以下図面を用いて、発明を実施するための最良の形態(以下、これを実施の形態とも呼ぶ)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
(1)実施の形態
(2)他の実施の形態
(1)実施の形態
(1−1)カラープリンタの構成
図1において、1は全体として実施の形態によるカラー用電子写真式プリンタ(以下、これをカラープリンタとも呼ぶ)を示す。カラープリンタ1は、例えば、図中の右端面が正面2Aとなる略箱型の筐体(以下、これをプリンタ筐体とも呼ぶ)2を有している。
因みに、以下の説明では、カラープリンタ1を、プリンタ筐体2の正面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印a1で示す当該カラープリンタ1の上の方向を、プリンタ上方向とも呼び、当該プリンタ上方向とは逆の方向を、プリンタ下方向とも呼び、これらを特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合は、まとめてプリンタ上下方向とも呼ぶ。
また、以下の説明では、カラープリンタ1を、プリンタ筐体2の正面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印b1で示す当該カラープリンタ1の前の方向を、プリンタ前方向とも呼び、当該プリンタ前方向とは逆の方向を、プリンタ後方向とも呼び、これらを特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合は、まとめてプリンタ前後方向とも呼ぶ。
さらに、以下の説明では、カラープリンタ1を、プリンタ筐体2の正面2Aと対峙して見た場合の図中に矢印c1で示す当該カラープリンタ1の左の方向を、プリンタ左方向とも呼び、当該プリンタ左方向とは逆の方向を、プリンタ右方向とも呼び、これらを特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合は、まとめてプリンタ左右方向とも呼ぶ。
プリンタ筐体2は、上面2Bの後端部に、表面に印刷画像が形成された媒体としての長方形の記録紙5を載上してユーザに受け渡すための凹部(以下、これを記録紙受渡部とも呼ぶ)2BXが形成されている。
またプリンタ筐体2は、記録紙受渡部2BXの後内壁の所定位置に、プリンタ筐体2内から印刷画像が形成された記録紙5を当該記録紙受渡部2BXへ排出するための記録紙排出口(図示せず)が形成されている。さらにプリンタ筐体2は、例えば、左端部に図示しない扉が開閉可能に設けられている。
一方、プリンタ筐体2内には、中央部から上端部に亘り、記録紙5の表面にカラーの印刷画像を形成(すなわち、印刷対象のカラー画像を印刷する)ための画像形成部7が設けられている。
またプリンタ筐体2内には、下端部に、画像形成部7へ記録紙5を印刷画像の形成用に供給(すなわち、給紙)するための記録紙供給部(以下、これを給紙部とも呼ぶ)8が設けられている。
画像形成部7は、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、の4色の現像剤としてのトナーを互いに重複しないように1色分収容する4個の第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13を有している。
また画像形成部7は、対応する第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13から供給されるトナーを用いて現像剤画像としてのトナー画像を形成する4個の第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17も有している。
さらに画像形成部7は、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17によって形成されたトナー画像を記録紙5の表面に転写する転写部18と、当該記録紙5の表面に4色のトナー画像を定着させる定着部19も有している。
第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13は、例えば、それぞれ比較的長い所定の長さの略箱状に形成されている。そして第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13は、プリンタ筐体2に対し扉が開かれた状態で、当該第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13の長手方向をプリンタ左右方向と平行にした姿勢で左側から差し込み、また左側へ引き抜くようにして着脱可能に設けられている。
これにより第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13は、プリンタ筐体2内に装填された場合、当該プリンタ筐体2の上端部に、前側から後側へ所定の等間隔で例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応する順に並べるようにして配置されている。
第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、例えば、それぞれ比較的長い所定の長さの略箱状に形成されている。そして第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、プリンタ筐体2に対し扉が開かれた状態で、当該第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17の長手方向(以下、これをユニット長手方向とも呼ぶ)をプリンタ左右方向と平行にした姿勢で左側から差し込み、また左側へ引き抜くようにして着脱可能に設けられている。
これにより第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、プリンタ筐体2内に装填された場合、第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13の下に、前側から後側へ所定の等間隔で順に並べるようにして配置されている。
因みに、プリンタ筐体2内には、第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13と第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17との間に、略角筒状の第1乃至第4トナー供給路20乃至23が前側から後側へ順に並べるようにして配置されている。
よって第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、プリンタ筐体2内に装填された場合、第1乃至第4トナー供給路20乃至23を介して対応する第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13と連結されている。
ここで、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、詳細な構成については後述するが、それぞれ現像剤(トナー)を現像剤画像(トナー画像)として担持する像担持体としての感光ドラム25乃至28を、ユニット長手方向(すなわち、プリンタ左右方向)と平行にした像担持体回転軸としてのドラム回転軸を中心して図中に矢印d1で示す一回転方向に回転可能に支持している。なお、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17には、感光ドラム25乃至28に代えて、像担持体としての、1本の駆動ローラと、1又は複数の従動ローラと、これら駆動ローラ及び従動ローラに張架される無端状の感光ベルトとを設けるようにしても良い。
そして第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、それぞれ対応する第1乃至第4トナーカートリッジ10乃至13から第1乃至第4トナー供給路20乃至23を介して供給されるトナーを用いて感光ドラム25乃至28の表面(すなわち、像担持本体部としてのドラム本体部の表面)にトナー画像を形成するものである。
転写部18は、プリンタ筐体2内において第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17の下に配置されており、第4画像形成ユニット17の下にベルト駆動用の駆動ローラ30が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして、一回転方向とは逆の他回転方向へ回転可能に設けられている。
また転写部18は、第1画像形成ユニット14の下にテンションローラ31が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして他回転方向へ回転可能に設けられている。
さらに転写部18は、駆動ローラ30及びテンションローラ31よりも下側の所定位置に、対向ローラ32が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして他回転方向へ回転可能に設けられている。
そして転写部18は、駆動ローラ30、テンションローラ31及び対向ローラ32に亘り無端状の転写ベルト33が逆三角形をなすように張架されている。
また転写部18は、転写ベルト33の内側に、4個の1次転写ローラ34乃至37が、それぞれプリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして他回転方向へ回転可能に設けられ、これら4個の1次転写ローラ34乃至37の表面の上側部分を、転写ベルト33を介して対応する感光ドラム25乃至28の表面の下側部分に押し付けている。
さらに転写部18は、対向ローラ32の下に2次転写ローラ38が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして一回転方向へ回転可能に設けられ、2次転写ローラ38の表面の上側の部分を、転写ベルト33を介して対向ローラ32の表面の下側部分に押し付けている。
定着部19は、転写部18の2次転写ローラ38及び対向ローラ32の後側に配置されており、例えば、内部にヒータが設けられた加熱ローラ40が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして他回転方向へ回転可能に設けられている。
また定着部19は、加圧ローラ41が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして一回転方向へ回転可能に設けられ、当該加圧ローラ41の表面の上側部分を加熱ローラ40の表面の下側部分に所定の押圧力で押し付けている。
一方、給紙部8は、複数の記録紙5が例えば、当該記録紙5の長手方向をプリンタ前後方向と平行にして積層した状態で装填される給紙トレイ43が設けられている。
また給紙部8は、給紙トレイ43から記録紙5を1枚ずつ繰り出すための繰出ローラ44が、プリンタ左右方向と平行なローラ回転軸を中心にして一回転方向へ回転可能に設けられている。
これに加えてプリンタ筐体2内には、給紙トレイ43の前斜め上近傍から転写部18の2次転写ローラ38及び対向ローラ32の前近傍までに亘り、記録紙5を画像形成部7へ給紙用に搬送する搬送部(以下、これを給紙用搬送部とも呼ぶ)45が配置されている。
給紙用搬送部45は、複数の搬送ローラや複数の搬送ガイド、搬送モータ等の種々の搬送路形成部品により、給紙トレイ43から繰り出される記録紙5を画像形成部7へ搬送するための搬送路(以下、これを給紙用搬送路とも呼ぶ)を形成している。
またプリンタ筐体2内には、定着部19の後近傍から記録紙排出口近傍までに亘り、表面に印刷画像が形成された記録紙5を記録紙排出口からの排出用に搬送する搬送部(以下、これを排出用搬送部とも呼ぶ)46が配置されている。
排出用搬送部46は、複数の搬送ローラや複数の搬送ガイド、搬送モータ等の種々の搬送路形成部品により、定着部19から繰り出される記録紙5を記録紙排出口へ搬送するための搬送路(以下、これを排出用搬送路とも呼ぶ)を形成している。
ところで、プリンタ筐体2内には、カラープリンタ1全体を統括制御するマイクロコンピュータのような制御部(図示せず)が設けられている。またカラープリンタ1は、当該カラープリンタ1に対し印刷対象のカラー画像の印刷を指示するパーソナルコンピュータのような上位装置(図示せず)と無線接続又は有線接続されている。
よって制御部は、上位装置から印刷対象のカラー画像を表す画像データが与えられ、当該カラー画像の印刷が指示されると、記録紙5の表面に印刷画像を形成(すなわち、印刷)する印刷画像形成処理を実行する。
制御部は、印刷画像形成処理を実行した場合、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17を駆動するための所定のモータ(以下、これをユニット駆動モータとも呼ぶ)を介して当該第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17において感光ドラム25乃至28や後述する各種ローラをトナー画像形成用に一回転方向や他回転方向へ回転させる。
これに加えて制御部は、所定の電圧源から第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17の各種ローラにトナー画像形成用の所定の電圧を印加する。
また制御部は、転写部18を駆動するための所定のモータを介して当該転写部18において駆動ローラ30を回転させることにより、その回転に連動させてテンションローラ31及び対向ローラ32と共に転写ベルト33を他回転方向へ回転させる。
これに加えて制御部は、所定の電圧源から転写部18の1次転写ローラ34乃至37及び2次転写ローラ38にトナー画像転写用の所定の電圧を印加する。
さらに制御部は、所定のヒータ電源を介して定着部19のヒータを発熱させることにより加熱ローラ40を加熱する。これに加えて制御部は、定着部19を駆動するための所定のモータを介して当該定着部19において加熱ローラ40及び加圧ローラ41を互いに逆の他回転方向及び一回転方向へ回転させる。
この状態で制御部は、搬送モータを動作させて給紙用搬送部45及び排出用搬送部46を駆動したうえで、所定のモータを介して繰出ローラ44を一回転方向へ回転させることにより、その繰出ローラ44により給紙トレイ43から1枚の記録紙5を繰り出し給紙用搬送路を介して画像形成部7へ搬送する。
この際、制御部は、上位装置から与えられた画像データに基づき第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17を制御して感光ドラム25乃至28の表面にそれぞれトナー画像を形成すると共に、これらトナー画像を転写ベルト33の表面に順に重ねるように転写する。
また制御部は、給紙用搬送路を介して記録紙5を2次転写ローラ38まで搬送すると、引き続き転写ベルト33と2次転写ローラ38の間に記録紙5を挟み込むようにして搬送しながら、当該転写ベルト33の表面のトナー画像(すなわち、4色のトナー画像)を記録紙5の表面に転写して定着部19に引き渡す。
そして制御部は、定着部19において記録紙5を加熱ローラ40及び加圧ローラ41の間に挟み込むようにして搬送しながら加熱及び加圧することにより、当該記録紙5の表面に4色のトナー画像を一旦溶融させて定着させることでカラーの印刷画像を形成した後、排出用搬送路を介して記録紙排出口まで搬送するようにして記録紙受渡部2BXへ排出する。
このようにして制御部は、記録紙受渡部2BXを介してユーザに、表面にカラーの印刷画像が形成された記録紙5を引き渡すことができる。
(1−2)画像形成ユニットの構成
次いで、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17の構成を具体的に説明する。ただし、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17は、トナー画像の形成に互いに異なる単色のトナーを用いることを除いて同様に構成されている。
よって、以下には、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17のうち例えば、第1画像形成ユニット14の構成について説明し、他の第2乃至第4画像形成ユニット15乃至17の構成については説明を省略する。
図2及び図3に示すように、第1画像形成ユニット14は、上述した感光ドラム25を有する像担持体ユニットとしてのドラムユニット50が設けられている。
また第1画像形成ユニット14は、感光ドラム25の表面での現像剤画像(トナー画像)の形成用(すなわち、後述するように感光ドラム25の表面に形成される静電潜像の現像用)に現像剤(トナー)を担持する現像剤担持体としての現像ローラ51を有する現像剤担持体ユニットとしての現像ユニット52も設けられている。なお、現像ユニット52には、現像ローラ51に代えて、現像剤担持体としての、複数のローラと、これら複数のローラに張架される無端状の現像ベルトとを設けるようにしても良い。
ドラムユニット50は、プリンタ左右方向に長い像担持体収納部としてのドラム収納フレーム53の左端に像担持体支持部としての左サイドフレーム54の前端部が接合されると共に、当該ドラム収納フレーム53の右端に像担持体支持部としての右サイドフレーム55の前端部が接合されて略コ字状の外観を成すように形成されている。
また現像ユニット52は、プリンタ左右方向に長い現像剤担持体収納部としてのローラ収納フレーム56の左端に現像剤担持体支持部としての左サイドフレーム57が接合されると共に、当該ローラ収納フレーム56の右端に現像剤担持体支持部としての右サイドフレーム58が接合されて略箱状の外観を成すように形成されている。
そして第1画像形成ユニット14は、ドラムユニット50の左サイドフレーム54の後端部及び右サイドフレーム55の後端部の間に現像ユニット52が装着されている。
図4に示すように、ドラムユニット50は、ドラム収納フレーム53の後面の所定位置から下面の所定位置に亘ってプリンタ左右方向に長い開口部が形成されている。
またドラムユニット50は、ドラム収納フレーム53の上面の後端部にプリンタ左右方向に長い凹部が形成され、当該凹部の底にプリンタ左右方向に長いスリットが形成されている。
一方、現像ユニット52は、ローラ収納フレーム56の前面の所定位置にプリンタ左右方向に長い開口部が形成されている。また現像ユニット52は、上面の所定位置に、第1トナーカートリッジ10から第1トナー供給路20を介して供給されるトナーを内部に取り込むための取込口(図示せず)が形成されている。
そしてドラムユニット50は、感光ドラム25に加えて、当該感光ドラム25の表面を、トナー画像のもとになる静電潜像の形成用に帯電させる帯電部としての帯電ローラ60と、その感光ドラム25の表面から、転写ベルト33へのトナー画像の転写後に残留したトナーを除去する残留現像剤除去部としてのクリーニングブレード61とが設けられている。なお、ドラムユニット50には、帯電ローラ60に代えて、帯電部としての、複数のローラと、これら複数のローラに張架される無端状の帯電ベルトとを用いるようにしても良い。またドラムユニット50には、クリーニングブレード61に代えて、残留現像剤除去部としてのクリーニングローラを設けるようにしても良い。
実際に感光ドラム25は、所定の長さ及び所定の外径を有するドラム本体部に、ドラム回転軸が軸左端部及び軸右端部を当該ドラム本体部の本体左端面及び本体右端面から突出させるようにして設けられている。
そして感光ドラム25は、ドラム収納フレーム53にドラム回転軸をプリンタ左右方向と平行にしてドラム本体部の大半の部分が収納されるものの表面の後側部分及び下側部分を開口部から後側及び下側に突出させた状態で、左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55により当該ドラム回転軸を介して一回転方向へ回転可能に支持されている。
帯電ローラ60は、例えば、半導電性の弾性材により所定の長さ及び所定の外径を有するように形成されたローラ本体部に、導電性金属のローラ回転軸が軸左端部及び軸右端部を当該ローラ本体部の本体左端面及び本体右端面から突出させるようにして設けられている。
そして帯電ローラ60は、ドラム収納フレーム53にローラ回転軸をプリンタ左右方向と平行にしてローラ本体部が収納され、当該ローラ本体の表面の後斜め下側部分を感光ドラム25の表面の前斜め上側部分に押し付けた状態で、左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55により当該ローラ回転軸を介して他回転方向へ回転可能に支持されている。これにより帯電ローラ60は、感光ドラム25が一回転方向へ回転した場合、その回転に連動して他回転方向へ回転することができる。
クリーニングブレード61は、ウレタンゴムやエポキシゴム、アクリルゴム等のような弾性体により、所定の長さを有する略短冊状に形成されている。
そしてクリーニングブレード61は、ドラム収納フレーム53にプリンタ左右方向と平行にして収納され一方の縁部を後斜め下側に向けた状態で、他方の縁部がドラム収納フレーム53の前内壁の所定位置に設けられたブレード支持部62に固定されている。
これによりクリーニングブレード61は、一方の縁部を感光ドラム25の表面の前側部分に押し付けている。よってクリーニングブレード61は、感光ドラム25の表面からトナー画像が転写ベルト33へ転写される際、その表面において転写ベルト33へトナー画像を転写した後の前側部分から、当該転写ベルト33に転写されずに残留したトナーを除去することができる。
そしてドラムユニット50は、ドラム収納フレーム53内においてクリーニングブレード61の前斜め下側となる前内壁の下側端部に、クリーニングブレード61が感光ドラム25の表面からトナーを除去した際に落とし込むための、プリンタ左右方向に長い溝状の残留トナー搬送路53Aが設けられている。
因みに、ドラムユニット50は、螺旋状の搬送本体部の左端及び右端に回転軸が設けられて形成されたトナー搬送体63を、残留トナー搬送路53Aに当該搬送本体部を収納した状態で、左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55により一端側及び他端側の回転軸を介して他回転方向へ回転可能に支持している。
トナー搬送体63は、搬送本体部の左端に固設されたギア(図示せず)が、感光ドラム25のドラム本体部の左端に固設されたギアに噛合されており、感光ドラム25の一回転方向への回転に応じて他回転方向へ回転することで、残留トナー搬送路53A内でトナーを搬送して第1画像形成ユニット14の外部へ排出することができる。
一方、現像ユニット52は、現像ローラ51に加えて、現像剤(トナー)を当該現像ローラ51の表面への供給用に担持する現像剤供給体としての第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66と、その現像ローラ51の表面(すなわち、現像剤担持本体部としてのローラ本体部の表面)に担持されるトナーの厚みを規制する現像剤厚規制部としてのトナーブレード67とが設けられている。なお、本実施の形態では、現像ユニット52に、現像剤供給体としての2つの第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66を設けているが、1つの供給ローラを設けるようにしても良く、少なくとも1つ以上設けていれば良い。
現像ローラ51は、例えば、ウレタンゴム材にカーボンのような導電性物質が添加されて電気抵抗が適宜調節された半導電性ウレタンゴムにより所定の長さ及び所定の外径を有するように形成されたローラ本体部に、導電性金属のローラ回転軸が軸左端部及び軸右端部を当該ローラ本体部の本体左端面及び本体右端面から突出させるようにして設けられている。
そして現像ローラ51は、ローラ収納フレーム56にローラ回転軸をプリンタ左右方向と平行にしてローラ本体部の大半の部分が収納されるものの、当該ローラ本体の表面の前側部分を開口部から突出させて感光ドラム25の表面の後側部分に押し付けた状態で、左サイドフレーム57及び右サイドフレーム58により当該ローラ回転軸を介して他回転方向へ回転可能に支持されている。
第1供給ローラ65は、例えば、半導電性発泡シリコンスポンジにより所定の長さ及び所定の外径を有するように形成された現像剤供給本体部としてのローラ本体部に、導電性金属のローラ回転軸の軸左端部及び軸右端部を当該ローラ本体部の本体左端面及び本体右端面から突出させるようにして設けられている。
そして第1供給ローラ65は、ローラ収納フレーム56にローラ回転軸をプリンタ左右方向と平行にしてローラ本体部が収納され、当該ローラ本体の表面の前側部分を現像ローラ51の表面の後側部分に押し付けた状態で、左サイドフレーム57及び右サイドフレーム58により当該ローラ回転軸を介して他回転方向へ回転可能に支持されている。
第2供給ローラ66は、例えば、第1供給ローラ65と同様に形成されている。そして第2供給ローラ66は、ローラ収納フレーム56にローラ回転軸をプリンタ左右方向と平行にしてローラ本体部が収納され、当該ローラ本体の表面の前斜め上側部分を現像ローラ51の表面の後斜め下側部分に押し付けた状態で、左サイドフレーム57及び右サイドフレーム58により当該ローラ回転軸を介して他回転方向へ回転可能に支持されている。
トナーブレード67は、ステンレスやリン青銅等の金属、又はシリコーンゴムのようなゴム材等により所定の長さを有する略短冊状に形成されている。
そしてトナーブレード67は、ローラ収納フレーム56にプリンタ左右方向と平行にして収納され一方の縁部を後斜め下側に向けた状態で、他方の縁部がローラ収納フレーム56の前内壁の所定位置に設けられたブレード支持部68に固定されている。これによりトナーブレード67は、一方の縁部を現像ローラ51の表面の上側部分に押し付けている。
よってトナーブレード67は、現像ローラ51の表面からトナーが感光ドラム25の表面の静電潜像へ転移される際、その現像ローラ51の表面上のトナーを所定の厚みにしたうえで当該静電潜像へ転移させることができる。
ところで、第1画像形成ユニット14は、感光ドラム25の表面の帯電部分を露光して静電潜像を形成するための露光部としての露光ヘッド69を有している。
露光ヘッド69は、プリンタ左右方向に長いヘッドケースを有し、当該ヘッドケース内に複数のLED(Light Emitting Diode)素子が配置されると共に、レンズアレイが内面を複数のLED素子の発光面と対向させ、かつ外面を露出させて配置されている。
ただし、露光ヘッド69は、プリンタ筐体2内に配置されており、当該プリンタ筐体2内に第1画像形成ユニット14が装填された場合、レンズアレイの外面をドラム収納フレーム53のスリットと対向させている。
これにより露光ヘッド69は、複数のLED素子の発光面から出力する照射光により、ドラム収納フレーム53のスリットを介して感光ドラム25の表面の帯電部分を露光して、当該表面に静電潜像を形成することができる。
これに加えて図5に示すように、現像ユニット52は、プリンタ筐体2内の上述したユニット駆動モータ(図示せず)から駆動力を得るための略円柱状のカップリング(以下、これを現像ユニットカップリングとも呼ぶ)70が設けられている。
現像ユニットカップリング70は、先端面に略三角形状の係合凹部70Aが形成されると共に、根元部に駆動伝達ギア70Bとカップリング回転軸(図示せず)とが順に設けられている。
そして現像ユニットカップリング70は、例えば、右サイドフレーム58内の所定位置に、プリンタ左右方向と平行にしたカップリング回転軸を介して一回転方向へ回転可能に支持され、先端部を当該右サイドフレーム58内から右側へ突出させている。
また現像ローラ51は、ローラ回転軸51Aの軸右端部を右サイドフレーム58内に入り込ませており、その軸右端部に駆動ギア71が固設されている。そして現像ローラ51は、その駆動ギア71を駆動伝達ギア70Bに噛合させている。
さらに第1供給ローラ65も、ローラ回転軸65Aの軸右端部を右サイドフレーム58内に入り込ませており、その軸右端部に駆動ギア72が固設されている。そして第1供給ローラ65は、その駆動ギア72を駆動伝達ギア70Bに噛合させている。
さらにまた第2供給ローラ66も、ローラ回転軸66Aの軸右端部を右サイドフレーム58内に入り込ませており、その軸右端部に駆動ギア73が固設されている。
そして現像ユニット52は、右サイドフレーム58内の所定位置に1個の中間ギア74が回転可能に設けられ、当該中間ギア74を介して第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の駆動ギア72、73を連結させている。
これにより現像ユニット52は、現像ユニットカップリング70が一回転方向へ回転した場合、その回転に連動させて現像ローラ51、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66をそれぞれ他回転方向へ回転させることができる。
また図6に示すように、感光ドラム25は、ドラム回転軸の軸右端部に、プリンタ筐体2内の上述したユニット駆動モータ(図示せず)から駆動力を得るための略円筒状のカップリング(以下、これをドラムユニットカップリングとも呼ぶ)77が設けられている。
ドラムユニットカップリング77は、詳細な構成については後述するが、カップリング右端部において右サイドフレーム55から右側へ突出する先端部分である係合部77Aの表面に例えば、略扇状に凹む複数(例えば、3つ)の係合溝部77AXが等角度間隔で形成されている。
すなわち、ドラムユニットカップリング77は、カップリング右端部の先端部分が、中心の係合孔部77AZの周囲に、複数の係合溝部77AXと当該係合溝部77AX間の略扇状の複数(例えば、3つ)の係合突出部77AYとが設けられる係合部77Aとして形成されている。
さらにドラムユニット50は、右サイドフレーム55の側面の前端部に開口部が形成されると共に、一面に円筒状のカップリング挿入部78Aが突設されたカバー78が当該開口部を閉塞するように取り付けられている。
よってドラムユニット50は、カバー78のカップリング挿入部78Aにドラムユニットカップリング77のカップリング右端部を挿入して外部から保護しつつ、係合部77Aを当該カップリング挿入部78Aの孔部を介して露出させている。
またドラムユニット50は、右サイドフレーム55の側面の前端部において、現像ユニットカップリング70と対向する位置にカップリング挿入孔部55Aが穿設されている。
そしてドラムユニット50は、カップリング挿入孔部55Aに現像ユニットカップリング70を挿入するようにして、当該現像ユニットカップリング70の先端部分を露出させている。
一方、図7に示すように、プリンタ筐体2内には、第1画像形成ユニット14の装填位置の奥側に、当該第1画像形成ユニット14を駆動するための駆動ユニット80が配置されている。
駆動ユニット80は、略偏平矩形状の筐体(以下、これをユニット筐体とも呼ぶ)81を有し、当該ユニット筐体81内にユニット駆動モータの出力軸と連結された複数の連結ギア(図示せず)が設けられている。
また駆動ユニット80は、ユニット筐体81内で、駆動ギア(図示せず)が固設された略円柱状のドラムユニット駆動部82を一回転方向へ回転可能に支持して当該駆動ギアを何れか1個の連結ギアに噛合させている。
ドラムユニット駆動部82は、係合面82Aの中央部に、ドラムユニットカップリング77の係合孔部77AZに対応する係合軸82Bが突設されている。
またドラムユニット駆動部82は、係合面82Aの縁部に、ドラムユニットカップリング77の複数の係合溝部77AXに対応する略扇柱状の係合爪部82Cが突設されている。
そして駆動ユニット80は、ユニット筐体81内のドラムユニット駆動部82の係合面82Aを、左側面81Aに穿設された対応する孔部81AXを介して露出させている。
さらに駆動ユニット80は、ユニット筐体81内で、図示しない駆動ギアが固設された略段付円柱状の現像ユニット駆動部83を他回転方向へ回転可能に支持して当該駆動ギアを他の1個の連結ギアに噛合させている。
現像ユニット駆動部83は、先端面83Aの中央部に、現像ユニットカップリング70の係合凹部70Aに対応する三角柱状の係合凸部83Bが突設されている。
そして駆動ユニット80は、現像ユニット駆動部83の先端部分を、左側面81Aに穿設された対応する孔部81AYに通して左側へ突出させている。
駆動ユニット80は、係る構成により、ユニット駆動モータが動作した場合、その動作(すなわち、出力軸の回転)に応じて、ドラムユニット駆動部82を一回転方向へ回転させる共に、現像ユニット駆動部83も一回転方向へ回転させることができる。
そして図8に示すように、駆動ユニット80は、プリンタ筐体2内に第1画像形成ユニット14が装填された場合、左側面81Aにドラムユニット50の右サイドフレーム55の側面を押し付けさせ、又は近接させる。
ここで、上述したカバー78は、カップリング挿入部78Aが所定の肉厚を有し、その先端部分に先細りとなるテーパ部が設けられている。このためカバー78は、プリンタ筐体2内に第1画像形成ユニット14が装填された場合、テーパ部により駆動ユニット80の孔部81AXに対するカップリング挿入部78Aの挿入をガイドして、駆動ユニット80のユニット筐体81内へ孔部81AXを介して当該カップリング挿入部78Aと共にドラムユニットカップリング77を挿入している。
そして図9に示すように、駆動ユニット80は、ユニット筐体81内へドラムユニットカップリング77が挿入されると、当該ドラムユニットカップリング77の係合孔部77AZ及び複数の係合溝部77AXにドラムユニット駆動部82の係合軸82B及び複数の係合爪部82Cを差し込むようにして係合させて、ドラムユニット駆動部82をドラムユニットカップリング77と連結することができる。
よってカバー78のカップリング挿入部78Aは、上述したドラムユニットカップリング77の保護機能に加えて、プリンタ筐体2内への第1画像形成ユニット14の装填時、テーパ部によりドラムユニットカップリング77とドラムユニット駆動部82との連結ガイドとしても機能している。
また駆動ユニット80は、この際、現像ユニットカップリング70の係合凹部70Aに現像ユニット駆動部83の係合凸部83Bを差し込むようにして係合させて、現像ユニット駆動部83を現像ユニットカップリング70と連結することができる。
これにより駆動ユニット80は、ユニット駆動モータが動作すると、これに応じてドラムユニット駆動部82によりドラムユニットカップリング77を一回転方も一回転方向へ回転させることができる。
従って駆動ユニット80は、この際、第1画像形成ユニット14においてドラムユニットカップリング77と共に感光ドラム25を一回転方向へ回転させることができる。
また駆動ユニット80は、第1画像形成ユニット14において感光ドラム25の回転に連動させて、当該感光ドラム25に押し付けられている帯電ローラ60を他回転方向へ回転させることができる。
さらに駆動ユニット80は、第1画像形成ユニット14において現像ユニットカップリング70の回転に連動させて、現像ローラ51を感光ドラム25に押し付けたまま他回転方向へ回転させることができる。
さらにまた駆動ユニット80は、第1画像形成ユニット14において現像ユニットカップリング70の回転に連動させて、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66を現像ローラ51に押し付けたまま他回転方向へ回転させることができる。
ところで、第1画像形成ユニット14は、プリンタ筐体2内に装填された場合、帯電ローラ60のローラ回転軸、現像ローラ51のローラ回転軸51A、第1供給ローラ65のローラ回転軸65A、第2供給ローラ66のローラ回転軸66Aを、それぞれ駆動ユニット80を介してプリンタ筐体2内の対応する帯電ローラ電圧源、現像ローラ電圧源、供給ローラ電圧源に電気的に接続している。
これにより第1画像形成ユニット14は、帯電ローラ電圧源による帯電ローラ60への所定の電圧の印加に応じて、当該帯電ローラ60を介して感光ドラム25の表面を静電潜像が形成可能な状態に帯電させることができる。
また第1画像形成ユニット14は、現像ローラ電圧源による現像ローラ51への所定の電圧の印加に応じて、当該現像ローラ51の表面にトナーを担持させ得ると共に、そのトナーを感光ドラム25の表面へ静電潜像の現像用に転移(付着)させる(すなわち、感光ドラム25の表面の静電潜像にトナーを転移させる)ことができる。
さらに第1画像形成ユニット14は、供給ローラ電圧源による第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66への所定の電圧の印加に応じて、当該第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の表面にトナーを担持させ得ると共に、そのトナーを現像ローラ51の表面へ供給することができる。
これに加えて第1画像形成ユニット14は、例えば、駆動伝達ギア70Bと現像ローラ51の駆動ギア71とのギア比が適宜選定されており、当該現像ローラ51を感光ドラム25の回転速度よりも速い所定の回転速度で回転させるようにしている。
これにより第1画像形成ユニット14は、現像ローラ51が感光ドラム25と共に互いに逆の他回転方向及び一回転方向へ回転した場合、感光ドラム25の表面に対し現像ローラ51の表面を摺動させて、当該現像ローラ51の表面から静電潜像の現像に適量なトナーを感光ドラム25の表面へ転移(付着)させ得るようにしている。
また第1画像形成ユニット14は、例えば、駆動伝達ギア70Bと第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の駆動ギア72、73とのギア比も適宜選定されており、当該第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66を現像ローラ51の回転速度よりも遅い所定の回転速度で回転させるようにしている。
これにより第1画像形成ユニット14は、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66が現像ローラ51と共に同一の他回転方向へ回転した場合、現像ローラ51の表面に対し第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の表面を摺動させて、当該第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の表面から現像ローラ51の表面へトナーを的確に供給し得るようにしている。
第1画像形成ユニット14は、係る構成のもと、上述したように感光ドラム25の表面にトナー画像を形成して転写ベルト33の表面に転写することができる。
すなわち、制御部は、印刷画像の形成時、ユニット駆動モータを動作させることにより、第1画像形成ユニット14において感光ドラム25を一回転方向へ回転させると共に、その回転に連動させて帯電ローラ60を、その表面の一部を当該感光ドラム25の表面の一部に押し付けたまま他回転方向へ回転させる。
また制御部は、第1画像形成ユニット14において現像ローラ51を、その表面の一部を感光ドラム25の表面の一部に押し付けたまま他回転方向へ回転させると共に、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66を、これらの表面の一部をそれぞれ現像ローラ51の表面の一部に押し付けたまま他回転方向へ回転させる。
さらに制御部は、帯電ローラ電圧源、現像ローラ電圧源、供給ローラ電圧源により、帯電ローラ60のローラ回転軸、現像ローラ51のローラ回転軸51A、第1供給ローラ65のローラ回転軸65A、第2供給ローラ66のローラ回転軸66Aにそれぞれ対応する電圧値の電圧を印加する。
これにより制御部は、帯電ローラ60により感光ドラム25の表面を帯電させると共に、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66により現像ローラ51の表面にトナーを供給する。
この状態で制御部は、印刷対象のカラー画像の画像データに含まれる対応する色データに基づいて第1画像形成ユニット14の露光ヘッド69を制御して、当該露光ヘッド69に、その色データに応じた照射光を出力させる。
これにより制御部は、第1画像形成ユニット14において感光ドラム25の表面の帯電部分に照射光を照射して露光することで、その露光部分に静電潜像を形成する。
また制御部は、第1画像形成ユニット14において現像ローラ51の表面からトナーを感光ドラム25の表面の静電潜像に転移(付着)させる(すなわち、静電潜像をトナーにより現像する)ことにより、当該感光ドラム25の表面にトナー画像を形成する。
このようにして制御部は、第1画像形成ユニット14において感光ドラム25を一回転方向へ回転させながら表面にトナー画像を形成すると共に、当該形成したトナー画像を表面から転写ベルト33の表面に転写することができる。
ところで、図10に示すように、ドラムユニットカップリング77は、上述したように係合孔部77AZにドラムユニット駆動部82の係合軸82Bが差し込まれると共に、複数の係合溝部77AXにそれぞれドラムユニット駆動部82の係合爪部82Cが差し込まれている。
これによりドラムユニットカップリング77は、ユニット駆動モータの動作に応じて駆動ユニット80から感光ドラム25の回転用にドラムユニット駆動部82を介して与えられる駆動力(以下、これをドラム駆動力とも呼ぶ)を受けることができる。
ただし、ドラムユニット駆動部82は、ドラムユニットカップリング77と連結される際、容易かつ確実な連結を実現するために、係合軸82Bの先端部がテーパ状に形成されており、係合孔部77AZへ確実に差し込むことができるようにしている。
またドラムユニット駆動部82は、複数の係合爪部82Cにおける一回転方向の長さが、それぞれドラムユニットカップリング77の複数の係合溝部77AXにおける一回転方向の長さよりも短く選定されており、これら係合爪部82Cを係合溝部77AXへ確実に差し込むことができるようにしている。
このため、ドラムユニットカップリング77は、ユニット駆動モータの動作に応じてドラムユニット駆動部82が一回転方向へ回転した場合、複数の係合突出部77AYの後面77AYXにそれぞれ係合爪部82Cの前面82CXが押し付けられることで一回転方向へ回転する。
因みに、ドラムユニットカップリング77の係合突出部77AYの後面77AYXは、一回転方向で見た場合の後側の面であり、ドラムユニット駆動部82の係合爪部82Cの前面82CXは、一回転方向で見た場合の前側の面である。
これにより感光ドラム25は、このようにドラムユニットカップリング77がドラム駆動力を受けて一回転方向へ回転した場合、そのドラムユニットカップリング77と共に所定の回転速度で一回転方向へ回転することができる。因みに、以下の説明では、感光ドラム25がドラム駆動力のみで回転する場合の回転速度を、ドラム規定回転速度とも呼ぶ。
ただし、図11に示すように、感光ドラム25には、一回転方向への回転中、ドラム駆動力以外にも、ドラム規定回転速度を加速させるような外力F1、F2や減速させるような外力F3、F4が加えられている。
実際に第1画像形成ユニット14では、上述したように感光ドラム25の一回転方向への回転中、現像ローラ51を当該感光ドラム25に所定の押圧力で押し付けたままドラム規定回転速度よりも速い回転速度で他回転方向へ回転させている。
このため感光ドラム25には、一回転方向への回転中、現像ローラ51から一回転方向へ引っ張るようにして回転速度を加速させる(すなわち、ドラム規定回転速度よりも速い回転速度で回転させる)ような外力F1が加えられている。
また第1画像形成ユニット14では、感光ドラム25の一回転方向への回転中、1次転写ローラ34を介して転写ベルト33を感光ドラム25に所定の押圧力で押し付けたまま、基本的にはドラム規定回転速度とほぼ等しい回転速度で他回転方向へ回転させるようにしている。
しかしながら、第1画像形成ユニット14では、例えば、感光ドラム25や転写ベルト33、またこれらの回転に寄与する駆動ローラ30やテンションローラ31等の部品の形成精度及び配置精度にばらつきがあると、そのばらつきに起因して転写ベルト33がドラム規定回転速度よりも僅かに速い回転速度で他回転方向へ回転する場合がある。
このような場合、感光ドラム25には、一回転方向への回転中、転写ベルト33から一回転方向へ引っ張るようにして回転速度を僅かに加速させる(すなわち、ドラム規定回転速度よりも僅かに速い回転速度で回転させる)ような外力F2が加えられることになる。
さらに第1画像形成ユニット14では、感光ドラム25の一回転方向への回転中、帯電ローラ60を当該感光ドラム25の一回転方向の回転に連動させて他回転方向へ回転させている。
ただし、感光ドラム25には、一回転方向への回転中、他回転方向へ回転している帯電ローラ60が所定の押圧力で押し付けられているため、その帯電ローラ60から回転速度を僅かに減速させる(すなわち、ドラム規定回転速度よりも僅かに遅い回転速度で回転させる)ような外力F3が加えられている。
さらにまた第1画像形成ユニット14では、感光ドラム25の一回転方向への回転中、固定配置されたクリーニングブレード61を感光ドラム25に所定の押圧力で押し付けている。
このため感光ドラム25には、一回転方向への回転中、クリーニングブレード61から回転速度を僅かに減速させる(すなわち、ドラム規定回転速度よりも僅かに遅い回転速度で回転させる)ような外力F4が加えられている。
そして感光ドラム25に加えられる外力については、現像ローラ51及び転写ベルト33から加えられる、回転速度を加速させるような外力F1、F2が、帯電ローラ60及びクリーニングブレード61から加えられる、回転速度を減速させるような外力F3、F4を大幅に上回っている。
このため感光ドラム25には、これに加えられる外力F1乃至F4全体を見た場合(すなわち、各外力F1乃至F4を合計すると)、回転速度を加速させる(すなわち、ドラム規定回転速度よりも速い回転速度で回転させる)ような外力(以下、これを加速外力とも呼ぶ)が加えられている。
このため、図12に示すように、ドラムユニットカップリング77は、一回転方向への回転中の感光ドラム25に加速外力が加えられていると、複数の係合突出部77AYの前面77AYYをそれぞれ係合爪部82Cの後面82CYに押し付けるようにしてドラムユニット駆動部82をドラム規定回転速度よりも速い回転速度で回転させると共に、自身も当該速い回転速度で一回転方向へ回転する。
因みに、ドラムユニットカップリング77の係合突出部77AYの前面77AYYは、一回転方向で見た場合の前側の面であり、ドラムユニット駆動部82の係合爪部82Cの後面82CYは、一回転方向で見た場合の後側の面である。
これにより感光ドラム25は、このように加速外力が加えられていると、ドラムユニットカップリング77と共にドラム規定回転速度よりも速い回転速度で一回転方向へ回転することになる。
このため第1画像形成ユニット14は、感光ドラム25が一回転方向への回転中に加速外力を受けてもドラム規定回転速度で回転し得るように形成されている。
よって、以下には、感光ドラム25をドラム規定回転速度で回転させるための、当該感光ドラム25の構成とドラムユニット50の構成とについて具体的に説明する。
図13乃至図16に示すように、感光ドラム25は、上述のようにドラム本体部85とドラム回転軸86とを有している。ドラム本体部85は、例えば、所定の外径を有するドラム状のアルミニウムのような導電性基体の表面に、電荷発生層及び電荷輸送層を順に積層してなる光導電層を設けるようにして形成された有機感光体85Aを有している。
そしてドラム本体部85は、有機感光体85Aの左端に、上述したギア85Bが取り付けられると共に、当該有機感光体85Aの右端に、軸挿入孔部(以下、これを右側軸挿入孔部とも呼ぶ)85CXを有する略段付円筒状の軸係止部85Cが取り付けられて形成されている。
またドラム本体部85は、ギア85Bの中心部に軸挿入孔部(以下、これを左側軸挿入孔部とも呼ぶ)85BXが穿設されている。さらにドラム本体部85は、軸係止部85Cの右端面(すなわち、本体部右端面)に、ドラム回転軸86の取付位置を位置決めするための十字状の軸位置決め溝部85CYが右側軸挿入孔部85CXで交差するように形成されている。
一方、ドラム回転軸86は、その長さが、ドラム本体部85の長さよりも長い所定長さに選定されている。またドラム回転軸86は、表面の軸右端寄りの所定位置に、当該ドラム回転軸86の長手方向(以下、これを軸長手方方向とも呼ぶ)と直交して回転軸中心を通る第1ピン挿入孔部が穿設されている。
さらにドラム回転軸86は、第1ピン挿入孔部に、ドラム本体部85に対する取付位置を位置決めするための軸位置決めピン87が挿入され、当該軸位置決めピン87の一端部及び他端部を表面の対向位置から突出させている。
そしてドラム本体部85は、ドラム回転軸86の軸左端部をドラム本体部85の右側軸挿入孔部85CX及び左側軸挿入孔部85BXに順に挿入させることで、軸位置決めピン87を軸位置決め溝部85CYの一方の直線状部分の底まで挿入させて係止し、そのドラム回転軸86の取付位置を位置決めしている。
これによりドラム本体部85は、ドラム回転軸86の軸左端部をギア85Bから左側へ突出させると共に、軸右端部を軸係止部85Cから右側へ突出させた状態で、当該ドラム回転軸86が一体に回転可能なように設けられている。
またドラムユニット50は、左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55の互いの内面の所定の対向位置に左軸受取付孔部54A及び右軸受取付孔部55Bが穿設されている。
さらにドラムユニット50は、これら左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55の左軸受取付孔部54A及び右軸受取付孔部55Bに一対の左軸受部88及び右軸受部89が取り付けられている。
そして感光ドラム25は、ドラム回転軸86において左側軸挿入孔部85BXからギア85Bの左側へ突出している軸左端部が左軸受部88に挿入されると共に、右側軸挿入孔部85CXから軸係止部85Cの右側へ突出している軸右端部が右軸受部89に挿入されている。
これにより感光ドラム25は、ドラムユニット50の左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55に一対の左軸受部88及び右軸受部89を介して一回転方向へ回転可能に支持されている。
ところで、ドラムユニット50は、右サイドフレーム55内において右軸受部89の右側に、略段付円筒状の仕切板55Cで囲まれた空間であるカップリング配置部55CXが設けられている。
カップリング配置部55CXは、右軸受部89側の幅(すなわち、径)よりも右サイドフレーム55の側面側が幅の広い(すなわち、径の大きい)空間として形成されている。
因みに、以下の説明では、カップリング配置部55CXにおいて右軸受部89側の幅の狭い空間部分を、幅狭配置エリアとも呼び、右サイドフレーム55の側面側の幅の広い空間部分を、幅広配置エリアとも呼ぶ。
よって感光ドラム25は、ドラム回転軸86の軸右端部をカップリング配置部55CX内に入り込ませて、軸右端を右サイドフレーム55の側面付近に位置させている。
そしてドラム回転軸86は、表面の右軸受部89による支持位置よりもさらに軸右端寄りの所定位置(すなわち、カップリング配置部55CXの幅広配置エリア内での所定位置)に、軸長手方方向と直交して回転軸中心を通る第2ピン挿入孔部が穿設されている。
またドラム回転軸86は、第2ピン挿入孔部に、ドラムユニットカップリング77の取付位置を位置決めするためのカップリング位置決めピン90が挿入され、当該カップリング位置決めピン90の一端部及び他端部を表面の対向位置から突出させている。
ドラムユニットカップリング77は、例えば、摩擦係数が比較的小さいシリコン樹脂のような所定の樹脂材により、カップリング左端部77B、カップリング中央部77C及びカップリング右端部がそれぞれ異なる外径を有する略段付円筒状に形成されている。
因みにドラムユニットカップリング77は、カップリング左端部77B、カップリング右端部及びカップリング中央部77Cの順で外径が大きくなるように、これらカップリング左端部77B、カップリング右端部及びカップリング中央部77Cがそれぞれ異なる所定の外径に選定されている。
そしてドラムユニットカップリング77は、カップリング右端部の先端部分が上述したように、複数の係合溝部77AX及び複数の係合突出部77AYが設けられ右サイドフレーム55から右側へ突出する係合部77Aとして形成されている。
またドラムユニットカップリング77は、カップリング中央部77Cの左段差面に、当該ドラムユニットカップリング77の長手方向(以下、これをカップリング長手方向とも呼ぶ)と直交してカップリング中心を通る、ドラム回転軸86に対する取付位置を位置決めするためのカップリング位置決め溝部77CXが形成されている。
さらにドラムユニットカップリング77は、カップリング左端部77Bの表面の対向位置に、カップリング左端面からカップリング位置決め溝部77CXの底までに亘る略V字切欠状の一対のピン挿入ガイド77BXが形成されている。
そしてドラム回転軸86は、ドラムユニットカップリング77の軸挿入孔部77Dに軸右端部を挿入することで、カップリング位置決めピン90を一対のピン挿入ガイド77BXを介してカップリング位置決め溝部77CXの底まで挿入して係止し、その軸右端部に対するドラムユニットカップリング77の取付位置を位置決めしている。
これによりドラム回転軸86は、軸右端部をドラムユニットカップリング77の軸挿入孔部77Dにカップリング右端部の根元部分まで挿入するようにして、カップリング配置部55CXの幅狭配置エリア内にカップリング左端部77Bを配置すると共に幅広配置エリア内にカップリング中央部77Cとカップリング右端部の根元部分とを配置した状態で、ドラムユニットカップリング77が一体に回転可能なように設けられている。
ところで、ドラムユニットカップリング77は、このように感光ドラム25のドラム回転軸86に対し一体に回転するように設けられているため、感光ドラム25と共に一回転方向へ回転した場合、その感光ドラム25に与えられる上述した加速外力がドラム回転軸86を介して伝わっている。すなわち、ドラムユニットカップリング77は、感光ドラム25と共に一回転方向へ回転した場合、上述した加速外力を間接的に受けている。
このため、ドラムユニットカップリング77は、カップリング右端部の根元部分が、当該ドラムユニットカップリング77に一回転方向への回転を減速させるような負荷(以下、これを減速負荷とも呼ぶ)を付与するためのトーションばね92を取り付けるための取付部(以下、これをばね取付部とも呼ぶ)77Eとして、表面が滑らかな円筒状に形成されている。
そしてドラムユニットカップリング77は、そのトーションばね92の環状部(以下、これをばね環状部とも呼ぶ)92Aに、当該トーションばね92の一端部(以下、これをばね一端部とも呼ぶ)92B側からカップリング右端部が挿入されている。
これによりドラムユニットカップリング77は、カップリング右端部の根元部分であるばね取付部77Eに、トーションばね92がばね一端部92Bをカップリング中央部77Cの右段差面に近接させて(すなわち、僅かに離して)取り付けられている。
トーションばね92は、例えば、1.0[mm]程度の径を有する所定の金属線材により、ばね一端部92Bをばね環状部92Aの外面から突出させるものの、他端をばね環状部92Aの一部とするように(すなわち、ばね環状部92Aの外面側へは突出させないように)形成されている。
因みに、以下の説明では、トーションばね92のばね環状部92Aにおいて外面を環状部外面とも呼ぶと共に、内面を環状部内面とも呼び、外径を環状部外径とも呼ぶと共に、内径を環状部内径とも呼び、さらに環状部外径及び環状部内径を特に区別する必要がない場合や、その両方を示す場合は、これらをまとめてばね径とも呼ぶ。また、以下の説明では、トーションばね92を形成する金属線材の径を、ばね線材径とも呼ぶ。
またトーションばね92は、ドラムユニットカップリング77に減速負荷を付与すべく、環状部内径が、ばね取付部77Eの外径よりも小さい所定の内径に選定されている。
よってトーションばね92は、ばね取付部77Eに、ばね環状部92Aを所定の締付力で締め付けるようにして(すなわち、ばね取付部77Eの表面に対して環状部内面を圧接して)取り付けられている。
またトーションばね92は、ドラムユニットカップリング77のばね取付部77Eに取り付けられた状態では、ばね一端部92Bの先端部分をカップリング中央部77Cの表面よりも外側へ突出させている。
そしてドラムユニット50の右サイドフレーム55は、仕切板55Cにおいてカップリング配置部55CXの幅広配置エリアの上側部分に切欠部が形成されている。
これにより右サイドフレーム55は、トーションばね92のばね一端部92Bの先端部分を、仕切板55Cの切欠部を介して、幅広配置エリアの上側へ突出させている。
また右サイドフレーム55は、仕切板55Cに切欠部を形成することで、当該仕切板55Cの上側部分に切欠部の後縁部(すなわち、切り欠かれずに残った後部分)が、トーションばね92の一回転方向への回転を規制するための回転規制部55CYとして設けられている。
よってドラムユニット50は、ドラムユニットカップリング77が一回転方向へ回転した場合、ばね一端部92Bの先端部分を回転規制部55CYに突き当てさせてトーションばね92を一回転方向へは回転させないように規制することができる。
これによりドラムユニット50は、ばね取付部77Eの表面に対しトーションばね92の環状部内面を圧接したまま摺動させて、ドラムユニットカップリング77をトーションばね92により減速負荷を付与した状態で一回転方向へ回転させることができる。
その結果、ドラムユニット50は、ドラムユニットカップリング77と一体化されている感光ドラム25も、トーションばね92により減速負荷を付与した状態で一回転方向へ回転させることができる。
ところで、トーションばね92は、ドラムユニットカップリング77が一回転方向へ回転した際、回転規制部55CYにより一回転方向への回転が規制されても、当該ドラムユニットカップリング77の回転によりばね環状部92Aに一回転方向へ引っ張って回転させるような回転力が作用する。
このため、図19に示すように、トーションばね92は、このように一回転方向への回転力が作用しても、ばね環状部92Aをばね一端部92B側から巻き締めてばね取付部77Eに対する締め付けを必要以上に強めないように、当該ばね環状部92Aがばね一端部92B側から他端への金属線材のばね巻回方向(すなわち、ばね環状部92Aにおける金属線材の巻き方向)を、ドラムユニットカップリング77が回転する際の一回転方向とは逆の他回転方向と一致させるようにして形成されて、ばね取付部77Eに取り付けられている。
これによりトーションばね92は、一回転方向への回転が規制された状態でばね環状部92Aに一回転方向への回転力が作用すると、これに応じて、ばね環状部92Aをばね一端部92B側から巻き戻してばね径を広げて、ばね取付部77Eに対する締め付けが強くなりすぎることを防いでいる。すなわち、トーションばね92は、回転規制部55CYにより一回転方向への回転が規制された際、ドラムユニットカップリング77と共に感光ドラム25に対し過剰な減速負荷を付与することを防止し、また、ばね環状部92Aによりドラムユニットカップリング77のばね取付部77Eの表面が磨耗することを防止している。
ただし、図20及び図21に示すように、カバー78は、ドラムユニットカップリング77と共にトーションばね92が挿入されるカップリング挿入部78Aの内径が、ばね環状部92Aが何ら巻き戻されていない場合の環状部外径よりも大きい所定の内径に選定されている。
またカバー78は、カップリング挿入部78Aにおいてトーションばね92の環状部外面と対向する内面78AXの左端から右端に亘り例えば、カップリング挿入部78Aの中心軸と平行な(すなわち、カップリング長手方向とも平行な)リブ状の複数(例えば、4つ)の巻戻規制部78AYが等間隔に突設されている。
さらにカバー78は、カップリング挿入部78Aの外径が、その左端部をカップリング配置部55CXの幅広配置エリアに挿入可能なように所定の外径に選定されている。よってカバー78は、右サイドフレーム55に取り付けられた場合、カップリング挿入部78Aの外面における左端部の後斜め上側部分を回転規制部55CYに近接させている。
そしてカバー78は、カップリング挿入部78Aの左端面78AMにおいて回転規制部55CYの近傍となる所定位置に、ばね線材径よりも幅広な凹部が、ばね一端収納部78AZとして形成されている。
これによりカバー78は、カップリング挿入部78にドラムユニットカップリング77と共にトーションばね92が挿入されると、ばね一端部92Bの根元部分をばね一端収納部78AZに非接触の状態で収納して先端部分を回転規制部55CYへ突当可能にしつつ、複数の巻戻規制部78AY各々の左端をばね環状部92Aの左側に僅かに突出させると共に、右端を当該ばね環状部92Aの右側へ僅かに突出させている。
そして複数の巻戻規制部78AYは、ばね環状部92Aが巻き戻されていない場合は、環状部外面から、これと対向する突出面をばね線材径よりも狭い例えば、0.5[mm]程度の隙間L1を空けて接触させないようにし、ばね環状部92Aが巻き戻されてばね径を広げた場合は突出面に環状部外面を突き当てさせて巻き戻しを規制するように、カップリング挿入部78Aの内面78AXから突出面までの突出高さが適宜選定されている。
すなわち、複数の巻戻規制部78AYは、ばね環状部92Aがばね一端部92B側から巻き戻されても、ばね線材径よりも小さい所定量だけばね径を広げると、突出面に環状部外面を突き当てさせて巻き戻しと共にばね径の広がりを抑えて、トーションばね92に対しドラムユニットカップリング77へ上述した加速外力を相殺するような減速負荷を付与させるように突出高さが選定されている。
これによりドラムユニット50は、ユニット駆動モータの動作に応じてドラムユニットカップリング77が一回転方向へ回転した場合、回転規制部55CYによりトーションばね92の一回転方向への回転を規制して巻き戻しが生じると、複数の巻戻規制部78AYにより環状部外面側から巻き戻しを規制して、ばね径の広がり量と共に締付力を調整することができる。
そしてドラムユニット50は、この際、ばね径の広がり量と共に締付力を調整しても、ばね取付部77Eの表面に対し環状部内面を圧接したまま摺動させることで、トーションばね92によりドラムユニットカップリング77に減速負荷を付与して加速外力を相殺し、当該ドラムユニットカップリング77を図10について上述した場合と同様に、ドラムユニット駆動部82から受けるドラム駆動力で一回転方向へ回転させることができる。
よってドラムユニット50は、ドラムユニットカップリング77と一体化されている感光ドラム25も、トーションばね92により減速負荷を付与して加速外力を相殺した状態にして一回転方向へ回転させることができる。
このようにしてドラムユニット50は、印刷画像の形成時、感光ドラム25が加速外力を受けていても、その感光ドラム25を、ドラムユニット駆動部82からドラムユニットカップリング77に伝達されるドラム駆動力に応じたドラム規定回転速度で安定させて一回転方向へ回転させることができる。
よってドラムユニット50は、印刷画像の形成時、感光ドラム25の回転速度がドラム規制回転速度よりも速くなり、表面に形成するトナー画像が本来の形状に比して一回転方向へ縮み、当該トナー画像の形成不良が発生することを防止することができる。
ところで、ドラムユニットカップリング77は、軸挿入孔部77Dに対しドラム回転軸86の軸右端部が、カップリング右端部のばね取付部77Eに係る部分まで(すなわち、ドラム回転軸86の軸右端部の軸先端部分をばね取付部77E内に位置させるように)挿入されている。
これによりドラムユニットカップリング77は、トーションばね92によりばね取付部77Eに付与される減速負荷をドラム回転軸86に効率よく伝達して、感光ドラム25に与えられる加速外力を的確に相殺することができる。
そしてドラムユニットカップリング77は、このようにトーションばね92により付与される減速負荷を、ばね取付部77Eを介してドラム回転軸86の軸右端部で受けることで、減速負荷の付与による変形や破損、ドラム回転軸86に対する取付姿勢の変化や取付位置の位置ずれが生じることも的確に防止することができる。
またドラム回転軸86は、トーションばね92によりドラムユニットカップリング77のばね取付部77Eに付与される減速負荷を、軸右端部において右軸受部89による支持位置よりも軸右端面寄りの軸先端部分で受けている。これによりドラム回転軸86は、軸右端部において、右軸受部89による支持位置から減速負荷の付与位置までの距離を極力長くしている。
よってドラム回転軸86は、仮に軸右端部が減速負荷の付与により撓む等して偏芯しても、右軸受部89によりその偏芯を抑制させることができる。その結果、ドラム回転軸86は、当該ドラム回転軸86に一体化されているドラム本体部85を偏芯させずに一回転方向へ安定して回転させることができる。
(1−3)実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、カラープリンタ1では、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17においてドラムユニット50にドラム回転軸86を介して一回転方向へ回転可能に支持される感光ドラム25の当該ドラム回転軸86の軸右端部に、ドラムユニットカップリング77を設けると共に、当該ドラムユニットカップリング77のばね取付部77Eにトーションばね92を所定の締付力で締め付けた状態で取り付けるようにした。
そしてカラープリンタ1では、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17においてドラムユニット50に、ユニット駆動モータの動作に応じてドラムユニットカップリング77が一回転方向へ回転する際、トーションばね92の一回転方向への回転を規制する回転規制部55CYを設けるようにした。
またカラープリンタ1では、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17においてドラムユニット50に、ドラムユニットカップリング77が一回転方向へ回転している状態でトーションばね92の一回転方向への回転を規制することで、当該トーションばね92に巻き戻しが生じると、その巻き戻しを規制する巻戻規制部78AYを環状部外面と対向させて設けるようにした。
従ってカラープリンタ1は、印刷画像の形成時、ユニット駆動モータの動作に応じて、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17においてドラムユニットカップリング77と共に感光ドラム25を一回転方向へ回転させるものの、回転規制部55CYによりトーションばね92の一回転方向への回転を規制しながら、巻戻規制部78AYにより当該トーションばね92の巻き戻しを環状部外面側から的確に規制して、ばね径の広がり量と共に締付力を調整することができる。
よってカラープリンタ1は、トーションばね92によりドラムユニットカップリング77に減速負荷を付与して加速外力を相殺した状態で、その減速負荷を付与したドラムユニットカップリング77と一体に感光ドラム25をドラム駆動力に応じたドラム規定回転速度で一回転方向へ回転させて、トーションばね92によりドラムユニットカップリング77に付与する減速負荷が変化して感光ドラム25の回転速度が変化することを確実に防止することができる。
以上の構成によれば、カラープリンタ1では、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17のドラムユニット50において、一回転方向へ回転可能に支持される感光ドラム25のドラム回転軸86の軸右端部にドラムユニットカップリング77を設けると共に、当該ドラムユニットカップリング77にトーションばね92を所定の締付力で締め付けた状態で取り付け、さらにトーションばね92の一回転方向への回転を規制する回転規制部55CYを設けると共に、当該トーションばね92の巻き戻しを規制する巻戻規制部78AYを環状部外面と対向させて設けるようにした。
これによりカラープリンタ1は、印刷画像の形成時、第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17において、回転規制部55CYによりトーションばね92の一回転方向への回転を規制しながら、巻戻規制部78AYにより当該トーションばね92の巻き戻しを環状部外面側から確実に規制して締付力を調整することができ、その結果、ドラムユニットカップリング77と共に感光ドラム25を、トーションばね92により減速負荷を付与して加速外力を相殺した状態でドラム駆動力に応じたドラム規定回転速度で一回転方向へ回転させて、トーションばね92によりドラムユニットカップリング77に付与する減速負荷が変化して感光ドラム25の回転速度が変化することを確実に防止することができる。
よってカラープリンタ1は、感光ドラム25の表面に形成するトナー画像が一回転方向へ縮んで形成不良が発生することを防止し得、その結果、印刷画像の品質が劣化することをほぼ確実に防止することができる。
またカラープリンタ1では、ドラムユニット50の右サイドフレーム55に取り付けられるカバー78において、ドラムユニットカップリング77が挿入され、これを外部から保護し、またドラムユニット駆動部82との連結をガイドするためのカップリング挿入部78Aの内面78AXに巻戻規制部78AYを設けるようにした。
すなわち、カラープリンタ1では、カバー78のカップリング挿入部78Aに、ドラムユニットカップリング77の保護機能及び連結ガイド機能と共に、巻戻規制機能を持たせるようにした。
従ってカラープリンタ1は、ドラムユニット50に対し巻戻規制部78AYを、他の部品とは別に専用のものとして設けて構成が煩雑化することを防止することができる。
そしてカラープリンタ1では、カバー78においてカップリング挿入部78Aの内面78AXの巻戻規制部78AYを、当該カップリング挿入部78Aにドラムユニットカップリング77が挿入される際のカップリング長手方向と平行なリブ状に形成するようにした。
従ってカラープリンタ1は、カップリング挿入部78Aを、巻戻規制部78AYによりトーションばね92の巻き戻しを規制してばね径の広がり量と共に締付力を最適に調整するように作り込む場合、例えば、カップリング挿入部78Aを、その内面78AX全体を巻戻規制部として機能させるように作り込む場合に比して、製作性を向上させることができる。
さらにカラープリンタ1では、カップリング挿入部78Aの内面78AXに対し複数の巻戻規制部78AYを、トーションばね92のばね環状部92Aが巻き戻されていない場合は環状部外面から突出面をばね線材径よりも狭い隙間L1を空けて接触させないようにし、ばね環状部92Aが巻き戻されてばね径を広げた場合は突出面に環状部外面を突き当てさせて巻き戻しを規制するように形成するようにした。
従ってカラープリンタ1は、回転規制部55CYによりトーションばね92の一回転方向への回転を規制しながら、複数の巻戻規制部78AYにより当該トーションばね92の巻き戻しを規制した際、そのトーションばね92により加速外力を相殺するための減速負荷を的確に発生させてドラムユニットカップリング77と共に感光ドラム25に付与することができる。
さらにカラープリンタ1では、カップリング挿入部78Aの左端面78AMにばね一端収納部78AZを形成し、カップリング挿入部78にドラムユニットカップリング77と共にトーションばね92が挿入された状態では、ばね一端収納部78AZにばね一端部92Bの根元部分を収納するようにして、ばね環状部92Aの中心軸に沿った環状部外面の左端から右端までに亘り巻戻規制部78AYの突出面を確実に対向させるようにした。
従ってカラープリンタ1は、回転規制部55CYによりトーションばね92の一回転方向への回転を規制した際、複数の巻戻規制部78AYにより当該トーションばね92の巻き戻しを環状部外面側から、より確実に規制して締付力を的確に調整することができる。
さらにカラープリンタ1では、ドラムユニットカップリング77に対しトーションばね92をドラム回転軸86の軸右端部の挿入位置に係るように取り付けるようにした。
従ってカラープリンタ1は、トーションばね92によりドラムユニットカップリング77に付与する減速負荷をドラム回転軸86に効率よく伝達して、その減速負荷により、感光ドラム25に与えられる加速外力を的確に相殺することができる。
これに加えてカラープリンタ1では、ドラムユニットカップリング77において、トーションばね92による減速負荷の付与により、変形や破損、ドラム回転軸86に対する取付姿勢の変化や取付位置の位置ずれが生じることも的確に防止することができる。
さらにカラープリンタ1では、ドラムユニットカップリング77に対しトーションばね92を、ドラム回転軸86の軸右端部において右軸受部89による支持位置よりも軸右端面寄りの軸先端部分に係るように取り付けるようにした。
従ってカラープリンタ1は、ドラム回転軸86の軸右端部において、右軸受部89による支持位置から減速負荷の付与位置までの距離を極力長くすることができる。
その結果、カラープリンタ1は、ドラム回転軸86の軸右端部が減速負荷の付与により撓む等して偏芯しても、右軸受部89によりその偏芯を抑制して、ドラム回転軸86と一体化されているドラム本体部85については偏芯させずに一回転方向へ安定して回転させることができる。
(2)他の実施の形態
(2−1)他の実施の形態1
なお上述した実施の形態においては、ドラムユニット50において右サイドフレーム55内の仕切板55Cに回転規制部55CYを設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、例えば、カバー78のカップリング挿入部78Aに、その中心軸と平行な(すなわち、カップリング長手方向とも平行な)切欠部を形成し、その切欠部の一方の縁部を回転規制部として設けるようにしても良い。
本発明は、係る構成の場合、例えば、トーションばね92を、その一端をばね環状部92Aの一部として、他端部をばね環状部92Aの外面から突出させるように形成する。
そして本発明は、ドラムユニットカップリング77のばね取付部77Eに、そのトーションばね92を、一端をカップリング中央部77Cの右段差面に近接させると共に、他端部を係合部77A側に位置させて取り付けて、カップリング挿入部78Aの回転規制部と係合可能なようにしても良い。本発明は、係る構成によっても、上述した実施の形態によって得られる効果と同様の効果を得ることができる。
(2−2)他の実施の形態2
また上述した実施の形態においては、感光ドラム25に設けられるドラムユニットカップリング77にトーションばね92を取り付けると共に、ドラムユニット50に回転規制部55CY及び巻戻規制部78AYを設けるようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、現像ユニット52に、上述した実施の形態による構成とは異なる種々の構成を適用可能であるため、その構成に応じて当該現像ユニット52に対しても、ドラムユニット50側と同様に、トーションばねと共に回転規制部及び巻戻規制部を設けるようにしても良い。
すなわち、本発明では、現像ユニット52において現像ローラ51の表面に、第1供給ローラ65の表面及び第2供給ローラ66の表面を押し付けると共に、トナーブレード67を押し付けている。
このため、本発明では、例えば、現像ローラ51に、駆動力を受ける現像ユニットカップリングを直接設けると共に、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の少なくとも一方にも駆動力を受けるカップリングを設けるようにして上述した実施の形態とは逆の一回転方向へ、現像ローラ51の回転速度よりも速い回転速度で回転させるように構成すると、現像ローラ51が規定の回転速度よりも速い回転速度で他回転方向へ回転する可能性がある。
よって本発明は、このような構成の場合、現像ユニット52において、ドラムユニット50側と同様に、現像ローラ51に設けられる現像ユニットカップリング70にトーションばねを取り付けると共に、現像ユニット52の右サイドフレーム58に回転規制部及び巻戻規制部を設けるようにすれば、現像ローラ51を規定の回転速度で安定させて他回転方向へ回転させることができる。
また本発明は、例えば、第1供給ローラ65及び第2供給ローラ66の少なくとも一方を、そのローラ回転軸に駆動力を受けるカップリングを設けるようにして上述した実施の形態とは逆の一回転方向へ回転させるように構成すると、現像ローラ51から加速外力が与えられて、規定の回転速度よりも速い回転速度で回転する可能性がある。
よって本発明は、このような構成の場合、現像ユニット52において、ドラムユニット50側と同様に、第1供給ローラ65や第2供給ローラ66に設けられるカップリングにトーションばねを取り付けると共に、現像ユニット52の右サイドフレーム58に回転規制部及び巻戻規制部を設けるようにすれば、第1供給ローラ65や第2供給ローラ66を規定の回転速度で安定させて一回転方向へ回転させることができる。
(2−3)他の実施の形態3
さらに上述した実施の形態においては、本発明による画像形成装置、及び画像形成ユニットを、図1乃至図20について上述したカラープリンタ1、及び当該カラープリンタ1に着脱可能に設けられる第1乃至第4画像形成ユニット14乃至17に適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、モノクロ用電子写真式プリンタやマルチファンクションプリンタ、ファクシミリ、複合機、複写機のような印刷画像を形成する画像形成装置、及びこれら画像形成装置に着脱可能に設けられる画像形成ユニットに広く適用することができる。
(2−4)他の実施の形態4
さらに上述した実施の形態においては、回転軸を介して所定の回転方向へ回転可能に設けられ、表面に画像形成用の現像剤を担持する回転体として、図1乃至図20について上述した感光ドラム25を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、ドラム状のアルミニウムのような導電性基体の外周面に、セレンや非晶質シリコン等の所定の膜厚の感光層を設けるようにして形成されたドラム本体部を有する無機感光ドラムや、ドラム状のアルミニウムのような導電性基体の外周面に、バインダー樹脂中に電荷発生剤や電荷輸送剤を分散させてなる所定の膜厚の有機感光層を設けるようにして形成されたドラム本体部を有する有機感光ドラム、円柱状の導電性基体の外周面に光導電層を設けるようにして形成されたドラム本体部を有する感光体を適用することができる。
また本発明は、回転体として、現像ローラ51、第1供給ローラ65、第2供給ローラ66や、カップリングが設けられる1本の駆動ローラ、及び1又は複数の従動ローラ、並びにこれら駆動ローラ及び従動ローラに張架される無端状の感光ベルト、カップリングが設けられる1本の駆動ローラ、及び1又は複数の従動ローラ、並びにこれら駆動ローラ及び従動ローラに張架される無端状の現像ベルト、カップリングが設けられる1本の駆動ローラ、及び1又は複数の従動ローラ、並びにこれら駆動ローラ及び従動ローラに張架される無端状の供給ベルト等のように、要は、カップリングを介して駆動力を受けて回転し、その回転中に加速外力が与えられるような回転体であれば、この他種々の構成の回転体を広く適用することができる。
(2−5)他の実施の形態5
さらに上述した実施の形態においては、回転軸の一端部に回転体と一体に回転するように設けられ、駆動力を受けるカップリングとして、図1乃至図20について上述したドラムユニットカップリング77を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、回転軸の一端部に設けられ、トーションばねを取り付けることができれば、現像ユニットカップリング70や、上述したドラムユニットカップリング77とは係合部77Aの形状が異なるドラムユニットカップリング等のように、この他種々の構成のカップリングを広く適用することができる。
(2−6)他の実施の形態6
さらに上述した実施の形態においては、カップリングに環状部を締め付けるようにして取り付けられるトーションばねとして、図1乃至図20について上述したトーションばね92を適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、上述したトーションばね92とは、金属線材が逆巻きで巻回されてばね環状部が形成され、一端部を他端よりも回転軸の軸端面寄りに位置させてカップリングに取り付けられるトーションばね等のように、この他種々の構成のトーションばねを広く適用することができる。
(2−7)他の実施の形態7
さらに上述した実施の形態においては、カップリングが駆動力を受けて、当該カップリングと共に回転体が回転方向へ回転する際、トーションばねの当該回転方向への回転を規制する回転規制部として、図1乃至図20について上述した回転規制部55CYを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、カバー78のカップリング挿入部78Aに設けられる回転規制部のように、この他種々の構成の回転規制部を広く適用することができる。
(2−8)他の実施の形態8
さらに上述した実施の形態においては、トーションばねの環状部の外面と対向して配置され、回転規制部によりトーションばねの回転が規制される際、当該トーションばねの巻き戻しを規制する巻戻規制部として、図1乃至図20について上述した複数の巻戻規制部78AYを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、カバー78のカップリング挿入部78Aの内面78AXや、ドラムユニット50の右サイドフレーム55内(例えば、仕切板55Cの内面)にトーションばね92のばね環状部92Aの外面と対向させて設けられる少なくとも1つ以上の巻戻規制部等のように、この他種々の構成の巻戻規制部を広く適用することができる。
(2−9)他の実施の形態9
さらに上述した実施の形態においては、カップリングが挿入されるカップリング挿入部として、図1乃至図20について上述したカバー78に設けられたカップリング挿入部78Aを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、ドラムユニット50の右サイドフレーム55に設けられるカップリング挿入部のように、この他種々の構成のカップリング挿入部を広く適用することができる。
(2−10)他の実施の形態10
さらに上述した実施の形態においては、回転体の回転軸を、カップリングの軸挿入孔部に挿入される一端部よりも他端寄りの所定の支持位置で回転可能に支持する支持部として、図1乃至図20について上述したドラムユニット50の左サイドフレーム54及び右サイドフレーム55と左軸受部88及び右軸受部89とを適用するようにした場合について述べた。
しかしながら本発明は、これに限らず、ドラム収納フレーム53、及び当該ドラム収納フレーム53に設けられる左軸受部88及び右軸受部89等のように、この他種々の構成の支持部を広く適用することができる。