JP6000609B2 - 被検体情報取得装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被検体情報取得装置およびその制御方法に関する。
レーザーなどの光源から被検体に照射した光を被検体内に伝播させ、被検体内の情報を得るイメージング装置の研究が医療分野を中心に積極的に進められている。このようなイメージング装置の一つとして、Photoacoustic Tomography(PAT:光音響トモグラフィー)が提案されている。
PATとは、光を被検体(医療分野では生体となる)に照射し、被検体内を伝播・拡散した光が生体組織で吸収されて発生する光音響波を受信して解析することで、被検体(生体)内部の光学特性に関連した情報を可視化する技術である。(非特許文献1)これにより、被検体内の光学特性値分布等の生体情報、特に、光エネルギー吸収密度分布を得ることができる。
この技術で得られる光学特性に関連した情報として、例えば、光照射によって生じた初期音圧分布あるいは光エネルギー吸収密度分布などがある。これらの情報は、新生血管の増殖を伴う悪性腫瘍の位置の特定などに利用できる。光学特性に関連した情報に基づく3次元再構成画像の生成と表示は生体組織の内部の把握に有用であり、医療分野における診断に役立つことが期待されている。例えば、特許文献1のように、被検体を保持して、光学特性に関連する情報を取得する装置も提案されている。
PATにおいて、被検体内における光吸収体から発生する音響波の初期音圧Pは次式(1)で表すことができる。
=Γ・μ・Φ …(1)
ここで、Γはグルナイゼン係数であり、体積膨張係数βと音速cの二乗の積を定圧比熱CPで割ったものである。Γは被検体が決まれば、ほぼ一定の値をとることが知られている。μは吸収体の光吸収係数である。Φは局所的な領域での光量(吸収体に照射された光量であり、光フルエンスともよばれる)である。
PATでは、被検体中を伝搬してきた音響波の大きさである音圧Pを測定し、各時刻の音圧の測定結果から初期音圧分布を算出する。算出された初期音圧分布の各値をグルナイゼン係数Γで除することにより、μとΦの積の分布、すなわち、被検体の光エネルギー吸収密度分布を得ることができる。
式(1)で示されるように、初期音圧Pの分布から光吸収係数μの分布を得るためには、被検体内の光量Φの分布を求めることが必要である。被検体の厚さに対して十分大きな領域に、一様な照射光量が照射された場合に、被検体内を光が平面波のように伝播すると仮定すると、被検体内の光量の分布Φは次式(2)であらわすことができる。
Φ=Φ・exp(−μeff・d) …(2)
ここで、μeffは被検体の平均的な等価減衰係数である。Φは光源から被検体内に入射する光量(被検体の表面における光量)である。また、dは光源からの光が照射された被検体表面の領域(光照射領域)から被検体内における光吸収体までの距離である。特許文献1の技術では、生体に均一な光を複数の条件で照射し、被検体の平均的な等価減衰係数μeffを算出している。そして、式(2)から被検体内の光量分布Φを算出し、そ
の光量分布Φを用いて式(1)から被検体内の光吸収係数分布μを得ることができる。
また、特許文献2には、被検体内の光の伝搬が異なる2つ以上の照明条件によるPATの撮影を行い、被検体内の光の吸収係数の分布を推定する方法が開示されている。
従来の技術によるPATの撮影においては、光エネルギー吸収密度分布などを算出する際に、光の吸収係数に代表される被検体の光学係数を適用するには、被検体内の光の減衰量を考慮する必要がある。被検体の各位置における光の減衰量を考慮して、光音響波信号に基づく3次元画像を再構成する。さらに、酸素飽和度の算出のような解析的な情報を得る画像再構成にも光エネルギー吸収密度分布が関わる。そのため、PATにおいて、画像化における画質や、解析処理の性能を向上させるためには、被検体の精度のよい光学係数を用いて画像再構成することが求められる。
特許第4829934号公報 特開2011−217914号公報
PHYSICAL REVIEW E 71, 016706(2005)
しかし、生体の光学係数の正確な測定は容易ではない。そのため、光学係数として、統計的な情報を用いる方法や、被検者の過去の計測値を指定する方法が一般的であった。
PATでは、被検体の光音響波計測を行い、必ずしも一様ではない生体の光学係数の単位領域ごとの平均値を用いて光の減衰量を計算する。そして、各位置における光の減衰量に基づいた補正を行って、最終的な光の吸収係数分布の画像再構成を行う。しかし、生体は、単一の物質で構成される物体の計測とは異なり、体液や組織形状自体が変化しやすい。そのため、単位領域ごとの光学係数の平均値も、光音響波計測のたびに変わる可能性がある。したがって、光学係数を実際に測定したとしても、時間を要するうえに、被検体状態を反映しない値となるおそれがある。
画像再構成に適用する光学係数の平均値(背景光学係数)を求める方法としては、上記の特許文献1のような方法のほか、PATの撮影とは別の機会に別の光学計測装置で測定した値や、年齢等に応じた標準的な値を用いる方法がある。しかし、いずれの方法であっても、生体が状態変化することによって、光音響波計測実行時の生体の単位領域ごとの光学係数の平均値が、最適な値から外れた値になることは避けがたい。その結果、再構成結果の精度が低下するおそれがあった。
また、特許文献1の装置では、被検体を圧迫保持して固定している。このような場合、圧迫によって被検体の状態は変化するが、次の圧迫保持で過去の被検体と同じ状態を再現することは困難である。被検体の単位領域ごとの光学係数も圧迫保持ごとに変化するため、PATの撮影とは別の機会に測定装置を用いて光学係数の測定を行っても、光音響波計測時点の被検体の状態に適した値とは言えなかった。言い換えると、いったん光学係数を求めても、それを適用する時点では被検体の状態が変わってしまうために、光音響波計測時と同じ保持圧迫状態の被検体の光学係数を適用しないと画像再構成の精度を向上させられないという課題があった。
そのため、光学係数の精度を向上させるためには、撮影時の処理を増やすしかなく、撮影時間や被験者への負担を増加させていた。
また光学係数取得の被検者への負荷は、被検者の状態(例えば年齢、体力等)によって異なるにも関わらず、光学係数の取得の方法は、被検者によらず一様であった。
そこで、PATにおいて、再構成画像の画質、撮影時間や被検者の負担を考慮し、光学係数の取得方法を選択可能にすることが求められている。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、PATの画像再構成に用いる被検体の光学係数の取得方法を、ユーザーが選択できるようにすることにある。
本発明は以下の構成を採用する。すなわち、
被検体を保持する保持手段と、
前記被検体に光を照射する照射手段と、
前記保持手段により保持された前記被検体に前記照射手段から光が照射されたときに発生する光音響波に基づく光音響波信号を計測する光音響波計測手段と、
前記被検体の光学係数の取得方法をユーザーに選択させる取得方法選択手段と、
前記ユーザーにより選択された取得方法により、前記被検体の光学係数を取得する光学係数取得手段と、
前記光音響波計測手段が計測した光音響波信号と、前記光学係数取得手段が取得した光学係数を用いて、前記被検体の特性情報を生成する処理手段と、
を有し、
前記光学係数の取得方法には、前記被検体に光を照射して計測される光学係数取得用の信号を用いて光学係数を取得する方法が含まれ、
前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が異なるタイミングで行われる場合に、前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が前記保持手段により前記被検体が保持された状態で行われる
ことを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
被検体に光が照射されたときに発生する光音響波を計測することで得られた光音響波信号と、被検体の光学係数とを用いて、前記被検体の特性情報を生成する処理手段と、
前記被検体の光学係数の取得方法をユーザーに選択させる取得方法選択手段と、
前記ユーザーにより選択された取得方法により、前記被検体の光学係数を取得する光学係数取得手段と、
を有し、
前記処理手段は、前記取得方法選択手段で選択された取得方法を、当該取得方法により取得された光学係数を用いて生成された前記被検体の特性情報とともに、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)フォーマットのデータで記録するものであり、
前記取得方法選択手段で選択された取得方法に関する情報は、DICOMフォーマットのデータにおけるPrivate Tagに記録される
ことを特徴とする被検体情報取得装置である。
本発明はまた、以下の構成を採用する。すなわち、
被検体を保持する保持手段と、前記被検体に光を照射する照射手段とを有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
前記保持手段により保持された前記被検体に前記照射手段から光が照射されたときに発生する光音響波に基づく光音響波信号を計測するステップと、
前記被検体の光学係数の取得方法をユーザーに選択させるステップと、
前記ユーザーにより選択された取得方法により、前記被検体の光学係数を取得するステップと、
前記光音響波信号と、前記光学係数を用いて、前記被検体の特性情報を生成するステップと、
を有し、
前記光学係数の取得方法には、前記被検体に光を照射して計測される光学係数取得用の信号を用いて光学係数を取得する方法が含まれ、
前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が異なるタイミングで行われる場合に、前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が前記保持手段により前記被検体が保持された状態で行われる
ことを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法である。
本発明によれば、PATの画像再構成に用いる被検体の光学係数の取得方法を、ユーザーが選択できるようになる。
本発明における光音響波診断装置の構成を示す図。 本発明における情報処理部の構成を示す図。 第1の実施形態における光音響波信号計測部の構成を示す図。 光音響波診断装置の処理手順の概要を示すフローチャート。 情報処理部の処理手順を示すフローチャート。 光音響波信号計測部の処理手順を示すフローチャート。 統計値の場合の情報処理部の処理手順を示すフローチャート。 指定値の場合の情報処理部の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態における光音響波信号計測部の構成を示す図。
以下に図面を参照しつつ、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状及びそれらの相対配置などは、発明が適用
される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。
本発明の光音響波診断装置には、被検体に光(電磁波)を照射することにより被検体内で発生した音響波を受信して、被検体内の特性情報を画像データとして取得する光音響効果を利用した装置を含む。このように光音響波を計測し、被検体の内部を画像化することを、本明細書の記載において、被検体の撮影と呼ぶ。本発明における光照射には、被検体の撮影用の照射のほかに、被検体の光学係数推定用の光照射が含まれる。
被検体の特性情報は、光照射によって生じた音響波の発生源分布、被検体内の初期音圧分布、あるいは初期音圧分布から導かれる光エネルギー吸収密度分布や吸収係数分布、組織を構成する物質の濃度分布を含む。物質の濃度分布とは、例えば、酸素飽和度分布や酸化・還元ヘモグロビン濃度分布などである。このような特性情報を被検体情報とも呼ぶことから、本発明の光音響波診断装置を、被検体情報取得装置と呼ぶこともできる。
本発明でいう音響波とは、典型的には超音波であり、音波、超音波、音響波と呼ばれる弾性波を含む。光音響効果により発生した音響波のことを、光音響波または光超音波と呼ぶ。音響検出器(例えば探触子)は、被検体内で発生又は反射した音響波を受信する。
(光学係数の選択肢)
光学係数の取得方法を選択可能とすることの意義と、各選択肢の特徴につき、さらに説明する。
光音響波診断装置による撮影は、健康ではない被検者に負担となる場合もある。例えば被検体が乳房である場合、被検体を圧迫保持するために被検者が痛みを感じることがある。また高齢の被検者にとって、測定が長時間に渡ること自体が負担となる。よって、精度のよい光学係数を得るためとは言え、必ずしも被検者の負担を増加させて良いものではない。
光学係数には、取得方法によって、指定値、統計値、推定値、測定値などが存在する。各値は、再構成画像の画質と取得に要する時間、取得時の患者への負担等に相違がある。なお、以降の記載で画質という用語には、光音響波診断装置の算出値の精度や品質も含まれる。
指定値とは、被検者について過去に光学係数を測定したときの値を保存した値である。指定値を後日の撮影において読み出し、光学係数として用いる場合は、撮影時間や被検者への負担は増加しない。しかし、1度は測定の手間と患者への負担がある。また、撮影時の被検体の状態に最適な光学係数値ではない。
統計値は、被検者の年齢等で分類された統計的な情報に基づく光学係数である。統計値を光学係数として用いる場合は、撮影時間や測定の負担は全く増加しない。しかし、現実の光学係数には個体差があるため、再構成画像の画質の点で問題がある。
推定値は、撮影時に光学係数の推定処理を行って得られた値である。推定は、実際に光音響波信号を計測した結果に基づいて行われるため、被検者の拘束時間が増加する。しかし、撮影時の被検体の状態に適した光学係数を得られるため、再構成画像の画質は向上する。
測定値は、撮影時に光学係数の測定を行って得られた値である。測定値を光学係数として用いる場合は、被検者の拘束時間が増加する。また、光学係数測定装置を追加する必要がある。しかし、撮影時の被検体の状態に適した光学係数を得られるため、再構成画像の
画質は向上する。
このような相違点を念頭においた上で、撮影時の被検者の体調等の状況と、再構成画像に求められる画質に応じて、光学係数取得方法を選択する必要がある。
<第1の実施形態>
本実施形態に係る光音響波診断装置は、画像再構成に適用する光学係数の取得方法を選択可能である。本実施形態においては、撮影時に光学係数の推定値を用いる方法と、撮影時に撮影者により指定された指定値を用いる方法と、撮影時の被検者の年齢などに応じた統計値を用いる方法から選択できる。
そして、推定値の場合には、被検体の保持状態に変化があるかどうかを確認しながら、撮影用の光音響波信号の計測と、光学係数推定用の光音響波信号の計測の両方を行う。そして、光学係数推定用の光音響波信号に基づいて、撮影時の被検体の光学係数を推定し、画像再構成に適用する。一方、指定値の場合は撮影者の入力を受け付ける等の方法で、統計値の場合にはメモリから読み出す等の方法で、光学係数を取得して画像再構成に適用する。
(装置の構成)
図1は、本実施形態に係る光音響波診断装置の概略の機能構成を示すブロック図である。本実施形態に係る光音響波診断装置は、情報処理部1000、光音響波信号計測部1100によって構成される。図2は、本実施形態に係る光音響波診断装置の情報処理部1000を実施する機器構成の一例である。また、図3は、光音響波信号計測部1100を実施する機器構成の一例である。
(光音響波信号情報)
光音響波信号計測部1100は、情報処理部1000から指示された光音響波計測方法に基づいて光音響波信号計測の制御を行う。そして、音響波検出器1105の各素子で検出された光音響波に基づいて光音響波信号情報を生成し、情報処理部1000に送信する。
ここで、図3の音響波検出器1105は、受信面上に配置された素子により音響波を検出して電気信号(光音響波信号)に変換する探触子である。音響波検出器1105は、光学装置1104が被検体1107に照射した光により発生する光音響波1109を検出する。上述した光音響波信号情報とは、光音響波信号そのものと、その光音響信号に関する情報を含むものである。光音響信号に関する情報とは、例えば、音響波検出器1105の素子の位置、感度または指向性等の情報を含む。また、音響波取得の撮影パラメータのような、光音響波信号取得時の条件に関わる情報も含まれる。これらは、光音響波信号を用いた画像再構成において必要となる情報である。
また、光音響波信号情報のうち、光音響波信号に関する情報には、光音響波計測方法に応じて様々な情報を格納することができる。本実施形態において推定値を用いる場合、光音響波信号に関する情報として、光学係数推定用の光音響波信号に関する情報を格納している。また、音響波を発生させるための照射光の光源の制御や、被検体を保持する場合の保持や圧迫に関する情報も、光音響波信号情報に含めることができる。
光音響波信号計測部1100が探触子を移動させて音響波を検出した場合には、探触子が音響波を検出した走査領域を受信領域とし、音響波を検出した素子の位置を受信領域上の素子位置として扱う。この場合、装置内部の座標系における受信領域の位置や、受信領域上の素子位置に関する光音響波信号情報を生成する。
光音響波信号情報のうち、光音響波信号そのものとしては、測定した光音響波信号をそのまま格納してもよいし、素子の感度補正、ゲイン補正等の補正を施してから格納してもよい。また、被検体上の同じ位置に対して、複数回の光の照射と光音響波の受信を繰り返し、得られた光音響波信号の平均を算出して格納しても良い。なお、被検体上の同じ位置と言っても、必ずしも探触子の同一の素子が検出しなくてもよい。探触子の移動中に、同じ能力の素子が受信領域上の同一位置で検出した信号であれば、同じ位置の信号として扱える。
画像再構成に用いる情報のうち、静的な定数としても支障のないものは、情報処理部1000の主メモリ102や、磁気ディスク103に、あらかじめ記憶される。例えば、光学係数として、被検者から以前に測定された指定値や、標準的な値として用いられる年齢ごとの統計値などが記憶される。一方、撮影の度に動的に定まる情報は、光音響波信号情報の一部として、光音響波信号計測部1100から情報処理部1000に送信される。
本実施形態においては、撮影用の光音響波信号と同様の光照射方法で、光学係数推定に用いる光音響波を計測する。ただし、推定に用いる光音響波信号を取得するために、撮影とは異なる光の照射方法による光音響波計測が必要な場合がある。
光照射方法制御の一例として、被検体に対する照射光の向きの制御がある。これは例えば、フォワード、バックワード、双方向の3方向からの選択制御である。フォワード方向は、音響波検出器1105の受信面に対して正面から光を照射する方向である。バックワード方向は、音響波検出器1105の受信面に対して背面から光を照射する方向である。さらに両方から光を照射する双方向照射の場合もある。光がこれら3つの方向のいずれから照射されたかに応じて、同じ状態の被検体に対して照射されたとしても、内部での伝搬の仕方が異なる。詳しくは後述するが、光学係数を推定するときに、光の方向と伝搬について考慮する必要が生じる。
(情報処理部)
次に情報処理部1000の構成要素について説明する。
情報処理部1000は、ユーザーの撮影に関する指示を取得する。そして、撮影の対象となる領域の再構成画像の画質を考慮した光音響波計測方法を決定して、光音響波信号計測部1100に指示する。また、光音響波信号計測部1100から得られた光音響波信号情報を用いて3次元画像再構成を行い、撮影されたデータを表示する。
情報処理部1000は、撮影指示情報取得部1001、光学係数取得方法選択部1002、光音響波計測方法決定部1003、光音響波計測方法指示部1004、被検体状態監視部1005、光音響波信号情報取得部1006を含む。さらに、光学係数推定部1007、再構成処理部1008、データ記録部1009、データ取得部1010、データ解析部1011、表示情報生成部1012、表示部1013、統計情報記憶部1014を含む。
撮影指示情報取得部1001は、ユーザーが入力部106を介して入力した、撮影に関する指示(撮影指示情報)を取得する。撮影指示情報の例として、撮影領域や、各種パラメータを用いた撮影機能に関する設定がある。また、撮影における光学係数の推定の有無や、光学係数推定のための測定の有無も含まれる。撮影指示情報取得部1001は、入力された撮影指示情報を、光学係数取得方法選択部1002に送信する。
撮影領域は、画像化の対象となる被検体内の3次元の領域である。以下の説明において
、光学係数推定用の光音響波信号の計測の対象となる領域は、基本的には、この撮影領域である。例えば、光学係数推定用の光音響波信号は、基本的には、撮影領域内の被検体の全て、または、一部の領域から発生した光音響波を検出したものである。光学係数として測定値を用いる場合にも同様に、基本的にはこの撮影領域にて測定が行われる。
ただし、光学係数推定用の光音響波信号の計測対象や、光学係数を測定する領域は、必ずしも撮影領域内に限定されない。例えば、撮影領域内は光学係数の推定や測定に適さないが、撮影領域外に推定や測定に適した領域がある場合のように、撮影領域外の任意の領域を指定することもできる。
光学係数取得方法選択部1002は、撮影指示情報に基づいて、画像再構成に適用する光学係数の取得方法を決定する。決定された取得方法に応じて、光学係数推定用の光音響波信号を計測するかどうかや、光学係数を直接測定するかどうかが決定される。光学係数取得方法選択部は、本発明の取得方法選択手段に相当する。
光学係数取得方法選択部1002は、光学係数の取得方法に関する情報を、撮影指示情報とともに、光音響波計測方法決定部1003と、光音響波信号情報取得部1006、再構成処理部1008に送信する。また、光音響波信号計測部1100で、通常の撮影と異なる光音響波信号の計測や光学係数の測定がある場合には、それらに関する情報を光学係数測定情報として付加する。
光音響波計測方法決定部1003は、撮影指示情報と光学係数測定情報に基づいて、具体的な光音響波計測方法を決定する。光音響波計測方法決定部1003は、撮影用または光学係数推定用の光音響波信号の計測に必要な指示情報をまとめた光音響波計測情報を生成し、光音響波計測方法指示部1004に送信する。
光音響波計測方法指示部1004は、光音響波信号計測部1100に光音響波信号の計測開始や、中断を指示する。また、撮影時に、検体状態監視部1005に被検体の状態を問い合わせて確認する。
被検体状態監視部1005は、光音響波計測の間、被検体の保持状態に変化がないか監視する。被検体状態監視部1005は、光音響波信号情報取得部1006に、光学係数推定を伴う撮影において光音響波信号情報を取得する間、被検体の状態が変化していないことを通知する。通知は任意のタイミングで良いが、本実施形態では、光音響波計測開始時から終了時まで定期的に通知する。また、被検体の状態が変化したと判断した場合には、光音響波計測方法指示部1004に通知し、光音響波計測処理を中断させる。
光音響波信号情報取得部1006は、光音響波信号計測部1100から送信された光音響波信号情報を受信する。そして、光学係数推定用の光音響波信号情報については、光学係数推定部1007に送信し、撮影用の光音響波信号情報は、再構成処理部1008に送信する。
光学係数推定部1007は、光学係数推定用の光音響波信号に基づいて、被検体の光学係数を推定する。推定された光学係数値は再構成処理部1008に送信される。
再構成処理部1008は、撮影領域内の各点ごとに、光音響波信号を用いて画像再構成を行い、3次元再構成画像(ボリュームデータ)を生成する。なお、光の強度が再構成領域内で均一でない時の補正など、再構成画像に関する補正をここで行っても良い。
再構成処理部1008は、撮影者の指示による方法で取得された光学係数と、光音響波
信号情報取得部1006から送られた光音響波信号情報に基づいて、画像再構成を行う。光学係数取得方法が指定値の取得である場合は、撮影指示情報内の光学係数の指定値を用いる。光学係数取得方法が統計値の取得である場合は、撮影指示情報内の被検者に関する情報(例えば年齢、撮影部位)に応じた光学係数の統計値を、統計情報記憶部1014から取得する。光学係数取得方法が推定である場合は、光学係数推定部1007が推定した値を用いる。後述する第2の実施形態のように、測定装置により光学係数の測定が可能で場合、その測定値も用いることができる。
また、再構成処理部1008は、被検体内の初期音圧分布や光の吸収係数分布を算出する。照射光の波長に応じて被検体内での光の吸収の度合いが異なることから、被検体内の組成の相違を画像化できる。例えば、還元ヘモグロビンが強く吸収する波長と酸化ヘモグロビンが強く吸収する波長の照射光を用いて、酸素飽和度を算出し、その分布を画像化できる。再構成処理部1008は、診断の目的に応じて、これらの特性情報を個別に画像化したり、他の解析処理の結果と重ねたり、様々な形式で画像データを生成できる。
また、再構成処理部1008は、生成した再構成画像、撮影指示情報、光音響波信号情報および光学係数の推定値を、データ記録部1009に送信する。ただし、データ記録の有無に関わらず、直ちに再構成画像を表示する場合には、データ解析部1011にも送信する。
データ記録部1009は、再構成処理部1008から送られた再構成画像と再構成に関する情報、撮影指示情報、光音響波信号情報、光学係数の推定値(または統計値あるいは指定値)等に基づいて記録データを生成する。
生成される記録データは、例えば、撮影領域に相当するボクセル空間を、画像再構成で設定されたピッチに分割したボリュームデータの形式となる。ボリュームデータには、所定の情報を含むデータを付加しても良い。このデータは任意のデータフォーマットで良い。一例として、医用画像の標準的な規格となっているDICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)のフォーマットを使用できる。光音響波診断装置に関する情報は標準規格にはないが、光音響波診断装置固有の情報をPrivate Tagに格納することで、DICOMの汎用性を維持しながら、光音響計測の情報を記録することができる。本実施形態において、光学係数の取得方法を記録する場合、例えばデータフォーマットがDICOMであれば、Private Tagに光学係数の取得方法を示すタグを追加して記録する。
データ記録部1009は、生成したデータを、磁気ディスク103のような記憶媒体に、記録データファイル1200として保存する。実際の記憶媒体は磁気ディスクに限られないし、ネットワーク経由で、他の情報処理装置や記憶媒体に記憶しても良い。
データ取得部1010は、記録データファイル1200に格納された記録データを、記憶媒体に応じた通信手段により取得する。データ取得部1010は、取得した記録データをデータ解析部1011に送信する。
データ解析部1011は、データ取得部1010から受信した記録データを解析し、再構成処理部1008が生成した再構成画像や、光音響波信号情報取得部1006が光音響波信号計測部1100から取得した光照射に関する情報を抽出する。そして、撮影データごとにまとめられた管理情報を準備する。再構成処理部1008から、じかに再構成画像や関連情報が送られた場合も、撮影データごとの管理情報を準備する。データ解析部1011は、再構成画像を含む撮影データの管理情報を表示情報生成部1012に送信する。
表示情報生成部1012は、再構成画像の表示情報と、定量性のある領域に関する表示情報を生成する。
再構成画像の表示に関しては、再構成画像が平面画像であり、そのままディスプレイの輝度値で表示できるような値域であれば、特別な変換なく表示情報として使用する。再構成画像がボリュームデータのような3次元画像である場合、ボリュームレンダリング、多断面変換表示法、最大値投影法など、任意の方法で表示情報を生成する。また、ボクセル値の値域がディスプレイの輝度値の値域を超える値域である場合には、ディスプレイで表示できる画素値の範囲になるように表示情報を生成する。表示情報は、少なくとも再構成画像を表示可能な情報を含む。
定量性のある情報に基づく表示情報の例としては、定量性のある領域を識別できるような境界線、または、定量性の有無を示す領域別に異なる表示色を割り当てることができる。また、定量性のある領域の信号値や領域の特性、解析結果等を示すテキスト情報などのアノテーションを付加した表示情報なども生成することができる。
表示部1013は、生成した表示情報を表示するためのグラフィックカード、および、液晶やCRTディスプレイのような、表示装置であり、表示情報生成部1012から送られた表示情報を表示する。
統計情報記憶部1014には、光学係数として統計値が選択される場合の統計情報が格納されている。例えば、一般的な生体の光学係数の統計値が、その条件と共に記憶されている。一例としては、女性の乳房を撮影する場合の光学係数の平均値が年齢別に記憶されている。
なお、本発明の光音響波診断装置の説明では、光音響波信号計測部1100と情報処理部1000を分けて説明している。具体例としては、デジタルマンモグラフィのような計測装置と、PC等の制御装置の組み合わせが挙げられる。しかし、光音響波計測部1100と情報処理部1000を含む1つの画像情報取得装置としても良い。例えば、一般的な超音波診断装置に、本発明の光音響波計測部1100と情報処理部1000に相当する機能を併せ持つモダリティのような装置構成で実施することも可能である。
図2は、情報処理部1000の各部の機能をソフトウェアで実現するためのコンピュータの基本構成を示す図である。
CPU101は、主として情報処理部1000の各構成要素の動作を制御する。主メモリ102は、CPU101が実行する制御プログラムを格納したり、CPU101によるプログラム実行時の作業領域を提供したりする。磁気ディスク103は、オペレーティングシステム(OS)、周辺機器のデバイスドライバ、後述するフローチャートの処理等を行うためのプログラムを含む各種アプリケーションソフト等を格納する。表示メモリ104は、モニタ105のための表示用データを一時記憶する。
モニタ105は、例えばCRTディスプレイや液晶モニタ等であり、表示メモリ104からのデータに基づいて画像を表示する。入力部106は、マウス、キーボードなどのオペレータによるポインティング入力及び文字等の入力を行う。本発明におけるオペレータの操作や指示情報の入力は、入力部106より行われる。
I/F107は、情報処理部1000と外部との間で各種データのやりとりを行うためのものであり、IEEE1394やUS5、イーサネットポート(登録商標)等によって構成される。I/F107を介して取得したデータは、主メモリ102に取り込まれる。
光音響波信号計測部1100の機能は、I/F107を介して実現される。なお、上記各構成要素は共通バス108により互いに通信可能に接続されている。
(光音響信号計測部)
図3は、本発明の光音響波診断装置の光音響波信号計測部1100の構成の一例を示す図である。
光源1101は、レーザーや発光ダイオードのような、被検体に照射する照射光の光源である。照射光は、被検体を構成する成分のうち特定の成分で吸収の度合いが強いと予想される波長の光を用いる。
制御部1102は、光源1101、光学装置1104や音響波検出器1105、位置制御手段1106の制御を行う。制御部1102はまた、音響波検出器1105で得られた光音響波の電気信号を増幅し、アナログ信号からデジタル信号に変換する。また、各種信号処理、各種補正処理を行っても良い。また、不図示のインターフェースを介して、光音響波信号計測部1100から、情報処理部1000のような外部機器に光音響波信号を送信する。
レーザーの制御の内容としては、レーザー照射のタイミング、波形、強度などの制御がある。音響波検出器の位置制御手段1106の制御については、音響波検出器1105の位置を適切な位置に移動する。また、制御部1102は、音響波検出器1105が検出した光音響波の信号をレーザー照射のタイミングと同期をとって計測するための各制御を行う。さらに、複数回のレーザーを照射して得られる素子ごとの光音響波信号を加算平均して素子ごとの光音響波信号の平均値を算出するような信号処理も行う。
光学装置1104は、光を反射するミラーや、光を集光したり拡大したり形状を変化させるレンズなどの光学部品である。光学部品には、光源から発せられた光1103が被検体1107に所望の形状で照射されるものを用いる。光源1101または光学装置1104を複数配置し、様々な方向から光を照射することもできる。光源1101から照射された光1104は、光ファイバ等の光導波路を用いて被検体まで伝搬させても良い。
このような構成で制御部1102の制御の元、光源1101で発生させた光1103を、光学装置1104を介して被検体1107に照射すると、被検体内の光吸収体1108が光を吸収し、光音響波1109を放出する。この場合、光吸収体1108が音源に該当する。2枚1対の保持板(平板)で被検体を保持する場合、どちらか一方の平板の側から光を照射しても良いし、双方向から照射しても良い。
音響波検出器1105は、圧電現象を用いたトランスデューサー、光の共振を用いたトランスデューサー、容量の変化を用いたトランスデューサーなどで構成される。音響波を検知できるものであれば、どのような音響波検出器を用いてもよい。音響波検出器1105は、被検体1107に直に接触して音響波を検出してもよいし、被検体を圧迫する平板1110越しに音響波を検出してもよい。
本実施形態の音響波検出器は、複数の素子(検出エレメント)が2次元的に配置されたものとする。このような2次元配列素子を用いることで、同時に複数の場所で音響波を検出することができ、検出時間を短縮できると共に、被検体の振動などの影響を低減できる。また、音響波検出器1105と被検体との間には、音響波の反射を抑えるための不図示のジェルや水などの音響インピーダンスマッチング剤を使用してもよい。
光を被検体に照射する領域や音響波検出器1105が移動可能であれば、広い領域から
光音響波を取得できる。そのためには、光学装置1104を移動可能に構成する方法や、可動式ミラー等を用いる方法などがある。制御部1102からの指示を受けた位置制御手段1106が、例えばモーター等により、これらの移動を行う。このとき、光を被検体に照射する領域と、音響波検出器1105の受信領域を同期して移動するように制御する。
音響波検出器1105を移動させる方法は様々である。例えば、探触子の素子が配置された面が長方形の場合は、探触子の縦または横サイズ分ずつ探触子を移動し、各位置で静止して音響波を検出する。これにより、同じ素子ピッチで、移動回数倍の素子が配置されたサイズの探触子のようにみなすことができる。あるいは探触子を連続的に往復移動させつつ音響波を受信しても良い。往復移動の際に探触子位置を少しずつずらすことで、広い領域を測定できる。
さらに、制御部1102は、撮影領域に対する定量性のある領域情報を抽出するために必要となる情報も生成する。この情報には、撮影位置、撮影領域や、撮影時の被検体に対する光量なども含まれる。
光音響波信号計測部は、ユーザーに指示された撮影領域を画像化するのに必要な光音響波信号を取得する。撮影領域は、目的とする撮影ごとに指定される3次元領域である。撮影領域はどのような方法で特定されても良い。例えば、直方体の各頂点の座標や、数式を入力されてもよい。また、被検体を捉えたカメラ画像上でユーザーがマウスで矩形領域を指定し、その領域を被検体上に投影した平面と、奥行方向の情報で撮影領域を特定することもできる。この場合は、透明な平板越しにカメラ画像を撮影し、被検体の平板からの厚さを計測することで、撮影領域とする直方体を特定することができる。また、撮影領域は、必ずしも直方体でなくても良い。
(撮影時の処理の概略)
次に、図4〜図8のフローチャートを用いて、本実施形態の具体的な処理の手順を説明する。図4は、本発明の光音響波診断装置で撮影を行う医師、または、検査技師が、被検者の乳房を被検体として撮影する場合の概略の撮影手順を示したフローチャートである。本フローは一般的な手順を示すものであり、本発明に特徴的な処理は、後述するように、各ステップに盛り込まれる。本フローは、光音響波診断装置の撮影位置に被検者の乳房をセットしたところから開始される。
ステップS401において、撮影者は、入力部106を介して平板1110の位置を制御し、被検体が撮影に適した形状、厚さで保持されるように調整する。このとき、平板1110が2枚1対の平行平板であれば、平行状態を維持しつつ、両者の間隔を調整する。間隔調整後は、ブレーキをかけて平板1110を固定し、被検体の形状や位置がずれないようにする。
ここでは、情報処理部の入力部106を介して平板1110の制御や保持位置の固定を行うように説明したが、光音響波信号計測部1100に操作部を設けて、手技等によって乳房を保持しても良い。
ステップS402において、撮影者は、撮影のための各種パラメータを決定し、入力部106を介して指示を出す。ここで、光学係数の取得方法を選択するための設定も行う。
ステップS403において、撮影者による撮影開始指示を受けた情報処理部1000および光音響波計測部1100が連動して、被検体の撮影を実行する。撮影は、上記の被検体状態監視部1005についての説明にあるように、被検体の保持の状況を確認しながら行われる。そして、被検体の保持の状況に変化がない場合は撮影を継続し、保持状況が変
った場合は撮影を中止する。
ステップS404において、情報処理部1000は撮影データを画像化し、モニタ105に再構成画像を表示する。
概略、以上のような手順で、被検体の撮影は実行される。
(推定値の場合の情報処理)
次に本発明の第1の実施形態において、光学係数取得方法が推定値の取得である場合の光音響波診断装置の動作について説明する。図5のフローチャートは、本実施形態における情報処理部1000の処理手順を示すフローチャートである。また、図6は、本実施形態における光音響波計測部1100の処理手順を示すフローチャートである。
図5、6のフローチャートを用いて、図4のステップS403の詳細、すなわち、光学係数の推定値を用いた撮影処理における各ブロックの動作について説明する。図5のフローチャートは、撮影者が撮影パラメータを設定後、撮影開始を指示した時点から開始する。撮影パラメータ中、光学係数の取得方法として推定による取得が選択されていることが前提である。
ステップS501において、撮影指示情報取得部1001は、入力された指示内容に基づいて、撮影指示情報を生成する。撮影指示情報には、光音響波診断装置の撮影機能に関する設定以外に、撮影後に実行する解析や画像再構成のための情報(再構成指示情報)を含めてもよい。また、撮影指示情報には、撮影者が毎回入力する、撮影ごとに変更される設定の他に、あらかじめ設定済の項目も含まれる。生成した撮影指示情報は、光学係数取得方法選択部1002に送られる。
ステップS502において、光学係数取得方法選択部1002は、撮影指示情報に基づいて、画像再構成に適用する光学係数を光音響信号測定からの推定により求めることを決定する。また、計測方法は、撮影時と同じ保持状態に置かれた被検体に対して光を照射し、光学係数推定用の光音響波信号を取得する方法とする。本実施形態では、光学係数推定用の光音響波信号計測の領域や各種設定は、撮影指示情報で指定された撮影領域に関する情報や設定に基づいて自動的に決定されるものとする。
本実施形態においては、光学係数推定用の光音響波信号を取得する領域と、撮影領域とが一致するが、撮影領域とは異なる特定の領域から、光学係数推定用の光音響波信号を取得しても良い。その場合、撮影指示情報内に、光学係数推定用の領域を指定する情報を含めれば良い。
光学係数取得方法選択部1002は、推定用の光学係数取得に関する情報を、撮影指示情報と共に、光音響波計測方法決定部1003、光音響波信号情報取得部1006および再構成処理部1008に送信する。
ステップS503において、情報処理部1000から光音響波計測部1100に撮影開始指示を行う。撮影開始指示に応じて、各機能ブロックは次に示す処理を行う。
光音響波計測方法決定部1003は、撮影指示情報と光学係数測定情報に基づいて、光音響波信号計測部1100の光音響波計測方法を決定する。例えば、照射光の制御に関して、光源や光路、照射方法等に関する設定を行う。
また、光音響波計測方法決定部1003は、撮影者に指示された撮影領域および再構成方法に基づいて、必要な走査領域(受信領域)を算出する。また、撮影指示情報と撮影領
域に基づいて、光学係数推定用光音響波信号の計測制御用の情報(例えば、光学係数推定用の光音響波信号計測範囲)も決定される。また、光音響波計測方法決定部1003は、音響波検出器1005の素子が画像再構成に必要な光音響波信号を検出するための受信領域上の素子位置のピッチも決定する。
音響波を検出するための制御や、装置内の音響特性に基づく補正などは、基本的には光音響波信号計測部1100が実施する。ただし、画像再構成の画質に関わる音響波取得条件や、光学係数推定精度に関わる音響波取得条件や、補正方法を、光音響波計測方法決定部1003で決定してもよい。
光音響波計測方法決定部1003は、上記のように決定した内容に基づき、撮影用および光学係数推定用の光音響波信号計測に必要な指示情報や制御方法を含む光音響波計測情報を生成し、光音響波計測方法指示部1004に送信する。
ここで、本実施形態においては、光音響波計測情報は、撮影ごとに作成する例を説明するが、同等の光音響波計測情報をあらかじめ作成しておき、選択する方法でもよい。その場合、光音響波計測方法決定部は、あらかじめ作成された光音響波計測情報の識別子を光音響波計測指示部に送信する。
また、光音響波計測方法決定部1004は、受信領域で音響波を取得するために必要な光音響波計測部1100の制御方法を決定し、光音響波取得に関する情報として生成する。制御方法とは例えば、探触子の走査方法や、光の照射の制御方法などである。この光音響波取得に関する情報に、平板1110に保持された被検体1107と、光学装置1104および音響波検出器1105との、相対的な位置関係も含めることができる。この光音響波取得に関する情報は、例えば、光音響波計測部1100に音響波取得を指示するコマンドやパラメータ群で構成される。
そして、光音響波計測方法指示部1004は、光音響波取得に関する情報に基づいて光音響波計測情報を生成し、光音響波計測部1100に送信して、光音響波計測を指示する。ただし、光音響波計測方法指示部1004は、あらかじめ被検体状態監視部1005に、被検体が撮影可能な状態かどうかを問い合わせる。そして、被検体が撮影可能な状態である場合に、光音響波計測を指示するとともに、被検体状態監視部1005に計測開始を通知する。
被検体状態監視部1005は、光音響波信号計測部1100が光音響波を計測する間、被検体の保持状態に変化がないか監視する。被検体の状態監視ができれば、どのような監視手段を用いても良い。例えば、定期的に光音響波信号計測部1100と通信して、被検体の保持状態を問い合わせても良いし、常に光音響波信号計測部1100を監視していてもよい。状態監視の内容としては、被検体が撮影用に固定されたときの、保持状態などがある。
撮影用に固定された被検体の保持状態は、例えば、各種センサの計測値が所定の閾値に収まるかどうかにより確認できる。センサとしては例えば、保持している平板にかかる圧力を計測するセンサがある。また、平板等の距離や位置に関するセンサがある。また、被検体の固定時のブレーキのかかり具合を示す力のセンサがある。また、装置内の各位置において被検体の有無を検知するセンサも使用できる。
さらに、被検体状態監視部1005は、被検体の保持状態以外にも、光学係数を求めるのに影響を及ぼしかねない変化についても、監視対象として良い。例えば、光音響波計測部1100の内外の温度や、装置のドアやカバ―の開放状態など、様々な計測値や装置状
態を監視対象とすることができる。
ここで、被検体の状態を監視する方法は、本実施形態のように被検体状態監視部1005を設ける方法に限られない。例えば、光音響波計測部1100が被検体を撮影している最中や、被検体の固定を解除するときに、センサにより被検体の保持状態の変化を計測した場合には、保持状態の変化に応じて遷移する装置状態や、保持状態が変化したことを含む内容を示すエラーコードを情報処理部1000に返すようにしても良い。
被検体状態監視部1005は、光音響波信号情報取得部1006に、被検体の状態変化の有無を通知する。通知のタイミングは任意であり、例えば、光音響波計測開始から終了まで定期的に通知すれば良い。ただし、被検体の状態の変化が検知された場合は、光音響波計測方法指示部1004に対して、光音響波計測の中断を指示する。
ステップS504において、光音響波信号情報取得部1006は、光音響波信号計測部1100から光学係数推定用の光音響波信号情報を受信し、光学係数推定部1007に送信する。
ステップS505において、光学係数推定部1007は、光学係数推定用信号を用いて光学係数推定処理を開始する。
光学係数の推定方法は、撮影時と同じ保持状態の被検体に対して光学係数を推定する処理であれば、どのような推定方法も本発明に適用することができる。
例えば、特許文献2のような推定方法であれば、撮影と同じ保持状態の被検体の光学係数推定用の領域に対して、2方向から光を照射して計測された2種類の光学係数推定用信号を用いて、それぞれの初期音圧分布を算出する。方向としては、例えば、上述したようなフォワード方向およびバックワード方向がある。
これらは、1つの光学係数推定用の領域に対して2つの伝搬経路で光を到達させた場合の光音響波の信号に基づいた2つの初期音圧分布データとなる。そして、光学係数推定用領域内の各位置の2つの初期音圧分布の比は、光学係数推定用領域内の各位置における光量の比となることを利用して、モンテカルロ法等を用いて光学係数(特許文献2の推定方法では、吸収係数、散乱係数)を近似させる。この方法により、光学係数を推定することで、光学推定用領域の光の吸収係数の平均値を算出する。
なお、光学推定用領域は、撮影領域に適した推定値の算出が可能な領域であれば、撮影用の光音響波計測(測定)の際の領域と同じ位置や大きさでなくてもよく、また積算回数等の計測のパラメータも、必ずしも同一である必要はない。
つまり、撮影領域内の光学係数の平均値として適用できる、光学係数を推定可能な領域であれば、構わない。
ステップS506において、撮影用の光音響波信号計測がすべて終了するまでの間、分割された光音響波信号情報の単位で未処理の光音響波信号情報の有無を判定する。未処理の光音響波信号情報がなくなるまで、S507〜S510における、光音響波信号情報の取得と、画像再構成を繰り返す。
ステップS507において、光音響波信号情報取得部1006は、光音響波信号計測部1100から撮影用の光音響波信号情報を取得し、再構成処理部1008に送信する。このステップは光学係数推定終了の前後に関わらず、実行される。
ステップS508において、再構成処理部1008は、光音響波信号の画像再構成を実
行する。ステップS508における画像再構成は、光学係数を適用せずに実施できるものである。例えば、撮影領域内をボリューム空間で規定した、各ボクセルの光音響波の初期音圧分布の算出である。撮影領域を分割した領域に対応した光音響波信号情報に基づいて算出される。したがって、本ステップの処理は光学係数推定処理が終了前であっても並行して行うことができる。光音響波計測装置から送信された1つの光音響波信号情報に関する画像再構成が終了すると、ステップS509に進む。
ステップS509において、光学係数の準備が完了したかどうか、すなわち本実施形態においては、光学係数推定処理が終了したかどうかを判定する。終了前であれば、ステップS506に戻り、次の光音響波信号情報の処理にうつる。光学係数推定処理が終了していれば、ステップS510に進む。
ステップS510において、再構成処理部1008は、光学係数推定部1007が算出した光学係数の推定値を適用した画像再構成を行う。例えば、光音響波信号情報に基づいて算出された初期音圧分布のボクセル値から、被検体の撮影時の光の吸収係数の分布を算出することができる。被検体の光の吸収係数の分布は、レーザー光の被検体内の減衰を推定して算出する。そのため、撮影時の被検体の状態で計測した情報に基づいて算出された精度のよい光学係数を用いることで、さらに精度のよい吸収係数値をボクセル値とするボリュームデータ(再構成画像)を生成することができる。
ステップS506において、撮影領域内のすべての光音響波信号情報の画像再構成が終了したと判定された場合は、S511に進む。
ステップS511において、画像再構成において推定処理が間に合わず、光学係数を未適用の再構成画像データがある場合には、ステップS512に進む。一方、推定処理が最初の撮影用の光音響波信号情報の取得に間に合っていた場合には、ステップS513に進む。
ステップS512においては、光学係数を未適用の再構成画像データについて、ステップS510と同様の処理を行い、ステップS513に進む。
ステップS513において、再構成データをまとめて、撮影領域全体のボリュームデータを生成する。ここで、再構成データとは、分割して送られてきた光音響波信号計測情報に基づいて再構成された撮影領域の部分ごとに相当するボクセル群を指す。このとき、撮影領域内の各ボクセルの位置と同じ位置のボクセルが、複数の再構成データ中にまたがって存在する場合には、必要に応じて、各値の平均化処理も行う。ボリュームデータの生成が終了すると、再構成処理部1008は、光学係数を適用した再構成画像を格納したボリュームデータと再構成画像に関する情報をデータ解析部1011に送信し、ステップS514に進む。
ここで、生成した再構成画像のボリュームデータを記録する場合は、撮影指示情報や光音響波信号情報とともに、ボリュームデータをデータ記録部1009に送信する。データ記録部1009は、例えば、光学係数を用いて算出した光吸収エネルギー分布の再構成画像や撮影、光音響波計測に関する情報と共に、光学係数の取得方法を識別する情報を記録する。記録方法は、DICOMのようなファイルを記憶装置に保存してもよいし、ネットワーク経由で他の機器に保存するようにしてもよい。
また、記録した再構成画像のボリュームデータを再度読み込む場合には、データ取得部1010から記録したデータを読み込む。記憶された媒体に応じて、記憶装置やネットワーク経由で記録したデータを読み込み、データ解析部1011に送信すると、ステップS
514以降の処理を実施できるようになる。
ステップS514において、データ解析部1011は、再構成画像のボリュームデータと再構成画像に関する情報を管理情報にまとめて、表示情報生成部1012に送信する。表示情報生成部1012は、あらかじめ設定されている表示設定に応じて再構成画像データを用いて、表示部1012で表示可能な、再構成画像の表示画像情報を生成する。そして、生成された表示情報を表示部1013に送信する。
表示画像情報の例としては、再構成画像をMPR(Multi Planner Reconstruction)で表示する場合、再構成画像の断面画像と、画質の良否を示す境界線を重畳表示する方法がある。また、ボリュームレンダリングにより表示画像を表示してもよい。また、必ずしも表示画像ではなく、3次元再構成画像の各位置の画素値、すなわちボリュームデータのボクセル値に基づいたテキストによる説明など、画像以外の情報を生成してもよい。また、表示画像情報生成部は、再構成画像に関連する表示情報であれば、ユーザーの指示により、任意の表示方法、または、他の解析機能などを併用して表示情報を生成することができる。また、表示情報に、再構成に用いた光学係数がどのような取得方法で得られたものかを示すテキストやアイコン等を含めることができる。
表示部1013は、送られた表示画像情報を用いて、撮影時の被検体の状態に基づいて推定された光学係数を用いた再構成画像を表示する。
以上の手順により、光学係数取得方法が推定値の取得である場合の撮影を実施することができる。
(推定値の場合の光音響波信号計測)
次に、図6のフローチャートを用いて、情報処理部1000の処理と並行して実行される光音響波信号計測部1100の処理手順について説明する。図6のフローチャートは、情報処理部1000から光音響波信号計測部1100に対し、光音響波信号計測の開始を指示された時点で開始される。このフローチャートは、光学係数取得方法が推定である場合に実行されるものである。情報処理部1000からの指示には、推定用の光音響波信号の計測指示が含まれている。
ステップS601において、光音響波信号計測部1100は、光学係数推定用の光音響波信号を計測する。そのために、制御部1102は、光の照射位置やタイミングを制御し、探触子の位置や検出した音響波の記録のタイミング等と同期をとりながら音響波を計測する。処理の途中で、情報処理部1000から中断指示が出された場合、計測を中断する。また、制御部1102の判断により計測を中断する場合もある。
光学係数推定用信号の計測は、撮影領域に関連づけられた領域であれば任意の領域で行えば良い。本実施形態では、撮影者に撮影領域と共に指定された撮影領域内部の光学係数推定用の3次元の領域であるものとする。
制御部1102は、位置制御手段1106に光学装置1104と音響波検出器の位置を制御させ、光音響波信号を計測する。そして、光学係数推定用の領域に必要な範囲の光音響波の計測が終了するまで、光学係数推定用の光音響波信号の計測を継続する。光学係数推定用領域は、撮影領域内の3次元の領域である。一方、光学装置1104が光を照射する平板上の領域や、音響波検出器1105を走査して音響波を検出する平板上の領域は、平板1110上の2次元の領域である。よって、制御部1102は、光学係数推定用領域と、光照射領域または音響波検出領域との対応関係を、あらかじめ記憶しておくか、演算する必要がある。計測が終了すると、ステップS602に進む。
ステップS602において、制御部1102は、光音響波信号情報を生成して、情報処理部1000に送信する。このとき、定量性のある領域算出用情報も光音響波信号情報に追加して生成する。光音響波信号情報は、光の照射時に走査面502上の各位置で検出された光音響波信号、その光音響波信号に関する情報、および、照射光に関する情報である。光音響波信号は、同一位置に対して複数回検出された場合には、平均値や代表値でよい。光音響波信号に関する情報は、光音響波信号検出や光音響波信号値の決定に関する音響波取得条件などの情報が含まれている。
なお、光学係数推定用の光音響波信号を情報処理部1000に送信する際には、区切りのよい単位ごとに送信しても良いし、まとめて送信してもよい。また、区切って送信する場合は、レーザー照射の種類(フォワード、バックワード、双方向)ごとや、領域内を分割した単位ごとに送信してもよい。
ステップS603において、光音響波信号計測部1100は、撮影領域の光音響波計測信号の計測を行う。撮影用の光音響波信号は、撮影領域のサイズや設定に応じて区切りのよい単位で光音響波信号の計測を行う。例えば、音響波検出器1105を水平に移動させて、1段ずつ高さを移動して計測を継続するような方法であれば、1段分の移動中に計測した光音響波信号を一区切りの計測単位とする。
ステップS604において、情報処理部1000に光音響波信号を送信する。ステップS603とステップS604の処理は、繰り返し実行され、撮影領域に必要な光音響波信号の計測が終了すると終了する。以上の手順により、撮影時の被検体の状態において計測された光音響波信号に基づき、光学係数が推定される。
(統計値の場合の情報処理)
次に、図7のフローチャートを用いて、光学係数取得方法が統計値の取得である場合の情報処理部1000の処理手順について説明する。なお、統計値の場合の光音響波計測部1100の処理手順は、図6のフローチャートにおけるステップS601、S602を省略したものと考えて良い。
図7のフローチャートを用いて、図4のステップS403の詳細、すなわち、光学係数の統計値を用いた撮影処理における各ブロックの動作について説明する。図7のフローチャートは、撮影者が撮影パラメータを設定後、撮影開始を指示した時点から開始する。撮影パラメータ中、光学係数の取得方法として統計値の取得が選択されていることが前提である。
ステップS701は、図5のステップS501と同様の処理である。
ステップS702において、光学係数取得方法選択部1002は、撮影指示情報に基づいて、画像再構成に適用する光学係数として統計値を選択する。この場合、光音響波信号の計測は、通常の撮影処理として行えば良い。
光学係数取得方法選択部1002は、撮影指示情報を、光学係数に関する計測の指示は付加せずに、光音響波計測方法決定部1003、光音響波信号情報取得部1006および再構成処理部1008に送信する。
ステップS703において、図5のステップS503と異なり、情報処理部1000は光音響波計測部1100に対して、通常の撮影用の光音響波信号計測のみを指示する。被検体状態監視部1005は、撮影用の光音響波信号計測の間、被検体の状態が変わらないことを監視する。他の処理はステップS503と同様である。
ステップS704において、再構成処理部1008は、撮影指示情報に基づいて、被検体に適した光学係数を統計情報記憶部1014から取得する。統計情報記憶部1014には、たとえば、被検体が女性の乳房である場合は、年齢別に光学係数の平均値等の統計情報が記憶されている。また、被検体が、装置の調整や校正用のファントムである場合には、ファントムの素材や識別情報に対応した光学係数が記憶されている。
再構成処理部1008が統計情報記憶部1014から光学係数の統計値を取得するために必要な識別情報としては、撮影者によりあらかじめ指定された値が撮影指示情報に含まれている。
ステップS705、S706、S707の各処理は、それぞれ図5のステップS506、S507、S508の各処理と同様である。
ステップS708において、光学係数の統計値の適用処理を行う。たとえば、光音響波信号に基づく初期音圧分布として画像再構成されたデータに、被検体内の光の減衰を考慮して補正した光エネルギー吸収係数分布の画像再構成を行う。光音響波信号からの演算の時間がかかる推定値とは異なり、統計値は取得後直ちに画像再構成に適用できる。また、推定用の光音響波信号計測が不要である。そのため統計値を用いる場合、撮影に要する総時間が短縮される。
ステップS709、S710の各処理は、それぞれ図5のステップS513、S514の各処理と同様である。
以上の手順により、光学係数取得方法が統計値の取得である場合の撮影を実施することができる。
(指定値の場合の情報処理)
次に、図8のフローチャートを用いて、光学係数取得方法が指定値の取得である場合の情報処理部1000の処理手順について説明する。なお、指定値である場合の光音響波計測部1100の処理手順、図6のフローチャートにおけるステップS601、S602を省略したものと考えて良い。
図8のフローチャートを用いて、図4のステップS403の詳細、すなわち、光学係数の指定値を用いた撮影処理における各ブロックの動作について説明する。図8のフローチャートは、撮影パラメータ中、光学係数の取得方法として指定値の取得が選択されている点が図7と異なる。指定値とは例えば、被検体の吸収係数や散乱係数などである。指定値はユーザーにより入力され、撮影指示情報に含まれる。
ステップS801は、ステップS701と同様の処理である。
ステップS802において、光学係数取得方法選択部1002は、撮影指示情報に基づいて、画像再構成に適用する光学係数として指定値を選択する。その他の処理は、図7のステップS702と同様である。
ステップS803は、図7のステップ703と同様である。
ステップS804において、再構成処理部1008は、撮影指示情報に含まれている光学係数の指定値を取得する。
ステップS805、S806、S807の各処理は、それぞれ図7のステップS705、S706、S707の各処理と同様である。
ステップS808において、光学係数の指定値の適用処理を行う。指定値は、統計値と同様に、取得後直ちに画像再構成に適用できる。また、推定用の光音響波信号計測が不要
であるため撮影に要する総時間が短縮されることも、統計値の場合と同様である。さらに、指定値として被検体の過去の光学係数を用いた場合、撮影時の被検体の状態に近い光学係数だと考えられるため、再構成画像の画質の劣化も大きくはならない。連続して、複数回、撮影するような場合には、画質のよい再構成画像を得ることもできる。
ステップS809、S810の各処理は、それぞれ図7のステップS709、S710の各処理と同様である。
以上の手順により、光学係数取得方法が指定値の取得である場合の撮影を実施することができる。
なお、本実施形態において、光学係数取得方法選択部1002、光音響波計測方法決定部1003は、光音響波計測部1100に含まれる構成としてもよい。さらに、情報処理部1000と光音響波信号計測部が一体化した装置を用いても良い。
<変形例>
本実施形態では、光学係数を推定により取得する場合、撮影用と推定用の光音響波信号を別々に計測していた。この手順により、撮影者は、被検体の撮影において任意の撮影用設定を適用しながら、被検体の状態に応じた光学係数を取得できる。また、光学係数の推定処理と撮影用の光音響波計測を並列に行うことで、推定処理時間が総撮影処理時間を長くする影響を削減できる。ただし、撮影用光音響波信号の計測の設定や条件が、光学係数推定用の光音響波信号として扱える場合には、撮影用光音響波信号と同じ光音響波信号の一部を用いて光学係数を推定することもできる。条件に差異がある場合には、光音響波計測の各位置において、必要な光学係数推定用の光音響波信号計測を撮影用音響波信号計測の合間に行うようにしてもよい。
また、本実施形態においては、総撮影時間を短くするために光学係数の推定時間と撮影用の光音響波信号計測、および、光学係数を適用しない画像再構成を並列に実行する実施手順で説明した。しかし、本実施形態で示した実施手順とは異なり、撮影用の光音響波信号計測後に、光学係数推定用の信号計測、および、光学係数推定処理を実行してもよい。また、各処理を並列には実行せず、各処理の実行完了後に、次の処理に移るように光音響波信号計測と画像再構成、光学係数推定処理を実行する手順であっても、本発明の骨子は変わるものではない。
さらに、必ずしも撮影時に再構成処理を実行しなくてもよい。撮影用の光音響波信号情報と光学係数推定用の光音響波信号を記録し、後日、光学係数の推定と、画像再構成を行うようにしてもよい。また、推定済の光学係数と撮影用光音響波信号を記録しておいて、後日、画像再構成のみを行うこともできる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、光学係数の取得方法が、光音響波信号計測に基づく推定、統計値の取得、指定値の取得の何れかから選択されていた。第2の実施形態では、光音響波診断装置に光学係数の測定装置を追加し、撮影時に保持された被検体の状態変化がないことを確認しながら、被検体の光学係数を測定できるようにする。すなわち、本実施形態では、光学係数の取得方法に、測定装置による測定値の取得という選択肢が追加される。測定値が選択された場合、撮影状態にある被検体の光学係数を測定し、画像再構成に適用する。
以下、図面を参照しつつ、第2の実施形態の実施手順について説明する。第1の実施形態と共通の処理の説明は簡略化し、第1の実施形態と異なる処理を説明する。
本実施形態に係る情報処理部1000の構成、および、コンピュータの基本構成は、第1の実施形態と同様である。
図9は、本実施形態に係る光音響波信号計測部1100の構成の一例である。図3で示した第1の実施形態の光音響波信号計測部1100の構成に、光学係数の測定装置1112(投光部1112Aおよび受光部1112B)が追加されている。
光学係数は一般的な測定装置で測定できる。例えば、光ファイバ等の投光部(図8の1112A)から測定光1111を照射し、受光部1112Bで透過光を測定するような測定装置1112である。測定装置1112の設置位置は任意であり、例えば、平板上を移動可能としてもよい。すなわち、光学装置1104や音響波検出器1105と共に、位置制御手段1106により、平板上を移動可能なように配置することもできる。この場合、投光部1112Aから出射する測定光の光軸上に受光部1112Bが配置されるような関係を維持しながら移動させる。
次に、第2の実施形態の実施手順について、第1の実施形態における実施手順との相違点を中心に、図4〜図8のフローチャートを用いて説明する。
図4の概略の撮影手順は、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
次に本実施形態において、光学係数取得方法が測定値である場合の光音響波診断装置の動作について説明する。ただし、本発明の第1の実施形態における光学係数の推定値を取得する手順と類似しているため、差分についてのみ説明する。測定値の取得は、図5のフローチャートにおいて、撮影者が撮影パラメータを設定後、撮影開始を指示した時点から開始する。撮影パラメータ中、光学係数の取得方法としては測定値の取得が指示されている。
(情報処理の手順)
ステップS501は、第1の実施形態と同様の処理であるため、説明を省略する。
ステップS502において、光学係数取得方法選択部1002は、撮影指示情報に基づいて、画像再構成に適用する光学係数の取得方法を選択する。本実施形態では、測定装置を用いた測定により取得する方法が選択される。そして、光学係数測定範囲に関する各種設定を行う。
本実施形態では、光学係数測定用の光音響波信号計測の領域や各種設定は、撮影指示情報で指定された撮影領域に関する情報や設定に基づいて自動的に決定されるものとする。また、被検体の特定の領域を光学係数測定領域として指定する場合は、撮影指示情報内に撮影領域とは別に、光学係数測定領域を指定する情報を含めても構わない。他の処理は、第1の実施形態と同様である。
ステップS503において、光学係数推定用の光音響波信号計測範囲などの代わりに、光学係数測定範囲や、測定時のパラメータなどが決定される点が異なる。その他の処理は、第1の実施形態と同様である。
ステップS504において、光音響波信号情報取得部1006は、被検体の光学係数の測定値を含む光音響波信号情報を再構成処理部1008に送る点が、第1の実施形態と異なる。ステップS505の処理は、第2の実施形態では省略される。本実施形態では、光音響波信号情報取得部が、光学係数取得手段に相当する。
ステップS506〜ステップS514においては、ステップS509での処理が、第1の実施形態と異なる。第1の実施形態において、推定値が選択された場合は、光学係数の準備とは推定処理であった。一方、第2の実施形態において、測定値が選択された場合は、測定値を取得したかどうかが判定される。光音響波信号計測部1000から情報処理部
1000に対して、撮影用の光音響波信号情報よりも先に、光学係数の測定値が送られる場合、画像再構成の開始時から、測定した光学係数を適用する。画像再構成の開始後に光学係数の測定値がもたらされる場合は、第1の実施形態のうち推定値の場合と同様に、光学係数を用いない画像再構成を先行させる。そして、光学係数の測定値の取得後に光学係数を適用する。他の処理は第1の実施形態のうち推定値の場合と同様であるため、説明を省略する。
(測定値の場合の光音響波信号計測)
次に、第2の実施形態のうち測定値が選択された場合に、情報処理部1000の処理と並行して実行される光音響波信号計測部1100の光音響波計測の手順について、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
本実施形態における光音響波計測部1100の処理手順を、図6のフローチャートを用いて説明する。図6のフローチャートは、情報処理部1000から光音響波信号計測部1100に、被検体の光学係数の測定と、光音響波信号計測の開始とが指示された時点で開始される。
ステップS601において、光音響波信号計測部1100は、被検体の光学係数を測定する。そのために、制御部1102は、測定装置の投光部1112Aから、被検体に測定光1111を照射し、受光部1112Bで受信できた強度に基づき光学係数を算出する。
このとき光学係数を測定する領域は、撮影者の設定に従う。例えば、光学係数の測定範囲として撮影領域内を指定された場合、被検体の撮影領域内で測定を行う。また、撮影領域外の被検体の光学係数を用いても良ければ、撮影領域外の光学係数を測定する。さらに光学係数の測定値は、撮影領域内の任意のサイズの単位領域ごとに測定値を取得しても良いし、任意のサイズの領域内の平均値を測定値としても良い。これらは、再構成処理部1008での処理に適した測定値であれば良い。
ステップS602〜S604において、光学係数推定用の光音響波信号に関する情報ではなく、光学係数の測定値を光音響波信号情報に含める点が第1の実施形態と異なる。他の処理は、第1の実施形態と同様の処理であるため、説明を省略する。以上により、本発明の第2の実施形態のうち、測定値が選択された場合の光音響波信号計測部1100の処理を実施することができる。
ここで、本実施形態においては、光学係数の測定を撮影用の光音響波信号計測の前に行い、光学係数の測定値を先に送信する手順で説明した。しかし、光学係数測定の手順は、必ずしも光音響波信号計測の前に行う必要はない。すなわち、光音響波信号計測の合間や、終了後に計測することができる。さらに、光音響波信号計測と並列に実行することも可能である。
また、位置制御手段1106により、測定装置1112の位置も音響波検出器1105や光学装置1104と一緒に移動しながら、光学係数を測定するようにしても良い。これにより、並列に光学係数の測定を実行するような手順であっても本実施形態を実施可能である。
以上の手順により、撮影時の被検体の保持状態で、測定装置により被検体の光学係数を取得できる。取得した測定値を画像再構成に適用することにより、精度のよい再構成画像を得ることができるようになる。
(測定値以外の場合の光音響波信号計測)
光学係数としては、上述した測定値の他に、推定値、統計値、指定値を選択することができる。測定値以外を選択した場合の実施手順は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態においても、光学係数取得方法選択部1002、光音響波計測方法決定部1003は、光音響波計測部1100に含まれる構成としてもよい。さらに、情報処理部1000と光音響波信号計測部が一体化した装置を用いても良い。
また、本実施形態において光学係数を推定する場合、上記変形例と同様に、撮影用と推定用の光音響波信号の計測を柔軟に行うことができる。光学係数の推定と画像再構成の処理順序についても同様に、柔軟に変更できる。
さらに、本実施形態において光学係数を推定または測定により取得する場合、光学係数取得のための作業と、画像再構成の処理の関係についても、同時に行うまたは並行して行うといったように、柔軟に変更できる。
画像再構成を行うタイミングについても同様である。
以上、各実施形態において説明したように、本発明により、光音響波診断装置において、撮影者が、被検者の状態などに応じて、被検体の光学係数を選択できるようになる。その際、測定値や推定値を選択した場合、現実の被検体保持状態において求めた光学係数を適用できるため、音圧強度の計算等を従来よりも正確に行うことが可能となり、診断の精度を向上させることができる。また、指定値や統計値を選択した場合、撮影時間を短縮して被検者の負担を軽減することができる。
1000:情報処理部,1002:光学係数取得方法選択部,1008:再構成処理部,1012:表示情報生成部,1100:光音響波信号計測部

Claims (14)

  1. 被検体を保持する保持手段と、
    前記被検体に光を照射する照射手段と、
    前記保持手段により保持された前記被検体に前記照射手段から光が照射されたときに発生する光音響波に基づく光音響波信号を計測する光音響波計測手段と、
    前記被検体の光学係数の取得方法をユーザーに選択させる取得方法選択手段と、
    前記ユーザーにより選択された取得方法により、前記被検体の光学係数を取得する光学係数取得手段と、
    前記光音響波計測手段が計測した光音響波信号と、前記光学係数取得手段が取得した光学係数を用いて、前記被検体の特性情報を生成する処理手段と、
    を有し、
    前記光学係数の取得方法には、前記被検体に光を照射して計測される光学係数取得用の信号を用いて光学係数を取得する方法が含まれ、
    前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が異なるタイミングで行われる場合に、前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が前記保持手段により前記被検体が保持された状態で行われる
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  2. 前記光学係数取得用の信号を計測するときと、前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号を計測するときとの間で、前記被検体の保持状態に変化がないかを監視する状態監視手段をさらに有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の被検体情報取得装置。
  3. 前記光学係数を取得する処理と、前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号を計測する処理とが、並列に実行される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の被検体情報取得装置。
  4. 前記光学係数取得用の信号は、前記保持手段により保持された状態の前記被検体に前記
    照射手段から光が照射されたときに発生する光音響波を計測することにより得られる光音響波信号である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  5. 前記保持手段により保持された状態の前記被検体に光を照射する投光部と、前記投光部から照射され前記被検体を透過した光を測定する受光部をさらに有し、
    前記光学係数取得用の信号は、前記被検体を透過した光を前記受光部が測定することにより得られる信号である
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  6. 前記被検体は被検者の体の一部であり、
    前記光学係数の取得方法には、被検者に関する情報に応じた光学係数の統計値を取得する方法が含まれる
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  7. 前記光学係数の取得方法には、ユーザーから入力された指定値を取得する方法が含まれる
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  8. 前記処理手段は、前記取得方法選択手段で選択された取得方法を、当該取得方法により取得された光学係数を用いて生成された前記被検体の特性情報とともに記録する
    ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  9. 前記処理手段は、前記取得方法選択手段で選択された取得方法を、当該取得方法により取得された光学係数を用いて生成された前記被検体の特性情報とともに、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)フォーマットのデータで記録するものであり、
    前記取得方法選択手段で選択された取得方法に関する情報は、DICOMフォーマットのデータにおけるPrivate Tagに記録される
    ことを特徴とする請求項8に記載の被検体情報取得装置。
  10. 被検体に光が照射されたときに発生する光音響波を計測することで得られた光音響波信号と、前記被検体の光学係数とを用いて、前記被検体の特性情報を生成する処理手段と、
    前記被検体の光学係数の取得方法をユーザーに選択させる取得方法選択手段と、
    前記ユーザーにより選択された取得方法により、前記被検体の光学係数を取得する光学係数取得手段と、
    を有し、
    前記処理手段は、前記取得方法選択手段で選択された取得方法を、当該取得方法により取得された光学係数を用いて生成された前記被検体の特性情報とともに、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)フォーマットのデータで記録するものであり、
    前記取得方法選択手段で選択された取得方法に関する情報は、DICOMフォーマットのデータにおけるPrivate Tagに記録される
    ことを特徴とする被検体情報取得装置。
  11. 前記被検体を保持する保持手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の被検体情報取得装置。
  12. 前記被検体に光を照射する照射手段をさらに有することを特徴とする請求項10または11に記載の被検体情報取得装置。
  13. 前記光音響波信号を計測する光音響波計測手段をさらに有することを特徴とする請求項10ないし12のいずれか1項に記載の被検体情報取得装置。
  14. 被検体を保持する保持手段と、前記被検体に光を照射する照射手段とを有する被検体情報取得装置の制御方法であって、
    前記保持手段により保持された前記被検体に前記照射手段から光が照射されたときに発生する光音響波に基づく光音響波信号を計測するステップと、
    前記被検体の光学係数の取得方法をユーザーに選択させるステップと、
    前記ユーザーにより選択された取得方法により、前記被検体の光学係数を取得するステップと、
    前記光音響波信号と、前記光学係数を用いて、前記被検体の特性情報を生成するステップと、
    を有し、
    前記光学係数の取得方法には、前記被検体に光を照射して計測される光学係数取得用の信号を用いて光学係数を取得する方法が含まれ、
    前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が異なるタイミングで行われる場合に、前記光学係数取得用の信号の計測と前記特性情報の生成に用いられる光音響波信号の計測が前記保持手段により前記被検体が保持された状態で行われる
    ことを特徴とする被検体情報取得装置の制御方法。
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