JP6033055B2 - 吸入用パウダーの製造方法 - Google Patents

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本発明は,吸入用パウダーの製造方法に関する。より詳しく説明すると,本発明は,吸入用パウダーを製造するに当たり,凝集性の高い有効成分と担体とを撹拌混合した後に,微粒粉体を混合撹拌することで,有効成分の凝集を抑圧し,均一に有効成分を分布でき,分散性に優れた吸入用パウダーを得ることができるというものである。
特表2010−533697号公報(特許文献1)には,ドライパウダー薬剤及びその製造方法が開示されている。この製造方法は,複数種類の有効成分の粉末を分画した後に,キャリアと混合し,キャリアが混合された複数種類の有効成分をさらにブレンドするものである(特許文献1の段落[0021],図1)。
特表2006−515830号公報(特許文献2)には,乾燥粉末吸入組成物の製造方法が開示されている。この方法は,担体と第1粒状吸入医薬成分を混合し,その後に第2粒状吸入医薬成分を混合することで乾燥粉末吸入組成物を製造する。なお,特許文献2では,サルメテロールが第2粒状吸入医薬成分とされている。
特表2004−507343号公報(特許文献3)には,微粉砕粒子が開示されている。 特許文献3には,固体基材と複数の小粒状物を混合しつつビーズを用いて粉砕する方法が開示されている。
特表2009−519972号公報(特許文献4)には,粒子べースの経肺投与または経鼻投与用製薬の製造方法が開示されている。この方法は,製剤の粒子と賦形剤微粒子材料を混合し,混合物をボールミルにより粉砕することで薬剤を製造する。
サルブタモール(硫酸サルブタモール)は,ベネトリン又はサルタノールとして知られる気管支拡張剤である。サルブタモールは,気管支喘息,小児喘息,急性・慢性気管支炎,喘息様気管支炎,肺気腫,肺結核,ケイ肺結核などの気管閉塞性障害を治療するための治療剤として知られている。サルブタモール(硫酸サルブタモール)は,例えば特許479470号公報にも開示された公知の薬剤である。
特表2010−533697号公報 特表2006−515830号公報 特表2004−507343号公報 特表2009−519972号公報 特許479470号公報
上記特許文献1〜5に開示された方法に基づいて乾燥粉末吸入組成物を製造すると,有効成分の分布に偏りが生じ,得られた組成物は分散性に優れないという問題があった。
そこで,本発明は,分布に偏りが少なく,分散性に優れた吸入用パウダーの製造方法を提供することを目的とする。
特に本発明は,分布に偏りが少なく,分散性に優れたサルブタモール(硫酸サルブタモール)を含有する吸入用パウダーの製造方法や,気管支拡張剤又は小児喘息,急性・慢性気管支炎,喘息様気管支炎,肺気腫,肺結核,ケイ肺結核などの気管閉塞性障害を治療するための治療剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は,1つ以上の有効成分を含む吸入用パウダーを製造するに当たり,第1の有効成分と担体とを撹拌混合し混合物を得た後に,混合物に微粒状の紛体を混合し撹拌することで,有効成分の凝集を抑圧し,有効成分を均一に分布させることができ,しかも分散性に優れた吸入用パウダーを得ることができるという知見に基づくものである。特に本発明は,複数の成分を混合する場合は,凝集性の高い順に攪拌・混合することにより,分散性や均一性に優れた薬剤粉体を得ることができるという知見に基づく。
本発明の第1の側面は,吸入用パウダーの製造方法に関する。この製造方法は,第1の混合工程と,第2の混合工程とを含む。第1の混合工程は,第1の有効成分であるサルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,第1の有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体及び第1の有効成分の混合物を得る工程である。第2の混合工程は,第1の混合工程で得られた混合物に,微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する工程である。吸入用パウダーの製造方法は,上記の工程のほか,分級工程を含め,通常の吸入用パウダーの製造方法における公知の工程を適宜含んでもよい。
上記の工程を経て製造された吸入用パウダーは,担体粒子表面に微粒粉体が付着し,その微粒粉体を介して第1の有効成分が付着する構造や,微粒粉体及び第1の有効成分が凝集したものが担体に付着した構造をとる。このため,第1の有効成分の分布が極めて一様となるため分散性に極めて優れる。
本発明の吸入用パウダーの好ましい態様は,前記第1の混合工程において,第1の有効成分と異なる第2の有効成分をさらに含む,吸入用パウダーの製造方法である。
本発明の吸入用パウダーの好ましい態様は,前記第2の混合工程において,第1の有効成分と異なる第2の有効成分をさらに含む,吸入用パウダーの製造方法である。
本発明の吸入用パウダーの好ましい態様は,第1の有効成分が,第2の有効成分に比べて自己凝集性が高い,吸入用パウダーの製造方法である。
本発明の吸入用パウダーの好ましい態様は,第1の有効成分が,キシナホ酸サルメテロールであり,第2の有効成分は,プロピオン酸フルチカゾンである。
本発明の吸入用パウダーの好ましい態様は,担体の平均粒径が,微粒粉体の平均粒径の1/50以上1/5以下である。担体及び微粒粉体の組成は同一でも異なってもよく,糖類又は糖アルコールである。
本発明の吸入用パウダーの好ましい態様は,粉砕媒体がビーズである。
本発明の第2の側面は,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分をさらに含む吸引用パウダーの製造方法に関する。この硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分を「高凝集性有効成分」とよぶ。この場合,硫酸サルブタモールより「高凝集性有効成分」を先に担体と混合するか,硫酸サルブタモールと「高凝集性有効成分」をともに担体と混合する。このようにすることで,分散性や均一性に優れた吸引用パウダーを得ることができる。
本発明の第2の側面の第1の態様は,第1の混合工程が,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分をさらに含んだ状態で,粉砕媒体の存在下に撹拌し,第1の有効成分及び高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体,第1の有効成分及び高凝集性有効成分の混合物得る工程である。
本発明の第2の側面の第2の態様は,第1の混合工程が,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体及び高凝集性有効成分の混合物を得る工程である。そして,第2の混合工程において,第1の混合工程で得られた混合物に,第1の有効成分であるサルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物と微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する。
本発明の第2の側面の第3の態様は,第1の混合工程が,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体及び高凝集性有効成分の混合物を得る工程である。そして,第2の混合工程において,第1の混合工程で得られた混合物に,第1の有効成分であるサルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する。その後の第3の混合工程において,前記第2の混合工程で得られた混合物に,微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する。
本発明の第3の側面は上記のいずれかの方法に基づいて製造された吸引用パウダーを有効成分として有効量含む,気管支拡張剤の製造方法に関する。すなわち,上記したいずれかの方法に基づいて吸引用パウダーを得て,それを適宜調整し,容器に入れる。このようにして,吸引用パウダー収容した気管支拡張剤を製造できる。
本発明の第4の側面は上記のいずれかの方法に基づいて製造された吸引用パウダーを有効成分として有効量含む,気管閉塞性障害治療剤の製造方法に関する。すなわち,上記したいずれかの方法に基づいて吸引用パウダーを得て,それを適宜調整し,容器に入れる。このようにして,吸引用パウダー収容した気管閉塞性障害治療剤を製造できる。
本発明によれば,分布に偏りが少なく,分散性に優れた吸入用パウダーの製造方法を提供することができる。
特に本発明は,分布に偏りが少なく,分散性に優れたサルブタモール(硫酸サルブタモール)を含有する吸入用パウダーの製造方法や,気管支拡張剤又は小児喘息,急性・慢性気管支炎,喘息様気管支炎,肺気腫,肺結核,ケイ肺結核などの気管閉塞性障害を治療するための治療剤の製造方法を提供できる。
図1は,参考例1により得られた吸入用パウダーの図面に替わるSEM写真である。 図2は,市販されている吸入用パウダーの図面に替わるSEM写真である。
以下,本発明を実施するための形態を説明する。本発明は,吸入用パウダーの製造方法に関する。吸入用パウダーは,吸入可能な薬剤である。吸入用パウダーは,特表2011−503058号公報に開示されるように,吸入器を用いて,患者に投与される薬剤である。吸入器は,喘息,気管支炎,慢性閉塞性肺疾患(COPD),気腫及び鼻炎を含む呼吸器疾患の治療のために使用される。また,吸入器は,鎮痛剤及びホルモンを含む医薬を経口又は経鼻投与するために使用される。吸入器の例は,乾燥粉末吸入器(DPI),加圧式定量噴霧吸入器(pMDI)及びネブライザーである。本発明において好ましい吸入器は,乾燥粉末吸入器である。吸入用パウダーの例は,吸入器用乾燥粉末,及びドライパウダーである。
この製造方法は,第1の混合工程(ステップ101)と,第2の混合工程(ステップ102)とを含む。
第1の混合工程は,第1の有効成分と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,第1の有効成分を解砕しつつ,担体と混合する工程である。この工程により,担体及び第1の有効成分の混合物を得ることができる。この工程により,第1の有効成分を解砕しつつ,担体表面に付着させることができる。第1の混合工程は,第1の有効成分と担体の他,公知の薬学的に使用される剤が含まれていてもよい。そのような薬学的に使用される剤の例は,添加剤,滑剤,酸性度調整剤,色素,清涼剤,味遮断剤,甘味剤,帯電防止剤,吸収促進剤及び賦形剤である。これらの剤は,第2の混合工程で添加されてもよいし,第2の混合工程の後の工程で添加されてもよい。なお,第1の混合工程において,第2の有効成分が添加されてもよいし,第2の混合工程において第2の有効成分が添加されてもよい。さらに,第1又は第2の混合工程において第3又はそれ以降の有効成分が添加されてもよい。
第1の混合工程において,第2の有効成分が添加される場合,例えば第1の有効成分と担体とを混合した後に,第2の有効成分を混合してもよい。この場合,例えば第1の有効成分と担体とを攪拌混合した後に,第2の有効成分を添加し,更に攪拌混合してもよい。第1の混合工程において,第2の有効成分が添加される場合,例えば第2の有効成分と担体とを混合した後に,第1の有効成分を混合してもよい。この場合,例えば第2の有効成分と担体とを攪拌混合した後に,第1の有効成分を添加し,更に攪拌混合してもよい。このような2段階又はそれ以上の工程を含むものも第1の混合工程である。
第1の有効成分は,サルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物である。サルブタモールの薬学的に許容される塩の例は,硫酸サルブタモールである。溶媒和物の例は水和物である。薬剤が大気中の水分を吸収し,水が付加したものも水和物に含まれる。第1の有効成分は,硫酸サルブタモールが好ましい。もっとも,第1の有効成分は,サルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,及びサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物の混合物であってもよい。吸入用パウダーに含まれる第1の有効成分の粒子径は,例えば,0.1μm以上10μm以下であり,0.5μm以上5μm以下でもよく,1μm以上4μm以下でもよい。第1の工程の原料となる第2の有効成分の粒子径は,例えば,0.1μm以上20μm以下であり,1μm以上10μm以下でもよく,2μm以上4μm以下でもよい。
第1の有効成分の含有量は,第1の有効成分が有効量含まれればよい。第1の有効成分の含有量の例は,吸入用パウダーの0.01重量%以上10重量%以下であり,0.1重量%以上5重量%以下でもよい。臭化チオトロピウム又は臭化チオトロピウム水和物は,例えば,1日あたり1μg以上1g以下,又は10μg以上100ミリグラム以下投与されればよい。
第2の有効成分は,乾燥粉末吸入器により投与される有効成分である。第2の有効成分は,例えば,喘息,気管支炎,慢性閉塞性肺疾患(COPD),気腫及び鼻炎を含む呼吸器疾患の治療剤,又は鎮痛剤及びホルモンを含む。第2の有効成分の例は,ステロイド,β−アゴニスト,及び抗コリン化合物である。第2の有効成分は,β−アゴニスト,又は抗コリン化合物が好ましい。第2の有効成分の例は,フマル酸ホルモテロールである。β−アゴニストの例は,サルメテロール,フォルモテロール,バンブテロール,カルモテロール,インダカテロール,3−(4−{[6−({(2R)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}−ブチル)−ベンゼンスルホンアミド,及び3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシ−メチル)フェニル]エチル}アミノ)−ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドである。抗コリン化合物の例は,イプラトロピウム,チオトロピウム,オキシトロピウム,トルテロジン,アクリジニウム,及びグリコピロニウムである。これらの剤は,薬学的に許容される塩でもよいし,薬学的に許容される溶媒和物であってもよいし,薬学的に許容される誘導体であってもよい。薬学的に許容される塩の例は酸塩及びハロゲン化物(例えば,塩化物,臭化物,及びフッ化物)である。
吸入用パウダーに含まれる第2の有効成分の粒子径は,例えば,0.1μm以上10μm以下であり,0.5μm以上5μm以下でもよく,1μm以上4μm以下でもよい。第1の工程の原料となる第2の有効成分の粒子径は,例えば,0.1μm以上20μm以下であり,1μm以上10μm以下でもよく,2μm以上4μm以下でもよい。
第1の有効成分の含有量は,第1の有効成分が有効量含まれればよい。第1の有効成分の含有量の例は,吸入用パウダーの0.01重量%以上10重量%以下であり,0.1重量%以上5重量%以下でもよい。
担体の例は,糖類,糖アルコール,糖類及び糖アルコールの混合物,これらの薬学的に許容される塩,これらの薬学的に許容される溶媒和物,及びこれらの薬学的に許容される誘導体である。糖類の例は,グルコース,ガラクトース,D−マンノース,アラビノース,ソルボース,ラクトース(乳糖),マルトース,スクロース及びトレハロースである。糖アルコール類の例はマンニトール,マルチトール,キシリトール,ソルビトール,ミオイノシトールおよびエリスリトールである。糖類は,上記のとおり,単糖類,二糖類,及び多糖類のいずれでもよい。担体の好ましい例は,乳糖である。
吸入用パウダーに含まれる担体の粒子径は,例えば,10μm以上200μm以下であり,50μm以上150μm以下でもよく,60μm以上100μm以下でもよいし,65μm以上90μ以下でもよい。第1の工程における原料としての担体の粒子径は,例えば,15μm以上300μm以下である。
吸入用パウダーに含まれる担体の量は,吸入用パウダーの50重量%以上99重量%以下であり,60重量%以上99重量%以下でもよいし,80重量%以上95重量%以下でもよい。
粉砕媒体は,粉砕装置に用いられる公知の媒体を適宜用いることができる。粉砕媒体の例は,ビーズである。ビーズの種類,形状及び大きさは適宜調整すればよい。粉砕媒体は,いずれかの工程の後に取り除かれてもよい。ビーズを取り除くためには,ビーズより目の細かい篩を用いて篩過すればよい。
攪拌装置は,攪拌対象となる成分と粉砕媒体とを収容し,攪拌・混合する装置である。攪拌装置は公知なので,公知の攪拌装置を適宜用いることができる。攪拌装置の好ましい例は,せん断力を生じない攪拌装置である。そのような攪拌装置の例は,タンブルブレンダーである(例えば特開2009−215310号公報を参照)。具体的な攪拌装置の例は,3次元混合機(TURBULA MIXER)である。混合機の例は,特開2009−279558号に開示された,粉体材料を混合機に搬送する搬送路途中に,分級機が備えられたものである。攪拌装置及び分級装置は,例えば上記した特許文献に開示されたものを適宜用いることができる。本明細書における攪拌及び混合には,振盪により複数の成分を混合するものも含まれる。
第1の混合工程は,例えば,混合容器に第1の有効成分及び担体を含む原料とビーズなどの粉砕媒体を収容する。振盪時間は,例えば,10秒以上10分以下である。攪拌速度の例は,5rpm以上500rpm以下であり,5rpm以上200rpm以下でもよいし,20rpm以上100rpm以下でもよいし,30rpm以上80rpm以下でもよい。攪拌時間の例は,30秒以上6時間以下であり,1分以上6時間以下でもよく,10分以上2時間以下でもよい。
第2の混合工程は,第1の混合工程で得られた混合物に,微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する工程である。第2の混合工程において,第1の有効成分と異なる第2の有効成分又は第3の有効成分をさらに添加して,攪拌混合を行ってもよい。先に説明したとおり,第2の有効成分は,第1の混合工程において添加されてもよい。さらに,第2の混合工程において,第3又はそれ以降の有効成分が添加されてもよい。なお,第1の混合工程において第2の有効成分が混合されない場合であっても,第2の混合工程において第2の有効成分又は第3の有効成分が混合されても構わない。さらに第2の混合工程において,又は第2の混合工程の後に,第4又はそれ以降の有効成分が添加されて攪拌混合されてもよい。いずれの場合も,最終の混合工程において,混合物と微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合することが好ましい。以下では,第2の混合工程で,第3の有効成分及び微粒粉体が添加されたものを例にして説明する。
第3の有効成分は,乾燥粉末吸入器により投与される有効成分である。第3の有効成分は,例えば,喘息,気管支炎,慢性閉塞性肺疾患(COPD),気腫及び鼻炎を含む呼吸器疾患の治療剤,又は鎮痛剤及びホルモンを含む。第3の有効成分の例は,ステロイド,β−アゴニスト,及び抗コリン化合物である。第3の有効成分は,ステロイドが好ましく,特にグルココルチコステロイドが好ましい。第3の有効成分は,第2の有効成分に比べて自己凝集性が低いものが好ましい。有効成分の自己凝集性は,参考例又は実施例に示した方法により比較することができる。
第3の有効成分の例は,ブデソニド,フルチカゾン(例えばプロピオン酸エステルまたはフロ酸エステル),モメタゾン(例えばフロ酸エステル),ベクロメタゾン(例えば17−プロピオン酸エステルまたは17,21−ジプロピオン酸エステル),シクレソニド,トリアムシノロン(例えばアセトニド),フルニソリド,ゾチカゾン(zoticasone),フルモキソニド(flumoxonide),ロフレポニド,ロテプレドノール,エチプレドノール(etiprednol)(例えばジクロロアセテート),ブチキソコート(例えばプロピオン酸エステル),プレドニゾロン,プレドニゾン,チプレダン(tipredane),6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル,6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸類−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)エステル,及び6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−17α−[(4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボニル)オキシ]−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸類−フルオロメチルエステルである。第3の有効成分の好ましい例は,プロピオン酸フルチカゾンである。
吸入用パウダーに含まれる第3の有効成分の粒子径は,例えば,0.1μm以上10μm以下であり,0.5μm以上5μm以下でもよく,1μm以上4μm以下でもよい。第2の工程の原料となる第3の有効成分の粒子径は,例えば,0.1μm以上20μm以下であり,1μm以上10μm以下でもよく,2μm以上4μm以下でもよい。
第3の有効成分の含有量は,第3の有効成分が有効量含まれればよい。第3の有効成分の含有量の例は,吸入用パウダーの0.1重量%以上20重量%以下であり,1重量%以上10重量%以下でもよい。
微粒粉体は,通常有効成分以外の化合物(例えば生理活性が無い又は低いか生理活性が期待されていない化合物又は組成物)からなる粉体である。微粒粉体の例は,糖類,糖アルコール,糖類及び糖アルコールの混合物,これらの薬学的に許容される塩,これらの薬学的に許容される溶媒和物,及びこれらの薬学的に許容される誘導体である。微粒粉体と担体の組成は同一でも異なってもよい。微粒粉体の平均粒径は,担体の平均粒径の1/50以上1/5以下であることが好ましい。微粒粉体の粒子径は,例えば,0.1μm以上10μm以下であり,0.5μm以上5μm以下でもよく,1μm以上4μm以下でもよい。第2の工程の原料となる微粒粉体の粒子径は,例えば,0.1μm以上20μm以下であり,1μm以上10μm以下でもよく,2μm以上4μm以下でもよい。
第2の工程も第1の工程と同様の装置を用いて,同様の条件の下に行うことができる。
上記の工程を経て製造された吸入用パウダーは,担体粒子表面に第1の有効成分,第2の有効成分,第3の有効成分及び微粒粉体の凝集体が付着した構造や,担体粒子表面に微粒粉体が付着し,その微粒粉体を介して第1の有効成分,第2の有効成分及び第3の有効成分が付着した構造をとる。このため,第1の有効成分,第2の有効成分及び第3の有効成分の分布が極めて一様となり,分散性に極めて優れる。
吸入用パウダーの製造方法は,上記の工程のほか通常の吸入用パウダーの製造方法における公知の工程を適宜含んでもよい。上記2つの工程以外の例は,分級工程,乾燥工程,及び製品化工程である。製品化工程は,得られた吸入用パウダーを乾燥条件下に吸入器等に充填する工程である。吸入器等は,吸入器,吸入器用カートリッジ,ブリスター及びカプセルが含まれる。なお,第1の混合工程(ステップ101)と,第2の混合工程(ステップ102)との間に,第1の混合工程で得られた混合物を湿潤させた後に乾燥させ,その後に第2の混合工程(ステップ102)を行うようにしてもよい。このようにすることで薬剤の放出時間を制御できる。つまり,第1の有効成分が担体により強固に接着するため,第1の有効成分の生体内での放出速度を遅くすることができる。
例えば,サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステルは,小児喘息,気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる配合剤である。日本は「アドエア(登録商標)」(Adoair),ドイツ以外のEU諸国で「セレタイド」(Seretide),ドイツで「ヴィアーニ」(Viani),アメリカで「アドベアー」(Advair)という商品名で販売されている。この配合剤は,サルメテロールキシナホ酸塩を50μg,フルチカゾンプロピオン酸エステルを50μg〜500μg含む。本発明の吸入用パウダーも,例えば,アドエア(登録商標)と同様にして用いることができる。
本発明の第2の側面は,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分をさらに含む吸引用パウダーの製造方法に関する。この硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分を「高凝集性有効成分」とよぶ。この場合,硫酸サルブタモールより「高凝集性有効成分」を先に担体と混合するか,硫酸サルブタモールと「高凝集性有効成分」をともに担体と混合する。このようにすることで,分散性や均一性に優れた吸引用パウダーを得ることができる。
本発明の第2の側面の第1の態様は,第1の混合工程が,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分をさらに含んだ状態で,粉砕媒体の存在下に撹拌し,第1の有効成分及び高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体,第1の有効成分及び高凝集性有効成分の混合物得る工程である。
本発明の第2の側面の第2の態様は,第1の混合工程が,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体及び高凝集性有効成分の混合物を得る工程である。そして,第2の混合工程において,第1の混合工程で得られた混合物に,第1の有効成分であるサルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物と微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する。
本発明の第2の側面の第3の態様は,第1の混合工程が,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体及び高凝集性有効成分の混合物を得る工程である。そして,第2の混合工程において,第1の混合工程で得られた混合物に,第1の有効成分であるサルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する。その後の第3の混合工程において,前記第2の混合工程で得られた混合物に,微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する。
本発明は,本発明の方法により得られた吸引用パウダー又は薬剤を患者である対象に投与することを含む対象の気管支を拡張する方法や,気管閉塞性障害の治療方法をも提供する。
[参考例1]
混合均一性の確認実験
HPLC(液体高速クロマトグラフィー)として,島津製作所製Prominence(登録商標)を用いた。検出波長は,228nm,流速は0.8
mL/minとし,移動相としてCHCN:HO = 7:1のものを用い,内部標準としてトランス−スチルベン(trans-stilbene) 10 マイクロg/mlを用いた。サンプリング溶液は,メタノール:水:CHCN:HO =10:7:3のものを用いた。カラムとして,東ソー社製TSKgel ODS-80Ts直径4.6
mm長さ150 mmのものを用いた。
分散性の確認実験(カスケードインパクション解析)
カスケードインパクターとしてティシュエンヴァイラメンタル(Tisch Environmental)社製シリーズ290 マープルパーソナルカスケードインパクターを用いた。流量は,2l/分であり,サンプル量はブリスター換算で5〜10回分であり,定量分析には,先に説明したHPLCを用いた。
自己凝集性確認方法
ふるい目開きの異なる3種類のふるい(60,100,200メッシュ)を順に重ね,底部に容器を装着する。粉体(例えば200メッシュ以下)を最上段(60メッシュ)のふるいに2g供給し,一定時間ふるいを振動させる。
振動時間(T)は次式によって決める。
T=20+(1.6−W)/0.016 [sec] (2)
ここで,Wは動的みかけ密度と呼ばれ,次式によって計算する。
W={(P−A)C/100}+A [g/cm3] (3)
振動終了後,上段(60メッシュ)のふるい残量X[g],中段(100メッシュ)のふるい残量Y[g],下段(200メッシュ)のふるい残量Z[g]を測定し,次式により自己凝集度Gを算出する。
G=(X/2+3Y/10+Z/10)×100 (4)
このGが高いほど自己凝集性が高いことを示す。
担体乳糖及びβ2−刺激剤を混合容器内に添加した。その後,容器内に添加した紛体容積の半分程度の容積分のビーズを容器内に添加した。ビーズの直径は3mmであった。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて30分間混合を行った。細粒乳糖及びコルチゾール誘導体を混合容器内に添加した。その後,混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて1時間混合を行った。その後,ふるい(目開き250μm)を用いて篩過した。このようにして乾燥粉末組成物を得た。参考例1における成分の重量比は,β2−刺激剤が0.6重量%,コルチゾール誘導体が1.4重量%,担体乳糖が93重量%及び細粒乳糖が5重量%であった。
細粒乳糖の粒径(D50)は,5μm以下であり,担体乳糖の粒径(D50)は,60μmであった。β2−刺激剤(キシナホ酸サルメテロール(SX))はメロディー社製のものであり,粒径(D50)が1.5μmであった。コルチゾール誘導体(プロピオン酸フルチカゾン(FP))は,シプラ社製のものであり,粒径(D50)が2.2μmであった。
[比較例1]
担体乳糖,β2−刺激剤,細粒乳糖及びコルチゾール誘導体を混合容器内に添加した。その後,混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて1時間混合を行った。
[比較例2]
担体乳糖,細粒乳糖を混合・攪拌した後に,β2−刺激剤及びコルチゾール誘導体を混合攪拌した以外は参考例1と同様にして乾燥粉末組成物を得た。
参考例1,比較例1及び比較例2の混合均一性の検証結果は以下のとおりであった。混合均一性の検証は,HPLCを用いて行った。
参考例1: 相対標準偏差 2.1%
比較例1: 相対標準偏差 10.5%
比較例2: 相対標準偏差 8.3%
上記のとおり,同じ原材料を用いても本発明の製造方法により得られた乾燥粉末組成物は混合均一性について比較例に比べて顕著な効果があった。
図1は,参考例1により得られた吸入用パウダーのSEM写真である。図2は,市販されている吸入用パウダーであるアドエア(登録商標)のSEM写真である。
図1から参考例1により得られた吸入用パウダーは,担体表面全体にわたり微粒粉末の凝集体が付着したり,担体表面に粉末が付着し,さらにその上に粉末が付着している様子がわかる。一方,図2から市販されている吸入用パウダーは,粉末が担体表面の一部に直接付着することがわかる。
分散性の検討1
[参考例2]
参考例2では,有効成分を変えた場合に,本発明が有効であるか否か検討した。参考例1においてキシナホ酸サルメテロール(SX)の替わりにテバAPI社製フマル酸ホルモテロール(FF)(粒径(D50)が5μm以下)を用い,プロピオン酸フルチカゾン(FP)の替わりにテバAPI社製ブデソニド(粒径(D50)が5μm以下)を用いた以外は参考例1と同様にして吸入用パウダーを製造した。そして,参考例1の吸入用パウダー及び参考例2の吸入用パウダーの分散性についてカスケードインパクター用いてFPF(Fine Particle Fraction)を評価した。
参考例1の吸入用パウダーは,FPが13.9%,SXが12.4%のFPFを示した。参考例2の吸入用パウダーは,BDが21.0%,FFが14.8%のFPFを示した。すなわち,本発明の方法は,様々な有効成分について有効であることが示された。
[参考例3]
分散性に対する賦形剤物性の影響
参考例3−1.参考例1において,担体乳糖に替えてロケット社製マンニトール(粒径(D50)が60μm)を用い,細粒乳糖に替えてロケット社製マンニトール(粒径(D50)が5μm以下)を用いた以外は参考例1と同様にして吸入用パウダーを製造した。
参考例3−2.参考例1において,担体乳糖に替えて旭化成社製トレハロース(粒径(D50)が60μm)を用い,細粒乳糖に替えて旭化成社製トレハロース(粒径(D50)が5μm以下)を用いた以外は参考例1と同様にして吸入用パウダーを製造した。参考例3−1の吸入用パウダー及び参考例3−2の吸入用パウダーの分散性についてカスケードインパクターを用いてFPF(Fine Particle Fraction)を評価した。
参考例3−1の吸入用パウダーは,FPが14.7%,SXが14.5%のFPFを示した。参考例3−2の吸入用パウダーは,FPが11.5%,SXが11.4%のFPFを示した。これにより,糖や糖アルコールを担体又は微粒粉体として用いた場合に,本発明が有効に機能することが示された。
[参考例4]
分散性に対する微粒粉体の影響
参考例4−1.参考例1において,細粒乳糖に替えてロケット社製マンニトール(粒径(D50)が5μm以下)を用いた以外は参考例1と同様にして吸入用パウダーを製造した。
参考例4−2.参考例1において,細粒乳糖に替えて旭化成社製トレハロース(粒径(D50)が5μm以下)を用いた以外は参考例1と同様にして吸入用パウダーを製造した。
[比較例3]参考例1において,細粒乳糖を用いなかった以外は参考例1と同様にして吸入用パウダーを製造した。参考例4−1,4−2及び比較例3の吸入用パウダーの分散性についてカスケードインパクターを用いてFPF(Fine Particle Fraction)を評価した
参考例4−1の吸入用パウダーは,FPが16.0%,SXが16.8%のFPFを示した。参考例4−2の吸入用パウダーは,FPが12.5%,SXが12.8%のFPFを示した。比較例3の吸入用パウダーは,FPが4.2%,SXが5.3%のFPFを示した。これにより,担体と微粒粉体とが同じ物質でなくても,本発明が有効に機能することが示された。一方,第2の混合工程において,微粒粉体を加えない場合に,分散性が著しく低下することが示された。
担体(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びβ2−刺激剤(硫酸サルブタモール:SS)を混合容器内に添加した。その後,容器内に添加した紛体容積の半分程度の容積分のビーズを容器内に添加した。ビーズの直径は3mmであった。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて5分間混合を行った。細粒(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びコルチゾール誘導体を混合容器内に添加した。その後,混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて30分混合を行った。その後,ふるい(目開き250μm)を用いて篩過した。このようにして乾燥粉末組成物を得た。実施例1における成分の重量比は,β2−刺激剤が0.74重量%,担体が92.70重量%及び細粒が6.56重量%であった。
[比較例4]
攪拌を行わない以外は実施例1と同様にして吸入用パウダーを調整した。
細粒の粒径(D50)は,いずれの組成のものも5μm以下であり,担体の粒径(D50)は,いずれの組成のものも60μmであった。β2−刺激剤(硫酸サルブタモール)はメロディー製のものであり,粒径(D50)が2.2μm以下であった。
混合均一性の確認実験
実施例1における混合均一性を以下のようにして行った。HPLC(液体高速クロマトグラフィー)として,島津製作所製Prominence(登録商標)を用いた。検出波長は,235nm,流速は0.8mL/minとし,移動相としてCHCN:HO = 7:1のものを用い,内部標準としてトランス−スチルベン(trans-stilbene)10マイクロg/mlを用いた。サンプリング溶液は,メタノール:水:CHCN:HO=10:7:3のものを用いた。カラムとして,東ソー社製TSKgel ODS-80Ts直径4.6mm長さ150mmのものを用いた。
実施例1における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表1に示す。
[表1]
乳糖:2.8
マンニトール:2.6
エリスリトール:2.9
トレハロース:3.1
比較例4における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表2に示す。
[表2]
乳糖:8.5
マンニトール:7.7
エリスリトール:8.8
トレハロース:10.1
表1及び表2を比べると,いずれの組成の担体及び細粒を用いた場合であっても攪拌により混合均一性が著しく高まること(すなわち%RDSの値が小さくなること)がわかる。これは,本発明の工程を採用することで混合均一性が著しく高まることを示している。
分散性の確認実験(カスケードインパクション解析)
カスケードインパクターとしてティシュエンヴァイラメンタル(Tisch Environmental)社製シリーズ290 マープルパーソナルカスケードインパクターを用いた。流量は,2l/分であり,サンプル量はブリスター換算で10回分とし,定量分析には,先に説明したHPLCを用いた。
実施例1における分散性を表3に示す。
[表3]
乳糖:20.5
マンニトール:16.4
エリスリトール:15.6
トレハロース:24.6
[参考例5]
担体(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びマクロライド(ステアリン酸エリストマイシン)を混合容器内に添加した。その後,容器内に添加した紛体容積の半分程度の容積分のビーズを容器内に添加した。ビーズの直径は3mmであった。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて5分間混合を行った。細粒(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びコルチゾール誘導体を混合容器内に添加した。その後,混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて30分混合を行った。その後,ふるい(目開き250μm)を用いて篩過した。このようにして乾燥粉末組成物を得た。参考例5における成分の重量比は,マクロライド(ステアリン酸エリストマイシン)が0.74重量%,担体が92.70重量%及び細粒が6.56重量%であった。
[比較例5]
攪拌を行わない以外は参考例5と同様にして吸入用パウダーを調整した。
細粒の粒径(D50)は,いずれの組成のものも5μm以下であり,担体の粒径(D50)は,いずれの組成のものも60μmであった。β2−刺激剤(硫酸サルブタモールはメロディー製のものであり,粒径(D50)が2.2μm以下であった。
混合均一性の確認実験
参考例5における混合均一性を以下のようにして行った。HPLC(液体高速クロマトグラフィー)として,島津製作所製Prominence(登録商標)を用いた。検出波長は,235nm,流速は0.8mL/minとし,移動相としてCHCN:HO = 7:1のものを用い,内部標準としてトランス−スチルベン(trans-stilbene)10マイクロg/mlを用いた。サンプリング溶液は,メタノール:水:CHCN:HO=10:7:3のものを用いた。カラムとして,東ソー社製TSKgel ODS-80Ts直径4.6mm長さ150mmのものを用いた。
参考例5における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表4に示す。
[表4]
乳糖:2.8
マンニトール:3.0
エリスリトール:3.2
トレハロース:2.9
比較例5における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表5に示す。
[表5]
乳糖:7.3
マンニトール:7.0
エリスリトール:7.4
トレハロース:8.1
表1及び表2を比べると,いずれの組成の担体及び細粒を用いた場合であっても攪拌により混合均一性が著しく高まること(すなわち%RDSの値が小さくなること)がわかる。これは,本発明の工程を採用することで混合均一性が著しく高まることを示している。
分散性の確認実験(カスケードインパクション解析)
カスケードインパクターとしてティシュエンヴァイラメンタル(Tisch Environmental)社製シリーズ290 マープルパーソナルカスケードインパクターを用いた。流量は,2l/分であり,サンプル量はブリスター換算で10回分とし,定量分析には,先に説明したHPLCを用いた。
参考例5における分散性を表6に示す。
[表6]
乳糖:20.3
マンニトール:26.4
エリスリトール:23.8
トレハロース:19.3
[参考例6]
担体(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びβ2−刺激剤を混合容器内に添加した。その後,容器内に添加した紛体容積の半分程度の容積分のビーズを容器内に添加した。ビーズの直径は3mmであった。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて5分間混合を行った。ムスカリン受容体アンタゴニストである臭化チオトロピウム(又は臭化チオトロピウム水和物)を混合容器内に添加した。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて5分間混合を行った。細粒(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びコルチゾール誘導体を混合容器内に添加した。その後,混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて30分混合を行った。その後,ふるい(目開き250μm)を用いて篩過した。このようにして乾燥粉末組成物を得た。参考例6における成分の重量比は,ムスカリン受容体アンタゴニストが0.13重量%,β2−刺激剤が0.03重量%,コルチゾール誘導体が1.85重量%,担体が92.70重量%及び細粒が5.28重量%であった。
[比較例6]
攪拌を行わない以外は参考例6と同様にして吸入用パウダーを調整した。
細粒の粒径(D50)は,いずれの組成のものも5μm以下であり,担体の粒径(D50)は,いずれの組成のものも60μmであった。ムスカリン受容体アンタゴニストである臭化チオトロピウム(又は臭化チオトロピウム水和物)は,AARTI社製のものであり,粒径(D50)は2.3μmであった。β2−刺激剤(フマル酸ホルモテロールはテバAPI社製のものであり,粒径(D50)が5μm以下であった。コルチゾール誘導体(プロピオン酸フルチカゾン(FP))は,シプラ社製のものであり,粒径(D50)が2.2μmであった。
混合均一性の確認実験
参考例6における混合均一性を以下のようにして行った。HPLC(液体高速クロマトグラフィー)として,島津製作所製Prominence(登録商標)を用いた。検出波長は,235nm,流速は0.8mL/minとし,移動相としてCHCN:HO = 7:1のものを用い,内部標準としてトランス−スチルベン(trans-stilbene)10マイクロg/mlを用いた。サンプリング溶液は,メタノール:水:CHCN:HO=10:7:3のものを用いた。カラムとして,東ソー社製TSKgel ODS-80Ts直径4.6mm長さ150mmのものを用いた。
参考例6における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表7に示す。
[表7]
FP FF TB
乳糖: 2.4 2.9 2.6
マンニトール: 1.5 1.2 2.1
エリスリトール: 2.2 2.8 1.9
トレハロース: 2.5 2.9 2.8
比較例6における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表8に示す。
[表8]
FP FF TB
乳糖: 7.3 9.4 8.3
マンニトール: 4.6 3.5 8.1
エリスリトール: 6.7 9.2 5.7
トレハロース: 7.0 8.5 8.1
表1及び表2を比べると,いずれの組成の担体及び細粒を用いた場合であっても攪拌により混合均一性が著しく高まること(すなわち%RDSの値が小さくなること)がわかる。これは,本発明の工程を採用することで混合均一性が著しく高まることを示している。
分散性の確認実験(カスケードインパクション解析)
カスケードインパクターとしてティシュエンヴァイラメンタル(Tisch Environmental)社製シリーズ290 マープルパーソナルカスケードインパクターを用いた。流量は,2l/分であり,サンプル量はブリスター換算で10回分とし,定量分析には,先に説明したHPLCを用いた。
参考例6における分散性を表9に示す。
[表9]
FP FF TB
乳糖: 16.8 19.1 15.2
マンニトール: 18.7 13.9 13.1
エリスリトール: 11.6 9.2 10.0
トレハロース: 15.8 17.6 14.1
[参考例7]
担体(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びβ2−刺激剤(フマル酸ホルモテロール)を混合容器内に添加した。その後,容器内に添加した紛体容積の半分程度の容積分のビーズを容器内に添加した。ビーズの直径は3mmであった。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて5分間混合を行った。ムスカリン受容体アンタゴニスト(臭化チオトロピウム及び臭化チオトロピウム水和物のいずれか又は両方)を混合容器内に添加した。混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて5分間混合を行った。細粒(乳糖,D−マンニトール,エリスリトール又はトレハロース)及びホスホジエステラーゼ−4阻害剤(ロフルミスラスト)を混合容器内に添加した。その後,混合容器を1分間振盪した。ターブラー混合機を用いて46rpmの回転速度にて30分混合を行った。その後,ふるい(目開き250μm)を用いて篩過した。このようにして乾燥粉末組成物を得た。実施例1における成分の重量比は,ロフルミスラストが0.74重量%,β2−刺激剤(フマル酸ホルモテロール)が0.03重量%,ムスカリン受容体アンタゴニストが0.13重量%,担体が92.70重量%及び細粒が6.4重量%であった。
[比較例7]
攪拌を行わない以外は参考例7と同様にして吸入用パウダーを調整した。
細粒の粒径(D50)は,いずれの組成のものも5μm以下であり,担体の粒径(D50)は,いずれの組成のものも60μmであった。ロフルミスラストは,AARTI社製のものであり,粒径(D50)は5μm以下であった。β2−刺激剤(フマル酸ホルモテロールはテバAPI社製のものであり,粒径(D50)が5μm以下であった。ムスカリン受容体アンタゴニスト(臭化チオトロピウム又は臭化チオトロピウム水和物(TB))は,AARTI社製のものであり,粒径(D50)が2.3μmであった。
混合均一性の確認実験
参考例7における混合均一性を以下のようにして行った。HPLC(液体高速クロマトグラフィー)として,島津製作所製Prominence(登録商標)を用いた。検出波長は,228nm,流速は0.8mL/minとし,移動相としてCHCN:HO = 7:1のものを用い,内部標準としてトランス−スチルベン(trans-stilbene)10マイクロg/mlを用いた。サンプリング溶液は,メタノール:水:CHCN:HO=10:7:3のものを用いた。カラムとして,東ソー社製TSKgel ODS-80Ts直径4.6mm長さ150mmのものを用いた。
参考例7における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表10に示す。
[表10] FF TB PDE
乳糖: 2.7 2.4 2.5
マンニトール: 1.5 1.9 2.1
エリスリトール: 2.6 2.7 2.0
トレハロース: 2.6 2.5 2.4
比較例7における混合均一性(%RSD:相対標準偏差)を表11に示す。
[表11]
FF TB PDE
乳糖: 8.5 7.3 8.3
マンニトール: 4.5 5.5 7.3
エリスリトール: 8.3 8.1 6.4
トレハロース: 8.5 7.6 7.3
表1及び表2を比べると,いずれの組成の担体及び細粒を用いた場合であっても攪拌により混合均一性が著しく高まること(すなわち%RDSの値が小さくなること)がわかる。これは,本発明の工程を採用することで混合均一性が著しく高まることを示している。
分散性の確認実験(カスケードインパクション解析)
カスケードインパクターとしてティシュエンヴァイラメンタル(Tisch Environmental)社製シリーズ290 マープルパーソナルカスケードインパクターを用いた。流量は,2l/分であり,サンプル量はブリスター換算で10回分とし,定量分析には,先に説明したHPLCを用いた。
参考例7における分散性を表12に示す。
[表12]
FF TB PDE
乳糖: 17.0 15.6 14.0
マンニトール: 12.5 20.9 12.7
エリスリトール: 8.5 10.2 8.8
トレハロース: 17.2 15.0 12.8
担体及び細粒の径の大きさや重量比,ビーズの大きさ,ビーズの種類,混合時間,混合速度,振盪時間,ふるいの大きさなどの条件を様々に変化させて実験を行ったところ,常識的に考えて適切と思われる範囲では,上記した実施例と同様に良好なパウダーを得ることができた。
本発明は製薬産業において利用されうる。

Claims (7)

  1. 第1の有効成分であるサルブタモール,サルブタモールの薬学的に許容される塩,又はサルブタモールの薬学的に許容される溶媒和物と担体を粉砕媒体の存在下に撹拌し,第1の有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体及び第1の有効成分の混合物を得る第1の混合工程と,
    第1の混合工程で得られた混合物に,第2の有効成分であるフルチカゾン又はその薬学的に許容される塩,及び微粒粉体を添加し,粉砕媒体の存在下に撹拌混合する第2の混合工程と,
    を含む,
    吸入用パウダーの製造方法。
  2. 請求項1に記載の吸入用パウダーの製造方法であって,
    前記微粒粉体の平均粒径は,前記担体の平均粒径の1/50以上1/5以下である,吸入用パウダーの製造方法。
  3. 請求項2に記載の吸入用パウダーの製造方法であって,
    前記担体及び前記微粒粉体の組成は同一でも異なってもよく,糖類又は糖アルコールである,吸入用パウダーの製造方法。
  4. 請求項1に記載の吸入用パウダーの製造方法であって,
    前記粉砕媒体は,ビーズである,吸入用パウダーの製造方法。
  5. 請求項1に記載の吸入用パウダーの製造方法であって,
    前記第1の混合工程は,硫酸サルブタモールよりも凝集性の高い有効成分である高凝集性有効成分をさらに含んだ状態で,粉砕媒体の存在下に撹拌し,第1の有効成分及び高凝集性有効成分を解砕しつつ,担体と混合することで担体,第1の有効成分及び高凝集性有効成分の混合物得る工程である,
    吸入用パウダーの製造方法。
  6. 請求項に記載の吸入用パウダーの製造方法を用いた気管支拡張剤の製造方法。
  7. 請求項に記載の吸入用パウダーの製造方法を用いた気管閉塞性障害治療剤の製造方法。
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