JP6040578B2 - 眼科用レーザ手術装置 - Google Patents

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Description

本発明は、術眼にレーザ光を照射して組織を切断等するための眼科用レーザ手術装置に関する。
近年、レーザ光のパルス幅がフェムト秒オーダの超短パルスレーザビームを照射して術眼(患者眼)の水晶体等の組織を切断(破砕)する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の装置は、白内障を治療するために水晶体のターゲット位置(レーザスポット位置)に微小なプラズマを発生させることによって、水晶体組織を機械的に切断、破砕する。これらの組織を除去し、眼内レンズ等を眼内に挿入することで白内障を治療する。このような装置では、レーザ照射位置を定めるために術眼の断層像を利用している。例えば、光断層干渉計(OCT)ユニットを用いて術眼の水晶体付近の断層像を得ておき、断層像上の水晶体の前面(前嚢)の位置等を参照してレーザ照射部位(手術部位)を定める。
特表2010−538700号公報
このような装置において、光断層干渉計等で得た断層像では術眼の奥行方向の情報が簡単に把握でき、手術部位の設定(レーザ照射位置の設定)が定め易い。断層像では、画像上における特徴部位、例えば、前嚢から後嚢までの距離、等は取得できる。しかしながら、装置に対する特徴部位の絶対的な位置関係を取得することが困難となっている。
本発明は、断層像を用いて手術部位を設定して精度よく手術できる眼科用レーザ手術装置を提供することを技術課題とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を有することを特徴とする。
手術用のレーザ光を出射するレーザ光源と、
レーザ光を集光する集光光学系と集光されたスポット位置を3次元的に移動させる移動光学系とを有し、前記レーザ光源から出射されたレーザ光をターゲット位置に照射させるレーザ照射光学系と、
術眼の断層像を取得する断層像取得ユニットと、
前記断層像取得ユニットで取得された断層像に基づいて手術部位を設定する手術部位設定ユニットと、
前記移動光学系を共用すると共に、前記断層像取得ユニットの受光素子とは異なる第2の受光素子を少なくとも備える共焦点光学系を備え、前記移動光学系によって集光スポット位置が移動されたときの前記第2の受光素子からの受光信号に基づいて、前記断層像に含まれる少なくとも1つの特徴部分に対応する前記移動光学系の位置情報を基準照射制御情報として取得するための基準照射制御情報取得ユニットと、
前記断層像に含まれる少なくとも1つの特徴部分に対応する前記移動光学系の位置情報と、前記断層像の特徴部分とを対応づけることによって、前記手術部位設定ユニットで設定された手術部位にレーザ照射するための前記レーザ照射光学系の制御情報を生成する照射制御情報生成ユニットと、
前記照射制御情報生成ユニットで生成された制御情報に基づいて前記レーザ照射光学系を制御して所定の手術部位にレーザ光を照射して手術する照射制御ユニットと、
を備える、ことを特徴とする。
本発明によれば、断層像を用いて手術部位を設定して精度よく手術できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態である眼科用レーザ手術装置の概略構成図である。図2は、断層像撮影ユニットの光学系を示す図である。本実施形態においては、術眼Eの軸方向をZ方向、水平方向をX方向、鉛直方向をY方向として説明する。
<装置の全体構成>
装置の構成の概略を説明する。本装置は、術眼(患者眼)Eの眼球組織(水晶体LE)に手術用のレーザ光(レーザビーム)を照射し、水晶体の切断・破砕を行う眼科用レーザ手術装置である。
眼科用レーザ治療装置500は、大別して、パルスレーザ光を術眼Eに照射するレーザ照射ユニット(本体部)100と、レーザ照射ユニット100に対する術眼Eの位置を検出するための位置検出ユニット200、術眼Eの前眼部及び断層像を撮影するための観察・撮影ユニット300、装置500を操作するための操作ユニット400、装置全体を統括制御する制御ユニット70、を備えている。観察・撮影ユニット300は、術眼Eの断層像を撮影(取得)するための光干渉断層像撮影ユニット((OCT:Optical Coherence Tomography)ユニットと略す)310と、術眼Eの前眼部像を撮影する正面観察ユニット350と、を備えている。
<レーザ照射ユニット>
レーザ照射ユニット100は、手術用のパルスレーザ光(レーザビーム)を出射するレーザ光源ユニット110と、レーザ光を導光するための光学部材を含むレーザデリバリ120と、眼球を固定するための眼球固定ユニット160と、を備えている。レーザデリバリ(レーザ照射光学系)120は、レーザスポットをZ方向に沿って移動させるためのビームエキスパンダユニット130、レーザスポットをXY方向に移動させる走査部140、レーザ光をレーザスポットとしてターゲット位置に集光させる集光光学系(集光光学系)としての対物レンズ150、レーザ光を導光するための各種光学部材、を備えている。
レーザ光源ユニット110は、パルスレーザを出射するレーザ光源である。このようなレーザ光源は、例えば、集光点(集光されたレーザスポット)で光破壊(フォトブレイクダウン)を発生させる(非線形現象によりブレイクダウンを起こす)ために用いられる。
ここでは、レーザスポットでプラズマが発生する。プラズマによってスポット位置の眼球組織が機械的に破壊される(非線形効果によるブレイクダウン)。レーザスポットが繋げられることによって、眼球組織(例えば、水晶体)が切断、破砕される。レーザ光源ユニット110としては、例えば、1フェムト秒から10ナノ秒のパルス幅を持つパルスレーザ光を出射するデバイスが用いられる。本実施形態では、500フェムト秒のパルス幅を持ち、1030nmを中心波長とした赤外域のパルスレーザを出射するレーザ光源を用いる。また、レーザ光源ユニット110には、レーザスポットのスポットサイズが1〜15μmでブレイクダウンを発生させるエネルギのレーザ光を出射可能なレーザ光源を用いる。
なお、パルスレーザは、スポット位置で光破壊を起こす特性を有していればよく、波長域は、赤外域から紫外域の何れであってもよい。また、パルス幅は、ナノ秒からフェムト秒の域の何れであってもよい。例えば、レーザ光源としては、パルス幅10ピコ秒で、中心波長が、355nmの紫外域のパルスレーザ光を出射するデバイスを用いてもよい。
また、レーザ光源ユニット110は、パルスレーザ光のエネルギ(出力)を調整する機能を有する。パルスレーザ光が前述のスポットサイズに集光された場合であっても、レーザスポットの位置でブレイクダウンを発生させない程度のエネルギまでパルスレーザ光のエネルギを低下させる。具体的には、レーザ光源ユニット110内のレーザヘッドのエネルギを低下させる、又は、レーザ光源ユニット110内に設けられた減衰器を光路に挿入することによって、レーザスポット位置でのブレイクダウンの発生を抑制する。また、本実施形態では、レーザ光のエネルギ調整により、手術用のレーザ光のエネルギを調整する構成とする。具体的には、スポット位置でのブレイクダウンの範囲を調整したり、手術用のレーザ光のON/OFF(レーザ照射の有無)を調整する。レーザ光のON/OFFにより、移動光学系の制御を一定化できる。なお、レーザ光のON/OFFは、シャッタ、レーザ光源(レーザヘッド)の制御によって行ってもよい。
なお、減衰器以外にも、偏光軸を経典させる回転偏光板、音響光学素子等の光シャッタ、を用いてもよい。回転偏光板の場合、レーザ光軸に対して偏光軸を回転させることによって、回転偏光板を透過するレーザ光のエネルギが調節される。光シャッタの場合、周波数等の制御量に応じて光シャッタを透過するレーザ光のエネルギが調節される。なお、レーザ光源ユニット110の外、例えば、レーザ照射光学系120内のレーザ光軸に減衰器を挿入する等の構成としてもよい。レーザ光源ユニット110は、制御信号に基づいてパルスレーザ光のエネルギを調整(低下)させるレーザ光エネルギ調整ユニットとなる。
レーザ照射光学系120において、レーザ光源ユニット110を上流、術眼Eを下流とすると、レーザ光源ユニット110から下流に向かって、レーザ光の光軸を調整するためのミラー101及び102、レーザ光の光軸L1と位置検出ユニットの光軸L2とを分けるためのビームスプリッタとしてのホールミラー201、ビームエキスパンダユニット130、走査ユニット140、レーザ光の中間結像を形成するためのレンズ103、瞳共役位置を形成するためのレンズ104、光軸L1と観察・撮影ユニット300の光軸L3とを合波するためのビームコンバイナ301、が光軸L1に沿って配置されている。
ミラー101及び102は、反射面が互いに直交する構成となっており、傾斜可能な保持部材に保持されている。ミラー101及び102の反射面を移動、傾斜させることにより、レーザ光源ユニット110から出射されたパルスレーザ光の光軸を調整することができる。ミラー101及び102の調整により、パルスレーザ光の軸を光軸L1に合わされる。
ビームエキスパンダユニット130(以下、単にエキスパンダという)は、複数の光学素子を備え、エキスパンダ130を通過したパルスレーザ光のビームの発散状態を変更することによって、レーザスポットをZ方向(光軸L1上)に沿って移動させる。
本実施形態のエキスパンダ130は、負の屈折力を持つ光学素子(凹レンズ)131と、正の屈折力を持つ光学素子(凸レンズ)132と、レンズ131を光軸L1に沿って移動させる駆動部135と、を備えている。レンズ131が移動されることによりレンズ132を出射したビームの発散状態(発散角、収束角、等)が変えられる。対物レンズ150に入射するパルスレーザ光の発散状態によって、レーザスポットの集光位置がZ方向上で変わることとなる。
走査ユニット(光スキャナユニット)140は、X方向にレーザ光を移動させるための第1光スキャナ(第1光偏向部材)141と、Y方向にレーザ光を移動させるための第2光スキャナ144(第2光偏向部材)と、を有する。例えば、走査ユニット140は、X方向にレーザ光を移動させるための偏向部材であるミラー142を持つ第1光スキャナ141と、Y方向にレーザ光を移動させるための偏向部材であるミラー145を持つ第2光スキャナ144と、ミラー142とミラー145を瞳共役とするためのレンズ147及び148を備えている。例えば、第1光スキャナ、第2スキャナには、それぞれガルバノミラーが用いられる。
第1光スキャナ141及び第2光スキャナ144は互いに直交する方向にレーザ光を移動(偏向)させる構成となっている。ミラー142は駆動部143に軸回転可能に保持され、ミラー145は駆動部146に軸回転可能に保持される。駆動部143及び146がそれぞれ基準位置のときに、ミラー142及び145の反射面が互いに直交する構成となっている。レンズ147の焦点(物側焦点)はミラー142の中心(ミラー面の回転中心)に合わせられており、レンズ148の焦点(像側焦点)はミラー145の中心(ミラー面の回転中心)に合わせられている。従って、レンズ147を通過したレーザ光の軸は光軸L1に対して平行となる。また、レーザ光は、レンズ147とレンズ148との間で一旦結像する(中間結像を形成する)。中間結像のスポットサイズは、ターゲット位置におけるスポットサイズより大きい。このため、中間結像のスポット位置での光破壊(ここでは、プラズマ)は発生しない。このような光学系とすることによって、第1光スキャナ141及び第2光スキャナ144でXY方向に偏向(走査)されたレーザ光の拡がりを抑制できる。このため、走査ユニット140より下流の光学部材の有効径を小さくでき、装置全体を小型化できる。
なお、走査ユニット140としては、レーザ光をXY方向に走査できる構成であればよい。例えば、X方向の走査をポリゴンミラーとし、Y方向の走査をガルバノミラーとする構成としてもよい。また、レゾナントミラーをX方向とY方向に対応させて用いる構成としてもよい。また、2つのプリズムを独立して回転させる構成でもよい、
このようにして、エキスパンダ130と走査ユニット140によって、レーザスポットが、術眼Eの眼球組織内(ターゲット内)で3次元的(XYZ方向)に移動される。エキスパンダ130と走査ユニット140によって移動光学系が構成される。エキスパンダ130が走査ユニット140より上流に配置されることにより、レーザ光がXY方向に振られた後でエキスパンダ130を通過することがない。このため、エキスパンダ130の光学部材の有効径、サイズを小さくできる。ここでは、レンズ131を小さくできることで、レーザスポットのZ方向の移動を早くできる。
レンズ103の下流に中間結像が形成されることにより、レンズ103の下流に配置されるレンズ104、ビームコンバイナ301、対物レンズ150、の有効径、サイズが小さくできる。レンズ104は、ビームコンバイナ301の反射面に走査ユニット140における瞳共役位置を形成する。ビームコンバイナ(ビームスプリッタ)301は、パルスレーザ光を反射し、観察・撮影ユニットの照明光を透過する特性を有している。対物レンズ150は、固定的に配置されたレンズである。対物レンズ150は、レーザ光をスポットサイズが、1〜15μm程度の微小なレーザスポットとしてターゲットに結像させる。
術眼Eと接触する眼球固定ユニット(アプリケータ)160は、眼球を吸引固定するための吸着リングと、前眼部の周囲を覆うカップと、を有する。吸着リングには、外部吸引ポンプ等により負圧が印加され、吸着リングに前眼部が吸着される。手術時には、カップ内に屈折率が角膜の屈折率と同程度である液体が満たされる。液体の表面はカバーで覆われ水面の揺れの影響が抑制される。これにより、角膜等での屈折が弱められレーザ光が好適に導光される。なお、眼球固定ユニット160には、角膜に接触する面を持つコンタクトレンズ又はコンタクトガラスを用いてもよい。
なお、図示は略すが、術者がレーザ照射位置を確認するための照準光(エイミング光)を出射するエイミング光源をレーザ照射ユニット100に設ける。
<位置検出ユニット>
位置検出ユニット200は、制御ユニット70と連携し、後述する断層像に含まれる少なくとも1つの特徴部分(組織)に対応するレーザ照射光学系120の制御情報を基準照射制御情報として取得するための基準照射制御情報取得ユニットとしての役割を担う。位置検出ユニット200は、術眼Eに対するレーザ照射ユニット100(レーザ照射光学系120)の制御情報を生成するために術眼Eの位置情報を取得する。位置検出ユニット200は、術眼Eの特徴部分とレーザ照射光学系120の位置関係を検出するための機能を有する。位置検出ユニット200は、位置検出のための光学系を備えており、本実施形態では、共焦点光学系となっている。位置検出光学系210は、レーザ照射光学系120と一部を共用している。位置検出光学系210の光軸L2は、ホールミラー201によって、レーザ照射光学系120の光軸L1と合波されている。位置検出ユニット200は、さらに、ホールミラー201、集光レンズ211、開口板212、受光素子213、を備えている
ホールミラー201は、中央に射されたレーザ光を透過させ、術眼Eで反射されたレーザ光を光軸L2へと反射する。レンズ211は、ホールミラー201で反射されたレーザ光を開口板212の開口に集光する役割を持つ。開口板212は、中央に開口を持つ共焦点開口板である。すなわち、開口板212の開口は、レンズ211等によって、術眼Eにおけるレーザスポットの位置と共役(共焦点関係)な位置に配置されている。受光素子213は、フォトダイオード、フォトマルチプライヤ等の受光素子であり、開口板212の開口と通過したレーザ光を受光する。受光素子213は、受光したレーザ光の強度に応じた受光信号を発し、制御ユニット70へと送る。
位置検出光学系210において、レーザ光源ユニット110を出射したレーザ光は、レーザ照射光学系120によって導光され、術眼Eのターゲット位置に集光(結像)される。術眼Eで反射されたレーザ光は、レーザ照射光学系120を逆に辿り、ホールミラー201で反射された受光素子213に受光される。なお、術眼Eで反射されたレーザ光とは、術眼で散乱されたレーザという意味を含む。なお、位置検出時には、レーザ光源ユニット110を出射したレーザ光がレーザスポットでブレイクダウンを発生しないエネルギに調整されている。受光素子213によって得られた受光信号が、術眼Eの位置を検出するための情報に用いられる。位置検出光学系210では、光学系を共用するエキスパンダ130及び走査ユニット140によって、レーザスポットの位置が3次元的に移動される(XYZ方向に移動される)。具体的には、レンズ131の位置(駆動部135の情報)と、ミラー142及び145の方向(駆動部143及び146の情報)とを合わせて移動光学系の情報により、レーザスポットの位置が特定される。得られた位置情報は、移動光学系の制御情報として利用される。
このように、位置検出光学系210とレーザ照射光学系120とを共用し、位置検出用の光源としてレーザ光源ユニット110を共用することにより、手術用のレーザ光のレーザスポット位置の情報を検出できる。具体的には、エキスパンダ130と走査ユニット140によってレーザスポットを移動させつつ、受光素子213の受光信号の強度変化をモニタすることにより、術眼Eの組織の境界部分(例えば、角膜前面)の情報が高い精度で検出できる。また、位置検出ユニット200が、共焦点関係を利用することによって、レーザスポットの位置が高い精度で検出できる。なお、ホールミラー201は、偏光ビームスプリッタとしてもよい。レーザ光の偏光方向が、反射面で90度回転する作用を利用して、照射光と反射光を分離する構成としてもよい。
<観察・撮影ユニット>
観察・撮影ユニット300は、術眼Eの断層像を取得するOCTユニット310と、術眼Eの正面像を取得する正面像取得ユニット350と、を備えている。観察・撮影ユニット300は、ビームコンバイナ301によって、レーザ光軸L1と同軸とされる。観察・撮影ユニット300の光軸L3とされる。光軸L3はビームコンバイナ302により、OCTユニット310の光軸L4に分けられる。ビームコンバイナ302は、ダイクロイックミラーであり、OCTユニット310の測定光を反射し、正面観察ユニット350用の照明光(の反射光)を透過する特性を有している。
<光断層像撮影ユニット>
光干渉断層像撮影ユニット(OCTユニット)310は、レーザ照射光学系120と対物レンズ150を共用し、術眼E(の前眼部)の断層像を撮影するための干渉光学系(OCT光学系)320を備えている(図2参照)。
OCT光学系320は、術眼Eに測定光を照射する。OCT光学系320は、術眼Eから反射された測定光と,参照光との干渉状態を受光素子(検出器325)によって検出する。OCT光学系320は、術眼Eの撮像位置を変更するため、術底Eにおける測定光の照射位置を変更する照射位置変更ユニットである光スキャナ330を備える。光スキャナ330は、制御ユニット70に接続されており、制御ユニット70は、設定された撮像位置情報に基づいて光スキャナ330の動作を制御し、検出器325からの受光信号に基づいて断層像を取得する。
OCT光学系320は、いわゆる眼科用光断層干渉計の装置構成を持ち、本実施形態においては、少なくともパルスレーザ光が照射される前の術眼Eの断層像を撮像する。OCT光学系320は、測定光源321から出射された光(赤外光)を光分割器としてのカップラー322によって測定光(試料光)と参照光に分割する。そして、OCT光学系320は、測定光学系324によって測定光を術眼Eに導き、参照光を参照光学系323に導く。その後、術眼Eによって反射された測定光と,参照光との合成による干渉光を検出器(受光素子)325により受光する。光分割器としては、カップラーの他、ビームスプリッタ、サーキュレータなどであってもよい。
検出器325は、測定光と参照光との干渉状態を検出する。フーリエドメインOCTの場合では、干渉光のスペクトル強度が検出器325によって検出され、スペクトル強度データに対するフーリエ変換によって所定範囲における深さプロファイル(Aスキャン信号)が取得される。例えば、Spectral-Domain OCT(SD−OCT)、Swept-Source OCT(SS−OCT)が挙げられる。また、Time-Domain OCT(TD−OCT)であってもよい。
SD−OCTの場合、光源321として低コヒーレント光源(広帯域光源)が用いられ、検出器325には、干渉光を各周波数成分(各波長成分)に分光する分光光学系(スペクトルメータ)が設けられる。スペクトルメータは、例えば、回折格子とラインセンサからなる。
SS−OCTの場合、光源321として出射波長を時間的に高速で変化させる波長走査型光源(波長可変光源)が用いられ、検出器325として、例えば、単一の受光素子が設けられる。光源321は、例えば、光源、ファイバーリング共振器、及び波長選択フィルタによって構成される。そして、波長選択フィルタとして、例えば、回折格子とポリゴンミラーの組み合わせ、ファブリー・ペローエタロンを用いたものが挙げられる。
光源321から出射された光は、カップラー322によって測定光と参照光に分割される。そして、測定光は、光ファイバを通過した後、空気中へ出射される。その光は、測定光学系324及び光スキャナ330を介して術眼Eに集光される。そして、術眼Eで反射された光は、同様の光路を経て光ファイバに戻される。
参照光学系323は、術眼Eでの測定光の反射によって取得される反射光と合成される参照光を生成する。参照光学系323は、マイケルソンタイプであってもよいし、マッハツェンダタイプであっても良い。参照光学系323は、例えば、反射光学系(例えば、参照ミラー)によって形成され、カップラー322からの光を反射光学系により反射することにより再度カップラー322に戻し、検出器325に導く。他の例としては、参照光学系323は、透過光学系(例えば、光ファイバー)によって形成され、カップラー322からの光を戻さず透過させることにより検出器325へと導く。
参照光学系323は、参照光路中の光学部材を移動させることにより、測定光と参照光との光路長差を変更する構成を有する。例えば、参照ミラーが光軸方向に移動される。光路長差を変更するための構成は、測定光学系324の測定光路中に配置されてもよい。
OCTユニット310は、測定光束を偏向するための光スキャナ330を備える。光スキャナ330は、回転軸が互いに直交した2つのガルバノミラーによって構成される。光スキャナ330は、制御ユニット70からの指令信号に基づいて、測定光束を2次元的に偏向する機能を有する。制御ユニット70は、光スキャナ330を制御し、術眼Eに対してXY方向(横断方向)に測定光を走査させる。本実施形態では、術眼Eの前眼部で測定光を走査する構成とする。例えば、制御ユニット70は、各走査位置で得られた深さ情報(奥行情報)を直線状に並べることによって断層像を得る(いわゆる、Bスキャン)。
このようにして、光源321から出射された光束はその反射(進行)方向が変化され、前眼部で任意の方向に走査される。これにより、術眼Eの断層撮像位置が変更される。
光スキャナ330としては、光を偏向させる構成であればよい。例えば、反射ミラー(ガルバノミラー、ポリゴンミラー、レゾナントスキャナ)の他、光の進行方向を変化させる(偏向させる)音響光学素子(AOM)等が用いられる。
なお、詳細な説明は略すが、術眼Eの前眼部の断層像は、屈折補正処理される。
<正面観察ユニット>
正面観察ユニット350は、術眼Eの前眼部の正面像を取得する機能を有する。本実施形態では、正面観察ユニット350は、可視光又は赤外光により照明された術眼Eの前眼部像を撮影し、後述するモニタに表示する。前眼部像は、フレームレートとして30ms程度でモニタに表示される。正面観察ユニット350は、観察光学系(正面像観察光学系)360を備え、2次元の撮像素子を備えるカメラユニット362と、観察像をリレーするためのリレーレンズ362を備える。正面像観察ユニット350は、レーザ照射光学系120と対物レンズ150を共用している。また、術眼Eの前方周辺には、可視照明光又は赤外光を発光する照明光源390が配置されている。カメラ361は、照明光源390からの照明光により照明された術眼Eの前眼部の正面像を撮影する。撮影された正面像は、制御ユニット70へと送られる。
<操作ユニット>
操作ユニット400は、レーザ照射ユニット100から治療レーザ光を出射させるトリガ信号を入力するためのトリガスイッチ410、術眼Eの断層像、前眼部像を表示したり、手術条件を表示する表示手段であるモニタ420、を備える。モニタ420は、タッチパネル機能を有し、手術条件の設定、断層像上での手術部位(レーザ照射位置)の設定を行う入力手段を兼ねる。なお、ポインティングデバイスであるマウス、数値、文字等を入力するため入力デバイスであるキーボード、等を入力手段として用いることもできる。
モニタ420は、術眼Eの前眼部を表示する前眼部表示部430、術眼Eの前眼部の断層像を表示するOCT像表示部440、手術条件を表示する手術条件表示部450、手術部位の設定作業(プランニング)を開始するためのスイッチ421、指定した手術部位を確定させる(プランニングを確定させる)ためのスイッチ422、を備えている。OCT像表示部440では、術者により手術部位(レーザ照射の範囲)がグラフィカルに指定される。モニタ420上で指定された手術部位は、OCT像におけるレーザ照射位置として設定される。制御ユニット70にて設定された手術部位は、メモリ71に記憶される。スイッチ421及び422は、装置500のモードをプランニングモードに切換える機能を持つ。モニタ420(OCT像表示部440)は、手術部位設定ユニットとして機能する。
手術条件表示部450では、術者の操作により、水晶体を破砕(切開)する手術用のレーザ光の照射パターンが設定される。照射パターンは予め複数用意されており、術者の選択によって設定される。手術条件表示部450で、照射パターンが設定されると、モニタ420は、設定信号を制御ユニット70へと送る。なお、本実施形態では、手術時のレーザエネルギ、レーザスポットのスポットサイズ、等は不変とし、術者が設定を変更しないものとしているが、術者により設定する構成としてもよい。
<制御系>
装置500全体を統括・制御する制御ユニット70は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。制御ユニット70には、レーザ光源ユニット110、駆動部135、第1光スキャナ141及び第2光スキャナ144、受光素子213、測定光源321、参照光学系323、測定光学系324、検出器325、光スキャナ330、カメラ361、操作ユニット400(トリガスイッチ410、モニタ420)、が接続される。また、制御ユニット70には、手術条件、照射パターン(レーザスポットを移動させるパターン)等を記憶するメモリ71が接続される。また、制御ユニット70には、作業終了、警告等を術者に報知するためのブザー72が接続される。眼球固定ユニット160、照明光源390は、個別に駆動される。
制御ユニット70は、手術用のレーザ光の照射よりも前に、位置検出ユニット200を用い、断層像に含まれる特徴部分に対するレーザ照射光学系120(移動光学系)の基準照射制御情報を取得する。制御ユニット70は、設定された手術部位と基準照射制御情報に基づき、手術用のレーザ光を照射するための制御情報を生成する。本実施形態の制御情報は、レーザ光源ユニット110から出射されるレーザ光エネルギ、移動光学系(エキスパンダ130、走査ユニット140)の光学素子の位置、方向、を含む。制御ユニット70が、生成した制御情報に基づいてレーザ光源ユニット110、エキスパンダ130、走査ユニット140を制御することによって、設定された手術部位に手術用のレーザ光が照射される。このとき、制御情報には、設定された照射パターンも含まれる。
<レーザ手術の流れ>
次に、レーザ手術の流れを説明する。図3は、レーザ手術の流れを示すフローチャートである。以下、フローチャートを参照しながら、装置500の動作、制御ユニット70の演算処理を説明する。なお、手術部位の設定とレーザ照射の対応付けの具体例については、図4、図5にて後述する。
術者は、モニタ420の手術条件表示部450を操作し、手術条件を設定する。ここでは、水晶体を破砕するための照射パターンを選択する。照射パターンとしては、例えば、水晶体の前嚢だけを切開するパターン、前嚢切開及び水晶体核を分割するパターン(例えば、ニ分割、四分割、八分割、等)、前嚢切開及び水晶体核を小片に破砕するパターン、等から選択する。照射パターンの設定信号は、制御ユニット70へと送られ、メモリ71に記憶される(手術条件の設定)。
次に、術者は、ベッド等に寝た患者(被術者)の術眼Eに眼球固定ユニット160の吸着リングを取り付ける(吸着させる)。術者は、眼球固定ユニット160のカップを術眼Eの角膜に置き、カップ内に液体を満たす。そして、術者は、レーザ照射ユニット100、観察・撮影ユニット300等を眼球固定ユニット160の上方に位置させる。これにより、レーザ光軸L1上に術眼Eの中心軸が位置合せされる(術眼の固定(装置に対する位置決め)。
位置合せが完了すると、モニタ420の前眼部像表示部430とOCT像表示部440には、リアルタイムに術眼Eの画像が表示されている。制御ユニット70は、正面観察ユニット350を制御し、前眼部像を取得する。カメラユニット362で取得された画像は制御ユニット70へと送られ、前眼部表示部430に一定のフレームレートで更新され表示される。また、制御ユニット70は、OCT像撮影ユニット310を制御し、OCT像を取得する。制御ユニット70は、検出器325で取得された受光信号に基づいて前眼部断層像をOCT像表示部440に表示する。制御ユニット70は、一定のフレームレートでOCT像を更新して表示する(術眼の前眼部像及びOCT像の取得、モニタ表示)。
術者が、スイッチ421を操作する(タッチする)と、プランニング開始する指令信号が制御ユニット70へと送られる。制御ユニット70は、指令信号に基づき、術眼Eの静止画を前眼部像表示部430に表示させ、OCT像の静止画をOCT像表示部440に表示させる。このとき、制御ユニット70は、Bスキャン方向の異なるOCT像を複数取得し、メモリ71に記憶する。例えば、Y方向に対して、30度ステップ毎のBスキャンのOCT像を取得する。90度、120度、150度、180度、210度、240度、の6枚とする。なお、上記のように複数の断層像を取得することにより、前眼部の3次元データが得られるため、有利である。制御ユニット70は、XY方向に関するラスタースキャンによって、互いに隣接する複数の断層像からなる前眼部の3次元データを取得するようにしてもよい。なお、制御ユニット70は、レーザ照射の光軸を含んだ互いに直交する少なくとも2つの断層像を取得する構成であることが好ましい。
制御ユニット70は、前眼部像表示部430とOCT像表示部440上で手術部位を指定を可能な状態とする。術者は、前眼部像表示部430の前眼部像上で、前嚢切開の領域(円の直径等)を指定する。制御ユニット70は、前眼部像の画像処理により、瞳孔中心に対して前嚢切開の位置(円)を表示する。また、術者は、OCT像表示部440のOCT像上で水晶体の破砕又は切開する領域を指定する。制御ユニット70は、OCT像の画像処理により、破砕領域を指定する(詳細は後述する)。水晶体における手術部位(領域)は、深さ方向(Z方向)の領域決めとなる。スイッチ422が操作されると、現段階でのプランニングが確定される。制御ユニット70は、前眼部像における前嚢切開位置の情報と、OCT像上での手術部位(領域)の情報を、手術部位情報(プランニング情報)としてメモリ71に記憶する(手術部位の設定)。
制御ユニット70は、レーザ照射光学系120に対する術眼の特徴部分の位置を得るために、位置検出ユニット200を制御する。術眼の特徴部分としては、例えば、角膜表面、裏面、虹彩、水晶体前面、水晶体後面などが挙げられる。
制御ユニット70は、位置検出ユニット200の制御において、レーザ光源ユニット110のエネルギを低下させる。レーザ照射ユニット100から出射される(ここでは、レーザ光源ユニット110)レーザ光のエネルギは、レーザスポット位置でブレイクダウンを起こす手術用のエネルギと、レーザスポット位置でブレイクダウンを起こさない位置検出用のエネルギと、で切換えられる。また、制御ユニット70は、位置検出ユニット200(受光素子223、駆動部135、第1光スキャナ141及び第2光スキャナ144)を制御し、術眼Eのレーザスポットの位置での反射光を受光素子223にて受光する。制御ユニット70は、受光素子223の受光信号と、駆動部135、第1光スキャナ141及び第2光スキャナ144の情報とに基づいて、術眼Eにおける3次元的な輝度情報を取得する。制御ユニット70は、受光信号(の強度)と移動光学系の情報とに基づいて、術眼の特徴部分に対応する位置にレーザ光を照射する場合のレーザ光源ユニット110、移動光学系(駆動部135、光スキャナ141及び144)の制御情報を基準照射制御情報として取得する。言い換えると、制御ユニット70は、術眼Eの特徴部分、以下の例では、水晶体前嚢の絶対位置を取得することとなる。制御ユニット70は、検出結果から水晶体前嚢の曲面の位置と形状を求め、求めた前嚢に対してレーザ光を照射する際のレーザ光源ユニット110及び移動光学系の制御情報を基準照射制御情報として取得しメモリ71に記憶する(基準照射制御情報の取得)。
制御ユニット70は、基準照射制御情報に手術部位情報を対応させる。そして、制御ユニット60は、手術部位に対して手術用のレーザを照射するためのレーザ照射ユニット100の制御情報を生成する。
手術部位に対して手術用のレーザを照射する場合、制御ユニット70は、例えば、移動光学系を制御して集光位置を3次元的に移動させ、手術部位に対応する領域に集光位置があるときにレーザ光源ユニット110にてレーザ光を照射し、他の領域に集光位置があるときのレーザ光の照射を停止する。この場合、レーザ照射ユニット100の制御情報として、例えば、レーザ光源ユニット110及び移動光学系に関する制御情報が予め設定される。
制御ユニット70は、特徴部分(例えば、前嚢)に対応する基準照射制御情報と、断層像中の特徴部分(例えば、前嚢)をマッチングさせ、移動光学系の制御情報(例えば、移動光学系(エキスパンダ130、走査ユニット140)の光学素子の位置、方向等)と断層画像における座標位置を対応付ける。対応付けがなされたら、制御ユニット70は、断層画像中で設定された領域に手術用レーザを照射するためのレーザ照射ユニット100の制御情報を取得する。
マッチングが完了すると、制御ユニット70は、ブザー72を制御し、術者に手術の準備が完了したことを報知する。トリガスイッチ410が操作されると、制御ユニット70は、レーザ照射を開始する。制御ユニット70は、レーザ照射ユニット100の制御情報、照射パターン、手術条件に基づいてレーザ光源ユニット110、エキスパンド130及び走査ユニット140を制御する。術眼Eにレーザが照射されることによって、水晶体が破砕、切開される(指定された手術部位へのレーザ照射)。
なお、以上の説明では、プランニングで定めた手術部位を基準照射制御情報を用いて対応付けし、制御情報を取得するフローチャートとなっているが、これに限るものではない。手術用のレーザを照射するためのレーザ照射ユニット100の制御情報が得られる構成であればよい。手術部位の設定の前に、位置検出ユニット200等によって基準照射制御情報を得ておく構成としてもよい。この場合、術者による手術部位設定作業時に、制御情報が生成される。
また、以上の説明では、手術時にプランニングを行う流れとしたが、これに限るものではない。レーザ照射の前にプランニングができていればよい。例えば、手術の数日前に、装置500にてプランニングを行い、プランニングデータを手術時に読み出すようにしてもよい。また、別装置(断層像を表示するファイリングシステム等)によってプランニングを行ってもよい。この場合、プランニングのデータを装置500に読み込む。このような例では、前述のプランニングは、確認作業となる。
<モニタ表示とプランニング>
次に、モニタ上での手術部位の指定と画像処理について説明する。図4は、モニタ420の表示画面を示した図である。図5は、位置補正を説明する図である。ここでは、スイッチ421が操作された後の処理を説明する。
前眼部表示部430には、術眼Eの前眼部像が表示されている。前眼部像表示部430の下部には、前嚢切開の円のサイズを示す切開サイズ表示欄431が配置されている。制御ユニット70は画像処理を行い、前眼部像の瞳孔中心を取得する。制御ユニット70は、前眼部像における虹彩IRの形状から瞳孔中心の位置を求める。制御ユニット70は、前眼部表示部430が操作されると、前眼部像に瞳孔中心CPを表示する。そして、制御ユニット70は、瞳孔中心CPを中心とした円C1を前眼部像に表示する。円C1は、レーザ照射による前嚢の切開位置を示している。円C1の直径は、切開サイズ表示欄431に示された直径となるように表示される。術者が、切開サイズ表示欄431を操作することで、図示を略す増減スイッチが表示される。この増減スイッチにより、切開サイズを変できる。切開サイズ表示欄431に表示されている切開サイズは、メモリ71に記憶される。
なお、前嚢切開の形状は、円に限るものではなく、予め設定された図形、例えば、楕円等を選択する構成としてもよい。また、円C1(の中心)を瞳孔中心CPから偏心させる(XY方向にシフトさせる)構成としてもよい。例えば、円C1を偏心させる距離を入力する欄を表示させ、術者が所望する距離を入力する構成とする。また、円C1の中心は、瞳孔中心に限らず、水晶体の頂点、等としてもよい。水晶体の頂点は、複数のOCT像において、前嚢の頂点を抽出することにより求められる。
OCT像表示部440には、術眼Eにおけるレーザ照射光学系の中心光軸(レーザ光の中心光軸)を通るY方向の断層像が表示されている。OCT像表示部440の下部には、水晶体核の破砕(切開)におけるマージン量を表示するマージン表示欄441が配置されている。ここでいうマージンとは、水晶体の嚢をレーザ光で損傷させないように、水晶体の後嚢PP1から手前側(前嚢AP1から奥側)に設けるレーザ光を照射しない領域である。マージンは、例えば、50〜1000μmで設定され、ここでは、500μmとする。マージン表示欄441を操作すると、図示を略す増減スイッチが表示される。この増減スイッチにより、マージンを変更できる。マージン表示欄441に表示されたマージンは、メモリ71に記憶される。
OCT表示部440には、手術部位を示す領域A1が表示される。制御ユニット70は、OCT像を形成する画像データに対して画像処理を行い、手術部位を示す領域(以下、領域A1と省略する)A1を求める。制御ユニット70は、OCT像上で領域A1に対応する領域を強調表示する。
制御ユニット70は、OCT像において、水晶体LE1の前嚢AP1の位置、水晶体LE1の後嚢PP1の位置、前嚢AP1周辺部の前方にある虹彩IR、を検出する。制御ユニット70は、メモリ71に記憶されたマージンに基づいて前嚢AP1と後嚢PP1の間の領域を定め、虹彩IRが前嚢AP1に掛った箇所(虹彩IRより後方の領域)を除外した領域を定める。このとき、制御ユニット70は、円C1に対応する位置にマージンを設定しない。また、制御ユニット70は、水晶体LE1(の内部)にマージン領域M1を表示する。制御ユニット70は、前嚢AP1から奥側にマージン分だけ領域M1を設定するとともに、円C1に対応する領域にはマージンを設定しない。また、制御ユニット70は、後嚢PP1から手前側にマージン分だけ領域M1を設定する。
領域A1は、術者の操作により変更(微調整)できる。領域A1の線は、自由に変更できる構成となっており、術者が、領域A1の線をタッチ、ドラッグ、することにより、領域A1の形状を変更できる。このとき、制御ユニット70は、マージンを越えてレーザ照射領域IAを変更できないようにしている。言い替えると、制御ユニット70は、マージン領域内に領域A1を設定できないようにしている。術者が、マージンを越えてレーザ照射領域IAを設定しようとすると、制御ユニット70はブザー72を制御して術者に警告し、領域A1の変更を受付ない。
スイッチ422が操作されると、円C1及び領域A1の情報(画像における座標情報)がメモリ71に記憶される。領域A1及びM1の情報は、2次元であるが、制御ユニット70は、領域A1を、手術領域に関する3次元的な手術位置情報に変換し、メモリ71に記憶する。例えば、制御ユニット70は、領域A1を、水晶体LE1の中心軸(ここでは、虹彩IR1から求めた瞳孔中心を通る軸)を回転軸として回転させることにより、撮影されたいない方向の断層像を補間し、手術領域に関する3次元値情報を得る。又は、複数の断層像上で設定した手術領域を、スプライン補間等の補間アルゴリズムによって補間し、3次元情報を得る。
これにより、断層像を用いて設定した手術部位の情報が生成され、メモリ71に記憶されたこととなる。制御ユニット70は、位置検出ユニット200を制御し、断層像に含まれる特部分に対する移動光学系の制御情報の基準となる基準照射制御情報を取得する。制御ユニット70は、ある特徴部位に対応する基準照射制御情報と、断層画像中の特徴部位を対応させ、さらに照射パターン等の情報を用いて手術部位にレーザ光を照射する際のレーザ光源ユニット110の制御情報を生成する。本実施形態では、制御ユニット70は、断層像の特徴部分の位置を基準照射制御情報として位置検出ユニット200で取得し、断層像の特徴部分と対応付ける。これにより、レーザ光源ユニット110の制御情報と断層画像とを対応させる。このような対応関係を用いて、制御ユニット70は、断層画像で設定される手術部位に対してレーザ照射するためのレーザ照射ユニット100の制御情報を生成する。
<位置検出と制御情報の生成>
次に、術眼Eの特徴部分に対する移動光学系の基準照射制御情報の取得と、レーザ光源ユニット110、移動光学系の制御情報の生成について説明する。図5は、基準照射制御情報に対して手術部位を対応させる処理を示す模式図である。ここでは、基準照射制御情報は、術眼Eの特徴部分の位置(レーザ照射光学系120に対する)としている。
制御ユニット70は、レーザ光源ユニット110を制御し、レーザ光のエネルギを位置検出用のエネルギとし、出射させる。制御ユニット70は、走査ユニット140(駆動部143及び146)を制御してレーザ光をXY方向に走査しつつ(Bスキャンしつつ)、エキスパンダ130(駆動部135)を制御してレーザ光(のスポット)をZ方向に沿って移動させる。レーザ光は、水晶体LEで反射され、受光素子213に入射する。制御ユニット70は、駆動部143、146、135の情報と、受光素子213の受光信号の強度との基づき、水晶体LEの前嚢APの絶対位置を取得する。
このとき、制御ユニット70は、位置検出の時間を短縮するために位置検出を予測する処理を行うことが好ましい。制御ユニット70は、位置検出ユニット200の制御において、特徴部分の予測をして、移動光学系によるレーザスポットの移動範囲を定める。制御ユニット70は、断層像に含まれる特徴部分(例えば、前納)に対応する所定の範囲(3次元的領域)を算出する。ここで、所定の範囲とは、特徴部分に対するズレが予想される範囲であり、例えば、XYZ方向にそれぞれ±500μmの範囲である。制御ユニット70は、算出された所定の範囲内においてレーザスポットを移動させ、位置検出を行う。これにより、位置検出ユニット200による位置検出を短縮できる。
制御ユニット70は、前嚢APの位置を連続的、離間的(離散的)に取得する。離間的に取得する場合、数点の位置情報が得られるので、制御ユニット70は、点の補間処理等(フィッティング)により前嚢APの曲面に係る絶対位置情報を取得するのことが好ましい。フィッティングとしては、多項式展開であってもよい。本実施形態では、制御ユニット70は、上述のOCT像の取得時のBスキャンの6方向に対応して、絶対位置を検出し、検出結果をフィッティング処理することによって、前嚢の形状及び絶対位置情報を取得する。
制御ユニット70は、駆動部143、146を制御してレーザ光をY方向に沿って走査しつつ、駆動部135を制御してレーザ光をZ方向の沿って走査(移動)させる。これによって、Y方向のBスキャンに対応した特徴部分の位置検出用の情報を取得する。制御ユニット70は、受光信号の信号強度から、組織の境界となる前嚢AP2を抽出し、前嚢AP2の位置を取得する(図5参照)。制御ユニット70は、他の方向のBスキャンにおいて、前嚢の絶対位置を取得する。
ここでは、説明の簡便のため、Bスキャンにおけるレーザ照射位置情報の補正を例に挙げる。図5において、前嚢AP2は、位置検出ユニット200によって取得された術眼Eの前嚢の絶対位置を示している。位置検出ユニット200の測定用のレーザ光を出射するレーザ光源ユニット110は、レーザ照射ユニット100の光源でもあるため、前嚢AP2の位置は、レーザ照射光学系120(レーザ照射ユニット100)に対する特徴部分の位置となる。制御ユニット70は、特徴部分の位置に対してレーザ光を照射する際の移動光学系の制御情報をと特徴部分を基準とした基準照射制御情報としてメモリ71に記憶する。
制御ユニット70は、基準照射制御情報に設定した手術部位(算出により3次元情報となっている)を対応付け(マッチング)、移動光学系の制御情報を生成する。具体的には、位置検出ユニット200で検出した特徴部分(基準照射制御情報とされている)と、断層像に含まれる特徴部分とを用い、基準照射制御情報の特徴部分に断層像の特徴部分を対応させる(マッチング)。制御ユニット70は、基準照射制御情報に加え、照射パターン、手術条件を用いて、移動光学系、レーザ光源ユニット110の制御情報を生成する。生成された制御情報は、メモリ71に記憶される。
図5では、制御ユニット70は、マッチングによって、前嚢AP2に対して前嚢AP1が対応する距離を取得することにより、座標上の差を算出する。前嚢AP1が前嚢AP2に重なるように平行移動したときの移動距離を演算する。平行移動の距離は、図5では、YZ方向となっている。制御ユニット70は、レーザ照射位置情報に含まれる領域A1及びM1の位置情報を、移動距離分オフセットする(YZ方向の移動)。領域A1は、前嚢AP2に対応するように移動され、手術用レーザ光を照射する領域A2とされる。制御ユニット70は、前嚢切開の円C1を前嚢AP2上の位置に移動(補正)する。領域A2の位置情報が、実際のレーザ照射位置として設定される。
このような図上での移動処理が制御ユニット70の処理となり、領域A1から領域A2への平行移動の情報が、基準照射情報に対する移動光学系の制御情報(の一部)として生成される。制御ユニット70は、移動光学系の制御情報に対して、手術条件、照射パターンを考慮し、レーザ光源ユニット110のエネルギ調整(ON/OFFも含む)の制御情報を生成する。これにより、移動光学系、レーザ光源ユニット110(レーザ光エネルギ調整ユニット)の制御情報(レーザ照射するための)を生成する。
なお、以上の説明は、YZ方向における補正処理であり、前嚢AP2は、3次元的な曲面を持つ絶対位置情報であり、領域A1は、3次元的な体積を持つ位置情報である。制御ユニット70は、3次元形状の位置を利用して基準照射制御情報(前嚢AP2)を取得し、断層画像中の手術部位(領域A1)と対応付けて、移動光学系とレーザ光源ユニット110の制御情報(領域A2)を生成する。
マッチング処理が完了すると、制御ユニット70は、ブザー72を制御し、処理完了を術者に報知する。制御ユニット70は、トリガスイッチ410によるトリガ信号を受付可能する。トリガスイッチ410によってトリガ信号が入力されると、制御ユニット70は、メモリ71に記憶された制御情報に基づいてレーザ光源ユニット110、エキスパンダ130、走査ユニット140を制御する。レーザ照射において、制御ユニット70は、モニタ420に術眼Eの状態をリアルタイムに表示する。レーザ光が照射される手術部位は、レーザ照射光学系120に対して位置決めされているため、高い精度で水晶体の切断、前嚢切開が行われる。この場合、レーザの繰り返し周波数、スポットサイズ等の手術条件を変更できる構成であってもよい。
以上のようにして、断層像を利用して手術部位の設定しながら、精度よく手術できる。特に、眼内の様子(奥行情報)が撮影できるOCTユニット等の装置で取得した断層像を用いることで、プランニング(手術部位の設定)がしやすくなる。レーザ照射光学系に対する位置等の情報を取得できる位置検出ユニットを用いることにより、精度の高いレーザ照射ができる。断層像で設定した手術部位を位置検出ユニットの情報によってマッチング処理して、レーザ照射の位置を決める構成とすることにより、両者の利点を活かした、断層像により手術部位の設定での時間短縮と、位置検出ユニットによる位置検出位置を少なくすることで時間短縮と、により、術前の時間を短くできる。特に、位置検出ユニットで、術眼の詳細な情報(例えば、断層像)を得る場合に比べて、時間が短縮できる。
なお、以上の説明では、位置検出の特徴部分を前嚢としたが、これに限るものではない。位置を検出して、基準となる情報(基準照射制御情報)を取得できればよい。位置検出は、後嚢、角膜形状、等の眼球の特徴部分でもよい。また、前嚢等の一つの曲面に限らず、複数の曲面を用いる構成としてもよい。例えば、前嚢、後嚢を組み合せて用いてもよい。
なお、以上の説明では、絶対位置情報を用いて手術部位情報を平行移動して照射位置情報を取得する構成としたが、これに限るものではない。手術部位情報の拡大、縮小、回転、歪み補正、等の処理を行う構成としてもよい。
なお、以上の説明では、位置検出ユニットにより、特徴部分の3次元形状を取得する構成としたが、これに限るものではない。基準照射制御情報が取得できればよい。例えば、2次元の情報(曲線)を取得する構成であってもよい。前嚢の位置と中心が取得できればよい。
なお、以上の説明では、OCT像をモニタに表示し、プランニングを行う構成としたが、これに限るものではない。OCT像は必ずしも表示しなくてもよい。OCT像によって、プランニングできればよい。例えば、制御ユニットが、OCT像を画像処理し、実者にOCT像を示さず、手術部位を定める構成してもよい。
なお、以上の説明では、手術部位を領域として設定する構成としたが、これに限るものではない。OCT像上でレーザ照射の位置を設定して手術が行われる構成であればよい。例えば、モニタに表示されたOCT像上で、レーザの照射位置(切開位置)を、術者が、逐次指定する構成としてもよい。
なお、以上の説明では、断層像取得ユニットとして、OCT像撮影ユニットを用いる構成としたが、これに限るものではない。別の装置で取得したOCT像を画像データとして装置に入力する構成としてもよい。また、断層像として、シャインプルーフ像を取得するシャインプルーフカメラユニットを用いる構成としてもよい。
なお、以上の説明では、位置検出ユニットのレーザ光源として、手術用のレーザ光を出射するレーザ光源ユニットを用いる構成としたが、これに限らない。術眼の特徴部位の接待位置が取得できればよく、レーザ光源は別のユニット(第2光源)であってもよい。この場合、レーザ光源ユニットのエネルギを低下させる必要はない。
なお、以上の説明では、位置検出ユニットに、共焦点開口板を持つ光学系を用いたが、これに限るものではない。術眼の特徴部位の絶対位置情報が取得できればよい。例えば、共焦点多光子励起の光学系を用いる構成としてもよい。この場合、レーザ光源ユニットのエネルギを低下させ、2つ以上の光子が術眼のターゲット位置に集光する構成とする。ターゲット位置では、光子の励起による組織の自家蛍光発光が起こる。受光素子で、この光を受光する。制御ユニットは、受光結果から前述と同様に絶対位置を取得する。このとき、共焦点開口板は必ずしも必要ない。また、多光子を出射する光源は、必ずしも、レーザ光源ユニットでなくてもよい。なお、多光子励起による第2高調波発生によるターゲット位置からの反射光を受光する構成としてもよい。
なお、以上の説明では、位置検出ユニットは、共焦点光学系を用いる構成としたが、これに限るものではない。特徴部位の絶対位置が取得できる構成であればよい。例えば、タイムドメインOCTによって、術眼の特徴部位の絶対位置を求め、絶対位置情報を取得する構成としてもよい。
なお、以上の説明では、手術用のレーザ照射の前に位置検出ユニットを用いて術眼の特徴部分の位置を検出する構成としたが、これに限るものではない。特徴部分の位置検出によって、レーザ照射に関する制御情報が得られる構成であればよい。例えば、手術用レーザの照射中に、位置検出ユニットを利用して特徴部分の位置を検出する構成であってもよい。この場合、特徴部分の経時的な位置検出を行う。特徴部分の位置ずれを検出して術眼の眼球の移動を検知してレーザ照射を停止する構成ととしてもよい。また、レーザ照射中に水晶体の厚みの変化を検出してレーザ照射を停止する又はレーザ照射の位置を変更する構成としてもよい。移動光学系等の制御情報を適宜求める)。
なお、以上の説明では、水晶体を切断等する構成としたが、これに限るものではない。術眼の眼球組織を切断等する構成であればよい。術眼の角膜、隅角、虹彩、網膜、等を切断等する構成としてもよい。
なお、以上の説明では、パルスレーザ光を備える眼科用レーザ手術装置を例に挙げたが、これに限るものではなない。術眼(患者眼)の眼球を固定し、固定さた術眼の眼球組織にレーザ光を照射して手術、治療を行う構成であればよい。例えば、選択的線維柱帯形成術(Selective Laser Trabeculoplasity)を行うための眼科用レーザ手術装置であってもよい。この場合、レーザ光は、可視光のパルスレーザ等であり、レーザスポットのサイズは、数百μmとされ、術眼隅角の線維柱帯に照射される。また、光凝固治療、虹彩切開術(イリドトミー)を行う構成としてもよい。この場合、レーザ光源は、パルスレーザ光源であってもよいし、連続発振のレーザ光源であってもよい。網膜を光凝固治療する場合、OCTユニットは、後眼部の段像像を撮影する構成とする。
以上のように本発明は実施形態に限られず、種々の変容が可能であり、本発明はこのような変容も技術思想を同一にする範囲において含むものである。
本実施形態の眼科用レーザ手術装置を以下の装置として表現することも可能である。
すなわち、第1の眼科用レーザ手術装置は、手術用のレーザ光を出射するレーザ光源と、該レーザ光源から出射されたレーザ光をターゲット位置に照射させるレーザ照射光学系であってレーザ光のスポットを3次元的に移動させる移動光学系を有するレーザ照射光学系と、術眼の断層像を取得する断層像取得ユニットと、前記断層像取得ユニットで取得された断層像に基づいて手術部位を設定する手術部位設定ユニットと、前記断層像に含まれる少なくとも1つの特徴部分に対する前記レーザ照射光学系の照射位置情報を取得するための照射位置情報取得ユニットと、前記照射位置情報取得ユニットによって取得された照射位置情報と前記断層像の対応関係を取得し,取得された対応関係を用いて前記手術部位設定ユニットで設定された手術部位にレーザ照射するための前記レーザ照射光学系の制御情報を生成する制御情報生成ユニットと、前記制御情報生成ユニットで生成された制御情報に基づいて前記移動光学系を制御して所定の手術部位にレーザ光を照射して手術する照射制御ユニットと、を備える。
第2の眼科用レーザ手術装置は、第1の眼科用レーザ手術装置において、前記照射位置情報取得ユニットは、前記レーザ照射光学系を共用し、照射位置情報取得用の光を出射する第2光源と、該第2光源から出射された光が集光されたスポット位置からの光を受光する受光素子と、を備え、前記照射位置情報取得ユニットは、前記移動光学系を用いて前記第2光源から出射された光のスポットを移動させ、前記受光素子からの受光信号に基づいて照射位置情報を得る、ことを特徴とする。
本実施形態の眼科用レーザ手術装置の構成図である。 ビームエキスパンダユニットの構成図である。 レーザスポットのスポットサイズの変更を説明する図である。 レーザスポットのZ方向での位置の変更を説明する図である。 水晶体のレーザ照射領域を説明する図である。
100 レーザ照射ユニット
110 レーザ光源ユニット
120 レーザ照射光学系
130 ビームエキスパンダユニット
140 走査ユニット
200 位置検出ユニット
300 観察・撮影ユニット
310 OCTユニット
400 操作ユニット
420 モニタ
440 OCT像表示部
500 眼科用レーザ手術装置

Claims (3)

  1. 手術用のレーザ光を出射するレーザ光源と、
    レーザ光を集光する集光光学系と集光されたスポット位置を3次元的に移動させる移動光学系とを有し、前記レーザ光源から出射されたレーザ光をターゲット位置に照射させるレーザ照射光学系と、
    術眼の断層像を取得する断層像取得ユニットと、
    前記断層像取得ユニットで取得された断層像に基づいて手術部位を設定する手術部位設定ユニットと、
    前記移動光学系を共用すると共に、前記断層像取得ユニットの受光素子とは異なる第2の受光素子を少なくとも備える共焦点光学系を備え、前記移動光学系によって集光スポット位置が移動されたときの前記第2の受光素子からの受光信号に基づいて、前記断層像に含まれる少なくとも1つの特徴部分に対応する前記移動光学系の位置情報を基準照射制御情報として取得するための基準照射制御情報取得ユニットと、
    前記断層像に含まれる少なくとも1つの特徴部分に対応する前記移動光学系の位置情報と、前記断層像の特徴部分とを対応づけることによって、前記手術部位設定ユニットで設定された手術部位にレーザ照射するための前記レーザ照射光学系の制御情報を生成する照射制御情報生成ユニットと、
    前記照射制御情報生成ユニットで生成された制御情報に基づいて前記レーザ照射光学系を制御して所定の手術部位にレーザ光を照射して手術する照射制御ユニットと、
    を備える、ことを特徴とする眼科用レーザ手術装置。
  2. 請求項1に記載の眼科用レーザ手術装置において、
    前記基準照射制御情報取得ユニットは、
    前記レーザ照射光学系の少なくとも一部を共用し、
    基準照射制御情報取得用の第2光源と、
    該第2光源から出射された光の術眼内における集光スポット位置からの光を受光する受光素子と、
    を備え、
    前記移動光学系を用いて前記第2光源から出射された光の術眼内における集光スポット位置を移動させながら取得した前記受光素子からの受光信号に基づいて前記移動光学系の位置情報を基準照射制御情報として得る、ことを特徴とする眼科用レーザ手術装置。
  3. 請求項2に記載の眼科用レーザ手術装置において、
    前記レーザ光源又は前記レーザ照射光学系内にてレーザ光エネルギを調整するレーザ光エネギ調整ユニットをさらに備え、
    前記レーザ光源は、レーザ光のスポット位置でブレイクダウンを発生させるパルスレーザ光を出射するパルスレーザ光源であって、且つ前記第2光源として共用され、
    前記レーザ光エネルギ調整ユニットは、前記移動光学系の位置情報が基準照射制御情報として取得される場合に、前記レーザ光源から出射されたレーザ光が集光されたスポット位置で,実質的にブレイクダウンを発生させないようにレーザ光のエネルギを調整する、
    ことを特徴とする眼科用レーザ手術装置。
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