JP6003835B2 - メタノール吸着塔の破過予測方法 - Google Patents

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Description

本発明は、LPG中のメタノールを吸着除去するためのメタノール吸着塔の破過予測方法に関する。
都市ガスの製造プロセスでは、製品ガスの発熱量を一定範囲内に保つため、主原料である天然ガスに液化石油ガス(LPG)を混合することで発熱量を調整している。特に液化天然ガス(LNG)を原料とした都市ガス製造においては、約−160℃の液状態にあるLNGに、−40℃程度の液状態にあるLPGを混合して発熱量を調整する場合がある。ここで、LPG中にはもともと不純物として水が存在しており、その凝結を防ぐためにメタノールが添加されている。水やメタノールは−40℃のLPG中では溶解しているが、LNGとの混合後に液温が約−150℃まで低下すると、凝固点を下回って析出してしまう可能性がある。これらの析出物は後段の配管閉塞等のトラブルの原因となりうることから、あらかじめLPG中から水やメタノールを除去しておかなければならない(特許文献1の0005段落、特許文献2の0004段落)。
LPG中のメタノールを吸着除去する方法として、特許文献1の0007段落には、モレキュラーシーブを用いる方法が記載されており、特許文献3の0007段落には、ゼオライトによってメタノールを吸着除去することが記載されている。
特開平5−271671 特開2000−297892 特開平11−182796
水とメタノールはともにNa−X型ゼオライトに対し十分な吸着力を有し、その吸着力は水に比べメタノールのほうが弱いことが知られている。したがって、LPGから水とメタノールを吸着除去するための設備を設計するためには、吸着力が弱く先に破過するメタノールの吸着特性についての定量的な評価を行う必要がある。
実際の都市ガス製造においては、製造量の調整に伴うLPG流量の変動により吸着塔内でのLPG線速度が変化することや、受け入れるLPG原料ごとにメタノール濃度が異なることが想定される。吸着プロセスにおいては、流体線速度や吸着質濃度の変化といった非定常な条件はMTZ(過渡的物質移動帯(Mass Transfer Zone))の形成に影響を与えることから、吸着容量やMTZ長さについては定常的な操作によって想定される吸着性能と異なる可能性があり、設計に影響を及ぼすことが考えられる。
従来は、吸着塔の破過を調べるために、吸着塔出口でのメタノール濃度を常にモニタリングする必要があり、メタノールが検出された時には既に吸着剤交換のタイミングを逸してしまうことがあった。
本発明は、LPGの流通条件を変動させた場合の吸着破過試験を実施し、Na−X型ゼオライト等の吸着剤によるメタノールの吸着除去能力への影響を評価し、これらの結果及び吸着塔入口のメタノール濃度及びLPG流量をもとにして吸着塔の破過を精度よく予測することができるメタノール吸着塔の破過予測方法を提供することを目的とする。
本発明のメタノール吸着塔の破過予測方法は、メタノール吸着剤を充填した吸着塔にメタノール濃度20〜240wt.ppmのメタノール含有LPGを線速度2.0〜24cm・min −1 通液してメタノールを吸着除去させる際のメタノール吸着塔の破過を予測する方法であって、実機又はパイロットスケールの吸着塔にメタノール濃度既知のLPGを通液して吸着挙動を測定することにより該吸着塔の吸着容量及び過渡的物質移動帯長さを設定する設定ステップと、実機吸着塔に通液されるLPGのメタノール濃度とLPG流量とから実機吸着塔へのメタノール供給量の積算値を求め、この積算値と吸着容量及び過渡的物質移動帯長さとから実機吸着塔の破過を予測する予測ステップとを有し、該予測ステップでは、吸着塔の吸着剤充填高さから過渡的物質移動帯長さ分を除いた吸着剤量(重量)を求め、この吸着剤量に対し吸着容量を乗算して吸着可能メタノール量を算出し、吸着塔に供給したメタノールの積算値が該吸着可能メタノール量に到達した時点を破過開始時とするものである。
本発明では、この設定ステップでは、メタノール濃度が一定のLPGを定流量にて前記実機又はパイロットスケールの吸着塔に通液し、該吸着塔流入液及び流出液並びに該吸着塔の通液方向途中箇所におけるメタノール濃度の経時変化を測定し、これに基づいて前記吸着容量及び過渡的物質移動帯(MTZ)長さを設定することが好ましい。
本発明によれば、吸着塔入口のメタノール濃度およびLPG流量を測定することで、吸着塔の破過を予測できる。
吸着塔を用いた低温LPGからのメタノール吸着除去システムにおいて、実機又はパイロットスケールでの試験からメタノールの吸着容量およびMTZ長さの測定を行うことにより、実用的な範囲での吸着塔設計が可能な吸着容量及びMTZ長さが求められる。この吸着容量及びMTZ長さは、実際の都市ガス製造において想定される、LPG流量の変動およびメタノール濃度の変動があっても適用可能である。これらの実機又はパイロットスケールでの試験結果に基づき、実際の運転条件を想定した吸着除去設備における破過を高精度にて予測することができる。
吸着塔の破過を予測するには、吸着塔の吸着剤充填高さからMTZ長さ分を除いた吸着剤量(重量)を求める。この吸着剤量に対し吸着容量(wt%)を乗算して吸着可能メタノール量を算出する。吸着塔に供給したメタノール積算量が該吸着可能メタノール量に到達した時点が破過開始時となる。
パイロットスケールの吸着塔システムのフロー図である。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 実験結果を示すグラフである。 吸着塔システムのフロー図である。
本発明においては、実機又はパイロットスケールの吸着塔、好ましくは実機の1/5〜1/400特に1/10〜1/200のパイロットスケールの吸着塔にメタノール含有LPGを通液し、吸着塔の吸着容量及び過渡的物質移動帯(MTZ)長さを求める。そして、実機の吸着塔に通液されるLPGの流量及びこのLPG中のメタノール濃度から算出されるメタノール供給量と、この吸着容量及びMTZ長さとから、実機吸着塔の破過を予測する。
図1は、パイロットスケールの吸着塔を備えた吸着塔システムのフロー図である。
LPG貯槽1内の−40℃程度の低温LPGは、配管2及びポンプ(図示略)によって吸着塔3に送り出されると共に、その途中でメタノール注入装置4によってメタノールが添加される。このメタノール添加LPGが吸着塔3に上向流にて通液され、塔頂から流出したLPGは配管5を介してLPG貯槽1に返送される。LPG流入用の配管2と、吸着塔3の高さ方向途中の複数箇所と、LPG流出用の配管5にそれぞれサンプリング管6a〜6dが接続され、採取したLPGをバルブ7a〜7dを介して分析計8に導入し、メタノールを定量分析する。
この実施の形態では、この吸着塔3に種々のメタノール濃度のLPGを通液し、吸着状況を測定することにより吸着容量及びMTZ長さを求める。そして、実機吸着塔に流入するメタノール量とこの吸着容量及びMTZ長さとに基づいて実機吸着塔の破過を予測する。
吸着塔の破過を予測するには、吸着塔の吸着剤充填高さからMTZ長さ分を除いた吸着剤量(重量)を求める。この吸着剤量に対し吸着容量(wt%)を乗算して吸着可能メタノール量を算出する。吸着塔に供給したメタノール積算量が該吸着可能メタノール量に到達した時点が破過開始時となる。
また、本発明では、この予測方法を利用して吸着塔の必要吸着剤量を算出することもできる。この場合、例えば、処理すべきLPGの総量に、該LPGのメタノール濃度を乗算し、吸着除去すべきメタノール量(M)を求める。必要な吸着剤量W(重量)は、W×(吸着容量)=Mとなる吸着剤量Wを求め、更にこのWに、MTZ長さ相当の吸着剤量Wを加算して求めた量(W=W+W)である。Wは、(吸着塔の直径)×(MTZ長さ)×(MTZにおける吸着剤充填率)×(吸着剤密度)にて算出される。
以下、この吸着容量及びMTZ長さを求める具体例と、それを用いた破過予測及び必要吸着剤量の算出例について説明する。
[吸着塔へのLPG通液実験(定流量及びメタノール濃度一定)による吸着容量及びMTZ長さの設定]
1.実験方法
図1のフローにおいて、低温LPGに、マイクロ送液ポンプでメタノール(和光純薬試験特級)を添加することで、所定のメタノール濃度を有するLPGを調整した。その下流に吸着剤であるNa−X型ゼオライト(東ソー製F−9HA、直径1.5mm、長さ5mmの柱状品)を充填した吸着塔3を設け、メタノールの吸着破過を測定した。
吸着塔3の入口および出口と、通液方向(高さ方向)途中箇所に設けた採取箇所からLPGを採取し、LPG中のメタノール濃度を水素炎イオン検出器付ガスクロマトグラフ(Gas Chromatography Flame Ionization Detector;GC−FID、検出下限:0.3wt.ppm,定量下限:1.0wt.ppm)を用いて分析した。
吸着塔3として、表1の通り、サイズの異なる2種類の吸着塔A(1/200スケール)及び、B(1/10スケール)を用いた。吸着塔の径については、流体線速度が50cm・min−1以下となるように設計した。LPG流量および線速度とメタノール濃度については、表1の値を基本条件とし、試験内容によって適宜変化させた。また、吸着塔出口における精製後のメタノール濃度許容値は、LNGと混合した場合にも析出物を生成しない濃度である10wt.ppmと設定した。
吸着塔A,Bによる実験条件を表1に示す。
Figure 0006003835
2.吸着塔Aへの通液実験結果及び解析
吸着塔A(1/200スケール)にメタノール濃度200wt.ppmのLPGを表1の条件で上向流通液し、吸着塔の入口および高さ30cm,60cm,70cmの各箇所からLPGを採取してメタノール濃度を測定した。入口濃度に対する出口濃度の比である破過率を算出し、その経時変化を図2にプロットした。
図2の通り、吸着塔高さ30cmの位置では、LPG流通開始から約6時間後までの間はメタノール濃度が検出下限値0.3wt.ppm以下であった。このことから、メタノールは塔内の吸着剤に吸着除去され、許容濃度である10wt.ppmを十分に下回っていたことが分かる。その後は、メタノールが検出され始め、破過が開始した。約16時間後に入口とほぼ同じ濃度となり、充填されている吸着剤は飽和吸着状態に達したことが分かる。同様に高さ60cmでは約21時間後、高さ70cmでは約26時間後に破過が開始し、それぞれ約10時間のうちに破過が完了した。
得られたメタノール破過曲線の解析については、以下の方法で定義したカーブフィッティングにより行った。まず吸着塔内の任意高さにおいて、吸着剤表面でのメタノール吸着が、その高さにおけるメタノール濃度および吸着剤表面の空サイトの割合に比例する速度で進行すると仮定した場合、吸着速度は式(1)のように表される。ただし吸着剤表面の空サイトの割合については、吸着サイトのうちメタノールが占有しているサイトの割合を吸着剤飽和度θと定義し、これを用いて1−θとして表した。
なお、以下の各式において、次の変数、定数を用いる。
A:吸着塔の水平断面積 [cm
C:メタノール濃度 [wt.ppm]
in:吸着塔入口のメタノール濃度 [wt.ppm]
:吸着塔の高さN[cm]におけるメタノール濃度 [wt.ppm]
d:吸着剤充填密度 [g・cm−3
F:LPG流量 [t・h−1
k:吸着速度定数 [h−1
N:吸着塔高さ [cm]
q:吸着容量 [wt.%]
t:時間 [h]
t’:C=Cin/2となる時間 [h]
:高さN[cm]の位置の破過開始時間 [h]
v:破過曲線の進行速度 [cm・h−1
θ:吸着剤飽和度 [−]
Figure 0006003835
さらに吸着剤飽和度θについて、式(2)が成り立つ場合には、式(1)を式(3)と表すことができ、積分することで式(4)を得る。
Figure 0006003835
また、吸着塔高さによらず破過曲線は同一形状であると仮定すると、任意の高さにおける破過曲線は、式(4)をt軸方向へ平行移動した式(5)のように表すことができる。
Figure 0006003835
また、任意高さにおける破過曲線を入口濃度に対する出口濃度の比として示した破過率については式(6)のように表される。
Figure 0006003835
以上の方法で導出した式(6)を用いて表した破過曲線を図2に示す。図2の通り、破過曲線の形状は、高さ30cm,60cm,70cmのいずれの場合も実験結果(図2にプロットされたもの)と良好に一致していることが分かる。この結果から、メタノールの破過曲線は同様の形状を保ったまま吸着塔内を出口方向へ進行していることが分かる。したがって、破過曲線の進行速度を測定することにより、塔内に充填された吸着剤の消費速度をもとめることができ、式(7)に示すようにメタノール供給速度との比から、吸着剤の吸着容量を計算することができる。
Figure 0006003835
実験結果からは、破過曲線の進行速度νは約2.0cm・h−1であり、充填密度(d=0.62g・cm−3)と吸着塔断面積(A=78.5cm)を用いて計算すると、1時間当たりに98gの吸着剤が飽和状態に達し、消費されたことになる。一方、吸着塔へは平均メタノール濃度Cin=220wt.ppmのLPGが流量F=0.12t・h−1で供給されていることから、1時間当たりに26gのメタノールが吸着塔へ供給されたことになる。これらの吸着剤消費速度(98g・hr−1)とメタノール供給速度(26g・hr−1)の比をとることで、吸着容量qは26wt.%と計算され、吸着剤の性能として十分に大きいものと評価できる。
次に、吸着塔を設計する上でもう一つの重要な要素であるMTZ長さについて考察した。図2に示す破過曲線の中で、25時間後の各高さにおけるメタノール濃度に着目すると、入口に近い30cmの位置では十分に破過しているが、70cmの位置では破過が始まったばかりである。ここで式(2)が成り立つ場合には、図3のように吸着塔高さ方向に対して吸着剤の飽和度をプロットすることで、ある時刻におけるMTZの位置と形状を表すことができる。
図3に示すように、通液開始から25時間後では、吸着塔内に充填された吸着剤のうち高さ40cmまでは飽和状態に達しており、75cm以上の部分に関してはほとんどメタノールを吸着していない。その間の高さ40cmから70cmの部分が過渡的な吸着状態にあるMTZであるが、今回の条件においてその長さは35cmであることが分かった。MTZにおいてはメタノールの破過が開始しているため、実機の設計においては吸着容量から計算される吸着剤の量だけでなく、MTZ長さに相当する吸着剤の量を予め余剰に充填する必要がある。ここで、吸着塔高さ3m程度の実機を想定した場合には、本試験結果から得られた35cmのMTZ長さは全高の一割程度となり、十分小さい値であると言える。
以上の結果から、1/200スケールでの基本条件におけるNa−X型ゼオライトに対するメタノールの吸着容量は約26wt.%、MTZ長さは約35cmであることが分かった。
また、図2に示すように、破過曲線が吸着塔高さによらず一定の形状を保っていることから、LPG中メタノールの濃度変化に対する流体流れ方向の拡散、すなわち軸方向拡散の影響が非常に小さいものと考えられる。軸方向拡散が影響する場合においては、破過曲線が吸着塔出口側に進行するに従って傾きが小さくなり、吸着塔出口でのメタノールスリップが課題となりうる。軸方向拡散の有無は流体線速度や吸着剤の充填状態の影響が大きいと考えられるが、実機においても本実験と同程度の線速度で運転し、かつ形状が同等の吸着剤を使用すれば軸方向拡散の影響を抑えることができ、吸着塔高さを過剰に大きくする必要がないと考えられる。
3.吸着塔Bへの通液実験結果及び解析
次に、スケールアップの影響を検討するため、表1に示した吸着塔Bを用いた1/10スケールでの試験を実施した。試験結果について上記と同様の解析を行った。図4に破過曲線を示し、図5に吸着剤飽和度を示した。
図4,5の通り、吸着塔Bの場合も、吸着容量は約26wt.%、MTZ長さは約35cmであることが分かった。これらの値は、1/200スケールでの試験結果と同等であり、いずれもスケールアップの影響を受けないことが分かった。
[LPGの流量を変動させた吸着塔通液実験]
実際の都市ガス製造オペレーションでは、製造量の変動に伴ってLPG流量の変動が想定される。また、間欠的な運転により都市ガス製造を停止する時間帯が生じる場合には、LPGのメタノール吸着除去システムも停止するが、システム保冷のためには極小流量のLPGを流通させておく必要がある。このような流量の変動は、線速度の変動をもたらすため、MTZ部形状の乱れを引き起こすと考えられる。このことは吸着容量の減少や、破過の予測を困難にすることが懸念される。
そこで、吸着塔Aを用い、LPG線速度を基本条件(表1)の2倍である100cm・min−1としたこと以外は上記と同様にして試験を行った。得られた破過曲線について解析を行った結果を図6,7に示す。
図6,7の通り、吸着容量は23wt.%で基本条件とほぼ同等であったが、MTZ長さは約70cmと基本条件の2倍の長さとなった。MTZ長さは吸着塔高さの余剰部分として設計に含める必要があるが、本試験結果から、流通するLPGの線速度を元にMTZ長さを予測することができ、吸着塔高さの設計に反映させることが可能となった。例えば実機において3m程度の高さの吸着塔を想定した場合には、LPG線速度を50cm・min−1程度以下に抑えることにより、MTZ長さを吸着塔高さの一割程度に抑制することができることが分かった。
次に、LPG流量の時間変動を想定し、吸着塔Bを用いて流量を経時的に変動させた試験を行った。試験結果と流量条件を図8に示す。図8の通り、通液開始からの5時間は、LPG線速度を24cm・min−1とし、次の16時間は2.1cm・min−1、さらにその後は再び24cm・min−1まで上昇させて試験を行った。それ以外の試験条件については、図4に示した1/10スケールでの基本条件試験と同様とし、流量変動がない場合との比較を行った。またメタノール濃度の測定は高さ20cmの箇所で行った。
図8の通り、流量を下げた直後(通液開始から5時間後)に出口LPG中のメタノール濃度が一旦下がり、その濃度が維持されたが、流量を上げた後(同21時間後)に再びメタノール濃度が上昇した。また、流量変動の無い場合に比べてメタノール濃度の上昇は遅かった。これは低流量でLPGを流通した時間帯においては、単位時間当たりに吸着塔に供給されたメタノール量が少ないことと、線速度の低下に伴いMTZ長さも短くなっていることから、メタノールの破過時間に差異が生じたためであると考えられる。
そこで、得られた実験結果について経過時間をメタノール供給量に換算し、流量変動の有無による比較を行った。結果を図9に示す。図9の通り、流量を24cm・min−1に戻した以降は、流量変動のある場合においても流量変動の無い場合と同等の濃度となっていることが分かる。このことから、流量変動が生じる場合においても、メタノール供給量の積算値から吸着剤の破過状態を把握することが可能であることが分かった。したがって、この特性を利用することで、メタノール供給量の積算値により吸着塔の寿命を予測することができると考えられる。
ここで、流量変動によるメタノール破過挙動への影響に基づき、吸着剤への吸着過程について考察した。一般に、吸着過程の律速段階は、流体と吸着剤の境界の境膜における吸着質の拡散である場合か、吸着剤表面又は細孔内の拡散である場合が考えられる。総括的な吸着速度が十分に大きく、吸着過程における律速段階が境膜拡散であるとすると、流体の線速度が小さく境膜が厚いときには吸着速度が低下し、吸着せずに流出する吸着質が増加することでMTZは長くなると考えられる。一方、表面拡散や細孔内拡散が律速である場合には、線速度の変化による吸着速度への影響は無く、線速度が低下した場合には吸着質の流出量も減少しMTZは短くなると考えられる。
LPG線速度を100cm・min−1とした場合のMTZは図7に示すように70cm程度となり、線速度を50cm・min−1とした場合である図3に比べて長くなった。さらに図8において流量を下げた6時間後付近ではメタノール出口濃度が減少したが、これはLPG線速度が減少したことでMTZが短くなったためと考えられる。したがって、今回の試験条件下では、Na−X型ゼオライトに対するメタノール吸着の律速段階は、表面拡散又は細孔内拡散である可能性が高いと考えられる。ゼオライトの中でもNa−X型ゼオライトは細孔径が比較的大きくメタノールの拡散に有利であるため、細孔内拡散が律速である場合には、速度論的な観点からも他のゼオライトよりメタノール吸着に有利であり、このことからMTZ長さを短くすることができると考えられる。
[LPG中のメタノール濃度を変動させた吸着塔通液実験]
都市ガスの熱量調整用のLPGは、産地やロットによってメタノールの濃度が異なる。吸着操作において、吸着質濃度は吸着量に大きく影響すると考えられる。特に、LPGに含まれるメタノールの濃度が低い場合には、吸着剤に吸着しているメタノールが脱離することが懸念され、安定した吸着処理を行うことができない可能性があることから、メタノール濃度の変動による影響を検討した。
まず、メタノール濃度を基本条件(表1)の1/10倍である20wt.ppmとし、それ以外の条件については、表1に示した吸着塔Aでの基本条件として試験を行い、吸着容量およびMTZ長さを測定した。その結果を図10,11に示す。
図10,11の通り、吸着容量は18wt.%、MTZ長さは約35cmとなった。吸着容量は、基本条件に比べて若干の低下が見られたが、吸着処理後のメタノール濃度は許容値である10wt.ppm以下にまで減少した。なお、MTZ長さはほぼ同等の長さであった。
次に、メタノール濃度がLPG流通途中で変動した場合の影響を検討するため、吸着塔入口でのメタノール濃度を経時的に変動させながら吸着塔に通液した。メタノール濃度以外の条件については、吸着塔Aでの基本条件(表1)と同じものとした。得られた結果を図12に示す。ここでは、吸着塔入口でのメタノール濃度が変動することで吸着剤に対して単位時間当たりに供給されるメタノール量には時間変化が生じるため、横軸をメタノールの供給量積算値として示した。各時間帯における吸着塔入口でのメタノール濃度については図12の上部に記した。
図12の通り、メタノール供給濃度を100wt.ppmとした実験開始30時間以内では、吸着塔高さ30cm,40cmおよび50cmにおいて、徐々にメタノール破過率の上昇が見られた。その後、メタノール供給量積算値が0.5kgとなった時点でメタノール濃度を20wt.ppmに低下させたところ、それぞれの高さにおけるメタノール破過率は一時的に減少したが、その後は再び上昇し濃度を変動させる前と同等の傾きで上昇した。また、この間に高さ80cmにおいてメタノールの破過が開始していることが分かる。さらに、メタノール供給量積算値が0.83kg程度の時点からは、メタノール供給濃度を240wt.ppmまで上昇させた。その結果、高さ80cmにおける破過率の推移は濃度変動の前後でほとんど変化が無く、同等の傾きで上昇した。
メタノール濃度が100wt.ppmから20wt.ppmへと、高濃度から低濃度へ変化するときには、平衡吸着量が減少することにより、一度吸着したメタノールが脱着して出口濃度が一時的に高くなる可能性が考えられる。しかし、本系においてはメタノールの顕著な脱着は観察されなかった。これは、メタノール濃度が100wt.ppmの場合におけるNa−X型ゼオライトに対するメタノールの吸着容量が23wt.%であったのに対し、メタノール濃度が20wt.ppmの場合の吸着容量は18wt.%であったことから、大きく平衡がずれることは無く、一度吸着したメタノールが脱着するには至らなかったためと考えられる。
また、メタノール濃度が20wt.ppmから240wt.ppmへ上昇するときには、MTZの形成が不十分な箇所へ高濃度のメタノールが流入することにより、メタノールが十分吸着される前にすり抜けてしまう可能性が考えられる。今回の系においては、メタノール濃度の上昇によってLPG流通時間に対する破過曲線の傾き上昇が見られてMTZが短くなった。一方、流入するメタノール質量に対する破過曲線の傾きは、メタノール濃度の変化によって大きく変わることは無く、例えば濃度上昇の影響を受けていない70cmでの破過曲線と、破過の途中で濃度変動の生じた90cmでの破過曲線の傾きが良好に一致した。これについては、LPG中のメタノール濃度が上昇した場合においても、Na−X型ゼオライトに対するメタノールの吸着速度とLPG中のメタノールの軸方向拡散速度の比が大きく変化しないためと考えられる。このことにより、濃度上昇が生じても十分速やかにMTZを再形成することができるものと考えられる。
以上より、濃度変動がある場合でも、メタノールの供給量積算値と破過率を用いて整理することにより、一定濃度で流通した場合に想定される破過曲線に比べて大幅に前倒れて破過することは無く、吸着剤の破過状態を把握することで吸着剤寿命の予測が可能であることが分かった。
また、濃度変動試験においてメタノールを20wt.ppmで流通した場合のMTZ長さを算出したところ約50cmとなり、基本条件である200wt.ppm時よりも長いことが分かった。
図13には200wt.ppmと20wt.ppm、それぞれの場合において吸着塔高さ50cmでのメタノール濃度が許容濃度である10wt.ppmとなる時点でのMTZを示した。MTZの長さは20wt.ppmの場合の方が長いが、そのうち半分は出口メタノールの許容濃度(10wt.ppm)を下回っているため、設計上は無視することが可能である。したがって、考慮すべきMTZ長さは実質的には約25cmとなり、基本条件200wt.ppmでの値に比べて小さいため、設計に大きな影響を与えないと考えられる。
[パイロットスケール試験のまとめ及び吸着塔の設計例]
表2にパイロットスケール試験結果をまとめた。表2の通り、Na−X型ゼオライトに対するメタノールの吸着容量は18〜26wt.%、MTZ長さは35〜70cmであった。LPG流量の変動については、吸着容量、MTZ長さに影響を与えないことが分かった。仮に流量変動による影響が顕著である場合には、一定流量で運転するため、精製LPGを貯留するためのタンクやポンプ等の設置が必要となり設備費用の増加を招くが、これらを回避することが可能である。さらに、原料LPG中のメタノール濃度が変動した場合においても吸着性能は大きく悪化しないことが分かり、吸着剤寿命については吸着塔へ流通したLPGに含まれるメタノールの積算量から予測可能であることが分かった。
以上の結果から、Na−X型ゼオライトを用いたLPG中の不純物除去について、LPG流量およびメタノール濃度の変動という非定常な吸着操作が生じる場合においても、十分に実用可能であることが明らかとなった。
そこで、フィールド試験の結果に基づき、実機サイズの吸着塔基礎設計を行った。ここでは吸着容量を15wt.%、MTZ長さを50cmとして、年間11,000tのLPGを精製する装置の基礎設計を行った。吸着容量から算出した吸着剤の必要量は1.5t(2.4m)であり、アスペクト比(横:縦)を約1:1とすると、直径1.4m、高さ1.6mとなる。MTZ長さ分のバッファー高さを設けた場合には、高さが2.1mとなり全容積は3.2mと設定できる。また、LPGの平均流量は1.3t・h−1であることから、吸着塔の直径を1.4mとすることで、LPG線速度は約3cm・min−1程度と十分に小さいものとなる。仮に20倍程度の流量で流通した場合でも、流通線速度を50cm・min−1程度に抑えることができるため、メタノールのスリップを抑制できると考えられる。
運転に関しては、図14の通り、2塔の吸着塔11,12を直列に設置し、前段の吸着塔11出口においてメタノール濃度が許容値を超えた場合には、後段の吸着塔12へ最初に流通するようバルブ操作を行う。その後、前段として使用していた吸着塔11内の吸着剤を交換し、これが下流側の後段となるよう再度バルブ操作を実施する。場合によってはMTZ長さ分のバッファー部分は、後段に控える吸着塔にその役割を担わせることも可能であり、その場合には吸着塔高さを1.6mとすることができる。
以上より、パイロットスケール試験の結果を元に、LPG中のメタノール除去設備の基礎設計を行うことが可能となり、その設備サイズや運転条件は十分に実用的なものであることが明らかとなった。
Figure 0006003835
1 LPG貯槽
3,11,12 吸着塔

Claims (4)

  1. メタノール吸着剤を充填した吸着塔にメタノール濃度20〜240wt.ppmのメタノール含有LPGを線速度2.0〜24cm・min −1 通液してメタノールを吸着除去させる際のメタノール吸着塔の破過を予測する方法であって、
    実機又はパイロットスケールの吸着塔にメタノール濃度既知のLPGを通液して吸着挙動を測定することにより該吸着塔の吸着容量及び過渡的物質移動帯長さを設定する設定ステップと、
    実機吸着塔に通液されるLPGのメタノール濃度とLPG流量とから実機吸着塔へのメタノール供給量の積算値を求め、この積算値と吸着容量及び過渡的物質移動帯長さとから実機吸着塔の破過を予測する予測ステップと
    を有し、
    該予測ステップでは、吸着塔の吸着剤充填高さから過渡的物質移動帯長さ分を除いた吸着剤量(重量)を求め、この吸着剤量に対し吸着容量を乗算して吸着可能メタノール量を算出し、吸着塔に供給したメタノールの積算値が該吸着可能メタノール量に到達した時点を破過開始時とするメタノール吸着塔の破過予測方法。
  2. 請求項1において、前記吸着剤はゼオライトであることを特徴とするメタノール吸着塔の破過予測方法。
  3. 請求項1又は2において、前記吸着剤はNa−X型ゼオライトであることを特徴とするメタノール吸着塔の破過予測方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記設定ステップでは、メタノール濃度が一定のLPGを定流量にて前記実機又はパイロットスケールの吸着塔に通液し、該吸着塔流入液及び流出液並びに該吸着塔の通液方向途中箇所におけるメタノール濃度の経時変化を測定し、これに基づいて前記吸着容量及び過渡的物質移動帯長さを設定することを特徴とするメタノール吸着塔の破過予測方法。
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