JP6004499B2 - クロマチン構造を制御する組成物 - Google Patents
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Description
細胞の働きを調節するタンパク質の発現には、遺伝子の転写・翻訳が関わっており(ジェネティクス)、遺伝子の転写・翻訳の調節にはエピジェネティクスが寄与している。さらにエピジェネティクスは、タンパク質により制御されていることから、生命機能に関わるジェネティクス−エピジェネティクス−タンパク質の統合的調節機構は、生命現象の中心的役割を担っていると考えられる。
真核生物の染色体DNAはクロマチンとよばれる高次構造をとっている。クロマチンは、ヌクレオソームの繰り返し構造がらせん状につながったものである。ヌクレオソーム同士はヒストンに巻きついていないリンカーDNAを介してつながっており、さらにパックされた30nmクロマチンファイバーとなる。ヌクレオソームは、H2A、H2B、H3、H4ヒストンタンパク質が2分子からなるヒストンオクタマーに146塩基対のDNAが約2回巻きついた構造をとっている。例えば、ヒトの1個の細胞にあるDNAを引き伸ばすと、約1.8mにもなり、このDNAはヒストンタンパク質に巻き付いてクロマチン構造をつくっている。クロマチンが凝縮して、細胞の核の中に収納されている。高度に凝縮したクロマチンは、ヘテロクロマチンと呼ばれている。
ヒストンはリジンやアルギニンなどの塩基性アミノ酸を多数持つタンパク質で、アニオン性であるDNAと堅く結合している。ヒストンのN末端はヒストンテールとよばれ、ヌクレオソームコアから少し離れて存在している。ヒストンは主にこのN末端の部分で様々な修飾を受ける。
真核生物ゲノムDNAのメチル化修飾は遺伝情報の発現を制御する機構として進化を遂げてきた。ゲノムDNAのメチル化はエピジェネティックな要因の一つであるが、その状態は塩基配列を新たにメチル化して模様を描く、細胞が増殖する過程で維持する、必要に応じて消去するという過程の総和として決定される。特にDNAのメチル化修飾に関わるDNAメチルトランスフェラーゼとその相同分子としてこれまで5つの遺伝子が報告されている(Dnmt1、Dnmt2、Dnmt3a、Dnmt3b、Dnmt3L)。しかし、ゲノムのどの領域がどのように認識されてメチル化されるのかについては、これからの解決されるべき問題が多く残されている。
[態様1] 以下の
2)
i)ヒストンアセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
ii)ヒストンメチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iii)ヒストン脱アセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iv)ヒストン脱メチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
v)ヒストンアセチル化阻害剤;
vi)ヒストン脱アセチル化阻害剤;
vii)ヒストンメチル化阻害剤;及び
viii)ヒストン脱メチル化阻害剤
からなるグループから選択される、2種類またはそれ以上の物質を包摂する担体を含む、クロマチン構造を制御するための組成物。
[態様2]
[態様3]
a)カルボキシメチル化ポリビニルイミダゾール、
b)ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリグルタミン酸、カルボキシルメチル化ポリヒスチジン、若しくはポリアスパラギン酸、又は
c)PEG又は糖鎖
あるいは、これらのブロック共重合体、グラフト共重合体、又はデンドリマー体、から選択される、態様1又は2に記載の高分子。
[態様4]
[態様5]
[態様6]
[態様7]
[図2] 図2は、高分子によるクロマチン構造の弛緩効果を、アガロース電気泳動後の蛍光強度で調べた結果を示す。
[図3] 図3は、高分子PAAによるクロマチン構造の弛緩効果について、翻訳活性を調べた結果を示す。
[図4] 図4は、高分子CM−PVIm及びPMAAによるクロマチン構造の弛緩効果について、翻訳活性を調べた結果を示す。
[図5] 図5は、本発明のリン酸カルシウム複合体中のコエンザイムA(CoA)の含有量を示す。
[図6] 図6は、本発明のリン酸カルシウム複合体を用いた場合の、各ヒストンにおけるアセチルリジン量の変化をウエスタンブロットで調べた結果を示す。
CaP:カルシウムリン酸複合体;
CoA:コエンザイムA
SIRT2:SIRT2遺伝子を含むプラスミドDNA
DNA:プラスミドDNA
AA:アナカルジン酸
[図7A] 図7は、実施例12の共焦点顕微鏡観察の結果を。図7A−Dは各々、(A)細胞核を染色したDAPIによる蛍光像、(B)FITCラベル化PLD−EDA−β−CDによる蛍光像、(C)微分干渉像、そして、(D)A−Cの画像を結合させたものである。
[図7B] 図7は、実施例12の共焦点顕微鏡観察の結果を。図7A−Dは各々、(A)細胞核を染色したDAPIによる蛍光像、(B)FITCラベル化PLD−EDA−β−CDによる蛍光像、(C)微分干渉像、そして、(D)A−Cの画像を結合させたものである。
[図7C] 図7は、実施例12の共焦点顕微鏡観察の結果を。図7A−Dは各々、(A)細胞核を染色したDAPIによる蛍光像、(B)FITCラベル化PLD−EDA−β−CDによる蛍光像、(C)微分干渉像、そして、(D)A−Cの画像を結合させたものである。
[図7D] 図7は、実施例12の共焦点顕微鏡観察の結果を。図7A−Dは各々、(A)細胞核を染色したDAPIによる蛍光像、(B)FITCラベル化PLD−EDA−β−CDによる蛍光像、(C)微分干渉像、そして、(D)A−Cの画像を結合させたものである。
1)両性高分子、アニオン性高分子、及び非イオン性高分子からなる群から選択される、高分子であって、以下のいずれかの主鎖骨格を有する高分子;
2)
i)ヒストンアセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
ii)ヒストンメチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iii)ヒストン脱アセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iv)ヒストン脱メチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
v)ヒストンアセチル化阻害剤;
vi)ヒストン脱アセチル化阻害剤;
vii)ヒストンメチル化阻害剤;及び
viii)ヒストン脱メチル化阻害剤
からなるグループから選択される、2種類またはそれ以上の物質を包摂する担体を含む。
本願発明の高分子は、両性高分子、アニオン性高分子、及び非イオン性高分子からなる群から選択される。
R1、R2及びR3は、枝分かれしていてもよい、炭素数1−10、好ましくは炭素数1−5のアルキル基である]
本発明の組成物は、
i)ヒストンアセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
ii)ヒストンメチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iii)ヒストン脱アセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iv)ヒストン脱メチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
v)ヒストンアセチル化阻害剤;
vi)ヒストン脱アセチル化阻害剤;
vii)ヒストンメチル化阻害剤;及び
viii)ヒストン脱メチル化阻害剤
からなるグループから選択される、2種類またはそれ以上の物質を包摂する担体を含むものでもよい。
本発明は、上述した本発明の組成物をin vitro、ex vivo又はin vivoで投与することにより、クロマチン構造を制御する方法を含む。
クロマチン構造のヒストンの修飾とは別に、DNAのメチル修飾も遺伝子情報の発現の制御に関与していることが知られている。具体的には、クロマチン構造のメチル化により転写が不活性化し、脱メチル化により転写が活性化する。よって、ヒストン修飾に加えて、DNAのメチル修飾の制御によりさらに遺伝子発現についてより強力、複雑又は柔軟な制御が可能である。
本実施例ではクロマチン構造を模倣した人工クロマチンモデルを作製した。
1−1)で精製したプラスミドDNA(T7 Luciferase control DNA(0.6mg/mL))を用いた。人工クロマチンはそれぞれの重量比(ヒストン/DNA=0.213,0.43,0.85,1.7,2,4)になるように調整し、1時間インキュベートすることで作製した。最適な重量比はアガロースゲル電気泳動により決定した。結果を図1に示す。
本実施例では、クロマチン制御に用いるための高分子を合成した。プロトンスポンジ効果と細胞膜融合活性により効率的なエンドソーム脱出が可能なカルボキシル基を有する点を考慮し、本実施例では以下の5つのアニオン性および両性高分子を選択した。
ポリビニルイミダゾール(PVIm)の合成
ラジカル重合開始剤としてV−65(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))を用いたラジカル重合によりポリビニルイミダゾール(PVIm)をラジカル重合する。V65は45℃で温度応答的に不対電子を持つので、C=C結合を有する1−ビニルイミダゾールを添加することでラジカル重合を行った。
上記の通り合成したポリビニルイミダゾール(PVIm)(30mg)をH2O(8mL)に溶解させた。ヨード酢酸40mgをH2O(2mL)に溶解させた。トリエチルアミン(TEA,44μL,0.32mmol)をPVIm水溶液に添加した後、ヨード酢酸水溶液を加え、40℃において24時間撹拌した(Fig.2−2)。MWCO:1000を用いた透析を2日間行った後に凍結乾燥により得られた物質を回収した。
減圧蒸留したメタクリル酸(関東化学株式会社)16.73mLをジメチルホルムアミド(DMF)133.7mLに混合した。混合物にDMF17mLに溶解したラジカル重合開始剤であるV−65 881.6mgを加え、攪拌しながら一晩、窒素バブリングを行った。その後、窒素雰囲気下で50℃、24時間反応させた。
ポリ−L−ヒスチジン(PLH)(50mg)とヨード酢酸(I−CH2COOH)(PLH×0.8倍量:40mg)をそれぞれH2O 8mL、2mLに溶解させ、1N NaOHで水溶液をpH4.5〜5に調整し室温で24時間攪拌した。その後、さらにH2O(0.2mL)に溶解させたヨード酢酸(40mg)を添加し、水溶液をpH4.5〜5に保ち、再び24時間、室温で攪拌した。その後、同様の操作を行い、合計3日間反応を行った。得られた水溶液をMWCO:1000の透析膜で、3日間透析(1LのH2O中に5mL PBS(−)(×20)を添加)後、サンプルを回収する前にH2Oのみで2時間透析を行った。その後、凍結乾燥によって白色粉末を回収した。
本実施例では、高分子による人工クロマチン弛緩実験を行った。
高分子は、カルボキシメチル化ポリビニルイミダゾール(CM−PVIm)、ポリメタクリル酸(PMMA)及びカルボキシメチル化ポリヒスチジン(CM−PLH)は実施例2で合成したものを使用した。ポリグルタミン酸(PLE)はSigma Aldrichより購入した。ポリアクリル酸(PAA:分子量MW=25,000又は1,000,000)は和光純薬工業株式会社より購入した。
実施例1で作製した人工クロマチン2.2μLに、各高分子をそれぞれDNAのアニオン数と比較してアニオン数が、2,4,8倍となるように添加し、15分間インキュベートした。反応物を、1% アガロースゲル, pH7.4(溶媒 50mMリン酸バッファー(PB))を用いて、Mupid(登録商標)−2xにより電圧50V条件下で、20分間電気泳動を施した。その後、Quantity Oneにより各高分子が弛緩するのに最適な濃度を決定した。各高分子は、DNAと比較してアニオン数が2,4,8倍となるように添加した。
翻訳活性評価は、TNT(登録商標)Quick Coupled Transcription/Translation Systemを用いて下記のように弛緩能評価を行った。
TNT(登録商標)Quick Master Mix40μL,メチオニン
1mM 1μL,人工クロマチン2.2μL,
各高分子(CMPVIm(1mg/mL),PAA(0.1mg/mL),PMAA(0.15mg/mL)),
ヌクレアーゼを含まない水を加えて、総量で50μL
本実施例は、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)をコードする遺伝子を含むプラスミド、ヒストンアセチル化酵素阻害剤であるコエンザイムAを含む、リン酸カルシウム複合体の調製について記載する。
本実施例では、実施例4で作成したリン酸カルシウム複合体を用いた場合の、遺伝子発現評価を調べた。
本実施例では、本発明のリン酸カルシウム複合体とヒストン脱アセチル化阻害剤を細胞に投与した場合の、ヒストンのアセチル化をウエスタンブロットで測定した。今回使用した複合体は、「実施例4 リン酸カルシウム複合体」でのヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)をコードする遺伝子を含むプラスミドの代わりに、ヒストン脱アセチル化酵素(SIRT2)をコードした遺伝子を含むプラスミドを使用したものである。
本実施例では、アセチル化ポリリジン(AcPLL)の合成について記載する。
PLL9.58mgをDMSO0.95mLに溶解した。この溶液にTEA20μLを入れ、反応前のアミノ基定量用のサンプルを50μL採取した(溶液(1))。無水酢酸4.5μLをDMSO1.0mLに溶かし、その溶液から50μL採取し上記溶液(1)に加えた。この溶液をウォーターバス(40℃)中で2時間反応させた。反応後、アミノ基定量用のサンプルを50μL採取した。
PLL11.2mgをDMSO1mLに溶解した。この溶液にTEA10μLを入れ、反応前のアミノ基定量用のサンプルを50μL採取した(溶液(1))。無水酢酸4μLを上記溶液(1)に加えた。この溶液をウォーターバス(40℃)中で2時間反応させた。反応後、アミノ基定量用のサンプルを50μL採取した(溶液(2))。上記溶液(2)にマルトース6.28mgを加え、ウォーターバス(40℃)中で24時間反応させた。反応後の溶液をアミノ基定量用に50μL採取した。
PLL10mgをDMSO0.99mLに溶解した。この溶液にTEA10μLを入れた。(溶液(1))。無水酢酸150μLをDMSO1.0mLに溶かし、その溶液から10μL採取し、上記溶液(1)に加えた。この溶液をウォーターバス(40℃)中で2時間反応させた(溶液(2))。上記溶液(2)にマルトース226mgを加え、ウォーターバス(40℃)中で2日間反応させた。
本実施例は、ハイパーブランチポリリジンの合成(DMF溶媒)を記載する。
本実施例では、デンドリテッィクポリリジン(DPK)の合成例を記載する。
本実施例では、ヒストンアセチル化酵素DNA、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、ポリ乳酸、及びカチオン性脂質の4要素を含む担体を用いて遺伝子導入を行い、担体の機能評価、ヒストンアセチル化量評価及び細胞分化率評価を行った。
ヒストンアセチル化酵素DNA/ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤/ポリ乳酸複合体/カチオン性脂質は以下の手順で調製した。
(1)キャリア導入
ヒト骨髄性白血病細胞(HL60)を、細胞濃度1×105細胞/mlで12ウェルプレートに播種し、37℃で24時間インキュベートした。調製したキャリアを、HL60細胞に添加し、37℃で48、96、192時間インキュベートした。インキュベート終了後の細胞は、一方は、顆粒球を特異的に染色する手法であるNBT染色により細胞分化率評価を行なった。他方では、細胞を細胞溶解用液により溶解し、タンパク質溶液を得た。
(2)ヒストンアセチル化量評価(ウエスタンブロット解析)
ヒストンアセチル化量の変化を、上記得られたタンパク質溶液を用いて、ウエスタンブロット法により評価した。回収したタンパク質溶液は、タンパク質のジスルフィド結合を切断するために、還元剤を用いて95℃で5分間インキュベートした。調製したサンプルを15%ポリアクリルアミドゲルを用いて、SDS−PAGEを行なった。次に、メタノールにより親水化処理を行なったPVDF膜と泳動したゲルとを重ね合わせ、ゲルからPVDG膜へタンパク質を転写した。転写したPVDF膜を、5%スキムミルクに浸けて、一時間放置した。その後、PVDF膜を洗浄液を用いて洗浄した。洗浄したPVDF膜は、一次抗体反応を行なった。一次抗体は、Ac−H3K9,K18,K27(Cell Signaling technology Japan社製)およびコントロールであるβ−アクチンを用いた。一次抗体は、洗浄液で1000倍に希釈して使用した。希釈した抗体溶液にPVDF膜を浸し、6時間放置した。その後、PVDF膜を洗浄液を用いて洗浄した。次に、二次抗体反応を行なった。二次抗体は、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)を用いた。HRP抗体は、洗浄液で5000倍に希釈して使用した。希釈した抗体溶液にPVDF膜を浸し、6時間放置した。その後、PVDF膜を洗浄液を用いて洗浄した。最後に、検出試薬としてECL Prime Western Blotting Detection System(GEヘルスケアジャパン社製)を使用し、発光検出を行なった。検出試薬をPVDF膜に滴下し、5分間静置した。その後、PVDF膜は、ATTO製の撮影装置 AE−9300 Ez−Capture MGを用いて化学発光検出を行なった。
(3)細胞分化率評価(NBT染色)
ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)溶液は、0.2% NBT、20% FBSとなるように調製した。インキュベート終了後のHL60細胞を、1×106細胞/mlとなるようにRPMI培地に懸濁した。次にRPMI培地と等量のNBT溶液を加え、さらにホルボールミリスチルアセテート(PMA)を2×10−6Mとなるように添加し、37℃で30分インキュベートした。インキュベート終了後、1200rpmで5分遠心分離し、上清を除去した。最後に、PBSに再懸濁させ、血球計数盤を用いて細胞のカウントを行なった。分化率(%)は、100×染色された細胞数/全細胞数として求めた。
(1)カチオン性脂質としてDOTAPを用いたポリ乳酸キャリアの機能評価
ルシフェラーゼアッセイによる遺伝子発現評価では、ポリ乳酸キャリアを導入した細胞で遺伝子発現が確認された。HDAC活性分析キットを用いて活性評価を行なったところ、薬剤を添加していないコントロールに対して、65%の阻害活性を示した。以上の結果から、DNAおよび阻害剤がキャリア内に封入されていることが確認された。
(2)ヒストンアセチル化量評価
2日後における細胞のヒストンアセチル化量は、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤のみを添加した場合は、何も添加していない場合と比較して1.4倍、ヒストンアセチル化酵素DNAのみを添加した場合は1.25倍上昇していた。一方、カチオン性脂質としてDOTAPを用いたキャリアを導入した場合は、1.65倍上昇した。4,8日後においても同様の傾向がみられ、カチオン性脂質としてDOTAPを用いたキャリアを添加した細胞は8日後において、コントロールに対してアセチル化量が2倍上昇していた。
(3)細胞分化率評価
2,4,8日後における顆粒球への分化率は、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤のみを添加した場合、それぞれ29,33,35%であった。一方でカチオン性脂質としてDOTAPを用いたキャリアを導入した細胞の分化率は、それぞれ45,51,59%であった。
本実施例では、遺伝子導入によるエピジェネティクス修飾の促進および阻害剤による逆反応の抑制を同時に行なうことでエピジェネティクス修飾制御を行なった。エピジェネティクス修飾のうちヒストンアセチル化を促進することで、抗がん治療が可能であることが見いだされた。
本実施例では、ヒストンアセチル化酵素DNA、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、ポリ乳酸、及びカチオン性脂質の4要素を含む担体を用いて遺伝子導入を行い、担体の機能評価、ヒストンアセチル化量評価及び細胞分化率評価を行った。
CAFプラスミドとTSAの導入実験
(1)複合体の調製
2.5M CaCl2溶液、10mg/ml ポリグルタミン酸(PLE)溶液をヒストンアセチル化酵素であるCAFをコードしたプラスミドDNA溶液と混合した。Ca2+の最終濃度は250mM、PLEの最終量は5μgとなるように調製した。次に前述の混合溶液と等量のHepes/Phosphate溶液を混合し、数分間撹拌した後、37℃で24時間インキュベートした。インキュベート終了後、10000rpmで5分間遠心分離し、複合体を回収した。
(2)複合体導入
HepG2細胞は1×105細胞/mlで96ウェルプレートに播種し、37℃で24時間インキュベートした。調製した複合体とヒストン脱アセチル化酵素阻害剤であるTSA(最終量が1μgとなるように)をHepG2細胞に添加し、37℃で24時間インキュベートした。インキュベート終了後、細胞に取り込まれなかった複合体を除くために培地交換を行なった。その後24時間毎に培地交換を2回行った。インキュベート終了後の細胞を細胞溶解用液により細胞溶解し、タンパク質溶液を得た。
(3)ヒストンアセチル化量評価(ウエスタンブロット解析)
ヒストンアセチル化量の変化を、ウエスタンブロット法により評価した。アセチル化ヒストンの評価は、Ac−H3K9,K18,K27の抗体(Cell Signaling technology Japan社製)を用いて行なった。
(1)キャリア導入
ヒト骨髄性白血病細胞(HL60)は、細胞濃度1×105細胞/mlで12ウェルプレートに播種し、37℃で24時間インキュベートした。CaP/CAFプラスミドDNA/TSA/PLE複合体は、HL60細胞に添加し、37℃で48時間インキュベートした。インキュベート終了後の細胞は、一方は、顆粒球を特異的に染色する手法であるNBT染色により細胞分化率評価を行なった。他方では、細胞を細胞溶解用液により細胞溶解し、タンパク質溶液を得た。ヒストンアセチル化量の変化は、このタンパク質溶液を用いて、ウエスタンブロット法により評価した。
(2)ヒストンアセチル化量評価
ヒストンアセチル化量の変化は、ウエスタンブロット法により評価した。アセチル化ヒストンの評価は、Ac−H3K9、Ac−H3K18、Ac−H4K12の抗体(Cell Signaling technology Japan社製)を用いて行なった。
(3)細胞分化率評価(NBT染色)
ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)溶液は、0.2% NBT、20% FBSとなるように調製した。インキュベート終了後のHL60細胞を、1×106細胞/mlとなるようにRPMI培地に懸濁した。次にRPMI培地と等量のNBT溶液を加え、さらにホルボールミリスチルアセテート(PMA)を2×10−6Mとなるように添加し、37℃で30分インキュベートした。インキュベート終了後、1200rpmで5分遠心分離し、上清を除去した。最後に、PBSに再懸濁させ、血球計数盤を用いて細胞のカウントを行なった。分化率(%)は、100×染色された細胞数/全細胞数として求めた。
(1)HepG2細胞系−CAFプラスミドDNAとトリコスタチンAを用いた実験
何も添加していない細胞と比較して、CAFプラスミドDNAのみを添加した細胞は、ヒストンアセチル化量が1.10倍であり、トリコスタチンAのみを添加した細胞では1.21倍上昇していた。さらに、リン酸カルシウムキャリアを導入した細胞では、2.51倍アセチル化量が上昇していた。
(2)HL60細胞系
(a)ヒストンアセチル化量評価
何も添加していない細胞と比較して、CAFプラスミドDNAのみを添加した細胞は、ヒストンアセチル化量が1.74倍であり、トリコスタチンAのみを添加した細胞では1.75倍であった。さらに、リン酸カルシウムキャリアを導入した細胞では、1.89倍アセチル化量が変化していた。
(b)細胞分化率評価
トリコスタチンAのみを添加した細胞では、27%の細胞が顆粒球へ分化していた。一方で、リン酸カルシウムキャリアを添加した細胞は、36%が顆粒球へ分化していた。
本実施例では、遺伝子導入によるエピジェネティクス修飾の促進および阻害剤による逆反応の抑制を同時に行なうことでエピジェネティクス修飾制御を行なった。エピジェネティクス修飾のうちヒストンアセチル化を促進することで、抗がん治療が可能であることが見いだされた。
本実施例では、細胞内における、アニオン性高分子によりクロマチン構造を工学的に制御について記載する。アニオン性高分子であるポリアスパラギン酸−エチレンジアミン−β−シクロデキストリン(PLD−EDA−β−CD)を核内導入し、クロマチン構造の弛緩およびクロマチン構造の弛緩に伴うヒストンアセチル化量の上昇が見出された。
(1)6−O−Ts−β−CDの合成(Org. Biomol. Chem., 2011, 9, 7799)
β−シクロデキストリン(CD) 5g(12.3mmol)を41mLの水に添加し、0.6g(41mmol)の水酸化ナトリウムを溶解させた水酸化ナトリウム水溶液1.7mLを15分間かけて添加した。その後反応液を氷中に移し、2.5mLのアセトニトリルに溶解した1.02g(14.8mmol)のTsCl(p−トルエンスルホニルクロリド)を25分かけて添加した。その後氷中で4時間撹拌し、桐山ろ紙(No.5)によって沈殿をろ過し、ろ液を4℃で一晩静置した。生じた結晶を桐山ろ紙(No.4)で回収し、水とエタノールによって洗浄した。エタノールをデシケーター内で乾燥させ、1.05gの6−O−Ts−β−CDを得た。
(2)PLD−EDAおよびPLD−EDA−β−CDの合成
PLD(ポリアスパラギン酸)20mg(0.2mmol/COOH)、HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)27.7mg(0.2mmol)、PyBOP((ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート)105.1mg(0.2mmol)に脱水DMF10mL中に溶解し、超音波を照射しながら10分間インキュベートした。次いで、2mLの脱水DMF中に溶解したN−Boc−EDA(N−ブトキシカルボニルエチレンジアミン)320mg(2.0mmol)を加え、閉鎖系で、60℃オイルバス中で48時間撹拌した。反応液を室温まで放冷した後に20倍量のエタノール中に沈殿させ、30分間3500rpmで遠心した。上澄みを捨て、新たにエタノールを40mL加えて30分間3500rpmで遠心し、この操作を2回繰り返した。
(3)PLD−EDA−β−CDの同定
PLD−EDA−β−CDはGFCによってフリーなCDの除去と分子量損失がないことを確認し、1H−NMRよりCD由来のピークおよびPLD由来のピークを確認した。
(4)PLD−EDA−β−CDのFITCラベル化
先の項で合成したPLD−EDA−β−CD 2.5mg(3μmol/NH2)を1.17mg(3μmol)のFITC(フルオレセインイソチオシアネート)とともに10mM K2CO3中で遮光しながら室温で2時間撹拌し、FITCラベル化を行った。その後分画分子量3500の膜を用いて水中で遮光しながら6日間透析し、残った不溶性の物質を3000rpmで10分間遠心分離することで取り除き、上清を2日間凍結乾燥することでFITCラベル化PLD−EDA−β−CDを得た。
スライドガラス上にHeLa細胞を3×104cells/ウェルの濃度で播種して37℃、5%CO2下でインキュベートした。8時間後に培地を交換し、PLD−EDA−β−CD 30μg/ウェルを添加した。さらに16時間37℃、5%CO2下でインキュベートし、培地を全て吸引した後にPBS(−)で洗浄し、4%パラホルムアルデヒドで細胞を固定した後にDAPI溶液(1万分の1希釈)により細胞核を染色した。PBS(−)で2回洗浄した後、50%グリセロールで試料をマウントし、遮光して保管した。
アニオン性高分子の核内導入によってクロマチン構造が弛緩し、ヒストンが露出すると、ヒストンテイルへのヒストンアセチル化酵素(HAT)のアクセシビリティーが向上し、アセチル化ヒストン量が増加すると考えられる。従って、そのアセチルヒストン量をウエスタンブロット法により定量する。
(1)共焦点顕微鏡観察の結果
共焦点顕微鏡観察の結果を図7A−図7Dに示す。図7A−Dは各々、(A)細胞核を染色したDAPIによる蛍光像、(B)FITCラベル化PLD−EDA−β−CDによる蛍光像、(C)微分干渉像、そして、(D)A−Cの画像を結合させたものである。図7より、細胞核の領域に、PLD−EDA−β−CDが局在していることが示された。なお、CD修飾を行っていないPLD−EDAは核への局在が観察されなかった。限定されるわけではないが、「EDA」部分は、アニオン性高分子(PLD)と細胞間膜の反発を防ぐためのスペーサーとして、「CD」部分は細胞膜コレステロールとの相互作用により、脂質に富む領域にポリマーが留まるために機能していると考えられる。
(2)ウエスタンブロットによるアセチルヒストン量の変化(KSB102)
HeLa細胞におけるヒストンH3およびH4のアセチル化量はアニオン性ポリマー/HAT/リポフェクチン複合体のいずれも添加していないコントロールの場合と比較して、HAT/リポフェクチンを加えたものでは3.9倍アセチル化量が増加し、アニオン性ポリマー添加後にHAT/リポフェクチンを加えたものではコントロールに対して4.7倍アセチル化量の増加を示した。
[配列表]
Claims (8)
- 以下の
i)ヒストンアセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
ii)ヒストンメチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iii)ヒストン脱アセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iv)ヒストン脱メチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
v)ヒストンアセチル化阻害剤;
vi)ヒストン脱アセチル化阻害剤;及び
vii)ヒストン脱メチル化阻害剤
からなるグループから選択される、2種類またはそれ以上の物質を包摂する担体、
並びに、
カルボキシメチル化ポリビニルイミダゾール
を含む、クロマチン構造を制御するための組成物。 - 2種類またはそれ以上の物質が、以下の
i)ヒストンアセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iii)ヒストン脱アセチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
v)ヒストンアセチル化阻害剤;及び
vi)ヒストン脱アセチル化阻害剤;
からなるグループから選択される、請求項1に記載の組成物。 - 2種類またはそれ以上の物質が、以下の
ii)ヒストンメチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;
iv)ヒストン脱メチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター;及び
vii)ヒストン脱メチル化阻害剤
からなるグループから選択される、請求項1に記載の組成物。 - 担体が、ポリエステル、リン酸カルシウム、又はポリアミノ酸を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 担体が、さらに、DNA脱メチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター、DNAメチル化酵素をコードする遺伝子を含む発現ベクター、あるいは、DNAメチル化酵素阻害剤、を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
- 担体がリン酸カルシウムである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
- クロマチン構造を弛緩するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物をin vitro又はex vivoで投与することにより、クロマチン構造を制御する方法。
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