材料の研究開発を行っており、窒化レニウムの合成に成功した(非特許文献3)。その成果をもとに検討を進め、アルカリ金属窒化物もしくはアルカリ土類金属窒化物をハロゲン化遷移金属と反応させることにより、窒化遷移金属を合成できることに想到し、主合成物として六方晶窒化タングステンを合成可能な方法を見出した。
しかし、この方法では、W製又はMo製カプセルを用い、このカプセルを破損させなくては、六方晶窒化タングステンを合成できなかった。このため、1回の合成ごとにカプセルの使用コストがかかるという問題が発生した。また、カプセルを破損させたときに、外部の不純物が混入するおそれが発生した。また、合成量を上げるため、大きなカプセルを使用した場合、カプセル近傍ではハロゲン化物生成反応を進行させることができるが、カプセル中心部分ではハロゲン化物生成反応させることができず、六方晶窒化タングステンの生成効率が低くなるという問題が発生した。
H.A.Wriedt、The N−W (Nitrogen−Tungsten) System、Bulletin of Alloy Phase Diagrams Vol.10 No.4 1989、358−367 Shanmin Wang,Xiaohui Yu,Zhijun Lin,Ruifeng Zhang,Duanwei He,Jiaqian Qin,Jinlong Zhu,Jiantao Han,Lin Wang,Ho−kwang Mao,Jianzhong Zhang,and Yusheng Zhao,Synthesis,Crystal Structure,and Elastic Properties of Novel Tungsten Nitrides、Chem.Mater.2012,24,3023?3028 Fumio Kawamura,Hitoshi Yusa,Takashi Taniguchi,Synthesis of rhenium nitride crystals with MoS2 structure,APPLIED PHYSICS LETTERS 100,251910(2012)
本発明は、カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率が高く、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成する六方晶窒化タングステンの合成方法を提供することを課題とする。
本研究者は、Pt製耐圧耐熱カプセルを用いるとともに、当該耐圧耐熱カプセル内にW製の金属箔微小片を分散させることにより、当該カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率が高く、主合成物として六方晶窒化タングステンを合成可能な方法を見出し、本研究を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1)ハロゲン化タングステンからなる第1の原料粉末と、アルカリ金属窒化物又はアルカリ土類金属窒化物からなる第2の原料粉末と、ハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片とを、耐圧耐熱カプセル内に充填する工程と、前記耐圧耐熱カプセルに1GPa以上の圧力を印加した状態で加熱して、六方晶窒化タングステンを合成する工程と、を有することを特徴とする六方晶窒化タングステンの合成方法。
(2)前記ハロゲンと反応可能な金属が、W、Ti、Co、Zr、Alの群から選択されるいずれかであることを特徴とする(1)に記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
(3)加熱温度が1400℃以上1700℃以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
(4)印加圧力が1GPa以上、加熱温度が1400℃以上1700℃以下の高圧高温状態を1時間以上保持することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
(5)前記耐圧耐熱カプセルが貴金属からなり、前記耐圧耐熱カプセルを構成する貴金属が、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、Osの群から選択されるいずれかの貴金属又はこれらの貴金属の任意の組み合わせに係る合金であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
(6)前記耐圧耐熱カプセルが2層構造であり、外側層が前記貴金属からなり、内側層がWからなることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかの六方晶窒化タングステンの合成方法。
(7)ハロゲン化遷移金属が塩化タングステン(WCl)であり、アルカリ金属窒化物がアジ化ナトリウム(NaN)であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
本発明の六方晶窒化タングステンの合成方法は、ハロゲン化タングステンからなる第1の原料粉末と、アルカリ金属窒化物又はアルカリ土類金属窒化物からなる第2の原料粉末と、ハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片とを、耐圧耐熱カプセル内に充填する工程と、前記耐圧耐熱カプセルに1GPa以上の圧力を印加した状態で加熱して、六方晶窒化タングステンを合成する工程と、を有する構成なので、耐圧耐熱カプセルを破損或いは試薬と化学反応させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率が高く、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
耐圧耐熱カプセルを破損或いは試薬と化学反応させないので、耐圧耐熱カプセルを再度使用することができ、製造コストを低減できる。
また、耐圧耐熱カプセルは変形するものの、破損して外部環境と直接接することがないので、耐圧耐熱カプセルを破損させて合成する場合に混入するおそれのある不純物の存在を低減して、不純物濃度小さくできる。
耐圧耐熱カプセル内で均一にハロゲン化物形成用微小片を分散させることができるので、カプセルを大きくしても、耐圧耐熱カプセル内で均一にハロゲン化物生成反応を進行させることができ、六方晶窒化タングステンの生成効率を高めることができる。
合成した六方晶窒化タングステンは、切削に用いる超硬工具のブレード材料又は硬質皮膜材料等に用いることができる。六方晶窒化タングステンをブレード材料又は硬質皮膜材料等に用いることにより、超硬工具の加工精度を向上させることができる。また、超硬工具を用いて行う部品の製造コストを低減させることができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法の一例を示すフローチャート図である。 本発明の実施形態である窒化タングステンの合成方法に用いる高圧セルの一例を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。 本発明の実施形態である窒化タングステンの合成方法に用いる加熱加圧装置の一例を示す断面図である。 本実施例で用いた高圧セルの構成を示す図であって、(a)は概観図(Bird’s−eye view)であり、(b)は横断面(Cross section)であり、(c)はカプセル断面図である。 横断面(Cross section)の詳細図である。 実施例1−1試料のXRDプロファイルである。 比較例1−1〜1−3試料のXRDプロファイルである。 比較例1−1〜1−3試料の高圧装置内の反応の様子を示す考察図である。 実施例1−1試料の高圧装置内の反応の様子を示す考察図である。
(本発明の実施形態)
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法について説明する。
<六方晶窒化タングステンの合成方法>
図1は、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法の一例を示すフローチャート図である。
図1に示すように、本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、反応粉末充填工程S1と、六方晶窒化タングステン合成工程S2とを有する。
(反応粉末充填工程S1)
この工程では、ハロゲン化タングステンからなる第1の原料粉末と、アルカリ金属窒化物又はアルカリ土類金属窒化物からなる第2の原料粉末と、ハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片とを、耐圧耐熱カプセル内に充填する。
図2は、本発明の実施形態である窒化タングステンの合成方法に用いる高圧セルの一例を示す図であって、(a)は斜視図であり、(b)は断面図である。
高圧セル1は、円筒状のパイロフィライト11と、パイロフィライト11の筒内に、筒内壁面上部側及び下部側に接するように配置された2つのスチールリング12A、12Bと、スチールリング12A、12Bの中心軸側に配置された円筒状のカーボンヒーター15と、カーボンヒーター15の内部に配置された耐圧耐熱カプセル16と、耐圧耐熱カプセル16の内部に充填された原料粉末17と、有して概略構成されている。
パイロフィライト11とカーボンヒーター15の間の隙間には充填用粉末13が充填されており、カーボンヒーター15と耐圧耐熱カプセル16の間の隙間にも充填用粉末14が充填されている。
以下、図2に示す高圧セル1の作製工程を説明する。
まず、塩化タングステン(WCl)からなる第1の原料粉末18と、アジ化ナトリウム(NaN)からなる第2の原料粉末19を3:2(mol)〜3:1(mol)の割合となるように混合して、混合原料粉末を調製する。
次に、混合原料粉末と同量のハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片20を、混合原料粉末に混合して、反応粉末17を調製する。
ハロゲン化物形成用微小片20を構成するハロゲンと反応可能な金属としては、W、Ti、Co、Zr、Alの群から選択されるいずれかを挙げることができる。
上記金属はハロゲン化物を形成しやすく、さらに、目的生成物である窒化タングステン中に不純物として混入しても、その特性を大きく低下させない金属種である。
これらの材料は、後述する高温高圧反応で排出されるハロゲンガスをハロゲン化物に変換して、高温高圧反応を速やかに進行させ、六方晶窒化タングステンを効率よく合成させることができる。
特に、タングステン又はモリブデンは、塩素と反応しやすい材料であり、好ましい。
次に、反応粉末17を耐圧耐熱カプセル16内に充填する
次に、この原料粉末17を、一端側を円板状の蓋で閉じた円筒状の耐圧耐熱カプセル16内に充填してから、他端側を円板状の蓋で密封する。
耐圧耐熱カプセル16が貴金属からなることが好ましい。
耐圧耐熱カプセル16を構成する貴金属としては、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、Osの群から選択されるいずれかの貴金属又はこれらの貴金属の任意の組み合わせに係る合金を挙げることができる。
これらの金属はハロゲン化物を形成し難く、合成反応中も外部環境と反応試薬を遮断することが可能である。また、反応終了後に改鋳することで容易に耐圧耐熱カプセルとして再利用することができる金属種である。
これらの貴金属は、高温高圧条件下でも破損あるいは試薬と化学反応し難く効率的に、六方晶窒化タングステンを合成でき、また、合成した六方晶窒化タングステンに外部の不純物を混入させないようにできる。また、何度も再利用でき、製造コストを低減することができる。
特に、プラチナは塩素と反応しにくく、かつ、高温高圧状態でも安定で破損しにくい材料であるため、好ましい。
なお、耐圧耐熱カプセル16の材料として、たとえばSiO系、Al系、ZrO系、BN系等のセラミックスを用いることもできる。
また、耐圧耐熱カプセル16が2層構造であり、外側層が前記貴金属からなり、内側層がWからなるものとしてもよい。これにより、耐圧耐熱性が向上され、容易に破損されない。また、内側層のWは、はハロゲンガス・トラップとして働き、ハロゲン化物を生成する。
次に、一端側を円板状の蓋で閉じた円筒状のカーボンヒーター15の内底部に充填用粉末14を敷き詰めてから、耐圧耐熱カプセル16を円筒状のカーボンヒーター15内に同軸となるように配置し、耐圧耐熱カプセル16とカーボンヒーター15の内壁面との隙間に充填用粉末14を充填し、更に、耐圧耐熱カプセル16の上部に充填用粉末14を敷き詰めてから、他端側を円板状の蓋で密封する。
充填用粉末としては、例えば、NaCl+10wt%ZrOを挙げることができる。
次に、この円筒状のカーボンヒーター15を、筒状のパイロフィライト11内に同軸となるように配置してから、カーボンヒーター15とパイロフィライト11の内壁面との隙間に充填用粉末13を充填する。
次に、パイロフィライト11の内壁面上部側の充填用粉末13に埋め込むようにスチールリング12Aを押し込むとともに、パイロフィライト11の内壁面下部側の充填用粉末13に埋め込むように別のスチールリング12Bを押し込む。
以上のようにして、高圧セル1を作製する。
(合成工程S2)
この工程では、前記耐圧耐熱カプセルに1GPa以上の圧力を印加した状態で加熱して、六方晶窒化タングステンを合成する。
図3は、本発明の実施形態である窒化タングステンの合成方法に用いる加熱加圧装置の一例を示す断面図である。
以下、図3に示す加熱加圧装置21を用いて、説明する。
まず、加熱加圧装置21のシリンダー27A、27Bの間であって、アンビル25A、25Bの間の所定の位置に、薄い金属板からなる導電体26A、26Bを接触させて、高圧セル1を配置する。
次に、これらの部材と高圧セル1との間に、パイロフィライト28を充填する。
次に、アンビル25A、25B及びシリンダー27A、27Bを高圧セル1側に移動して、高圧セル1を加圧する。
印加圧力は1GPa以上とすればよく、3GPa以上にすることがより好ましく、5GPa以上とすることがさらに好ましい。加圧により、試薬同士の密着性を高め、反応を進めることができ、六方晶窒化タングステンを容易に合成できる。逆に、15GPa以上とすることは装置の部材の寿命等を考慮して、好ましくない。
次に、1GPa以上に加圧した状態で、1400℃に加熱する。加熱温度は1400℃以上1700℃以下であることが好ましい。これにより、六方晶窒化タングステンを容易に合成できる。1400℃未満では、六方晶窒化タングステンを合成できない。また、1700℃超では、収率が低下する。
加熱温度1400℃、印加圧力1GPa以上とした状態で、温度・圧力を所定時間保持する。
この高温高圧状態を1時間以上保持することが好ましい。これにより、原料粉末を効率よく高温高圧反応させることができ、収率を高めることができる。1時間未満では未反応原料が残留する場合が発生する。
この高温高圧反応で、アルカリ金属窒化物を用いた場合には、以下の反応式(1)、(2)で表される複分解反応が進行する。
反応式(1)、(2)のいずれが支配的となるかは、高温高圧条件、仕込み組成の比率により決定される(以下、各競合反応において同じ)。
式(1)、(2)において、W:タングステン、N:窒素、X:ハロゲン、A:アルカリ金属である。a、b、cは任意の数であり、例えば、その組み合わせは(a、b、c)=(1、3、1)、(3、1、1)又は(3、1、2)である。
δ−WN又はh−Wの六方晶窒化タングステンが主生成物として合成される。副生成物として、塩(AX)が合成され、窒素(N)ガス及び/又はハロゲン(X)ガスが排出される。なお、「主生成物として合成」とは、「回収される生成物中で最も重量比の多い化合物として合成」ということである。
具体的には、ハロゲン化遷移金属が塩化タングステン(WCl)であり、アルカリ金属窒化物がアジ化ナトリウム(NaN)である場合、高温高圧反応では、以下の反応式(3)、(4)で表される複分解反応が進行する。
δ−WN又はh−Wの六方晶窒化タングステンが主生成物として合成される。副生成物として、塩(NaCl)が合成され、窒素(N)ガス及び塩素(Cl)ガスが排出される。
アルカリ金属窒化物としてLiNを用いてもよい。この場合、高温高圧反応では、以下の反応式(5)、(6)で表される複分解反応が進行する。
δ−WN又はh−Wの六方晶窒化タングステンが主生成物として合成される。副生成物として、塩(LiCl)が合成され、窒素(N)ガス又は塩素(Cl)ガスが排出される。
更に、この高温高圧反応で、アルカリ土類金属窒化物を用いた場合には、以下の反応式(7)、(8)で表される複分解反応が進行する。
式(7)、(8)において、W:タングステン、N:窒素、X:ハロゲン、B:アルカリ土類金属である。dは任意の数であり、例えば、1である。dが1より小さいとき、ハロゲンガスが排出される。
δ−WN又はh−Wの六方晶窒化タングステンが主生成物として合成される。副生成物として、塩(BX)が合成され、窒素(N)ガスが排出される。
具体的には、アルカリ土類金属窒化物としてCaを用いることができる。この場合、高温高圧反応では、以下の反応式(9)、(10)で表される複分解反応が進行する。
δ−WN又はh−Wの六方晶窒化タングステンが主生成物として合成される。副生成物として、塩(CaCl)が合成され、窒素(N)ガスが排出される。
なお、以上の高温高圧反応で、アルカリ金属、アルカリ土類金属は混合して用いても良い。
以上の高温高圧圧反応では、六方晶窒化タングステンとともに塩素ガスのようなハロゲンガスが生成される。この塩素ガスが耐圧耐熱カプセル内に溜まると、高温高圧反応の進行を阻害する。
本発明は、耐圧耐熱カプセル内にハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片20を混入している構成なので、生成されるハロゲンガスがハロゲン化物形成用微小片20と以下の反応式(11)により、ハロゲン化物とされる。
式(11)において、D:ハロゲンと反応可能な金属(W、Ti、Co、Zr、Alの群から選択されるいずれかの金属)、X:ハロゲンである。
上記反応により、高温高圧反応とともに発生する塩素濃度を低下させることができ、高温高圧反応を速やかに進行させることができる。
混合原料粉末中にハロゲン化物形成用微小片20を一様に分散させることにより、式(11)の反応を耐圧耐熱カプセル内部で均一に行うことができ、六方晶窒化タングステンの生成効率を高めることができる。
次に、室温・常圧に戻し、耐圧耐熱カプセルの内部から反応生成物を取り出す。
次に、反応生成物を水で洗浄する。これにより、反応生成物に付着したNaClを溶解除去できる。
次に、反応生成物を溶媒(蒸留水)に分散してから、遠心分離器で沈降させて、沈降生成物を回収する。
以上の工程により、沈降生成物の主生成物として、δ−WN又はh−Wの六方晶窒化タングステンを回収できる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、ハロゲン化タングステンからなる第1の原料粉末18と、アルカリ金属窒化物又はアルカリ土類金属窒化物からなる第2の原料粉末19と、ハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片20とを、耐圧耐熱カプセル16内に充填する工程S1と、耐圧耐熱カプセル16に1GPa以上の圧力を印加した状態で加熱して、六方晶窒化タングステンを合成する工程S2と、を有する構成なので、高温高圧反応で生成されるハロゲンを前記ハロゲンと反応可能な金属と反応させ、ハロゲン化物とすることができ、耐圧耐熱カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率が高く、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、前記ハロゲンと反応可能な金属が、W、Ti、Co、Zr、Alの群から選択されるいずれかである構成なので、高温高圧反応で生成されるハロゲンを前記ハロゲンと反応可能な金属と反応させ、ハロゲン化物とすることができ、耐圧耐熱カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率が高く、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、加熱温度が1400℃以上1700℃以下である構成なので、生成効率高く、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、印加圧力が1GPa以上、加熱温度が1400℃以上1700℃以下の高圧高温状態を1時間以上保持する構成なので、生成効率高く、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、耐圧耐熱カプセル16が貴金属からなり、耐圧耐熱カプセル16を構成する貴金属が、Au、Ag、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、Osの群から選択されるいずれかの貴金属又はこれらの貴金属の任意の組み合わせに係る合金である構成なので、耐圧耐熱カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、前記耐圧耐熱カプセルが2層構造であり、外側層が前記貴金属からなり、内側層がWからなる構成なので、耐圧耐熱カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、ハロゲン化遷移金属が塩化タングステン(WCl)であり、アルカリ金属窒化物がアジ化ナトリウム(NaN)である構成なので、耐圧耐熱カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率高く、δ−WN構造又はh−W構造の六方晶窒化タングステンを主生成物として合成することができる。
本発明の実施形態である六方晶窒化タングステンの合成方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(試料合成)
(実施例1−1)
図4は、本実施例で用いた高圧セルの構成を示す図であって、(a)は概観図(Bird’s−eye view)であり、(b)は横断面(Cross section)であり、(c)はカプセル断面図である。図5は横断面(Cross section)の詳細図である。
高圧セルは、円筒状のパイロフィライトと、前記パイロフィライトの筒内に、筒内壁面上部側及び下部側に接するように配置された2つのスチールリングと、前記スチールリングの中心軸側に配置された円筒状のカーボンヒーターと、前記カーボンヒーターの内部に配置された耐圧耐熱カプセルと、前記耐圧耐熱カプセルの内部に充填された反応粉末(混合原料粉末(Starting material)とハロゲン化物形成用微小片)と、有する。
パイロフィライトとカーボンヒーターの間の隙間及びカーボンヒーターと耐圧耐熱カプセルの間の隙間には、充填用粉末(NaCl+10wt%ZrO)が充填されている。
まず、試料合成について説明する。
まず、塩化タングステン(WCl)粉末とアジ化ナトリウム(NaN)粉末を3:2(mol)の割合となるように混合して、混合原料粉末を調整した。
次に、タングステン(W)薄膜シートを1mm角程度の複数片にハサミで切り取り、タングステン(W)からなるハロゲン化物形成用微小片を作製した。
次に、混合原料粉末と同量のハロゲン化物形成用微小片を、混合原料粉末に混合して、反応粉末を調製した。
次に、この反応粉末を、一端側を円板状の蓋で閉じたPt製の円筒状の耐圧耐熱カプセル内に充填してから、他端側を円板状のPt製の蓋で密封した。
次に、一端側を円板状の蓋で閉じた円筒状のカーボンヒーターの内底部に充填用粉末(NaCl+10wt%ZrO)を敷き詰めてから、この耐圧耐熱カプセルを円筒状のカーボンヒーター内に同軸となるように配置し、耐圧耐熱カプセルとカーボンヒーターの内壁面との隙間に充填用粉末(NaCl+10wt%ZrO)を充填し、更に、耐圧耐熱カプセルの上部に充填用粉末(NaCl+10wt%ZrO)を敷き詰めてから、他端側を円板状の蓋で密封した。
次に、この円筒状のカーボンヒーターを、筒状のパイロフィライト内に同軸となるように配置してから、カーボンヒーターとパイロフィライトの内壁面との隙間に充填用粉末(NaCl+10wt%ZrO)を充填した。
次に、パイロフィライトの内壁面上部側の充填用粉末にスチールリングを押し込むとともに、パイロフィライトの内壁面下部側の充填用粉末に別のスチールリングを押し込んだ。
以上のようにして、高圧セルを作製した。
次に、高圧セルを、加熱加圧装置(ベルト装置)の所定の位置に配置した。
次に、高圧セルを、7.7GPa(7万7千気圧)に加圧した。
次に、加圧した状態で、1700℃に加熱した。
次に、1700℃の温度とし、7.7GPaに加圧した状態で、温度・圧力を1時間保持した。これにより、原料を高温高圧反応させた。
次に、室温・常圧に戻し、耐圧耐熱カプセルの内部から反応生成物を取出した。
次に、反応生成物を水で洗浄した。これにより、反応生成物に付着したNaClを溶解除去した。
次に、反応生成物を溶媒(蒸留水)に分散してから、遠心分離器で沈降させて、沈降生成物(実施例1−1試料)を回収した。
(比較例1−1)
タングステン(W)からなるハロゲン化物形成用微小片を混合原料粉末に混合せず、反応粉末を調製した他は実施例1−1と同様にして、比較例1−1試料を合成した。
(比較例1−2)
加熱温度を1400℃とした他は比較例1−1と同様にして、比較例1−2試料を合成した。
(比較例1−3)
加熱温度を1100℃とした他は比較例1−1と同様にして、比較例1−3試料を合成した。
(試料分析)
実施例1−1及び比較例1−1〜1−3について、XRD測定を行った。
図6は、実施例1−1試料のXRDプロファイルである。
図6に示すように、実施例1−1試料については、W−O系化合物のピーク(点線)と、WN(WC−type)のピーク(細線)と、h−Wのピーク(太線)が観察された。つまり、反応試薬中に金属タングステンを添加することで、得られた化合物中にWN(WC−type)やh−Wが多量に検出された。塩素と反応性のない耐圧耐熱カプセルを用いた場合でも、金属タングステンを添加することで、六方晶窒化タングステンが生成可能であった。
図7は、比較例1−1〜1−3試料のXRDプロファイルである。
図7に示すように、比較例1−1〜1−3試料では、六方晶窒化タングステンは生成しなかった。ピークはすべて六方晶窒化タングステンではなく、元素分析の結果からも検出されなかった。
図8は、比較例1−1〜1−3試料の高圧装置内の反応の様子を示す考察図である。
白金カプセルは、塩素(ハロゲン)に、腐食されないため、反応時に塩素(ハロゲン)がカプセル内に留まり、窒化反応を阻害する。
図9は、実施例1−1試料の高圧装置内の反応の様子を示す考察図である。
白金カプセルは、塩素(ハロゲン)に、腐食されないため、反応時に塩素(ハロゲン)が耐圧耐熱カプセル内に留まる。しかし、塩素(ハロゲン)はハロゲンと反応可能な金属からなるハロゲン化物形成用微小片により、速やかにハロゲン化物に変換され、六方晶窒化タングステンの合成反応を促進する。
本発明の六方晶窒化タングステンの合成方法は、耐圧耐熱カプセルを破損させることなく、不純物濃度を少なく、生成効率が高く、六方晶窒化タングステンを合成する方法に関するものである。この方法で合成した六方晶窒化タングステンは、切削に用いる超硬工具のブレード材料又は硬質皮膜材料として用いることができ、超硬工具の加工精度を向上させることができる。具体的に、六方晶窒化タングステンは、研削・切削工具(例えば、ドリル、エンドミル、ホブ、フライス、旋盤、ピニオンカッタなど)等に使用する超硬質材料として利用でき、切削に用いる超硬工具のブレード材料又は硬質皮膜材料として用いることができるので、加工工具産業、加工産業、加工用装置産業等において利用可能性がある。
1…高圧セル、11…パイロフィライト容器(筒)、12A、12B…スチールリング、13、14…充填用粉末(NaCl+10wt%ZrO)、15…カーボンヒーター、16…耐圧耐熱カプセル、17…反応粉末、18…第1の原料粉末、19…第2の原料粉末、20…ハロゲン化物形成用微小片、21…加熱加圧装置、25A、25B…アンビル、26A、26B…導電体、27A、27B…シリンダー、28…パイロフィライト(充填用)。

Claims (4)

  1. ハロゲン化タングステンからなる第1の原料粉末と、アルカリ金属窒化物又はアルカリ土類金属窒化物からなる第2の原料粉末と、タングステン(W)からなるハロゲン化物形成用微小片とを、Pt製耐圧耐熱カプセル内に充填する工程と、
    記Pt製耐圧耐熱カプセルに1GPa以上の圧力を印加した状態で、1400℃以上1700℃以下の加熱温度に加熱して、六方晶窒化タングステンを合成する工程と、を有することを特徴とする六方晶窒化タングステンの合成方法。
  2. 印加圧力が1GPa以上、加熱温度が1400℃以上1700℃以下の高圧高温状態を1時間以上保持することを特徴とする請求項1に記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
  3. 記Pt製耐圧耐熱カプセルが2層構造であり、外側層がPtからなり、内側層がWからなることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
  4. 前記ハロゲン化タングステンが塩化タングステン(WCl)であり、前記アルカリ金属窒化物がアジ化ナトリウム(NaN)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の六方晶窒化タングステンの合成方法。
JP2013023983A 2013-02-12 2013-02-12 六方晶窒化タングステンの合成方法 Expired - Fee Related JP6061338B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013023983A JP6061338B2 (ja) 2013-02-12 2013-02-12 六方晶窒化タングステンの合成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013023983A JP6061338B2 (ja) 2013-02-12 2013-02-12 六方晶窒化タングステンの合成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014152081A JP2014152081A (ja) 2014-08-25
JP6061338B2 true JP6061338B2 (ja) 2017-01-18

Family

ID=51574315

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013023983A Expired - Fee Related JP6061338B2 (ja) 2013-02-12 2013-02-12 六方晶窒化タングステンの合成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6061338B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6253140B2 (ja) * 2013-10-28 2017-12-27 国立研究開発法人物質・材料研究機構 六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法
JP6485858B2 (ja) * 2015-02-24 2019-03-20 国立研究開発法人物質・材料研究機構 Zn原子とSn原子とN原子を含むβ−NaFeO2型構造の高結晶性化合物及びその製法、並びにその用途

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4746501A (en) * 1986-12-09 1988-05-24 United States Department Of Energy Process for preparing transition metal nitrides and transition metal carbonitrides and their reaction intermediates
US7125453B2 (en) * 2002-01-31 2006-10-24 General Electric Company High temperature high pressure capsule for processing materials in supercritical fluids
US7311942B2 (en) * 2002-08-29 2007-12-25 Micron Technology, Inc. Method for binding halide-based contaminants during formation of a titanium-based film
JP4541935B2 (ja) * 2004-03-10 2010-09-08 三菱化学株式会社 窒化物結晶の製造方法
JP2005330540A (ja) * 2004-05-20 2005-12-02 Tungaloy Corp 耐摩耗性被覆部材
GB2467162A (en) * 2009-01-26 2010-07-28 Sharp Kk Fabrication of nitride nanoparticles
JP2010280524A (ja) * 2009-06-03 2010-12-16 Panasonic Corp 金属酸化物の窒化装置
JP5867801B2 (ja) * 2011-07-13 2016-02-24 国立研究開発法人物質・材料研究機構 高窒素含有遷移金属窒化物の製造方法及び高窒素含有遷移金属窒化物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014152081A (ja) 2014-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7909900B2 (en) Method of making a modified abrasive compact
JP6028945B2 (ja) 六方晶窒化タングステンの合成方法及び六方晶窒化タングステン
Xie et al. Exploring the high-pressure behavior of superhard tungsten tetraboride
Cheng et al. Computational materials discovery: the case of the W–B system
EP2607307B1 (en) Process for production of polycrystalline diamond
JP6061338B2 (ja) 六方晶窒化タングステンの合成方法
EP2099944B1 (en) Method of making a material containing diamond and an intermetallic compound
US8974559B2 (en) PDC made with low melting point catalyst
Stolin et al. SHS extrusion: an overview
CN112340727A (zh) 金刚石多晶体、切削工具、耐磨工具、以及磨削工具
MX2015002868A (es) Reactor y agitador utiles en un proceso para hacer 1-cloro-3,3,3-trifluoropropeno.
Chanadee et al. Synthesis of WSi2 and W2B intermetallic compound by in-situ self propagating high-temperature synthesis reaction
JP5867801B2 (ja) 高窒素含有遷移金属窒化物の製造方法及び高窒素含有遷移金属窒化物
US3464804A (en) Method of chemically bonding carbon-titanium alloy to a diamond surface
JP2019131442A (ja) 立方晶系または六方晶系窒化ホウ素を製造する方法
JP3550587B2 (ja) 微粒ダイヤモンド焼結体の製造方法
RU2484888C1 (ru) Способ получения поликристаллического материала на основе кубического нитрида бора, содержащего алмазы
Bykova et al. Synthesis, crystal structure, and properties of stoichiometric hard tungsten tetraboride, WB 4
JP6253140B2 (ja) 六方晶窒化タングステン系焼結体の製造方法
US20160016291A1 (en) Superhard constructions and methods of making same
CN108866631B (zh) 一种制备Al3V四方相单晶颗粒的方法
JP6850505B2 (ja) ジルコニウムの窒化物を製造する方法
RU2161548C2 (ru) Способ получения порошков тугоплавких соединений
US20140050650A1 (en) Superhard carbon nitride and method for producing the same
Gao et al. Origin of ultrahardness of 6H diamond: harder than cubic diamond

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161102

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161208

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6061338

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees