JP6021178B2 - ノイズ加算装置、ノイズ加算方法、およびプログラム - Google Patents
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上記従来技術においては、或る確率分布に従ったノイズを数値属性データに加算することで、データの匿名性を高める。この際にノイズが任意の大きい値(または、逆に負の小さい値)をとりうるため、ノイズ加算前と加算後とで値域が異なってしまう。再構築(例えば、非特許文献2参照)と呼ばれる処理では、ノイズが加算された数値属性データからなるデータベースから、反復処理によって統計値だけを精度よく計算する。再構築の初期値を設定するために、ノイズが加算されたデータ群に対応する集計表が必要となる。この集計表を構成する各集計値の値域はノイズ加算前と同じである必要があるが、非特許文献1の方法では各集計値の値域がノイズ加算前と異なってしまう。
<原理>
各実施形態に共通する原理を説明する。
各実施形態では、a≦v≦bを満たす入力値vが入力され、確率密度関数fv(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを入力値vに加算した値Y=X+vを得、値Yを出力する。ただし、a,bはa≦bを満たす値、f(x)は基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数、fv(x)は有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数、xは確率変数、αvは値a,bと確率密度関数f(x)と入力値vとに応じて定まる値である。a−v≦x≦b−vである場合にfv(x)=f(x)/αvを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にfv(x)=0を満たす。再構築の処理を正しく実行するためには、確率密度関数f(x)およびfv(x)の無限区間での積分値∫[−∞,+∞]f(x)dxおよび∫[−∞,+∞]fv(x)dxがそれぞれ1である必要がある。このことからαvは値a,bと確率密度関数f(x)と入力値vとに依存し、αv=∫[a−v,b−v]f(x)dxによって得られる。なお、a−v≦x≦b−vの範囲ではf(x)とfv(x)は同じ形状であり、確率値の大きさのみが異なる。また、確率密度関数f(x)が表す確率分布の例は、ラプラス分布、正規分布、有限区間での一様分布などである。
第一実施形態では、入力値に加算することで値域を変化させてしまう確率分布をとる基礎ノイズから、値域を変化させない確率分布をとる有界ノイズを得る。第一実施形態では、基礎ノイズの確率分布を具体化しない。
第二実施形態は第一実施形態の具体例である。第二実施形態では正規分布に従った基礎ノイズを用いる。すなわち、本形態の確率密度関数f(x)は正規分布を表す。以下では、第一実施形態との相違点を中心に説明し、第一実施形態と共通する部分については、第一実施形態と同じ参照番号を用いて説明を省略する。
第三実施形態は第一実施形態の他の具体例である。第三実施形態ではラプラス分布に従った基礎ノイズを用いる。すなわち、本形態の確率密度関数f(x)はラプラス分布を表す。
ただし、φは予め定められたパラメータである。ラプラス分布の分散は2φ2となる。またlogは自然対数を表す。第三に、ノイズ加算部322が、入力値vと乱数L0,φを入力とし、入力値vと乱数L0,φとの加算値υ=v+L0,φを得て出力する(ステップS322)。第四に、判定部323が、加算値υを入力とし、a≦υ≦bであるかを判定する(ステップS323)。ここで、a≦υ≦bでなければステップS221に戻る。a≦υ≦bであれば、判定部223は加算値υを値Y=v+Xとして出力する。
第四実施形態では、第一ないし第三実施形態の方法よりも処理速度が高速な方法を示す。第四実施形態では、基礎ノイズの確率分布を具体化しない。
図3Aに例示するように、本形態のノイズ加算装置40は、入力部11、ノイズ付与部42、事前処理部45、関数記憶部46、出力部13、メモリ18、および制御部19を有する。ノイズ付与部42は、一様乱数生成部420、ノイズ生成部421、およびノイズ加算部422を有する。
第一に、事前処理部45が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて以下のαvを生成する。
第二に、事前処理部45が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて確率密度関数fv(x)=f(x)/αvを生成する。第三に、事前処理部45が閉区間[a,b]に属するすべてのvについて以下の関数Fv(z)を生成する。
ただしa−v≦z≦b−vである。関数Fv(z)はa−v≦x≦zを満たす確率を表し、その定義域は閉区間[a−v,b−v]であり、値域は閉区間[0,1]である。第四に、事前処理部45がすべてのZ=Fv(z)の逆関数z=Fv −1(Z)を生成する。当然ながら、逆関数Fv −1(Z)の定義域は閉区間[0,1]であり、値域は閉区間[a−v,b−v]である。閉区間[a,b]に属するすべてのvについて得られた逆関数Fv −1(Z)は関数記憶部46に格納される。
第五実施形態は第四実施形態の具体例である。第五実施形態ではラプラス分布に従った基礎ノイズを用いる。すなわち、本形態の確率密度関数f(x)はラプラス分布を表す。
第一に、事前処理部55が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて以下のαvを生成する。
ただし、expは底がネイピア数の指数関数を表す。第二に、事前処理部55が、閉区間[a,b]に属するすべてのvについて確率密度関数fv(x)=f(x)/αvを生成する。第三に、事前処理部55が閉区間[a,b]に属するすべてのvについて、以下の関数Fv(z)を生成する。
ただしa−v≦z≦b−vである。第四に、事前処理部55がすべてのZ=Fv(z)の逆関数z=Fv −1(Z)を生成する。逆関数Fv −1(Z)は以下を満たす。
閉区間[a,b]に属するすべてのvについて得られた逆関数Fv −1(Z)は関数記憶部56に格納される。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、第四および第五実施形態において、関数Z=Fv(z)に代えて関数Z’=Fv(z+v)を用い、逆関数Fv −1(Z)に代えて関数Z’=Fv(z+v)の逆関数z+v=Fv −1(Z’)を用い、この逆関数z+v=Fv −1(Z’)に一様乱数Uを代入してFv −1(U)を生成し、それをY=v+Xとしてもよい。また、第四および第五実施形態で事前処理を行うことに代えて、入力部11に入力値vが入力されるたびに、当該入力値vに対応する逆関数Fv −1(Z)が生成されてもよい。さらに、第三ないし第五実施形態において、上述の一様乱数Uに代えて、一様分布以外の分布をとる乱数が用いられてもよい。
Claims (6)
- a≦bを満たす値a,bについてa≦v≦bを満たす入力値vが入力される入力部と、
f(x)がラプラス分布である基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、fv(x)が有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、xが確率変数であり、αvが前記値a,bと前記確率密度関数f(x)と前記入力値vとに応じて定まる値であり、a−v≦x≦b−vである場合にfv(x)=f(x)/αvを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にfv(x)=0を満たす場合における、前記確率密度関数fv(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを前記入力値vに加算した値Y=X+vを得、前記値Yを出力するノイズ付与部と、
を有し、
a−v≦z≦b−vであり、Z=Fv(z)の逆関数がz=Fv −1(Z)であり、
前記ノイズ付与部は、
一様乱数Uを生成する一様乱数生成部と、
前記入力値vに対応する逆関数Fv −1(Z)に前記一様乱数Uを代入して前記有界ノイズ値X=Fv −1(U)を得るノイズ生成部と、
前記入力値vと前記有界ノイズ値Xとを加算して前記値Yを得るノイズ加算部と、
を有するノイズ加算装置。 - 請求項1または2の何れかのノイズ加算装置であって、
前記確率密度関数f(x)はラプラス分布を表す、
ことを特徴とするノイズ加算装置。
- a≦bを満たす値a,bについてa≦v≦bを満たす入力値vが入力部に入力される入力ステップと、
f(x)がラプラス分布である基礎ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、fv(x)が有界ノイズ値の確率分布を表す確率密度関数であり、xが確率変数であり、αvが前記値a,bと前記確率密度関数f(x)と前記入力値vとに応じて定まる値であり、a−v≦x≦b−vである場合にfv(x)=f(x)/αvを満たし、a−v≦x≦b−vでない場合にfv(x)=0を満たし、ノイズ付与部で、前記確率密度関数fv(x)が表す確率分布に従う有界ノイズ値Xを前記入力値vに加算した値Y=X+vを得、前記値Yを出力するノイズ付与ステップと、
を有し、
a−v≦z≦b−vであり、Z=Fv(z)の逆関数がz=Fv −1(Z)であり、
前記ノイズ付与ステップは、
一様乱数生成部で、一様乱数Uを生成する一様乱数生成ステップと、
ノイズ生成部で、前記入力値vに対応する逆関数Fv −1(Z)に前記一様乱数Uを代入して前記有界ノイズ値X=Fv −1(U)を得るノイズ生成ステップと、
ノイズ加算部で、前記入力値vと前記有界ノイズ値Xとを加算して前記値Yを得るノイズ加算ステップと、
を有するノイズ加算方法。
- 請求項1から4の何れかのノイズ加算装置の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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JP2012230196A JP6021178B2 (ja) | 2012-10-17 | 2012-10-17 | ノイズ加算装置、ノイズ加算方法、およびプログラム |
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