JP6041360B2 - 抗菌性光線力学療法のための、糖−置換ジヒドロキシ−クロリン及びβ−官能化クロリン - Google Patents

抗菌性光線力学療法のための、糖−置換ジヒドロキシ−クロリン及びβ−官能化クロリン Download PDF

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関連する例の情報
本願は、本明細書中に参照により組み込まれる、Daniel Aicher、Volker Albrecht、Burkhard Gitter、Christian B.W.Stark及びArno Wieheによる2010年7月22日出願の題名「Glyco−substituted Dihydroxy−Chlorins and beta−functionalized Chlorins for Anti−Microbial Photodynamic Therapy」の米国特許仮出願第61/366,718号の利益及び優先権を主張する。
本発明は、全般的には光線力学療法及び、より具体的には、ヒト及び動物における微生物感染性疾患の治療及び予防のための、光線感作物質としての、糖−置換ジヒドロキシクロリン又は糖−置換β−官能化クロリン誘導体の使用に関する。
技術水準
光線力学療法(PDT)は、様々な医学的応用での使用について現在探索されている、最も期待される新しい技術の1つであり、特に、腫瘍の破壊に対してよく認識されている治療である。光線力学療法は、その所望の医学的効果を達成するために光及び光線感作物質(色素)を使用する。
抗菌性光線力学療法は非常に期待されており、耐性株に対してさえ細菌感染を改善するための比較的新しい方法である。幸運にも、光線力学的破壊に対する耐性を細菌が獲得したという報告はなく、「殺菌種」は酸素なので耐性は生じにくいと思われる。光線感作物質で処理された細菌細胞は、光照射により良好に死滅させられることが示された。細菌と悪性細胞との間には明確な相違があるゆえに、抗菌性PDTのためには異なる作用様式を有する光線感作物質が必要であった。
光線感作物質の有効性は、細菌細胞壁に強く依存するが、これは細菌細胞壁が増感物質浸透に対して限定要素になるからである。グラム陽性細胞がPDTにより十分に死滅させられ得る一方で、グラム陰性細胞は死滅しにくい。
抗菌PDTの使用に対する主要な問題は、血液成分の妨害作用であり、血液成分が存在すると光線感作物質の活性が低下する。血清又は血液が添加されると、PBS緩衝液中での高い殺菌性光線力学的活性が顕著に低下し得る。
光線感作物質の特異性及び細菌感染に対するPDTの有効性を向上させるための期待されるアプローチの1つは、標的細胞表面上の受容体に特異的に結合するリガンド−ベクターと光線感作物質を複合化させることである。先行技術において、効果的に病原体又は感染細胞を標的とするために、様々な方法が使用されてきた。
Hasanらによる米国特許第6,977,075号は、抗生物質及びPDTを用いて細胞内病原体を死滅させる方法を開示する。細胞内病原体は、複合化光線感作物質を用いて標的化される。使用される標的化部分は、マクロファージを標的とするか又は病原体と相互作用する、分子又は巨大分子構造である。グラム陰性細菌に対する及び複雑な環境での複合物の有効性は開示されていない。
Bommerらによる米国特許第6,573,258号は、大幅に低い濃度で及び大幅に短い放射時間で与えられる場合に、グラム陽性及びグラム陰性細菌の両方を効果的に標的とし得る陽イオン性ポルフィリンを記載する。新規ポルフィリンは、6から22個の炭素長の少なくとも1本の炭化水素鎖からなる1つの疎水性テールを有する。細菌標的化は、炭素鎖長に依存し、あまり有効ではない。
Hasanらによる米国特許第6,462,070号は、微生物が感染した口腔の疾病を治療するためにヒスタチン標的化部分に連結されるポリリジンに複合化された光線感作物質を開示する。これらの物質は、唾液、血液などの体液の存在下での作用が困難である。
米国特許第5,466,681号は、病原性微生物による感染性疾患の治療に有用な様々な複合物を記載する。この複合物は、微生物に選択的に結合することができる、微生物受容体−炭水化物ベクターにカップリングされた少なくとも1種の薬剤を含む。この特許は、微生物受容体にカップリングする、抗感染性である少なくとも1種の薬剤を含む複合物を開示する。抗生物質、合成薬及びステロイドなどの薬剤に言及している。光線感作物質はそれ自体病原菌と相互作用しないので、これらは、この特許に記載のように薬剤とみなされず、そこでは開示されなかった。
他の期待されるアプローチは、ポルフィリン及び炭水化物の複合物に関する。刊行物:「Nitroglycosylated meso−arylporphyrins as Photoinhibitors of Gram positive Bacteria」,V.Sol,P.Branland,R.Granet,C.Kaldapa,B.Verneuil,P.Krausz,Bioorg.Med.Chem.Lett.1998,8,3007−3010は、グラム陽性細菌に対するグリコシル化ニトロアリール−置換ポルフィリンの光線力学的活性を記載しているが、グラム陰性細菌に対しては効果がなく、複雑な環境での効果は記載されていない。さらに、この複合物が示すのは、ニトロ−基が分子中に存在する場合の光線力学的活性のみである。
本発明において示される場合、クロリンは、β−位の芳香族系の1個の二重結合が欠けているポルフィリン誘導体である。現在の多くの光線感作物質は、スペクトルの赤色領域で吸収性が低いので十分に有効ではない。クロリンは、組織への光のより深い浸透を可能にする、電磁気スペクトルの赤色及び近赤外領域で強力な吸収性を保持するという長所を有する。MacAlpineらによる米国特許第7,022,843B1号は、光線感作物質として様々なβ,β’−ジヒドロキシメソ置換クロリンを開示するが、細菌性感染性疾患の治療に対する指針は与えていない。反対に、Wieheらによる国際公開第WO2010/033678号は、ウイルス又は感染性疾患を含む、診断及びPDT適用のための非対称メソ置換ポルフィリン及びクロリンを開示しているが、複雑な媒体中でのグラム陽性及びグラム陰性細菌の両者に対するそれらの有効性は明確に告げられていない。
依然として、積極的にグラム陽性及びグラム陰性細菌の両方を標的とすることができる分子複合物を開発することは、喫緊の要事である。また、これらは、有害微生物からの患者の防御を促進するために患者に対して直接使用するため、一般的には血液及び他の体液が存在するインビボ条件下で作用する必要がある。
目的及び発明の概要
本発明の目的は、感染性疾患を引き起こす病原性微生物を標的とするために生物学的に活性のある複合物を提供することである。
本発明の別の目的は、血液、血清及び唾液などの複雑な環境における細菌(グラム陽性及びグラム陰性の両方)の不活性化/減少のための光線力学的方法を開発することである。
本発明のまた別の目的は、抗菌性光線力学療法における適用に対して、ジヒドロキシクロリン−糖−複合物を使用することである。
本発明のさらに別の目的は、抗菌性光線力学療法における適用に対して、β−官能化クロリン誘導体及び炭水化物の化学的に安定な複合物を使用することである。
本発明のさらなる目的は、糖−置換クロリン誘導体を調製し、精製するための方法を提供することである。
簡潔に述べると、本発明は、ヒト及び動物において病原性微生物により引き起こされる感染性疾患の治療及び予防のための抗菌性分子複合物を提供する。これらの複合物に対する重要な点は、ジヒドロキシクロリン又はβ−官能化クロリンを炭水化物部分に連結させることである。本発明は、耐性株を含むグラム陽性及びグラム陰性細菌により引き起こされる細菌感染を改善することにおいて非常に効果的に作用する。意義深いことに、これらは、患者の身体に存在する血液、血清及び他の体液を含む複雑な環境でも有効である。ヒト及び動物において病原性微生物を制御するための使用方法も提供される。
次の記載を付属の図面と組み合わせて読むことにより、本発明の上記及び他の目的、特性及び長所が明らかになろう。
図1は、5,10,15−トリス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。 図2は、5,10,15−トリス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。 図3は、5,10,15−トリス−(3−β−D−ガラクトシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。 図4は、5,10,15−トリス−(3−α−D−マンノシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。 図5は、5,10,15−トリス−(3−β−D−ラクトシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。 図6は、5,10,15,20−テトラキス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−7,8−ジヒドロキシ−7,8−クロリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。 図7は、5,10,15,20−テトラキス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−7,8−ジヒドロキシ−7,8−ビス−(トリフルオロメチル)−7,8−クロリンを用いた光線力学的不活性化の、ある実施態様を示す。
本発明において、複雑な環境における細菌の不活性化/減少のための光線力学的方法が開示される。血清血漿又は血液のようなインビボで存在する複雑な媒体中で細菌感染を首尾よく改善することは、先行技術でみられるように最も困難なゴールの1つであることを示している。本明細書中で、様々な感染性疾患を治療し、また実際の患者に対してインビボで通常見られる複雑な媒体中で光破壊を誘導するための複合化光線感作物質を用いて、病原性微生物を標的とするために、抗菌性光線力学療法が使用される。本明細書中で開示される分子複合物の主要な長所の1つは、耐性株を含むグラム陽性及びグラム陰性細菌の両方を標的とするそれらの能力である。本分子複合物は、炭水化物部分と連結される光線感作物質を含む。予想外に、ジヒドロキシクロリン及びβ−官能化クロリン誘導体の存在が複合物活性における重要な要素であることが分かった。図1で示されるように、ポルフィリン及び炭水化物部分の複合物は、高濃度の場合のみ、細菌の顕著な光線力学的不活性化を示す。
微生物に対する特異性を改善するために、本明細書中で開示される炭水化物の複合物を使用する。複合物の標的化部分の選択性により、光線感作物質の標的化効果を向上させ、投与量及び望ましくない副作用の可能性を低下させ得る。
さらに、本発明の複合化光線感作物質は、先行技術の生物学的活性化合物の有効性を強化し、電磁気スペクトルの赤色及び近赤外領域の長波長での吸収性がより高いため、浸透をより深める。
さらに、本発明により提供される複合物は、それらが容易に製造されるという長所を有する。化学的に安定なポルフィリン又はβ−官能化−クロリン誘導体から出発して、グリコシル供与体としてトリクロロアセトイミダートを使用することによってグリコシル化が達成され得る。
好ましい実施態様において、実際の患者の複雑な環境において病原性微生物を排除/減少/破壊するための炭水化物及びジヒドロキシクロリン複合化合物は、一般式:
Figure 0006041360
(式中、B及びCは:
Figure 0006041360
から選択され、
Rは、1以上の炭水化物基を含む置換基である。)を有する。
別の実施態様において、微生物を排除するための炭水化物及びジヒドロキシクロリンの複合物は、式1又は2:
Figure 0006041360
に基づく。この実施態様において、Rは、1以上の炭水化物基を含む置換基であり;R1は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル又はフルオロアルキル基、フェニル環又は、フェニル環のオルト、メタもしくはパラ位に1以上の置換基Xを有するフェニル環である。この置換基Xは、OH、−COOH、−NH2、−CF3、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH及び−CO−Z−NH2であり、この置換基Yは、n=1−30である(CH2CH2O)n部分を含有するポリエチレングリコール残基であり、この置換基Zは、ペプチド又はオリゴペプチドである。
別の実施態様において、微生物を排除するための炭水化物及びジヒドロキシクロリンの複合物は、式3:
Figure 0006041360
に基づく。この式中、Rは、1以上の炭水化物基を含む置換基であり;R1は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル、アルケニル、アルキニル又はフルオロアルキル基、フェニル環又は1以上の置換基Xを有するフェニル環である。フェニル環の置換基Xは、このフェニル環のオルト、メタもしくはパラ位の何れかであり、OH、−COOH、−NH2、−CF3、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH又は−CO−Z−NH2である。置換基Yは、n=1−30である(CH2CH2O)n部分を含有するポリエチレングリコール残基又は炭水化物部分であり;Zは、ペプチド又はオリゴペプチドである。あるいは、式3に基づく病原性微生物を排除するための炭水化物及びβ−官能化クロリンを有するために、R1は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル、アルケニル、アルキニル又はフルオロアルキル基又は、フェニル環のオルト、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上のCF3−基で置換されているフェニル環である。
別の実施態様において、病原性微生物を排除するための炭水化物及びジヒドロキシクロリン複合化合物は式4又は5:
Figure 0006041360
に基づく。この例において、Rは、1以上の炭水化物基を含む置換基であり;R1は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル、アルケニル、アルキニル又はフルオロアルキル基、フェニル環又はフェニル環のオルト、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上の置換基Xを有するフェニル環である。置換基Xは、OH、−COOH、−NH2、−CF3、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH又は−CO−Z−NH2であり、Yは、n=1−30である(CH2CH2O)n部分を含有するポリエチレングリコール残基であり、Zは、ペプチド又はオリゴペプチドである。
別の実施態様において、複雑な環境において病原性微生物を破壊する、排除する、及び/又は減少させるための複合化合物は、式1又は2に基づき;式中、Rは、1以上の炭水化物基を含む置換基であり;R1は、4から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル又はフルオロアルキル基又は、フェニル環のメタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上の置換基Xを有するフェニル環である。置換基Xは、OH、−COOH、−NH2又は−CF3である。
別の実施態様において、本複合化合物は、式4又は5:
Figure 0006041360
に基づき、Rは、1以上の炭水化物基を含む置換基であり;R1は、4から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル又はフルオロアルキル基又は、フェニル環のメタもしくはパラ位で1以上の置換基Xを有するフェニル環である。置換基Xは、OH、−COOH、−NH2又は−CF3である。そしてR2は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル、アルケニル、アルキニル又はフルオロアルキル基又は、オルト、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上のCF3−基で置換されているフェニル環である。
別の実施態様において、微生物を排除する/減少させるための化合物は、式1:
Figure 0006041360
に基づく。この式において、R1は、メタもしくはパラ位の何れかにおいて置換基Xを有するフェニル環であり、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル又は3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基である。
別の実施態様において、微生物を排除する/減少させるための化合物は、式1又は2:
Figure 0006041360
に基づく。この式において、R1は、4から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル又はフルオロアルキル基又は、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上の置換基Xを有するフェニル環である。置換基Xは、OH、−COOH、−NH2及び−CF3からなる群から選択される。R2は、メタもしくはパラ位の何れかにおいて置換基Yを有するフェニル環であり、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル又は3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基である。
別の実施態様において、炭水化物及びβ−官能化クロリン化合物は、式1:
Figure 0006041360
に基づく。ここで、R1は、メタもしくはパラ位の何れかにおいて置換基Xを有するフェニル環であり、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル又は3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基である。R2は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル、アルケニル、アルキニル又はフルオロアルキル基又は、オルト、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上のCF3−基で置換されているフェニル環である。
別の実施態様において、病原性微生物を排除する/破壊する/減少させるための複合化合物は、式1又は2:
Figure 0006041360
に基づく。式中、R1は、4から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル又はフルオロアルキル基又は、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上の置換基Xを有するフェニル環であり;R2は、メタもしくはパラ位の何れかにおいて置換基Yを有するフェニル環である。置換基Yは、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル又は3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基である。そしてR3は、1から15個の炭素原子からなる、置換もしくは未置換アルキル、アルケニル、アルキニル又はフルオロアルキル基又は、オルト、メタもしくはパラ位の何れかにおいて1以上のCF3−基で置換されているフェニル環である。
好ましい実施態様において、血液、血清及び唾液のような、実際の患者の複雑な環境におけるグラム陽性及びグラム陰性細菌を含む病原性微生物の不活性化/減少/排除のための光線力学的方法は、排除しようとする微生物を標的とするベクター成分を有する、既に記載の複合化合物から選択される、分子複合物を選択し;病原性微生物を含有する環境にベクター付加分子複合物を導入又は投与し;ベクター付加複合物が標的微生物又は汚染環境中に蓄積するための時間を与え;分子複合物を活性化し、病原性微生物を破壊するために治療部位に適切な波長を照射する段階を含む。温置時間は多くの要素に依存して変動する。微生物の不活性化/減少/排除のための光線力学的方法の例として本明細書中で記載される実験において、細菌細胞の光破壊を開始させるために100J/cm2で652nmレーザーを照射する前に90分間、汚染培地を温置する。全身適用又は患部における局所注射の何れかにより本複合化光線感作物質を投与することができる。あるいは、感染に対して、皮膚に又はその付近に、複合化光線感作物質を局所的に投与することができる。
次の実施例は、当業者に、本発明のジヒドロキシクロリン及びβ−官能化クロリン誘導体の調製法及びそれらの抗菌性光線力学的活性を示す方法の例示的な開示及び説明とともに提供するために与えられ、発明者らが本発明とみなすものの範囲を限定するものではない。使用される数(例えば量、温度など)に関して正確性を期するために努力したが、幾分の実験的エラー及び偏差が考慮されるべきである。また、系統的なIUPAC名で化合物を名付けるために最善の方策をとったものの、基本的に実験による分光学的データに基づくある所与の構造式を述べる。
実施例
試薬は全て、市販業者から購入して使用した。ジクロロメタンは、使用前にK2CO3に対する蒸留により精製した。薄層クロマトグラフィー(TLC)は、アルミニウムシート上に予めコーティングされたMerckシリカゲル60(蛍光指示薬なし)を用いて行った。フラッシュクロマトグラフィーは、Flukaシリカゲル60、0.040−0.063mm(230−400メッシュ)を用いて行った。1H及び13C NMRスペクトルは、Bruker AC250、AC500、ECX400、AMX500又はAV700MHz装置で、CDCl3、(CD3)2CO、CD3OD又は(CD3)2SOにおいて測定した。化学シフトδは、内部標準であるTMSに対して又は残留溶媒ピークの共鳴に対してppmで与え、J値はHzで与える。Varian MAT 771、Varian IonSpec QFT−7又はAgilent 6210 ESI−TOF装置で質量スペクトルを記録した。溶媒としてジクロロメタン、アセトン又はエタノールを用いて、Specord S300(Analytik Jena)分光光度計で電子吸収スペクトルを記録した。
実施例1
グリコ置換ポルフィリンの調製
1.1 5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリンの調製
典型的な実験において、アルゴン雰囲気下で、Zn(II)−5,10,15−トリス−(3−ヒドロキシフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(300mg、0.35mmol)を40mLの乾燥ジクロロメタン中で溶解させた。次いで、2,3,4,6−テトラアセチル−D−グルコーストリクロロアセトイミダート(1.5g、3mmol)及びBF3・Et2O(10μL、0.08mmol)を添加した。1時間撹拌後、混合物を分液漏斗に移した。有機層を水(2x50mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。亜鉛を除去するために、残渣を40mLのTHF中で溶解させ、3mLの塩酸(25%)を添加した。10分間撹拌後、水(50mL)及びジクロロメタン(75mL)を添加した。有機層を分離し、水(2x50mL)で洗浄した。Na2SO4で乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いて、フラッシュクロマトグラフィーによってさらなる精製を行った。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として分析上純粋な生成物(560mg、90%)を得た。
Figure 0006041360
mp:215℃;1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=−2.89(s,2H,NH)、1.34−1.54(m,9H,3xOAc)、1.98−2.09(m,27H,9xOAc)、3.76−3.88(m,3H,H’ose’)、4.01−4.10(m,3H,H’ose’)、4.13−4.22(m,3H,H’ose’)、5.14−5.21(m,3H,H’ose’)、5.29−5.40(m,9H,H’ose’)、7.43−7.46(m,3H,Ar)、7.66−7.72(m,3H,Ar)、7.84−7.97(m,6H,Ar)、8.35(br s,1H,Ar)、8.65−8.72、8.88−8.95(2m,10H,8xβ−H,2xAr)ppm;HRMS(ESI):C88H82F6N4O30Na+([M+Na]+):必要値:1811.4810;実測値:1811.4796;UV/Vis(CH2Cl2):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):419(196100)、514(18900)、589(5500)、645(2500)。
1.2 5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−ガラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリンの調製
典型的な実験において、アルゴン雰囲気下で、Zn(II)−5,10,15−トリス−(3−ヒドロキシフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(245mg、0.28mmol)を40mLの乾燥ジクロロメタン中で溶解させた。次いで、2,3,4,6−テトラアセチル−D−ガラクトーストリクロロアセトイミダート(2.5g、5mmol)及びBF3・Et2O(10μL、0.08mmol)を添加した。2日間撹拌後、混合物を分液漏斗に移した。有機層を水(2x50mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。亜鉛を除去するために、残渣を40mLのTHF中で溶解させ、3mLの塩酸(25%)を添加した。10分間撹拌後、水(50mL)及びジクロロメタン(75mL)を添加した。有機層を分離し、水(2x50mL)で洗浄した。Na2SO4で乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いて、フラッシュクロマトグラフィーによってさらなる精製を行った。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として分析上純粋な生成物(243mg、48%)を得た。
Figure 0006041360
mp:180℃;1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=−2.87(s,2H,NH)、1.25−1.43(m,9H,3xOAc)、2.00−2.16(m,27H,9xOAc)、3.97−4.17(m,9H,H’ose’)、5.11−5.16(m,3H,H’ose’)、5.29−5.36(m,3H,H’ose’)、5.40−5.44(m,3H,H’ose’)、5.57−5.62(m,3H,H’ose’)、7.41−7.43(m,3H,Ar)、7.66−7.72(m,3H,Ar)、7.85−7.97(m,6H,Ar)、8.35(br s,1H,Ar)、8.65−8.71、8.88−8.95(2m,10H,8xβ−H,2xAr)ppm;HRMS(ESI):C88H83F6N4O30+([M+H]+):必要値:1789.4991;実測値:1789.5020;UV/Vis(CH2Cl2):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):418(179800)、514(18100)、548(5900)、589(5400)、645(2300)。
1.3 5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−α−D−マンノシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリンの調製
典型的な実験において、アルゴン雰囲気下で、Zn(II)−5,10,15−トリス−(3−ヒドロキシフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(300mg、0.35mmol)を40mLの乾燥ジクロロメタン中で溶解させた。次いで、2,3,4,6−テトラアセチル−α−D−マンノーストリクロロアセトイミダート(1.75g、3.55mmol)及びBF3・Et2O(10μL、0.08mmol)を添加した。4時間撹拌後、混合物を分液漏斗に移した。有機層を水(2x50mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。亜鉛を除去するために、残渣を40mLのTHF中で溶解させ、1mLの塩酸(25%)を添加した。10分間撹拌後、水(50mL)及びジクロロメタン(75mL)を添加した。有機層を分離し、水(2x50mL)で洗浄した。Na2SO4で乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いて、フラッシュクロマトグラフィーによってさらなる精製を行った。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として分析上純粋な生成物(472mg、76%)を得た。
Figure 0006041360
mp:150℃;1H−NMR(500MHz,CDCl3):δ=−2.87(s,2H,NH)、1.72−1.78(m,9H,3xOAc)、2.01−2.19(m,27H,9xOAc)、4.08−4.15(m,3H,H’ose’)、4.26−4.35(m,6H,H’ose’)、5.34−5.42(m,3H,H’ose’)、5.56−5.59(m,3H,H’ose’)、5.62−5.66(m,3H,H’ose’)、5.79−5.82(m,3H,H’ose’)、7.53−7.57(m,3H,Ar)、7.67−7.72(m,3H,Ar)、7.91−8.01(m,6H,Ar)、8.34(br s,1H,Ar)、8.67−8.71、8.87−8.94(2m,10H,8xβ−H,2xAr)ppm;HRMS(ESI):C88H82F6N4O30Na+([M+Na]+):必要値:1811.4810;実測値:1811.4807;UV/Vis(CH2Cl2):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):418(508300)、514(26900)、549(9200)、590(8100)、646(3800)。
1.4 5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6,2’,3’,6’−ヘプタアセチル−β−D−ラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリンの調製
典型的な実験において、アルゴン雰囲気下で、Zn(II)−5,10,15−トリス−(3−ヒドロキシフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(250mg、0.29mmol)を40mLの乾燥ジクロロメタン中で溶解させた。次いで、2,3,4,6,2’,3’,6’−ヘプタアセチル−α−D−ラクトーストリクロロアセトイミダート(2.2g、2.82mmol)及びBF3・Et2O(10μL、0.08mmol)を添加した。5時間撹拌後、混合物を分液漏斗に移した。有機層を水(2x50mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。亜鉛を除去するために、残渣を40mLのTHF中で溶解させ、1mLの塩酸(25%)を添加した。10分間撹拌後、水(50mL)及びジクロロメタン(75mL)を添加した。有機層を分離し、水(2x50mL)で洗浄した。Na2SO4で乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いて、フラッシュクロマトグラフィーによってさらなる精製を行った。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として分析上純粋な生成物(499mg、66%)を得た。
Figure 0006041360
mp:150℃;1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ=−2.90(s,2H,NH)、1.17−1.46(m,9H,3xOAc)、1.82−2.16(m,54H,18xOAc)、3.67−3.79(m,3H,H’ose’)、3.82−3.93(m,6H,H’ose’)、3.98−4.14(m,9H,H’ose’)、4.28−4.50(m,6H,H’ose’)、4.88−4.94(m,3H,H’ose’)、5.02−5.08(m,3H,H’ose’)、5.25−5.37(m,12H,H’ose’)、7.41−7.44(m,3H,Ar)、7.59−7.71(m,3H,Ar)、7.80−7.96(m,6H,Ar)、8.34(br s,1H,Ar)、8.65−8.71、8.87−8.94(2m,10H,8xβ−H,2xAr)ppm;HRMS(ESI):C124H130F6N4O54Na+([M+Na]+):必要値:2676.7385;実測値:2676.7395;UV/Vis(CH2Cl2):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):418(361700)、514(18200)、548(5900)、590(5600)、645(2600)。
1.5 5,10,15,20−テトラキス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−ポルフィリンの調製
典型的な実験において、アルゴン雰囲気下で、Zn(II)−5,10,15,20−テトラキス−(3−ヒドロキシフェニル)−ポルフィリン(250mg、0.34mmol)を36mL乾燥ジクロロメタン/アセトニトリル/テトラヒドロフラン10:1:1中で溶解させた。次いで、2,3,4,6−テトラアセチル−D−グルコーストリクロロアセトイミダート(3g、6mmol)及びBF3・Et2O(15μL、0.12mmol)を添加した。4時間撹拌後、混合物を分液漏斗に移した。有機層を水(2x50mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。亜鉛を除去するために、残渣を40mLのTHF中で溶解させ、2mLの塩酸(25%)を添加した。10分間撹拌後、水(50mL)及びジクロロメタン(75mL)を添加した。有機層を分離し、水(2x50mL)で洗浄した。Na2SO4で乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いて、フラッシュクロマトグラフィーによってさらなる精製を行った。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として分析上純粋な生成物(471mg、70%)を得た。
Figure 0006041360
mp:216℃;1H−NMR(400MHz,(CD3)2CO):δ=−2.86(s,2H,NH)、1.16−1.21(m,9H,3xOAc)、1.91−2.16(m,39H,13xOAc)、3.98−4.06(m,4H,H’ose’)、4.09−4.15(m,8H,H’ose’)、5.06−5.12(m,4H,H’ose’)、5.27−5.33(m,4H,H’ose’)、5.36−5.42(m,4H,H’ose’)、5.74−5.79(m,4H,H’ose’)、7.51−7.56(m,4H,Ar)、7.73−7.79(m,4H,Ar)、7.91−8.02(m,8H,Ar)、8.89−8.97(m,8H,β−H)ppm;HRMS(ESI):C100H102N4O40Na+([M+Na]+):必要値:2022.5996;実測値:2022.5900;UV/Vis(CH2Cl2):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):418(346600)、514(17000)、548(6000)、589(5100)、645(2700)。
実施例2
グリコシル化脱アセチル化ジヒドロキシクロリンの調製
2.1 5,10,15−トリス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンの調製
典型的な実験において、ジクロロメタン/ピリジン1:1(26mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(469mg、0.26mmol)の撹拌溶液に、四酸化オスミウム(100mg、0.39mmol)を添加した。0℃で30分間及び室温でさらに2時間撹拌後、水/メタノール1:1(25mL)中の亜硫酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、混合物を18時間撹拌した。セライトを通じて反応混合物をろ過し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、続いてジクロロメタン/水性メタノールから再結晶化させた。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、位置異性体混合物として、5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリン(254mg、53%)を紫色の結晶性固体として得た。アルゴン雰囲気下で、無水テトラヒドロフラン/メタノール1:1(10mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリン(50mg、27μmol)の撹拌溶液に、乾燥メタノール中のナトリウムメトキシド溶液(1.5mL、0.06N)を添加した。4時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、RP18シリカゲル及び溶出液としてメタノール/水85:15を用いてフラッシュクロマトグラフィーによって粗製生成物を精製した。ジクロロメタンでの洗浄後、紫色の結晶性固体として表題生成物(28mg、94%)を得た。
Figure 0006041360
mp:180℃;1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ=3.34−3.87(m,18H,H’ose’)、5.07−5.18(m,3H,H’ose’)、6.11−6.35(m,2H,β−H)、7.39−8.78(m,21H,6xβ−H、15xAr)ppm;HRMS(ESI):C64H61F6N4O20+([M+H]+):必要値:1319.3778;実測値:1319.3816;UV/Vis(EtOH):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):406(90900)、515(7700)、540(7200)、593(3100)、646(14800)。
2.2 5,10,15−トリス−(3−β−D−ガラクトシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンの調製
典型的な実験において、ジクロロメタン/ピリジン1:1(26mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−ガラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(300mg、0.17mmol)の撹拌溶液に、四酸化オスミウム(100mg、0.39mmol)を添加した。0℃で30分間及び室温でさらに2時間撹拌後、水/メタノール1:1(25mL)中の亜硫酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、混合物を18時間撹拌した。セライトを通じて反応混合物をろ過し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、続いてジクロロメタン/水性メタノールから再結晶化させた。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、位置異性体混合物として、5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−ガラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリン(129mg、42%)を紫色の結晶性固体として得た。アルゴン雰囲気下、無水テトラヒドロフラン/メタノール1:1(10mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−ガラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリン(46mg、25μmol)の撹拌溶液に、乾燥メタノール中のナトリウムメトキシド溶液(1mL、0.1N)を添加した。4時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、RP18シリカゲル及び溶出液としてメタノール/水85:15を用いてフラッシュクロマトグラフィーによって粗製生成物を精製した。ジクロロメタンでの洗浄後、紫色の結晶性固体として表題生成物(33mg、99%)を得た。
Figure 0006041360
mp:>300℃;1H−NMR(500MHz,CD3OD):δ=3.54−3.88(m,18H,H’ose’)、5.02−5.12(3H,H’ose’)、6.13−6.36(m,2H,β−H)、7.39−8.79(m,21H,6xβ−H、15xAr)ppm;HRMS(ESI):C64H60F6N4O20Na+([M+Na]+):必要値:1341.3597;実測値:1341.3594;UV/Vis((CH3)2CO):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):407(32200)、515(3400)、541(3100)、594(1500)、646(6000)。
2.3 5,10,15−トリス−(3−α−D−マンノシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンの調製
典型的な実験において、ジクロロメタン/ピリジン1:1(26mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−α−D−マンノシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(350mg、0.2mmol)の撹拌溶液に、四酸化オスミウム(100mg、0.39mmol)を添加した。0℃で30分間及び室温でさらに2時間撹拌後、水/メタノール1:1(25mL)中の亜硫酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、混合物を18時間撹拌した。セライトを通じて反応混合物をろ過し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、続いてジクロロメタン/水性メタノールから再結晶化させた。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、位置異性体混合物として、5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−α−D−マンノシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリン(151mg、42%)を紫色の結晶性固体として得た。
アルゴン雰囲気下、無水テトラヒドロフラン/メタノール1:1(10mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−α−D−マンノシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリン(40mg、22μmol)の撹拌溶液に、乾燥メタノール中のナトリウムメトキシド溶液(1.5mL、0.1N)を添加した。4時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、RP18シリカゲル及び溶出液としてメタノール/水85:15を用いてフラッシュクロマトグラフィーによって粗製生成物を精製した。ジクロロメタンでの洗浄後、紫色の結晶性固体として表題生成物(28mg、97%)を得た。
Figure 0006041360
mp:>300℃;1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ=3.65−3.89(m,12H,H’ose’)、3.92−3.98(m,3H,H’ose’)、4.06−4.10(m,3H,H’ose’)、5.63−5.72(m,3H,H’ose’)、6.08−6.32(m,2H,β−H)、7.38−8.79(m,21H,6xβ−H、15xAr)ppm;HRMS(ESI):C64H60F6N4O20Na+([M+Na]+):必要値:1341.3597;実測値:1341.3616;UV/Vis((CH3)2CO):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):415(73100)、514(6900)、541(6300)、593(2900)、646(12100)。
2.4 5,10,15−トリス−(3−β−D−ラクトシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンの調製
典型的な実験において、ジクロロメタン/ピリジン1:1(15mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6,2’,3’,6’−ヘプタアセチル−β−D−ラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−ポルフィリン(350mg、0.13mmol)の撹拌溶液に、四酸化オスミウム(100mg、0.39mmol)を添加した。0℃で30分間及び室温でさらに2時間撹拌後、水/メタノール1:1(25mL)中の亜硫酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、混合物を18時間撹拌した。セライトを通じて反応混合物をろ過し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、続いてジクロロメタン/水性メタノールから再結晶化させた。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、位置異性体混合物として、5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6,2’,3’,6’−ヘプタアセチル−β−D−ラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−7,8−ジヒドロキシ−7,8−クロリン(39mg、8%)を紫色の結晶性固体として得た。
アルゴン雰囲気下、無水テトラヒドロフラン/メタノール1:1(10mL)中の5,10,15−トリス−[3−(2,3,4,6,2’,3’,6’−ヘプタアセチル−β−D−ラクトシル)−フェニル]−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−7,8−ジヒドロキシ−7,8−クロリン(32mg、12μmol)の撹拌溶液に、乾燥メタノール中のナトリウムメトキシド溶液(1.5mL、0.1N)を添加した。4時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、RP18シリカゲル及び溶出液としてメタノール/水85:15を用いてフラッシュクロマトグラフィーによって粗製生成物を精製した。ジクロロメタンでの洗浄後、紫色の結晶性固体として表題生成物(21mg、98%)を得た。
Figure 0006041360
mp:>300℃;1H−NMR(500MHz,CD3OD):δ=3.43−3.84(m,36H,H’ose’)、4.31−4.38(m,3H,H’ose’)、5.17−5.25(m,3H,H’ose’)、6.13−6.32(m,2H,β−H)、7.39−8.80(m,21H,6xβ−H、15xAr)ppm;HRMS(ESI):C82H90F6N4O35Na+([M+Na]+):必要値:1827.5182;実測値:1827.5282;UV/Vis(EtOH):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):415(83400)、514(7200)、541(6700)、594(3100)、646(13200)。
2.5 5,10,15,20−テトラキス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−20−[3,5−ビス−(トリフルオロメチル)−フェニル]−17,18−ジヒドロキシ−17,18−クロリンの調製
典型的な実験において、ジクロロメタン/ピリジン1:1(26mL)中の5,10,15,20−テトラキス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−ポルフィリン(455mg、0.23mmol)の撹拌溶液に、四酸化オスミウム(100mg、0.39mmol)を添加した。0℃で30分間及び室温でさらに2時間撹拌後、水/メタノール1:1(25mL)中の亜硫酸水素ナトリウムの飽和溶液を添加し、混合物を18時間撹拌した。セライトを通じて反応混合物をろ過し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させた。溶媒を蒸発させ、溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いてフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、続いてジクロロメタン/水性メタノールから再結晶化させた。位置異性体混合物として、ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として5,10,15,20−テトラキス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−7,8−ジヒドロキシ−7,8−クロリン(184mg、40%)を得た。
アルゴン雰囲気下、無水メタノール(10mL)中の5,10,15,20−テトラキス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−7,8−ジヒドロキシ−7,8−クロリン(40mg、20μmol)の撹拌溶液に、乾燥メタノール中のナトリウムメトキシド溶液(1.5mL、0.08N)を添加した。3時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、RP18シリカゲル及び溶出液としてメタノール/水85:15を用いてフラッシュクロマトグラフィーによって粗製生成物を精製した。ジクロロメタンでの洗浄後、紫色の結晶性固体として表題生成物(26mg、97%)を得た。
Figure 0006041360
mp:250℃;1H−NMR(400MHz,CD3OD):δ=3.36−3.57(m,16H,H’ose’)、3.59−3.70(m,4H,H’ose’)、3.74−3.86(m,4H,H’ose’)、5.05−5.20(m,4H,H’ose’)、6.18−6.43(m,2H,β−H)、7.35−8.95(m,22H,6xβ−H、16xAr)ppm;HRMS(ESI):C68H72N4O26Na+([M+Na]+):必要値:1383.4327;実測値:1383.4352;UV/Vis(EtOH):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):416(79800)、515(5200)、543(4200)、593(2200)、645(7100)。
実施例3
グリコシル化β−官能化クロリンの調製
3.1 5,10,15,20−テトラキス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−7,8−ジヒドロキシ−7,8−ビス−(トリフルオロメチル)−7,8−クロリンの調製
典型的な実験において、アルゴン雰囲気下で、Zn(II)−5,10,15,20−テトラキス−(3−ヒドロキシフェニル)−7,8−ジヒドロキシ−7,8−ビス−(トリフルオロメチル)−7,8−クロリン(30mg、33μmol)を10mL乾燥ジクロロメタン/テトラヒドロフラン30:1中で溶解させた。次いで、2,3,4,6−テトラアセチル−D−グルコーストリクロルアセトイミダート(trichloracetimidat)(300mg、0.6mmol)及びBF3・Et2O(4μL、0.04mmol)を添加した。3時間撹拌後、混合物を分液漏斗に移した。有機層を水(2x25mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で蒸発させた。亜鉛を除去するために、10mLのTHF中で残渣を溶解し、0.3mLの塩酸(25%)を添加した。10分間撹拌後、水(25mL)及びジクロロメタン(40mL)を添加した。有機層を分離し、水(2x25mL)で洗浄した。Na2SO4で乾燥させた後、溶媒を減圧下で蒸発させた。溶出液としてジクロロメタン/メタノール95:5を用いて、フラッシュクロマトグラフィーによってさらなる精製を行った。ジクロロメタン/水性メタノールからの再結晶化後、紫色の結晶性固体として分析上純粋な生成物(55mg、77%)を得た。
Figure 0006041360
mp:155℃;1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ=−1.63−−1.53(s,2H,NH)、0.68−2.16(m,48H,16xOAc)、3.56−4.33(m,14H,H’ose’)、5.02−5.41(m,14H,H’ose’)、7.34−7.70(m,12H,Ar)、7.83−8.03(m,6H,2xβ−H、4xAr)、8.42−8.45(m,2H,β−H)、8.57−8.62(m,2H,β−H)ppm;HRMS(ESI):C102H102F6N4O42Na+([M+Na]+):必要値:2192.5798;実測値:2192.5726;UV/Vis(CH2Cl2):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):408(167600)、518(12900)、547(13000)、599(5700)、653(25100)。
3.2 5,10,15,20−テトラキス−(3−β−D−グルコシルフェニル)−7,8−ジヒドロキシ−7,8−ビス−(トリフルオロメチル)−7,8−クロリンの調製
アルゴン雰囲気下、無水テトラヒドロフラン/メタノール1:1(10mL)中の5,10,15,20−テトラキス−[3−(2,3,4,6−テトラアセチル−β−D−グルコシル)−フェニル]−7,8−ジヒドロキシ−7,8−ビス−(トリフルオロメチル)−7,8−クロリン(35mg、16μmol)の撹拌溶液に、乾燥メタノール中のナトリウムメトキシド溶液(1.5mL、0.1N)を添加した。15時間後、溶媒を減圧下で蒸発させ、RP18シリカゲル及び溶出液としてメタノール/水9:1を用いてフラッシュクロマトグラフィーによって粗製生成物を精製した。ジクロロメタンでの洗浄後、紫色の結晶性固体として表題生成物(24mg、99%)を得た。
Figure 0006041360
mp:>300℃;HRMS(ESI):C70H70F6N4O26Na+([M+Na]+):必要値:1519.4075;実測値:1519.4110;UV/Vis(EtOH):λmax/nm(ε/dm3mol−1cm−1):407(142900)、518(10400)、547(10300)、600(4600)、654(19200)。
実施例4
細菌細胞縣濁液の光線力学的不活性化
発明者らの実験で使用した生物は、創傷細菌叢(microflora wounds)の2種類のメンバーであるスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)DSM11729、グラム陽性;及びシュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)DSM1117、グラム陰性であった。
いくつかの実験から、グラム陽性細菌が特に光線力学的に不活性化され易く、その一方、グラム陰性細菌は多くの一般に使用される光線感作物質に対する耐性が顕著により高いことが示された。さらに、複雑な媒体(例えば血液、血漿、血清、唾液)中のグラム陽性及びグラム陰性細菌細胞は、標準的な光線感作物質複合物に対して感受性が大きく低下することが分かった。
滅菌リン酸緩衝食塩水(PBS)又は、10%滅菌ウマ血清を添加した滅菌PBS中で培養細胞を懸濁する。600nm、1cmでの最終OD(光学密度)は全ての場合において0.03であった。底部が透明である滅菌状態の黒色ウェルプレートに細菌縣濁液を入れる。この実験で使用した光線感作物質の濃度は次の通り:100μM、10μM及び1μMであった。
90分間の温置時間後、652nm、パワーセット0.5Wのレーザー光に、照射時間85秒で試料を曝露する。この照射時間で、得られるエネルギーフルエンス率は約100J/cm2である。対照プレートは光線感作物質を含有せず、レーザー光に曝露しない。暗毒性(dark toxicity)についての対照試料は、照射なしで光線感作物質にのみ曝露する。
照射後、試料を採取し、再び培養液中で懸濁する。適切な温置時間後、コロニー形成単位数(CFU/mL)を計数する。
この実施例は、PBS−緩衝液及び10%滅菌ウマ血清を添加したPBS中でのスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)DSM11729及びシュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)DSM1117に対する選択した光線感作物質の光線力学的不活性化を例示する。図1は、ポルフィリン糖複合物の活性を示し、図2から図7は、クロリン糖複合物の活性を示す。
添付の実施例を参照しながら本発明の好ましい実施態様を記載してきたが、本発明が、まさにその実施態様に限定されず、添付の特許請求の範囲で規定される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって実施態様において様々な変更及び改変が為され得ることを理解されたい。

Claims (14)

  1. 式:
    Figure 0006041360
    を有する、微生物を排除するための化合物であって、前記化合物は炭水化物とジヒドロキシクロリンの複合物であり、式中、
    BおよびCは、
    Figure 0006041360
    から成る群から選択され、ただし、BとCが共に
    Figure 0006041360
    であることはなく、
    Rは、フェニル環、および1以上の置換基を有するフェニル環から成る群から選択される置換基であり、少なくとも3つのRが、1以上の炭水化物基を有するフェニル環であり、ただし、Rは、
    Figure 0006041360
    でも
    Figure 0006041360
    でもなく、
    は、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換フルオロアルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換フルオロアルキル基、フェニル環、および1以上の置換基Xを有するフェニル環から成る群から選択され、
    フェニル環の前記置換基Xは、フェニル環のオルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、−CF、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH、および−CO−Z−NHから成る群から選択され、
    Yは、n=1〜30の(CHCHO)部分を含むポリエチレングリコール残基および炭水化物部分から成る群から選択され、
    Zは、ペプチドおよびオリゴペプチドから成る群から選択される、
    化合物。
  2. 式1又は2:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    Rは、1以上の炭水化物基を有するフェニル環であり、
    は、フェニル環、および1以上の置換基Xを有するフェニル環から成る群から選択され、
    前記置換基Xは、フェニル環のオルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在し、前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、−CF、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH、および−CO−Z−NHから成る群から選択され、
    Yは、n=1〜30の(CHCHO)部分を含むポリエチレングリコール残基であり、
    Zは、ペプチドおよびオリゴペプチドから成る群から選択される、
    請求項1に記載の化合物。
  3. 式3:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    Rは、1以上の炭水化物基を有するフェニル環であり、
    は、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換フルオロアルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換フルオロアルキル基、フェニル環、および1以上の置換基Xを有するフェニル環から成る群から選択され、
    前記置換基Xは、フェニル環のオルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、−CF、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH、および−CO−Z−NHから成る群から選択され、
    Yは、n=1〜30の(CHCHO)部分を含むポリエチレングリコール残基および炭水化物部分から成る群から選択され、
    Zは、ペプチドおよびオリゴペプチドから成る群から選択される、
    請求項1に記載の化合物。
  4. が、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換フルオロアルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換フルオロアルキル基、および1以上のCF−基で置換されたフェニル環から成る群から選択され、前記フェニル環の前記CF−基は、前記フェニル環のオルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在する、請求項3に記載の化合物。
  5. 式4又は5:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    Rは、1以上の炭水化物基を有するフェニル環であり、
    は、フェニル環、および1以上の置換基Xを有するフェニル環から成る群から選択され、
    前記置換基Xは、フェニル環のオルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、−CF、−F、−COOY、−NHY、−OY、−NH−Z−COOH、および−CO−Z−NHから成る群から選択され、
    Yは、n=1〜30の(CHCHO)部分を含むポリエチレングリコール残基であり、
    Zは、ペプチドおよびオリゴペプチドから成る群から選択される、
    請求項1に記載の化合物。
  6. 式1又は2:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    Rは、1以上の炭水化物基を有するフェニル環であり、
    は、1以上の置換基Xを有するフェニル環であり、
    前記置換基Xは、前記フェニル環のメタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、および−CFから成る群から選択される、
    請求項1に記載の化合物。
  7. 式4又は5:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    Rは、1以上の炭水化物基を有するフェニル環であり、
    は、1以上の置換基Xを有するフェニル環であり、
    前記置換基Xは、フェニル環のメタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、および−CFから成る群から選択され、
    は、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換フルオロアルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換フルオロアルキル基、および1以上のCF−基で置換されたフェニル環から成る群から選択され、
    前記CF−基は、オルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在する、
    請求項1に記載の化合物。
  8. 式1:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    は、置換基Xを有するフェニル環であり、
    前記置換基Xは、メタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、および3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基から成る群から選択される、
    請求項1に記載の化合物。
  9. 式1又は2:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    は、1以上の置換基Xを有するフェニル環であり、
    前記置換基Xは、メタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、OH、−COOH、−NH、および−CFから成る群から選択され、
    は、置換基Yを有するフェニル環であり、
    前記置換基Yは、メタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Yは、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、および3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基から成る群から選択される、
    請求項1に記載の化合物。
  10. 式1:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    は、置換基Xを有するフェニル環であり、
    前記置換基Xはメタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    前記置換基Xは、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、および3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基から成る群から選択され、
    前記Rは、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換フルオロアルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換フルオロアルキル基、および1以上のCF−基で置換されたフェニル環から成る群から選択され、
    前記CF−基は、オルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在する、
    請求項1に記載の化合物。
  11. 式1又は2:
    Figure 0006041360
    に基づき、式中、
    は、1以上の置換基Xを有するフェニル環から成る群から選択され、
    前記置換基Xは、メタ位またはパラ位のいずれかに存在し、
    は、メタ位またはパラ位のいずれかに置換基Xを有するフェニル環であり、
    前記置換基Xは、グルコシル、ガラクトシル、マンノシル、2−アセトアミドグルコシル、ラクトシル、セロビオシル、マルトシル、および3,4,6−トリデオキシ−3−(ジメチルアミノ)−D−キシロ−ヘキソピラノシル置換基から成る群から選択され、
    は、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルケニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換アルキニル基、1〜15個の炭素原子から成る置換フルオロアルキル基、1〜15個の炭素原子から成る非置換フルオロアルキル基、および1以上のCF−基で置換されたフェニル環から成る群から選択され、
    前記CF−基は、オルト位、メタ位、またはパラ位のいずれかに存在する、
    請求項1に記載の化合物。
  12. 実際の患者の環境においてグラム陰性及びグラム陽性微生物を破壊するのに有効である、請求項1から11のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 前記実際の患者の環境が、唾液、血液、血清、血漿及びこれらの組み合わせからなる群から選択される複雑な環境の存在を含む、請求項12に記載の化合物。
  14. 実際の患者の環境において微生物を排除する方法であって、
    排除しようとする前記微生物を標的とするベクター成分を有する請求項1から13のいずれか1項に記載の化合物を選択するステップであって、前記ベクター成分は1以上の炭水化物基である、ステップと;
    前記患者に前記化合物を導入するステップと;
    前記化合物が前記標的微生物中に蓄積する時間を与えるステップと;
    前記化合物を活性化して前記微生物を破壊するために、前記標的微生物を適切な波長で照射するステップと、
    を含む方法、において使用するための医薬品の製造における、請求項1から13のいずれか1項に記載の化合物の使用。
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