JP6017881B2 - 表面改質方法及び表面改質弾性体 - Google Patents

表面改質方法及び表面改質弾性体 Download PDF

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本発明は、表面改質方法、並びに、該改質方法により得られる表面改質弾性体、注射器用ガスケット、カテーテル及びタイヤに関する。
シール状態を維持しながら摺動する部分、例えば、注射器のプランジャーに一体化されてプランジャーとシリンジのシールを行うガスケットには、シール性を重視し、ゴム等の弾性体が使用されているが、摺動性に若干問題がある(特許文献1参照)。そのため、摺動面にシリコーンオイルなどの摺動性改良剤を塗布しているが、最近上市されているバイオ製剤にシリコーンオイルが悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。一方、摺動性改良剤を塗布していないガスケットは摺動性に劣るため、投与の際にプランジャーを円滑に押せずに脈動し、注入量が不正確になる、患者に苦痛を与えるなどの問題が生じる。
このような、シール性と摺動性の相反する要求を満たすため、自己潤滑性を有するPTFEフィルムを被覆する技術が提案されているが(特許文献2参照)、一般に高価なため、加工製品の製造コストが上昇し、応用範囲が限定されてしまう。更に、PTFEは放射線に弱いため、照射線による滅菌ができないという問題もある。また、表面が酸性を示すと、注射器の場合は薬液に、カテーテルの場合はタンパク等の体内環境に影響を与えることがあるため、表面は、中性、双極性または疎水性であることが好ましい。
また、水存在下での摺動性が要求される他の用途への応用も考えられる。すなわち、プレフィルドシリンジのシリンジ内面や水を送るための管又はチューブの内面の流体抵抗を下げることや、水との接触角を上げる、または目覚しく下げることでロスなく水を送れる。タイヤの溝表面の流体抵抗を下げることや、水との接触角を上げる、または目覚しく下げることでウエットや雪上路面での水や雪のはけが良くなり、結果として耐ハイドロプレーニング性、グリップ性が向上し安全性が改善される。タイヤのサイドウォール面や建物の壁の摺動抵抗を減少させることや、水との接触角を上げることでゴミや粉塵が付着しにくくなることも期待できる。
更に、ダイヤフラムポンプ、ダイヤフラム弁などのダイヤフラムで水又は水溶液等を送る時の圧損が少なくなる。スキー板やスノーボード板の滑走面の摺動性を高めることで滑りやすくなる。道路標識や看板の摺動性を高めて雪が滑りやすくすることで標識が見やすくなる。船の外周面の摺動抵抗を低下させることや、水との接触角を上げることで水の抵抗が減少するとともに外周面に菌が付着しにくくなる。水着の糸表面の摺動性を改良することで水の抵抗が減る、などの有利な効果も期待できる。
特開2004−298220号公報 特開2010−142537号公報
本発明は、前記課題を解決し、高価な自己潤滑性を有する樹脂を使用することなく、優れた摺動性、及び摺動の繰り返しに対する耐久性を付与し、かつシール性も維持できる加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーの表面改質方法を提供することを目的とする。また、該表面改質方法により得られる表面改質弾性体、注射器用ガスケット、カテーテル及びタイヤを提供することも目的とする。
本発明は、加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーを改質対象物とする表面改質方法であって、前記改質対象物に、重合開始点を形成する工程1と、前記重合開始点を起点にして非シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、前記改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる工程2と、前記非シラン系ポリマー鎖を成長させた改質対象物の表面に、シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、シラン系ポリマー鎖を成長させる工程3とを含む表面改質方法に関する。
前記工程1は、重合開始剤を前記改質対象物に吸着させる工程であることが好ましい。
前記工程1は、重合開始剤を前記改質対象物に吸着させて、更に該重合開始剤を300〜400nmのLED光を用いて表面に固着させる工程であることが好ましい。
前記加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーは、二重結合に隣接する炭素原子であるアリル位の炭素原子を有することが好ましい。
前記重合開始剤は、ベンゾフェノン系化合物及び/又はチオキサントン系化合物であることが好ましい。
前記工程2は、前記重合開始点を起点にして、還元剤又は抗酸化物質が添加されたモノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、前記改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる工程であることが好ましい。ここで、前記還元剤又は抗酸化物質は、リボフラビン、アスコルビン酸、α−トコフェロール、β−カロテン及び尿酸からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記光照射時又は光照射前に反応容器及び反応液に不活性ガスを導入し、不活性ガス雰囲気に置換して重合させる又は真空引きを行い系内の酸素を除去して重合させることが好ましい。
前記非シラン系モノマーは、アクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸及びメタクリル酸アルキルからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記シラン系モノマーは、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及び3−メタクリロキシプロピルエチルジエトキシシランからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
前記モノマー(液体)又はその溶液は重合禁止剤を含むもので、該重合禁止剤の存在下で重合させることが好ましい。
前記重合禁止剤は4−メチルフェノールであることが好ましい。
前記ポリマー鎖の長さは、10〜50000nmであることが好ましい。
本発明は、前記表面改質方法により得られる表面改質弾性体に関する。
本発明は、前記表面改質方法により得られる水存在下又は乾燥状態での摺動性、低摩擦又は水の低抵抗が要求される表面改質弾性体に関する。
本発明は、前記表面改質方法により三次元形状の固体表面の少なくとも一部が改質された表面改質弾性体に関する。
ここで、上記表面改質弾性体は、ポリマーブラシであることが好ましい。
本発明は更に、前記表面改質方法により改質された表面を少なくとも一部に有する注射器用ガスケットに関する。
本発明は更に、前記表面改質方法により改質された表面を少なくとも一部に有するカテーテルに関する。
本発明は更に、前記表面改質方法により改質された表面の溝を少なくとも一部に有するタイヤに関する。
本発明によれば、加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーを改質対象物とする表面改質方法であって、前記改質対象物に、重合開始点を形成する工程1と、前記重合開始点を起点にして非シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、前記改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる工程2と、前記非シラン系ポリマー鎖を成長させた改質対象物の表面に、シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、シラン系ポリマー鎖を成長させる工程3とを含む表面改質方法であるので、改質対象物表面に、優れた摺動性、及び摺動の繰り返しに対する耐久性を付与できるとともに、良好なシール性も得ることもできる。従って、該方法を用いて対象物表面にポリマー鎖を形成することで、以上の性能に優れた注射器用ガスケットなどの表面改質弾性体を提供できる。また、改質された表面改質弾性体は、PTFEのポリマー骨格を持たないため、γ線などの放射線での滅菌が可能である。更に、改質体表面にアルコキシシラン等の生体適合性基があるため、バイオ製剤の中のタンパク質の吸着や凝集を防ぐことができる。
注射器用ガスケットの実施形態の側面図の一例である。 空気入りタイヤ(全体不図示)のトレッド部の展開図の一例である。 図2の断面図の一例である。
本発明の表面改質方法は、熱可塑性エラストマー又は加硫ゴムを改質対象物とし、前記改質対象物に、重合開始点を形成する工程1と、前記重合開始点を起点にして非シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、前記改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる工程2と、前記非シラン系ポリマー鎖を成長させた改質対象物の表面に、シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、シラン系ポリマー鎖を成長させる工程3とを含む。
工程1では、加硫成形後のゴム又は成形後の熱可塑性エラストマー(改質対象物)の表面に重合開始点を形成する。
上記加硫ゴム、上記熱可塑性エラストマーとしては、二重結合に隣接する炭素原子(アリル位の炭素原子)を有するものが好適に使用される。
改質対象物としてのゴムとしては、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴム、脱タンパク天然ゴムなどのジエン系ゴム、及びイソプレンユニットを不飽和度として数パーセント含むブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどが挙げられる。ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴムの場合、加硫ゴムからの抽出物が少なくなる点から、トリアジンによる架橋ゴムが好ましい。この場合、受酸剤を含んでもよく、好適な受酸剤としては、ハイドロタルサイト、炭酸マグネシウムが挙げられる。
他のゴムの場合は、硫黄加硫が好ましい。その場合、硫黄加硫で一般に使用されている加硫促進剤、酸化亜鉛、フィラー、シランカップリンング剤などの配合剤を添加してもよい。フィラーとしては、カーボンブラック、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウムなどを好適に使用できる。
なお、ゴムの加硫条件は適宜設定すれば良く、ゴムの加硫温度は、好ましくは150℃以上、より好ましくは170℃以上、更に好ましくは175℃以上である。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、可塑性成分(ハードセグメント)の集まりが架橋点の役割を果たすことにより常温でゴム弾性を有する高分子化合物(スチレン−ブタジエンスチレン共重合体などの熱可塑性エラストマー(TPE)など);熱可塑性成分及びゴム成分が混合され架橋剤によって動的架橋が行われたゴム弾性を有する高分子化合物(スチレン系ブロック共重合体又はオレフィン系樹脂と、架橋されたゴム成分とを含むポリマーアロイなどの熱可塑性エラストマー(TPV)など)が挙げられる。
また、他の好適な熱可塑性エラストマーとして、ナイロン、ポリエステル、ウレタン、ポリプロピレン、及びそれらの動的架橋熱可塑性エラストマーが挙げられる。動的架橋熱可塑性エラストマーの場合、ハロゲン化ブチルゴムを熱可塑性エラストマー中で動的架橋したものが好ましい。この場合の熱可塑性エラストマーは、ナイロン、ウレタン、ポリプロピレン、SIBS(スチレン−イソブチレン−スチレンブロック共重合体)などが好ましい。
重合開始点は、例えば、改質対象物の表面に重合開始剤を吸着させることで形成される。重合開始剤としては、例えば、カルボニル化合物、テトラエチルチウラムジスルフィドなどの有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられ、なかでも、カルボニル化合物が好ましい。
重合開始剤としてのカルボニル化合物としては、ベンゾフェノン及びその誘導体が好ましく、例えば、下記式(4)で表されるベンゾフェノン系化合物を好適に使用できる。
Figure 0006017881
式(4)において、R〜R及びR′〜R′は、同一若しくは異なって、水素原子、アルキル基、ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、水酸基、1〜3級アミノ基、メルカプト基、又は酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでもよい炭化水素基を表し、隣り合う任意の2つが互いに連結し、それらが結合している炭素原子と共に環構造を形成してもよい。
ベンゾフェノン系化合物の具体例としては、ベンゾフェノン、キサントン、9−フルオレノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどが挙げられる。なかでも、良好にポリマーブラシが得られるという点から、ベンゾフェノン、キサントン、9−フルオレノンが特に好ましい。
重合開始剤としては、重合速度が速い点、及びゴムなどに吸着及び/又は反応し易い点から、チオキサントン系化合物も好適に使用可能である。例えば、下記式(5)で表される化合物を好適に使用できる。
Figure 0006017881
(式(5)中、において、R11〜R14及びR11′〜R14′は、同一若しくは異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、環状アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基を表す。)
上記式(5)で示されるチオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,3−ジエチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−メトキシチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−シクロヘキシルチオキサントン、4−シクロヘキシルチオキサントン、2−ビニルチオキサントン、2,4−ジビニルチオキサントン2,4−ジフェニルチオキサントン、2−ブテニル−4−フェニルチオキサントン、2−メトキシチオキサントン、2−p−オクチルオキシフェニル−4−エチルチオキサントンなどが挙げられる。なかでも、R11〜R14及びR11′〜R14′のうちの1〜2個、特に2個がアルキル基により置換されているものが好ましく、2,4−Diethylthioxanthone(2,4−ジエチルチオキサントン)がより好ましい。
ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物などの重合開始剤の改質対象物表面への吸着方法は、公知の方法を用いれば良い。例えば、ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物については、対象物の改質する表面部位を、ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物を有機溶媒に溶解させて得られた溶液で処理することで表面に吸着させ、必要に応じて有機溶媒を乾燥により蒸発させることにより、重合開始点が形成される。表面処理方法としては、該ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物溶液を改質対象物の表面に接触させることが可能であれば特に限定されず、例えば、該ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物溶液の塗布、吹き付け、該溶液中への浸漬などが好適である。更に、一部の表面にのみ表面改質が必要なときには、必要な一部の表面にのみ重合開始剤を吸着させればよく、この場合には、例えば、該溶液の塗布、該溶液の吹き付けなどが好適である。上記溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトン、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、THFなどを使用できるが、改質対象物を膨潤させない点、乾燥・蒸発が早い点でアセトンが好ましい。
また、改質対象部位にベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物溶液による表面処理を施して重合開始剤を吸着させた後、更に光を照射して改質対象物の表面に化学結合させることが好ましい。例えば、波長300〜400nm(好ましくは350〜400nm)のLED光を照射して、ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物を表面に固定化できる。例えば、ベンゾフェノンについては、前記工程1の固定化または前記工程2の光照射時において、ベンゾフェノンによりゴム表面の水素が引き抜かれ、ベンゾフェノンのC=Oの炭素とゴム表面の炭素に共有結合が形成されると同時に、引き抜かれた水素がC=Oの酸素に結合し、C−O−Hが形成される。また、この水素引き抜き反応は改質対象物のアリル位の水素で選択的に行われるため、ゴムはアリル水素を持つブタジエン、イソプレンユニットを含むものが好ましい。
Figure 0006017881
工程2では、工程1で形成された重合開始点を起点にして、非シラン系モノマーのラジカル重合を生じさせることで、改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる。
前記非シラン系モノマーとしては、シラン系モノマー以外のものであれば特に限定されず、ビニル基などの重合性不飽和結合を持つモノマー、更に置換基や側鎖を持つモノマー、又は、置換基や側鎖などにイオン性基を有するイオン性モノマーなどを使用できる。イオン性モノマーとしては、例えば、アンモニウム、ホスホニウムなどの正の荷電を有するモノマー(カチオン性モノマー);スルホン酸基、カルボキシル基、リン酸基、ホスホン酸基などの負の荷電を有するか、又は負の荷電に解離しうる酸性基を有するモノマー(アニオン性モノマー)が挙げられる。
イオン性モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、3−ビニルプロピオン酸、ビニルスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸、これらのアルカリ金属塩及びアミン塩;アリルアミン、2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、これらのハロゲン化水素酸塩;3−トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリレート、3−トリメチルアンモニウムプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N,N−トリメチル−N−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)アンモニウムクロライド、2−(メタクリロイルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライドなどが挙げられ、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
また、上記ビニル基などの重合性不飽和結合を持つモノマーや更に置換基や側鎖を持つモノマーの具体例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルが挙げられ、アクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキルが好ましい。なお、アルキル基の炭素数は、1〜4が好ましい。これらの非シラン系モノマーは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
工程2の非シラン系モノマー(ラジカル重合性)のラジカル重合の方法としては、ベンゾフェノン系、チオキサントン系化合物などが吸着又は共有結合した改質対象物の表面に、非シラン系モノマー(液体)若しくはその溶液を塗工(噴霧)し、又は、改質対象物を非シラン系モノマー(液体)若しくはその溶液に浸漬し、300〜400nmのLED光を照射することでラジカル重合(光ラジカル重合)が進行し、該改質対象物表面に非シラン系ポリマー鎖が成長する。更に前記塗工後に、表面に透明なガラス・PET・ポリカーボネートなどで覆い、その上から300〜400nmのLED光を照射することでラジカル重合(光ラジカル重合)が進行し、改質対象物表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させることも可能である。
工程2は、還元剤又は抗酸化物質が添加された非シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射することでラジカル重合(光ラジカル重合)を進行させることが好ましい。この場合、還元剤又は抗酸化物質が系内の酸素を補足するため、望ましい。還元剤又は抗酸化物質が添加された非シラン系モノマーは、それぞれの成分が混合しているものでも、分離しているものでもよい。また、工程1で得られた改質対象物に先ず非シラン系モノマーを接触させた後、そこに更に還元剤、抗酸化物質を添加しても、前記成分を先ず混合しその混合材料を該改質対象物に接触させてもよい。
具体的には、工程1で得られた重合開始点が表面に形成された改質対象物と、非シラン系モノマー(液体)若しくはその溶液に還元剤若しくは抗酸化物質の溶液が添加されたものとを接触させた後に(浸漬、塗布など)、又は、該改質対象物と非シラン系モノマー(液体)若しくはその溶液とを接触させ、更にその上に還元剤又は抗酸化物質の溶液を載置した後に、前記LED光を照射する方法、などによってラジカル重合を実施できる。
還元剤、抗酸化物質としては特に限定されず、このような作用を有する化合物を適宜使用できる。なかでも、酸素の補足能が高いという理由から、リボフラビン、アスコルビン酸、α−トコフェロール、β−カロテン、尿酸が好ましく、リボフラビン、アスコルビン酸が特に好ましい。
還元剤、抗酸化物質の溶液を用いる場合、該還元剤、抗酸化物質の濃度は、10−4〜1質量%が好ましく、10−3〜0.1質量%がより好ましい。
また、非シラン系モノマーの使用量は、形成するポリマー鎖の長さ、その鎖により発揮される性能などにより、適宜設定すればよい。更に、還元剤、抗酸化物質の使用量も系内の酸素の補足などの点から、適宜設定すればよい。
塗工(噴霧)溶媒、塗工(噴霧)方法、浸漬方法、照射条件などは、従来公知の材料及び方法を適用できる。なお、非シラン系モノマーの溶液としては、水溶液又は使用する重合開始剤を溶解しない有機溶媒に溶解させた溶液が使用される。また、非シラン系モノマー(液体)、その溶液として、4−メチルフェノールなどの公知の重合禁止剤を含むものも使用できる。
本発明では、非シラン系モノマー(液体)若しくはその溶液の塗布後、又は非シラン系モノマー若しくはその溶液への浸漬後、LED光を照射することでラジカル重合が進行する。照射光量は、重合時間や反応の進行の均一性を考慮して適宜設定すればよい。また、反応容器内における酸素などの活性ガスによる重合阻害を防ぐために、光照射時又は光照射前において、反応容器内や反応液中の酸素を除くことが好ましい。そのため、反応容器内や反応液中に窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを導入して酸素などの活性ガスを反応系外に排出し、反応系内を不活性ガス雰囲気に置換すること、真空引きを行い系内の酸素を除去すること、などが適宜行われている。更に、酸素などの反応阻害を防ぐために、LED照射光源をガラスやプラスチックなどの反応容器と反応液や改質対象物の間に空気層(酸素含有量が15%以上)が入らない位置に設置する、などの工夫も適宜行われる。
LED光を照射する際、その波長は300〜400nmであるが、好ましくは355〜380nmである。これにより、改質対象物の表面に良好に非シラン系ポリマー鎖を形成できる。光源としては365nmの中心波長を持つLED、375nmの中心波長を持つLEDなどを使用できる。中でもベンゾフェノンの励起波長366nmに近い365nmの中心波長を持つLEDなどが効率の点から好ましい。
工程2で形成される非シラン系ポリマー鎖の長さは、好ましくは10〜50000nm、より好ましくは100〜50000nmである。10nm未満であると、良好な摺動性が得られない傾向がある。50000nmを超えると、摺動性の更なる向上が期待できない反面、原料コストが上昇する傾向があり、また、表面処理による表面模様が肉眼で見えるようになり、美観を損ねたり、シール性が低下する傾向がある。
上記工程2では、重合開始点を起点にして2種以上の非シラン系モノマーをラジカル重合させてもよく、また、改質対象物の表面に複数の非シラン系ポリマー鎖を成長させてもよい。本発明の表面改質方法は、非シラン系ポリマー鎖間を架橋してもよい。この場合、非シラン系ポリマー鎖間には、イオン架橋、酸素原子を有する親水性基による架橋、ヨウ素などのハロゲン基を有する化合物による架橋が形成されてもよい。
工程3では、工程2で得られた非シラン系ポリマー鎖を成長させた改質対象物の表面に、シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、シラン系ポリマー鎖を成長させる。
具体的には、例えば、工程2で得られた既に非シラン系ポリマー鎖が形成されている改質対象物に、新たに重合開始点を形成する工程と、新たに形成された重合開始点を起点にしてシラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、改質対象物の表面にシラン系ポリマー鎖を成長させる工程とが行われる。工程2〜3で改質対象物表面に非シラン系ポリマー鎖とその上にシラン系ポリマー鎖が形成されることにより、本発明の効果が充分に得られる。
例えば、改質対象物に新たに重合開始点を形成する工程は、既に非シラン系ポリマー鎖が形成されている改質対象物に対して、工程1と同様の手法を適用することで実施できる。また、新たに形成された重合開始点を起点にしてシラン系モノマーをラジカル重合し、改質対象物の表面に新たにシラン系ポリマー鎖を成長させる工程は、新たな重合開始点が形成された改質対象物の表面に対して、工程2と同様の手法を適用することで実施でき、これにより、改質対象物の表面にシラン系ポリマー鎖が形成される。
上記シラン系モノマーは、重合性シラン化合物であれば特に限定されないが、(メタ)アクリロキシアルキルアルコキシシランを好適に使用できる。その中でも、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルエチルジエトキシシランが好ましい。
工程3で形成されるシラン系ポリマー鎖の長さは、好ましくは10〜50000nm、より好ましくは100〜50000nmである。10nm未満であると、良好な摺動性が得られない傾向がある。50000nmを超えると、摺動性の更なる向上が期待できない反面、原料コストが上昇する傾向があり、また、表面処理による表面模様が肉眼で見えるようになり、美観を損ねたり、シール性が低下する傾向がある。
本発明において、工程2で形成された非シラン系ポリマー鎖と、工程3で形成されたシラン系ポリマー鎖との割合は、ポリマー鎖数の比(非シラン系ポリマー鎖数/シラン系ポリマー鎖数)として、好ましくは20/80〜99.5/0.5、より好ましくは70/30〜99.5/0.5である。上記割合であれば、両ポリマー鎖による機能が充分に発揮され、本発明の効果が良好に得られる。
加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーに前記表面改質方法を適用することで、表面改質弾性体が得られる。得られた表面改質弾性体は、水存在下又は乾燥状態での摺動性に優れている。低摩擦であり、水の抵抗が少ないという点にも優れている。また、三次元形状の固体(弾性体など)の少なくとも一部に前記方法を適用することで、改質された表面改質弾性体が得られる。更に、該表面改質弾性体の好ましい例としては、ポリマーブラシ(高分子ブラシ)が挙げられる。ここで、ポリマーブラシとは、表面開始リビングラジカル重合によるgrafting fromのグラフトポリマーを意味する。また、グラフト鎖は、改質対象物の表面から略垂直方向に配向しているものがエントロピーが小さくなり、グラフト鎖の分子運動が低くなることにより、摺動性が得られて好ましい。更に、ブラシ密度として、0.01chains/nm以上である準濃度及び濃度ブラシが好ましい。
また、加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーに前記表面改質方法を適用することで、改質された表面を少なくとも一部に有する注射器用ガスケットを製造できる。改質は、少なくともガスケット表面の摺動部に施されていることが好ましく、表面全体に施されていてもよい。
図1は、注射器用ガスケットの実施形態の側面図の一例である。図1に示されているガスケット1は、注射器の注射筒内周面と接触する外周面に、連続して円周方向に突出した3つの環状突起部11a、11b、11cを有している。ガスケット1において、前記表面改質を適用する部位としては、(1)環状突起部11a、11b、11cなどのシリンジと接する突起部表面、(2)環状突起部11a、11b、11cを含む側面の表面全部、(3)該側面の表面全部と底面部の表面13、などが挙げられる。
同様に、加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーに前記表面改質方法を適用することで、改質された表面を少なくとも一部に有するカテーテルを製造できる。改質は、少なくともカテーテル表面など、体液に接触する部分に施されていることが好ましく、表面全体に施されていてもよい。
更に、乗用車などの車両に使用されるタイヤのトレッドに形成された溝に前記表面改質方法を適用し、溝にポリマーブラシを生成させることにより、ウエットや雪上路面における溝表面の流体抵抗が下がったり、水との接触角が上がったりするので、水や雪の排除および、はけを向上させ、耐ハイドロプレーニング性やグリップ性を改善できる。
図2は、空気入りタイヤ(全体不図示)のトレッド部2の展開図の一例、図3は、図2のA1−A1断面図を示す。
図2〜3において、中央縦溝3a(溝深さD1)、ショルダー縦溝3b(溝深さD2)は、タイヤ周方向に直線状にのびるストレート溝で構成される。このようなストレート溝は、排水抵抗を小さくし、直進走行時に高い排水性能を発揮しうる。
また、空気入りタイヤは、ショルダー縦溝3b側でタイヤ周方向にのびる細溝5(溝深さD3)、この細溝5から中央縦溝3aに向かって傾斜してのびる中間傾斜溝6(溝深さD4)、細溝5よりもタイヤ軸方向内側に位置しかつタイヤ周方向で隣り合う中間傾斜溝6、6間を接続する継ぎ溝7(溝深さD5)、ショルダー縦溝3bからタイヤ外間に向かうショルダー横溝8、8a、8b(溝深さD6)などが配され、このような溝でも排水性能が発揮しうる。そして、これらの溝に前記方法を適用することで、前述の効果が発揮される。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
(実施例1)
イソプレンユニットを含むクロロブチルゴム(不飽和度:1〜2%)をトリアジンで架橋した加硫ゴム(180℃で10分加硫)をベンゾフェノンの3wt%アセトン溶液に浸漬して、加硫ゴム表面にベンゾフェノンを吸着させた。その後、加硫ゴムを取り出し乾燥した。次いで、加硫ゴム表面に365nmの波長を持つLEDライトを30分照射し、ベンゾフェノンを固着させた後、未反応のベンゾフェノンを除くために表面をアセトンで洗浄した。
乾燥した加硫ゴムをアクリル酸水溶液の入ったガラス反応容器に浸漬し、365nmの波長を持つLEDライトで、紫外線を30分照射してラジカル重合を行ってゴム表面にポリアクリル酸鎖を成長させた。
次いで、得られたポリアクリル鎖が形成された加硫ゴムを、再度ベンゾフェノンの3wt%アセトン溶液に浸漬し、ポリアクリル鎖が形成された加硫ゴムの表面に、新たにベンゾフェノンを吸着させた。その後、ポリアクリル鎖が形成された加硫ゴムを取り出し、乾燥した。続いて、ポリアクリル鎖が形成された加硫ゴムの表面に365nmの波長を持つLEDライトを30分照射し、ベンゾフェノンを固着させた後、未反応のベンゾフェノンを除くために表面をアセトンで洗浄した。
乾燥したポリアクリル鎖が形成された加硫ゴムを3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(信越化学工業製:KBM−502)の入ったガラス反応容器に浸漬し、365nmの波長を持つLEDライトで、紫外線を120分照射してラジカル重合を行ってゴム表面にシラン系ポリマー鎖を成長させ、表面改質弾性体(ポリマーブラシ)を得た。
(実施例2)
3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランに代えて、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製:KBM−503)を用いた以外は、実施例1と同様にして表面改質弾性体を作製した。
(実施例3)
3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランに代えて、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製:KBM−5103)を用いた以外は、実施例1と同様にして表面改質弾性体を作製した。
(比較例1)
クロロブチルゴムをトリアジンで架橋した加硫ゴム(180℃で10分加硫)を使用した。
実施例及び比較例で作製した表面改質弾性体を以下の方法で評価した。
(ポリマー鎖の長さ)
加硫ゴム表面に形成されたポリマー鎖の長さは、ポリマー鎖が形成された改質ゴム断面を、SEMを使用し、加速電圧15kV、1000倍で測定した。撮影されたポリマー層の厚みをポリマー鎖の長さとした。
(摩擦抵抗力)
表面改質弾性体の表面の摩擦抵抗力を測定するために、実施例及び比較例で作製した加硫ゴムガスケットを注射器のCOP樹脂シリンジにセットし、引張試験機を用いて押し込んでいき、そのときの摩擦抵抗力を測定した(押し込み速度:30mm/min)。比較例1の摩擦抵抗力を100とし、各ガスケットの摩擦抵抗力を下記式を用いて指数表示した(摩擦抵抗指数)。指数が小さい方が、摩擦抵抗力が低いことを示す。
(摩擦抵抗指数)=各実施例の摩擦抵抗力/比較例1の摩擦抵抗力×100
Figure 0006017881
実施例の表面改質弾性体表面は、摩擦抵抗指数が大きく下がり、良好な摺動性が得られることが明らかとなった。また、表面をアルコキシシラン基等で疎水化したために、薬液のシール性は、比較例1と同等であった。
従って、注射器のプランジャーのガスケットに使用した場合、十分なシール性とともにプランジャーのシリンジに対する摩擦力が軽減され、注射器による処置を容易にかつ正確に行うことができる。また、静摩擦係数と動摩擦係数との差が少ないため、プランジャーの押し始めとその後のプランジャー進入動作とを脈動させることなく円滑に行うことができる。更に、注射器のシリンジを熱可塑性エラストマーで作製し、その内表面にポリマー鎖を生成させたときも、上記と同様に注射器による処方を容易に行うことができる。
また、カテーテルに適用した場合においても、良好な摺動性が得られる。
更に、乗用車などに使用されるタイヤのトレッドに形成された溝、サイドウォール、ダイヤフラム、スキーやスノーボード板の滑走面、水泳水着、道路標識、看板などの表面にポリマー鎖を形成することで、前述の効果も期待できる。
1 ガスケット
11a、11b、11c 環状突起部
13 底面部の表面
2 トレッド部
3a 中央縦溝
3b ショルダー縦溝
5 細溝
6 中間傾斜溝
7 継ぎ溝
8、8a、8b ショルダー横溝

Claims (13)

  1. 加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーを改質対象物とする表面改質方法であって、
    前記改質対象物に、重合開始点を形成する工程1と、
    前記重合開始点を起点にして非シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、前記改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる工程2と、
    前記非シラン系ポリマー鎖を成長させた改質対象物の表面に、シラン系モノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、シラン系ポリマー鎖を成長させる工程3とを含む表面改質方法。
  2. 前記工程1が、重合開始剤を前記改質対象物に吸着させる工程である請求項1記載の表面改質方法。
  3. 前記工程1が、重合開始剤を前記改質対象物に吸着させて、更に該重合開始剤を300〜400nmのLED光を用いて表面に固着させる工程である請求項1記載の表面改質方法。
  4. 前記加硫ゴム又は熱可塑性エラストマーが二重結合に隣接する炭素原子であるアリル位の炭素原子を有する請求項1〜3のいずれかに記載の表面改質方法。
  5. 前記重合開始剤は、ベンゾフェノン系化合物及び/又はチオキサントン系化合物である請求項2又は3記載の表面改質方法。
  6. 前記工程2は、前記重合開始点を起点にして、還元剤又は抗酸化物質が添加されたモノマーを300〜400nmのLED光を照射してラジカル重合させ、前記改質対象物の表面に非シラン系ポリマー鎖を成長させる工程である請求項1〜5のいずれかに記載の表面改質方法。
  7. 前記還元剤又は抗酸化物質は、リボフラビン、アスコルビン酸、α−トコフェロール、β−カロテン及び尿酸からなる群より選択される少なくとも1種である請求項6記載の表面改質方法。
  8. 前記光照射時又は光照射前に反応容器及び反応液に不活性ガスを導入し、不活性ガス雰囲気に置換して重合させる又は真空引きを行い系内の酸素を除去して重合させる請求項1〜7のいずれかに記載の表面改質方法。
  9. 前記非シラン系モノマーは、アクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸及びメタクリル酸アルキルからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜8のいずれかに記載の表面改質方法。
  10. 前記シラン系モノマーは、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン及び3−メタクリロキシプロピルエチルジエトキシシランからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の表面改質方法。
  11. 前記非シラン系モノマー及び前記シラン系モノマーが、液体状態のもの、又は該非シラン系モノマー及び該シラン系モノマーの溶液状態のもので、かつ、
    前記ラジカル重合が、重合禁止剤の存在下で行われる請求項1〜10のいずれかに記載の表面改質方法。
  12. 前記重合禁止剤が4−メチルフェノールである請求項11記載の表面改質方法。
  13. 前記非シラン系ポリマー鎖及びシラン系ポリマー鎖の長さは、10〜50000nmである請求項1〜12のいずれかに記載の表面改質方法
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