JP5998778B2 - チャー固定床改質装置 - Google Patents

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本発明は、チャー固定床改質装置に関するものである。
従来、石炭、石油精製残渣、木材チップや汚泥等の生物由来の炭素含有原料を加熱してガス化するガス化システムが知られており、ガス化システムで生成したガス化ガスを燃料として発電を行うガス化発電システム等が開発されるに至っている。
ガス化発電システムでは、ガス化炉において炭素含有原料を無酸素下で600〜800℃前後の高温に加熱することで熱分解を行っており、炭素含有原料の揮発分は200〜500℃前後の温度でガス化され、これと並行して800℃以下の温度で炭素分がガス化され、このようにして生成されたガス化ガスは、後段のガスタービン発電やガスエンジン発電、燃料電池等の種々の発電用設備に供給して利用される。
ところで、前記炭素含有原料から生成されるガス化ガスの成分は、処理温度や滞留時間、炭素含有原料の水分、ガス化条件等により異なるが、主に水素[H2]、一酸化炭素[CO]、炭化水素[CH]等である。又、このガス化ガス中の炭化水素は、CH4やC26等が主成分であるが、C3以上の鎖式炭化水素や芳香族炭化水素も含まれている。これら高級炭化水素類は約500℃以上の高温中ではガス状で存在しているが、低温になると凝縮して、タールと呼ばれる液状物質となる。
ガス化システムによって生成したガス化ガスを使用する発電用設備の利用形態にもよるが、ガスエンジン発電や燃料電池等ではガス化ガスを常温で使用することが前提となっているため、ガスエンジン発電や燃料電池等に供給するガス化ガスの温度は一旦常温まで下げる必要がある。このようにガス化ガスの温度を常温まで下げると、ガス化ガス中のタール分は凝縮し、配管中等に付着して配管を閉塞させる、或いは、例えばガスエンジン発電の場合には、タール分が点火プラグに付着して着火不良を発生する等の不具合を生じる虞れがある。
このような問題に対処するために、ガス化ガスのタールを改質する一般的な技術を示すものとしては特許文献1〜3がある。特許文献1は、流動層ガス化炉からのガス化ガスを導入する改質炉(旋回式溶融炉)に酸素を供給して1300℃以上の高温を保持することによりタールを改質する有機性廃棄物の二段ガス化方法及び装置である。特許文献2は、ガス化炉のガス化ガス出口部に金属担持ハニカム触媒を備えることでタールを改質するようにした流動層ガス化炉、ガス燃料製造方法、およびガス発電システムである。特許文献3は、ガス化ガスの通路にセラミック蓄熱体を備えることでタールを改質するバイオマスガス化システムの燃料ガス改質装置である。
しかし、特許文献1は、改質炉に酸素を供給して1300℃以上の高温に維持する必要があるため、大量の酸素が必要になることから運転コストが増加すると共に、改質炉に備える耐火材のコストが増加する問題がある。
又、特許文献2は、金属担持ハニカム触媒にタールが凝縮することで触媒を閉塞する可能性がある。又、金属担持ハニカム触媒上にコークが析出することで触媒が失活する可能性がある。更に、金属担持ハニカム触媒の費用及びメンテナンス費用のためにランニングコストが増加する問題がある。
又、特許文献3は、セラミック蓄熱体に灰が堆積することでセラミック蓄熱体が閉塞する可能性がある。又、セラミック蓄熱体が閉塞した場合には、交換が必要であるが、メンテナンスが困難でありコストが増加する問題がある。
一方、バイオマスや石炭系資源を乾留により熱分解して得た炭化物粒(木炭粒)をタール改質反応器の内部に充填し、この炭化物粒がタールの吸着機能と水蒸気改質用の触媒機能とを発揮することでタールを改質するようにしたタール改質反応器がある(特許文献4)。
特許第3415748号公報 特開2004−292720号公報 特開2005−060533号公報 特開2008−297509号公報
特許文献4は、タール改質反応器に充填した炭化物粒が触媒として作用するため、タール改質のための温度を低下させことができ、且つ、触媒の費用を削減することができるが、炭化物粒はタールの改質反応によって減量する。このため、特許文献4では、別の場所においてバイオマスや石炭系資源を乾留により熱分解して炭化物粒を製造し、このようにして製造した炭化物粒を、タール改質反応器に供給し続ける必要がある。従って、特許文献4では、炭化物粒を製造するための設備が別個に必要であることから、設備全体が大掛かりになるという問題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなしたもので、固定床上でチャーを製造しつつそのチャーによりタールの改質を行わせることで装置の簡略化が図れるようにしたチャー固定床改質装置を提供しようとするものである。
本発明は、炭素含有原料をガス化するガス化装置からのタールを含むガス化ガスを導入してガス化ガス中のタールを改質するチャー固定床改質装置であって、
炉本体と、該炉本体内の上下方向途中に設置して連通孔により連通する上部空間と下部空間を区画する火格子と、前記上部空間にガス化炉からのタールを含むガス化ガスを導入するガス化ガス導入路と、前記下部空間から改質ガスを導出する改質ガス導出路と、前記上部空間に炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料を供給する炭素含有原料供給路と、前記上部空間に酸素製造装置からの酸素を供給する酸素供給路を有し、
前記上部空間に、前記ガス化炉からのタールを含むガス化ガスと、前記炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料と、前記酸素製造装置からの酸素を供給して燃焼することにより、前記炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料の揮発分が燃焼することで生成したチャーが前記火格子上に落下してチャー固定床が形成され、設定改質温度に維持されたチャー固定床をガス化ガスが流通する際にタールがチャーに吸着されて該チャーを触媒としてタールの改質が行われると共にチャーのガス化が行われることを特徴とするチャー固定床改質装置、に係るものである。
上記チャー固定床改質装置において、前記火格子は前記炉本体の内側中心が高く外周部が低く形成された円錐形状を有し、前記炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料が前記火格子の円錐形状の頂部上に供給されることは好ましい。
又、上記チャー固定床改質装置において、前記チャー固定床が設定改質温度に維持されるように前記酸素製造装置による酸素の供給を調節することは好ましい。
又、上記チャー固定床改質装置において、前記炉本体の上部に、前記ガス化炉からのガス化ガスと炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料を予め混合して上部空間に供給する予混合室を有することが好ましい。
又、上記チャー固定床改質装置において、前記改質ガス導出路の改質ガスの炭化水素濃度が設定濃度幅内に維持されるように前記炭素含有原料供給装置による炭素含有原料の供給を調節することが好ましい。
本発明によれば、炉本体の上部空間に炭素含有原料を供給することで火格子上にチャー固定床が形成され、該チャー固定床をガス化ガスが流通する際にガス化ガスに含まれるタールがチャーに吸着されて改質し且つチャーがガス化されるので、炭素含有原料の供給によりチャーを製造しつつタールの改質ができることから、チャー製造のための装置を省略できるという優れた効果を奏し得る。
(a)は本発明のチャー固定床改質装置の一実施例の概略を示す側面図、(b)は(a)をIB−IB方向から見た平面図である。 図1の火格子の連通孔の形状例を示す平面図であり、(a)は円形の連通孔の場合、(b)は矩形の連通孔の場合、(c)は同心円の連通孔の場合を示す。 図1の火格子の部分拡大図である。 図1のチャー固定床改質装置の運転を制御する制御装置の構成を示すブロック図であり、(a)はチャー固定床の温度制御器、(b)は改質ガスの炭化水素濃度制御器、(c)はチャー固定床の差圧制御器を示す。
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
図1は本発明のチャー固定床改質装置の一実施例を示すもので、チャー固定床改質装置1は、円筒状を有して軸心線が鉛直方向に向けられた炉本体2を有しており、該炉本体2内部における上下方向の途中位置には、連通孔3によって連通される上部空間4と下部空間5を区画する火格子6が設置してあり、該火格子6は前記炉本体2の内側中心が高い頂部6aを形成し外周部6bが低く形成された円錐形状を有している。図2は前記火格子6の連通孔3の形状を示す平面図であり、(a)は円形の連通孔3aの場合を示し、(b)は矩形の連通孔3bの場合を示し、(c)は同心円の連通孔3cの場合を示している。
前記炉本体2の火格子6よりも上部位置には、ガス化炉7により原料をガス化して生成した700〜800℃前後のタールを含むガス化ガス8を前記上部空間4に導入するためのガス化ガス導入路9と、炭素含有原料供給装置10からの石炭或いは石油コークス等の炭素含有原料11を前記上部空間4における前記火格子6の円錐形状の頂部6a上に供給するようにした炭素含有原料供給路12と、酸素製造装置13からの酸素[O2]14を前記上部空間4に供給するための酸素供給路15を設けている。前記炭素含有原料供給装置10から前記上部空間4に供給する炭素含有原料11としては、炭素含有量が大きく灰分が少ない石炭或いは石油コークスを用いることができるが、これ以外に、炭素を含むバイオマス、有機質汚泥、有機固体燃料等も用いることができる。前記夫々の炭素含有原料11は単独で供給しても或いは混合して供給してもよい。
尚、前記炉本体2の上部には、前記ガス化炉7からのガス化ガス8と炭素含有原料供給装置10からの炭素含有原料11を予め混合して上部空間4に供給するようにした予混合室16を設けている。
又、前記酸素製造装置13からの酸素14を前記上部空間4に供給する酸素供給路15には、図1(b)に示すように、前記上部空間4に対して周方向から均等に酸素14を供給するために、環状管17に複数の吹込み口18を備えたマニホールドの構造を用いることができる。
又、前記炉本体2の下部には、前記下部空間5の改質ガス8aを導出して図示しない発電用設備等に供給するための改質ガス導出路19を設けている。更に前記炉本体2の下端部には下方に向かって縮径された縮径部20が形成してあり、該縮径部20の下端には灰取出口21が設けられている。
前記上部空間4に、前記ガス化炉7からのタールを含むガス化ガス8と、前記炭素含有原料供給装置10からの炭素含有原料11と、前記酸素製造装置13からの酸素14を供給すると、ガス化ガス8の一部と炭素含有原料11の揮発分が燃焼することにより、上部空間4の温度は前記ガス化ガス8の温度(700〜800℃)よりも上昇する。
前記炭素含有原料11の揮発分が燃焼することにより多孔質のチャー22が生成され、このチャー22が前記火格子6上に落下して堆積することにより前記火格子6上にチャー固定床23が形成される。
チャー固定床23が所定の設定改質温度に維持されていると、前記ガス化ガス8がチャー固定床23におけるチャー22の粒子間を流通する際にタールはチャー22に吸着され、該チャー22が触媒となってタールの改質を行う。更に、チャー22自身は前記設定改質温度とガス化ガス8の流通によりガス化される。
図1中、24は前記チャー固定床改質装置1の運転を制御する制御装置であり、該制御装置24には、前記チャー固定床23の温度を検出する固定床温度計25からの固定床温度25aと、前記上部空間4での燃焼温度を検出する燃焼温度計26からの燃焼温度26aと、前記改質ガス導出路19に設けた改質ガス8aの炭化水素濃度を検出する炭化水素濃度検出器27からの検出濃度27aと、前記炉本体2の上部空間4と下部空間5との差圧を検出する差圧計28からの差圧28aが入力されており、前記制御装置24は、前記酸素製造装置13に酸素供給指令信号29を出力して酸素14の供給量を制御する共に、前記炭素含有原料供給装置10に炭素含有原料供給指令信号30を出力して炭素含有原料11の供給量を制御するようにしている。
前記制御装置24は、図4(a)に示すチャー固定床の温度制御器31を有しており、該温度制御器31は、前記チャー固定床23の温度を検出する前記固定床温度計25からの固定床温度25aが800℃以上の設定改質温度Aに維持されるように、前記前記酸素製造装置13に酸素供給指令信号29を送って酸素14の供給量を調節するようにしている。この酸素14の供給量の調節は連続制御としてもよく、又、図4(a)に示す如く、800℃以上の任意の温度に設定した設定改質温度Aの閾値よりも温度小のときに酸素14の供給を開始し、設定改質温度Aの閾値よりも温度大のときに酸素14の供給を停止するようにしてもよい。
尚、前記チャー固定床23のチャー22によるタールの改質及びチャー22のガス化は吸熱反応でありチャー固定床23の温度は低下するため、タールの改質及びチャー22のガス化を安定して行わせるためにチャー固定床23の温度は800℃以上の設定改質温度Aに設定する。ここで、前記前記燃焼温度計26によって検出される上部空間4の燃焼温度26aは灰の溶融を生じない1100℃以下の温度に保持することが好ましい。即ち、灰が溶融した場合には、溶融した灰が炉本体2における上部空間4の内面及びチャー22に付着することが考えられるため、上部空間4の燃焼温度は灰が溶融しない1100℃以下に保持するようにしている。従って、前記チャー固定床23の設定改質温度Aは、チャー22によるタールの改質及びチャー22のガス化が安定して行われる800℃或いはそれよりも僅かに高い温度(できるだけ低い温度)に設定することが、酸素14の使用量を抑制できることからも好ましい。
又、前記制御装置24は、図4(b)に示す改質ガス8aの炭化水素濃度制御器32を有しており、該炭化水素濃度制御器32は、前記炭化水素濃度検出器27からの検出濃度27aが設定濃度B(所定の幅を有して設定される)になるように前記炭素含有原料供給装置10に炭素含有原料供給指令信号30を送って炭素含有原料11の供給量を調節するようにしている。この炭素含有原料11の供給量の調節は連続制御としてもよく、又、図4(b)に示す如く、任意に設定した設定濃度Bの閾値よりも濃度小のときに炭素含有原料11の供給を開始し、設定濃度Bの閾値よりも濃度大のときに炭素含有原料11の供給を停止するようにしてもよい。
又、前記制御装置24は、図4(c)に示すチャー固定床23の差圧制御器33を有しており、該差圧制御器33は、前記差圧計28からの差圧28aが設定差圧Cになるように前記炭素含有原料供給装置10に炭素含有原料供給指令信号30を送って炭素含有原料11の供給量を調節するようにしている。この差圧制御器33は、設定差圧Cの閾値よりも差圧小のときに炭素含有原料11の供給を開始し、設定差圧Cの閾値よりも差圧大のときに炭素含有原料11の供給を停止することで、チャー固定床23の層厚を一定範囲内に維持するための安全装置として作用する。
次に、上記実施例の作動を説明する。
図1において、前記ガス化炉7からのタールを含むガス化ガス8を前記炉本体2に備えた前記予混合室16に供給すると共に、前記炭素含有原料供給装置10からの炭素含有原料11を予混合室16に供給することにより、ガス化ガス8と炭素含有原料11を予混合して炉本体2の上部空間4に供給し、且つ、前記酸素製造装置13からの酸素14を前記上部空間4に供給すると、上部空間4において、前記ガス化ガス8の一部と炭素含有原料11の揮発分が燃焼する。この燃焼により、上部空間4の温度は前記ガス化ガス8の温度(700〜800℃)よりも上昇する。
ここで、前記上部空間4でガス化ガス8の一部と炭素含有原料11の揮発分が燃焼することにより、前記固定床温度計25で検出した前記チャー固定床23の固定床温度25aが800℃以上の所定の設定改質温度A(図4(a)参照)に維持されるように酸素14の供給を制御する。更にこの時、前記燃焼温度計26により検出される上部空間4の燃焼温度26aが灰の溶融を生じない1100℃以下になるように前記設定改質温度Aの設定を行う。
従って、前記炭素含有原料供給装置10により供給される炭素含有原料11は揮発分が燃焼することで多孔質のチャー22を生成し、このチャー22は前記火格子6上に落下して堆積することでチャー固定床23を形成する。
例えば、瀝青炭は揮発分が26%前後、固定炭素が56%前後であるのに対し、石油コークスは揮発分が10〜13%前後、固定炭素が87〜90%前後であり、この石炭及び石油コークスはいずれも前記炉本体2に供給することにより、チャー22を生成させてチャー固定床23を形成することができる。
前記炉本体2の上部には、前記ガス化炉7からのガス化ガス8と炭素含有原料供給装置10からの炭素含有原料11を予め混合して上部空間4に供給する予混合室16を設けているので、炭素含有原料11がガス化ガス8によって加熱される時間が長く保持され、これにより、炭素含有原料11は予混合室16及び上部空間4で揮発分の燃焼がほぼ終了しチャー22となってチャー固定床23上に落下する。
図4(c)に示す差圧制御器33は、前記差圧計28からの差圧28aが設定差圧Cになるように前記炭素含有原料供給装置10に炭素含有原料供給指令信号30を送って炭素含有原料11の供給量を調節しているので、チャー固定床23の層厚は常に一定の範囲内に維持される。
更に、図4(a)に示すチャー固定床23の温度制御器31は、前記チャー固定床23の温度を検出する前記固定床温度計25からの固定床温度25aが800℃以上の設定改質温度Aに維持されるように、前記前記酸素製造装置13に酸素供給指令信号29を送って酸素14の供給量を調節する。
従って、前記予混合室16から前記上部空間4に供給されるガス化ガス8は、前記チャー固定床23におけるチャー22の粒子間を流通し、火格子6の連通孔3を通して下部空間5に向かうようになる。
ガス化ガス8がチャー22の粒子間を流通する際、ガス化ガス8に含まれるタール(前記炭素含有原料11の燃焼によって発生するタールも含む)は、多孔質のチャー22に吸着され、該チャー22が触媒となってタールの改質を行う。このタールの改質は、前記チャー固定床23の比較的上層部で行われ、前記チャー固定床23の下層部では、チャー22自身が前記設定改質温度Aとガス化ガス8の流通によりガス化され、チャー22は順次小径の粒子となる。
前記したように層厚が調整されたチャー固定床23によってタールの改質が安定して行われ、タールの改質が行われた前記ガス化ガス8と、前記チャー22がガス化されたガス化ガスとからなるタールを含まない改質ガス8aは、改質ガス導出路19から導出され、発電用設備等に供給される。
前記チャー固定床23のチャー22がガス化されて生じた灰は、前記火格子6の連通孔3から下部空間5内に落下し、縮径部20の下端に設けた灰取出口21に集められて外部に取り出される。
前記火格子6は、内側中心が高い頂部6aを形成し外周部6bが低く形成された円錐形状を有しているため、図3に示すように、前記チャー固定床23のチャー22は、チャー22自身がガス化されることで順次粒径が減少することと連通孔3から灰が除去されることにより、チャー22の粒子は順次下方へ移動し、且つ円錐形状の火格子6の傾斜に沿って矢印で示すように移動するので、火格子6の連通孔3が目詰まりする問題は防止され、よってタールの改質は安定して継続される。
前記実施例において、前記チャー固定床23の固定床温度25aは設定改質温度Aの最も低い温度である800℃に設定してもチャー22の触媒作用によりタールの改質とチャー22のガス化が安定して行われるため、上部空間4での燃焼温度は灰が溶融しない1100℃以下に保持することができ、このように、上部空間4の燃焼温度を低下できることにより、酸素14の供給量を削減して酸素14の製造コストを低減できると共に、耐火材のコストを低減することができる。
又、前記したように、前記炉本体2の上部空間4に炭素含有原料11を供給して該炭素含有原料11の揮発分を燃焼させることで上部空間4の温度を高めるようにしたので、上部空間4の燃焼温度26aを所定の温度に維持するために燃焼するガス化ガス8の量を減少することができて製品としての改質ガス8aの収量を高めることができる。又、前記改質ガス導出路19の改質ガス8aの炭化水素の検出濃度27aが設定濃度B幅内に維持されるように前記炭素含有原料供給装置10による炭素含有原料11の供給量を調節することにより、改質ガス導出路19から取り出される改質ガス8aの炭化水素の濃度を安定させることができる。
上記実施例では、前記炭素含有原料供給装置10によって炭素含有原料11を前記火格子6上の上部空間4に供給することにより、チャー22を製造しつつ該チャー22によるタールの改質ができるため、チャー製造のための装置を省略することができる。
尚、本発明のチャー固定床改質装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 チャー固定床改質装置
2 炉本体
3 連通孔
4 上部空間
5 下部空間
6 火格子
7 ガス化炉
8 ガス化ガス
8a 改質ガス
9 ガス化ガス導入路
10 炭素含有原料供給装置
11 炭素含有原料
12 炭素含有原料供給路
13 酸素製造装置
14 酸素
15 酸素供給路
16 予混合室
19 改質ガス導出路
22 チャー
23 チャー固定床
26a 燃焼温度
27a 検出濃度
A 設定改質温度
B 設定濃度

Claims (5)

  1. 炭素含有原料をガス化するガス化装置からのタールを含むガス化ガスを導入してガス化ガス中のタールを改質するチャー固定床改質装置であって、
    炉本体と、該炉本体内の上下方向途中に設置して連通孔により連通する上部空間と下部空間を区画する火格子と、前記上部空間にガス化炉からのタールを含むガス化ガスを導入するガス化ガス導入路と、前記下部空間から改質ガスを導出する改質ガス導出路と、前記上部空間に炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料を供給する炭素含有原料供給路と、前記上部空間に酸素製造装置からの酸素を供給する酸素供給路を有し、
    前記上部空間に、前記ガス化炉からのタールを含むガス化ガスと、前記炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料と、前記酸素製造装置からの酸素を供給して燃焼することにより、前記炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料の揮発分が燃焼することで生成したチャーが前記火格子上に落下してチャー固定床が形成され、設定改質温度に維持されたチャー固定床をガス化ガスが流通する際にタールがチャーに吸着されて該チャーを触媒としてタールの改質が行われると共にチャーのガス化が行われることを特徴とするチャー固定床改質装置。
  2. 前記火格子は前記炉本体の内側中心が高く外周部が低く形成された円錐形状を有し、前記炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料が前記火格子の円錐形状の頂部上に供給されることを特徴とする請求項1に記載のチャー固定床改質装置。
  3. 前記チャー固定床が設定改質温度に維持されるように前記酸素製造装置による酸素の供給を調節することを特徴とする請求項1又は2に記載のチャー固定床改質装置。
  4. 前記炉本体の上部に、前記ガス化炉からのガス化ガスと炭素含有原料供給装置からの炭素含有原料を予め混合して上部空間に供給する予混合室を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のチャー固定床改質装置。
  5. 前記改質ガス導出路の改質ガスの炭化水素濃度が設定濃度幅内に維持されるように前記炭素含有原料供給装置による炭素含有原料の供給を調節することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のチャー固定床改質装置。

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