JP6010000B2 - 光伝送システム及び光伝送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、WDM(Wavelength Division Multiplex)デジタルコヒーレント光伝送システムにおける信号品質劣化を補償する光伝送システム及び光伝送方法に関する。
近年、コヒーレント伝送方式にデジタル信号処理技術を適用したデジタルコヒーレントファイバ伝送システムの研究開発が進み、一部導入が始まっている。デジタルコヒーレント伝送においては、受信端において、波長分散をデジタル信号処理によって一括して補償できるため、従来の光伝送システムの中継装置毎に設置されていた分散補償ファイバが必須でなくなった。
またデジタルコヒーレント伝送においても、自己位相変調(Self Phase Modulation:SPM)および相互位相変調(Cross Phase Modulation:XPM)等のファイバ非線形光学効果が伝送品質に及ぼす影響についても検討が進められている。SPM補償においては、ファイバ波長分散による波形歪補償と非線形光学効果による位相回転補償を複数回繰り返すことにより、SPM補償が可能であることが分かっている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、波形歪補償と位相回転補償を複数回受信機で行うことは受信回路規模が大きくなるという課題を生じる。特に、波長分散補償は、信号を一旦周波数領域にするため、高速フーリエ変換・逆変換(FFT/IFFT)を複数回行うことになり、受信回路規模を現実的な規模に収めることが困難になる。
一方、XPMを受信端でデジタル信号処理により補償する方法も検討されているが、受信信号と無相関な隣接チャネルからの影響によるものであるため、デジタル信号処理により完全に補償するのは困難である。一方、スパン毎の光学的分散補償とチャネル間の時間差付与により、XPM発生を抑圧する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第4759625号公報 特許第4879155号公報
前述のようにデジタル信号処理のみで、波長分散と全ての非線形光学効果補償をすると受信機の装置規模が大きくなるという問題がある。また、WDM伝送で、XPMがある場合には、SPMによる位相回転と隣接チャネルからのXPMによる位相回転の寄与を切り分けることが困難であり、XPMを受信信号のデジタル信号処理のみで完全に補償するのは、困難である。そのためデジタル信号処理によるSPM補償の効果が小さくなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、送受信装置規模を大きくすることなく、光伝送における機能障害を補償することができる光伝送システム及び光伝送方法を提供することを目的とする。
本発明は、光信号を送信する光送信機と、前記光信号を受信する光受信機と、前記光送信機と前記光受信機との間に設けられ、前記光信号を中継する光ノードを備えるデジタルコヒーレント光伝送システムであって、前記光ノードは、前記光信号のスパン毎の損失を補償する光増幅手段と、前記スパン毎の分散を補償する分散補償手段と、波長チャネル間に相対時間差を付与する遅延付与手段とを備え、前記光送信機と前記光受信機のうち、いずれか一方または両方において、光伝送路ファイバにおける非線形光学効果を補償するための位相回転量をΦ comp とすると、Φ comp =α SPM ・P・γ・L eff ・N(ここで、α SPM はSPM補償係数、Pはファイバ入力パワー、γは非線形係数、L eff は有効長、Nはスパン数)によって求めた位相回転量による位相回転により前記非線形光学効果を補償することを特徴とする光伝送システムである
本発明は、前記分散補償手段と前記遅延付与手段のいずれか一方または両方は、光位相制御機能デバイスにより構成されていることを特徴とする。
本発明は、前記遅延付与手段と分散補償手段のいずれか一方または両方にPLC(Planar Lightwave Circuit)を使用したことを特徴とする。
本発明は、前記位相回転の前後に分散補償処理を1回ずつ行うことを特徴とする。
本発明は、光信号を送信する光送信機と、前記光信号を受信する光受信機と、前記光送信機と前記光受信機との間に設けられ、前記光信号を中継する光ノードを備えるデジタルコヒーレント光伝送システムが行う光伝送方法であって、前記光ノードが、前記光信号のスパン毎の損失を補償する光増幅ステップと、前記光ノードが、前記スパン毎の分散を補償する分散補償ステップと、前記光ノードが、波長チャネル間に相対時間差を付与する遅延付与ステップと前記光送信機と前記光受信機のうち、いずれか一方または両方が、光伝送路ファイバにおける非線形光学効果を補償するための位相回転量をΦ comp とすると、Φ comp =α SPM ・P・γ・L eff ・N(ここで、α SPM はSPM補償係数、Pはファイバ入力パワー、γは非線形係数、L eff は有効長、Nはスパン数)によって求めた位相回転量による位相回転により前記非線形光学効果を補償する非線形光学補償ステップとを有することを特徴とする光伝送方法である
本発明によれば、デジタル信号処理のみによる非線形光学効果補償の場合よりも、XPMの発生自体を抑えるため、SPM補償効果も大きくなり受信信号のQ値をより改善することが可能になり、かつ、受信装置規模も小さくすることができるという効果が得られる。
本発明の第1実施形態による光伝送システムの構成を示すブロック図である。 中継装置(光ノード)において分散補償を行わないシステムにおける非線形光学効果を補償する方法の模式図である。 分散補償システムにおける1step SPM補償の模式図である。 第1実施形態における光伝送システムの動作を説明するために、信号強度と分散および波形を示す説明図である。 第1実施形態の効果を確認するための実験系を示す図である。 実験で用いたXPM抑圧器の特性を示す図である。 図5に示す実験系によって得られた第1実施形態による光伝送システムの効果を示す実験結果を示す図である。 図5に示す実験系によって得られた第1実施形態による光伝送システムの効果を示す実験結果を示す図である。 図5に示す実験系によって得られた第1実施形態による光伝送システムの効果を示す実験結果を示す図である。 図5に示す実験系によって得られた第1実施形態による光伝送システムの効果を示す実験結果を示す図である。 図5に示す実験系によって得られた第1実施形態による光伝送システムの効果を示す実験結果を示す図である。 本発明の第2実施形態による光伝送システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態による光伝送システムの構成を示すブロック図である。 光ノードの構成を示すブロック図である。 光ノードの構成を示すブロック図である。 光ノードの構成を示すブロック図である。 光ノードの構成を示すブロック図である。 walk−off付与部の構成を示すブロック図である。 walk−off付与部の構成の変形例を示すブロック図である。 walk−off付与部の構成の変形例を示すブロック図である。 LCOS等の位相制御素子を用いて、光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成を示すブロック図である。 LCOS等の位相制御素子を用いて、光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成の変形例を示すブロック図である。 図22に示す光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成の変形例を示すブロック図である。 石英ガラス等を用いたPLCで光ノードの機能を集積化した場合の構成を示すブロック図である。 PLCで光ノードの機能を集積化した構成の変形例を示すブロック図である。 PLCで光ノードの機能を集積化した構成の変形例を示すブロック図である。 PLCで光ノードの機能を集積化した構成の変形例を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態による光伝送システムの動作を示す図である。 1step DBPの動作を示すフローチャートである。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態による光伝送システムを説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、光信号を送信する送信部(図においては、Txと表記する)である。符号2は、3つの送信部1の出力を合波する合波部である。符号3、4は光信号を中継する光ノードである。符号5、6、7はそれぞれ光伝送路である。符号8は、光信号を受信する受信部(図においては、Rxと表記する)である。図1に示す光伝送システムは、N(Nは自然数)スパンの伝送路を備えるデジタルコヒーレントWDM伝送システムであり、複数の送信部(Tx)1、複数の受信部(Rx)8は、デジタル信号処理により非線形光学効果(SPM)を補償する機能を有し、光ノード3、4においてはスパン毎に分散補償することで、信号歪を光学的に補償し、ファイバ入力波形がどのスパンにおいても同じになるようにする。さらに、光ノード3、4においては、チャネル間の時間遅延差(以下Walk−offと記載)を付与する機能を有する。
デジタルコヒーレント伝送システムにおいては、受信端で、デジタル信号処理により分散補償が可能であることが知られている(例えば、特許4872003号公報参照)。また、伝送信号が伝搬中にうける波長分散による波形歪と非線形光学効果による位相回転を、逆伝搬させる形で受信信号に付与することで、前述した(特許文献1)ように非線形光学効果(SPM)も補償可能であることが知られている。
さらに、中継スパン毎に分散補償するシステムにおいては、光パワーの強いファイバ入力端における波形が、分散補償によりどのスパンにおいても一定になるため、例えばNスパン分の非線形光学補償を1スパン分の位相回転をN倍した位相回転を1回行うことで、非線形光学効果を補償できることが知られている(例えば、文献「OFC2007 OTuA2 K.Kikuchi “Electronic post-compensation for nonlinear phase noise in a 1000-km 20-Gbit/s optical QPSK transmission system using the homodyne receiver with digital signal processing"」参照)。
特許文献1に記載があるとおり、分散補償を中継スパンごとに行わないシステムにおいては、分散補償と非線形光学効果による位相回転をスパン数分だけ行わなくてはならない。デジタル信号処理による分散補償は、フーリエ変換により信号を周波数領域に変換し、分散補償用の伝達関数を乗算した後、逆フーリエ変換により時間領域に戻すという手順が必要となる。Nスパンの伝送路の分散補償と非線形補償を行うためには、2N個以上のリアルタイムFFT回路が必要になるため、回路が非現実的に規模になるという課題が生じる。中継装置(光ノード)において分散補償を行わないシステムにおける非線形光学効果を補償する方法の模式図を図2に示す。受信部(Rx)では、デジタル領域で後方伝搬を繰り返し非線形補償を行うために、Nステップの線形等化(分散補償;FFT+IFFT処理)と非線形等化(位相回転)を行う必要があるため、2N個のリアルタイムFFT回路が必要になる。
また、デジタル信号処理によりXPMを補償する試みも報告されているが、複雑な信号処理により受信回路規模が大きくなるという課題が残る(例えば、文献「Optic Express vol.19, no.20 2008 pp.16124-16137 E.Mateo “Impact of XPM and FWM on the digital implementation of impairment compensation for WDM transmission using backward propagation"」参照)。
一方、XPMを光学的に補償する方法も報告されている(例えば特許文献2参照)。QPSK等の位相変調方式において、XPMが影響するのは、ファイバ伝搬における波長分散により、位相変調が強度変調に変換され、相互位相変調を介して、伝搬信号光の位相を変調するためである。特許文献2に記載されているとおり、各スパンで波長分散の補償を行う場合には、各スパン入力端で、各チャネルに対する他チャネルのタイミングおよび強度が常に同じとなるため、XPMの影響が顕著になる。そのため、各スパンで波長分散の補償を行ったうえで、チャネル間にwalk−offを設定する方法が特許文献2で提案されている。
デジタルコヒーレント光伝送においても、スパン毎に分散補償されたシステムにおいて、Walk−offを付与することで、伝送特性が改善することが報告されている(例えば、文献「D. Sperti et al., Proc. ECOC'10, Th.9.A.1 “A Comparison of Different Options to Improve PDM-QPSK Resilience against Cross-channel Nonlinearities"」参照)。
WDM伝送システムにおいて、特許文献2に記載の方法で光学的にXPMの発生を抑圧すると、受信信号は、SPMの影響だけが残ることになる。さらに、スパン毎に分散補償されているので、1スパン分の位相回転をN倍した位相回転を1回行うことでSPMが補償できることになる(以下、1step SPM補償と称する)。分散補償システムにおける1step SPM補償の模式図を図3に示す。図3に示すように、デジタル領域で分散補償する必要がないためN回分の非線形等化を1ステップで実行可能である。分散補償されたシステムにおいて、XPMが補償されていない場合には、受信信号には、XPMとSPMの両方の影響が残っているため、1step SPM補償では、補償効果が小さくなる。これは、XPMが受信信号とは無相関な隣接チャネルからの影響であるためである。
図4は、第1実施形態における光伝送システムの動作を説明するために、信号強度と分散および波形を示す説明図である。光ノード3、4は、スパン毎に分散補償を行い、チャネル間の時間遅延差を付与する。これにより、XPM発生を抑圧する。受信部8においては、分散補償された伝送路の場合には、1step SPM補償が可能なため、受信回路規模を削減することができる。このように、スパン毎に分散補償されるため、ファイバ入力波形は、スパン毎に一定であり、walk−offを付与される(波形λと波形λの間にwalk−offの時間差を付与すること)ことで、XPMが抑圧され、受信信号はSPMの影響のみになるので、回路規模が小さい1step SPM補償でSPM補償の効果が改善されることになる。
図5は、第1実施形態の効果を確認するための実験系を示す図である。図5に示すように、188.45THz−188.55THzの50GHz間隔の3チャネル32Gbaudの偏波多重(Polarization-division-multiplexing:PDM)QPSK信号を50/100GHzのインターリーブフィルタ(ILF)により合波し、周回伝送系にて伝送する。信号光源および局発光(Local:Lo)は、線幅<100kHz以下の外部共振器型のレーザである。偏波多重部では、カプラで信号を2分岐した後、一方のみ320シンボル分の遅延を加えて、偏波ビームカプラで合波することにより偏波多重信号が得られる。
伝送路は、分散シフトファイバ(Dispersion shifted Fiber:DSF)20kmと光ノードに相当するXPM抑圧部(XPM suppressor)から成る。実験に用いたDSFの零分散波長は、1573nmであった。XPM抑圧部は、伝送路の損失を補償する光アンプとマルチチャネル可変光学分散補償器(Tunable Optical Dispersion Compensator:TODC)を集積化したLiquid Crystal on Silicon(LCOS)技術を用いた波長選択スイッチ(Wavelength Selective Switch:WSS Finisar社WaveShaper利用)と光学可変遅延線(Tunable Optical Delay Line:TODL)と光カプラからなる。DSFでの波長分散は、XPM抑圧器部分で完全に補償される。
また、図5に示す実験系においては、WSS部分で、利得等化も行う。周回毎の偏波をランダムにするために、偏波スクランブラ(Loop Synchronous Polarization Scrambler:LSPS)も周回系に設置されている。16周回後の受信信号の光SN(Optical Signal-to-Noise Ratio:OSNR)が18dB一定になるように、ASEノイズ付加部を調整した。測定周波数188.5THzの受信信号は、オフラインで1step SPM補償を行った後、信号処理される。分散補償されたシステムにおいては、波長分散により波形歪はスパン毎に補償されるので、非線形光学効果補償のための位相回転量Φcompは、以下の式(1)で表される。
Φcomp=αSPM・P・γ・Leff・N ・・・(1)
ここで、αSPM,P,γ,Leff,Nはそれぞれ、SPM補償係数、ファイバ入力パワー(分散補償システムなので、スパンに依らず一定)、非線形数、有効長、スパン数を示す。
図6は、実験で用いたXPM抑圧器の特性を示す図である。測定周波数188.5THz近傍の分散特性と透過特性を示している。DSF単体の分散値は、22ps/nmであるが、XPM抑圧器を通ることで、ほぼ零に分散補償されていることが分かる。WSSの透過帯域幅が狭い場合には、フィルタリングによりペナルティが発生するが、図6に示すとおり、実験で用いたXPM抑圧器部の0.5dB帯域幅は、36.7GHzと十分に広いため、ペナルティを発生させない。
図7〜図11は、図5に示す実験系によって得られた第1実施形態による光伝送システムの効果を示す実験結果である。図7は、1波長伝送(1ch)時と3波長伝送(3ch)時で図5に示すXPM抑圧器(XPM suppressor)でのWalk−offを付与しない場合に、ファイバ入力パワーを変化させて、非線形光学効果による伝送ペナルティを測定した結果である。1波長伝送で、ファイバ入力パワーを変化させたときのペナルティがSPMによるペナルティとなる。また、3波長伝送と1波長伝送の差がXPMによるペナルティになる。受信OSNRを18dB一定としているため、非線形ペナルティが生じていない時のQ値は、約9dBである。
図8は、図7から得られるXPMによるペナルティとXPM抑圧器(XPM suppressor)で20psのWalk−offを与えて、XPMを抑圧した結果を示している。また、図9は、図7から得られるSPMによるペナルティとXPMを抑圧した後に、1step SPM補償をした後の改善量を示している。XPM抑圧器により約7dBのペナルティが約4.3dB改善され、1step SPM補償により、1.2dBのSPMペナルティが約0.6dB改善されていることが分かる。
図10は、XPM抑圧器のwalk−off量を変化させたときの、XPM改善量とSPM改善量の関係を示している。インセットの図は、Walk−off量に対するQ値の絶対値を1step SPM補償あり(実線)/無し(破線)で示した結果である。walk−off量を8ps程度まで大きくすると、Q値が改善し、XPMが抑圧されているのが分かる。また、XPMが抑圧されるに従って、1step SPM補償による改善量も増加しているのが分かる。1step SPM補償は、SPMのみを補償することを前提としているため、XPMによる影響が顕著な場合には、XPMによる位相回転とSPMによる位相回転を切り分けることができないため、その補償効果が小さくなる。
このように、本実施形態による光学的分散補償とwalk−off付与によるXPMの抑圧と、デジタル信号処理によるSPM補償を組み合わせることで、従来よりも非線形光学効果をより補償できることが分かる。さらに、1step SPM補償は、単純な位相回転のみでよいので、受信端での信号処理が軽減されて、受信回路規模を抑えることができることになる。
図11は、スパン毎に分散補償を行う光伝送システムと従来の分散補償をスパン毎に行なわないシステムの信号品質(Q値)を比較した結果である。本実施形態による光伝送システムの場合(○、●)には、スパン毎に光学分散補償を行い、walk−offを20ps与えた結果である。従来の装置(△、▲)においては、スパン毎の光学的分散補償を行わず、受信後デジタル信号処理にて、一括して分散補償を行った。また、SPM補償は、本実施形態による光伝送システムの場合(○)には、1step SPM補償であるが、従来のシステムの場合(△)には、スパン数に相当する16stepのSPM補償とした。
図11より、本実施形態による光伝送システムのスパン毎に光学分散補償とwalk−offを付与した場合のQ値が一番よい値であることが分かる。これは、光学分散補償を行わない場合には、波長分散により波形が歪み、スパン毎のファイバ入力ピークパワー(Peak-to-average Power Ratio:PAPR)が分散補償を行う場合により大きくなり、XPMによるペナルティの影響が大きくなるためである。
また、図11より、16ノードのROADMシステムにおいて、ファイバ入力が−2dBm/chのときに、XPMもSPMも補償しない場合には、Q値が7.8dB程度になるのが、16−stepのDBPのみを行うと、Q値が8.2dBまでしか改善しないのに対し、本願発明の各ノードで、分散補償とwalk−off付与を行い、受信端で1stepのDBPを行うと8.5dBまでQ値が改善することが分かる。SPMによるペナルティがより大きくなる、ノード数が多いシステムの場合には、本実施形態による光伝送システムの効果がより顕著になることになる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態による光伝送システムを説明する。図12は、本発明の第2実施形態による光伝送システムの構成を示すブロック図である。図1に示す第1実施形態の場合は、ポイント−トゥ−ポイントの光伝送システムであったが、図12に示す光伝送システムは、光ノードが多方路を有する光クロスコネクト(Optical Cross Connect:OXC)やマルチディグリーROADM(reconfigurable Optical Add/Drop Multiplexing)システムに相当する。
図12において、符号1は、信号を送信する送信部(Tx)である。符号2は、複数の送信部1は出力する光信号を合波する合波部である。符号8は、光信号を受信する受信部(Rx)である。符号9は、光信号を分波して複数の受信部8に出力する分波部である。符号10〜15は、光信号を中継する光ノードである。符号16〜23は、光伝送路である。光ノード12は、光ノード10が出力する光信号、送信部1が送信する光信号及び光ノード11が出力する光信号を入力して中継を行う。また、光ノード13は、入力した光信号を光ノード14、受信部8及び光ノード15に対して光信号を出力する。
図12に示す光伝送システムは、図1に示す光伝送システムと同じく各光ノードにおいては、スパン毎の分散補償とチャネル間のwalk−offを付与し、受信端においては、1step SPM補償を行う。ただし、複数の方路から信号が入力される光ノード(図12に示す例では光ノード12)においては、経路に応じて、分散補償量を変える必要がある点が異なる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態による光伝送システムを説明する。図13は、本発明の第3実施形態による光伝送システムの構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す光伝送システムと同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。図13に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、図1に示す装置では、受信端でSPM補償を行なっていたものを、図13に示す装置では、送信端(送信部1a)で予等化する点が異なる。信号の位相成分を制御できるベクトル変調器を用いれば、伝送途中で受けるSPMによる非線形効果をキャンセルするように、変調することが可能である。
受信信号を用いてデジタル信号処理にてSPM補償する場合には、受信信号には、ASEノイズも含まれているため、SPM以外の影響を受けていることになる。一方送信端で予等化する場合には、無歪、無雑音の信号を処理するため、よりSPM補償の効果を期待できることになる。さらに、デジタル信号処理によるSPM補償を、送信・受信における位相回転量の和が式(1)を満足すれば、送信端における予等化と、受信端における処理に分けて両方で行うことでも構わない。
次に、図13に示す光ノード3、4の構成を説明する。図14は、光ノードの構成を示すブロック図である。光ノード3、4に必要となる機能は、スパン毎の損失を補償する光増幅機能、スパン毎の分散補償機能、チャネル間の遅延を付与するwalk−off付与機能である。これらの3つの機能は、どの順番で実行しても構わない。図14は、分散補償機能部31、walk−off付与部32、光増幅機能部33の順番で実行する構成を示している。
図15は、図14に示す順番を変更して、光増幅機能部33、分散補償機能部31、walk−off付与部32の順番で実行する構成を示している。また、図16は、walk−off付与部32、分散補償機能部31、光増幅機能部33の順番で実行する構成を示している。さらに、図17は、光増幅機能部33、walk−off付与部32、分散補償機能部31の順番で実行する構成を示している。
なお、図14〜図17に示す分散補償機能部31を分散補償ファイバ(Dispersion Compensation Fiber:DCF)を用いて行う場合には、DCFのコア径が、通常の伝送路ファイバよりも小さく、DCF内での非線形発生が問題となるため、光信号パワーが小さいところで用いるのが通常である。したがって、DCFを用いる場合には、図14や図16に示す構成を用いるのがよい。また、分散補償機能部31を第1実施形態によるLCOS WSSのTODC機能により実現する場合には、光信号パワーに依存しないため、どの構成でも構わない。
次に、図14〜図17に示すwalk−off付与部の構成を説明する。図18は、walk−off付与部32の構成を示すブロック図である。図18に示すwalk−off付与部32は、波長分波機能部321、遅延付与部322、波長合波機能部323を備える。波長分波機能部321は入力光信号を3波長に分波する。遅延付与部322は、分波したそれぞれの光信号に対して波長毎に異なる遅延量を付与する。波長合波機能部323は、遅延付与部322のそれぞれによって遅延量が付与された光信号を合波する。ここで、波長分波機能部321に周回性を有するAWG(Arrayed Waveguide Grating)を用いると、3波長周期で、同一ポートに信号がルーチングされるので、広い波長範囲での動作が可能になる。
図19は、walk−off付与部32の構成の変形例を示すブロック図である。図19に示すwalk−off付与部32は、波長分波機能部324、遅延付与部322、波長合波機能部325を備える。これは、波長分波機能部324と波長合波機能部325にILF(インターリーブフィルタ)を用いた場合の構成である。奇数番目と偶数番目の波長チャネルがそれぞれ別の経路で、異なる遅延量を付与されることになる。
図20は、walk−off付与部32の構成の変形例を示すブロック図である。図20に示すwalk−off付与部32は、LCOS WSS(例えばFinisar社WaveShaper)を用いたチャネル別遅延付与部を備えている。LCOS WSSの内部で波長チャネル毎に異なる遅延量を付与することが可能であるので、一つのデバイスでシンプルな構成が可能である。
なお、図18および図19に示す遅延付与部322は、その遅延量が可変である必要はなく、チャネル毎に異なる固定の遅延量でも構わない。
次に、LCOS等の位相制御素子を用いて、光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成を説明する。図21は、LCOS等の位相制御素子を用いて、光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成を示すブロック図である。図21に示す構成は、チャネル毎分散補償機能部と波長分波機能部とを一つのLCOS WSSで実現した場合の構成である。
波長分波機能部+チャネル毎分散補償機能部41は、入力される光信号を分波し、分波した光信号それぞれにチャネル毎の分散補償を行って出力する。遅延付与部322は、分波したそれぞれの光信号に対して波長毎に異なる遅延量を付与する。波長合波機能部323は、遅延付与部322のそれぞれによって遅延量が付与された光信号を合波して出力する。
次に、LCOS等の位相制御素子を用いて、光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成の変形例を説明する。図22は、チャネル毎分散補償機能部と波長分波機能部とを一つのLCOS WSSで実現し、チャネル毎遅延付与機能部と波長合波機能部とを一つのLCOS WSSで実現し、LCOS WSS2台で光ノード機能を実現した場合の構成を示すブロック図である。
波長分波機能部+チャネル毎分散補償機能部41は、入力される光信号を分波し、分波した光信号それぞれにチャネル毎の分散補償を行って出力する。波長合波機能部+チャネル毎遅延付与部44は、波長分波機能部+チャネル毎分散補償機能部41から出力する光信号それぞれに対して、遅延量を付与し、遅延量が付与された光信号を合波して出力する。
次に、LCOS等の位相制御素子を用いて、光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成の変形例を説明する。図23は、図22に示す光ノードにおける分散補償機能とwalk−off付与機能を集積した構成の変形例を示すブロック図である。図22に示すように、LCOS WSSを2台用いる場合には、波長毎に分波することは必須ではないため、図23に示すとおり、チャネル毎の分散補償機能とチャネル毎の遅延付与機能だけを組み合わせた形態でも構わない。
チャネル毎分散補償機能部45は、入力される光信号に対してチャネル毎の分散補償を行って出力する。チャネル毎遅延付与部46は、チャネル毎分散補償機能部45から出力する光信号に対して、チャネル毎に遅延量を付与して出力する。これにより、図23に示す構成であっても、図22に示す構成と同等の処理を行うことが可能となる。
このように、LCOS等の位相制御素子を用いることにより、個別の光デバイスを組み合わせるより、分散補償量を可変にできるため、より様々なネットワーク条件にも対応できることになり、装置自体も簡単な構成にすることができる。
次に、石英ガラス等を用いたPLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成を説明する。図24は、石英ガラス等を用いたPLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した場合の構成を示すブロック図である。PLCは、機械的に安定したデバイスであり、集積化や小型化に適している。図24に示す構成は、遅延付与部と波長合波機能部をPLCで実現した場合の構成を示している。
波長分波機能部+チャネル毎分散補償機能部51は、入力される光信号を分波して、分波したチャネル毎に分散補償を行って出力する。遅延付与部52のそれぞれは、分波された光信号毎に遅延量を付与して出力する。波長合波機能部53は、遅延付与部52のそれぞれから出力する光信号を合波して出力する。
次に、石英ガラス等を用いたPLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成の変形例を説明する。図25は、PLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成の変形例を示すブロック図である。図25に示す構成はチャネル毎の分散補償機能部は、LCOS WSSで実現し、Walk−off付与機能部を全てPLCで実現した構成である。
チャネル毎分散補償機能部54は、入力される光信号に対してチャネル毎に分散補償を行って出力する。波長分波機能部55は、チャネル毎分散補償機能部54から出力する光信号を分波して出力する。遅延付与部52のそれぞれは、波長分波機能部55から出力される光信号のそれぞれに対して、遅延量を付与して出力する。波長合波機能部53は、遅延付与部52のそれぞれから出力する光信号を合波して出力する。
次に、石英ガラス等を用いたPLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成の変形例を説明する。図26は、PLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成の変形例を示すブロック図である。図26に示す構成は、さらに分散補償の粗調整機能をPLCで実現し、LCOS WSSでは調整範囲が限定される分散補償量の拡大を実現する構成である。
チャネル毎分散補償機能部54は、入力される光信号に対してチャネル毎に分散補償を行って出力する。分散補償粗調整部56は、チャネル毎分散補償機能部54から出力する光信号に対して、分散補償の粗調整を行って出力する。なお、分散補償機能部54と分散補償粗調整部56の両方を通過することで、チャネル毎の分散補償ができればよいので、その順番が逆になっても構わない。波長分波機能部55は、分散補償粗調整部56から出力する光信号を分波して出力する。遅延付与部52のそれぞれは、波長分波機能部55から出力される光信号のそれぞれに対して、遅延量を付与して出力する。波長合波機能部53は、遅延付与部52のそれぞれから出力する光信号を合波して出力する。
次に、石英ガラス等を用いたPLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成の変形例を説明する。図27は、PLC(Planar Lightwave Circuit)で光ノードの機能を集積化した構成の変形例を示すブロック図である。図27に示す構成は、さらに分散補償の粗調整機能をPLCで実現し、LCOS WSSでは調整範囲が限定される分散補償量の拡大を実現する構成である。
図26に示す構成では、波長毎に分波することは必須ではないため、図27に示すとおり、分散補償粗調整部57、チャネル毎分散補償機能部58及びチャネル毎遅延付与部59だけを組み合わせた形態でも構わない。分散補償粗調整部57は、入力させる光信号に対して、分散補償の粗調整を行って出力する。チャネル毎分散補償機能部58は、分散補償粗調整部57から出力される光信号に対してチャネル毎に分散補償を行って出力する。チャネル毎遅延付与部59は、チャネル毎分散補償機能部58から出力される光信号に対して、遅延量を付与して出力する。
このようにPLCとLCOS WSSを組み合わせることにより、集積化された小型な装置において、分散補償量や遅延量を設定変更できるようになり、より柔軟な装置を実現できることになる。
<第4実施形態>
次に、本発明の第4実施形態による光伝送システムを説明する。図28は、第4実施形態による光伝送システムの動作を示す図である。図4に示す第1実施形態においては、ファイバの波長分散係数がDSFのように小さく伝搬途中の波形歪が比較的小さい場合を示していた。図28は、ファイバの分散係数が大きいSMFなどの場合の動作を示す図である。分散係数が大きい場合には、波長分散により伝搬途中の波形歪が大きくなりビットの境界のピークパワーが、ファイバ入射端時のパワーより大きくなる場合がある。SPMは、伝送信号のピークパワーに比例するので、SPM補償は、ファイバ入射端の波形情報を用いるのではなく、ピークパワーが最大となる伝搬途中の波形情報を用いるほうが、より補償効果が得られることになる。
次に、図29を参照して、図28に基づく1step DBPの動作を説明する。図29は、1step DBPの動作を示すフローチャートである。まず、伝搬途中のピークパワーが最大となる波形になるように分散補償を行う(ステップS1)。続いて、第1実施形態と同じようにスパン数分の位相回転を行う(ステップS2)。ただし、信号パワーは、ファイバ入射端のパワーではなくて、ステップS1において得られた波形のピークパワーを用いる。次に、ステップS1の分散補償をキャンセルする(ステップS3)。分散補償を行うため、デジタル信号処理により負荷が大きくなるが、装置全体が分散補償されているため、スパン数分の分散補償を行う必要はなく、スパン数分の位相回転の前後に1回ずつ分散補償をすればよいだけであるので、デジタル信号処理回路規模は、大きくならない。
このように、ファイバの分散係数が大きい場合には、伝搬途中のピークパワーに基づくSPM補償を行うことにより、よりSPM補償の効果を向上させることが可能となる。
なお、前述した説明においては、スパン毎に分散補償をする例を説明したが、複数スパン毎又は一部のスパンでのみ分散補償を行うようにしてもよい。
また、前述した説明においては、1スパン分の位相回転をN倍した位相回転を1回行うことでSPM補償する例を説明したが、位相回転を複数回に分割してもよく、さらに、1スパン分の位相回転に伝搬距離を乗じて1スパン分の距離を除した位相回転することでSPM補償してもよい。
以上説明したように、チャネル間の時間遅延差を与えることで相互位相変調を抑圧するWalk−off機能と、波長分散を補償する光学的分散補償機能を備えるようにしたため、DSP(Digital Signal Processor)での非線形補償に係る処理を軽減し、中継スパン毎に光学補償を行うことによりWDM伝送時のSPM補償の効果をより改善することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行ってもよい。
WDMデジタルコヒーレント伝送システムにおいて、非線形光学効果補償の効率改善とデジタル信号処理部の負荷を低減することが不可欠な用途にも適用できる。
1、1a・・・送信部(Tx)、2・・・合波部、3、4、10、11、12、13、14、15・・・光ノード、5、6、7、16、17、18、19、20、21、22、23・・・光伝送路、8・・・受信部(Rx)、31・・・分散補償機能部、32・・・Wolk−off付与部、33・・・光増幅機能部、321、324・・・波長分波機能部、322・・・遅延付与部、323、325・・・波長合波機能部、326・・・チャネル別遅延付与部、41・・・波長分波機能部+チャネル毎分散補償機能部、42・・・遅延付与部、43・・・波長合波機能部、44・・・波長合波機能部+チャネル毎遅延付与部、45・・・チャネル毎分散補償機能部、46・・・チャネル毎遅延付与部、51・・・波長分波機能部+チャネル毎分散補償機能部、52・・・遅延付与部、53・・・波長合波機能部、54、58・・・チャネル毎分散補償機能部、55・・・波長分波機能部、56、57・・・分散補償粗調整部、59・・・チャネル毎遅延付与部

Claims (5)

  1. 光信号を送信する光送信機と、前記光信号を受信する光受信機と、前記光送信機と前記光受信機との間に設けられ、前記光信号を中継する光ノードを備えるデジタルコヒーレント光伝送システムであって、
    前記光ノードは、
    前記光信号のスパン毎の損失を補償する光増幅手段と、
    前記スパン毎の分散を補償する分散補償手段と、
    波長チャネル間に相対時間差を付与する遅延付与手段と
    を備え、
    前記光送信機と前記光受信機のうち、いずれか一方または両方において、光伝送路ファイバにおける非線形光学効果を補償するための位相回転量をΦ comp とすると、
    Φ comp =α SPM ・P・γ・L eff ・N(ここで、α SPM はSPM補償係数、Pはファイバ入力パワー、γは非線形係数、L eff は有効長、Nはスパン数)
    によって求めた位相回転量による位相回転により前記非線形光学効果を補償することを特徴とする光伝送システム。
  2. 前記分散補償手段と前記遅延付与手段のいずれか一方または両方は、光位相制御機能デバイスにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  3. 前記遅延付与手段と分散補償手段のいずれか一方または両方にPLC(Planar Lightwave Circuit)を使用したことを特徴とする請求項1に記載の光伝送システム。
  4. 前記位相回転の前後に分散補償処理を1回ずつ行うことを特徴とする請求項に記載の光伝送システム。
  5. 光信号を送信する光送信機と、前記光信号を受信する光受信機と、前記光送信機と前記光受信機との間に設けられ、前記光信号を中継する光ノードを備えるデジタルコヒーレント光伝送システムが行う光伝送方法であって、
    前記光ノードが、前記光信号のスパン毎の損失を補償する光増幅ステップと、
    前記光ノードが、前記スパン毎の分散を補償する分散補償ステップと、
    前記光ノードが、波長チャネル間に相対時間差を付与する遅延付与ステップと
    前記光送信機と前記光受信機のうち、いずれか一方または両方が、光伝送路ファイバにおける非線形光学効果を補償するための位相回転量をΦ comp とすると、
    Φ comp =α SPM ・P・γ・L eff ・N(ここで、α SPM はSPM補償係数、Pはファイバ入力パワー、γは非線形係数、L eff は有効長、Nはスパン数)
    によって求めた位相回転量による位相回転により前記非線形光学効果を補償する非線形光学補償ステップと
    を有することを特徴とする光伝送方法。
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