JP6005508B2 - 流量制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流量を制御する流量制御弁に関する。
例えば、自動車等の車両における内燃機関(エンジン)のブローバイガス還元装置には、ブローバイガスの流量を制御する流量制御弁としてPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブが用いられている。
PCVバルブの従来例(以下、「従来例1」という)を述べる。図19はPCVバルブを示す断面図である。図19に示すように、PCVバルブ140は、流入口143及び流出口144を有する筒状のケース142と、ケース142内に軸方向に往復動可能に配置された弁体146と、弁体146を流入口143側(図19において右側)へ付勢するコイルばねからなるばね166とを備える。ケース142内には、所定の内径の計量孔部151を有するシート150が設置されている。また、弁体146は、基軸部159と、基軸部159の先端部に連続する計量軸部160とを備える。計量軸部160は、先端側の小径軸部163と、基端側の大径軸部164と、小径軸部163側から大径軸部164側へ向けて拡径されたテーパ状のテーパ部165とを同心状に有する。テーパ部165は、所定のテーパ角θ1で形成されている。弁体146の計量軸部160は、シート150の計量孔部151内に挿入されている。また、弁体146の基端部にはフランジ状のガイド部161が設けられている。また、ばね166は、ケース142のシート150と弁体146のガイド部161との間に介装されている。
前記PCVバルブ140において、エンジンの吸気負圧が流出口144側からケース142内に導入されると、上流側圧力と下流側圧力との差圧に応じて弁体146がばね166の付勢力に抗して流出口144側(図19において左側)に移動する。これにより、ケース142の計量孔部151と弁体146の計量軸部160との間の環状の開口部を流れるブローバイガスの流量が制御すなわち計量される。なお、従来例1と同様の構造を備えるPCVバルブは、例えば特許文献1及び2に記載されている。
特開2005−330898号公報 特開2012−163085号公報
前記従来例1によると、ばね166に、ばね定数が一定のコイルばねが使用されている。また、エンジンのWOT(Wide Open Throttle)域において、ブローバイガスの流量を大流量化したいという要求がある。このため、弁体146の計量軸部160の小径軸部163が小径化されるにともない、テーパ部165のテーパ角θ1が大きい角度(すなわち急角度)になっている。テーパ角θ1が急角度のテーパ部165を有する弁体146では、計量孔部151とテーパ部165との間の計量にかかる移動領域において弁体146の移動量に対する流量の変化が大きいため、自励振動が発生しやすく、流量特性が不安定になることがある。
前記従来例1の変更例(以下、「従来例2」という)を説明する。図20はPCVバルブを示す断面図である。従来例1の各部に対応する従来例2の各部には符号、Aが付記されている。図20に示すように、弁体146Aのテーパ部165Aのテーパ角θ2を小さい角度(すなわち緩角度)で形成することにより、弁体146Aの自励振動を抑制し、流量特性を安定化することが考えられる。しかし、テーパ角θ2が緩角度のテーパ部165Aに変更すると、テーパ部165Aの軸長が長くなるとともに大径軸部164Aの軸長も長くなることにより、弁体146A全体の軸長が長大化し、更にはケース142Aの軸長も長大化することになる。また、弁体146Aの移動領域いわゆるストローク量が増大するとともに、ばね166Aのばね長(軸長)を長くしかつばね定数を小さく設定する必要がある。したがって、PCVバルブ140Aの大型化を余儀なくされることになる。
前記した従来例1及び2によると、PCVバルブの流量特性の安定化と大型化の抑制との背反する事を両立することが困難であり、設計の自由度が低いという問題があった。また、前記特許文献1及び2のPCVバルブについても、従来例1と同様の問題があった。なお、特許文献2においては、ケース内の下流側に、弁体の下流側への過度の移動を規制するための規制ばねが設けられている。しかしながら、規制ばねは、弁体が計量にかかる移動領域を超えて下流側へ過度に移動したときに作用するばねであって、計量にかかるばねではない。
本発明が解決しようとする課題は、設計の自由度を向上することのできる流量制御弁を提供することにある。
前記課題は本発明により解決することができる。
第1の発明は、流入口及び流出口を有するケースと、ケース内に往復動可能に配置された弁体と、弁体を流入口側へ付勢するばね手段とを備え、ケース内に計量孔部が形成され、弁体は、基軸部と計量軸部とを備え、弁体の計量軸部をケースの計量孔部に挿入し、ケース内の上流側圧力と下流側圧力との差圧に応じて弁体が往復動方向に移動することにより、流入口から流出口に流れる流体の流量を計量する流量制御弁であって、ばね手段を複数のばねで構成し、複数のばねは、計量にかかる弁体の移動領域内においてばね手段のばね定数が変化するように配置されている。この構成によると、弁体を流入口側へ付勢するばね手段を構成する複数のばねが、計量にかかる弁体の移動領域内においてばね手段のばね定数が変化するように配置されることにより、設計の自由度を向上することができる。
第2の発明は、第1の発明において、ばね手段は、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量に応じてばね定数が大きくなる非線形特性を有する。
第3の発明は、第2の発明において、ばね手段は、計量にかかる弁体の移動領域の全域において作用する第1ばねと、弁体の初期位置からの移動量が大きい移動領域において作用する第2ばねとを備える。この構成によると、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が大きい移動領域において第1ばね及び第2ばねが作用することにより、ばね手段のばね定数(第1ばね及び第2ばねの合成ばね定数)を大きく設定することができる。これにより、ケース及び弁体の軸長の長大化を抑制して流量制御弁の大型化を抑制することができる。
また、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が小さい移動領域において第1ばねのみが作用することにより、ばね手段のばね定数(第1ばねのばね定数)を小さく設定することができる。
第4の発明は、第3の発明において、弁体の計量軸部は、第1ばねのみ作用する領域において、ケースの計量孔部に対応しかつ先端側よりも基端側が拡径されたテーパ部を有する。この構成によると、第1ばねのみ作用する領域において、テーパ部のテーパ角を小さく設定することにより、弁体の自励振動を抑制して流量特性を安定化することができる。
第5の発明は、第3又は第4の発明において、第1ばねは、ケース内の上流側においてケースと弁体との間に介装し、第2ばねは、ケース内の下流側においてケースと弁体との間に所定の隙間を介して介装し、第2ばねは、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間を越える移動領域において作用し、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間より小さい移動領域において作用しない構成としている。この構成によると、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間を越える移動領域において、第2ばねが作用する。また、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間より小さい移動領域において、第2ばねが作用しない。
第6の発明は、第5の発明において、第2ばねが弁体に連結されている。この構成によると、第2ばねが弁体と一体的に移動することができる。
第7の発明は、第3又は第4の発明において、第1ばねは、ケース内の上流側においてケースと弁体との間に介装され、ケース内の下流側には、連動部材を軸方向に移動可能に設け、第2ばねは、ケースと連動部材との間に介装され、計量にかかる弁体の初期位置において弁体と連動部材との間には、所定の隙間が設けられ、第2ばねは、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間を越える移動領域において連動部材を介して作用し、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間より小さい移動領域において連動部材を介して作用しない構成としている。この構成によると、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間を越える移動領域において、第2ばねが作用する。また、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間より小さい移動領域において、第2ばねが作用しない。
第8の発明は、第3〜第7のいずれかの発明において、第1ばねのばね定数が第2ばねのばね定数よりも小さい。
第9の発明は、第3〜第8のいずれかの発明において、第1ばねを1本のコイルばねで構成し、第2ばねを1本のコイルばねで構成している。
第10の発明は、第3又は第4の発明において、第1ばねは、ケース内の上流側においてケースと弁体との間に介装し、第2ばねは、ケース内の上流側においてケースと弁体との間に所定の隙間を介して介装し、第1ばねと第2ばねとは内外二重に配置し、第2ばねは、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間を越える移動領域において作用し、弁体の初期位置からの移動量が隙間より小さい移動領域において作用しない構成としている。この構成によると、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間を越える移動領域において、第2ばねが作用する。また、計量にかかる弁体の初期位置からの移動量が隙間より小さい移動領域において、第2ばねが作用しない。
第11の発明は、第1〜第10のいずれかの発明において、内燃機関のブローバイガス還元装置に用いられるPCVバルブである。この構成によると、PCVバルブの設計の自由度を向上することができる。
実施形態1にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。 図1のIII−III線矢視断面図である。 弁体を示す側面図である。 PCVバルブのブースト圧と弁体の移動ストロークとの関係を示す特性線図である。 ブローバイガス還元装置を示す構成図である。 実施形態2にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。 実施形態3にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。 実施形態4にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。 実施形態5にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。 実施形態6にかかるPCVバルブを示す断面図である。 PCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。 実施形態7にかかるPCVバルブを示す断面図である。 実施形態8にかかるPCVバルブを示す断面図である。 従来例1にかかるPCVバルブを示す断面図である。 従来例2にかかるPCVバルブを示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
[実施形態1]
実施形態1を説明する。本実施形態では、流量制御弁として、内燃機関のブローバイガス還元装置に用いられるPCVバルブを例示する。説明の都合上、ブローバイガス還元装置の一例を説明した後でPCVバルブについて説明する。なお、図6はブローバイガス還元装置を示す構成図である。
図6に示すように、ブローバイガス還元装置10は、内燃機関であるエンジン12のエンジン本体13の燃焼室(図示省略)からシリンダブロック14のクランクケース15内に洩れたブローバイガスをインテークマニホールド20内に導入することにより、燃焼室で再び燃焼させるシステムである。
前記エンジン本体13は、前記シリンダブロック14と、前記クランクケース15の下面側に締結されたオイルパン16と、シリンダブロック14の上面側に締結されたシリンダヘッド17と、シリンダヘッド17の上面側に締結されたシリンダヘッドカバー18とを備えている。エンジン本体13は、吸気、圧縮、爆発、排気といった行程を経ることにより駆動力を得る。また、エンジン本体13の燃焼室(図示省略)内での燃焼にともない、エンジン本体13内すなわちクランクケース15内や、そのクランクケース15内に連通するシリンダヘッドカバー18内にはブローバイガスが発生する。また、ブローバイガスが流入するシリンダヘッドカバー18内及びクランクケース15内等は、本明細書でいう「エンジン本体内」に相当する。
前記シリンダヘッドカバー18には、新気導入口18a及びブローバイガス取出口18bが設けられている。新気導入口18aに、新気導入通路30の一端(下流端)が連通されている。また、ブローバイガス取出口18bに、ブローバイガス通路36の一端(上流端)が連通されている。なお、新気導入口18a及び/又はブローバイガス取出口18bは、シリンダヘッドカバー18に代えてクランクケース15に設けることもできる。
前記シリンダヘッド17には、インテークマニホールド20の一端(下流端)が連通されている。インテークマニホールド20はサージタンク21を備えている。インテークマニホールド20の他端(上流端)には、スロットルボデー24及び吸気管路23を介してエアクリーナ25が連通されている。スロットルボデー24は、スロットル弁24aを備えている。スロットル弁24aは、例えばアクセルペダル(図示しない)に連繋されており、そのペダルの踏込み量(操作量)に応じて開閉される。また、エアクリーナ25は、空気いわゆる新気を導入するもので、その新気をろ過するフィルタエレメント26を内蔵している。エアクリーナ25、吸気管路23、スロットルボデー24及びインテークマニホールド20により、新気すなわち吸入空気をエンジン本体13の燃焼室に導入するための一連の吸気通路27が形成されている。吸気通路27において、スロットル弁24aよりも上流側の通路部分を上流側の吸気通路部27aといい、スロットル弁24aよりも下流側の通路部分を下流側の吸気通路部27bという。
前記吸気管路23には新気取入口29が形成されている。新気取入口29には、前記新気導入通路30の他端(上流端)が連通されている。新気導入通路30には逆流防止弁32が設けられている。逆流防止弁32は、前記上流側の吸気通路部27aからクランクケース15内への空気いわゆる新気の流れ(図6中、矢印Y1参照)を許容し、かつ、その逆方向への流れすなわち逆流(図6中、矢印Y3参照)を阻止する。また、前記サージタンク21にはブローバイガス導入口34が形成されている。ブローバイガス導入口34には、前記ブローバイガス通路36の他端(下流端)が連通されている。なお、逆流防止弁32は、必要に応じて設けられるものであり、省略することもできる。
次に、前記ブローバイガス還元装置10の作動について説明する。エンジン12の低、中負荷時においては、スロットル弁24aがほぼ全閉に近い状態にある。このため、吸気通路27の下流側の吸気通路部27bに上流側の吸気通路部27aより大きな吸気負圧(真空側に大きくなる吸気負圧)が発生する。したがって、エンジン本体13内のブローバイガスが、ブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入される(図6中、矢印Y2参照)。このとき、ブローバイガス通路36を流れるブローバイガスの流量がPCVバルブ40(後述する)によって制御すなわち計量される。
また、ブローバイガスがエンジン本体13内からブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入されるにともない逆流防止弁32が開弁する。これにより、吸気通路27の上流側の吸気通路部27aの新気が、新気導入通路30を通じてエンジン本体13内に導入される(図6中、矢印Y1参照)。そして、エンジン本体13内に導入された新気は、ブローバイガスとともにブローバイガス通路36を通じて下流側の吸気通路部27bに導入される(図6中、矢印Y2参照)。上記のようにして、エンジン本体13内が掃気される。
また、エンジン12の高負荷においては、スロットル弁24aの開度が大きくなる。したがって、吸気通路27の下流側の吸気通路部27bの圧力が大気圧に近づく。したがって、エンジン本体13内のブローバイガスが下流側の吸気通路部27b内に導入されにくくなり、エンジン本体13内の圧力も大気圧に近づく。このため、上流側の吸気通路部27aから新気導入通路30を通ってエンジン本体13内に導入される新気の流量も減少する。また、逆流防止弁32の閉弁によって、エンジン本体13内から新気導入通路30へのブローバイガスの逆流(図6中、矢印Y3参照)が阻止される。
前記ブローバイガス通路36には、ブローバイガスの流量を制御するための流量制御弁としてのPCVバルブ40が設けられている。PCVバルブ40は、上流側圧力と下流側圧力との差圧すなわち吸気負圧(「ブースト圧」ともいう)に応じてブローバイガスの流量を制御すなわち計量する。これにより、エンジン12で発生するブローバイガスの量に見合った流量のブローバイガスを下流側の吸気通路部27bに流すことができる。
次に、PCVバルブ40について説明する。図1はPCVバルブを示す断面図、図2はPCVバルブを第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図、図3は図1のIII−III線矢視断面図、図4は弁体を示す側面図である。説明の都合上、図1の左側を前側とし、その右側を後側として説明を行う。
図1に示されるように、PCVバルブ40は、流入口43及び流出口44を有する中空円筒状のケース42と、ケース42内に往復動可能に収容される弁体46とを備えている。ケース42内の中空部は、軸方向(図1において左右方向)に延びるガス通路48となっている。ケース42の後端部(図1において右端部)は、前記ブローバイガス通路36(図6参照)の上流側の通路部に接続される。また、ケース42の前端部(図1において左端部)は、ブローバイガス通路36の下流側の通路部に接続される。また、ケース42の後端部は、前記シリンダヘッドカバー18(図6参照)のブローバイガス取出口18bに接続される場合もある。なお、ガス通路48は本明細書でいう「流体通路」に相当する。
前記ケース42は、軸方向(前後方向)に二分割された前後一対のケース半体42a,42bを相互に接合することによって構成されている。両ケース半体42a,42bは、例えば樹脂製である。前側のケース半体42aの中央部内には、円筒状のシート50が同心状に配置されている。シート50の中空孔により計量孔部51が形成されている。また、後側のケース半体42b内すなわちガス通路48のガス流入側(図1において右側)には、中空円筒状の上流側の通路壁面52が形成されている。また、前側のケース半体42a内すなわちシート50よりも前側のガス流出側(図1において左側)には、中空円筒状の下流側の通路壁面54が形成されている。
前記後側のケース半体42bの後端部には、上流側の通路壁面52よりも径方向内方へフランジ状に突出する後端壁部56が形成されている。後端壁部56内の円形状の中空孔により前記流入口43が形成されている。また、前記前側のケース半体42aの前端部には、下流側の通路壁面54よりも径方向内方へフランジ状に突出する前端壁部58が形成されている。前端壁部58内の円形状の中空孔により前記流出口44が形成されている。
弁体46は、例えば樹脂製である。図4に示すように、弁体46は、基軸部59と、基軸部59の先端部(前端部)に連続する計量軸部60と、基軸部59の基端部(後端部)に形成されたフランジ状のガイド部61とを同心状に有する。計量軸部60は、先細りの段付軸状に形成されており、先端側の小径軸部63と、小径軸部63よりも大きい外径を有する基端側の大径軸部64と、小径軸部63と大径軸部64との間において小径側から大径側へ向けて徐々に拡径するテーパ状のテーパ部65とを同心状に有する。テーパ部65は所定のテーパ角θで形成されている。テーパ角θは、弁体46の軸線46Lとテーパ部65の外周面とのなす角度である。また、大径軸部64には段差面及び/又はテーパ面等が少なくとも1つ以上存在するが、その外径の変化は微小であるため、本明細書では無視する。また、大径軸部64の基端部は、基軸部59と同一外径で形成されている。
図1に示すように、前記計量軸部60は、前記ケース42の計量孔部51に対して流入口43側から流出口44側に向けて挿入されている。したがって、弁体46が後退(図1において右方へ移動)するにともなって計量孔部51と計量軸部60との間の環状の開口部の断面積(流路断面積)が増大される。また、逆に、弁体46が前進(図1において左方へ移動)するにともなって計量孔部51と計量軸部60との間の流路断面積が減少される。すなわち、ケース42の計量孔部51に対して弁体46の計量軸部60が往復動方向に移動することにより両者51,60間の開口部を流れるブローバイガスの流量が計量(調量)される。
前記弁体46の計量軸部60は、弁体46の計量にかかる最後退位置と最前進位置との間の移動領域において計量孔部51内に対応する。また、計量孔部51内に対応する弁体46の計量軸部60の移動領域が図4にRで示されている。また、計量軸部60の小径軸部63及びテーパ部65の範囲が図4にRaで示されている。また、計量軸部60の大径軸部64の範囲が図4にRbで示されている。また、基軸部59と計量軸部60との境界は移動領域Rの後端位置にある。したがって、基軸部59及び小径軸部63の前端部は計量に関与しない。
図3に示すように、前記ガイド部61の外周面には、複数の平面状の切欠面61bが周方向に等間隔で形成されている。隣り合う切欠面61bの相互間は円弧状面61aになっている。また、円弧状面61aは、前記ケース42の上流側の通路壁面52に摺動可能に嵌合されている。切欠面61bと上流側の通路壁面52との間には、ブローバイガスが流れる流路としてのD字状の開口部が形成されている。
図1に示すように、前記ケース42のガス通路48の上流側の通路部内において、ケース42と弁体46との間には、円筒型コイルばねからなる1本の第1ばね67が設けられている。第1ばね67は、弁体46の軸状部(基軸部59及び計量軸部60)に嵌合され、ケース42のシート50と弁体46のガイド部61との対向面間に介装されている。第1ばね67は、常に弁体46を流入口43側に向けて付勢している。また、第1ばね67は、計量にかかる弁体46の移動領域全域において作用するばねである。また、計量にかかる弁体46の初期位置が図1に二点鎖線46で示されている。
前記ケース42のガス通路48の下流側の通路部内には、ピッグテールエンド部69aを有する円筒型等ピッチコイルばねからなる1本の第2ばね69が設けられている。ピッグテールエンド部69aは、シート50側に向けられている。また、前記弁体46の計量軸部60の小径軸部63の先端部には、環状の取付溝71(図4参照)が形成されている。取付溝71には、第2ばね69のピッグテールエンド部69aの小径側の端末部がその弾性変形を利用して装着されている。これにより、第2ばね69が弁体46に連結されているため、弁体46と第2ばね69が一体的に移動する。また、ケース42の前端壁部58と第2ばね69との対向面間には、軸方向に所定の隙間S(図1参照)が設定されている。これにより、第2ばね69は、計量にかかる弁体46の初期位置(図1中、二点鎖線46参照)からの移動量が隙間Sより小さい移動領域において作用しない。また、第2ばね69は、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間Sより大きい移動領域において作用するばねであり、その移動領域において弁体46を流入口43側に向けて付勢する。なお、第1ばね67及び第2ばね69は本明細書でいう「ばね手段」を構成している。また、第1ばね67及び第2ばね69は、それぞれ線形特性を有するものとする。
次に、前記PCVバルブ40(図1参照)の作動について説明する。エンジン12(図6参照)の停止中は吸気通路27に吸気負圧(ブースト圧)が発生しない。このため、弁体46は、第1ばね67の弾性によって付勢されることにより、ガイド部61が後端壁部56に近付いた状態いわゆる全開状態となる(図1中、二点鎖線46参照)。このとき、第2ばね69は、ケース42の前端壁部58に対して隙間Sを隔てて離れている。なお、弁体46の全開位置は本明細書でいう「初期位置」に相当する。
また、エンジン12が始動されると、流出口44を通じて吸気通路27の吸気負圧がケース42の内部すなわちガス通路48に導入される。このため、吸気負圧の作用により弁体46が第1ばね67の付勢力に抗して流出口44側に移動する。さらに、弁体46の移動にともない第2ばね69がケース42の前端壁部58に当接することにより第2ばねが作用するため、弁体46が第1ばね67及び第2の付勢力に抗して流出口44側に移動する。すなわち、エンジン12の低負荷時には、スロットルボデー24(図6参照)のスロットル弁24aの開度が小さく、吸気通路27に発生する吸気負圧が大きい。このため、弁体46は、吸気負圧により流出口44側に移動される(図2中、二点鎖線46参照)。このとき、弁体46の大径軸部64の大径側軸部がケース42の計量孔部51に対応する。このため、計量孔部51と計量軸部60との間の開口部の流路断面積は小さくなり、PCVバルブ40を流れるブローバイガスの流量は小流量となる。なお、このときの弁体46の移動領域は、エンジン12(図6参照)のアイドル域に対応する移動領域である。
また、エンジン12の中負荷時には、スロットルボデー24(図6参照)のスロットル弁24aの開度が大きくなり、吸気通路27に発生する吸気負圧は減少する。このため、弁体46は第1ばね67及び第2ばね69の付勢力により流入口43側に移動される(図2中、実線46参照)。このとき、弁体46の大径軸部64の小径側軸部がケース42の計量孔部51に対応する。このため、計量孔部51と計量軸部60との間の開口部の流路断面積は大きくなり、PCVバルブ40を流れるブローバイガスの流量は、低負荷時と比較して増加する。なお、このときの弁体46の移動領域は、エンジン12(図6参照)のパーシャル域に対応する移動領域である。
また、エンジン12の高負荷時においては、スロットルボデー24(図6参照)のスロットル弁24aの開度が更に大きくなり、吸気通路27に発生する吸気負圧は更に減少する。すると、弁体46の移動にともない第2ばね69がケース42の前端壁部58から離れることにより、弁体46は第1ばね67のみの付勢力により流入口43側に移動される(図1参照)。このとき、弁体46の計量軸部60のテーパ部65(小径軸部63を含む)がケース42の計量孔部51に対応する。このため、計量孔部51とテーパ部65(小径軸部63を含む)との間の開口部の流路断面積は大きくなり、PCVバルブ40を流れるブローバイガスの流量は、中負荷時と比較して増加する。なお、このときの弁体46の移動領域は、エンジン12(図6参照)のWOT域に対応する移動領域である。また、ケース42の前端壁部58と第2ばね69との間の隙間Sは、弁体46の移動領域のうちの計量孔部51に対して計量軸部60のテーパ部65(小径軸部63を含む)が対応する移動領域に対応している。
図5はPCVバルブのブースト圧と弁体の移動ストローク(移動量)との関係を示す特性線図である。図5に示すように、特性線Lは、ブースト圧(吸気負圧)の変異点Pを有しており、ブースト圧が変異点P未満のときの特性線Laの単位圧力当りの弁体46の移動ストロークが、ブースト圧が変異点P以上のときの特性線Lbの単位圧力当りの弁体46の移動ストロークよりも大きくなっている。すなわち、PCVバルブ40の初期位置からブースト圧の変異点Pまでは第1ばね67が作用する(特性線La参照)。このとき、ケース42の前端壁部58と第2ばね69との間に設定された隙間Sにより第2ばね69は作用しない。また、ブースト圧の変異点P以上のときは、第1ばね67及び第2ばね69が両方とも作用する(図5の特性線Lb参照)。このとき、第2ばね69は、ケース42の前端壁部58に当接することにより作用する。したがって、第1ばね67及び第2ばね69により構成されるばね手段は、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量に応じてばね定数が大きくなる非線形特性を有する。
本実施形態において、
第1ばね67のばね定数は、前記従来例2(図20参照)におけるばね166Aのばね定数と同じ値に設定されている。また、第1ばね67のばね定数と第2ばね69のばね定数を合計したばね定数が前記従来例1(図19参照)のばね166のばね定数と同じ値になるように、第2ばね69のばね定数が設定されている。また、弁体46の計量軸部60のテーパ部65のテーパ角θは、前記従来例2(図20参照)における弁体146Aのテーパ部165Aのテーパ角θ2と同じ値に設定されている。また、第2ばね69のばね定数よりも第1ばね67のばね定数が小さく設定されている。
したがって、ケース42の計量孔部51に弁体46の計量軸部60のテーパ部65(小径軸部63を含む)が対応する移動領域、すなわち、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が小さい移動領域で、エンジン12のWOT域に対応する移動領域(ストローク量)を、従来例2(図20参照)のものと同じとすることができる。また、ケース42の計量孔部51に弁体46の計量軸部60のテーパ部65(小径軸部63を含む)が対応する移動領域以外の移動領域、すなわち、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が大きい移動領域で、エンジン12のパーシャル域及びアイドル域に対応する移動領域(ストローク量)を、従来例1(図19参照)のものと同じとすることができる。
これにより、ケース42の計量孔部51に弁体46の計量軸部60のテーパ部65(小径軸部63を含む)が対応する移動領域において、ばね手段のばね定数(第1ばね67のみのばね定数が相当する)を小さく設定するとともにテーパ角θ(図4参照)を小さく設定することにより、弁体46の自励振動を抑制して流量特性を安定化することができる。また、ケース42の計量孔部51に弁体46の計量軸部60のテーパ部65(小径軸部63を含む)が対応する移動領域以外の移動領域において、ばね手段のばね定数(第1ばね67と第2ばね69の合計のばね定数が相当する)を大きく設定することにより、ケース42及び弁体46の軸長の長大化を抑制してPCVバルブ40の大型化を抑制することができる。
前記したPCVバルブ40によると、弁体46を流入口43側へ付勢するばね手段を構成する複数のばね(第1ばね67及び第2ばね69)が、計量にかかる弁体46の移動領域内においてばね手段のばね定数が変化するように配置されることにより、設計の自由度を向上することができる。
また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が大きい移動領域において第1ばね67及び第2ばね69が作用することにより、ばね手段のばね定数(第1ばね67及び第2ばね69の合成ばね定数)を大きく設定することができる。これにより、ケース42及び弁体46の軸長の長大化を抑制してPCVバルブ40の大型化を抑制することができる。また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が小さい移動領域において第1ばね67のみが作用することにより、ばね手段のばね定数(第1ばね67のばね定数)を小さく設定することができる。
また、第1ばね67のみ作用する領域において、テーパ部65のテーパ角θ(図4参照)を小さく設定することにより、弁体46の自励振動を抑制して流量特性を安定化することができる。
また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間S(図1参照)を越える移動領域において、第2ばね69が作用する。また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間Sより小さい移動領域において、第2ばね69が作用しない。
また、第2ばね69が弁体46に連結されている。したがって、第2ばね69が弁体46と一体的に移動することができる。
[実施形態2]
実施形態2について説明する。本実施形態以降の実施形態は、前記実施形態1のPCVバルブ40の一部を変更したものであるから、その変更部分について説明し、重複する説明を省略する。図7はPCVバルブを示す断面図、図8は同じく第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。図7及び図8に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1参照)の第2ばね69を、円錐筒型コイルばねからなる第2ばね(符号、74を付す)に代えたものである。第2ばね74の小径側の端末部が、弁体46の取付溝71にその弾性変形を利用して装着されている。
[実施形態3]
実施形態3について説明する。図9はPCVバルブを示す断面図、図10は同じく第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。図9及び図10に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1参照)の第2ばね69を、ピッグテールエンド部69aを有しない円筒型コイルばねからなる第2ばね(符号、76を付す)に変更したものである。また、ケース42のシート50と第2ばね76との間に、連動部材78が軸方向に移動可能に配置されている。連動部材78は、弁体46の軸方向に延びる円筒状の筒部78aと、筒部78aの前端開口部を閉鎖する端板部78bと、筒部78aの後端外周に張り出すフランジ78cとを有する(図9参照)。第2ばね76は、ケース42の前端壁部58と連動部材78のフランジ78cとの間に介装されている(図9参照)。
また、前記実施形態1(図1参照)の弁体46の取付溝71(図1参照)が省略されている。弁体46の計量軸部60の小径軸部63の先端部が、前記連動部材78の筒部78a内に軸方向に移動可能に嵌合されている。弁体46の小径軸部63と連動部材78の筒部78aとは遊嵌状に嵌合されており、両者46,78間にブローバイガスが流れる流路が形成されている。また、連動部材78の筒部78aには、ブローバイガスが流れる少なくとも1つの通気孔(図示省略)が形成されている。また、弁体46の小径軸部63と連動部材78の端板部78bとの間には隙間S(図9参照)が設定されている。
本実施形態によると、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間S(図9参照)を越える移動領域において、第2ばね76が作用する(図10参照)。また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間Sより小さい移動領域において、第2ばね76が作用しない(図9参照)。
[実施形態4]
実施形態4について説明する。図11はPCVバルブを示す断面図、図12は同じく第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。
図11及び図12に示すように、本実施形態は、前記実施形態1(図1参照)の弁体46の取付溝71(図1参照)が省略されているとともに、弁体46から第2ばね69のピッグテールエンド部69a(図1参照)が分離されている。また、ピッグテールエンド部69aの小径側の端末部と弁体46の小径軸部63とは、軸方向に接離可能に対向されている。
本実施形態によると、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間S(図1参照)を越える移動領域において、第2ばね69が作用する(図12参照)。また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間S(図1参照)より小さい移動領域において、第2ばね69が作用しない(図11参照)。
[実施形態5]
実施形態5について説明する。図13はPCVバルブを示す断面図、図14は同じく第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。
図13及び図14に示すように、本実施形態では、前記実施形態1(図1参照)のケース42のシート50及び前端壁部58が省略されている。また、シート50の代わりに、ケース42の前側のケース半体42aの中央部に、内径を小さくする中空円筒状のシート部80が同心状に形成されている。シート部80の中空孔が計量孔部(符号、81を付す)になっている。シート部80の流入口43側の壁面には、円環状のばね座面83が形成されている。また、第1ばね67と第2ばね(符号、85を付す)が内外二重に配置されている。第2ばね85は円筒型コイルばねからなる。両ばね67,85は、ケース42のばね座面83と弁体46のガイド部61との対向面間に介装されている。また、第2ばね85と弁体46のガイド部61との対向面間に隙間S(図13参照)をもって介装されている。また、両ばね67,85の配置にともない、後側のケース半体42bの上流側の通路壁面52が大径化されている。また、弁体46のガイド部61及び基軸部59が大径化されている。
本実施形態によると、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間S(図13参照)を越える移動領域において、第2ばね85が作用する(図14参照)。また、計量にかかる弁体46の初期位置からの移動量が隙間Sより小さい移動領域において、第2ばね85が作用しない(図13参照)。
[実施形態6]
実施形態6について説明する。図15はPCVバルブを示す断面図、図16は同じく第1ばね及び第2ばねの作用状態で示す断面図である。
図15及び図16に示すように、本実施形態では、前記実施形態3(図9参照)のシート50の外周部に流入口43側を小径とする段付凹部87を形成し、その段付凹部87の段付面に第1ばね67の前端面を当接させている。また、実施形態3の連動部材78が、円板状の基板部89aと、基板部89aの前面に同心状に突出されたガイド軸89bとを有する連動部材(符号、89を付す)に変更されている(図15参照)。また、連動部材89には、ブローバイガスが流れる少なくとも1つの通気孔(図示省略)が形成されている。
また、第2ばね76は、ケース42の前端壁部58と連動部材78の基板部89aとの間に介装されている(図15参照)。また、第2ばね76の後端部が連動部材89のガイド軸89bに嵌合されている。なお、第2ばね76は、実施形態3(図9参照)のものよりも小径化されている。このため、ケース42の前側のケース半体42aの下流側の通路壁面54と前端壁部58とのなす隅角部には、第2ばね76の前端部を嵌合する複数本のリブ状のガイド突起91が周方向に等間隔で形成されている。また、弁体46の小径軸部63を短縮することにより、その小径軸部63と連動部材89の基板部89aとの間に隙間Sが設定されている(図15参照)。また、弁体46の基軸部59も短縮されている。
本実施形態によると、実施形態3のものと比較して、ケース42及び弁体46の軸長を短縮することができる。また、両ばね67,76のばね長(軸長)を短縮することができる。このため、PCVバルブ40を小型化することができるとともに、ケーシングの両ケース半体42a,42b、及び、弁体46の成形性を向上することができる。
[実施形態7]
実施形態7について説明する。図17はPCVバルブを示す断面図である。
図17に示すように、本実施形態では、前記実施形態1(図1参照)の弁体46の計量軸部60の小径軸部63の先端部に、小径軸部63の外径よりも小さい外径の取付軸部93が同心状に形成されている。また、取付軸部93は、第2ばね69のピッグテールエンド部69aの小径側の端末部の内径よりも小さい外径とされている。取付軸部93は、第2ばね69のピッグテールエンド部69aの小径側の端末部に軸方向に移動可能に挿入されている。このため、取付軸部93を第2ばね69のピッグテールエンド部69aの小径側の端末部内に挿入するだけでよく、弁体46と第2ばね69との組付性を向上することができる。また、第2ばね69のピッグテールエンド部69aに対して弁体46の取付軸部93が軸方向に移動可能であるが、ピッグテールエンド部69aが取付軸部93から抜け外れないように構成されている。
[実施形態8]
実施形態8について説明する。図18はPCVバルブを示す断面図である。
図18に示すように、本実施形態は、前記実施形態7(図17参照)の第2ばね69を、前記実施形態2(図7参照)の円錐筒型コイルばねからなる第2ばね74に代えたものである。取付軸部93は、第2ばね74の小径側の端末部に軸方向に移動可能に挿入されている。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本発明は、PCVバルブ40に限らず、ブローバイガス以外の流体の流量を制御する流量制御弁にも適用することもできる。また、ばね手段のばね定数の変化形態は適宜変更することができる。また、ばね手段を構成する複数のばねは、第1ばね67及び第2ばね69に限らず、適宜増加することができる。また、実施形態では、第2ばね69のばね定数よりも第1ばね67のばね定数を小さく設定したが、第2ばね69のばね定数よりも第1ばね67のばね定数を大きく設定してもよいし、両ばね67,69を同等又は略同等のばね定数に設定してもよい。また、両ばね67,69のうちの少なくとも一方のばねは、非線形特性を有するものに代えてもよい。また、第1ばね67及び第2ばね69のうちの少なくとも一方のばねを複数本のコイルばねで構成している。また、ケース42及び/又は弁体46は、樹脂製に限らず、金属製でもよい。
10…ブローバイガス還元装置
12…エンジン(内燃機関)
40…PCVバルブ(流量制御弁)
42…ケース
43…流入口
44…流出口
46…弁体
51…計量孔部
59…基軸部
60…計量軸部
65…テーパ部
67…第1ばね(ばね手段)
69…第2ばね(ばね手段)
74…第2ばね
76…第2ばね
78…連動部材
81…計量孔部
85…第2ばね
89…連動部材
S…隙間

Claims (6)

  1. 流入口及び流出口を有するケースと、
    前記ケース内に往復動可能に配置された弁体と、
    前記弁体を流入口側へ付勢するばね手段と
    を備え、
    前記ケース内に計量孔部が形成され、
    前記弁体は、基軸部と計量軸部とを備え、
    前記弁体の計量軸部を前記ケースの計量孔部に挿入し、前記ケース内の上流側圧力と下流側圧力との差圧に応じて弁体が往復動方向に移動することにより、前記流入口から前記流出口に流れる流体の流量を計量する
    流量制御弁であって、
    前記ばね手段を第1ばねと第2ばねとで構成し、
    前記ばね手段は、前記計量にかかる前記弁体の移動領域内において、前記弁体の初期位置からの移動量に応じてばね定数が大きくなる非線形特性を有し、
    前記第1ばねは、前記ケース内の上流側において前記ケースと前記弁体との間に介装され、前記計量にかかる前記弁体の移動領域の全域において作用する一方、
    前記第2ばねは、前記弁体に連結されるとともに、前記ケース内の下流側において前記ケースとの間に所定の隙間を介して介装され、前記計量にかかる前記弁体の移動領域内における前記弁体の初期位置からの移動量が大きい移動領域において作用するようにされている
    ことを特徴とする流量制御弁。
  2. 請求項に記載の流量制御弁であって、
    前記弁体の先端部に環状の取付溝が形成されており、
    前記第2ばねの弁体側の端末部は、前記弁体の取付溝に弾性変形を利用して装着されていることを特徴とする流量制御弁。
  3. 流入口及び流出口を有するケースと、
    前記ケース内に往復動可能に配置された弁体と、
    前記弁体を流入口側へ付勢するばね手段と
    を備え、
    前記ケース内に計量孔部が形成され、
    前記弁体は、基軸部と計量軸部とを備え、
    前記弁体の計量軸部を前記ケースの計量孔部に挿入し、前記ケース内の上流側圧力と下流側圧力との差圧に応じて弁体が往復動方向に移動することにより、前記流入口から前記流出口に流れる流体の流量を計量する
    流量制御弁であって、
    前記ばね手段を第1ばねと第2ばねとで構成し、
    前記ばね手段は、前記計量にかかる前記弁体の移動領域内において、前記弁体の初期位置からの移動量に応じてばね定数が大きくなる非線形特性を有し、
    前記第1ばねは、前記ケース内の上流側において前記ケースと前記弁体との間に介装され、前記計量にかかる前記弁体の移動領域の全域において作用する一方、
    前記ケース内の下流側には、連動部材が軸方向に移動可能にかつ前記弁体との間に所定の隙間を介して設けられ、
    前記第2ばねは、前記ケースと前記連動部材との間に介装され、
    前記第2ばねは、前記計量にかかる前記弁体の移動領域内における前記弁体の初期位置からの移動量が大きい移動領域において前記連動部材を介して作用するようにされている
    ことを特徴とする流量制御弁。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の流量制御弁であって、
    前記弁体の計量軸部は、前記第1ばねのみ作用する領域において、前記ケースの計量孔部に対応しかつ先端側よりも基端側が拡径されたテーパ部を有することを特徴とする流量制御弁。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の流量制御弁であって、
    前記第1ばねのばね定数が前記第2ばねのばね定数よりも小さいことを特徴とする流量制御弁。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の流量制御弁であって、
    内燃機関のブローバイガス還元装置に用いられるPCVバルブであることを特徴とする流量制御弁。
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