JP6056163B2 - 隔壁付き基材、及びその製造方法、カラーフィルター、並びに表示素子 - Google Patents

隔壁付き基材、及びその製造方法、カラーフィルター、並びに表示素子 Download PDF

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Description

本発明は、隔壁付き基材、及びその製造方法、カラーフィルター、並びに表示素子に関する。
近年、FPD(フラットパネルディスプレイ)業界において有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」と称する。)表示素子が注目されている。
前記有機EL表示素子は、自発光型の表示素子であり、広い色再現性、高視野角、低消費電力などの点から、液晶に代わるディスプレイとして期待されている。
前記有機EL表示素子をカラー化する方式としては、RGB三色の有機EL層を配列する方式、有機ELによる白色層とRGB三色のカラーフィルターとを組合せる方式などが提案されている。
一方、デバイス製法として主流な技術であるフォトリソグラフィー法及びメタルマスクを用いた真空製膜法に代わって、マスクレスによる低コストプロセスとして、液滴吐出法及びノズルプリンティング法が注目されている。そして、これらの方法を有機EL表示素子の製造方法にも応用する報告が増えている。
フルカラーの有機EL表示素子は、例えば、格子状に形成された隔壁によって区画形成された領域にRGB三色の有機EL層が配列された構造、又は白色の有機EL層の上にRGB三色の色素層が配列された構造を有している。
これらのRGB三色の前記有機EL層又は前記色素層を配列する方法としては、前記隔壁に撥液性を付与した上で、前記隔壁よって区画形成された領域に前記有機EL層又は前記色素層を形成する塗布インクを、液滴吐出法、ノズルプリンティング法などの印刷プロセスによって塗布する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この提案の技術では、前記隔壁を撥液性にすることで、アライメントずれなどの理由から前記隔壁上に滴下された塗布インクが前記領域に流れ込むようにして、前記有機EL層又は前記色素層を前記領域全体に形成している。
しかし、前記隔壁に撥液性を付与した状態で液滴吐出法又はノズルプリンティング法によって前記領域に有機EL層や色素層を形成するための塗布インクを塗布しても、前記隔壁の水平な面の上に前記塗布インクの残渣が発生してしまうという問題がある。特に、ノズルプリンティング法では、図4に示すように、塗布インクをA方向に間欠なく連続して塗布するため、前記塗布インクが前記隔壁上に必ず塗布され、前記隔壁上に前記塗布インクの残渣が発生しやすい。このような残渣は、表示される画像に滲みなどを発生させたり(例えば、特許文献2参照)、前記領域内に塗布される前記塗布インクの量にバラつきを生じさせ、その結果、乾燥後の前記有機EL層又は前記色素層の厚みも不均一となり、表示ムラを生じる(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。そのため、製造における歩留まりが悪くなり、プロセス安定性を低下させる。
前記隔壁の一般的な製造方法としては、感光性組成物を用いたフォトリソグラフィー法が知られている。そのプロセスの1例について、図1A〜図1Hに基づいて説明する。まず基板1を用意する(図1A及び図1E)。続いて、ポジ型感光性組成物塗布溶液を、スピンコート法やスリットコート法などを用いて基板1上に全面塗布することで、基板1上にポジ型感光性組成物の塗布膜2を形成する(図1B及び図1F)。次にフォトマスクを用いて開口部領域3にUV照射による露光プロセスを行う(図1C及び図1G)。次に現像液に浸漬することで開口部領域3に形成された塗布膜2を除去し、開口部を形成することで、隔壁4を作製する(図1D及び図1H)。隔壁4の高さは、ポジ型感光性組成物塗布溶液を用いた全面塗布プロセスにより決定してしまうため、所望の箇所の膜厚を変化させることは不得意である。また、工程が多いためコストが高くなる。また、この方法では、形成される隔壁上に有機EL層や色素層を形成するための塗布インクを塗布すると前記隔壁上に前記塗布インクの残渣が発生する問題は、特に起こりやすい。
前記隔壁に関しては、隔壁よりも下層の構造の段差を利用することで、開口縁部周辺に傾斜を設け、塗布インクが開口部へ流れやすい構造が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この提案の技術では、隔壁をフォトリソグラフィー法によって形成しているため、下層構造に段差が存在しない領域においては隔壁の高さは全て等しくなってしまう。特に各XY隔壁ラインの中線付近の領域、また、X方向の隔壁ラインとY方向の隔壁ラインの交差部においては、基板に水平な面が広く存在しており、この領域に塗布インクが残存しやすいことから、歩留まりの向上は十分とはいえない。
したがって、プロセス安定性が高く、かつ低コストで形成することができる隔壁付き基材の提供が求められているのが現状である。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、プロセス安定性が高く、かつ低コストで形成することができる隔壁付き基材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
本発明の隔壁付き基材は、基材と、前記基材上に形成された隔壁とを有する隔壁付き基材であって、
前記隔壁が、複数の第1の隔壁ラインと、前記第1の隔壁ラインと交差する方向に形成された複数の第2の隔壁ラインとを有し、
前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差しない非交差領域における前記第1の隔壁ライン及び前記第2の隔壁ラインの、長手方向に直交する方向における断面の形状が、前記断面において高さが最大となる箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる形状であり、
前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差する交差領域における前記隔壁の最大高さが、前記非交差領域における前記隔壁の最大高さよりも高く、
前記交差領域の形状が、前記交差領域において前記隔壁の高さが最大となる最高箇所から前記基材の表面に降ろした垂線を通る任意の断面において、前記最高箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる形状であることを特徴とする。
本発明によると、従来における前記諸問題を解決することができ、プロセス安定性が高く、かつ低コストで形成することができる隔壁付き基材を提供することができる。
図1Aは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略上面図(その1)である。 図1Bは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略上面図(その2)である。 図1Cは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略上面図(その3)である。 図1Dは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略上面図(その4)である。 図1Eは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略断面図(その5)である。 図1Fは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略断面図(その6)である。 図1Gは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略断面図(その7)である。 図1Hは、フォトリソグラフィー法により格子状隔壁を形成する方法を説明するための概略断面図(その8)である。 図2Aは、本発明の隔壁付き基材を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その1)である。 図2Bは、本発明の隔壁付き基材を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その2)である。 図2Cは、本発明の隔壁付き基材を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その3)である。 図2Dは、本発明の隔壁付き基材を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その4)である。 図2Eは、本発明の隔壁付き基材を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その5)である。 図2Fは、本発明の隔壁付き基材を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その6)である。 図3Aは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その1)である。 図3Bは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その2)である。 図3Cは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その3)である。 図3Dは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その4)である。 図3Eは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その5)である。 図3Fは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その6)である。 図3Gは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その7)である。 図3Hは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その8)である。 図3Iは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その9)である。 図3Jは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その10)である。 図3Kは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その11)である。 図3Lは、本発明の表示素子を製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その12)である。 図4は、有機EL層や色素層を形成するための塗布インクの塗布方法を説明するための図である。 図5は、本発明の表示素子において光取り出し方向を説明するための図である。 図6Aは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略上面図(その1)である。 図6Bは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略上面図(その2)である。 図6Cは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略上面図(その3)である。 図6Dは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略上面図(その4)である。 図6Eは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略上面図(その5)である。 図6Fは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略断面図(その6)である。 図6Gは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略断面図(その7)である。 図6Hは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略断面図(その8)である。 図6Iは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略断面図(その9)である。 図6Jは、本発明の表示素子を製造する方法の他の一例を説明するための概略断面図(その10)である。 図7Aは、本発明のカラーフィルターを製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その1)である。 図7Bは、本発明のカラーフィルターを製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その2)である。 図7Cは、本発明のカラーフィルターを製造する方法の一例を説明するための概略上面図(その3)である。 図7Dは、本発明のカラーフィルターを製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その4)である。 図7Eは、本発明のカラーフィルターを製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その5)である。 図7Fは、本発明のカラーフィルターを製造する方法の一例を説明するための概略断面図(その6)である。 図8Aは、実施例1で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による上面図である。 図8Bは、実施例1で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による断面図である。 図8Cは、実施例1で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による3次元図である。 図8Dは、実施例1で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による上面図である。 図8Eは、実施例1で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による断面図である。 図8Fは、実施例1で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による3次元図である。 図9Aは、開口領域の形状の一例を示す図である。 図9Bは、開口領域の形状の他の一例を示す図である。 図9Cは、開口領域の形状の他の一例を示す図である。 図9Dは、開口領域の形状の他の一例を示す図である。 図10Aは、本発明の表示素子の他の一例を説明するための概略上面図である。 図10Bは、本発明の表示素子の他の一例を説明するための概略断面図である。 図10Cは、本発明の表示素子の他の一例を説明するための概略断面図である。 図11Aは、実施例2で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による上面図である。 図11Bは、実施例2で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による断面図である。 図11Cは、実施例2で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による3次元図である。 図11Dは、実施例2で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による上面図である。 図11Eは、実施例2で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による断面図である。 図11Fは、実施例2で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による3次元図である。 図12Aは、比較例1で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による上面図である。 図12Bは、比較例1で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による断面図である。 図12Cは、比較例1で形成した格子状隔壁のライン領域のAFM測定による3次元図である。 図12Dは、比較例1で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による上面図である。 図12Eは、比較例1で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による断面図である。 図12Fは、比較例1で形成した格子状隔壁の交差領域のAFM測定による3次元図である。 図13Aは、ノズルプリンターの走査方向を説明するための図である。 図13Bは、格子状隔壁上に発生した残渣を表す模式図である。 図14は、コーヒーステイン形状を説明するための図である。
(隔壁付き基材)
本発明の隔壁付き基材は、基材と、隔壁とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<基材>
前記基材の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記基材の材質としては、例えば、無機材料、有機材料などが挙げられる。
前記無機材料としては、例えば、ガラスなどが挙げられる。前記ガラスとしては、例えば、無アルカリガラス、シリカガラスなどが挙げられる。
前記有機材料としては、例えば、プラスチックが挙げられる。前記プラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられる。
前記基材の表面には、金属薄膜、金属酸化物薄膜、絶縁膜などが形成されていてもよい。前記金属薄膜の材質としては、例えば、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)などが挙げられる。前記金属酸化物薄膜の材質としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)などが挙げられる。前記絶縁膜の材質としては、例えば、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリシロキサンなどが挙げられる。前記基材は、その表面の清浄化又は密着性向上のために、酸素プラズマ照射、UVオゾン照射、UV照射洗浄などがされていることが好ましい。
前記基材としては、例えば、ITO付きガラス基板などが挙げられる。
<隔壁>
前記隔壁は、前記基材上に形成された隔壁であり、複数の第1の隔壁ラインと、複数の第2の隔壁ラインとを有する。
前記隔壁は、例えば、カラーフィルターや表示素子において、色素層、有機EL層などを形成する領域(以下、「開口領域」と称することがある。)を区画形成するための隔壁である。
前記開口領域の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、図9A〜図9Dで示される形状などが挙げられる。
前記開口領域の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記開口領域が矩形の場合には、長手方向の長さが50μm〜500μmであり、短手方向の長さが15μm〜200μmである。
前記隔壁は、絶縁性を有することが好ましい。
前記隔壁の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリスルホン、フッ素樹脂、これらの樹脂のポリマーアロイ、ポリジメチルシロキサン(PDMS)などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性の点からエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド、ポリジメチルシロキサン(PDMS)が好ましい。
これらの材質は、熱硬化型樹脂及びUV硬化型樹脂の少なくともいずれかであることが好ましい。
前記隔壁は、撥液性を有することが好ましい。
前記隔壁に撥液性を付与する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、隔壁にCFプラズマ処理をする方法、フッ素系シランカップリング材によって隔壁の表面に−CF基、−CF基、−CH基、−CH基等の撥液性官能基を修飾する方法、隔壁を形成する際に用いる塗布インクに撥液性官能基を有する撥液材を添加する方法などが挙げられる。
前記隔壁が撥液性であるかどうかは、例えば、接触角を測定することにより確認することができる。この場合、前記隔壁と同じ材質の膜を形成して、前記膜の接触角を測定することにより、前記隔壁の接触角を簡単に測定することができる。前記接触角の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ОCA20(英弘精機社製)を用いた液滴法により測定することができる。
ここで、撥液性とは、例えば、水に対する前記接触角が、90°以上であること、及びメシチレンに対する前記接触角が、30°以上であることをいう。なお、メシチレンは、1,3,5−トリメチルベンゼンともいい、エレクトロニクスの分野で汎用される溶解性の高い有機溶媒であり、カラーフィルターの色素層や有機EL(エレクトロルミネッセンス)の発光層などを形成する際の塗布インクの有機溶媒として用いられている。
<<第1の隔壁ライン及び第2の隔壁ライン>>
前記第1の隔壁ラインは、前記隔壁の一部であって、前記第2の隔壁ラインと交差している。前記第1の隔壁ラインは複数あり、その各々は、略同一方向又は同一方向を向いている。
前記第2の隔壁ラインは、前記隔壁の一部であって、前記第1の隔壁ラインと交差する方向に形成された隔壁ラインである。前記第2の隔壁ラインは複数あり、その各々は、略同一方向又は同一方向を向いている。
前記第1の隔壁ライン及び前記第2の隔壁ラインは、それらが交差しない非交差領域と、それらが交差する交差領域とを形成している。
前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差する角度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、略直交又は直交であることが好ましい。
−非交差領域−
前記非交差領域とは、前記隔壁において前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差しない領域である。
前記非交差領域における前記第1の隔壁ライン及び前記第2の隔壁ラインの、長手方向に直交する方向における断面の形状は、前記断面において高さが最大となる箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる形状(以下、「非交差領域における漸減形状」と称することがある。)である。前記非交差領域における漸減形状としては、例えば、円弧状などが挙げられる。
前記非交差領域が、前記非交差領域における漸減形状であることにより、例えば、カラーフィルターや表示素子を製造する際に、色素層、有機EL層などを形成するための塗布インクが前記非交差領域上に塗布された場合においても、前記非交差領域上に塗布された前記塗布インクは、前記非交差領域上にほとんど残存することなく、前記隔壁により区画形成された領域に移動するため、前記領域には、色素層や有機EL層などが均一に形成される。
前記非交差領域における漸減形状において、その高さが最大となる箇所は、微小領域を観察した場合に、前記基材の表面に対して水平となっていてもよい。この水平な領域の幅は、前記塗布インクの液滴の直径(例えば、20μm)よりも小さいことが好ましく、前記直径の1/5以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。そうすることで、前記非交差領域上に塗布された前記塗布インクは、前記非交差領域上にほとんど残存することなく、前記隔壁により区画形成された領域に移動することができる。
前記非交差領域における漸減形状は、通常のフォトリソグラフィーで形成することは容易ではないが、液滴吐出装置を用いた液滴の吐出のような塗布プロセスによって容易に形成することができる。具体的には、後述する本発明の隔壁付き基材の製造方法により容易に形成することができる。
また、前記非交差領域における漸減形状は、テーパー角度を有するテーパー状であるとも言える。前記断面において高さが最大となる箇所から前記断面の幅方向の端部へのテーパー角度は、前記基材の表面に対して5°以上であることが好ましい。
前記断面において高さが最大となる箇所の高さ、即ち前記非交差領域における前記隔壁の最大高さとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1.0μm以上が好ましい。また、前記最大高さとしては、100μm以下が好ましい。この高さは、前記基材の表面を基準面とした高さである。
前記非交差領域における前記断面の幅としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40μm以下が好ましい。また、前記幅としては、1μm以上が好ましい。
−交差領域−
前記交差領域とは、前記隔壁において前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差する領域である。
前記交差領域における前記隔壁の最大高さは、前記非交差領域における前記隔壁の最大高さよりも高い。また、前記交差領域の形状は、前記交差領域において前記隔壁の高さが最大となる最高箇所から前記基材の表面に降ろした垂線を通る任意の断面において、前記最高箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる形状(以下、「交差領域における漸減形状」と称することがある。)である。前記交差領域における漸減形状としては、例えば、円弧状などが挙げられる。
隔壁を形成する従来の方法、例えば、フォトリソグラフィー法などでは、現像条件等により隔壁ラインが交差しない非交差領域において、隔壁ラインの幅方向に若干の傾斜を形成することは可能かもしれない。しかし、隔壁ラインが交差する交差領域では、その上部は平坦になってしまう。そうすると、その平坦な面に、有機EL層や色素層を形成するための塗布インクが塗布された際に、前記塗布インクの残渣が前記平坦な面上に発生する。その結果、隔壁により区画形成された領域内の塗布インクの量にばらつきが生じ、表示ムラが生じたり、また、表示させる画像に滲みなどを発生させ、製造にける歩留まりが悪くなり、プロセス安定性が低下する。
一方、本発明のように、前記交差領域が、前記交差領域における漸減形状であることにより、例えば、カラーフィルターや表示素子を製造する際に、色素層、有機EL層などを形成する塗布インクが前記交差領域上に塗布された場合においても、前記交差領域上に塗布された前記塗布インクは、前記交差領域上にほとんど残存することなく、前記隔壁により区画形成された領域に移動するため、前記領域には、色素層や有機EL層などが均一に形成される。
前記交差領域における漸減形状は、その高さが最大となる最大箇所は、微小領域を観察した場合に、前記基材の表面に対して水平となっていてもよい。この水平な領域の幅は、前記塗布インクの液滴の直径(例えば、20μm)よりも小さいことが好ましく、前記直径の1/5以下であることが好ましく、1/10以下であることがより好ましい。そうすることで、前記交差領域上に塗布された前記塗布インクは、前記交差領域上にほとんど残存することなく、前記隔壁により区画形成された領域に移動することができる。
前記隔壁付き基材の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、後述する本発明の隔壁付き基材の製造方法が好ましい。そうすることにより、フォトリソグラフィー法などの煩雑な方法を用いることなく低コストで形成することができる。
前記隔壁付き基材は、前述のとおりプロセス安定性が高いことから表示素子を製造するための隔壁付き基材、例えば、有機EL表示素子を製造するための隔壁付き基材として用いることができる。また、前記隔壁付き基材は、カラーフィルターを製造するための隔壁付き基材として用いることができる。
(隔壁付き基材の製造方法)
本発明の隔壁付き基材の製造方法は、液滴吐出装置により吐出された液滴を基材上に塗布して隔壁を形成する隔壁付き基材の製造方法であって、第1の隔壁ライン形成工程と、第2の隔壁ライン形成工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
本発明の隔壁付き基材の製造方法は、本発明の隔壁付き基材を製造する方法である。
<液滴吐出装置>
前記液滴吐出装置としては、液滴を吐出できる装置であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、インクジェット装置などが挙げられる。
前記液滴を吐出する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ピエゾ素子を用いた方法、静電吸引によって吐出する方法などが挙げられる。これらの中でも、液滴の大きさを小さくできる点で、静電吸引によって吐出する方法が好ましい。
前記液滴吐出装置を用いることで、フォトリソグラフィー法のような煩雑な方法を用いることがなく、低コストで前記隔壁付き基材を製造することができる。
<基材>
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記隔壁付き基材の説明において例示した前記基材と同様の基材が挙げられる。好ましい態様も同様である。
<液滴>
前記液滴としては、前記隔壁を形成できる液滴であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、隔壁形成材料と、有機溶媒とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する塗布インクからなる液滴などが挙げられる。
前記隔壁形成材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記隔壁付き基材の説明において例示した前記隔壁の材質と同様の材料が挙げられる。好ましい態様も同様である。
前記有機溶媒としては、高沸点溶媒が好ましい。前記高沸点溶媒としては、例えば、メシチレン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコール、炭酸プロピレン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、シクロヘキサノン、ジエチレングリコールメチルエーテルなどが挙げられる。沸点の低い溶媒を用いた場合、塗布された塗布インクは乾燥性が速くなり、隔壁ラインはエッジの領域が厚くなる、いわゆるコーヒーステイン形状になりやすく、本発明における隔壁の所望の形状を形成することが困難になる。前記コーヒーステイン形状とは、図14に示すように、基材61上に塗布された液滴が形成する膜62の外周部が、中心部に比べて厚くなった形状である。
前記有機溶媒の沸点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、150℃以上が好ましく、200℃以上がより好ましい。
<第1の隔壁ライン形成工程>
前記第1の隔壁ライン形成工程としては、前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して第1の方向に相対的に移動させながら、前記液滴吐出装置から液滴を吐出させて複数の第1の隔壁ラインを形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第1の隔壁ラインを形成する際には、前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して第1の方向に相対的に移動させればよく、この場合、前記基材を固定した状態で前記吐出口を前記第1の方向に移動させてもよく、前記吐出口を固定した状態で前記基材を前記第1の方向に移動させてもよい。前記吐出口を移動させる方法、及び前記基材を移動させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
1本の前記第1の隔壁ラインを形成する際には、その隔壁ラインを形成すべき箇所を複数回走査する、いわゆる重ね塗りをしてもよい。前記重ね塗りの回数としては、前記第1の隔壁ラインを所望の形状、大きさにできる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<第2の隔壁ライン形成工程>
前記第2の隔壁ライン形成工程としては、前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して前記第1の方向と交差する第2の方向に相対的に移動させながら、前記液滴吐出装置から液滴を吐出させて複数の第2の隔壁ラインを形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第2の隔壁ライン形成工程においては、前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差する交差領域にも液滴が塗布される。即ち、前記第2の隔壁ライン形成工程においては、前記交差領域の前記第1の隔壁ラインの上に液滴が塗布される。そうすることにより、前記交差領域において、前記交差領域における漸減形状が形成される。
前記第2の方向としては、前記第1の方向と交差する方向であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記第1の方向と略直交する方向又は直交する方向が好ましい。
前記第2の隔壁ラインを形成する際には、前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して第2の方向に相対的に移動させればよく、この場合、前記基材を固定した状態で前記吐出口を前記第2の方向に移動させてもよく、前記吐出口を固定した状態で前記基材を前記第2の方向に移動させてもよい。前記吐出口を移動させる方法、及び前記基材を移動させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
1本の前記第2の隔壁ラインを形成する際には、その隔壁ラインを形成すべき箇所を複数回走査する、いわゆる重ね塗りをしてもよい。前記重ね塗りの回数としては、前記第2の隔壁ラインを所望の形状、大きさにできる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記第1の隔壁ライン形成工程及び前記第2の隔壁ライン形成工程においては、前記基材上に液滴を塗布した後に、前記基材の加熱を行ってもよい。前記加熱は、前記第1の隔壁ライン形成工程及び前記第2の隔壁ライン形成工程の各々において行ってもよく、前記第2の隔壁ライン形成工程においてのみ行ってもよい。前記加熱条件としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記隔壁付き基材の製造方法においては、前記液滴吐出装置から前記第1の方向及び前記第2の方向に液滴を吐出することで、前記基材上に塗布された液滴は、乾燥過程で表面張力により表面積を小さくする作用によって、前記非交差領域のおける漸減形状(例えば、円弧状)を有する隔壁ラインを形成する。更に、前記第1の方向及び前記第2の方向が交差していることで、その交差領域においては、非交差領域における各隔壁ラインの最大高さよりも高い最大高さを有し、かつ前記交差領域における漸減形状を有する交差領域が形成される。
(表示素子)
本発明の表示素子は、隔壁付き基材と、下部電極と、有機EL(エレクトロルミネッセンス)層と、上部電極とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記表示素子は、有機EL表示素子ということができる。
<隔壁付き基材>
前記隔壁付き基材は、本発明の隔壁付き基材である。
<下部電極>
前記下部電極としては、前記隔壁付き基材の隔壁により区画形成された領域に形成された電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記下部電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、透明導電性酸化物、金属などが挙げられる。前記透明導電性酸化物としては、例えば、ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(インジウム−酸化亜鉛)などが挙げられる。前記金属としては、銀、銀−ネオジウム合金などが挙げられる。
前記下部電極を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ法、ディップコーティング法等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする工程、(ii)インクジェット、ナノインプリント、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する工程などが挙げられる。
なお、前記下部電極は、前記隔壁付き基材を製造する際に、あらかじめ前記基材上に形成されていてもよい。または、前記下部電極は、前記基材上に前記隔壁を形成した後に、前記隔壁により区画形成された領域内の前記基材上に形成されてもよい。
<有機EL層>
前記有機EL層としては、前記下部電極上に形成された有機EL層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記有機EL層は、前記隔壁により区画形成された領域上に形成された前記下部電極上に形成される。
前記有機EL層の構造としては、例えば、正孔輸送層と発光層とを積層した構造などが挙げられる。
<<正孔輸送層>>
前記正孔輸送層としては、正孔輸送材料を有する層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正孔輸送材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)などが挙げられる。
前記正孔輸送層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液滴吐出法、ノズルプリンティング法、ディスペンサ法などのマスクレス塗布プロセスが好ましく、スループットの観点からノズルプリンティング法がより好ましい。
前記塗布プロセスにおいては、前記正孔輸送材料を分散媒に分散させた分散液を塗布することが好ましい。前記分散液としては、例えば、前記正孔輸送材料を水に分散させた分散液などが挙げられる。
前記塗布プロセスにおける塗布量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記塗布プロセスで前記正孔輸送層を形成する場合には、例えば、図4の矢印Aの方向に連続して前記分散液を吐出装置から吐出する。この際、前記分散液は、前記隔壁の矢印Aと交差する前記隔壁の領域上にも塗布される。また、アライメントずれにより矢印Aと平行な前記隔壁の領域上にも塗布される。しかし、前記隔壁付き基材は、前記非交差領域における漸減形状、及び前記交差領域における漸減形状を有していることにより、前記隔壁上には前記分散液による残渣がほとんど発生しない。
<<発光層>>
前記発光層としては、発光材料を有する層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記発光層を、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、青色発光層(B)とし、これらを並べて配置することにより、フルカラー表示素子が得られる。
前記発光材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高分子有機EL材料、可溶性低分子有機EL材料などが挙げられる。
前記発光層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液滴吐出法、ノズルプリンティング法、ディスペンサ法等のマスクレス塗布プロセスが好ましく、スループットの観点からノズルプリンティング法がより好ましい。
前記塗布プロセスにおいては、前記発光材料を分散媒に分散させた分散液を塗布することが好ましい。前記分散媒としては、前記正孔輸送層を溶解しない点から、トルエン、メシチレンなどの非極性溶媒が好ましい。
前記塗布プロセスにおける塗布量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記塗布プロセスで前記発光層を形成する場合には、例えば、図4の矢印Aの方向に連続して前記分散液を吐出装置から吐出する。この際、前記分散液は、前記隔壁の矢印Aと交差する前記隔壁の領域上にも塗布される。また、アライメントずれにより矢印Aと平行な前記隔壁の領域上にも塗布される。しかし、前記隔壁付き基材は、前記非交差領域における漸減形状、及び前記交差領域における漸減形状を有していることにより、前記隔壁上には前記分散液による残渣がほとんど発生しない。
<上部電極>
前記上部電極としては、前記有機EL層上に形成された電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記上部電極の材質としては、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)−銀(Ag)合金、アルミニウム(Al)−リチウム(Li)合金、ITOなどが挙げられる。
前記上部電極の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記下部電極の形成方法と同様の方法などが挙げられる。
前記有機EL表示素子は、前記下部電極(陽極)及び前記上部電極(陰極)間に所定の電圧を印加することで発光する。そして、赤(R)緑(G)青(B)それぞれの発光層を配列させることにより、フルカラーの有機EL表示素子となる。
前記有機EL表示素子は、前記発光層と前記上部電極(陰極)との間にLiFなどの電子輸送層を有していてもよい。前記電子輸送層は、例えば、蒸着によって形成できる。
また、前記有機EL表示素子は、前記電子輸送層と前記上部電極(陰極)との間に電子注入層を有していてもよい。更に、前記下部電極(陽極)と前記正孔輸送層との間に正孔注入層を有していてもよい。
前記下部電極(陽極)にITO、IZOなどの透明導電性酸化物を用い、前記上部電極(陰極)に高反射率のマグネシウム(Mg)−銀(Ag)などを用いた場合、前記有機EL表示素子は、基材側から発光を取り出す、いわゆる「ボトムエミッション」の有機EL表示素子となる。この場合、図5に示す有機EL表示素子において、発光方向は矢印Cの方向となる。
また、前記下部電極(陽極)に高反射率の銀(Ag)又は銀(Ag)−ネオジム(Nd)などの合金を用い、前記上部電極(陰極)に半透明のマグネシウム(Mg)−銀(Ag)などを用いた場合、前記有機EL表示素子は、基材側とは逆側から発光を取り出す、いわゆる「トップエミッション」の有機EL表示素子となる。この場合、図5に示す有機EL表示素子において、発光方向は矢印Dの方向となる。ここで、図5中、符号21はガラス基板であり、符号22は陽極であり、符号23は隔壁ラインであり、符号26は正孔輸送層であり、符号27は発光層であり、符号28は陰極である。
ここで、図3A〜図3Lを用いて本発明の表示素子の製造方法の一例を説明する。
まず、ガラス基板21上に、導電性酸化物薄膜を形成する。次に、フォトリソグラフィー法により、前記導電性酸化物薄膜上にフォトレジストのパターンを形成する。その後、RIE(Reactive Ion Etching)などによりレジストパターンが形成されていない領域の導電性酸化物薄膜を除去し、その後、レジストパターンを除去することにより、導電性酸化物薄膜からなる陽極22を形成する(図3A及び図3G)。
次に、インクジェット装置を用いて隔壁ライン23を形成する(図3B及び図3H)。続いて、隔壁ライン23と直交する方向に隔壁ライン24を形成する。以上により、格子状隔壁25を形成する(図3C及び図3I)。
次に、酸素プラズマ処理、及びCFプラズマ処理を行って、陽極22の親液処理、及び格子状隔壁25の撥液処理を行う。
続いて、ノズルプリンターを用いて水を溶媒とする正孔輸送層インクを塗布後、熱処理を行って正孔輸送層26を形成する(図3D及び図3J)。
続いて、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)それぞれの発光層インク(メシチレンを溶媒とする高分子有機EL発光材料溶液)を、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)の順に、所定の領域に塗布し、熱処理を行い、発光層27を形成する(図3F及び図3K)。
最後に、メタルマスクを用いて陰極28を形成することで、フルカラーの有機EL表示素子20を得る(図3G及び図3L)。
次に、図6A〜図6Jを用いて本発明の表示素子の製造方法の他の一例を説明する。
まず、ガラス基板21にインクジェット装置を用いて隔壁ライン23を形成する。その直後に、隔壁ライン23と直交する方向に隔壁ライン24を形成する。そうすることで格子状隔壁25を形成する(図6A及び図6F)。
次に、UV照射処理により隔壁ライン23、24及びガラス基板21を表面改質後、陽極22を形成する。具体的には、液滴吐出法装置を用いてナノAgインクを格子状隔壁25により区画形成された領域全体に広がるように吐出し、続いて熱処理を行うことで陽極22を形成する(図6B及び図6G)。
続いて、UV照射処理により隔壁ライン23、24及び陽極22を表面改質後、ノズルプリンターを用いて水を溶媒とする正孔輸送層インクを塗布し、更に熱処理を行って正孔輸送層26を形成する(図6C及び図6H)。
続いて、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)それぞれの発光層インク(メシチレンを溶媒とする高分子有機EL発光材料溶液)を、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)の順に、所定の領域に塗布し、熱処理を行い、発光層27を形成する(図6D及び図6I)。
最後に、メタルマスクを用いて陰極28を形成することで、フルカラーの有機EL表示素子20を得る(図6E及び図6J)。
(カラーフィルター及び表示素子)
本発明のカラーフィルターは、隔壁付き基材と、色素層とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
本発明の表示素子は、前記カラーフィルターを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<隔壁付き基材>
前記隔壁付き基材は、本発明の隔壁付き基材である。
<色素層>
前記色素層としては、前記隔壁付き基材の隔壁により区画形成された領域に形成された層であって、色素を有する層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記色素層を形成する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、液滴吐出法、ノズルプリンティング法、ディスペンサ法等のマスクレス塗布プロセスが好ましく、スループットの観点からノズルプリンティング法がより好ましい。
前記カラーフィルターは、赤(R)、緑(G)、青(B)それぞれの色素層が配列した構造を有することが好ましい。
前記カラーフィルターを、例えば、白色有機EL素子、又は液晶表示素子と組み合わせることにより、フルカラーの表示素子を得ることができる。
ここで、図7A〜図7Fを用いて本発明のカラーフィルターの製造方法の一例を説明する。
まず、ガラス基板31にインクジェット装置を用いて隔壁ライン32を形成する(図7A及び図7D)。その直後に、隔壁ライン32と直交する方向に隔壁ライン33を形成する。そうすることにより、格子状隔壁34を形成する(図7B及び図7E)。
次に、酸素プラズマ処理、及びCFプラズマ処理を行って、ガラス基板31の親液処理、及び格子状隔壁34の撥液処理を行う。
続いて、赤色色素層(R)、緑色色素層(G)、及び青色色素層(B)それぞれの色素材料を有機溶媒に溶解した各色素層インクを、ノズルプリンターを用いて、赤色色素層(R)、緑色色素層(G)、及び青色色素層(B)の順に、所定の領域に塗布し、熱処理を行い、色素層35を形成し、カラーフィルター30を得る(図7C及び図7F)。
更に、本発明の表示素子の他の態様を説明する。図10A〜図10Cを用いて説明する。
まず、図3F及び図3Lに示す表示素子を用意する。ここで、前記表示素子における発光層27を白色発光層とする。また、いわゆる「トップエミッション型」の表示素子とする。
次に、前記表示素子の陰極28上に封止層29を形成し、白色有機EL素子40を作製する(図10A及び図10B)。
次に、図7C及び図7Fに示すカラーフィルターを用意する。
そして、白色有機EL素子40とカラーフィルター50を接着層54を介して貼り合せることにより、有機EL表示素子を作製する(図10C)。
接着層54の材質としては、透明な材質であることが好ましい。前記接着層の材質としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
作製された有機EL表示素子は、陽極及び陰極間に所定の電圧を印加することで、カラーフィルター側へ白色発光し、カラーフィルターを介することでフルカラーの有機EL表示素子となる。
この実施形態では、有機EL表示素子の一例としてトップエミッション型の白色有機EL素子の上方にカラーフィルターを配置した構造について説明したが、ボトムエミッション型の白色有機EL素子の下方にカラーフィルターを配置した構造でもよい。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において、正孔輸送層インク、発光層インク、及び色素層インクの塗布は、図4に示すように、A方向に間欠なく連続して塗布する方法により行った。
(実施例1)
ITO付きガラス基板上に格子状隔壁を形成した。なお、開口部(隔壁により区画形成された領域)の数が30行×10列の計300個となるように隔壁を形成した。図2A〜図2Fを用いて形成方法を説明する。
具体的には、まず厚み0.7mmのITO付きガラス基板11(図2A及び図2D)に、インクジェット装置を用いて塗布インクを塗布し、隔壁ライン12を形成した。インクジェット装置で塗布する塗布インクとしては、感光性ポリイミド溶液(DL−1000、東レ社製)をγ−ブチロラクトンを用いて質量比で3倍に希釈した塗布インクを用いた。この塗布インクの固形分濃度は7質量%、粘度は10mPa・sであった。1つのライン当たり15回重ね塗りすることで、隔壁ライン12を形成した(図2B及び図2E)。
その直後に、同じ塗布インクを用いて、隔壁ライン12と直交する方向に隔壁ライン13を形成した。隔壁ライン12と同様、1つのライン当たり15回重ね塗りを行った。続いて、230℃で30分間の熱処理を行うことで、格子状隔壁14が形成された隔壁付き基材を作製した(図2C及び図2F)。隔壁ライン12、13の幅は27μm、高さは1.2μm、隔壁ラインの長手方向に直交する方向における断面の形状は、図2Eに示すような、ラインの幅の中央部が最も高く、そこから幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状であった。開口部の形状は、58μm×228μmの長方形であった。
(実施例2)
実施例1において、塗布インクを、感光性ポリイミド溶液(DL−1000、東レ社製)を炭酸プロピレンを用いて質量比で3倍に希釈した塗布インクへ変更した以外は、実施例1と同様にして格子状隔壁14が形成された隔壁付き基材を作製した(図2C及び図2F)。隔壁ライン12、13の幅は37μm、高さは1.0μm、隔壁ラインの長手方向に直交する方向における断面の形状は、図2Eに示すような、ラインの幅の中央部が最も高く、そこから幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状であった。開口部の形状は、48μm×218μmの長方形であった。
(比較例1)
ITO付きガラス基板上に、格子状隔壁を形成した。なお、開口部の数が30行×10列の計300個となるように隔壁を形成した。図1A〜図1Hを用いて形成方法を説明する。
具体的には、まず基板1(厚み0.7mmのITO付きガラス基板)(図1A及び図1E)に、スピンコートにより塗布液(感光性ポリイミド溶液、DL−1000、東レ社製)を全面塗布した。120℃で2分間のプリベークをして塗布膜2を形成した(図1B及び図1F)。
続いて、フォトマスクを用いて、開口部領域3にg線、h線、及びi線混合UV光を照射し(図1C及び図1G)、東京応化社製現像液NMD−W2.38を用いて現像した後、230℃で30分間の熱処理を行うことで、格子状の隔壁4が形成された隔壁付き基材を得た(図1D及び図1H)。隔壁ラインの幅は25μm、高さは1.0μm、隔壁ラインの長手方向に直交する方向における断面の形状は、矩形、即ち隔壁の上面は平面状であった。開口部の形状は、60μm×200μmの長方形であった。
<AFM測定>
実施例1、2及び比較例1で形成した格子状隔壁のAFM(原子間力顕微鏡)測定を行った。
図8A〜図8Cに、実施例1で形成した格子状隔壁のライン領域(非交差領域)の上面図(図8A)、ライン領域(非交差領域)の断面図(図8B)、ライン領域(非交差領域)の3次元図(図8C)を示す。図8D〜図8Fに、実施例1で形成した格子状隔壁の交差領域の上面図(図8D)、交差領域の断面図(図8E)、交差領域の3次元図(図8F)を示す。ライン領域(非交差領域)は、最大高さが1.2μmで、断面が円弧状の形状を有しており、交差領域の最大高さはライン領域(非交差領域)よりも0.8μm高く、最大高さを示す点から開口部へ高さが漸減する傾斜を有していることがわかった。
次に、図11A〜図11Cに、実施例2で形成した格子状隔壁のライン領域(非交差領域)の上面図(図11A)、ライン領域(非交差領域)の断面図(図11B)、ライン領域(非交差領域)の3次元図(図11C)を示す。図11D〜図11Fに、実施例2で形成した格子状隔壁の交差領域の上面図(図11D)、交差領域の断面図(図11E)、交差領域の3次元図(図11F)を示す。ライン領域(非交差領域)は、最大高さが1.0μmで、断面が円弧状の形状を有しており、交差領域の最大高さはライン領域(非交差領域)よりも0.6μm高く、最大高さを示す点から開口部へ高さが漸減する傾斜を有していることがわかった。
次に、図12A〜図12Cに、比較例1で形成した格子状隔壁のライン領域(非交差領域)の上面図(図12A)、ライン領域(非交差領域)の断面図(図12B)、ライン領域(非交差領域)の3次元図(図12C)を示す。図12D〜図12Fに、比較例1で形成した格子状隔壁の交差領域の上面図(図12D)、交差領域の断面図(図12E)、交差領域の3次元図(図12F)を示す。ライン領域及び交差領域共に最大高さは1μmとほぼ同等であり、実施例1、及び2で形成した格子状隔壁と比較して、平らな面を多く有していることがわかった。
<親液処理及び撥液処理>
次に、実施例1で作製した格子状隔壁付き基材の隔壁及びガラス基板、並びに比較例1で作製した格子状隔壁付き基材の隔壁及びガラス基板を、ドライエッチング装置を用いて酸素プラズマ処理(背圧10Pa、パワー500W、Oガス流量50sccm、処理時間30秒間)により親液処理した後、更に、前記隔壁を、CFプラズマ処理(背圧2×10−5Torr、パワー6W、CFガス流量5sccm、Arガス流量45sccm、処理時間30秒間)により撥液処理した。
<<接触角測定>>
親液処理、及び撥液処理の効果を確認した。
まず、実施例1で用いた塗布インク及び比較例1で用いた塗布液をそれぞれ、ITO付きガラス基板上にスピンコートにより全面塗布し、230℃で30分間の熱処理を行いサンプルを作製した。
前記サンプル及びITO付きガラス基板に対し、前記親液処理及び前記撥液処理と同様の条件で親液処理及び撥液処理を行い、接触角を測定した。その結果、実施例1で用いた塗布インク及び比較例1で用いた塗布液により形成された塗布膜は、水、メシチレンに対する接触角がそれぞれ90°、40°であり、高い撥液性を示した。一方、ITO付きガラス基板の水、メシチレンに対する接触角はそれぞれ15°、5°であり、親液性を示していた。これらのことから、良好な接触角コントラストが得られていることがわかった。
なお、接触角は、ОCA20(英弘精機社製)を用いて液滴法により測定した。
<残渣発生率>
実施例1及び比較例1それぞれの格子状隔壁付き基材について、ノズルプリンターを用いて、開口1つにつきノズルが1回通過するよう、図13Aの矢印Aの方向(開口の長手方向)に1行ずつライン塗布し、格子状隔壁の上に発生した残渣(図13Bの符号B)の数を調査した。
塗布インクとしては、正孔輸送層インクと発光層インクを用いた。前記正孔輸送層インクとしては、水を溶媒とする固形分濃度1質量%の3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)溶液を用いた。また、前記発光層インクとしては、メシチレンを溶媒とする固形分濃度1質量%の高分子有機EL発光材料溶液を用いた。ノズルプリンターの条件としては、ノズル直径11μm、流量55μL/min、速度3m/secとした。これらの塗布インクを塗布した後、顕微鏡により格子状隔壁上に見られた残渣の数を調べて評価を行った。10列×30行の領域を10列×5行の6領域に分け、それぞれの領域について、以下の基準に従って評価した。それぞれのインクについての、実施例1の格子状隔壁の評価結果を表1に示す。また、比較例1の格子状隔壁の評価結果を表2に示す。
○:残渣のある箇所の数が0〜1箇所
△:残渣のある箇所の数が2〜5箇所
×:残渣のある箇所の数が6〜50箇所
なお、行番号は、形成した30行の端から順に付与した。
この結果より、表面張力が特に低い発光層インクの塗布プロセスにおいて、本発明の隔壁付き基材が有効であることが確認できる。
(実施例3)
ガラス基板21上にボトムエミッション型の有機EL表示素子20を形成した。図3A〜図3Lを用いて形成方法を説明する。
まず、常温下のDCスパッタリングにより、厚み0.7mmのガラス基板21上に、ITOからなる導電性酸化物薄膜を、厚みが200nmとなるように成膜した後、250℃で30分間の熱処理を行った。
次に、フォトレジストをスピンコートにて塗布後、90℃で30分間のプリベークを行った。続いて、フォトマスクを用いて、g線、h線、及びi線混合UV光を150mJ/cm露光し、東京応化社製現像液NMD−W2.38を用いて現像した後、120℃で30分間のポストベークを行い、フォトレジストのパターンを形成した。その後、RIE(Reactive Ion Etching)によりレジストパターンが形成されていない領域のITO膜を除去し、その後、レジストパターンを除去することにより、ITO膜からなる陽極22を形成した(図3A及び図3G)。
次に、インクジェット装置を用いて隔壁ライン23を形成した。塗布インクとしては、感光性ポリイミド溶液(DL−1000、東レ社製)をγ−ブチロラクトンを用いて質量比で3倍に希釈した塗布インクを用いた。この塗布インクの固形分濃度は7質量%、粘度は10mPa・sであった。1つのライン当たり30回重ね塗りすることで、隔壁ライン23を形成した(図3B及び図3H)。
その直後に、同じ塗布インクを用いて、隔壁ライン23と直交する方向に隔壁ライン24を形成した。隔壁ライン23と同様、1つのライン当たり30回重ね塗りを行った。230℃で30分間の熱処理を行うことで、格子状隔壁25を形成した(図3C及び図3I)。なお、開口部は、30行×10列の計300個形成した。非交差領域における隔壁ライン23、24の幅は32μm、高さは2.5μmであり、長手方向に直交する方向における断面の形状は、図8Bに示すような、ラインの幅の中央部が最も高く、そこから幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状であった。また、交差領域における隔壁の最大高さは、3.5μmであり、非交差領域における隔壁ライン23、24よりも1.0μm高く、図8Eに示すような、最大高さを示す点から開口部へ高さが漸減する傾斜を有していることがわかった。
開口部の形状は、53μm×223μmの長方形であった。
次に、実施例1と同様の条件で、酸素プラズマ処理、及びCFプラズマ処理を行って、陽極22の親液処理、及び格子状隔壁25の撥液処理を行った。
続いて、ノズルプリンターを用いて、水を溶媒とする固形分濃度1質量%の3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)溶液(正孔輸送層インク)を塗布後、200℃で10分間の熱処理を行って正孔輸送層26を形成した(図3D及び図3J)。
続いて、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)それぞれの発光層インク(メシチレンを溶媒とする固形分濃度1質量%の高分子有機EL発光材料溶液)を、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)の順に、所定の領域に塗布し200℃で10分間の熱処理を行い、発光層27を形成した(図3E及び図3K)。
最後に、メタルマスクを用いて銀(Ag)−マグネシウム(Mg)を蒸着により成膜し、陰極28を形成し、フルカラーの有機EL表示素子20を作製した(図3F及び図3L)。
格子状隔壁25上には、正孔輸送層26、及び発光層27を形成する際の塗布インクによる残渣は見られなかった。そのため、隔壁により区画形成された各領域には、所望の正孔輸送層26及び発光層27が均一に形成されており、得られた有機EL表示素子20は、滲み、表示ムラの無いボトムエミッション型の良好な発光特性を示した。
(実施例4)
ガラス基板21上にトップエミッション型の有機EL表示素子20を形成した。図6A〜図6Jを用いて形成方法を説明する。
まず、厚み0.7mmのガラス基板21にインクジェット装置を用いて隔壁ライン23を形成した。塗布インクとしては、感光性ポリイミド溶液(DL−1000、東レ社製)をγ−ブチロラクトンを用いて質量比で3倍に希釈し、さらに撥液材(KBM−7103、信越化学社製)を添加した塗布インクを用いた。この塗布インクの固形分濃度は7質量%、粘度は10mPa・sであった。1つのライン当たり30回重ね塗りすることで、隔壁ライン23を形成した。
その直後に、同じ塗布インクを用いて、隔壁ライン23と直交する方向に隔壁ライン24を形成した。隔壁ライン23と同様、1つのライン当たり30回重ね塗りを行った。230℃で30分間の熱処理を行うことで、格子状隔壁25を形成した(図6A及び図6F)。なお、開口部は、30行×10列の計300個形成した。非交差領域における隔壁ライン23、24の幅は32μm、高さは2.5μmであり、長手方向に直交する方向における断面の形状は、図8Bに示すような、ラインの幅の中央部が最も高く、そこから幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状であった。また、交差領域における隔壁の最大高さは、3.5μmであり、非交差領域における隔壁ライン23、24よりも1.0μm高く、図8Eに示すような、最大高さを示す点から開口部へ高さが漸減する傾斜を有していることがわかった。
開口部の形状は、53μm×223μmの長方形であった。
次に、UV照射処理(積算照射量1J/cm)により隔壁ライン23、24及びガラス基板21を表面改質後、ナノ銀(Ag)メタルインクを用いて陽極22を形成した。具体的には、液滴吐出法装置を用いてナノAgインク(NPS−J、ハリマ化成社製)を格子状隔壁25により区画形成された領域全体に広がるように吐出し、続いて180℃で30分間熱処理を行うことで陽極22を形成した(図6B及び図6G)。
続いて、UV照射処理(積算照射量1J/cm)により隔壁ライン23、24及び陽極22を表面改質後、ノズルプリンターを用いて、水を溶媒とする固形分濃度1質量%の3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン−ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)溶液(正孔輸送層インク)を塗布し、更に200℃で10分間の熱処理を行って正孔輸送層26を形成した(図6C及び図6H)。
続いて、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)それぞれの発光層インク(メシチレンを溶媒とする固形分濃度1質量%の高分子有機EL発光材料溶液)を、赤色発光層(R)、緑色発光層(G)、及び青色発光層(B)の順に、所定の領域に塗布し200℃で10分間の熱処理を行い、発光層27を形成した(図6D及び図6I)。
最後に、メタルマスクを用いて半透明の銀(Ag)−マグネシウム(Mg)を蒸着により成膜し、陰極28を形成し、フルカラーの有機EL表示素子20を作製した(図6E及び図6J)。
格子状隔壁25上には、正孔輸送層26、及び発光層27を形成する際の塗布インクによる残渣は見られなかった。そのため、隔壁により区画形成された各領域には、所望の正孔輸送層26及び発光層27が均一に形成されており、得られた有機EL表示素子20は、滲み、表示ムラの無いトップエミッション型の良好な発光特性を示した。
(実施例5)
ガラス基板31上にカラーフィルター30を形成した。図7A〜図7Fを用いて形成方法を説明する。
まず、厚み0.7mmのガラス基板31にインクジェット装置を用いて隔壁ライン32を形成した。塗布インクとしては、感光性ポリイミド溶液(DL−1000、東レ社製)をγ−ブチロラクトンを用いて質量比で3倍に希釈し、更にカーボンブラックを添加した塗布インクを用いた。この塗布インクの固形分濃度は8質量%、粘度は13mPa・sであった。1つのライン当たり30回重ね塗りすることで、隔壁ライン32を形成した(図7A及び図7D)。
その直後に、同じ塗布インクを用いて、隔壁ライン32と直交する方向に隔壁ライン33を形成した。隔壁ライン32と同様、1つのライン当たり30回重ね塗りを行った。230℃で30分間の熱処理を行うことで、格子状隔壁34を形成した(図7B及び図7E)。なお、開口部は、30行×10列の計300個形成した。非交差領域における隔壁ライン33、34の幅は32μm、高さは3.0μmであり、長手方向に直交する方向における断面の形状は、図8Bに示すような、ラインの幅の中央部が最も高く、そこから幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状であった。また、交差領域における隔壁の最大高さは、4.0μmであり、非交差領域における隔壁ライン33、34よりも1.0μm高く、図8Eに示すような、最大高さを示す点から開口部へ高さが漸減する傾斜を有していることがわかった。
開口部の形状は、53μm×223μmの長方形であった。
次に、実施例1と同様の条件で、酸素プラズマ処理、及びCFプラズマ処理を行って、ガラス基板31の親液処理、及び格子状隔壁34の撥液処理を行った。
続いて、赤色色素層(R)、緑色色素層(G)、及び青色色素層(B)それぞれの色素材料をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解した各色素層インクを、ノズルプリンターを用いて、赤色色素層(R)、緑色色素層(G)、及び青色色素層(B)の順に、所定の領域に塗布し200℃で10分間の熱処理を行い、色素層35を形成し、カラーフィルター30を作製した(図7C及び図7F)。
格子状隔壁34上には、色素層35を形成する際の塗布インクによる残渣は見られなかった。そのため、隔壁により区画形成された各領域には、所望の色素層35が均一に形成されていた。
本発明の態様としては、例えば、以下の通りである。
<1> 基材と、前記基材上に形成された隔壁とを有する隔壁付き基材であって、
前記隔壁が、複数の第1の隔壁ラインと、前記第1の隔壁ラインと交差する方向に形成された複数の第2の隔壁ラインとを有し、
前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差しない非交差領域における前記第1の隔壁ライン及び前記第2の隔壁ラインの、長手方向に直交する方向における断面の形状が、前記断面において高さが最大となる箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる形状であり、
前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差する交差領域における前記隔壁の最大高さが、前記非交差領域における前記隔壁の最大高さよりも高く、
前記交差領域の形状が、前記交差領域において前記隔壁の高さが最大となる最高箇所から前記基材の表面に降ろした垂線を通る任意の断面において、前記最高箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる形状であることを特徴とする隔壁付き基材である。
<2> 隔壁が、撥液性である前記<1>に記載の隔壁付き基材である。
<3> 非交差領域における隔壁の最大高さが、1.0μm以上である前記<1>から<2>のいずれかに記載の隔壁付き基材である。
<4> 前記<1>から<3>のいずれかに記載の隔壁付き基材と、
前記隔壁付き基材の隔壁により区画形成された領域に形成された下部電極と、
前記下部電極上に形成された有機EL層と、
前記有機EL層上に形成された上部電極と
を有することを特徴とする表示素子である。
<5> 前記<1>から<3>のいずれかに記載の隔壁付き基材と、
前記隔壁付き基材の隔壁により区画形成された領域に形成された色素層と
を有することを特徴とするカラーフィルターである。
<6> 前記<5>に記載のカラーフィルターを有することを特徴とする表示素子である。
<7> 液滴吐出装置により吐出された液滴を基材上に塗布して隔壁を形成する隔壁付き基材の製造方法であって、
前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して第1の方向に相対的に移動させながら、前記液滴吐出装置から液滴を吐出させて複数の第1の隔壁ラインを形成する第1の隔壁ライン形成工程と、
前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して前記第1の方向と交差する第2の方向に相対的に移動させながら、前記液滴吐出装置から液滴を吐出させて複数の第2の隔壁ラインを形成する第2の隔壁ライン形成工程とを含み、
前記隔壁付き基材が、前記<1>から<3>のいずれかに記載の隔壁付き基材であることを特徴とする隔壁付き基材の製造方法である。
11 ガラス基板
12 隔壁ライン
13 隔壁ライン
14 格子状隔壁
20 有機EL表示素子
21 ガラス基板
22 陽極
23 隔壁ライン
24 隔壁ライン
25 格子状隔壁
26 正孔輸送層
27 発光層
28 陰極
31 ガラス基板
32 隔壁ライン
33 隔壁ライン
34 格子状隔壁
35 色素層
30 カラーフィルター
特許第4305478号公報 特開2011−170249号公報 特開2009−259570号公報 特許第3328297号公報

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上に形成された隔壁とを有する隔壁付き基材であって、
    前記隔壁が、複数の第1の隔壁ラインと、前記第1の隔壁ラインと交差する方向に形成された複数の第2の隔壁ラインとを有し、
    前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差しない非交差領域における前記第1の隔壁ライン及び前記第2の隔壁ラインの、長手方向に直交する方向における断面の形状が、前記断面において高さが最大となる箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状の形状であり、
    前記第1の隔壁ラインと前記第2の隔壁ラインとが交差する交差領域における前記隔壁の最大高さが、前記非交差領域における前記隔壁の最大高さよりも高く、
    前記交差領域の形状が、前記交差領域において前記隔壁の高さが最大となる最高箇所から前記基材の表面に降ろした垂線を通る任意の断面において、前記最高箇所から前記断面の幅方向の端部に向かって高さが漸次低くなる弧状の形状であり、
    前記非交差領域における前記隔壁の最大高さが、1.0μm以上であり、
    前記交差領域における前記隔壁の最大高さが、前記非交差領域における前記隔壁の最大高さの1.3倍以上であることを特徴とする隔壁付き基材。
  2. 交差領域における隔壁の最大高さが、非交差領域における隔壁の最大高さよりも600nm以上高い請求項1に記載の隔壁付き基材。
  3. 隔壁が、撥液性である請求項1から2のいずれかに記載の隔壁付き基材。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の隔壁付き基材と、
    前記隔壁付き基材の隔壁により区画形成された領域に形成された下部電極と、
    前記下部電極上に形成された有機EL層と、
    前記有機EL層上に形成された上部電極と
    を有することを特徴とする表示素子。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の隔壁付き基材と、
    前記隔壁付き基材の隔壁により区画形成された領域に形成された色素層と
    を有することを特徴とするカラーフィルター。
  6. 請求項5に記載のカラーフィルターを有することを特徴とする表示素子。
  7. 液滴吐出装置により吐出された液滴を基材上に塗布して隔壁を形成する隔壁付き基材の製造方法であって、
    前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して第1の方向に相対的に移動させながら、前記液滴吐出装置から液滴を吐出させて複数の第1の隔壁ラインを形成する第1の隔壁ライン形成工程と、
    前記液滴吐出装置の吐出口を前記基材に対して前記第1の方向と交差する第2の方向に相対的に移動させながら、前記液滴吐出装置から液滴を吐出させて複数の第2の隔壁ラインを形成する第2の隔壁ライン形成工程とを含み、
    前記隔壁付き基材が、請求項1から3のいずれかに記載の隔壁付き基材であることを特徴とする隔壁付き基材の製造方法。
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