様々な図面中の同様の参照番号および名称は、同様の要素を示す。
以下の説明は、本開示の発明的態様について説明するために、いくつかの実施態様に向けられる。ただし、本明細書の教示が多数の異なる方法において適用できることは、当業者は容易に認識されよう。説明される実施態様は、動いていようと(たとえば、ビデオ)、静止していようと(たとえば、静止画像)、およびテキストであろうと、グラフィックであろうと、絵であろうと、画像を表示するように構成することができる任意のデバイスまたはシステムにおいて実施することができる。より詳細には、説明される実施態様は、限定はしないが、携帯電話、マルチメディアインターネット対応セルラー電話、モバイルテレビジョン受信機、ワイヤレスデバイス、スマートフォン、Bluetooth(登録商標)デバイス、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス電子メール受信機、ハンドヘルドまたはポータブルコンピュータ、ネットブック、ノートブック、スマートブック、タブレット、プリンタ、コピー機、スキャナ、ファクシミリデバイス、GPS受信機/ナビゲータ、カメラ、MP3プレーヤ、カムコーダ、ゲーム機、腕時計、クロック、計算器、テレビジョンモニタ、フラットパネルディスプレイ、電子リーディングデバイス(すなわち、電子リーダー)、コンピュータモニタ、自動車ディスプレイ(オドメータおよびスピードメータディスプレイなどを含む)、コックピットコントロールおよび/またはディスプレイ、カメラビューディスプレイ(車両における後部ビューカメラのディスプレイなど)、電子写真、電子ビルボードまたは標示、プロジェクタ、アーキテクチャ構造物、電子レンジ、冷蔵庫、ステレオシステム、カセットレコーダーまたはプレーヤ、DVDプレーヤ、CDプレーヤ、VCR、ラジオ、ポータブルメモリチップ、洗濯機、乾燥機、洗濯機/乾燥機、パーキングメータ、(電気機械システム(EMS)、マイクロ電気機械システム(MEMS)および非MEMS適用例などにおける)パッケージング、審美構造物(たとえば、1つの宝飾品上の画像のディスプレイ)、ならびに様々なEMSデバイスなど、種々の電子デバイス中に含まれ得るかまたはそれらに関連付けられ得ることを企図している。また、本明細書の教示は、限定はしないが、電子スイッチングデバイス、無線周波数フィルタ、センサ、加速度計、ジャイロスコープ、運動検知デバイス、磁力計、コンシューマーエレクトロニクスのための慣性構成要素、コンシューマーエレクトロニクス製品の部品、バラクタ、液晶デバイス、電気泳動デバイス、駆動方式、製造プロセスおよび電子テスト機器など、ディスプレイ以外の応用形態において使用することもできる。したがって、本教示は、単に図に示す実施態様に限定されるものではなく、代わりに、当業者には容易に明らかになるであろう広い適用性を有する。
光源からIMODデバイスまたはEMSディスプレイデバイスの閲覧者までの光の光路は、光の照明角および閲覧者の視認角によって変化することがある。いくつかの事例では、光路の変化は、IMODデバイスまたはEMSディスプレイデバイスから反射されるように意図された色において色ずれを生じることがある。たとえば、IMODデバイスまたはEMSディスプレイデバイスの閲覧者によって知覚される色は、ブルーシフトされることがあり、すなわち、反射されるように意図された色より短い波長を有する色になることがある。
それゆえ、本明細書で説明するいくつかの実施態様は、アナログIMODデバイスを含むアナログEMSディスプレイデバイスのブルーシフトを補償することに関する。たとえば、いくつかの実施態様では、装置は、ディスプレイアセンブリと、センサと、プロセッサとを含み得る。ディスプレイアセンブリは、電気機械システムディスプレイデバイスのアレイを含み得る。センサは、信号を与えるように構成され得、ディスプレイアセンブリの平面に実質的に平行な平面内に、またはディスプレイデバイスアセンブリに対して知られている角度を有する平面内に配向され得る。プロセッサは、ディスプレイアセンブリおよびセンサと通信するように構成され得る。プロセッサはまた、センサから信号を受信することと、信号によって示されるディスプレイアセンブリに直交する線に対する照明角を決定することと、決定された照明角と電気機械システムディスプレイデバイスのうちの第1の1つから反射された光の波長においてもたらされた変化とを補償するために画像データを処理することとを行うように構成され得る。そのような装置は、ブルーシフトの補償をもたらすために、ディスプレイアセンブリのアナログEMSディスプレイデバイスの実時間調整が可能であり得る。
いくつかの実施態様では、装置は、カメラデバイスとセンサシステムとを含み得る。プロセッサは、センサシステムからセンサデータを受信することと、カメラから画像データを受信することと、画像データおよびセンサデータに基づいてディスプレイアセンブリの平面に対する視認角を決定することとを行うように構成され得る。プロセッサは、視認角を補償するためにディスプレイアセンブリを制御するように構成され得る。制御するプロセスは、決定された視認角を補償するために、ディスプレイアセンブリの電気機械システムディスプレイデバイスのうちの少なくとも1つのデバイス内の光学ギャップを設定するステップを伴い得る。いくつかの実施態様では、プロセッサは、視認角および照明角を補償するためにディスプレイアセンブリを制御するように構成され得る。
本開示で説明する主題の特定の実施態様は、以下の潜在的な利点のうちの1つまたは複数を実現するために実装され得る。本明細書で開示する装置および方法は、ブルーシフトを補償するためにアナログEMSディスプレイデバイスの実時間調整に使用され得る。いくつかの実施態様では、装置および方法は、EMSディスプレイデバイスのブルーシフトを低減するために、EMSディスプレイデバイスに近接して配置された低ヘイズ拡散器(たとえば、入射光の約50%〜70%を散乱させる拡散器)とともに使用され得る。拡散器は、入射光を広角分布に拡散または散開するように構成された膜またはデバイスである。本明細書で使用する拡散器のヘイズは、入射光の方向から約±2.5度超に散乱される拡散器によって伝達された光の割合として定義される。高ヘイズ拡散器(たとえば、約90%超)は、ブルーシフトを低減するためにEMSディスプレイデバイスとともに使用されることがあるが、高ヘイズ拡散器は、EMSディスプレイデバイスの色域および彩度を低減することがある。さらに、高ヘイズ拡散器はまた、拡散器がディスプレイアセンブリから離れた距離に位置するとき、ディスプレイアセンブリの個別のEMSディスプレイデバイス(たとえば、ピクセル)の間でクロストークを生じることがあり、それによってEMSディスプレイデバイスのアレイから成るディスプレイデバイスの光学的品質を低下させる。本明細書で開示する装置および方法を使用すると、低ヘイズ拡散器を使用することが可能になり得る。
説明する実施態様が適用され得る好適なEMSまたはMEMSデバイスの一例は、反射型ディスプレイデバイスである。反射型ディスプレイデバイスは、光学干渉の原理を使用してそれに入射する光を選択的に吸収および/または反射するために干渉変調器(IMOD)を組み込むことができる。IMODは、吸収器、吸収器に対して可動である反射体、ならびに吸収器と反射体との間に画定された光学共振キャビティを含むことができる。反射体は、2つ以上の異なる位置に移動され得、これは、光学共振キャビティのサイズを変化させ、それにより干渉変調器の反射率に影響を及ぼすことがある。IMODの反射スペクトルは、かなり広いスペクトルバンドをもたらすことができ、そのスペクトルバンドは、異なる色を生成するために可視波長にわたってシフトされ得る。スペクトルバンドの位置は、光学共振キャビティの厚さを変更することによって調節され得る。光学共振キャビティを変更する1つの方法は、反射体の位置を変更することによるものである。
図1は、双安定干渉変調器(IMOD)ディスプレイデバイスの一連のピクセルの中の2つの隣接するピクセルを表す等角図の一例を示す。双安定IMODデバイスの詳細は、概略的背景を提供するために図1〜図8Eでより詳細に説明するが、いくつかのIMODデバイスは、8または16(白、黒、および6または14の他の色に対応する)、あるいはそれ以上の、多数の状態にあり得ることを理解されたい。そのようなIMODは、たとえIMODが有限の数の制御可能状態を有するとしても、しばしば、「アナログ」IMODと呼ばれることがある。IMODのそのような実施態様のいくつかの説明が、図9A〜図9Eにおいて提供される。図1に戻ると、IMODディスプレイデバイスは、1つまたは複数の干渉MEMSディスプレイ要素を含む。これらのデバイスでは、MEMSディスプレイ要素のピクセルが、明状態または暗状態のいずれかにあることがある。明(「緩和」、「開」または「オン」)状態では、ディスプレイ要素は、たとえば、ユーザに、入射可視光の大部分を反射する。逆に、暗(「作動」、「閉」または「オフ」)状態では、ディスプレイ要素は入射可視光をほとんど反射しない。いくつかの実施態様では、オン状態の光反射特性とオフ状態の光反射特性は逆にされ得る。MEMSピクセルは、黒および白に加えて、主に、カラーディスプレイを可能にする特定の波長において、反射するように構成され得る。
IMODディスプレイデバイスは、IMODの行/列アレイを含むことができる。各IMODは、エアギャップ(光学ギャップまたは光キャビティとも呼ばれる)を形成するために互いから可変で制御可能な距離に配置された反射層のペア、すなわち可動反射層および固定部分反射層を含むことができる。可動反射層は、少なくとも2つの位置の間で移動され得る。第1の位置、すなわち、緩和位置では、可動反射層は、固定部分反射層から比較的大きい距離をおいて配置され得る。第2の位置、すなわち、作動位置では、可動反射層は、部分反射層により近接して配置され得る。それら2つの層から反射する入射光は、可動反射層の位置に応じて、強め合うようにまたは弱め合うように干渉し、各ピクセルについて全反射状態または無反射状態のいずれかを引き起こすことがある。いくつかの実施態様では、IMODは、作動していないときに反射状態にあり、可視スペクトル内の光を反射し得、また、作動していないときに暗状態にあり、可視範囲内の光を吸収し、および/または弱め合うようにそれに干渉し得る。ただし、いくつかの他の実施態様では、IMODは、作動していないときに暗状態にあり、作動しているときに反射状態にあり得る。いくつかの実施態様では、印加電圧の導入が、状態を変更するようにピクセルを駆動することができる。いくつかの他の実施態様では、印加電荷が、状態を変更するようにピクセルを駆動することができる。
図1中のピクセルアレイの図示の部分は、2つの隣接する干渉変調器12を含む。(図示のような)左側のIMOD12では、可動反射層14が、部分反射層を含む光学スタック16からの所定の距離における緩和位置に示されている。左側のIMOD12にわたって印加された電圧V0は、可動反射層14の作動を引き起こすには不十分である。右側のIMOD12では、可動反射層14は、光学スタック16の近くの、またはそれに隣接する作動位置に示されている。右側のIMOD12にわたって印加された電圧Vbiasは、可動反射層14を作動位置に維持するのに十分である。
図1では、ピクセル12の反射特性が、概して、ピクセル12に入射する光と、左側のピクセル12から反射する光15とを示す矢印13を用いて示されている。詳細に示していないが、ピクセル12に入射する光13の大部分は透明基板20を透過され、光学スタック16に向かうことになることを、当業者なら理解されよう。光学スタック16に入射する光の一部分は光学スタック16の部分反射層を透過されることになり、一部分は反射され、透明基板20を通って戻ることになる。光学スタック16を透過された光13の部分は、可動反射層14において反射され、透明基板20に向かって(およびそれを通って)戻ることになる。光学スタック16の部分反射層から反射された光と可動反射層14から反射された光との間の(強め合うまたは弱め合う)干渉が、ピクセル12から反射される光15の波長を決定することになる。
光学スタック16は、単一の層またはいくつかの層を含むことができる。その層は、電極層と、部分反射および部分透過層と、透明な誘電体層とのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施態様では、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であり、たとえば、透明基板20上に上記の層のうちの1つまたは複数を堆積させることによって、作製され得る。電極層は、様々な金属、たとえば酸化インジウムスズ(ITO)など、様々な材料から形成され得る。部分反射層は、クロム(Cr)などの様々な金属、半導体、および誘電体など、部分的に反射性である様々な材料から形成され得る。部分反射層は、材料の1つまたは複数の層から形成され得、それらの層の各々は、単一の材料または材料の組合せから形成され得る。いくつかの実施態様では、光学スタック16は、光吸収体と電気導体の両方として働く、金属または半導体の単一の半透明の膜(thickness)を含むことができるが、(たとえば、光学スタック16の、またはIMODの他の構造の)異なる、電気的により伝導性の高い層または部分が、IMODピクセル間で信号をバスで運ぶ(bus)ように働くことができる。光学スタック16は、1つまたは複数の伝導性層または電気伝導性/光吸収層をカバーする、1つまたは複数の絶縁層または誘電体層をも含むことができる。
いくつかの実施態様では、光学スタック16の層は、以下でさらに説明するように、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。当業者によって理解されるように、「パターニング」という用語は、本明細書では、マスキングプロセスならびにエッチングプロセスを指すために使用される。いくつかの実施態様では、アルミニウム(Al)などの高伝導性および反射性材料が可動反射層14のために使用され得、これらのストリップはディスプレイデバイスにおける列電極を形成し得る。可動反射層14は、(光学スタック16の行電極に直交する)1つまたは複数の堆積された金属層の一連の平行ストリップとして形成されて、ポスト18の上に堆積された列とポスト18間に堆積された介在する犠牲材料とを形成し得る。犠牲材料がエッチング除去されると、画定されたギャップ19または光キャビティが可動反射層14と光学スタック16との間に形成され得る。いくつかの実施態様では、ポスト18間の間隔は約1〜1000μmであり得、ギャップ19は10,000オングストローム(Å)未満であり得る。
いくつかの実施態様では、IMODの各ピクセルは、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、本質的に、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタである。電圧が印加されないとき、可動反射層14は、図1中の左側のピクセル12によって示されるように、機械的に緩和した状態にとどまり、可動反射層14と光学スタック16との間のギャップ19がある。しかしながら、電位差、すなわち電圧が、選択された行および列のうちの少なくとも1つに印加されたとき、対応するピクセルにおける行電極と列電極との交差部に形成されたキャパシタは帯電し、静電力がそれらの電極を引き合わせる。印加された電圧がしきい値を超える場合、可動反射層14は、変形し、光学スタック16の近くにまたはそれに対して移動することができる。光学スタック16内の誘電体層(図示せず)が、図1中の右側の作動ピクセル12によって示されるように、短絡を防ぎ、層14と層16との間の分離距離を制御し得る。その挙動は、印加電位差の極性にかかわらず同じである。いくつかの事例ではアレイ中の一連のピクセルが「行」または「列」と呼ばれることがあるが、ある方向を「行」と呼び、別の方向を「列」と呼ぶことは恣意的であることを、当業者は容易に理解されよう。言い換えれば、いくつかの配向では、行は列と見なされ得、列は行であると見なされ得る。さらに、ディスプレイ要素は、直交する行および列に一様に配置されるか(「アレイ」)、または、たとえば、互いに対して一定の位置オフセットを有する、非線形構成で配置され得る(「モザイク」)。「アレイ」および「モザイク」という用語は、いずれかの構成を指し得る。したがって、ディスプレイは、「アレイ」または「モザイク」を含むものとして言及されるが、その要素自体は、いかなる事例においても、互いに直交して配置される必要がなく、または一様な分布で配設される必要がなく、非対称形状および不均等に分布された要素を有する配置を含み得る。
図2は、3×3干渉変調器ディスプレイを組み込んだ電子デバイスを示すシステムブロック図の一例を示す。電子デバイスは、1つまたは複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成され得るプロセッサ21を含む。オペレーティングシステムを実行することに加えて、プロセッサ21は、ウェブブラウザ、電話アプリケーション、電子メールプログラム、または他のソフトウェアアプリケーションを含む、1つまたは複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように構成され得る。
プロセッサ21は、アレイドライバ22と通信するように構成され得る。アレイドライバ22は、たとえば、ディスプレイアレイまたはパネル30に、信号を与える行ドライバ回路24と列ドライバ回路26とを含むことができる。図2には、図1に示したIMODディスプレイデバイスの断面が線1−1によって示されている。図2は明快のためにIMODの3×3アレイを示しているが、ディスプレイアレイ30は、極めて多数のIMODを含んでいることがあり、列におけるIMODの数とは異なる数のIMODを行において有し得、その逆も同様である。
図3は、図1の干渉変調器についての可動反射層位置対印加電圧を示す図の一例を示す。MEMS干渉変調器の場合、行/列(すなわち、コモン/セグメント)書込みプロシージャが、図3に示すこれらのデバイスのヒステリシス特性を利用し得る。干渉変調器は、可動反射層またはミラーに緩和状態から作動状態に変更させるために、例示的な一実施態様では、約10ボルトの電位差を使用し得る。電圧がその値から低減されると、電圧が低下して、この例では、10ボルトより下に戻ったとき、可動反射層はそれの状態を維持するが、電圧が2ボルトより下に低下するまで、可動反射層は完全には緩和しない。したがって、図3に示すように、この例では、印加電圧のウィンドウがある電圧の範囲、約3〜7ボルトが存在し、そのウィンドウ内でデバイスは緩和状態または作動状態のいずれかで安定している。これは、本明細書では「ヒステリシスウィンドウ」または「安定性ウィンドウ」と呼ばれる。図3のヒステリシス特性を有するディスプレイアレイ30の場合、行/列書込みプロシージャは、一度に1つまたは複数の行をアドレス指定するように設計され得、その結果、所与の行のアドレス指定中に、作動されるべきアドレス指定された行におけるピクセルは、この例では、約10ボルトの電圧差にさらされ、緩和されるべきピクセルは、ほぼ0ボルトの電圧差にさらされる。アドレス指定後に、それらのピクセルは、それらが前のストローブ状態にとどまるような、この例では約5ボルトの定常状態またはバイアス電圧差にさらされ得る。この例では、アドレス指定された後に、各ピクセルは、約3〜7ボルトの「安定性ウィンドウ」内の電位差を経験する。このヒステリシス特性の特徴は、図1に示したピクセル設計などのピクセル設計が、同じ印加電圧条件下で作動または緩和のいずれかの既存の状態で安定したままであることを可能にする。各IMODピクセルは、作動状態にあろうと緩和状態にあろうと、本質的に、固定反射層および可動反射層によって形成されるキャパシタであるので、この安定状態は、電力を実質的に消費するかまたは失うことなしに、ヒステリシスウィンドウ内の定常電圧において保持され得る。その上、印加電圧電位が実質的に固定のままである場合、電流は本質的にほとんどまたはまったくIMODピクセルに流れ込まない。
いくつかの実施態様では、所与の行におけるピクセルの状態の所望の変化(もしあれば)に従って、列電極のセットに沿って「セグメント」電圧の形態のデータ信号を印加することによって、画像のフレームが作成され得る。次に、フレームが一度に1行書き込まれるように、アレイの各行がアドレス指定され得る。第1の行におけるピクセルに所望のデータを書き込むために、第1の行におけるピクセルの所望の状態に対応するセグメント電圧が列電極上に印加され得、特定の「コモン」電圧または信号の形態の第1の行パルスが第1の行電極に印加され得る。次いで、セグメント電圧のセットは、第2の行におけるピクセルの状態の所望の変化(もしあれば)に対応するように変更され得、第2のコモン電圧が第2の行電極に印加され得る。いくつかの実施態様では、第1の行におけるピクセルは、列電極に沿って印加されたセグメント電圧の変化による影響を受けず、第1のコモン電圧行パルス中にそれらのピクセルが設定された状態にとどまる。このプロセスは、画像フレームを生成するために、一連の行全体、または代替的に、一連の列全体について、連続方式で繰り返され得る。フレームは、何らかの所望の数のフレーム毎秒でこのプロセスを断続的に反復することによって、新しい画像データでリフレッシュおよび/または更新され得る。
各ピクセルにわたって印加されるセグメント信号とコモン信号の組合せ(すなわち、各ピクセルにわたる電位差)は、各ピクセルの得られる状態を決定する。図4は、様々なコモン電圧およびセグメント電圧が印加されたときの干渉変調器の様々な状態を示す表の一例を示している。当業者によって理解されるように、「セグメント」電圧は、列電極または行電極のいずれかに印加され得、「コモン」電圧は、列電極または行電極のうちの他方に印加され得る。
図4に(ならびに図5Bに示すタイミング図に)示すように、開放電圧(release voltage)VCRELがコモンラインに沿って印加されたとき、コモンラインに沿ったすべての干渉変調器要素は、セグメントラインに沿って印加された電圧、すなわち、高いセグメント電圧VSHおよび低いセグメント電圧VSLにかかわらず、代替的に開放または非作動状態と呼ばれる、緩和状態に入れられることになる。特に、開放電圧VCRELがコモンラインに沿って印加されると、そのピクセルのための対応するセグメントラインに沿って高いセグメント電圧VSHが印加されたときも、低いセグメント電圧VSLが印加されたときも、変調器ピクセルにわたる潜在的な電圧(代替的にピクセル電圧と呼ばれる)は緩和ウィンドウ(図3参照、開放ウィンドウとも呼ばれる)内にある。
高い保持電圧VCHOLD_Hまたは低い保持電圧VCHOLD_Lなどの保持電圧がコモンライン上に印加されたとき、干渉変調器の状態は一定のままであることになる。たとえば、緩和IMODは緩和位置にとどまることになり、作動IMODは作動位置にとどまることになる。保持電圧は、対応するセグメントラインに沿って高いセグメント電圧VSHが印加されたときも、低いセグメント電圧VSLが印加されたときも、ピクセル電圧が安定性ウィンドウ内にとどまることになるように、選択され得る。したがって、セグメント電圧スイング(voltage swing)、すなわち、高いVSHと低いセグメント電圧VSLとの間の差は、正または負のいずれかの安定性ウィンドウの幅よりも小さい。
高いアドレス指定電圧VCADD_Hまたは低いアドレス指定電圧VCADD_Lなどのアドレス指定または作動電圧がコモンライン上に印加されたとき、それぞれのセグメントラインに沿ったセグメント電圧の印加によって、データがそのコモンラインに沿った変調器に選択的に書き込まれ得る。セグメント電圧は、作動が印加されたセグメント電圧に依存するように選択され得る。アドレス指定電圧がコモンラインに沿って印加されたとき、一方のセグメント電圧の印加は、安定性ウィンドウ内のピクセル電圧をもたらし、ピクセルが非作動のままであることを引き起こすことになる。対照的に、他方のセグメント電圧の印加は、安定性ウィンドウを越えるピクセル電圧をもたらし、ピクセルの作動をもたらすことになる。作動を引き起こす特定のセグメント電圧は、どのアドレス指定電圧が使用されるかに応じて変動することができる。いくつかの実施態様では、高いアドレス指定電圧VCADD_Hがコモンラインに沿って印加されたとき、高いセグメント電圧VSHの印加は、変調器がそれの現在位置にとどまることを引き起こすことがあり、低いセグメント電圧VSLの印加は、変調器の作動を引き起こすことがある。当然の結果として、低いアドレス指定電圧VCADD_Lが印加されたとき、セグメント電圧の影響は反対であり、高いセグメント電圧VSHは変調器の作動を引き起こし、低いセグメント電圧VSLは変調器の状態に影響しない(すなわち、安定したままである)ことがある。
いくつかの実施態様では、変調器にわたって同じ極性電位差を引き起こす保持電圧、アドレス電圧、およびセグメント電圧が使用され得る。いくつかの他の実施態様では、時間ごとに変調器の電位差の極性を交番する信号が使用され得る。変調器にわたる極性の交番(すなわち、書込みプロシージャの極性の交番)は、単一の極性の反復書込み動作後に起こることがある電荷蓄積を低減または抑止し得る。
図5Aは、図2の3×3干渉変調器ディスプレイにおけるディスプレイデータのフレームを示す図の一例を示す。図5Bは、図5Aに示すディスプレイデータのフレームを書き込むために使用され得るコモン信号およびセグメント信号についてのタイミング図の一例を示す。それらの信号は、図2のアレイと同様の3×3アレイに印加され得、これは、図5Aに示すライン時間60eディスプレイ配置を最終的にもたらすことになる。図5A中の作動変調器は暗状態にあり、すなわち、その状態では、反射光の実質的部分が、たとえば、閲覧者に、暗い外観をもたらすように可視スペクトルの外にある。図5Aに示すフレームを書き込むより前に、ピクセルは任意の状態にあることがあるが、図5Bのタイミング図に示す書込みプロシージャは、各変調器が、第1のライン時間60aの前に、開放されており、非作動状態に属すると仮定する。
第1のライン時間60a中に、開放電圧70がコモンライン1上に印加され、コモンライン2上に印加される電圧が、高い保持電圧72において始まり、開放電圧70に移動し、低い保持電圧76がコモンライン3に沿って印加される。したがって、コモンライン1に沿った変調器(コモン1,セグメント1)、(1,2)および(1,3)は、第1のライン時間60aの持続時間の間、緩和または非作動状態にとどまり、コモンライン2に沿った変調器(2,1)、(2,2)および(2,3)は、緩和状態に移動することになり、コモンライン3に沿った変調器(3,1)、(3,2)および(3,3)は、それらの前の状態にとどまることになる。図4を参照すると、コモンライン1、2または3のいずれも、ライン時間60a中に作動を引き起こす電圧レベルにさらされていないので(すなわち、VCREL−緩和、およびVCHOLD_L−安定)、セグメントライン1、2および3に沿って印加されたセグメント電圧は、干渉変調器の状態に影響しないことになる。
第2のライン時間60b中に、コモンライン1上の電圧は高い保持電圧72に移動し、コモンライン1に沿ったすべての変調器は、アドレス指定または作動電圧がコモンライン1上に印加されなかったので、印加されたセグメント電圧にかかわらず、緩和状態にとどまる。コモンライン2に沿った変調器は、開放電圧70の印加により、緩和状態にとどまり、コモンライン3に沿った変調器(3,1)、(3,2)および(3,3)は、コモンライン3に沿った電圧が開放電圧70に移動するとき、緩和することになる。
第3のライン時間60c中に、コモンライン1は、コモンライン1上に高いアドレス電圧74を印加することによってアドレス指定される。このアドレス電圧の印加中に低いセグメント電圧64がセグメントライン1および2に沿って印加されるので、変調器(1,1)および(1,2)にわたるピクセル電圧は変調器の正の安定性ウィンドウの上端よりも大きく(すなわち、電圧差は、あらかじめ定義されたしきい値を超えた)、変調器(1,1)および(1,2)は作動される。逆に、高いセグメント電圧62がセグメントライン3に沿って印加されるので、変調器(1,3)にわたるピクセル電圧は、変調器(1,1)および(1,2)のピクセル電圧よりも小さく、変調器の正の安定性ウィンドウ内にとどまり、したがって変調器(1,3)は緩和したままである。また、ライン時間60c中に、コモンライン2に沿った電圧は低い保持電圧76に減少し、コモンライン3に沿った電圧は開放電圧70にとどまり、コモンライン2および3に沿った変調器を緩和位置のままにする。
第4のライン時間60d中に、コモンライン1上の電圧は、高い保持電圧72に戻り、コモンライン1に沿った変調器を、それらのそれぞれのアドレス指定された状態のままにする。コモンライン2上の電圧は低いアドレス電圧78に減少される。高いセグメント電圧62がセグメントライン2に沿って印加されるので、変調器(2,2)にわたるピクセル電圧は、変調器の負の安定性ウィンドウの下側端部(lower end)を下回り、変調器(2,2)が作動することを引き起こす。逆に、低いセグメント電圧64がセグメントライン1および3に沿って印加されるので、変調器(2,1)および(2,3)は緩和位置にとどまる。コモンライン3上の電圧は、高い保持電圧72に増加し、コモンライン3に沿った変調器を緩和状態のままにする。
最後に、第5のライン時間60e中に、コモンライン1上の電圧は高い保持電圧72にとどまり、コモンライン2上の電圧は低い保持電圧76にとどまり、コモンライン1および2に沿った変調器を、それらのそれぞれのアドレス指定された状態のままにする。コモンライン3上の電圧は、コモンライン3に沿った変調器をアドレス指定するために、高いアドレス電圧74に増加する。低いセグメント電圧64がセグメントライン2および3上に印加されるので、変調器(3,2)および(3,3)は作動するが、セグメントライン1に沿って印加された高いセグメント電圧62は、変調器(3,1)が緩和位置にとどまることを引き起こす。したがって、第5のライン時間60eの終わりに、3×3ピクセルアレイは、図5Aに示す状態にあり、他のコモンライン(図示せず)に沿った変調器がアドレス指定されているときに起こり得るセグメント電圧の変動にかかわらず、保持電圧がコモンラインに沿って印加される限り、その状態にとどまることになる。
図5Bのタイミング図では、所与の書込みプロシージャ(すなわち、ライン時間60a〜60e)は、高い保持およびアドレス電圧、または低い保持およびアドレス電圧のいずれかの使用を含むことができる。書込みプロシージャが所与のコモンラインについて完了されると(また、コモン電圧が、作動電圧と同じ極性を有する保持電圧に設定されると)、ピクセル電圧は、所与の安定性ウィンドウ内にとどまり、開放電圧がそのコモンライン上に印加されるまで、緩和ウィンドウを通過しない。さらに、各変調器が、変調器をアドレス指定するより前に書込みプロシージャの一部として開放されるので、開放時間ではなく変調器の作動時間が、ライン時間を決定し得る。詳細には、変調器の開放時間が作動時間よりも大きい実施態様では、開放電圧は、図5Bに示すように、単一のライン時間よりも長く印加され得る。いくつかの他の実施態様では、コモンラインまたはセグメントラインに沿って印加される電圧が、異なる色の変調器など、異なる変調器の作動電圧および開放電圧の変動を相殺するように変動し得る。
上記に記載した原理に従って動作する干渉変調器の構造の詳細は大きく異なり得る。たとえば、図6Aから図6Eは、可動反射層14とそれの支持構造とを含む、干渉変調器の異なる実施態様の断面図の例を示している。図6Aは、金属材料のストリップ、すなわち、可動反射層14が、基板20から直角に延在する支持体18上に堆積される、図1の干渉変調器ディスプレイの部分断面図の一例を示している。図6Bでは、各IMODの可動反射層14は、概して形状が正方形または長方形であり、コーナーにおいてまたはその近くでテザー32に接して支持体に取り付けられる。図6Cでは、可動反射層14は、概して形状が正方形または長方形であり、フレキシブルな金属を含み得る変形可能層34から吊るされる。変形可能層34は、可動反射層14の外周の周りで基板20に直接または間接的に接続することがある。これらの接続は、本明細書では支持ポストと呼ばれる。図6Cに示す実施態様は、変形可能層34によって行われる可動反射層14の機械的機能からのそれの光学的機能の分離から派生する追加の利益を有する。この分離は、反射層14のために使用される構造設計および材料と、変形可能層34のために使用される構造設計および材料とが、互いとは無関係に最適化されることを可能にする。
図6Dは、可動反射層14が反射副層(reflective sub−layer)14aを含む、IMODの別の例を示している。可動反射層14は、支持ポスト18などの支持構造上に載る。支持ポスト18は、たとえば、可動反射層14が緩和位置にあるとき、可動反射層14と光学スタック16との間にギャップ19が形成されるように、下側静止電極(すなわち、図示のIMODにおける光学スタック16の一部)からの可動反射層14の分離を可能にする。可動反射層14は、電極として働くように構成され得る伝導性層14cと、支持層14bとをも含むことができる。この例では、伝導性層14cは、基板20から遠位にある支持層14bの一方の面に配設され、反射副層14aは、基板20の近位にある支持層14bの他方の面に配設される。いくつかの実施態様では、反射副層14aは、伝導性であることがあり、支持層14bと光学スタック16との間に配設され得る。支持層14bは、誘電材料、たとえば、酸窒化ケイ素(SiON)または二酸化ケイ素(SiO2)の、1つまたは複数の層を含むことができる。いくつかの実施態様では、支持層14bは、たとえば、SiO2/SiON/SiO23層スタックなど、複数の層のスタックであり得る。反射副層14aと伝導性層14cのいずれかまたは両方は、たとえば、約0.5%の銅(Cu)または別の反射金属材料を用いた、アルミニウム(Al)合金を含むことができる。誘電支持層14bの上および下で伝導性層14a、14cを採用することは、応力のバランスをとり、伝導の向上を与えることができる。いくつかの実施態様では、反射副層14aおよび伝導性層14cは、可動反射層14内の特定の応力プロファイルを達成することなど、様々な設計目的で、異なる材料から形成され得る。
図6Dに示すように、いくつかの実施態様はブラックマスク構造23をも含むことができる。ブラックマスク構造23は、周辺光または迷光を吸収するために、(ピクセル間にまたはポスト18の下になど)光学不活性領域において形成され得る。ブラックマスク構造23はまた、光がディスプレイの不活性部分から反射されることまたはそれを透過されることを抑止し、それによりコントラスト比を増加させることによって、ディスプレイデバイスの光学的特性を改善することができる。さらに、ブラックマスク構造23は、伝導性であり、電気的バス層として機能するように構成され得る。いくつかの実施態様では、行電極は、接続された行電極の抵抗を低減するために、ブラックマスク構造23に接続され得る。ブラックマスク構造23は、堆積およびパターニング技法を含む様々な方法を使用して形成され得る。ブラックマスク構造23は1つまたは複数の層を含むことができる。たとえば、いくつかの実施態様では、ブラックマスク構造23は、それぞれ、約30〜80Å、500〜1000Å、および500〜6000Åの範囲内の厚さをもつ、光吸収体として働くモリブデンクロム(MoCr)層と、反射体として働くアルミニウム合金層と、バス層とを含む。1つまたは複数の層は、たとえば、MoCr層およびSiO2層の場合は、四フッ化炭素(CF4)および/または酸素(O2)、ならびにアルミニウム合金層の場合は、塩素(Cl2)および/または三塩化ホウ素(BCl3)を含む、フォトリソグラフィおよびドライエッチングを含む、様々な技法を使用してパターニングされ得る。いくつかの実施態様では、ブラックマスク23はエタロンまたは干渉スタック構造であり得る。そのような干渉スタックブラックマスク構造23では、伝導性吸収体は、各行または列の光学スタック16における下側静止電極間で信号を送信するかまたは信号をバスで運ぶために使用され得る。いくつかの実施態様では、スペーサ層35が、ブラックマスク23中の伝導性層から吸収層16aを概して電気的に絶縁するのに、役立つことができる。
図6Eは、可動反射層14が自立している、IMODの別の例を示している。図6Dとは対照的に、図6Eの実施態様は支持ポスト18を含まない。代わりに、可動反射層14は、複数のロケーションにおいて、下にある光学スタック16に接触し、可動反射層14の湾曲は、干渉変調器にわたる電圧が作動を引き起こすには不十分であるとき、可動反射層14が図6Eの非作動位置に戻るという、十分な支持を与える。複数のいくつかの異なる層を含んでいることがある光学スタック16は、ここでは明快のために、光吸収体16aと誘電体16bとを含む状態で示されている。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは、固定電極としても、部分反射層としても働き得る。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは可動反射層14よりも1桁(10倍以上)薄い。いくつかの実施態様では、光吸収体16aは反射副層14aよりも薄い。
図6Aから図6Eに示す実施態様などの実施態様では、IMODは直視型デバイスとして機能し、直視型デバイスでは、画像が、透明基板20の正面、すなわち、変調器が配置された面の反対の面から、閲覧される。これらの実施態様では、デバイスの背面部分(すなわち、たとえば、図6Cに示す変形可能層34を含む、可動反射層14の背後のディスプレイデバイスの任意の部分)は、反射層14がデバイスのそれらの部分を光学的に遮蔽するので、ディスプレイデバイスの画質に影響を及ぼすことまたは悪影響を及ぼすことなしに、構成され、作用され得る。たとえば、いくつかの実施態様では、バス構造(図示せず)が可動反射層14の背後に含まれ得、これは、電圧アドレス指定およびそのようなアドレス指定に起因する移動など、変調器の電気機械的特性から変調器の光学的特性を分離する能力を与える。さらに、図6Aから図6Eの実施態様は、たとえば、パターニングなどの処理を簡略化することができる。
図7は、干渉変調器のための製造プロセス80を示す流れ図の一例を示しており、図8Aから図8Eは、そのような製造プロセス80の対応する段階の断面概略図の例を示している。いくつかの実施態様では、製造プロセス80は、図1および図6に示した一般的なタイプの干渉変調器などの電気機械システムデバイスを製造するために実施され得る。電気機械システムデバイスの製造は、図7に示されていない他のブロックをも含むことができる。図1、図6および図7を参照すると、プロセス80はブロック82において開始し、基板20上への光学スタック16の形成を伴う。図8Aは、基板20上で形成されたそのような光学スタック16を示している。基板20は、ガラスまたはプラスチックなどの透明基板であり得、それは、フレキシブルであるかまたは比較的固く曲がらないことがあり、光学スタック16の効率的な形成を可能にするために、洗浄などの事前準備プロセスにかけられていることがある。上記で説明したように、光学スタック16は、電気伝導性であり、部分的に透明で、部分的に反射性であることがあり、たとえば、透明基板20上に、所望の特性を有する1つまたは複数の層を堆積させることによって、作製され得る。図8Aでは、光学スタック16は、副層16aおよび16bを有する多層構造を含むが、いくつかの他の実施態様では、より多いまたはより少ない副層が含まれ得る。いくつかの実施態様では、副層16a、16bのうちの1つは、組み合わせられた導体/吸収体副層16aなど、光吸収特性と電気伝導特性の両方で構成され得る。さらに、副層16a、16bのうちの1つまたは複数は、平行ストリップにパターニングされ得、ディスプレイデバイスにおける行電極を形成し得る。そのようなパターニングは、当技術分野で知られているマスキングおよびエッチングプロセスまたは別の好適なプロセスによって実行され得る。いくつかの実施態様では、副層16a、16bのうちの1つは、1つまたは複数の金属層(たとえば、1つまたは複数の反射層および/または伝導性層)上に堆積された副層16bなど、絶縁層または誘電体層であり得る。さらに、光学スタック16は、ディスプレイの行を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。図8Aから図8Eは、一定の縮尺で描かれていないことがあることに留意されたい。たとえば、図8Aから図8Eでは、副層16a、16bはやや厚く示されているが、いくつかの実施態様では、光学スタックの副層のうちの1つである光吸収層は極めて薄いことがある。
プロセス80はブロック84において続き、光学スタック16上への犠牲層25の形成を伴う。犠牲層25は、キャビティ19を形成するために後で(ブロック90参照)除去され、したがって、犠牲層25は、図1に示した得られた干渉変調器12には示されていない。図8Bは、光学スタック16上で形成された犠牲層25を含む、部分的に作製されたデバイスを示している。光学スタック16上での犠牲層25の形成は、後続の除去後に、所望の設計サイズを有するギャップまたはキャビティ19(図1および図8Eも参照)を与えるように選択された厚さの、モリブデン(Mo)またはアモルファスシリコン(a−Si)など、フッ化キセノン(XeF2)エッチング可能材料の堆積を含み得る。犠牲材料の堆積は、物理堆積(スパッタリングなど、多くの様々な技法を含むPVD)、プラズマ強化化学堆積(PECVD)、熱化学堆積(熱CVD)、またはスピンコーティングなど、堆積技法を使用して行われ得る。
プロセス80はブロック86において続き、図1、図6および図8Cに示すポスト18などの支持構造の形成を伴う。ポスト18の形成は、支持構造開口を形成するために犠牲層25をパターニングし、次いで、PVD、PECVD、熱CVD、またはスピンコーティングなど、堆積方法を使用して、ポスト18を形成するために開口中に材料(ポリマー、または酸化ケイ素などの無機材料など)を堆積させることを含み得る。いくつかの実施態様では、犠牲層中に形成された支持構造開口は、ポスト18の下側端部が図6Aに示すように基板20に接触するように、犠牲層25と光学スタック16の両方を通って、下にある基板20まで延在することがある。代替的に、図8Cに示すように、犠牲層25中に形成された開口は、犠牲層25は通るが、光学スタック16は通らないで、延在することがある。たとえば、図8Eは、光学スタック16の上側表面(upper surface)と接触している支持ポスト18の下側端部を示している。ポスト18、または他の支持構造は、犠牲層25上に支持構造材料の層を堆積させること、および犠牲層25中の開口から離れて配置された支持構造材料の部分をパターニングすることによって形成され得る。支持構造は、図8Cに示すように開口内に配置され得るが、少なくとも部分的に、犠牲層25の一部分の上で延在することもある。上述のように、犠牲層25および/または支持ポスト18のパターニングは、パターニングおよびエッチングプロセスによって実行され得るが、代替エッチング方法によっても実行され得る。
プロセス80はブロック88において続き、図1、図6および図8Dに示す可動反射層14などの可動反射層または膜の形成を伴う。可動反射層14は、1つまたは複数のパターニング、マスキング、および/またはエッチングステップとともに、たとえば、反射層(アルミニウム、アルミニウム合金、または他の反射層など)堆積を含む1つまたは複数の堆積ステップを採用することによって、形成され得る。可動反射層14は、電気伝導性であり、電気伝導性層(electrically conductive layer)と呼ばれることがある。いくつかの実施態様では、可動反射層14は、図8Dに示すように複数の副層14a、14b、14cを含み得る。いくつかの実施態様では、副層14a、14cなど、副層のうちの1つまたは複数は、それらの光学的特性のために選択された高反射性副層を含み得、別の副層14bは、それの機械的特性のために選択された機械的副層を含み得る。犠牲層25は、ブロック88において形成された部分的に作製された干渉変調器中に依然として存在するので、可動反射層14は、一般にこの段階では可動でない。犠牲層25を含んでいる部分的に作製されたIMODは、本明細書では「非開放」IMODと呼ばれることもある。図1に関して上記で説明したように、可動反射層14は、ディスプレイの列を形成する個々の平行ストリップにパターニングされ得る。
プロセス80はブロック90において続き、図1、図6および図8Eに示すキャビティ19などのキャビティの形成を伴う。キャビティ19は、(ブロック84において堆積された)犠牲材料25をエッチャントにさらすことによって形成され得る。たとえば、Moまたはa−Siなどのエッチング可能犠牲材料が、ドライ化学エッチングによって、所望の量の材料を除去するのに有効である期間の間、固体XeF2から派生した蒸気などの気体または蒸気エッチャントに犠牲層25をさらすことによって、除去され得る。犠牲材料は、一般に、キャビティ19を囲む構造に対して選択的に除去される。ウェットエッチングおよび/またはプラズマエッチングなどの他のエッチング方法も使用され得る。犠牲層25がブロック90中に除去されるので、可動反射層14は、一般に、この段階後に可動となる。犠牲材料25の除去後に、得られた完全にまたは部分的に作製されたIMODは、本明細書では「開放」IMODと呼ばれることがある。
図9A〜図9Eは、アナログIMOD(AIMOD)が、いかにして異なる色を作成するように構成され得るかの例を示す。双安定IMODデバイスの場合と同様に、AIMODにおいて、ピクセルの反射色は、吸収体スタックとミラースタックとの間を離隔するギャップを変えることによって変更され得る。しかしながら、双安定IMODデバイスとは違って、AIMODは、緩和状態および作動状態の2つだけの状態より多い状態を有し得る。むしろ、AIMODは、3以上の状態、5以上の状態、8以上または16以上の状態など、多数の状態を有し得る。たとえば、AIMODは、白、黒および6つの他の色の、8つの状態を有し得る。それほど多くの状態においてAIMODを制御するために、1つまたは複数のスイッチ(薄膜トランジスタなど)を含む制御回路が、各AIMODを個別にアドレス指定するように設けられ、吸収体スタックとミラースタックとが特定の距離に変位されるように、AIMODの可動電極と固定電極との間に適切な電圧差を与えることができる。図9A〜図9Eにおいて、AIMOD900は、ミラースタック905と吸収体スタック910とを含む。この実施態様では、ミラースタック905は、少なくとも1つの反射層を含み、吸収体スタック910に対して5つの位置において示される。しかしながら、様々な実施態様では、AIMOD900は、ミラースタック905に対して5つの位置より実質的に多い位置の間で可動であり得る。いくつかのそのような実施態様では、ミラースタック905と吸収体スタック910との間のギャップ930のサイズは、実質的に連続的に変更され得る。いくつかのそのようなAIMOD900において、ギャップ930のサイズは、高レベルの精度、たとえば10nm以下の誤差で制御され得る。吸収体スタック910はこの例では単一の吸収体層を含むが、吸収体スタック910の代替実施態様は複数の吸収体層を含み得る。
波長λを有する入射波は、ミラースタック905からのそれ自体の反射と干渉して、局所的ピークおよびヌルを有する定在波を発生することになる。第1のヌルはミラーからλ/2にあり、次のヌルはλ/2の間をあけて位置する。その波長に対して、ヌル位置のうちの1つに設置された薄い吸収体層は、非常に小さいエネルギーを吸収することになる。したがって、その波長に対応する色が送信される一方で、より大きいエネルギーを有する波長に対応する色が、部分的にまたは大幅に吸収されることになる。
最初に図9Aを参照すると、ギャップ930が赤色925の半波長に実質的に等しいとき、吸収体スタック910は、赤の定在波干渉パターンのヌルにおいて配置される。光は、吸収体スタック910によって部分的に反射され、部分的に伝達される。ギャップ930のサイズに等しい深さを有する光キャビティが、吸収体スタック910とミラースタック905との間に形成される。それゆえ、赤色925に実質的に対応する波長を有する光が、吸収体スタック910から反射された赤色光とミラースタック905から反射された赤色光との間の強め合う干渉によって効率的に反射される(吸収されない)。青色915および緑色920を含む他の色の光は、強め合う干渉によって強化されない。代わりに、そのような光は、吸収体スタック910によって実質的に吸収される。
図9Bは、ミラースタック905が吸収体スタック910により近く移動された構成(逆もまた同様)におけるAIMOD900を示す。この例では、ギャップ930は、緑色920の半波長に実質的に等しい。緑色920に実質的に対応する波長を有する光が、吸収体スタック910から反射された緑色光とミラースタック905から反射された緑色光との間の強め合う干渉によって効率的に反射される(吸収されない)。赤色925および青色915を含む他の色の光は、吸収体スタック910によって実質的に吸収される。
図9Cにおいて、ギャップ930が青色915の半波長に実質的に等しくなるように、ミラースタック905が吸収体スタック910により近く移動される(逆もまた同様)。青色915に実質的に対応する波長を有する光が、強め合う干渉により効率的に反射される(吸収されない)。赤色925および緑色920を含む他の色の光は、吸収体スタック910によって実質的に吸収される。
しかしながら、図9Dにおいて、AIMOD900は、ギャップ930が可視域内の平均色の波長の1/4に実質的に等しい構成にある。そのような配列では、吸収体は、波長の範囲に対する干渉定在波の強度ピークの近くに(または、十分な光強度(optical power)が存在する場所に)位置し、高電界強度による強い吸収が、比較的少量の可視光をAIMOD900から反射させる。この構成は、本明細書では「黒状態」と呼ばれることがある。いくつかのそのような実施態様では、ギャップ930は、可視域の外にある他の波長を強化するために、図9Dに示すものより大きくされても小さくされてもよい。したがって、図9Dに示すAIMOD900の構成は、単に、AIMOD900の黒状態構成の一例を提供するものである。
図9Eは、吸収体スタック910がミラースタック905に実質的に隣接する構成におけるAIMOD900を示す。この例では、ギャップ930は無視できる。広範囲の波長を有する光は、吸収体スタック910によって大幅に吸収されることなく、ミラースタック905から効率的に反射される。この構成は、本明細書では「白状態」と呼ばれることがある。
上記で説明したように、アナログIMODデバイスを含むアナログEMSディスプレイデバイスでは、光学ギャップは、所望の色で光を反射するように連続的に調整可能であり得る。たとえば、アナログEMSディスプレイデバイスの可動反射層ならびに固定の部分反射部分吸収層によって形成された光学ギャップ、エアギャップまたはキャビティの厚さまたは高さが、デバイスによって反射される光の波長および色を変えるために変更され得る。
いくつかのEMSディスプレイデバイスが反射する光の色もまた、EMSディスプレイデバイスの照明角に依存することがある。たとえば、EMSディスプレイデバイスは、直接照明によって照明されることがある。直接照明は、光源とEMSディスプレイデバイスとの間の任意の表面に光が反射することなく、EMSディスプレイデバイス上に入射する、光源からの光である。
EMSディスプレイデバイスはディスプレイアセンブリ内に含まれ得、EMSディスプレイデバイスの吸収層および反射層は、ディスプレイアセンブリの表面に実質的に平行な平面内に配置される。ディスプレイアセンブリに含まれるEMSディスプレイデバイスに対する照明角は、EMSディスプレイデバイスの表面およびディスプレイアセンブリの表面に直交するまたは垂直な線に対する入射光の角度である。照明角が増加すると、EMSディスプレイデバイスによって反射された光は、より短い波長にシフトされ得る。これはブルーシフトとして知られており、反射された光は、ユーザによって、生成または表示されるように意図された所望の色として知覚されない。
光学ギャップを調整することによって連続的に反射された色を変えることができないデジタルIMODを含むディスプレイ内で、そのようなブルーシフトを補償することは困難であることがある。しかしながら、アナログIMODを含むアナログEMSディスプレイに対して、光学ギャップは調整され得る。それゆえ、ブルーシフトは、調整の量が知られている場合は補償され得る。以下の説明では、言及されるディスプレイデバイスまたはディスプレイアセンブリは、アナログIMODのディスプレイデバイスまたはディスプレイアセンブリである。
図10Aは、ディスプレイアセンブリの照明角を示す図の一例を示す。図10Aに示すように、ディスプレイアセンブリ1005の表面は、その表面に直交する線1010を有する。直接照明源が、ディスプレイアセンブリ1005の表面に入射する光1015を照らしているとき、照明角は角度1020である。すなわち、ディスプレイアセンブリ1005に対して、照明角は、ディスプレイアセンブリ1005に直交する線1010に対して光1015がディスプレイアセンブリ1005に入射する角度1020と見なされ得る。
いくつかの実施態様では、直接照明源は、ディスプレイアセンブリ1005から無限大の距離に位置する照明源であると見なされ得る。たとえば、晴れた雲のない日の太陽は、直接照明源と見なされ得る。照明角に対して、たとえば、太陽が地球の表面の一点において真上にあるとき、照明角はゼロである。たとえば、日の出および日の入りにおいて、地球の表面の一点における照明角は90度である。
照明角によるEMSディスプレイデバイスのブルーシフトは、
λ’(θ)=λcosθ
として表され得、ここでλは、垂直照明(すなわち、EMSディスプレイデバイスに垂直な照明であり、照明角は0である)においてEMSディスプレイデバイスによって反射される波長であり、θは照明角であり、λ’(θ)はユーザによって視認されるブルーシフトされた反射された波長である。照明角θが0であるとき、cosθ=1であり、すなわち、照明角θが0であるとき、ブルーシフトは存在しない。
EMSディスプレイデバイスの反射スペクトル(パワー対波長)は、そのピーク波長λpeakによって特徴付けられ得、すなわち、λpeakは、ユーザが0の照明角θで視認する反射された光の波長である。照明角θの変化によって生じることがあるλpeakにおけるブルーシフトは、上記で説明したのと同じ式で計算され得る。さらに、EMSディスプレイデバイスへの垂直照明に対するλpeakは、
λpeak=md=m(ddie+dair)
によって決定され得、ここでmは整数であり、dは、たとえば、EMSディスプレイデバイスの可動反射層と固定の部分反射部分吸収層との間の光学距離である。いくつかの場合には、dは、2つの部分、ddieおよびdairに分解され得る。ddieは、たとえば、可動反射層および固定の部分反射部分吸収層上に配設され得る誘電体層の厚さに相当する。dairは、可動反射層および固定の部分反射部分吸収層によって形成された光学ギャップまたはエアギャップの厚さである。EMSディスプレイデバイスのブルーシフトを補償する光学ギャップまたはエアギャップは、照明角θの測定値によって下式で計算され得る。
図10Bは、直接照明のもとでEMSディスプレイデバイスのブルーシフトを補償するためのプロセスを示すフロー図の一例を示す。プロセス1050のブロック1055で、ディスプレイアセンブリに対する照明角が決定される。図10Aに関して上記で説明したように、照明角は、ディスプレイアセンブリの表面に直交するまたは垂直な線に対する入射光の角度である。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリに対する照明角は、実時間で決定される。「実時間」という用語は、実質的に瞬時にプロセスが実行されるかまたはシステムがイベントもしくは機能を実行するコンピューティングデバイスの電子回路などのプロセスもしくはシステムを示すかまたはそれに関する。たとえば、実時間システムを使用するとき、ユーザは、システムの動作において顕著なまたは知覚可能な遅延を何も経験しない。
いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリは、複数のEMSディスプレイデバイスの行/列アレイなど、EMSディスプレイデバイスのアレイを含み得る。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリはデバイスの一部であり得、やはりデバイスの一部であるカメラデバイスは照明角を決定するために使用され得る信号を与え得る。たとえば、カメラデバイスは、いくつかのスマートフォンに含まれる前向きのカメラであってよく、カメラデバイスは、ディスプレイアセンブリと実質的に同じ平面内に位置するか、またはディスプレイアセンブリの平面に実質的に平行な平面内に位置する。いくつかの他の実施態様では、センサがディスプレイアセンブリと関連付けられてよく、センサは、照明角を決定するために使用され得る信号を与え得る。センサはまた、ディスプレイアセンブリと実質的に同じ平面内に位置してよく、またはディスプレイアセンブリの平面に実質的に平行な平面内に位置してもよい。センサの例を、図13および図14に関して以下でさらに説明する。
ブロック1060で、ディスプレイアセンブリの第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップが、決定された照明角に少なくとも部分的に基づいて設定される。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリの第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップが、決定された照明角に少なくとも部分的に基づいて実時間で設定される。たとえば、第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップは、デバイスが特定の色を反射するように設定されるように命令され得る。しかしながら、照明角によって生じたブルーシフトによって、EMSディスプレイデバイスによって反射された色は、反射されるように意図された所望の色ではないことがある。たとえば、第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップは、EMSディスプレイデバイスが赤色光を反射するように設定されるように命令され得る。しかしながら、ブルーシフトによって、EMSディスプレイデバイスは、赤色光を反射するのではなく橙色光を反射することがある。決定された照明角に少なくとも部分的に基づいて第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップを設定するステップが、照明角によるEMSディスプレイデバイスから反射された光の波長の変化を補償し、EMSディスプレイデバイスに所望の特定の色を反射させることができる。
いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリのEMSディスプレイデバイスのアレイ内のEMSディスプレイデバイスの、すべてのまたは実質的にすべての光学ギャップが、決定された照明角に少なくとも部分的に基づいて設定され得る。しかしながら、異なるEMSディスプレイデバイスの光学ギャップが異なる色を表示するように設定され得、異なるEMSディスプレイデバイスの光学ギャップが、上記で説明した式に従って、生成されるべき色に応じて調整され得ることに留意されたい。
いくつかの実施態様では、EMSディスプレイデバイスのアレイを含むディスプレイアセンブリは、約30ヘルツ(Hz)〜240Hzのリフレッシュレートを有し得る。リフレッシュレートは、たとえば、ディスプレイハードウェアが、1秒間に、表示されるべき画像をディスプレイアセンブリ上に描く回数である。高リフレッシュレートは、たとえば、モーションブラー効果が存在することなくディスプレイアセンブリ上に動画を生成するのに有用であり得る。照明角の変化によるEMSディスプレイデバイスの光学ギャップの調整は、しかしながら、ユーザがディスプレイ上の画像を閲覧しているときの照明角の変化はあまり速くはないので、リフレッシュレートと同じレートで実行される必要はない。たとえば、ユーザがディスプレイアセンブリ上に表示されるテキストを読んでいる場合、ユーザは、テキストを読むことができるように、ディスプレイアセンブリを含むデバイスを比較的固定した状態に保持し得る。ディスプレイアセンブリを含むデバイスが比較的固定した状態に保持されることで、照明角の変化は高い周波数で発生することはない。いくつかの実施態様では、ブロック1055および1060の動作は、少なくとも約1Hzの周波数で繰り返され得る。
いくつかの実施態様では、EMSディスプレイデバイスの前面に配設された拡散器の追加によって、EMSディスプレイデバイスを含むディスプレイアセンブリから鏡面反射された光の方向から約5度〜10度逸脱するユーザの視認角が、ディスプレイアセンブリが直接照明で照明されているときに仮定され得る。鏡面反射は、表面(たとえば、ミラー)からのミラーのような反射であり、単一の入射方向からの光が単一の出射方向に反射される。ディスプレイアセンブリから鏡面反射された光の方向から約5度〜10度逸脱する視認角は、ディスプレイアセンブリのたとえばカバーガラスからの鏡面反射を回避し、同じくディスプレイアセンブリのEMSディスプレイデバイスの良好な彩度を得ることができる。
いくつかの他の実施態様では、視認角がディスプレイアセンブリから鏡面反射された光の方向から約5度〜10度逸脱するという仮定がなされないとき、視認角が同様に決定され得る。次に、ディスプレイアセンブリの第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップが、照明角と視認角の両方に少なくとも部分的に基づいて設定され得る。EMSディスプレイデバイスの視認角および視認角を決定するプロセスを、図11および図12に関して以下でさらに説明する。
いくつかの実施態様では、ブロック1055および1060における動作が繰り返されるとき、照明角を示す信号が、照明角における高い周波数の変化を除去するためにフィルタリングされ得る。たとえば、低周波信号を通すが遮断周波数より高い周波数の信号を減衰させるローパス電子フィルタが、照明角を含む信号をフィルタリングするために使用され得る。ローパス電子フィルタの例には、約1Hz〜10Hzの遮断周波数を有し得る1次フィルタまたは2次フィルタが含まれる。照明角におけるそのような高い周波数の変化は、たとえば、ユーザの手がディスプレイアセンブリを含むデバイスを保持しているときに震えることに起因することがあり、照明角は平均すると一定のままであるので、照明角における高い周波数の変化は、照明角信号から除去されてよく、照明角における小さい、高い周波数の変化に対して調整する必要はない。
いくつかの実施態様では、2つ以上の直接照明源が存在するとき、照明角の加重平均(すなわち、それぞれ個別の直接照明源の明るさによって加重される)が決定され得る。この加重平均は、次に、ディスプレイアセンブリの照明角として使用され得る。たとえば、多くの直接照明源が存在する一例は、スタジアムの光で照明されている夜間のフットボール競技場である。
しかしながら、いくつかの例では、光源は直接照明をもたらさず、ディスプレイアセンブリの照明は拡散照明によることがある。拡散照明は、ディスプレイアセンブリが多くの方向から照明されるライティングである。たとえば、多くの照明源を、室の壁および室内の他の表面に反射する照明源からの光とともに有する室内のライティングは、拡散照明と見なされ得る。拡散照明の別の例は、太陽からの直接光が存在しない曇りの日の戸外のライティングである。拡散照明の場合、照明角を決定することはできない。
いくつかの実施態様では、拡散照明によって、照明角は決定されず、代わりに視認角が決定される。図11は、ディスプレイアセンブリの視認角を示す図の一例を示す。図11に示すように、ディスプレイアセンブリ1005の表面は、その表面に直交する線1010を有する。ユーザ1105が経路1115に沿ってディスプレイアセンブリ1005の表面を見ているとき、視認角は角度1120である。すなわち、視認角は、ディスプレイアセンブリ1005に直交する線1010とユーザ1105との間の角度1120と見なされ得る。
拡散照明が存在してディスプレイに入射するとき、ユーザ1105がディスプレイアセンブリ1005に対して有する視認角1120は、直接照明に対する照明角と同様の効果を有し得る。たとえば、いくつかのEMSディスプレイデバイスが反射する光の色は、視認角に左右されることがある。視認角が増加すると、反射された光は、より短い波長にシフトされ得る。これもまたブルーシフトとして知られており、反射された光は、反射されるように意図された所望の色でないことがある。視認角に起因するEMSディスプレイデバイスのブルーシフトは、上記で説明したのと同じ式で表現され得、θは、照明角ではなく視認角である。
図12は、拡散照明のもとでEMSディスプレイデバイスのブルーシフトを補償するためのプロセスを示すフロー図の一例を示す。プロセス1200のブロック1205で、ディスプレイアセンブリに対する視認角が決定される。図11に関して上記で説明したように、視認角は、ディスプレイアセンブリの表面に直交するかまたは垂直な線と、ユーザの目とディスプレイアセンブリの表面との間の経路を画定する線との間の角度と見なされ得る。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリに対する視認角は、実時間で決定される。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリは、EMSディスプレイデバイスのアレイを含み得る。
たとえば、いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリはデバイスの一部であり得、やはりデバイスの一部であるカメラデバイスは照明角を決定するために使用され得る信号を与え得る。たとえば、カメラデバイスは、いくつかのスマートフォンに含まれる前向きのカメラであってよく、カメラデバイスは、ディスプレイアセンブリと実質的に同じ平面内に位置するか、またはディスプレイアセンブリの平面に実質的に平行な平面内に位置する。カメラデバイスはユーザの顔の画像をキャプチャし得、ユーザの目など、画像中の画像特徴を使用して、視認角が決定され得る。たとえば、参照により本明細書に組み込まれている、Meyer, A.、Bohme, M.、Martinetz, T.、およびBarth, E.の(2006年)「A single−camera remote eye tracker」、知覚および対話型技術(Perception and Interactive Technologies)、人工知能における講義ノートの第4021巻、シュプリンガー(Volume 4021 of Lecture Notes in Artificial Intelligence, Springer)、208〜211頁(「Meyer」)における、遠隔視線追跡のために単一のカメラを使用する、Meyer, A.、Bohmeらによって報告された方法を参照されたい。
Meyerに記載されているように、「遠隔」視線追跡システムは、閲覧者に搭載されるべき機器を必要としない。Meyerに記載されている単一カメラシステムの一例は、単一のカメラと、カメラの両側に搭載された2つの赤外光源と、光源およびカメラの上に位置するディスプレイとを含む。この例では、カメラは1280×1024ピクセルの解像度を有し、光源は、顔を照明してユーザの角膜の表面で角膜反射を生成するように構成された赤外LEDである。
Meyerのシステムは、2つの主要構成要素を含む視線追跡ソフトウェアを含む。第1の構成要素は、画像から瞳孔位置と角膜反射とを判定するために使用される画像処理アルゴリズムを有する。第2の構成要素は、ユーザが見ているかまたは「見つめて」いる表示の部分を推定する凝視推定アルゴリズムである。
第1のソフトウェア構成要素は、参照により本明細書に組み込まれている、Li, D.、Winfield, D.、Parkhurst, D.J.の「Starburst: A hybrid algorithm for video−based eye tracking combining feature−based and model−based approaches」(IEEEのCVPR(2005)における人間とコンピュータの相互作用に対するビジョン研究会(Vision for Human−Computer Interaction Workshop)の予稿集、1〜8頁)に記載されている星形アルゴリズム(Starburst algorithm)に基づき得る。このアルゴリズムのオープンソース実施態様は、「openEyes」という名前で利用可能である。第1のソフトウェア構成要素は、ガウス差分を適用して極大値を探索することによって角膜反射の位置を決定し得る。近似的瞳孔中心は、角膜反射の近傍にある最も暗いピクセルであるものとして決定され得る。一次輪郭点(primary contour point)が、瞳孔の中心から放射する光線上で確認され得る。二次輪郭点が、一次輪郭点から放射する二次光線上で確認され得る。楕円が、一次および二次の輪郭点にフィッティングされ得る。
Meyerに記載される例では、第2のソフトウェア構成要素(凝視推定アルゴリズム)は、目の物理モデルに基づく。このモデルは、角膜の表面と、瞳孔中心と、目の光軸と凝視の方向との間の角度オフセットとを近似し得る。
角膜の表面は、曲率中心CCとrcorneaの曲率半径とを有する球面としてモデル化され得る。角膜反射は角膜表面における赤外LEDの反射によって生成されるので、また角膜を通して観察される瞳孔の画像は角膜表面における反射によってゆがめられることがあるので、角膜表面は視線追跡にとって重要である。
このモデルでは、瞳孔は完全な円であると仮定される。瞳孔中心PCは、角膜の曲率中心CCから距離rpcにあると仮定される。
目の光軸と凝視の方向との間の角度オフセットは、αfoveaと呼ばれる。このオフセットは、中心窩(網膜の黄斑領域の中心に位置する)が光軸上にあるのではなく、時間的に少し上向きにオフセットしているという事実によって生じる。
カメラに対する目の位置と配向とを仮定すれば、目のモデルは、瞳孔および角膜反射がカメラ画像内で観測されるべき場所を予測し得る。代替として、凝視の方向は、瞳孔および角膜反射の位置から決定され得る。特定のユーザに対するモデルパラメータの値は、一連の較正点を見つめるようにユーザにプロンプトして観測値を最も良く表明するパラメータ値のセットを見出すことによって決定され得る。
代替として、視認角は測定されず、たとえば、挙動研究に基づいて仮定されることがある。様々な視認角が記憶され、いくつかの使用モデル情報に基づいて表示を(たとえば、IMODの光学ギャップを調整することによって)調整するために使用され得る。たとえば、ディスプレイデバイスユーザの研究に基づいて、直接照明の中で、人々はしばしば、ディスプレイを一定の配向に保持し、したがって視認角は直接照明の中で第1の値であると仮定され得ることが知られている。同様に、研究は、間接照明または拡散照明の中で、人々はしばしば、ディスプレイを異なる配向に保持し、したがって視認角は間接照明または拡散照明の環境の中で第2の値であると仮定され得ることを示し得る。第1の視認角値および第2の視認角値は、異なる値であり得る。他の変数が、直接的または間接的に視認角を測定することなく、視認角を決定するために使用され得る。
ブロック1210で、ディスプレイアセンブリの第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップが、視認角に少なくとも部分的に基づいて設定される。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリの第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップが、視認角に少なくとも部分的に基づいて実時間で設定される。たとえば、第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップは、デバイスが特定の色を反射するように設定されるように命令され得る。しかしながら、視認角によって生じたブルーシフトによって、EMSディスプレイデバイスによって反射された色は、反射されるように意図された所望の色ではないことがある。視認角に少なくとも部分的に基づいて第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップを設定するステップは、視認角によるEMSディスプレイデバイスから反射された光の波長の変化を補償し得る。いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリのEMSディスプレイデバイスのアレイ内のEMSディスプレイデバイスの、すべてのまたは実質的にすべての光学ギャップが、視認角に少なくとも部分的に基づいて設定され得る。
図10に関して上記で説明した照明角実施態様と同様に、いくつかの実施態様では、EMSディスプレイデバイスのアレイを含むディスプレイアセンブリは、約30ヘルツ(Hz)〜240Hzのリフレッシュレートを有し得る。EMSディスプレイデバイスの光学ギャップの調整は、しかしながら、ユーザがディスプレイ上の画像を閲覧しているときの視認角の変化はあまり速くはないので、リフレッシュレートと同じレートで実行される必要はない。いくつかの実施態様では、ブロック1205および1210の動作は、少なくとも約1Hzの周波数で繰り返され得る。
同じく、図10に関して上記で説明した照明角実施態様と同様に、いくつかの実施態様では、ブロック1205および1210における動作が繰り返されるとき、視認角を示す信号は、視認角における高い周波数の変化を除去するためにフィルタリングされ得る。たとえば、低周波信号を通すが遮断周波数より高い周波数の信号を減衰させるローパス電子フィルタが、視認角を含む信号をフィルタリングするために使用され得る。そのようなローパス電子フィルタには、約1Hz〜10Hzの遮断周波数を有し得る1次フィルタまたは2次フィルタが含まれる。
いくつかの実施態様では、照明角と視認角の一方または両方が決定され得る。さらに、図10に関して上述したように、いくつかの実施態様では、ディスプレイアセンブリが直接照明で照明されるとき、視認角に対する値の仮定がなされず、視認角が決定されることがある。いくつかの実施態様では、センサからの信号が照明角を決定するために使用され、カメラデバイスからの信号が視認角を決定するために使用されることがある。いくつかの他の実施態様では、単一のカメラデバイスからの信号が、照明角と視認角の両方を決定するために使用されることがある。ディスプレイアセンブリの第1のEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップが、照明角と視認角の両方に少なくとも部分的に基づいて設定され得る。いくつかの実施態様では、直接照明が拡散照明より約4倍〜10倍明るいとき、直接照明の明るさに起因して拡散照明は斟酌されず、直接照明がディスプレイアセンブリのための主たる照明源となる。
いくつかの実施態様では、図10および図12に関して説明したプロセス、ならびにそれらの組合せは、割り込みベースのシステムによって実装され得る。たとえば、図10Bのプロセス1050によって、照明角がモニタされ得る。照明角が実質的に一定であるとき、ブルーシフトを補償するためにEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップを調整するために新しい計算が実行されることはない。しかしながら、照明角が特定の量だけ変わるとき、ブルーシフトを補償するためにEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップを調整するために、新しい計算が実行され得る。同様に、図12のプロセス1200によって、視認角がモニタされ得る。視認角が実質的に一定であるとき、ブルーシフトを補償するためにEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップを調整するために新しい計算が実行されることはない。しかしながら、視認角が特定の量だけ変わるとき、ブルーシフトを補償するためにEMSディスプレイデバイス内の光学ギャップを調整するために、新しい計算が実行され得る。
図13は、照明角を測定するように構成されたディスプレイアセンブリとセンサとを含む装置のブロック図の一例を示す。図13に示す装置1300は、ディスプレイアセンブリ1302と、センサ1304と、プロセッサ1306と、カメラデバイス1308とを含む。装置1300は、たとえば、スマートフォン、セルラー電話もしくはモバイル電話、電子ブック、またはタブレットコンピュータとすることができる。ディスプレイアセンブリ1302は、EMSディスプレイデバイスのアレイを含み得る。
いくつかの実施態様では、センサ1304は、レンズと複数のフォトセンサとを含み得る。いくつかの実施態様では、複数のフォトセンサは、2×2アレイフォーマットに配列された少なくとも4つのフォトセンサを含み得る。いくつかの実施態様では、複数のフォトセンサはフォトセンサのアレイとして配列され得、フォトセンサのアレイは電荷結合デバイス(CCD)アレイまたは相補型金属酸化膜半導体(CMOS)アレイを含む。センサの一実施態様の一例を、図14Aおよび図14Bに関して説明する。
センサ1304は、直接照明が存在するとき、ディスプレイアセンブリ1302に直交する線に対する照明角を決定するために使用され得る信号を与え得る。いくつかの実施態様では、センサ1304は、ディスプレイアセンブリ1302と実質的に同じ平面内に位置してよく、またはディスプレイアセンブリ1302の平面に実質的に平行な平面内に位置してもよい。
いくつかの実施態様では、プロセッサ1306は、ディスプレイアセンブリ1302およびセンサ1304と通信するように構成される。プロセッサ1306は、センサ1304から照明角を示す信号を受信するように構成され得る。プロセッサ1306は、信号によって示されるディスプレイアセンブリに直交する線に対する照明角を決定するように構成され得る。決定された照明角を使用して、プロセッサ1306は、照明角と、ディスプレイアセンブリ1302のEMSディスプレイデバイスから反射された光の波長にもたらされた変化とを補償するために、画像データを処理するように構成され得る。すなわち、プロセッサ1306は、図10Bに関して説明したプロセス1050と同様のプロセスを実行するように構成され得る。いくつかの実施態様では、プロセッサ1306は、図15Aおよび図15Bに関して以下で説明するように、プロセッサ21が実行し得る動作など、さらなる動作を実行するように構成され得る。いくつかの他の実施態様では、図15Aおよび図15Bに関して以下で説明するディスプレイデバイス40はセンサ1304とカメラデバイスとを含み、本明細書で説明するプロセスを実行するように構成され得る。いくつかの実施態様では、装置1300は、低ヘイズ拡散器(たとえば、ディスプレイアセンブリ1302を約50%〜70%オーバーレイする)を含み得る。
いくつかの実施態様では、装置1300はまた、装置1300の、ディスプレイアセンブリ1302およびセンサ1304と同じ面上にカメラデバイス1308を含み得る。カメラデバイス1308は、たとえば、いくつかのスマートフォンに含まれる前向きのカメラのタイプであってよく、カメラデバイス1308は、ディスプレイアセンブリ1302と実質的に同じ平面内に位置するか、またはディスプレイアセンブリ1302の平面に実質的に平行な平面内に位置する。いくつかの実施態様では、カメラデバイス1308は、ディスプレイアセンブリに直交する線に対する視認角を決定するために使用され得る信号を与えるように構成され得る。プロセッサ1306は、視認角と、視認角によってディスプレイアセンブリ1302の第1の電気機械システムディスプレイデバイスから反射された光の波長にもたらされた変化とを補償するために、画像データを処理するようにさらに構成され得る。
いくつかの他の実施態様では、照明角を決定するためにセンサ1304を使用する代わりに、カメラデバイス1308が使用され得る。いくつかの実施態様では、しかしながら、センサ1304は、カメラデバイスより少ない電力を使用することができる。
図14Aおよび図14Bは、照明角を測定するように構成されたセンサの概略図の例を示す。図14Aはセンサ1400の側面図を示し、図14Bはセンサ1400の一部であるフォトセンサアレイ1405の面を示す。図14Aに示すように、センサ1400は、フォトセンサアレイ1405とレンズ1410とを含み得る。いくつかの実施態様では、フォトセンサアレイ1405は、レンズ1410の焦点にあるように配置され得る。
フォトセンサアレイ1405は、複数のフォトセンサを含み得る。たとえば、図14に示すフォトセンサアレイ1405は4つのフォトセンサを含み、それらの各々は、図示の(x、y)平面の1つの象限を占め、したがってフォトセンサアレイ1405は「クアッド(quad)」フォトセンサと呼ばれることがある。たとえば、フォトセンサアレイ1405は、3mm×3mmの活性領域を有する浜松によって作製されたS4349象限Si PINフォトダイオードを含み得る。いくつかの実施態様に対して、より低い電力消費およびより低コストのより小さい活性センサ領域のクアッドSiフォトダイオード(quad Si photodiode)が望ましい。いくつかの他の実施態様では、フォトセンサアレイ1405は、少なくとも約4個のフォトセンサ、または約9個(たとえば、3×3アレイ)〜約100個(たとえば、10×10アレイ)のフォトセンサを含み得る。いくつかの実施態様では、センサ1400のフォトセンサアレイ1405は、CCDアレイまたはCMOSアレイを含み得る。たとえば、市販品の低コストQVGA解像度CMOSイメージャが、この用途に対して十分である。電力消費を低減するために、そのようなイメージャは1Hzで動作され得る。いくつかの実施態様では、センサ1400は、図13に示すデバイス1300のセンサ1304として使用され得る。
いくつかの実施態様では、レンズ1410は、単一の素子を含むレンズであってよい。いくつかの実施態様では、レンズ1410の直径は、約0.5ミリメートル(mm)〜2mm、または約1mmであり得る。レンズ1410の焦点距離1415は、約0.5mm〜3mm、または約1.5mm〜2mmであり得る。いくつかの実施態様では、フォトセンサ1405は、約1mm×1mm〜約4mm×4mmの寸法を有し得る。約0.5mmの直径と約0.5mm〜2mmの焦点距離とを有するレンズ1410と組み合わされたそのようなフォトセンサアレイ1405は、約±45度の照明角を決定することが可能であり得る。いくつかの実施態様では、より大きい照明角が、より短い焦点距離1415(たとえば、約0.5mm〜2mmより短い焦点距離)を有するレンズ1410、またはより大きいフォトセンサアレイ1405(たとえば、約4mm×4mmより大きいフォトセンサアレイ)を含むセンサ1400を用いて決定され得る。
センサ1400が動作されるとき、レンズ1410は、フォトセンサアレイ1405上の焦点1425においてθの照明角1420を有する光を合焦する。フォトセンサアレイ1405に入射する光は電流を生成し得る。この電流から、フォトセンサアレイ1405上の光の焦点1425の位置のx、y座標が決定され得る。たとえば、フォトセンサアレイ1405上の光の焦点1425の位置のx、y座標が、電流に基づいて、フォトセンサアレイ1405と関連付けられた参照用テーブルを用いて決定され得る。レンズ1410の焦点距離1415(f)およびフォトセンサアレイ1405上の光の焦点1425の位置のx、y座標を使用して、照明角1420が下式によって決定され得る。
複数の直接照明源が存在するとき、複数の光点がフォトセンサアレイ1405上に形成されることがある。フォトセンサアレイ1405は、各光点のx、y座標ならびに各光点の強度を測定し得る。測定された点の強度は、照明源の明るさ(I)に比例する。平均照明角が、加重平均を介して計算され得る。
いくつかの実施態様では、センサ1400は、約0.01度、約0.1度、または約1度の解像度を有し得る。いくつかの実施態様では、約1度の解像度を有するセンサ1400が、照明角決定のために好適であり得る。そのような比較的低解像度のセンサ(たとえば、約1度の解像度)は、低価格のフォトセンサアレイおよび/またはレンズの使用を可能にする。
図15Aおよび図15Bは、複数の干渉変調器を含むディスプレイデバイス40を示すシステムブロック図の例を示す。ディスプレイデバイス40は、たとえば、スマートフォン、セルラー電話または携帯電話であり得る。ただし、ディスプレイデバイス40の同じ構成要素またはディスプレイデバイス40の軽微な変形も、テレビジョン、タブレット、電子リーダー、ハンドヘルドデバイスおよびポータブルメディアプレーヤなど、様々なタイプのディスプレイデバイスを示す。
ディスプレイデバイス40は、ハウジング41と、ディスプレイ30と、アンテナ43と、スピーカー45と、入力デバイス48と、マイクロフォン46と、センサ1304と、カメラデバイス1308とを含む。ハウジング41は、射出成形および真空成形を含む様々な製造プロセスのうちのいずれかから形成され得る。さらに、ハウジング41は、限定はしないが、プラスチック、金属、ガラス、ゴム、およびセラミック、またはそれらの組合せを含む、様々な材料のうちのいずれかから製作され得る。ハウジング41は、異なる色の、または異なるロゴ、ピクチャ、もしくはシンボルを含んでいる、他の取外し可能な部分と交換され得る、取外し可能な部分(図示せず)を含むことができる。
ディスプレイ30は、本明細書で説明する、双安定またはアナログディスプレイを含む様々なディスプレイのうちのいずれかであり得る。ディスプレイ30はまた、プラズマ、EL、OLED、STN LCD、またはTFT LCDなど、フラットパネルディスプレイ、あるいはCRTまたは他の管デバイスなど、非フラットパネルディスプレイを含むように構成され得る。さらに、ディスプレイ30は、本明細書で説明する干渉変調器ディスプレイを含むことができる。
ディスプレイデバイス40の構成要素は図15Bに概略的に示されている。ディスプレイデバイス40は、ハウジング41を含み、それの中に少なくとも部分的に密閉された追加の構成要素を含むことができる。たとえば、ディスプレイデバイス40は、トランシーバ47に結合されたアンテナ43を含むネットワークインターフェース27を含む。トランシーバ47はプロセッサ21に接続され、プロセッサ21は調整ハードウェア52に接続される。調整ハードウェア52は、信号を調整する(たとえば、信号をフィルタリングする)ように構成され得る。調整ハードウェア52は、スピーカー45およびマイクロフォン46に接続される。プロセッサ21は、入力デバイス48およびドライバコントローラ29にも接続される。ドライバコントローラ29は、フレームバッファ28に、およびアレイドライバ22に結合され、アレイドライバ22は次にディスプレイアレイ30に結合される。いくつかの実施態様では、電源50が、特定のディスプレイデバイス40設計において実質的にすべての構成要素に電力を与えることができる。
この例では、ディスプレイデバイス40はセンサ1304とカメラデバイス1308とを含み、これらは図13に関して上記で説明したものと同様であり得る。プロセッサ21は、センサ1304およびカメラデバイス1308と通信するように構成され得る。いくつかの実施態様では、プロセッサ21は、上記で説明したように、照明角および/または視認角を決定するように構成され得る。プロセッサ21は、センサ1304および/またはカメラデバイス1308からの入力に基づいてそのような決定を行い得る。いくつかの実施態様では、プロセッサ21は、決定された照明角および/または視認角を補償するためにディスプレイ30を制御するように構成され得る。たとえば、プロセッサ21は、決定された照明角および/または視認角を補償するためにディスプレイ30の1つまたは複数のIMODの吸収体スタックと反射性スタックとの間のギャップを変更するように構成され得る。
ネットワークインターフェース27は、ディスプレイデバイス40がネットワークを介して1つまたは複数のデバイスと通信することができるように、アンテナ43とトランシーバ47とを含む。ネットワークインターフェース27はまた、たとえば、プロセッサ21のデータ処理要件を軽減するための、何らかの処理能力を有し得る。アンテナ43は信号を送信および受信することができる。いくつかの実施態様では、アンテナ43は、IEEE16.11(a)、(b)、または(g)を含むIEEE16.11規格、あるいはIEEE802.11a、b、g、nを含むIEEE802.11規格、およびそれらのさらなる実施態様に従って、RF信号を送信および受信する。いくつかの他の実施態様では、アンテナ43は、BLUETOOTH(登録商標)規格に従ってRF信号を送信および受信する。セルラー電話の場合、アンテナ43は、3Gまたは4G技術を利用するシステムなどのワイヤレスネットワーク内で通信するために使用される、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))、GSM(登録商標)/General Packet Radio Service(GPRS)、Enhanced Data GSM(登録商標) Environment(EDGE)、Terrestrial Trunked Radio(TETRA)、広帯域CDMA(W−CDMA)、Evolution Data Optimized(EV−DO)、1xEV−DO、EV−DO Rev A、EV−DO Rev B、高速パケットアクセス(HSPA)、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)、高速アップリンクパケットアクセス(HSUPA)、発展型高速パケットアクセス(HSPA+)、Long Term Evolution(LTE)、AMPS、または他の知られている信号を受信するように設計される。トランシーバ47は、アンテナ43から受信された信号がプロセッサ21によって受信され、プロセッサ21によってさらに操作され得るように、その信号を前処理することができる。トランシーバ47はまた、プロセッサ21から受信された信号がアンテナ43を介してディスプレイデバイス40から送信され得るように、その信号を処理することができる。
いくつかの実施態様では、トランシーバ47は受信機によって置き換えられ得る。さらに、いくつかの実施態様では、ネットワークインターフェース27は、プロセッサ21に送られるべき画像データを記憶または生成することができる画像ソースによって置き換えられ得る。プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の全体的な動作を制御することができる。プロセッサ21は、ネットワークインターフェース27または画像ソースから圧縮された画像データなどのデータを受信し、そのデータを生画像データに、または生画像データに容易に処理されるフォーマットに、処理する。プロセッサ21は、処理されたデータをドライバコントローラ29に、または記憶のためにフレームバッファ28に送ることができる。生データは、一般に、画像内の各ロケーションにおける画像特性を識別する情報を指す。たとえば、そのような画像特性は、色、飽和、およびグレースケールレベルを含むことができる。
プロセッサ21は、ディスプレイデバイス40の動作を制御するためのマイクロコントローラ、CPU、または論理ユニットを含むことができる。いくつかの実施態様では、プロセッサ21は、本明細書で説明する方法のうちの少なくともいくつか、たとえば方法1050および/または方法1200を実行するように構成され得る。調整ハードウェア52は、スピーカー45に信号を送信するための、およびマイクロフォン46から信号を受信するための、増幅器およびフィルタを含み得る。調整ハードウェア52は、ディスプレイデバイス40内の個別構成要素であり得、あるいはプロセッサ21または他の構成要素内に組み込まれ得る。
ドライバコントローラ29は、プロセッサ21によって生成された生画像データをプロセッサ21から直接、またはフレームバッファ28から取ることができ、アレイドライバ22への高速送信のために適宜に生画像データを再フォーマットすることができる。いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29は、生画像データを、ラスタ様フォーマットを有するデータフローに再フォーマットすることができ、その結果、そのデータフローは、ディスプレイアレイ30にわたって走査するのに好適な時間順序を有する。次いで、ドライバコントローラ29は、フォーマットされた情報をアレイドライバ22に送る。LCDコントローラなどのドライバコントローラ29は、しばしば、スタンドアロン集積回路(IC)としてシステムプロセッサ21に関連付けられるが、そのようなコントローラは多くの方法で実施され得る。たとえば、コントローラは、ハードウェアとしてプロセッサ21中に埋め込まれるか、ソフトウェアとしてプロセッサ21中に埋め込まれるか、またはハードウェアにおいてアレイドライバ22と完全に一体化され得る。
いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29は、決定された照明角および/または視認角を補償するためにディスプレイ30を制御するように構成され得る。たとえば、プロセッサ21は、照明角および/または視認角を決定し、対応するデータをドライバコントローラ29に与えることができる。ドライバコントローラ29またはプロセッサは、決定された照明角および/または視認角を補償するためにディスプレイ30の1つまたは複数のIMODの吸収体スタックと反射性スタックとの間のギャップ高さを変更するように構成され得る。ドライバコントローラ29またはプロセッサは、IMODが駆動されることになる電圧を変えることによってギャップ高さを変更し得る。
アレイドライバ22は、ドライバコントローラ29からフォーマットされた情報を受信することができ、ビデオデータを波形の並列セットに再フォーマットすることができ、波形の並列セットは、ディスプレイのピクセルのx−y行列から来る、数百の、および時には数千の(またはより多くの)リード線に毎秒何回も適用される。
いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29、アレイドライバ22、およびディスプレイアレイ30は、本明細書で説明するディスプレイのタイプのうちのいずれにも適している。たとえば、ドライバコントローラ29は、従来のディスプレイコントローラまたは双安定ディスプレイコントローラ(IMODコントローラなど)であり得る。さらに、アレイドライバ22は、従来のドライバまたは双安定ディスプレイドライバ(IMODディスプレイドライバなど)であり得る。さらに、ディスプレイアレイ30は、従来のディスプレイアレイまたは双安定ディスプレイアレイ(IMODのアレイを含むディスプレイなど)とすることができる。いくつかの実施態様では、ドライバコントローラ29はアレイドライバ22と一体化することができる。そのような実施態様は、高集積システム、たとえば、モバイルフォン、ポータブル電子デバイス、ウォッチまたは小面積ディスプレイにおいて、有用であることがある。
いくつかの実施態様では、入力デバイス48は、たとえば、ユーザがディスプレイデバイス40の動作を制御できるように構成することができる。入力デバイス48は、QWERTYキーボードまたは電話キーパッドなどのキーパッド、ボタン、スイッチ、ロッカー、タッチセンシティブスクリーン、ディスプレイアレイ30と一体化されたタッチセンシティブスクリーン、あるいは感圧膜または感熱膜を含むことができる。マイクロフォン46は、ディスプレイデバイス40のための入力デバイスとして構成することができる。いくつかの実施態様では、ディスプレイデバイス40の動作を制御するために、マイクロフォン46を通してのボイスコマンドを用いることができる。
電源50は種々のエネルギー蓄積デバイスを含むことができる。たとえば、電源50は、ニッケルカドミウムバッテリまたはリチウムイオンバッテリなどの充電式バッテリとすることができる。充電式バッテリを使用する実施態様では、充電式バッテリは、たとえば、壁コンセントあるいは光起電性デバイスまたはアレイから来る電力を使用して充電可能であり得る。代替的には、充電式バッテリはワイヤレス充電可能とすることができる。電源50はまた、再生可能エネルギー源、キャパシタ、あるいはプラスチック太陽電池または太陽電池塗料を含む太陽電池とすることもできる。電源50はまた、壁コンセントから電力を受け取るように構成することもできる。
いくつかの実施態様では、制御プログラマビリティがドライバコントローラ29中に存在し、これは電子ディスプレイシステム中のいくつかの場所に配置され得る。いくつかの他の実施態様では、制御プログラマビリティがアレイドライバ22中に存在する。上記で説明した最適化は、任意の数のハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素において、ならびに様々な構成において実施され得る。
本明細書で開示する実施態様に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実施され得る。ハードウェアとソフトウェアの互換性が、概して機能に関して説明され、上記で説明した様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路およびステップにおいて示された。そのような機能がハードウェアで実施されるか、ソフトウェアで実施されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
本明細書で開示する態様に関して説明した様々な例示的な論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実施するために使用される、ハードウェアおよびデータ処理装置は、汎用シングルチップまたはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実施または実行され得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、あるいは任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサは、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成などのコンピューティングデバイスの組合せとして実施することもできる。いくつかの実施態様では、特定のステップおよび方法が、所与の機能に固有である回路によって実行され得る。
1つまたは複数の態様では、説明した機能およびプロセスは、本明細書で開示する構造を含むハードウェア、デジタル電子回路、コンピュータソフトウェア、ファームウェア、およびそれらの上記構造の構造的等価物において、またはそれらの任意の組合せにおいて実施され得る。また、本明細書で説明した主題の実施態様は、1つまたは複数のコンピュータプログラムとして、すなわち、データ処理装置が実行するためにコンピュータ記憶媒体上に符号化された、またはデータ処理装置の動作を制御するための、コンピュータプログラム命令の1つまたは複数のモジュールとして、実施され得る。
ソフトウェアで実施する場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶するか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信することができる。本明細書で開示された方法またはアルゴリズムのステップは、コンピュータ可読媒体上に存在し得る、プロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールで実施され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所にコンピュータプログラムを転送することを可能にされ得る任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を含み得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれ得る。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびブルーレイディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含め得る。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に組み込まれ得る、機械可読媒体およびコンピュータ可読媒体上のコードおよび命令の、1つまたは任意の組合せまたはセットとして存在し得る。
本開示で説明した実施態様への様々な修正は当業者には容易に明らかであり得、本明細書で定義した一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書で示した実施態様に限定されるものではなく、本開示と、本明細書で開示する原理および新規の特徴とに一致する、最も広い範囲を与えられるべきである。「例示的」という単語は、本明細書ではもっぱら「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用される。本明細書に「例示的」と記載されたいかなる実施態様も、必ずしも他の可能性または実施態様よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。さらに、「ベース」、「底部」、「上部」、「上側」および「下側」という用語は、図の説明を簡単にするために時々使用され、適切に配向されたページ上の図の配向に対応する相対位置を示すが、実施されたIMODの適切な配向を反映しないことがあることを、当業者は容易に諒解されよう。
また、別個の実施態様に関して本明細書で説明されたいくつかの特徴は、単一の実施態様において組合せで実施され得る。また、逆に、単一の実施態様に関して説明した様々な特徴は、複数の実施態様において別個に、あるいは任意の好適な部分組合せで実施され得る。その上、特徴は、いくつかの組合せで働くものとして上記で説明され、初めにそのように請求されることさえあるが、請求される組合せからの1つまたは複数の特徴は、場合によってはその組合せから削除され得、請求される組合せは、部分組合せ、または部分組合せの変形形態を対象とし得る。
同様に、動作は特定の順序で図面に示されているが、そのような動作は、望ましい結果を達成するために、示される特定の順序でまたは順番に実行される必要がないこと、またはすべての例示される動作が実行される必要があるとは限らないことは、当業者は容易に認識されよう。さらに、図面は、流れ図の形態でもう1つの例示的なプロセスを概略的に示し得る。ただし、図示されていない他の動作が、概略的に示される例示的なプロセスに組み込まれ得る。たとえば、1つまたは複数の追加の動作が、図示の動作のうちのいずれかの前に、後に、同時に、またはそれの間で、実行され得る。いくつかの状況では、マルチタスキングおよび並列処理が有利であり得る。その上、上記で説明した実施態様における様々なシステム構成要素の分離は、すべての実施態様においてそのような分離を必要とするものとして理解されるべきでなく、説明するプログラム構成要素およびシステムは、概して、単一のソフトウェア製品において互いに一体化されるか、または複数のソフトウェア製品にパッケージングされ得ることを理解されたい。さらに、他の実施態様が以下の特許請求の範囲内に入る。場合によっては、特許請求の範囲に記載の行為は、異なる順序で実行され、依然として望ましい結果を達成することができる。