JP6044140B2 - 航空機エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

航空機エンジンの燃料供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6044140B2
JP6044140B2 JP2012152587A JP2012152587A JP6044140B2 JP 6044140 B2 JP6044140 B2 JP 6044140B2 JP 2012152587 A JP2012152587 A JP 2012152587A JP 2012152587 A JP2012152587 A JP 2012152587A JP 6044140 B2 JP6044140 B2 JP 6044140B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
engine
pump
fuel supply
fuselage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012152587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014015083A (ja
Inventor
典子 森岡
典子 森岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2012152587A priority Critical patent/JP6044140B2/ja
Publication of JP2014015083A publication Critical patent/JP2014015083A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6044140B2 publication Critical patent/JP6044140B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)

Description

本発明は、航空機のエンジンに対して燃料を供給する装置に関する。
航空機の推進装置として使用されるガスタービンエンジンにおいては、エンジンの燃料ポンプが機体の燃料タンクから吸引した燃料を昇圧し、さらに、燃料コントロール部が必要な流量、圧力に調整して、エンジンに燃料を供給する。エンジンの燃料ポンプは一般に、燃料コントロール部に高圧の燃料を供給するギアポンプと、ギアポンプ入口の燃料圧力を昇圧する低圧ポンプ(遠心ポンプ)によって構成される。現在の航空機では一般に、エンジンの動力が補機駆動用ギアボックスを介して燃料ポンプに伝達され、この動力によって燃料ポンプが回転される。したがって、燃料ポンプはエンジンの補機としてエンジン外周上に取り付けられる。これらのポンプ類や燃料コントロール部と配管等で、エンジン側の燃料システムが構成されている。
一方、燃料タンクは多くの場合、航空機の翼に設けられる。翼からエンジン側の燃料ポンプに必要な圧力で燃料を供給するには、低圧ポンプ(遠心ポンプ)の吸い込み性能の限界から来る供給圧不足を補うための燃料システムが機体側にも必要となる。機体側の燃料システムは、翼の燃料タンクの他に、一般的に胴体に搭載されるブーストポンプとその駆動源である電動モータ、さらに、燃料タンクとブーストポンプを接続する配管等で構成される。
ところで、エンジン側の燃料システムでは、燃料ポンプが補機駆動用ギアボックスを介してエンジン軸から入力される動力を駆動源としていることから、エンジンの回転数に依存して燃料ポンプの回転数が変化する。ギアポンプのような定容積型ポンプの場合は、ポンプが吐出する流量がエンジンの回転数によって決まるため、エンジンの燃焼器が必要とする燃料に対して余剰となる燃料が発生する。そこで、専用の電動モータにより燃料ポンプとしてのギアポンプを回転させる提案も行われている(例えば、特許文献1)。ギアポンプを電動モータにより回転させれば、エンジンの回転数に依存せずにギアポンプの回転数をコントロールすることができる。
米国特許第7540141号明細書
しかし、上述したように燃料ポンプとしてのギアポンプを専用の電動モータで回転させる場合であっても、ギアポンプ(燃料ポンプ)がエンジン側に設けられることに変わりはない。このため、低圧ポンプ(遠心ポンプ)の吸い込み性能の限界から来る供給圧不足を補う必要性は相変わらず残り、機体(例えば胴体)側にはやはりブーストポンプを設けなければならない。
このような背景から、エンジン側のギアポンプ(燃料ポンプ)を電動モータにより回転させる場合でも、機体側のブーストポンプを削減することは困難である。このように、エンジン側と機体側とにそれぞれポンプ(エンジン側の燃料ポンプ、機体側のブーストポンプ)をそれぞれ設けると、航空機の重量が増加して燃費等に影響を与え、また、燃料供給系の構造が複雑化してしまう。
本発明の目的は、全体での装置規模を縮減できる航空機エンジンの燃料供給装置を提供することにある。
本発明は、上述したエンジン側の燃料システムにおけるギアポンプの駆動源を電動モータとする提案に着目してなされたもので、上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置は、
航空機の胴体側でブーストした燃料タンクの燃料を、前記航空機の機体に取り付けたエンジンナセル内のエンジンに、遠心ポンプ及びギアポンプで昇圧して供給する航空機エンジンの燃料供給装置において、
前記遠心ポンプ及び前記ギアポンプが前記胴体側に配置されて、前記燃料タンクの燃料のブーストが前記遠心ポンプによって行われると共に、前記遠心ポンプ及び前記ギアポンプが前記胴体側の電動モータにより回転駆動される、
ことを特徴とする。
請求項1に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置によれば、ギアポンプと遠心ポンプを電動モータにより回転駆動させることとしたので、エンジン側の補機駆動用ギアボックスに搭載する必要がなく、胴体側ユニットとして胴体に配置することができる。これにより、遠心ポンプとギアポンプをエンジンによる振動の影響を多く受けるエンジン外周上でなく、振動の影響が少ない胴体に配置することができる。このため、燃料供給装置としての耐久性を高めることができる。加えて、耐震補強部材の削減により機体重量の軽量化も図ることができる。
また、エンジンによりギアポンプを回転駆動させるよりも、それらの回転数をエンジンの回転数に依存せずにコントロールすることができ、さらに、燃料供給系の全体構成を簡略化することができる。即ち、従来のように、機体側にブースト系の昇圧手段を、エンジン側に低圧系(遠心ポンプ)及び高圧系(ギアポンプ)の昇圧手段を、それぞれ配置する必要をなくし、昇圧手段の構成を簡略化して装置規模を縮減し、重量の低減と信頼性の向上とを図ることができる。
また、請求項2に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置は、請求項1に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置において、前記燃料タンクと、前記遠心ポンプ、前記ギアポンプ及び前記電動モータの胴体側ユニットとが、複数の前記エンジンに対応して複数組設けられており、各組の前記胴体側ユニットには、前記遠心ポンプによるブースト後の燃料の供給先を他の前記胴体側ユニットの前記ギアポンプとの間で切り替え、又は、前記ギアポンプによる昇圧後の燃料の供給先を他の前記胴体側ユニットに対応する前記エンジンとの間で切り替える供給先切替手段がそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置によれば、請求項1に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置において、複数存在する胴体側ユニットの1つが故障した場合や、複数存在するエンジンの1つが故障した場合に、特定の燃料タンクの燃料が集中的に消費されるのを回避する燃料供給経路を、過度に構成を煩雑化させることなく確保することができる。
さらに、請求項3に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置は、請求項2に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置において、予備の前記胴体側ユニットがさらに少なくとも1組設けられており、該予備の胴体側ユニットは、燃料の供給元を前記各燃料タンクのいずれかに選択的に切り替える供給元切替手段をさらに有していて、前記予備の胴体側ユニットの前記供給先切替手段は、前記ギアポンプによる昇圧後の燃料の供給先を、前記各組の前記胴体側ユニットにそれぞれ対応する各エンジンの間で切り替えることを特徴とする。
請求項3に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置によれば、請求項2に記載した本発明の航空機エンジンの燃料供給装置において、複数存在する胴体側ユニットの1つが故障した場合に、故障した胴体側ユニットが燃料供給を受けていた燃料タンクの燃料を予備の胴体側ユニットで昇圧して、故障した胴体側ユニットに代わって対応するエンジンに引き続き供給する経路を、過度に構成を煩雑化させることなく確保することができる。
本発明によれば、航空機エンジンの燃料供給装置の全体での装置規模を縮減することができる。
本発明の第1実施形態に係る航空機エンジンの燃料供給装置を示す説明図である。 本発明の第2実施形態に係る航空機エンジンの燃料供給装置を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係る航空機エンジンの燃料供給装置を示す説明図である。 一般的な航空機エンジンの燃料供給装置を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔第1実施形態〕
図1の説明図に示す第1実施形態の燃料供給装置1(航空機エンジンの燃料供給装置に相当)は、航空機Aの左右の翼10a,10bにパイロン(図示せず)を介して連結したエンジンナセル20a,20b内のガスタービンエンジン(以下、「エンジン」と略記する。)21a,21bに燃料を供給するものである。そして、燃料供給装置1は、左右の各エンジン21a,21bに対応する燃料タンク11a,11bと左右の胴体側ユニット30a,30bを有している。
左右の燃料タンク11a,11bは、左右の各翼10a,10bにそれぞれ設けられている。左右の各胴体側ユニット30a,30bは、翼10a,10bの付け根に近い胴体30に設けられた低圧ポンプ31a,31b、ギアポンプ32a,32b、及び、電動モータ33a,33bを有している。
低圧ポンプ31a,31b(請求項中の遠心ポンプに相当)及びギアポンプ32a,32bは、電動モータ33a,33bによってそれぞれ回転駆動される。低圧ポンプ31a,31bは、燃料タンク11a,11bの燃料をブーストし、ギアポンプ32a,32bは、ブーストされた燃料を昇圧して対応する左右のエンジン21a,21bにそれぞれ供給する。
低圧ポンプ31aには、ギアポンプ32aへの配管34aと共にギアポンプ32bへの配管35aが接続されており、低圧ポンプ31bにも、ギアポンプ32bへの配管34bと共にギアポンプ32aへの配管35bが接続されている。ギアポンプ32aへの配管34a及び配管35bと、ギアポンプ32bへの配管34b及び配管35aは、それぞれ合流している。配管35a,35bにはクロスフィード弁(開閉弁)36b,36aが介設されている。
ギアポンプ32a及びエンジン21aを接続する配管37aと、ギアポンプ32b及びエンジン21bを接続する配管37bには、遮断弁38a,38bがそれぞれ介設されている。
以上のように構成された第1実施形態の燃料供給装置1では、通常時は、クロスフィード弁36a,36bが閉弁され、遮断弁38a,38bが開弁される。そして、燃料タンク11aの燃料が低圧ポンプ31aでブーストされ、さらに、配管34aを介してギアポンプ32aに供給された燃料が昇圧されて、左エンジン21aに供給される。
同様に、燃料タンク11bの燃料が低圧ポンプ31bでブーストされ、さらに、配管34bを介してギアポンプ32bに供給された燃料が昇圧されて、右エンジン21bに供給される。
なお、右エンジン21bが故障し左エンジン21aのみが稼働される場合は、左翼10aの燃料タンク11aの燃料だけが消費されて重量バランスが崩れないように、クロスフィード弁36aが開弁されて、右翼10bの燃料タンク11bの燃料も低圧ポンプ31bによるブースト後に配管35aを介してギアポンプ32aに供給される。
同様に、左エンジン21aが故障し右エンジン21bのみが稼働される場合は、右翼10bの燃料タンク11bの燃料だけが消費されて重量バランスが崩れないように、クロスフィード弁36bが開弁されて、左翼10aの燃料タンク11aの燃料も低圧ポンプ31aによるブースト後に配管35aを介してギアポンプ32bに供給される。
上述した第1実施形態の燃料供給装置1では、配管35a,34b及びクロスフィード弁(開閉弁)36a,36bが、請求項中の、低圧ポンプによるブースト後の燃料の供給先を他の胴体側ユニットのギアポンプとの間で切り替える供給先切替手段を構成している。
〔第2実施形態〕
図2の説明図に示す第2実施形態の燃料供給装置1a(航空機エンジンの燃料供給装置に相当)は、第1実施形態の燃料供給装置1の配管35a,35b及びクロスフィード弁(開閉弁)36a,36bを省略している。
その代わりに、第2実施形態の燃料供給装置1aは、ギアポンプ32a,32bと遮断弁38a,38bとの間で 配管37a,37bどうしを配管39で接続し、また、遮断弁38a,38bとエンジン21a,21bとの間で配管37a,37bどうしを配管40で接続している。さらに、配管39,40を配管41で接続し、かつ、配管39,41の接続部分にクロスフィード弁(三方弁)42を設けている。
以上のように構成された第2実施形態の燃料供給装置1aでは、通常時は、クロスフィード弁42により配管39,40,41が相互に遮断され、遮断弁38a,38bが開弁される。そして、燃料タンク11aの燃料が低圧ポンプ31aでブーストされ、さらに、配管34aを介してギアポンプ32aに供給された燃料が昇圧されて、左エンジン21aに供給される。
同様に、燃料タンク11bの燃料が低圧ポンプ31bでブーストされ、さらに、配管34bを介してギアポンプ32bに供給された燃料が昇圧されて、右エンジン21bに供給される。
なお、右エンジン21bが故障し左エンジン21aのみが稼働される場合は、左翼10aの燃料タンク11aの燃料だけが消費されて重量バランスが崩れないように、周期的に、クロスフィード弁42により配管39が開弁されると共に、遮断弁38bが閉弁されて、右翼10bの燃料タンク11bの燃料が低圧ポンプ31b、ギアポンプ32b、配管39及び遮断弁38a(開弁)を介して左エンジン21aに供給される。
同様に、左エンジン21aが故障し右エンジン21bのみが稼働される場合は、右翼10bの燃料タンク11bの燃料だけが消費されて重量バランスが崩れないように、周期的に、クロスフィード弁42により配管39が開弁されると共に、遮断弁38aが閉弁されて、左翼10aの燃料タンク11aの燃料が低圧ポンプ31a、ギアポンプ32a、配管39及び遮断弁38b(開弁)を介して右エンジン21bに供給される。
また、左の胴体側ユニット30aの低圧ポンプ31aやギアポンプ32aが故障した場合は、クロスフィード弁42により配管39の配管37b側と配管41が連通されて、右の胴体側ユニット30bでブースト及び昇圧された燃料が、ギアポンプ32bから、右エンジン21bと並行して、配管39及び遮断弁38a(開弁)を介して左エンジン21aにも供給される。
同様に、右の胴体側ユニット30bの低圧ポンプ31bやギアポンプ32aが故障した場合は、クロスフィード弁42により配管39の配管37a側と配管41が連通されて、左の胴体側ユニット30aでブースト及び昇圧された燃料が、ギアポンプ32aから、左エンジン21aと並行して、配管39及び遮断弁38b(開弁)を介して右エンジン21bにも供給される。
上述した第2実施形態の燃料供給装置1aでは、遮断弁38a,38b、配管39,40,41及びクロスフィード弁(開閉弁)42が、請求項中の、ギアポンプによる昇圧後の燃料の供給先を他の機体側ユニットに対応するエンジンとの間で切り替える供給先切替手段を構成している。
〔第3実施形態〕
図3の説明図に示す第3実施形態の燃料供給装置1b(航空機エンジンの燃料供給装置に相当)は、第2実施形態の燃料供給装置1aに対して、予備の胴体側ユニット30cを追加している。
予備の胴体側ユニット30cは、胴体30に設けられた低圧ポンプ31c(請求項中の遠心ポンプに相当)、ギアポンプ32c、及び、電動モータ33cを有している。ギアポンプ32cは、クロスフィード弁(三方弁)43により、燃料の供給元を左右の燃料タンク11a,11bのどちらかに切り替えることができる。また、ギアポンプ32cで昇圧した燃料は、クロスフィード弁(三方弁)44により、配管37a,37bにおける配管39の接続点と遮断弁38a,38bとの間のどちらかに切り替えることができる。
以上のように構成された第3実施形態の燃料供給装置1bでは、通常時や左右のどちらか一方のエンジン21a,21bの故障時は、第2実施形態の燃料供給装置1aと同様にして燃料供給が行われ、予備の胴体側ユニット30cは使用されない。
また、左の胴体側ユニット30aの低圧ポンプ31aやギアポンプ32aが故障した場合は、クロスフィード弁43により左翼10aの燃料タンク11aが予備の胴体側ユニット30cの低圧ポンプ31cに接続されると共に、クロスフィード弁44によりギアポンプ32cが配管37aに接続される。そして、予備の胴体側ユニット30cでブースト及び昇圧された燃料が、ギアポンプ32cからクロスフィード弁44、配管37a及び遮断弁38a(開弁)を介して左エンジン21aに供給される。
同様に、右の胴体側ユニット30bの低圧ポンプ31bやギアポンプ32aが故障した場合は、クロスフィード弁43により右翼10bの燃料タンク11bが予備の胴体側ユニット30cの低圧ポンプ31cに接続されると共に、クロスフィード弁44によりギアポンプ32cが配管37bに接続される。そして、予備の胴体側ユニット30cでブースト及び昇圧された燃料が、ギアポンプ32cからクロスフィード弁44、配管37b及び遮断弁38b(開弁)を介して右エンジン21bに供給される。
以上に説明した第1乃至第3実施形態の燃料供給装置1,1a,1bでは、ギアポンプ32a,32bを、低圧ポンプ31a,31bと共通の電動モータ33a,33bにより回転駆動させることとしたので、胴体側ユニット30a,30bとして胴体30に配置することができる。
これにより、低圧ポンプ31a,31bとギアポンプ32a,32bを、エンジン21a,21bによる振動の影響を多く受けるエンジン外周上でなく振動の影響が少ない胴体30に配置することができる。このため、燃料供給装置1,1a,1bとしての耐久性を高めることができる。加えて、耐震補強部材の削減により機体重量の軽量化も図ることができる。
また、エンジン21a,21bによりギアポンプ32a,32bを回転駆動させるよりも、それらの回転数をエンジン21a,21bの回転数に依存せずにコントロールすることができる。
さらに、エンジン21a,21bによりギアポンプ32a,32bを回転駆動させるよりも、燃料供給系の全体構成を簡略化することができる。
即ち、図4の説明図に示す一般的な燃料供給装置1cのように、低圧ポンプ51a,51bとギアポンプ52a,52bをエンジン外周上に設けて、エンジン21a,21bにより補機駆動用ギアボックス53a,53bを介してギアポンプ52a,52bを回転駆動させる場合は、胴体30側に別途、ブーストポンプ61a,61bとその回転駆動源としての電動モータ62a,62bを設ける必要がある。
また、ギアポンプ52a,52bの回転数がエンジン21a,21bの回転数に依存することから、余剰の燃料をギアポンプ52a,52bの手前に還流させる燃料コントロール部(計量部)54a,54bをエンジン外周上に設ける必要がある。さらに、遮断弁55a,55bもエンジン外周上に設ける必要がある。
したがって、翼10a,10bや胴体30側とエンジン外周上との双方に、燃料を昇圧供給する燃料ユニットをそれぞれ設けなければならず、燃料供給装置の全体として大型化、重量化してしまう。また、エンジン外周上の低圧ポンプ51a,51bとは別に、エンジン側への供給圧を確保するため、胴体30側にブーストポンプ61a,61bが必要となり、ポンプ系の重複も発生してしまう。
このような問題を、第1乃至第3実施形態の燃料供給装置1,1a,1bによれば、いずれも解消することができる。
また、第1乃至第3実施形態の燃料供給装置1,1a,1bによれば、左右のエンジン21a,21bのどちらかが故障した場合に、左右のどちらか一方の燃料タンク11a,11bの燃料が集中的に消費されるのを回避する燃料供給経路を、過度に構成を煩雑化させることなく確保することができる。
さらに、第2及び第3実施形態の燃料供給装置1a,1bによれば、左右の胴体側ユニット30a,30bのどちらかが故障した場合にも、左右のどちらか一方の燃料タンク11a,11bの燃料が集中的に消費されるのを回避する燃料供給経路を、過度に構成を煩雑化させることなく確保することができる。
また、第3実施形態の燃料供給装置1bによれば、左右の胴体側ユニット30a,30bのどちらかが故障した場合に、故障した胴体側ユニット30a,30bが燃料供給を受けていた燃料タンク11a,11bの燃料を予備の機体側ユニット30cで昇圧して、故障した胴体側ユニット30a,30bに代わって対応するエンジン21a,21bに引き続き供給する経路を、過度に構成を煩雑化させることなく確保することができる。なお、追加する予備の胴体側ユニット30cは1組でなく複数組であってもよい。
上述した第1乃至第3実施形態では、双発機を例に取り、左右の翼10a,10bのエンジン21a,21bに対する燃料供給装置1,1a,1bについて説明したが、本発明は、尾翼等の翼以外の部分にエンジンを配置した航空機にも適用可能である。その場合、胴体側ユニットの低圧ポンプ、ギアポンプ、電動モータは、尾翼に近い胴体部分に配置してもよい。即ち、胴体側ユニットは、燃料供給対象のエンジンの取付位置に応じてそれに近い胴体部分に配置することができる。
また、本発明は、軍用機であるか民間機であるかや、旅客機であるか貨物機であるかに関係なく、推進装置としてのエンジンに燃料を供給する航空機に広く適用可能である。
1,1a,1b,1c 燃料供給装置
10a 左翼
10b 右翼
11a,11b 燃料タンク
20a,20b エンジンナセル
21a 左エンジン
21b 右エンジン
30 胴体
30a,30b,30c 胴体側ユニット
31a,31b,31c,51a,51b 低圧ポンプ(遠心ポンプ)
32a,32b,32c,52a,52b ギアポンプ
33a,33b,33c,62a,62b 電動モータ
34a,34b,35a,35b,37a,37b,39,40,41 配管
36a,36b,42,43,44 クロスフィード弁
38a,38b,55a,55b 遮断弁
53a,53b 補機駆動用ギアボックス
54a,54b 燃料コントロール部(計量部)
61a,61b ブーストポンプ
A 航空機

Claims (3)

  1. 航空機の胴体側でブーストした燃料タンクの燃料を、前記航空機の機体に取り付けたエンジンナセル内のエンジンに、遠心ポンプ及びギアポンプで昇圧して供給する航空機エンジンの燃料供給装置において、
    前記遠心ポンプ及び前記ギアポンプが前記胴体側に配置されて、前記燃料タンクの燃料のブーストが前記遠心ポンプによって行われると共に、前記遠心ポンプ及び前記ギアポンプが前記胴体側の電動モータにより回転駆動される、
    ことを特徴とする航空機エンジンの燃料供給装置。
  2. 前記燃料タンクと、前記遠心ポンプ、前記ギアポンプ及び前記電動モータの胴体側ユニットとが、複数の前記エンジンに対応して複数組設けられており、各組の前記胴体側ユニットには、前記遠心ポンプによるブースト後の燃料の供給先を他の前記胴体側ユニットの前記ギアポンプとの間で切り替え、又は、前記ギアポンプによる昇圧後の燃料の供給先を他の前記胴体側ユニットに対応する前記エンジンとの間で切り替える供給先切替手段がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の航空機エンジンの燃料供給装置。
  3. 予備の前記胴体側ユニットがさらに少なくとも1組設けられており、該予備の胴体側ユニットは、燃料の供給元を前記各燃料タンクのいずれかに選択的に切り替える供給元切替手段をさらに有していて、前記予備の胴体側ユニットの前記供給先切替手段は、前記ギアポンプによる昇圧後の燃料の供給先を、前記各組の前記胴体側ユニットにそれぞれ対応する各エンジンの間で切り替えることを特徴とする請求項2記載の航空機エンジンの燃料供給装置。
JP2012152587A 2012-07-06 2012-07-06 航空機エンジンの燃料供給装置 Active JP6044140B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012152587A JP6044140B2 (ja) 2012-07-06 2012-07-06 航空機エンジンの燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012152587A JP6044140B2 (ja) 2012-07-06 2012-07-06 航空機エンジンの燃料供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014015083A JP2014015083A (ja) 2014-01-30
JP6044140B2 true JP6044140B2 (ja) 2016-12-14

Family

ID=50110186

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012152587A Active JP6044140B2 (ja) 2012-07-06 2012-07-06 航空機エンジンの燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6044140B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021039902A1 (ja) * 2019-08-30 2021-03-04 川崎重工業株式会社 ガスタービンエンジン
CN113148195B (zh) * 2021-04-26 2022-12-02 浙江万丰飞机制造有限公司 一种航煤固定翼通用飞机油箱

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3627239A (en) * 1970-04-20 1971-12-14 Gen Electric Aircraft engine fuel system
US4075833A (en) * 1976-01-02 1978-02-28 General Electric Company Variable area inlet for a gas turbine engine
US4441156A (en) * 1981-01-21 1984-04-03 Teledyne Industries, Inc. Integrated fuel management system
US4607486A (en) * 1983-12-02 1986-08-26 United Technologies Corporation Centrifugal main fuel pump
JP4021211B2 (ja) * 2002-02-04 2007-12-12 本田技研工業株式会社 飛行機の燃料供給装置
US7540141B2 (en) * 2005-12-13 2009-06-02 Hamilton Sundstrand Corporation Smart fuel control system
CA2628001C (en) * 2006-10-20 2011-05-31 The Boeing Company Fuel balancing system
US8226040B2 (en) * 2008-08-25 2012-07-24 Embraer S.A. Continuous fuel management system for automatic control of aircraft center of gravity
JP2009067387A (ja) * 2008-11-27 2009-04-02 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 移動体の脚揚降システムとステアリングシステム。

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014015083A (ja) 2014-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11597504B2 (en) Architecture for a propulsion system of a helicopter including a hybrid turboshaft engine and a system for reactivating said hybrid turboshaft engine
US9764848B1 (en) Propulsion system for an aircraft
CN103906910B (zh) 具有可变总压力比的燃气涡轮发动机
US8127548B2 (en) Hybrid electrical/mechanical turbine engine fuel supply system
EP2267288B1 (en) Gas turbine engine and method of starting the same
US7895819B2 (en) Assistance and emergency backup for the electrical drive of a fuel pump in a turbine engine
US9511872B2 (en) Power plant, an application of such a power plant and a method of operating such a power plant
US20130139518A1 (en) Multiple turboshaft engine control method and system for helicopters
JP6131785B2 (ja) 航空機エンジンの燃料供給装置
JP6710242B2 (ja) 航空機用の推進システム
EP2796688B1 (en) System for controlling two positive displacement pumps
US20100126136A1 (en) Electric power generating turbine engine fuel supply system
US9657643B2 (en) Energy efficient pump system
EP2407660B1 (en) Auxiliary hydraulic power generation system
US11015476B2 (en) Electrical energy generating system
JP6044140B2 (ja) 航空機エンジンの燃料供給装置
US9982758B2 (en) Transmission assembly for an aircraft and a helicopter
US20200307813A1 (en) Electric power system for powerplants of a multi-engine aircraft
US11988159B2 (en) Electric machine power assist of turbine engine during idle operation
US20220396365A1 (en) Hybrid electric engine power distribution
US12006051B2 (en) Electrical power system for a vehicle
CA3072944A1 (en) Electric power system for powerplants of a multi-engine aircraft

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150527

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160405

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161031

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6044140

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250