JP6032811B2 - アドミッタンス制御を用いた力制御装置及び位置制御装置 - Google Patents
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Description
図2の力制御装置は、ロボットの移動機構1を、駆動装置3に位置制御器5からトルク指令を与えて駆動する。位置制御装置5は、力センサ7と、位置検出器9とシミュレート部11を備えたアドミッタンス制御器4内に配置されている。位置検出器9は、移動機構1のアームに把持された図示しない物体の位置を検出する。力センサ7は、物体が他の物体と接触する力を検出する。他の物体とは、例えば作業者の手であったり、ロボットの周囲環境にある部材である。位置制御器5は、物体の目標位置と位置検出器9が検出した現在位置とに基づいて駆動装置3にトルク指令値を出力する。シミュレート部11は、単純な動特性を持つ仮想物体を演算装置内に想定し、物体に加える図示しない上位コントローラから与えられる接触力の目標力と力センサ7が検出した接触力とを入力として仮想物体の運動をシミュレートする。そして位置制御器5が、シミュレート部がシミュレートした運動(目標位置)に追従するように、トルク指令を出力する。
以下に位置制御器5が上記式を満たすことにより、本発明の効果を得られることを理論的に説明する。
以下の説明に用いるために、次の2つの関数を定義する。
アクチュエータ飽和(位置制御器の飽和)に関する主な問題の1つは、負の飽和と正の飽和の間の反復的な遷移である。このような状況が発生する可能性を考察するために、飽和時においては、式(7)の代わりに、アクチュエータ飽和を持った非常に高いゲインのPD(比例微分)制御器は下記の式を満たすものと近似的に表現できる。
反復する飽和及びアクチュエータ力の不連続性の問題を克服するために、次の条件を満たす位置制御器を考察する。
前述の2つの不連続な位置制御器すなわち式(8)及び式(16)を満たす位置制御器は、制御器の中の不可避な無駄時間のために実現できない。考えられる解決方法としては、式(8)及び式(16)の不連続性を以下のようにそれぞれ滑らかにすることである。
前述式(16)を満たすPDD2型スライディングモード制御器はいくつかの理論的な長所を持つが、従来の境界層アプローチによっては実装できない。そこで発明者は、微分代数近似を備えたPDD2型スライディングモード制御を実現することを考えた。この制御を行う位置制御器は下記の微分代数方程式を満たす。
以下の説明では、便宜上、
ここで、式(28a)及び(28b)を満たす位置制御器の離散時間型アルゴリズムを導出する。後退オイラー法の使用によって、式(28a)及び(28b)は以下のように近似することができる。
・実験装置
上記の提案された制御アルゴリズム(41a)〜(41e)を満たす位置制御器は、図5(a)及び(b)に示される6自由度産業用ロボットMOTOMAN−HP3J(安川電機株式会社)の使用により実験的にテストされた。ロボットはARTリナックス(登録商標)・オペレーティング・システムを実行するPCでコントロールされ、波動歯車装置及びオプティカルエンコーダに統合された6つのACサーボモータを持つ。6軸力センサ(ニッタ株式会社)はロボットの先端に付けられ、また、図5(a)のように、力センサに円柱状形状のヘッド付きのボルトがインストールされた。
・PSMC2:[制御アルゴリズム(41a)〜(41e)において、M=0としたもの]
・PSMC+AFF:[制御アルゴリズム(41a)〜(41e)においてJ=0としたもの]
・PSMC2:[制御アルゴリズム(41a)〜(41e)においてM=0及びJ=0としたもの。非特許文献10の式(32)と等価]
・SPID+AFF:飽和つきPID制御器+加速度フィードフォワード、すなわち、式(7)で|τ|をFで制限したもの
・SPID:飽和つきPID制御器、すなわち、式(7)でM=0とし、|τ|をFで制限したもの
別段の定めがない限り、位置制御器用のパラメータはK=6000N/m、B=1000 N・s/m、L=90000N/m/s、F=20N、H=0.4s、J=0.04s2、M=10kg・m2として選ばれ、ゲインK,B及びLは、システムの不安定化しない範囲でできるだけ大きく設定された。また、Fは、関節中の摩擦力の大きさより十分に大きく設定された。HとJの値は0.2sの時定数の臨界減衰に帰着するために選ばれた。
実験のこのセットでは、ロボットは指定された目標力によってゴムシートと接触を維持するように制御された。ロボットは、ゴムシートと軽く接触するように最初にセットされ、アドミッタンス制御が開始された。目標力fdは、−8N及び−3Nの間で0.5s毎に切り替えられた。
実験の第2セットでは、ロボットをまずゴム・シートから約0.16m遠ざけてセットし、目標力は、fd=5Nに定めた。衝突により、ロボットは、実験Iよりも強く跳ね返る傾向を示した。J及びMの異なる値を備えた制御器PSMC2+AFF(特殊ケースとしてPSMC+AFF及びPSMC2を含む)は、それらのパラメータの影響を示すために使用された。H2/4より大きなJ値は試していない。これは、その場合、リーチング(飽和)モードからスライディング(不飽和)モードへの遷移の後に、オーバーシュートを発生することが理論上明らかであるからである。
この実験中では、実験者がエンドエフェクタを軽く手でつまみ、およそ1Hzの周波数で揺り動かした。この実験では、PSMC2+AFF、PSMC2及びPSMC+AFFのみを使用した。これは、他の位置制御器の性能が低いということがすでに実験I中において示されているからである。目標力はfd=0とした。
3 駆動装置
5 位置制御器
7 力センサ
9 位置検出器
11 シミュレート部
Claims (6)
- 物体の位置を検出する位置検出器と、
前記物体が他の物体と接触する力を検出する力センサと、
前記物体を移動可能に保持する移動機構と、トルク指令値を入力として前記移動機構を動作させるモータを備えた駆動装置と、
単純な動特性を持つ仮想物体を演算装置内に想定し、前記物体に加える目標力と前記力センサが検出した接触力とを入力として前記仮想物体の運動をシミュレートするシミュレート部及び、前記物体の運動が前記仮想物体の運動に追従するように前記トルク指令値を出力する位置制御器を備えたアドミッタンス制御器とからなるアドミッタンス制御を用いた力制御装置であって、
前記位置制御器は、離散時間系における時刻をkとしたときに、時刻kにおける前記トルク指令値τ(k)を
τ(k)=Fsat[τ*(k)/F]
の式を満たすように算出して出力し、但し、Fは前記モータが出すことを許容されている最大の力であり、τ*(k)は
- 物体の位置を検出する位置検出器と、
前記物体が他の物体と接触する力を検出する力センサと、
前記物体を移動可能に保持する移動機構と、トルク指令値を入力として前記移動機構を動作させるモータを備えた駆動装置と、
単純な動特性を持つ仮想物体を演算装置内に想定し、前記物体に加える目標力と前記力センサが検出した接触力とを入力として前記仮想物体の運動をシミュレートするシミュレート部及び、前記物体の運動が前記仮想物体の運動に追従するように前記トルク指令値を出力する位置制御器を備えたアドミッタンス制御器とからなるアドミッタンス制御を用いた力制御装置であって、
前記位置制御器は、離散時間系における時刻をkとしたときに、時刻kにおける前記トルク指令値τ(k)を
τ(k)=Fsat[τ*(k)/F]
の式を満たすように算出し、但し、Fは前記モータが出すことを許容されている最大の力であり、
上記式において、τ*(k)は
- 前記Hは0.05〜2秒の定数である請求項1または2に記載の力制御装置。
- 物体の位置を検出する位置検出器と、前記物体を移動可能に保持する移動機構と、トルク指令値を入力として前記移動機構を動作させるモータを備えた駆動装置と、前記物体の目標位置と前記位置検出器が検出した現在位置とに基づいて前記駆動装置に前記トルク指令値を出力する位置制御器とを備えてなる位置制御装置であって、
前記位置制御器は、離散時間系における時刻をkとしたときに、時刻kにおける前記トルク指令値τ(k)を
τ(k)=Fsat[τ*(k)/F]
の式を満たすように算出し、但し、Fは前記モータが出すことを許容されている最大の力であり、
上記式において、τ*(k)は、
- 物体の位置を検出する位置検出器と、前記物体を移動可能に保持する移動機構と、トルク指令値を入力として前記移動機構を動作させるモータを備えた駆動装置と、前記物体の目標位置と前記位置検出器が検出した現在位置とに基づいて前記駆動装置に前記トルク指令値を出力する位置制御器とを備えてなる位置制御装置であって、
前記位置制御器は、離散時間系における時刻をkとしたときに、時刻kにおける前記トルク指令値τ(k)を
τ(k)=Fsat[τ*(k)/F]
の式を満たすように算出し、但し、Fは前記モータが出すことを許容されている最大の力であり、
上記式において、τ*(k)は
- 前記Hは0.05〜2秒の定数である請求項4または5に記載の位置制御装置。
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