JP6020779B1 - 見守りシステム - Google Patents
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Abstract
見守りシステム1はマイクロ波を放射及び受信して被検者の生体情報を個別に検出する複数の電波検出部42と、複数の電波検出部42の動作条件を個別に設定する設定部4と、を備える。設定部4は複数の電波検出部42の配置、電波検出部42によるマイクロ波の放射方向及び隣り合う電波検出部42の間の距離に基づいて電波干渉、電波混信が発生しない所定条件を満足する複数の電波検出部42各々が使用するマイクロ波の周波数を導出する。複数の電波検出部42においてそれら周波数を個別に設定する。
Description
本発明は、介護施設等で過ごす人の健康状態の異常等を検出するための見守りシステムに関する。
近年、介護施設や病院等で過ごす人の健康状態の異常等を検出するために見守りシステムが提案されている。介護施設や病院等で過ごす人は室内における転倒やベッドからの転落、呼吸や心拍などの異常を起こし易い場合がある。施設には彼らの生活をサポートする介護者、看護者が従事しているが、相対的に人数が少なく、常時付き添うことはできない。このような課題を解決すべく見守りシステムが提案され、それに係る従来技術の一例が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載された安否監視装置は被検者に向けて放射した電波の反射波から被検者の体動と呼吸とに係る生体情報を取得し、その生体情報から被検者の安否を監視している。被検者の生体情報の取得にはマイクロ波を用いた放射波とその反射波とのずれを検出して出力するドップラーセンサを利用する。これにより、被検者の体動と呼吸とを正しく検出することが可能になる。
しかしながら、特許文献1に記載された従来技術では複数の被検者各々に個別に対応する複数の電波センサを設置すると、電波干渉、電波混信が発生する可能性が高くなるといった課題があった。これにより、被検者各々の生体情報を個別に正確に検出することができない虞があった。また、居室のベッドの増設やベッドの室内における移動などに伴って電波センサも増設、移動させる必要があり、逐次変更しなければならない電波センサの設定に手間がかかるといった課題もあった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、簡便な構成で複数の被検者の生体情報を個別に正確に検出することが可能な見守りシステムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の見守りシステムは、電波を放射及び受信して被検者の生体情報を個別に検出する複数の電波検出部と、複数の前記電波検出部の動作条件を個別に設定する設定部と、を備え、前記設定部が複数の前記電波検出部の数量、前記電波検出部による前記電波の放射方向または隣り合う前記電波検出部の間の距離に基づいて電波干渉、電波混信が発生しないよう、複数の前記電波検出部各々が使用する前記電波の周波数を導出し、複数の前記電波検出部においてそれら周波数を個別に設定することを特徴としている。
本発明によると、複数の被検者各々に対応させて設置した複数の電波検出部の電波干渉、電波混信の発生を抑制することができる。さらに、電波検出部の増設や移動にも対応して、電波干渉、電波混信が発生しない電波の周波数を複数の電波検出部に個別に設定することができる。そして、簡便な構成で複数の被検者の生体情報を個別に正確に検出することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態に係る見守りシステムの構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は見守りシステムの概略構成図である。図2は見守りシステムのセンサボックスの構成図である。
最初に、本発明の第1実施形態に係る見守りシステムの構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は見守りシステムの概略構成図である。図2は見守りシステムのセンサボックスの構成図である。
見守りシステム1は、例えば図1に示す介護施設に設置される。介護施設は例えばスタッフステーション100、居室101〜114及び有線LAN(Local Area Network)400を備える。なお、図1は介護施設の一のフロアを平面的に見た概略を示す。
スタッフステーション100は介護施設で過ごす被介護者の生活をサポートする介護者の所謂詰め所である。
被介護者の居室には一人部屋である居室106〜109と、二人部屋である居室101〜105及び居室110〜114と、が混在する。各居室には被介護者の人数分のベッド201〜214が設置されている。なお、二人部屋である居室101〜105及び居室110〜114には窓(不図示)側に設置されたベッド201w、202w〜214wと、通路(不図示)側に設置されたベッド202p、204p〜214pと、が存在する。なお、この説明において、特に限定する必要がある場合を除いて「w」、「p」の識別符号を省略することがある。
有線LAN400はスタッフステーション100と居室101〜114との間の通信のために設置されている。なお有線LAN400に代えて無線LANが設置されている場合もある。
見守りシステム1は管理サーバ2及びセンサボックス11〜24を備える。
管理サーバ2はスタッフステーション100に設置され、有線LAN400に通信可能に接続される。管理サーバ2はリモートで制御することも可能である。
管理サーバ2は演算部(不図示)や記憶部、その他の電子部品で構成された主制御部3を備える。主制御部3は記憶部等に予め記憶、入力されたプログラム、データに基づき、センサボックス11〜24から情報を得るとともに被介護者(被検者)の異常等を検出するための一連の処理を実現する。主制御部3は設定部4及び電波検出部設定リスト5を備える。
設定部4はセンサボックス11〜24が搭載する後述の電波検出部42の動作条件を個別に設定する。電波検出部42の動作条件のひとつである検出周波数が各電波検出部42に対応して個別に電波検出部設定リスト5に保存されている。
センサボックス11〜24は各居室のベッドに対応付けて各居室の天井に設置され、有線LAN400に通信可能に接続される。一人部屋である居室106〜109にはセンサボックス16〜19が設置される。二人部屋である居室101〜105及び居室110〜114には窓側に設置されたベッド201w、202w〜214wに対応付けてセンサボックス11w、12w〜24wが設置され、通路側に設置されたベッド202p、204p〜214pに対応付けてセンサボックス12p、14p〜24pが設置される。
続いて、センサボックスの詳細な構造を説明するが、すべてのセンサボックスは基本的構造が同じであるので、居室106に設置されたセンサボックス16を代表例として図2を用いて説明する。
センサボックス16は、図2に示すように光学検出部41、電波検出部42及び制御部43を備える。
光学検出部41は映像により被検者の状態を検出するためのカメラによって構成される。光学検出部41は各居室のベッドに向けて設置され、被検者の起床や離床、転倒などを映像によって検出する。光学検出部41は真っ暗な環境でも被検者の状態が映像として検出できるようにIRカットフィルタが取り除かれ、近赤外線光の投光部(不図示)を備える。また、光学検出部41のカメラは広角レンズを備えることにより居室全体を撮像することが可能である。
電波検出部42は電波を放射及び受信して被検者の生体情報を個別に検出するためのマイクロ波ドップラーセンサによって構成される。電波検出部42は放射部(不図示)及び受信部を備え、例えば24GHz帯のマイクロ波を各居室のベッドに向けて放射し、被検者で反射したドップラーシフトした反射波を受信する。電波検出部42はその反射波から被検者の呼吸状態や心拍数を検出する。
制御部43は演算部(不図示)や記憶部、その他の電子部品で構成され、記憶部等に予め記憶、入力されたプログラム、データに基づき、光学検出部41及び電波検出部42から情報を得るとともにそれら構成要素の動作を制御して被検者の状態の検出に係る画像処理や信号処理を実現する。制御部43は情報処理部44及びインタフェース部45を備える。
情報処理部44には光学検出部41及び電波検出部42からの出力が入力される。情報処理部44は光学検出部41から受信した映像データに対して画像処理を実行し、映像から被検者の状態を検出する。情報処理部44は電波検出部42から受信したマイクロ波データに対して信号処理を実行し、マイクロ波から被検者の状態を検出する。
インタフェース部45には有線LAN400のネットワークケーブル(不図示)が電気的に接続される。センサボックス16が映像データやマイクロ波データに基づき検出した被検者の状態に係る情報はインタフェース部45及び有線LAN400を介して管理サーバ2に送信される。なお、管理サーバ2はセンサボックス16から受信した被検者の状態に係る情報を自身が有する表示部(不図示)に表示したり、介護者が所有する携帯端末等(不図示)に送信したりする。
そして、見守りシステム1は管理サーバ2の設定部4がセンサボックス11〜24に関して、互いに電波干渉、電波混信が発生しないように、隣り合う電波検出部42の間の距離、電波検出部42からの電波の放射方向、隣り合うベッドの間の距離等の諸条件に基づき、センサボックス11〜24各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を導出する。さらに、設定部4は有線LAN400を介してそれら周波数をセンサボックス11〜24の電波検出部42に配信し、電波検出部42において個別に設定させる。
続いて、設定部4によるセンサボックス11〜24各々の電波検出部42の設定方法について、図3〜図5を用いて説明する。図3はセンサボックス16、17による被検者Sの生体情報の検出状況を示す説明図であって、居室を側方から見た図である。図4はセンサボックス11〜15の設定方法を示す説明図である。図5はセンサボックス11〜24に対する設定処理の一例を示すフローチャートである。なお、図3では居室106、107を例として掲げ、図4では居室101〜105を例として掲げて説明するが、他の居室においても同様に電波検出部42の設定が実行される。
例えば図3に示すように、居室106にはベッド206及びセンサボックス16が設置され、隣接する居室107にはベッド207及びセンサボックス17が設置される。センサボックス16、17は各々居室106、107の天井の水平方向の中央部に設置される。検出感度を高めるために、センサボックス16、17各々の電波検出部42は図3に記した矢印が指すベッド206、207の方向を向くようにセンサボックス16、17各々に設けられる。
そして、設定部4は電波検出部42、すなわちセンサボックス16、17の配置(居室のどの位置に配置されているか)、センサボックス16、17によるマイクロ波の放射方向及びセンサボックス16、17の間の距離に基づき、電波干渉、電波混信が発生しないようにセンサボックス16、17各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を導出する。電波干渉、電波混信が発生しないようにするには、例えば隣り合うセンサボックス16、17の最小離隔距離と、隣り合うセンサボックス16、17が使用するマイクロ波の最小離隔周波数と、を考慮する。
ここで、最小離隔距離とは、隣り合うセンサボックス同士にこれだけの距離が空いていると(互いの使用周波数にかかわらず)電波干渉や電波混信が発生しないという距離である。また、最小離隔周波数とは、隣り合うセンサボックスが使用するマイクロ波の周波数にこれだけの差があると(センサボックス間の距離にかかわらず)電波干渉や電波混信が発生しないという周波数である。
センサボックス16、17の最小離隔距離は電波検出部42の性能等から鑑みて、例えば5mに予め設定される。センサボックス16、17の間の距離L1が5m以上である場合、設定部4はセンサボックス16、17各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を同じにする場合がある。一方、センサボックス16、17の間の距離L1が5m未満である場合、設定部4はセンサボックス16、17各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を異ならせる。これにより、センサボックス16、17の間では電波干渉、電波混信が発生しない。
なお、センサボックス16、17の最小離隔距離については、センサボックス16、17によるマイクロ波の放射方向に関連して、隣り合う居室のベッド206、207の間の距離L2も考慮される。ベッドの間の距離が長ければ、それぞれのセンサボックスから被検者に到達するマイクロ波及び被検者から反射してくるマイクロ波が互いに干渉または混信する虞が低くなる。したがって、例えばベッド206、207の間の距離L2が5m以上である場合、設定部4はセンサボックス16、17各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を同じにする場合がある。一方、ベッド206、207の間の距離L2が5m未満である場合、設定部4はセンサボックス16、17各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を異ならせる。これにより、センサボックス16、17の間では電波干渉、電波混信が発生しない。
センサボックス16、17が使用するマイクロ波の最小離隔周波数は電波検出部42の性能等から鑑みて、例えば5MHzに予め設定される。センサボックス16、17の間の距離L1やベッド206、207の間の距離L2にかかわらず、設定部4はセンサボックス16、17各々の電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を5MHz以上離隔した周波数に設定することがある。これにより、センサボックス16、17の間では電波干渉、電波混信が発生しない。
図4に示す居室101〜105の場合、合計8台のベッドが設けられている。これに対して、設定部4は設定Aから設定Hまでの5MHzずつ離隔した8種の周波数を導出し、それら周波数をセンサボックス11w、12p、12w、13w、14p、14w、15p及び15wに個別に設定する。
このように、各居室のセンサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数に関して、隣り合うセンサボックスの電波検出部42各々が使用するマイクロ波の周波数を互いに最小離隔周波数以上離隔した周波数に設定すると、電波干渉、電波混信が発生せず、各居室のベッドで休む被検者Sに対してマイクロ波を放射及び受信し、被検者Sの生体情報を個別に検出することが可能になる。
なお、使用できる周波数チャネルの数に限りがあるので、センサボックスの数量が多いと、すべてのセンサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を異ならせることができない場合がある。この場合であっても、例えばベッドの間の距離を5m以上離隔させれば、マイクロ波を同じ周波数にすることができる。
続いて、センサボックス11〜24に対する設定処理の一例について、図5に示すフローに沿って説明する。
例えば、図1に示す介護施設に見守りシステム1を導入する際に各居室のセンサボックスに対する初期設定が開始される(図5のスタート)。ステップ#101では管理サーバ2に対するユーザの操作によって各センサボックスの配置状況が入力される。各センサボックスの配置状況としてはセンサボックスの数量、隣り合うセンサボックスの間の距離、隣り合うベッドの間の距離などに係る情報が入力される。隣り合うベッドの間の距離は、隣り合うセンサボックス各々のマイクロ波の放射方向に関連する。
ステップ#102では入力された各センサボックスの配置状況に係る情報に基づいて管理サーバ2の設定部4が各センサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を導出する。設定部4は各センサボックスの数量、センサボックスによるマイクロ波の放射方向及び隣り合うセンサボックスの間の距離などに基づいて電波干渉、電波混信が発生しないようセンサボックス各々が使用するマイクロ波の周波数を導出する。導出された周波数は各センサボックスの電波検出部42に対応して個別に電波検出部設定リスト5に保存される。
ステップ#103では導出された周波数の設定値が管理サーバ2から有線LAN400を介して各センサボックスに向けて個別に配信される。
ステップ#104では配信された周波数の設定値を受信した各センサボックスにおいて、その周波数が電波検出部42に個別に設定される。なお、各センサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を管理サーバ2から配信して各センサボックスにおいて設定する際、管理サーバ2から各センサボックスに対して個別にコマンド通信が行われる。各センサボックスでは制御部43が管理サーバ2から受信したコマンドを解釈して電波検出部42に対して使用周波数を設定する。
ステップ#105では各センサボックスの電波検出部42における周波数設定において、電波干渉及び電波混信が発生しない条件(以下、所定条件と称する)を満足しているか否かが再確認される。例えば、第一の所定条件として、まず、隣り合うセンサボックスの電波検出部42が使用する互いのマイクロ波の周波数が5MHz以上離隔しているか否かが確認される。隣り合うセンサボックスの電波検出部42が使用する互いのマイクロ波の周波数の離隔が5MHz未満であった場合、第二の所定条件として、隣り合うセンサボックスまたはベッドの間の距離が5m以上離隔しているか否かが確認される。
ステップ#105において所定条件を満足しない場合はステップ#102に移行し、所定条件を満足する場合は初期設定を終了する(図5のエンド)。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る見守りシステムについて、図6を用いて説明する。図6は見守りシステムによるセンサボックスの設定方法を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
次に、本発明の第2実施形態に係る見守りシステムについて、図6を用いて説明する。図6は見守りシステムによるセンサボックスの設定方法を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
図6は、例えば図1に示す見守りシステム1の初期導入の後、居室103にベッド203pを増設した状態を示す。この場合、ベッド203pを使用する被検者に対応するセンサボックス13pも増設される。センサボックス13pの増設に伴って、例えばセンサボックス13w、14pによるマイクロ波の放射方向の変更を行う場合がある。さらに、センサボックス13pの増設で、隣り合うセンサボックスの間の距離に変更が生じる場合もある。
このような状況において第2実施形態の見守りシステム1は、各電波検出部42が使用する周波数の従前の設定に対して、センサボックス(電波検出部42)の増設、センサボックスによるマイクロ波の放射方向の変更及び隣り合うセンサボックスの間の距離の変更に基づき、電波干渉、電波混信が発生しないよう、各センサボックスが使用するマイクロ波の周波数の再導出を実行する。
センサボックス11〜24が使用するマイクロ波の周波数の再導出、再設定には図5と同様の処理フローが用いられる。図5のステップ#101において、ユーザはセンサボックスの数量の増加、センサボックスからのマイクロ波の放射方向、隣り合うセンサボックスの間の距離の変更、隣り合うベッドの間の距離の変更などに係る情報を管理サーバ2に入力する。
ステップ#102では変更された各センサボックスの配置状況に係る情報に基づいて設定部4が各センサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を再導出する。ステップ#103では再導出された周波数の設定値が管理サーバ2から有線LAN400を介して各センサボックスに向けて個別に配信される。ステップ#104では配信された周波数の設定値を受信した各センサボックスにおいてその周波数が電波検出部42に個別に再設定される。
なお、見守りシステム1は各センサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数を再導出する際、増設されたセンサボックス13pのみに新たな使用周波数を設定するだけで、電波干渉、電波混信の発生を防止することもできる。この場合、図6に矢印で示したようにセンサボックス13pのみに対して使用周波数の設定に係るコマンド通信が行われる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係る見守りシステムについて、図7及び図8を用いて説明する。図7は見守りシステムによるセンサボックスの設定方法を示す説明図である。図8はセンサボックスによる被検者の生体情報の検出状況を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
次に、本発明の第3実施形態に係る見守りシステムについて、図7及び図8を用いて説明する。図7は見守りシステムによるセンサボックスの設定方法を示す説明図である。図8はセンサボックスによる被検者の生体情報の検出状況を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
図7は、例えば図1に示す見守りシステム1の初期導入の後、居室108のベッド208の位置を変更した状態を示す。ベッド208の位置変更に伴って、例えばセンサボックス18、19によるマイクロ波の放射方向の変更を行う場合がある。さらに、ベッド208の位置変更で、隣り合うベッド208、209の間の距離に変更が生じる。
居室108、109に関して、図8に示すようにベッド208の位置を変更した場合、例えばセンサボックス18が放射したマイクロ波が居室108、109の間の壁を透過して居室109の被検者Sまで届き、その反射波をセンサボックス19が受信するという電波干渉が発生する虞がある。また、この逆の電波干渉が発生する虞もある。
このような状況において第3実施形態の見守りシステム1は、各電波検出部42が使用する周波数の従前の設定に対して、センサボックスの間の距離の変更、センサボックスによるマイクロ波の放射方向の変更及び隣り合うベッドの間の距離の変更に基づき、電波干渉、電波混信が発生しないよう、各センサボックスが使用するマイクロ波の周波数の再導出を実行する。この場合、見守りシステム1はすべてのセンサボックス11〜24に対して使用周波数を再設定することができるし、或いはセンサボックス18を含む局所的な領域のセンサボックスに対して使用周波数を再設定することもできる。また、見守りシステム1はセンサボックス18、19のみに使用周波数を再設定することもできる。この場合、図7に矢印で示したようにセンサボックス18、19のみに対して使用周波数の設定に係るコマンド通信が行われる。
ここで、設定部4は各センサボックスが使用するマイクロ波の周波数の導出において、ベッドの位置情報を利用することもできる。設定部4は、例えば図5のステップ#101においてユーザから各ベッドの位置情報の入力を受け付けて所有する。そして、設定部4は各ベッドの位置情報から得られるベッドの間の距離に基づいて電波干渉、電波混信が発生しないよう、各センサボックスが使用するマイクロ波の周波数を導出する。
ベッドの位置情報は光学検出部41が撮像した映像から被検者の体動を検出する際にも有益な情報である。
なお、ベッドの位置情報に基づくマイクロ波の周波数の導出は、他の実施形態にも適用することが可能である。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態に係る見守りシステムについて、図9を用いて説明する。図9は見守りシステムによるセンサボックスの設定方法を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
次に、本発明の第4実施形態に係る見守りシステムについて、図9を用いて説明する。図9は見守りシステムによるセンサボックスの設定方法を示す説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は先に説明した第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付してその説明を省略するものとする。
第4実施形態の見守りシステム1は、例えば図9に示す介護施設に設置される。介護施設は例えば居室301〜306を備える。居室301〜306は管理サーバ2が設置されたスタッフステーション(不図示)を中心として環状に配置される。居室301〜306には各々、例えばセンサボックス31〜36が8台のベッド(不図示)に対応して8台ずつ設置される。
本実施形態の見守りシステム1が有するセンサボックスの総数は使用可能なマイクロ波の周波数チャネルの数よりも多い。このため、使用可能なマイクロ波の周波数チャネルを複数のグループに振り分け、隣接する居室には異なる周波数チャネルのグループを割り当てるようにする。
例えば、図9に示すように使用可能なマイクロ波の周波数チャネルをグループX、Y、Zの3つに振り分ける。このとき、各グループには近接する周波数チャネルが属さないように振り分ける。すなわち、例えばマイクロ波の周波数がf00、f01、f02・・・・の順に離隔する場合、f00とf01とが同じグループに属さないようにして、f01とf02とが同じグループに属さないようにする。そして、マイクロ波の周波数チャネルのグループXを居室301、304に割り当て、グループYを居室302、305に割り当て、グループZを居室303、306に割り当てる。
このように、周波数チャネルの各グループに対して異なる複数の周波数チャネルを割り当てる、例えば周波数チャネルの各グループに対して近接する周波数チャネルが属さないように振り分けることにより、各居室内における電波干渉を抑制することができる。さらに、隣り合う居室に配置された複数のセンサボックスに対して居室毎に異なる周波数チャネルのグループを割り当てることにより、隣り合う居室間においても電波干渉を抑制することが可能である。
なお、マイクロ波の周波数チャネルの各グループには、後日センサボックスを増設することを想定した空き周波数チャネル(例えばf06、f07、f08)を確保しておくことが好ましい。
上記第1〜第4の実施形態のように、見守りシステム1はマイクロ波を放射及び受信して被検者の生体情報を個別に検出する複数の電波検出部42(センサボックス)と、複数の電波検出部42の動作条件を個別に設定する設定部4と、を備える。そして、設定部4は複数の電波検出部42(センサボックス)の配置、電波検出部42によるマイクロ波の放射方向及び隣り合う電波検出部42(センサボックス)の間の距離に基づいて電波干渉、電波混信が発生しない所定条件を満足する複数の電波検出部42各々が使用するマイクロ波の周波数を導出する。さらに、複数の電波検出部42においてそれら周波数を個別に設定する。
この構成によると、介護施設で過ごす複数の被検者に対応する数量の複数の電波検出部42各々に対して電波干渉、電波混信が発生しないマイクロ波の周波数が導出され、それら複数の電波検出部42に個別に設定される。これにより、複数の被検者の生体情報を個別に正確に検出することが可能である。
また、第2及び第3の実施形態のように、設定部4は複数の電波検出部42の動作条件の従前の設定に対して、電波検出部42(センサボックス)の増設または移動、電波検出部42によるマイクロ波の放射方向の変更及び隣り合う電波検出部42(センサボックス)の間の距離の変更に基づいて所定条件を満足する複数の電波検出部42各々が使用するマイクロ波の周波数の再導出を実行する。
この構成によると、電波検出部42(センサボックス)の増設または移動に対応して電波干渉、電波混信が発生しないマイクロ波の周波数が導出され、それら複数の電波検出部42に個別に設定される。したがって、センサボックスを増設、移動した場合であっても、複数の被検者の生体情報を個別に正確に検出することが可能である。
また、第3実施形態のように、設定部4は被検者が使用するベッドの位置情報を有するとともに、そのベッドの位置情報に基づいて所定条件を満足する複数の電波検出部42各々が使用するマイクロ波の周波数を導出する。
この構成によると、ベッドの位置情報に基づき、電波検出部42によるマイクロ波の放射方向や隣り合うベッドの間の距離を正確に把握することができる。したがって、電波干渉、電波混信が発生しないマイクロ波の周波数を導出する際、好適な周波数を導出することが可能になる。
そして、電波干渉、電波混信が発生しない所定条件として隣り合う電波検出部42(センサボックス)の最小離隔距離が考慮され、設定部4は隣り合う電波検出部42(センサボックス)の間の距離が予め定めた最小離隔距離(例えば5m)より短い場合に隣り合う電波検出部42各々が使用するマイクロ波の周波数を異ならせる。
この構成によると、隣り合う電波検出部42(センサボックス)の間の距離が比較的短い場合に、電波干渉、電波混信が発生しないようにすることが可能になる。
また、電波干渉、電波混信が発生しない所定条件として隣り合う電波検出部42(センサボックス)が使用するマイクロ波の最小離隔周波数が考慮され、設定部4は隣り合う電波検出部42(センサボックス)各々が使用するマイクロ波の周波数を互いに予め定めた最小離隔周波数(例えば5MHz)以上離隔した周波数に設定する。
この構成によると、隣り合う電波検出部42(センサボックス)の間の距離や隣り合うベッドの間の距離にかかわらず、電波干渉、電波混信が発生しないようにすることが可能になる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態で示したセンサボックスの電波検出部42が使用するマイクロ波の周波数(例えば図4参照)やマイクロ波の周波数チャネルのグループ分けの仕方(例えば図9参照)は一例であって、これらに限定されるわけではない。
本発明は、介護施設等で過ごす人の健康状態の異常等を検出するための見守りシステムにおいて利用可能である。
1 見守りシステム
2 管理サーバ
3 主制御部
4 設定部
5 電波検出部設定リスト
11〜24、31〜36 センサボックス
41 光学検出部
42 電波検出部
43 制御部
2 管理サーバ
3 主制御部
4 設定部
5 電波検出部設定リスト
11〜24、31〜36 センサボックス
41 光学検出部
42 電波検出部
43 制御部
Claims (7)
- 電波を放射及び受信して被検者の生体情報を個別に検出する複数の電波検出部と、
複数の前記電波検出部の動作条件を個別に設定する設定部と、
を備え、
前記設定部が複数の前記電波検出部の数量、前記電波検出部による前記電波の放射方向または隣り合う前記電波検出部の間の距離に基づいて電波干渉、電波混信が発生しないよう、複数の前記電波検出部各々が使用する前記電波の周波数を導出し、複数の前記電波検出部においてそれら周波数を個別に設定することを特徴とする見守りシステム。 - 前記設定部は複数の前記電波検出部の動作条件の従前の設定に対して、前記電波検出部の増設または移動、前記電波検出部による前記電波の放射方向の変更及び隣り合う前記電波検出部の間の距離の変更に基づいて電波干渉、電波混信が発生しないよう、複数の前記電波検出部各々が使用する前記電波の周波数の再導出を実行することを特徴とする請求項1に記載の見守りシステム。
- 前記設定部は被検者が使用するベッドの位置情報を有するとともに前記ベッドの位置情報に基づいて電波干渉、電波混信が発生しないよう、複数の前記電波検出部各々が使用する前記電波の周波数を導出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の見守りシステム。
- 前記設定部は、隣り合う前記電波検出部の間の距離が最小離隔距離より短い場合に、隣り合う前記電波検出部各々が使用する前記電波の周波数を異ならせることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の見守りシステム。
- 前記設定部は、隣り合う前記電波検出部各々が使用する前記電波の周波数を互いに最小離隔周波数以上離隔した周波数に設定することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の見守りシステム。
- 複数の前記電波検出部は、被検者が使用するベッドが配置された複数の居室に各々配置され、
隣り合う居室に配置された複数の前記電波検出部には、居室毎に異なる周波数チャネルのグループが割り当てられ、
前記周波数チャネルの各グループには、異なる複数の前記周波数チャネルが割り当てられることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の見守りシステム。 - 前記周波数チャネルの各グループには、空き周波数チャネルが確保されることを特徴とする請求項6に記載の見守りシステム。
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