JP6038111B2 - 多置換7−デアザプリン誘導体合成のための2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン - Google Patents

多置換7−デアザプリン誘導体合成のための2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン Download PDF

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本発明は、多置換7−デアザプリン誘導体合成の鍵中間体として利用可能な、2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリンに関するものである。
7−デアザプリンは近年、医薬品化合物の骨格として注目されている。例えば、特許文献1に示されている、7−デアザプリン骨格を持つ新規スルファミドピペラジン誘導体は、JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害活性を示し、自己免疫疾患の治療薬としての開発が期待されている。
また、8位置換−7−デアザプリン誘導体のJK−273はα、4インテグリン阻害作用を示し、潰瘍性大腸炎の治療薬としての開発が期待されている。同じく8位置換−7−デアザプリン誘導体としてErbB/VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤のAEE−788があり、膠芽腫の治療薬として開発が実施されている。
このような従来の7−デアザプリン誘導体の合成としては、ピロール環からの閉環ルート(特許文献2、3)やピリミジン環からの閉環ルート(非特許文献1)があげられる。
また、8位への置換基導入には、デアザプリン環構築後、9位へのスルホニル基の導入、8位ハロゲン化、9位脱スルホニル化、その後目的の官能基をカップリング反応にて導入するルート(特許文献4)、8位置換基をデアザプリン環の閉環前に導入するルートがあげられる(特許文献2、3)。
特表2014−501772 特開平8−53453 特表平11−508570 WO2013/157021
Bioorg. Med. Chem. 17 (2009) 6926−6936
さまざまな有用性が期待される多置換7−デアザプリン誘導体の合成は、置換基の種類と位置によりさまざまな合成ルートで合成されている。そのため、多種多様な誘導体を合成しようとすると多くの時間と手間が必要であった。
そこで本発明者らは、多置換体合成の新規鍵中間体を見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記式(1)で示される2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリンに関するものである。
Figure 0006038111
また、本発明は式(2)で示される多置換7−デアザプリンの合成法に関するものである。
Figure 0006038111
様々な薬理効果を有する化合物が知られる多置換7−デアザプリン誘導体を合成するためには、従来その目的化合物ごとに合成法を検討する必要があった。しかしながら、本発明の化合物を合成中間体として用いることにより、多種類の多置換7−デアザプリン誘導体を、それぞれの置換基を目的のものと置換するだけの簡便な方法で合成することが可能となる。
また、本発明の7−デアザプリン化合物は8位にヨード基、2位および6位にクロル基を置換基として有するため、それぞれの基の反応性の違いなどから、8位、6位、2位のそれぞれの部位に対して、この順に所期の置換基を導入することができる。したがって、目的とする多置換7−デアザプリン誘導体を容易な手順によって合成することが可能であり、中間体として有効である。
<本発明の化合物について>
本発明は、式(1)で示される2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン又はその塩に関するものである。塩としては特に制限されるものでなく、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アンモニウム塩;トリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩等の脂肪族アミン塩、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;ピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族アミン塩;テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩、リジン塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等のアミノ酸塩;塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩、メタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩等が挙げられる。
Figure 0006038111
本発明の化合物は、式(2)に示すような多置換7−デアザプリン誘導体合成のための合成中間体として用いることができる。
Figure 0006038111
置換基R、R、Rで示される置換基は、それぞれ同一であっても異なっていてもよい任意の置換基とすることが可能であり、置換基としてはたとえば水素、水酸基、ハロゲン、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アミノ基、アリールアミノ基、アシル基、アルコキシ基などを挙げることができる。
<本発明の化合物の合成法>
式(1)の化合物は、[化5]に示した経路によって合成することができる。
原料化合物式(3)は公知化合物であり、たとえば、(Molecules. 17 (2012) 4533−4544)に従い製造することができる。
Figure 0006038111
工程1は式(3)化合物の5位をヨード化する工程であり、従来公知の方法でヨード化することができる。ヨード化試薬としてはヨウ素、NISなどのヨウ素化剤を用いることができ、場合により添加剤としてTFA、AgNOなどを添加することで式(4)化合物を合成できる。例えばヨード化試薬としてNISを用いる場合には、アセトニトリル、DMF等から選ばれる有機溶媒中に式(3)化合物、1〜2当量のNIS、および1〜2当量のTFAまたはAgNOを添加した後、室温で1〜10日間ほど攪拌すればよい。反応終了後、反応液に対して4〜10倍量の水を添加し、析出した結晶をろ取・乾燥することで化合物(4)を得ることができる。
工程2は式(4)化合物のカップリング反応によるアルキニル基の導入する工程であり、パラジウム試薬を触媒として用いることで式(5)化合物を合成できる。パラジウム触媒としてはPd(BnCN)Clや、Pd(PPh、Pd(PhCN)Clなどを利用できる。
例えばパラジウム触媒としてPd(BnCN)Clを用いる場合には、アセトニトリル、1、4−ジオキサン等から選ばれる有機溶媒中に式(4)化合物、0.01〜0.2当量のPd(BnCN)Clを添加した後、さらにtributylstannyl(trimethylsilyl)acetyleneを加え、50〜70℃にて3〜8時間攪拌する。反応後、反応液に水を加え反応を停止させ、セライトろ過し、水層を分離後、飽和食塩水で洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し、これをヘキサンで洗浄することで、目的化合物である式(5)化合物を得ることができる。
工程3は式(5)化合物をヨード化する工程であり、従来公知の方法でヨード化することができる。ヨード化試薬としてはヨウ素、NISなどのヨウ素化剤が用いられ、場合により添加剤としてTFA、AgNOなどを添加することで式(6)化合物を合成できる。
例えばヨウ素化剤としてNISを用いる場合には、DMF、アセトニトリル等から選ばれる有機溶媒中に式(5)化合物、1〜3当量のNISを添加して氷冷した後、1〜3当量の硝酸銀を加え、30〜60分攪拌する。反応後、反応液に水を加え反応を停止させ、酢酸エチルにて抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄する。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt:TEA = 4:1:0.01)にて精製することで、目的化合物である式(6)化合物を得ることができる。
工程4は式(6)化合物の閉環反応であり、塩基試薬を用いることで式(1)化合物が合成できる。塩基試薬としてはtBuOKや、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウムなどを用いることができる。
例えば、塩基試薬としてtBuOKを用いるときには、NMP、トルエン等の溶媒中に式(6)化合物、塩基試薬としてtBuOK、さらに触媒として18−crown−6−etherを添加し、50〜70℃で3〜6時間攪拌する。反応後、反応液に水を加え反応を停止させた後、有機層を洗浄し、乾燥する。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt = 5:1)にて精製することで、目的化合物である2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン(式(1)化合物)を得ることができる。
得られた2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリンは、各種の多置換N−デアザプリン化合物合成における出発物質として利用できる。合成可能な公知の医薬品化合物としては、たとえばJK−273(WO1998/7726)、AS−1810722(Bioorganic & Medicinal Chemistry,17(2009) 6926−6936)、AEE−788(文献:WO 2003/13541)、CCT−129524(WO2007/125321、J.Med.Chem.56(2013) 2059−2073)等を挙げることができる。
(実施例1)式(1)化合物の合成
式(3)化合物を出発物質とし、下記[化6]に示した工程にしたがって、本発明の化合物である式(1)化合物(2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン)を合成した。
Figure 0006038111
(1)式(4)化合物(2,6−dichloro−5−iodopyrimidine−4−amine)の合成
式(3)化合物(2,6−dichloropyrimidine−4−amine(2.0 g、12.2 mmol))、NIS(3.3g、14.6 mmol、1.2当量)のMeCN(50 mL)溶液にTFA(1.1 mL:d=1.535、14.6 mmol、1.2当量)を加え、室温で4日間攪拌した。HPLC分析により原料がほぼ消失していることを確認した後、水200mLを加え、反応を停止した。析出した結晶をろ取し、50℃にて真空乾燥することで目的化合物である式(4)化合物を2.85 g(収率81%)得た。
MS(M−H):287.87(calcd)、287.90、289.90(found).
(2)式(5)化合物(2,6−dichloro−5−[2−trimethylsilyl)ethynyl]pyrimidine−4−amine)の合成
式(4)化合物(2,6−dichloro−5−iodopyrimidine−4−amine)(5.0 g、17.2 mmol)、Pd(BnCN)Cl(661.6 mg、1.72 mmol、0.1当量)のMeCN(100 mL)溶液にtributylstannyl(trimethylsilyl)acetylene(10.2 mL:d=0.977、25.8 mmol、1.5当量)を加え、60℃にて4時間攪拌した。反応液をHPLCにて分析し、原料がほぼ消失したことを確認した後、水を加え反応を停止した。セライトを懸濁した酢酸エチルを加え、攪拌した。懸濁液をセライトろ過し、水層を分離後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt = 0〜19:1)にて精製し目的物の粗生成物を得た。これをヘキサンで洗浄し、目的化合物である式(5)化合物を2.4 g(収率54%)で得た。
MS(M+H):260.02(calcd)、259.96、261.96(found).
(3)式(6)化合物(2,6−dichloro−5−(2−iodoethynyl)pyrimidine−4−amine)の合成
式(5)化合物(2,6−dichloro−5−[2−trimethylsilyl)ethynyl]pyrimidine−4−amine(1.0g、3.86 mmol))、NIS(1.3 g、5.79 mmol、1.5当量)のDMF(50 mL)溶液を氷冷後、硝酸銀(0.98 g、5.79 mmol、1.5当量)を加え、30分攪拌した。HPLCにて分析し、原料がほぼ消失したことを確認した後、水を加え、反応を停止した。酢酸エチルにて抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt:TEA = 4:1:0.01)にて精製し、目的化合物である式(6)化合物(1.27 g、quant)を得た。
MS(M−H):311.86(calcd)、311.88、313.87(found).
(4)式(1)化合物(2,4−dichloro−6−iodo−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidine)の合成
式(6)化合物(2,6−dichloro−5−(2−iodoethynyl)pyrimidine−4−amine)(77.1 mg、0.25 mmol)、tBuOK(57.9 mg、0.52 mmol)、18−crown 6−ether(52 μL、0.25 mmol)のNMP(2.5 mL)溶液を60℃で4.5時間攪拌した。HPLCにて原料がほぼ消失したことを確認し、水を加え反応を停止した。酢酸エチルを加え、飽和食塩水で有機層を洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt = 5:1)にて精製し、目的化合物である式(1)化合物を(39mg、51%)得た。
MS(M−H):311.86(calcd)、310.85、312.84(found).
H NMR(DMSO−d、500 MHz)δ6.95(s、1H)、13.34(bs、1H
13C NMR(DMSO−d、500 MHz)δ68.7、100.5、117.2、128.9、149.3、150.3、154.8
(参考例1)誘導体(JK−273)の合成
式(1)化合物を合成中間体とし、下記[化7]に示した工程にしたがって、公知の医薬品化合物であるJK−273(文献:WO1998/7726)を合成した。
Figure 0006038111
(1)式(7)化合物(2,4−dichloro−6−(4−nitrophenyl)−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidine)の合成
式(1)化合物(2,4−dichloro−6−iodo−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidine(27.8 mg、0.089 mmol)、ニトロフェニルボロン酸(22.2 mg、0.13 mmol、1.5当量)、Pd(dppf)Cl(14.5 mg、0.018 mmol、20 mol%)の1、4−ジオキサン(1.8 mL)溶液に炭酸カリウム(36.7 mg、0.27 mmol、3当量)を加え、100℃にて4時間攪拌した。溶媒を留去した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt = 5:1)にて精製し目的化合物である式(7)化合物を15.4 mg(収率56%)で得た。
H NMR(DMSO−d、500 MHz)δ7.48(s、1H)、8.29(d、J=9 MHz、2H)、8.38(d、J=9 MHz、2H)
(2)式(8)化合物(4−amine−2,4−dichloro−6−(4−nitrophenyl)−N−(3−chlorophenyl)−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidine)の合成
式(7)化合物(2,4−dichloro−6−(4−nitrophenyl)−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidine)(14.6 mg、0.047 mmol)、3−クロロアニリン(7.5 μL、0.071 mmol、1.5当量)の2−プロパノ−ル(0.5 mL)溶液に濃塩酸を一滴加え、80℃にて48時間攪拌した。HPLCにて分析し、原料がほぼ消失したことを確認した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。クロロホルムで抽出し、飽和食塩水にて洗浄した。硫酸マグネシウムにて乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt= 3:1)にて精製し、目的化合物である式(8)化合物を12.0mg(収率64%)で得た。
H NMR(DMSO−d、500 MHz)δ7.21−7.23(m、1H)、7.47−7.49(m、1H)、7.51(s、1H)、7.82−7.82(m、1H)、8.10(d、J=9 MHz、2H)、8.12(t、J=2 MHz、8.41(d、J=9 MHz、2H)
(3)式(9)化合物(JK−273)の合成
式(8)化合物(4−amine−2,4−dichloro−6−(4−nitrophenyl)−N−(3−chlorophenyl)−7H−pyrrolo[2,3−d]pyrimidine)およびパラジウム触媒であるパラジウム炭素のエタノール溶液を、50℃で2時間反応させた。HPLCにて分析し、原料がほぼ消失したことを確認した後、濾過によりパラジウムを除いた。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Hexane:AcOEt= 3:1)にて精製し、目的化合物である式(9)化合物を得た。
(参考例2)誘導体(AS−1810722)の合成
式(1)化合物を合成中間体とし、下記[化8]に示した工程にしたがって公知の医薬品化合物であるAS−1810722(文献:Bioorganic & Medicinal Chemistry,17(2009) 6926−6936)を合成できる。
Figure 0006038111
(1)式(10)化合物の合成(工程8)
式(1)化合物およびパラジウム触媒であるパラジウム炭素、炭酸カリウムのエタノール溶液に水素を加え、4時間反応させる。以上の工程によって式(10)化合物を合成する。
(2)式(11)化合物の合成(工程9)
式(10)化合物およびDMAP、トリエチルアミンのエタノール溶液にBoc無水物を加え、30分反応させる。以上の工程によって式(11)化合物を合成する。
(3)式(12)化合物の合成(工程10)
式(11)化合物およびパラジウム触媒であるパラジウム炭素、トリエチルアミンのエタノール溶液に水素を加え、反応させる。以上の工程によって式(12)化合物を合成する。
(4)式(13)化合物の合成(工程11)
式(1)化合物のジクロロメタン溶液にTFAを加える。3時間反応させた後、水酸化ナトリウム水溶液により反応を停止させる。以上の工程によって式(13)化合物を合成する。
(5)式(14)化合物の合成(工程12)
式(13)化合物および1−bromoethyl−3、5−difluorobenzeneのDMSO溶液に炭酸カリウムを加え、60℃で2時間反応させる。以上の工程によって式(14)化合物を合成する。
(6)式(15)化合物の合成(工程13)
式(14)化合物および既知化合物である4−(4−aminophenyl)piperazine−1−carboxylic acid tert−butyl ester、BINAP、酢酸パラジウムのジオキサン溶液に炭酸セシウムを加え、80℃で3時間反応させる。以上の工程によって式(15)化合物を合成する。
(7)式(16)化合物の合成(工程14)
式(15)化合物およびメタノール、THF、酢酸エチルの混合溶液に塩酸を加え、80℃で13時間反応させる。以上の工程によって式(16)化合物を合成する。
(8)式(17)化合物の合成(工程15)
式(16)化合物およびブロモ酢酸エチルのDMF溶液に炭酸カリウムを加え、100℃で4時間反応させる。以上の工程によって式(17)化合物を合成する。
(9)式(18)化合物の合成(工程16)
式(17)化合物のメタノール、THF混合溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加える。50℃で15時間反応させた後、塩酸により反応を停止させる。以上の工程によって式(18)化合物を合成する。
(10)式(19)化合物(AS−1810722)の合成(工程14)
式(18)化合物のメタノール、THF、酢酸エチルの混合溶液に塩酸を加え、80℃で13時間反応させる。以上の工程によって、目的化合物である式(19)化合物を合成できる。
(参考例3)誘導体(AEE−788)の合成
式(1)化合物を合成中間体とし、下記[化9]に示した工程にしたがって公知の医薬品化合物であるAEE−788(文献:WO2003/13541)を合成できる。
Figure 0006038111
(11)式(20)化合物の合成(工程18)
式(1)化合物、4−(エトキシカルボニル)フェニルボロン酸、Pd(dppf)Clの1、4−ジオキサン溶液に炭酸カリウムを加え、100℃にて4時間反応させる。以上の工程によって式(20)化合物を合成する。
(12)式(21)化合物の合成(工程19)
式(20)化合物および(R)-(+)-1-フェニルエチルアミンのブタノール溶液を145℃で3時間反応させる。以上の工程によって式(21)化合物を合成する。
(13)式(22)化合物の合成(工程20)
式(21)化合物のエタノール溶液に塩化リチウム水溶液を加え、55℃で3時間反応させる。以上の工程によって式(22)化合物を合成する。
(14)式(23)化合物の合成(工程21)
式(22)化合物をDMFに溶かした後、CDI、1−エチルピペラジンを加え、2時間反応させる。以上の工程によって式(23)化合物を合成する。
(15)式(24)化合物の合成(工程22)
式(23)化合物およびパラジウム触媒であるパラジウム炭素、トリエチルアミンのエタノール溶液に水素を加え、反応させる。以上の工程によって式(24)化合物を合成する。
(16)式(25)化合物の合成(AEE−788)(工程23)
水素化アルミニウムリチウムのTHF溶液に、式(24)化合物を、時間をかけて加え、50℃で2時間反応させる。以上の工程によって、目的化合物である式(25)化合物を合成できる。
(参考例4)誘導体(CCT−129524)の合成
式(1)化合物を合成中間体とし、下記[化10]に示した工程にしたがって公知の医薬品化合物であるCCT−129524(文献:WO 2007/125321、J.Med.Chem.56(2013) 2059−2073)を合成できる。
Figure 0006038111
(17)式(26)化合物の合成(工程24)
文献既知化合物であるN−Boc−amino−piperidinyl−1、1−carboxylic acidおよび炭酸水素ナトリウムの水とアセトニトリルの混合溶液に、参考例2と同様に合成した式(10)化合物を加え、24時間加熱還流する。以上の工程によって式(26)化合物を合成する。
(18)式(27)化合物の合成(工程25)
式(26)化合物およびパラジウム触媒であるパラジウム炭素、トリエチルアミンのエタノール溶液に水素を加え、反応させる。以上の工程によって式(27)化合物を合成する。
(19)式(28)化合物(CCT−129524)の合成(工程26)
式(27)化合物、4−クロロベンジルアミン、EDCIおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾールのDMF溶液を16時間反応させる。以上の工程によって、目的化合物である式(28)化合物を合成できる。

Claims (1)

  1. 下記式(1)で表される、2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン。
    Figure 0006038111
JP2014266806A 2014-12-27 2014-12-27 多置換7−デアザプリン誘導体合成のための2,6−ジクロロ−8−ヨード−7−デアザプリン Active JP6038111B2 (ja)

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