JP6011769B2 - ポリスチレン担持ピリジンビスオキサゾリン誘導体−カルシウム触媒 - Google Patents

ポリスチレン担持ピリジンビスオキサゾリン誘導体−カルシウム触媒 Download PDF

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Description

この発明は中性のキラル配位子であるピリジンビスオキサゾリン誘導体(以下、Pyboxという)をポリスチレン樹脂に担持させたもの(以下、PS−Pyboxという)に、カルシウム塩(CaX・nHO)を導入した錯体で、有機合成の属する分野において効率的な不斉合成に供するものである。
医薬、農薬、あるいは強誘電性液晶を始めとする機能性材料の研究、開発、製造において光学活性化合物の需要は高まりつつある。目的とする光学活性化合物の入手法として光学分割法、キラルプール法、不斉合成法などが用いられ、中でも効率がよい入手法としてキラル配位子と重金属類から成る錯体を触媒として用いる不斉合成法が挙げられる。このキラル配位子と重金属類を組み合わせて用いる不斉合成法の成功例は数多く報告されており、実用に供されているものもある。
一方、第2属元素を用いた有機合成反応は、Grignard試薬に代表されるマグネシウムを用いた反応はよく知られているが、ベリリウムおよびマグネシウムを除いた安定金属種(Ca,Sr,Ba)、いわゆるアルカリ土類金属種については、その報告例は限られており、とりわけエナンチオ選択的な合成例となると非常に少ない。エナンチオ選択性を発現させるため、各種キラルな配位子が検討されている。
最初の成功例は、ジイソプロポキシバリウムBa(OPr)とキラルなビナフチル型配位子により調製されるバリウム錯体を触媒として用いたアルデヒドとケトンのアルドール反応であり、1998年に報告された(非特許文献1)。エナンチオ選択性は50〜70ee%である。さらにキラルなヒドロベンゾインのジアルコキシドとカルシウムイオンから調製される錯体を触媒として用いた不斉アルドール反応が開発され、エナンチオ選択性は15〜91ee%となった(非特許文献2)。これら反応では、アルデヒドとケトンを直接交差アルドール反応させているため、必ずしも生成物が熱的に有利に生成する条件にはならない。また交差アルドール化合物を収率よく得るには、活性プロトンを持たない3級アルキル基や、シクロヘキシル基などのかさ高い置換基を持つアルデヒドを用いる必要がある。エナンチオ選択性も、かさ高い置換基を用いた場合に良い結果が得られている。しかし一方で、立体障害の少ないアルデヒドに適用した場合には自己縮合反応が進行する、古典的アルドール反応の特徴ともいえる問題点が指摘されている。
1,3−ジカルボニル化合物や、イミノグリシン誘導体では、安定なエノールが形成することから、これら基質に対するα,β−不飽和化合物の不斉1,4−付加反応が多数報告されている。キラルなBINOLにカリウムtert−ブトキシドを作用させた後、塩化カルシウムで金属交換すると、キラルBINOLのカルシウムジアルコキシドが調製される。このキラルBINOL−Ca錯体は、1,3−ジカルボニル化合物とα,β−不飽和ケトンの不斉1,4−付加反応の触媒になり、相当する1,4−付加生成物を与える(非特許文献3)。反応収率は60〜90%程度と良好だが、エナンチオ選択性は0〜88ee%であり、不斉誘導については基質依存性が高く、これが問題点として指摘されている。
ジイソプロポキシストロンチウムSr(OPr)とキラルなジスルホンアミド配位子の組み合わせでは、アルコール交換によりストロンチウムにアミド部位がイオン結合した錯体を形成することが示唆されている(非特許文献4)。そして、このキラル錯体のストロンチウムは、1,3−ジカルボニル化合物のカルボニル基と配位結合を形成し、1,3−ジカルボニル化合物を活性化する。活性化されたカルボニル化合物は、α,β−不飽和化合物との不斉1,4−付加反応が速やかに起こる。不斉誘導は90ee%以上を示す場合が多く、不飽和化合物の構造に依存することなく、高い不斉誘導を導くことができる。
ビスオキサゾリン骨格を持つキラル配位子(以下、Boxという)とアルカリ土類金属アルコキシドの組み合わせで得られるキラル錯体は、イミノグリシン誘導体とα,β−不飽和化合物の不斉1,4−付加反応の触媒として機能する(非特許文献5、特許文献1)。反応収率はCa、Sr、Baいずれの金属を用いても良好である。一方、エナンチオ選択性についてはCaを用いたときにもっとも良好であり、Sr、Baと原子番号が大きくなるに従って選択性は大きく減少する。これは、Box配位子の配位サイトの空間に対し、Caの原子サイズがちょうど適合して、良好な不斉場を形成するのに対し、SrとBaでは原子のサイズが配位サイトに対して大きいため、金属と配位サイトとの間で十分な配位結合距離が得られなくなる。このため、十分な不斉場を形成することができず、不斉誘導の減少につながったものと推定されている(非特許文献6)。Box配位子とCa(OPr)の反応では、Box配位子とCa金属との間にCa−Nイオン結合とCa−N配位結合がそれぞれ形成される。このことは、Ca(OPr)がBox配位子の架橋メチレン上の活性プロトンを引き抜くだけの塩基性を有していることを示唆している。
上記のようなキラル配位子−Ca錯体において、カルシウムはルイス酸として機能している。一方で、キラル配位子がもつアルコキシドやアミド部位は、触媒反応においてブロンステッド塩基として働いているため、カルシウムはルイス酸としての効果を十分に発揮できていないと考えられる。一般に、アルカリ土類金属種は電気陰性度が低く、その金属アルコキシドは強塩基性を示す。また配位サイトを多くもつことから、これら配位サイトと配位結合が可能な中性のキラル配位子を設計すれば、より高い触媒活性が得られると期待される。この用件を満たすには、中性配位子と十分な配位結合が形成できるだけのルイス酸性を有する金属種を用いることが要求される。
このような知見から、中性配位子であるPyboxと多数の配位サイトを有するカルシウムを組合せた触媒システムが検討された(非特許文献7、特許文献2)。このシステムではカルシウムジアルコキシドを用いることで、アルコキシドがブロンステッド塩基として働き、さらにPybox配位子にはカルシウムが配位結合することで不斉反応場が形成される。このシステムにより、1,3−ジカルボニル化合物とニトロオレフィンとの付加反応が、高いエナンチオ選択性で行われている。この触媒システムでは、Ca−ビスアリロキシドが高い触媒活性を示す。また、Pybox配位子を用いた場合のほうが、用いない場合に比べて反応収率が高い。これは、中性配位子であるPyboxにより、カルシウムアルコキシドがより活性化されたことを示唆している。この反応システムでは、N−Boc−イミン誘導体とのマーニッヒ反応(非特許文献8)や、イミノグリシン誘導体を用いた不斉1,4−付加反応(非特許文献9)も報告されている。
アルカリ土類金属のなかでも、カルシウムは自然界に多く存在し、毒性も低いため有機合成に応用できれば非常に有用な手法となる。とりわけ塩化カルシウムは安価で入手も容易で、非常に扱いやすい化学種である。しかしながら、塩化カルシウムを用いた合成例は非常に限られている(非特許文献10)。
塩化カルシウムを用いた有機合成反応例として、エノールシリルエーテルとアルデヒドのアルドール反応(非特許文献11)、アルデヒドと1級アミン、ジエチルホスファイトの3成分の縮合反応(非特許文献12)が挙げられる。興味深いことにこれら2つの反応において、塩化カルシウムのクロルイオンがルイス塩基として働いている。
不斉触媒反応は、上記したようにアルカリ土類金属などの重金属類を用いない反応を開発することで、環境負荷を大いに減少させることに成功している。一方、廃棄物を減らす観点から反応触媒を固定化することで固体触媒システムとし、触媒回収や再利用する技術への応用が数多く考案されている。こうした技術は古くは活性炭や無機物に金属を直接固定化させることで達成されてきたが、近年では有機高分子や無機高分子などを用いる方法が広く研究されている。
シリカゲルやポリスチレンは、もっとも広く用いられている固定化担体である。シリカゲルは表面に水酸基が多数存在しているため、これら水酸基からリンカーを介してキラル配位子を導入することでキラル固相担体が得られる。一方、ポリスチレンでは一般に、スチレンと配位サイト部位を有するスチレン誘導体を任意の割合で重合させることで合成される。金属を固定化するため、さまざまな金属配位サイトを有する基質がポリスチレンに導入されている。特にキラル配位子を導入することで不斉合成への利用が考えられるため、さまざまな種類のキラル配位子を導入した例が多数報告されている。特にPyboxに代表されるビスオキサゾリン類の配位子は、平面分子であり化学的にも安定なため、ポリスチレンに導入した例も多いことから、多数の固体触媒システムが考案されている。しかし、組み合わされる金属種についてはYb(非特許文献13)、Ru(非特許文献14−15)、Cu(非特許文献16−17)、Er(非特許文献18)などの重金属類であり、アルカリ土類金属を導入した例は報告されていない。
特開2008−253987. 特開2010−207786.
Yoichi M.A.Yamada,M.Shibasaki,Tetrahedron Lett.1998,39,5561−5564. T.Suzuki,N.Yamagiwa,Y.Matsuo,S.Sakamoto,K.Yamaguchi,M,Shibasaki,R.Noyori,Tetrahedron Lett.2001,42,4669−4671. G.Kumaraswamy,M.N.Sastry,N.Jena,Tetrahedron.Lett.2001,42,8515−8517. M.Agostinho,S.Kobayashi,J.Am.Chem.Soc.2008,130,2430−2431. S.Saito,T.Tsubogo,S.Kobayashi,J.Am.Chem.Soc.2007,129,5364−5365. T.Tsubogo,S.Saito,K.Seki,Y.Yamashita,S.Kobayashi,J.Am.Chem.Soc.2008,130,13321−13332. T.Tsubogo,Y.Yamashita,S.Kobayashi,Angew.Chem.Int.Ed.2009,48,9117−9120. T.Poisson,T.Tsubogo,Y.Yamashita,S.Kobayashi,J.Org.Chem.2010,75,963−965. T.Tsubogo,Y.Kano,K.Ikemoto,Y.Yamashita,S.Kobayashi,Tetrahedron:Asymmetry 2010,21,1221−1225. S.Harder,Chem.Rev,3852−3876. K.Miura,T.Nakagawa,A.Hosomi,J.Am.Chem.Soc.2002,124,536−537. B.Kaboudin,H.Zahedi,Chem.Lett.2008,37,540−541. L.Stina,L.Serghey,J.Christina,M.Christina,Organic Lett.2003,5,3663−3665.
Figure 0006011769
Figure 0006011769
Figure 0006011769
M.Alessandro,O.Simonetta,P.Dario,S.Piero,Tetrahedron:Asymmetry 2004,15,3233−3244. W.Avi,H.Baruch,P.Moshe,J.Org.Chem.2005,70,4556−4559. N.Madhavan,W.Sommer,M.Weck,J.Mol.Catal.A:Chem.2011,334,1−7.
本発明者はこれまでに、Pyboxとカルシウム塩類からなる触媒システムを用いた1,3−ジカルボニル化合物の、電子吸引性置換基を有するオレフィンおよびイミン誘導体への不斉1,4−付加反応を開発している。この手法をポリスチレンに担持した配位子(以下、PS−Pyboxという)に拡張し、カルシウムを結合させた錯体を作ることにある。
上記課題を解決する手段となるPS−Pybox配位子は、下記式(1)で示される4成分から構成され、その部分構造は下記式(2)で表される。
Figure 0006011769
(但し成分A,B,C,Dは任意の比率であり、各成分同士の結合がランダムに混合される形態をとることで(化2)に示される部分構造を形成する。R、RはそれぞれHまたは芳香環あるいはアルキル基であり、R、Rは同一でも異なっていても良い。)
Figure 0006011769
(但しw,x,y,zはそれぞれ独立に1以上の整数であり、任意の相手鎖と結合することでポリスチレン重合体を形成している。)
また、この手段において限定されるわけではないが、PS−Pybox配位子は具体的には下記式(3)で表される成分から形成され、その比率がA:B:C:D=6:89:4:1またはA:B:C:D=13:83:3:1であり、各成分同士の結合がランダムに混合される形態をとることが望ましい。
Figure 0006011769
すなわち、(0018)で説明される重合体の部分構造は下記式(4)で表されるものであることが望ましい。
Figure 0006011769
(但しw,x,y,zはそれぞれ独立に1以上の整数であり、任意の相手鎖と結合することでポリスチレン重合体を形成している。)
また、上記課題を解決するPS−Pybox配位子と組み合わせるカルシウム塩類は、CaCl,CaF,CaBr,CaI,Ca(OTf),CaCOのいずれかのカルシウム塩、またはそれらの水和体である。
また、この手段において限定されるわけではないが、PS−Pybox配位子と組み合わせるカルシウム塩類は具体的にはCaClあるいはその2水和物であることが望ましい。
本発明の錯体は、不斉有機合成において触媒として用いることができる。限定されるものではないが、一例として下記式(5)に表される1,3−ジカルボニル化合物と、電子吸引性置換基を有するオレフィンの不斉1,4−付加反応に用いることができる。≦
Figure 0006011769
上記(0022)で説明される使用例において、用いることができる1,3−ジカルボニル化合物は限定されるものではないが、一例として下記式(6)で示された化合物を用いることができる。
Figure 0006011769
(但し(6)式中、R、Rはそれぞれアルコキシ基、あるいはアルキル基であり、R、Rは同一でも異なっていても良い。RはH、アルキル基またはハロゲン基であり、RとRは分子内で結合している場合も含む。)
上記(0022)で説明される使用例において、用いることができる電子吸引性置換基を有するオレフィンは限定されるものではないが、一例として下記式(7)で示された化合物を用いることができる。
Figure 0006011769
(但し(7)式中、Rはアルキル基または芳香環基または複素環基である。)
上記(0022)〜(0024)で説明される使用例において、実施反応温度は−20℃であることが望ましい。しかし式(6)で示される化合物中、RもしくはRのどちらかが、アルキル基である場合、−40℃で反応を行うのが望ましい。
上記(0022)〜(0024)で説明される使用例は溶媒中で行われるのが望ましく、限定するものではないがトルエンを溶媒として用いることができる。含水トルエンでも反応は可能だが、より好ましくは無水トルエンあるいはモレキュラーシーブス4Aとの兼用が望ましい。
上記(0022)〜(0024)で説明される使用例では塩基を用いる。限定するものではないがトリエチルアミンが使用できる。使用量は用いるPS−Pybox配位子と等モル量で十分だが、式(6)で示される化合物中、RがH以外の置換基である場合には、10mol%相当のトリエチルアミンを使用するのが望ましい。
以下に実施例を用いて本発明を明らかにするが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(4S,4’ S,5S,5’ S)−2,2’−(4−bromopyridine−2,6−diyl)bis(4,5−diphenyl−4,5−dihydroxazole)の合成
Figure 0006011769
4−bromo−N,N−bis((1S,2S)−2−chloro−1,2−diphenylethyl)pyridine−2,6−dicarboxamide(4.00mmol)と水素化ナトリウム(55%,12.0mmol)を30mL反応器に加え、0℃に冷却した。21.6mLのTHFと2.4mLのDMFを加えて同じ温度を保ちながら1.5時間攪拌した。5mLの飽和塩化ナトリウム水溶液をゆっくり加えて反応を停止させた後、50mLの酢酸エチルを加えて希釈した。有機層を飽和食塩水50mLで3回洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ過して濃縮して得られた残渣をショートシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製することで、ピリジンビスイミダゾリン誘導体を77%の収率で得た。
1H NMR
(CDCl,495.13 MHz)δ:5.26(d,2H,J=8.5Hz),5.47(d,2H,J=8.5Hz),7.18−7.36(m,20H),8.50(s,2H).
13C NMR
(CDCl,150.92 MHz)δ:79.0,90.3,126.2,126.8,128.0,128.7,128.9,129.0,129.7,135.0,139.4,140.9,148.0,162.0.
Figure 0006011769
(4S,4’ S,5S,5’ S)−2,2’−(4−bromopyridine−2,6−diyl)bis(4,5−diphenyl−4,5−dihydroxazole)(3.10mmol)とPd(PPhCl(0.310mmol)を100mL反応器に加えた。94mLのトルエンとトリブチルビニルスズ(9.20mmol)を加え、反応液を75℃で1時間加熱した。反応液を室温まで冷した後、反応液をセライトろ過した。ろ液をエバポレーターで濃縮することで得られる残渣に、50mLのアセトニトリルを加えて希釈した後、50mLのヘキサンを加えて分液し、さらにアセトニトリル層にヘキサン50mLを加えて分液する操作を3回繰り返す。アセトニトリル層を濃縮したものをアルミナゲルカラムクロマトグラフィー(塩基性Al,ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製することで生成物を80%の収率で得た。
IR (KBr,cm−1
3442,3060,3031,2919,1642,1594,1446,1263,1177,1105,969,757,697.
1H NMR
(CDCl,495.13 MHz)δ:5.31(d,2H,J=8.5Hz),5.52(d,2H,J=8.5Hz),5.61(d,1H,J=10.8Hz),6.16(d,1H,J=17.6Hz),6.76(dd,1H,J=17.6,10.8Hz),7.30−7.36(m,20H),8.35(s,2H).
13C NMR
(CDCl,150.92 MHz)δ:79.0,90.1,120.8,123.6,126.3,126.9,127.9,128.6,128.8,129.0,133.6,139.7,141.2,146.6,147.5,163.1.
ESI−HRMS
(m/z)計算値C3730[M+H]:548.2333;実測値548.2343.
Figure 0006011769
Figure 0006011769
(4S,4’ S,5S,5’ S)−2,2’−(4−vinylpyridine−2,6−diyl)bis(4,5−diphenyl−4,5−dihydroxazole)(0.15mmol)とスチレン(2.10mmol)、ジビニルベンゼン(エチルビニルベンゼンを含む)(約84%,0.087mmol)を0.45mLのトルエンに溶解させた。これにAIBN(0.018mmol)を加えた後、反応液を80℃で24時間加熱攪拌した。生成したポリマーをTHFで洗浄し、吸引フィルターで乾燥させた。得られたポリマーを乳鉢で粉砕しTHFで洗浄した後、50℃で真空乾燥することでPS−Pyboxポリマーを63%の収率で得た。Pyboxの担持量は5.1 x 10−1mmol/g
元素分析
計算値(%)(C9.949.510.190.127:C89.31,H7.17,N2.00;実測値C87.48,H7.31,N2.12.
Figure 0006011769
(4S,4’ S,5S,5’ S)−2,2’−(4−vinylpyridine−2,6−diyl)bis(4,5−diphenyl−4,5−dihydroxazole)(2.48mmol)とスチレン(16.1mmol)、ジビニルベンゼン(エチルビニルベンゼンを含む)(約84%,0.718mmol)を3.90mLのトルエンに溶解させた。これにAIBN(0.151mmol)を加えた後、反応液を80℃で24時間加熱攪拌した。生成したポリマーをTHFで洗浄し、吸引フィルターで乾燥させた。得られたポリマーを乳鉢で粉砕しTHFで洗浄した後、50℃で真空乾燥することでPS−Pyboxポリマーを66%の収率で得た。Pyboxの担持量は7.2 x 10−1mmol/gである。
元素分析
計算値(%)(C11.7810.770.3840.256:C87.4,H6.71,N3.32;実測値C86.7,H7.05,N3.04.
PS−Pybox−CaCl錯体の調製
10mL反応器に塩化カルシウム(7.5 x 10−3mmol)とPS−Pyboxポリマー(5.2 x 10−1mmol/g,7.5 x 10−3mmol)を加えた。0.75mLのトルエン(未乾燥)を加え、50℃で2時間攪拌した後、エバポレーターで濃縮した。得られた残渣を真空乾燥することでPS−Pyboxポリマーの塩化カルシウム錯体を得た。
参考例
参考例を用いて本発明の有用性を明らかにする。なお、これは例示の目的であり、本発明を有用性はこれに制限するものではない。
参考例1
Figure 0006011769
実施例5で得たPS−Pyboxポリマーの塩化カルシウム錯体にトリエチルアミン(0.015mmol)とマロン酸メチル(0.30mmol)を加え、さらに0.75mLのトルエンを加えて−20℃に冷却した。トランス−β−ニトロスチレン(0.36mmol)を加え、−20℃で24時間反応させた後、THFで反応を希釈した。触媒をろ過した後、飽和塩化アンモニウム水溶液、10mLのジクロロメタンを加えて抽出した。水層を15mLの塩化メチレンで2回逆抽出した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤をろ過して濃縮して得られた残渣をPTLC(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製することで(S)−Dimethyl 2−(2−nitro−1−phenylethyl)malonateを69%、93ee%で得た。
(S)−Dimethyl 2−(2−nitro−1−phenylethyl)malonate
1H NMR
(CDCl,500 MHz)δ:7.31−7.20(m,5H),4.92−4.84(m,2H),4.22(td,1H,J=8.9,5.3Hz),3.84(d,1H,J=8.9),3.73(s,3H),3.53(s,3H).
13C NMR
(CDCl,124.51 MHz)δ:167.8,167.2,136.0,128.9,128.4,127.8,77.3,54.7,52.9,52.7,42.9.
HPLC
Column;Daicel Chiralcel OD−H, Solvent;hexane/PrOH=7/3, flow rate;0.5mL/min,Detection;wavelength=220nm:t=26.5min(S),t=32.3min(R).
Column;Daicel Chiralcel OD−3, Solvent;hexane/PrOH=7/3, flow rate=0.5mL/min,Detection;wavelength=220nm:t=22.4min(S),t=26.3min(R).

Claims (1)

  1. 下記式(1)で示された成分A,B,C,Dを任意の比率で、かつ各成分同士の結合がランダムである下記式(2)で示されるポリスチレン架橋構造を有するカルシウム錯体。
    Figure 0006011769
    Figure 0006011769
    (R、Rはそれぞれ水素、芳香環、アルキル基のいずれかであり、R、Rは同一でも異なっていても良く、w,x,y,zはそれぞれ独立に1以上の整数であり、任意の相手鎖と結合することでポリスチレン重合体を形成し、Xはクロル、フルオロ、ブロム、ヨード、トリフルオロメチルスルホナート、炭酸のいずれかである。)
JP2012070251A 2012-03-08 2012-03-08 ポリスチレン担持ピリジンビスオキサゾリン誘導体−カルシウム触媒 Active JP6011769B2 (ja)

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