JP6028950B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機やスロットマシンに代表される遊技機に関するものである。
パチンコ機やスロットマシンに代表される各種の遊技機のうち、例えばパチンコ機の場合には、作動口入賞に基づく抽選により、遊技者に有利な状態を発生させるか否かを決定するようになっているものが一般的である。この場合、図柄表示部では、抽選の結果を図柄表示により演出したり期待演出も行ったりするようになっている。また、これらの表示演出に関連して可動部材を表示部の前で動作させるように構成されているものもある。可動部材としては、例えば、表示領域を縮小する演出を行うもの等がある。
特開2009−100994号公報
しかしながら、上記のような可動部材を備えるパチンコ機においては、近年、図柄表示部が大型化する傾向にあり、これにともない可動部材にも大きな動作を行わせて演出をすることが多くなっている。このような場合には、可動部材の動作が安定せず、動作不良等が生じ易くなるといった問題がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、可動部材を安定して動作させることができ、動作不良も生じ難く信頼性の高い遊技機を提供することを目的とする。
本発明にかかる遊技機は、上記目的を達成するために、
作動口への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部と、
前記表示領域の周囲部に待機可能に構成され、前記表示領域の周囲部から中央部へ向かっておよびその逆方向にそれぞれ移動することにより互いに接近および離隔可能な複数の可動部を備え、
前記複数の可動部が互いに接近および離隔することにより、正面視において当該複数の可動部の内側に区画形成される内側表示領域が縮小および拡大可能に構成される一方、当該内側表示領域の外側に区画形成される外側表示領域が拡大および縮小可能に構成され、
前記作動口への入球に基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段が取得した特別情報を、規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている個数を所定の報知態様で前記表示部に表示する情報表示手段と、を備え、
前記報知態様の位置が、前記可動部の動作に伴って移動可能であり、
前記内側表示領域が、星形状をなすことができるとともに、遊技状態の変化に応じて縮小し、縮小の途上でいったん拡大してから再度縮小し得ることを特徴とする。
本発明によれば、可動部材を安定して動作させることが可能となり、動作不良も生じ難くすることができて高い信頼性を得ることができる。
パチンコ機の一例を示す正面図。 図1のパチンコ機の正面側の斜視図。 図1のパチンコ機の前面枠の斜視図。 遊技盤の一例を示す正面図であって、可変架構体がa)退避位置にある状態を示す。 遊技盤の一例を示す正面図であって、可変架構体がb)中間位置にある状態を示す。 遊技盤の一例を示す正面図であって、可変架構体がc)集結位置にある状態を示す。 主表示ユニットの斜視図。 図1のパチンコ機の背面の構成を示す分解斜視図。 図4ないし図6の遊技盤の背面側の斜視図。 図4ないし図6の遊技盤の背面図。 パチンコ機の電気的構成の一例を示すブロック図。 可変架構体(象形ギミック)の正面図。 可変架構体(象形ギミック)の斜視図。 可変架構体(象形ギミック)の分解斜視図。 第1可動部の分解斜視図。 第5前側部材の分解斜視図。 裏ベースユニットの分解斜視図。 中枠部材の斜視図。 可変架構体(象形ギミック)の右前側から視た分解斜視図。 可変架構体(象形ギミック)の正面図。 可変架構体(象形ギミック)の右後側から視た分解斜視図。 可変架構体(象形ギミック)の背面図。 左側昇降部材の前側から視た斜視図。 左側昇降部材の後側から視た斜視図。 a)退避位置にある可変架構体(象形ギミック)の斜視図。 a)退避位置にある可変架構体(象形ギミック)の分解斜視図。 c)集結位置にある可変架構体(象形ギミック)の正面図。 c)集結位置にある可変架構体(象形ギミック)の斜視図。 c)集結位置にある可変架構体(象形ギミック)の分解斜視図。 可変架構体の他の例を示す概略正面図。
以下、本発明の最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を挙げる。
(パチンコ機正面側の構成)
図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の斜視図、図3はパチンコ機10の前面枠の斜視図である。図1および図2に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11の一側部に開閉可能に支持された内枠12とを備えている。以下に、外枠11と内枠12との構成を個別に説明する。
上記外枠11は、木製の板材により全体として矩形状に構成され、小ネジ等の離脱可能な締結具により各板材が組み付けられている。なお、外枠11は樹脂やアルミニウム等の軽金属により構成されていてもよい。このように構成することにより、パチンコ機の軽量化を図ることができるからである。
一方、上記内枠12の開閉軸線はパチンコ機10の正面からみてハンドル(後述する遊技球発射ハンドル18)設置箇所の反対側(図1のパチンコ機10の左側)で上下に延びるように設定されており、この開閉軸線を軸心にして内枠12が前方側に十分に開放できるようになっている。このような構成とするのは、内枠12の開閉軸線がハンドル設置箇所側(図1のパチンコ機10の右側)で上下方向にあるとすると、内枠12を開放する際に遊技球発射ハンドル18の頭部等が隣なりのパチンコ機やカードユニット(球貸しユニット)に干渉することになり、内枠12を十分に開放できないからである。また、内枠12は合成樹脂、具体的にはABSアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂から成る。こうすることで、粘性が高く衝撃に強くでき、低コストで製造できるという利点が発揮される。
また、内枠12は、その最下部に下皿ユニット13を有し、内枠12の左側の上下方向の開閉軸線を軸心にして開閉自在に取り付けられた前面枠セット14と、樹脂ベース25(図8参照)と、この樹脂ベース25の後側に取り付けられる後述の遊技盤30とを備えている。これらの各構成を以下に詳細に説明する。
上記下皿ユニット13は、前面枠セット14の一部として前面枠ベース部材に固定されている。この下皿ユニット13の前面側には、下皿15と球抜きレバー17と遊技球発射ハンドル18と演出ボタン79が設けられている。球受皿としての下皿15は、下皿ユニット13のほぼ中央部に設けられており、後述の上皿が満タンになった場合等に排出口16より排出される遊技球を停留する役割がある。上記球抜きレバー17は、下皿15内の遊技球を抜くためのものであり、この球抜きレバー17を図1で左側に移動させることにより、下皿15の底面の所定箇所が開口され、下皿15内に停留された遊技球を下皿15の底面の開口部分を通して遊技者の持球貯留箱(ドル箱)に排出することができる。上記遊技球発射ハンドル18は、下皿15よりも右方で手前側に突出するように配設されている。遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に応じて、発射ソレノイドを備えた遊技球発射装置によって遊技球が後述する遊技盤30の方へ打ち込まれるようになっている。前面枠セット14の上部には、スピーカからの音を出力するための音出力口24が設けられている。
一方、前面枠セット14の下部(上述の下皿15の上方位置)には、遊技球の受皿としての上皿19が前面枠セット14と一体的に設けられている。この上皿19は、遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置38の方へ導出するための球受皿である。また、上皿19の左下方には、装飾図柄表示装置42の背景を変える等の操作を遊技者が行なうための演出ボタン79が設けられている。
加えて、前面枠セット14にはその周囲(例えばコーナー部分)に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり遊技状態時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が左右対称に設けられ、大当たり遊技状態時に点灯や点滅を行うことにより、大当たり遊技状態中であることを報知する構成である。
また、窓部101の下方には貸球操作部120が配設されており、貸球操作部120には球貸しボタンと、返却ボタンと、度数表示部とが設けられている。パチンコ機10の側方に配置された図示しないカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で貸球操作部120が操作されると、その操作に応じて遊技球の貸出が行われる。球貸しボタンは、カード等(記録媒体)に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が上皿19に供給される。返却ボタンは、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部はカード等の残額情報を表示するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置部から上皿に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では貸球操作部120が不要となる。故に、貸球操作部120の設置部分に、飾りシール等が付されるようになっている。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機と現金機との貸球操作部の共通化が図れる。
次に、図4ないし図6を用いて遊技盤30の構成を説明する。図4ないし図6は遊技盤30の構成を示す正面図である。遊技盤30は、一般入賞口を備える一般入賞装置31、可変入賞装置32、中央始動口33aと右始動口33b(作動チャッカ33bで構成)と一対の開閉羽根60とを備える始動入賞装置33、通過口を備える作動入賞装置34(スルーゲートで構成)、主表示ユニット371、装飾図柄表示装置42を備える可変表示装置ユニット35等が設けられている。これらの一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33、作動入賞装置34、可変表示装置ユニット35等は、遊技盤30における、ルータ加工によって形成された各貫通穴にそれぞれに配設され、遊技盤30前面側から木ネジ等により取り付けられている。また、右始動口33bの入口には、一対の開閉羽根60が設けられており、遊技球を案内する開放位置と、右始動口33b内に遊技球が入りにくくなる(入らない)閉塞位置を採りうる。開閉羽根60は、遊技盤30の裏面側に配設されたソレノイドSL1によって駆動される。また、中央始動口33aの下方には、大入賞口(収容部の入口)61が配置されている。大入賞口61については、後に言及する。大入賞口61内には、入球検出スイッチSW1が設けられている。
前述の一般入賞装置31、可変入賞装置32および始動入賞装置33に遊技球が入球し、当該入球が後述する検出スイッチ(入賞口スイッチ、カウントスイッチ、作動口スイッチ等)で検出され、この検出スイッチの出力に基づいて、上皿19(または下皿15)へ所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30にはアウト口36が設けられており、各種入賞装置等に入球しなかった遊技球はこのアウト口36を通って図示しない球排出路の方へと案内されるようになっている。遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されているとともに、各種部材(役物)が配設されている。
主表示ユニット371は、後述する主制御装置261が直接的に制御する表示装置ユニットであり、図7に示すように、右上の隅部が直角でその対辺が左上から右下へ延びる斜辺となっている、やや上下に長い概略直角三角形の各隅部(角部)が丸く角落ちするとともに、斜辺が遊技領域の右上部に沿って弧状に内側へ湾曲する正面形状を有し、前後に遊技球の直径よりやや大きい程度の厚みを有する立体状の外形を有する部品となっている。主表示ユニット371における右上には、ネジ挿通孔を有するフランジ371Hが背面に沿って形成され、右下の隅部には、前面側から後面壁まで凹入し該後面壁にネジ挿通孔(図示せず)を有する正面視概略U字状のネジ挿通部371Nが形成され、図4に示すように、フランジ371Hおよびネジ挿通部371Nにネジが螺入されて主表示ユニット371が遊技盤30の前面における右上部に固定されている。主表示ユニット371における左上の上面部は左下方へやや下傾するように形成され、その中央部は、図4に示すように、遊技球の最大飛翔部分に対応する外レール52の先端部に近接し、この部位の上に、図7に示すようにゴム板よりなる返しゴム371Rが取り付けられている。この返しゴム371Rにより、所定以上の勢いで発射された遊技球が当たって跳ね返されるようになっている。主表示ユニット371の前面部には、左上端近傍からネジ挿通部371Nに隣接するまで斜辺に沿って弧状に延びる正面形状を有して内奥側へ段状に凹入する表示部371Mが形成されている。
上記表示部371Mには、7個の表示装置371A〜371Gが上から弧状に並ぶようにして順に配置されている。表示装置371B(第1特別図柄表示装置)は、中央始動口33aへの遊技球の入賞を契機に変動表示される第1特別図柄を表示するものであり、表示装置371D(第2特別図柄表示装置)は、右始動口33bへの遊技球の入賞を契機に変動表示される第2特別図柄を表示するものである。これらの表示装置371B,371Dはそれぞれ、「8」の字状に配列された7個と、隅部にドット状に配列された1個とによる合計8個のLEDのセグメントから構成されている。なお、各特別図柄は、上記表示装置371B,371Dにおいて同時に変動表示されることがなく入賞順に従って順次行われるため、装飾図柄表示装置42においては共通の装飾図柄によって特別図柄に対応する表示が行われるようになっている。表示装置371A(第1特別図柄保留表示装置)は、第1特別図柄の保留数を表示するものであり、表示装置371C(第1特別図柄保留表示装置)は、第2特別図柄の保留数を表示するものである。これらの表示装置371A,371Cはそれぞれ、左右2個のLEDで構成され、左側のLEDのみあるいは両方を点灯又は点滅させることにより最大で4個までの保留数を表示するようになっている。なお、センターフレーム43の下部には、2色の発光が可能な合計4個のランプよりなる保留ランプ800aが装飾図柄表示装置42の下辺に沿って配列されており(図4参照)、この保留ランプ800aによって表示される装飾図柄の保留数は、遊技状態(後述するサポート状態か否か)に応じて、上記表示装置371A,371Cのうち何れかが表示する保留数と対応するようになっている。表示装置371E(普通図柄表示装置)は、作動入賞装置34における通過口への遊技球の入賞を契機に変動表示される普通図柄を表示するものであり、左右2個のLEDで構成され、片側のLEDのみを点灯させることで外れを表示し、両方を点灯させることで当りを表示するようになっている。表示装置371F(普通図柄保留表示装置)は、普通図柄の保留数を表示するものであり、左右2個のLEDで構成され、左側のLEDのみあるいは両方を点灯又は点滅させることにより最大で4個までの保留数を表示するようになっている。表示装置371Gは、遊技状態の種別を表示するものであり、合計8個のLEDで構成されている。これらのLEDがそれぞれ消灯、点灯、点滅の何れかに変化し、全消灯を除く6560通りの組み合わせによって、1.通常遊技状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が低確率であり、サポート状態ではない)、2.時短状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が低確率であり、サポート状態)、3.潜伏高確率状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が高確率であり、サポート状態ではない)、4.高確率状態(大当たり乱数カウンタC1の抽選が高確率であり、サポート状態)、及び5.大当たり状態の何れかを表示するようになっており、大当たり状態を表示するのに際してはその大当たりの最大ラウンド数によって異なる表示が行われる。なお、後述する象形ギミック600を動作させるか否かについての決定が主制御装置261にて実行されるように遊技機を構成する場合には、象形ギミック600の動作期間に対応して表示装置371Fが報知状態となるようにすれば、主表示ユニット371を目視点検するだけで、特別図柄や普通図柄の表示状態や遊技状態の確認と同時に象形ギミック600の動作不良を確認することができる。
上記装飾図柄表示装置42は液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。装飾図柄表示装置42には、例えば上、中、及び下の3箇所に識別情報としての図柄(装飾図柄)が表示される。これら図柄がスクロールされて装飾図柄表示装置42に可変表示されるようになっている。なお本形態では、装飾図柄表示装置42(液晶表示装置)は例えば10インチ或いは12インチサイズの大型の液晶ディスプレイを備えている。遊技球が始動入賞装置33を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が保留ランプ800aにて点灯表示されるようになっているが、この保留ランプ800aが表示する保留回数は、装飾図柄表示装置42の一部(具体的には右下部)にも表示される。この保留表示は、保留数に対応する数のキャラクタ画像が並列的に表示されるものであり、後述する象形ギミック600が前方を移動しても少なくとも一部が視認可能となるよう、個々のキャラクタ画像は各可動部が有している脚の横幅よりも大きく表示される。なお、装飾図柄表示装置42における保留表示が象形ギミック600の動作によって視認できなくなることを防止する別の方法として、保留表示の位置を象形ギミック600の動作に伴って移動させることも可能である。この場合、保留表示の位置が移動することで遊技者によって保留表示が確認しづらくなることを抑制するために、象形ギミック600が後述する退避位置から中間位置に移動する直前までの期間においては、中央に区画される表示領域が縮小していくのに追従して保留表示を縮小及び移動表示させることで中央の表示領域の右下部に保留表示が位置する状態が継続されるように表示し、象形ギミック600が中間位置において星型六角形を形成した時には表示位置が外側の表示領域に変更されていることが好ましい。
上記可変入賞装置32は、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態と通常の閉状態とに繰り返し作動されるようになっているが、その具体的な構成については後述する。簡略に触れれば、特別図柄表示装置が特定の表示態様となった場合(装飾図柄表示装置42の停止後の確定図柄が予め設定した特定の図柄の組み合せとなった場合)に特別遊技状態が発生する。そして、可変入賞装置32が受球状態となり、遊技球の入賞を許す。具体的には、所定時間(例えば30秒)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、可変入賞装置32の受球状態が所定回数繰り返し開放される。
また、遊技盤30には、遊技球発射装置から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレールユニット50が取り付けられており、遊技球発射ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球はレールユニット50を通じて所定の遊技領域に案内されるようになっている。レールユニット50はリング状をなす金属板にて構成されており、内外二重に一体形成された内レール51と外レール52とを有する。内レール51および外レール52の後側端縁(遊技盤30に対向する端縁)には、所定間隔をおいて複数個所に鋲56が設けられており、内レール51および外レール52は該鋲56を打ちつけるようにして遊技盤30に取り付けられている。内レール51は上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、一部(主に左側部)が内レール51に向かい合うようにして外レール52が形成されている。かかる場合、内レール51と外レール52とにより誘導レールが構成され、これら各レール51、52が所定間隔を隔てて並行する部分(向かって左側の部分)により球案内通路が形成されている。なお、球案内通路は、遊技盤30との当接面を有した溝状、すなわち手前側を開放した溝状に形成されている。
内レール51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、内レール51および外レール52間の球案内通路から遊技盤30の上部へと案内された遊技球が再度球案内通路内に戻ってしまうといった事態が防止されるようになっている。
尚、遊技領域は、レールユニット50の内周部(内外レール)と主表示ユニット371の斜辺とにより略円形状に区画形成されており、特に本形態では、遊技盤30の盤面上に区画される遊技領城が従来よりもはるかに大きく構成されている。
(パチンコ機の背面構成)
次に、パチンコ機10の背面の構成を説明する。図8はパチンコ機10の背面の構成を示す分解斜視図である。
先ず、パチンコ機10の背面構成について全体の概要を説明する。パチンコ機10にはその背面(実際には内枠12および遊技盤30の背面)において、各種制御基板が上下左右に並べられるようにしてまたは前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給するための遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の裏カバー(保護カバー)等が取り付けられている。本形態では、各種制御基板を3つの取付台に分けて搭載して3つの制御基板ユニットを構成し、それら制御基板ユニットを個別に内枠12または遊技盤30の裏面に装着するようにしている。この場合、主制御基板、電源監視基板、これら基板を収容する基板ボックスおよび該基板ボックスを封印する封印ユニットから構成される主制御装置261を一つにユニット化し、表示制御基板、該表示制御基板を収容する基板ボックスおよび装飾図柄表示装置42から構成される表示制御装置45とサブ制御基板および該サブ制御基板を収容する基板ボックスから構成されるサブ制御装置262とを後述する外包部材82に搭載してユニット化し、さらに払出制御基板、該払出制御基板を収容する基板ボックス(払出制御基板ケース)および該基板ボックスを封印する封印ユニットから構成される払出制御装置311と電源基板、発射制御基板およびこれら基板を収容する基板ボックス(電源・発射制御基板ケース203A)から構成される電源・発射制御装置とを1つの取付台に搭載してユニット化している。ここでは便宜上、各ユニットを上記の順に「第1制御基板ユニット201」、「第2制御基板ユニット202」および「第3制御基板ユニット203」と称することとする。
また、払出機構および裏カバー(保護カバー)も上記第3制御基板ユニット203に一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここでは第3制御基板ユニット203を「裏パックユニット203」とも称する。各ユニット201〜203の詳細な構成については後述する。
第1制御基板ユニット201は、後述するように、取り外す場合には工具で封止状態を解除する必要があるが取付はネジ等の締結具も工具も何ら要することなく行い得るよう構成されており、第2制御基板ユニット202および裏パックユニット203は、ユニット単位で何ら工具等を用いずに着脱できるよう構成されている。更に、これに加え、各ユニット201〜203は、一部に支軸部を設けて内枠12または遊技盤30の裏面に対して開閉できる構成となっている。これは、各ユニット201〜203やその他構成が前後に重ねて配置されても、隠れた構成等を容易に確認することを可能とするための工夫でもある。
上述した第1制御基板ユニット201は、その遊技の進行を統括する主制御基板及び電源の監視を司る電源監視基板を有する。上記主制御基板と電源監視基板とは透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。この基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えており、これらボックスベースとボックスカバーとは封印ユニットによって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
尚、封印ユニットはボックスベースとボックスカバーとを開封不能に連結する構成であれば任意の構成が適用でき、また、封印ユニットによる封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期にかつ容易に発見可能とするものである。
第2制御基板ユニット202は、主制御基板からの指示に従い前記装飾図柄表示装置42の表示制御を司る表示制御装置45と主制御基板からの指示に従い音声ランプ制御を司るサブ制御基板とを有する。上記表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42および表示制御基板がユニットとして構成され、透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて後述する外包部材82の背面側に取り付けられている。上記サブ制御基板は透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容され、上記表示制御装置45の背面側に取り付けられている。
次に、前記第3制御基板ユニット(裏パックユニット)203は、払出制御基板、電源基板、発射制御基板及びカードユニット接続基板を有している。上記払出制御基板により賞品球や貸出球の払出が制御され、上記電源基板および発射制御基板により各種制御装置等で要する所定の電源電圧が生成され出力されるとともに遊技者による遊技球発射ハンドル18の操作に従い発射ソレノイドの制御が行われる。また、上記カードユニット接続基板は、パチンコ機前面の貸球操作部120(図1参照)および図示しないカードユニットに電気的に接続され、遊技者による球貸し操作の指令を取り込んでそれを払出制御基板に出力するものである。なお、カードユニットを介さずに球貸し装置等から上皿に遊技球が直接貸し出される現金機では、カードユニット接続基板は不要である。
上記払出制御基板は、透明樹脂材料等よりなる払出制御基板ケース(図示せず)内に収納されており、上記電源基板および発射制御基板は、透明樹脂材料等よりなる電源・発射制御基板ケース203A内に収納されている。また、上記カードユニット接続基板は透明樹脂材料等よりなるカードユニット接続基板ケース(図示せず)内に収納されている。特に、払出制御基板では、前述した主制御基板と同様、基板ケース(被包手段)を構成するボックスベースとボックスカバーとが封印ユニット(封印手段)によって開封不能に連結されることにより、基板ボックスが封印される。
上記払出制御基板は状態復帰スイッチと電気的に接続されており、例えば、払出モータ部の球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチが押下されると、払出モータがゆっくりと正回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られるようになっている。
裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。
裏パック351は例えばABS樹脂により成型されており、略平坦状のベース部353と、パチンコ機後方に突出し横長の略直方体形状をなす裏カバー部(保護カバー部)354とを有する。裏カバー部354は左右側面および上面が閉鎖されかつ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも電動役物表示制御装置45や後述する象形ギミック600を囲むのに十分な大きさを有する(但し本形態では、前述のサブ制御装置262も合わせて囲む構成となっている)。裏カバー部354の背面には多数の通気孔が設けられている。この通気孔は各々が長孔状をなし、それぞれの通気孔が比較的近い位置で隣り合うよう設けられている。従って、隣り合う通気孔間にある樹脂部分を切断することにより、裏パック351の背面を容易に開口させることができる。つまり、通気孔間の樹脂部分を切断してその内部の表示制御装置等を露出させることで、所定の検定等を容易に実施することができる。
また、ベース部353には、裏カバー部354を迂回するようにして払出機構部352が配設されている。すなわち、裏パック351の最上部には上方に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、さらにタンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払い出された遊技球は図示しない払出通路等を通じて前記上皿19に供給される。
タンクレール356と、当該タンクレール356に振動を付加するためのバイブレータ359とが一体化するようにユニット化されており、仮にタンクレール356付近で球詰まりが生じた際、バイブレータ359が駆動されることで球詰まりが解消されるようになっている。
上記払出機構部352には、前記払出制御基板から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチの切替操作により電源ONまたは電源OFFとされるようになっている。
なお、内枠12の右上側には、内枠12が外枠11に対して開かれたことを検出する内枠開検出スイッチ(図示せず)が設けられており、内枠12が開かれると、内枠開検出スイッチからホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。また、上記内枠開検出スイッチの左方には、前面枠開検出スイッチ(図示せず)が設けられており、前面枠セット14が開かれると、前面枠開検出スイッチからホール内(パチンコ店内)用コンピュータヘ出力されるようになっている。
(パチンコ機の電気的構成及び各種制御処理)
次に、図11を参照して、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。パチンコ機10は、電源装置313と、電源監視装置540と、主制御装置261と、サブ制御装置262と、払出制御装置311と、表示制御装置45等を備えている。以下に、これらの装置を個別に詳細に説明する。尚、電源監視装置540と主制御装置261とは、上記したように封印ユニットで封印されている。
次いで、主制御装置261の構成について説明する。主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのMPU501が搭載されている。MPU501には、該MPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM503と、そのほか、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路が内蔵されている。
RAM503は、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM503には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのエリアが備えられている。
なお、MPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路542からの停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU501へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
主制御装置261のMPU501には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、電源監視装置540内のRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、発射制御装置312、サブ制御装置262、主表示ユニット371(第1特別図柄保留表示装置371A、第1特別図柄表示装置371B、第2特別図柄保留表示装置371C、第2特別図柄表示装置371D、普通図柄表示装置371E、普通図柄保留表示装置371F、状態報知用表示装置371G)や、その他図示しない入賞検知スイッチ群や不正検知スイッチ群などが接続されている。なお、装飾図柄保留表示装置800(保留ランプ800a)は、サブ制御装置262に従属する表示制御装置45に接続されている。
払出制御装置311は、払出モータ358aにより賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるMPU511は、そのMPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、パチンコ機10の電源の遮断後においても電源装置313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、RAM513には、各種のデータ等を一時的に記憶するためのエリアが備えられている。
なお、主制御装置261のMPU501と同様、MPU511のNMI端子にも、停電時の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SG1が入力されるように構成されており、その停電信号SG1がMPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込処理が即座に実行される。
払出制御装置311のMPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、主制御装置261、払出モータ358aがそれぞれ接続されている。
発射制御装置312は、発射ソレノイドによる遊技球の発射を許可又は禁止するものであり、発射ソレノイドは、所定条件が整っている場合に駆動が許可される。具体的には、払出制御装置311からカードユニットとの接続状態であることを示す接続信号が出力されていること、遊技者が遊技球発射ハンドル18に触れていることをセンサ信号により検出していること、発射を停止させるための発射停止スイッチが操作されていないことを条件に、発射制御装置312は発射許可信号を主制御装置261に出力する。発射許可信号を入力した主制御装置261は、発射ソレノイド制御信号を発射制御装置312に出力する。これにより発射制御装置312は発射ソレノイド制御信号に応じて発射ソレノイドを駆動し、その結果、遊技球発射ハンドルの操作量に応じた強さで遊技球が発射される。
サブ制御装置262は、主制御装置261からのコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ810等の鳴動制御及び演出用ランプ811の点灯(点滅)制御、並びに、主制御装置261からのコマンドに基づいて表示制御装置45へのコマンドを編集して表示制御装置45に送信する機能を果たすものである。サブ制御装置262のMPU550には、そのMPU550により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM551と、ワークメモリ等として使用されるRAM552とを備えている。MPU550には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン553を介して入出力ポート554が接続されている。入出力ポート554には、スピーカ、ランプ、装飾図柄表示装置42における変動表示中において所定の表示演出を実行させるための演出用ボタン79、及び主制御装置261がそれぞれ接続されている。演出用ボタン79としては、例えば所定のキャラクタが順次出現する態様によって大当たり状態の可能性が大きいことを予告するステップアップ予告等の表示演出用ボタン等が挙げられる。なお、演出用ボタン79が押されると、所定の演出実行のための演出指定コマンドが生成されて、装飾図柄表示装置42に送信されようになっている。
表示制御装置45は、装飾図柄表示装置42における装飾図柄の変動表示を制御するものである。表示制御装置45は、ワークRAM等として使用されるRAM523を有するMPU521と、ROM(プログラムROM)522と、ビデオRAM524と、キャラクタROM525と、画像コントローラ526と、入力ポート527と、出力ポート529とを備えている。
MPU521は、サブ制御装置262から送信されてくる図柄表示コマンド(停止図柄コマンド、変動パターンコマンド、確定コマンド等)を入力ポート527を介して受信するとともに、受信コマンドを解析し、又は受信コマンドに基づき所定の演算処理を行って画像コントローラ526の制御(具体的には画像コントローラ526に対する内部コマンドの生成)を実施する。プログラムROM522は、MPU521により実行される各種の制御プログラムや固定値を記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶保持されている。RAM523は、MPU521による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
画像コントローラ526は、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)で構成されている。VDPは、装飾図柄表示装置42に組み込まれたLCDドライバ(液晶駆動回路)を直接操作する一種の描画回路であり、ICチップ化されているため、「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は描画処理専用のソフトウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。画像コントローラ526は、MPU521、ビデオRAM524等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM524に記憶される表示データを、キャラクタROM525から所定のタイミングで読み出して、出力ポート529を介して装飾図柄表示装置42に出力して表示させる。
ビデオRAM524は、装飾図柄表示装置42に表示される表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM524の内容を書き換えることにより装飾図柄表示装置42の表示内容が変更される。キャラクタROM525は装飾図柄表示装置42に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM525には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。特に、ビットマップ形式の図柄画像データにはそれぞれ図柄コード(図柄番号)が付与されており、コマンドレベルでは各図柄画像を図柄コードだけで管理可能としている。なお、キャラクタROM525を複数設け、各キャラクタROM525に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM522に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM525に記憶する構成とすることも可能である。
電源装置313は、パチンコ機10の各部に電源を供給するための電源部541を備えている。この電源部541は、電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電圧を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルトの電圧を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための12ボルトの電圧、ロジック用の5ボルトの電圧、RAMバックアップ用のバックアップ電圧などを生成し、これら12ボルトの電圧、5ボルトの電圧及びバックアップ電圧を、電源監視装置540、サブ制御装置262、払出制御装置311、表示制御装置45等に対して供給する。なお、主制御装置261に対しては、電源監視装置540を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。また、発射制御装置312に対しては、主制御装置261を介して動作電圧(12ボルト及び5ボルトの電圧)が供給される。
電源監視装置540は、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、リセット信号を出力するリセット回路544と、を備えている。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源遮断時に、主制御装置261のMPU501及び払出制御装置311のMPU511の各NMI端子へ停電信号SG1を出力するための回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源遮断)の発生と判断して、停電信号SG1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。停電信号SG1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、NMI割込処理を実行する。なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、NMI割込処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの電圧の出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、NMI割込処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチが押下された場合に、主制御装置261及び払出制御装置311へ、バックアップデータをクリアするためのRAM消去信号SG2を出力する回路である。なお、払出制御装置311への信号の送信は、主制御装置261を介して行われる。
主制御装置261及び払出制御装置311は、パチンコ機10の電源投入時に、RAM消去信号SG2を入力した場合に、それぞれのバックアップデータをクリアする。
リセット回路544は、主制御装置261、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45を初期化するため、リセット信号を出力する回路である。なお、リセット回路544からのリセット信号は、主制御装置261に対しては直接与えられるが、払出制御装置311、サブ制御装置262、及び表示制御装置45に対しては、電源装置313を介して与えられるようになっている。
ここで、特別図柄表示装置、普通図柄表示装置、及び装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、大当たりの発生を遊技者に示すための図柄として2個の特別図柄表示装置で表示される特別図柄と、単一の装飾図柄表示装置42で表示される装飾図柄との2種類が設けられている。装飾図柄は、特別図柄と同期して変動が行われる図柄であり、特別図柄の変動開始と同時に(又はほぼ同時期に)変動を開始し、また特別図柄の変動停止と同時に(またはほぼ同時期に)変動を停止するものである。この装飾図柄は、遊技者に多種多様な表示演出を行って飽きにくい遊技性を備えるために設けられている。
先ず、第1特別図柄表示装置371B及び第2特別図柄表示装置371Dで行われる特別図柄の表示内容について説明する。特別図柄の変動表示は、8個のLEDセグメントの点灯パターンの変化によりそれぞれ表現される。この特別図柄の変動表示は遊技球の始動入賞装置33への入賞を契機としてその入賞順に基づいて第1特別図柄表示装置371B及び第2特別図柄表示装置371Dの何れかで開始され、所定時間後に停止する。具体的には、対応する側の特別図柄表示装置の点灯状態を中止する全消灯処理を行った後、所定の順番で各LEDセグメントを順次点灯させる切替処理を実行することで変動を開始させ、後述する停止パターン選択カウンタC3の値によって決定された変動表示時間が経過すると上述の切替処理を中断して全消灯処理を行い、後述する大当たり乱数カウンタC1及び大当たり図柄カウンタC2の値に基づいて決定された態様によって各LEDセグメントを点灯させるようになっており、大当たり抽選における外れ結果を表示する場合にはドット状の1個のLEDセグメントのみを点灯表示させる一方、大当たり結果を表示する場合には、大当たり後に高確率遊技状態を発生させる当選であるか否かによって異なる数字を「8」の字状に並ぶ7個のLEDセグメントを用いて点灯表示する。なお、一方の特別図柄表示装置が変動表示状態である期間において他方の特別図柄表示装置は変動表示を行わず、最後に変動表示された際に停止表示した図柄の点灯表示を継続した状態とされる。遊技球が始動入賞装置33の中央始動口33a及び右始動口33bに入賞した回数はそれぞれ最大4回まで保留され、それらの保留回数は、中央始動口33aへの入賞に対応する保留数については第1特別図柄保留表示装置371A及び装飾図柄表示装置42の所定領域にてそれぞれ表示され、右始動口33bへの入賞に対応する保留数については第2特別図柄保留表示装置371C及び装飾図柄表示装置42の所定領域にて表示されるようになっており、加えて、装飾図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて、遊技状態に応じて、中央始動口33aへの入賞に対応する保留回数又は右始動口33bへの入賞に対応する保留回数が点灯表示されるようになっている。
次いで、装飾図柄表示装置42の表示内容について説明する。装飾図柄表示装置42の表示画面には、例えば、上段・中段・下段に区分けされた3つの表示領域に3つの装飾図柄列Z1〜Z3が表示される。これら装飾図柄列Z1〜Z3は、右から左にスクロール表示される。装飾図柄は、例えば「1」〜「9」の数字からなる主図柄と、主図柄より小さい副図柄とにより構成され、これら各主図柄および副図柄によって装飾図柄の図柄列が形成される。装飾図柄で形成される各図柄列では、数字の昇順又は降順に主図柄が配列されると共に各主図柄の間にそれぞれ副図柄が配列されている。始動入賞装置33への入賞すなわち始動入賞が発生すると、装飾図柄の変動表示が行われ、変動パターンに応じた一定時間の経過後に変動表示が停止し、装飾図柄表示装置42には縦3×横3の9個の装飾図柄が表示結果として表示される。大当たり抽選に当選した変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めの一直線上に同一の主図柄が3つ揃って停止するように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に大当たりの発生が示される。一方、大当たり抽選に外れた変動表示においては、9個の装飾図柄のうち垂直あるいは斜めのいずれにも同一の主図柄が3つ揃って停止しないように表示制御装置45により制御が行われ、遊技者に外れの発生が示される。なお、遊技状態がサポート状態(一対の開閉羽根60が通常より開放し易く且つ開放時間が通常よりも長い状態)を含まない状態である場合においては装飾図柄保留表示装置800の保留ランプ800aにて中央始動口33aへの入賞に対応する保留回数が赤色の発光で点灯表示される一方、遊技状態がサポート状態を含む状態である場合においては装飾図柄表示装置800の保留ランプ800aにて右始動口33bへの入賞に対応する保留回数が点灯表示されるようになっている。
次いで、普通図柄表示装置371Eにおいて行われる普通図柄の表示内容について説明する。普通図柄の変動表示は、上述した2個のLEDを交互に点灯させることにより表現される。この普通図柄の変動表示は遊技球が作動入賞装置34の通過口を通過することを条件として開始され、所定時間後に普通図柄の変動表示が停止する。そして、両方のLEDを点灯状態で停止させた場合に始動入賞装置33が所定時間だけ作動状態となる(一対の開閉羽根60が開放される)よう構成されている。遊技球が作動入賞装置34の通過口を通過した回数は最大4回まで保留され、その保留回数が普通図柄保留表示装置371Fにて点灯表示されるようになっている。
(電源投入時)
パチンコ機10の電源立ち上げ時には、動作確認および電源投入報知として、スピーカ、装飾図柄表示装置42の液晶画面、枠に配置された各種LED、遊技盤30に配置された各種LED、後述の象形ギミック600等の各部が所定時間(本実施形態では30秒間)に亘って予め定められた動作をするように設定されている。このため、これら各部が正常に機能するか否かを目視確認できる。このとき、パチンコ機10に不正な改変が加えられたりしていないか否かも併せて確認できる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本形態では、主制御装置261内のMPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり抽選や特別図柄表示装置の図柄表示の設定などを行うこととしている。具体的には、特別図柄に関連するカウンタ群と、普通図柄に関連するカウンタ群とを備えている。先ず、特別図柄に関連するカウンタ群について説明する。特別図柄に関連するカウンタ群としては、大当たりの抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、特別図柄表示装置の大当たり図柄の選択に使用する大当たり図柄カウンタC2と、特別図柄表示装置が外れ変動する際の停止パターンの選択(装飾図柄の変動においてはリーチとするか完全外れとするかのリーチ抽選に相当する)に使用する停止パターン選択カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI1と、変動パターン選択に使用する種別を決定する変動種別カウンタCS1〜CS3とを備えている。
ここで、変動パターンとは、変動表示の特徴が共通するものを区分した場合における各パターン(形態)を意味している。
上記カウンタC1〜C3,CINI1,CS1〜CS3、は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア700が設けられており、これらの各エリアには、始動入賞装置33への遊技球の入賞タイミングに合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり図柄カウンタC2及び停止パターン選択カウンタC3の各値がそれぞれ格納される。
次いで、各カウンタの具体的な内容について詳述する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜738の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり738)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、大当たり乱数カウンタC1と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜738)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。大当たり乱数カウンタC1は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。大当たりとなる乱数の値の数は、低確率時と高確率時とで2種類設定されており、低確率時に大当たりとなる乱数の値の数は2で、その値は「373,727」であり、高確率時に大当たりとなる乱数の値の数は14で、その値は「59,109,163,211,263,317,367,421,479,523,577,631,683,733」である。なお、高確率時とは、特別図柄の組み合せが予め定められた確率変動図柄である特定図柄の組み合せによって大当たりになり付加価値としてその後の大当たり確率がアップした状態、いわゆる確変の時をいい、通常時(低確率時)とはそのような確変状態でない場合をいう。
大当たり図柄カウンタC2は、大当たりの際、特別図柄表示装置における特別図柄の変動停止時の図柄を決定するものであり、例えば0〜4の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり4)に達した後0に戻る構成となっている。例えば、大当たり図柄カウンタC2の値が「0」、「1」の場合の停止図柄は、9個のLEDセグメントが特定の点灯パターンで停止し、この場合の停止図柄の組み合せは非特定図柄(通常の大当たり図柄)を意味する。
大当たり図柄カウンタC2の値が「2」、「3」、「4」の場合の停止図柄は、9個のLEDセグメントが上記とは別の特定の点灯パターンで停止し、この場合の停止図柄の組み合せは特定図柄(確率変動図柄)を意味する。
大当たり図柄カウンタC2は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。
停止パターン選択カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。本形態では、特別図柄の変動表示は、9つのLEDセグメントで表現するように構成されているので、特別図柄の場合にはリーチという概念はなく、リーチに相当する停止パターンを停止パターン選択カウンタC3によって、決定することとしている。一方、装飾図柄の場合は、3つの装飾図柄が停止するので、リーチが存在する。従って、装飾図柄の場合は、リーチ抽選を、停止パターン選択カウンタC3によって決定している。即ち、装飾図柄の場合では、リーチ発生した後に最終停止図柄がリーチ図柄の前後に1つだけずれて停止する「前後外れリーチ」と、同じくリーチ発生した後最終停止図柄がリーチ図柄の前後以外で停止する「前後外れ以外リーチ」と、リーチ発生しない「完全外れ」とを抽選することとしている。例えば、停止パターン選択カウンタC3=0〜201が完全外れに該当し、停止パターン選択カウンタC3=202〜208が前後外れリーチに該当し、停止パターン選択カウンタC3=209〜238が前後外れ以外リーチに該当する。
ここで、リーチとは、装飾図柄表示装置42の表示画面に表示される装飾図柄が変動表示を開始した後、先に停留する図柄の組み合せが同一図柄(複数の有効ラインがある装飾図柄においてはいずれかの有効ライン上で同一図柄)であって大当たりの条件を満たしており、変動表示が続いている図柄の表示結果如何によっては大当たりとなることを遊技者に示唆して大当たりの図柄の組み合せを遊技者に期待させる表示であり、興趣演出の1種である。興趣演出とは、変動表示の途中で装飾図柄表示装置42の表示画面にリーチに代表される所定の図柄を現出させたり、スピーカから特定の音声を出力したり、或いは、振動用のモータによって遊技球発射ハンドル18を振動させる等、通常とは異なる態様を変動表示に伴わせて変動表示後の表示結果が大当たりとなることを遊技者に期待させる演出である。
なお、停止パターン選択カウンタC3は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が始動入賞装置33に入賞したタイミングでRAM503の保留球格納エリア700に格納される。
変動種別カウンタCS1は、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS2は、例えば0〜240の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり240)に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCS3は、例えば0〜162の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり162)に達した後0に戻る構成となっている。
変動種別カウンタCS1によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ、プレミアムリーチ等のリーチの種別のような大まかな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばノーマルリーチA、ノーマルリーチB等のようにさらに細かな図柄変動態様が決定され、変動種別カウンタCS2によって、例えばすべり停止変動の場合の変動時間の加減算が決定される。従って、これらの変動種別カウンタCS1〜CS3を組み合わせることで、変動パターンの多種多様性を容易に実現できる。
カウンタCS1〜CS3は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、特別図柄表示装置による特別図柄及び装飾図柄表示装置42による装飾図柄の変動開始時における変動パターン決定に際してカウンタCS1〜CS3のバッファ値が取得される。
次いで、普通図柄に関連するカウンタ群について説明する。普通図柄に関連するカウンタ群としては、当たりの抽選に使用する当たり乱数カウンタC4と、当たり乱数カウンタC4の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINI2とを備えている。
上記当たり乱数カウンタC4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM503には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納エリア701が設けられており、これらの各エリアには、作動入賞装置34への遊技球の通過に合わせて、当たり乱数カウンタC4の値が格納される。
次いで、上記当たり乱数カウンタC4,初期値乱数CINI2の具体的な内容について詳述する。当たり乱数カウンタC4は、例えば0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり250)に達した後0に戻る構成となっている。そして、当たり乱数カウンタC4が1周した場合、その時点の当たり初期値乱数カウンタCINI2の値が当たり乱数カウンタC4の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINI2は、当たり乱数カンタC4と同一範囲で更新されるループカウンタとして構成され(値=0〜250)、タイマ割込毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。当たり乱数カウンタC4は定期的に(本形態ではタイマ割込毎に1回)更新され、遊技球が作動入賞装置34を通過したタイミングでRAM503の保留球格納エリア701に格納される。当たり乱数カウンタC4の当たりとなる乱数の値の数は149で、その値は「5〜153」である。
なお、各カウンタの大きさや範囲は一例にすぎず任意に変更できる。但し、不規則性を重視すれば、大当たり乱数カウンタC1、停止パターン選択カウンタC3、当たり乱数カウンタC4、変動種別カウンタCS1〜CS3の大きさは何れも異なる素数とし、いかなる場合にも同期しない数値としておくのが望ましい。
尚、主制御装置261内のMPU501により実行される各制御処理の詳細については、ここでは詳細説明を省く。
しかし、要約すれば、上述のように、始動入賞装置33への入賞により、主制御装置261において所定の確率の当否抽選がなされ、当たりに際しては、特別遊技状態に移行するのであり、これに伴って可変入賞装置32が入賞球の受球状態となるものである。
(可変入賞装置と捕集部)
この実施例においては、上記の可変入賞装置32は、次のように構成されている。
この可変入賞装置32の基本構成は、遊技盤30の横方向に複数の遊技球を通過させることのできる幅を持つ大入賞口61からの入球を収容部(図示せず)に収容し、該収容部に設けた排出部から検出センサ(図示せず)に至って検出するように構成されている。
そして、前記遊技盤30の遊技領域に、窓部101と遊技盤30との間の流下空間を流下する遊技球を入球させる始動入賞装置33(33a及び33b:図4参照)が設けられ、前記始動入賞装置33への入球により、主制御装置261によって、所定の確率の当否抽選が行われ、該当たり抽選によって遊技状態が特別遊技状態に移行し、該特別遊技状態において、少なくとも1回、前記可変入賞装置32が、非受球状態から受球状態に切り替わり、前記受球状態において、前記大入賞口61から収容部に収容された規定数の入賞球を、前記検出センサにより検出することによって規定数の賞球を払い出すように構成してある。
(特徴構成)
上記パチンコ機10は、図4ないし図6に示すように、表示部である装飾図柄表示装置42を中央に備える可変表示装置ユニット35と、可変架構体である象形ギミック600とを備える構成となっている。
可変表示装置ユニット35は、遊技領域の中央部に配置され、遊技領域内の大きな面積を占める大型の役物となっており、電動役物ユニットあるいはセンター役物とも称される。この可変表示装置ユニット35は、表示部として装飾図柄表示装置42を中央に備え、該装飾図柄表示装置42の上辺部、下辺部、左辺部および右辺部をセンターフレーム43で包囲するようにして構成されている。センターフレーム43は、後方に配置される装飾図柄表示装置42を視認可能とするための概略横長の長方形状の開口を内側に包含する枠状の部材となっていて、外周にはネジ孔を有するフランジ43Fが設けられており、木ネジ等により遊技盤30上に前方側から固定されるようになっている。
センターフレーム43は、後方に配置される装飾図柄表示装置42を視認可能とするための横長の長方形状の開口を内側に有し、該開口の周囲を、前後にやや厚みを有して遊技盤30の盤面よりも前方に所定寸法(遊技球1球の直径よりやや大きい程度)突出する枠で包囲した構成を有している。この枠は、上辺部の中央辺りから右辺部の中央辺りにかけて、右上方に膨出した形状となっており、この膨出部の上面が、遊技領域の上端近傍から、該遊技領域の外周に沿って弧状に湾曲しながら右下方へ延びる形状となっており、この上に飛来してきた遊技球を転動させて遊技領域の右側領域へ案内するようになっている。また、左辺部から上辺部および右辺部にかけて、冠雪した状況を模して外周部が白色の樹脂で被覆され、その内側に、透明樹脂やメッキを施した樹脂で雪の結晶を象った装飾が多数形成されている。また、上記膨出部の前面には、所定の装飾文字や図柄(図示省略)が付されるとともに、裏側に設けられた駆動機構(図示せず)により揺動可能で、かつ内部に配置されたLED(図示せず)により発光可能に構成された装飾板431が配置されている。また、センターフレーム43の背面側には無色透明の樹脂板が取り付けられ、これにより上記開口が背面側から覆われている。
センターフレーム43の下辺部には、ステージ432が配設されている。ステージ432は、全体的に下方に凹むように湾曲する概略円弧状に形成され、中央部上方に若干隆起し、その頂部に、内奥側へ向けて下傾する溝状誘導部(図示せず)が形成され、この隆起部分の左右両側部に、前面側へ向けて下傾する湾曲面状の誘導凹部434がそれぞれ形成されている。また、上記溝状誘導部の内奥側端に当接する壁面部(遊技盤30に平行な壁面部)には、下方へ延びる坑道435が設けられて該溝状誘導部と連通し、該坑道435の下端部はステージ432の下方を通って前方へ延び、前面下端部の排出口436に連通している。
センターフレーム43の左辺部における中央近傍には、左側にむけて開口する入球部437が形成され、該入球部437に連通して、センターフレーム43の左辺部に沿って下方へ延びるワープ通路438が形成されている。該ワープ通路438の下端部には、ステージ432へ向けて開口する袖開口(図示せず)が設けられている。
上記入球部437に入球した遊技球は、ワープ通路438内を流下し、袖開口からステージ432へ案内される。袖開口から出てきた遊技球は、ステージ432上を左右に転動し、その途上で前記誘導凹部434等から前方へ転落したり、あるいは稀に中央部でうまく溝状誘導部に案内されて坑道435に入り、排出口436から前方へ排出され、直下に位置する中央始動口33aに高確率で入球する。
センターフレーム43の下端縁は、上記ステージ432の湾曲形状に対応して、両側から中央へかけて斜辺状に延びながらしだいに下方へ突出していく形状となっている。
象形ギミック600は、図12および図13に示すように、複数(6個)の可動部601〜606が正面視環状に連結されて構成された架構体となっている。これら6個の可動部601〜606は、正面視右上部、右下部、下部、左下部、左上部および上部にそれぞれ配置されており、以下、この順に、即ち時計回りに、それぞれ第1可動部601ないし第6可動部606と称す。
第1可動部601ないし第6可動部606はそれぞれ、図14に示すように、正面視略Y字形状をなして三叉状にあるいは略へ字形状をなしてニ叉状に脚が放射状に延出するように成形された部材を前後に重ねて中央部同士で回動自在に枢着して構成され、全体として雪の結晶を模したものとなっている。第1可動部601ないし第6可動部606のそれぞれにおいて、前側に配置された部材は本発明における第1部材、後側に配置された部材は本発明における第2部材に相当し、以下、それぞれ前側部材および後側部材と称す。したがって、第1可動部601の前側部材および後側部材はそれぞれ「第1前側部材601F」および「第1後側部材601R」のように称し、第2可動部602ないし第6可動部606の場合も同様とする。
第1前側部材601Fは、図15に示すように、正面視略Y字形状をなして等間隔(120゜間隔)で三叉状に中央から3本の脚6011、6012および6013が延出する形状となるように、やや青みがかった透明樹脂を成形して構成されており、全体的にやや厚みを有して前後方向に立体的となっているが、中空状であって後側面は開放されている。即ち、断面形状は後側が開放された略C字形状となっている。中央部の前面には、正面視略アスタリスク形をなして六方へ放射状に延出する形状を有する凹部6014が刻設され、該凹部6014内の中央には多面体状の小突起が突設されている。また、該凹部6014の周囲は、多数の三角形が連続して多面的に凸凹する表面形状となっている。一方、当該中央部から延出する脚6011〜6013は、その基端部において、略菱形にやや長く延び、両側の鈍角の角部が脚の延出端側へ両側に斜に広がりながらさらに鋭角に突出するように、基本的に平面よりなる立体状に形成され、当該菱形部の先端でいったん幅狭となった後、そこから再び幅広に膨出し、さらにそこから緩やかに先鋭化して略楔形状をなすように、曲面と平面とを組み合わせて立体状に形成されている。これら菱形部および楔形部の前面は平面状となっており、各前面部の延出方向先端近傍には、多面体状の小突起が前方へ突出するよう形成されている。また、上記中央部、菱形部および楔形部の内側面(後側面)には、中央から外側へやや放射状に拡がるように、多数の溝および突状が断面ジグザグをなして連続するように形成されており(図示せず)、後述する発光手段からの光を拡散させ得るようになっている。また、脚6011〜6013の間からは、雪の結晶における角を模した小片状の装飾突起6015がそれぞれ突出するように一体的に形成されている。各装飾突起6015は、第1前側部材601Fの中央部から外側へ延出し、前後方向に垂直な面に沿って樹枝状の外形をなして拡がる小片となっており、前面は多面的に成形され、先端は正面視六角形状に形成されている。
上記3本の脚6011、6012および6013のうち、正面視右方に延出する脚(以下、第1脚とも称す)6011においては、菱形部の先端より先端側には楔形部は形成されておらず、これにかえて、直方体状であって前面が開放されるとともに先端側が正面視台形状に先鋭化しながら延びる形状の駆動端部6016が一体的に形成されている。さらに、該駆動端部6016の先端には、円柱状の駆動軸部6017が前方に突出するように一体的に形成されている。
上記第1脚6011に対して時計回り方向側に隣の位置から延出する脚(以下、第2脚とも称す)6012においては、楔形部より先端に、前面が正面視六角形で前後に短い略六角柱状であって前面の周縁の稜線部が角落ちした形状を有する六角状端部6018が一体的に形成され、さらに該六角状端部6018の前面には多面体状の小突起が前方へ突出するよう形成されている。
上記第2脚6012に対して時計回り方向側に隣の位置から延出する脚(以下、第3脚とも称す)6013においては、楔形部より先端は前面側が開放されてコネクタ接続部6019が形成されている。該コネクタ接続部6019においては、後述するLED基板にコネクタ6020が接続される。該コネクタ6020が接続された状態で、その取り外し方向側を外側から覆うように透明樹脂よりなるコネクタカバー6021が嵌着固定されるようになっている。該コネクタカバー6021は、コネクタ6020の脱落を防止するとともに、コネクタ6020の配線(ハーネス)を所定方向(第3脚6013の延長方向)に案内するようにも機能する。
上記第1前側部材601Fには、3本の脚6011、6012および6013に対応して、略Y字形状をなして三叉状に延出する形状に形成されたLED基板(図示せず)が後側から挿入するように嵌着されている。該LED基板の前面において、前記第1前側部材601Fの前面側に形成された複数の多面体状の小突起に対応する位置にはそれぞれLEDが搭載されており(図示せず)、各LEDから光が前方に照射され、多面体状の小突起を拡散しながら透過し、これにより効果的に発光演出がなされるようになっている。
上記第1前側部材601Fの中央部には、該中央部をほぼ覆う形状を有する耐摺動板(図示せず)が背面側から嵌着固定されている。該耐摺動板は、摺動特性に優れるポリアセタール樹脂よりなり、中央には円柱状の支軸突起が後方に突出するように一体的に形成されている。また、上記第2脚6012および第3脚6013における先端部(楔形部における幅広部から先端までの部分)には、この部分に対応する形状を有する耐摺動板6022が背面側から嵌着固定されている。該耐摺動板6022も上記中央部の耐摺動板と同じくポリアセタール樹脂よりなり、その先端部中央(即ち第2脚6012の場合には先端のLEDおよび小突起の後方の位置)には円柱状の支軸突起6023が後方に突出するように一体的に形成されている。
第1後側部材601Rは、上記第1前側部材601Fと同様に、正面視略Y字形状をなして等間隔で三叉状に中央から3本の脚6024、6025および6026が延出する形状となっており、以下の点を除いて第1前側部材601Fと同様の構成となっている。即ち、正面視右下方に延出する脚(以下、第4脚とも称す)6024、ならびに該第4脚6024に対して時計回り方向側に隣の位置から延出する脚(以下、第5脚とも称す)6025はいずれも、例えば前記第1脚6011に比較すると、楔形部までの構成は同様であるが、先端部は、支軸突起を回動自在に受容する軸受穴を有する軸受部6027、6028となっている。上記第5脚6025に対して時計回り方向側に隣の位置から延出する脚(以下、第6脚とも称す)6026は、例えば前記第3脚6013に比較すると、菱形部の先端側に、楔形部が形成されることなくコネクタ接続部6029が形成されていて、そのぶん前記第3脚6013よりも短くなっている。また、第1後側部材601Rの中央部が、支軸突起を回動自在に受容する軸受穴を有する軸受部6030となっている。また、上記第4脚6024、第5脚6025および第6脚6026に対応して三叉状に延出し先端部が切除された形状に成形された樹脂板6031が背面側から嵌着固定されて、第1後側部材601Rの背面側が先端部を除いて閉塞されるようになっている。
上記第1前側部材601Fの中央部の支軸突起は第1後側部材601Rの中央部の軸受部6030に回動自在に枢着され、これにより、第1前側部材601Fと第1後側部材601Rとで全体として六方に分枝した雪の結晶を表した第1可動部601が構成されるようになっている。
第2可動部602ないし第6可動部606の構成は、上記第1可動部601の構成と基本的に同様となっており、このため同様の部分についての説明は基本的に省略する。以下、第2可動部602ないし第6可動部606において第1可動部601と異なる特徴的な部分のみを挙げて説明する。
図14に示すように、正面視右下部(第1可動部601に対して時計回り方向側に隣の位置)に配置される第2可動部602の第2前側部材602Fにおいては、正面視右上方に延出する脚(以下、第7脚とも称す)6032の先端部に、前記第2脚6012および第3脚6013の耐摺動板6022と同様の構成を有する耐摺動板6033が背面側から嵌着固定されているが、該耐摺動板6033の支軸突起6034は、前記耐摺動板6022の支軸突起6023よりも長く後方に突出するとともに、該支軸突起6034と反対方向すなわち前方へ摺動ピン6035が突出するように一体的に形成され、該摺動ピン6035は、第7脚6032の先端部を貫通してその前面よりも前方へ延出している。またこのため、第7脚6032の先端部にはLEDも多面体状の小突起も配設されていない。また、第2可動部602の第2後側部材602Rにおいて正面視右方に延出する脚(以下、第8脚とも称す)6036においては、菱形部の先端より先端側には楔形部は形成されておらず、これにかえて、直方体状であって前面が開放された形状の箱形部6037が一体的に形成されており、そのぶん全体として他の2本の脚よりも短くなっている。
正面視下部に配置される第3可動部603の第3前側部材603Fおよび第3後側部材603Rはいずれも、正面視略へ字形状をなして120゜の間隔でニ叉状に脚が延出する形状となっており、装飾突起6038、6039も、2本の脚に挟まれた中間部(両脚から60゜の位置)のみに形成されている。第3前側部材603Fの2本の脚はそれぞれ前記第1可動部601の第2脚6012と同様の構成となっており、第3後側部材603Rの2本の脚はそれぞれ前記第1可動部601の第4脚6024ないし第5脚6025と同様の構成となっている。また、第3前側部材603Fおよび第3後側部材603Rの各コネクタ接続部6040、6041は、それぞれ前記第1可動部601のコネクタ接続部6019と基本的に同様となっているが、一方の脚の先端部ではなく、基端部に配設されている点で異なっている。即ち、各コネクタ接続部6040、6041は、前記第1可動部601のコネクタ接続部6019の場合と同様に全体的に一方にやや長く延びる概略直方体状となっているが、一方の脚の基端部において、当該脚より外側(他方の脚との間に形成される120゜の内角に対して外側)へ略30゜の方向へやや延出するように形成されている。
正面視左下部に配置される第4可動部604は、前記第2可動部602と基本的に同様の構成となっているが、前記第2可動部602の場合には、第2後側部材602Rの第8脚6036が短小で箱形部6037が形成された構成といなっていたのに対し、第4可動部604の場合には、第4後側部材604Rではなく第4前側部材604Fにおいて正面視左方に延出する脚(以下、第9脚とも称す)6042が短小で箱形部6043が形成された構成となっている。
正面視左上部に配置される第5可動部605は、前記第1可動部601と基本的に同様の構成となっているが、図16に示すように、第5前側部材605Fにおいて正面視左下方に延出する脚(以下、第10脚とも称す)6044に、前記第2可動部602の第2前側部材602Fにおける第7脚6032の耐摺動板6033と同様の構成を有する耐摺動板6045が取り付けられる構成となっている。なお同図に示すように、第5前側部材605Fには、前述の第1可動部601の第1前側部材601Fの場合と同様に、3本の脚に対応して略Y字形状をなして三叉状に延出する形状に形成されたLED基板6048が後側から挿入するように嵌着され、第5前側部材605Fにおいて正面視左上方に延出する脚(以下、第11脚とも称す)6049に、前述の第1可動部601の第1前側部材601Fにおけるコネクタ接続部6019とほぼ左右対称の構成を有するコネクタ接続部6050が形成され、該コネクタ接続部6050を通して、コネクタ6051が上記LED基板6048の対応する左上端部に接続されるようになっている。該コネクタ6051が接続された状態で、その取り外し方向側(正面視左下側)を外側から覆うように、前述の第1可動部601の第1前側部材601Fにおけるコネクタカバー6021と基本的に左右対称の構成を有するコネクタカバー6052が嵌着固定されるようになっている。該コネクタカバー6052は、コネクタ接続部6050が形成された第11脚6049の先端に重ねてネジ固定される本体部から、第11脚6049の左側面に沿って側壁部が延出する形状となっており、該側壁部により、コネクタ6051が正面視左下側へ脱落するのが防止されるとともに、コネクタ6051から正面視左下側へ延出する配線(図示省略)が、第11脚6049の延長方向すなわち正面視左上方へ案内されるようになっている。また、同図に示すように、第5前側部材605Fにおける中央部および正面視右方に延出する脚(以下、第12脚とも称す)6053の先端部には、前記第1可動部601の第1前側部材601Fにおける耐摺動板と同様の構成を有する耐摺動板6054、6055がそれぞれ背面側から嵌着固定されるようになっている。
上記第5可動部605の第5前側部材605Fは、前記第2可動部602の第2前側部材602Fと同一構成を有しており、したがってこれらを交換することも可能となっている。
また、図14に示すように、第5可動部605の第5後側部材605Rにおいて正面視左方に延出する脚(以下、第13脚とも称す)6046に、前記第1可動部601の第1前側部材601Fにおける駆動端部6016と基本的に同様の構成を有する駆動端部6047が形成されているが、前記駆動端部6016よりも後方に位置するため、そのぶん、その駆動軸部6056が長く成形され、前記第1前側部材601Fの駆動軸部6017と同一の前後位置まで延出するようになっている。
正面視上部に配置される第6可動部606は、前記第3可動部603と基本的に同様の構成となっているが、前記第3可動部603の第3前側部材603Fにおける中央部の前面には、前記第1可動部601における第1前側部材601Fの凹部6014と同様の凹部が刻設されているのに対し、第6可動部606の第6前側部材606Fにおける中央部の前面にはこれに相当する凹部は形成されておらず、これにかえて、軸受穴を有する軸受部6061が形成されている。
なお、第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fには、第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rよりも多数のLEDが配置され、これにともなって、第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fに配置されるコネクタのほうが、第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rに配置されるコネクタよりも、ピン数も多くて大型のものとなっており、これにより、前側と後側とでコネクタの誤接続等が生じ難いようになっている。このようなコネクタの誤接続が生じると、LEDの発光に不具合が生じることとなる。
上記第1可動部601ないし第6可動部606は、図17に示す裏ベースユニット900に装架される。裏ベースユニット900は、第1可動部601ないし第6可動部606から構成される象形ギミック600を支持する支持枠として機能するが、装飾図柄表示装置42の取付ベースとしても機能するものとなっている。該裏ベースユニット900は、前面パネル900F、中枠部材900Mおよび外カバー部材900Eで構成されている。
中枠部材900Mは、図18に示すように、正面視概略やや横長の長方形の板状であって下辺が台形状に下方へやや突出した形状を有し、周縁からは周壁が前方へ延出し、中央部には、前記センターフレーム43の開口に略相似であってこれより大型の開口901が形成されていて、全体として4辺よりなる枠状の透明樹脂よりなる成形体となっている。上記開口901の上下の壁(背面壁)の内側面には、上部中継基板902Tおよび下部中継基板902Bがそれぞれ配置固定されている。また、上記開口901の左右の壁(背面壁)における高さ方向中央部には、裏側(後側)から左側モータ903Lおよび右側モータ903Rがそれぞれ固定され、これら左側モータ903Lおよび右側モータ903Rの回転軸に固着されたギアに連動するように、左側ピニオン904Lおよび右側ピニオン904Rがそれぞれ表側(前側)から回転自在に枢着されている。また、上記開口901の左右の壁は、それぞれ高さ方向中央部で開口901の内側へ台形状に突出しており、この突出部の内側面(前側面)に、左右方向に並行して延びる2条の突条よりなる左後側摺動レール905Lおよび右後側摺動レール905Rがそれぞれ一体的に形成されている。また、上記開口901の下の壁における中央には、前方へ突出する2条の突条が並行して上下方向に延び、各突条の突出端縁(前端縁)が互いに向けて断面鉤状に直角に延出し、両突条の間に間隔を残した構成を有する下側レール905Bが一体的に形成されている。
前面パネル900Fは、図17に示すように、中枠部材900Mの外形にほぼ対応する外形を有する略板状の透明樹脂よりなる成形体であり、中枠部材900Mに対し、その前面の外周部を蓋状に覆うように取り付けられる。該前面パネル900Fの前面には略格子状に延びるリブが形成され、中央部には、前記センターフレーム43の外形(フランジ43Fを除く)に対応する形状の開口906が形成されている。開口906の上における中央には、前方へ突出し並行して上下方向に延びる2条の突条を有して横断面コ字形状をなす溝状であって、その底面部の中央部に、両突条の間隔よりも狭い幅で上下に延びるスリットが形成され、該スリットの上下端が閉塞し、開口906の上端縁よりもやや下方まで延出した構成を有する上側レール907Tが一体的に形成されている。また、開口906の左右における後側面にはそれぞれ、後方へ突出する2条の突条が並行して上下方向に延び、各突条の突出端縁(後端縁)が互いに向けて断面鉤状に直角に延出し、両突条の間に間隔を残した構成を有する左側スライドレールおよび右側スライドレールが一体的に形成されている(図示せず)。また、これら左側スライドレールおよび右側スライドレールの右側および左側(即ち開口906側)にそれぞれ隣接する位置には、前記中枠部材900Mにおける左後側摺動レール905Lおよび右後側摺動レール905Rの前方に対向するように、左右方向に並行して延びる2条の突条よりなる左前側摺動レール911Lおよび右前側摺動レール(図示せず)がそれぞれ一体的に形成されている。これら左前側摺動レール911Lおよび右前側摺動レールは、所定距離だけ後方に延出するとともに、開口906内にやや突出するように形成されている。また、前面パネル900Fの右上部には、前面から後方へ凹入する形状を有し、センターフレーム43の背面部に固定された、前記装飾板431を駆動するモータ(図示せず)を内部に収容するようにして覆うモータカバー部908が一体的に形成され、該モータカバー部908の上部には放熱用の多数のスリットが形成されている。
外カバー部材900Eは、中枠部材900Mの外形とほぼ相似形であってこれよりやや大きい外形を有し、周縁からは、上記中枠部材900Mとこれに取り付けた前面パネル900Fとの厚みの総計よりやや大きい寸法となるように周壁が前方へ延出していて、上記中枠部材900Mおよび前面パネル900Fの全体を内部に収容するように後方から覆うカバーとなっている。該外カバー部材900Eの中央部には、装飾図柄表示装置42の表示画面に対応する横長の長方形状の開口909が形成され、該開口909の周囲に拡がる一定幅の領域の前面には、多数の断面半円柱状の細い条が、放射状となるように一面に密に形成されている。該開口909の両側の壁(背面壁)における前記中枠部材900Mの左側モータ903Lおよび右側モータ903Rに対応する位置には、それぞれ多数の放熱用スリット910が形成されている。
第1可動部601ないし第6可動部606は、図19ないし図22に示すように、隣接する可動部同士で連結され、これにより正面視環状の架構体である象形ギミック600が構成される。具体的には、図19および図21に示すように、第1可動部601の第1前側部材601Fにおける第2脚6012の先端部が、時計回り方向側に隣に位置する第2可動部602の第2後側部材602Rにおいて正面視上方に延出する脚(以下、第14脚とも称す)6057の先端部に回動自在に枢着され、他方、第1可動部601の第1前側部材601Fにおける第3脚6013の先端部が、反時計回り方向側に隣に位置する第6可動部606の第2後側部材606Rにおいて正面視右方に延出する脚(以下、第15脚とも称す)6058の先端部に回動自在に枢着され、さらにこれ以外の第2可動部602ないし第6可動部606の第2前側部材602Fないし第6前側部材606Fも、上記第1可動部601の第1前側部材601Fの場合と同様にして、時計回り方向側および反時計回り方向側に隣に位置する第1可動部601ないし第6可動部606の第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rに先端部同士で回動自在に枢着される。これにより得られた象形ギミック600は、第1可動部601ないし第6可動部606がリンク機構をなして正面視環状に連動連結され、これにより後述するような特徴的な動作が可能な可変架構体となっている。
上記象形ギミック600は、図17に示すように、前面パネル900Fと中枠部材900Mとの間に介装するようにして配置される。このとき、前記第2可動部602の第2前側部材602Fにおける第7脚6032の支軸突起6034および摺動ピン6035が、前記中枠部材900Mの右後側摺動レール905Rおよび前記前面パネル900Fの右前側摺動レールにそれぞれ摺動自在に嵌入され、他方、前記第5可動部605の第5前側部材605Fにおける第10脚6044の支軸突起および摺動ピン(いずれも耐摺動板6045に形成)が、前記中枠部材900Mの左後側摺動レール905Lおよび前記前面パネル900Fの左前側摺動レール911Lにそれぞれ摺動自在に嵌入され、これにより、第2可動部602における第7脚6032の先端部ならびに第5可動部605における第10脚6044の先端部すなわち象形ギミック600の左右両端部が、前面パネル900Fおよび中枠部材900Mに対してそれぞれ左右に摺動可能に支持される。また、前面パネル900Fの上側レール907Tには、該上側レール907Tの幅よりわずかに小さい幅で上下にやや長く延び、後方へ支軸が延出する形状を有するポリアセタール樹脂製の上側スライダ6059(図14参照)が摺動自在に嵌入され、該上側スライダ6059の支軸が、上側レール907Tのスリットを通して前記第6可動部606の第6前側部材606Fにおける軸受部6061に回動自在に枢着され、これにより、第6可動部606の第6前側部材606Fにおける中央部すなわち象形ギミック600の上端部が、前面パネル900Fに対して上下に摺動可能に支持される。また、中枠部材900Mの下側レール905Bには、該下側レール905Bに嵌合し得る上下にやや長く延びる形状であって前方へ支軸が延出する形状を有するポリアセタール樹脂製の下側スライダ(図示省略)が摺動自在に嵌装され、該下側スライダの支軸が、下側レール905Bの間隔を通して前記第3可動部603の第3後側部材603Rにおける中央部に後方から回動自在に枢着され、これにより、第3可動部603の第3後側部材603Rにおける中央部すなわち象形ギミック600の下端部が、中枠部材900Mに対して上下に摺動可能に支持される。
象形ギミック600において上側に位置する第1可動部601の第1前側部材601Fおよび第1後側部材601R、第5可動部605の第5前側部材605Fおよび第5後側部材605Rならびに第6可動部606の第6前側部材606Fおよび第6後側部材606Rのそれぞれに接続される配線(ハーネス)は、前記中枠部材900Mの上部中継基板902Tに接続される。一方、象形ギミック600において下側に位置する第2可動部601ないし第4可動部604の第2前側部材602Fないし第4前側部材604Fならびに第2後側部材602Rないし第4後側部材604Rのそれぞれに接続される配線(ハーネス)は、前記中枠部材900Mの下部中継基板902Bに接続される。このとき、各配線は、前述の通り、それぞれコネクタカバーにより脚の先端部から延出方向へと案内されるようになっているので、上部中継基板902Tに向けて上方へあるいは下部中継基板902Bに向けて下方へなるべくまっすぐに、即ちなるべく左右方向に逸れないようにして配線されている。これにより、配線(ハーネス)が前方から見えるところに露出したり、隣接する可動部の動作に抵触したりするといった事態が極力回避されるようになっている。
象形ギミック600には、図14、図17、図19等に示す左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rを介して駆動力が付与されるようになっている。左側昇降部材607Lは、図23および図24に示すように、各部に段差等を有しながら基本的に概略縦長の短冊状に平板に延びる前面片6071と、該前面片6071の左側縁から後方へ延出して内側面(右側面)に歯が形成されたラック片6072とを一体的に有して横断面概略鉤形状となるように成形されている。該左側昇降部材607Lの上端よりやや下方の位置には、左右に延出する横架部6073が一体的に形成されている。該横架部6073は、左右に角柱状に延びて両端が正面視半円状に丸く成形され、後側が開放された縦断面コ字形で左端から右端まで貫通する溝状となっている。前面片6071の両側縁において横架部6073形成位置から高さ方向中央近傍までの部分は、それぞれ前方へやや延出し、その延出端で左右両側へ拡がるように延出して、スライド片6074が一体的に形成されている。また、上記前面片6071の両側から前方へ延出する部分のうちの右側の延出部は、スライド片6074の下端の位置よりもさらに下方まで延びており、これにより、前面片6071の右側縁から前方へ延出する遮光片6075が一体的に形成されている。
上記左側昇降部材607Lのスライド片6074は前記前面パネル900Fの左側スライドレールに摺動自在に嵌入され、これにより左側昇降部材607Lが前面パネル900Fに対し上下に摺動自在に保持される。このとき、左側昇降部材607Lのラック片6072が前記中枠部材900Mの左側ピニオン904Lに連動連結され、これにより左側モータ903Lの回転駆動力が左側昇降部材607Lの上下の直線運動に変換されて伝達されるようになっている。またこのとき、上記左側昇降部材607Lの横架部6073には、図19に示すように、前記第5可動部605の第5後側部材605Rにおける第13脚6046の駆動軸部6056が後方から摺動自在に嵌入され、これにより左側昇降部材607Lの上下動が第5後側部材605Rにおける第13脚6046の先端部に伝達されるようになっている。また、左側昇降部材607Lが下限位置にある時点で遮光片6075の下端よりやや上方にある位置には、図17に示すように、左側スライド位置検知センサ608Lが前面パネル900Fの外側(前側)から取り付けられている。該左側スライド位置検知センサ608Lは、間隔をおいて平行に後方へ延出する2本の角柱状体よりなるゲート部(図示せず)を備え、該ゲート部の両角柱状体における一対の対向面のうち一方に発光素子が、他方に受光素子がそれぞれ配置された構成となっていて、このゲート部に遮光片6075が上下に出入し得るようになっている。上記遮光片6075が下限位置にあるときにはゲート部に入っていて発光素子からの光を遮断しており、該遮光片6075が上方に移動して上記ゲート部から出ると、発光素子からの光が遮断されずに受光素子に受容されるようになって該遮光片6075の上昇が検知され、これにより左側昇降部材607Lの上下位置が把握されるようになっている。
右側昇降部材607Rは、形状や寸法等がやや相違する箇所もあるものの、全体としては上記左側昇降部材607Lと基本的に同様(左右対称)の構成となっており、その取付構造も同様である。このため、右側昇降部材607Rおよびその取付構造については説明は省略する。なお言うまでもなく、図19に示すように、右側昇降部材607Rの横架部6076には、前記第1可動部601の第1前側部材601Fにおける第1脚6011の駆動軸部6017が後方から摺動自在に嵌入され、これにより右側昇降部材607Rの上下動が第1前側部材601Fにおける第1脚6011の先端部に伝達されるようになっている。また、図17に示すように前面パネル900Fの右側部には右側スライド位置検知センサ608Rが取り付けられているが、これも前記左側スライド位置検知センサ608Lの場合と同様の構成および取付構造となっており、このためその説明は省略する。
以上のようにして、象形ギミック600が、上端、下端、左端および右端の4点でそれぞれ上下ないし左右に摺動可能に支持されながら裏ベースユニット900に装架され、左右両端部から駆動力が付与されて動作するようになっている。象形ギミック600が装架された裏ベースユニット900は、図17に示すように、遊技盤30に背面側から取付固定され、このとき、遊技盤30から後方に突出しているセンターフレーム43の後側部が前面パネル900Fの開口906に嵌入し、センターフレーム43の背面側の樹脂板が象形ギミック600を前方から覆うこととなる。象形ギミック600の後方には、装飾図柄表示装置42の表示画面が配置され、象形ギミック600に対しては背景をなす位置関係となる。
以下、象形ギミック600の動作の一例を順次説明する。
a)退避位置
図20、図25および図26に示すように、左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rが上限位置にあるとき、正面視左上部に配置された第5可動部605の第5後側部材605Rにおいて正面視左方に延出する第13脚6046の駆動軸部(以下、「左側駆動点」とも称す)6056、ならびに正面視右上部に配置された第1可動部601の第1前側部材601Fにおいて正面視右方に延出する第1脚6011の駆動軸部(以下、「右側駆動点」とも称す)6017が、それぞれ、左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rにより左上隅部および右上隅部まで引き揚げられ、これに連動して、6個の可動部601〜606が最も外側へ拡がるとともに、第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fと対応する第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rとのそれぞれの脚同士が小角度(約20゜)の間隔で接近し合って隣接し、また各脚の先端部が隣接する可動部の脚の先端部とほぼ一列をなすように連なって、象形ギミック600が全体として最も円環に近い形状をなす。換言すれば、象形ギミック600は、後にも説明するように表示領域の周囲部から中央部へ縮小拡大し得る可変表示枠600Cを形成するものとなっているが、この段階では、可変表示枠600Cが表示領域の周囲部へ最も拡大して最も円環に近い形状となっている。
このとき、象形ギミック600の上端部に位置する第6可動部606の第6前側部材606Fにおける中央部(以下、「上側支持点」とも称す)600Tは上限位置にあり、象形ギミック600の下端部に位置する第3可動部603の第3後側部材603Rにおける中央部(以下、「下側支持点」とも称す)600Bは下限位置にある。一方、象形ギミック600の左端部に位置する第5可動部605の第5前側部材605Fにおける第10脚6044の支軸突起および摺動ピン(以下、「左側支持点」とも称す)600L、ならびに象形ギミック600の右端部に位置する第2可動部602の第2前側部材602Fにおける第7脚6032の支軸突起6034および摺動ピン6035(以下、「右側支持点600R」とも称す)は、いずれもほぼ内側限界位置(左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rの各横架部における内側端部のほぼ直下の位置)にある。
この状態では、図4に示すように、象形ギミック600の大部分が、センターフレーム43の開口よりも外側にあって該センターフレーム43の背後に隠れた位置すなわち退避位置にある。このとき、右上部、右下部、左下部および左上部に位置する第1可動部601、第2可動部602、第4可動部604および第5可動部605のそれぞれにおいて三方に突出する装飾突起のうち、表示領域の内側へ向かって突出する前後1対の装飾突起がそれぞれ互いにずれるようにしながら表示領域の4隅部にちょうど露出するようになっており、これにより、象形ギミック600が退避位置にあるときならではの控え目な装飾効果が得られるようになっている。
また、本パチンコ機10における遊技状態は、遊技が一定時間されていない場合の「デモンストレーション状態」から、遊技領域における入賞口への遊技球の入球に基づいて、数種に異なる状態に変移する。即ち、図柄の変動表示がされている「図柄変動状態」、この図柄変動状態として、図柄の変動表示開始後であってリーチが発生していない「非リーチ変動状態」およびリーチが発生している「リーチ状態」、図柄の変動表示が停止され遊技者に有利な「大当たり状態」、右始動口33bに遊技球が入賞し易い「サポート状態」、大当たり抽選が高確率となる「確変状態(高確率状態)」、又は「サポート状態と確変状態が複合した状態」等に変移するが、象形ギミック600は、「デモンストレーション状態」においては集客効果を高めるために動作を行い、リーチ状態となる前の段階にある「非リーチ変動状態」においてはリーチ状態に発展する期待度を示唆するために動作を行い、「リーチ状態」においては大当たりが発生する結果となることの期待度を示唆するために動作を行い、「大当たり後において確変状態か否かを明確に報知しない状態」においては確変状態であることの期待度を示唆するために動作を行う。表示画面においては、これらにそれぞれ対応する表示演出が行われる。
b)中間位置
図12ないし図14に示すように、左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rが、上限位置と下限位置との距離すなわち可動距離のほぼ1/2だけ上限位置から降下してほぼ中間の高さ位置にくると、左側駆動点6056および右側駆動点6017も同距離だけ押し下げられ、これに連動して、6個の可動部601〜606が中央部に向けて迫り出してくるように収縮するとともに、第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fと対応する第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rとのそれぞれの脚同士が均等な間隔(約60゜)をおいた位置関係となって各可動部601〜606が前後であわせて六方に脚が延出する体勢となり、また各脚の先端部が隣接する可動部の脚の先端部とほぼ120゜の角度をなすように連なって、これら脚が全体として、6個の菱形を円環状に連結した形状をなす。即ち、6個の可動部601〜606がそれぞれいわゆる「六花」状の雪の結晶のような形状をなし、この状態で隣接する可動部の脚の先端部同士で連結されて全体として環状に連結されている。このとき、各可動部601〜606において内側(表示領域の中央に向かう側)に延出する各2本、計12本の脚により、象形ギミック600の内周が構成され、これが即ち可変表示枠600Cとなっている。この段階では、この可変表示枠600Cは、6個の突起(角)を有する星形状(換言すれば、正三角形に、これと合同な別の正三角形を180゜回転させて重ね合わせた図形の外形に等しい星形状)となっている。さらに換言すれば、この段階では、表示領域の中央部に上記6角の星形状の可変表示枠600Cが形成され、また、この可変表示枠600Cの周囲に、6個の菱形の枠(以下、「周囲表示枠」とも称す)600Eが鋭角同士(長軸同士)で円環状に連なって形成される。
このとき、象形ギミック600の上側支持点600Tは上限位置から可動距離のほぼ1/2だけ下方に移動し、下側支持点600Bは下限位置から可動距離のほぼ1/2だけ上方に移動する。一方、象形ギミック600の左側支持点600Lおよび右側支持点600Rは、いずれもほぼ外側限界位置(左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rの各横架部における内側端部と前面片との間のほぼ中間の位置)に移動する。
この状態では、図5に示すように、象形ギミック600における星形状の可変表示枠600Cの上下端部を除く大部分が、センターフレーム43の開口の内側に迫り出した位置すなわち中間位置にある。また、可変表示枠600Cの周囲に形成された6個の周囲表示枠600Eが、それぞれ半分またはそれ以下だけ、センターフレーム43の開口の内側に露出している。
図柄の変動表示開始後にリーチが発生して非リーチ変動状態からリーチ状態へ移行すると、これを契機として象形ギミック600が待機状態から動作を開始し、上述のように退避位置から中央部に向けて迫り出してきて、中央部に星形状の可変表示枠600Cを形成する。これにともない、表示画面においては、リーチ状態に対応してリーチ演出が行われるが、このリーチ演出は可変表示枠600Cによって区画された領域内で行われる。したがって、象形ギミック600が退避位置にあったときに比して、表示演出が行われる領域が若干局限され、遊技者の注目もそのぶん若干だけ局限されることとなって、この領域すなわち星形状の可変表示枠600C内の領域における表示演出が強調されて際立つこととなる。一方、周囲表示枠600E内においては、可変表示枠600C内よりも地味であって可変表示枠600C内における表示演出を補助するような表示演出が行われる。
またこのとき、各可動部601〜606における中央部、脚の先端部および中間部に配置されたLEDを点灯することにより発光演出がなされ、象形ギミック600の装飾性がより強調される。
図12ないし図14に示すこの中間位置から、左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rがさらに降下して左側駆動点6056および右側駆動点6017もさらに押し下げられると、これに連動して、6個の可動部601〜606が中央部に向けてさらに寄り合っていくように移動する。これにともなって、星形状の可変表示枠600Cも、6個の突起の角度を次第に狭小化させながら全体的に縮小していく。また、可変表示枠600Cの周囲に形成された6個の菱形の周囲表示枠600Eが、それぞれ長軸方向にひしげるように変形していく。
c)集結位置
図27ないし図29に示すように、左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rが下限位置まで降下して左側駆動点6056および右側駆動点6017も下限位置まで押し下げられると、6個の可動部601〜606が最も中央に寄り合うように集結するとともに、第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fと対応する第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rとのそれぞれの脚同士が再び接近し合って最小角度(約15゜)の間隔で隣接する体勢となる。ただしこの段階では、前述の退避位置の場合のように6個の可動部601〜606が脚同士で一列をなすように円環状に連なるのではなく、6個の可動部601〜606のそれぞれが独立して三叉状の形態を保持しつつ隣接し合い、全体として円環状というよりもむしろ網目状に配列されるように連なる。このとき、各可動部601〜606において内側(表示領域の中央に向かう側)に延出する計12本の脚により構成されていた星形状の可変表示枠600Cにおける6個の突起は殆ど消失状態に近いくらいに針状に細小となり、これにかわって、中央に集結した第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fの6個の六角状端部が円環状に並び合い、これにより狭小な概略六角形状の可変表示枠600Cが形成される。その一方で、上記12本の脚は、こんどは中央に集結することによって、全体として中央部に大きな六花状の雪の結晶のような形状を現出させる。また、周囲に形成されていた6個の菱形の周囲表示枠600Eは、長軸方向にひしげるように変形していった末に、長軸と短軸とが入れ替わり、鈍角同士(短軸同士)で円環状に殆ど隙間なく連なって、全体として6枚の菱形の花弁が中央から拡がったような様態となる。
このとき、象形ギミック600の上側支持点600Tは下限位置に達し、下側支持点600Bは上限位置に達する。一方、象形ギミック600の左側支持点600Lおよび右側支持点600Rは、いずれも再びほぼ内側限界位置に復帰する。
この状態では、図6に示すように、象形ギミック600における可変表示枠600Cは表示領域の中央部で狭小な概略六角形状に形成され、該可変表示枠600Cの周囲に形成された6個の周囲表示枠600Eが、表示領域の大部分を占有するようになる。このとき、第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fと対応する第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rとのそれぞれの脚同士が接近し合って最小角度(約15゜)の間隔で隣接することにより、脚同士の重なりも(LEDが隠れない範囲で)最大となり、そのぶんその周囲の表示領域の面積も大となり、また脚同士の重なりによって一体性も大きくなるとともに、上述の六花状の雪の結晶のような形状等が効果的に形成される。
リーチ演出が進行するとともに、星形状の可変表示枠600Cが中央に向かって縮小していき、リーチ演出が最終局面に入ると、可変表示枠600Cが中央で最小となり、この中央の可変表示枠600C内で、当否を決する最終の図柄が停止する。即ち、上下方向、左右方向または斜方向で両側に同一図柄が揃って先に停止してリーチが発生するが、この後は、唯一残って変動している中央部の図柄表示が注視の対象となる。そこで、この中央部の図柄表示を可変表示枠600Cで狭く囲い込むようにすることで、この中央部の図柄表示が特に強調されて際立ち、これに注意が集中されてフォーカスされることとなる。これにより、表示演出のうち重要度の高い部分のみを特に強調して表示することができ、重要度の低い余計な部分へと遊技者の視点が逸脱しないように規制するようにも作用する。また、このように可変表示枠600Cを中央に向かって縮小させていくことで、緊張感が高揚していくような演出効果が得られる。
また一方、周囲表示枠600E内においては、引き続き補助的な表示演出が行われるが、先に停止した両側の図柄もこの周囲表示枠600E内に表示される。このとき、中央に集結してきた6個の可動部601〜606の脚によって、先に所定位置で停止していた両側の図柄が隠蔽されることがあるが、その場合は、6個の周囲表示枠600Eのうちの対向する1対(ないし2対)の周囲表示枠600E内へと当該図柄が適宜移動して表示される。
またこのとき、上述のように6個の可動部601〜606の12本の脚が全体として中央部に大きな六花状の雪の結晶のような形状をなすが、この状態で、各可動部601〜606における中央部、脚の先端部および中間部に配置されたLEDが同心円上に位置し、さらに中央部(特に中央に集結した6個の六角状端部のLED)ほど密にかたまって分布するので、これらLEDを点灯することにより、全体として整然として、かつ中央部が最も強調された効果的な発光演出がなされる。しかもこのとき、各可動部601〜606における前後の脚は上述の通り最小角度(約15゜)の間隔で近接するが重なり合うことはなく、したがって周方向に隣合うLEDが最も近接しながら、どのLEDも隠れないような位置関係に保持されるので、多数のLEDの一体感も大となり、上述の六花状の雪の結晶のような形状も強調されることとなって、発光効果が最大限に得られる。
d)動作終了
最終の図柄が停止してリーチ演出が終了すると、大当りの場合には大当たり状態へ、外れの場合には再びリーチ状態以前の状態に戻るが、いずれの場合にも、象形ギミック600は退避位置に復帰し、次のリーチが発生するまで待機することとなる。
以上のように、象形ギミック600は、表示領域の周囲部から中央部へ縮小拡大し得る可変表示枠600Cを形成するものとなっている。このとき、例えば扉状の部材を用いて同じように縮小拡大し得る可変表示枠を形成しようとすると、周囲部から多数の扉状の部材が移動してくる構成とする必要があり、これによれば部品点数も多く、駆動機構も複雑で、周囲に大きな待機スペースが必要となる。これに対し、上記象形ギミック600によれば、全体として一体的に周囲部から中央部へ縮小拡大することができ、特にリンク機構により一体的に動作するので、縮小拡大の動作が効率よくなされるとともに駆動機構も簡略とされ、また待機スペースも少なくてすむ構成となっている。
また、扉状の部材を用いた構成では、表示領域がほぼ一定形状のまま単に増減するのみで変化に乏しいのに対し、上記象形ギミック600によれば、大小の雪の結晶のような形状を形成しながら変形しつつ縮小拡大するので、装飾性や変化に富んだ可変表示枠600Cで表示領域を区画しながら表示演出を行うことができ、また可変表示枠600Cの形状と組み合わせてその内外で効果的に表示演出を行うことができる。
なお、上記象形ギミック600の動作においては、可変表示枠600Cを形成するには基本的に各可動部601〜606において中央側へ延出する脚があればよく、周囲側へ延出する脚は不要であるが、これら周囲側へ延出する脚は周囲表示枠600Eを形成するようになっており、また特に上方および下方に延出する脚は配線用としても(特にレイアウト上)効果的に機能するようになっている。例えば、左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rがスライド動作する両側の部位に配線が及んで該左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rの動作に抵触したりすることもないように、配線が確実に上方ないし下方に案内されるようになっている。
[リーチ種別について]
以上の例は、リーチ演出に対応した象形ギミック600の基本動作として示したものであるが、本パチンコ機10においては、大当たり期待度に合わせて4種類のリーチ種別(リーチ変動パターン)が設定され、これら4種類のリーチ種別によって象形ギミック600の動作パターンが制御されるように設定されている。より具体的には、始動入賞装置33(始動口)への入球タイミングに基づいて大当り乱数の抽選が行われ、この抽選の結果に応じて装飾図柄表示装置42に表示する図柄の変動表示等といった演出内容が決定される。図柄の変動表示には、リーチを含むものと含まないものとがあり、リーチを含むものとしては例えば、ノーマルリーチ(大当たりとなる確率が低確率であるリーチ状態)、スーパーリーチ(大当たりとなる確率が中確率であるリーチ状態)、スペシャルリーチ(大当たりとなる確率が高確率であるリーチ状態)、プレミアムリーチ(大当たりとなる確率が100%であるリーチ状態)等のリーチの種別が設定されている。これらのリーチの種別によって、以下のa)〜d )の4通りの動作パターンのいずれかが選択的に行われるように制御されるようになっている。
a)ノーマルリーチの場合、可変表示枠600Cが一定程度まで縮小する
b)スーパーリーチの場合、可変表示枠600Cが上記a)ノーマルリーチの場合よりもさらに縮小する
c)スペシャルリーチの場合、可変表示枠600Cが上記b)スーパーリーチの場合よりもさらに縮小して最小となる
d)プレミアムリーチの場合、可変表示枠600Cが縮小していき、最小となる直前にいったん拡大してから再度縮小して最小となる
このように、内部抽選の結果、大当たりとなる確率が高いリーチ種別となった場合ほど可変表示枠600Cの縮小度合いが高くなるため、大当たり期待度をこの可変表示枠600Cの縮小度合いから容易に予測でき、また期待度が高くなるほど可変表示枠600Cが狭小となって緊張感が高揚するものとなっている。一方で例外的な特殊態様(プレミアムリーチの場合)が存在しているが、法則に従った他の動作態様が互いに区別が容易となっていることでこの特殊態様を判別し易くなっている。即ち、期待度の高さに応じて、可変表示枠600Cの縮小度合いが低度のもの、中程度のものおよび高度のものという3通りの動作パターンにより大当たりの期待度が低度であること、中程度であることおよび高度であることを示唆するように、内部抽選の結果に基づいてこれらの動作パターンのいずれかが選択されるほか、例外的に特殊な動作パターンが選択される場合は確実に大当たりとなるように制御される。
このとき、装飾図柄表示装置42においても、大当たりとなる確率が高いリーチ種別となった場合ほど盛大な内容の演出パターンとなるような表示演出が行われるようになっているが、このような装飾図柄表示装置42すなわち液晶表示装置による表示演出だけでなく、上述のように実物の象形ギミック600の動作でもリーチ種別に応じた動作パターンで演出を行うことにより、期待演出の内容、特に期待度の相違が視覚的に一層わかりやすく、興趣もさらに盛り上がって演出効果もより良好となっている。
本パチンコ機10における遊技状態は、前述の通り、遊技が一定時間されていない場合の「デモンストレーション状態」から、遊技領域における入賞口への遊技球の入球に基づいて、数種に異なる状態に変移する。即ち、図柄の変動表示がされている「図柄変動状態」、この図柄変動状態として、図柄の変動表示開始後であってリーチが発生していない「非リーチ変動状態」およびリーチが発生している「リーチ状態」、図柄の変動表示が停止され遊技者に有利な「大当たり状態」、始動口に遊技球が入賞し易い「サポート状態」等に変移するが、上述の例のようにリーチ状態の開始および終了にともなって象形ギミック600が動作するパターンを開始および終了するように制御する以外にも、遊技状態が変化する幾度かのタイミングのうちのいずれかのタイミングを任意に選択し、この選択したタイミングに応じて動作パターンを制御するようにすることができる。例えば、デモンストレーション状態または非リーチ変動状態で象形ギミック600の動作を開始して可変表示枠600Cを少しだけ縮小させておき、リーチ状態の開始にともなって可変表示枠600Cを本格的に縮小させ、リーチ状態の終了にともなって退避位置に復帰するように制御するようにしてもよい。あるいは、リーチ状態の終了にともなって可変表示枠600Cを拡大させて象形ギミック600を単に退避位置に復帰させる以外にも、例えば、最終の図柄が停止して大当りとなった瞬間に可変表示枠600Cを一気に拡大させたり、大当たり状態中に可変表示枠600Cに拡大縮小を繰り返す動作をさせたりするようにし、これにより興趣がさらに盛り上がるようにしてもよい。
(作用)
本実施形態のパチンコ機10は、作動口すなわち始動入賞装置33への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部である装飾図柄表示装置42と、上記表示領域の周囲部に待機可能であって、第1部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第2部材である第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rを有する第1可動部601ないし第6可動部606が環状に複数(6個)連結され、回動力が付与されることで各第1部材の一端部が互いに接近する可変架構体である象形ギミック600とを備え、上記象形ギミック600が、上記第1部材の軸部と回動可能に連結する上記第2部材を隣接する一方の可動部601〜606が有する第1部材の一端部と回動可能に連結し、各第1部材の軸部を上記象形ギミック600の中央側へ移動可能に構成され、所定の第1部材の軸部すなわち第1前側部材601Fの駆動軸部6017に回動力が付与され各第1部材の一端部が互いに近づくように動作することで、上記装飾図柄表示装置42の所定の表示領域すなわち可変表示枠600C内の表示領域が縮小するようにした構成となっている。
近年、パチンコ機においては、図柄表示部が大型化する傾向にあるのにともない、図柄表示部の前で動作させる可動部材を備える場合にはこの可動部材にも大きな動作を行わせて演出をすることが多くなっている。このような場合には、可動部材の動作が安定せず、動作不良等が生じ易くなるといった問題がある。
これに対し、上記本パチンコ機10の構成によれば、第1部材と第2部材とが軸部で回動可能に連結された構成となっているので、第1部材および第2部材としてはそれぞれ比較的に小型の第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rが用いられていながら、象形ギミック600全体としては大きな動作を行わせることができるようになっている。また、例えば部材の一端部のみを回動可能に軸支して他端部を自由端とした片持ち式の構成とすると、部材が大型(ないし大重量)になるほど動作が不安定となるのに対し、上記本パチンコ機10の構成によれば、第1部材と第2部材とが端部同士で軸支し合う両持ち式の構成となっているので、象形ギミック600全体として大型化しても動作を安定して確実に行うことができるようになっている。
また、後述の場合と同様に、任意のタイミングで表示領域を絞り、この絞った表示領域すなわち可変表示枠600C内の表示領域に遊技者を注目させることができるようになっている。換言すれば、任意のタイミングで表示部の所定の表示領域が縮小する(注目させる領域を絞る)構成となっている。また、縮小する歳の外形変化が大きく(目立つように)なっている。
また、上記第2部材が、隣接する一方の可動部601〜606が有する第1部材の一端部に対し端部が連結する脚の他、隣接する他方の可動部601〜606が有する第1部材の他端部に対し端部が連結する脚を備えるので、可動部601〜606の動作がより安定してなされるようになっている。
また、上記第1部材が、上記一端部および前記他端部を有する各脚の他、可動部601〜606と連結しない脚を備え、当該脚が所定の表示領域すなわち可変表示枠600C内の表示領域の周囲領域を区画するとともに、端部に配線部すなわちコネクタ接続部を有するので、可動部601〜606と連結しない脚が、連結する脚よりも配線が容易であり、また演出にも活用することができるようになっている。
また、上記表示部の所定の表示領域すなわち可変表示枠600C内の表示領域が最小となる状態(最小位置)よりその手前の状態のほうが第1部材と第2部材との重複が少ないようになっているので、表示部の所定の表示領域が最小となる状態(最小位置)において第1部材と第2部材との重複が最大となり、したがってそのぶん、所定の表示領域すなわち可変表示枠600C内の表示領域の周囲にある表示領域が広くなるため表示を強調しやすくなっている。
また、移動の終端にあたる上記表示領域中央で各第1部材の一端部すなわち六角状端部が環状に並ぶとき、第1部材および第2部材の各脚に沿ってそれぞれ配置された複数の発光手段であるLEDが重ならずに並んで視認可能となるので、複数の発光手段すなわちLEDによる発光位置の配置によって第1部材および第2部材の各脚を一体的に(一本となったように)見せることができるようになっている。
また、矩形状の上記表示部の周囲を遮蔽するフレーム部材としてセンターフレーム43を備え、上記第1部材および第2部材は三叉状に延出する脚の間に装飾突起が突設された構成を有し、上記象形ギミック600が待機位置にあるとき、所定の可動部すなわち第1可動部601、第2可動部602、第4可動部604および第5可動部605の第1部材および第2部材の装飾突起が互いにずれた状態で表示領域の隅部に露出するようになっているので、待機位置にある演出手段すなわち象形ギミック600の一部である装飾突起を利用して立体的な装飾が形成されるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、作動口すなわち始動入賞装置33への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部である装飾図柄表示装置42と、上記表示領域の周囲部に待機可能な線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rにより構成され、上記表示領域の周囲部から中央部へ向かっておよびその逆方向に縮小および拡大する可変表示枠600Cを形成することが可能な可動枠装置として象形ギミック600とを備え、上記可変表示枠600Cが縮小または拡大するとともに期待度が上下するように設定された構成となっている。
従来、パチンコ機において、表示演出に関連して可動部材を図柄表示部の前で動作させるように構成されている場合、可動部材としては、例えば、1対の板状の扉部材を上下ないし左右から中央へ移動させて閉じたり、板状のシャッタ部材を周囲から中央へ寄せてくるように移動させて閉じたりすることにより、表示領域を縮小させていく演出を行うように構成されたものもある。
しかしながら、上述のように板状部材で表示領域をしだいに狭めていくように遮蔽する構成によれば、表示領域の露出面積がしだいに減少していくので、図柄表示部の表示演出による効果もしだいに縮小していくこととなり、変化も単調なものとなっていた。換言すれば、板状部材を動作させていくにつれて、図柄表示部の表示演出による効果がしだいに減殺されていくこととなり、したがって演出効果上の要望を十分に満足するものとは言い難いものであった。
これに対し、上記本パチンコ機10の構成によれば、可変表示枠600Cが表示領域の周囲部から中央部に向かっておよびその逆方向に縮小および拡大するので、例えばこの可変表示枠600Cが縮小して大当たりとなる期待度が上がる場合には、遊技者の視点をこの可変表示枠600C内に集中すなわちフォーカスさせることができる。したがって、表示領域のなかでもこの可変表示枠600C内における表示演出を特に強調して際立たせることができ、これにより表示演出をより効果的として興趣もさらに盛り上げることができるとともに、表示領域のうちで遊技者が注視すべき範囲が縮小した可変表示枠600C内に絞り込まれることにより、演出内容もよりわかり易いものとすることができるようになっている。一方、可変表示枠600Cが拡大する場合には、可変表示枠600C内の表示領域が拡がっていくので、遊技者の注目を逆に散大させたり、あるいは視野がひらけていくような視覚的効果を得ることができるようになっている。
しかもこのとき、表示領域の前を線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rが移動するだけであるので、例えば面状の部材が表示領域を覆っていくような構成とは異なって、表示領域の露出面積を実質的に減少させることがない。即ち、線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rは、それ自体の有する三叉状またはニ叉状の正面形状により、表示領域において比較的に狭小な(細長い)領域を覆うこととなるが、この線状部材が覆う領域の面積は、該線状部材が動作してもほぼ一定の狭小な程度のままであり、したがって表示領域の総露出面積も実質的に減少せず、表示領域において表示演出が可能な領域すなわち線状部材が覆う領域以外の領域の面積をほぼ一定に確保することができる。このとき、上述の通り、線状部材の動作にともなって可変表示枠600Cが中央部に向かって縮小していくが、この可変表示枠600Cの周囲における表示領域の面積は逆に拡大していくこととなり、したがってこの可変表示枠600Cの周囲の領域すなわち周囲表示枠600E内の表示領域を利用して表示演出を行うことができるようになっている。
また、例えば可動部材が面状の部材で構成された場合には、その専有面積も大であるためそのぶん待機スペースも多く必要となり、この待機スペースを確保するために表示領域のサイズが制限されたり、あるいは表示部の周囲の部材の設置スペースが制限されたりすることともなるのに対し、本パチンコ機10の構成によれば、線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rを用いて構成されているので、その専有面積も比較的に小さく、したがってそのぶん待機スペースも少なくなっている。
また、表示演出においては、本パチンコ機10の可変表示枠600Cに相当するものを画像で表現することも可能であるが、画像で表現したものでは、それ以外の周囲の画像に没却した印象を与えやすく、変化や意外性にも乏しい。これに対し、本パチンコ機10の可変表示枠600Cによれば、表示部の画像による表示演出を背景として、実物の可変表示枠600Cの動きがあわせて表現されるので、実感や質感、立体感等も得られ、演出態様がより多彩化されるようになっている。このとき、同じく実物であっても、面状の可動部材の場合には、表示領域を覆ったり開放したりするのみであるのに対し、本パチンコ機10の可変表示枠600Cによれば、上述の通り表示領域を実質的に遮蔽することなく動作することができるので、表示部の画像による表示演出を十分に活かしながら、これとあわせて実物による演出動作を行うことができるようになっている。換言すれば、背景となる表示部の画像による表示演出と、その前での実物の可変表示枠600Cによる動きとが、相乗的に一体となって効果的な興趣演出を得ることができるようになっている。
また、上記可動枠装置すなわち象形ギミック600が、複数の線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rを連動するように連結して構成されている。可動枠装置としては、例えば、表示画面の外形が本実施形態の場合のように方形状の場合に、表示画面の四辺部に沿ってバー状の線状部材を配置し、これら4本の線状部材が中央に寄り合うようにスライド移動しくようにして、これにより表示画面の外形に相似な方形状の可変表示枠が縮小していく構成としたもの等も可能であり、これによれば可動枠装置を簡潔な構成により設けることができる。しかしながら、この構成によれば、可変表示枠の形状が常に一定の方形状であって変化に乏しく、また4本の線状部材をそれぞれ駆動させる必要があるためそのぶん駆動機構の部品点数も多いといった欠点がある。これに対し、上記本パチンコ機10の構成によれば、複数の線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rを連動するように連結、即ちリンクして構成されているので、可変表示枠600Cが変化に富んだ形状に構成されており、また可変表示枠600Cが変形しながら動作する構成ともなっている。また、複数の線状部材の全てが一斉に連動して駆動されるようになっており、したがってそのぶん駆動機構の部品点数も少なく簡略な構成となっている。
また、上記複数の線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rが、端部同士を回動自在に軸支して連結されているので、線状部材同士が、これらの間で角度を拡げたり狭めたりし得るように連結されており、したがってこれらを多数組み合わせて可動枠装置である象形ギミック600が構成されていることにより、角が拡がったり狭まったりしながら変形していく可変表示枠600Cが形成されるようになっている。
また、上記複数の線状部材である第1前側部材601Fないし第6前側部材606Fおよび第1後側部材601Rないし第6後側部材606Rのそれぞれの端部に発光手段としてLEDが配設されているので、線状部材同士が狭まるとともに、発光手段同士も寄り合うこととなり、したがって発光が一部に集中して効果的に発光演出がなされるようになっている。
また、本実施形態のパチンコ機10は、作動口すなわち始動入賞装置33への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部である装飾図柄表示装置42と、上記表示領域の周囲部に待機可能に構成され、上記表示領域の周囲部から中央部へ向かってそれぞれ異動することにより互いに接近可能な複数(6個)の可動部601〜606を備え、上記複数の可動部601〜606が互いに接近することにより、正面視において当該複数の可動部601〜606の内側(即ち可変表示枠600C)に区画形成される表示領域が縮小する一方、当該複数の可動部601〜606の外側に区画形成される表示領域が拡大するようにした構成となっているので、表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部601〜606を動作させることが可能となっており、これにより良好な演出効果を得ることができるようになっている。
(変更態様)
上記パチンコ機10には、例えば以下に列挙するように様々な変更を加えることが可能である。
(1)前記実施形態においては、可変架構体ないし可動枠装置として象形ギミック600が配設されていたが、可変架構体ないし可動枠装置としては、例えば前述したように、表示画面の外形が方形状の場合に、表示画面の四辺部に沿ってバー状の線状部材を配置し、これら4本の線状部材が中央に寄り合うようにスライド移動していくようにして、これにより表示画面の外形に相似な方形状の可変表示枠が縮小していく構成としたもの等も可能である。図30はこのような可変架構体ないし可動枠装置の一例である可動フレーム920を示す摸式図である。同図に示す可動フレーム920は、表示画面92Sの上辺部および下辺部に沿ってそれぞれ配置された上辺バー920Tおよび下辺バー920Bならびに表示画面92Sの左辺部および右辺部に沿ってそれぞれ配置された左辺バー920Lおよび右辺バー920Rを井桁状に組み合わせて構成されている。これら上辺バー920T、下辺バー920B、左辺バー920Lおよび右辺バー920Rは、図中の矢印A11に示すように、中央に寄り合うようにスライド移動するよう駆動され、これにより表示画面92Sの外形に相似な方形状の可変表示枠920Cが縮小していく一方、その周囲に複数(8個)の方形状の周囲表示枠920Eが拡大していくようになっている。この可動フレーム920によれば、可変架構体ないし可動枠装置を簡潔な構成により設けることができ、また待機スペースも可及的に少なくすることができる。
ただし、前述の通り、この可動フレーム920の構成によれば、可変表示枠920Cの形状が常に一定の方形状であって変化に乏しく、また4本の線状部材である上辺バー920T、下辺バー920B、左辺バー920Lおよび右辺バー920Rをそれぞれ駆動させる必要があるためそのぶん駆動機構の部品点数も多いといった欠点がある。したがってこれらの観点からは、前記実施形態における象形ギミック600の構成のほうが有利である。
(2)可変架構体ないし可動枠装置としては、例えば、チェーン等の可撓性材料を用いて可撓性を有するように構成した可撓性フレームや、ゴム等の弾性材料を用いて伸縮可能に構成した弾性フレーム等としてもよい。ただしこれらのような構成の場合にも、駆動機構がやや複雑とならざるを得ず、したがってこの観点からは、前記実施形態における象形ギミック600の構成のほうが有利である。
(3)前記実施形態においては、象形ギミック600が左側昇降部材607Lおよび右側昇降部材607Rを介して両側から、即ち2点で駆動力が付与されるようになっていたが、1点のみあるいは3点以上で駆動力が付与される構成としてもよい。前記実施形態における象形ギミック600のようにリンク機構により構成された可変架構体ないし可動枠装置や、あるいはその他の機構により一方向に伸縮可能に構成された可変架構体ないし可動枠装置等の場合には、1点のみで駆動力を付与することによっても動作させることが可能であり、これによればそのぶん駆動機構をさらに簡略化することができる。
(4)また、前記実施形態においては、パチンコ機10が例示されていたが、遊技機としては、パチンコ機以外にも、スロット機、パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機も例示される。
スロット機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。
この場合、有価物体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、有価物体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
なお本明細書は、以下に掲げる手段A1から手段A6、手段B1から手段B4、手段C1ならびに手段D1から手段D3の発明についていずれも開示している。
本発明にかかる遊技機は、手段A1として、
作動口への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部と、
前記表示領域の周囲部に待機可能であって、第1部材および第2部材を有する可動部が環状に複数連結され、動力が付与されることで各第1部材の一端部が互いに接近する可変架構体とを備え、
前記可変架構体が、前記第1部材の軸部と回動可能に連結する前記第2部材を隣接する一方の可動部が有する第1部材の一端部と回動可能に連結し、各第1部材の軸部を前記可変架構体の中央側へ移動可能に構成され、
所定の第1部材の軸部に回動力が付与され各第1部材の一端部が互いに近づくように動作することで、前記表示部の所定の表示領域が縮小するようにしたことを特徴とする。
近年、パチンコ機においては、図柄表示部が大型化する傾向にあるのにともない、図柄表示部の前で動作させる可動部材を備える場合にはこの可動部材にも大きな動作を行わせて演出をすることが多くなっている。このような場合には、可動部材の動作が安定せず、動作不良等が生じ易くなるといった問題がある。
そこで、上記手段A1の構成によれば、第1部材と第2部材とが軸部で回動可能に連結された構成となっているので、第1部材および第2部材としてはそれぞれ小型の部材を用いたとしても、全体としては大きな動作を行わせることができる。また、例えば部材の一端部のみを回動可能に軸支して他端部を自由端とした片持ち式の構成とすると、部材が大型(ないし大重量)になるほど動作が不安定となるのに対し、上記手段A1の構成によれば、第1部材と第2部材とが端部同士で軸支し合う両持ち式の構成とすることで、部材が大型化しても動作を安定して確実に行うことができる。
また、後述する手段B1の場合と同様に、任意のタイミングで表示領域を絞り、この絞った表示領域に遊技者を注目させることができる。換言すれば、任意のタイミングで表示部の所定の表示領域が縮小する(注目させる領域を絞る)構成とすることができる。また、縮小する歳の外形変化を大きく(目立つように)することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A2として、手段A1の遊技機において、
前記第2部材が、隣接する一方の可動部が有する第1部材の一端部に対し端部が連結する脚の他、隣接する他方の可動部が有する第1部材の他端部に対し端部が連結する脚を備えることを特徴とする。
上記手段A2の構成によれば、可動部の動作をより安定させることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A3として、手段A2の遊技機において、
前記第1部材が、前記一端部および前記他端部を有する各脚の他、可動部と連結しない脚を備え、当該脚が所定の表示領域の周囲領域を区画するとともに、端部に配線部を有することを特徴とする。
上記手段A3の構成によれば、可動部と連結しない脚が、連結する脚よりも配線が容易であり、また演出にも活用することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A4として、手段A1から手段A3のいずれかの遊技機において、
前記表示部の所定の表示領域が最小となる状態よりその手前の状態のほうが第1部材と第2部材との重複が少ないことを特徴とする。
上記手段A4の構成によれば、表示部の所定の表示領域が最小となる状態において第1部材と第2部材との重複が最大となり、したがってそのぶん、所定の表示領域の周囲にある表示領域が広くなるため表示を強調しやすい。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A5として、手段A1から手段A4のいずれかの遊技機において、
移動の終端にあたる前記表示領域中央で各第1部材の一端部が環状に並ぶとき、第1部材および第2部材の各脚に沿ってそれぞれ配置された複数の発光手段が重ならずに並んで視認可能となることを特徴とする。
上記手段A5の構成によれば、複数の発光手段による発光位置の配置によって第1部材および第2部材の各脚を一体的に(一本となったように)見せることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段A6として、手段A1から手段A5のいずれかの遊技機において、
矩形状の前記表示部の周囲を遮蔽するフレーム部材を備え、前記第1部材および第2部材は三叉状に延出する脚の間に装飾突起が突設された構成を有し、前記可変架構体が待機位置にあるとき、所定の前記可動部の第1部材および第2部材の装飾突起が互いにずれた状態で表示領域の隅部に露出する構成としたことを特徴とする。
上記手段A6の構成によれば、待機位置にある演出手段すなわち可変架構体の一部(装飾突起)を利用して立体的な装飾を形成することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B1として、
作動口への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部と、
前記表示領域の周囲部に待機可能な線状部材により構成され、前記表示領域の周囲部から中央部へ向かって若しくはその逆方向に、又はこれら双方向に、縮小および/または拡大する可変表示枠を形成することが可能な可動枠装置とを備え、
前記可変表示枠が縮小および/または拡大するとともに期待度が上下するように設定されていることを特徴とする。
本発明において、「線状部材」とは、実質的に一方向に沿って細長に延びる部材を意味する。その断面形状は任意であり、円上、楕円状、長円状、多角形状、不定形状等の断面形状がいずれも含まれ、また、同一の断面形状および断面積が連続するように延びるものだけでなく、断面形状および断面積の少なくとも一方が変化しながら延びるようなもの等も含まれる。また、一直線状に延びるものだけでなく、少なくとも一部が曲線状に延びるものや、枝分かれ状に延びるもの等も含まれる。また、一定の形状を保持し得るものだけでなく、可撓性あるいは弾性を有して変形可能なもの等も含まれる。
またこのため、本発明における「可変表示枠」には、例えば、複数の線状部材を組み合せて構成したものや、1本の可撓性を有する線状部材を実質的に環状に(完全に閉じているか否かを問わず)構成したもの等がいずれも含まれる。
また本発明において、「期待度」とは、作動口入賞に基づく抽選による有利な状態の発生が期待される度合のことである。
従来、パチンコ機において、表示演出に関連して可動部材を図柄表示部の前で動作させるように構成されている場合、可動部材としては、例えば、1対の板状の扉部材を上下ないし左右から中央へ移動させて閉じたり、板状のシャッタ部材を周囲から中央へ寄せてくるように移動させて閉じたりすることにより、表示領域を縮小させていく演出を行うように構成されたものもある。
しかしながら、上述のように板状部材で表示領域をしだいに狭めていくように遮蔽する構成によれば、表示領域の露出面積がしだいに減少していくので、図柄表示部の表示演出による効果もしだいに縮小していくこととなり、変化も単調なものとなっていた。換言すれば、板状部材を動作させていくにつれて、図柄表示部の表示演出による効果がしだいに減殺されていくこととなり、したがって演出効果上の要望を十分に満足するものとは言い難いものであった。
そこで、上記手段B1の構成によれば、可変表示枠が表示領域の周囲部から中央部に向かって若しくはその逆方向に縮小ないし拡大するので、例えばこの可変表示枠が縮小して大当たりとなる期待度が上がる場合には、遊技者の視点をこの可変表示枠内に集中すなわちフォーカスさせることができる。したがって、表示領域のなかでもこの可変表示枠内における表示演出を特に強調して際立たせることができ、これにより表示演出をより効果的として興趣もさらに盛り上げることができるとともに、表示領域のうちで遊技者が注視すべき範囲が縮小した可変表示枠内に絞り込まれることにより、演出内容もよりわかり易いものとすることができる。一方、可変表示枠が拡大する場合には、可変表示枠内の表示領域が拡がっていくので、遊技者の注目を逆に散大させたり、あるいは視野がひらけていくような視覚的効果を得ることができる。
しかもこのとき、表示領域の前を線状部材が移動するだけであるので、例えば面状の部材が表示領域を覆っていくような構成とは異なって、表示領域の露出面積を実質的に減少させることがない。即ち、線状部材はそれ自体の有する正面形状により、表示領域において比較的に狭小な(細長い)領域を覆うこととなるが、この線状部材が覆う領域の面積は、該線状部材が動作してもほぼ一定の狭小な程度のままであり、したがって表示領域の総露出面積も実質的に減少せず、表示領域において表示演出が可能な領域の面積をほぼ一定に確保することができる。このとき、上述の通り、線状部材の動作にともなって可変表示枠が中央部に向かって縮小していくが、この可変表示枠の周囲における表示領域の面積は逆に拡大していくこととなり、したがってこの可変表示枠の周囲の領域を利用して表示演出を行うことができる。
また、例えば可動部材が面状の部材で構成された場合には、その専有面積も大であるためそのぶん待機スペースも多く必要となり、この待機スペースを確保するために表示領域のサイズが制限されたり、あるいは表示部の周囲の部材の設置スペースが制限されたりすることともなるのに対し、手段B1の構成によれば、線状部材を用いて構成されているので、その専有面積も比較的に小さく、したがってそのぶん待機スペースも少なくて済む。
また、表示演出においては、本発明の可変表示枠に相当するものを画像で表現することも可能であるが、画像で表現したものでは、それ以外の周囲の画像に没却した印象を与えやすく、変化や意外性にも乏しい。これに対し、本発明の可変表示枠によれば、表示部の画像による表示演出を背景として、実物の可変表示枠の動きがあわせて表現されるので、実感や質感、立体感等も得られ、演出態様がより多彩化される。このとき、同じく実物であっても、面状の可動部材の場合には、表示領域を覆ったり開放したりするのみであるのに対し、本発明の可変表示枠によれば、上述の通り表示領域を実質的に遮蔽することなく動作することができるので、表示部の画像による表示演出を十分に活かしながら、これとあわせて実物による演出動作を行うことができる。換言すれば、背景となる表示部の画像による表示演出と、その前での実物の可変表示枠による動きとが、相乗的に一体となって効果的な興趣演出を得ることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B2として、手段B1の遊技機において、
前記可動枠装置が、複数の線状部材を連動するように連結して構成されていることを特徴とする。
可動枠装置としては、例えば、表示画面の外形が方形状の場合に、表示画面の四辺部に沿ってバー状の線状部材を配置し、これら4本の線状部材が中央に寄り合うようにスライド移動しくようにして、これにより表示画面の外形に相似な方形状の可変表示枠が縮小していく構成としたもの等も可能であり、これによれば可動枠装置を簡潔な構成により設けることができる。しかしながら、この構成によれば、可変表示枠の形状が常に一定の方形状であって変化に乏しく、また4本の線状部材をそれぞれ駆動させる必要があるためそのぶん駆動機構の部品点数も多いといった欠点がある。これに対し、上記手段B2の構成によれば、複数の線状部材を連動するように連結、即ちリンクして構成されるので、可変表示枠を多様な形状に構成することができ、また可変表示枠が変形しながら動作する構成とすることもできる。また、複数の線状部材の全てを一斉に連動させて駆動することができ、したがってそのぶん駆動機構の部品点数も少なく簡略な構成とすることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B3として、手段B2の遊技機において、
前記複数の線状部材が、端部同士を回動自在に軸支して連結されていることを特徴とする。
上記手段B3の構成によれば、線状部材同士を、これらの間で角度を拡げたり狭めたりし得るように連結することができ、したがってこれらを多数組み合わせて可動枠装置を構成することにより、角が拡がったり狭まったりしながら変形していく可変表示枠を形成することができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段B4として、手段B3の遊技機において、
前記複数の線状部材のそれぞれの端部に発光手段が配設されていることを特徴とする。
上記手段B4の構成によれば、線状部材同士が狭まるとともに、発光手段同士も寄り合うこととなるので、発光が一部に集中して効果的に発光演出がなされる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段C1として、
作動口への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部と、
前記表示領域の周囲部に待機可能に構成され、前記表示領域の周囲部から中央部へ向かってそれぞれ移動することにより互いに接近可能な複数の可動部を備え、
前記複数の可動部が互いに接近することにより、正面視において当該複数の可動部の内側に区画形成される表示領域が縮小する一方、当該複数の可動部の外側に区画形成される表示領域が拡大するようにしたことを特徴とする。
上記手段C1の構成によれば、表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部を動作させることが可能となり、これにより良好な演出効果を得ることができる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段D1として、手段A1から手段A6、手段B1から手段B4ならびに手段C1のいずれかの遊技機において、
遊技機がパチンコ機であることを特徴とする。
パチンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて有価物体の一例である球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞装置(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カード書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
手段A1から手段A6のいずれかの構成を有するパチンコ機にあっては、第1部材と第2部材とが端部同士で軸支し合う両持ち式の構成としたことによって、可動部材を安定して動作させることができ、動作不良も生じ難く信頼性の高いパチンコ機が得られる。
また、手段B1から手段B4の構成を有するパチンコ機にあっては、可変表示枠が表示領域の周囲部から中央部に向かって若しくはその逆方向に縮小ないし拡大する構成としたことによって、図柄表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部材を動作させることができて演出効果に優れるパチンコ機が得られる。
また、手段C1の構成を有するパチンコ機にあっては、複数の可動部が互いに接近することにより、正面視において当該複数の可動部の内側に区画形成される表示領域が縮小する一方、当該複数の可動部の外側に区画形成される表示領域が拡大するようにしたことによって、図柄表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部を動作させることができて演出効果に優れるパチンコ機が得られる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段D2として、手段A1から手段A6、手段B1から手段B4ならびに手段C1のいずれかの遊技機において、
遊技機がスロット機であることを特徴とする。
スロット機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。
この場合、有価物体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
手段A1から手段A6のいずれかの構成を有するスロット機にあっては、第1部材と第2部材とが端部同士で軸支し合う両持ち式の構成としたことによって、可動部材を安定して動作させることができ、動作不良も生じ難く信頼性の高いスロット機が得られる。
また、手段B1または手段B4の構成を有するスロット機にあっては、可変表示枠が表示領域の周囲部から中央部に向かって若しくはその逆方向に縮小ないし拡大する構成としたことによって、図柄表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部材を動作させることができて演出効果に優れるスロット機が得られる。
また、手段C1の構成を有するスロット機にあっては、複数の可動部が互いに接近することにより、正面視において当該複数の可動部の内側に区画形成される表示領域が縮小する一方、当該複数の可動部の外側に区画形成される表示領域が拡大するようにしたことによって、図柄表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部を動作させることができて演出効果に優れるスロット機が得られる。
また、本発明にかかる遊技機は、手段D3として、手段A1から手段A6、手段B1から手段B4ならびに手段C1のいずれかの遊技機において、
遊技機がパチンコ機とスロット機を融合させた遊技機であることを特徴とする。
パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、有価物体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
手段A1から手段A6のいずれかの構成を有するパチンコ機とスロット機を融合させた遊技機にあっては、第1部材と第2部材とが端部同士で軸支し合う両持ち式の構成としたことによって、可動部材を安定して動作させることができ、動作不良も生じ難く信頼性の高い、パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機が得られる。
また、手段B1から手段B4の構成を有するパチンコ機とスロット機を融合させた遊技機にあっては、可変表示枠が表示領域の周囲部から中央部に向かって若しくはその逆方向に縮小ないし拡大する構成としたことによって、図柄表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部材を動作させることができて演出効果に優れる、パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機が得られる。
また、手段C1の構成を有するパチンコ機とスロット機を融合させた遊技機にあっては、複数の可動部が互いに接近することにより、正面視において当該複数の可動部の内側に区画形成される表示領域が縮小する一方、当該複数の可動部の外側に区画形成される表示領域が拡大するようにしたことによって、図柄表示部の表示演出による効果を十分に活かしながら可動部を動作させることができて演出効果に優れる、パチンコ機とスロット機を融合させた遊技機が得られる。
本発明は、パチンコ機等の遊技機に好適に実施することが可能である。
600:象形ギミック(可変架構体)
6017:駆動軸部(所定の第1部材の軸部)

Claims (1)

  1. 作動口への入球に基づく表示演出を表示領域に表示する表示部と、
    前記表示領域の周囲部に待機可能に構成され、前記表示領域の周囲部から中央部へ向かっておよびその逆方向にそれぞれ移動することにより互いに接近および離隔可能な複数の可動部を備え、
    前記複数の可動部が互いに接近および離隔することにより、正面視において当該複数の可動部の内側に区画形成される内側表示領域が縮小および拡大可能に構成される一方、当該内側表示領域の外側に区画形成される外側表示領域が拡大および縮小可能に構成され、
    前記作動口への入球に基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段が取得した特別情報を、規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた移行情報に対応しているか否かの移行判定を行うとともに、前記取得情報記憶手段に複数の特別情報が記憶されている場合にはそれら複数の特別情報に対して前記移行判定を順次行う移行判定手段と、
    前記取得情報記憶手段に記憶されている個数を所定の報知態様で前記表示部に表示する情報表示手段と、を備え、
    前記報知態様の位置が、前記可動部の動作に伴って移動可能であり、
    前記内側表示領域が、星形状をなすことができるとともに、遊技状態の変化に応じて縮小し、縮小の途上でいったん拡大してから再度縮小し得ることを特徴とする遊技機。
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