JP6048310B2 - 転写ユニット、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

転写ユニット、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、転写ユニット、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
例えば、特許文献1には、「弾性層の外周に、直接または他の層を介して最外層が形成されてなる導電性ロールであって、最外層中に、ウレタン樹脂がイオン導電剤により導電化されてなる半導電性粒子が分散されており、かつ、上記半導電性粒子は、(A)微小硬度計で1mN圧縮時のユニバーサル硬さが0.05〜1N/mmの範囲および(B)微小硬度計で押込み仕事の弾性部分が40%以上の特性を備えていることを特徴とする導電性ロール」が開示されている。
また、特許文献2には、「オルガノポリシロキサン、新モース硬度が5.0以下の平均粒子径2〜200μmの充填材、及び硬化剤を含有するシリコーンゴム組成物を硬化することによって得られたシリコーンゴムからなる電子写真式画像形成用ゴム部材」が開示されている。
また、特許文献3には、「オルガノポリシロキサン、レーザー回折散乱で測定した平均粒子径が、使用される画像形成用着色微粒子の平均粒子径の1/50〜75/50であり、モース硬度が2〜8.0である充填材、及び充填材に属するもの以外の導電性材料を含有する電子写真式画像形成装置用導電性シリコーンゴム組成物。
特開2009−116009号公報 特開2007−086498号公報 特開2002−338808号公報
本発明の課題は、記録媒体との接触に起因する転写部材の表面の割れ及び傷の発生を共に抑制する転写ユニットを提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。
請求項1に係る発明は、
弾性層と前記弾性層上に設けられた表面樹脂層とを有し、アスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である転写部材と、
前記転写部材に対して対向して配置され、アスカーC硬度が60°以上の対向部材と、
を備え、
記録媒体が前記転写部材に接触しつつ前記転写部材と前記対向部材との間を通過するとき、前記転写部材と前記対向部材との間に電界を付与して、前記記録媒体にトナー像を転写する転写ユニット。
請求項2に係る発明は、
前記表面樹脂層が、イソシアネート基と反応し得る官能基を持つ樹脂と、イソシアネート硬化剤と、カーボンブラックと、を含む組成物の硬化膜で構成されている請求項1に記載の転写ユニット。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は2に記載の転写ユニットを備える画像形成装置。
請求項4に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像が転写される中間転写体と、
前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段であって、前記中間転写体の外側に配置され、弾性層及び前記弾性層上に設けられた表面樹脂層を有し、アスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である転写部材と、前記中間転写体の内側に前記転写部材に対して対向して配置され、アスカーC硬度が60°以上の対向部材と、を有し、前記記録媒体が前記転写部材に接触しつつ前記転写部材と前記対向部材との間を通過するとき、前記転写部材と前記対向部材との間に電界を付与して、前記記録媒体に前記トナー像を二次転写する二次転写手段と、
前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項5に係る発明は、
アスカーC硬度が60°以上の像保持体と、
前記像保持体を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
トナーを含む静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー像として現像する現像手段と、
前記像保持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段であって、前記像保持体に対向して設けられ、弾性層及び前記弾性層上に設けられた表面樹脂層を有し、アスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である転写部材を有し、前記記録媒体が前記転写部材に接触しつつ前記転写部材と前記像保持体との間を通過するとき、前記転写部材と前記像保持体との間に電界を付与して、前記記録媒体に前記トナー像を転写する転写手段と、
前記記録媒体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
請求項1に係る発明によれば、転写部材の表面の微小硬度計による微小硬度又はヤング率が上記範囲外である場合に比べ、記録媒体との接触に起因する転写部材の表面の割れ及び傷の発生を共に抑制する転写ユニットが提供される。
請求項2に係る発明によれば、イソシアネート基と反応し得る官能基を持つ樹脂とイソシアネート硬化剤とカーボンブラックとを含む組成物の硬化膜で構成された表面樹脂層を有する転写部材を備えた請求項1に記載の転写ユニットが提供される。
請求項3に係る発明によれば、転写部材の表面の微小硬度計による微小硬度又はヤング率が上記範囲外である場合に比べ、記録媒体との接触に起因する転写部材の表面の割れ及び傷の発生を共に抑制する転写ユニットを備える画像形成装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、二次転写手段の転写部材の表面の微小硬度計による微小硬度又はヤング率が上記範囲外である場合に比べ、記録媒体との接触に起因する転写部材の表面の割れ及び傷の発生を共に抑制する転写部材を備える中間転写方式の画像形成装置が提供される。
請求項5に係る発明によれば、一次転写手段の転写部材の表面の微小硬度計による硬度又はヤング率が上記範囲外である場合に比べ、記録媒体との接触に起因する転写部材の表面の割れ及び傷の発生を共に抑制する転写部材を備える直接転写方式の画像形成装置が提供される。
第1実施形態に係る転写ユニットを示す側面図である。 第2実施形態に係る転写ユニットを示す側面図である。 第3実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 第4実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 実施例における転写ロールの表面の割れ及び傷の評価方法を説明するための説明図である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る転写ユニットを示す側面図である。
第1実施形態に係る転写ユニット101は、図1に示すように、例えば、二次転写部を構成する転写ユニットであり、中間転写ベルト20(中間転写体の一例)の外側に配置される二次転写ロール26(転写部材の一例)と、中間転写ベルト20の内側に配置され、二次転写ロール26と対向して配置される背面ロール24(対向部材の一例)と、を備える。
二次転写ロール26は、例えば、支持体26Aと、支持体26A上に設けられた弾性層26Bと、弾性層26B上に設けられた表面樹脂層26Cと、を有する。二次転写ロール26は、表面から測定したアスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である。
一方、背面ロール24は、例えば、支持体24Aと、支持体24A上に設けられた弾性層24Bと、を有する。背面ロール24は、表面から測定したアスカーC硬度が60°以上である。
本実施形態に係る転写ユニット101では、記録紙P(記録媒体の一例)が二次転写ロール26に接触しつつ二次転写ロール26と背面ロール24との間を通過するとき、二次転写ロール26と背面ロール24との間に電界を付与して、記録紙Pに中間転写ベルト20上に形成されたトナー像Tを転写する。
ここで、二次転写部において、二次転写ロール26の弾性層26B上に表面樹脂層26Cを設けると、二次転写ロール26の表面に残留するトナーによる記録紙Pの汚染が抑制される。
一方、中間転写ベルト20を介した二次転写ロール26と背面ロール24との接触部(以下「ニップ部」)に、記録紙Pが突入し、中間転写ベルト20に形成されたトナー像Tと接触すると、ニップ部の圧力が上昇する。このニップ部の圧力が上昇すると、記録紙Pの姿勢が崩れ、ニップ部の圧力が記録紙Pの搬送方向下流側へ逃げることから、トナーを撒き散らす現象が生じることがある。この現象は、二次転写ロール26及び背面ロール24のアスカーC硬度(各ロールの一部の材料ではなく、デバイスとして評価したときのアスカーC硬度)を60°以上と共に高硬度化すると、ニップ部の入口及び出口での記録紙Pの姿勢が保たれるため抑制される。
しかし、二次転写ロール26のアスカーC硬度を60°以上と高硬度化すると、弾性層26Bの変形に表面樹脂層が追従できず、記録紙Pのニップ部突入側の先端が直接接触することにより、ロール表面に割れが起きることがある。この割れは、記録紙Pのニップ部突入による圧力上昇の繰り返しで、表面樹脂層の変形が繰り返し生じ、疲労破壊により生じる現象である。このため、表面樹脂層に柔軟性を付与し、二次転写ロール26の表面のヤング率を低下させる必要がある。一方で、二次転写ロール26の表面のヤング率を低下させて、表面樹脂層に柔軟性を付与すると、記録紙Pの搬送方向に沿った端部辺が直接接触することにより、ロール表面に傷が付いてしまうことがある。
このように、二次転写部において、記録紙Pとの接触に起因する二次転写ロール26の表面の割れ及び傷の発生を共に抑制することが要望されているのが現状である。
これに対して、本実施形態に係る転写ユニット101では、アスカーC硬度を60°以上と共に高硬度化した二次転写ロール26及び背面ロール24において、二次転写ロール26における表面の微小硬度計による硬度を1.5以上とし、且つ表面のヤング率を100MPa以上350MPa以下とすることにより、記録紙Pとの接触に起因する二次転写ロール26の表面の割れ及び傷の発生が共に抑制される。
つまり、本実施形態に係る転写ユニット101では、二次転写ロール26の表面樹脂層26Cに柔軟性を付与して表面を低ヤング率化する一方で、当該表面樹脂層26Cの表面の微小硬度計による微小硬度を高めることにより、記録紙Pとの接触に起因する二次転写ロール26の表面の割れ及び傷の発生が共に抑制される。
以下、各部材の詳細について説明する。
(二次転写ロール)
二次転写ロール26は、例えば、支持体26Aと、支持体26A上に設けられた弾性層26Bと、弾性層26B上に設けられた表面樹脂層26Cと、を有する。
−支持体−
支持体26Aは、二次転写ロール26の電極及び支持部材として機能する導電性部材である。
支持体26Aとしては、例えば、鉄(快削鋼等)、銅、真鍮、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属の部材が挙げられる。
支持体26Aとしては、例えば、外側の面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂やセラミック部材)、導電剤の分散された部材(例えば樹脂やセラミック部材)等も挙げられる。
支持体26Aは、中空状の部材(筒状部材)であってもよいし、非中空状の部材であってもよい。
−弾性層−
弾性層26Bは、導電性の層であり、例えば、ゴム材料(弾性材料)を含み、ほかに、導電剤とその他の添加剤とを含んでもよい。弾性層26Bは、導電性の発泡弾性層でもよく、導電性の非発泡弾性層でもよいが、表面樹脂層を形成時の弾性層への塗布液の侵入防止の観点から非発泡弾性層が好ましい。
ゴム材料(弾性材料)としては、例えば、少なくとも化学構造中に二重結合を有する弾性材料が挙げられる。
ゴム材料として具体的には、例えば、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、ポリウレタン、シリコーンゴム、フッ素ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合ゴム(EPDM)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR)、天然ゴム等、及びこれらを混合したゴムが挙げられる。
これらのゴム材料の中でも、ポリウレタン、EPDM、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキシド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、NBR、及びこれらを混合したゴムが好適に挙げられる。
導電剤は、ゴム材料の導電性が低い場合やゴム材料が導電性を有しない場合などに用いる。導電剤としては、電子導電剤とイオン導電剤とが挙げられる。
電子導電剤としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック;熱分解カーボン、グラファイト;アルミニウム、銅、ニッケル、ステンレス鋼等の各種導電性金属又は合金;酸化錫、酸化インジウム、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン固溶体、酸化錫−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物;絶縁物質の表面を導電化処理したもの;などの粉末が挙げられる。
ここで、カーボンブラックとして具体的には、デグサ社製の「スペシャルブラック350」、同「スペシャルブラック100」、同「スペシャルブラック250」、同「スペシャルブラック5」、同「スペシャルブラック4」、同「スペシャルブラック4A」、同「スペシャルブラック550」、同「スペシャルブラック6」、同「カラーブラックFW200」、同「カラーブラックFW2」、同「カラーブラックFW2V」、キャボット社製「MONARCH1000」、キャボット社製「MONARCH1300」、キャボット社製「MONARCH1400」、同「MOGUL−L」、同「REGAL400R」等が挙げられる。
電子導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電子導電剤の含有量は、例えば、ゴム材料100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることがよく、望ましくは15質量部以上25質量部以下である。
イオン導電剤としては、例えば、四級アンモニウム塩(例えばラウリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウム、オクタドデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸・ジメチルエチルアンモニウニウム等の過塩素酸塩、塩素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、エトサルフェート塩、ハロゲン化ベンジル塩(例えば、臭化ベンジル塩、塩化ベンジル塩等)等)、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコール燐酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加燐酸エステル塩、各種ベタイン、高級アルコールエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、多価アルコール脂肪酸エステルなどが挙げられる。
イオン導電剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン導電剤の含有量は、例えば、ゴム材料100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下の範囲であることがよく、望ましくは0.5質量部以上3.0質量部以下である。
その他の添加剤としては、例えば、発泡剤、発泡助剤、軟化剤、可塑剤、硬化剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、界面活性剤、カップリング剤、充填剤(シリカ、炭酸カルシウム等)などの通常弾性層に添加され得る材料が挙げられる。
弾性層26Bの厚さは、例えば、5mm以上20mm以下がよく、望ましくは5mm以上15mm以下である。
(表面樹脂層)
表面樹脂層26Cは、例えば、樹脂材料と導電剤とを含み、ほかに、その他の添加剤を含んでもよい。
樹脂材料としては、アクリル樹脂,セルロース樹脂,ポリアミド樹脂,共重合ナイロン,ポリウレタン樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリエステル樹脂,ポリエチレン樹脂,ポリビニル樹脂,ポリアリレート樹脂,スチレンブタジエン樹脂,メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(例えばテトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等)、尿素樹脂等が挙げられる。また、樹脂材料は、硬化性樹脂を硬化剤により硬化したものであってもよい。
ここで、共重合ナイロンは、610ナイロン、11ナイロン、12ナイロン、の内のいずれか1種または複数種を重合単位として含むものであって、この共重合体に含まれる他の重合単位としては、6ナイロン、66ナイロン等が挙げられる。
導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤が挙げられる。これら導電剤としては、弾性層26Bで説明した導電剤と同様なものが挙げられる。
その他の添加剤としては、例えば、可塑剤、硬化剤、軟化剤、酸化防止剤、界面活性剤などの通常樹脂層に添加され得る材料が挙げられる。
ここで、表面樹脂層26Cとしては、ロール表面の微小硬度及びヤング率を上記範囲とし、割れ及び傷の発生を共に抑制する点から、硬化性樹脂と、硬化剤と、カーボンブラックと、を含む組成物で構成された表面樹脂層がよく、特に、イソシアネート基と反応し得る官能基を持つ樹脂(硬化性樹脂)と、イソシアネート硬化剤と、カーボンブラックと、を含む組成物の硬化膜で構成された表面樹脂層であることがよい。この硬化膜で構成する表面樹脂層は、例えば、硬化剤の種類及び量、焼成温度(硬化温度)等によりロール表面の低ヤング率化を実現し、割れの発生を抑制し易くなる一方で、カーボンブラックの量により、ロール表面の微小硬度を高め、傷の発生を抑制し易くなるため好適である。
イソシアネート基と反応し得る官能基を持つ樹脂としては、分子内に水酸基を有するアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリオレフィンポリオール等のポリオールが挙げられる。また、機能向上等の目的で、例えば、フルオロオレフィン共重合体(例えば、四フッ化エチレン−ビニルモノマー共重合体等)、フッ化ビニル共重合体を付加してもよい。
イソシアネート硬化剤としては、周知のものが挙げられるが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のイソシアヌレート3量体(市販品「タケネートD−170N(三井武田ケミカルズ社製)」、「スミジュール N3300(住化バイエルウレタン社製)」等)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のイソシアヌレート3量体(市販品「T1890(デグッサ社製)」)、HDIとトリレンジイソシアネート(TDI)との混合イソシアヌレート3量体(市販品「デスモジュールHL(住化バイエルウレタン社製)」、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられる。
ここで、イソシアネート基と反応し得る官能基を持つ樹脂(ポリオール)とイソシアネート硬化剤は、樹脂(ポリオール)中の水酸基(OH基)に対するイソシアネート基(NCO基)のモル比(NCO/OH、R値)が0.2以上1.5以下の範囲、好適には0.3以上1.3以下の範囲、より好適には、0.9以上1.1以下の範囲となるような配合比で混合することがよい。
表面樹脂層26Cには、反応抑制剤、金属触媒の他、界面活性剤、整泡剤、脱泡剤、難燃剤、可塑剤、顔料、染料、安定剤、制菌剤、充填剤など、物性制御のための添加剤を含んでいてもよい。
表面樹脂層26Cは、各成分を溶剤に分散させて塗布液を調製し、弾性層上に、この塗布液を付与し、乾燥、必要に応じて焼成(硬化)することにより形成される。
ここで、塗布液の調製には、導電剤(カーボンブラック)の分散性を高める点から、ジェットミル又はホモジナイザー等の衝突型分散機を利用することがよい。導電剤(カーボンブラック)の分散性を高めることで、表面樹脂層26Cの抵抗率の過剰な上昇を抑えつつ、表面樹脂層26C中の導電剤の含有量を高め、微小硬度が高められる。
表面樹脂層26Cの厚さは、例えば、5μm以上40μm以下がよく、望ましくは10μm以上30μm以下である。
−アスカーC硬度−
二次転写ロール26のアスカーC硬度は、60℃以上であるが、トナーの撒き散らし現象を抑制する点から、好ましくは70°以上、より好ましくは75°である。二次転写ロール26のアスカーC硬度の上限は、転写ニップ幅を確保するため、90°以下がよく、好ましくは85°以下である。
なお、トナーの撒き散らし現象を抑制する点から、二次転写ロール26と背面ロール24とのアスカーC硬度の差は、小さいことがよく、具体的には、硬度差が0以上20 以下がよく、好ましくは5以上10以下である。
ここで、アスカーC硬度は、ロール表面にアスカーC型硬度計(商品名「アスカーゴム硬度計C1L型(高分子計器社製)」)の測定針を押しあて、1000g荷重の条件で測定した値である。
−微小硬度−
二次転写ロール26の表面の微小硬度計による微小硬度は、1.5以上であるが、ロール表面の傷の発生を抑制する点から、好ましくは1.5以上、より好ましくは1.7以上である。二次転写ロール26の表面の微小硬度計による微小硬度の上限は、含有フィラーによる表面性悪化が懸念されることから、2.0以下がよい。
ここで、微小硬度計による微小硬度は、表面樹脂層の表面に対して、島津ダイナミック超微小硬度計DUH 201Sにて、稜線角度115°による三角錐圧子を用い、試験荷重0.2mgf(19.6mN)、負荷速度0.0284mN/secによる測定条件下での測定された値である。
−ヤング率−
二次転写ロール26の表面のヤング率は、100MPa以上350MPa以下であるが、ロール表面の割れの発生を抑制する点から、好ましくは100MPa以上300MPa以下、より好ましくは100MPa以上250MPa以下である。
ここで、ヤング率は、表面樹脂層の表面に対して、島津ダイナミック超微小硬度計DUH 201Sにて、稜線角度115°による三角錐圧子を用い、試験荷重0.2mgf(19.6mN)、負荷速度0.0284mN/secによる測定条件下で押込み率70%の除荷時のS−S曲線の傾きから求めた値である。
なお、微小硬度及びヤング率は、弾性層(基材ゴム)の影響を排除する目的で、アスカーC硬度90°に合わせた弾性層付きロール(基材ゴムロール)又はゴムシートを標準基材として塗装した表面樹脂層の表面に対して測定した値とする。
なお、これら特性は、弾性層26B及び表面樹脂層26Cの各成分(弾性材料、樹脂材料、導電剤の種類及び量)、及びその形成方法(焼成温度等)により調整される。
(背面ロール)
背面ロール24は、例えば、支持体24Aと、支持体24A上に設けられた弾性層24Bと、を有する。この支持体24A及び弾性層24Bとしては、二次転写ロール26の支持体26A及び弾性層26Bと同様の構成が挙げられる。
背面ロール24のアスカーC硬度は、60℃以上であるが、トナーの撒き散らし現象を抑制する点から、好ましくは60°以上、より好ましくは65°である。背面ロール24のアスカーC硬度の上限は、転写ニップ幅を確保するため、75°以下がよく、好ましくは70°以下である。
なお、以上説明した第1実施形態に係る転写ユニット101では、転写部材の一例としてロール部材(二次転写ロール26)を適用した形態を説明したが、これに限られず、転写部材はベルト部材であってもよい。この態様の場合、ベルト部材は、例えば、弾性層と表面樹脂層とを順次積層した二層構成の転写ベルトであってもよいし、基層と弾性層と表面樹脂層とを順次積層した三層構成の転写ベルトであってもよい。
[第2実施形態]
図2は、第2実施形態に係る転写ユニットを示す側面図である。
本実施形態に係る転写ユニット102は、一次転写部を構成する転写ユニットであり、例えば、図2に示すように、感光体(対向部材及び像保持体の一例)1と、感光体1に対向して配置される一次転写ロール5(転写部材の一例)と、を備える。
感光体1は、アスカーC硬度が60°以上である。感光体1は、無機感光体、有機感光体のいずれでもよい。なお、感光体1は、周知の構成であれば、基本的にアスカーC硬度は60°以上である。
一方、一次転写ロール5は、例えば、支持体5Aと、支持体5A上に設けられた弾性層5Bと、弾性層5B上に設けられた表面樹脂層5Cと、を有する。一次転写ロール5は、そのアスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である。なお、一次転写ロール5の支持体5A、弾性層4B及び表面樹脂層5Cは、第1実施形態で説明した二次転写ロール26の支持体26A、弾性層26B及び表面樹脂層26Cと同様の構成である。
本実施形態に係る転写ユニット102では、記録紙P(記録媒体の一例)が一次転写ロールに接触しつつ一次転写ロール5と感光体1との間を通過するとき、一次転写ロール5と感光体1との間に電界を付与して、記録紙Pに感光体1上に形成されたトナー像Tを転写する。
そして、本実施形態に係る転写ユニット102でも、第1実施形態と同様に、アスカーC硬度が60°以上と共に高硬度化した二次転写ロール26及び感光体1において、一次転写ロール5における微小硬度計による表面の硬度を1.5以上とし、且つ表面のヤング率を100MPa以上350MPa以下とすることにより、記録紙Pとの接触に起因する一次転写ロール5の表面の割れ及び傷の発生が共に抑制される。
なお、以上説明した第2実施形態に係る転写ユニット102でも、転写部材の一例としてロール部材(一次転写ロール5)を適用した形態を説明したが、これに限られず、転写部材はベルト部材であってもよい。この態様の場合、ベルト部材は、例えば、弾性層と表面樹脂層とを順次積層した二層構成の転写ベルトであってもよいし、基層と弾性層と表面樹脂層とを順次積層した三層構成の転写ベルトであってもよい。
[第3実施形態]
図3は、第3実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
第3実施形態に係る画像形成装置は、二次転写部として第1実施形態に係る転写ユニットを備える中間転写方式の装置である。
具体的には、第3実施形態に係る画像形成装置は、例えば、図3に示すように、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段の一例)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。
なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着されるプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写ベルト20(中間転写体の一例)が延びて設けられている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ローラ22及び中間転写ベルト20内面に接する背面ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、背面ロール24は、図示しないバネ等により駆動ローラ22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の外周面には、駆動ローラ22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーが供給される。
上述した第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、感光体1Y(像保持体の一例)を有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電装置2Y(例えば帯電ロール:現像手段の一例)、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置3(静電荷像形成手段の一例)、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置4Y(現像手段の一例)、現像したトナー像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール5Y(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置6Y(クリーニング手段の一例)が順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1のユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電装置2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800V程度の電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(20℃における体積抵抗率:1×10−6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂程度の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
このようにして感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによって可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー像が予め定められた一次転写部へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1Y上のトナー像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1のユニット10Yでは制御部に(図示せず)よって+10μA程度に制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーはクリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する背面ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール26(二次転写手段の一例)とから構成された二次転写部へと至る。
一方、記録紙P(記録媒体の一例)が供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが圧接されている隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが背面ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー像が記録紙P上に転写される。尚、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置28(定着手段の一例)における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー像が加熱され、色重ねしたトナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了する。
なお、第3実施形態に係る画像形成装置は、上記構成に限られず、第1実施形態に係る転写ユニットを備えていれば、周知の中間転写方式の画像形成装置が適用される。
[第4実施形態]
図4は、第4実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
第4実施形態に係る画像形成装置は、一次次転写部として第2実施形態に係る転写ユニットを備える直接転写方式の装置である。
具体的には、第4実施形態に係る画像形成装置は、例えば、図4に示すように、感光体1(像保持体の一例)を有している。感光体1の周囲には、感光体1の表面を予め定められた電位に帯電させる帯電装置2(例えば帯電ロール:現像手段の一例)、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Lよって露光して静電荷像を形成する露光装置3(静電荷像形成手段の一例)、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置4(現像手段の一例)、現像したトナー像を記録紙P(記録媒体の一例)上に転写する一次転写ロール5(一次転写手段の一例)、及び一次転写後に感光体1の表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置6(クリーニング手段の一例)が順に配置されている。
なお、一次転写ロール5は、感光体1に対向した位置に設けられている。更に、一次転写ロール5、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)が接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、一次転写ロール5に印加する転写バイアスを可変する。
以下、画像を形成する動作について説明する。
まず、帯電装置2によって感光体1の表面を帯電する電位に帯電する。次に、帯電した感光体1の表面に、図示しない制御部から送られてくる画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Lを出力する。レーザ光線3Lは、感光体1の表面の感光層に照射され、それにより、トナー印字パターンの静電荷像が感光体1の表面に形成される。
次に、感光体1が回転し、感光体1上に形成された静電荷像が現像装置4によって可視像(現像像)化される。具体的には、感光体1の表面に形成された静電荷像が現像装置4を通過していくことにより、感光体1表面上の除電された潜像部にトナーが静電的に付着し、静電潜像がトナーによって現像される。
次に、感光体1が回転し、形成されたトナー像が一次転写部へ搬送される。感光体1上のトナー像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5に一次転写バイアスが印加され、感光体1から一次転写ロール5に向う静電気力がトナー像に作用され、感光体1上のトナー像が記録紙P(記録媒体の一例)上に転写される。
なお、感光体1上に残留したトナーはクリーニング装置6で除去されて回収される。
この後、記録紙Pは定着装置28(定着手段の一例)における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー像が加熱され、トナー像が溶融されて、記録紙P上へ定着される。
トナー像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連の画像形成動作が終了する。
なお、第4実施形態に係る画像形成装置は、上記構成に限られず、第2実施形態に係る転写ユニットを備えていれば、周知の直接転写方式の画像形成装置が適用される。
ここで、全実施形態において、トナー像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。また、記録紙P以外にも、記録媒体として、OHPシート等を適用してもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
以下において「部」及び「%」は特に断りのない限り質量基準である。
[弾性層付きロールAの作製]
エチレンオキサイド基を含有することで、イオン伝導性に優れるエピクロルヒドリンゴム(ダイソー社製エピクロマーCG−102)60部とアクリロニトリル−ブタジエンゴム(日本ゼオン社製ニポールDN−219)30部、カーボンブラック(MA100:三菱化学(株)製)5部とを混合し、硫黄(鶴見化学工業社製200メッシュ)1部と、加硫促進剤(大内新興化学工業社製ノクセラ−M)1.5部と、を添加して、オープンロールで混練りして混合物を得た。次に、この混合物を直径28mmのSUS製シャフト(支持体)に巻き付けた。続いて、熱源としてSUS製シャフトを160℃に昇温し、巻き付けた混合物を2時間加硫発泡させ、SUS製シャフト上に弾性層を形成した。この弾性層の外周面を研磨して外径42mm(弾性層の厚さ7mm)に加工し、弾性層付きロールAを得た。
弾性層付きロールAの弾性層の表面に、アスカーC型硬度計(高分子計器社製)の測定針を押しあて1000g荷重の条件で測定したところ、アスカーC硬度は70°であった。
[転写ロールの作製]
(転写ロール(1)の作製)
硬化性樹脂「ゼッフルGK510(ダイキン工業社製)」100部と、カーボンブラック「スペシャルブラック4A(Degussa社製)」6部と、を酢酸ブチル(溶剤)に投入し、その液をジェットミル分散機「Geanus PY(ジーナス社製)」により、分散処理(圧力=200N/mm、衝突回数=5パス)して、樹脂液を得た。更に、ステンレス製20μmメッシュに通過させて、異物、カーボンブラック凝集物を取り除き、更に真空脱泡して最終的な樹脂液とした。
次に、樹脂液の硬化性樹脂100部に対して、硬化剤としてタケネートD−140N(三井化学社製)20部及びスミジュールN3300(住化バイエルウレタン社製)20部を樹脂液に混合し、表面樹脂層用の塗布液を調製した。
そして、弾性層付きロールAの表面に対して、得られた表面樹脂層用の塗布液をフローコート法により塗布し、140℃、20分間加熱して焼成し、厚み15μmの表面樹脂層を形成した。
以上の工程を経て、転写ロール(1)を作製した。
(転写ロール(2)〜(5)及び(C1)〜(C10)の作製)
表1に従って、表面樹脂層用の塗布液の組成(カーボンブラック(表中「CB」と表記)、硬化剤の種類及び量)を変更した以外は、転写ロール(1)と同様にして、転写ロール(2)〜(5)、(C1)〜(C10)を作製した。
但し、転写ロール(2)〜(5)、(C2)、(C6)、(C9)及び(C10)の作製では、転写ロール(1)と同様に、ジェットミル分散機により分散処理(表中「JetMill」と表記)を行って樹脂液を得たのに対して、転写ロール(C1)、(C3)〜(C5)及び(C7)〜(C8)の作製では、サンドミルにより4時間分散処理(表中「SGM」と表記)を行って、樹脂液を得た。
[実施例1〜5、比較例1〜10]
作製した各転写ロールと、その対向部材(以下「対向ロール」)として弾性層付きロールAと、を組み合わせ、転写ユニットとして、以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(物性評価)
作製した各転写ロールのアスカーC硬度、微小硬度計による微小硬度及びヤング率について、既述の方法に従って、測定した。但し、微小硬度及びヤング率の測定は、カーボンブラックの配合量を15部とした以外は弾性層付きロールAと同様に作製したアスカーC硬度が90°の測定用基準ロールの弾性層上に、各転写ロールの作製で使用した表面樹脂層用の塗布液を同様に塗装した表面樹脂層を測定サンプルとして行った。
(特性評価)
各転写ユニットの転写ロールと対向ロールとを荷重5kgで圧接した状態で、対向ロールの外周面に、軸方向両端部以外で、全周の半分となる領域に厚み130μmのポリエチレンテレフタレートシート(PETシート)を巻き付けた(図5参照)。なお、図5中、51は対向ロール、52は転写ロール、53はPETシートを示す。
そして、転写ユニットの各ロールを回転数168rpmで10時間回転駆動し、その後、転写ロールの表面の割れ及び傷の発生状況を目視にて観察を行った。評価基準は以下の通りである。
−割れの評価基準−
G1 :転写ロールの外周面に、割れは観察されなかった。
G2 :転写ロールの外周面に、小さな割れが、2個以下であった。
G3 :転写ロールの外周面に、小さな割れが、10個以下であった。
NG: 転写ロールの外周面に、軸方向に沿った割れがはっきりと観察された。
−傷の評価基準−
G1 :転写ロールの外周面に、傷は観察されなかった。
G2 :転写ロールの外周面に、周方向の小さな傷が2個以下であった。
G3 :転写ロールの外周面に、周方向の小さな傷が10個以下であった。
NG: 転写ロールの外周面に、周方向に沿った傷がはっきりと観察された。
Figure 0006048310
Figure 0006048310
上記結果から、本実施例は、比較例に比べ、転写ロールの表面の割れ及び傷の評価について共に良好な結果が得られたことがわかる。
以下、表中の略称等の詳細について示す。
−硬化性樹脂−
・GK510: 「ゼッフルGK510(ダイキン工業社製)」
−カーボンブラック(CB)−
・SB4A: 「スペシャルブラック4A(Degussa社製)」、平均粒径(カーボンブラック粒子を電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径)=25nm
・SB5: 「スペシャルブラック5(Degussa社製)」、平均粒径(カーボンブラック粒子を電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径)=20nm
・SB250: 「スペシャルブラック250(Degussa社製)」、平均粒径(カーボンブラック粒子を電子顕微鏡で観察して求めた算術平均径)=56nm
−硬化剤−
・D−140N: 「タケネートD−140N(三井化学社製)」
・N3300: 「スミジュールN3300(住化バイエルウレタン社製)」
・N3800: 「スミジュールN3800(住化バイエルウレタン社製)」
1、1Y、1M、1C、1K 感光体
2、2Y、2M、2C、2K 帯電ロール
3L、3Y、3M、3C、3K レーザ光線
3 露光装置
4、4Y、4M、4C、4K 現像装置
5、5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール
6、6Y、6M、6C、6K クリーニング装置
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト
22 駆動ロール
24 背面ロール
26 二次転写ロール
28 定着装置
30 中間転写体クリーニング装置

Claims (5)

  1. 弾性層と前記弾性層上に設けられた表面樹脂層とを有し、アスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である転写部材と、
    前記転写部材に対して対向して配置され、アスカーC硬度が60°以上の対向部材と、
    を備え、
    記録媒体が前記転写部材に接触しつつ前記転写部材と前記対向部材との間を通過するとき、前記転写部材と前記対向部材との間に電界を付与して、前記記録媒体にトナー像を転写する転写ユニット。
  2. 前記表面樹脂層が、イソシアネート基と反応し得る官能基を持つ樹脂と、イソシアネート硬化剤と、カーボンブラックと、を含む組成物の硬化膜で構成されている請求項1に記載の転写ユニット。
  3. 請求項1又は2に記載の転写ユニットを備える画像形成装置。
  4. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    トナーを含む静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー像として現像する現像手段と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像が転写される中間転写体と、
    前記像保持体の表面に形成された前記トナー像を前記中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、
    前記中間転写体の表面に転写された前記トナー像を記録媒体に二次転写する二次転写手段であって、前記中間転写体の外側に配置され、弾性層及び前記弾性層上に設けられた表面樹脂層を有し、アスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である転写部材と、前記中間転写体の内側に前記転写部材に対して対向して配置され、アスカーC硬度が60°以上の対向部材と、を有し、前記記録媒体が前記転写部材に接触しつつ前記転写部材と前記対向部材との間を通過するとき、前記転写部材と前記対向部材との間に電界を付与して、前記記録媒体に前記トナー像を二次転写する二次転写手段と、
    前記記録媒体に転写された前記トナー像を定着する定着手段と、
    を備えた画像形成装置。
  5. アスカーC硬度が60°以上の像保持体と、
    前記像保持体を帯電する帯電手段と、
    帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
    トナーを含む静電荷像現像剤により、前記像保持体上に形成された静電荷像をトナー像として現像する現像手段と、
    前記像保持体上に形成されたトナー像を記録媒体上に転写する転写手段であって、前記像保持体に対向して設けられ、弾性層及び前記弾性層上に設けられた表面樹脂層を有し、アスカーC硬度が60°以上であり、表面の微小硬度計による微小硬度が1.5以上であり、且つ表面のヤング率が100MPa以上350MPa以下である転写部材を有し、前記記録媒体が前記転写部材に接触しつつ前記転写部材と前記像保持体との間を通過するとき、前記転写部材と前記像保持体との間に電界を付与して、前記記録媒体に前記トナー像を転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
    を備える画像形成装置。
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