次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(図柄表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、前枠13の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18やスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、遊技者が操作可能な操作手段としての第1操作ボタン36および第2操作ボタン37a,37bが設けられている。実施例では、第1操作ボタン36は、1つのボタンを備えた押しボタン式とされ、第2操作ボタン37a,37bは、押しボタン式で左右2つ設けられている。操作ボタン36,37a,37bは、押下したときに押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成されており、該統括制御CPU65aは、後述する有効期間(対戦用操作有効期間、カウンター用操作有効期間、追撃用操作有効期間、連斬抽選用操作有効期間、連斬実行用操作有効期間等)において、押下信号を受け付けるよう構成されている。また、第1操作ボタン36および第2操作ボタン37a,37bの内部には、図示しないがLED等の発光体を配設したランプ装置が配設され、該ランプ装置を発光することで、操作ボタン36,37a,37bの操作時期等を知らせ得るよう構成されている。具体的には、操作が有効である場合には、ランプ装置が点灯し、操作が無効である場合にはランプ装置が消灯するようになっている。
前記パチンコ機10の裏側には、図示しないが、球払出装置を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板(図8参照)60に配線接続されており、該メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから出力された制御信号が払出制御基板に入力され、該制御信号に基づいて払出制御基板が球払出装置を制御することで、所要数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、特別入賞装置40、ゲート部材47、普通入賞装置49等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口(特別入賞手段)41を有する特別入賞装置(入賞手段)40が取り付けられている。
ここで、前記枠状装飾体25は、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと表示窓口25aとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の表示窓口25a内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。
前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,49aが適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,41,49aへのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,49b,49cの検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口49aとが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記枠状装飾体25の下側に夫々設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口49aは、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技および小当り遊技が設定されており、以下大当り遊技および小当り遊技と表示する場合もある。
(第1始動入賞口30および第2始動入賞口31について)
前記枠状装飾体25の下方で遊技盤20の左右方向の中央位置に、第1始動入賞口(始動入賞手段)30が設けられると共に、該第1始動入賞口30より右側位置に、第2始動入賞口(始動入賞手段)31が設けられている。第1始動入賞口30は、遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放型の入賞口とされ、枠状装飾体25の下側の遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能に構成される。前記第2始動入賞口31は、図2に示す如く、遊技盤20における枠状装飾体25の下方右側に配設された始動入賞装置29に設けられて該枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下経路)に向けて開口している。また始動入賞装置29に、第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されており、該第2始動入賞口31が可変入賞手段として機能している。ここで、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31は、該第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を異なるようにしてもよい。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが各種情報(後述する各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(大当り判定および小当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の当り表示(大当り表示および小当り表示)となる図柄組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34,35が始動入賞口30,31毎が設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35からの検出信号を受信すると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、前記球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置40は、図2に示すように、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右下方位置の遊技領域20aに配置されている。この特別入賞装置40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉体(開閉部材)43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉体43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサ44からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例では15個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞口41を開放する当り遊技(大当り遊技および小当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞装置49について)
前記普通入賞装置49に設けられる普通入賞口49aは、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞装置49には、該普通入賞口49aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ49b,49c(図8参照)が設けられている。
ここで、実施例では、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例では3つ)の普通入賞口49aが設けられた普通入賞装置49が配設されると共に、前記遊技領域20aの第2球流下経路に、所定数(実施例では1つ)の普通入賞口49aが設けられた普通入賞装置49が設けられている。また、普通入賞検出センサ49b,49cが左右の普通入賞装置49,49毎に設けられており、以下の説明では、左側の普通入賞装置49に対応するセンサを第1普通入賞検出センサ49bと指称し、右側の普通入賞装置49に対応するセンサを第2普通入賞検出センサ49cと指称するものとする。両普通入賞検出センサ49b,49cは、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ49b,49cからの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、左側の普通入賞装置49に対応する第1普通入賞検出センサ49bによるパチンコ球の検出(すなわち左側の普通入賞装置49の普通入賞口49aへのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では7個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、右側の普通入賞装置49に対応する第2普通入賞検出センサ49cによるパチンコ球の検出(すなわち右側の普通入賞装置49の普通入賞口49aへのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では8個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。なお、左右の普通入賞装置49,49の普通入賞口49a,49aへのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同じとしてもよい。
(ゲート部材47について)
図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材47が設けられている。前記ゲート部材47にはゲートセンサ48(図8参照)が配設されており、該ゲート部材47を通過するパチンコ球をゲートセンサ48で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ48は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部材47のパチンコ球の通過)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ48によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
(遊技情報表示部Mについて)
前記遊技盤20の所定位置(実施例では、遊技領域20a外の右下部位置)には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを確認することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで、実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各遊技状態表示部として、特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56および状態表示部58が設けられている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面は、光透過性のカバー体Maにより覆蓋保護されており、カバー体Maを介して遊技状態表示部Mに表示された各種の遊技情報を確認し得るよう構成されている。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り判定(特図当り抽選)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示(以下特図変動表示という場合がある)を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として特図変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する特図変動表示が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する特図変動表示が行われて、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部はLEDにより構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更して表示態様を可変し得る形態であればよく、また7セグメント表示器やドットマトリックス、小型の液晶表示器、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
ここで、前記特図は、大当りまたは小当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄とされ、前記各特図表示部50A,50Bでは、発光表示部の点灯位置により複数種類の特図を表示し得るようになっている。具体的には、各特図表示器50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、大当りを認識し得る大当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、小当りを認識し得る小当り表示(小当り図柄)としての2種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示器50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄、小当り図柄およびはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、当り表示(大当り表示および小当り表示)としての特図が表示されることで、当り表示に対応した当り遊技(大当り遊技および小当り遊技)が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技および小当り遊技については後で詳細に説明する。ここで、小当り抽選(小当り判定)は、大当り抽選(大当り判定)に当選しなかった場合に行われるようになっている。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、隣接した複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部材47のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り判定(普図当り抽選)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部材47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する変動表示(以下普図変動表示という場合がある)が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて複数種類(実施例では2種類)の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材48をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(状態表示部58について)
前記状態表示部58は、パチンコ機10において遊技が行われる複数種類の遊技状態が設定されている場合に、当該遊技状態を特定可能に表示する表示部であって、複数個(実施例では3個)のLEDにより構成されている。ここで、実施例ではパチンコ機10に対しては、遊技が行われる遊技状態として後述のように確変状態および変短状態が設定されていることから、状態表示部58のLEDが異なった点灯パターンで点灯することで遊技状態としての確変状態および変短状態を特定するようになっている。ここで、実施例の状態表示部58は、前記第1特図表示部50Aの上方に隣接する1個のLEDと、普図表示部55の上端側に直線的に隣接する2個のLEDとから構成されており、第1特図表示部50Aに隣接するLEDにより確変状態であることを報知すると共に、普図表示部55に隣接するLEDにより変短状態であることを報知するよう構成されている。ここで、パチンコ機10は、当選した大当り図柄の種類に応じて大当り遊技の終了後の遊技状態が定まるよう設定され、大当りの当選を契機に遊技状態を変更可能になっている。また、前記状態表示部58は、特図表示部50A,50Bが大当り図柄を表す点灯パターンで点灯したと同時またはその後の大当り遊技が行われる時に、当選した大当り図柄に対応した大当り遊技の終了後の遊技状態を表示するパターンで点灯するよう設定される。また、状態表示部58は、特図表示部50A,50Bにおいて次の特図変動表示が行われるまで、点灯パターンを維持するよう設定されている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当り、小当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として500msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技または小当遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、図柄表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技または小当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技や小当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される当り示唆表示となる。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変更することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞機会を高めることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、168/65536)から高確率(実施例では、1516/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される大当りの場合には、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。ここで、所定条件としては、確変状態が付与されてから実行される図柄変動演出(特図変動表示)の回数とすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお、普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
すなわち、実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が2000msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い820msに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、700msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33が開放してから所定時間(実施例では200ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33は開放してから所定時間が経過するまで開放状態を維持する開放動作を5回行うようになっている。具体的には、896ms,960ms,960ms,960ms,1024msの開放動作を行うと共に、各開放動作の間の開閉部材33が閉鎖状態で保持されるインターバル時間が、640ms,560ms,560ms,560msに設定されている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例では3個)が設定されており、前記開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33を閉鎖させるようになっている。
実施例では、大当り判定に当選した時点における遊技状態に応じて変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。より具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例において後述する図柄a、図柄b)である場合に、大当り遊技終了後、次回の大当りが生起されるまでの間継続して変短状態が付与されるよう設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた別の図柄(実施例において後述する図柄c)である場合に、100回の変短状態が付与され、更に別の図柄(実施例において後述する図柄d)である場合に、75回の変短状態が付与され、更にまた別の図柄(実施例において後述する図柄e)である場合に、50回の変短状態が付与されれるよう設定されている。
また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた特定の図柄(実施例において後述する図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E)である場合には、大当り時点における遊技状態に応じて付与される変短回数が変わるよう設定されている。具体的に、実施例では、大当り時点における遊技状態に応じて変短回数が、0回、1回、100回、次回の大当りが生起されるまでの何れかとなるよう設定されている。ここで、変短状態の付与条件は、大当り遊技(大当り図柄)の種類毎に定められている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の開閉体43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞装置40の開閉体43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では15回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉体43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉体43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば7個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉体43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。なお、実施例では、長時間開放動作において開閉体43が最大で25秒間開放するよう設定されると共に、短時間放動作において開閉体43が最大で0.024秒間開放するよう設定される。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3A,図3Bに示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄Eの5つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄eの5つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに47種類、図柄Bに10種類、図柄Cに20種類、図柄Dに2種類、図柄Eに21種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄aに70種類、図柄bに9種類、図柄cに10種類、図柄dに7種類、図柄eに4種類が夫々振り分けられている。
(大当り遊技について)
次に、実施例に係るパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて行われる大当り判定の判定結果が肯定の場合に、大当り図柄毎に定められた大当り遊技が決定される。なお、実施例では、特定の大当り図柄(図柄A,B,C,D,E)に関しては、大当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態に応じて、大当り遊技後に変短状態が付与される期間(変短回数)が変化するようになっている。この変短回数の振分条件となる遊技状態として、非確変・非変短状態(確変状態および変短状態が何れも付与されていない遊技状態)、非確変・変短状態(確変状態が付与されない一方で変短状態が付与された遊技状態)、確変・非変短状態(確変状態が付与される一方で変短状態が付与されない遊技状態)および確変・変短状態(確変状態および変短状態が付与された遊技状態)がある。
(第1特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、5種類の大当り図柄(図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄E)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、47%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、20%の割合で大当り図柄としての図柄Cが選択され、2%の割合で大当り図柄としての図柄Dが選択され、21%の割合で大当り図柄としての図柄Eが選択されされるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振り分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。
具体的に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後、次回の大当りが生起されるまでの間変短状態が継続するように設定されている。
また、実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技(図柄A)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において特別入賞装置40の開閉体43を複数回(実施例では11回)開放させ、2ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技においてラウンド遊技の開始から終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を開閉体43に行わせるよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技は、複数回(11回)の短時間開放動作を開閉体43に繰り返し行わせた後にラウンド遊技の終了まで継続して特別入賞口41を開放する長時間開放動作を行う特殊ラウンド遊技で構成され、該2ラウンド目のラウンド遊技以降の残りラウンド遊技(14ラウンド分)が全開放ラウンド遊技で構成されている。
ここで、第1の大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、開放1回目〜開放11回目における開閉体43の開放時間が「0.024(秒)」に夫々設定されている。また、開放1回目から開放11回目の間の各1回分のラウンド内インターバル時間として「1.5(秒)」が夫々設定されている。これにより、第1の大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「(0.024(秒)+1.5(秒))×11」からなる「16.764(秒)」に設定されている。そして、第1の大当り遊技における2ラウンド目以降の1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉体43が最大で「25.0(秒)」の長時間に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定されている。また、第1の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は、「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、第1の大当り遊技における1ラウンド目における開閉体43の1回の開放時間(0.024(秒))は、特別入賞口41にパチンコ球が殆ど入賞する可能性のない時間に設定されている。このように、第1の大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技では入賞球は殆ど発生することはなく、実質的には残りの2ラウンド目から15ラウンド目までの14ラウンド遊技で賞球が得られる大当り遊技として設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、次回の大当りが生起されるまでの間は変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技(図柄B)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。この第2の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.024(秒)」が設定されている。また、第2の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。なお、第2の大当り遊技は、第2の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって、オープニング演出時間およびエンディング演出時間として異なる時間が設定されるようになっている。具体的には、第2の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合は、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定され、第2の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が設定されている。すなわち、第2の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.024(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第2の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Cに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第3の大当り遊技の終了後に確変状態が付与される一方で変短状態が付与される可能性がある大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄C(第3の大当り遊技)が決定された場合に、第3の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。そして、変短状態に関しては、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって付与される場合と付与されない場合がある。すなわち、第3の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態である場合は、変短状態が付与されないように設定される一方で、第3の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が確変・非変短状態、非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、変短状態が次回の大当りが生起されるまでの間継続して付与されるように設定されている。
また、実施例における第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技(図柄C)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第3の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。この第3の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.024(秒)」が設定されている。また、第3の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。なお、第3の大当り遊技は、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって、オープニング演出時間およびエンディング演出時間として異なる時間が設定されるようになっている。具体的には、第2の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態、非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、第3の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が確変・非変短状態である場合は、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定されると共に、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が設定されている。すなわち、第3の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.024(秒))は、前記第2の大当り遊技と同様に、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第3の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。
(第4の大当り遊技について)
前記図柄Dに対応した第4の大当り遊技は、当該第4の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第4の大当り遊技の終了後に確変状態が付与される一方で変短状態が付与される可能性がある大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3Aに示すように、図柄D(第4の大当り遊技)が決定された場合に、第4の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。そして、変短状態に関しては、第4の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いによって付与される場合と付与されない場合がある。すなわち、第4の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合は、変短状態が付与されないように設定される一方で、第4の大当り遊技に当選した時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合は、変短状態が次回の大当りが生起されるまでの間継続して付与されるように設定されている。
また、実施例における第4の大当り遊技は、当該第4の大当り遊技(図柄D)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第4の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。この第4の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.024(秒)」が設定されている。また、第4の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。なお、第4の大当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が設定されている。すなわち、第4の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.024(秒))は、前記第2および第3の大当り遊技と同様に、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第4の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。
(第5の大当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第5の大当り遊技は、当該第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第5の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3A参照)。また、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。具体的に、図3Aに示すように、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・非変短状態および確変・非変短状態である場合には、当該第5の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として1回が設定されている。また、図柄E(第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が非確変・変短状態および確変・変短状態である場合には、当該第5の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。
また、実施例における第5の大当り遊技は、当該第5の大当り遊技(図柄E)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。なお、前記第5の大当り遊技は、規定ラウンド数、各ラウンド遊技の入賞上限個数、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間、ラウンド間インターバル時間、オープニング演出時間、エンディング演出時間等の各種条件は、前記第1の大当り遊技(図柄A)と同じに設定されている。すなわち、第5の大当り遊技においても、前記第1の大当り遊技と同様に1ラウンド目における開閉体43の1回の開放時間(0.024(秒))は、特別入賞口41にパチンコ球が殆ど入賞する可能性のない時間に設定されており、第5の大当り遊技では、2ラウンド目から15ラウンド目までの14ラウンド遊技で賞球が得られる大当り遊技として設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている(図3B参照)。具体的に、実施例では、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、5種類の大当り図柄(図柄a、図柄b、図柄c、図柄d、図柄e)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、70%の割合で大当り図柄としての図柄aが選択され、9%の割合で大当り図柄としての図柄bが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択され、7%の割合で大当り図柄としての図柄dが選択され、4%の割合で大当り図柄としての図柄eが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振り分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第6および第7の大当り遊技について)
前記図柄aに対応した第6の大当り遊技および図柄bに対応した第7の大当り遊技は、当該第6または第7の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第6または第7の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3B参照)。具体的に、実施例では、図柄a,b(第6または第7の大当り遊技)が決定された場合に、第6または第7の大当り遊技の終了後、次回の大当りが生起されるまでの間は確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄a,b(第6または第7の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄a,b(第6または第7の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、次回の大当りが生起されるまでの間は変短状態が継続して付与されるよう設定されている。
また、実施例における第6および第7の大当り遊技は、当該第6および第7の大当り遊技(図柄a,b)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第6および第7の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第6および第7の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第6および第7の大当り遊技では、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、第6および第7の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。このように、第6および第7の大当り遊技は、各大当り遊技によって得られる利益が等しく設定されると共に、実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も付与される利益が大きい大当り遊技として設定されている。
(第8、第9および第10の大当り遊技について)
前記図柄cに対応した第8の大当り遊技、図柄dに対応した第9の大当り遊技および図柄eに対応した第10の大当り遊技は、当該第8、第9および第10の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第8、第9および第10の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3B参照)。また、図柄c(第8の大当り遊技)、図柄d(第9の大当り遊技)および図柄e(第10の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄c(第8の大当り遊技)、図柄d(第9の大当り遊技)および図柄e(第10の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、一定に設定されている。具体的には第8の大当り遊技の場合には、当該第8の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定され、第9の大当り遊技の場合には、当該第9の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として75回が設定され、第10の大当り遊技の場合には、当該第10の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として50回が設定されている。
また、実施例における第8、第9および第10の大当り遊技は、当該第8、第9および第10の大当り遊技(図柄c、d、e)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第8、第9および第10の大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「7個」に設定されている。また第8、第9および第10の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第8、第9および第10の大当り遊技では、オープニング演出時間として「13.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「11.5(秒)」が夫々設定されている。また、第8、第9および第10の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。このように、第8、第9および第10の大当り遊技は、前述した第6および第7大当り遊技と同様に実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も獲得可能な賞球数が多い大当り遊技として設定されている。
このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30への入賞を契機とする第1特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「15回」ではあるが、該規定ラウンド数(15回)より1ラウンド分少ないラウンド遊技(14回)でしか入賞上限個数までの入賞球の発生が期待できない第1および第5の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄A,図柄E)が割り当てられると共に、規定ラウンド数(15回)の全てのラウンド遊技において入賞球が殆ど発生することのない第2〜第4の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄B,図柄C,図柄D)が割り当てられている。これに対して、第2始動入賞口31への入賞を契機とする第2特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数である「15回」の全てのラウンド遊技において入賞上限個数までの入賞球の発生が期待できる第6〜第10の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図2(図柄a,図柄b,図柄c,図柄D,図柄E)が割り当てられている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り図柄として何れの図柄が決定された場合であっても、第2始動入賞口31への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合に、第1始動入賞口30への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合と比べて、獲得可能な賞球数(付与される特典量)が多くなるようメイン制御CPU60aが大当り遊技の種類(大当り図柄)を決定するよう設定されている。
(小当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される小当り遊技について説明する。小当り遊技は、特図変動表示の結果として特図表示部50A,50Bに小当り図柄が停止表示された後に開始されるよう設定されており、発生した小当り遊技の種類に応じた開閉動作で特別入賞装置40の開閉体43が開閉動作した後に、小当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われるよう設定されている。ここで、小当り遊技では、パチンコ球を連続的に発射する条件において、数個のパチンコ球が入賞可能か或いはパチンコ球が入賞不能な時間だけ特別入賞装置40の開閉体43が開放する開閉動作が行われるよう構成される。すなわち、前記小当り遊技は、短時間開放動作を含んだ開放動作を特別入賞装置40の開閉体43に行なわせる当り遊技を構成している。そして、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り判定の当選時における遊技状態のまま継続させるようになっている。すなわち、小当り判定の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態が継続して付与される一方、確変状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも確変状態が付与されることはない。また、小当り判定の当選時に変短状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも変短状態が継続して付与される一方、変短状態が付与されていなければ小当り遊技終了後にも変短状態が付与されることはない。
また、実施例のパチンコ機では、図3A,図3Bに示すように、小当り判定に当選した場合に、所定種類(実施例では2種類)の小当り遊技の中から1つの小当り遊技が決定され、その決定された小当り遊技が付与される。ここで、小当り遊技の内で何れの小当り遊技が付与されるかは、小当り判定に当選した際に決定される小当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例では、第1特図表示部50Aに表示可能な小当り図柄としての特図1(実施例では1種類の特図1)は、図柄Fに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された特図1が小当り図柄の場合に、その小当り図柄(図柄F)の種類に応じた小当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な小当り図柄として特図2(実施例では1種類の特図2)は、図柄fに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された特図2が小当り図柄の場合に、その小当り図柄(図柄f)の種類に応じた小当り遊技が付与されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、図柄Fに分類された小当り図柄としての特図1が第1特図表示部50Aに表示された場合には、小当り遊技として第1の小当り遊技が付与され、図柄fに分類された小当り図柄としての特図2が第2特図表示部50Bに表示された場合には、小当り遊技として第2の小当り遊技が付与されるようになっている。実施例における第1および第2の小当り遊技は、1回の開放時間が「0.024(秒)」に設定された開放動作を特別入賞装置40の開閉体43に15回行わせるよう設定されている。なお、複数種類の小当り遊技における開閉体43の開閉態様(開放回数や開放時間)を異ならせることも可能である。なお、第1および第2の小当り遊技では、オープニング演出時間として「0.004(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「0.004(秒)」が夫々設定されている。また、第1および第2の小当り遊技の開閉体43の開放動作間のインターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。
(遊技演出モードについて)
実施例のパチンコ機10は、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容(表示内容)が異なる複数の遊技演出モードを備えている。ここで、遊技演出モードは、その時点での遊技状態が確変状態であるか否かを遊技者に示唆すると共に、変短状態であるか否かを遊技者に示唆する遊技状態示唆画像を図柄表示装置17に表示させて遊技演出を行うようになっている。そして、実施例のパチンコ機10では、所定のモード移行条件が成立することで遊技演出モードが変更され得るようになっている。ここで、実施例では、大当り遊技の発生および大当り遊技後の図柄変動(第1または第2特図変動表示)の変動回数(実施例では1回,50回,75回,100回)がモード移行条件とされている。
実施例に係る遊技演出モードには、メイン制御CPU60aにより確変状態および変短状態を何れも付与しないことが決定された遊技状態(非確変・非変短状態)に対応する通常モードと、確変状態および変短状態を何れも付与することが決定された遊技状態(確変・変短状態)に対応した確変モードと、確変状態が付与されていることを示唆する遊技状態(すなわち、確変状態が付与されている状態と付与されていない状態とがある)に対応した潜伏モードとが設定されている。また、実施例のパチンコ機10には、確変状態において小当り判定の判定が肯定となったことをモード移行条件とする特殊モードが設定されている。なお、遊技演出モードの種類としては、これらに限定されるものではなく、その他の遊技演出モードを設定することもでき、例えば確変状態を付与しないことが決定されると共に変短状態を付与することが決定された遊技状態(非確変・変短状態)に対応した時短モードを設けることも可能である。また、各遊技演出モード(通常モード、確変モードおよび潜伏モード)の夫々において図柄表示装置17に表示される遊技状態示唆画像は1種類である必要はなく、これらの遊技演出モード毎に複数種類の遊技状態示唆画像を設定することができる。なお、本実施例における潜伏モードは、内部的に確変状態および変短状態が付与された遊技状態または変短状態のみが付与された遊技状態の何れかの状態となっている。
そして、図柄表示装置17には、遊技演出モードに対応した内容の遊技状態示唆画像が表示されるようになっている。具体的には、遊技演出モード毎に、図柄表示装置17の飾図の背面に映し出される背景画像が異なるように設定されており、背景画像の種類から現在の遊技演出モードを遊技者が認識し得るようになっている。また、各遊技演出モードでは、図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出内容(後述する変動パターンや演出パターン)の一部または全部が異なっており、これらの遊技演出モード毎に特有の演出が実行され得るよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ49b,49c、ゲートセンサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、状態表示部58)が接続されて、各検出センサ34,35,44,48,49b,49cの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する開閉体43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33や開閉体43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉体43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉体43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉体43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数、普図決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する特図記憶領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定および小当り判定)で用いる乱数である。実施例では、当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図表示に対応する乱数と、小当りの当選を示す2種類の特図表示に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図表示に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。同様に、前記小当り図柄としての特図1および特図2は、小当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される小当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技や小当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が1つまたは複数定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(大当り判定または小当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当りおよび小当りに当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。前記特図変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、特図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「99」の全100通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数および特図変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材47をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ48の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ48の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ48をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材47をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では1516個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では168個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した101種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、小当りを発生させることを示す小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、大当り判定の結果が否定の場合に、前記当り判定用乱数を用いて小当りか否かの判定(小当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(実施例では「0」〜「65535」までの全65536通りの整数)の中から所定数(実施例では9個)の判定値が定められている。すなわち、当り判定用乱数は、大当り判定および小当り判定において使用される乱数である。なお、当り判定用乱数として、大当り判定用の大当り判定用乱数と、小当り判定用の小当り判定用乱数とを個別に設定することも可能である。ここで、小当り判定値は、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得されたか、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得されたかに応じて判定値の設定数が異なっている。具体的には、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に設定される小当り判定値の数(実施例では222個)は、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に設定される小当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機とした場合よりも、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機とした場合の方に、小当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定および小当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
ここで、演出実行判定値は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合と、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として行われる演出実行判定の場合とで、判定値の設定数が異なっている。また、演出実行判定値は、演出実行判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否か、および当該時点で変短状態が付与されているか否かに応じても、判定値の設定数が異なっている。
すなわち、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、確変状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非確変状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が多くなるよう設定されている。なお、実施例では、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ非変短状態の場合に35個の演出実行判定値が設定され、非確変状態かつ変短状態の場合に1個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態の場合に2個の演出実行判定値が設定されている。なお、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するようにしてもよい。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、該設定数を設定することができる。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。
そして、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、変短状態のときに設定される演出実行判定値の数よりも非変短状態のときに設定される演出実行判定値の数の方が少なくなるよう設定されている。なお、実施例では、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ変短状態の場合に5個の演出実行判定値が設定され、確変状態かつ変短状態の場合に1個の演出実行判定値が設定されている。また、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合において、非確変状態かつ非変短状態の場合に演出実行判定値が0個に設定される。なお、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機として行われる演出実行判定の場合では、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数に応じて、演出実行判定値の設定数が変動するようにしてもよい。具体的には、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の記憶数が増えるにつれて演出実行判定値の設定数が減少するように、該設定数を設定することができる。すなわち、第1特図始動保留情報の記憶数が「4」の場合に、演出実行判定値の設定数が最小とされる。
また、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の特図変動パターンが記憶されており、各特図変動パターンに対応して特図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン振分用乱数を用いて特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された特図変動パターン振分用乱数に対応する特図変動パターン振分判定値が割り当てられた特図変動パターンが特定されるようになっている。
メイン制御ROM60bに記憶される特図変動パターンは、当り用の特図変動パターンと、はずれ用の特図変動パターンとに分類されており、遊技演出モードに応じて特図変動パターン毎に特定の特図変動パターン振分判定値が定められている。なお、当り用の特図変動パターンは、大当り判定の結果が肯定の場合または小当り判定の結果が肯定の場合に決定可能な特図変動パターンである。また、はずれ用の特図変動パターンは、当り判定(大当り判定および小当り判定)の結果が否定の場合に選択される当り特図変動パターンである。そして、はずれ用の特図変動パターンには、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとする演出実行判定の結果が肯定の場合に決定可能なはずれリーチ変動パターンと、リーチを形成せずにはずれとする演出実行判定の結果が否定の場合に決定可能なはずれ変動パターンとがある。なお、リーチ演出は、図柄変動演出においてリーチ表示となる有効図柄の図柄組み合わせが図柄表示装置17に表示されてから、当り表示(大当り表示や小当り表示)またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば2000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば820ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば200ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記特図変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された特図変動パターンに基づいて対応する演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記特図変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの特図変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段としての機能を有すると共に、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値または小当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行う当り判定手段としての機能を備えている。また、始動入賞口30,31への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の特図変動パターン(変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態(特定遊技状態)を付与するか否かを決定(判定)する確変決定手段(特定遊技状態判定手段)として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30,31への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技または小当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、168/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1516/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合には、確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、小当りを発生させるか否かを判定する小当り判定(当り抽選)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した当り判定用乱数の値が、小当り判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、前述したように、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に小当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち小当り確率)は、1/65536に設定されている。そして、ステップB27における小当り判定の判定結果が肯定の場合には(小当りが発生する場合には)、小当りの変動であることを示す小当りフラグに「1」が設定される(ステップB28)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される小当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB29)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の小当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで小当り図柄を決定することになる。なお、実施例のパチンコ機10では、小当り判定した時点の確変フラグおよび変短フラグの値を維持するよう設定されており、小当りの場合に確変フラグおよび変短フラグの値を変化させないよう構成されている。そして、小当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターン(当り変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB30)。
ステップB27の小当り判定の判定結果が否定の場合には(すなわち大当りおよび小当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB31)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB31の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB32)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターン(はずれリーチ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB33)。なお、リーチ演出とは、同一飾図が2つ揃って残りの1つが変動中となる演出に限らず、特定の図柄変動が行われる状態を含むものである。
また、ステップB31での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB34)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターン(はずれ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
ここで、ステップB25,B30,B33,B35において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を読み込む。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を読み込んだ後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB36)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、164/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、1516/65536に設定されている。そして、ステップB36における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB37)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB38)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、決定した大当り図柄に応じて該大当り図柄により特定される大当り遊技後の遊技演出モード(遊技状態)を示す遊技演出モードフラグ(すなわち確変フラグ、変短フラグ)を設定する。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
一方、ステップB36の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、小当りを発生させるか否かを判定する小当り判定(当り抽選)を行う(ステップB41)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した当り判定用乱数の値が、小当り判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。なお、前述したように、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として入賞情報(当り判定用乱数)が取得された場合に小当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち小当り確率)は、222/65536に設定されている。そして、ステップB41における小当り判定の判定結果が肯定の場合には(小当りが発生する場合には)、小当りの変動であることを示す小当りフラグに「1」が設定される(ステップB42)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される小当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB43)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1の小当り図柄が各別に対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで小当り図柄を決定することになる。なお、実施例のパチンコ機10では、小当り判定した時点の確変フラグおよび変短フラグの値を維持するよう設定されており、小当りの場合に確変フラグおよび変短フラグの値を変化させないよう構成されている。そして、小当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターン(当り変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB44)。
また、ステップB41の小当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りおよび小当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB45)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB45の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB46)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターン(はずれリーチ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB47)。
また、ステップB45での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB48)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターン(はずれ変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB49)。
ここで、ステップB39,B44,B47,B49において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB40)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
前記統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aが出力する特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指示された大当り図柄の種類と、変短状態の開始および終了に係る各指定コマンドと、演出モードフラグの設定値をもとに、遊技演出モードの種類を決定し、当該決定した遊技演出モードを示す値に演出モードフラグを更新する。遊技演出モードフラグは、現在滞在している遊技演出モードを識別可能な情報で構成されており、統括制御RAM65cに設定される。統括制御CPU65aは、遊技演出モードフラグを更新すると、遊技演出モードを指示するモード指定コマンドを表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列26a,26b,26cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
ここで、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは統括制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、メイン制御CPU60aおよび統括制御CPU65aが図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する図柄変動演出決定手段としての機能を有している。
本実施例では、大当り遊技で実行される大当り演出として、バトル演出を前記図柄表示装置17で実行可能に構成されている。バトル演出とは、遊技者が選択した遊技者側のキャラクタと、敵側のキャラクタとが対戦する演出であって、本実施例では、大当り演出中に実行されるバトル演出の結果として、遊技者側のキャラクタが敵側のキャラクタに勝利する「バトル勝利」の演出(報知演出,特定演出)が表示されることで、大当り遊技の終了後が確変状態となることを報知し、遊技者側のキャラクタが敵側のキャラクタに敗北する「バトル敗北」の演出が表示されることで、大当り遊技の終了後が確変状態か非確変状態かが演出上では判断できない潜伏モード(潜伏状態)へ移行することを報知するよう構成されている。すなわち、本実施例では、バトル演出が昇格演出として設定される。そして、昇格演出としてバトル演出を行うことで、遊技者に対し、バトル演出の展開が最終的に導出されるまで確変状態が付与されているかに対して期待感を持たせるようになっている。また、統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aによる大当り遊技の終了後に確変状態を付与するか否かの判定結果が肯定の場合に、バトル演出の結果としてバトル勝利演出またはバトル敗北演出の何れかを実行可能に構成されると共に、メイン制御CPU60aの大当り遊技の終了後に確変状態を付与するか否かの判定結果が否定の場合は、バトル演出の結果としてバトル敗北演出を実行可能に構成されている。なお、遊技者側のキャラクタについて、以後「自キャラ」と指称し、敵側のキャラクタを「敵キャラ」と指称する場合もある。また、大当り遊技の終了後が確変状態となることを報知する演出(バトル勝利演出)について、確変報知演出という場合がある。
本実施例では、後述する如く、前記図柄表示装置17の画像表示面17aで実行されるバトル演出において自キャラや敵キャラに攻撃がヒットした際に与えられるダメージを、体力ポイントとして統括制御CPU65aが管理し、該体力ポイントが所定値(特定値)になったときに、「バトル勝利演出」や「バトル敗北演出」を可能とし得るよう構成される。具体的には後述するが、自キャラの体力ポイントが0ポイントになることで自キャラの敗北となり、敵キャラの体力ポイントが0ポイントとなることで自キャラの勝利となり、この自キャラの勝利によって確変状態の確定を報知し得るようになっている。
(シナリオについて)
本実施例では、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機とする大当り判定が肯定で大当り遊技が付与された場合に、当該大当り遊技中に前記図柄表示装置17で実行される前記バトル演出において最終的に自キャラが勝利するのか敗北するのかの結果およびバトル演出が開始されてから該結果が表示されるまでの概略の展開を規定したシナリオを、統括制御CPU65aが複数種類の中から抽選により決定するよう構成されている。そして、前記統括制御CPU65aは、決定したシナリオに基づいて、大当り遊技中における複数回のラウンド遊技を跨いでバトル演出を図柄表示装置17で実行させ得るようになっている。但し、本実施例でのシナリオは、あくまでも最終的な結果と、該結果が表示されるまでの概略の展開を規定するものであって、バトル演出の開始から最終的な結果が表示されるまでの間のバトル演出の展開は、後述するように遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)するか否か、および操作する操作ボタン36,37a,37bの種類等によって変化し得るよう構成されている。
本実施例では、4種類のシナリオC1〜C4が設定されており(図14参照)、これらシナリオC1〜C4が、前記統括制御ROM65bに記憶されている。シナリオC1〜C4は、基本シナリオ部分のみの展開が特定された第1種シナリオC3,C4と、基本シナリオ部分に加えて補助シナリオ部分の展開が特定された第2種シナリオC1,C2とが設定されている。すなわち、本実施例では、遊技者がバトル演出において操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)するか否か、および操作する操作ボタン36,37a,37bの種類等によってバトル演出の展開が変化する可能性があるので、基本シナリオ部分で特定される展開通りにならなかった場合を担保するために、補助シナリオ部分を備えたものが設定されている。
具体的に、第1シナリオC1は、第2種シナリオであって、後述する対戦ブロック1,2,3の何れかで自キャラが勝利可能な展開内容が基本シナリオ部分で特定される。そして、基本シナリオ部分での結果通りにバトル演出が展開しなかった場合の補助シナリオ部分において、対戦ブロック1,2,3で勝利できなかった場合、すなわち敗北した場合に、最終回のラウンド遊技(実施例では15回目のラウンド遊技)またはエンディングで自キャラが復活可能な展開に進行可能に特定されている。第2シナリオC2は、第2種シナリオであって、対戦ブロック1,2,3で敗北し、最終回のラウンド遊技(実施例では15回目のラウンド遊技)で自キャラが復活する展開内容が基本シナリオ部分で特定される。そして、基本シナリオ部分での結果通りにバトル演出が展開しなかった場合の補助シナリオ部分において、エンディングで自キャラが復活可能な展開に進行可能に特定されている。
第3シナリオC3は、第1種シナリオであって、対戦ブロック1,2,3で敗北し、エンディングで自キャラが復活可能な展開内容が基本シナリオ部分で特定されている。第4シナリオC4は、第1種シナリオであって、対戦ブロック1,2,3で敗北する展開内容が基本シナリオ部分で特定されている。
前記統括制御CPU65aは、前記統括制御ROM65bに記憶されている乱数および判定値を用いて、シナリオの種類を決定するよう構成される。本実施例では、乱数として、251通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。図14は、前記大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄の種類が、特図1の図柄A,E、特図2の図柄a,b,c,d,eの場合に、シナリオC1〜C4を抽選により決定する際に用いられるシナリオ抽選テーブルT1を示しており、該シナリオ抽選テーブルT1が統括制御ROM65bに記憶されている。図14に示すように、シナリオ抽選テーブルT1では、大当り図柄が図柄A,aの場合に、第1〜第4シナリオC1〜C4の中から選択し得るように、乱数の取り得る251通りの判値定が、第1〜第4シナリオC1〜C4に振り分けられている。そして、統括制御CPU65aは、大当り判定で肯定判定の場合にメイン制御CPU60aから図柄Aまたは図柄aに対応する指定コマンドが入力されると、乱数を取得すると共に、この取得した乱数の値を、シナリオ抽選テーブルT1に設定されている判定値と比較して、シナリオの種類を決定するよう構成される。これに対し、大当り図柄が図柄E,b,c,d,eの場合は、第4シナリオC4のみが選択されるように、該第4シナリオC4にのみ判定値が振り分けられている。
なお、本実施例では、前記第1〜第4シナリオC1〜C4から抽選により1つのシナリオを決定するよう構成しているが、特定条件においては特定のシナリオを決定するよう構成してもよい。例えば、シナリオを決定しようとしている当該の大当り判定に当選した際に決定された大当り図柄の種類が、特図1の図柄Aまたは特図2の図柄aで、かつ第2特図始動保留情報(第2始動保留球)として、特図1の図柄aでの当りがある場合には抽選することな第1シナリオC1に決定するようにすることができる。
(キャラクタの決定について)
本実施例では、変短状態が付与される大当り遊技の終了後の遊技状態として、始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づく図柄変動演出を高速で行う高速変動遊技状態が設定されており、この高速変動遊技状態中の図柄変動演出において、バトル演出における自キャラの選択演出が行われ、遊技者が自キャラを操作ボタン36,37a,37bを操作することで選択可能に構成されている。自キャラは、複数(実施例では4人)のキャラクタの中から遊技者が1人を選択可能になっている。すなわち、自キャラの選択演出が実行するタイミングで、前記統括制御CPU65aが操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)を有効とする自キャラ選択用操作有効期間(時間)を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されるよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される自キャラ選択用操作有効演出に対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該自キャラ選択用操作有効演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。本実施例では、図柄表示装置17に遊技者が選択可能な4人のキャラクタの画像が表示されると共に、3つの操作ボタン36,37a,37bの画像が表示され、第2操作ボタン37a,37bによってカーソル等を移動して図柄表示装置17に表示されているキャラクタを選択し、第1操作ボタン36の操作(押下)によって該キャラクタを自キャラとして統括制御CPU65aが決定し得るようになっている。なお、自キャラ選択において遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作することなく自キャラ選択用操作有効期間が経過した場合は、統括制御CPU65aは、予め設定されている特定のキャラクタを自キャラとして決定するよう構成されている。本実施例のように、図柄変動演出中に大当り遊技において実行されるバトル演出の自キャラを選択する演出を行うよう構成した場合は、大当り遊技に際してバトル演出の自キャラを選択する演出を省略することができ、その分他の演出を行うことが可能となるので、大当り遊技での演出の幅を広げることができる。
また本実施例では、大当り遊技のオープニングにおいて、敵キャラの選択演出が行われ、遊技者が複数の敵キャラの中から1人の敵キャラを操作ボタン36の操作によって決定可能に構成されている(図29参照)。すなわち、敵キャラの選択演出が実行するタイミングで、前記統括制御CPU65aが第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする敵キャラ選択用操作有効期間(時間)を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されるよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される敵キャラ選択用操作有効演出に対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該敵キャラ選択用操作有効演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。本実施例では、図柄表示装置17に遊技者が決定可能な7人のキャラクタの画像を円形に配置したルーレットの画像が表示されると共に、第1操作ボタン36の画像が表示され、回転するルーレットの画像が第1操作ボタン36の操作(押下)に基づいて停止した際に支持位置に停止したキャラクタを統括制御CPU65aが敵キャラとして決定するようになっている。なお、敵キャラ選択において遊技者が第1操作ボタン36を操作することなく敵キャラ選択用操作有効期間が経過した場合は、統括制御CPU65aは7人のキャラクタから抽選によって敵キャラを決定するよう構成されている。
なお、本実施例では、バトル演出において自キャラが全ての敵キャラ(7人)に勝利することで、特種敵キャラが出現し、該特種敵キャラとのバトル演出で勝利することで、当該大当り遊技におけるエンディングにおいてプレミアム演出が実行されるよう構成される。また、敵キャラ毎に演出内容が異なるよう設定されており、遊技者は敵キャラに勝利する毎に異なる演出を楽しむことができるようになっている。なお、敵キャラの抽選に際し、既に敗北している敵キャラは選択肢から外されるよう設定される。
前記バトル演出は、最初に自キャラと敵キャラとが対峙した状態で、自キャラが繰り出す攻撃の種類を選択する選択演出と、この選択演出に引き続いて自キャラが選択した攻撃を繰り出すか、または敵が攻撃を繰り出す攻撃演出からなる対戦演出(図9(b)照)を1単位として、少なくとも1回の対戦演出が実行可能な対戦ブロック(図9(a)参照)が、1回の大当り遊技中に複数回実行可能に構成される。実施例では、1つの対戦ブロックが4ラウンド分のラウンド遊技中に実行可能に構成されて、3回の対戦ブロックを1回の大当り遊技中に実行可能に設定されている。実施例では、1ラウンド〜14ラウンドの間で3回の対戦ブロックが実行されるよう構成されており、これら対戦ブロックについて、1ラウンド〜4ラウンドまでの間のラウンド遊技で実行されるものを対戦ブロック1と指称し、6ラウンド〜10ラウンドまでのラウンド遊技で実行されるものを対戦ブロック2と指称し、11ラウンド〜14ラウンドまでのラウンド遊技で実行されるものを対戦ブロック3と指称する場合がある。なお、対戦ブロックと対戦ブロックとの間のラウンド遊技(5ラウンド,10ラウンド)では、自キャラと敵キャラとが問答を行う問答演出を行うように設定されている。
(対戦演出における選択演出について)
前記統括制御CPU65aは、各対戦ブロックにおける選択演出が開始されるタイミング(1ラウンド目、6ラウンド目、11ラウンド目)に合わせて、前記操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)を有効とする対戦用操作有効期間(時間)を設定すると共に、操作有効コマンドを前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力するよう設定されている。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される操作有効演出に対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該操作有効演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。本実施例では、図10に示す如く、図柄表示装置17に3種類の操作ボタン36,37a,37bの画像が表示され、該操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)によって攻撃の種類が選択可能であることが示唆される。また、統括制御CPU65aから出力された操作有効コマンドは、前記ランプ制御基板72に入力され、該ランプ制御基板72によって操作ボタン36,37a,37bに内蔵のランプ装置が点灯するように制御されて、操作ボタン36,37a,37bの操作が可能になったことを遊技者に報知し得るようになっている。
ここで、前記統括制御CPU65aは1回の対戦演出が終了する毎に、対戦用操作有効期間を設定可能に構成されており、1回の対戦ブロックの間に実行される対戦演出の回数は、対戦演出の進行度合によって変化し得るようになっている。すなわち、選択演出において遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)するタイミングや、操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)によって決定された攻撃の具体的内容を特定する後述するバトル演出パターンに基づいて実行される演出の長さ等によって変化するよう構成されている。本実施例では、各対戦ブロックが実行可能な4ラウンド遊技分の期間が、後述するポイント記憶部(演出値管理手段)75,76の体力ポンイト(演出値)を変化可能な操作演出実行可能期間(期間)として設定されており、この期間の間に複数回の対戦用操作有効期間が設定可能に構成されている。
(操作ボタン36,37a,37bにより選択される攻撃の種類について)
前記選択演出中において操作ボタン36,37a,37bによって選択可能な攻撃の種類として、第1操作ボタン36を操作(押下)した場合に決定する弱攻撃と、第2操作ボタン37aを操作(押下)した場合に決定する中攻撃と、第2操作ボタン37bを操作(押下)した場合に決定する強攻撃とが設定されている。弱攻撃、中攻撃および強攻撃は、後述するバトル演出パターンとして攻撃が成功(攻撃が相手キャラにヒット)する演出パターンが決定された場合に、後述する相手キャラの体力ポイントを減算する値が異なるよう設定されたものであって、図12に示す体力ポイントテーブルT16に設定される如く、弱攻撃が成功した場合の減算値は20ポイントに設定され、中攻撃が成功した場合の減算値は40ポイントに設定され、強攻撃が成功した場合の減算値は80ポイントに設定されている。また、各操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合に、攻撃が成功するバトル演出パターンが決定される確率は、弱攻撃>中攻撃>強攻撃となるように、後述する演出パターン抽選テーブルの判定値の振り分けが設定されている。すなわち、弱攻撃(第1操作ボタン36の操作による攻撃)は、攻撃が成功し易いが、相手キャラの体力ポイントを減算する減算値(画面上で相手キャラに与えるダメージ)は小さく、強攻撃(第2操作ボタン37bの操作による攻撃)は、攻撃が成功する確率は低いものの、相手キャラの体力ポイントを減算する減算値(画面上で相手キャラに与えるダメージ)は大きく、中攻撃(第2操作ボタン37aの操作による攻撃)は、攻撃が成功する確率および相手キャラの体力ポイントを減算する減算値(画面上で相手キャラに与えるダメージ)が、弱攻撃と強攻撃との間に設定されている。このように、本実施例では、攻撃の種類(操作ボタン36,37a,37bの種類)が、相手キャラの体力ポイントを減算する減算値(演出値の変化量)に対応するように設定されている。すなわち、後述するポイント記憶部(演出値管理手段)75,76において体力ポイントが減算される際の減算値が演出値の変化量であって、該減算値(20ポイント,40ポイント,80ポイント)を特定する変化量情報が攻撃の種類(弱攻撃、中攻撃、強攻撃)として設定されており、操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した種類によって選択可能な攻撃の種類が複数種類設けられるものである。なお、操作ボタン36,37a,37bに関し、選択される攻撃の種類に合わせて、以後第1操作ボタン36を弱操作ボタン36と指称し、第2操作ボタン37aを中操作ボタン37aと指称し、第2操作ボタン37bを強操作ボタン37bと指称する場合もある。
ここで、前記弱攻撃、中攻撃および強攻撃の夫々には、図柄表示装置17に表示される具体的な画像として「パンチ」、「キック」あるいは「投げ技」等の複数種類が前記統括制御ROM65bに記憶されている。そして、操作ボタン36,37a,37bが操作(押下)された場合に、統括制御CPU65aが抽選により決定した攻撃の種類に対応する制御コマンドを表示制御基板70に出力し、該制御コマンドが入力された際に表示制御CPU70aが対応する弱、中、強の各攻撃に対応する表示データを選択し、該表示データに対応した演出内容を図柄表示装置17に表示するよう構成される。また、前記体力ポイントテーブル(第2演出値情報テーブル)T16には、操作ボタン36,37a,37bの種類(攻撃の種類)毎に体力ポイントの減算値が設定されているが、該減算値を減算する対象となるのが自キャラの体力ポイントであるのか敵キャラの体力ポイントとなるのかは、後述する各種演出パターンの抽選によって決定される演出パターンの種類に応じて決まる。
(バトル演出パターンについて)
前記対戦演出における攻撃演出の具体的内容を特定するバトル演出パターンが複数種類設定され、これらのバトル演出パターンは、前記統括制御ROM65bに記憶されている。バトル演出パターンには、対戦演出の選択演出期間中(対戦用操作有効期間中)に遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合に統括制御CPU65aが決定可能な複数種類の操作用バトル演出パターン(操作演出パターン)と、選択演出期間中(対戦用操作有効期間中)に遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)しなかった場合に統括制御CPU65aが決定可能な複数種類の非操作用バトル演出パターンとが設定されている。本実施例では、操作用バトル演出パターンとして第1〜第7操作用バトル演出パターンBT1〜BT7の7種類(図15〜図20参照)が設定されると共に、非操作用バトル演出パターンとして第1〜第3非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT3の3種類(図21,図22参照)が設定されている。すなわち、本実施例では、対戦用操作有効期間(第1の有効期間)において、操作ボタン36,37a,37bが操作(押下)されたと統括制御CPU65aが判定した場合に、該統括制御CPU65aが決定可能な操作用バトル演出パターンで特定される攻撃演出が第1演出として設定されると共に、対戦用操作有効期間(第1の有効期間)において、操作ボタン36,37a,37bが操作(押下)されなかったと統括制御CPU65aが判定した場合に、該統括制御CPU65aが決定可能な非操作用バトル演出パターンで特定される攻撃演出が第2演出として設定されている。
(操作用バトル演出パターンについて)
次に、前記操作用バトル演出パターンで特定される具体的な演出内容について説明する。第1操作用バトル演出パターンBT1は、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットする成功演出(第1種演出,第2通常演出)の内容が設定されており、第2操作用バトル演出パターンBT2は、自キャラの攻撃が敵キャラにガードされる失敗演出(第2種演出)の内容が設定されている。また、第4操作用バトル演出パターンBT4は、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットすることなく逆に敵キャラのカウンター(攻撃)が自キャラにヒットする反撃演出(第2種演出,第1通常演出)の内容が設定されており、第5操作用バトル演出パターンBT5は、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットすることなく敵キャラからのカウンター(攻撃)を自キャラがガードする失敗演出(第2種演出)の内容が設定されている。なお、第1操作用バトル演出パターンBT1を統括制御CPU65aが決定した場合は、別の抽選によって後述する連斬演出または追撃演出が実行可能に構成されている。
第3操作用バトル演出パターンBT3は、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットして自キャラが勝利する勝利演出の内容が設定されており、第6操作用バトル演出パターンBT6は、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットすることなく逆に敵キャラのカウンター(攻撃)が自キャラにヒットして自キャラが敗北する敗北演出(第2種演出)の内容が設定されている。また、第7操作用バトル演出パターンBT7は、自キャラが攻撃の種類として後述する奥義を繰り出し、該奥義が敵キャラにヒットして自キャラが勝利する勝利演出の内容が設定されている。すなわち、本実施例では、第3操作用バトル演出パターンBT3、第6操作用バトル演出パターンBT6および第7操作用バトル演出パターンBT7が決定された際に、統括制御CPU65aは、攻撃が成功した際に相手キャラ(自キャラまたは敵キャラ)の後述するポイント記憶部75,76に記憶されている体力ポイントを0ポイントにすることが可能な勝負あり用演出パターンとして設定されている。具体的には、演出パターンBT3,BT6,BT7が決定された場合、統括制御CPU65aは、攻撃がヒットした側のキャラに対応するポイント記憶部75,76に記憶されている体力ポイントを0ポイントにすると共に勝負ありコマンドを出力し、該勝負ありコマンドが入力された表示制御基板70(表示制御CPU70a)は、相手キャラ(自キャラまたは敵キャラ)の体力メータ78,79(後述)の表示を0ポイントにするよう図柄表示装置17を制御するよう構成される。
これに対し、前記第1操作用バトル演出パターンBT1、第2操作用バトル演出パターンBT2、第4操作用バトル演出パターンBT4および第5操作用バトル演出パターンBT5は、当該演出パターンBT1,BT2,BT4,BT5が決定された場合に、統括制御CPU65aは勝負ありコマンドを出力しないよう設定される。そして、本実施例では、攻撃の成功によって相手キャラ(自キャラまたは敵キャラ)のポイント記憶部75,76に記憶されている体力ポイントが0ポイント以下となる場合であっても、勝負ありコマンドを出さない演出パターンBT1,BT2,BT4,BT5が決定されている場合には、統括制御CPU65aは対応するポイント記憶部75,76に記憶されている体力ポイントを10ポイント(閾値)に保持するよう設定される。すなわち、統括制御CPU65aは、大当り遊技の終了後に確変状態が付与される可能性を報知するバトル勝利演出を実行しない場合は、第2ポイント記憶部76の体力ポイント(演出値)が、10ポイント(閾値)よりバトル勝利演出が実行可能となる条件である0ポイント(特定値)に近づかないようにしている。
また、本実施例では第1操作用バトル演出パターンBT1が、前述したように別の抽選によって追撃演出または連斬演出を実行可能な追加演出パターンとして設定されているのに対し、その他の操作用バトル演出パターンBT2,BT3,BT4,BT5,BT6,BT7は、追撃演出または連斬演出を別の抽選によって選択できない非追加演出パターンとして設定されている。
ここで、前記成功演出とは、自キャラ、敵キャラに限らず、一方のキャラの攻撃(カウンターも含む)が相手のキャラにヒットしてダメージを与える状態(体力ポイントが操作された操作ボタン36,37a,37bに設定されている減算値だけ減算される状態)を表示する演出として定義され、失敗演出とは、自キャラ、敵キャラに限らず、一方のキャラの攻撃(カウンターも含む)が相手のキャラにヒットしなくてダメージを与えることができない状態(体力ポイントが操作された操作ボタン36,37a,37bに設定されている減算値だけ減算されない状態)として定義される。また、本実施例では、第1操作用バトル演出パターンBT1、第3操作用バトル演出パターンBT3、第5操作用バトル演出パターンBT5、第6操作用バトル演出パターンBT6、第7操作用バトル演出パターンBT7が、体力ポイント(演出値)を変化させる演出パターン(演出値変化態様)として設定されるのに対し、第2操作用バトル演出パターンBT2および第4操作用バトル演出パターンBT4が、体力ポイント(演出値)を変化させない演出パターン(演出値変化態様)として設定されている。
(非操作用バトル演出パターンについて)
次に、前記非操作用バトル演出パターンで特定される具体的な演出内容について説明する。第1非操作用バトル演出パターンNBT1は、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする成功演出(第1特殊演出,第2特殊演出,第1通常演出)の内容が設定されており、第2非操作用バトル演出パターンNBT2は、敵キャラの攻撃が自キャラにガードされる失敗演出(第2特殊演出)の内容が設定されている。また、第3非操作用バトル演出パターンNBT3(第1特殊演出)は、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットして自キャラが敗北する敗北演出の内容が設定されている。
前記第1非操作用バトル演出パターンNBT1および第2非操作用バトル演出パターンNBT2を統括制御CPU65aが決定した場合は、別の抽選によってカウンター演出が実行可能に構成されている。すなわち、第1非操作用バトル演出パターンNBT1および第2非操作用バトル演出パターンNBT2が、別の抽選によってカウンター演出を実行可能な追加演出パターンとして設定されているのに対し、第3非操作用バトル演出パターンNBT3は、カウンター演出を別の抽選によって選択できない非追加演出パターンとして設定されている。また本実施例では、前記第3操作用バトル演出パターンBT3および第7操作用バトル演出パターンBT7と同様に、第3非操作用バトル演出パターンNBT3は、攻撃が成功した際に相手キャラ(自キャラまたは敵キャラ)の後述するポイント記憶部75,76に記憶されている体力ポイントを0ポイントにすることが可能な勝負あり用演出パターンとして設定されている。すなわち、第3非操作用バトル演出パターンNBT3が決定された場合、統括制御CPU65aが勝負ありコマンドを出力するよう設定されている。
(カウンター演出について)
次に、前記第1〜第2非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT2が決定された場合に実行可能なカウンター演出(第4演出)について説明する。すなわち、第1〜第2非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT2が決定された場合に、該演出パターンNBT1〜NBT2に基づく攻撃演出が実行されて、敵キャラが攻撃を繰り出すモーションを始めたタイミングで、統括制御CPU65aが前記第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とするカウンター用操作有効期間(時間,第3の有効期間)を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されるよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される操作有効演出に対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該操作有効演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。本実施例では、図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像が表示され、該第1操作ボタン36の操作(押下)によって出力された操作信号が、統括制御CPU65aに入力されることによって、該統括制御CPU65aはカウンター演出の実行を決定するよう構成される。なお、統括制御CPU65aから出力された操作有効コマンドは、前記ランプ制御基板72に入力され、該ランプ制御基板72によって第1操作ボタン36に内蔵のランプ装置が点灯するように制御されて、第1操作ボタン36の操作が可能になったことを遊技者に報知し得るようになっている。
また、カウンター演出の具体的内容を特定するカウンター演出パターン(第2特殊演出パターン)CT1〜CT6が複数種類(実施例では6種類)設けられており(図23,図24参照)、これらカウンター演出パターンCT1〜CT6が前記統括制御ROM65bに記憶されている。そして、本実施例では、前記カウンター用操作有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力された場合に、該統括制御CPU65aは、図23,図24に示すカウンター用演出パターン抽選テーブルT10,T11を用いて第1〜第6カウンター演出パターンCT1〜CT6の中から1つのカウンター演出パターンを抽選により決定するよう構成される。なお、カウンター用操作有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合は、第1〜第2非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT2で特定された内容の演出が実行される。
前記第1カウンター演出パターンCT1は、自キャラのカウンターが敵キャラにヒットする成功演出の内容が設定されており、第2カウンター演出パターンCT2は、自キャラのカウンターが敵キャラにガードされる失敗演出の内容が設定されている。また、第3カウンター演出パターンCT3は、自キャラのカウンターが敵キャラにヒットすることで自キャラが勝利する勝利演出の内容が設定されている。第4〜第6カウンター演出パターンCT4〜CT6に設定される内容は、前記第1〜第3カウンター演出パターンCT1〜CT3と夫々同じであって、カウンターの種類が異なっている。すなわち、本実施例では、第1〜第3カウンター演出パターンCT1〜CT3に基づくカウンターが敵キャラにヒットした際に、敵キャラの体力ポイントの減算値が40ポイントに設定されると共に、第4〜第6カウンター演出パターンCT4〜CT6に基づくカウンター(追撃カウンターという場合もある)が敵キャラにヒットした際に、敵キャラの体力ポイントの減算値が30ポイントに設定されている。また、第3カウンター演出パターンCT3および第6カウンター演出パターンCT6は、勝負あり用演出パターンであって、当該第3カウンター演出パターンCT3および第6カウンター演出パターンCT6が決定された場合は、統括制御CPU65aが第2ポイント記憶部76に記憶されている現在の体力ポイントの値に関係なく該体力ポイントを0ポイントにすると共に勝負ありコマンドを出力し、該勝負ありコマンドが入力された表示制御基板70(表示制御CPU70a)は、カウンターが成功した後には第2体力メータ79の表示が0ポイントとなるように表示制御基板70が図柄表示装置17を制御するよう構成される。
(追撃演出について)
本実施例では、前記対戦演出における攻撃演出中において、自キャラの攻撃が成功(敵キャラにヒット)する成功演出(第1種演出)の後に、更に特殊攻撃である追撃を行う追撃演出(第3演出)を実行可能に構成されている。但し、追撃演出は、中操作ボタン37aの操作時であって、操作用バトル演出パターンとして第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合に実行可能に構成されており、前記第2〜第7操作用バトル演出パターンBT2〜BT7が決定された場合には実行されない演出として設定してある。すなわち、中操作ボタン37aの操作時であって、操作用バトル演出パターンとして第1操作用バトル演出パターンBT1に基づく攻撃演出が実行されて、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットしたタイミングで、統括制御CPU65aが前記第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする追撃用操作有効期間(時間,第2の有効期間)を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されるよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される操作有効演出に対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該操作有効演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。本実施例では、図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像が表示され、該第1操作ボタン36の操作(押下)によって出力された操作信号が、統括制御CPU65aに入力されることによって、該統括制御CPU65aは追撃演出の実行を決定するよう構成される。なお、統括制御CPU65aから出力された操作有効コマンドは、前記ランプ制御基板72に入力され、該ランプ制御基板72によって第1操作ボタン36に内蔵のランプ装置が点灯するように制御されて、第1操作ボタン36の操作が可能になったことを遊技者に報知し得るようになっている。
また、追撃演出の具体的内容を特定する追撃演出パターン(第1特殊演出パターン)RB1〜RB3が複数種類(実施例では3種類)設けられており、これら追撃演出パターンRB1〜RB3が前記統括制御ROM65bに記憶されている。そして、本実施例では、前記追撃用操作有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力された場合に、該統括制御CPU65aは、図25,図26に示す追撃演出パターン抽選テーブルT12,T13を用いて第1〜第3追撃演出パターンRB1〜RB3の中から1つの追撃演出パターンを抽選により決定するよう構成される。なお、追撃用操作有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合は、前記第1操作用バトル演出パターンBT1で特定された内容の演出が実行される。
前記第1追撃演出パターンRB1は、自キャラの追撃が敵キャラにヒットする成功演出の内容が設定されており、第2追撃演出パターンRB2は、自キャラの追撃が敵キャラにガードされる失敗演出の内容が設定されている。すなわち、第2追撃演出パターンRB2が、体力ポイント(演出値)を変化させない演出パターン(演出値の変化態様)として設定されている。また、第3追撃演出パターンRB3は、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットすることで自キャラが勝利する勝利演出の内容が設定されている。すなわち、第3追撃演出パターンRB3は、勝負あり用演出パターンであって、当該第3追撃演出パターンRB3が決定された場合は、統括制御CPU65aが第2ポイント記憶部76に記憶されている現在の体力ポイントに関係なく該体力ポイントを0ポイントにすると共に勝負ありコマンドを出力し、該勝負ありコマンドが入力された表示制御基板70(表示制御CPU70a)は、追撃が成功した後には第2体力メータ79の表示が0ポイントとなるように表示制御基板70が図柄表示装置17を制御するよう構成される。
(連斬演出について)
本実施例では、前記対戦演出における攻撃演出中に実行可能な攻撃の種類として、自キャラが特殊攻撃である連斬を連続して繰り出す連斬演出を実行可能に構成されている。但し、連斬演出は、弱操作ボタン36の操作時であって、操作用バトル演出パターンとして第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合に実行可能に構成されており、前記第2〜第7操作用バトル演出パターンBT2〜BT7が決定された場合には実行されない演出として設定してある。
前記連斬演出が実行可能な条件において、第1操作用バトル演出パターンBT1に基づく自キャラの攻撃が敵キャラにヒットしたタイミングで、統括制御CPU65aが前記第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする連斬抽選用操作有効期間(時間)を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されるよう設定される。そして、表示制御基板70では、操作有効コマンドが入力されると、該コマンドで特定される操作有効演出に対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該操作有効演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。本実施例では、図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像が表示され、該第1操作ボタン36の操作(押下)によって出力された操作信号が、統括制御CPU65aに入力されることによって、該統括制御CPU65aは連斬演出の具体的内容を特定する連斬演出パターン(第2特殊演出パターン)SC1〜SC13を複数種類(実施例では13種類)の中から抽選により決定するよう構成される。なお、統括制御CPU65aから出力された操作有効コマンドは、前記ランプ制御基板72に入力され、該ランプ制御基板72によって第1操作ボタン36に内蔵のランプ装置が点灯するように制御されて、第1操作ボタン36の操作が可能になったことを遊技者に報知し得るようになっている。
前記連斬演出の具体的内容を特定する連斬演出パターンは、13種類が設けられており、これら連斬演出パターンSC1〜SC13が前記統括制御ROM65bに記憶されている。そして、連斬演出パターンSC1〜SC13は、図27,図28に示す連斬演出パターン抽選テーブルT14,T15を用いて第1〜第13連斬演出パターンSC1〜SC13の中から抽選により決定されるよう構成される。具体的に、第1〜第13連斬演出パターンSC1〜SC13は、連斬の回数が異なる演出内容に設定されたものであって、第1〜第13連斬演出パターンSC1〜SC13では、連斬の回数が1回〜13回に設定されている。また、第13連斬演出パターンSC13は、勝負あり用演出パターンであって、当該第13連斬演出パターンSC13が決定された場合は、統括制御CPU65aが第2ポイント記憶部76に記憶されている現在の体力ポイントに関係なく該体力ポイントを0ポイントにすると共に勝負ありコマンドを出力し、該勝負ありコマンドが入力された表示制御基板70(表示制御CPU70a)は、連斬が成功した後には第2体力メータ79の表示が0ポイントとなるように表示制御基板70が図柄表示装置17を制御するよう構成される。なお、連斬抽選用有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合は、前記第1操作用バトル演出パターンBT1で特定された内容の演出が実行される。
また、連斬演出パターンSC1〜SC13の種類が決定されたタイミングで、統括制御CPU65aが第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする連斬実行用操作有効期間(時間)を設定し、前述したと同様に該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されることで、図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像が表示され、該第1操作ボタン36を操作(押下)する毎に統括制御CPU65aが表示制御基板70に制御コマンドを出力し、該制御コマンドに基づいて表示制御CPU70aが図柄表示装置17に連斬演出を表示するよう制御する。この場合に、連斬演出パターンSC1〜SC13は、連斬の最大回数を規定するものであって、決定された連斬演出パターンSC1〜SC13に対応する回数より多い連斬が表示されないよう構成される。例えば第5連斬演出パターンSC5が決定された場合は、第1操作ボタン36の操作を5回繰り返すまでは、第1操作ボタン36の操作毎に統括制御CPU65aが連斬成功実行制御コマンドを出力するが、6回目以後の第1操作ボタン36の操作時には、統括制御CPU65aが連斬失敗実行制御コマンドを出力するよう構成される。そして、表示制御基板70では、連斬成功実行制御コマンドが入力された際には図柄表示装置17に自キャラの連斬が敵キャラにヒットして該敵キャラがダメージを受ける画像を表示させると共に、連斬失敗実行制御コマンドが入力された際には図柄表示装置17に自キャラの連斬が敵キャラにガードされて該敵キャラがダメージを受けない画像を表示させるように制御する。なお、連斬実行用有効期間中に第1操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合は、連斬演出は行われないようになっている。
(奥義演出について)
本実施例では、前記対戦演出における特定条件の成立時に、図柄表示装置17aで実行可能な攻撃の種類(演出)として、自キャラが特殊攻撃である奥義を繰り出す奥義演出を実行可能に構成されている。そして、本実施例では、前記統括制御CPU65aが、勝負あり用の抽選テーブルT2,T4,T6,T10,T12,T14を用いて演出パターンを抽選する場合に、対戦演出において演出パターンとして自キャラの攻撃が成功して敵キャラの後述する第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントを0ポイントにすることが可能な勝負あり用演出パターン(BT3,CT3,CT6,RB3,SC13)を決定した場合および後述する第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントが30ポイント(規定値)となったことが前記特定条件として設定されている。また、奥義演出の具体的内容を特定する奥義演出パターンが前記統括制御ROM65bに複数種類記憶されており、前記特定条件の成立時に統括制御CPU65aが複数種類の中から1つの奥義演出パターンを抽選により決定するよう構成される。そして、決定した奥義演出パターンに対応する制御コマンドが統括制御CPU65aから前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されると、表示制御CPU70aでは入力された制御コマンドで特定される奥義演出を示す表示データを選択し、該奥義演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。
(勝敗決定演出について)
本実施例では、前記対戦演出における第2の特定条件の成立時に、図柄表示装置17aで実行可能な演出として、自キャラが敵キャラを倒す勝敗決定演出(特定演出)を実行可能に構成されている。そして、本実施例では、前記統括制御CPU65aが、対戦演出において演出パターンとして自キャラの攻撃が成功して敵キャラの後述する第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイント(演出値)が0ポイント(第2の規定値,特定値)になったことが前記第2の特定条件として設定されている。また、勝敗決定演出の具体的内容を特定する勝敗決定演出パターンが前記統括制御ROM65bに複数種類記憶されており、前記第2の特定条件の成立時に統括制御CPU65aが複数種類の中から1つの勝敗決定演出パターンを抽選により決定するよう構成される。そして、決定した勝敗決定演出パターンに対応する制御コマンドが統括制御CPU65aから前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力されると、表示制御CPU70aでは入力された制御コマンドで特定される勝敗決定演出を示す表示データを選択し、該勝敗決定演出に対応した演出内容を表示するように図柄表示装置17を制御する。なお、勝敗決定演出は、前記体力ポイントや怒りポイントを予め設定されたポイント(減算値または加算値)づつ変化させる第1通常演出や第2通常演出および前記奥義演出(特定演出)とは内容が異なる演出として設定されている。
(ポイント記憶部75,76,77について)
前記統括制御RAM65cには、前記演出値(体力ポイント)を書き替え可能に記憶する複数の演出値記憶部(演出値管理手段)が設けられている。本実施例では、自キャラに対応する体力ポイント(演出値情報)を記憶する第1ポイント記憶部(第2の演出値管理手段)75と、敵キャラに対応する体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76と、自キャラが受けるダメージに対応する演出値としての怒りポイント(別の演出値情報)を記憶する第3ポイント記憶部(演出値管理手段)77とが設けられ(図11参照)、バトル演出(選択演出)において操作された操作ボタン36,37a,37bの種類や図柄表示装置17で実行される攻撃の種類(追撃、連斬、奥義)に応じて、統括制御CPU65aが各ポイント記憶部75,76,77に記憶(管理)されているポイントを変化するよう構成される。
前記第1ポイント記憶部75には、所定の初期値が予め設定されており、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットした際に、ヒットした攻撃の種類(具体的には操作ボタン36,37a,37bの種類)に応じて予め設定されたポイント(「20」,「40」,「80」)を統括制御CPU65aが初期値から減算して更新するよう構成される(図12参照)。また、第2ポイント記憶部76には、所定の初期値が予め設定されており、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットした際に、ヒットした攻撃の種類(具体的には操作ボタン36,37a,37bの種類)に応じて予め設定されたポイント(「20」,「40」,「80」)を統括制御CPU65aが初期値から減算して更新するよう構成される(図12参照)。これに対し、第3ポイント記憶部77には、所定の初期値が予め設定されており、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットした際に、ヒットした攻撃の種類(具体的には操作ボタン36,37a,37bの種類)に応じて予め設定されたポイントを統括制御CPU65aが初期値に加算して更新するよう構成される(図13参照)。
前記第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76には、体力ポイントの初期値として200ポイントが設定されており、攻撃がヒットする毎に200ポイントから所定ポイントづつ減算され、最終的に0ポイントとなったときに、自キャラが勝利または敗北となる演出が実行可能に構成されている。また、第3ポイント記憶部77には、怒りポイントの初期値として0ポイントが設定され、攻撃が自キャラにヒットする毎に所定ポイントづつ加算され、最終的に30ポイントとなったときに、前記統括制御CPU65aが奥義演出パターンを決定可能に構成され、この奥義演出パターンに基づく演出である奥義を自キャラが繰り出す演出が実行可能に構成されている。実施例では30ポイントが規定値として設定されているが、該規制値は30ポイントに限定されるものではない。本実施例では、敵キャラの体力ポイントが0ポイントとなる場合、および怒りポイントが30ポイント(MAX)になることで自キャラの勝利となり、この自キャラの勝利によって確変状態の確定を報知し得るように構成されており、該体力ポイントおよび怒りポイントが、当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知演出(確変報知演出)を実行するか否かに係わる演出値となっている。
すなわち、前記操作ボタン36,37a,37bの種類によって設定される減算値である20ポイント、40ポイントおよび80ポイントは、何れも前記第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76の初期値として設定される200ポイントと、報知演出(確変報知演出)を実行する条件となる特定値である0ポイントとの差分より小さく設定される。また、弱操作ボタン36に対応する減算値である20ポイント、中操作ボタン37aに対応する減算値である40ポイントおよび強操作ボタン37bに対応する減算値である80ポイントの夫々について、同じ種類のものを続けて選択した場合において、第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76の初期値である200ポイントから0ポイントになるまでの選択回数が異なるように設定される。例えば、ポイント記憶部75,76の体力ポイントを200ポイントから0ポイントにするためには、弱操作ボタン(弱攻撃)36であれば10連続して操作する必要があるのに対し、強操作ボタン(強攻撃)37bであれば3連続して操作すればよい。
なお、本実施例では、第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76に記憶される体力ポイントは、攻撃がヒットした場合のみでなく、一方のキャラ(自キャラまたは敵キャラ)の強攻撃(強操作ボタン37bの操作時の攻撃)を相手キャラ(敵キャラまたは自キャラ)がガードした際にも10ポイントが減算されるよう設定されている。また、第1ポイント記憶部75に記憶される体力ポイントについては、操作ボタン36,37a,37bに対応して設定された攻撃の種類のみでなく、前記特殊攻撃である追撃、連斬および奥義によって減算するポイント値が異なるよう設定されている。具体的には、図12に示す如く、追撃の場合には30ポイントが減算され、連斬の場合には(第1〜第12連斬演出パターンSC1〜SC12が決定された場合)6ポイントが減算され、第13連斬演出パターンSC13が決定された場合や奥義の場合には、無条件で体力ポイントを0ポイントとするよう設定される。ここで、追撃、連斬および奥義は、何れも自キャラの攻撃に際してのみ表示制御CPU70aが決定可能に構成された演出である。また奥義については、前述したように、勝負あり用演出パターンが決定された場合に統括制御CPU65aが決定可能に構成された演出であって、前記体力ポイントや怒りポイントを予め設定されたポイント(減算値または加算値)づつ変化させる第1通常演出および第2通常演出とは異なる演出として設定されている。
(怒りポイントについて)
前記怒りポイントに関しては、図13に示す怒りポイントテーブル(第1演出値情報テーブル)T17に基づいて、自キャラにヒットした攻撃の種類(具体的には操作ボタン36,37a,37bの種類)に応じた怒りポイントの加算値が、第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントに加算されるように設定されている。すなわち、敵キャラの弱攻撃(弱操作ボタン36の操作時の攻撃)が自キャラにヒットした際には2ポイントが加算され、敵キャラの中攻撃(中操作ボタン37aの操作時の攻撃)が自キャラにヒットした際には3ポイントが加算され、敵キャラの強攻撃(強操作ボタン37bの操作時の攻撃)が自キャラにヒットした際には6ポイントが加算されるよう設定される。また、敵キャラの強攻撃(強操作ボタン37bの操作時の攻撃)を自キャラがガードした際にも1ポイントが加算されるよう設定してある。
ここで、統括制御CPU65aでは、第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントが30ポイント(MAX)に達した際に、怒り演出コマンドを出力するよう設定されており、怒り演出コマンドが入力された表示制御基板70では、予め設定された奥義用演出パターンに基づく画像を図柄表示装置17で表示するよう設定されている。但し、本実施例では、怒り演出コマンドの出力条件として、前記シナリオとして第1シナリオC1が決定されると共に、怒りポイントが30ポイントまで上昇し、かつ自キャラの体力ポイントが200ポイント以外である条件で、統括制御CPU65aが怒り演出コマンドを出力するか否かの抽選を行うよう構成される。そして、この怒り演出コマンドを出力する確率は1/5に設定されている。すなわち、怒りポイントが30ポイントまで上昇した場合であっても怒り演出コマンドが出力されず、前記奥義演出が図柄表示装置17で実行されない場合もある。また、怒りポイントが30ポイントまで上昇し、怒り演出コマンドを出力するか否かの抽選に当選した場合に、統括制御CPU65aは、前記第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントを0ポイントに変更するよう構成される。
(体力メータ78,79について)
本実施例では、前記対戦演出に際し、前記図柄表示装置17の画像表示面17aに、前記第1ポイント記憶部75に記憶されている体力ポイントの値に対応するポイントを表示する第1体力メータ(可変表示手段,第2の演出値情報表示手段)78および前記第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントの値に対応するポイントを表示する第2体力メータ(可変表示手段)79を表示するように、前記表示制御CPU70aが図柄表示装置17を制御するよう構成される。図10は、バトル演出が表示される画像を概略的に示すものであって、画面の中央の領域には自キャラと敵キャラとが左右に分かれて対峙する画像が表示され、左側に位置する自キャラの上方に横長の第1体力メータ78が表示されると共に、右側に位置する敵キャラの上方に横長の第2体力メータ79が表示される。第1体力メータ78および第2体力メータ79は、何れも体力ポイントがMAXである場合に、メータ全体が点灯表示されて、体力ポイントが減少するのに応じて、減少する減算値に対応する点灯領域を段階的に減少する態様で体力ポイントの変化を表現し得るよう構成される。すなわち、体力ポイントの減算値が20ポイントであれば、20ポイント分の点灯領域が消灯し、体力ポイントの減算値が80ポイントであれば、80ポイント分の点灯領域が消灯するように表示される。
ここで、前記第1体力メータ78および第2体力メータ79は、大当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知演出を実行するか否かに係わる演出値に対応する期待度を、表示状態の変化によって表示可能なものであって、この体力メータ78,79の表示状態が、対応するポイント記憶部75,76の体力ポイントが0ポイント、すなわち報知演出を実行可能な数値に対応する特定の表示状態(全ての点灯域領が消灯した表示状態)となったことを条件として、統括制御CPU65aが報知演出を実行し得るよう構成される。また、体力メータ78,79の表示状態は、対応するポイント記憶部75,76の体力ポイントの変化量(減算値)に応じて変化するよう構成されており、前述したように体力ポイントの減算値が20ポイント、40ポイントおよび80ポイントと段階的になっているのに対応して、体力メータ78,79の表示状態も初期表示状態から特定の表示状態まで段階的に変化するようになっている。そして、統括制御CPU65aによって決定された操作用バトル演出パターンに応じて体力ポイントの減算値が決定されるようになっていることから、該統括制御CPU65aが、体力メータ78,79の表示状態を変化する段階数を複数種類の中から決定する段階数決定手段および決定された段階数で体力メータ78,79の表示状態を変化させる可変表示制御手段としての機能を有している。
また、体力ポイントが減算された際の体力メータ78,79の変化量(消灯する点灯領域の数)は、該体力ポイントの減算値と対応していることから、体力ポイントの減算値として設定されている数値に対応する変化量(段階数)は、何れも体力メータ78,79の初期表示状態として設定される点灯領域の数(全て)と、報知演出を実行する条件となる特定の表示状態となる点灯領域の数(0)との差分より小さく設定されている。そして、弱操作ボタン36の操作時の減算値である20ポイントに対応する変化量(段階数)、中操作ボタン37aの操作時の減算値である40ポイントに対応する変化量(段階数)および強操作ボタン37bの操作時の減算値である80ポイントに対応する変化量(段階数)の夫々について、同じ種類のものを続けて選択した場合において、体力メータ78,79の初期表示状態から特定の表示状態となるまでの選択回数が異なっている。
(怒りメータ80について)
本実施例では、前記対戦演出に際し、前記図柄表示装置17の画像表示面17aに、前記第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントの値に対応するポイントを表示する怒りメータ(演出値情報表示手段)80を表示するように、前記表示制御CPU70aが図柄表示装置17を制御するよう構成される。図10に示す如く、前記バトル演出を表示する画像画面下方には、横長の怒りメータ80が表示される。そして、この怒りメータ80は、規定値としての30ポイントを段階的に表示可能なように30個の点灯領域が設定されており、この点灯領域の点灯された数によって、第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントの値を表現するよう構成される。すなわち、本実施例では、第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントが0ポイントでは、怒りメータ80は全ての点灯領域が消灯しているように表示され、第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントが30ポイントでは、怒りメータ80は全ての点灯領域が点灯しているように表示される。なお、怒りメータ80の点灯色としては、怒りを表わす赤色が好適である。
ここで、本実施例では、前記操作用演出バトル演出パターンにおいて、自キャラの攻撃によって敵キャラにダメージを与えることができる演出パターン(第2ポイント記憶部76の体力ポイントを減算可能な演出パターン)で特定される演出が、第2通常演出として設定される。また、非操作用演出バトル演出パターンにおいて、敵キャラの攻撃によって自キャラにダメージを与えることができる演出パターン(第1ポイント記憶部75の体力ポイントを減算可能な演出パターン)で特定される演出が、第1通常演出として設定される。そして、操作用演出バトル演出パターンおよび非操作用演出バトル演出パターンで特定される第1通常演出および第2通常演出を含む演出を通常演出として設定している。更に、本実施例では、前記操作用バトル演出パターンの抽選に際して操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合に決定可能で、自キャラが攻撃したのにも関らず敵キャラのカウンターが自キャラにヒットしてダメージ(第1ポイント記憶部75の体力ポイントを減算可能な演出パターン)で特定される演出パターン(第4操作用バトル演出パターンBT4)で特定される演出が、第3通常演出として設定されている。
(抽選テーブルについて)
前記操作用バトル演出パターンBT1〜BT7を抽選する抽選テーブル(操作演出パターンテーブル,第1変化態様抽選テーブル)として、バトル演出の結果として自キャラが勝利可能な場合に用いられる操作用勝利可抽選テーブルT2,T4,T6と、バトル演出の結果として自キャラが敗北する場合に用いられる操作用敗北抽選テーブルT3,T5,T7とが設定されている。また、操作用勝利可抽選テーブルT2,T4,T6および操作用敗北抽選テーブルT3,T5,T7は、操作用バトル演出パターンBT1〜BT7を抽選する際に操作される操作ボタン36,37a,37bの種類(攻撃の種類)毎に夫々が設定されており、これらの抽選テーブルが前記統括制御ROM65bに記憶されている。なお、弱操作ボタン(弱攻撃)36に対応する操作用勝利可抽選テーブルおよび操作用敗北抽選テーブルについて、弱操作勝利抽選テーブルT2(図15)および弱操作敗北抽選テーブルT3(図16)と指称し、中操作ボタン(中攻撃)37aに対応する操作用勝利可抽選テーブルおよび操作用敗北抽選テーブルについて、中操作勝利抽選テーブルT4(図17)および中操作敗北抽選テーブルT5(図18)と指称し、強操作ボタン(強攻撃)37bに対応する操作用勝利可抽選テーブルおよび操作用敗北抽選テーブルについて、強操作勝利抽選テーブルT6(図19)および強操作敗北抽選テーブルT7(図20)と指称するものとする。そして、各抽選テーブルT2,T3,T4,T5,T6,T7では、各操作用バトル演出パターンBT1〜BT7が抽選により決定される際の割合(判定値の振り分け)が異なるように設定されている。
また、非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT3を抽選する抽選テーブルとして、バトル演出の結果として自キャラが勝利可能な場合に用いられる非操作用勝利抽選テーブルT8(図21)と、バトル演出の結果として自キャラが敗北する場合に用いられる非操作用敗北抽選テーブルT9(図22)とが設定されており、これらの抽選テーブルT8,T9が前記統括制御ROM65bに記憶されている。非操作用勝利抽選テーブルT8および非操作用敗北抽選テーブルT9には、前記非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT3が、弱攻撃(弱操作ボタン36)、中攻撃(中操作ボタン37a)、強攻撃(強操作ボタン37b)に対応して設定されており、当該非操作用勝利抽選テーブルT8および非操作用敗北抽選テーブルT9では、非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT3を抽選するのに合わせて攻撃の種類も抽選により決定し得るよう構成される。なお、非操作用バトル演出パターンNBT1〜NBT3に関し、弱、中、強で区別する場合は、図21,図22に示すように、符号の前に「弱」、「中」、「強」の文字を付す場合もある。
前記カウンター演出を抽選する前記カウンター用抽選テーブル(第3変化態様抽選テーブル)には、バトル演出の結果として自キャラが勝利可能な場合に用いられるカウンター用勝利抽選テーブルT10(図23)と、カウンター用敗北抽選テーブルT11(図24)とが設定されている。また、前記追撃演出を抽選する前記追撃用抽選テーブル(第2変化態様抽選テーブル)には、バトル演出の結果として自キャラが勝利可能な場合に用いられる追撃用勝利抽選テーブルT12(図25)と、追撃用敗北抽選テーブルT13(図26)とが設定されている。更に、前記連斬演出を抽選する前記連斬用抽選テーブルには、連斬回数が最大数(SC13)まで決定可能な場合(バトル演出の結果として自キャラが勝利可能な場合)に用いられる連斬用成功抽選テーブルT14(図29)と、最大数の連斬回数(SC13)を決定できない場合(バトル演出の結果として自キャラが勝利可能な場合)に用いられる連斬用失敗抽選テーブルT15(図28)とが設定されている。
前記操作用バトル演出パターンBT1〜BT7、非操作用バトル演出パターン弱NBT1〜弱NBT3、中NBT1〜中NBT3、強NBT1〜強NBT3、カウンター演出CT1〜CT6、追撃演出パターンRB1〜RB3および連斬演出パターンSC1〜SC13の夫々の種類の決定は、前記統括制御CPU65aが、前記統括制御ROM65bに記憶されている乱数および判定値を用いて行うよう構成される。すなわち、演出パターンBT1〜BT7,NBT1〜NBT3(弱、中、強)および演出パターンCT1〜CT6,RB1〜RB3,SC1〜SC13の抽選に用いられる各乱数として、251通りの整数値が設定されており、統括制御CPU65aは、乱数を所定の周期(4ms)で1ずつ更新し、更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるように構成されている。また、前記各抽選テーブルT2〜T15では、乱数の取り得る251通りの判定値が、各演出パターンBT1〜BT7,NBT1〜NBT3(弱、中、強)および演出パターンCT1〜CT6,RB1〜RB3,SC1〜SC13毎に所定数づつ振り分けられている。そして、統括制御CPU65aは、所定のタイミングで乱数を取得すると共に、この取得した乱数の値を、対応する抽選テーブルT2〜T15に設定されている判定値と比較して、演出パターンBT1〜BT7,NBT1〜NBT3(弱、中、強)および演出パターンCT1〜CT6,RB1〜RB3,SC1〜SC13の種類を決定するよう構成される。
また、前記操作用バトル演出パターンBT1〜BT7の抽選に用いられる弱操作勝利抽選テーブルT2、弱操作敗北抽選テーブルT3、中操作勝利抽選テーブルT4、中操作敗北抽選テーブルT5、強操作勝利抽選テーブルT6および強操作敗北抽選テーブルT7の夫々に設定される判定値の振り分けが異なるよう設定される。同様に、非操作用バトル演出パターン弱NBT1〜弱NBT3、中NBT1〜中NBT3、強NBT1〜強NBT3の抽選に用いられる非操作用勝利抽選テーブルT8および非操作用敗北抽選テーブルT9の夫々に設定される判定値の振り分けが異なるよう設定される。また、カウンター演出CT1〜CT6の抽選に用いられるカウンター用勝利抽選テーブルT10とカウンター用敗北抽選テーブルT11、追撃演出パターンRB1〜RB3の抽選に用いられる追撃用勝利抽選テーブルT12と追撃用敗北抽選テーブルT13および連斬演出パターンSC1〜SC13の抽選に用いられる連斬用成功抽選テーブルT14と連斬用失敗抽選テーブルT15の夫々に設定される判定値の振り分けも異なるよう設定される。
ここで、前記統括制御CPU65aは、各種演出パターンの抽選に際し、操作ボタン36,37a,37bの有効期間を設定する有効期間設定手段、有効期間中に操作ボタン36,37a,37bが操作されたか否かを判定する操作判定手段として機能するよう構成されている。また、統括制御CPU65aは、有効期間中に操作ボタン36,37a,37bが操作(押下)された場合および操作ボタン36,37a,37bが操作(押下)されなかった場合に、複数の演出パターン(通常演出)の中から1つの演出パターン(通常演出)を対応する抽選テーブルを用いて決定する演出決定手段、操作演出パターン決定手段、変化態様決定手段および決定された演出パターン(通常演出)を図柄表示装置17で実行させる演出実行制御手段としての機能を有している。更に、始動入賞口(始動入賞手段)30,31へのパチンコ球の入賞時に取得した情報を基にバトル勝利演出(確変報知演出)を実行するか否かを決定する特定演出決定手段としての機能を統括制御CPU65aが有している。
また、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする演出パターン(第1通常演出)を統括制御CPU65aが決定した場合に、別の演出値情報である怒りポイントを更新可能な演出値管理手段としての機能を、統括制御CPU65aおよび統括制御RAM65c(第3ポイント記憶部77)が有している。そして、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする演出パターン(第1通常演出)が図柄表示装置17で実行されることで、統括制御RAM65c(第3ポイント記憶部77)で更新された怒りポイント(別の演出値情報)に基づく形態(怒りメータ80)を表示する演出値情報表示手段としての機能を図柄表示装置17が有している。
更に、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットする演出パターン(第2通常演出)を統括制御CPU65aが決定した場合に、第2の演出値情報である敵キャラの体力ポイントを更新可能な第2の演出値管理手段としての機能を、統括制御CPU65aおよび統括制御RAM65c(第2ポイント記憶部76)が有している。そして、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットする演出パターン(第2通常演出)が図柄表示装置17で実行されることで、統括制御RAM65c(第2ポイント記憶部76)で更新された体力ポイント(第2の演出値情報)に基づく形態(第2体力メータ79)を表示する第2の演出値情報表示手段としての機能を図柄表示装置17が有している。また、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする演出パターン(第1通常演出)を統括制御CPU65aが決定した場合に、第3の演出値情報である自キャラの体力ポイントを更新可能な第3の演出値管理手段としての機能を、統括制御CPU65aおよび統括制御RAM65c(第1ポイント記憶部75)が有している。更に、図柄表示装置17は、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする演出パターン(第1通常演出)が当該図柄表示装置17で実行されることで、統括制御RAM65c(第1ポイント記憶部75)で更新された体力ポイント(第3の演出値情報)に基づく形態(第1体力メータ78)を表示する第3の演出値情報表示手段としての機能を図柄表示装置17が有している。すなわち、統括制御CPU65aは、大当り遊技の終了後の遊技状態を報知する報知演出を実行するか否かに係わる演出値(自キャラの体力ポイントおよび敵キャラの体力ポイント)を、操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)された種類に応じて変化可能な複数の演出値管理手段としての機能を有すると共に、図柄表示装置(図柄表示手段)17は、自キャラの体力ポイントを記憶する第1ポイント記憶部75に記憶されている体力ポイントおよび敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントの変化に応じて表示が変化される複数の可変表示手段(第1体力メータ78および第2体力メータ79)としての機能を有している。
(ポイントパターンについて)
本実施例では、前記第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76に記憶されている夫々の体力ポイントの相互関係に応じて、前記各抽選テーブルT2〜T15に設定されている演出パターンBT1〜BT7,NBT1〜NBT3(弱、中、強)および演出パターンCT1〜CT6,RB1〜RB3,SC1〜SC13の選択割合が異なるよう設定されている。本実施例では、両ポイント記憶部75,76の体力ポイントの相互関係をパターン化した複数種類(実施例では49種類)のポイントパターン(演出値パターン)LP1〜LP49が設けられており、これらポイントパターンLP1〜LP49が統括制御ROM(記憶手段)65bに記憶されている。また、ポイントパターンLP1〜LP49毎に、演出パターンBT1〜BT7,NBT1〜NBT3(弱、中、強)および演出パターンCT1〜CT6,RB1〜RB3,SC1〜SC13の選択割合が異なるよう設定してある(図15〜図28参照)。
前記第1ポイントパターンLP1〜第49ポイントパターンLP49までの具体的な体力ポイントの相互関係は、図15に示す如く、第1ポイントパターンLP1では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが200ポイントに設定され、第2ポイントパターンLP2では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが199〜160ポイントに設定され、第3ポイントパターンLP3では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが159〜120ポイントに設定され、第4ポイントパターンLP4では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが119〜80ポイントに設定され、第5ポイントパターンLP5では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが79〜40ポイントに設定され、第6ポイントパターンLP6では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが39〜11ポイントに設定され、第7ポイントパターンLP7では第1ポイント記憶部75の体力ポイントが200ポイントに対して第2ポイント記憶部76の体力ポイントが10ポイントに設定されている。
また、第8ポイントパターンLP8〜第14ポイントパターンLP14の区分、第15ポイントパターンLP15〜第21ポイントパターンLP21の区分、第22ポイントパターンLP22〜第28ポイントパターンLP28の区分、第29ポイントパターンLP29〜第35ポイントパターンLP35の区分、第36ポイントパターンLP36〜第42ポイントパターンLP42の区分および第43ポイントパターンLP43〜第49ポイントパターンLP49の区分の夫々については、各区分毎に第1ポイント記憶部75の体力ポイントが199〜160ポイント、159〜120ポイント、119〜80ポイント、79〜40ポイント、39〜11ポイント、10ポイントに夫々設定されるのに対し、第2ポイント記憶部76の体力ポイントは、各区分で共通して第1ポイントパターンLP1〜第7ポイントパターンLP7と同様に設定される。
(ポイントパターンと判定値の振り分けとの関係について)
次に、前記ポイントパターンと判定値の振り分けについて、攻撃の種類(操作ボタン36,37a,37bの種類)との比較で説明する。
前記弱操作勝利抽選テーブルT2、中操作勝利抽選テーブルT4および強操作勝利抽選テーブルT6における第1操作用バトル演出パターンBT1の判定値の振り分け数を、第1ポイントパターンLP1〜第49ポイントパターンLP49までの全体で比較すると、弱操作勝利抽選テーブルT2>中操作勝利抽選テーブルT4>強操作勝利抽選テーブルT6に設定されている。また、弱操作敗北抽選テーブルT3、中操作敗北抽選テーブルT5および強操作敗北抽選テーブルT7における第1操作用バトル演出パターンBT1の判定値の振り分け数を、第1ポイントパターンLP1〜第49ポイントパターンLP49までの全体で比較すると、弱操作敗北抽選テーブルT3>中操作敗北抽選テーブルT5>強操作敗北抽選テーブルT7に設定されている。すなわち、操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した際に攻撃が成功する確率は、弱操作ボタン36>中操作ボタン37a>強操作ボタン37bとなっている。
本実施例では、図15,図16に示す如く、弱操作ボタン36を操作(押下)した場合に弱攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)が、自キャラのポイントパターンが低くなるのに従って高くなるように判定値が振り分けられている。また、自キャラの体力ポイントが39〜10ポイントに設定される第36ポイントパターンLP36〜第49ポイントパターンLP49の間では、弱操作ボタン36を操作(押下)した場合に弱攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)は、中操作ボタン37aを操作(押下)した場合に中攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)および強操作ボタン37bを操作(押下)した場合に強攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)との比較で、他のポイントパターンLP1〜LP35の場合のときよりもより高くなるように判定値が振り分けられている。すなわち、弱操作ボタン36は、自キャラの体力ポイントが低い場合に、中操作ボタン37aや強操作ボタン37bより有利な(攻撃が成功し易い)ボタンとして設定されている。
また、図15〜図18に示す如く、中操作ボタン37aを操作(押下)した場合に中攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)は、自キャラの体力ポイントが200ポイントに設定される第1ポイントパターンLP1〜第5ポイントパターンLP5および自キャラの体力ポイントが39ポイント〜10ポイントに設定される第36ポイントパターンLP36〜第40ポイントパターンLP40および第43ポイントパターンLP43〜第47ポイントパターンLP47の間では、弱操作ボタン36を操作(押下)した場合に弱攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)より低くなるように判定値が振り分けられている。これに対し、自キャラの体力ポイントが199〜40ポイントに設定される第8ポイントパターンLP8〜第12ポイントパターンLP12、第15ポイントパターンLP15〜第19ポイントパターンLP19、第22ポイントパターンLP22〜第26ポイントパターンLP26および第29ポイントパターンLP29〜第33ポイントパターンLP33の間では、弱操作ボタン36を操作(押下)した場合に弱攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)より中操作ボタン37aを操作(押下)した場合に中攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)の方が高くなるように判定値が振り分けられている。すなわち、中操作ボタン37aと弱操作ボタン36を操作した場合に攻撃が成功する確率は、常に中操作ボタン37aを操作した場合の方が低くなるのではなく、ポイントパターンの区分によって異なるように設定されており、遊技者が操作ボタンの種類を選択する際に、選択するボタンが偏ってしまうのを抑制し得るようになっている。
更に、図15〜図20に示す如く、強操作ボタン37bを操作(押下)した場合に強攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)は、ポイントパターンLP1〜LP49の間の全てで弱操作ボタン36を操作(押下)した場合に弱攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)および中操作ボタン37aを操作(押下)した場合に中攻撃が成功する確率(第1操作用バトル演出パターンBT1が決定される確率)より低く設定されているのではなく、特定のポイントパターン(LP1〜LP4)においては攻撃が成功する確率が強操作ボタン37bを操作(押下)した場合に最も高くなるように判定値が振り分けられている。すなわち、強操作ボタン37bと他の操作ボタン36,37aとを操作した場合に攻撃が成功する確率は、常に強操作ボタン37bを操作した場合の方が低くなるのではなく、ポイントパターンの区分によって異なっているので、これによって遊技者が操作ボタンの種類を選択する際に、選択するボタンが偏ってしまうのをより抑制し得るようになっている。
次に、バトル演出の結果として自キャラが敗北する場合、すなわち確変報知演出(報知演出)を行わない場合に用いられる弱操作敗北抽選テーブルT3、中操作敗北抽選テーブルT5、強操作敗北抽選テーブルT7におけるポイントパターンと判定値との振り分けの関係について説明する。
図16に示す弱操作敗北抽選テーブルT3では、敵キャラの体力ポイントが10ポイントに設定されたポイントパターンLP7,LP14,LP21,LP28,LP35,LP42,LP49の場合では、第1操作用バトル演出パターンBT1には判定値が振り分けられておらず、該第1操作用バトル演出パターンBT1は選ばれないようになっている。すなわち、弱攻撃(弱操作ボタン36の操作時の攻撃)が成功した場合に敵キャラの体力ポイントの減算値は20ポイントに設定されているので、確変報知演出を実行してはいけない場合に、第1操作用バトル演出パターンBT1が選ばれて敵キャラの体力ポイントが0ポイント以下になってしまって自キャラが勝利する状態とはならないように設定されており、前記シナリオに設定された結果とバトル演出の結果との間に齟齬が生ずるのを防止し得るようになっている。
なお、図16に示す弱操作敗北抽選テーブルT3において、敵キャラの体力ポイントが39〜11ポイントの場合(LP6,LP13,LP20,LP27,LP34,LP41,LP48)では、第1操作用バトル演出パターンBT1に判定値が振り分けられているが、自キャラが勝利する勝負あり用演出パターンである第3操作用バトル演出パターンBT3および第7操作用バトル演出パターンBT7には判定値は振り分けられていない。すなわち、前述したように本実施例では、統括制御CPU65aが勝負ありコマンドを出力する勝負あり用演出パターンBT3,BT7以外の第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合は、攻撃成功時に敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76の体力ポイントが10以下になる場合でも10ポイントに保持するように設定されている。従って、敵キャラの体力ポイントが39〜11ポイントの場合(LP6,LP13,LP20,LP27,LP34,LP41,LP48)で、第1操作用バトル演出パターンBT1が選ばれた場合であっても、第2ポイント記憶部76の体力ポイントは0ポイントとはならず、自キャラが勝利する演出(確変報知演出)が実行されることはない。
また、図18に示す中操作敗北抽選テーブルT5においても、敵キャラの体力ポイントが、中攻撃(中操作ボタン37aの操作時の攻撃)が成功した場合の敵キャラの体力ポイントの減算値である40ポイントより小さい値(39ポイント〜10ポイント)に設定されたポイントパターンLP6,LP7,LP13,LP14,LP20,LP21,LP27,LP28,LP34,LP35,LP41,LP42,LP48,LP49では、第1操作用バトル演出パターンBT1には判定値が振り分けられていない。同様に、図20に示す強操作敗北抽選テーブルT7においても、敵キャラの体力ポイントが、強攻撃(強操作ボタン37bの操作時の攻撃)が成功した場合の敵キャラの体力ポイントの減算値である80ポイントより小さい値(79ポイント〜10ポイント)に設定されたポイントパターンLP5,LP6,LP7,LP12,LP13,LP14,LP19,LP20,LP21,LP26,LP27,LP28,LP33,LP34,LP35,LP40,LP41,LP42,LP47,LP48,LP49では、第1操作用バトル演出パターンBT1には判定値が振り分けられていない。すなわち、確変報知演出を実行してはいけない場合に、中操作ボタン37aまたは強操作ボタン37bを操作したとしても第1操作用バトル演出パターンBT1が選ばれることはなく、自キャラが勝利する状態とはならないよう設定されており、前記シナリオに設定された結果とバトル演出の結果との間に齟齬が生ずるのを防止し得るようになっている。
ここで、中操作敗北抽選テーブルT5において、敵キャラの体力ポイントが79〜40ポイントに設定されたポイントパターンLP5,LP12,LP19,LP26,LP33,LP40,LP47では、第1操作用バトル演出パターンBT1に判定値が振り分けられているが、自キャラが勝利する勝負あり用演出パターンである第3操作用バトル演出パターンBT3および第7操作用バトル演出パターンBT7には判定値は振り分けられていない。また、強操作敗北抽選テーブルT7において、敵キャラの体力ポイントが119〜80ポイントに設定されたポイントパターンLP4,LP11,LP18,LP25,LP32,LP39,LP46では、第1操作用バトル演出パターンBT1に判定値が振り分けられているが、自キャラが勝利する勝負あり用演出パターンである第3操作用バトル演出パターンBT3および第7操作用バトル演出パターンBT7には判定値は振り分けられていない。すなわち、敵キャラの体力ポイントが79〜40ポイントの場合(LP5,LP12,LP19,LP26,LP33,LP40,LP47)で中操作ボタン37aの操作によって第1操作用バトル演出パターンBT1が選ばれた場合、および敵キャラの体力ポイントが119〜80ポイントの場合(LP4,LP11,LP18,LP25,LP32,LP39,LP46)で強操作ボタン37bの操作によって第1操作用バトル演出パターンBT1が選ばれた場合は、前述したように統括制御CPU65aは、攻撃成功時に敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76の体力ポイントを10ポイントに保持することで、自キャラが勝利する演出(確変報知演出)が実行されることがないようになっている。
(カウンター演出とポイントパターンとの関係について)
次に、バトル演出の結果として自キャラが敗北する場合、すなわち確変報知演出(報知演出)を行わない場合に用いられるカウンター演出の抽選テーブルであるカウンター用敗北抽選テーブルT11におけるポイントパターンと判定値の振り分けとの関係について説明する。
図24に示すカウンター用敗北抽選テーブルT11では、敵キャラの体力ポイントが、カウンター(攻撃)が成功した場合の敵キャラの体力ポイントの減算値である40ポイントより小さい値(39ポイント〜10ポイント)に設定されたポイントパターンLP6,LP7,LP13,LP14,LP20,LP21,LP27,LP28,LP34,LP35,LP41,LP42,LP48,LP49では、第1カウンター演出パターンCT1には判定値が振り分けられていない。また、カウンター用敗北抽選テーブルT11では、敵キャラの体力ポイントが、追撃カウンター(攻撃)が成功した場合の敵キャラの体力ポイントの減算値である30ポイントより小さい値(10ポイント)に設定されたポイントパターンLP7,LP14,LP21,LP28,L35,LP42,LP49では、第4カウンター用演出パターンCT4には判定値が振り分けられていない。すなわち、カウンターが可能な場合(非操作用バトル演出パターンNBT1,NBT2が決定された場合)であっても、敵キャラの体力ポイントが39〜10ポイントの場合(LP6,LP7,LP13,LP14,LP20,LP21,LP27,LP28,LP34,LP35,LP41,LP42,LP48,LP49)に、カウンターが成功する第1カウンター演出パターンCT1が選ばれたり、敵キャラの体力ポイントが10ポイントの場合(LP7,LP14,LP21,LP28,LP35,LP42,LP49)に、追撃カウンターが成功する第4カウンター演出パターンCT4が選ばれたりすることはない。従って、確変報知演出を実行してはいけない場合に、自キャラが勝利する状態とはならず、前記シナリオに設定された結果とバトル演出の結果との間に齟齬が生ずるのを防止し得るようになっている。
また、カウンター用敗北抽選テーブルT11において、敵キャラの体力ポイントが79〜40ポイントに設定されたポイントパターンLP5,LP12,LP19,LP26,LP33,LP40,LP47では、第1カウンター演出パターンCT1に判定値が振り分けられているが、自キャラが勝利する勝負あり用演出パターンである第3カウンター演出パターンCT3および第6カウンター演出パターンCT6には判定値は振り分けられていない。また、カウンター用敗北抽選テーブルT11において、敵キャラの体力ポイントが39〜11ポイントに設定されたポイントパターンLP6,LP13,LP20,LP27,LP34,LP41,LP48では、第4カウンター演出パターンCT4に判定値が振り分けられているが、自キャラが勝利する勝負あり用演出パターンである第3カウンター演出パターンCT3および第6カウンター演出パターンCT6には判定値は振り分けられていない。すなわち、敵キャラの体力ポイントが79〜40ポイントの場合(LP5,LP12,LP19,LP26,LP33,LP40,LP47)で第1カウンター演出パターンCT1が選ばれた場合、および敵キャラの体力ポイントが39〜11ポイントの場合(LP6,LP13,LP20,LP27,LP34,LP41,LP48)で第4カウンター演出パターンCT4が選ばれた場合は、前述したように統括制御CPU65aは、攻撃成功時に敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76の体力ポイントを10ポイントに保持することで、自キャラが勝利する演出(確変報知演出)が実行されることがないようになっている。
(追撃演出とポイントパターンとの関係について)
次に、バトル演出の結果として自キャラが敗北する場合、すなわち確変報知演出(報知演出)を行わない場合に用いられる追撃演出の抽選テーブルである追撃用敗北抽選テーブルT13におけるポイントパターンと判定値の振り分けとの関係について説明する。
図26に示す追撃用敗北抽選テーブルT13では、敵キャラの体力ポイントが、追撃(攻撃)が成功した場合の敵キャラの体力ポイントの減算値である30ポイントより小さい値(10ポイント)に設定されたポイントパターンLP7,LP14,LP21,LP28,LP35,LP42,LP49では、第1追撃演出パターンRB1には判定値が振り分けられていない。すなわち、追撃が可能な場合(強操作ボタン37bの操作時に第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合)であっても、敵キャラの体力ポイントが10ポイントの場合(LP7,LP14,LP21,LP28,LP35,LP42,LP49)に、追撃が成功する第1追撃演出パターンRB1が選ばれることはない。従って、確変報知演出を実行してはいけない場合に、自キャラが勝利する状態とはならず、前記シナリオに設定された結果とバトル演出の結果との間に齟齬が生ずるのを防止し得るようになっている。
また、追撃用敗北抽選テーブルT13において、敵キャラの体力ポイントが39〜11ポイントに設定されたポイントパターンLP6,LP13,LP20,LP27,LP34,LP41,LP48では、第1追撃演出パターンRB1に判定値が振り分けられているが、自キャラが勝利する勝負あり用演出パターンである第3追撃演出パターンRB3には判定値は振り分けられていない。すなわち、敵キャラの体力ポイントが39〜11ポイントの場合(LP6,LP13,LP20,LP27,LP34,LP41,LP48)で第1追撃演出パターンRB1が選ばれた場合は、前述したように統括制御CPU65aは、攻撃成功時に敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76の体力ポイントを10ポイントに保持することで、自キャラが勝利する演出(確変報知演出)が実行されることがないようになっている。
(連斬演出とポイントパターンとの関係について)
次に、バトル演出の結果として自キャラが敗北する場合、すなわち確変報知演出(報知演出)を行わない場合に用いられる連斬演出の抽選テーブルである連斬用失敗抽選テーブルT15におけるポイントパターンと判定値の振り分けとの関係について説明する。
ここで、前述したように、連斬演出として第1連斬演出パターンSC1〜第12連斬演出パターンSC12が決定された場合の敵キャラの体力ポイントの減算値は6ポイントに設定されているのに対し、第13連斬演出パターンSC13が決定された場合には、敵キャラの体力ポイントを0ポイントにするよう設定されている。この条件において、図28に示す連斬用失敗抽選テーブルT15では、全てのポイントパターンLP1〜LP49において、第1連斬演出パターンSC1〜第12連斬演出パターンSC12の夫々に判定値が振り分けられているのに対し、全てのポイントパターンLP1〜LP49において第13連斬演出パターンSC13には判定値が振り分けられていない。すなわち、連斬が可能な場合(弱操作ボタン36の操作時に第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合)であっても、確変報知演出(報知演出)を行わない場合は、勝負あり用演出パターンである第13連斬演出パターンSC13が選ばれることはない。従って、確変報知演出を実行してはいけない場合に、自キャラが勝利する状態とはならず、前記シナリオに設定された結果とバトル演出の結果との間に齟齬が生ずるのを防止し得るようになっている。
前記図柄表示装置(図柄表示手段)17は、統括制御RAM65cの第1ポイント記憶部75または第2ポイント記憶部76の体力ポイントが0ポイント(特定値)になったことを条件として報知演出としてのバトル勝利演出やバトル敗北演出を実行する演出実行手段として機能するよう構成される。また、統括制御CPU65aは、第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントの相互関係であるポイントパターンに応じて、第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76の体力ポイントを変化することに関係する演出パターンを複数種類の中から決定するよう構成されていることから、該統括制御CPU65aが第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76の体力ポイントの変化量(演出値変化様態)を複数種類の中から決定する変化態様決定手段としての機能を備えている。
前記統括制御CPU65aは、大当り判定において大当りに当選した際の特図の種類(始動入賞手段への入賞時に取得した情報)に基づいて、大当り遊技中に実行されるバトル演出における結果およびバトル演出が開始されてから該結果が表示されるまでの概略の展開を規定したシナリオを決定するよう構成されている。また、シナリオで特定されたバトル演出の結果が、前記第1ポイント記憶部75または第2ポイント記憶部76の体力ポイント(演出値)の最終的な数値に対応する。例えば、自キャラが勝利するシナリオの場合は、第2ポイント記憶部76の体力ポイントが0ポイントとなり、自キャラが敗北するシナリオの場合は、第1ポイント記憶部75の体力ポイントが0ポイントとなる。すなわち、第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76の体力ポイント(演出値)が変化可能な最終演出値を決定する最終演出値決定手段としての機能を統括制御CPU65aが備えている。そして、統括制御CPU65aが、シナリオで特定された最終的な体力ポイントとなるように、前記第1ポイント記憶部75と第2ポイント記憶部76との体力ポイントの相互関係を特定したポイントパターンに基づいて体力ポイントの変化態様を決定するようになっている。
また、シナリオに基づいて自キャラが勝利する場合は、敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76の体力ポイントを0ポイント(最終演出値)にすると共に、自キャラが敗北する場合は、自キャラの体力ポイントを記憶する第1ポイント記憶部75の体力ポイントを0ポイント(最終演出値)にするように、バトル演出の進行に伴って統括制御CPU65aが両ポイント記憶部75,76の体力ポイントを変化させるようになっており、該統括制御CPU65aが、第1ポイント記憶部75または第2ポイント記憶部76の何れか一方を最終演出値となるように決定している。また、前述したように、バトル演出パターンを抽選で決定する場合に、操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)した種類または操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)しなかった場合に応じて、複数種類のバトル演出パターンが設定された抽選テーブルを選択しており、第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76を変化する態様(演出値変化態様)は、統括制御CPU65aが操作ボタン36,37a,37bの種類または操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)しなかった場合に応じて統括制御CPU65aが複数種類の中から決定している。更に、敵キャラの体力ポイントを記憶する第2ポイント記憶部76の体力ポイントが0ポイントになることで、自キャラが勝利してバトル勝利演出(報知演出)が行われることで、大当り遊技の終了後が確変状態となることを報知するのに対し、自キャラの体力ポイントを記憶する第1ポイント記憶部75の体力ポイントが0ポイントになることで、自キャラが敗北してバトル敗北演出(報知演出)が行れることで、大当り遊技の終了後が確変状態か非確変状態かが演出上では判断できない潜伏モード(潜伏状態)へ移行することを報知するよう構成されており、報知する遊技状態の種類によって内容が異なる複数種類の報知演出が設定され、特定値(体力ポイントが0ポイント)となったポイント記憶部75,76に応じて図柄表示装置17が実行する報知演出の種類が決まっている。
前記大当り遊技における全体の流れについて、図29を参照して説明する。なお、バトル演出における自キャラについては、大当り遊技に当選した図柄変動演出中において既に遊技者により選択されているものとする。
大当り遊技のオープニング演出が開始されると(ステップC10)、前記図柄表示装置17には、前述したように7人のキャラクタの画像を円形に配置したルーレットの画像が表示されると共に、該ルーレットが回転するよう演出が行われる。このとき、第1操作ボタン36の画像も表示され、遊技者が第1操作ボタン36を操作(押下)することで出力される操作信号が統括制御CPU65aに入力されることで、該統括制御CPU65aから出力された制御コマンドが表示制御基板70に入力され、該制御コマンドに基づいて表示制御CPU70aがルーレットを停止するように表示する。そして、予め設定された支持位置に停止したキャラクタを、統括制御CPU65aが敵キャラとして決定する(ステップC11)。敵キャラ選択において遊技者が第1操作ボタン36を操作することなく敵キャラ選択用操作有効期間が経過した場合は、統括制御CPU65aは7人のキャラクタから抽選によって敵キャラを決定する。
次に、前記バトル演出の結果および結果が導出されるまでの概略の展開が設定されたシナリオC1〜C4を、前記シナリオ抽選テーブルT1を用いて統括制御CPU65aが抽選により決定する(ステップC12)。本実施例では、当該の大当りに当選した特図の図柄が「A」または「a」の場合は、第1〜第3シナリオC1〜C3の何れかが決定されるのに対し、大当りに当選した特図の図柄が「E」、「b」、「c」、「d」、「e」の場合は、第4シナリオC4が決定される。
(第1シナリオC1が決定された場合について)
前記オープニング演出が終了すると、前記特別入賞装置40の開閉体43が開放するラウンド遊技が開始されると共に、対戦ブロック1が開始される。このとき、該ラウンド遊技は第1回目であるので、図29のステップC14およびステップC15は何れも否定され、ステップC16に移行して前記ステップC12で決定されたシナリオが第1シナリオC1であるか否かを判定する。ステップC12では、第1シナリオC1が決定されているので、ステップC16は肯定され、第1シナリオC1に基づく対戦ブロック1の対戦演出の内容を決定する処理が開始される。
前記対戦ブロック1では、1回目の対戦演出における選択演出が開始される。すなわち、前記操作ボタン36,37a,37bの操作(押下)を有効とする対戦用操作有効期間を統括制御CPU65aが設定すると共に、操作有効コマンドを前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力する。操作有効コマンドが入力された表示制御CPU70aは、選択演出では、図10に示す如く、自キャラと敵キャラとが対峙した待ち受け状態において、図柄表示装置17の画像表示面17aに操作ボタン36,37a,37bの画像を表示し、該操作ボタン36,37a,37bの操作が可能となったことが示唆される。また、画像表示面17aには、前記第1体力メータ78、第2体力メータ79および怒りメータ80が夫々表示される。当該状態は、自キャラと敵キャラとが1度も対戦していない初期状態であるので、第1体力メータ78および第2体力メータ79は、何れも点灯領域の全体が点灯する態様で表示される(体力ポイントMAX)。また、怒りメータ80については、全ての点灯領域が点灯していない態様で表示される。更に、前記統括制御RAM65cに設定された第1ポイント記憶部75および第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントは夫々200ポイントとなっている(第1ポイントパターンLP1の状態)。また、統括制御RAM65cに設定された第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントは0ポイントとなっている。
(弱操作ボタン36が操作(押下)された場合について)
ステップC16において肯定判定となり、前記対戦用操作有効期間中において遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合(図30AステップC17で肯定)は、統括制御CPU65aは操作された操作ボタン36,37a,37bの種類に応じて演出パターンを抽選しつつバトル演出を進行させる。すなわち、遊技者が弱操作ボタン36を操作(押下)した場合は、該弱操作ボタン36からの操作信号が統括制御CPU65aに入力され(ステップC18)、該統括制御CPU65aはステップC19において第3ポイント記憶部77の怒りポイントが30ポイント(MAX)であるか否かを判定する。このとき、第3ポイント記憶部77の怒りポイントは0ポイントであるので、ステップC19は否定され、統括制御CPU65aは、弱操作ボタン36に対応する操作用バトル演出パターンBT1〜BT7を複数種類の中から抽選により決定する。この場合に前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図15に示す弱操作勝利抽選テーブルT2を用いて操作用バトル演出パターンBT1〜BT7を抽選により決定する(ステップC21)。なお、ステップC17が肯定された場合の処理(ステップC20)については、後述する。
前述したように、自キャラと敵キャラとのポイントパターンは第1ポイントパターンPL1であるので、図15に示す弱操作勝利抽選テーブルT2において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較して操作用バトル演出パターンを決定する。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである第3操作用バトル演出パターンBT3,第6操作用バトル演出パターンBT6および第7操作用バトル演出パターンBT7には判定値は振り分けられておらず、早い段階で自キャラが勝利してしまうのは防止され、ラウンド遊技中においてバトル演出を楽しむ期間を長くすることができる。
(ステップC21で第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合について)
前記ステップC21で操作用バトル演出パターンが決定されると、ステップC22に移行して操作用バトル演出パターンが連斬演出が可能な演出パターンであるか否かを判定する。第1操作用バトル演出パターンBT1は、連斬演出が可能な演出パターンであるので、ステップC22は肯定されてステップC23に移行する。また、統括制御CPU65aは、第1操作バトル演出パターンBT1で特定される自キャラの弱攻撃が敵キャラにヒットしたタイミングで第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする連斬抽選用操作有効期間を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力される。表示制御CPU70aでは入力された操作有効コマンドに基づいて、前記図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像を表示する。
ここで、前記統括制御CPU65aは、第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合には、前記統括制御RAM65cの第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントから弱攻撃に対応する減算値である20ポイントだけ減算する。このとき、第2ポイント記憶部76には初期値としての200ポイントが記憶されているので、第2ポイント記憶部76の体力ポイントを180ポイントに更新して記憶させる。また、統括制御CPU65aは、第1操作用バトル演出パターンBT1で特定される自キャラの弱攻撃が敵キャラにヒットしたときに、前記第2体力メータ79の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第2体力メータ79の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者は攻撃がヒットしたことで敵キャラの体力ポイントが減ったことを認識し得る。
前記ステップC23において、連斬抽選用操作有効期間中に第1操作ボタン36が操作されたか否かを判定し、肯定の場合には統括制御CPU65aが連斬演出パターンを抽選により決定する。この場合に、前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図27に示す連斬用成功抽選テーブルT14において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較して連斬演出パターンを決定する(ステップC24)。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである第13連斬演出パターンSC13には判定値は振り分けられていないので、第1〜第12連斬演出パターンSC1〜SC12の中から1つの連斬演出パターンが決定される。
前記連斬演出パターンSC1〜SC12から1つの連斬演出パターンが決定されたタイミングで、統括制御CPU65aが第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする連斬実行用操作有効期間を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが表示制御CPU70aに出力されることで、図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像が表示される。そして、遊技者が第1操作ボタン36を操作(押下)して操作信号が統括制御CPU65aに入力される毎に該統括制御CPU65aが表示制御CPU70aに連斬成功実行制御コマンドを出力し、該制御コマンドに基づいて表示制御CPU70aが図柄表示装置17に連斬演出を表示するよう制御する。また、統括制御CPU65aは、抽選により決定された連斬演出パターンに対応する連斬回数の操作信号が入力されると、統括制御RAM65cの第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントから連斬(連斬演出パターンSC1〜SC12)に対応する減算値である6ポイントだけ減算する。このとき、第2ポイント記憶部76には前記更新された180ポイントが記憶されているので、第2ポイント記憶部76の体力ポイントを174ポイントに更新して記憶させる。また、統括制御CPU65aは、連斬演出パターンで特定される自キャラの連斬が終了したときに、前記第2体力メータ79の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第2体力メータ79の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者は連斬によって敵キャラの体力ポイントが更に減ったことを認識し得る。そして、統括制御CPU65aは、連斬演出の終了後に前記ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。また、前記連斬実行用操作有効期間中に第1操作ボタン36の操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合(ステップC23で否定の場合)も、該統括制御CPU65aは、ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
また、前記ステップC22が否定の場合(操作用バトル演出パターンが連斬演出が可能でない演出パターンである場合)は、前記ステップC21で決定された操作バトル演出パターンに基づく演出を図柄表示装置17で実行した後、ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
(ステップC21で第4操作用バトル演出パターンBT4が決定された場合について)
前記ステップC21で第4操作用バトル演出パターンBT4が決定された場合は、ステップC22が否定され、図柄表示装置17では第4操作用バトル演出パターンBT4で特定されるバトル演出が実行される。すなわち、第4操作用バトル演出パターンBT4では、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットすることなく逆に敵キャラのカウンターが自キャラにヒットして自キャラがダメージを受ける失敗演出として設定されている。従って、前記統括制御CPU65aでは、第4操作用バトル演出パターンBT4が決定された場合は、前記統括制御RAM65cの第1ポイント記憶部75に記憶されている体力ポイントから弱攻撃に対応する減算値である20ポイントだけ減算する。このとき、第1ポイント記憶部75には初期値としての200ポイントが記憶されているので、第1ポイント記憶部75の体力ポイントを180ポイントに更新して記憶させる。また、統括制御CPU65aは、第4操作用バトル演出パターンBT4で特定される敵キャラのカウンター(弱攻撃)が自キャラにヒットしたときに、前記第1体力メータ78の表示を、第1ポイント記憶部75の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第1体力メータ78の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者はカウンター(弱攻撃)がヒットしたことで自キャラの体力ポイントが減ったことを認識し得る。そして、統括制御CPU65aは、第4操作用バトル演出パターンBT4に基づく演出の終了後に前記ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
また、第4操作用バトル演出パターンBT4で特定されるバトル演出のように、自キャラに敵キャラの攻撃がヒットする演出パターンが決定された場合は、前記統括制御CPU65aは、前記怒りポイントを攻撃の種類(操作ボタン36,37a,37bの種類)に応じて加算するように第3ポイント記憶部77の怒りポイントを更新する。すなわち、弱攻撃に対応する怒りポイントの加算値は2ポイントに設定されているので、第3ポイント記憶部77の怒りポイントに2ポイントを加算する。このとき、第3ポイント記憶部77には初期値としての0ポイントが記憶されているので、第3ポイント記憶部77の怒りポイントを2ポイントに更新して記憶させる。また、統括制御CPU65aは、第4操作用バトル演出パターンBT4で特定される敵キャラのカウンター(弱攻撃)が自キャラにヒットしたときに、前記怒りメータ80の表示を、第3ポイント記憶部77の怒りポイントに合わせるように変化させる。すなわち、怒りポイントは加算されるので、怒りメータ80の点灯領域が増加するように表示され、これによって遊技者は敵キャラの攻撃がヒットしたことによって怒りポイントが増加したことを認識し得る。
(中操作ボタン37aが操作(押下)された場合について)
次に、前記ステップC17が肯定された場合において、遊技者が操作(押下)した操作ボタンが中操作ボタン37aであった場合について図30Bを参照して説明する。〜すなわち、中操作ボタン37aが操作(押下)されると、操作信号が統括制御CPU65aに入力され(ステップC25)、該統括制御CPU65aはステップC26において第3ポイント記憶部77の怒りポイントが30ポイント(MAX)であるか否かを判定する。このとき、第3ポイント記憶部77の怒りポイントは0ポイントであるので、ステップC26は否定され、統括制御CPU65aは、中操作ボタン37aに対応する操作用バトル演出パターンを複数種類の中から抽選により決定する。この場合に前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図17に示す中操作勝利抽選テーブルT4を用いて操作用バトル演出パターンを抽選により決定する(ステップC27)。なお、ステップC26が肯定された場合の処理(ステップC20)については、後述する。
前述したように、自キャラと敵キャラとのポイントパターンは第1ポイントパターンPL1であるので、図17に示す中操作勝利抽選テーブルT4において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較して操作用バトル演出パターンを決定する。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである第3操作用バトル演出パターンBT3,第6操作用バトル演出パターンBT6および第7操作用バトル演出パターンBT7には判定値は振り分けられておらず、早い段階で自キャラが勝利してしまうのは防止され、ラウンド遊技中においてバトル演出を楽しむ期間を長くすることができる。
(ステップC27で第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合について)
前記ステップC27で操作用バトル演出パターンが決定されると、ステップC28に移行して操作用バトル演出パターンが追撃演出が可能な演出パターンであるか否かを判定する。第1操作用バトル演出パターンBT1は、追撃演出が可能な演出パターンであるので、ステップC28は肯定されてステップC29に移行する。また、統括制御CPU65aは、第1操作バトル演出パターンBT1で特定される自キャラの中攻撃が敵キャラにヒットしたタイミングで第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とする追撃用操作有効期間を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力される。表示制御CPU70aでは入力された操作有効コマンドに基づいて、前記図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像を表示する。
ここで、前記統括制御CPU65aは、第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合には、前記統括制御RAM65cの第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントから中攻撃に対応する減算値である40ポイントだけ減算する。このとき、第2ポイント記憶部76には初期値としての200ポイントが記憶されているので、第2ポイント記憶部76の体力ポイントを160ポイントに更新して記憶させる。また、統括制御CPU65aは、第1操作用バトル演出パターンBT1で特定される自キャラの中攻撃が敵キャラにヒットしたときに、前記第2体力メータ79の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第2体力メータ79の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者は攻撃がヒットしたことで敵キャラの体力ポイントが減ったことを認識し得る。
前記ステップC29において、追撃用操作有効期間中に第1操作ボタン36が操作されたか否かを判定し、肯定の場合には統括制御CPU65aが追撃演出パターンを抽選により決定する。この場合に、前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図25に示す追撃用勝利抽選テーブルT12において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較して追撃演出パターンを決定する(ステップC30)。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである第3追撃演出パターンRB3には判定値は振り分けられていないので、第1〜第2追撃演出パターンRB1〜RB2の中から1つの追撃演出パターンが決定される。
前記第1〜第2追撃演出パターンRB1〜RB2の中から1つの追撃演出パターンが決定されると、統括制御CPU65aは、決定された追撃演出パターンに対応する制御コマンドを表示制御CPU70aに出力し、該制御コマンドに基づいて表示制御CPU70aが図柄表示装置17に追撃演出を表示するよう制御する。第1追撃演出パターンRB1は、追撃が敵キャラにヒットする成功演出として設定されているので、該第1追撃演出パターンRB1が決定された場合は、統括制御CPU65aは統括制御RAM65cの第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントから追撃に対応する減算値である30ポイントだけ減算して更新する。また、統括制御CPU65aは、追撃演出パターンで特定される自キャラの追撃が敵キャラにヒットしたときに、前記第2体力メータ79の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第2体力メータ79の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者は追撃によって敵キャラの体力ポイントが減ったことを認識し得る。そして、統括制御CPU65aは、追撃演出の終了後に前記ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。また、前記追撃用操作有効期間中に第1操作ボタン36の操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合(ステップC29で否定の場合)も、該統括制御CPU65aは、ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
また、前記ステップC28が否定の場合(操作用バトル演出パターンが追撃演出が可能でない演出パターンである場合)は、前記ステップC27で決定された操作バトル演出パターンに基づく演出を図柄表示装置17で実行した後、ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。なお、ステップC27で決定された操作用バトル演出パターンが第4操作用バトル演出パターンBT4であった場合は、弱操作ボタン36を操作した場合で説明したと同様に、統括制御CPU65aは、敵キャラのカウンターによって自キャラの体力ポイントが減少するように第1ポイント記憶部75の体力ポイントを更新すると共に、第1体力メータ78の表示を変化させる。なお、このときの体力ポイントの減算値は、中操作ボタン37aに設定されている中攻撃に対応する40ポイントとなる。また、統括制御CPU65aは、敵キャラのカウンターによって自キャラの怒りポイントが増加するように第3ポイント記憶部77の怒りポイントを更新すると共に、怒りメータ80の表示を変化させる。なお、このときの怒りポイントの加算値は、中操作ボタン37aに設定されている中攻撃に対応する3ポイントとなる。
(強操作ボタン37bが操作(押下)された場合について)
次に、前記ステップC17が肯定された場合において、遊技者が操作(押下)した操作ボタンが強操作ボタン37bであった場合について説明する。すなわち、強操作ボタン37bが操作(押下)されると、操作信号が統括制御CPU65aに入力され(ステップC31)、該統括制御CPU65aはステップC32において第3ポイント記憶部77の怒りポイントが30ポイント(MAX)であるか否かを判定する。このとき、第3ポイント記憶部77の怒りポイントは0ポイントであるので、ステップC32は否定され、統括制御CPU65aは、強操作ボタン37bに対応する操作用バトル演出パターンを複数種類の中から抽選により決定する。この場合に前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図19に示す強操作勝利抽選テーブルT6を用いて操作用バトル演出パターンを抽選により決定する(ステップC33)。なお、ステップC32が肯定された場合の処理(ステップC20)については、後述する。
前述したように、自キャラと敵キャラとのポイントパターンは第1ポイントパターンPL1であるので、図19に示す強操作勝利抽選テーブルT6において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較して操作用バトル演出パターンを決定する。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである第3操作用バトル演出パターンBT3,第6操作用バトル演出パターンBT6および第7操作用バトル演出パターンBT7には判定値は振り分けられておらず、早い段階で自キャラが勝利してしまうのは防止され、ラウンド遊技中においてバトル演出を楽しむ期間を長くすることができる。
前記第1、第2、第4および第5操作用バトル演出パターンBT1,BT2,BT4,BT5の中から1つの操作用バトル演出パターンが決定されると、統括制御CPU65aは、決定された操作用バトル演出パターンに対応する制御コマンドを表示制御CPU70aに出力し、該制御コマンドに基づいて表示制御CPU70aが図柄表示装置17に操作用バトル演出パターンに基づく演出を実行するように制御する。第1操作用バトル演出パターンBT1は、強攻撃が敵キャラにヒットする成功演出として設定されているので、該第1操作用バトル演出パターンBT1が決定された場合は、統括制御CPU65aは統括制御RAM65cの第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントから強攻撃に対応する減算値である80ポイントだけ減算して更新する。また、統括制御CPU65aは、第1操作用バトル演出パターンBT1で特定される自キャラの強攻撃が敵キャラにヒットしたときに、前記第2体力メータ79の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第2体力メータ79の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者は強攻撃によって敵キャラの体力ポイントが減ったことを認識し得る。そして、統括制御CPU65aは、操作用バトル演出の終了後に前記ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
また、ステップC33で決定された操作用バトル演出パターンが第4操作用バトル演出パターンBT4であった場合は、弱操作ボタン36および中操作ボタン37aを操作した場合で説明したと同様に、統括制御CPU65aは、敵キャラのカウンターによって自キャラの体力ポイントが減少するように第1ポイント記憶部75の体力ポイントを更新すると共に、第1体力メータ78の表示を変化させる。なお、このときの体力ポイントの減算値は、強操作ボタン37bに設定されている強攻撃に対応する80ポイントとなる。また、統括制御CPU65aは、敵キャラのカウンターによって自キャラの怒りポイントが増加するように第3ポイント記憶部77の怒りポイントを更新すると共に、怒りメータ80の表示を変化させる。なお、このときの怒りポイントの加算値は、強操作ボタン37bに設定されている強攻撃に対応する6ポイントとなる。
(操作ボタン36,37a,37bが操作(押下)されなかった場合について)
前記選択演出中において遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)しなかった場合(ステップC17が否定)、統括制御CPU65aは、前記対戦用操作有効期間が経過したときに、非操作用バトル演出パターンを複数種類の中から抽選により決定する。この場合に前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図21に示す非操作用勝利抽選テーブルT8を用いて非操作用バトル演出パターンを抽選により決定する(ステップC34)。
前述したように、自キャラと敵キャラとのポイントパターンは第1ポイントパターンPL1であるので、図21に示す非操作用勝利抽選テーブルT8において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較して非操作用バトル演出パターンを決定する。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである非操作用バトル演出パターン弱NBT3,中NBT3,強NBT3には判定値は振り分けられておらず、早い段階で自キャラが敗北してしまうのは防止され、ラウンド遊技中においてバトル演出を楽しむ期間を長くすることができる。
(ステップC34で第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1が決定された場合について)
前記ステップC34で非操作用バトル演出パターンが決定されると、ステップC35に移行して非操作用バトル演出パターンがカウンター演出が可能な演出パターンであるか否かを判定する。第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1は、カウンター演出が可能な演出パターンであるので、ステップC35は肯定されてステップC36に移行する。また、統括制御CPU65aは、第1非操作バトル演出パターン弱NBT1で特定される敵キャラが攻撃を繰り出すモーションを始めたタイミングで第1操作ボタン36の操作(押下)を有効とするカウンター用操作有効期間を設定すると共に、該統括制御CPU65aから操作有効コマンドが前記表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力される。そして、表示制御CPU70aでは入力された操作有効コマンドに基づいて、前記図柄表示装置17に第1操作ボタン36の画像を表示する。
前記ステップC36において、カウンター用操作有効期間中に第1操作ボタン36が操作されたか否かを判定し、肯定の場合には統括制御CPU65aがカウンター演出パターンを抽選により決定する。この場合に、前記ステップC12で決定されたシナリオは、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能な第1シナリオC1であるので、統括制御CPU65aは、図23に示すカウンター用勝利抽選テーブルT10において第1ポイントパターンPL1の場合で振り分けられた判定値と、統括制御CPU65aが所定タイミングで取得した乱数とを比較してカウンター演出パターンを決定する(ステップC37)。第1ポイントパターンPL1では、前記勝負あり用演出パターンである第3カウンター演出パターンCT3および第6カウンター演出パターンCT6には判定値は振り分けられていないので、第1〜第2カウンター演出パターンCT1〜CT2、第4〜第5カウンター演出パターンCT4〜CT5の中から1つのカウンター演出パターンが決定される。
前記カウンター演出パターンが決定されると、統括制御CPU65aは、決定されたカウンター演出パターンに対応する制御コマンドを表示制御CPU70aに出力し、該制御コマンドに基づいて表示制御CPU70aが図柄表示装置17にカウンター演出パターンに基づく演出を実行するように制御する。第1カウンター演出パターンCT1および第4カウンター演出パターンCT4は、カウンターが敵キャラにヒットする成功演出として設定されているので、該第1カウンター演出パターンCT1または第4カウンター演出パターンCT4が決定された場合は、統括制御CPU65aは統括制御RAM65cの第2ポイント記憶部76に記憶されている体力ポイントからカウンターまたは追撃カウンターに対応する減算値である40ポイントまたは30ポイントだけ減算して更新する。また、統括制御CPU65aは、カウンター演出パターンCT1,CT4で特定される自キャラのカウンターまたは追撃カウンターが敵キャラにヒットしたときに、前記第2体力メータ79の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。すなわち、体力ポイントは減算されるので、第2体力メータ79の点灯領域も減少するように表示され、これによって遊技者はカウンターまたは追撃カウンターによって敵キャラの体力ポイントが減ったことを認識し得る。そして、統括制御CPU65aは、カウンター演出の終了後に前記ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
前記カウンター用操作有効期間中に第1操作ボタン36の操作信号が統括制御CPU65aに入力されなかった場合(ステップC36で否定の場合)は、ステップC34において決定された第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1に基づいた演出が図柄表示装置17で実行される。第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1で特定されるバトル演出は、自キャラに敵キャラの攻撃がヒットする演出パターンであるので、前述したように、統括制御CPU65aは統括制御RAM65cの第1ポイント記憶部75に記憶されている体力ポイントから弱攻撃に対応する減算値である20ポイントだけ減算して更新する。また、統括制御CPU65aは、第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1で特定される敵キャラの弱攻撃が自キャラにヒットしたときに、前記第1体力メータ78の表示を、第2ポイント記憶部76の体力ポイントに合わせるように変化させる。
更に、第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1で特定されるバトル演出は、自キャラに敵キャラの攻撃がヒットする演出パターンであるので、前述したように、前記統括制御CPU65aは、怒りポイントを攻撃の種類(この場合は弱攻撃)に応じて2ポイントを加算するように第3ポイント記憶部77の怒りポイントを更新する。また、統括制御CPU65aは、第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1で特定される敵キャラの弱攻撃が自キャラにヒットしたときに、前記怒りメータ80の表示を、第3ポイント記憶部77の怒りポイントに合わせるように変化させる。すなわち、怒りポイントは加算されるので、怒りメータ80の点灯領域が増加するように表示され、これによって遊技者は敵キャラの弱攻撃がヒットしたことによって怒りポイントが増加したことを認識し得る。なお、第1非操作用バトル演出パターン弱NBT1の演出の終了後に、統括制御CPU65aは、ステップC14に戻って5回目のラウンド遊技が開始されたか否かを判定する。
前記1回目の対戦演出が終了し、前記ステップC14で否定された場合、すなわち5回目のラウンド遊技まで遊技が進行していない場合は、2回目の対戦演出が開始される。すなわち、前述したように選択演出中において操作された操作ボタン36,37a,37bの種類、または選択演出中において操作ボタン36,37a,37bが操作されなかった場合の夫々において、前述したと同様のフローによって対戦演出が実行される。そして、対戦演出が繰り返されることで、抽選により決定された演出パターンに応じて第1ポイント記憶部75、第2ポイント記憶部76の体力ポイントおよび第3ポイント記憶部77の怒りポイトが更新される。また、第1ポイント記憶部75、第2ポイント記憶部76および第3ポイント記憶部77に記憶されている体力ポイントや怒りポイントに応じて対応するメータ78,79,80の表示も変化され、バトル演出の攻防に応じて変化するメータ78,79,80の表示によって興趣を向上し得る。
(第2〜第4シナリオC2〜C4が決定された場合について)
前記ステップC12で決定されたシナリオが第2〜第4シナリオC2〜C4であった場合は、ステップC16が否定され、更にステップC40でも否定されると、対戦ブロック1において第2〜第4シナリオC2〜C4に対応する対戦演出が開示される。ここで、第2〜第4シナリオC2〜C4は、対戦ブロック1〜3(対戦ブロック2、3については後述)における対戦演出の内容を決定する処理のフローは、ステップC16で肯定判定された場合で前述したステップC17〜C37と同じであるが、対戦ブロック1〜3で自キャラが敗北するシナリオであるので、対戦ブロック1における対戦演出のフローは前述したと同じであるが、各演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルは敗北用または失敗用のものが用いられる。すなわち、ステップC21では弱操作敗北抽選テーブルT3を用いて操作用バトル演出パターンが抽選されると共に、ステップC24では、連斬用失敗抽選テーブルT15を用いて連斬演出パターンが抽選される。また、ステップC27では中操作敗北抽選テーブルT5を用いて操作用バトル演出パターンが抽選されると共に、ステップC30では追撃用敗北抽選テーブルT13を用いて追撃演出パターンが抽選される。また、ステップ33では強操作敗北抽選テーブルT7を用いて操作用バトル演出パターンが抽選される。更に、ステップC34では、非操作用敗北抽選テーブルT9を用いて非操作用バトル演出パターンが抽選されると共に、ステップC37では、カウンター用敗北抽選テーブルT11を用いてカウンター演出パターンが抽選される。
前記弱操作敗北抽選テーブルT3、中操作敗北抽選テーブルT5、強操作敗北抽選テーブルT7、カウンター用敗北抽選テーブルT11、追撃用敗北抽選テーブルT13および連斬用失敗抽選テーブルT15では、前述したように、各演出パターンで特定される演出の攻撃が成功した際に敵キャラの体力ポイントが0ポイント以下となるポイントパターンの区分では、攻撃が成功しない演出パターンが選択されるようになっている。従って、対戦ブロック1では自キャラが勝利しないシナリオの結果に反して、該対戦ブロック1での対戦演出中に自キャラが勝利してしまう演出が行われるのを防ぐことができる。
(対戦ブロック2および3について)
前記対戦ブロック1での対戦演出が繰り返され、前記ステップC14が肯定されると、対戦ブロック1での対戦演出を終え、対戦ブロック2での対戦演出を開始する(ステップC38)。そして、対戦ブロック2での対戦演出は、前記対戦ブロック1での対戦演出のフローと同様に進行し、ステップC15が肯定されるまで継続する。すなわち、対戦ブロック2での対戦演出は、10回目のラウンド遊技が開始されるまで繰り返えされ、ステップC15で肯定されると、対戦ブロック2での対戦演出を終え、対戦ブロック3での対戦演出を開始する(ステップC39)。そして、この対戦ブロック3の対戦演出についても、対戦ブロック1の対戦演出のフローと同様に進行し、該対戦ブロック3での対戦演出は、15回目のラウンド遊技が開始されるまで繰り返えされる。
(報知演出について)
次に、前記バトル演出の結果として「バトル勝利演出」または「バトル敗北演出」の報知演出を行う場合につき説明する。
前記対戦ブロック1〜3における対戦演出において、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットして敵キャラの体力ポイント(第2ポイント記憶部76で更新される体力ポイント)が0ポイントになった場合は、統括制御CPU65aは、勝負ありコマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力し、該勝負ありコマンドに基づいて表示制御CPU70aは、自キャラが敵キャラに勝利するバトル勝利演出を図柄表示装置17に表示するように制御する。これにより、大当り遊技の終了後が確変状態となることが報知される。また逆に、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットして自キャラの体力ポイント(第1ポイント記憶部75で更新される体力ポイント)が0ポイントになった場合は、統括制御CPU65aは、勝負ありコマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力し、該勝負ありコマンドに基づいて表示制御CPU70aは、自キャラが敵キャラに敗北するバトル敗北演出を図柄表示装置17に表示するように制御する。これにより、大当り遊技の終了後が確変状態か非確変状態かが演出上では判断できない潜伏モード(潜伏状態)へ移行することを報知する。
(怒りポイントの作用について)
本実施例では、攻撃がヒットしたキャラクタ(自キャラまたは敵キャラ)の体力ポイントが減少するポイント記憶部75,76で更新される体力ポイントの数値によって、前述した報知演出を行い得るよう構成されると共に、自キャラに攻撃がヒットした際に怒りポイントが増加するように更新される第3ポイント記憶部77を設け、該第3ポイント記憶部77で更新される怒りポイントの数値によっても、前記報知演出を行い得るようになっているので、当該怒りポイントに関連する作用について具体的に説明する。
前記対戦演出において、操作用バトル演出パターンとして敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする演出パターンが決定された場合および非操作バトル演出パターンとして敵キャラの攻撃が自キャラにヒットする演出パターンが決定された場合は、前記統括制御CPU65aは、前記第3ポイント記憶部77の怒りポイントを、操作された操作ボタン36,37a,37bの種類または抽選により決定された非操作用バトル演出パターンの種類に対応するポイント(加算値)だけ加算して更新する。すなわち、弱操作ボタン36を操作した場合や非操作用バトル演出パターン弱NBT1が決定された場合には、第3ポイント記憶部77の怒りポイントに2ポイントが加算され、中操作ボタン37aを操作した場合や非操作用バトル演出パターン中NBT1が決定された場合には、第3ポイント記憶部77の怒りポイントに3ポイントが加算され、強操作ボタン37bを操作した場合や非操作用バトル演出パターン強NBT1が決定された場合には、第3ポイント記憶部77の怒りポイントに6ポイントが加算される。また、敵キャラの強攻撃を自キャラがガードする演出パターンが決定された場合においても、統括制御CPU65aは第3ポイント記憶部77の怒りポイントに1ポイントを加算して更新する。
前記第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントが加算される毎に、前記怒りメータ80の点灯領域が増加するように表示される。そして、第3ポイント記憶部77に記憶されている怒りポイントが30ポイント(MAX)に達すると、統括制御CPU65aは怒り演出コマンドを出力するか否かの抽選を行い、当選した場合には怒り演出コマンドを表示制御基板70に出力する。すなわち、統括制御CPU65aから怒り演出コマンドが出力されると、前記ステップC17,ステップC26またはステップC32が肯定されてステップC20に移行する。このステップC20では、怒り演出コマンドが入力された表示制御基板70が、奥義用演出パターンに基づく演出を図柄表示装置17で表示するように制御する。この奥義用演出パターンは、勝負あり用演出パターンであるので、統括制御CPU65aは、前記第2ポイント記憶部76の体力ポイントを強制的に0ポイントにすると共に、該奥義用演出パターンに基づく演出の奥義が敵キャラにヒットした際に第2体力メータ79の全ての点灯領域が消灯するように表示する。更に、統括制御CPU65aは、勝負ありコマンドを表示制御基板70(表示制御CPU70a)に出力し、該勝負ありコマンドに基づいて表示制御CPU70aが自キャラが敵キャラに勝利するバトル勝利演出を図柄表示装置17に表示するように制御する。これにより、大当り遊技の終了後が確変状態となることが報知される。
ここで、本実施例では、前記シナリオとしてシナリオC2,C3,C4が決定されている場合に、12回目のラウンド遊技が開始されるまでの間の対戦演出において自キャラが敗北していない場合は、強制敗北用の抽選テーブルを用いて自キャラの体力ポイントを0ポイントとする演出を行う。すなわち、この強制敗北用のテーブルには、自キャラが敗北する敗北演出パターンのみが設定されており、敗北演出パターンが決定されることで、統括制御CPU65aから勝負ありコマンドが表示制御CPU70aに出力され、該コマンドに基づいて表示制御CPU70aが自キャラが敵キャラに敗北するバトル敗北演出を図柄表示装置17に表示させる。
また、15回目のラウンド遊技が開始された後(ステップC40で肯定)に、シナリオC1が決定されているのにも関らず自キャラが敗北しているか否かを判定し(ステップC41)、肯定であればステップC42に移行し、前記統括制御CPU65aは復活演出用コマンドを表示制御CPU70aに出力する。これにより、該コマンドに基づいて表示制御CPU70aは自キャラが復活する演出を図柄表示装置17に実行させるように制御する。そして、ステップC43に移行して図柄表示装置17でエンディング演出が実行される。
〔実施例の作用〕
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
本実施例では、大当り遊技中の対戦演出において、遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合と、操作(押下)しなかった場合とによって、図柄表示装置17で実行される演出が異なるよう構成したので、演出の多様化が可能となり、遊技の興趣を向上し得る。また、対戦演出において、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットした際に、自キャラの体力ポイントを表示する第1体力メータ78の点灯領域が減少する演出とは別に、怒りメータ80では点灯領域が増加するように変化する演出を行うようになっている。すなわち、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットした際には、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知する確変報知演出が実行されるか否かに係わる第1体力メータ78の表示が0ポイントに近づくように変化するのに対して怒りメータ80の表示は30ポイント(MAX)に近づくように変化するので、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットした場合であっても、遊技者は確変報知演出が実行されることを期待して遊技を楽しむことができる。
前記対戦演出において、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットすることで怒りメータ80の表示が30ポイント(MAX)に達した後に、敵キャラの体力ポイントを0ポイントにする(確変報知演出が実行される条件を成立させる)ことができる奥義演出を実行可能に構成したので、怒りメータ80の表示が30ポイント(MAX)に達した状態で、奥義演出が実行されるか否かに関する関心を高めることができ、遊技者の演出に対する興味を高め得る。また、本実施例では、確変報知演出が実行される条件として、怒りメータ80の表示が30ポイント(MAX)になることとは別に、遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作した際に決定された操作用バトル演出パターンに基づく攻撃が敵キャラにヒットした際に体力ポイントが減少する第2体力メータ79の表示が0ポイントになることが設定してあるので、操作ボタン36,37a,37bを操作するという遊技への参加意欲を高めることができる。
また、対戦演出において、遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合と、操作(押下)しなかった場合とによって、統括制御CPU65aがバトル演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルを異なるように設定すると共に、各抽選テーブルにおける複数種類のバトル演出パターンの選択割合(判定値の振り分け)を異なるようにしたので、演出が単調となることなく興趣を高めることができる。更に、操作ボタン36,37a,37b毎にバトル演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルを対応して設けたので、決定可能なバトル演出パターンを増やすことができ、演出の多様化を図って遊技の興趣を向上し得る。更にまた、本実施例では、遊技者が操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した場合に統括制御CPU65aが決定可能な操作用バトル演出パターンとして、自キャラの攻撃が敵キャラにヒットする操作用バトル演出パターンのみでなく、自キャラが攻撃する演出を行った際に、敵キャラのカウンターが自キャラにヒットする第4操作用バトル演出パターンBT4を備えているので、自キャラと敵キャラとの攻防を最後まで注目させることができると共に演出が単調となるのを防ぐことができる。
本実施例では、自キャラの体力ポイントを更新可能に記憶(管理)する第1ポイント記憶部75および敵キャラの体力ポイントを更新可能に記憶(管理)する第2ポイント記憶部76とを備え、両ポイント記憶部75,76に記憶されている体力ポイントの相互関係を特定したポイントパターンLP1〜LP49に応じて、体力ポイントを変化させることに関係する複数種類の演出パターンの選択割合(判定値の振り分け)を異なるようにしてある。すなわち、ポイント記憶部75,76の体力ポイントの変化に応じて表示が変化する体力メータ78,79の変化態様も多様化し、遊技の興趣を向上し得る。更に、操作ボタン36,37a,37b毎に、ポイントパターンLP1〜LP49によって決定可能な演出パターンの選択割合が異なるので、ポイントパターンLP1〜LP49および遊技者が操作する操作ボタン36,37a,37bの種類の組み合わせよって体力メータ78,79の変化態様が更に多様化し、遊技の興趣をより向上することができる。
本実施例では、バトル演出の結果および該結果が導出されるまでの概略の展開を設定したシナリオを抽選で決定し、該シナリオに基づいてバトル演出(対戦演出)を進行させるよう構成したので、対戦演出の途中の意図しない時点でバトル勝利演出やバトル敗北演出等の報知演出が実行されてしまうのを防ぐことができる。すなわち、対戦ブロック1〜3のどこかで自キャラが勝利可能なシナリオ(第1シナリオC1)の場合は、対戦演出において各演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルとして勝利抽選テーブルまたは成功抽選テーブルを用い、対戦ブロック1〜3で自キャラが敗北するシナリオ(第2〜第4シナリオC1〜C4)の場合は、各演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルは敗北抽選テーブルまたは失敗抽選テーブルを用いるよう構成してあるので、対戦演出の途中の意図しない時点でシナリオに設定された結果が表示されてしまうのを防止することができる。
また本実施例では、バトル勝利演出を実行可能なシナリオの場合は、第2ポイント記憶部76を規定値である0ポイントにするように演出パターンが決定されるのに対し、バトル敗北演出を実行可能なシナリオの場合は、第1ポイント記憶部75を規定値である0ポイントにするように演出パターンが決定されるようになっているので、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知するバトル勝利演出(確変報知演出)または大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かが演出では報知されないバトル敗北演出の何れかを実行することができる。すなわち、報知演出が実行されることなく大当り遊技が終了してしまうのを防ぐことができる。
本実施例では、自キャラの体力ポイントを変更可能に記憶(管理)する第1ポイント記憶部75の体力ポイントが0ポイント(特定値)となった場合に、バトル敗北演出(報知演出)が実行可能に構成されると共に、敵キャラの体力ポイントを変更可能に記憶(管理)する第2ポイント記憶部76の体力ポイントが0ポイント(特定値)となった場合および怒りポイントを変更可能に記憶(管理)する第3ポイント記憶部77の怒りポイントが30ポイント(特定値)となった場合に、バトル勝利演出(報知演出)が実行可能に構成されている。すなわち、ポイント記憶部75,76,77毎に実行可能な報知演出の種類が決まっているので、どのポイント記憶部75,76,77のポイントが特定値になるか、すなわちどのメータ78,79,80の表示状態が特定値に対応する表示状態になるのかについての関心を惹き付けることができ、遊技の興趣を向上し得る。
本実施例では、遊技者が選択可能な複数の操作ボタン36,37a,37b毎に、該操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した際に決定された攻撃が成功したときに相手側のキャラの体力ポイントを減算する減算値を異なるよう設定したので、遊技者が選択する操作ボタン36,37a,37bの種類によって前記ポイント記憶部75,76の体力ポイントの変化態様、すなわち体力メータ78,79の表示が変化する態様が変わるようになっている。すなわち、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知するバトル勝利演出(確変報知演出)を実行するか否かに係わる体力ポイント(演出値)の変化態様を遊技者が選択し得るので、遊技に参加する意欲を高めることができると共に、遊技の興趣を向上し得る。また、操作ボタン36,37a,37bの種類毎に、操作用バトル演出パターンBT1〜BT7を抽選する抽選テーブルT2,T3,T4,T5,T6,T7が異なっているので、図柄表示装置17で実行可能な演出の種類を増やすことができ、演出の多様化を図り得る。更に、各操作用バトル演出パターンBT1〜BT7が抽選により決定される際の割合も各抽選テーブルT2,T3,T4,T5,T6,T7で異なるように設定されているので、遊技者が操作したボタンの種類によって出易い演出や出難い演出があり、ボタン選択に対する関心を高めることができ、遊技の興趣を向上し得る。また、操作ボタン36,37a,37bの種類毎に、攻撃が成功したときに相手側のキャラの体力ポイントを減算する減算値が異なると共に、各操作ボタン36,37a,37b毎で使用する各抽選テーブルT2,T3,T4,T5,T6,T7での各操作用バトル演出パターンBT1〜BT7の抽選割合が異なるので、操作ボタン36,37a,37bと体力ポイントの減り方が多様化して、より興趣に富む演出を楽しむことができる。例えば、体力ポイントの減算値が大きい強操作ボタン37bを操作(押下)した場合では、敵キャラの体力ポイントが減るバトル勝利演出が選択されずにバトル敗北演出が選択されてしまうと自キャラの体力ポイントが大きく減るリスクがある反面、バトル勝利演出が選択されれば敵キャラの体力ポイントが大きく減ることで、遊技者の興趣を向上することができる。これに対し、体力ポイントの減算値が小さい弱操作ボタン36を操作(押下)した場合は、バトル勝利演出およびバトル敗北演出の何れが選択されても敵キャラや自キャラの体力ポイントは少ししか減らないので、バトル演出を長く楽しむことができる。また、体力ポイントの減算値が強操作ボタン37bと弱操作ボタン36との間に設定された中操作ボタン37aを操作(押下)した場合は、バトル演出を比較的長く楽しむことができると共に、バトル勝利演出が選択された際の敵キャラの体力ポイントの減少は弱操作ボタン36の場合より大きいので、バトル勝利演出が実行された際の遊技者の興趣を高めることができる。このように、操作ボタン36,37a,37bの種類によって演出が多様化するので、遊技者のボタン選択に対する関心より高めることができる。
また、前記操作ボタン36,37a,37b毎に設定された体力ポイントの減算値は、前記ポイント記憶部75,76に設定される初期値(200ポイント)を特定値(0ポイント)とするまでには複数回選択する必要がある値に設定している。従って、複数の対戦演出において遊技者が選択する操作ボタン36,37a,37bの組み合わせによって、ポイント記憶部75,76の体力ポイントが0ポイントになるタイミングが変わり得るので、どのタイミングで報知演出が行われるかについての関心を高め、興趣を向上し得る。また、各対戦ブロックにおいて複数回の対戦演出を実行可能に構成されているので、対戦演出毎に操作する操作ボタン36,37a,37bの種類を変更することができ、色々な演出を楽しむことが可能となる。
本実施例では、対戦演出に際して操作ボタン36,37a,37bを操作(押下)した際に抽選により決定されたバトル演出パターン(BT1)の種類によっては、該バトル演出パターンで特定される演出中に、更に操作ボタン36の操作が可能な期間を設け、該期間に操作ボタン36を操作(押下)した際には別の演出(追撃演出)を実行可能に構成した。すなわち、1回の対戦演出おいて操作ボタン36,37a,37bを複数回操作することで、異なる演出が実行される可能性があるので、演出が単調となるを防ぐことができると共に、遊技者の操作ボタン36,37a,37bを操作する意欲を高めることができ、遊技の興趣を向上し得る。更に、1回目の操作ボタン36,37a,37bの操作によって実行されたバトル演出パターン(BT1)によって敵キャラの体力ポイントを減少させることができると共に、2回目の操作ボタン36の操作によって実行された追撃演出によっても敵キャラの体力ポイントを減少させ得るようにしたので、遊技者の操作36,37a,37bを操作する意欲を更に高めることができる。
また、1回目の操作ボタン36,37a,37bの操作に際して操作用バトル演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルと、2回目の操作ボタン36の操作に際して追撃演出パターンを抽選する際に用いる抽選テーブルとを異なるように設定すると共に、各抽選テーブルにおける複数種類の演出パターンの選択割合(判定値の振り分け)を異なるようにしたので、演出が単調となることなく興趣をより高めることができる。更に、各抽選テーブルには、体力ポイントを減少させない(変化させない)演出パターン(敵キャラがガードする演出パターン)も設定されているので、演出が単調となるのをより防ぐことができる。更にまた、バトル勝利演出を実行しない場合は、第2ポイント記憶部76の体力ポイント(演出値)が、10ポイント(閾値)よりバトル勝利演出が実行可能となる条件である0ポイント(特定値)に近づかないよう構成したので、意図しない条件でバトル勝利演出が実行可能となってしまうのを防ぐことができる。すなわち、バトル勝利演出が実行されたにも関らず、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない状況が発生するを未然に防ぐことができる。
〔変更例〕
本願は前述した実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例において抽選により決定されるシナリオや各種演出パターンの数は、実施例に示した数に限定されるものでなく、任意の数を設定することができる。
(2) 実施例では、操作する操作ボタンの種類によって体力ポイント(演出値)の減算値を変えるよう構成したが、1つの操作ボタンを長押したり短押しを複数回行ったりする等、操作ボタンの押し方の違いによって体力ポイント(演出値)の減算値を変えるようにすることができる。すなわち、操作手段の操作態様とは、操作手段の種類の違いや操作手段の操作の仕方等、区別ができる態様を含むものである。また、操作手段は、ボタン形式に限られるものではなく、公知の各種形態を採用し得る。
(3) 実施例では、敵キャラの攻撃が自キャラにヒットした際に第3ポイント記憶部の怒りポイントに加算する加算値は、操作ボタンの種類によって予め設定したが、複数種類の加算値が設定された怒りポイントテーブルを用い、乱数と判定値とによって加算値を抽選により決定する構成を採用し得る。
(4) 各操作ボタン毎に設定される体力ポイントの減算値や怒りメータの加算値は、実施例の数値に限定されるものではない。また、操作ボタンの数(操作手段の操作態様の区別可能な数)は実施例の3つに限定されるもでなく、2つあるいは4つ以上であってもよく、夫々の操作態様毎に減算値や加算値が設定されていればよい。
(5) 実施例では、操作ボタン毎に1つの減算値および加算値を設定したが、操作ボタン毎に複数の減算値および加算値を設定し、複数の減算値および加算値から抽選による1つの減算値および加算値を決定するよう構成してもよい。この場合に、各操作ボタン毎に設定され複数の減算値および加算値が重複しないことが望ましい。例えば、弱操作ボタン(弱攻撃)には減算値として10〜20ポイントまでの間の複数の整数値を設定し、中操作ボタン(中攻撃)には減算値として30〜40ポイントまで間の複数の整数値を設定し、強操作ボタン(強攻撃)には減算値として70〜80ポイントまでの間の複数の整数値を設定するようにしてもよい。
(6) 実施例では、弱操作ボタンおよび中操作ボタンを操作(押下)した場合において、連斬演出や追撃演出等の特殊演出を抽選により選択可能となるよう構成されているが、強操作ボタンを操作(押下)した場合においても、連斬演出や追撃演出あるいは強操作ボタンに特有のその他の特殊攻撃を繰り出す特殊演出を抽選により選択可能に構成することができる。
(7) 実施例では、シナリオで特定された結果(例えば、第2ポイント記憶部の体力ポイントが0ポイント)となるように、対戦演出においてバトル演出パターンが決定されるように構成したが、バトル演出の結果がシナリオで特定された結果と一致しないようになっていてもよい。例えば、シナリオではバトル演出の結果として第2ポイント記憶部の体力ポイントが0ポイントとなることが特定されている場合に、対戦演出において遊技者が操作する操作ボタンの種類の組み合わによって第2ポイント記憶部の体力ポイントが10ポイントでバトル演出が終了するものであってもよい。すなわち、各ポイント記憶部の最終の体力ポイントは、遊技者が操作する操作ボタンの種類の組み合わせに依存するものであってもよい。
(8) ポイントパターンの数は、実施例の49種類に限定されるものではなく、また各ポイントパターンにおける第1ポイント記憶部の体力ポイントと第2ポイント記憶部の体力ポイントとの相互関係についても実施例のものに限定されない。
(9) 実施例では、各抽選テーブルで共通のポイントパターンを設定したが、抽選する演出パターンの種類によって第1ポイント記憶部の体力ポイントと第2ポイント記憶部の体力ポイントとの相互関係が異なるポイントパターンを設定するようにしてもよい。
(10) 実施例では、各種演出パターンの抽選に用いる抽選テーブルとして、バトル勝利演出が可能(自キャラが勝利可能)な場合に用いる勝利抽選テーブルや成功抽選テーブルおよびバトル敗北演出を行なう場合(自キャラが敗北する場合)に用いる敗北抽選テーブルや失敗抽選テーブルを挙げたが、その他、バトル勝利演出およびバトル敗北演出の何れの演出も行わない自キャラと敵キャラとが引き分ける結果となる場合に用いる引き分け用抽選テーブルや、自キャラが勝利する場合に用いる完勝用抽選テーブル等、各種の条件に応じて使い分けることができる複数種類の抽選テーブルを設定することができる。
(11) 実施例では、体力メータや怒りメータとして、対応するポイントの変化に応じて点灯領域が変化するよう構成したが、体力ポイントや怒りポイントの変化に応じて発光色が変化したり形状が変化(例えば、×→△→○と画像が変化)する等、遊技者が変化したことを認識可能な態様であればよい。
(12) 実施例では、対戦用操作有効期間中において操作ボタンの操作時(操作判定手段の肯定判定時)に用いられる抽選テーブルに設定されるバトル演出パターンとして、自キャラが攻撃して成功するパターン(攻撃が敵キャラにヒットして体力ポイントを減算可能なパターン)と失敗するパターン(攻撃が敵キャラにヒットすることなく体力ポイントを減算できないパターン)とを設定すると共に、対戦用操作有効期間中において操作ボタンの非操作時(操作判定手段の否定判定時)に用いられる抽選テーブルに設定されるバトル演出パターンとして、敵キャラが攻撃して成功するパターン(攻撃が自キャラにヒットして体力ポイントを減算可能なパターン)と失敗するパターン(攻撃が自キャラにヒットすることなく体力ポイントを減算できないパターン)とを設定したが、各抽選テーブルに設定されるバトル演出パターンとしてはこれに限られるものではない。例えば、操作ボタンの操作時および非操作時に用いられる各抽選テーブルにおいて、自キャラが攻撃して成功するバトル演出パターン(第2通常演出)および失敗するバトル演出パターンおよび敵キャラが攻撃して成功するバトル演出パターン(第1通常演出)および失敗するバトル演出パターンを夫々設定すると共に、操作時に用いられる抽選テーブルでは、敵キャラが攻撃して成功するバトル演出パターン(第1通常演出)より自キャラが攻撃して成功するバトル演出パターン(第2通常演出)の方が選択される割合が多くなるように判定値を振り分けるのに対し、非操作時に用いられる抽選テーブルでは、自キャラが攻撃して成功するバトル演出パターン(第2通常演出)より敵キャラが攻撃して成功するバトル演出パターン(第1通常演出)の方が選択される割合が多くなるように判定値を振り分ける構成を採用し得る。
(13) 実施例では、バトル演出の結果として図柄表示装置に表示されるバトル勝利演出によって、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知するよう構成したが、バトル勝利演出によって報知するものとしては、確変状態に限らず大当り遊技が出球の多い遊技であることや変短状態が付与されること等、その他遊技者にとって有利な事項を報知するものとして用いることができる。
(14) 実施例では、バトル演出を大当り遊技中に行うようにしたが、始動入賞口へのパチンコ球の入賞を契機として図柄表示装置で実行される図柄変動演出としてバトル演出を行うようにしてもよい。そして、図柄変動演出としてバトル演出を行う場合では、バトル勝利演出によってリーチやスーパーリーチ等に発展することを報知することができる。
(15) 実施例では、第2ポイント記憶部に対応する第2体力メータの表示が特定の表示状態となった場合および第3ポイント記憶部に対応する怒りメータの表示が特定の表示状態となった場合に、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを報知するよう構成したが、第2体力メータおよび怒りメータの表示が特定の表示状態となったときに異なる遊技状態となることを報知する構成を採用し得る。例えば、第2体力メータの表示が特定の表示状態となった場合には、大当り遊技の終了後の遊技状態が確変・変短状態となることを報知する演出が図柄表示装置で実行され、怒りメータの表示が特定の表示状態となった場合には、大当り遊技の終了後の遊技状態が確変・非変短状態となることを報知する演出が図柄表示装置で実行されるようにすることができる。
(16) 実施例では、図柄表示装置で実行される演出として自キャラと敵キャラとが対戦するバトル演出の形態の場合で説明したが、操作手段の操作、非操作によって形態の異なる演出が実行されるものであれば、例えばシューティング演出やその他の演出形態であってもよい。
(17) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段(第1始動入賞口)と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段(第2始動入賞口)とを別々に設け、各始動入賞手段毎に検出手段(始動入賞検出センサ)を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2始動入賞手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2始動入賞手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(18) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に、別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部また一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。すなわち、統括制御CPUを、当り遊技実行手段として機能させることができるものである。
(19) 実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段が備える機能の全部または一部を統括制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御基板(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御手段および表示制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(20) 実施例では、第1特典遊技状態が付与されている状態を確変状態としたが、これに限られるものではなく、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態を組み合わせた状態を確変状態とすることもできる。この場合に、第1特典遊技状態および第2特典遊技状態の何れも付与されていない状態を非確変状態とすることができる。
(21) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
(22) 実施例では、操作ボタンを押下したときの押下信号を統括制御基板の統括制御CPUに出力するよう構成したが、統括制御基板(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を表示制御基板(表示制御CPU)に備えるように構成した場合は、操作ボタンからの押下信号を表示制御CPUに出力する構成を採用し得る。
(23) 実施例では、大当り判定の結果が否定の場合に小当り判定を行うよう構成したが、先に小当り判定を行い、該小当り判定の結果が否定の場合に大当り判定を行う構成であってもよい。または、始動入賞口にパチンコ球が入賞した際に取得した1つの乱数によって、大当りと小当りとを一度に判定する構成を採用し得る。すなわち、大当りおよび小当りに振分けられた判定値と取得した乱数とを比較することで、大当りまたは小当りに当選しているか否かを判定するようにすればよい。また、この場合に判定値を大当り遊技の種類に対応する大当り図柄および小当り遊技の種類に対応する小当り図柄に振分けておくことで、大当りまたは小当りの当否判定と併せて、当選した場合の当り遊技(大当り遊技および小当り遊技)の種類も併せて決定されるようにしてもよい。
(24) 実施例では、大当り遊技において敵キャラを遊技者がボタン操作によって決定(選択)するよう構成したが、統括制御CPUが乱数抽選によって敵キャラを決定するようにしてもよい。この場合に、大当り遊技の種類毎に敵キャラの選択割合が異なる敵キャラ抽選テーブルを用意しておき、統括制御CPUが敵キャラ抽選タイミングにおいて取得した敵キャラ抽選用乱数と敵キャラ抽選テーブルに設定された判定値とを比較して敵キャラを決定するようにしてもよい。また、遊技者に与える利益の大きさが異なる大当り遊技の種類に応じて選択され易い敵キャラと選択され難い敵キャラとが生ずるように、各敵キャラ抽選テーブルでの判定値の振分け割合を設定することができる。例えば、確変大当りの場合に選択され易い敵キャラは、非確変大当りの場合に選択され難いように、各敵キャラ抽選テーブルでの判定値の振分け割合を設定する。
また、大当り遊技の種類毎に使用される敵キャラ抽選テーブルに設定される敵キャラの種類を異なるようにしてもよい。
(25) 実施例では、操作ボタンの種類(演出の種類)によって怒りポイントの加算値が異なるようにしたが、自キャラや敵キャラの種類によっても怒りポイントの加算値が異なるようにしてもよい。すなわち、自キャラや敵キャラの種類毎に図13に示す怒りポイントテーブルを設定すると共に、各テーブルにおいて攻撃の種類毎に設定される怒りポイントの加算値を異なる(全部が異なる場合と一部のみが異なる場合の何れでもよい)ようにすることで対応できる。このように設定することで、キャラクタ(自キャラおよび敵キャラ)の種類によってバトル演出での勝ち方や負け方に特色がでるので、演出の幅が広がって興趣を向上できる。更には、大当り遊技の種類毎に怒りポイントの加算値が異なる怒りポイントテーブルを自キャラや敵キャラの種類毎に設定してもよい。
(26) 実施例では、確変大当りと非確変大当りとが設定された遊技機の場合で説明したが、全ての大当りが確変大当りで、確変状態の継続回数に上限が設定された、所謂ST機であってもよい。
実施例および変更例に記載された遊技機からは、下記の付記に記載した構成に係る遊技機を特定可能である。
〔付記〕
請求項4に記載の遊技機において、
前記操作演出の演出内容は、キャラクタ同士が対戦し、特定のキャラクタの勝敗を決定するバトル演出であって、
前記操作演出パターンに応じて特定のキャラクタが別のキャラクタに対して攻撃して該攻撃が成功する成功演出と、該攻撃が失敗する失敗演出と、特定のキャラクタが別のキャラクタに対して攻撃したときに別のキャラクタから反撃される反撃演出とが設定され、
前記操作演出パターン決定手段が成功演出の操作演出パターンを決定した場合に、前記可変表示制御手段は、前記操作手段の操作態様に応じた段階数で可変表示手段の表示状態を変化させる。
付記の遊技機によれば、遊技者が選択した操作態様によってバトル演出で成功演出が実行された場合には、遊技状態を報知する報知演出を実行するか否かに係わる期待度を表示する可変表示手段の表示状態が変化するので、操作手段の操作態様を選択する際の関心をより高めることができる。