JP6053644B2 - 永久磁石の検査方法および検査装置 - Google Patents
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Description
実施の形態1は、外部から磁界を印加して永久磁石を磁化させる着磁工程と、印加する磁界と永久磁石の磁化を測定して初磁化曲線を採取する初磁化曲線採取工程と、初磁化曲線から永久磁石の保磁力を推定し判定する保磁力判定工程を備える永久磁石の検査方法に関するものである。また、この検査方法に使用する検査装置について説明する。
着磁器3は、検査対象の永久磁石2に外部から磁界を印加するための着磁用電磁石4と、着磁用電磁石4により印加される磁界により誘起される電圧を検出する磁界検出コイル7と、着磁対象である永久磁石2の磁化により誘起される電圧を検出する磁化検出コイル
8とを備える。
着磁電源5は、着磁用電磁石4にパルス状の大電流を流すためのコンデンサ6を備える。
検査部10は、永久磁石2を最大磁化まで着磁するように着磁電源5を制御する電源制御部11と、磁界検出コイル7からの信号と磁化検出コイル8からの信号を処理して初磁化曲線を採取する信号処理部12と、永久磁石2の保磁力を判定する判定部13とを備える。
信号処理部12は、積分器15を内蔵する信号処理回路14と信号記憶部16とを備える。
判定部13は、良否判定回路17と磁化特性データ部18とを備える。
なお、本実施の形態1において、着磁対象となる永久磁石はネオジム系焼結磁石を例として説明する。
図1において、検査対象である永久磁石2を外部(点線で示す)から永久磁石の検査装置1の着磁器3の着磁用電磁石4内の所定位置(図1では磁化検出コイル8の内部)に配置することで、検査の準備が完了する。
着磁用電磁石4内に永久磁石2を配置し、着磁を施す。着磁により永久磁石2の磁化と外部磁界の関係(磁化曲線)が保存され、磁化曲線から保磁力を推定すると同時に、着磁が完了する。
現在広く普及しているネオジム系焼結磁石は、平均粒径が3〜5μm程度の多結晶体であり、完全に消磁された状態では粒子一つ一つの中は多数の磁区が存在し、互いの磁極が打ち消しあうように多磁区構造を有する。このため永久磁石の磁化は平均的にゼロになり、消磁状態となる。
完全に消磁された永久磁石に外部から磁界を印加すると、外部磁界の方向と平行方向の磁区の体積が増加するため、永久磁石に磁化が生まれる。さらに大きな磁界を印加すると、粒子一つの中には外部磁界の方向と平行な方向の磁区が一つだけ存在する単磁区状態になり、磁界を取り去っても磁化を保持することになる。
また、永久磁石の温度が高くなると、保磁力は減少する傾向があり、一般的には−0.4〜0.6%/℃で減少する。すなわち、室温での保磁力が高いものほど高温での保磁力が高い。
また、ネオジム系焼結磁石の結晶であるNd2Fe14B1は、結晶磁気異方性を有している。このため、理想的な結晶であれば物性値である異方性磁界の大きさまで外部磁界を増加するまで磁化は反転しない。ただし、ネオジム系焼結磁石のように多数の結晶の集合体である場合、結晶の界面である表面は不完全な結晶であるため、見かけの異方性磁界は小さくなり、結晶の界面から結晶内の単一の磁区の方向と反対方向の磁区の核が生成される。
図3は、一般的なネオジム系焼結磁石の減磁曲線である。縦軸に永久磁石の磁化を、横軸に永久磁石に印加する外部磁界をプロットしたものであり、BHカーブトレーサによって取得されるBHカーブの第2象限を抜き出したものである。ここで、磁化がゼロになるときの外部磁界の値を保磁力(Hcj)といい、外部磁界がゼロになるときの永久磁石の磁化を残留磁化という。図3に示すように保磁力と残留磁化の両方が異なる永久磁石については、図4に示すように初磁化曲線が異なるが、図4において磁化を残留磁化で規格化した図5の磁化曲線を比較すると、保磁力の違いにかかわらず初磁化曲線は一致する。したがって、消磁状態の永久磁石を着磁する際の磁化特性は保磁力や減磁曲線とは無関係であり、保磁力や減磁曲線の良否判定を行うことができない。
保磁力の強さは、結晶粒径に依存することが一般的によく知られている。結晶粒が微細になるほど、保磁力は増加する傾向があるが、これには、いくつかの考え方がある。
まず、ネオジム系焼結磁石に代表される核生成型の保磁力機構を有する永久磁石の場合には、結晶粒径が小さいほど結晶粒の界面の逆磁区の発生の核となる欠陥が存在する確率が少なくなることにより、保磁力が増加するとの考え方がある。また、単磁区粒子径と同等の結晶粒径を有する永久磁石の場合には結晶粒の界面に磁壁の移動が妨げられて保磁力が増加する(ピンニング型)との考え方がある。
また、結晶粒が単磁区粒子よりも大きい場合であっても、同様に緩やかに磁化が増加するピンニング型の挙動を示す場合がある。核生成型の保磁力機構を有する永久磁石であっても、外部磁界が逆磁区の発生する磁界までは磁化の増加が妨げられるため、磁化の増加は緩やかになり、ピンニング型であっても単磁区状態を有する核生成型であっても初磁化曲線は見かけ上同様の曲線を示す。
図6は、永久磁石の検査方法の動作説明図であり、結晶粒径が細かいネオジム系焼結磁石の初磁化曲線を示す。
このような永久磁石は、着磁時にも磁壁移動が妨げられるため、保磁力を反映して着磁に必要な磁界が多磁区状態から単磁区状態へ移行する永久磁石に比べて大きくなり、図6に示すように磁化の立ち上がりが緩やかになる。
また、粒子径の細かいネオジム系焼結磁石の場合は、外部磁界が小さい時には、比較的急峻に磁化が立ち上がり、外部磁界を大きくしていくと磁化の立ち上がりが緩やかになり、さらに外部磁界を大きくしていくと磁化が急峻に立ち上がり、やがて飽和するという2段階で磁化が立ち上がる挙動を示す。
ネオジム系焼結磁石の場合、磁石合金をジェットミルなどで微粉砕することで磁石粉末を製造するが、粉砕後の磁石粉末の粒径は1μm以下から数μm、または十数μmまで分布を持つため、多磁区状態の粒子と単磁区状態の粒子が混在することに起因すると考えられる。
多磁区状態の結晶粒は外部磁界が小さいうちに急峻に磁化が増加し、飽和する。しかし、単磁区状態の結晶粒は外部磁界が小さいうちは磁化が変化せず一定である。さらに、外部磁界を増加させ、単磁区状態の結晶粒の保磁力以上の外部磁界が印加されると、結晶の欠陥(多くの場合結晶粒界)から逆向きの磁区が発生し、多磁区状態となる。さらに外部磁界を増加させると逆向きの磁区の領域が増加し、平行でかつ向きが互いに逆方向の磁区(+の磁化の方向と−の磁化の方向を持つ磁区)の領域(体積)が等しくなったところで、磁化がゼロになり、多磁区状態になる。その後さらに外部磁界を増加させていくと逆向きの磁区が増加し、最後には外部磁界と同じ方向の単一の磁区に変化する。
本発明では、この単磁区状態である永久磁石に磁界を印加した際の磁化の増加現象がピンニング型の挙動を示すことに着目し、初磁化曲線において磁化の立ち上がりに必要な外部磁界の値、もしくは複数の値の外部磁界に対する磁化の大きさと保磁力の相関曲線を、予め取得しておくことで、初磁化曲線から保磁力を推定する。
検査対象である永久磁石2を永久磁石の検査装置1の着磁器3内の着磁用電磁石4の所定位置に配置する。
検査がスタートすると、ステップ1(S1)において、着磁用電磁石4を用いて外部から磁界を印加して永久磁石2を最大磁化まで着磁する(着磁工程)。
次に、ステップ2(S2)において、磁界検出コイル7、磁化検出コイル8の信号を信号処理部12で処理することで印加する磁界と永久磁石2の磁化を測定して、初磁化曲線を採取する(初磁化曲線採取工程)。
次に、ステップ3(S3)において、基準となる永久磁石の初磁化曲線を参照して、採取した初磁化曲線から永久磁石2の保磁力を判定する(保磁力判定工程)。
平均粒径が2μm以下であり、かつ2種類の粒径の異なるネオジム系焼結磁石に本発明の永久磁石の検査方法を適用した具体的実施例ついて以下に説明する。
実施例1は、各製造工程において品質管理基準を満たした粉砕(平均)粒径1.1μmの永久磁石である。実施例2は、微粉砕工程において粉砕(平均)粒径が1.9μmとなった永久磁石である。
実施例1と実施例2の永久磁石を、例えば、図1の着磁器3内の着磁用電磁石4の所定位置に装着し、磁化容易軸方向に平行に着磁磁界40kOeを印加した。図10は、着磁時の着磁磁界と永久磁石の磁化を磁界検出コイルおよび磁化検出コイルでそれぞれ検出し、横軸に着磁磁界を、縦軸に磁化をとり、両者をプロットしたグラフである。すなわち、図10は初磁化曲線である。
図10、図11の横軸が印加した着磁磁界(図10、図11では外部磁界と記載)であり、磁界検出コイルによって誘起電圧Vhを計測し、計測時間で積分した値である。上記の式から外部磁界の場合はM=0であるため、誘起電圧はVh=S・μo・dH/dtとなり、磁界検出コイルの誘起電圧Vhを積分することで外部磁界Hが求められる。
図10からわかるように、どちらの永久磁石も外部磁界が小さい領域では急峻に磁化が立ち上がり、外部磁界を大きくしていくと一度磁化の立ち上がりが緩やかになっている。さらに外部磁界を大きくしていくと、外部磁界が小さい領域の磁化の立ち上がりほどではないが、磁化の立ち上がりが急峻に(傾きが大きく)なり、やがて磁化の立ち上がりが緩やかになり飽和することがわかる。
実施例1は磁化が0から急峻に増加し、着磁磁界が約6kOe付近で磁化の立ち上がりが緩やかになる。さらに着磁磁界が大きくなると着磁磁界が14〜25kOeにかけて磁化の立ち上がりが再び大きくなり、さらに着磁磁界が大きくなると徐々に飽和していることがわかる。
また、実施例2においても同様であり、磁化が0から急峻に立ち上がり、着磁磁界が約6kOe付近で磁化の立ち上がりが徐々に緩やかになる。さらに着磁磁界を増加すると14〜25kOeまで再び磁化が増加し始め、やがて飽和していることがわかる。
図12において、実施例1は2つ目のピークが着磁磁界21.6kOe付近にあり、実施例2は2つ目のピーク着磁磁界が18.9kOe付近にあることがわかる。ここで、実施例1が永久磁石を製品に搭載した際に耐熱性の仕様を満足する永久磁石であり、実施例2が永久磁石を製品に搭載した際に耐熱性の仕様を満足しない永久磁石である。
耐熱性の仕様を満足しない永久磁石は、製品使用時に製品に搭載した永久磁石が外部から磁界を印加されたり、熱を加えられたりして永久磁石が大きく減磁してしまう。
ここで、図10において、複数の着磁磁界10kOe、15kOe、20kOe、25kOeの時の磁化を読み取ると、実施例1では磁化がそれぞれ11.1kG、11.4kG、12.1kG、12.8kGである。実施例2では、磁化がそれぞれ11.2kG、11.7kOe、12.5kOe、13.1kOeと着磁磁界が小さいうちに磁化が立ち上がり、磁化反転していることがわかる。したがって、実施例2の永久磁石は保磁力が実施例1に比べて劣っており、耐熱性の仕様を満足しないと判定することができる。
図13に示すように、磁化の増加量は外部磁界の低い領域と高い領域においてそれぞれピークを示し、外部磁界が低い領域のピークに比べて、外部磁界が高い領域のピークは小さい。外部磁界が小さい領域のピークは、図10の初磁化曲線において熱消磁状態から急峻に磁化が立ち上がる部分を表しており、粒子が多磁区状態から単磁区状態へ移行する様子を表していることになる。この多磁区から単磁区状態への挙動を示す粒子は結晶粒径が大きい粒子が担っていると言える。
すなわち、初磁化曲線において磁化される機構と減磁曲線(一旦完全に磁化されてから磁化方向と反対方向に外部磁界を印加した時の外部磁界と磁化の関係)において磁化反転による減磁される機構は同じ核生成機構(結晶粒界などの結晶磁気異方性が小さいところから逆磁区が発生して磁化反転する)である。さらに単磁区粒子の粒界のピンニング領域にピン止めされていた磁壁が外れるピンニング機構が加わるため、磁化反転して磁化が急激に減少する時の外部磁界の値が大きいほど、初磁化曲線において2段階目に磁化が立ち上がるためには大きい外部磁界を必要とすることになる。
従って、モータなどに用いる永久磁石においては、減磁が始まる外部磁界の値が重要になる場合があり、初磁化曲線の2段階目の磁化の立ち上がる時の外部磁界の値と、減磁曲線において磁化が急激に減少する時の外部磁界の値は相関を持つ。
さらに結晶粒径が大きくなると熱消磁状態において単磁区状態である粒子の体積がほとんどなくなり、磁化の立ち上がりは2段階でなく単一になり、従来から良く知られる初磁化曲線を示す。
すなわち、減磁曲線の良し悪しを評価することで耐熱性を調べることができる。外部磁界の低い領域で磁化の増加が大きいもの、または磁化が一回目に飽和したときの外部磁界の値が小さい永久磁石ほど角型性が悪く減磁しやすい、すなわち耐熱性が低いと判断できる。
すなわち、図12および図13において、2段階目の急峻な磁化の立ち上がりが生じる外部磁界の値や、1段階目の磁化の急峻な立ち上がりの有無、1段階目の磁化の立ち上がりが緩やかになるときの磁化の値は異なる。
例えば、HDDR法で作製した永久磁石であり、保磁力の仕様を満たしている永久磁石を標準サンプルとし、初磁化曲線と保磁力を測定しておき、別ロットの永久磁石の保磁力を検査するために着磁と同時に初磁化曲線を採取し、採取した初磁化曲線と標準サンプルの初磁化曲線とを比較すれば、標準サンプルに比べて保磁力が高い(耐熱性の仕様を満たす)か、保磁力が低い(耐熱性の仕様を満たさない)かどうかを判定することができ、保磁力の全数検査を行うことができる。
以上実施の形態1の説明では、本発明の永久磁石の検査方法を適用できる永久磁石として、ネオジム系焼結磁石を中心に説明した。初磁化曲線にピンニング挙動、すなわち変曲点が生じるSm−Fe系磁石、Sm−Co系磁石、およびフェライト磁石に対しても本発明の永久磁石の検査方法を適用できる。
さらに、実施の形態1の永久磁石の検査方法は、永久磁石を減磁させることなく保磁力の検査を行うことができるため、検査装置の小型化、さらに生産工程(検査工程)の省力化の効果がある。
実施の形態2の永久磁石の検査方法は、複数の永久磁石を回転子に装着した状態で永久磁石を着磁し、保磁力を検査する方法に関するものである。
永久磁石単体を着磁する場合、実施の形態1で説明したように、対象の永久磁石を着磁用電磁石内の所定位置に配置し、着磁用電磁石にパルス状の電流を流してパルス状の磁界を永久磁石に印加することにより着磁を行う。このとき、永久磁石内の結晶粒は、多磁区粒子は単磁区粒子へ全て変化し、着磁前から単磁区状態にある粒子は着磁磁界の方向に磁化し、磁化が飽和していること必要である。
多磁区状態の結晶粒が残っていると、印加磁界を取り去った後に永久磁石が外部に発生する磁束が小さくなる。回転電機などに永久磁石を用いる場合には、トルクの低下や固定子の界磁により減磁しやすくなるため、完全に磁化させる必要がある。
なお、図15では永久磁石21は回転子鉄心22の外周に装着されているが、図16のように回転子30の回転子鉄心32に空孔を設けて、永久磁石31を鉄心の内部に周方向に等間隔に装着してもよい。
着磁時に永久磁石21の磁化の変化を検出するため、磁化検出コイル43を設けている。なお、磁化検出コイル43は回転子20に装着された複数の永久磁石21の一つ一つに対応して設けている。
磁界検出コイル42は、図18に示すように、永久磁石21の磁化の変化の影響を受けにくい位置(例えば、回転子20の軸方向の下端)に設けている。磁界検出コイルは、図17の磁化検出コイルと同じ位置に設けてもよいが、図18に示すように、永久磁石21の磁化の変化の影響を受けにくい位置に設けることが望ましい。
永久磁石を回転子へ装着した後に複数個の永久磁石を着磁し、初磁化曲線を採取して保磁力を検査する場合は、検査のために工程を増やすことなく着磁とともに保磁力を推定できるため、生産性を落とすことがない。
また、個別の永久磁石の保磁力を検査し、その後保磁力の仕様を満足する永久磁石のみ回転子に装着する場合は、あらかじめ検査するため保磁力が仕様を満たさない永久磁石が混入していた場合にロータごと廃棄する必要がなく、永久磁石を無駄にすることがない。
実施の形態2の発明によれば、回転子に装着した永久磁石を着磁と同時に保磁力を推定することで、検査工程を新たに設けることがないため、工数が増加することがなく、省力化を図ることができる。
4,41 着磁用電磁石、5 着磁電源、6 コンデンサ、
7,42 磁界検出コイル、8,43 磁化検出コイル、10 検査部、
11 電源制御部、12 信号処理部、13 判定部、14 信号処理回路、
15 積分器、16 信号記憶部、17良否判定回路、18 磁化特性データ部、
20,30 回転子、22,32 回転子鉄心、23,33 回転軸、
24 永久磁石の磁極、40 着磁装置。
Claims (12)
- 磁石の一部の結晶が単磁区状態を有する核生成型または磁壁の移動が結晶粒界にピンニングされることで磁化反転が妨げられて保磁力を発現するピンニング型の少なくともいずれか一方の永久磁石において、
外部から磁界を印加して前記永久磁石を最大磁化まで着磁する着磁工程と、
印加する前記磁界と前記永久磁石の磁化を測定して初磁化曲線を採取する初磁化曲線採取工程と、
前記初磁化曲線から前記永久磁石の保磁力を推定し判定する保磁力判定工程とを備える永久磁石の検査方法。 - 前記永久磁石の磁性材料が、結晶の体積平均粒径が2μm以下のネオジム系焼結磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記永久磁石の磁性材料が、HDDR法により作製されたネオジム系磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記永久磁石の磁性材料が、結晶がナノサイズのハード相とソフト相により構成されたネオジム系ナノコンポジット磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記永久磁石の磁性材料が、液体急冷法により作製された粉末を圧粉して熱間押し出し成形したネオジム系磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記永久磁石の磁性材料が、Sm−Fe系磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記永久磁石の磁性材料が、Sm−Co系磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記永久磁石の磁性材料が、フェライト磁石である請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記保磁力判定工程は、前記採取した初磁化曲線と基準永久磁石の初磁化曲線と比較して、前記永久磁石の良否判定を行う請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 前記保磁力判定工程は、前記採取した初磁化曲線と複数の基準永久磁石の初磁化曲線とから前記永久磁石の保磁力の絶対値を算出して、良否判定を行う請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 回転子に複数の永久磁石を装着する磁石装着工程を、前記着磁工程の前に追加して、前記回転子に装着した前記複数の永久磁石を順次、あるいは同時に検査を行う請求項1に記載の永久磁石の検査方法。
- 磁石の一部の結晶が単磁区状態を有する核生成型または磁壁の移動が結晶粒界にピンニングされることで磁化反転が妨げられて保磁力を発現するピンニング型の少なくともいずれか一方の永久磁石の検査を対象とする永久磁石の検査装置において、
前記永久磁石を着磁するために外部から磁界を印加するための着磁電源および着磁用電磁石と、
印加する前記磁界を測定する磁界検出コイルと、
前記永久磁石の磁化を測定する磁化検出コイルと、
前記着磁電源を制御し、前記永久磁石の保磁力を判定する検査部とを備え、
前記検査部は、前記永久磁石を最大磁化まで着磁するように前記着磁電源を制御する電源制御部と、前記磁界検出コイルからの信号と前記磁化検出コイルからの信号を処理して初磁化曲線を採取する信号処理部と、前記初磁化曲線から前記永久磁石の保磁力を判定する判定部とを備える永久磁石の検査装置。
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