JP5999706B2 - 集塵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、集塵装置に関し、特に、インジェクターパイプに設けられた噴射孔を介して吐出された圧縮空気を排気室側からフィルタ機構にパルス状に噴射して、フィルタ機構に捕集された塵埃を払い落とす噴射機構を備えた集塵装置に関するものである。
従来、区画壁により筐体の内部を給気室と排気室とに区画するとともに、区画壁に筐体内を給気室側から排気室側へ流動する濾過対象気体中に含まれる塵埃を捕集するフィルタ機構を設けるようにした集塵装置が汎用されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
そして、この集塵装置においては、圧縮空気供給手段、該圧縮空気供給手段からの圧縮空気を貯留するヘッダ管、開閉弁、インジェクターパイプ及び該インジェクターパイプに設けられた噴射孔を介して吐出された圧縮空気を排気室側からフィルタ機構にパルス状に噴射して、フィルタ機構に捕集された塵埃を払い落とす噴射機構を備えるようにしている。
特開平7−16413号公報 特開平9−85031号公報 特開2007−175622号公報
ところで、上記従来の集塵装置においては、噴射機構のインジェクターパイプが、1本のインジェクターパイプに設けられた噴射孔が列状に並ぶ複数のフィルタ開口部の夫々に対向する状態となるように配設されている。
そして、フィルタ機構のフィルタ開口部がマトリックス状に並ぶ状態の場合には、マトリックス状に並ぶ状態のフィルタ開口部に対応して、排気室内に複数本のインジェクターパイプを並列して配設し、かつ、各インジェクターパイプにそれぞれ対応するように開閉弁を配設する、すなわち、1本のインジェクターパイプに1個の開閉弁を配設するようにされている。
このように、1本のインジェクターパイプに1個の開閉弁を配設する方式は、各インジェクターパイプに、列状に並ぶ1列のフィルタに捕集された塵埃を払い落とすために必要とされる圧縮空気を均一に供給するための構造として、損失の発生が少なく、極めて合理的な構造であるといえるが、例えば、列状に並ぶ1列のフィルタの数が少ない場合やフィルタの長さが短い場合には、開閉弁の性能(容量)が、列状に並ぶ1列のフィルタに捕集された塵埃を払い落とすために必要とされる圧縮空気量との関係で過剰能力となり、コスト高になるという問題があった。
なお、この問題に対処するため、列状に並ぶ1列のフィルタに捕集された塵埃を払い落とすために必要とされる圧縮空気量に適合した性能(容量)を有する開閉弁を用いることが考えられるが、性能(容量)の異なる開閉弁を用意する必要があり、この点で、コスト高になるという問題があった。
本発明は、上記従来の1本のインジェクターパイプに1個の開閉弁を配設する方式の集塵装置の有する問題点に鑑み、1個の開閉弁を2本のインジェクターパイプで共用することにより、開閉弁の性能(容量)を有効に利用し、1個の開閉弁で多数のフィルタをカバーできるようにした集塵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の集塵装置は、区画壁により内部が上下方向に給気室と排気室とに区画された筐体と、該区画壁に設けられて、筐体内を給気室側から排気室側へ流動する濾過対象気体中に含まれる塵埃を捕集するフィルタ機構と、圧縮空気供給手段、該圧縮空気供給手段からの圧縮空気を貯留するヘッダ管、開閉弁、インジェクターパイプ及び該インジェクターパイプに設けられた噴射孔を介して吐出された圧縮空気を排気室側からフィルタ機構にパルス状に噴射して、フィルタ機構に捕集された塵埃を払い落とす噴射機構とを備え、フィルタ機構が、複数の筒状フィルタを備えて構成されて、それら複数の筒状フィルタが、夫々の基端のフィルタ開口部が排気室に臨む姿勢でマトリックス状に並ぶ状態で区画壁に垂下状態で取り付けられて支持され、噴射機構のインジェクターパイプが、1本のインジェクターパイプに設けられた噴射孔が列状に並ぶ複数のフィルタ開口部の夫々に対向する状態となるように、かつ、マトリックス状に並ぶ状態のフィルタ開口部に対応して、排気室内に複数本が並列して配設された集塵装置において、1個の開閉弁と、同一水平面内に位置するように並列して配設した隣接する2本のインジェクターパイプとを、開閉弁側から対称に分岐し、インジェクターパイプの軸線に対して5°〜15°の傾斜角で接続される傾斜管部を備えた接続管によって接続してなることを特徴とする。
本発明の集塵装置によれば、1個の開閉弁と、並列して配設した隣接する2本のインジェクターパイプとを、開閉弁側から対称に分岐し、インジェクターパイプの軸線に対して5°〜15°の傾斜角で接続される傾斜管部を備えた接続管によって接続するようにすることにより、接続管における損失抵抗が小さく、供給される圧縮空気の圧損を少なくすることができるとともに、2本のインジェクターパイプに圧縮空気を均一に供給することができ、これによって、1個の開閉弁を2本のインジェクターパイプで共用することが可能となり、開閉弁の性能(容量)を有効に利用して、1個の開閉弁で多数のフィルタをカバーして、フィルタに捕集された塵埃を確実に払い落とすことができる。
また、接続管は、傾斜管部がインジェクターパイプの軸線に対して5°〜15°の傾斜角で接続されるようにすることにより、その長さを抑制し、集塵装置が大型化することを防止することができる。
本発明の集塵装置の一実施例を示す正面図である。 同集塵装置の平面図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを2°と3°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを5°と6°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを10°と11°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを15°と16°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを20°と21°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の速度分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを2°と3°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の圧力分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを5°と6°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の圧力分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを10°と11°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の圧力分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを15°と16°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の圧力分布のシミュレーション結果を示す図である。 接続管の傾斜管部の傾斜角θを20°と21°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管及びインジェクターパイプ内の圧縮空気の圧力分布のシミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の集塵装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図2に、本発明の集塵装置の一実施例を示す。
この集塵装置は、区画壁4により内部が給気室2と排気室3とに区画された筐体1と、この区画壁4に設けられて、筐体1内を給気室2側から排気室3側へ流動する含塵空気G(濾過対象気体の一例)中に含まれる塵埃を捕集するフィルタ機構Fと、エアーコンプレッサ6(圧縮空気供給手段の一例)、エアーコンプレッサ6からの圧縮空気Hを貯留するヘッダ管13、ダイヤフラム弁14(開閉弁の一例)、インジェクターパイプ11及びインジェクターパイプ11に設けられた噴射孔12を介して吐出された圧縮空気Hを排気室3側からフィルタ機構Fにパルス状に噴射して、フィルタ機構Fに捕集された塵埃を払い落とす噴射機構Jとを備えて構成されている。
この場合において、フィルタ機構Fは、複数の筒状フィルタ5を備えて構成されて、それら複数の筒状フィルタ5が、夫々の基端のフィルタ開口部5wが排気室3に臨む姿勢でマトリックス状に並ぶ状態で区画壁4に支持されている。
すなわち、フィルタ機構Fは、図2に示すように、複数の筒状フィルタ5が直線の列状に並ぶフィルタ列Frを、そのフィルタ列Frにおける複数の筒状フィルタ5の並び方向に直交する方向に複数列備えて構成されている。
また、噴射機構Jは、インジェクターパイプ11が、1本のインジェクターパイプ11に設けられた噴射孔12が列状に並ぶ複数のフィルタ開口部5wの夫々に対向する状態となるように、かつ、マトリックス状に並ぶ状態のフィルタ開口部5wに対応して、排気室3内に複数本が並列して配設されて構成されている。
そして、噴射機構Jに、エアーコンプレッサ6からの圧縮空気Hを貯留するヘッダ管13と、ダイヤフラム弁14とを備えることにより、ダイヤフラム弁14の開弁状態への切り換えにより、ヘッダ管13に貯留されている圧縮空気Hをインジェクターパイプ11内に噴射するように構成されている。
なお、インジェクターパイプ11は、基端側が開口端11wとされ、先端側が閉塞端11sとされている。
また、ヘッダ管13には、ヘッダ管13内の圧縮空気Hの圧力を検出する貯留圧力検出器15が設けられている。
また、集塵装置には、筒状フィルタ5の内側と外側との圧力差を検出する圧力差検出部(図示せず)と、噴射機構Jの作動等の集塵装置の運転を制御する制御部21等が備えられている。
ここで、集塵装置の各部について、さらに詳細に説明する。
筐体1は、区画壁4により内部が上下方向に区画され、下部に含塵空気Gが供給される給気室2、上部に区画壁4に設けられた筒状フィルタ5により浄化された浄化空気Cが通流する排気室3が形成されている。
筐体1は、給気室2における筒状フィルタ5が配置される箇所及び排気室3が形成される箇所における外形が上面視概略矩形に形成され、給気室2における筒状フィルタ5が配置される箇所の下側の外形が漏斗形状に形成されている。
そして、筐体1の漏斗形状に形成された上端箇所には、焼却炉や製鋼炉等(図示せず)からの含塵空気Gを給気室2内に導入する含塵空気導入路7が接続され、筐体1の矩形に形成された上部箇所には、筒状フィルタ5により浄化された浄化空気Cを排気室3から排出する浄化空気排出路8が接続されている。この浄化空気排出路8の下流側には吸引装置(図示せず)が設けられ、排気室3内の浄化空気Cを外部空間に吸引することができるように構成されている。
なお、筐体1の漏斗形状に形成された箇所の下端部には、排出口9が形成されるとともに、その排出口9にロータリーバルブ10が設けられ、筒状フィルタ5の再生時(筒状フィルタ5に捕集された塵埃を払い落とし時)に生じた給気室2内の塵埃等を排出できるように構成されている。
したがって、焼却炉や製鋼炉等で発生した含塵空気Gは、吸引装置(図示せず)の吸引力により含塵空気導入路7を通して給気室2内に導入され、筒状フィルタ5を通過することにより塵埃が捕集されて浄化空気Cとなって、排気室3内から浄化空気排出路8を通して、集塵装置の下流側に接続された外部空間に排出される。
筒状フィルタ5は、有底のかご形状(例えば、複数の直線棒状体を、環状に形成された複数のリング状枠体に取り付けた有底筒状のかご形状)に形成された支持体(図示せず)の外側に、含塵空気Gを通流可能に構成された袋状(有底筒状)のバグ(図示せず)が被せられたバグフィルタとして構成されている。
バグは、含塵空気G中の塵埃を良好に捕集できる濾布により構成され、例えば、内側が布で当該布の外側に貼り付けた不織布により形成される基布、不織布、織布等により構成される。
また、濾布の素材は、合成繊維やガラス繊維等からなる。
バグの下部は袋状で、上部の開口部がフィルタ開口部5wとされ、バグの上端部が支持体と区画壁4との間に挟持されて固定されている。
なお、筒状フィルタ5は、無底筒状のバグ(図示せず)に、例えば、濾布以外の非通気性材料によって構成した底部を配設したもの等から構成することもできる。
そして、各筒状フィルタ5は、上端部にフィルタ開口部5wが形成された状態で、区画壁4に垂下状態で取り付けられる。
この実施形態では、14個の筒状フィルタ5が直線状のフィルタ並び方向(図1及び図2の左右方向)に等間隔で列状に並べられて、フィルタ列Frが形成され、さらに、複数行、例えば、14行のフィルタ列Frが、フィルタ並び方向に直交する方向(図1の紙面に直交する方向、図2の上下方向)に等間隔で並べられて、196個の筒状フィルタ5が設けられている。
なお、フィルタ列Frを構成する筒状フィルタ5の個数、フィルタ列Frの行数、バグの形状等については、塵埃の処理量等との関係で適宜変更することが可能である。
インジェクターパイプ11は、開口端11w側の端部を筐体1の側壁から外部に突出させ、かつ、残りの部分を、14個のフィルタ開口部5wの並び方向に沿わせた横向きの姿勢で、列状に並ぶ14個のフィルタ開口部5wに対向させて排気室3内に位置させた状態で、14行のフィルタ列Frの夫々に対して配設されている。
なお、噴射孔12は、インジェクターパイプ11に形成された円形の穿孔により構成されるとともに、各噴射孔12の開口縁部には、バーリング加工により、リング状の立ち上がり部分がインジェクターパイプ11の径方向外方に向けて突出するように備えられている。つまり、各インジェクターパイプ11には、筒状フィルタ5のフィルタ開口部5wに一対一で対応するように、14個の噴射孔12が等間隔で設けられている。
なお、各噴射孔12は、各筒状フィルタ5の軸心に沿う方向視において、各噴射孔12の中心が各フィルタ開口部5wの略中心に位置するように、インジェクターパイプ11に設けられている。
そして、噴射孔12の開口縁部のリング状の立ち上がり部分により、噴射孔12から噴射される圧縮空気Hの拡散が抑制されるので、各噴射孔12から各筒状フィルタ5のフィルタ開口部5wに圧縮空気Hが噴射される際に、圧縮空気Hが外部に漏れるのが十分に抑制されるようになっている。
ところで、この集塵装置においては、14本のインジェクターパイプ11に対して、1個のヘッダ管13が設けられ、並列して配設した隣接する2本のインジェクターパイプ11毎に、1個のダイヤフラム弁14が設けられている。
このため、1個のダイヤフラム弁14と、並列して配設した隣接する2本のインジェクターパイプ11とを、ダイヤフラム弁14に接続される直管部18aと、この直管部18aから対称に分岐し、インジェクターパイプ11の開口端11wに、インジェクターパイプ11の軸線Aに対して5°〜15°(好ましくは、8°〜12°、より好ましくは、10°程度)の傾斜角θで接続される傾斜管部18bとを備えたY字状の接続管18によって接続するようにしている。
ここで、ダイヤフラム弁14、接続管18及びインジェクターパイプ11は、略同一水平面に位置するように配設することが好ましい。
なお、接続管18は、直管部18aを省略することにより、傾斜管部18bのみからなるV字状とすることもできる。
接続管18の傾斜管部18bの傾斜角θを変化させてシミュレーションを行った結果を以下に説明する。
図3−1〜図3−5に、接続管18の傾斜管部18bの傾斜角θを2°と3°、5°と6°、10°と11°、15°と16°、20°と21°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管18及びインジェクターパイプ11内の圧縮空気の速度分布のシミュレーション結果を、また、図4−1〜図4−5に、接続管18の傾斜管部18bの傾斜角θを2°と3°、5°と6°、10°と11°、15°と16°、20°と21°にバラツキを持たせて設定した場合の接続管18及びインジェクターパイプ11内の圧縮空気の圧力分布のシミュレーション結果を、それぞれ示す。
ここで、バラツキを持たせて設定した理由は、設置誤差等が及ぼす影響が分かるようにするためである。
接続管18の傾斜管部18bの傾斜角θが5°〜15°(16°)の場合、20°と21°の場合と比較して、接続管18における損失抵抗を小さくし、供給される圧縮空気Hの圧損を少なくすることができることが分かった。
また、接続管18の傾斜管部18bの傾斜角θが5°〜15°(16°)の場合、2°と3°や20°と21°の場合と比較して、2本のインジェクターパイプ11に圧縮空気Hを均一に供給することができることが分かった。
また、接続管18の傾斜管部18bの傾斜角θが5°〜15°(16°)の場合、2°と3°の場合と比較して、その長さを抑制し、集塵装置が大型化することを防止することができる。
ダイヤフラム弁14の構造及び作用は周知であるので、図示及び詳細な説明を省略して簡単に説明する。
ダイヤフラム弁14には、ダイヤフラムに背圧を印加する圧力室及びその圧力室を排気する排気路を開閉する電磁弁が備えられている。そして、電磁弁が閉状態では、圧力室には連通孔を通じて一次圧(ヘッダ管13内の圧力)が導かれて、ダイヤフラムに圧力室の圧力がかかり、ダイヤフラムに付設された弁体が弁座に押し付けられて、ダイヤフラム弁14が閉弁状態になる。一方、電磁弁が開状態では、圧力室の圧力が抜かれて低下して、ダイヤフラムが一次圧(ヘッダ管13内の圧力)により押され、ダイヤフラムに付設された弁体が弁座から離れて、ダイヤフラム弁14が開弁状態になる。つまり、電磁弁の開閉作動により、ダイヤフラム弁14が開弁状態と閉弁状態とに切り換えられる。
そして、エアーコンプレッサ6とヘッダ管13とが、圧縮空気供給路16にて接続されて、エアーコンプレッサ6から吐出された圧縮空気Hがヘッダ管13に供給されるようになっている。
圧縮空気供給路16には、ヘッダ管13への圧縮空気Hの供給を断続する圧縮空気断続弁17が設けられている。
そして、制御部21は、筒状フィルタ5の再生を行う必要がある所定の再生タイミングになると、圧縮空気断続弁17を開弁し、貯留圧力検出器15により検出されるヘッダ管13内の圧縮空気Hの圧力が所定の目標貯留圧力になると、圧縮空気断続弁17を閉弁するように構成されている。
つまり、エアーコンプレッサ6からの圧縮空気Hが目標貯留圧力でヘッダ管13内に貯留される。
続いて、制御部21は、貯留圧力検出器15により検出されるヘッダ管13内の圧力が所定の目標貯留圧力になるのに伴って、圧縮空気断続弁17を閉弁すると、7個のダイヤフラム弁14のうちの所定の1個のダイヤフラム弁14を予め設定された設定再生時間の間、開弁するように構成されている。ちなみに、設定再生時間は、ヘッダ管13内に貯留されている圧縮空気Hの略全量がインジェクターパイプ11の噴射孔12から噴射するのに要する時間よりも僅かに長い時間に設定されている。
つまり、ダイヤフラム弁14が開弁されると、圧縮空気断続弁17が閉弁されていることにより、ヘッダ管13へのエアーコンプレッサ6からの圧縮空気Hの供給が断たれた状態で、ヘッダ管13内に貯留されている高圧の圧縮空気Hが、2本のインジェクターパイプ11を通してそのインジェクターパイプ11に設けられた14個の噴射孔12からパルス状に噴射することになる。
そして、この集塵装置によれば、1個のダイヤフラム弁14と、並列して配設した隣接する2本のインジェクターパイプ11とを、ダイヤフラム弁14側から対称に分岐し、インジェクターパイプ11の軸線Aに対して5°〜15°の傾斜角で接続される傾斜管部18bを備えた接続管18によって接続するようにすることにより、接続管18における損失抵抗が小さく、供給される圧縮空気Hの圧損を少なくすることができるとともに、2本のインジェクターパイプ11に圧縮空気Hを均一に供給することができ、これによって、1個のダイヤフラム弁14を2本のインジェクターパイプ11で共用することが可能となり、ダイヤフラム弁14の性能(容量)を有効に利用して、1個のダイヤフラム弁14で多数(本実施例においては、14本×2=28本)の筒状フィルタ5をカバーして、筒状フィルタ5に捕集された塵埃を確実に払い落とすことができる。
また、接続管18は、傾斜管部18bがインジェクターパイプ11の軸線Aに対して5°〜15°の傾斜角θで接続されるようにすることにより、その長さを抑制し、集塵装置が大型化することを防止することができる。
以上、本発明の集塵装置について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の集塵装置は、1個の開閉弁を2本のインジェクターパイプで共用することにより、開閉弁の性能(容量)を有効に利用し、1個の開閉弁で多数のフィルタをカバーできるという特性を有していることから、各種の集塵装置の用途に好適に用いることができる。
1 筐体
2 給気室
3 排気室
4 区画壁
5 筒状フィルタ(フィルタ)
5w フィルタ開口部
6 エアーコンプレッサ(圧縮空気供給手段)
11 インジェクターパイプ
11w インジェクターパイプの開口端
11s インジェクターパイプの閉塞端
12 噴射孔
13 ヘッダ管
14 ダイヤフラム弁(開閉弁)
18 接続管
18a 直管部
18b 傾斜管部
A インジェクターパイプの軸線
C 浄化空気
F フィルタ機構
Fr フィルタ列
G 含塵空気(濾過対象気体)
H 圧縮空気
J 噴射機構

Claims (1)

  1. 区画壁により内部が上下方向に給気室と排気室とに区画された筐体と、該区画壁に設けられて、筐体内を給気室側から排気室側へ流動する濾過対象気体中に含まれる塵埃を捕集するフィルタ機構と、圧縮空気供給手段、該圧縮空気供給手段からの圧縮空気を貯留するヘッダ管、開閉弁、インジェクターパイプ及び該インジェクターパイプに設けられた噴射孔を介して吐出された圧縮空気を排気室側からフィルタ機構にパルス状に噴射して、フィルタ機構に捕集された塵埃を払い落とす噴射機構とを備え、フィルタ機構が、複数の筒状フィルタを備えて構成されて、それら複数の筒状フィルタが、夫々の基端のフィルタ開口部が排気室に臨む姿勢でマトリックス状に並ぶ状態で区画壁に垂下状態で取り付けられて支持され、噴射機構のインジェクターパイプが、1本のインジェクターパイプに設けられた噴射孔が列状に並ぶ複数のフィルタ開口部の夫々に対向する状態となるように、かつ、マトリックス状に並ぶ状態のフィルタ開口部に対応して、排気室内に複数本が並列して配設された集塵装置において、1個の開閉弁と、同一水平面内に位置するように並列して配設した隣接する2本のインジェクターパイプとを、開閉弁側から対称に分岐し、インジェクターパイプの軸線に対して5°〜15°の傾斜角で接続される傾斜管部を備えた接続管によって接続してなることを特徴とする集塵装置。
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