JP6004376B2 - 分離膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固液分離、液中の固形分分画、気固分離等に使用可能な分離膜の製造方法に関するものである。
従来、有機材料や無機材料からなる様々な分離膜が知られており、実用に供されている。分離膜においては、所望する分離性能を発現し、高い透過性能を有することが求められ、これまで様々な分離膜が提案されている。例えば特許文献1には、分離膜に適用可能な微粒子膜の製造方法として、無機粒子を高分子材料中に分散させた分散混合物を基材に塗布した後、高分子材料を揮発または分解除去して、微粒子層を形成する方法が開示されている。
特開2006−35124号公報
上記のように従来様々な分離膜が提案されているが、分離膜においては、分離性能を決定する分離層が、できるだけ薄く、かつできるだけ均一な孔径を有するように形成されることが望まれ、そのような分離層を形成できれば、分離性能に優れ、高い透過性能を有する分離膜が得られることが期待される。そのような点において、分離層の構造や機能を容易に設計あるいは制御できる方法があれば、高機能の分離膜の開発に繋がる可能性が広がり、有望である。本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、分離層の構造や機能を容易に制御できる新規な分離膜の製造方法を提供することにある。
前記課題を解決することができた本発明の分離膜の製造方法とは、支持基材を、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液に交互に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を積層させる工程を有するところに特徴を有する。本発明の製造方法によれば、支持基材上に積層させる正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の粒子径や積層数を調整することにより、得られる分離膜の分離性能や透過性能を制御することができる。
無機粒子としては、金属粒子または金属酸化物粒子を用いることが好ましい。無機粒子として金属粒子を用いる場合は、正荷電無機粒子(正荷電金属粒子)が、カチオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られるものであることが好ましく、負荷電無機粒子(負荷電金属粒子)が、アニオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られるものであることが好ましい。このように正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を調製することにより、粒子径の制御された正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を簡便に得ることができる。
本発明は、本発明の製造方法により得られる分離膜を提供する。本発明によれば、分離性能や透過性能が制御された分離膜を提供することができる。
本発明の分離膜の製造方法によれば、支持基材上に積層させる正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の粒子径や積層数を調整することにより、得られる分離膜の分離性能や透過性能を容易に制御することができる。
図1(a)は実施例で作製した分離膜の表面FE−SEM観察画像を表し、図1(b)は実施例で作製した分離膜に用いたアルミナ支持基材の表面のFE−SEM観察画像を表す。 実施例で作製した分離膜の断面FE−SEM観察画像を表す。 実施例で作製した分離膜について、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液への支持基材の浸漬回数と、得られた分離膜の分離層の厚さの関係を表すグラフである。 実施例で作製した分離膜について、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液への支持基材の浸漬回数と、得られた分離膜の透水量とデキストラン阻止率の関係を表す表およびグラフである。
本発明は、固液分離、液中の固形分分画、気固分離等に好適に用いられる分離膜の製造方法に関するものであり、膜の処理性能を高度に制御することが可能な分離膜の製造方法に関するものである。
本発明の分離膜の製造方法は、支持基材を、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液に交互に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を積層させる工程を有しており、支持基材上に積層させる正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の粒子径や積層数を調整することにより、得られる分離膜の分離性能(例えば、(公称)孔径や分画分子量等)や透過性能(膜透過流束)を制御することができる。なお本発明において、「溶液」には「分散液」の意味も含まれるものとする。本発明の製造方法により得られる分離膜は、支持基材がいわゆる支持層として機能し、支持基材上に積層した正荷電無機粒子と負荷電無機粒子がいわゆる分離層として機能する。
従来、相異なる電荷を有する粒子を交互に積層させて薄膜を作成する方法は知られていた。例えば特開2011−183519号公報には、無機粒子を内包した相異なる電荷を有するタンパク分子を交互に積層させて薄膜を製造する方法が記載され、特開2009−113484号公報には、無機酸化物粒子と相異なる電荷を有する電解質ポリマーを交互に積層させて薄膜を製造する方法が開示されている。しかしこれらの特許文献には、得られた薄膜を分離膜に適用することについては記載されていない。これに対して本発明では、相異なる電荷を有する無機粒子を支持基材上に交互に積層させることにより、膜処理性能が高度に制御された分離膜を得ることが可能であることを見出した。
支持基材は、固形分が通過できる空間を有するものであれば特に限定されず、一般的な分離膜で支持層として用いられる多孔質材料を使用することができる。支持基材は、無機材料から構成されていてもよく、有機材料から構成されていてもよい。なお本発明に係る分離膜は、分離層が正荷電無機粒子と負荷電無機粒子から形成されており、分離層を構成する無機粒子に由来して耐久性(例えば、耐薬品性等)の向上が期待されることから、分離膜全体の耐久性を向上させるために、支持基材も無機材料から構成されていることが好ましい。支持基材としては、例えば、分離膜に多く用いられる無機材料としてセラミックを用いることができ、セラミックとしては例えば、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物(複合酸化物を含む)を用いることができる。
支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子が好適に堆積できるように、支持基材の孔径(支持基材の分離性能を表す(公称)孔径)は、正荷電無機粒子の平均粒子径と負荷電無機粒子の平均粒子径よりも小さいことが好ましい。
正荷電無機粒子は、正電荷を有する無機粒子であれば特に限定されない。負荷電無機粒子も、負電荷を有する無機粒子であれば特に限定されない。本発明の製造方法によれば、無機粒子の種類に関わらず、支持基材を正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液に交互に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を積層させることができる。
無機粒子に正電荷または負電荷を与える方法は特に限定されない。例えば、無機粒子をアニオン性基またはカチオン性基を有する化合物と反応させて無機粒子に電荷を持たせてもよいし、無機粒子を製造する際にアニオン性基またはカチオン性基を有する化合物の共存下で反応させて、正電荷または負電荷を有する無機粒子を形成してもよい。また、無機粒子を製造する際にアニオン性基またはカチオン性基を有する化合物と反応しうる化合物の共存下で反応させて無機粒子を形成した後、得られた無機粒子とアニオン性基またはカチオン性基を有する化合物と反応させて、正電荷または負電荷を有する無機粒子を形成してもよい。アニオン性基またはカチオン性基を有する化合物は、例えば、共有結合により無機粒子と結び付いてもよく、配位結合により無機粒子と結び付いてもよく、また、さらに弱い力により相互に結び付いてもよい。
正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の粒子径は特に限定されない。本発明の製造方法においては、使用する正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の粒子径を適宜調整することにより、正荷電無機粒子と負荷電無機粒子から形成される分離層の孔径(分離層の分離性能を表す(公称)孔径)を変えることができる。なお正荷電無機粒子と負荷電無機粒子としては、入手容易性や製造容易性の点から、ナノオーダーからマイクロオーダーの平均粒子径のものを用いることが好ましく、例えば、1nm〜100μmの平均粒子径のものを用いることが好ましい。このような平均粒子径の正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を用いた場合、得られる分離膜は、精密ろ過膜(MF膜)や限外ろ過膜(UF膜)として機能しうるものとなる。
無機粒子としては、金属または金属酸化物を用いることが好ましい。無機粒子として金属または金属酸化物を用いれば、正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を簡便に得ることができる。また、比較的粒径の揃った小粒子径の無機粒子を容易に得ることができる。例えば、ナノ無機粒子(平均粒子径が1nm〜1000nmの無機粒子)を容易に得ることができる。
無機粒子として金属を用いる場合、正荷電無機粒子は正荷電金属粒子となり、負荷電無機粒子は負荷電金属粒子となる。無機粒子として金属粒子を用いる場合、金属粒子は、カチオン性安定化剤により正電荷が付与され、アニオン性安定化剤により負電荷が付与されることが好ましい。そのような金属粒子を得る方法としては、カチオン性安定化剤またはアニオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元する方法や、金属イオンを還元させた後にカチオン性安定化剤またはアニオン性安定化剤を加える方法等が挙げられる。
本発明においては、無機粒子として金属粒子を用いる場合、正荷電金属粒子が、カチオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られるものであることが好ましく、負荷電金属粒子が、アニオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られるものであることが好ましい。すなわち本発明の製造方法は、カチオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより正荷電金属粒子を得る工程を有することが好ましく、またアニオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより負荷電金属粒子を得る工程を有することが好ましい。このように正荷電金属粒子と負荷電金属粒子を製造することにより、正荷電金属粒子と負荷電金属粒子を簡便に得ることができる。また、比較的粒径の揃った小粒子径の金属粒子を容易に得ることができる。
カチオン性安定化剤としては、カチオン性ポリマーや、カチオン性基と金属反応性基(金属との反応性を有する置換基)を有する化合物等を用いることができる。アニオン性安定化剤としては、アニオン性ポリマーや、アニオン性基と金属反応性基(金属との反応性を有する置換基)を有する化合物等を用いることができる。
カチオン性ポリマーは、カチオン性基を有するポリマーであれば特に限定されない。カチオン性基としては、例えば、アミノ基、アンモニウム塩基、イミノ基等が挙げられる。ポリマーの主鎖の構造も特に限定されない。カチオン性ポリマーとしては、金属粒子を水中で安定に分散させる観点から、親水性であることが好ましく、例えば、ポリエチレンイミン、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロリド)、ポリ(アリルアミン塩酸塩)等を使用できる。
アニオン性ポリマーは、アニオン性基を有するポリマーであれば特に限定されない。アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基等が挙げられる。アニオン性基はプロトン化していてもよく、塩形成していてもよい。ポリマーの主鎖の構造も特に限定されない。アニオン性ポリマーとしては、金属粒子を水中で安定に分散させる観点から、親水性であることが好ましく、例えば、ポリ(4−スチレンスルホン酸)およびその塩など、ポリマーの主鎖中にスルホン酸基やカルボン酸基を有するポリマー等を使用できる。
カチオン性安定化剤またはアニオン性安定化剤として、カチオン性基と金属反応性基(金属との反応性を有する置換基)を有する化合物またはアニオン性基と金属反応性基を有する化合物を用いる場合、カチオン性基とアニオン性基としては上記に説明した置換基が挙げられる。金属反応性基としては、チオール基、アミノ基、カルボン酸基、スルホ基等が挙げられる。
金属イオンの種類は特に限定されないが、容易に還元して金属を生成しやすい点から、イオン化傾向の小さい金イオン、白金イオン、銀イオン、パラジウムイオン、銅イオン等を用いることが好ましい。金属イオンは、金属塩(例えば、炭酸塩、硝酸塩、塩化物塩)、金属酸化物等の金属化合物を溶解させることにより、調製すればよい。
金属イオンを還元する方法は特に限定されず、例えば、還元剤を用いて還元したり、電気化学的に還元してもよい。なお、溶液中で比較的粒径の揃った金属粒子を得ることが容易な点から、金属イオンは還元剤で還元させることが好ましい。還元剤は、金属イオンを還元させることができるものであればよく、一般に使用される還元剤(例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム等)を用いればよい。
金属イオンをカチオン性安定化剤またはアニオン性安定化剤の存在下で還元させることにより、金属イオンが金属単体に還元されて、金属粒子が生成する。その際、カチオン性安定化剤またはアニオン性安定化剤が金属粒子に取り込まれて、金属粒子が正電荷または負電荷を有するようになる。
金属イオンは水溶液中で還元反応させればよく、この際の温度は特に限定されない。例えば、室温〜80℃程度で反応を行い、金属粒子を生成させればよい。反応時間も特に限定されず、還元反応の進行度合や金属粒子の成長度合を見ながら反応時間を適宜調整すればよい。反応は、例えば、1分〜24時間の範囲で行えばよい。
金属イオンを還元させて金属粒子を生成させる際、金属粒子の粒径は、金属イオン濃度、還元剤濃度、カチオン性またはアニオン性安定化剤濃度の各比を調整することで制御することができる。例えば、最適な混合比で調製した際には最小の粒径を有する金属粒子を得ることができ、この最適な混合比から少しでもずれるとそれより大きい粒径を有する金属粒子を得ることができる。
金属イオンの還元反応は、ミセル中で行ってもよい。具体的には、油中水滴(W/O型)エマルションの水滴中で行ってもよい。この場合、金属イオンの還元反応が限られた大きさの水滴内で進行することとなり、水滴の大きさに応じた金属粒子が得られる。従って、エマルションの水滴の大きさを制御することにより、例えば、小さい粒子径の金属粒子を得ることが可能となる。
カチオン性安定化剤またはアニオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られた正荷電金属粒子と負荷電金属粒子は、比較的粒径の揃った小粒子径のものとなる。例えば、平均粒子径が5nm以上500nm以下(好ましくは10nm以上200nm以下であり、より好ましくは100nm以下である)の正荷電金属粒子と負荷電金属粒子を容易に得ることができる。なお本発明において、正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の平均粒子径は、動的光散乱法により測定した流体力学的直径を用いる。
本発明の製造方法は、無機粒子として金属酸化物を用いることも好ましい。無機粒子として金属酸化物を用いる場合、正荷電無機粒子は正荷電金属酸化物粒子となり、負荷電無機粒子は負荷電金属酸化物粒子となる。金属酸化物としては、アルミナ、シリカ、アルミナ−シリカ、チタニア、ジルコニア等が挙げられる。
無機粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物粒子をカップリング剤(例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、リン酸系カップリング剤)で処理することにより、正荷電金属酸化物粒子と負荷電金属酸化物粒子を製造することができる。カップリング剤は水酸基やアルコキシ基等の脱水縮合可能な置換基を有していることが好ましく、金属酸化物をカップリング剤で処理することにより、カップリング剤の水酸基やアルコキシ基等が金属酸化物表面の水酸基と反応して、カップリング剤を金属酸化物表面に導入することができる。このとき、カップリング剤がカチオン性基またはアニオン性基を有していれば、金属酸化物粒子に正電荷または負電荷を与えることができる。また、金属酸化物表面に導入したカップリング剤にアニオン性基またはカチオン性基を有する化合物を反応させることにより、正電荷または負電荷を有する金属酸化物粒子を製造することもできる。カチオン性基とアニオン性基としては、上記に説明した置換基が挙げられる。
無機粒子として金属酸化物を用いる場合、用いる金属酸化物の粒子径に応じて、得られる正荷電金属酸化物粒子と負荷電金属酸化物粒子の粒子径を変えることができる。金属酸化物は市販のものを用いてもよく、自ら製造してもよい。後者の場合、例えば、アルコキシシランを脱水縮合することによりシリカ粒子を製造することができ、この際の反応条件を適宜調整することでシリカ粒子(金属酸化物)の粒子径を変えることができる。
支持基材を浸漬する正荷電無機粒子を含有する溶液は、上記に説明した正荷電無機粒子が溶媒に分散した溶液であれば特に限定されない。同様に、支持基材を浸漬する負荷電無機粒子を含有する溶液は、上記に説明した負荷電無機粒子が溶媒に分散した溶液であれば特に限定されない。正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の分散状態は均一であっても不均一であってもよいが、得られる分離膜の品質を安定にするために、均一であることがより望ましい。正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液の溶媒は特に限定されないが、水を用いるのが簡便である。
支持基材を正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子または負荷電無機粒子が付着する。支持基材を正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬する時間は特に限定されない。本発明の製造方法によれば、正荷電無機粒子と負荷電無機粒子がクーロン力で互いに引き合って支持基材上に積層するため、支持基材を浸漬する時間が短くても、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を好適に付着させることができる。支持基材を正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬する時間(1回当たりの浸漬時間)は、例えば、1秒間〜10分間の範囲で行えばよい。
支持基材を正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬する温度も特に限定されず、正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液が液体状態を維持する温度であればよい。なお、支持基材の浸漬作業を簡便に行う点から、浸漬は室温で行うのが好ましい。
支持基材は、正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液を撹拌しながら、当該溶液に浸漬することが好ましい。このように支持基材を正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬することで、支持基材上に正荷電無機粒子または負荷電無機粒子が均一に付着しやすくなる。
支持基材は、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液のどちらを先に浸漬してもよいが、支持基材の表面電荷を考慮して、これとは反対の電荷を有する無機粒子を含有する溶液に最初に支持基材を浸漬することが好ましい。例えば、金属酸化物製の支持基材を使用する場合は一般に、正荷電無機粒子を含有する溶液に最初に支持基材を浸漬させることが好ましい。
本発明の製造方法では、支持基材を正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液に交互に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子が交互に付着する。支持基材を、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬する回数は、得られる分離膜の分離性能や透水量(膜透過流束)を勘案して適宜設定すればよい。浸漬回数が少なすぎる場合は分離膜が所望する分離性能を発揮しにくくなり、逆に浸漬回数が多すぎる場合は透水量が減るおそれがあることから、浸漬回数は、得られる分離膜の分離性能と透水量(膜透過流束)のバランスを見ながら適宜調整することが好ましい。
支持基材を正荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬した後、あるいは、支持基材を負荷電無機粒子を含有する溶液に浸漬した後、支持基材は適宜洗浄することが好ましい。例えば、水やアルコール等の洗浄液で支持基材を洗浄することが好ましい。このように支持基材を洗浄することにより、支持基材上の余剰の正荷電無機粒子または負荷電無機粒子を含有する溶液を除去して、次に浸漬する溶液の汚染を抑えることができる。また、支持基材を洗浄後、支持基材を乾燥させて洗浄液を除去することが好ましい。
本発明の分離膜の製造方法によれば、支持基材を、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液に交互に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を交互に積層させることができる。その結果、支持基材上に、正荷電無機粒子と負荷電無機粒子による分離層を形成させることができる。本発明によれば、支持基材上に積層させる正荷電無機粒子と負荷電無機粒子の粒子径や積層数を調整することにより、分離性能が高度に制御され、高い透過性能を有する分離膜を得ることが可能となる。
また、得られた分離膜の表面が電荷を帯びたものとなるため、分離膜表面の親水性が高まり、水処理に適用した場合などはファウリングの低減効果が期待できる。
本発明の製造方法により得られた分離膜は、精密ろ過膜(MF膜)や限外ろ過膜(UF膜)として一般に使用される用途に適用することができる。例えば、廃水(例えば、下水、し尿、畜産糞尿、厨房排水、工場排水、埋立浸出水、それらの処理におけるプロセス排水)処理、浄水処理、飲料品製造、有用物質の分離回収等に適用することができる。また、空気清浄フィルター等の気固分離を目的とした用途にも適用可能である。
以下に、実施例を示すことにより本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
(1)分離膜の作製
(1−1)カチオン性PEI−Ag粒子の調製
ビーカーに、ポリエチレンイミン(和光純薬工業社製、Mw:1,800)40μmolと、NaBH4 16mgを測り取り、超純水(Milli−Q(登録商標)水)を100mL加えてスターラーで撹拌させて溶解し、PEI溶液を調製した。別に1mM AgNO3水溶液50mLを調製し、シリンジポンプ(KDS社製、KDS100 1本架シリンジポンプ)を用いて、撹拌下でPEI溶液に15分間かけて滴下し、滴下終了後も1時間撹拌し続けた。その結果、溶液中に、ポリエチレンイミンにより正荷電されたAg粒子(カチオン性PEI−Ag粒子)が生成した。カチオン性PEI−Ag粒子の分散状態の流体力学的直径を動的光散乱法により測定したところ、36.3nm(キュムラント法による多分散指数は0.31)であった。なお、動的光散乱法による流体力学的直径の測定は、大塚電子株式会社製のELSZ−2を用いて行った。
(1−2)アニオン性PSS−Ag粒子の調製
ビーカーに、ポリ(4−スチレンスルホン酸ナトリウム)(Aldrich社、30質量%、Mw:200,000)30μmolと、NaBH4 7.6mgを測り取り、超純水(Milli−Q(登録商標)水)を100mL加えてスターラーで撹拌させて溶解し、PSS溶液を調製した。別に1mM AgNO3水溶液50mLを調製し、シリンジポンプ(KDS社製、KDS100 1本架シリンジポンプ)を用いて、撹拌下でPSS溶液に15分間かけて滴下し、滴下終了後も1時間撹拌し続けた。その結果、溶液中に、ポリ(4−スチレンスルホン酸)により負荷電されたAg粒子(アニオン性PSS−Ag粒子)が生成した。アニオン性PSS−Ag粒子の分散状態の流体力学的直径を動的光散乱法により測定したところ、22.2nm(キュムラント法による多分散指数は0.25)であった。
(1−3)Ag粒子積層膜の作製
上記(1−1)で調製したカチオン性PEI−Ag粒子含有溶液40mLに100mM NaCl溶液を883μL添加し、スターラーで撹拌しながら、アルミナ支持基材(Whatman社製、Anodisc Supported Filters、直径25mm、孔径0.02μm)を30秒間浸漬した。浸漬後、アルミナ支持基材を取り出し、超純水に15秒間浸漬することを2回繰り返し、さらにエタノールに10秒間浸漬した後、窒素ガスでアルミナ支持基材(正確にはカチオン性PEI−Ag粒子層が形成されたアルミナ支持基材)の表面を乾燥させた。
次いで、上記(1−2)で調製したアニオン性PSS−Ag粒子含有溶液40mLに100mM NaCl溶液を270μL添加し、スターラーで撹拌しながら、カチオン性PEI−Ag粒子が積層したアルミナ支持基材を30秒間浸漬した。浸漬後、アルミナ支持基材を取り出し、超純水に15秒間浸漬することを2回繰り返し、さらにエタノールに10秒間浸漬した後、窒素ガスでアルミナ支持基材(正確には最表面にアニオン性PSS−Ag粒子層が形成されたアルミナ支持基材)の表面を乾燥させた。
次いで、アニオン性PSS−Ag粒子が積層したアルミナ支持基材を、上記(1−1)で調製したカチオン性PEI−Ag粒子含有溶液40mLに100mM NaCl溶液を883μL添加した溶液に再び浸漬した。このように、アルミナ支持基材をカチオン性PEI−Ag粒子含有溶液とアニオン性PSS−Ag粒子含有溶液に交互に浸漬させることにより、PEI−Ag粒子とPSS−Ag粒子をアルミナ支持基材上に交互に積層させた。アルミナ支持基材は、カチオン性PEI−Ag粒子含有溶液とアニオン性PSS−Ag粒子含有溶液に、合計20回、40回、60回、または80回(すなわちそれぞれの溶液にはこの半分の回数)浸漬させ、Ag粒子が積層した分離膜を製造した。なお、このように得られた分離膜をそれぞれ、20回浸漬膜、40回浸漬膜、60回浸漬膜、80回浸漬膜と称する。
(2)分離膜の観察
(2−1)FE−SEM観察
60回浸漬膜の表面と断面を、電界放出形走査電子顕微鏡(日本電子社製、JSM−7500F)を用いて観察した。また、アルミナ支持基材の表面も、同様に電界放出形走査電子顕微鏡を用いて観察した。なお電界放出形走査電子顕微鏡観察に当たり、60回浸漬膜とアルミナ支持基材は、オスミウムコーター(メイワフォーシス社製、Neoc−STB)によりオスミウムで表面被覆した。
(2−2)観察結果
60回浸漬膜とアルミナ支持基材の表面のFE−SEM観察画像を図1に示した。図1(a)は60回浸漬膜の表面FE−SEM観察画像を表し、図1(b)はアルミナ支持基材の表面FE−SEM観察画像を表す。Ag粒子は支持基材の全面を覆っており、表面に堆積したAg粒子は20nm〜40nm程度の粒子径を有していた。この粒子径は、使用したカチオン性PEI−Ag粒子とアニオン性PSS−Ag粒子の動的光散乱法により測定された流体力学的直径の測定結果とほぼ一致した。
図2には、60回浸漬膜の断面のFE−SEM観察画像を示した。60回浸漬膜の膜表面には、Ag粒子が積層することにより、厚さ50nm程度の分離層(図2において矢印で挟まれた部分)が形成されていた。
図3には、20回浸漬膜、40回浸漬膜、60回浸漬膜、80回浸漬膜のそれぞれの分離膜について、分離層の厚さの測定結果をグラフに示した。図3から分かるように、浸漬回数にほぼ比例して分離層の厚さが増加する結果となった。
(3)分離膜の性能評価
(3−1)試験方法
クロスフロー式透水試験装置を用いて、透水量とデキストラン阻止率を測定した。透水量の測定は超純水を用い、阻止率の測定は濃度1質量%のデキストランと濃度1質量%のエチレングリコールの混合溶液を用いて行った。デキストランは、分子量35,000〜45,000(35kDa)、100,000〜200,000(100kDa)、400,000〜500,000(500kDa)(以上、Sigma−Aldrich社製)と分子量15,000〜20,000(15kDa)(ナカライテスク社製)の各種を用いた。超純水または各種混合溶液をクロスフロー式透水試験装置に導入し、分離膜の一次側に存在する超純水または各種混合溶液を500rpmで撹拌しながら0.25MPaで加圧し、膜透過液を得た。膜透過液は3回採取し、それぞれ得られた値の平均値を用い、透水量(m3/(m2・day・atom))と阻止率を算出した。阻止率は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)を用いて、エチレングリコールを標準物質としてデキストランの阻止率を算出した。
(3−2)評価結果
図4に、20回浸漬膜、40回浸漬膜、60回浸漬膜、80回浸漬膜のそれぞれの分離膜についての、透水量とデキストラン阻止率の試験結果を示した。60回浸漬膜は、10(m3/(m2・day・atom))程度の透水量で、分画分子量500kDa程度の分離性能を示した。一方で、20回浸漬膜と40回浸漬膜では分離性能を示さなかった。以上の結果より、本発明の製造方法により、高度に分離性能が制御された分離膜を得ることができることが示された。
本発明によれば、高度に分離性能が制御された分離膜を得ることができる。得られた分離膜は、廃水処理、浄水処理、有用物質の分離回収、気固分離処理等に適用することができる。

Claims (4)

  1. 支持基材を、正荷電無機粒子を含有する溶液と負荷電無機粒子を含有する溶液に交互に浸漬することにより、支持基材上に正荷電無機粒子と負荷電無機粒子を積層させる工程を有し、
    前記正荷電無機粒子が、カチオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られるものであり、
    前記負荷電無機粒子が、アニオン性安定化剤の存在下で金属イオンを還元させることにより得られるものであることを特徴とする分離膜の製造方法。
  2. 前記無機粒子が金属粒子または金属酸化物粒子である請求項1に記載の分離膜の製造方法。
  3. 前記無機粒子が金属粒子である請求項1または2に記載の分離膜の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法により得られる分離膜。
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