JP6052562B1 - 脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーキの乾燥時間を短縮させ、処理能力の向上を可能とする新規な濾過装置及び方法を提供する。【解決手段】上記課題は、脱水乾燥容器と、前記脱水乾燥容器内に設けられ、壁面に透過孔が形成され、内部に濾液通路が形成された筒状体と、前記筒状体の壁面の外側に形成された親水性の濾過膜と、前記濾過膜の裏面と前記筒状体の表面の間に形成された加熱気体通路と、前記加熱気体通路に加熱気体を供給する加熱気体供給手段と、を有し、供給した加熱気体によって濾過膜を裏面側から加熱する構成とした脱水乾燥装置により解決される。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルタ表面に形成されたケーキを脱水し、乾燥し、フィルタから剥離する脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法に関するものである。特に、ケーキを脱水させ、乾燥させるときに、フィルタの裏面側から加熱する脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法に関するものである。
濾過後にフィルタ上に形成されたケーキを脱水し、乾燥するために、従来は脱水装置、乾燥装置という別々の装置を用いていた。そのため、全体として大がかりな装置となり、広い設置スペースが必要になっていた。また、濾過装置から脱水装置へ、そして脱水装置から乾燥装置へ、それぞれケーキを輸送しなければならず、輸送に時間がかかるため、全体として処理時間が長くなってしまう傾向があった。
このような問題に対して、特許文献1には、スラリーの濾過、排液、ケーキの脱水乾燥の各工程を同一容器内で行う濾過装置が開示されている。そのほか、特許文献2には、スラリーを濾過しつつ、フィルタ表面に洗浄流体を吹き付けて、ファウリングの原因となる付着物を洗い落とす濾過装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された濾過装置は、乾燥工程で、ケーキの外面に加熱気体を当てて、ケーキの含水率を30%以下に低下させ、その後にケーキの剥離を行っている。このようにケーキの含水率を30%以下まで乾燥させるためには時間がかかり、効率が悪いという問題があった。
一方、特許文献2に記載された濾過装置は、フィルタに洗浄流体を噴射し、フィルタ表面にケーキを堆積させない構造であり、ケーキの脱水や乾燥が必要になる特許文献1の濾過装置とは、異なる構造の全く別の装置であると言える。
なお、本発明は濾過後のケーキを脱水し、乾燥する脱水乾燥装置および脱水乾燥方法であって、濾過がどのような装置・方法で行われたかについては関係なく、この点で特許文献1や特許文献2の濾過装置・濾過方法とは異なっている。
また、現在市販されている乾燥装置は、ケーキの表面に加熱気体を当てて、ケーキを表面から乾燥させるものである。ケーキの表面に加熱気体を当てると、ケーキ表面が乾燥して固化してしまうため、ケーキ表面が壁となって、ケーキの中に加熱気体が通らなくなる。ケーキの含水率を30%以下にするために、この状態になってもケーキの表面に加熱気体を送り続け、ケーキ表面を介した熱伝達だけでケーキの裏面側まで乾燥させていたため、乾燥時間が長いものとなっていた。
特開2015−100743号公報 特開2015−104683号公報
そこで、本発明が解決しようとする主たる課題は、ケーキを低含水率にしなくても、ケーキを剥離することができる脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法を提供することにある。
この課題を解決するための本発明は、次の通りである。
[請求項1記載の発明]
被処理物を濾過することによって濾過膜の表面に形成されたケーキを脱水し、乾燥させ、脱水乾燥したケーキを前記濾過膜から剥離する脱水乾燥装置であって、
前記脱水乾燥装置は、
脱水乾燥容器と、
前記脱水乾燥容器内に設けられ、壁面に透過孔が形成され、内部に濾液通路が形成された筒状体と、
前記筒状体の壁面の外側に形成された親水性の濾過膜と、
前記濾過膜の裏面と前記筒状体の表面の間に形成された加熱気体通路と、
前記加熱気体通路に加熱気体を供給する加熱気体供給手段と、
前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離する剥離手段と、を有し、
前記加熱気体通路に供給した加熱気体によって前記濾過膜を裏面側から加熱し、前記濾過膜を脱水乾燥させ、
親水性の前記濾過膜の脱水乾燥に伴って、前記濾過膜の表面に形成されたケーキを裏面側から脱水乾燥させ、
前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離する構成としたことを特徴とする脱水乾燥装置。
[請求項2記載の発明]
前記濾過膜は、前記筒状体の外壁面にジグザグ状に形成された複数の襞からなるプリーツフィルタであり、
前記加熱気体通路が前記プリーツフィルタの襞内に形成されている請求項1記載の脱水乾燥装置。
[請求項3記載の発明]
前記加熱気体供給手段は、前記加熱気体通路の下側に設けられ、
前記加熱気体を前記加熱気体通路の下側から上側へ向かって流す構成とした請求項1記載の脱水乾燥装置。
[請求項4記載の発明]
前記濾過膜の裏面に沿って、前記濾過膜を支持する支持体を設けた請求項1記載の脱水乾燥装置。
[請求項5記載の発明]
脱水乾燥容器と、
前記脱水乾燥容器内に設けられ、壁面に透過孔が形成され、内部に濾液通路が形成された筒状体と、
前記筒状体の壁面の外側に形成された親水性の濾過膜と、
前記濾過膜の裏面と前記筒状体の表面の間に形成された加熱気体通路と、
前記加熱気体通路に加熱気体を供給する加熱気体供給手段と、
前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離する剥離手段と、有する脱水乾燥装置を用いて、
被処理物を濾過することによって濾過膜の表面に形成されたケーキを脱水し、乾燥させ、脱水乾燥したケーキを前記濾過膜から剥離する脱水乾燥方法であって、
前記加熱気体通路に加熱気体を供給し、供給した加熱気体によって前記濾過膜を裏面側から加熱し、前記濾過膜を脱水乾燥させ、
親水性の前記濾過膜の脱水乾燥に伴って、前記濾過膜の表面に形成されたケーキを裏面側から脱水乾燥させ、
前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離することを特徴とする脱水乾燥方法。
(作用効果)
本発明は、濾過膜の表面にケーキが形成された後で、加熱気体通路に加熱気体を供給して、濾過膜を裏面側から加熱して脱水乾燥させる。また、親水性不織布で濾過膜を形成することによって、毛細管現象の効果が増すため、濾過膜の脱水乾燥に伴って、ケーキも裏面側から脱水乾燥する。その結果、濾過膜の表面とケーキの裏面の間に剥離層が形成され、ケーキが十分に脱水乾燥していない状態であっても、濾過膜からケーキを剥離することができる。具体的に、ケーキの表面に加熱気体を当てて脱水乾燥させていた従来の方法では、ケーキの含水率を約30%以下に下げなければケーキの剥離が困難であったが、本発明ではケーキの含水率を約60%以下に下げればケーキの剥離が可能となる。そのため、本発明は脱水乾燥時間を大幅に短縮でき、処理能力の向上を図ることができる。
また、ケーキの脱水工程および乾燥工程を一つの脱水乾燥装置内で行うため、装置全体を小型化することができるとともに、各装置間でケーキを輸送する時間が短縮され、処理効率を上げることができる。
また、濾過膜にプリーツフィルタを用いた場合、プリーツフィルタの襞内に加熱気体通路が形成される。この加熱気体通路に加熱空気を通風させ、加熱空気と濾過膜を直接接触させる。このように、プリーツフィルタの濾過膜の比表面積が大きいことを利用して、ケーキの脱水乾燥速度を速めることができる。
また、加熱空気を加熱気体通路の下から上へ流すことで、重力によって含水量が多くなりやすい下側のケーキや下側の濾過膜を重点的に脱水乾燥することができる。
さらに、加熱空気を下から上へ流し続けた結果、脱水乾燥を終えた段階で、ケーキの下部の含水率が上部の含水率よりも低い場合がある。この状態のケーキを濾過膜から剥離する場合、含水率の低いケーキの下部が剥離しやすく、先に剥離する。他方、ケーキの上部は含水率が高いため、下部と比べて剥離しにくいが、ケーキの下部が先に剥離することで、支えが無くなったケーキの上部を重力によって容易に剥離できる。
また、濾過膜の裏面に、濾過膜を支持する支持体を設けることによって、濾過膜がケーキによって押し潰されることを防ぐことができる。
本発明によると、従来よりも少ない加熱気体量によって、ケーキの剥離が可能となる。その結果、脱水乾燥時間を短縮でき、処理能力の向上等の利点がもたらされる。
脱水乾燥装置の構造説明図である。 脱水乾燥装置の要部を示す横断面図である。 脱水乾燥工程におけるケーキ、濾過膜およびフィルタ支持体の断面図である。 加熱空気が加熱気体通路を下から上へ流れるときの断面図である。 加熱空気が加熱気体通路を上から下へ流れるときの断面図である。 加熱空気が加熱気体通路を上から中央へ、下から中央へ流れるときの断面図である。 加熱空気が加熱気体通路を下から上へ流れるとともに、ケーキの表面側から濾過膜の裏面側へ流れるときの断面図である。 2つのフィルタを用いたときの断面図である。 プリーツフィルタの襞の斜視図(一部破断図)である。 図4のX-X線の矢視図である。 円筒型フィルタを用いたときの斜視図である。 横型の脱水乾燥装置の構造説明図である。 濾過工程のフロー図である。 排液工程のフロー図である。 脱水乾燥工程のフロー図である。 ケーキ排出工程のフロー図である。 本発明に係る脱水乾燥装置を2台併設したときのフロー図である。
以下、本発明を実施するための形態について添付図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、本形態の脱水乾燥装置10は、脱水工程および乾燥工程を同一の装置内で行うことを特徴とする。このように、各工程を同一装置内で行うことで、工程ごとに別々の装置を設置した場合と比べて、装置全体の占有面積(フットプリント)を小さくすることができる(小型化が可能となる)。それとともに、各工程を途切れなくシームレスに処理できるため、各工程にかかる処理時間の合計時間を短くすることができる。
(脱水乾燥容器11)
なお、脱水乾燥装置10は、濾過膜12mの表面に形成されたケーキCを加熱して、脱水と乾燥を行い、乾燥したケーキCを濾過膜12mから剥離して、排出する装置である。本形態の脱水乾燥容器11は、下部のケーキ排出シュート11Sと、このケーキ排出シュート11Sから上方に連続する筒状のフィルタ内蔵部11Uとを有する形状とされているが、任意の形状とすることができる。
なお、図示形態のように、脱水乾燥装置10に濾過機能を付加しても良い。具体的には、図示形態の脱水乾燥装置10は、脱水乾燥の前に、密閉された脱水乾燥容器11内で、濁水等のスラリー(被処理物)W1をフィルタ12で濾過し、濾液(濁水の場合は濾過水)W2及びケーキCを排出する全量濾過(デッドエンド濾過)型の装置となっている。
(筒状体12s)
脱水乾燥容器11内には、壁面に濾液の透過孔が形成され、内部に濾液通路が形成された筒状体12sが設けられる。筒状体12sの形状、姿勢は特に限定されないが、本実施形態では円筒形状で、その中心軸が脱水乾燥容器11の上下方向に沿う姿勢で、脱水乾燥容器11内に配されている。
なお、本実施形態の前記筒状体12sは、パンチングメタルなどの透過孔を有する平板を円筒状に成形したものであり、筒状体12s内の空間は濾液通路12rとなる。また、筒状体12s内の上部と下部には、邪魔板(図示形態では平板)21u、21dがそれぞれ水平方向に設けられている。邪魔板21u、21dのうち、少なくとも下部の邪魔板21dは、スポット溶接によって筒状体12sの内面に固定されている。そのため、筒状体12s内面と下部の邪魔板21dの端縁の間には隙間が空いており、濾液通路12rを流下して邪魔板21dの上面に到達した濾液W2は、この隙間を通って、濾液排出管14へと流れ落ちる。なお、筒状体12sや邪魔板21u、21dには、防錆効果の高い素材を用いることが好ましく、例えばステンレスを用いることができる。また、筒状体12s上端から上部邪魔板21uまでの距離D1および筒状体12s下端から下部邪魔板21dまでの距離D2は、それぞれ50〜100mm程度とするのが好ましい。
これまでは円筒形の筒状体12sを例示して説明したが、筒状体12sの形状を角筒形などの他の形状に代えても良い。
また、筒状体12sは内部に濾液通路12rを作るという機能のほか、邪魔板21u、21dと協同して、加熱空気HAを加熱気体通路22内へ誘導する機能もある。
(濾過膜12m)
前記筒状体12sの壁面の外側には、濾過膜12mが形成されている。この濾過膜12mとしては、表面積(濾過面積)が広いことから、図2にも示すように、平坦な濾材をジグザグに折り曲げつつ、筒状体12sの外周面に巻き付けて、円筒状に形成したプリーツフィルタ12を好適に用いることができる。前記のようにジグザグに折り曲げることで複数の襞が生じ、その襞の上端および下端には、水平方向に配置した不織布12mT、12mDによって覆われている。
濾過膜12mは、単層または多層にすることができる。この濾過膜12mの素材(濾材)として、例えば、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ステンレス、ナイロン等を用いることができる。前記素材には、ぬれ性の良いもの(親水性のもの)を用いることが好ましい。ぬれ性は、固体表面と液滴の接線の間の接触角θを測定することによって示され、固体/気体間の界面張力γVS、液体/気体間の界面張力γLV、液体/固体間の界面張力γLSによって決定する。この接触角と界面張力の関係は、下記の式1(ヤングの式)によって表すことができる。
γVS=γLS+γLV cosθ ・・・式1
なお、撥水性の素材(接触角θが90度以上の素材)に対して、プラズマを照射する方法、紫外線(UV)を照射する方法、薬品処理する方法などにより、素材の表面を親水性にすることも可能である。しかし、このような素材は大気中に置くと再び疎水性に戻ってしまい、親水性を維持できる期間が短い。したがって、もとから親水性の素材(接触角θが90度未満の素材)を用いることが好ましい。特に、超親水性の素材(接触角θが5度未満の素材)を用いることが好ましい。
前記濾過膜12mの具体的な素材としては、例えば、東レ株式会社のポリエステル長繊維不織布「アクスター」(登録商標)のG2260-1S BK0を用いることができる。
前記濾過膜12mの膜厚は、好ましくは0.03〜0.07mm、より好ましくは0.05mmである。また、濾材の繊維径(投影面積円相当径、Heywood径をいう。以下、同じ。)は、好ましくは0.5〜10μmであり、より好ましくは1μmである。繊維径が0.5μmより細い繊維を用いると、濾過時の抵抗が大きくなるとともに、見かけの表面積が狭くなる。また、繊維径が10μmよりも太い繊維を用いると、懸濁粒子(濾過対象物)が濾過膜12mを透過してしまい、ケーキKを形成できなくなる。
したがって、繊維径が0.5〜10μmの濾材を用いて、ある程度の目の粗さを持つ濾過膜12mを形成することが好ましい。このようなある程度の目の粗さを持つ濾過膜12mによって、濾過時には、濾過膜12mの目に懸濁粒子が食い込んでコーティング層が形成されるため、そのコーティング層を新たな濾過フィルタとして利用することができる。他方、脱水乾燥時には、見かけの表面積が増え、加熱気体HAが直接当たる濾過膜12mの面積が増えるため、濾過膜12m(延いては、ケーキK)を脱水乾燥しやすくなる。また、濾過膜12mの目に食い込んだ懸濁粒子に加熱気体HAが直接当たるため、懸濁粒子を直接脱水乾燥できるとともに、濾過膜12mを介した毛細管現象のほかに、懸濁粒子を介した毛細管現象も生じるため、ケーキKの脱水乾燥速度を速めることができる。
なお、スラリーW1の性状によって、濾過膜12mの表面に珪藻土などからなるプレコーティング層を形成したほうが良い場合がある。具体的には、無機質スラリーの場合は問題ないが、ゲル状、コロイド状などになっている付着性が強いスラリー(例えば、ベントナイトスラリー、凝結剤を使用したときのスラリー、藻や海苔のスラリー)の場合は、プレコーティング層を形成することが好ましい。このプレコーティング層を形成することによって、懸濁粒子が濾過膜12mと直に触れなくなるため、ケーキが剥離しやすくなるとともに、濾材の目詰まりが生じにくくなる。
また、スラリーW1に含まれる懸濁粒子(濾過対象物)の粒径が濾材の目の大きさよりも小さい場合は、濾過精度が悪くなるため、プレコーティング層(図示しない)を形成することが好ましい。このプレコーティング層を形成することにより、より小さな懸濁粒子を捕捉することができる。なお、懸濁粒子がナノサイズの微小な粒子であっても、無機質スラリーの場合は、濾過時にその粒子が濾過膜12mの表面に積層されて、粒子自らが濾過膜として機能するようになるため、プレコーティング層を形成しなくても良い。
プレコーティング剤としては珪藻土、ゼオライトなどを用いることができ、100〜500g/m2を目安に使用することが好ましい。また、プレコーティング層の厚さは、好ましくは0.05〜0.5mm、より好ましくは0.1mmである。なお、プレコーティング層を形成しないことで、薬品費用を削減できるとともに、スラリー脱水乾燥物の二次利用が可能となる。そのため、プレコーティング層が必要とならないように、懸濁粒子のサイズを考慮して濾材の目の大きさを決定することが好ましい。
また、前記プレコーティング層12cの形成に代えて、懸濁粒子を凝集させる凝集剤(凝集沈降剤)を使用することができる。この凝集剤によって懸濁粒子が凝集するため、濾材12mの目が懸濁粒子よりも大きくても、懸濁粒子と濾液を分離することができる。なお、懸濁粒子と濾液の分離精度を上げるため、前記プレコーティング層12cを形成するとともに、凝集剤を使用しても良い。なお、凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、高塩基性塩化アルミニウム、ポリ硫酸第二鉄、硫酸アルミニウムなどを用いることができる。
本形態において、濾過膜12mの表面12fとは、脱水乾燥容器11側を向いている面をいい、濾過前のスラリーW1が接する面をいう。一方、濾過膜12mの裏面12bとは、筒状体12s側を向いている面をいい、スラリーW1が濾過膜12mを通過した後に排出される面をいう。また、ケーキKの表面Kfとは、脱水乾燥容器11側を向いている面をいい、濾過前のスラリーW1と接する面をいう。一方、ケーキKの裏面Kbとは、筒状体12s側を向いている面をいい、濾過膜12mの表面12fと接する面をいう。
また、濾過膜12mの表面12fにケーキKが積層するにつれて、プリーツフィルタの襞が押し潰され、襞内の空間が無くなる「閉塞」が生じてしまう。すなわち、プリーツフィルタは、図2に示すような複数の山状の襞からなるが、襞と襞の間にケーキKが積層することによって襞を押し潰し、山状だった襞の形状を線状に変えてしまう。このような閉塞が生じると、襞内の空間に加熱空気HAを流すことができず、濾過膜12m及びケーキKを加熱することができなくなる。そこでこのような閉塞を防ぐため、襞の内面に(すなわち、濾過膜12mの裏面に)、その襞形状に沿うように、ハニカムメッシュや金網等をジグザグに折り曲げた支持板(フィルタ支持体25)を配することが好ましい。なお、濾過膜12mとフィルタ支持体の表面は互いに接している。
なお、このフィルタ支持体25は、濾過膜12mが押し潰されることを防ぐため、円筒形など他の形状の濾過膜12mの裏面に、裏面形状に沿って設けることもできる。
また、現在市販されている濾過膜12mの上下方向の長さの最大値は2m程度であるため、それ以上の長さを要望する場合は、図8に示すように複数の濾過膜12mを直列に配置すると良い。
(濾液排出手段)
また、脱水乾燥容器11におけるスラリー供給管13と反対側には、脱水乾燥容器11の外に濾液W2を排出する濾液排出管14が貫通している。濾液排出管14はフィルタ12の濾液通路12rの下端開口から脱水乾燥容器11外に導かれ、濾液排出バルブ14vを介して図示しない貯留槽や排水先等に導かれる。
なお、図示形態では、スラリー供給管13及び濾液排出管14を一体化して、脱水乾燥容器11の両側壁に架橋し、これによってフィルタ12を下方から支持する構造(スラリー供給管13と脱水乾燥容器11の接続部がスラリーW1の送出口13iである)としているが、これに限定されず、スラリー供給管13及び濾液排出管14を独立的に適宜の位置に設けることができる。ただし、図示形態のフィルタ12支持構造を採用するとともに、脱水乾燥容器11の天井部分をクランプ固定等により取り外し可能に構成すると、天井部分を取り外すことにより、上からフィルタ12を引き抜いて容易に交換することができる。
(圧力気体供給手段)
脱水乾燥容器11の側壁におけるフィルタ12と同じ高さ(フィルタ12の上端と下端の間のいずれかの位置)には、脱水乾燥容器11の内面と濾過膜12mの表面12fとの間に、スラリーW1供給手段による供給圧よりも高い圧力で圧力気体CA(以下、「圧気」ともいう。)を供給する圧気供給管15が開口されている。圧気供給管15の開口位置は適宜定めることができるが、図示形態ではフィルタ12上部の高さ位置に設けている。圧気供給管15は、圧気供給バルブ15vを介して図示しないコンプレッサに接続される。圧縮気体CAには、空気だけでなく、窒素等を用いることもできる。
(第1加熱気体供給手段)
濾液排出管14には、加熱気体通路22の下方から上方へ向かって流れる加熱気体HAを加圧供給する第1の加熱気体供給管16Aが連結している。本形態では、濾液排出管14に第1加熱気体供給管16Aの開口が連結する位置を適宜定めることができるが、図示形態では脱水乾燥容器11と濾液排出バルブ14vの間に位置する濾液排出管14に連結している。第1加熱気体供給管16Aは、第1の加熱気体供給バルブ16v1を介して図示しないブロワ等の送風装置に接続される。加熱気体HAとしては、空気だけでなく、窒素等を用いることもできる。ブロワとしては、排気温度が高温になるものが好適であるが、これに限定されない。
筒状体12sの上方に位置する脱水乾燥容器11の天面11Tには、第1加熱気体供給管16Aから供給された加熱気体HAが濾過膜12mを加熱した後の気体X3を排気する第1の加熱気体排気管17Aが連結している。この第1加熱気体排気管17Aを設ける位置は適宜定めることができるが、図示形態では気体X3の流れを変えず円滑に排気するため、筒状体12sの上方延長線上に設けている。第1加熱気体排気管17Aには第1の加熱気体排出バルブ17v1が設けられ、第1加熱気体排気管17Aを通って脱水乾燥装置10の外へ排気される気体X3の流量や、排気する・しないの調整を行っている。
(第2加熱気体供給手段)
脱水乾燥容器11の上方外側には、加熱気体通路22の上方から下方へ向かって流れる加熱気体HAを加圧供給する第2の加熱気体供給管16Bを設けることもできる。本形態では、第2加熱気体供給管16Bの位置は特に限定されないが、図示形態では第1加熱気体排気管17Aに対して側方から加熱気体HAを供給している。そのほか、第2加熱気体供給管16Bを第1加熱気体排気管17Aに接続せずに、第2加熱気体供給管16Bを脱水乾燥容器11の天面11Tに直接接続することもできる。第2加熱気体供給管16Bは、第2の加熱気体供給バルブ16v2を介して図示しないブロワ等の送風装置に接続される。加熱気体HAの種類やブロワの種類は、第1加熱気体供給管16Aと同様である。なお、第2加熱気体供給管16Bを脱水乾燥容器11の天面11Tに直接接続したとき、第1加熱気体排気管17Aの配置は、第1加熱気体排気管17Aを脱水乾燥容器11の天面11Tに直接接続することもできるが、第2加熱気体供給管16Bの側部に接続しても良い。
濾液排出管14には、第2加熱気体供給管16Bから供給された加熱気体HAが濾過膜12mを加熱した後の気体X4を排気する第2の加熱気体排気管17Bが連結している。この第2加熱気体排気管17Bを設ける位置は適宜定めることができるが、図示形態では脱水乾燥容器11と濾液排出バルブ14vの間に位置する濾液排出管14に連結している。この図1では、第1加熱気体供給管16Aと濾液排出バルブ14vの間に位置する濾液排出管14に第2加熱気体排気管17Bを連結しているが、第1加熱気体供給管16Aよりも脱水乾燥容器11側の位置、すなわち脱水乾燥容器11と第1加熱気体供給管16Aの間に位置する濾液排出管14に第2加熱気体排気管17Bを連結することもできる。第2加熱気体排気管17Bには第2の加熱気体排出バルブ17v2が設けられ、第2加熱気体排気管17Bを通って脱水乾燥装置10の外へ排気される気体X4の流量の調整や、排気する・しないの調整を行っている。
(第3加熱気体供給手段)
脱水乾燥容器11の側壁におけるフィルタ12と同じ高さ(フィルタ12の上端と下端の間のいずれかの位置)には、脱水乾燥容器11の内面と濾過膜12mの表面12fとの間に加熱気体HAを加圧供給する第3の加熱気体供給管16Cが接続されている。本形態では、第3加圧気体供給管16Cの開口位置は適宜定めることができるが、図示形態ではフィルタ12の中ほどの高さ位置に設けている。第3加熱気体供給管16Cは、第3の加熱気体供給バルブ16v3を介して図示しないブロワ等の送風装置に接続される。加熱気体HAの種類やブロワの種類は、第1加熱気体供給管16Aと同様である。
脱水乾燥容器11の側壁に第3の加熱気体排気管17Cを設けるとともに、第3加熱気体排気管17Cに第3の加熱気体排出バルブ17v3を設けることもできる。第3加熱気体供給管16Cから供給された加熱気体HAは、ケーキKの表面に当たってケーキKを加熱した後、この第3加熱気体排気管17Cを介して脱水乾燥容器11の外に排気される。また、ケーキKの脱水乾燥によってケーキK内に通気孔が生じている場合、第3加熱気体供給管16Cから供給された加熱気体HAの一部は、ケーキKの通気孔、濾過膜12mの透過孔、支持体25の透過孔を通って濾過膜12mの裏面側へ流れ、濾過膜12mの裏面側を上下に流れる他の加熱気体HAと合流する。そして、他の加熱気体HAが流れる方向にしたがって、第1加熱気体排気管17Aまたは第2加熱気体排気管17Bから排気される。なお、第3加熱気体排気管17Cは、後述するバイパス加熱気体の排気管としても利用可能である。
本発明は濾過膜12mを裏面側から加熱するものであるが、ケーキKの表面側の脱水乾燥状態が悪い場合などには、一時的に第3加熱気体供給管16Cのみから加熱気体HAを供給して、ケーキKの表面側を重点的に脱水乾燥させても良い。このように、ケーキKの表面側もある程度脱水乾燥させることによって、ケーキKの裏面から表面まで通じる通気孔が生じるため、その通気孔を流れる加熱空気HAによって、ケーキKを内部から加熱することができる。なお、排ガスは、第1加熱気体排気管17Aおよび第2加熱気体排気管17Bのどちらか一方、または両方から排出させることができる。
本発明に係る脱水乾燥装置10は、前記第1加熱気体供給手段および前記第2加熱気体供給手段の少なくとも一方を備えていることが好ましい。これらの供給手段によって供給された加熱気体HAを用いて、濾過膜12mを裏面側から加熱して脱水乾燥させる。また、濾過膜12mの裏面側からの脱水乾燥に伴って、濾過膜12mに付着したケーキKも間接的に脱水させ、乾燥させる。なお、濾過膜12mとケーキKの脱水乾燥速度を促進させるため、図示したように、第1加熱気体供給手段、第2加熱気体供給手段および第3加熱気体供給手段の全てを備えるようにしても良い。
(ケーキ排出手段)
ケーキ排出シュート11Sには、その下端開口部を弁座とするバタフライバルブによりケーキ排出弁19が構成されており、このケーキ排出弁19の開閉によりケーキ排出状態と、密閉状態とが切り替え可能となっている。このケーキ排出弁19の構造は特に限定されず、ケーキ排出シュート11Sに一体化せず、下方に別途の弁装置を連結しても良い。
また、本形態では、ケーキ排出シュート11S内からスラリーW1を抜くためのドレン手段としてドレン配管19p及びドレンバルブ19vも設けられている。図示形態では、ケーキ排出弁19の弁体19bが脱水乾燥容器11の底面に位置するため、ドレン配管19pをケーキ排出弁19の弁体19bを貫通させて設けているが、ケーキ排出シュート11Sの側壁等、適宜の位置に設けることもできる。
(その他の手段)
これらの他に、本発明では、圧気の供給圧を計測する圧力計を設ける(図示略)。この圧力計はコンプレッサに備え付けのものを利用する他、圧気供給管15や脱水乾燥容器11内の圧力を計測する圧力計を別途設けることもできる。
また、好ましくは、フィルタのケーキ付着面におけるケーキ厚を計測する手段を設ける(図示略)。ケーキ厚を計測する手段としては、実際のケーキ厚を計測するものの他、スラリーの供給圧を計測し、この供給圧とケーキ厚との相関によりケーキ厚を推定するものを用いても良い。
(濾過工程)
本発明は脱水乾燥装置に係るものであるが、図1に示すように、この脱水乾燥装置に濾過機能を付加しても良い。この図1に示す脱水乾燥装置の濾過工程について説明する。
スラリー供給管13を介して、スラリーW1を脱水乾燥容器11に加圧供給して、フィルタ12による濾過を行う。スラリーW1の供給量はスラリー供給バルブ13vの開度を調節すること等によって調節することができる。脱水乾燥容器11内に供給されたスラリーW1のうち、液分は濾過膜12mを通って濾液通路12rに排出され、濾液W2として濾液排出管14を介して排出される。濾液W2の排出量は、濾液排出バルブ14vの開度を調節すること等によって調整する。スラリーW1中の懸濁粒子は濾過膜12mの表面12fに付着し、積層していく。その結果、濾過膜12mの表面12fにはケーキKが層状に成長する。
ケーキKの厚さを計測する手段(図示しない)により、濾過膜12mの表面12f上に堆積(積層)した懸濁粒子の厚さ(ケーキ厚)を計測する。このケーキ厚が所定レベルまで成長し(あるいは所定時間経過後でも良い)、濾過膜12mの表面12fがケーキKにより被覆されたら、スラリー供給バルブを閉じてスラリーW1の供給を停止する。スラリーW1の供給を停止する目安は適宜定めることができるが、ケーキKが通気不可能な状態となるまで行うことが好ましい。ケーキKが通気不可能な状態となる厚さは、約1〜2mmである。また、圧気CAの供給圧は、スラリーW1の供給圧よりも高ければ良いが、通常の場合、スラリーW1の供給圧の1.2〜1.4倍程度とすることができる。例えば、スラリーW1の供給圧を0.15〜0.2MPa未満(圧力容器構造規格の0.2MPaを除外)とし、圧気CAの供給圧は0.1〜0.2MPaとすることができる。なお、スラリーW1の供給圧が高いと、高圧力でケーキKが押されるため、プリーツフィルタの襞と襞の間の窪み部分に生じるケーキの剥離性が悪くなる。そのため、前記のように供給圧を低くして、ケーキKの剥離を容易にしている。
(排液工程)
排液工程では、スラリーW1の供給を停止した後、脱水乾燥容器11内に残留する残留スラリーW1や濾液W2を排出する。残留スラリーW1の排出は、容器11の下方に配置したスラリー排出バルブ19vを開いた後に、スラリー排出管19pを通じて行い、濾液W2の排出は、濾液排出バルブ14vの開状態を保ったまま、濾液排出管14を通じて行う。
この排液工程について以下に詳述する。
スラリーW1の供給を停止して濾過工程を終了したとき、通常はスラリーW1が脱水乾燥容器11の上部まで溜まった満タン状態になっている。この状態から、まずはスラリー排出バルブ19vを開き、スラリー排出管19pを介して、脱水乾燥容器11内のスラリーW1を装置10外へ排出する。そうすると、脱水乾燥容器11内のスラリー量が次第に減少してスラリーW1の液面が下がり、濾過膜12mの表面12fに付着したケーキKがスラリーW1の中から顔を出す。しかし、スラリーW1とケーキKの付着力によって、濾過膜12mの表面に形成されたケーキKが欠落し、スラリーW1の排出に引きずられるように、ケーキKも一緒に排出されてしまう。
そこで本発明では、スラリーW1を排出する際に、圧気供給バルブ15vを開いて、脱水容器11内に圧気CAを供給する。供給された圧気CAは、ケーキKを濾過面12mに押し付け、加圧によってケーキKの剥離を防止する。そのため、圧気CAの供給は、スラリーW1の液面がフィルタ12の下端に到達するまで続けられ、下端に達した段階で圧気CAの供給を終了する。なお、圧気CAの供給は、脱水乾燥容器11内のスラリーW1を排出し終わるまで続けても良い。
今まで圧縮気体CAを用いた排液方法について述べてきたが、その他の方法、例えばスラリーW1の自重による排液方法であっても良い。この方法は、第1加熱気体排出バルブ17v1などのバルブを開いて、脱水加熱容器11内を大気開放状態にした後、スラリー排出バルブ19vを開いて、スラリーW1の自重によって排液する方法である。このときの排液スピードは、排出管19pの内径や、スラリー排出バルブ19vの開度によって左右される。
なお、スロードレンを要求するときは、スラリー排出バルブ19v等のバルブを微開状態にすることで、スラリーW1をゆっくりと排液することができる。反対にクイックドレンを要求するときは、ケーキ排出弁19の弁体19bを全開にすることで、スラリーW1を一気に排液することができる。このクイックドレンを行う場合、弁体19bはケーキの排出弁19としても用いるため、スラリーW1とケーキKを分別する装置が別途必要となる。そのほか、ケーキ排出弁19を開けなくても、スラリー排出管19pの内径を大きくすることによって、クックドレンと同様の効果を得ることができる。
なお、スラリーW1の排出が完了した際、圧気CAの供給を停止せずに継続しても良い。この圧気CAの圧力もスラリーW1の供給圧よりも高い圧力とする。この圧気CAの供給により、濾過膜12mの表面12fに付着したケーキKに圧気CAの圧力が加わり、ケーキKの脱水が進行していく。当初はケーキKが水分を多く含み通気可能な状態ではないため、圧気CAの供給圧は設定圧に維持される。
この後、圧気CAの供給を継続し、ケーキKの脱水がある程度まで進行しケーキKを通じて濾液通路12r側への通気が可能になると(およそ30秒以下)、圧力計による計測値が急降下する。この時点でのケーキKの含水率は例えば75〜80%程度となる。濾液通路12r側に排出された圧気CAは、排気X1として濾液排出管14を通じて排出される。圧気CAの供給圧の急降下を検知又は確認したならば、次いで圧気供給バルブ15vを閉じて圧気CAの供給を停止する。
(脱水乾燥工程)
次に、第1加熱気体供給バルブ16v1を開けて加熱気体HAの供給を開始する。加熱気体HAの温度は適宜定めることができるが、40〜170℃程度とすることが望ましい。すなわち、加熱気体HAの温度の上限はフィルタ12の耐熱温度(例えばPETでは130℃、PPSでは170℃)に依存し、フィルタ価格及びブロワの実用的な温度を考慮すると40〜170℃が好ましく、温度が高くなるほど効果も高くなる。前記加熱気体HAとしては、電気ヒーターで加熱した気体、燃焼ガスで加熱した気体、黒煙等の不純物を除去したディーゼルの排ガス等を用いることができる。また、前記加熱気体HAの供給圧は圧気の供給圧よりも低くて足り、例えば5〜10kPa程度とすることができる。
第1加熱気体供給管16Aから供給された加熱気体HAは、濾液排出管14内を通り、濾液通路12rの下端から内部へと流れ込む。前記のとおり、濾液通路12rの下部および上部には、邪魔板(図示形態では平板)21d、21uが設けられており、加熱気体HAが濾液通路12rの中間部に入り込まない構造になっている。そのため、加熱気体HAは濾液通路12r下端部の邪魔板21dに当たり、横方向へ流れ、筒状体12sの透過孔を通って、筒状体12sの表面と濾過膜12mの裏面の間の空間22(以下、「加熱気体通路」という。)へ流れ込む。その後、加熱気体HAは加熱気体通路22を下から上へと流れ、濾過膜12mの上端部12mTに達すると、筒状体12sの透過孔を通って、濾液通路12rの上端部(濾液通路12r上端部の邪魔板21uの上方)へ流れ、第1加熱気体排気管17Aを介して、排ガスX3として装置10の外へ排気される。
このようにして、加熱気体HAが加熱気体通路22を流れる過程で、濾過膜12mを裏面側から加熱し、脱水させ、乾燥させる。この脱水乾燥工程で、ケーキK内が通気可能な状態となっている場合は、加熱気体HAがケーキKを裏面Kbから温めるだけでなく、ケーキK内を裏面側から表面側へ通過しつつ、ケーキK内も同時に温めて脱水乾燥を行うことになる。また、濾過膜12mは、加熱気体HAの通りが良い部分から脱水乾燥する。前記の通り、濾過膜12mは、ぬれ性がよい濾材からなるため、毛細管現象の効果が通常の濾過膜よりも大きく、濾過膜12mの脱水乾燥部分が濾過膜12mの未脱水乾燥部分から水分を吸収して、濾過膜12m全体の脱水乾燥を促進する。この毛細管現象はケーキKにも作用し、濾過膜12mの脱水乾燥部分がケーキKの水分を吸収して、ケーキKの乾燥を促進させる。すなわち、濾過膜12mの毛細管現象を用いて、濾過膜12mの表面12fに付着したケーキKを、ケーキKの裏面Kb側から表面Kf側に向かって、順々に脱水乾燥させることができる。
前記ケーキKの脱水乾燥においては、濾過膜12mにプリーツフィルタを用いて、プリーツフィルタ独特の構造、すなわち濾過膜12mの裏面(詳しくは、フィルタ支持体25の裏面)と筒状体12sの表面の間に山型の加熱気体通路22が形成される構造を有効に利用している。このように、プリーツフィルタの襞の内面に加熱空気HAを通風させ、加熱空気HAと濾過膜12mを直接接触させることで、濾過膜12mの比表面積が大きいことを利用して、ケーキKの脱水乾燥速度を速めることができる。
そのほか、前記プリーツフィルタ以外にも、円筒形のフィルタを用いても良い。この円筒形フィルタは、1枚の濾過膜12mを円筒形に形成したものであり、この円筒形状を保持するため、濾過膜12mの裏面に沿うように、ハニカムや金網などを円筒形に曲げた支持板(フィルタ支持体)を配している。濾過膜12mの裏面とフィルタ支持体の表面は互いに接している。フィルタ支持体の内側には、筒状体12sが設けられており、フィルタ支持体の裏面と筒状体12sの表面の間には、5〜10mmの間隙が設けられている。そして、加熱空気HAがこの間隙を通ることによって、濾過膜12mを裏面側から加熱する。筒状体12sの構造、邪魔板21d、21uの配置、筒状体12s内が濾液通路12rになること、筒状体12sと邪魔板21d、21uの協同による加熱空気HAの濾過膜12mへの誘導機能などは、前記と同様であるため、説明を省略する。
前記の説明において、加熱気体HAを第1加熱気体供給管16Aから供給したが、これに代えて、加熱気体HAを第2加熱気体供給管16Bから供給しても良い。第2加熱気体供給管16Bから供給された加熱気体HAの流れは、第1加熱気体供給管16Aから供給された加熱気体HAの通路と逆方向になる。すなわち、第2加熱気体供給管16Aから供給された加熱気体HAは、第1加熱気体排気管17Aを通り、濾液通路12rの上端から内部へと流れ込む。そして、濾液通路12r上端部の邪魔板21uに当たり、横方向へ流れ、筒状体12sの透過孔を通って、加熱気体通路22へ流れ込む。その後、加熱気体HAは加熱気体通路22を上から下へと流れ、濾過膜12m下端縁に達すると、筒状体12sの透過孔を通って、濾液通路12rの下端部(濾液通路12r下端部の邪魔板21dの下方)へ流れ、濾液排出管14および第2加熱気体排気管17Bを介して、排ガスX4として装置10外へ排気される。
なお、加熱空気は、第2加熱気体供給管16Bから供給するよりも、第1加熱気体供給管16Aから供給することが好ましい。すなわち、加熱空気HAは、加熱気体通路22の上から下へ流すよりも、下から上へ流すことが好ましい。
加熱気体HAを下から上へ流したとき、加熱気体通路22の下部では、加熱気体HAの温度が高いため、濾過膜12mやケーキKの脱水乾燥速度が速く、良く脱水乾燥する。しかし、加熱気体HAが下から上へ流れるにしたがって、ケーキKや濾過膜12mから蒸発した水分を多く含むようになる。それとともに、加熱気体HAの温度が低くなる。そのため、加熱気体通路22の上部では、濾過膜12mやケーキKの脱水乾燥速度が遅く、脱水乾燥しにくい。
一方、ケーキKや濾過膜12mの水分は、重力によって下側へ移動する傾向があるため、ケーキKや濾過膜12mの含水量は下側ほど多くなる。そこで、加熱空気HAを加熱気体通路22の下から上へ流すことで、含水量が多い下側のケーキKや濾過膜12mを重点的に脱水乾燥することができる。
なお、加熱空気HAを下から上へ流し続けた結果、脱水乾燥を終えた段階で、ケーキKの下部の含水率が上部の含水率よりも低い場合がある。この状態のケーキKを濾過膜12mから剥離する場合、含水率の低いケーキKの下部が剥離しやすく、先に剥離する。他方、ケーキKの上部は、下部と比べて剥離しにくいが、ケーキKの下部が剥離することにより、支えが無くなったケーキKの上部も重力によって剥離する。
以上のような利点があるため、第1加熱気体供給管16Aから加熱気体HAを供給し、その気体HAを下から上へ流すことが好ましい。
また、加熱気体HAを第1加熱気体供給管16Aおよび第2加熱気体供給管16Bのどちらか一方から供給した場合、前記のようにケーキKの上部と下部の含水率に差が生じてしまう。そこで、含水率の差を小さくするため、第1加熱気体供給管16Aと第2加熱気体供給管16Bの両方から加熱気体HAを供給しても良い。この場合、加熱気体通路22の高さ方向中間部(望ましくは、中央部)に、加熱気体HAを通さない仕切板23を水平に設けることができる。これによって、ケーキKの下部から中間部にかけては、第1加熱気体供給管16Aから供給された加熱気体HAによって脱水乾燥され、ケーキKの上部から中間部にかけては、第1加熱気体供給管16Aから供給された加熱気体HAによって脱水乾燥される。加熱気体通路22の上から下へ流れ、中間部の仕切板23に当たった加熱気体HAや、同通路22の下から上へ流れ、中間部の仕切板23に当たった加熱気体HAは、濾過膜12mの裏面からケーキKの表面へと流れ出て、脱水乾燥容器11に設けられた第3加熱気体排気管17v3を通って、排ガスX5として排気される。このように、必ずしも加熱気体HAを加熱気体通路22の上部から下部まで、または下部から上部まで流す必要はなく、途中でバイパスさせても良い。
そのほか、第1加熱気体供給管16Aや第2加熱気体供給管16Bからの加熱気体HAの供給に加えて、第3加熱気体供給管16Cからも加熱気体HAを供給し、ケーキKや濾材12mを表面側から加熱して脱水乾燥させても良い。
図示例では、第3加熱気体供給管16Cの口が濾過膜12mに対向しているが、均一に効率良く脱水乾燥するために、加熱気体供給管16Cの口を脱水乾燥容器11の内周方向に沿う向きに設けるのも一つの好ましい形態である。またフィルタ12よりも下方や上方に第3加熱気体供給管16Cの口を望ませても良い。
なお、第3加熱気体供給管16Cを通じて、ケーキKの表面に加熱気体HAを当てる場合、空気抵抗が大きいため、大容量のブロワが必要になるとともに、消費電力も格段に増える。具体的には、ケーキKの表面が濡れていない場合は5〜10kPa程度であり、ケーキKの表面が濡れている場合は40kPa以上の圧力が必要となる。したがって、第1加熱気体供給管16Aや第2加熱気体供給管16Bから加熱気体HAを供給し、ケーキKを裏面側から加熱することが好ましい。なお、加熱気体HAを裏面側から供給する場合、その供給圧力は5kPa程度である。
(排出工程)
所定時間脱水乾燥したならば、加熱気体供給バルブ16vを閉じて加熱気体HAの供給を停止して、ケーキKの剥離を行う。濾過膜12mの脱水乾燥に伴う毛細管現象によって、ケーキKと濾過膜12mの境界面が剥離層となり、ケーキKの脱水乾燥が進むにつれて、ケーキKと濾過膜12m間の水分による付着作用が解除され、ケーキKを容易に剥離することができる。このとき、ケーキKの外面Kfよりも、ケーキKと濾過膜12mの境界面が先に脱水乾燥するため、ケーキKの外面Kfが少し濡れている状態でもケーキKを剥離することができる。すなわち、ケーキKが完全に脱水乾燥していない状態であっても、濾過膜12mからケーキKを剥離することができる。このように、濾過膜12mを裏面側から脱水乾燥させることによって、ケーキKの剥離効率を高めることができる。なぜならば、ケーキKの表面Kf側から脱水乾燥させた場合は、剥離面(濾過膜12mとケーキKの境界面)を脱水乾燥させるために、多量の水分を含むケーキKを十分に脱水乾燥させる必要があるが、濾過膜12mの裏面12b側から脱水乾燥させることにより、濾過膜12mとケーキKの境界面を脱水乾燥させるだけで足り、ケーキKを十分に脱水乾燥させなくてもケーキKを剥離することができるからである。
本形態では、フィルタ12の濾液通路12r側に、図示しないケーキ剥離用気体供給装置からケーキ剥離用気体を衝撃波として供給し(若しくはエアパルス)、濾過膜12mの裏面側から表面側に向かって前記剥離用気体を噴射して、ケーキKを剥離することができる。そのほか、バイブレーター(図示しない)から濾過膜12mに振動を加えることによってケーキKを剥離したり、電磁式ノッカー(図示しない)の衝撃によってケーキKを剥離したりすることもできる。
なお、加熱気体HAをケーキKの表面Kfに噴射し、ケーキKを表面Kfから脱水乾燥させた場合、ケーキ剥離はケーキKの含水率が35%程度でも可能であるが、より確実にするためにはケーキKの含水率を30%以下とすることが必要であった。しかし、本発明においては、ケーキKと濾過膜12mの境界面を脱水乾燥させるだけで足りるため、ケーキKの含水率が60%程度であっても、ケーキKの剥離が可能となる。そのため、加熱気体HAの送風量が減り、ブロア等を作動させるための電力使用量を削減することができる。また、ケーキK全体の含水率が高い状態であっても、濾過膜12mの毛細管現象により、濾過膜12mの表面とケーキKの裏面の間の剥離部の含水率が低くなるため、ケーキKの剥離が可能となる。そのため、脱水乾燥時間が大幅に短縮でき、脱水乾燥装置10全体の処理能力を向上させることができる。なお、ケーキKの含水率を55%程度にまで下げると剥離がより容易となる。したがって、ケーキKの含水率が60%以下、より好ましくは55%以下になるまで脱水乾燥すると良い。
ケーキ排出シュート11Sに落ちた剥離ケーキはケーキ排出弁19を開けることにより装置外に排出することができる。ケーキ排出弁19を開けた状態でパルスエアを噴射することもできる。
本実施形態のようにプリーツフィルタを用いると、隣り合う襞と襞の壁面間の間隔が内側から外側へ向かって次第に広くなるため、ケーキKを剥離・排出しやすいという利点がある。また、濾過膜12mを構成する不織布の熱容量が小さいため、エネルギーロスが少ない。なお、隣り合う襞と襞の先端部間の長さは、例えば17mmにすることができ、襞の先端から基端までの長さは、例えば80mmにすることができる。
(用途)
本形態の脱水乾燥装置10は、例えば、土木工事において、建築工事において、一般工事において、あるいは製鉄工場において使用することができ、工場排水やプロセス排水の処理に際して、各種作業の前処理に際して、各種表面処理に際して、あるいは水浄化に際して使用することができる。また、本形態のケーキろ過装置は単独で使用する他、各種装置に組み込んで使用することもできる。
具体的には、例えば、トンネル構内排水、吹付け用生コンプラント排水、ダイスライム回収排水、バッチャープラント排水、河川工事ドライピット排水、深礎工事排水、グラウト工事排水、シールド工事排水、シールド余剰泥水、浚渫埋立排水、ケイソン工事排水、場所打杭排水、床面洗浄排水、ウェルポイント工事排水、基礎工事ヤード排水、タイヤ洗浄排水、コアボーリング排水、ダイヤモンドカッター排水、土壌汚染掘削ヤード排水、VOC分解洗浄排水、焼却炉解体洗浄排水、放射能除染工事排水、ワイヤーソー切断工事排水、ウォータージェット切断工事排水、製紙工場プロセス排水、パルプ工場プロセス排水、食品工場洗浄排水、生コン工場洗浄排水、コンクリート二次製品工場排水、砕石工場ヤード排水、ガス洗浄スクラバ排水、ゴミ焼却炉急冷塔排水、転炉ガス洗浄排水、アーク炉ガス洗浄排水、銀回収工程排水、洗砂装置排水、水洗中和排水、バレル研磨排水、電界研磨排水、ガラス研磨排水、ウェットブラスト排水、吹付塗装ブース排水、カチオン塗装排水、ステンレス酸洗排水、原料ヤード排水、原料コンベア洗浄排水、堆積ダスト湿式回収排水、工場ヤード排水、連鋳排水、圧延冷却排水、除湿ドレン排水、浸漬切断ヤード排水、鉱さいヤード排水、船舶底部ビルジ排水、造船ドッグ排水、除貝排水、冷却塔ブロー排水、染色工場排水、ミルクプラント洗浄排水、トンネル壁面洗浄排水、建物外壁洗浄排水、洗車排水、ゴルフ場排水、産業処分場浸出水、等の排水を濾過するに際して使用することができる。
また、本形態の脱水乾燥装置10は、例えば、井水利用前処理、河川水前処理、RO膜前処理、粗塩水浄化、海水取入浄化、メッキ液浄化、酸洗液浄化、水耕栽培用除菌浄化、点滴栽培用除菌浄化、養魚プール除菌浄化、搾乳洗浄除菌浄化、野菜除菌洗浄、プール除菌浄化、温泉施設除菌浄化、工作機械クーラント液浄化、海底掘削浄化、水酸化マグネシウム回収、EPダスト洗浄回収、メッキスラッジ回収、床上浸水災害復旧、等において、使用することができる。さらに、本形態の脱水乾燥装置10は、例えば、洗びん装置、シリコンウェハ切断装置、放電加工機、バラスト水処理装置、等に組み込んで使用することができる。
(スラリーW1)
脱水乾燥装置10の処理対象のスラリーW1としては、例えば、液体中に鉱物を含むスラリー、汚泥、ユーグレナを含むスラリー、ダムや池に生えた藻を含むスラリー、化学薬品を含むスラリーを挙げることができる。そして、懸濁粒子としては、鉱石、泥、ユーグレナ、藻、化学薬品等を挙げることができる。本発明では、特に、懸濁粒子濃度が1〜15重量%以下のスラリーに好適である。また、本発明の脱水乾燥装置10は、原水の濁度を選ばずに処理することができる。
他方、上述の脱水乾燥装置10は、全自動でケーキ排出までを行う他、部分的に又は全てを作業員が操作する形態とすることもできる。
(複数の脱水乾燥装置)
本発明に係る二以上の脱水乾燥装置10を並列に並べて設置した場合、例えば脱水乾燥工程で用いる加熱源を複数の装置間で共用できるため、装置10の台数が2台、3台と増えるにつれて、ランニングコストも2倍、3倍と増えるようなことはなく、コスト削減を図ることができる。
なお、脱水乾燥装置10を複数設ける場合は、濾過膜12mの表面12mfにケーキKを形成する時間と、ケーキKを脱水乾燥する時間がほぼ同じとなる。そのため、例えば脱水乾燥装置10を2台併設した場合、一方の脱水乾燥装置Aで濾過工程と脱水工程を行っている間に、他方の脱水乾燥装置Bで脱水乾燥工程とケーキ排出工程を行い、2台の装置間でブロワ等の共用設備を利用しやすくすることが好ましい。
(縦型脱水乾燥装置と横型脱水乾燥装置)
上記では、フィルタ12を縦に配置する縦型脱水乾燥装置10について説明した。本発明はこの形態に限られるものではなく、フィルタ12を横に配置する横型脱水乾燥装置10にしても良い。図12に示した横型脱水乾燥装置10は、図面左からスラリーW1を供給し、図面右から濾液W2を排液する構成としているが、図面左からスラリーW1を供給し、図面左から濾液W2を排液する構成、すなわち濾液排出管14を図面左に配置しても良い。このとき、第1加熱気体排気管17Aや第2加熱気体供給管16Bは、逆に図面右へ配置すると良い。
本発明は、濾過膜の表面に形成されたケーキを脱水し、乾燥する脱水乾燥装置として適用可能である。
CA…圧縮気体、HA…加熱気体、HAF…加熱気体が流れる方向、K…ケーキ、Kf…ケーキ表面、Kb…ケーキ裏面、R1…残留スラリー、W1…スラリー、W2…濾液、WT…水分、WTF…水分が流れる方向、X1、X2、X3、X4、X5…排ガス、10…脱水乾燥装置、11…脱水乾燥容器、11S…ケーキ排出シュート、11U…フィルタ内蔵部、12…フィルタ、12m…濾過膜、12f…濾過膜表面、12b…濾過膜裏面、12mh…濾過膜の透過孔、12r…濾液通路、12s…筒状体、13…スラリー供給管、13v…スラリー供給バルブ、14…濾液排出管、14v…濾液排出バルブ、15…圧気供給管、15v…圧気供給バルブ、16A…第1加熱気体供給管、16B…第2加熱気体供給管、16C…第3加熱気体供給管、16v1…第1加熱気体供給バルブ、16v2…第2加熱気体供給バルブ、16v3…第3加熱気体供給バルブ、17A…第1加熱気体排気管、17B…第2加熱気体排気管、17C…第3加熱気体排気管(バイパス配管)、17v1…第1加熱気体排出バルブ、17v2…第2加熱気体排出バルブ、17v3…第3加熱気体排出バルブ、19…ケーキ排出弁、19p…スラリー排出管、19v…スラリー排出バルブ、21u…上部邪魔板、21d…下部邪魔板、22…加熱気体通路、25…フィルタ支持体、26…溶着部、27…隙間

Claims (5)

  1. 被処理物を濾過することによって濾過膜の表面に形成されたケーキを脱水し、乾燥させ、脱水乾燥したケーキを前記濾過膜から剥離する脱水乾燥装置であって、
    前記脱水乾燥装置は、
    脱水乾燥容器と、
    前記脱水乾燥容器内に設けられ、壁面に透過孔が形成され、内部に濾液通路が形成された筒状体と、
    前記筒状体の壁面の外側に形成された親水性の濾過膜と、
    前記濾過膜の裏面と前記筒状体の表面の間に形成された加熱気体通路と、
    前記加熱気体通路に加熱気体を供給する加熱気体供給手段と、
    前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離する剥離手段と、を有し、
    前記加熱気体通路に供給した加熱気体によって前記濾過膜を裏面側から加熱し、前記濾過膜を脱水乾燥させ、
    親水性の前記濾過膜の脱水乾燥に伴って、前記濾過膜の表面に形成されたケーキを裏面側から脱水乾燥させ、
    前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離する構成としたことを特徴とする脱水乾燥装置。
  2. 前記濾過膜は、前記筒状体の外壁面にジグザグ状に形成された複数の襞からなるプリーツフィルタであり、
    前記加熱気体通路が前記プリーツフィルタの襞内に形成されている請求項1記載の脱水乾燥装置。
  3. 前記加熱気体供給手段は、前記加熱気体通路の下側に設けられ、
    前記加熱気体を前記加熱気体通路の下側から上側へ向かって流す構成とした請求項1記載の脱水乾燥装置。
  4. 前記濾過膜の裏面に沿って、前記濾過膜を支持する支持体を設けた請求項1記載の脱水乾燥装置。
  5. 脱水乾燥容器と、
    前記脱水乾燥容器内に設けられ、壁面に透過孔が形成され、内部に濾液通路が形成された筒状体と、
    前記筒状体の壁面の外側に形成された親水性の濾過膜と、
    前記濾過膜の裏面と前記筒状体の表面の間に形成された加熱気体通路と、
    前記加熱気体通路に加熱気体を供給する加熱気体供給手段と、
    前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離する剥離手段と、有する脱水乾燥装置を用いて、
    被処理物を濾過することによって濾過膜の表面に形成されたケーキを脱水し、乾燥させ、脱水乾燥したケーキを前記濾過膜から剥離する脱水乾燥方法であって、
    前記加熱気体通路に加熱気体を供給し、供給した加熱気体によって前記濾過膜を裏面側から加熱し、前記濾過膜を脱水乾燥させ、
    親水性の前記濾過膜の脱水乾燥に伴って、前記濾過膜の表面に形成されたケーキを裏面側から脱水乾燥させ、
    前記濾過膜から脱水乾燥したケーキを剥離することを特徴とする脱水乾燥方法。
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