JP6029674B2 - 第viii因子のバイオアベイラビリティを改善するための、硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼの組み合わせ使用 - Google Patents

第viii因子のバイオアベイラビリティを改善するための、硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼの組み合わせ使用 Download PDF

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Description

本発明は、出血性障害の治療及び予防的処置における非静脈内投与のための、少なくとも1つの第VIII因子、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼを含む医薬製剤に関する。本発明はさらに、出血性障害の処置及び予防のための、第VIII因子、硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼの組み合わせ使用、並びに硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼの共投与(co−administration)により第VIII因子の非静脈内投与後のバイオアベイラビリティを増大させるための方法に関する。
発明の背景
第VIII因子(FVIII)
FVIIIは、哺乳動物の肝臓において産生される、分子量約280kDaの血漿糖タンパク質である。これは、血液凝固に至る凝固反応カスケードの重要な構成要素である。このカスケード内には、第IXa因子(FIXa)が、活性化第VIII因子(FVIIIa)と連動して、第X因子(FX)を活性化形態FXaへと変換する段階がある。FVIIIaはこの段階において補因子として作用し、カルシウムイオン及びリン脂質と共に、FIXaの活性を最大化するために必要とされる。最も一般的な血友病性障害は、機能的FVIIIの欠損により引き起こされ、血友病Aと呼ばれる。
血友病Aの処置における重要な進歩は、ヒトFVIIIの完全2,351アミノ酸配列をコードするcDNAクローンの単離(特許文献1)並びにヒトFVIII遺伝子DNA配列及びその産生のための組み換え方法の提供であった。
クローン化されたcDNAから決定されたヒトFVIIIの推定一次アミノ酸配列の分析は、それがより大きな前駆体ポリペプチドからプロセシングされたヘテロダイマーであるということを示す。このヘテロダイマーは、約200kDaのN−末端重鎖と金属イオン依存性会合している約80kDaのC−末端軽鎖からなる(Kaufmanによる概説、非特許文献1を参照のこと)。このヘテロダイマーの生理的活性化は、トロンビンによるタンパク質鎖のタンパク質分解切断により起こる。トロンビンは重鎖を切断して90kDaのタンパク質にし、次いで54kDa及び44kDaのフラグメントにする。トロンビンはまた、80kDa軽鎖を切断して72kDaのタンパク質にする。活性FVIIIを構成するのは、カルシウムイオンにより一緒に結合される、後者のタンパク質、及び2つの重鎖フラグメント(上記の54kDa及び44kDa)である。不活化は、44kDa A2重鎖フラグメントが分子から解離した場合、又は72kDa及び54kDaのドメインがトロンビン、活性化タンパク質C若しくはFXaによりさらに切断された場合に起こる。血漿中では、FVIIIは50倍モル過剰のフォン・ビルブランド因子タンパク質(「VWF」)との会合により安定化され、これが上記のようなFVIIIのタンパク質分解的破壊を阻害するようである。
FVIIIのアミノ酸配列は、3つの構造ドメイン:330アミノ酸の三つ組のAドメイン、980アミノ酸の単一のBドメイン、及び150アミノ酸の二つ組のCドメインに体系付けられる。Bドメインは他のタンパク質に対する相同性を有しておらず、そしてこのタンパク質の25の可能性のあるアスパラギン(N)−連結グリコシル化部位のうちの18を提供する。Bドメインは凝固において機能を有していないようであり、なお凝固促進(procoagulatory)活性を有するB−ドメイン欠失FVIII分子を用いて除去され得る。
フォン・ビルブランド因子(VWF)
VWFは哺乳動物の血漿中に存在する多量体接着性糖タンパク質であり、これは多数の生理的機能を有する。一次止血の間、VWFは、血小板表面上の特異的受容体と、コラーゲンのような細胞外マトリックスの成分との間のメディエータとして作用する。さらに、VWFは担体として役立ち、プロコアグラントFVIIIに対してタンパク質を安定化させる。VWFは内皮細胞及び巨核球において2813アミノ酸の前駆体分子として合成される。前駆体ポリペプチド、プレ−プロ−VWFは、22残基のシグナルペプチド、741残基のプロ−ペプチド及び成熟血漿VWFにおいて見られる2050残基のポリペプチドからなる(非特許文献2)。血漿中への分泌の際に、VWFは異なる分子サイズを有する様々な種の形態で循環する。これらのVWF分子は、2050アミノ酸残基の成熟サブユニットのオリゴマー及び多量体からなる。VWFは通常は血漿中で1つのダイマーから50〜100のダイマーからなるマルチマーまでとして見出され得る(非特許文献3)。ヒトの循環中のヒトVWFのインビボ半減期は約12時間である。
ヒトにおける最も頻繁な遺伝性出血性障害はフォン・ビルブランド病(VWD)である。出血症状の重症度に依存して、VWDは、一般にはヒト血漿由来のVWFを含有する濃縮物を用いた補充療法により処置され得るが、組み換えVWFもまた開発中である。VWFはヒト血漿から、例えば特許文献2に記載されるように製造され得る。特許文献3において、組み換えVWFを単離する方法が記載される。
VWFはインビボでFVIIIを安定化することが公知であり、従ってFVIIIの血漿レベルを調節する重大な役割を果たし、そして結果として一次及び二次止血を制御するための中枢因子である。VWD患者におけるVWF含有医薬製剤の静脈内投与後に、24時間で1mlあたり1〜3単位の内因性FVIII:Cの増加が観察され得るということも知られており、FVIIIに対するVWFのインビボ安定化効果を実証した。
患者は一般的に、活性成分の特異的作用様式から恩恵を受けるが、現在、全ての市販の第VIII因子製剤は静脈内投与により投与され、これは注射部位での感染の危険性を含み、そして一般的に、特に凝固系に異常を有する小児の処置において患者が避けたいと思う手順である。
今日まで、血友病A及びVWDの標準的な処置は、FVIII及びVWF濃縮物製剤の頻繁な静脈内注入を含む。
これらの補充療法は一般的に有効であるが、しかし例えば予防的処置を受けている重症の血友病A患者において、第VIII因子は、約12時間という第VIII因子の短い血漿半減期のために週におよそ3回静脈内(i.v.)投与されなければならない。0,01U/mlのFVIIIレベルの上昇に相当する正常ヒト血漿の1%を超えるFVIIIレベルを既に達成することにより、重症の血友病Aは中程度の血友病Aになる。予防的治療において、投薬計画は、FVIII活性のトラフレベルが非血友病FVIII活性の2〜3%より低いレベルに低下しないように計画される。
静脈内投与による第VIII因子の投与は煩雑であり、痛みを伴い、かつ特に患者自身により、又は血友病Aと診断された小児の親により大部分は在宅治療で行われる場合に特に感染の危険性を伴う。さらに、頻繁な静脈内注射は必然的に瘢痕形成を生じ、将来の注射を妨害する。重症血友病における予防的処置が幼いときに、しばしば2歳未満の小児で開始される場合、このような幼い患者の静脈中にFVIIIを週あたり3回注射することはなおより困難である。限定された期間の間、ポートシステムの移植が代替を提供し得る。しかし、これらの場合、繰り返される感染が起こり得、そしてポートは身体運動の間に不都合を引き起こし得る。
従って、第VIII因子を静脈内注入する必要性を取り除く重大な医学的必要性が存在する。
皮下投与は第VIII因子について、例えば特許文献4及び特許文献5において提案されてきた。しかし、許容しうるバイオアベイラビリティを達成するために非常に高い用量の第VIII因子が投与されなければならなかった。
非静脈内投与の際のバイオアベイラビリティを改善するための別のアプローチは、アルブミン融合第VIII因子を使用することであった(特許文献6)。
特許文献7及び特許文献7は、共投与される薬剤、薬物又はタンパク質の薬物動態プロフィール及び薬力学プロフィールを改善するための、膨大な数の薬剤、薬物及びタンパク質の分散及び送達を促進、増強又は増大させるための拡散(spreading)又は分散剤としてのヒアルロニダーゼの使用を教示する。
米国特許第4,757,006号 EP 0503991 EP 0784632 WO 95/01804 A1 WO 95/026750 WO 2011/020866 A2 WO 2010/077297 A1
Kaufman、Transfusion Med.Revs.6:235(1992) Fischer et al.、FEBS Lett.351:345−348、1994 Ruggeri et al.Thromb.Haemost.82:576−584、1999
非静脈内投与の際の第VIII因子のバイオアベイラビリティを改善することは非常に望ましい。本出願の発明者らは、驚くべきことに、第VIII因子のバイオアベイラビリティが、硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼと組み合わせて投与された場合に実質的に増加するということを見出した。
発明の要旨
第一の局面において、従って本発明は、少なくとも1つの第VIII因子、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン、及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼを含む医薬製剤に関する。
本発明の第一の局面の好ましい実施態様において、医薬製剤は、第VIII因子、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン(例えばヘパリン)、及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼを含む。より好ましくは、医薬製剤は、ヒト第VIII因子、未分画ヘパリン及びヒトヒアルロニダーゼを含む。第VIII因子はVWFと複合体化されていてもされていなくてもよい。
第二の局面において、本発明は、出血性障害の処置又は予防における使用のための第VIII因子に関し、ここで該処置又は予防は、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼの投与を含む。第二の局面の変形において、本発明は、出血性障害の処置又は予防における使用のための、第VIII因子、硫酸化グリコサミノグリカン、及びヒアルロニダーゼに関する。
本発明の第二の局面の好ましい実施態様は、出血性障害の処置又は予防における使用のための第VIII因子であって、ここで該処置又は予防は、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼの投与を含む。より好ましくは、処置又は予防は、第VIII因子、ヘパリン(例えば未分画ヘパリン)及びヒトヒアルロニダーゼの投与を含む。第VIII因子はVWFと複合体化していても複合体化していなくてもよい。
出血性障害が血友病Aであることはさらに好ましく、そして治療又は予防が薬剤の非静脈内投与、最も好ましくは皮下、筋内又は皮内注射によるものであることがさらに好ましい。
本発明の第三の局面は、1つ又はそれ以上の第VIII因子のバイオアベイラビリティを改善するための、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼの組み合わせ使用である。第三の局面の好ましい実施態様は、変更すべきところは変更して第一及び第二の局面の実施態様に対応する。
本発明の第四の局面は、それを必要とする被験体に、治療有効量の、少なくとも1つの第VIII因子、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼを投与することにより出血性障害を処置する方法である。第VIII因子、硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼは、同時に、例えば単一の組成物に混合されて投与され得る。あるいは、1つの成分が別個に投与され得、一方で他の2つの成分は一緒に投与される。別の実施態様において、全ての3つの成分が別々に、例えば時差様式で投与される。
さらに別の局面において、本発明は、少なくとも1つの第VIII因子、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン、及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼを含む医薬キットに関する。
本発明の全ての局面において、第VIII因子は好ましくはヒト第VIII因子である。好ましい硫酸化グリコサミノグリカンはヘパリンであり、最も好ましくは未分画ヘパリンである。
図1は実施例1の結果を示す。FVIIIのバイオアベイラビリティは、硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼが共投与された場合に増加する。第VIII因子のバイオアベイラビリティに対する組み合わせ投与の効果は相乗的である。
詳細な説明
本発明は出血性障害の処置及び予防に関する。
本明細書で使用される用語「出血性障害」は家族性及び後天性の血友病Aを含む。
本発明の第一の局面によれば、少なくとも1つの第VIII因子、少なくとも1つの硫酸化グリコサミノグリカン、及び少なくとも1つのヒアルロニダーゼを含む医薬製剤が提供される。
第VIII因子は野生型第VIII因子であっても変異を含んでいてもよい。グリコシル化又は他の翻訳後修飾の程度及び位置は、選択された宿主細胞及び宿主細胞環境の性質に依存して変化し得る。特定のアミノ酸配列に言及する場合、そのような配列の翻訳後修飾は本出願に包含される。
用語「血液凝固第VIII因子」、「第VIII因子」及び「FVIII」は本明細書において置き換え可能に使用される。「第VIII因子」は、野生型第VIII因子(Facto VIII)も、野生型第VIII因子の凝血促進活性を有する野生型第VIII因子の誘導体も含む。誘導体は、野生型第VIII因子のアミノ酸配列と比較して、欠失、挿入及び/又は付加を有し得る。用語第VIII因子は、重鎖及び軽鎖を含む、第VIII因子のタンパク質分解的にプロセシングされた形態、例えば活性化前の形態を含む。
用語「第VIII因子」は、野生型第VIII因子の少なくとも10%、好ましくは少なくとも25%、より好ましくは少なくとも50%、最も好ましくは少なくとも75%の生物学的活性を有するいずれの第VIII因子変異形(variants)又は変異体(mutants)も含む。第VIII因子の生物学的活性を決定するために適切な試験は、一段階若しくは二段階凝固アッセイ(Rizza et al.1982.Coagulation assay of FVIII:C and FIXa in Bloom ed.The Hemophilias.NY Churchchill Livingston 1992)又は発色基質FVIII:活性アッセイ(S.Rosen、1984.Scand J Haematol 33:139−145、suppl.)である。これらの参考文献の内容は参照により本明細書中に加入される。
非限定的な例として、第VIII因子分子としては、APC切断を防止するか又は低減させる第VIII因子変異体(Amano 1998.Thromb.Haemost.79:557−563)、アルブミン融合FVIII分子(WO2011/020866A2)、FVIII−Fc融合分子(WO04/101740A)、A2ドメインをさらに安定化する第VIII因子変異体(WO97/40145)、増加した発現を生じるFVIII変異体(Swaroop et al.1997.JBC 272:24121−24124)、減少した免疫原性を有する第VIII因子変異体(Lollar 1999.Thromb.Haemost.82:505−508)、異なって発現された重鎖及び軽鎖から再構成されたFVIII(Oh et al.1999.Exp.Mol.Med.31:95−100)、HSPG(ヘパラン硫酸プロテオグリカン)及び/又はLRP(低密度リポタンパク質受容体関連タンパク質)のようなFVIIIの異化をもたらす受容体への結合を低減するFVIII変異体(Ananyeva et al.2001.TCM、11:251−257)、ジスルフィド結合安定化FVIII変異形(Gale et al.、2006.J.Thromb.Hemost.4:1315−1322)、改善された分泌特性を有するFVIII変異体(Miao et al.、2004.Blood 103:3412−3419)、増加した補因子特異的活性を有するFVIII変異体(Wakabayashi et al.、2005.Biochemistry 44:10298−304)、改善された生合成及び分泌、減少したERシャペロン相互作用、改善されたER−ゴルジ輸送、増加した活性又は不活化に対する抵抗性、及び改善された半減期を有するFVIII変異体(Pipeによる要約、2004.Sem.Thromb.Hemost.30:227−237)、並びにB−ドメインの全て又は一部の欠失を有するFVIII変異体(例えばWO2004/067566A1、WO02/102850A2、WO00/24759A1及び米国特許第4,868,112号を参照のこと)が挙げられる。「単鎖」FVIII分子であるFVIII分子は特に好ましい。単鎖FVIIIはB−ドメインの全て又は一部の欠失及び酸性a3領域の全て又は一部の欠失を有し、その結果Arg1648での切断部位(これは通常分泌の間に切断される)が欠失される。単鎖FVIII分子は、例えばWO2004/067566A1;US2002/132306 A1;Krishnan et al.(1991) European Journal of Biochemistry vol.195、no.3、pages 637−644;Herlitschka et al.(1998) Journal of Biotechnology、vol.61、no.3、pages 165−173;Donath et al.(1995) Biochem.J.、vol.312、pages 49−55に開示される。
これら第VIII因子変異体及び変異形は全て、それら全体として参照により本明細書に加入される。
ヒトVIIIの成熟野生型形態のアミノ酸配列は配列番号2において示される。特定の配列のアミノ酸位置への言及は、FVIII野生型タンパク質におけるそのアミノ酸の位置を意味し、かつ言及される配列における他の位置での変異、例えば欠失、挿入及び/又は置換の存在を除外しない。例えば、配列番号2に言及する「Glu2004」における変異は、改変されたホモログにおいて、配列番号2の位置1〜2332における1つ又はそれ以上のアミノ酸が欠失しているということを除外しない。配列番号1をコードするDNA配列は配列番号1において示される。
本明細書で使用される用語「グリコサミノグリカン」は、特にアミノヘキソース単位を含むオリゴ糖又は多糖を指す。硫酸化グリコサミノグリカンとしては、限定されないが、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリン及びヘパラン硫酸が挙げられる。好ましくは、硫酸化グリコサミノグリカンはヘパリンであり、最も好ましくは、硫酸化グリコサミノグリカンは未分画ヘパリン、低分子量ヘパリン及びコンドロイチン硫酸からなる群より選択される。
用語「ヘパリン」は、未分画ヘパリン及び低分子量を有するヘパリンを含む。一実施態様において、本発明に従って使用されるヘパリンは、約8kDa〜約30kDa、好ましくは約10kDa〜約20kDa、最も好ましくは約12kDa〜約16kDa、例えば約15kDaの平均分子量を有し得る「未分画ヘパリン」である。別の実施態様において、本発明に従って使用されるヘパリンは低分子量ヘパリン(LMWH)である。LMWHは、8000Da未満の平均分子量を有するヘパリン又はヘパリン塩であり、それらについて全ての鎖の少なくとも60%が8000Da未満の分子量を有する。好ましくは、本発明に従って使用されるLMWHの分子量は、約2kDa〜約8kDa、より好ましくは約3kDa〜約6kDa、最も好ましくは約4kDa〜約5kDa、例えば約4.5kDaである。LMWHはポリマーヘパリンの分画又は解重合の様々な方法により得ることができる。LMWHの例としては、限定されないが、アルデパリン(Normiflo)、セルトパリン(certoparin)(Sandoparin)、エノキサパリン(Lovenox及びClexane)、パルナパリン(Fluxum)、チンザパリン(Innohep及びLogiparin)、ダルテパリン(Fragmin)、レビパリン(Clivarin)及びナドロパリン(Fraxiparin)が挙げられる。
用語「ヘパリン」はまた、天然に存在するヘパリンから切断及び単離により又は合成経路のいずれかにより誘導された、ヘパリン分子の低分子量フラグメントも含む。例えば、合成的に製造され、そしてその構造がヘパリンから誘導されたものである市販の硫酸化五糖類が存在する。それはフォンダパリヌクスナトリウムとして入手可能である。
コンドロイチン硫酸としては、例えば、コンドロイチン硫酸A(コンドロイチン−4−サルフェート)、コンドロイチン硫酸C(コンドロイチン−6−サルフェート)、コンドロイチン硫酸D(コンドロイチン−2,6−サルフェート)、及びコンドロイチン硫酸E(コンドロイチン−4,6−サルフェート)が挙げられる。
デルマタン硫酸(以前はコンドロイチン硫酸Bとも呼ばれる)は市販されている別の硫酸化グリコサミノグリカンである。
ケラタン硫酸は別の硫酸化グリコサミノグリカンである。ケラタン硫酸の構造は、例えばFunderburgh(2000) Glycobiology vol.10 no.10 pp.951−958に記載される。
ヘパラン硫酸は、ヘパリンとは異なるN−硫酸化多糖である(例えば、Gallagher、J.T.、Lyon、M.(2000).「Molecular structure of Heparan Sulfate and interactions with growth factors and morphogens」.In Iozzo、M、V..Proteoglycans:structure、biology
and molecular interactions.Marcel Dekker Inc.New York、New York.pp.27-59;及びGallagher、J.T.Walker、A.(1985).「Molecular distinctions between Heparan Sulphate and Heparin:Analysis of sulphation patterns indicates Heparan Sulphate and Heparin are separate families of N−sulphated polysaccharides」.Biochem.J.230 (3):665-74を参照のこと)。
用語「ヒアルロニダーゼ」は、ヒアルロノグルクロニダーゼ(hyaluronoglucuronidase)活性、ヒアルロノグルコサミニダーゼ活性又はヒアルロン酸リアーゼ活性を有するいずれかのポリペプチドを指す。好ましくは、ヒアルロニダーゼは少なくとも部分的にヒアルロナン(ヒアルロン酸)を分解することができる。
3つのクラスのヒアルロニダーゼがある:
(1) 四糖類及び六糖類が主要最終産物であるエンド−ベータ−N−アセチルヘキソサミニダーゼである、哺乳類ヒアルロニダーゼ(EC3.2.1.35)。これらは加水分解活性及びトランスグリコシダーゼ活性の両方を有し、そしてヒアルロナン及びコンドロイチン硫酸(CS)、具体的にはC4−S及びC6−Sを分解し得る。
(2) 細菌ヒアルロニダーゼ(EC4.2.2.1)は、主に二糖類最終産物を生じるベータ−脱離反応により機能するエンド−ベータ−N−アセチルヘキソサミニダーゼである。
(3) ヒル、他の寄生生物、及び甲殻類由来のヒアルロニダーゼ(EC 3.2.1.36)は、ベータ1−3連結の加水分解により四糖類及び六糖類最終生成物を生じるエンド−ベータ−グルクロニダーゼである。
哺乳類ヒアルロニダーゼは本発明に従って好ましく、そしてこれらはさらに2つのグループに分けられ得る:中性活性酵素及び酸活性酵素。中性活性ヒアルロニダーゼが好ましい。本発明のヒアルロニダーゼはいずれの種由来のものでもよい。しかし、より好ましくは、ヒアルロニダーゼはヒトヒアルロニダーゼである。なおより好ましくは、ヒト遺伝子HYAL1(Uniprot/Swissprot受入番号Q12794)、HYAL2(Uniprot/Swissprot受入番号Q12891)、HYAL4(Uniprot/Swissprot受入番号Q2M3T9)及びPH20/SPAM1(Uniprot/Swissprot受入番号P38567)によりそれぞれコードされるヒアルロニダーゼが、本発明においてヒアルロニダーゼとして使用される。最も好ましくは、ヒアルロニダーゼはヒトPH20(Uniprot/Swissprot受入番号P38567)である。さらなる可溶性PH20ポリペプチド及びWO2010/077294A1に記載される伸長された可溶性PH20ポリペプチド(特に、WO2010/077294A1の図1に示されるヒトPH20のアミノ酸配列を参照のこと)が特に好ましい。これらのポリペプチドは参照により本明細書中に加入される。
それらが少なくともいくつかのヒアルロニダーゼ活性をなお有する限り、上記のヒアルロニダーゼのいずれかの変異形及び変異体がさらに含まれる。
本明細書で使用されるヒアルロニダーゼ活性は、ヒアルロン酸の切断を酵素により触媒する能力を指す。米国薬局方(USP) XXIIヒアルロニダーゼについてのアッセイは、酵素をHAと30分間37℃にて反応させた後に残っている高分子量ヒアルロン酸、又はヒアルロナン、(HA)基質の量を測定することにより間接的にヒアルロニダーゼ活性を決定する(USP XXII−NF XVII (1990)644−645 United States Pharmacopeia Convention、Inc、Rockville、MD)。参照標準溶液は、いずれかのヒアルロニダーゼの相対的活性(単位)を確定するためにアッセイにおいて使用され得る。ヒアルロニダーゼのヒアルロニダーゼ活性を決定するためのインビトロアッセイは当該分野で公知である。例となるアッセイとしては、未切断のヒアルロン酸が血清アルブミンと結合する場合に形成される不溶性沈殿物を検出することにより、ヒアルロニダーゼによるヒアルロン酸の切断を間接的に測定する微小濁度(microturbidity)アッセイが挙げられる(例えば、Hynes、W.L.、J.J.Ferretti(1994).Assays for hyaluronidase activity.Meth Enzymol 235:606−616を参照のこと)。例えば試験されるヒアルロニダーゼの活性(単位)を決定するために標準曲線を作製するために参照標準が使用され得る。別の例において、ヒアルロニダーゼ活性は、残留ビオチン化ヒアルロン酸がヒアルロニダーゼとのインキュベーションの後に測定されるマイクロタイターアッセイを使用して測定される(例えば、Frost and Stern(1997) Anal.Biochem.251:263−269、U.S.Patent Publication No.2005/0260186を参照のこと)。ヒアルロニダーゼ活性を測定するための他のアッセイも当該分野において公知であり、かつ使用され得る(例えば、Deipech et al.、(1995) Anal.Biochem.229:35−41;Takahashi et al.、(2003) Anal.Biochem.322:257−263を参照のこと)。
一実施態様において、第VIII因子、硫酸化グリコサミノグリカン、及びヒアルロニダーゼは同じ組成物中に含有される。3つの成分を含むこの組成物は、単一の注射などにより患者に投与され得る。
別の実施態様において、第VIII因子、硫酸化グリコサミノグリカン、及びヒアルロニダーゼは同じ組成物中に存在しない。例えば、3つの成分の各々は、前記医薬製剤中の別個の投薬形態で提供され得る。あるいは、3つの成分のうちの2つが同じ組成物中に存在し得、一方で第3の成分は別個の投薬形態で提供される。さらに別の変形において、3つの成分の各々は、前記医薬製剤中の別個の投薬形態で提供される。要約すれば、本発明は以下の実施態様を包含する。
Figure 0006029674
表1の実施態様(1)〜(4)におけるように3つの成分が同じ組成物中に存在しない場合、別個の組成物が別々に投与されてもよいし、3つの成分全てが同時に投与されるように投与の少し前にそれらが混合されてもよい。別々の投与がある場合、投与は連続して、例えば時差様式で行われてもよい。投与が別々に行われる場合、投与の順序は、第VIII因子が最初に投与され、続いて硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼが投与されるような順序であり得る。あるいは、硫酸化グリコサミノグリカンが最初の成分として投与され、続いて第VIII因子及びヒアルロニダーゼが投与され得る。さらに別の実施態様において、ヒアルロニダーゼが最初に投与され、続いて第VIII因子及び硫酸化グリコサミノグリカンが投与される。3つの成分の投与の間の時間は、例えば約1秒から約24時間、又は約10秒から約1時間、又は約20秒から約10分で変化し得る。典型的には、3つの成分は24又はそれ以下、好ましくは1時間又はそれ以下、最も好ましくは10分又はそれ以下以内に投与される。一般に、3つの成分が同時に単一の投与、例えば注射により投与されることが好ましい。様々な投与経路は以下で考察される。それらは変更すべきところは変更して上記のものにも当てはまる。
医薬製剤の成分は、医薬製剤を提供するために、従来の生理学的に適合性の水性緩衝液中に溶解され得、この緩衝液には場合により医薬賦形剤が加えられ得る。
このような医薬担体及び賦形剤、さらには適切な製剤処方の製造は当該分野で周知である(例えば、「Pharmaceutical Formulation Development of Peptides and Proteins」、Frokjaer et al.、Taylor & Francis (2000)又は「Handbook of Pharmaceutical Excipients」、3rd edition、Kibbe et al.、Pharmaceutical Press (2000)を参照のこと)。特定の実施態様において、医薬組成物は少なくとも1つの添加物、例えばフィラー、増量剤、緩衝剤、安定剤、又は賦形剤を含み得る。標準的な医薬製剤化処方技術は当業者に周知である(例えば、2005 Physicians’ Desk Reference(R)、Thomson Healthcare: Montvale、NJ、2004;Remington: The Science and Practice of Pharmacy、20th ed.、Gennaro et al.、Eds.Lippincott Williams&Wilkins: Philadelphia、PA、2000を参照のこと)。適切な医薬添加剤としては、例えば、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、ショ糖、トレハロース、若しくはその他のような糖類、ヒスチジン、アルギニン、リジン、グリシン、アラニン、ロイシン、セリン、スレオニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、グルタミン、アスパラギン、フェニルアラニン、若しくはその他のようなアミノ酸、塩化ナトリウム若しくはその他の塩のような等張状態を達成するための添加剤、ポリソルベート80、ポリソルベート20、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、塩化カルシウム若しくはその他のような安定剤、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどのような生理的pH緩衝化剤が挙げられる。特定の実施態様において、医薬組成物はpH緩衝化試薬及び湿潤剤又は乳化剤を含有し得る。さらなる実施態様において、組成物は保存料又は安定剤を含有し得る。特に、第VIII因子を含む医薬製剤は、凍結乾燥形態又は安定な可溶形態で製剤化され得る。第VIII因子は当該分野で公知の様々な手順により凍結乾燥され得る。また、硫酸化グリコサミノグリカン及び第VIII因子が同じ組成物中に含有される場合、このような組成物はまた、凍結乾燥形態又は適切な可溶形態で提供され得る。凍結乾燥製剤は、1つ又はそれ以上の薬学的に許容しうる希釈剤、例えば注射用滅菌水、又は生理食塩水又は安定な緩衝液を加えることにより、使用前に再構成される。
本発明の医薬製剤中に含まれる組成物は、いずれかの薬学的に適切な手段により個体に送達され得る。様々な送達系が公知であり、そしていずれかの都合の良い経路により組成物を投与するために使用され得る。好ましくは、本発明の医薬製剤中に含まれる組成物は、非静脈内投与により個体に送達される。より好ましくは、本発明の組成物は、従来の方法に従って、皮下、筋内、腹腔内、脳内、肺内、鼻腔内又は経皮投与、最も好ましくは皮下、筋内又は経皮投与用に製剤化される。製剤は注入又はボーラス注射により継続的に投与され得る。いくつかの製剤は持続放出系を包含する。
本発明の医薬製剤の組成物は、治療有効用量で患者に投与され、この治療有効用量は、容認されない有害な副作用を生じる用量に達することなく処置される状態又は適応症の重症度又は伝播を予防するか又は減少させる、所望の効果を生じるために十分な用量を意味する。正確な用量は、例えば適応症、処方、投与様式のような多くの因子に依存し、そしてそれぞれの適応症について前臨床及び臨床試験において決定されなければならない。
本発明の一実施態様において、処置される被験体における第VIII因子の血漿レベルは、皮下注射の5時間後から皮下注射の8時間後までの期間の間、継続的に、健常被験体における第VIII因子の通常血漿レベルの、2%より高く、好ましくは5%より高く、より好ましくは8%より高く、最も好ましくは10%より高い。血漿レベルは本明細書以後の実施例1において示されるように決定されるべきである。
本発明の一実施態様において、処置される被験体における第VIII因子の血漿レベルは、皮下注射の4時間後から皮下注射の16時間後までの期間の間、継続的に、健常被験体における第VIII因子の通常血漿レベルの、2%より高く、好ましくは5%より高く、より好ましくは8%より高く、最も好ましくは10%より高い。
本発明の別の実施態様において、処置される被験体における第VIII因子の血漿レベルは、皮下注射の3時間後から皮下注射の24時間後までの期間の間、継続的に、健常被験体における第VIII因子の通常血漿レベルの、2%より高く、好ましくは4%より高く、より好ましくは6%より高く、最も好ましくは8%より高い。
本発明の別の実施態様において、処置される被験体における第VIII因子の血漿レベルは、皮下注射の2時間後から皮下注射の32時間後までの期間の間、継続的に、健常被験体における第VIII因子の通常血漿レベルの、2%より高く、好ましくは3%より高く、より好ましくは4%より高く、最も好ましくは5%より高い。
本発明のさらに別の実施態様において、処置される被験体における第VIII因子の血漿レベルは、注射の1時間後から注射の48時間後までの期間の間、継続的に、健常被験体における第VIII因子の通常血漿レベルの、2%より高く、好ましくは3%より高く、より好ましくは4%より高く、最も好ましくは5%より高い。
1回の投与についての第VIII因子の用量は、典型的には1,000IU/体重kg未満、又は800IU/体重kg未満、又は600IU/体重kg未満、又は400IU/体重kg未満、例えば、約10IU/体重kg〜約1,000IU/体重kg、又は約20IU/体重kg〜約800IU/体重kg、又は約30IU/体重kg〜約700IU/体重kg、又は約40IU/体重kg〜約600IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約500IU/体重kg、又は約75IU/体重kg〜約400IU/体重kg、又は約100IU/体重kg〜約300IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約1,000IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約800IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約700IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約600IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約500IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約400IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約300IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約200IU/体重kgの用量である。FVIIIはそれ自体で、又はVWFとの複合体として投与され得る。
投与される硫酸化グリコサミノグリカンの量は、典型的には約0.01〜約100mg/体重kg、約0.05〜約10mg/体重kg、約0.1〜約5mg/体重kg、約0.25〜約2mg/体重kg、又は約0.5〜約1mg/体重kgの範囲に及ぶ。硫酸化グリコサミノグリカンの量は、約0.001〜約100mg/適用される製品mL、約0.01〜約10mg/適用される製品mL、約0.05〜約1mg/適用される製品mLの範囲に及び得る。
典型的には、ヒアルロニダーゼの治療有効用量は、安定化された溶液又は懸濁液又は凍結乾燥形態(from)で、約1〜約10,000U/体重kg、約3〜約5,000U/体重kg、約5〜約1,000U/体重kg、約8〜約500U/体重kg、又は約10〜約250U/体重kgである。製剤は、限定されないが、アンプル、シリンジ、及び個々に包装された錠剤又はカプセル剤のような単位投薬形態で提供され得る。例えば、ヒアルロニダーゼは、約10U、25U、50U、100U、250U、500U、1000U、5,000U又はそれ以上で皮下投与され得る。ヒアルロニダーゼは、場合により他の薬理学的に有効な薬剤又は治療剤と共に、0.1〜50ml、0.5〜20ml、又は1〜10ml、典型的には1〜10mlの総体積で、(第VIII因子及び硫酸化グリコサミノグリカンとは)別々に投与されても、第VIII因子及び硫酸化グリコサミノグリカンと同時に投与されてもよい。典型的には、本明細書において考慮されるヒアルロニダーゼの注射又は注入の体積は、0.01mL、0.05mL、0.1mL、0.2mL、0.3mL、0.4mL、0.5mL、1mL、2mL、3mL、5mL、10ml、25ml、50ml若しくはそれ以上、又はおよそ0.01mL、0.05mL、0.1mL、0.2mL、0.3mL、0.4mL、0.5mL、1mL、2mL、3mL、5mL、10ml、25ml、50ml若しくはそれ以上である。いくつかの例において、投薬量は、ヒアルロニダーゼ対第VIII因子の量の比として提供され得る。ヒアルロニダーゼの単位数対第VIII因子の単位数(U)の比は、約50:1〜約1:50、又は約10:1〜約1:10、又は約5:1〜約1:5の範囲に及び得る。ヒアルロニダーゼは、100U/ml、150U/ml、200U/ml、300U/ml、400U/ml、500U/mL、600U/mL、800U/mL若しくは1000U/mL、若しくはおよそ100U/ml、150U/ml、200U/ml、300U/ml、400U/ml、500U/mL、600U/mL、800U/mL若しくは1000U/mLのストック溶液として提供され得、又は直接的使用若しくは使用前に有効濃度に希釈するためのより濃縮された形態、例えば2000U/ml、3000U/ml、4000U/ml、5000U/ml、8000U/ml、10,000U/mL若しくは20,000U/mL、若しくはおよそ2000U/ml、3000U/ml、4000U/ml、5000U/ml、8000U/ml、10,000U/mL若しくは20,000U/mLで提供され得る。ヒアルロニダーゼは液体又は凍結乾燥製剤として提供され得る。
本明細書で使用される用語「バイオアベイラビリティ」は、第VIII因子(例えば、第VIII因子又はFVIII関連製剤)の投与された用量の、皮下、静脈内又は皮内投与後の最終時点までの所定の時点で血漿中で検出され得る比率を指す。典型的には、バイオアベイラビリティは、10IU/kgと1000IU/kgとの間の用量(例えば400IU/体重kg)の製剤を投与し;投与後の所定の時点で血漿サンプルを入手し;そして1つ又はそれ以上の発色若しくは凝固アッセイ(又はいずれかのバイオアッセイ)、イムノアッセイ、又はそれらと等価なものを使用してサンプル中の第VIII因子、例えば第VIII因子又は第VIII因子関連ポリペプチドの含有量を決定することにより、試験動物において測定される。バイオアベイラビリティは、y軸上に血漿中の第VIII因子の濃度又は活性、そしてx軸上に投与後の時間の、投与後の所定の最終時点までの曲線下面積(AUC)として表される。好ましくは、この所定の時点は投与の48時間後である。最も好ましくは、バイオアベイラビリティは本明細書以下の実施例において示されるように決定される。試験製剤の相対的バイオアベイラビリティは、試験製剤のAUCと、その試験製剤と同じ用量及び方法(例えば、静脈内、皮下又は皮内)で投与された参照製剤のAUCとの間の比を指す。
本発明によれば、第VIII因子のバイオアベイラビリティ(硫酸化グリコサミノグリカン及びヒアルロニダーゼと共投与された場合)は、単独で投与された場合の第VIII因子のバイオアベイラビリティよりも高い。好ましくは、バイオアベイラビリティは、少なくとも100%、より好ましくは少なくとも200%、より好ましくは少なくとも300%、最も好ましくは少なくとも400%増加する。バイオアベイラビリティの増加は、好ましくは第VIII因子が皮下注射により1,000IU/体重kg未満、又は800IU/体重kg未満、又は600IU/体重kg未満、又は400IU/体重kg未満の用量で、例えば約10IU/体重kg〜約1,000IU/体重kg、又は約20IU/体重kg〜約800IU/体重kg、又は約30IU/体重kg〜約700IU/体重kg、又は約40IU/体重kg〜約600IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約500IU/体重kg、又は約75IU/体重kg〜約400IU/体重kg、又は約100IU/体重kg〜約300IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約1,000IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約800IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約700IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約600IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約500IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約400IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約300IU/体重kg、又は約50IU/体重kg〜約200IU/体重kgの用量で投与された場合に得られる。第VIII因子はそれ自体で、又はVWFとの複合体で投与され得る。
本発明の医薬組成物は、単独で、又は他の治療剤と併用して投与され得る。これらの薬剤は同じ医薬の一部として組み込まれてもよい。
実施例1:皮下適用されたFVIIIのバイオアベイラビリティ及び様々な添加剤の血友病Aモデルにおける評価
材料及び動物モデル
実験において使用された第VIII因子はB−ドメイン切断型単鎖組み換え第VIII因子(本明細書以後では「rFVIII」と呼ぶ)であった。これは野生型第VIII因子配列のBドメインの大部分及び酸性a3領域の一部に欠失を有する。この第VIII因子は、Asn764をThr1653と融合することにより生成された「単鎖」第VIII因子である。これは細胞培養細胞において発現されて細胞培養培地から精製された。
使用されたさらなる薬剤を表2にまとめる。
Figure 0006029674
第VIII因子ノックアウトマウスを血友病Aの動物モデルとして使用した。これらのマウスはエキソン16及び17を欠いており、従ってFVIIIを発現しない(Bi L.et al、Nature genetics、1995、Vol 10(1)、119−121;Bi L.et al、Blood、1996、Vol 88(9)、3446−3450)。これにより、ノックアウトマウスの血漿におけるFVIIIの活性の定量により処置後のFVIIIレベルの分析が可能となる。
方法
血管外注射がFVIII(ヒト)を用いる改善された治療のための選択肢であり得るかどうかを評価するために、血管外治療の典型的な代表である皮下注射を選択した。行われた非臨床薬物動態研究の設計を以下の表3において詳述する。第VIII因子活性の血漿レベルを、血友病Aモデルへ様々な添加剤と共に(表3に詳細な処置グループ)FVIIIの単回静脈内注射又は皮下注射の後に決定した。
対応するグループを、様々な異なる添加剤の存在下で同じ用量のFVIII(発色基質(CS)活性アッセイ)を用いて処置した。単回適用のために、各処置グループについて様々な異なる成分を、体重約25gのFVIIIノックアウト(ko)マウスへの皮下適用の前に、体積200μL(全てのグループについて同一の体積)で混ぜあわせた。処置グループを表3にまとめる。
短期麻酔下で、血液サンプルを抜き取り、クエン酸ナトリウムを使用し10%クエン酸血液にして抗凝固剤処理し、処理して血漿とし、そしてFVIII活性の決定のために-70℃で保存した。サンプリングの時点を表4において詳述する。血漿中のFVIII活性の定量を標準的な、aPTTベースのアプローチ(Behring Coagulation Timer)により行った。動物を標準的飼育条件で維持した。
Figure 0006029674
結果
結果を表4及び図1にまとめる。ヘパリン又はヒアルロニダーゼの存在下でのFVIIIノックアウト(ko)マウスへの400IU/kg FVIIIの皮下注射は、FVIII単独の投与と比較して、血漿レベルでのFVIII活性の有意な増加を生じた。ヘパリン及びヒアルロニダーゼをFVIIIと共投与した場合、さらにバイオアベイラビリティの相乗的増加もあった。
Figure 0006029674
実施例2:皮下適用された第VIII因子及びヒトヒアルロニダーゼPH20の血友病Aモデルにおけるバイオアベイラビリティの評価
ヒトヒアルロニダーゼPH20の可溶性形態はHalozymeから購入され得る。あるいは、これはWO2010/077297A1に記載されるように製造され得る。
使用されるべき他の薬剤は実施例1において使用されるものと同じである。
実験は実施例1において上で記載されたように行うことができる。処置グループの可能な概略は以下のとおりである:
Figure 0006029674
結果は上記の実施例1と同じ様式で表示され得る。

Claims (17)

  1. 第VIII因子、ヘパリン、及びヒアルロニダーゼを含む医薬製剤。
  2. 第VIII因子、ヘパリン、及びヒアルロニダーゼが同じ組成物中に含有される、請求項1に記載の医薬製剤。
  3. 第VIII因子、ヘパリン、及びヒアルロニダーゼが前記医薬製剤中の別個の投薬形態で提供される、請求項1に記載の医薬製剤。
  4. ヒアルロニダーゼがヒトヒアルロニダーゼである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬製剤。
  5. 前記ヘパリンが未分画ヘパリンである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬製剤。
  6. 出血性障害の処置又は予防における使用のための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の医薬製剤
  7. 第VIII因子がヒト第VIII因子である、請求項に記載の医薬製剤
  8. ヒアルロニダーゼがヒトヒアルロニダーゼである、請求項又はに記載の医薬製剤
  9. 出血性障害が血友病Aである、請求項のいずれか1項に記載の医薬製剤
  10. 第VIII因子、ヘパリン及びヒアルロニダーゼが同時に投与される、請求項のいずれか1項に記載の医薬製剤
  11. 第VIII因子、ヘパリン及びヒアルロニダーゼが別々に投与される、請求項のいずれか1項に記載の医薬製剤
  12. 処置又は予防が、前記第VIII因子、ヘパリン及びヒアルロニダーゼの非静脈内投与を含む、請求項11のいずれか1項に記載の医薬製剤
  13. 前記非静脈内投与が皮下注射、筋内注射又は経皮注射である、請求項12に記載の医薬製剤
  14. 第VIII因子のバイオアベイラビリティを改善するための、ヘパリン及びヒアルロニダーゼを含む医薬製剤
  15. 出血性障害の治療及び予防的処置のための、請求項14に記載の医薬製剤
  16. 出血性障害が、家族性及び後天性血友病A、家族性又は後天性フォン・ビルブランド病から選択される、請求項14又は15に記載の医薬製剤
  17. 第VIII因子、ヒアルロニダーゼ及びヘパリンを含む、出血性障害の治療又は予防のための医薬キット。
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