JP6013683B2 - 積層鉄心の製造方法及び装置 - Google Patents
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Description
この永久磁石の樹脂封止にあっては、例えば、特許文献1に示すように、磁石挿入孔に永久磁石が挿入された鉄心本体を上型及び下型との間で挟持し、上型及び下型のいずれか1に設けられた樹脂溜めポットから溶融した熱硬化性樹脂を充填して行っていた。
また、搬送トレイと下型を位置合わせする場合、鉄心本体が載った搬送トレイを左右に動かす必要があり、鉄心本体が大型化すると、搬送トレイの移動は特別な道具や装置(例えば、ロボットハンド等)を必要とし、極めて作業性が悪いという問題があった。
前記上型及び前記下型で前記鉄心本体を型締めする際に、前記下型と該下型を載せる下型載置台の間に形成された気体室に圧縮気体(例えば、圧縮空気、圧縮窒素)を供給し、前記下型を前記下型載置台に対して浮遊可能とし、前記上型の両側に設けられた断面矩形で先部がテーパー状となったガイドロッドからなる上ガイド部材と、前記下型に設けられ記ガイドロッドが嵌入する断面矩形のガイド穴からなる下ガイド部材とを用いて、前記鉄心本体を載せた前記下型と前記上型の位置合わせをする。
前記下型と該下型を載せる下型載置台の間に圧縮気体が供給されて、前記下型を前記下型載置台の上に浮遊させる気体室が設けられていると共に、前記上型の両側に設けられた断面矩形で先部がテーパー状のガイドロッドと、前記下型に設けられて前記ガイドロッドが嵌入する断面矩形のガイド穴とを備え、前記上型と前記鉄心本体を載せた前記下型とを位置合わせするガイド手段が設けられ、前記下型載置台に対して前記下型を浮遊して、前記ガイド手段によって、前記下型と前記上型の位置合わせを行う。
また、鉄心本体を載せる搬送トレイを用いることは自由であり、この場合、搬送トレイの搬送台は下型に設けられた複数の位置決めピンによって位置決めされる。従って、この場合は、鉄心本体と搬送トレイは一体となっており、下型を下型載置台に対して位置決めすることによって、鉄心本体と上型とを位置決めすることになる。
(1)下型載置台に下型を浮遊可能に載せることができるので、下型の位置合わせ、即ち、鉄心本体を載せた下型の横移動が軽くなり、下型の上型に対する位置決めが容易となる。
(3)また、この断熱プレートの下に更に底板プレートを設けて下型を三重構造とすることで、下型を段変えする場合、断熱プレートと下型載置台が擦れて、断熱プレートが摩耗によって変形してしまうのを防止できる。
(5)特に、上ガイド部材を断面矩形のガイドロッドとし、下型に設けられた下ガイド部材をこのガイドロッドが嵌入する断面矩形のガイド穴とした場合には、ガイドロッドの先部に適当なテーパーを設けることによって、より精密な位置合わせができる。
図1〜図3に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る積層鉄心の製造装置10は、上部を上部フレーム11に固定された4本のガイドポスト12に沿って昇降可能な下型載置台13を有している。そして、下型載置台13の上には下型14が載置され、下型14と対なって鉄心本体16を挟み、4本の補助ガイド部材17に沿って昇降可能な上型18を有している。なお、下型14及び上型18によって積層鉄心の製造装置10の金型が形成される。
これによって、下型14のガイド穴35、36にガイドロッド48、49の先部が嵌入し、更に、軸28の先部がセンター用位置決め穴31に嵌入して、上型18に対する下型14の位置決めが完了する。
樹脂封止が完了した後は、下型載置台13を下降させ樹脂封止された鉄心本体16を搬送トレイ29に載せたまま積層鉄心の製造装置10(金型装置)から取り出し、この状態で永久磁石が樹脂封止された積層鉄心となる。また、下型載置台13を下降させる時も、気体室への圧縮空気の供給を行えば、ガイド孔35、36とガイドロッド48、49の摩耗が抑制される。
この実施の形態において、下型55の底面(底板プレート56の底面)と窪み58〜61によって気体室が形成され、この気体室に圧縮気体を供給することによって、鉄心本体16が搭載された下型55を浮上させている。なお、気体室は底板プレートの底面に窪みを形成し、下型載置台を平面状にして形成してもよい。
例えば、第1〜第3の実施の形態に係る積層鉄心の製造装置の一部の構成要素を他の実施の形態に応用する場合や、組み合わせる場合も本発明は適用される。
即ち、気体室に充填されるのは空気のみとは限定されず、他の気体(例えば、窒素等)であってもよい。
また、第1、第2の実施の形態に係る積層鉄心の製造装置において、鉄心本体の上にダミー板を配置し、樹脂封止された鉄心本体の上に残る樹脂滓を容易に除去するようにする場合も、本発明は適用される。
また、上型に対する下型の位置決めは、この実施の形態では、ガイド穴にガイドロッドを嵌入させて、更に軸の先部をセンター用位置決め穴に嵌入させることによっても行ったが、いずれか一方のみで位置決めを行ってもよい。
Claims (8)
- 複数の鉄心片を積層して形成され、複数の磁石挿入孔を有する鉄心本体のそれぞれの前記磁石挿入孔に永久磁石を挿入した後、該鉄心本体を上型と下型で挟んだ状態で、前記上型及び前記下型のいずれか一方の金型に設けられた樹脂溜めポットから、前記磁石挿入孔に樹脂を充填して前記永久磁石を固定する積層鉄心の製造方法において、
前記上型及び前記下型で前記鉄心本体を型締めする際に、前記下型と該下型を載せる下型載置台の間に形成された気体室に圧縮気体を供給し、前記下型を前記下型載置台に対して浮遊可能とし、前記上型の両側に設けられた断面矩形で先部がテーパー状となったガイドロッドからなる上ガイド部材と、前記下型に設けられ記ガイドロッドが嵌入する断面矩形のガイド穴からなる下ガイド部材とを用いて、前記鉄心本体を載せた前記下型と前記上型の位置合わせをすることを特徴とする積層鉄心の製造方法。 - 請求項1記載の積層鉄心の製造方法において、前記気体室は複数あって、前記下型の中央部を中心として放射状に形成されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 請求項1又は2記載の積層鉄心の製造方法において、前記下型は金属製の下型本体と該下型本体の底部に設けられた断熱プレートを備えていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 請求項3記載の積層鉄心の製造方法において、前記下型は、更に前記断熱プレートの下に金属製の底板プレートが設けられていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 複数の鉄心片を積層して形成され、複数の磁石挿入孔を有する鉄心本体のそれぞれの前記磁石挿入孔に永久磁石を挿入して、該鉄心本体を上型と下型で挟んだ状態で、前記上型及び前記下型のいずれか一方の金型に設けられた樹脂溜めポットから、前記磁石挿入孔に樹脂を充填して前記永久磁石を固定する積層鉄心の製造装置において、
前記下型と該下型を載せる下型載置台の間に圧縮気体が供給されて、前記下型を前記下型載置台の上に浮遊させる気体室が設けられていると共に、前記上型の両側に設けられた断面矩形で先部がテーパー状のガイドロッドと、前記下型に設けられて前記ガイドロッドが嵌入する断面矩形のガイド穴とを備え、前記上型と前記鉄心本体を載せた前記下型とを位置合わせするガイド手段が設けられ、前記下型載置台に対して前記下型を浮遊して、前記ガイド手段によって、前記下型と前記上型の位置合わせを行うことを特徴とする積層鉄心の製造装置。 - 請求項5記載の積層鉄心の製造装置において、前記気体室は複数あって、前記下型の中央部を中心として放射状に形成されていることを特徴とする積層鉄心の製造装置。
- 請求項5又は6記載の積層鉄心の製造装置において、前記下型は金属製の下型本体と該下型本体の底部に設けられた断熱プレートを備えていることを特徴とする積層鉄心の製造装置。
- 請求項7記載の積層鉄心の製造装置において、前記断熱プレートの底部に金属製の底板プレートを備えていることを特徴とする積層鉄心の製造装置。
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