JP6021178B2 - ノイズ加算装置、ノイズ加算方法、およびプログラム - Google Patents

ノイズ加算装置、ノイズ加算方法、およびプログラム Download PDF

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本発明は、個別データを確率的なノイズの加算により秘匿するプライバシー保護技術に関する。
データベースにおける個別データを確率的なノイズの加算により秘匿する従来技術として、非特許文献1の方法がある。
五十嵐大,千田浩司,高橋克巳,"数値属性における,k−匿名性を満たすランダム化手法",CSS2011,2011. R. Agrawal and R. Srikant, "Privacy-preserving data mining," Proc. of the 2000 ACM SIGMOD Intl. Conf. on Management of Data, 2000.
上記従来技術における課題は、ノイズ加算前と後で値域が変化するため“再構築”の際の初期値を正しく設定することができないことである。
上記従来技術においては、或る確率分布に従ったノイズを数値属性データに加算することで、データの匿名性を高める。この際にノイズが任意の大きい値(または、逆に負の小さい値)をとりうるため、ノイズ加算前と加算後とで値域が異なってしまう。再構築(例えば、非特許文献2参照)と呼ばれる処理では、ノイズが加算された数値属性データからなるデータベースから、反復処理によって統計値だけを精度よく計算する。再構築の初期値を設定するために、ノイズが加算されたデータ群に対応する集計表が必要となる。この集計表を構成する各集計値の値域はノイズ加算前と同じである必要があるが、非特許文献1の方法では各集計値の値域がノイズ加算前と異なってしまう。
また、ノイズ加算された数値属性データの秘匿性も確保しなければならない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ノイズ加算前と後で値域を変化させず、なおかつ、高い秘匿性を確保できるノイズ加算技術を提供する。
本発明では、a≦v≦bを満たす入力値vが入力され、確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを入力値vに加算した値Y=X+vを得、値Yを出力する。ただし、a,bはa≦bを満たす値、f(x)は基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数、f(x)は有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数、xは確率変数、αは値a,bと確率密度関数f(x)と入力値vとに応じて定まる値である。a−v≦x≦b−vである場合にf(x)=f(x)/αを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にf(x)=0を満たす。
本発明では、有界ノイズ値Xの確率密度関数f(x)が入力値vに依存し、a−v≦x≦b−vでない場合にf(x)=0となるため、有界ノイズ値Xを入力値vに加算しても加算の前後で値域が変化しない。
また本発明では、従来技術と同等以上の秘匿性を確保できる(詳細は後述)。
図1Aは、第一および第二実施形態のノイズ加算装置の機能ブロック図を表し、図1Bは、第一および第二実施形態のノイズ加算方法のフローチャートを表す。 図2Aは、第三実施形態のノイズ加算装置の機能ブロック図を表し、図2Bは、第三実施形態のノイズ加算方法のフローチャートを表す。 図3Aは、第四および第五実施形態のノイズ加算装置の機能ブロック図を表し、図3Bは、第四および第五実施形態のノイズ加算方法のフローチャートを表す。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
<原理>
各実施形態に共通する原理を説明する。
各実施形態では、a≦v≦bを満たす入力値vが入力され、確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを入力値vに加算した値Y=X+vを得、値Yを出力する。ただし、a,bはa≦bを満たす値、f(x)は基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数、f(x)は有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数、xは確率変数、αは値a,bと確率密度関数f(x)と入力値vとに応じて定まる値である。a−v≦x≦b−vである場合にf(x)=f(x)/αを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にf(x)=0を満たす。再構築の処理を正しく実行するためには、確率密度関数f(x)およびf(x)の無限区間での積分値∫[−∞,+∞]f(x)dxおよび∫[−∞,+∞](x)dxがそれぞれ1である必要がある。このことからαは値a,bと確率密度関数f(x)と入力値vとに依存し、α=∫[a−v,b−v]f(x)dxによって得られる。なお、a−v≦x≦b−vの範囲ではf(x)とf(x)は同じ形状であり、確率値の大きさのみが異なる。また、確率密度関数f(x)が表す確率分布の例は、ラプラス分布、正規分布、有限区間での一様分布などである。
本方式では、入力値vに応じて有界ノイズ値Xの確率分布を動的に変化させる。すなわち、有界ノイズ値Xの確率密度関数f(x)は入力値vに依存し、a−v≦x≦b−vでない場合にf(x)=0となる。そのため、有界ノイズ値Xを入力値vに加算しても加算の前後で値域が変化しない。また、∫[−∞,+∞](x)dx=1を満たす。そのため、有界ノイズ値Xを入力値vに加算した値Yを用いた再構築の処理が可能である。
また、入力値に加算されるノイズ値の確率分布がとり得る最大確率と最小確率(0を除く)との差が小さいほど、当該ノイズ値が加算された入力値の秘匿性が高い。ここでa−v≦x≦b−vの範囲では、基礎ノイズ値の確率密度関数f(x)と有界ノイズ値Xの確率密度関数f(x)との形状が互いに同一である。ただし、f(x)はa−v≦x≦b−vの範囲でのみ0より大きな確率を与えるのに対し、f(x)はa−v≦x≦b−vの範囲以外でも0より大きな確率を与え得る。すなわち、基礎ノイズ値の確率分布は有界ノイズ値Xの確率分布と同じ、または、それよりも広い。この場合、有界ノイズ値Xの確率分布がとり得る最大確率と最小確率(0を除く)との差は、基礎ノイズ値の確率分布がとり得る最大確率と最小確率(0を除く)との差と同じ、または、それ以下となる。そのため本方式では、入力値に基礎ノイズ値を加算する従来技術と比べ、同等かそれ以上の秘匿性を確保できる。
入力値に応じたプライバシー保護処理によって入力値の情報が漏えいする場合がある。そのため、入力値に応じたプライバシー保護処理を安易に行ってはならない、というのがプライバシー保護分野での常識である。本方式はこの常識に反し、むしろ従来と同等以上の秘匿性を確保できる。このような効果は本分野においては非常に意外である。
<第一実施形態>
第一実施形態では、入力値に加算することで値域を変化させてしまう確率分布をとる基礎ノイズから、値域を変化させない確率分布をとる有界ノイズを得る。第一実施形態では、基礎ノイズの確率分布を具体化しない。
図1Aに例示するように、本形態のノイズ加算装置10は、入力部11、ノイズ付与部12、出力部13、メモリ18、および制御部19を有する。ノイズ付与部12は、ノイズ生成部121、ノイズ加算部122、および判定部123を有する。
ノイズ加算装置10は、例えば、CPU(central processing unit)およびRAM(random-access memory)等から構成される汎用または専用のコンピュータに特別なプログラムが読み込まれることによって得られる特別な装置である。ノイズ加算装置10は、制御部19の制御のもとで各処理を実行する。また、各処理部から出力されたデータは逐一メモリ18に格納され、必要に応じて読み出されて各処理部での処理に利用される。このようにノイズ加算装置がコンピュータに特別なプログラムが読み込まれることによって得られる点、制御部19の制御のもとで各処理を実行する点、メモリ18にデータが格納される点は、以降に述べる各実施形態についても同様である。
図1Bに例示するように、閉区間[a,b]={v|a≦v≦b}に属する入力値vがノイズ加算装置10の入力部11に入力される(ステップS11)。例えば、属性と呼ばれる一つまたは複数の項目それぞれに関して、一人または複数人の個人ごとの属性値と呼ばれるデータが記入されている表形式のデータベースを秘匿化する場合、属性値が入力値vとなる。
ノイズ付与部12は、入力値vを入力とし、入力値vと確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xとを加算した値Y=v+Xを得て出力する(ステップS12)。本形態では、第一に、ノイズ生成部121が、確率密度関数f(x)が表す確率分布に従って基礎ノイズ値χを得て出力する(ステップS121)。第二に、ノイズ加算部122が、入力値vと基礎ノイズ値χを入力とし、入力値vと基礎ノイズ値χとの加算値υ=v+χを得て出力する(ステップS122)。第三に、判定部123が、加算値υを入力とし、a≦υ≦bであるかを判定する(ステップS123)。ここで、a≦υ≦bでなければステップS121に戻る。a≦υ≦bであれば、判定部123は加算値υを値Y=v+Xとして出力する。すなわち、a≦υ≦bであると判定されるまでノイズ生成部121の処理とノイズ加算部122の処理と判定部123の処理とを繰り返す。a≦υ≦bであると判定された値υが値Yであり、a≦υ≦bであると判定された値υに対応する基礎ノイズ値χが有界ノイズ値Xである。出力部13は、値Yを出力する(ステップS13)。
このような有界ノイズ値Xは、上述の確率密度関数f(x)が表す確率分布に従ったものとなる。従って、この方法でノイズ加算を行えば、基礎ノイズを加算した場合と同等かそれ以上の秘匿性を確保しつつ、データの値域を変化させない。この方法は、基礎ノイズの生成と加算を反復するだけであるから実装が容易という特徴を持つ。
<第二実施形態>
第二実施形態は第一実施形態の具体例である。第二実施形態では正規分布に従った基礎ノイズを用いる。すなわち、本形態の確率密度関数f(x)は正規分布を表す。以下では、第一実施形態との相違点を中心に説明し、第一実施形態と共通する部分については、第一実施形態と同じ参照番号を用いて説明を省略する。
図1Aに例示するように、本形態のノイズ加算装置20は、入力部11、ノイズ付与部22、出力部13、メモリ18、および制御部19を有する。ノイズ付与部22は、ノイズ生成部221、ノイズ加算部222、および判定部223を有する。
図1Bに例示するように、本形態のノイズ付与部22も、入力値vを入力とし、入力値vと確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xとを加算した値Y=v+Xを得て出力する(ステップS22)。ただし本形態では、第一に、ノイズ生成部221が、確率密度関数f(x)が表す平均0および分散σの正規分布に従う乱数N0,σを生成し、それを基礎ノイズ値χとして出力する(ステップS221)。正規分布の生成方法はよく知られているため、ここでは詳細な説明を省略する。第二に、ノイズ加算部222が、入力値vと乱数N0,σを入力とし、入力値vと乱数N0,σとの加算値υ=v+N0,σを得て出力する(ステップS222)。第三に、判定部223が、加算値υを入力とし、a≦υ≦bであるかを判定する(ステップS223)。ここで、a≦υ≦bでなければステップS221に戻る。a≦υ≦bであれば、判定部223は加算値υを値Y=v+Xとして出力する。
<第三実施形態>
第三実施形態は第一実施形態の他の具体例である。第三実施形態ではラプラス分布に従った基礎ノイズを用いる。すなわち、本形態の確率密度関数f(x)はラプラス分布を表す。
図2Aに例示するように、本形態のノイズ加算装置30は、入力部11、ノイズ付与部32、出力部13、メモリ18、および制御部19を有する。ノイズ付与部32は、一様乱数生成部320、ノイズ生成部321、ノイズ加算部322、および判定部323を有する。
図2Bに例示するように、本形態のノイズ付与部32も、入力値vを入力とし、入力値vと確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xとを加算した値Y=v+Xを得て出力する(ステップS32)。ただし本形態では、第一に、一様乱数生成部320が閉区間[0,1]上の一様乱数Uを生成して出力する(ステップS320)。第二に、ノイズ生成部321が、一様乱数Uを入力とし、確率密度関数f(x)が表すラプラス分布に従う乱数L0,φを以下のように生成し、それを基礎ノイズ値χとして出力する(ステップS321)。
Figure 0006021178

ただし、φは予め定められたパラメータである。ラプラス分布の分散は2φとなる。またlogは自然対数を表す。第三に、ノイズ加算部322が、入力値vと乱数L0,φを入力とし、入力値vと乱数L0,φとの加算値υ=v+L0,φを得て出力する(ステップS322)。第四に、判定部323が、加算値υを入力とし、a≦υ≦bであるかを判定する(ステップS323)。ここで、a≦υ≦bでなければステップS221に戻る。a≦υ≦bであれば、判定部223は加算値υを値Y=v+Xとして出力する。
<第四実施形態>
第四実施形態では、第一ないし第三実施形態の方法よりも処理速度が高速な方法を示す。第四実施形態では、基礎ノイズの確率分布を具体化しない。
図3Aに例示するように、本形態のノイズ加算装置40は、入力部11、ノイズ付与部42、事前処理部45、関数記憶部46、出力部13、メモリ18、および制御部19を有する。ノイズ付与部42は、一様乱数生成部420、ノイズ生成部421、およびノイズ加算部422を有する。
本形態では、以下の事前処理が実行される。
第一に、事前処理部45が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて以下のαを生成する。
Figure 0006021178

第二に、事前処理部45が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて確率密度関数f(x)=f(x)/αを生成する。第三に、事前処理部45が閉区間[a,b]に属するすべてのvについて以下の関数F(z)を生成する。
Figure 0006021178

ただしa−v≦z≦b−vである。関数F(z)はa−v≦x≦zを満たす確率を表し、その定義域は閉区間[a−v,b−v]であり、値域は閉区間[0,1]である。第四に、事前処理部45がすべてのZ=F(z)の逆関数z=F −1(Z)を生成する。当然ながら、逆関数F −1(Z)の定義域は閉区間[0,1]であり、値域は閉区間[a−v,b−v]である。閉区間[a,b]に属するすべてのvについて得られた逆関数F −1(Z)は関数記憶部46に格納される。
本形態では、以上の事前処理を前提としてノイズ加算処理が実行される。図3Bに例示するように、本形態のノイズ付与部42も、入力部11に入力された入力値vを入力とし、入力値vと確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xとを加算した値Y=v+Xを得て出力する(ステップS42)。ただし本形態では、第一に、一様乱数生成部420が、閉区間[0,1]に属する一様乱数Uを生成して出力する(ステップS420)。第二に、ノイズ生成部421が、入力部11に入力された入力値vと一様乱数Uとを入力とし、当該入力値vに対応する逆関数F −1(Z)を関数記憶部46から抽出する。ノイズ生成部421は、抽出した逆関数F −1(Z)に一様乱数Uを代入してF −1(U)を生成し、それを有界ノイズ値Xとして出力する。このような有界ノイズ値Xは、上述の確率密度関数f(x)が表す確率分布に従ったものとなる(ステップS421)。第三に、ノイズ加算部422が、入力部11に入力された入力値vとF −1(U)とを入力とし、Y=v+F −1(U)をY=v+Xとして出力する(ステップS422)。
<第五実施形態>
第五実施形態は第四実施形態の具体例である。第五実施形態ではラプラス分布に従った基礎ノイズを用いる。すなわち、本形態の確率密度関数f(x)はラプラス分布を表す。
図3Aに例示するように、本形態のノイズ加算装置50は、入力部11、ノイズ付与部52、事前処理部55、関数記憶部56、出力部13、メモリ18、および制御部19を有する。ノイズ付与部52は、一様乱数生成部520、ノイズ生成部521、およびノイズ加算部522を有する。
本形態では、以下の事前処理が実行される。
第一に、事前処理部55が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて以下のαを生成する。
Figure 0006021178

ただし、expは底がネイピア数の指数関数を表す。第二に、事前処理部55が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて確率密度関数f(x)=f(x)/αを生成する。第三に、事前処理部55が閉区間[a,b]に属するすべてのvについて、以下の関数F(z)を生成する。
Figure 0006021178

ただしa−v≦z≦b−vである。第四に、事前処理部55がすべてのZ=F(z)の逆関数z=F −1(Z)を生成する。逆関数F −1(Z)は以下を満たす。
Figure 0006021178

閉区間[a,b]に属するすべてのvについて得られた逆関数F −1(Z)は関数記憶部56に格納される。
本形態では、以上の事前処理を前提としてノイズ加算処理が実行される。図3Bに例示するように、本形態のノイズ付与部52も、入力部11に入力された入力値vを入力とし、入力値vと確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xとを加算した値Y=v+Xを得て出力する(ステップS52)。ただし本形態では、第一に、一様乱数生成部520が、閉区間[0,1]に属する一様乱数Uを生成して出力する(ステップS420)。第二に、ノイズ生成部521が、入力部11に入力された入力値vと一様乱数Uとを入力とし、当該入力値vに対応する逆関数F −1(Z)を関数記憶部56から抽出する。ノイズ生成部521は、抽出した逆関数F −1(Z)に一様乱数Uを代入してF −1(U)を生成し、それを有界ノイズ値Xとして出力する。このような有界ノイズ値Xは、上述の確率密度関数f(x)が表す確率分布に従ったものとなる(ステップS521)。第三に、ノイズ加算部522が、入力部11に入力された入力値vとF −1(U)とを入力とし、Y=v+F −1(U)をY=v+Xとして出力する(ステップS522)。
<その他の変形例>
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、第四および第五実施形態において、関数Z=F(z)に代えて関数Z’=F(z+v)を用い、逆関数F −1(Z)に代えて関数Z’=F(z+v)の逆関数z+v=F −1(Z’)を用い、この逆関数z+v=F −1(Z’)に一様乱数Uを代入してF −1(U)を生成し、それをY=v+Xとしてもよい。また、第四および第五実施形態で事前処理を行うことに代えて、入力部11に入力値vが入力されるたびに、当該入力値vに対応する逆関数F −1(Z)が生成されてもよい。さらに、第三ないし第五実施形態において、上述の一様乱数Uに代えて、一様分布以外の分布をとる乱数が用いられてもよい。
上述の各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
上述の構成をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例は、非一時的な(non-transitory)記録媒体である。このような記録媒体の例は、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等である。
このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD−ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録装置に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。
上記実施形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させて本装置の処理機能が実現されたが、これらの処理機能の少なくとも一部がハードウェアで実現されてもよい。
10〜50 ノイズ加算装置

Claims (6)

  1. a≦bを満たす値a,bについてa≦v≦bを満たす入力値vが入力される入力部と、
    f(x)がラプラス分布である基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、f(x)が有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、xが確率変数であり、αが前記値a,bと前記確率密度関数f(x)と前記入力値vとに応じて定まる値であり、a−v≦x≦b−vである場合にf(x)=f(x)/αを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にf(x)=0を満たす場合における、前記確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを前記入力値vに加算した値Y=X+vを得、前記値Yを出力するノイズ付与部と、
    を有し、
    Figure 0006021178

    a−v≦z≦b−vであり、Z=F(z)の逆関数がz=F −1(Z)であり、
    前記ノイズ付与部は、
    一様乱数Uを生成する一様乱数生成部と、
    前記入力値vに対応する逆関数F −1(Z)に前記一様乱数Uを代入して前記有界ノイズ値X=F −1(U)を得るノイズ生成部と、
    前記入力値vと前記有界ノイズ値Xとを加算して前記値Yを得るノイズ加算部と、
    を有するノイズ加算装置。
  2. 請求項1のノイズ加算装置であって、
    Figure 0006021178

    を満たす、ノイズ加算装置。
  3. 請求項1または2の何れかのノイズ加算装置であって、
    前記確率密度関数f(x)はラプラス分布を表す、
    ことを特徴とするノイズ加算装置。
  4. 請求項1または2のノイズ加算装置であって、
    前記確率密度関数f(x)はラプラス分布を表し、
    Figure 0006021178


    である、ノイズ加算装置。
  5. a≦bを満たす値a,bについてa≦v≦bを満たす入力値vが入力部に入力される入力ステップと、
    f(x)がラプラス分布である基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、f(x)が有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、xが確率変数であり、αが前記値a,bと前記確率密度関数f(x)と前記入力値vとに応じて定まる値であり、a−v≦x≦b−vである場合にf(x)=f(x)/αを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にf(x)=0を満たし、ノイズ付与部で、前記確率密度関数f(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを前記入力値vに加算した値Y=X+vを得、前記値Yを出力するノイズ付与ステップと、
    を有し、
    Figure 0006021178

    a−v≦z≦b−vであり、Z=F(z)の逆関数がz=F −1(Z)であり、
    前記ノイズ付与ステップは、
    一様乱数生成部で、一様乱数Uを生成する一様乱数生成ステップと、
    ノイズ生成部で、前記入力値vに対応する逆関数F −1(Z)に前記一様乱数Uを代入して前記有界ノイズ値X=F −1(U)を得るノイズ生成ステップと、
    ノイズ加算部で、前記入力値vと前記有界ノイズ値Xとを加算して前記値Yを得るノイズ加算ステップと、
    を有するノイズ加算方法。
  6. 請求項1からの何れかのノイズ加算装置の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。

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