JP6007080B2 - 椅子 - Google Patents
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Description
しかし、この提案の椅子は、棚1に荷物を載せると一対の吊腕2に荷重が集中してかかるため、重い荷物を載せると吊腕2が変形や脱離してしまうおそれがある。また、吊腕2が棚に垂設されているので棚の高さを任意に調節することが困難である。更に、不使用時に、椅子を垂直方向に重ねると、棚が邪魔になってスタッキング収納できず、また、椅子の構造上、水平方向に重ねてネスティング収納できないという問題がある。
即ち、本発明は、重い荷物であっても載置することができ、棚の着脱、及び棚の高さ調節が容易に行え、座った時や荷物を載置時に棚が邪魔にならず、不使用時にはネスティング収納可能な棚を有する椅子を提供することを目的とする。
<1> 棚と、
該棚が移動しないようにして該棚と当接する棚当接部を有する一対の脚と、
一端が該一対の脚に接続され、他端が前記棚にかつ該棚とのなす角が鋭角になるように接続され、
前記棚に荷物が載せられた際に、該荷物の荷重を、前記一対の脚に接続された前記一端と、前記一対の脚における前記棚当接部とで受けるようにする一対の棚設置部材と、
を有することを特徴とする椅子である。
前記<1>に記載の椅子においては、前記棚と、前記一対の脚と、前記一対の棚設置部材とを有しており、前記一対の棚設置部材は、一端が該一対の脚に接続され、他端が前記棚にかつ該棚とのなす角が鋭角になるように接続され、前記棚に荷物が載せられた際に、該荷物の荷重を、前記一対の脚に接続された前記一端と、前記一対の脚における前記棚当接部とで受けるように構成されているので、前記棚に荷物を載せた際に、荷重点が分散でき、点ではなく面で荷重を受けることができるので、重い荷物であっても確実に載置することができる。また、従来に比べて、棚の着脱、及び棚の高さ調節が容易に行え、座った時や荷物を載置時に棚が邪魔にならず、利便性が向上する。
<2> 一対の脚が、一対の前脚及び一対の後脚のいずれかである前記<1>に記載の椅子である。
前記<2>に記載の椅子においては、前記一対の脚として一対の前脚及び一対の後脚のいずれかに、棚を容易かつ確実に取り付けることができる。
<3> 一対の棚設置部材と棚とのなす角が、30°〜70°である前記<1>から<2>のいずれかである椅子である。
前記<3>に記載の椅子においては、一対の棚設置部材と棚とのなす角を、30°〜70°に設定する。すると、棚に荷物を載せた際に、荷重点が分散でき、点ではなく面で荷重を受ける効果がより適正化され、重い荷物であっても確実に載置することができる。
<4> 棚当接部が、脚に設けられた屈曲部である前記<1>から<3>のいずれかに記載の椅子である。
前記<4>に記載の椅子においては、前記棚当接部が、脚に設けられた屈曲部であるため、前記棚に荷物を載せた際に、該荷物の荷重を、前記一対の脚に接続された前記一対の棚設置部材の一端と、前記一対の脚における前記棚当接部とで受けることができるので、棚が移動することを確実に防止できる。
<5> 棚当接部が、脚に設けられた棚受部材である前記<1>から<4>のいずれかに記載の椅子である。
前記<5>に記載の椅子においては、前記棚当接部が、脚に設けられた棚受部材であるため、前記棚に荷物を載せた際に、該荷物の荷重を、前記一対の脚に接続された前記一対の棚設置部材の一端と、前記一対の脚における前記棚当接部とで受けることができるので、棚が移動することを確実に防止できる。
<6> 一対の前脚及び一対の後脚の一方が他方よりも間隔が狭く、かつ一対の棚設置部材が間隔の狭い方に設けられた前記<2>から<5>のいずれかに記載の椅子である。
前記<6>に記載の椅子においては、前記一対の前脚及び前記一対の後脚の一方が他方よりも間隔が狭く、かつ一対の棚設置部材が間隔の狭い方に設けられている。その結果、前記椅子を不使用時には、棚を避けて間隔の広い方の一対の脚間に間隔の狭い方の脚を挿入して、前後方向に重ねてネスティング収納することができ、場所をとらずに収納することができる。
本発明の椅子は、棚と、一対の脚と、一対の棚設置部材とを有し、背凭れ及び座部を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記棚は、前記椅子の座部の下方に配され、椅子に座った人の小物、鞄、上着等の荷物を載置する部材である。
前記棚としては、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、合板、単板、集成材等の木材、などが挙げられる。
前記棚の大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の大きさが好ましい。
前記棚網は、多数本の棒状体を横幅方向に一定間隔を開けて並設し、棒状体からなる外枠に対して溶接などにより固着したものである。また、前記棚網の外枠における左右の枠間には補強棒が複数本差し渡されており、該補強棒が溶接により外枠に固着されていることが、棚網の強度を向上させる点から好ましい。
前記棚は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、突出部を有することが好ましい。前記突出部は、棚設置部材が接続された一対の脚の棚当接部に当接し、前記棚の幅方向両端部から側方に突出した部材である。
前記一対の棚設置部材は、一端が一対の脚に接続され、他端が前記棚とのなす角が鋭角になるように接続する部材である。
前記一対の棚設置部材は、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から、金属が好ましい。
前記一対の棚設置部材の形状、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記一対の棚設置部材の構造としては、例えば、パイプ状、軸状、棒状、などが挙げられる。
前記一対の棚設置部材の一端と前記一対の脚との接続方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一対の棚設置部材の一端の両端部に鉤形フックを設け、該鉤形フックにより一対の脚間を差し渡す横杆に掛け止める方法、一対の棚設置部材の一端の両端部に係止片を設け、該係止片を一対の脚に設けた取付穴に差し込で止める方法、などが挙げられる。
なお、前記一対の棚設置部材の他端と棚との接続は、前記棚とのなす角が鋭角であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、溶接、ネジ止め、接着剤による接着、ヒンジ部を用いた可動接続、などが挙げられる。
前記一対の脚としては、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、強度の点から、金属が好ましい。
前記一対の脚の形状、大きさ等についても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記一対の脚の構造としては、例えば、パイプ状、軸状、棒状、などが挙げられる。
前記一対の脚としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、一対の前脚及び一対の後脚のいずれかであることが好ましい。
前記一対の脚の床面(接地面)と接触する端部には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、椅子の運搬性及び利便性の点から、キャスターを有することが好ましい。
前記屈曲部としては、前記一対の脚に設けられ、所定の角度で屈曲していることが、棚が移動するのを防止でき、棚と当接した際の安定性、保持性の点から好ましい。
前記棚受部材としては、前記一対の脚に設けられ、前記棚と当接した際に滑り止め効果を有するものが好ましく、例えば、樹脂製のキャップ、カバー、などが挙げられる。
なお、前記一対の脚に設けられた棚受部材の代わりに、前記棚の前記棚当接部と当接する部位(棚の当接部、棚設置部材の鉤形フック)に、前記樹脂製のキャップ、カバーを設けることもできる。
前記座部としては、椅子に座った人の臀部が接する部材であり、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、コストの点からポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
前記座部の形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記座支持部は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記前脚と同様に、金属パイプ等から製造されることが好ましい。
前記背凭れは、椅子に座った人の背中が接する部材であり、その大きさ、形状、構造、材質等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記材質としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、鉄等の金属;ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS樹脂、FRP、ナイロン等の樹脂、などが挙げられる。これらの中でも、成形性、コストの点からポリプロピレン樹脂が特に好ましい。
前記背凭れの形状、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常用いられる程度の形状及び大きさが好ましい。
前記背凭れの構造としては、単層構造又は2層構造であることが好ましい。
前記背凭れには、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外皮(カバー)、クッション材、などを設けることができる。
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、肘掛け部、メモ台、ランバーサポート、などが挙げられる。
本発明の椅子の実施例1について説明する。図3は、実施例1の椅子の斜視図、図4Aは、実施例1の椅子の側面図、図4Bは、図4Aの棚及び後脚の部分拡大図、図5は、棚の拡大斜視図をそれぞれ示す。
図3〜図5に示すように、椅子21は、一対の前脚22及び背凭れ23を有する前脚部24と、座部25と、一対の後脚26と、座部25の下方に棚27とを有している。
この実施例1の椅子は、一対の脚が、一対の後脚26であり、該一対の後脚に一対の棚設置部材71が接続されている。
前記一対の前脚22には、床面(接地面)101と接触する端部に、椅子の運搬性、利便性の点から、キャスター28が設けられている。
前記一対の前脚22の側枠部の上端部には、椅子に座った人の背中が接する背凭れ23が設けられている。背凭れ23は、略矩形状をなし、互いに略平行に配置する棒状の側枠部の間を差し渡すように、固定されている。
背凭れ23は、プラスチック等の公知の材料を所定形状に加工して製造されている。
座支持部52は、前記前脚22と同様に、金属パイプ等の公知の材料から製造されている。
座面部51は、該座支持部52に、螺子等の固定手段によって固定されている。
座支持部52の右側枠部は、前記前脚部24の右側枠部に軸支され、左側枠部は、前記前脚部24の左側枠部に軸支されている。
前記一対の後脚26は、床面(接地面)101と接触する端部には、椅子の運搬性、利便性の点から、キャスター28が設けられている。後脚26は、連結部29により前脚22に固定されている。
前記一対の後脚26には、棚と当接する棚当接部として、屈曲部31が設けられている。この屈曲部31によって、該屈曲部に当接した棚が移動するのを防止することができる。
図4Bに示すように、一対の棚設置部材71の一端が一対の後脚26に接続され、他端が前記棚にかつ該棚とのなす角θ1が鋭角になるように接続されている。この実施例1では、棚設置部材71と棚27とのなす角θ1は、55°である。また、図4Bに示すように、棚27と床面(接地面)101から引いた仮想垂線Hとのなす角度θ2は、95°である。このように、一対の棚設置部材により、棚を接続することにより、棚に荷物を安定かつ確実に載置することができる。
また、図5に示すように、棚27としての棚網の外枠における左右の枠間には金属製の補強棒33が差し渡されて溶接により固着されている。なお、実施例1では、補強棒33は棚設置部材71と一体に形成されているが、別体であってもよく、補強棒を複数本設けることもできる。
図3及び図5に示すように、棚27は、棚設置部材71が接続された後脚26の棚当接部31に当接し、前記棚の幅方向両端部から側方に突出した突出部72を有している。
棚の突出部72には、図6及び図7に示すように、棚が移動するのを防止するため、樹脂製の滑り止め部材72aを設けることが好ましい。
棚設置部材71の先端の鉤形フック73には、図6及び図7に示すように、棚が移動するのを防止するため、樹脂製の滑り止め部材73aを設けることが好ましい。
例えば、図8に示すように、3つの椅子21について、一対の後脚26の方が一対の前脚22よりも間隔が狭く形成され、一対の棚設置部材71が間隔の狭い後脚26の方に接続されているので、棚27を避けて幅の広い前脚間に後脚26を挿入することができ、座部25を起立させて前後方向に重ねてネスティング収納可能であり、収納スペースを少なくすることができる。
本発明の椅子の実施例2について説明する。図9は、実施例2の椅子の斜視図、図10は、図9の棚の拡大図、図11は、棚の取り付け状態を示す拡大斜視図をそれぞれ示す。
この実施例2の椅子は、前記一対の脚が、一対の後脚であり、該一対の後脚に一対の棚設置部材71が接続されている例である。
この実施例2においては、棚の取り付け方法以外は、実施例1と同様であるため、共通する部材についての説明を省略する。
この実施例2では、図11に示すように、棚27は、一対の棚設置部材71の両端部の係止片74を一対の後脚26の取付穴75に差し込むことにより取り付けられている。これにより、実施例1のように後脚26間を差し渡す横杆32を設けることなく、棚を着脱可能に容易に取り付けることができる。
この実施例2では、棚設置部材71と棚27とのなす角θ1は、58°である。また、棚27と床面(接地面)から引いた仮想垂線とのなす角度θ2は、95°である。
前記実施例2の椅子は、実施例1と同様に、不使用時には、座部を起立させた複数の椅子を、幅の広い前脚間に後脚を挿入して前後方向に重ねてネスティング収納可能である。
本発明の椅子の実施例3について説明する。図12は、実施例3の椅子において棚を取り付けた状態を示す拡大斜視図である。
この実施例3の椅子は、前記一対の脚が、一対の前脚であり、該一対の前脚に一対の棚設置部材71が接続されている例である。
この実施例3では、棚を一対の前脚に取り付けた以外は、実施例2と同様であるため、共通する部材についての説明を省略する。なお、実施例3において、棚の取り付け方法として、実施例2ではなく、実施例1と同じ方法を採用することもできる。
この実施例3では、図12に示すように、一対の棚設置部材の端部の係止片74を一対の前脚22の取付穴に差し込むことにより取り付けられている。これにより、実施例1のように後脚26間を差し渡す横杆32を設けることなく、棚を着脱可能に容易に取り付けることができる。
この実施例3では、棚設置部材71と棚27とのなす角θ1は、54°である。また、棚27と床面(接地面)から引いた仮想垂線とのなす角度θ2は、94°である。
例えば、図示を省略しているが、図8と同様にして、3つの椅子21について、一対の前脚22の方が一対の後脚26よりも間隔が狭く形成され、一対の棚設置部材71が間隔の狭い前脚22の方に接続されているので、棚27を避けて幅の広い後脚間に前脚26を挿入することができ、座部25を起立させて前後方向に重ねてネスティング収納可能であり、収納スペースを少なくすることができる。
22 前脚
23 背凭れ
24 前脚部
25 座部
26 後脚
27 棚
28 キャスター
29 連結部
31 棚当接部
32 横杆
33 補強棒
51 座面部
52 座支持部
71 棚設置部材
72 突出部
72a 突出部の滑り止め部材
73 鉤形フック
73a 鉤形フックの滑り止め部材
74 係止片
75 取付穴
102 床面(接地面)
H 仮想垂線
Claims (6)
- 棚と、
該棚が移動しないようにして該棚と当接する棚当接部を有する一対の脚と、
一端が該一対の脚に接続され、他端が前記棚にかつ該棚との前記棚当接部側のなす角が鋭角になるように接続され、
前記棚に荷物が載せられた際に、該荷物の荷重を、前記一対の脚に接続された前記一端と、前記一対の脚における前記棚当接部とで受けるようにする一対の棚設置部材と、
を有することを特徴とする椅子。 - 一対の脚が、一対の前脚及び一対の後脚のいずれかである請求項1に記載の椅子。
- 一対の棚設置部材と棚との前記棚当接部側のなす角が、30°〜70°である請求項1から2のいずれかである椅子。
- 棚当接部が、脚に設けられた屈曲部である請求項1から3のいずれかに記載の椅子。
- 棚当接部が、脚に設けられた棚受部材である請求項1から4のいずれかに記載の椅子。
- 一対の前脚及び一対の後脚の一方が他方よりも間隔が狭く、かつ一対の棚設置部材が間隔の狭い方に設けられた請求項2から5のいずれかに記載の椅子。
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