JP6001328B2 - 硫酸酸性液の濃縮装置、硫酸酸性液の濃縮方法及び粗硫酸ニッケルの回収方法 - Google Patents

硫酸酸性液の濃縮装置、硫酸酸性液の濃縮方法及び粗硫酸ニッケルの回収方法 Download PDF

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Description

本発明は、硫酸酸性液の濃縮装置、硫酸酸性液の濃縮方法及び粗硫酸ニッケルの回収方法に関する。
硫酸酸性液は金属を溶解するため、工業上様々な場面で用いられ、重要な役割を担っている。硫酸酸性液が用いられる一分野として銅の電解精製工程が挙げられる。銅の電解精製では、粗銅板を陽極、純銅板を陰極、硫酸酸性硫酸銅水溶液を電解液としている。銅電解精製においてアノードとして使用する粗銅には砒素As、ビスマスBi、アンチモンSb、ニッケルNi等の不純物が含まれており、これらが電解液中に溶出する。これらの溶出した不純物のうち、一部は、電解槽の底に泥状の銅スライムとして沈積する。電解液中の不純物は、電解槽から抜き出した電解液に対して適切な処理を行うことにより、除去、回収される。具体的には、電解液中の余剰銅が脱銅電解により除去され、砒素、ビスマス、アンチモン等が清浄電解により電解液中から除去される。電解液中のニッケルは、脱銅、清浄後の尾液を濃縮することにより、硫酸ニッケルとして結晶析出し、電解液中から除去、回収できる。電解液中から除去される硫酸ニッケルは、不純物を少量含むため粗硫酸ニッケルと呼ばれている。
この銅電解液中のニッケルの回収について、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示の粗硫酸ニッケルの回収方法は、脱銅電解液を真空蒸発装置で加熱濃縮し、その後冷却することにより粗硫酸ニッケルを析出させ、析出した粗硫酸ニッケルを固液分離することにより、脱銅電解液から粗硫酸ニッケルを分離し回収する。特許文献1の粗硫酸ニッケルの回収方法において、真空蒸発装置は、単一の蒸発缶を有する構成としてもよいが、蒸発缶を直列に複数配列して、前段で利用した蒸気を後段の蒸発に利用する多重効用式を採用し、蒸発効率を高めることができる。
特許文献2には、蒸気圧縮型真空蒸発式濃縮装置が開示されている。例えば、特許文献2に開示された蒸気圧縮型真空蒸発式濃縮装置を特許文献1の真空蒸発装置として採用することができる。この場合、特許文献2の蒸発室が特許文献1における蒸発缶に相当する。特許文献2の蒸気圧縮型真空蒸発式濃縮装置では、大気圧以下の真空状態に保持した蒸発室内に加熱濃縮される水溶液を循環させて、蒸発室内に設けた間接式加熱器により水溶液を加熱する。間接式加熱器は複数本の伝熱管を有し、この伝熱管にはボイラーから供給される高圧蒸気が通じる。蒸発室内において、散布ノズルから伝熱管の外表面へ水溶液が散布され、散布された水溶液が伝熱管内の高圧蒸気により加熱されて蒸発する。水溶液から蒸発した蒸気は、ボイラーからの高圧蒸気に合流して、水溶液を加熱する熱源として利用される。
特開2011−213502号公報 特開平7−24202号公報
ところで、特許文献2に示すような蒸発室内で複数の伝熱管と水溶液とが熱交換する蒸発室の構成を特許文献1の粗硫酸ニッケルの回収方法における真空蒸発装置として採用する場合、銅電解溶液の濃度の関係で問題が生じる場合がある。すなわち、銅電解溶液は、金属イオンを溶解した硫酸酸性液であるため、その濃度が上昇することにより硫酸塩を析出する。例えば、銅電解溶液から析出する硫酸塩の代表的なものとして、硫酸カルシウム(CaSO)がある。複数の伝熱管を備えた加熱器へ銅電解溶液を散布し、銅電解溶液を濃縮する場合、伝熱管周りに硫酸塩(例えば、硫酸カルシウム)が析出し、スケールが生成される。
図1は、管周りに硫酸塩のスケールが生成された場合の伝熱管101を断面にして示した図である。伝熱管101周りに硫酸塩のスケール102が生成されると、伝熱管101とスケール102との隙間103に銅電解溶液が浸入する。銅電解溶液が沸点に達する条件である場合、伝熱管101とスケール102との隙間103に浸入した銅電解溶液は、伝熱管101内の蒸気により加熱されて蒸発し、濃縮される。この結果、局部的に硫酸の濃度が上昇し、主に鉄Fe(その他クロムCr,ニッケルNiも含む)から構成された伝熱管101が腐食されて、亀裂、破損を生じる。これにより、伝熱管から蒸気の漏洩が起こり、銅電解溶液の濃縮処理を妨げ、加熱器の交換を余儀なくされる。特に、すでに濃縮工程を経た電解溶液をさらに濃縮するために蒸発缶内へ導入する場合に、硫酸塩が析出される条件が満たされやすく、硫酸塩のスケールが形成されやすい。また、このような現象は金属が溶解した硫酸酸性液を濃縮する場合にも同様に生じる問題であると考えられる。
そこで、本発明は、上記の課題を鑑み、硫酸酸性液の濃縮による加熱器の損傷を抑制した硫酸酸性液の濃縮装置を提供することを目的とする。
かかる課題を解決する本発明は、少なくともカルシウムを含む硫酸酸性液の濃縮装置において、前記硫酸酸性液を、減圧した室内で伝熱管による加熱によって濃縮する第1濃縮器と、前記第1濃縮器において濃縮された前記硫酸酸性液を沸点未満で加熱する加熱器と、前記加熱器による加熱後の前記硫酸酸性液を減圧した室内に導入して伝熱管による加熱をせずに水分を蒸発させ、濃縮する第2濃縮器と、を備えたことを特徴とする。この構成によると、加熱器において硫酸酸性液が蒸発することが抑制される。これにより、硫酸濃度の上昇が抑制され、加熱器の損傷が抑制できる。
上記の硫酸酸性液の濃縮装置において、前記硫酸酸性液は銅の電解尾液としてもよい。の場合、特に、前記加熱器は、前記第1濃縮器における前記硫酸酸性液の加熱濃縮時に発生した蒸気を利用して前記硫酸酸性液を加熱してもよい。この構成により、熱源からの蒸気供給量を減少できるので、硫酸酸性液の濃縮を行うためのエネルギー消費量を減少しつつ、加熱器の損傷を抑制できる。
上記の硫酸酸性液の濃縮装置において、前記加熱器は、銅製錬工程の廃熱から発生した蒸気を利用して前記硫酸酸性液を加熱してもよい。この構成によると、銅製錬工程において廃棄してしまう熱を利用するので、エネルギーを有効利用しつつ、加熱器の損傷を抑制できる。
上記の課題を解決する硫酸酸性液の濃縮方法は、少なくともカルシウムを含む硫酸酸性液の濃縮方法において、減圧した室内で伝熱管による加熱によって前記硫酸酸性液を濃縮する第1濃縮工程後に、加熱工程において前記硫酸酸性液を沸点未満で加熱し、前記加熱工程後に第2濃縮工程において前記硫酸酸性液を減圧した室内に導入して伝熱管による加熱をせずに水分を蒸発させ、濃縮することを特徴とする。これによると、加熱工程中に硫酸酸性液が蒸発することを抑制する。この結果、硫酸濃度の上昇を抑制し、硫酸酸性液の濃縮における不具合を抑制できる。
上記の硫酸酸性液の濃縮方法において、前記硫酸酸性液は銅の電解尾液としてもよい。の場合、特に、前記加熱工程では、前記第1濃縮工程で加熱濃縮した際に前記硫酸酸性液から発生した蒸気を利用して、前記硫酸酸性液を加熱してもよい。この構成により、熱源からの蒸気供給量を減少できるので、硫酸酸性液の濃縮を行うためのエネルギー消費量を減少しつつ、硫酸酸性液の濃縮における不具合を抑制できる。
上記の硫酸酸性液の濃縮方法において、前記加熱工程は、銅製錬工程の廃熱から発生した蒸気を利用して前記硫酸酸性液を加熱してもよい。この構成によると、銅製錬工程において廃棄してしまう熱を利用するので、エネルギーを有効利用しつつ、硫酸酸性液の濃縮における不具合を抑制できる。
また、上記の課題を解決し、粗硫酸ニッケルを回収する粗硫酸ニッケルの回収方法の発明は、ニッケルを含んだ銅の電解尾液を濃縮した後、冷却して析出させた粗硫酸ニッケルを固液分離することにより回収する粗硫酸ニッケルの回収方法において、前記電解尾液を減圧した室内で伝熱管による加熱によって濃縮した後に、前記電解尾液を沸点未満で加熱し、減圧した室内に導入して伝熱管による加熱をせずに水分を蒸発させ、さらに濃縮することを特徴とする。これにより、電解尾液の濃縮における不具合を抑制するので、ニッケルの回収を効率よく行うことができる。
本発明の硫酸酸性液の濃縮装置は、硫酸酸性液の濃縮による加熱器の損傷を抑制することが可能である。
管周りに硫酸塩のスケールが生成された場合の伝熱管を断面にして示した図である。 実施の形態における粗硫酸ニッケルの回収に係る銅の電解尾液の流れを表すフローである。 実施の形態の濃縮装置を示した図である。 比較の形態の濃縮装置を示した図である。 腐食度の検証試験結果を示した図である。 実施の形態の濃縮装置の変形例を示した図である。
本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態では、硫酸酸性液を濃縮する濃縮装置について説明する。ここでは、濃縮装置は、銅の電解精製工程における尾液を濃縮する。ただし、同様の濃縮装置により、銅の電解精製工程における尾液以外の硫酸酸性液を濃縮することが可能である。図2は、本実施の形態における粗硫酸ニッケルの回収に係る銅の電解精製工程における尾液(以下、「電解尾液」という。)の流れを表すフローである。本実施形態では、電解尾液を硫酸酸性液の濃縮装置(以下、単に「濃縮装置」という。)1へ導入して濃縮する。濃縮した電解尾液は液中燃焼缶2へ送られ、さらに濃縮される。濃縮装置1と液中燃焼缶2とにおいて高濃縮された電解尾液は、冷却槽3に導入されて冷却される。冷却されることにより、電解尾液中の粗硫酸ニッケルが晶出する。晶出した粗硫酸ニッケルは固液分離器4で高濃縮された電解尾液から分離される。固液分離器4の一例として、フィルタープレスが挙げられる。なお、電解尾液とは、銅電解精製工程で使用されて、アノードからの銅イオンや砒素、ビスマス、アンチモン及びニッケル等の不純物の溶出を受けた後の銅電解液(主として硫酸銅が溶解した水溶液)に対して、少なくとも、銅濃度の低減を行う脱銅処理を行った後の後液を指す。より好ましくは、脱銅処理後、砒素、ビスマス、アンチモン等の不純物を低減する清浄処理を行った後の後液を電解尾液とする。
(本実施の形態の構成)
図3は本実施の形態の濃縮装置1を示した図である。濃縮装置1は第1濃縮器10、第2濃縮器20、熱交換器30を備えている。
第1濃縮器10は、伝熱部11を内部に組み込んだ第1真空蒸気缶12内に、電解尾液を供給し、缶内を減圧した状態で電解尾液を濃縮する真空蒸発式濃縮器である。伝熱部11は小径の伝熱管19を複数備えている。伝熱管19にはボイラなどから供給される蒸気が流れ込む。伝熱管19を構成する材質の一例として、SUS316J1Lが挙げられる。伝熱管19はφ19mm、2035mmの長さがあり、伝熱部11は480本の伝熱管19を備えていてもよい。なお、伝熱部11へは、ボイラ以外にも、銅製錬工程における自溶炉や転炉を始め、燃焼炉その他熱源から排出される廃熱を利用して発生させた蒸気を供給してもよい。
第1真空蒸気缶12は、外気の侵入を防止する密封構造上の水槽である。第1真空蒸気缶12の材質は、例えば、SUS836LやNAS254Nが用いられる。第1真空蒸気缶12は、φ2400mm、奥行2000mmの円筒を、円筒の軸が水平になるように倒した状態で軸を通る面で半分に仕切った半円筒の形状をしている。第1真空蒸気缶12内に供給された電解尾液は缶の底部に蓄えられる。第1真空蒸気缶12の底部に蓄えられた電解尾液は、第1ポンプ13により、第1真空蒸気缶12の天井部に設けられた散布ノズル14へ運ばれる。散布ノズル14は、電解尾液を伝熱管19へ向かって散布するように配置されている。散布ノズル14から散布された伝熱管19の外表面の電解尾液は、伝熱管19内を流れる蒸気から熱を受け取ることにより温度が上昇し、溶液中の水分が蒸発して濃縮される。こうして濃縮された電解尾液は、再び、第1真空蒸気缶12内の底部に溜まる。第1真空蒸気缶12内の底部に溜まった電解尾液は、再度、散布ノズル14へ運ばれて伝熱管19へ散布され、熱を受け取ることを繰り返し、さらに濃縮される。このように、第1濃縮器10は電解尾液を濃縮する第1濃縮工程を行う。第1真空蒸気缶12の内部は大気圧よりも減圧した状態に調整されているため、大気圧で加熱する場合よりも電解尾液中の水分が蒸発しやすく、電解尾液を濃縮するのに適している。また、この場合、水分が蒸発しやすいため、大気圧で蒸発させる場合に比べて蒸気の温度が低くてもよい。このため、熱源において蒸気へ付与する熱量を少なくできる。第1真空蒸気缶12内で発生した蒸気は、熱交換器30へ供給される。
第1濃縮器10を循環する電解尾液の一部は、供給管15を介して第2濃縮器20の第2真空蒸気缶22へ供給される。第2真空蒸気缶22も第1真空蒸気缶12と同様に、外気の侵入を防止する密封構造上の水槽である。第2真空蒸気缶22は、第1真空蒸気缶12と同様の材質からなり、同様の大きさ、形状である。第2真空蒸気缶22内に供給された電解尾液は缶の底部に蓄えられる。第2真空蒸気缶22の底部に蓄えられた電解尾液は、第2ポンプ23により、熱交換器30へ供給される。
熱交換器30は、沸点未満で電解尾液を加熱する加熱器である。熱交換器30は、内部が空洞の本体31内に小断面の配管32を平行に複数設けた構成をしている。本体31内には、第1真空蒸気缶12内で発生した蒸気が取り込まれる。配管32には、第2ポンプ23により圧送された電解尾液が流れ込む。熱交換器30内において、配管32の外側の蒸気から配管32内を流れる電解尾液へ熱が伝達され、蒸気が液体(水)に凝縮するとともに、電解尾液の温度が上昇する。このように、熱交換器30は第1濃縮工程後の電解尾液を沸点未満で加熱する加熱工程を行う。また、第1真空蒸気缶12で発生した蒸気が熱交換器30において液体に凝縮することにより負圧となり、第1真空蒸気缶12の内部が減圧される。
熱交換器30において加熱された電解尾液は、第2真空蒸気缶22の天井部に設けられた散布ノズル24へ送られ、散布ノズル24から第2真空蒸気缶22内へ散布される。第2真空蒸気缶22には、蒸気を引き込む真空ポンプ25が設けられており、第2真空蒸気缶22内を大気圧よりも減圧している。このように、第2真空蒸気缶22内は大気圧よりも減圧されているうえに、内部に散布された電解尾液が熱交換器30において加熱されているため、水分の蒸発が促進され、電解尾液の濃度が上昇する。こうして濃縮された電解尾液は、再度、第2ポンプ23により熱交換器30へ供給されて加熱され、減圧された第2濃縮器20内を循環しながら、さらに濃縮される。このように、第2濃縮器20は、加熱工程後の電解尾液を減圧して水分を蒸発させ、濃縮する第2濃縮工程を行う。こうして濃縮された電解尾液の一部は、第2ポンプ23の下流側から取り出し、次工程へ送られる。また、真空ポンプ25と第2真空蒸気缶22との間には、コンデンサ26が設けられており、コンデンサ26において、真空ポンプ25により第2真空蒸気缶22から引き込まれた蒸気が液体(水)に凝縮する。
(比較の形態の構成)
次に、比較の形態の構成を説明する。図4は比較の形態の硫酸酸性液の濃縮装置(以下、単に「濃縮装置」という。)200を示した図である。濃縮装置200は第1濃縮器210、第2濃縮器220を備えている。第1濃縮器210は上記実施の形態の第1濃縮器10と同様の構成である。したがって、図4中において、第1濃縮器10と同様の構成について、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
濃縮装置200は上記実施の形態における熱交換器30に相当する装置を備えていない。代わりに、第2濃縮器220が、第2伝熱部221を第2真空蒸気缶222内に備えている。第2伝熱部221は、小径の伝熱管229を複数備えている。伝熱管229を構成する材質の一例として、SUS316J1Lが挙げられる。伝熱管229はφ19mm、2035mmの長さがあり、第2伝熱部221は480本の伝熱管219を備えていてもよい。伝熱管229内には、第1真空蒸気缶12内で発生した蒸気が取り込まれる。第2真空蒸気缶222は、外気の侵入を防止する密封構造上の水槽である。第2真空蒸気缶222は、第1真空蒸気缶12と同様の材質からなり、同様の大きさ、形状である。
第2真空蒸気缶222内には、第1濃縮器210において濃縮された電解尾液が供給され、缶の底部に蓄えられる。第2真空蒸気缶222の底部に蓄えられた電解尾液は、第2ポンプ223により、第2真空蒸気缶222の天井部に設けられた散布ノズル224へ運ばれる。散布ノズル224は、電解尾液を伝熱管229へ向かって散布するように配置されている。散布ノズル224から散布された伝熱管229の外表面の電解尾液は、伝熱管229内を流れる蒸気から熱を受け取ることで温度が上昇し、電解尾液中の水分が蒸発して濃縮される。こうして濃縮された電解尾液は、再び、第2真空蒸気缶222内の底部に溜まり、再度、散布ノズル224へ運ばれて伝熱管229へ散布され、熱を受け取ることを繰り返し、さらに濃縮される。
第2真空蒸気缶222には、蒸気を引き込む真空ポンプ225が設けられており、第2真空蒸気缶222内を大気圧よりも減圧している。したがって、第2真空蒸気缶222内の電解尾液中の水分が大気圧で加熱する場合よりも蒸発しやすく、電解尾液がより濃縮されやすい。また、真空ポンプ225と第2真空蒸気缶222との間には、コンデンサ226が設けられており、コンデンサ226において、真空ポンプ225により第2真空蒸気缶222から引き込まれた蒸気が液体(水)に凝縮する。
以上説明した通り、比較の形態の濃縮装置200は、減圧した室内で加熱濃縮する濃縮器を直列配置した構造である。この構成は、前段で発生した蒸気を後段で使用するため、濃縮に利用するエネルギー量を抑えることができるため効率的であるが、下記実施例で説明する点で改良の余地がある。
(実施例)
次に、実施の形態と比較の形態とを比較しながら、本発明の実施例について説明する。
本実施の形態の濃縮装置1及び比較の形態の濃縮装置200において濃縮する電解尾液の液性は、濃縮前の硫酸濃度が250〜280g/L、Ni濃度が20g/L、Cu濃度が0.5g/Lであり、この他にも、カルシウムCaが0.35g/L含まれている。濃縮装置1及び濃縮装置200の一日の処理量は55m、電解尾液の濃縮倍率は2.0倍である。本実施の形態の濃縮装置1では、第1濃縮器10内の伝熱部11における電解尾液の温度が60〜80℃、熱交換器30における電解尾液の温度が50〜70℃である。比較の形態の濃縮装置200では、第1濃縮器210内の伝熱部11における電解尾液の温度が60〜80℃、第2濃縮器220の第2伝熱部221における電解尾液の温度が50〜70℃である。
上記説明した実施の形態でも、比較の形態でも、電解尾液は、第1濃縮器10,210において濃縮されているため、第2濃縮器20,220で濃縮を行うと、電解尾液中のカルシウム濃度と、硫酸濃度とが上昇し、硫酸カルシウムの析出限界を超える。すなわち、電解尾液中の硫酸カルシウムが溶解度積以上に濃縮されて硫酸カルシウムが析出する。
比較の形態の濃縮装置200を約3ヶ月の間操業したところ、第2濃縮器220の第2伝熱部221の伝熱管229に腐食が生じた。比較の形態では、第2濃縮器220内において電解尾液が沸点に達する条件が満たされるため、これにより、電解尾液が過剰に濃縮される。このように、硫酸濃度が過剰に上昇したことが伝熱管229に腐食が生じた原因である。伝熱管229の腐食は第2伝熱部221全体におよび、約40%の伝熱管229に蒸気のリークが発生していた。伝熱管229から蒸気がリークしてしまうと、電解尾液の濃縮処理を妨げ、第2伝熱部221の交換を余儀なくされる。なお、第1濃縮器210においては、硫酸カルシウムのスケールや腐食は生じていなかった。すなわち、脱銅、清浄の処理後の電解尾液を濃縮した後に、さらに、減圧した状態で沸点以上となる温度で加熱濃縮する場合、電解尾液の濃度が過度に上がり過ぎて熱交換部の問題が生じる。
比較の形態では、第2濃縮器220の第2伝熱部221において、電解尾液が濃縮され、電解尾液中のカルシウム濃度と硫酸濃度とが硫酸カルシウムの溶解度積以上になり、この結果、伝熱管229周りに硫酸カルシウムのスケールが形成された。さらに、比較の形態では、第2濃縮器220において減圧した状態で加熱濃縮するため、硫酸溶液が沸点に達することになり、電解尾液中の水分の蒸発が促進され、電解尾液が過剰に濃縮されてしまった。
ここで、ステンレス鋼(SUS316J1L)の硫酸による腐食度の検証試験について説明する。ステンレス鋼(SUS316J1L)は、濃縮装置1の伝熱部11の伝熱管19や熱交換器30の配管32、及び濃縮装置200の第2伝熱部221の伝熱管229を形成する材料の一例である。図5は、腐食度の検証試験結果を示した図である。腐食度の検証試験は、SUS316J1Lのテストピースを用いて行った。テストピースの浸漬時間は120時間であり、硫酸の温度60℃、80℃の2点について試験を行った。硫酸の濃度は、上記装置で濃縮する前の電解尾液の2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍に相当する580g/L、686g/L、844g/L、922g/Lの4段階に変えて試験を行った。腐食度の検証試験結果において、年間あたりの腐食量が0.05mm以下で、伝熱管の完全耐食性が保たれ、0.07mm以下で伝熱管の使用が可能であると判断する。年間あたりの腐食量が0.07mmを超えている場合には、伝熱管の損傷の危険性があると判断する。
この検証試験により、全ての硫酸濃度において、温度が60℃の場合に比べて温度が80℃の場合の腐食度が高いという結果となった。そして、硫酸濃度が844g/L、922g/Lの場合には、伝熱管が損傷する危険があるとの結果となった。この結果に基づいた考察によると、比較の形態の第2濃縮器220の伝熱管229周りで電解尾液が濃縮された結果、伝熱管229の損傷の危険があるとする硫酸の濃度まで電解尾液が濃縮されたと考えられる。
一方、本実施の形態では、熱交換器30が沸点未満で電解尾液を加熱する。このため、比較の形態のように沸点以上の温度で加熱する場合に比べ、熱交換器30における電解尾液の水分の蒸発が抑制されている。このため、熱交換器30の配管32を構成する配管内で電解尾液の濃度が過剰に上昇することが抑制される。このため、電解尾液が配管を損傷させる危険な濃度まで濃縮されないため、熱交換器の損傷が防止される。なお、熱交換器30内で加熱された電解尾液は、熱交換器30の下流に位置する、減圧された第2真空蒸気缶22内において電解尾液の水分が蒸発し、電解尾液が濃縮する。このとき、第2真空蒸気缶22内で電解尾液中のカルシウムと硫酸の濃度が硫酸カルシウムの析出限界濃度を超え、第2真空蒸気缶22内に硫酸カルシウムが析出する。ただし、第2真空蒸気缶22内には伝熱管を配置していないため、硫酸カルシウムのスケール形成による管の損傷を考慮する必要がない。
以上説明したように、本実施形態によると、銅の電解尾液を濃縮する電解尾液の濃縮装置において、電解尾液を濃縮する第1濃縮器10と、第1濃縮器10において濃縮された電解尾液を沸点未満で加熱する熱交換器30と、加熱後の電解尾液を減圧して水分を蒸発させ、濃縮する第2濃縮器20と、を備え、電解尾液を沸点未満で加熱することにより、熱交換器30内において電解尾液が蒸発することを抑制する。これにより、電解尾液の硫酸濃度が配管を損傷させる濃度となることが抑制される。この結果、熱交換器30の配管の損傷を抑制できる。
このようにニッケルを含む電解尾液の濃縮が不具合なく行われることにより、粗硫酸ニッケルの回収を効率よく行うことができる。この結果、電解液中のニッケル濃度を低下し、銅精錬工程における電解液中の液抵抗を減少し、銅の電解精錬を安定操業できる。また、粗硫酸ニッケル販売による収益を増加できる。
なお、上記実施の形態における濃縮装置1は、図6に示すように、製錬工程廃熱回収蒸気を熱交換器30に供給することとしてもよい。製錬工程廃熱回収蒸気は、銅製錬において発生した廃熱から発生した蒸気である。例えば、銅製錬における自溶炉、転炉、その他の製錬炉から排出される廃熱から発生させた蒸気でもよい。また、自溶炉や転炉の排ガスから硫酸を製造するときに発生する熱をボイラで回収して発生した蒸気であってもよい。また、第1濃縮器10は、減圧状態で加熱濃縮する濃縮器でなくてもよい。例えば、液中燃焼を行う濃縮器であってもよい。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1 濃縮装置
10 第1濃縮器
20 第2濃縮器
30 熱交換器(加熱器)

Claims (9)

  1. 少なくともカルシウムを含む硫酸酸性液の濃縮装置において、
    前記硫酸酸性液を、減圧した室内で伝熱管による加熱によって濃縮する第1濃縮器と、
    前記第1濃縮器において濃縮された前記硫酸酸性液を沸点未満で加熱する加熱器と、
    前記加熱器による加熱後の前記硫酸酸性液を減圧した室内に導入して伝熱管による加熱をせずに水分を蒸発させ、濃縮する第2濃縮器と、を備えたことを特徴とする硫酸酸性液の濃縮装置。
  2. 前記硫酸酸性液は銅の電解尾液であることを特徴とする請求項1記載の硫酸酸性液の濃縮装置。
  3. 前記加熱器は、前記第1濃縮器における前記硫酸酸性液の加熱濃縮時に発生した蒸気を利用して前記硫酸酸性液を加熱することを特徴とする請求項1または2記載の硫酸酸性液の濃縮装置。
  4. 前記加熱器は、銅製錬工程の廃熱から発生した蒸気を利用して前記硫酸酸性液を加熱することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の硫酸酸性液の濃縮装置。
  5. 少なくともカルシウムを含む硫酸酸性液の濃縮方法において、
    減圧した室内で伝熱管による加熱によって前記硫酸酸性液を濃縮する第1濃縮工程後に、加熱工程において前記硫酸酸性液を沸点未満で加熱し、前記加熱工程後に第2濃縮工程において前記硫酸酸性液を減圧した室内に導入して伝熱管による加熱をせずに水分を蒸発させ、濃縮することを特徴とする硫酸酸性液の濃縮方法。
  6. 前記硫酸酸性液は銅の電解尾液であることを特徴とする請求項5記載の硫酸酸性液の濃縮方法。
  7. 前記加熱工程では、前記第1濃縮工程で加熱濃縮した際に前記硫酸酸性液から発生した蒸気を利用して、前記硫酸酸性液を加熱することを特徴とする請求項5または6記載の硫酸酸性液の濃縮方法。
  8. 前記加熱工程は、銅製錬工程の廃熱から発生した蒸気を利用して前記硫酸酸性液を加熱することを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の硫酸酸性液の濃縮方法。
  9. ニッケルを含んだ銅の電解尾液を濃縮した後、冷却して析出させた粗硫酸ニッケルを固液分離することにより回収する粗硫酸ニッケルの回収方法において、
    前記電解尾液を減圧した室内で伝熱管による加熱によって濃縮した後に、前記電解尾液を沸点未満で加熱し、減圧した室内に導入して伝熱管による加熱をせずに水分を蒸発させ、さらに濃縮することを特徴とする粗硫酸ニッケルの回収方法。
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