JP6032850B2 - フィラメントワインディング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボビンから供給される繊維束をライナーの外周面に巻き付けるフィラメントワインディング装置の技術に関する。
ライナーの外周面に繊維束を巻き付けて補強層を形成するフィラメントワインディング装置(以下、適宜「FW装置」と略す)は公知である。FW装置は、繊維束に所定の張力を付与した状態で繊維束をライナーに巻き付ける。
特許文献1は、ボビンとライナーとの間の繊維束の経路上に設ける張力制御機構の技術を開示する。特許文献1の張力制御機構は、伸縮するアームと張力ローラを備えている。アームを伸ばすことで繊維束に張力を加えることができる。
特開2011−245780号公報
特許文献1の張力制御機構では、アームを伸ばして繊維束に張力を付与する際には、繊維束の経路長が長くなるため、繊維束にたるみは発生しにくい。しかしながら、アームを縮めて繊維束の張力付与を解除する際には、繊維束の経路長が短くなるため、繊維束にたるみが発生するおそれがある。特に、繊維束の巻き取り速度が遅い場合に繊維束にたるみが発生する可能性が高い。
本発明は、上記課題を解決すべくなされたものである。本発明の目的は、繊維束の張力を変化させることができる上に、繊維束のたるみが発生しにくい張力調整部を備えたフィラメントワインディング装置を提供することである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、第1の発明のフィラメントワインディング装置は、ボビンから供給される繊維束をライナーの外周面に巻き付けるフィラメントワインディング装置であって、繊維束の張力調整部を備える。
張力調整部は、第1ガイド及び第2ガイドを少なくとも備える。
第1ガイド及び第2ガイドは、ボビンとライナーとの間で繊維束に接触して繊維束に張力を加えるとともに、繊維束の経路が変化するように移動することで繊維束に加わる張力を変化させる。
第1ガイドが繊維束の経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束の張力の変化量と、第2ガイドが繊維束の経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束の張力の変化量と、の間に差異が設けられている。
第1ガイドによる繊維束の経路長の増減量と、第2ガイドによる繊維束の経路長の増減量と、の和が一定となるように、第1ガイド及び第2ガイドが移動する。
第2の発明のフィラメントワインディング装置は、第1の発明のフィラメントワインディング装置であって、
張力調整部は、固定ガイドを更に備える。
固定ガイドは、ボビンとライナーとの間で繊維束を案内するとともに、位置が固定されている。
第1ガイド及び第2ガイドは、固定ガイドに対して相対的に移動することで、繊維束の経路を変化させる。
第3の発明のフィラメントワインディング装置は、第1又は第2の発明のフィラメントワインディング装置であって、
第1ガイド及び第2ガイドは、ローラである。
第4の発明のフィラメントワインディング装置は、第1から第3のいずれかの発明のフィラメントワインディング装置であって、
第1ガイド及び第2ガイドは、繊維束との接触面の摩擦係数が相互に異なる。
第5の発明のフィラメントワインディング装置は、第1から第4のいずれかの発明のフィラメントワインディング装置であって、
張力調整部は、第1ガイド及び第2ガイドを連動させる連結部材と、第1ガイド又は第2ガイドを移動させる駆動装置と、を更に備える。
第6の発明のフィラメントワインディング装置は、第1から第4のいずれかの発明のフィラメントワインディング装置であって、
張力調整部は、第1ガイド及び第2ガイドを個別に移動させる駆動装置を、更に備える。
第7の発明のフィラメントワインディング装置は、第5又は第6のいずれかの発明のフィラメントワインディング装置であって、
駆動装置は、電磁ソレノイドである。
第8の発明のフィラメントワインディング装置は、第7の発明のフィラメントワインディング装置であって、
電磁ソレノイドのオン/オフのデューティ比を変化させることで、繊維束に加わる張力を多段階に変化させる。
本発明によれば、繊維束の張力を変化させることができる上に、繊維束のたるみが発生しにくい張力調整部を備えたフィラメントワインディング装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るFW装置100の側面図。 クリールスタンド50の側面図。 フープ巻き装置30に対して設けられる張力調整部110の概略構成を示す図。 フープ巻き装置30の正面図。 張力調整部110の正面図(A)電磁ソレノイド114をオンにした状態(B)電磁ソレノイド114をオフにした状態。 電磁ソレノイド114のオン/オフを切り替える状態を示す図。 電磁ソレノイド114のオン/オフを一定の周期で切り替える状態を示す図。 電磁ソレノイド114のオン/オフのデューティ比を変化させる状態を示す図。 ヘリカル巻き装置40に対して設けられる張力調整部210の概略構成を示す図。
本発明の実施形態に係るフィラメントワインディング装置100(以降「FW装置100」)について説明する。図1に示すように、FW装置100は、フープ巻き装置30によるフープ巻きと、ヘリカル巻き装置40によるヘリカル巻きとをライナー1に対して交互に繰り返し行うことにより、ライナー1の周囲に樹脂を含浸させた複数本の繊維束Fを巻き付けていく装置である。図1は、フープ巻き装置30が巻き付け位置にある状態を示している。
図1に示す矢印A、Bは、FW装置100の前後方向と、ヘリカル巻きにおけるライナー1の移送方向を示している。ヘリカル巻きではライナー1をFW装置100の前後方向に往復動させるため、ライナー1は矢印Aの方向に移送される場合と、矢印Bの方向に移送される場合とがある。ライナー1が移送される方向を前側、前側の反対側を後側と定義する。FW装置100は、ライナー1を前後方向に往復動させるため、ライナー1の移送方向に応じて前側及び後側が定まるものとする。
ライナー1は、例えば高強度アルミニウム材やポリアミド系樹脂等によって形成された略円筒形状の中空容器である。ライナー1は、外周面1Sに複数本の繊維束Fが巻き付けられ、複数の繊維層が形成されることによって耐圧性能の向上が図られる。つまり、ライナー1は、耐圧容器を構成する基材とされる。尚、以下の説明では、ライナー1は、繊維束Fを巻き付ける前の状態と、繊維束Fを巻き付けている途中の状態の両方を意味するものとする。例えば、ライナー1の外周面1Sとは、巻き付けられた繊維束Fの表面であることも意味する。
図1、図2に示すように、FW装置100は、主に主基台10と、ライナー移送装置20と、フープ巻き装置30と、ヘリカル巻き装置40と、クリールスタンド50と、制御部90と、で構成される。
主基台10は、FW装置100の基礎を構成する。主基台10の上部には、ライナー移送装置用レール11が設けられている。ライナー移送装置用レール11には、ライナー移送装置20が載置されている。主基台10の上部には、ライナー移送装置用レール11に対して平行にフープ巻き装置用レール12が設けられている。フープ巻き装置用レール12には、フープ巻き装置30が載置されている。
このような構成により、主基台10に対してライナー移送装置20ならびにフープ巻き装置30を移動させることが可能である。ヘリカル巻き装置40は主基台10に固定される。
ライナー移送装置20は、ライナー1を回転させながら移送する装置である。ライナー移送装置20は、FW装置100の前後方向を中心軸としてライナー1を回転させるとともに、FW装置100の前後方向にライナー1を移送する。ライナー移送装置20は、主に基台21と、ライナー支持部22とで構成される。ライナー移送装置20の駆動は制御部90により制御される。
基台21の上部には、一対のライナー支持部22が設けられている。ライナー支持部22は、ライナー支持フレーム23と回転軸24で構成される。ライナー支持フレーム23は、基台21から上方に向けて延設される。回転軸24は、ライナー支持フレーム23から前後方向に向けて延設される。ライナー1は、回転軸24に取り付けられ、図示しない動力機構によって一方向に回転される。
このような構成により、ライナー移送装置20は、FW装置100の前後方向を中心軸としてライナー1を回転させるとともに、FW装置100の前後方向にライナー1を移送することを可能としている。
フープ巻き装置30は、ライナー1の外周面1Sに複数本の繊維束Fを同時に巻き付けて繊維層を形成する装置である。フープ巻き装置30は、繊維束Fの巻き付け角度がFW装置100の前後方向に対して略垂直となる、いわゆるフープ巻きを行なう。フープ巻き装置30は、主に基台31と、動力機構32と、フープ巻き掛け装置33と、で構成される。フープ巻き装置30の駆動は制御部90により制御される。
基台31には、動力機構32によって回転されるフープ巻き掛け装置33が設けられている。フープ巻き掛け装置33は、繊維束ヘッドとしての巻き掛けテーブル34を有している。
巻き掛けテーブル34は、中央にライナー1を挿通する空間が設けられ、その空間の周囲に複数(本実施形態では4本)のボビンBA、BB、BC、及びBDが配置される(図4参照)。ボビンBA、BB、BC、及びBDからは、それぞれ繊維束Fがライナー1の外周面1Sに供給される。動力機構32はフープ巻き掛け装置33をライナー1の中心軸回りに回転させる。
フープ巻きでは、ライナー1の位置は固定し、フープ巻き装置30をライナー1の中心軸方向に沿って往復動させつつ、フープ巻き掛け装置33をライナー1の中心軸回りに回転させる。これによりフープ巻きが行われる。つまり、フープ巻き装置30は、複数のボビンBA、BB、BC、及びBDから供給された複数本の繊維束Fをライナー1の外周面1Sに臨ませる繊維束ヘッドとしての巻き掛けテーブル34を有しており、ライナー1の軸を中心として巻き掛けテーブル34とライナー1とを相対回転させることで、ライナー1上に複数本の繊維束Fを同時に巻き付ける構成である。
このような構成により、フープ巻き装置30は、繊維束Fの巻き付け角度がFW装置100の前後方向に対して略垂直となるフープ巻きをライナー1の外周面1Sに対して行なう。尚、フープ巻き装置30の移動速度や巻き掛けテーブル34の回転速度を調節することによって、繊維束Fの巻き付け態様を自在に変更可能である。
ヘリカル巻き装置40は、ライナー1の外周面1Sに複数本の繊維束Fを同時に巻き付けて繊維層を形成する装置である。ヘリカル巻き装置40は、繊維束Fの巻き付け角度がFW装置100の前後方向に対して所定の値(例えば、0〜60度)となる、いわゆるヘリカル巻きを行なう。ヘリカル巻き装置40は、主に基台41と、ヘリカル巻き掛け装置42とで構成される。ヘリカル巻き装置40の駆動は制御部90により制御される。
基台41には、ヘリカル巻き掛け装置42が設けられている。ヘリカル巻き掛け装置42は、第1ヘリカルヘッド43と、第2ヘリカルヘッド44を備えている。第1ヘリカルヘッド43、及び第2ヘリカルヘッド44には、クリールスタンド50に支持される複数(本実施形態では180本)のボビンB1、B2・・・B180から複数本の繊維束Fが供給され、ライナー1の外周面1Sに複数本の繊維束Fが導かれる。第1ヘリカルヘッド43、及び第2ヘリカルヘッド44には、それぞれ複数(本実施形態では各々90本)のノズル(図示せず)がライナー1の外周面1Sに向けて放射状に設けられている。複数のノズルによって、ライナー1の外周面1Sに複数本の繊維束Fが導かれ、ライナー1が回転しながら通過することでヘリカル巻きが行なわれる。ヘリカル巻きでは、ヘリカル巻き装置40は固定されており、ライナー移送装置20によりライナー1が回転しながら回転軸方向に移送される。これにより、ヘリカル巻きが行われる。つまり、ヘリカル巻き装置40は、複数のボビンB1、B2・・・B180から供給された複数本の繊維束Fをライナー1の外周面1Sに臨ませる繊維束ヘッドとしての第1ヘリカルヘッド43、及び第2ヘリカルヘッド44を有しており、ライナー1の軸を中心として第1ヘリカルヘッド43、及び第2ヘリカルヘッド44とライナー1とを相対回転させることで、ライナー1上に複数本の繊維束Fを同時に巻き付ける構成である。
このような構成により、ヘリカル巻き装置40は、繊維束Fの巻き付け角度がFW装置100の前後方向に対して所定の値となるヘリカル巻きをライナー1の外周面1Sに対して行なう。尚、ライナー1の移送速度や回転速度を調節することによって、繊維束Fの巻き付け態様を自在に変更可能である。
図2に示すように、クリールスタンド50は、ヘリカル巻き装置40の第1ヘリカルヘッド43、及び第2ヘリカルヘッド44に設けられる複数(本実施形態では各々90本)のノズルに対して複数本(本実施形態では180本)の繊維束Fを供給する。クリールスタンド50は、主にラック51と、ボビンホルダ軸52と、ガイド53と、で構成される。
ラック51には、複数のボビンホルダ軸52が互いに平行に取り付けられている。ボビンホルダ軸52にはそれぞれボビンB1、B2・・・B180が回転自在に支持される。ボビンB1、B2・・・B180は、繊維束Fが引き出されることによって回転し、繊維束Fを解舒する。各ボビンB1、B2・・・B180からライナー1に向かう繊維束Fの経路上には、繊維束Fを案内するガイド53が複数設けられている。各ボビンB1、B2・・・B180から解舒された複数本の繊維束Fは、複数のガイド53を介して対応するヘリカル巻き装置40の各ノズルに供給される。
このような構成により、クリールスタンド50は、ヘリカル巻き装置40を構成する複数のノズルに対して複数本の繊維束Fを供給することを可能としている。尚、本実施形態のFW装置100は、図2に示すクリールスタンド50と同様のクリールスタンド50を複数備えており、各クリールスタンド50からヘリカル巻き装置40に向けて複数本の繊維束Fを供給するように構成されている。
次に、本実施形態の特徴部分である、張力調整部110について説明する。本実施形態では、フープ巻き装置30に対して設けられる張力調整部110について説明する。
図3に示すように、張力調整部110は、巻き掛けテーブル34上において、複数のボビンBA、BB、BC、及びBDからライナー1に至る糸道上に配置されている。張力調整部110は、複数のボビンBA、BB、BC、及びBDから解舒された複数本の繊維束Fに対して一台設けられている。張力調整部110は、複数本の繊維束Fの張力を一括して調整する。張力調整部110は、制御部90に電気的に接続されており、制御部90により駆動が制御される。
巻き掛けテーブル34上には、更に、解舒不良検知部130及び張力検知部150が設けられている。解舒不良検知部130は、張力調整部110と複数のボビンBA、BB、BC、及びBDとの間に設けられている。解舒不良検知部130は、複数のボビンBA、BB、BC、及びBDでの繊維束Fの解舒不良をボビンBA、BB、BC、及びBD毎に個別に検知する。解舒不良検知部130は、繊維束Fの解舒に不良が生じたことを検知した場合、制御部90にその旨の検知信号を送信する。解舒不良検知部130の詳細な説明については省略する。
張力検知部150は、張力調整部110とライナー1との間に設けられている。張力検知部150は、複数本の繊維束Fに対して個別に配置されている。張力検知部150は、複数本の繊維束Fの張力を個別に検知する。張力検知部150は、各繊維束Fの張力を検知し、制御部90に検知信号を送信する。制御部90は、張力検知部150からの検知信号に基づいて、張力調整部110の駆動を制御する。張力調整部110は、張力検知部150の検知結果に応じて複数本の繊維束Fの張力を一括して調整する。
次に、張力調整部110の具体的な構成について説明する。図4に示すように、フープ巻き装置30の巻き掛けテーブル34には、ボビンBA、BB、BC、及びBDに対応して、ボビン支持部50が4箇所に配置されている。各ボビン支持部50の近傍には、フレーム80A、・・・80Dが設けられている。ボビンBA、BB、BC、及びBDに対応して設けられているボビン支持部50、フレーム80A、・・・80Dは、略同様の構成である。
巻き掛けテーブル34は動力機構32により、図4において矢印R方向に回転する。動力機構32は、制御部90に接続されており、制御部90からの信号に基づいて、回転及び停止が制御される。繊維供給ガイド75からライナー1へ導かれる繊維束Fは、矢印R方向に回転されながら、ライナー1の外周面1Sに巻き付けられる。繊維束Fは巻き掛けテーブル34の回転によって矢印FA方向に供給される。
ボビン支持部50は、巻き掛けテーブル34に対して回転自在に支持されており、制動部としてのヒステリシスブレーキ(図示せず)に連結されている。ヒステリシスブレーキは、各ボビン支持部50に支持されるボビンBA、BB、BC、及びBDの回転を制動するものである。ボビンBA、BB、BC、及びBDが各ボビン支持部50に支持された状態で繊維束Fが引かれることにより、ボビンBA、BB、BC、及びBDが回転し、繊維束Fが引き出される。
フレーム80A、・・・80Dは、それぞれガイドローラ71(71A、71B、71C)、・・・74(74A、74B、74C)を支持している。ボビン支持部50に支持されたボビンBA、BB、BC、及びBDからの4本の繊維束Fは、ガイドローラ71(71B、71C)・・・74(74A、74B、74C)に案内されながら、ガイドローラ74Cでまとめられ、ガイドローラ71Aを経由して繊維供給ガイド75に案内される。繊維供給ガイド75は、まとめられた4本の繊維束Fをライナー1の外周面1Sに供給する。
張力調整部110は、ガイドローラ71Aから繊維供給ガイド75に至る繊維束Fの経路の途中に設けられている。張力検知部150は、張力調整部110から繊維供給ガイド75に至る繊維束Fの経路の途中に設けられている。
図5に示すように、張力調整部110は、第1ガイド111及び第2ガイド112と、固定ガイド115、116、117、及び118を備える。第1ガイド111及び第2ガイド112は、ボビンBA、BB、BC、及びBDとライナー1との間で繊維束Fに接触して繊維束Fに張力を加える。本実施形態の第1ガイド111及び第2ガイド112は、回転しない軸状の部材であり、繊維束Fと接触して摩擦力を発生させる。固定ガイド115、116、117、及び118は、ボビンBA、BB、BC、及びBDとライナー1との間で繊維束Fを案内する。本実施形態の固定ガイド115、116、117、及び118は、位置が固定されているローラである。繊維束Fは、固定ガイド115、第1ガイド111、固定ガイド116、固定ガイド117、第2ガイド112、固定ガイド118の順に掛け回される。
第1ガイド111及び第2ガイド112は、繊維束Fの経路が変化するように移動することで繊維束Fに加わる張力を変化させる。本実施形態では、第1ガイド111は、固定ガイド115及び116に対して相対的に移動することで、繊維束Fの経路を変化させる。第2ガイド112は、固定ガイド117及び118に対して相対的に移動することで、繊維束Fの経路を変化させる。
第1ガイド111及び第2ガイド112は、繊維束Fにたるみが生じないように、第1ガイド111による繊維束Fの経路長の増減量と、第2ガイド112による繊維束Fの経路長の増減量と、の和が一定となるように移動する。具体的には、図5において、第1ガイド111のD11方向及びD12方向の移動距離と、第2ガイド112のD21方向及びD22方向の移動距離とを同一としている。固定ガイド115、116の間隔、及び固定ガイド117、118の間隔も同一としている。また、第1ガイド111と第2ガイド112の移動距離を同一にするため、本実施形態では、第1ガイド111及び第2ガイド112を連結部材113で連結し、連結部材113を駆動装置としての電磁ソレノイド114で移動させる構成としている。この構成により、電磁ソレノイド114のオン(図5A)、オフ(図5B)を切り替えることで、繊維束Fの経路長の増減量の和を一定に保ちながら、第1ガイド111及び第2ガイド112の位置を切り替えることができる。電磁ソレノイド114のオン/オフは制御部90により切り替えられる。
繊維束Fの経路長の増減について具体的に説明する。電磁ソレノイド114をオン(図5A)からオフ(図5B)にした場合には、第1ガイド111により繊維束Fの経路長は増加し(例えば、+L)、第2ガイド112により繊維束Fの経路長は減少するため(例えば、−L)、経路長の増減量の和は0である。また、電磁ソレノイド114をオフ(図5B)からオン(図5A)にした場合には、第1ガイド111により繊維束Fの経路長は減少し(−L)、第2ガイド112により繊維束Fの経路長は増加するため(+L)、経路長の増減量の和は0である。また、図5Aから図5Bの状態、又は図5Bから図5Aの状態に変化する途中の状態においても、第1ガイド111による繊維束Fの経路長の増減量(例えば、+d)と、第2ガイド112による繊維束Fの経路長の増減量(例えば、−d)との和は常に0である。このように、第1ガイド111及び第2ガイド112の位置を切り替えることによる繊維束Fの経路長の増減量の和は一定であるため、第1ガイド111及び第2ガイド112の位置を切り替えることで繊維束Fにたるみは生じない。
また、第1ガイド111が繊維束Fの経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束Fの張力の変化量と、第2ガイド112が繊維束Fの経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束Fの張力の変化量と、の間には差異が設けられている。本実施形態では、繊維束Fの張力の変化量に差異を設けるため、繊維束Fに接触する第1ガイド111の接触面の摩擦係数μ1と、第2ガイド112の接触面の摩擦係数μ2との間に差異が設けられている。具体的には、例えば、第1ガイド111の摩擦係数μ1が第2ガイド112の摩擦係数μ2より大きく(μ1>μ2)なるように設定されている。このため、電磁ソレノイド114をオン(図5A)からオフ(図5B)にした場合の第1ガイド111による繊維束Fの張力の変化量(例えば、+T1)は、電磁ソレノイド114をオフ(図5B)からオン(図5A)にした場合の第2ガイド112による繊維束Fの張力の変化量(例えば、+T2)より大きくなる(T1>T2)。よって、電磁ソレノイド114のオン/オフを切り替えることで繊維束Fに加える張力を変更することができる。
図6は、電磁ソレノイド114のオン/オフを切り替えることで張力調整部110が繊維束Fに加える張力を変更できることを示している。例えば、電磁ソレノイド114をオン状態にすることで、張力調整部110が繊維束Fに加える張力はT1となる。電磁ソレノイド114をオフ状態にすることで、張力調整部110が繊維束Fに加える張力はT2に切り替わる。このように、電磁ソレノイド114のオン/オフを切り替えることで張力調整部110が繊維束Fに加える張力を2段階に変更することができる。
図7は、電磁ソレノイド114のオン/オフを一定の周期で切り替えることで張力調整部110が繊維束Fに加える張力を3段階に変更できることを示している。例えば、電磁ソレノイド114がオン状態のときの繊維束Fの張力がT1で、電磁ソレノイド114がオフ状態のときの繊維束Fの張力がT2であるとする。更に、電磁ソレノイド114のオン/オフを一定の周期で切り替えることで、張力調整部110が繊維束Fに加える張力を、T1とT2の平均張力((T1+T2)/2)とすることができる。このようにすることで、張力調整部110が繊維束Fに加える張力をT1、T2、(T1+T2)/2の3段階に変更することができる。
図8は、電磁ソレノイド114のオン/オフを切り替えるだけでなく、電磁ソレノイド114のオン/オフのデューティ比を変化させることで、繊維束Fに加える張力を更に多段階に変更できることを示している。ここで電磁ソレノイド114のオン/オフのデューティ比は、オン状態とオフ状態の時間の比である。
以上説明した本実施形態に係るFW装置100によれば、次のような効果を有する。
張力調整部110の第1ガイド111が繊維束Fの経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束Fの張力の変化量と、第2ガイド112が繊維束Fの経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束Fの張力の変化量と、の間に差異が設けられている。このため、第1ガイド111によって繊維束Fの経路長を変化させた場合と、第2ガイド112によって繊維束Fの経路長を変化させた場合とで、繊維束Fの張力を変化させることができる。また、第1ガイド111による繊維束Fの経路長の増減量と、第2ガイド112による繊維束Fの経路長の増減量と、の和が一定となるように、第1ガイド111及び第2ガイド112が移動する。このため、繊維束Fの経路長が一定に維持されるため、たるみが発生しにくい。
張力調整部110の第1ガイド111及び第2ガイド112は、繊維束Fとの接触面の摩擦係数が相互に異なる。このため、第1ガイド111及び第2ガイド112の摩擦係数を異ならせることで、第1ガイド111が繊維束Fの経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束Fの張力の変化量と、第2ガイド112が繊維束Fの経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束Fの張力の変化量と、の間に差異を設けることができる。
張力調整部110は、第1ガイド111及び第2ガイド112を連動させる連結部材113と、連結部材113を移動させる電磁ソレノイド114と、を更に備える。このため、電磁ソレノイド114を少なくすることができ、制御対象を少なくすることができる。
張力調整部110は、電磁ソレノイド114のオン/オフのデューティ比を変化させることで、繊維束Fに加わる張力を多段階に変化させる。このため、制御の容易なオン/オフ制御で、繊維束Fの張力を適切に調整することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、張力調整部110をフープ巻き装置30に対して設けたが、ヘリカル巻き装置40に対して設けてもよい。図9に示すように、張力調整部210は、複数のボビンB1、B2・・・から第1ヘリカルヘッド43、及び第2ヘリカルヘッド44に至る糸道上に配置されている。この例では、180本のボビンB1、B2・・・B180を15のボビン群G1、G2・・・G15に分け、各ボビン群G1、G2・・・G15の12本毎のボビンB1、B2・・・に対して張力調整部210を設けている。張力調整部210を配置する位置は、例えば、図9に示すようにクリールスタンド50上としてもよいが、これに限定されない。
張力調整部110の第1ガイド111及び第2ガイド112は、回転しない軸状の部材を用いたが、第1ガイド111及び第2ガイド112はローラであってもよい。ローラを用いる場合、繊維束Fに張力を加えるため、ローラに回転抵抗を付与してもよい。
張力調整部110は、第1ガイド111及び第2ガイド112を連結部材113で連結し、連結部材113を電磁ソレノイド114で移動させる構成としたが、これに限定されない。例えば、第1ガイド111及び第2ガイド112をそれぞれ個別の電磁ソレノイドで移動させるようにしてもよい。
100 フィラメントワインディング装置
10 主基台
20 ライナー移送装置
30 フープ巻き装置
34 巻き掛けテーブル
40 ヘリカル巻き装置
43 第1ヘリカルヘッド
44 第2ヘリカルヘッド
50 クリールスタンド
1 ライナー
B ボビン
F 繊維束
110 張力調整部
130 解舒不良検知部
150 張力検知部
111 第1ガイド
112 第2ガイド
113 連結部材
114 電磁ソレノイド

Claims (8)

  1. ボビンから供給される繊維束をライナーの外周面に巻き付けるフィラメントワインディング装置であって、
    繊維束の張力調整部を備え、
    前記張力調整部は、前記ボビンと前記ライナーとの間で繊維束に接触して繊維束に張力を加えるとともに、繊維束の経路が変化するように移動することで繊維束に加わる張力を変化させる第1ガイド及び第2ガイドを少なくとも備え、
    前記第1ガイドが繊維束の経路長を所定距離変化させた場合に生じる繊維束の張力の変化量と、前記第2ガイドが繊維束の経路長を前記所定距離変化させた場合に生じる繊維束の張力の変化量と、の間に差異が設けられており、
    前記第1ガイドによる繊維束の経路長の増減量と、前記第2ガイドによる繊維束の経路長の増減量と、の和が一定となるように、前記第1ガイド及び前記第2ガイドが移動する、
    フィラメントワインディング装置。
  2. 請求項1に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記張力調整部は、前記ボビンと前記ライナーとの間で繊維束を案内するとともに、位置が固定されている固定ガイドを更に備え、
    前記第1ガイド及び前記第2ガイドは、前記固定ガイドに対して相対的に移動することで、繊維束の経路を変化させる、
    フィラメントワインディング装置。
  3. 請求項1又は2のいずれか1項に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記第1ガイド及び前記第2ガイドは、ローラである、
    フィラメントワインディング装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記第1ガイド及び前記第2ガイドは、繊維束との接触面の摩擦係数が相互に異なる、
    フィラメントワインディング装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記張力調整部は、前記第1ガイド及び前記第2ガイドを連動させる連結部材と、前記第1ガイド又は前記第2ガイドを移動させる駆動装置と、を更に備える、
    フィラメントワインディング装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記張力調整部は、前記第1ガイド及び前記第2ガイドを個別に移動させる駆動装置を、更に備える、
    フィラメントワインディング装置。
  7. 請求項5又は6のいずれか1項に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記駆動装置は、電磁ソレノイドである、
    フィラメントワインディング装置。
  8. 請求項7に記載のフィラメントワインディング装置であって、
    前記電磁ソレノイドのオン/オフのデューティ比を変化させることで、繊維束に加わる張力を多段階に変化させる、
    フィラメントワインディング装置。
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