JP6039966B2 - 開創器用バルブキャップ - Google Patents

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本発明は、開創器用バルブキャップに関する。
内視鏡下外科手術及び比較的小規模な開腹手術の際に、鉗子等の円柱状の処置具を腹腔内へ導入するために、体壁に形成された開創部に装着され、該開創部の開口状態を維持するとともに該開創部を保護するための開創器が知られている。
前記開創器は、体腔内側に配置されるリング状の内側固定部材と、体腔外側に配置されるリング状の外側固定部材と、該内側固定部材と該外側固定部材とを接続し、前記開創部を拡張する筒状の拡張部材とを備える。前記開創部に前記開創器を装着することにより形成された開口部から、前記処置具を体腔内に導入することにより、各種処置を行うことができる。
内視鏡下外科手術は、施術を円滑に行うために、安定した良好な手術視野の確保が必要となる。手術視野を確保するために、例えば、気腹法が広く用いられている。気腹法は、体腔内に二酸化炭素ガスを注入して陽圧にすることにより体腔を膨らませる方法である。
ところが、前記開創部に前記開創器を装着すると、形成された開口部から二酸化炭素ガスが抜け出てしまい、体腔を膨らませることができないという問題がある。そこで、前記開創器に装着され、該開創器により形成された開口部から処置具を導入可能にするとともに腹腔の気密性を維持することができる開創器用バルブキャップが種々開発されている。
従来、開創器用バルブキャップとして、可撓性を有する軟質樹脂からなるシート部材を複数積層してなる円形の天蓋部材と、該天蓋部材を前記外側固定部材に気密に装着するリング状の装着部材と、該シート部材に設けられ、前記処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通するスリット部とを備えるものが知られている。前記スリット部は、前記処置具が各前記シート部材の該スリット部に挿入されたとき、一の該シート部材の該スリット部と該処置具との間に形成される間隙が他のシート部材により閉塞されるように、隣接する該シート部材の各スリット部が互いに交差するように形成されている(例えば、特許文献1参照)。
前記従来の開創器用バルブキャップでは、前記処置具は、前記天蓋部材に対して略垂直となるように、各前記シート部材の前記スリット部に挿入されて、体腔内に導入される。そして、前記シート部材の前記スリット部と前記処置具との間には、該処置具の外周面の一部分を底辺とするとともに該スリット部の各スリット形成面を等辺とする略二等辺三角形状体からなる一対の間隙が形成される。
このとき、前記隣接する各シート部材のスリット部が互いに交差していて、前記一のシート部材の前記スリット部と前記処置具との間に形成される一の間隙が、前記他のシート部材によって閉塞されている。そして、前記他のシート部材の前記スリット部と前記処置具との間に形成される他の間隙もまた、前記一のシート部材によって閉塞されている。この結果、前記一の間隙と前記他の間隙との連通を防止することができる。
以上により、前記従来の開創器用バルブキャップは、前記処置具が体腔内に導入されているとき、体腔内と前記一の間隙と前記他の間隙と体腔外との連通を防ぎ、体腔内の気密性を維持することができる。
また、前記従来の開創器用バルブキャップは、前記処置具が体腔内に導入されていないとき、前記シート部材が可撓性を有する軟質樹脂からなることにより、自身の弾力でスリット形成面が互いに密着して前記スリット部が閉塞しているとともに、隣接する前記シート部材の各スリット部が互いに交差しているので、体腔内の気密性を維持することができる。
したがって、前記従来の開創器用バルブキャップによれば、前記処置具が体腔内に導入されているか否かに係わらず、体腔内の気密性を維持することができるとされている。
特開2011−245017号公報
しかしながら、前記従来の開創器用バルブキャップでは、前記処置具が前記天蓋部材に対して傾けられたとき、該スリット部と該処置具との間に形成された前記間隙が大きく変形して拡大する結果、体腔内と前記一の間隙と前記他の間隙と体腔外とが連通し、体腔内の気密性を維持することができないことがあるという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、処置具を傾けたときでも体腔内の気密性を維持することができる開創器用バルブキャップを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、体腔内側に配置されるリング状の内側固定部材と、体腔外側に配置されるリング状の外側固定部材と、該内側固定部材と該外側固定部材とを接続し、体壁に形成された開創部を拡張する筒状の拡張部材とを備える開創器に装着され、可撓性を有する軟質樹脂からなるシート部材を複数積層してなる円形の天蓋部材と、該天蓋部材を該外側固定部材に気密に装着するリング状の装着部材と、該シート部材に設けられ、円柱状の処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通するスリット部とを備え、該処置具が各該シート部材の該スリット部に挿入されたとき、一の該シート部材の該スリット部と該処置具との間に形成される間隙が他の該シート部材により閉塞されるように、隣接する各シート部材のスリット部が互いに交差している開創器用バルブキャップにおいて、該天蓋部材の表面に積層された伸縮性を有する軟質樹脂からなる第1の膜部材を備え、該第1の膜部材の該スリット部と重なる位置に、該処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通する該スリット部の長さよりも小さい直径を有する第1の円孔を備え、複数積層された前記シート部材の間に、伸縮性を有する軟質樹脂からなる第3の膜部材を備え、該第3の膜部材の前記スリット部と重なる位置に、前記処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通し該処置具の直径よりも小さい直径を有する第3の円孔を備え、前記シート部材は、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群から選択される1種の軟質樹脂からなり、前記第1の膜部材及び前記第3の膜部材は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンからなる群から選択される1種の軟質樹脂からなることを特徴とする。
本発明の開創器用バルブキャップでは、前記処置具は、前記天蓋部材に対して略垂直となるように、前記第1の膜部材の前記第1の円孔と各前記シート部材の前記スリット部とに挿入されて、体腔内に導入される。前記第1の膜部材が伸縮性を有する軟質樹脂からなることにより伸張するので、前記第1の円孔が前記処置具の直径よりも小さい直径を有していても該第1の円孔に該処置具を容易に挿入することができる。
前記挿入の結果、各前記シート部材の前記スリット部と前記処置具との間には、該処置具の外周面の一部分を底辺とするとともに該スリット部の各スリット形成面を等辺とする略二等辺三角形状体からなる一対の間隙が形成される。
このとき、前記天蓋部材の表面に前記第1の膜部材が積層されていて、該第1の膜部材の第1の円孔が前記スリット部の長さよりも小さい直径を有することにより、該第1の膜部材によって、最表面の前記シート部材に形成された前記間隙を被覆することができる。
また、前記処置具が前記天蓋部材の表面に対して傾けられたとき、各前記シートに形成された前記間隙は大きく変形して拡大される。このとき、前記第1の円孔が前記スリット部の長さよりも小さい直径を有することにより、前記第1の膜部材による最表面の前記シート部材に形成された前記間隙の被覆を維持することができる。
以上により、前記処置具が前記天蓋部材に対して傾けられているか否かに係わらず、前記第1の膜部材によって、最表面の前記シート部材に形成された前記間隙を被覆することができ、体腔内と各前記シート部材に形成された間隙と体腔外とが連通することを防ぐことができる。
したがって、本発明の開創器用バルブキャップによれば、前記処置具を傾けたときでも、体腔内の気密性を維持することができる。
また、本発明の開創器用バルブキャップにおいて、前記第1の円孔は、前記処置具の直径よりも小さい直径を有することが好ましい。
この場合、前記処置具が前記第1の膜部材の前記第1の円孔と各前記シート部材の前記スリット部とに挿入されたとき、該第1の膜部材が伸張して第1の円孔の開口端が該処置具の外周面に当接するので、該第1の円孔の開口端と該処置具との間に形成される隙間を非常に小さくすることができる。さらに、前記処置具が前記天蓋部材の表面に対して傾けられたときにも、前記第1の膜部材が伸張し、前記第1の円孔の開口端が前記処置具の外周面に当接した状態を維持することができる。
したがって、前記第1の円孔が前記処置具の直径よりも小さい直径を有する開創器用バルブキャップによれば、該処置具が前記天蓋部材に対して傾けられているか否かに係わらず、前記第1の膜部材によって、最表面の前記シート部材に形成された前記間隙を確実に被覆することができるので、体腔内の気密性を確実に維持することができる。
また、本発明の開創器用バルブキャップは、前記天蓋部材の裏面に積層された伸縮性を有する軟質樹脂からなる第2の膜部材を備え、該第2の膜部材の前記スリット部と重なる位置に、前記処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通し該処置具の直径よりも小さい直径を有する第2の円孔を備えることが好ましい。このようにすることにより、第2の円孔を備える第2の膜部材によって最裏面の前記シート部材に形成される間隙を被覆して、体腔内と該間隙とが連通することを防ぎ、体腔内の気密性をさらに向上することができる。
本発明の開創器用バルブキャップにおいて、前記シート部材を構成する軟質樹脂は、例えば、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群から選択される1種の樹脂を用いることができる。また、前記第1の膜部材及び前記第2の膜部材を構成する軟質樹脂は、第1の軟質樹脂に対する滑り性をさらに有することが好ましく、例えば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンからなる群から選択される1種の樹脂を用いることができる。
本発明の実施形態の開創器用バルブキャップの装着状態を示す説明図。 本発明の実施形態の開創器用バルブキャップを示す説明図。 本発明の実施形態の開創器用バルブキャップの装着状態の要部を示す説明図。 本発明の実施形態の開創器用バルブキャップの変形例を示す説明図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1に示す本実施形態の開創器用バルブキャップ(以下、バルブキャップという)1は、内視鏡下外科手術において鉗子等の円筒状の処置具Fを腹腔内へ導入するために、体壁Bに形成された開創部Wに装着される開創器2に装着されるものである。
開創器2は、開創部Wを拡張する筒状の拡張部材3と、該拡張部材3の一端部に固着され体腔内側に配置される内側固定リング4と、該拡張部材3の他端部に固着され体腔外側に配置される外側固定リング5とを備える。
拡張部材3は、例えば、ポリウレタンからなる弾性を有する薄膜により形成されている。拡張部材3は、伸張していない状態のとき、内側固定リング4及び外側固定リング5の直径よりも小さい直径を有している。
内側固定リング4は、例えば、シリコーンゴムからなり、断面視略円形状である。
外側固定リング5は、例えば、シリコーンゴムからなり、断面視略長方形状である。外側固定リング5は、該外側固定リング5を中心軸として拡張部材3を巻き上げることにより、該拡張部材3の長さを短くして体壁Bの厚さに対応するように調節することができる。
図2に示すバルブキャップ1は、円形の天蓋部材11と、該天蓋部材11の表面及び裏面に積層された第1の膜部材12及び第2の膜部材13と、該天蓋部材11及び該膜部材12,13を開創器2の外側固定リング5に気密に装着する装着リング14とを備える。
天蓋部材11は、可撓性を有する第1の軟質樹脂からなり、外側固定リング5の内径と同程度の直径を有する円形状からなる複数のシート部材15a,15b(以下、15と略記することがある)を積層して形成されている。前記第1の軟質樹脂として、例えば、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群から選択される1種の樹脂を用いることができる。
各シート部材15a,15bは、円柱状の処置具Fを体腔内に導入するために厚さ方向に貫通する3個の第1のスリット部16a,16b(以下、16と略記することがある)を備えている。第1のスリット部16は、処置具Fの直径よりも大きな長さ、例えば、該処置具Fの直径に対して100〜200%の範囲の長さを有するように形成されている。
図1及び図3に示すように、一のシート部材15aの第1のスリット部16aと処置具Fとの間に形成される間隙Saが他のシート部材15bによって閉塞され、他のシート部材15bの第1のスリット部16bと処置具Fとの間に形成される間隙Sbが他のシート部材15aによって閉塞されるように、隣接する各シート部材15a,15bの第1のスリット部16a,16bは互いに交差するように形成されている。本実施形態では、シート部材15は全部で2枚であって、各第1のスリット部16a,16bは互いに直交するように形成されている。
第1の膜部材12及び第2の膜部材13は、伸縮性を有するとともに第1の軟質樹脂に対する滑り性を有する第2の軟質樹脂からなり、天蓋部材の直径よりも大きい直径を有する円形状からなる。前記第2の軟質樹脂として、例えば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンからなる群から選択される1種の樹脂を用いることができる。
第1の膜部材12及び第2の膜部材13は、その間に天蓋部材11を挟持するとともに、その端部が互いに接着している。
第1の膜部材12は、シート部材15の第1のスリット部16の中心位置と重なる位置に、処置具Fを体腔内に導入するために厚さ方向に貫通する第1の円孔17を備えている。第1の円孔17は、処置具Fの直径に対して40〜90%の範囲の直径を有していればよく、本実施形態では、処置具Fの直径よりも小さい直径を有している。
第2の膜部材13は、シート部材15の第1のスリット部16の中心位置と重なる位置に、処置具Fを体腔内に導入するために厚さ方向に貫通する第2のスリット部18を備えている。第2のスリット部18は、隣接するシート部材15の第1のスリット部16に対して直交するように形成されていて、第1のスリット部16と同程度の長さを有している。
装着リング14は、例えば、天然ゴム、ポリウレタンからなり、断面視略U字形状であって、開創器2の外側固定リング5に装着可能である。装着リング14は、外側固定リング5に装着したときに該外側固定リング5の外方に天蓋部材11及び膜部材12,13が位置するように、膜部材12,13の端部が接着されている。
次に、本実施形態のバルブキャップ1及びそれが装着される開創器2の使用方法について説明する。
先ず、開創器2を装着する位置として、例えば、腹部の皮膚及び腹膜を切開し、切開創としての開創部Wを形成する。次に、開創部Wから、開創器2の内側固定リング4を撓めた状態で挿入し、腹腔内において展開する。このとき、開創器2の外側固定リング5は、腹腔外に位置する。
次に、外側固定リング5を把持し、該外側固定リング5を径方向内側に倒しながら、該外側固定リング5を中心軸として拡張部材3を巻き上げることにより、開創部Wを径方向に拡張して所望の大きさの直径を有する開口部を形成するとともに、該拡張部材3の長さを体壁Bの厚さに対応させる。
次に、装着リング14で外側固定リング5を被覆することにより、バルブキャップ1を開創器2に装着する。このようにして開創器2に装着されたバルブキャップ1は、処置具Fが未挿入の場合には、第1のスリット部16が自身の弾力でスリット形成面が互いに気密に密着することにより、体腔内の気密性を維持することができる。
次に、バルブキャップ1に処置具Fが挿入される場合について説明する。
処置具Fは、天蓋部材11に対して略垂直となるように、第1の膜部材12の第1の円孔17と各シート部材15の第1のスリット部16と第2の膜部材13の第2のスリット部18とに挿入されて、体腔内に導入される。このとき、第1の膜部材12が伸縮性を有する第2の軟質樹脂からなることにより伸張するので、第1の円孔17が処置具Fの直径よりも小さい直径を有していても該第1の円孔17に該処置具Fを容易に挿入することができる。
前記挿入の結果、処置具Fに押されて第1のスリット部16のスリット形成面が互いに離間して変形する。そして、図3に示すように、各シート部材15a,15bの第1のスリット部16a,16bと処置具Fとの間には、該処置具Fの外周面の一部分を底辺とするとともに該スリット部の各スリット形成面を等辺とする略二等辺三角形状体からなる一対の間隙Sa,Sbが形成される。
このとき、第1の膜部材12に設けられた第1の円孔17が処置具Fの直径よりも小さい直径を有することにより、該第1の円孔17の開口端が該処置具Fの外周面に当接する結果、該第1の円孔17の開口端と該処置具Fとの間に形成される隙間を非常に小さくすることができる。そして、天蓋部材11の表面に第1の円孔17を備える第1の膜部材12が積層されていることにより、該第1の膜部材12によって、最表面のシート部材15aに形成された間隙Saを被覆することができる。
また、処置具Fが天蓋部材11の表面に対して傾けられたときには、各シート部材15a,15bに形成された間隙Sa,Sbは大きく変形して拡大される。このとき、前記第1の膜部材12が伸張し、第1の円孔17の開口端が前記処置具の外周面に当接した状態を維持することができ、該第1の膜部材12による最表面のシート部材15aに形成された間隙Saの被覆を維持することができる。
以上により、処置具Fが天蓋部材11に対して傾けられているか否かに係わらず、第1の膜部材12によって、最表面のシート部材15aに形成された間隙Saを被覆することができ、体腔内と各シート部材15b,15aに形成された間隙Sb,Saと体腔外とが連通することを防ぐことができる。
したがって、本実施形態のバルブキャップ1によれば、処置具Fを傾けたときでも、体腔内の気密性を維持することができる。
本実施形態のバルブキャップ1では、各シート部材15に第1のスリット部16を3個備えるとしているが、1〜2個であってもよく、4個以上であってもよい。
また、本実施形態のバルブキャップ1では、シート部材15は全部で2枚であり、各第1のスリット部16は互いに直交するように形成されているが、シート部材15が全部でN枚(Nは3以上の整数)としてもよい。この場合には、隣接するシート部材15の第1のスリット部16は互いに直交するように形成されていてもよく、360°/Nの角度で互いに交差するように形成されていてもよい。シート部材15の枚数及びスリット部16の交差角度は、処置具F挿入時に体腔内の気密性を維持することができる範囲で自由に設定することができる。
また、本実施形態のバルブキャップ1では、天蓋部材11の裏面に積層された第2の膜部材13は、シート部材15の第1のスリット部16の中心位置と重なる位置に第2のスリット部18を備えるとしているが、図4(a)に示すように、該スリット部18に代えて、第1の円孔17と同程度の直径を有する第2の円孔19を備えてもよい。この場合には、第2の円孔19を備える第2の膜部材13によって最裏面のシート部材15bに形成される間隙Sbを被覆して、体腔内と該間隙Sbとが連通することを防ぎ、体腔内の気密性をさらに向上することができる。
さらに、本実施形態のバルブキャップ1では、天蓋部材11を構成する他のシート部材15bの直上に一のシート部材15aが積層されているが、図4(b)及び図4(c)に示すように、他のシート部材15bと一のシート部材15aとの間に、第1の膜部材12及び第2の膜部材13を構成する第2の軟質樹脂と同一の軟質樹脂からなる第3の膜部材20を備えてもよい。このとき、第3の膜部材20は、シート部材15の第1のスリット部16の中心位置と重なる位置に、第1の円孔17と同程度の直径を有する第3の円孔21を備えてもよく(図4(b))、一方の第1のスリット部16に連通する第3のスリット部22を備えてもよい(図4(c))。
1…開創器用バルブキャップ、 2…開創器、 3…拡張部材、 4…内側固定部材、 5…外側固定部材、 11…天蓋部材、 12…第1の膜部材、 13…第2の膜部材、 14…装着部材、 15,15a,15b…シート部材、 16,16a,16b…スリット部、 17…第1の円孔、 19…第2の円孔、 F…処置具、 Sa,Sb…間隙、 W…開創部。

Claims (4)

  1. 体腔内側に配置されるリング状の内側固定部材と、体腔外側に配置されるリング状の外側固定部材と、該内側固定部材と該外側固定部材とを接続し、体壁に形成された開創部を拡張する筒状の拡張部材とを備える開創器に装着され、
    可撓性を有する軟質樹脂からなるシート部材を複数積層してなる円形の天蓋部材と、該天蓋部材を該外側固定部材に気密に装着するリング状の装着部材と、該シート部材に設けられ、円柱状の処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通するスリット部とを備え、
    該処置具が各該シート部材の該スリット部に挿入されたとき、一の該シート部材の該スリット部と該処置具との間に形成される間隙が他の該シート部材により閉塞されるように、隣接する各シート部材のスリット部が互いに交差している開創器用バルブキャップにおいて、
    該天蓋部材の表面に積層された伸縮性を有する軟質樹脂からなる第1の膜部材を備え、
    該第1の膜部材の該スリット部と重なる位置に、該処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通し該スリット部の長さよりも小さい直径を有する第1の円孔を備え
    複数積層された前記シート部材の間に、伸縮性を有する軟質樹脂からなる第3の膜部材を備え、
    該第3の膜部材の前記スリット部と重なる位置に、前記処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通し該処置具の直径よりも小さい直径を有する第3の円孔を備え、
    前記シート部材は、シリコーンゴム、ポリウレタン、ポリエチレンからなる群から選択される1種の軟質樹脂からなり、
    前記第1の膜部材及び前記第3の膜部材は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンからなる群から選択される1種の軟質樹脂からなることを特徴とする開創器用バルブキャップ。
  2. 請求項1記載の開創器用バルブキャップにおいて、
    前記第1の円孔は、前記処置具の直径よりも小さい直径を有することを特徴とする開創器用バルブキャップ。
  3. 請求項1または2に記載の開創器用バルブキャップにおいて、
    前記天蓋部材の裏面に積層された伸縮性を有する軟質樹脂からなる第2の膜部材を備え、
    該第2の膜部材の前記スリット部と重なる位置に、前記処置具を体腔内に導入するために厚さ方向に貫通し該処置具の直径よりも小さい直径を有する第2の円孔を備えることを特徴とする開創器用バルブキャップ。
  4. 請求項記載の開創器用バルブキャップにおいて、
    前記第2の膜部材は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンからなる群から選択される1種の軟質樹脂からなることを特徴とする開創器用バルブキャップ。
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