JP6003718B2 - 異常監視システムおよび異常監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、設備から得られる時系列データをもとに設備の異常を検知する異常監視システムおよび異常監視方法に関するものである。
鉄鋼プロセスの圧延工程では、鋼板は一対のワークロールおよびバックアップロールにより圧延される。油圧圧下装置は、圧延の際に鋼板が所定の板厚になるように、励磁電流によりサーボ弁のスプールを移動させてサーボ弁の弁開度を調整し、油柱シリンダの油量を調整することにより、油柱シリンダの位置を制御しワークロールの圧下量を制御する。
このような油圧圧下装置では、スプールが動かなくなりワークロールを圧下できなくなるような異常が発生する前に、スプールが動きにくくなるような些細な異常(微小異常)を検知することが望まれる。このような背景から、油圧圧下装置の異常を監視する技術が提案されている。例えば、特許文献1には、設備が正常に稼動している時に、サーボ弁のスプールの移動量の基準値と実績値との相関を求めておき、基準値と実績値との関係から異常を検知する方法が記載されている。また、特許文献2には、サーボ弁の励磁電流と油柱シリンダの位置との関係を、両者の関係が比例関係にある領域と飽和状態にある領域とに分類して監視する方法が記載されている。
特許第2615291号公報 特開昭63−172004号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、サーボ弁のスプールの移動量の基準値と実績値でのみ異常を監視しているため、監視のための情報量が十分とはいえない。また、特許文献2に記載の技術によれば、サーボ弁の励磁電流と油柱シリンダの位置との関係について、比例関係と飽和状態との2つの関係のそれぞれに適正値を設定する必要がある。ところが、2種類の信号間の関係には、正常時においても許容されるバラつきの範囲があり、適正値を確定的に求めることは難しい。さらに、鉄鋼プロセスのように多数の対象設備が存在する場合には、各対象設備の各信号間の複数の関係のそれぞれに適正値を設定する必要があり、マンパワーが増大するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、非線形な特性を有する設備の異常を各設備を個別に監視することなく汎用的かつ高精度に検知することができる異常監視システムおよび異常監視方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかる異常監視システムは、正常動作時に設備から得られた複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の正常データとして、多数の正常データを抽出する正常データ抽出手段と、操業時において前記設備から得られた前記複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の監視対象データとして抽出する監視対象データ抽出手段と、前記正常データと前記監視対象データとを、前記複数の信号のそれぞれを変数とする同一の変数空間内の点として表して、前記監視対象データの前記正常データの分布からの逸脱度をもとに前記設備の異常を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる異常監視システムは、上記の発明において、前記変数空間内において前記監視対象データの近傍にある所定数の正常データを近傍データとして抽出する近傍データ抽出手段と、前記変数空間内での前記近傍データの重心と前記監視対象データとの距離を算出する距離算出手段と、を備え、前記判定手段は、前記距離をもとに前記設備の異常を判定することを特徴とする。
また、本発明にかかる異常監視システムは、上記の発明において、前記監視対象データは、金属材料を圧延する設備における油圧系設備の圧延を実施していない期間に抽出される信号であることを特徴とする。
また、本発明にかかる異常監視方法は、正常動作時に前記設備から得られた複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の正常データとして、多数の正常データを抽出する正常データ抽出ステップと、操業時において前記設備から得られる前記複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の監視対象データとして抽出する監視対象データ抽出ステップと、前記正常データと前記監視対象データとを、前記複数の信号のそれぞれを変数とする同一の変数空間内の点として表して、前記監視対象データの前記正常データの分布からの逸脱度をもとに前記設備の異常を判定する判定ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、非線形な特性を有する設備の異常を各設備を個別に監視することなく汎用的かつ高精度に検知することができる。
図1は、本実施の形態の異常監視システムの対象設備の一例としての油圧圧下装置の概略構成を示す模式図である。 図2は、本実施の形態の異常監視システムの全体構成の一例を示すブロック図である。 図3は、正常DB作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 図4は、異常監視処理の処理手順を示すフローチャートである。 図5は、本実施の形態の異常監視方法の概要を説明する図である。 図6は、本実施の形態の異常監視システムによる監視対象動作を説明するための図である。 図7は、実施の形態の適用例を説明する図である。 図8は、実施の形態の適用例を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の異常監視システムおよび異常監視方法を実施するための形態について説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して示している。
本実施の形態の異常監視システムは、油圧により制御されるプラント設備のような、非線形な特性を有する設備を監視対象とし、この監視対象の設備(以下、「対象設備」と呼ぶ。)の状態監視を行って異常を検知するものである。
まず、図1を参照して、異常監視システムが監視対象とする対象設備について説明する。図1は、非線形な特性を有する対象設備の一例として、油圧圧下装置の構成を示す模式図である。図1に示すように、油圧圧下装置10は、励磁電流によってサーボ弁14を制御して油柱シリンダ13の油量を調整することにより、油柱シリンダ13の位置を制御してワークロール11の圧下量を制御する。油圧圧下装置10の制御部は、ワークロール11の圧下量の目標値が指示されると、励磁電流でフォースモータ15を制御してサーボ弁14内のスプール141を移動させることにより、サーボ弁14の弁開度を調整し、油柱シリンダ13の油量を調整する。その際に、油圧圧下装置10の制御部は、位置センサ12で検出された油柱シリンダ13の位置(ワークロール11の圧下位置に相当する)と目標値との偏差量に応じて、励磁電流を制御する。ここで、スプール141の位置と励磁電流との関係や油柱シリンダ13の位置と励磁電流との関係は、非線形な特性を示す。
次に、図2を参照して、本実施の形態の異常監視システムの構成について説明する。図2は、本実施の形態の異常監視システム1の全体構成の一例を示すブロック図である。この異常監視システム1は、図2に示すように、オフライン正常DB作成システム2と、オンライン診断システム3と、操業データベース(以下操業DB)4と、正常データベース(以下正常DB)5とを含み、互いにデータの送受が可能に接続されて構成されている。なお、操業DB4および正常DB5は、オフライン正常DB作成システム2またはオンライン診断システム3が備える記憶部23,33に保存された構成としてもよい。
オフライン正常DB作成システム2は、例えばワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータを用いて実現され、入力部21と、表示部22と、記憶部23と、各部を制御する制御部25とを含む。
入力部21は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の各種入力装置によって実現されるものであり、操作入力に応じた入力信号を制御部25に出力する。表示部22は、LCDやELディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現され、制御部25から入力される表示信号をもとに各種画面を表示する。
記憶部23は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、CD−ROM等の情報記憶媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記憶部23には、オフライン正常DB作成システム2を動作させ、このオフライン正常DB作成システム2が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め保存され、あるいは処理の都度一時的に保存される。
制御部25は、CPU等で実現され、入力部21から入力される入力信号、記憶部23に保存されるプログラムやデータ等をもとに、オフライン正常DB作成システム2を構成する各部への指示やデータの転送等を行ってオフライン正常DB作成システム2の動作を制御する。この制御部25は、正常DB作成処理部27を含む。
正常DB作成処理部27は、オンライン診断システム3が行う対象設備の状態監視に用いられる正常DB5を作成する処理(正常DB作成処理)を行う機能部であり、過去の操業時に対象設備から得られた時系列データを用いて対象設備の正常な動作状態のデータを蓄積する。この正常DB作成処理部27は、時系列切出処理部271と、正常データ抽出処理部273とを含む。
オンライン診断システム3は、オフライン正常DB作成システム2と同様に、例えばワークステーションやパソコン等の汎用コンピュータを用いて実現され、入力部31と、表示部32と、記憶部33と、各部を制御する制御部35とを含む。
入力部31は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の各種入力装置によって実現されるものであり、操作入力に応じた入力信号を制御部35に出力する。表示部32は、LCDやELディスプレイ、CRTディスプレイ等の表示装置によって実現され、制御部35から入力される表示信号をもとに各種画面を表示する。
記憶部33は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、内蔵あるいはデータ通信端子で接続されたハードディスク、CD−ROM等の情報記憶媒体およびその読取装置等によって実現されるものである。この記憶部33には、オンライン診断システム3を動作させ、このオンライン診断システム3が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め保存され、あるいは処理の都度一時的に保存される。
制御部35は、CPU等で実現され、入力部31から入力される入力信号、記憶部33に保存されるプログラムやデータ等をもとに、オンライン診断システム3を構成する各部への指示やデータの転送等を行ってオンライン診断システム3の動作を制御する。この制御部35は、異常監視処理部37を含む。
異常監視処理部37は、対象設備の状態をオンライン(リアルタイム)で監視し、対象設備の異常を検知する処理(異常監視処理)を行う機能部であり、対象設備から得られる時系列データを用いて対象設備の状態監視を行って異常を検知する。この異常監視処理部37は、時系列切出処理部371と、監視対象データ抽出処理部373と、近傍データ抽出処理部375と、距離算出処理部377と、判定処理部379とを含む。
操業DB4には、過去の正常な操業時に対象設備から取得した時系列データが保存される。また、正常DB5には、オフライン正常DB作成システム2において正常DB作成処理部27が抽出した対象設備の正常な動作状態でのデータ(正常データ)が保存される。
次に、図3,4を参照して、異常監視システム1が行う具体的な処理手順について説明する。図3は、オフライン正常DB作成システム2が行う正常DB作成処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図4は、オンライン診断システム3が行う異常監視処理の処理手順を示すフローチャートである。異常監視システム1は、オフライン正常DB作成システム2が図3の処理手順に従って正常DB作成処理を行い、オンライン診断システム3が図4の処理手順に従って異常監視処理を行うことで異常監視方法を実施する。なお、ここで説明する処理は、正常DB作成処理を実現するためのプログラムをオフライン正常DB作成システム2の記憶部23に保存しておき、オフライン正常DB作成システム2がこのプログラムを読み出して実行するとともに、異常監視処理を実現するためのプログラムをオンライン診断システム3の記憶部33に保存しておき、オンライン診断システム3がこのプログラムを読み出して実行することで実現できる。
オフライン正常DB作成システム2が行う正常DB作成処理では、図3に示すように、先ず、時系列切出処理部271が、操業DB4を参照し、過去の正常な操業時(対象設備の正常動作時)に対象設備から得られた複数の指定された信号の時系列データ(例えば、スプール位置、励磁電流を示す信号の時系列データ)を読み出す(ステップS101)。そして、時系列切出処理部271は、ステップS101で読み出した正常な操業時における複数の時系列データを、予め指定された区間で切り出して、前処理として正規化処理を行なう(ステップS103)。例えば、対象設備の1回の動作に要する時間長を予め設定しておく。そして、ステップS103では、時系列切出処理部271は、対象設備の動作開始位置を基準として前述の時間長の時系列データを各信号の時系列データから切り出す。なお、対象設備では、設定された目標値に応じて複数の設備が制御され複数の信号が生成される。ステップS103の正規化処理は、ステップS105以降の処理を目標値の大小や各信号の種類の違いに起因する時系列データの大小に影響されることなく行うためのものである。
続いて、正常データ抽出処理部273が、正常データ抽出ステップとして、ステップS103での正規化処理後の複数の指定された信号の時系列データのそれぞれから、同一のタイミングのデータを抽出し、これらの複数のデータを1組の正常データとして、正常DB5に蓄積する(ステップS105)。正常データ抽出処理部273は、時系列データから所定の間隔で正常データを抽出し、抽出した多数の正常データを正常DB5に蓄積する。これにより、ステップS105の処理は完了し、一連の正常DB作成処理は終了する。
オンライン診断システム3が行う異常監視処理では、図4に示すように、先ず、時系列切出処理部371が、操業中の対象設備から得られた複数の指定された信号の時系列データ(本実施の形態では、上記の正常DB作成処理と同じ信号の時系列データ)を入力し(ステップS201)、入力した複数の指定された信号の時系列データのそれぞれを、予め指定された区間で切り出して、前処理として正規化処理を行なう(ステップS203)。このステップS203での処理は、図3のステップS103と同様に、対象設備の1回の動作に要する時間長を予め設定しておき、複数の時系列データのそれぞれから前述の時間長の時系列データを切り出して、前処理として正規化処理を行う。
なお、異常監視処理の処理対象とする信号は、正常DB作成処理で指定された信号に含まれていればよい。すなわち、異常監視処理の処理対象とする信号は、本実施の形態のように上記した正常DB作成処理により正常DB5に蓄積された信号の全てとしてもよいし、それより少数種類の信号としてもよい。
次に、監視対象データ抽出処理部373は、監視対象データ抽出ステップとして、ステップS203での正規化処理後の複数の指定された信号の時系列データのそれぞれから、監視のタイミングとして指定された同一のタイミングのデータを抽出し、それらの複数のデータを1組の監視対象データとする(ステップS205)。
ここで、図5を参照して、異常監視システム1が行う状態監視の原理について説明する。本実施の形態の異常監視システムは、まず、正常DB5に蓄積された正常データを、正常データを構成する各信号を変数(図5では変数1〜3)とする変数空間内にプロットする。また、異常監視システム1は、監視対象データを同一の変数空間内にプロットし、この変数空間内で、監視対象データの正常データの分布からの逸脱度が大きい場合に、監視対象データは異常と判定する。
本実施の形態では、監視対象データの正常データの分布からの逸脱度として、監視対象データの近傍にある所定数の正常データを近傍データとして抽出し、抽出した所定数の近傍データの重心と監視対象データとの距離d0を算出することとした。近傍データとしては、監視対象データとの距離d(図5に点線で示された円の半径)が小さい順に所定数の正常データを抽出する。図5に示すように、監視対象データの正常データの分布からの逸脱度が大きい場合には、近傍データの重心と監視対象データとの距離d0は大きくなる。反対に、監視対象データの正常データの分布からの逸脱度が小さい場合には、監視対象データと近傍データの重心との距離d0がごく小さくなる。そこで、異常監視システム1は、監視対象データと近傍データの重心との距離d0が大きい場合に、監視対象データは異常と判定する。
近傍データ抽出処理部375は、近傍データ抽出ステップとして、まず、上述の時系列切出処理部371で指定された信号のそれぞれを変数とする変数空間に監視対象データをプロットする。また、近傍データ抽出処理部375は、正常DB5を参照して正常DB5に蓄積されているすべての正常データを同一の変数空間にプロットする。次に、近傍データ抽出処理部375は、この変数空間内で監視対象データの近傍にある所定数の正常データを抽出する(ステップS207)。
ここで、近傍データ抽出処理部375は、監視対象データと正常DB5に蓄積されているすべての正常データとの変数空間内での距離を算出し、その距離が小さい順に、予め設定された所定数の正常データを抽出して、それらを近傍データとする。例えば、監視対象データとの距離が同一である正常データが複数あった場合には、所定数を上回って距離が同一の複数の正常データを近傍データとして抽出してもよい。
次に、距離算出処理部377は、抽出された近傍データの変数空間内での重心を算出し、算出された重心と監視対象データとの変数空間内での距離を算出する(ステップS209)。
その後、判定処理部379が、判定ステップとして、算出された距離をもとに対象設備の異常を判定する(ステップS211)。例えば、判定処理部379は、予め設定された閾値を用いて距離を閾値処理することで、距離の大小を判定する。そして判定処理部379は、距離が大きい場合に、正常データの分布からの逸脱度が大きいものとして、対象設備の動作状態を異常と判定する。これにより、ステップS211の処理は完了し、一連の異常監視処理は終了する。
なお、判定処理部379は、ステップS211で異常と判定した回数をカウントし、所定の期間でのカウント回数を所定の閾値で閾値処理することで、対象設備の補修の要否を判定するようにしてもよい。
以上に説明したように、本実施の形態では、対象設備から得られる複数の指定された信号の時系列データのそれぞれから、同一タイミングのデータの組を抽出し、指定された信号のそれぞれを変数とした変数空間内にプロットし、正常な操業時の正常データの分布からの操業時の監視対象データの逸脱度を、監視対象データと近傍データの重心との距離を用いて判定することとした。
本実施の形態によれば、油圧により制御されるプラント設備のように、非線形な特性を有する設備の状態監視が、各設備を個別に監視することなく汎用的かつ高精度に可能となる。すなわち、対象設備の監視可能な信号に応じて変数空間を設定して、監視対象データの正常データの分布からの逸脱度を判定できるので、各設備を個別に監視することなく汎用的かつ高精度に異常を検知することができる。
なお、金属材料を圧延し所定の寸法に加工する圧延設備の油圧系システムでは、図6の期間Taに例示するように、圧延を実施している期間には、様々な制御が混在して油圧シリンダ13の動作が複雑になるため、圧延を実施している期間での異常監視は困難である。そこで、本実施の形態の異常監視システム1を圧延設備の油圧系システムに適用する場合には、圧延を実施していない期間の動作を監視対象とすることが望ましい。圧延を実施していない期間には、圧延設備の油圧系システムの動作は、圧延終了後のゼロ点調整のための動作または次の圧延の設定のための動作のいずれかであるため、動作がシンプルで本実施の形態の異常監視システム1による異常監視が容易に可能となる。例えば、図6の期間Tbに例示する油柱シリンダ13の復帰動作を監視対象とする。
また、本実施の形態では、鉄鋼製品の製造プラントのプラント設備を監視対象として異常を検知する場合について説明したが、鉄鋼製品の製造プラントに限らず、各種製品の製造プラント設備等の所望の監視対象から得られる時系列データをもとに、その異常を検知する場合に同様に適用できる。
(実施例)
図7は、図1に示す油圧圧下装置を対象設備として、スプール位置と励磁電流とを変数とする変数空間内に、正常な操業時に得られた正常データをプロットした図である。ただし、この図7中の点線で囲まれる点は、微小異常が発生した際に得られたデータである。図7に示すように、油圧圧下装置のスプール位置と励磁電流との関係は、励磁電流がおおよそ0A以下の比例領域と、励磁電流がおおよそ0Aより大きい飽和領域とに分類でき、非線形な特性を示す。
図8は、図7に示す正常データの分布に基づいて、監視対象データの逸脱度(近傍データの重心からの距離)を算出した結果を示す図である。この図8中の点線で囲まれる点は、図7中の点線で囲まれる微小異常が発生した際に得られたデータを監視対象データとして、算出された逸脱度である。この場合に、たとえば逸脱度の閾値を1.5とすれば、微小異常が発生した際に得られたデータを異常と判定できる。したがって、図8に示すように、本実施の形態によれば、異常には至っていない微小異常も容易に検知できる。
1 異常監視システム
2 オフライン正常DB作成システム
21 入力部
22 表示部
23 記憶部
25 制御部
27 正常DB作成処理部
271 時系列切出処理部
273 正常データ抽出処理部
3 オンライン診断システム
31 入力部
32 表示部
33 記憶部
35 制御部
37 異常監視処理部
371 時系列切出処理部
373 監視対象データ抽出処理部
375 近傍データ抽出処理部
377 距離算出処理部
379 判定処理部
4 操業DB
5 正常DB

Claims (4)

  1. 正常動作時に設備から得られた複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の正常データとして、多数の正常データを抽出する正常データ抽出手段と、
    操業時において前記設備から得られた複数の指定された前記複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の監視対象データとして抽出する監視対象データ抽出手段と、
    前記正常データと前記監視対象データとを、前記複数の信号のそれぞれを変数とする同一の変数空間内の点として表して、前記監視対象データの前記正常データの分布からの逸脱度をもとに前記設備の異常を判定する判定手段と
    前記変数空間内において前記監視対象データとの距離が小さい順に所定数の前記正常データを近傍データとして抽出する近傍データ抽出手段と、
    前記変数空間内での前記近傍データの重心と前記監視対象データとの距離を算出する距離算出手段と、
    を備え、
    前記判定手段は、前記距離をもとに前記設備の異常を判定する
    とを特徴とする異常監視システム。
  2. 前記監視対象データは、金属材料を圧延する設備における油圧系設備の圧延を実施していない期間に抽出される信号であることを特徴とする請求項1に記載の異常監視システム。
  3. 正常動作時に設備から得られた複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の正常データとして、多数の正常データを抽出する正常データ抽出ステップと、
    操業時において前記設備から得られた前記複数の信号の時系列データから、同一のタイミングのデータを1組の監視対象データとして抽出する監視対象データ抽出ステップと、
    前記正常データと前記監視対象データとを、前記複数の信号のそれぞれを変数とする同一の変数空間内の点として表して、前記監視対象データの前記正常データの分布からの逸脱度をもとに前記設備の異常を判定する判定ステップと、
    前記変数空間内において前記監視対象データとの距離が小さい順に所定数の前記正常データを近傍データとして抽出する近傍データ抽出ステップと、
    前記変数空間内での前記近傍データの重心と前記監視対象データとの距離を算出する距離算出ステップと、
    を含み、
    前記判定ステップは、前記距離をもとに前記設備の異常を判定する
    ことを特徴とする異常監視方法。
  4. 前記監視対象データは、金属材料を圧延する設備における油圧系設備の圧延を実施していない期間に抽出される信号であることを特徴とする請求項3に記載の異常監視方法。
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