JP5995230B2 - 有機半導体材料及びそれを用いた有機半導体デバイス - Google Patents

有機半導体材料及びそれを用いた有機半導体デバイス Download PDF

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Description

本発明は、アズレンを有する化合物からなる新規の有機半導体材料及びそれを用いた有機半導体デバイスに関する。
有機半導体デバイスのうち、有機トランジスタにおいては、CMOS回路への応用のために、両極性(アンバイポーラ)素子の研究が盛んに行われている。正孔輸送性材料及び電子輸送性材料の積層又は混合型アンバイポーラ素子においては、チオフェンオリゴマー−フラーレン系(化1)やペンタセン−フラーレン系(化2)等の2成分系を使用することが知られている(非特許文献1,2参照)。
Figure 0005995230
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しかしながら、上記のような2成分系の素子では、素子構造が複雑になり、製造工程が煩雑となるという課題を有している。
これに対しては、単一材料のナローバンドギャップ材料によるアンバイポーラ素子が提案されており、具体的には、フタロシアニン誘導体(化3)、チオフェンオリゴマー誘導体(化4)等が挙げられる(非特許文献3,4参照)。
Figure 0005995230
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一方、有機太陽電池においては、ナローバンドギャップ材料は、長波長吸収を持つ材料として重要である。中でも、ドナー・アクセプター型高分子材料の研究が進んでおり、ジチエノシロール−ベンゾチアジアゾール系コポリマー(化5)やカルバゾール−ベンゾチアジアゾール系コポリマー(化6)等が知られている(非特許文献5,6参照)。
Figure 0005995230
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A. Dodabalapuret al., Science, 269, 1560 (1995) S. D. Wang etal., Org. Electron., 7, 457 (2006) T. Yasuda etal., Jpn. J. Appl. Phys., 45, L595 (2006) J. Nishida etal., Chem. Lett., 35, 1236 (2006) R. C. Coffinet al., Nature Chem., 1. 657 (2009)
しかしながら、上記の有機トランジスタにおける単一材料のナローバンドギャップ材料では、理想的なアンバイポーラ素子に必要な高い電荷移動度が得られていないのが現状である。
また、有機太陽電池における上記の高分子材料は、平面性を取りづらいため、結晶性が低く、また、分子量が一定でないため、高い電荷移動度を得ることが難しい。このため、高純度かつ高移動度の材料を得るには、低分子系材料であることが望ましい。
したがって、有機トランジスタや有機太陽電池等の電子デバイスにおいては、低分子系であり、高い電荷移動度を有するナローバンドギャップ材料が求められている。
そこで、本発明者らは、ナフタレンの構造異性体であるアズレンに着目して研究を重ねた結果、アズレンを有する化合物からなるナローバンドギャップである新規有機半導体材料を見出した。
すなわち、本発明は、低分子系で、高い電荷移動度が得られ、かつ、長波長吸収特性を有するナローバンドギャップ材料として、アズレンを有する化合物からなる新規の有機半導体材料及びそれを用いた有機電子デバイスを提供することを目的とする。
本発明に係る第1の態様の有機半導体材料は、化合物4、化合物6、または化合物15からなる。
Figure 0005995230
Figure 0005995230
Figure 0005995230
本発明に係る第2の態様の有機半導体材料は、化合物9からなる。
Figure 0005995230
前記式(3)中、置換基R1〜R14、水素原子である。Arは、ビチオフェン環及びアズレン環のうちのいずれかである。
本発明に係る第3の態様の有機半導体材料は、化合物13からなる。
Figure 0005995230
また、本発明によれば、上記のいずれかの有機半導体材料が用いられている有機電子デバイスが提供される。
本発明によれば、低分子系で、高い電荷移動度が得られ、かつ、長波長吸収特性を有するナローバンドギャップ材料である有機半導体材料を提供することができる。
したがって、本発明に係る有機半導体材料を用いることにより、有機トランジスタにおける高い電荷移動度や、有機太陽電池における高い変換効率が得られる等、有機電子デバイスの性能の向上が期待される。
本発明に係る有機トランジスタの層構成の一例を模式的に示した概略断面図である。 本発明に係る有機トランジスタの層構成の他の例を模式的に示した概略断面図である。 本発明に係る有機薄膜太陽電池の層構成の一例を模式的に示した概略断面図である。 本発明に係る有機薄膜太陽電池の層構成の他の例を模式的に示した概略断面図である。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明に係る有機半導体材料は、アズレンを基本骨格に有するものである。アズレンは、ナフタレンの構造異性体であり、7員環と5員環が縮合した形をしており、各環が芳香族化して安定化する。このため、大きな双極子モーメント(1.0D)を発現し、分子間電荷移動(CT)相互作用によって青色を呈するという特徴を有している。
本発明は、この特異的な性質を有するアズレンに、電子的特性に優れた含硫黄π電子系構造を有するオリゴチオフェンやチエノチオフェン、電子受容性の強いベンゾチアジアゾール等を組み込むことにより、高い電荷移動度かつ長波長吸収特性が得られる新規の有機半導体材料を見出したことに基づくものである。
本発明に係る第1の態様の有機半導体材料は、前記一般式(1)で表される化合物からなり、また、第2の態様の有機半導体材料は、前記一般式(3)で表される化合物からなり、また、第3の態様の有機半導体材料は、アズレンを有する前記一般式(5)で表される化合物からなる。
前記式(1)、式(3)、式(5)中、置換基R1〜R14は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フルオロアルキル基、アルコキシ基、エステル基及びニトリル基のうちのいずれかである。Arは、ビチオフェン環、チエノ[3,2−b]チオフェン環、2,1,3−ベンゾチアジアゾール環、ベンゾ[1,2−c:4,5−c’]ビス([1,2,5])チアジアゾール環及びアズレン環のうちのいずれかである。
上記のように、本発明に係る有機半導体材料の骨格構造は、アズレンを両端に有しているが、中心のArとアズレンとは、アズレンの7員環と5員環のいずれと結合するものであってもよい。
また、アズレンを修飾する置換基R1〜R14は、電子供与性向上等の観点から、上記のような各種置換基を導入することができるが、合成の容易性や低分子であること等を考慮した場合は、R1〜R14のいずれもが水素原子であり、アズレンの基本骨格のままの状態であることが好ましい。
すなわち、前記一般式(1)で表される化合物は、特に、前記一般式(2)で表される化合物であることが好ましい。また、前記一般式(3)で表される化合物は、特に、前記一般式(4)で表される化合物であることが好ましい。また、前記一般式(5)で表される化合物は、前記一般式(6)で表される化合物であることが好ましい。
本発明に係る有機半導体材料の具体例としては、下記に示すものが代表として挙げられる。(化13)、(化14)、(化15)は、ビチオフェンの両端をアズレンで修飾したアズレン−ビチオフェン誘導体(略称:DABT、2,6−DABT、6−DABT)である。(化16)は、チエノチオフェンの両端をアズレンで修飾したアズレン−チエノチオフェン誘導体(略称:DATT)である。(化17)は、ベンゾチアジアゾールの両端をアズレンで修飾したアズレン−ベンゾチアジアゾール誘導体(略称:DABTD)である。
Figure 0005995230
Figure 0005995230
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Figure 0005995230
Figure 0005995230
上記のような本発明に係る有機半導体材料の合成方法は、特に限定されるものではないが、例えば、下記実施例に示すような方法により合成することするができる。
上記の本発明に係る有機半導体材料は、低分子であり、高い電荷移動度かつ長波長吸収特性が得られることから、有機電子デバイスに適用することにより、例えば、有機トランジスタにおいては電荷移動度の増大が図られ、また、有機太陽電池においては変換効率の向上が図られる等、デバイス性能の向上が期待される。
図1,2に、前記有機デバイスのうち、有機トランジスタ素子の構成の例を示す。図1はトップコンタクト型、図2はボトムコンタクト型である。図1,2に示すように、有機トランジスタ素子は、活性層3に接したソース電極4及びドレイン電極5の2つの電極を備えており、前記電極4,5間を流れる電流を、ゲート絶縁膜2を介して設けられたもう1つの電極であるゲート電極1に電圧を印加することにより制御するものである。
上記の本発明に係る有機半導体材料は、単層又は複数層の有機薄膜層からなる活性層3のいずれにも適用することができ、これらの少なくともいずれか1層に用いられる。
各層の構成材料は、有機トランジスタ素子において通常用いられているものでよく、特に限定されないが、電極材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミ、チタン、ITO、PEDOT/PSS等が挙げられる。また、ゲート絶縁膜2の構成材料としては、例えば、ポリアミド、ポリイミド、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化チタン、酸化スズ等が挙げられる。
なお、電極ゲート絶縁膜2の活性層3側の表面に、ヘキサメチルジシラザン(略称:HMDS)、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルトリクロロシラン等の表面処理剤を用いることが好ましく、これにより、電荷移動度等の特性をより向上させることができる。
また、図3,4に、有機太陽電池素子の構成の例を示す。図3,4に示すように、有機太陽電池素子は、仕事関数の異なる2つの電極(陽極11と陰極15)間に、p型半導体材料とn型半導体材料から構成される活性層13が挟まれた構造からなる。図3はp−nヘテロ接合型であり、活性層13はp型半導体層13aとn型半導体層13bとが積層されている。一方、図4はp−nバルクヘテロ接合型であり、活性層13は、p型半導体材料とn型半導体材料との混合層である。
上記の本発明に係る有機半導体材料は、単層又は複数層の有機薄膜層からなる活性層3のいずれにも適用することができ、これらの少なくともいずれか1層に用いられる。
なお、図3,4においては、陽極11と活性層13との間、陰極15と活性層13との間にそれぞれバッファー層12,14を備えている。
各層の構成材料は、有機太陽電池素子において通常用いられるものでよく、特に限定されないが、電極材料としては、例えば、金、銀、銅、アルミ、チタン、ITO、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリエチレンスルフォネート(略称:PEDOT/PSS)等が挙げられる。また、バッファー層には、例えば、PEDOT/PSS、カルシウム、フッ化リチウム、BCP等が挙げられる。通常、陽極側のバッファー層12には、PEDOT/PSS、陰極側のバッファー層15にはフッ化リチウムが用いられるが、バッファー層15,16の材料は特に限定されるものではなく、また、バッファー層を形成しない場合もある。
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
本発明に係る有機半導体材料を下記のようにして合成した。
(合成例1)
Figure 0005995230
まず、窒素雰囲気下、50ml二口フラスコに、トルエン(9ml)、2−ヨードアズレン(化合物1)(1.12g)、化合物2(1.22g)、2M炭酸ナトリウム水溶液(4.5ml)、エタノール(2.2ml)、Pd(PPh34(155mg)を加え、30分間加熱還流を行った。その後、水(100ml)に注ぎ、反応を停止させた。クロロホルムにより抽出を行い、有機層を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。その後、ロータリーエバポレーターにより溶媒を留去した後、ヘキサンとトルエンの混合溶媒による再結晶を行い、化合物3の青色結晶を得た(786mg、収率73%)。得られた化合物3の1H−NMRの測定結果を以下に示す。
1H−NMR(500MHz,CDCl3)δ(ppm) 8.20(2H,d,J=9.6Hz,Ar−H),7.49(1H,dd,J=9.6Hz,J=9.6Hz,Ar−H),7.43(2H,s,Ar−H),7.33(1H,d,J=4.0Hz,Ar−H),7.15(2H,dd,J=9.6Hz,J=9.6Hz,Ar−H),6.93(1H,d,J=4.0Hz,Ar−H)
Figure 0005995230
次に、窒素雰囲気下、50ml二口フラスコに、塩化ニッケル(400mg)、トリフェニルホスフィン(3.25g)、無水DMF(20ml)を加え、50℃で1時間加熱撹拌した。その後、化合物3(750mg)を加え、さらに50℃で1時間加熱撹拌した。反応溶液を5%EDTA水溶液(200ml)に加え、反応を停止させた後、析出した固体を濾取した。ヘキサン、メタノール、トルエンで洗浄した後、昇華精製(300〜330℃)して、化合物4(DABT)の緑色結晶を得た(381mg、収率60%)。得られた化合物4の元素分析の結果を以下に示す。
元素分析(C28182
計算値(%):C,80.34;H,4.33;S,15.32
測定値(%):C,80.41;H,4.34;S,15.34
(合成例2)
Figure 0005995230
窒素雰囲気下、10ml二口フラスコに、トルエン(6ml)、2−ヨードアズレン(化合物1)(800mg)、化合物5(590mg)、2M炭酸ナトリウム水溶液(3ml)、エタノール(1.5ml)、Pd(PPh34(107mg)を加え、45分間加熱還流を行った。その後、水(100ml)に注ぎ、反応を停止させた。析出した固体を濾取し、水、エタノール、ヘキサン、クロロホルムで洗浄した後、昇華精製(340℃)して、化合物6(DATT)の緑色結晶を得た(233mg、収率40%)。得られた化合物4の元素分析の結果を以下に示す。
元素分析(C26162
計算値(%):C,79.55;H,4.11;S,16.34
測定値(%):C,79.63;H,4.34;S,16.21
(合成例3)
Figure 0005995230
窒素雰囲気下、10ml二口フラスコに、トルエン(7ml)、6−ヨードアズレン(化合物7)(479mg)、化合物8(376mg)、2M炭酸ナトリウム水溶液(2ml)、エタノール(1ml)、Pd(PPh34(72mg)を加え、30分間加熱還流を行った。その後、水(100ml)に注ぎ、反応を停止させた。析出した固体を濾取し、水、エタノール、ヘキサン、クロロホルムで洗浄して、化合物9(6−DABT)の緑色粉末を得た。(180mg、収率48%)。
(合成例4)
Figure 0005995230
まず、窒素雰囲気下、30ml二口フラスコに、トルエン(5ml)、6−ヨードアズレン(化合物7)(632mg)、化合物10(940mg)、2M炭酸ナトリウム水溶液(2.5ml)、エタノール(1.5ml)、)Pd(PPh34(90mg)を加え、30分間加熱還流を行った。その後、水(100ml)に注ぎ、反応を停止させた。クロロホルムにより抽出を行い、有機層を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。その後、ロータリーエバポレーターにより溶媒を留去した後、トルエンによる再結晶を行い、化合物11の青色結晶を得た(705mg、収率87%)。得られた化合物111H−NMRの測定結果を以下に示す。
1H−NMR(500MHz,CDCl3)δ(ppm) 8.30(2H,d,J=10.8Hz,Ar−H),7.84(1H,dd,J=3.6Hz,J=3.6Hz,Ar−H),7.51(2H,d,J=10.8Hz,Ar−H),7.42(1H,d,J=4.1Hz,Ar−H),7.36(2H,d,J=3.6Hz,Ar−H),7.12(1H,d,J=4.0Hz,Ar−H),7.01(1H,d,J=4.1Hz,Ar−H),6.87(1H,d,J=4.0Hz,Ar−H)
Figure 0005995230
次に、窒素雰囲気下、10ml二口フラスコに、ジオキサン(10ml)、化合物11(327mg)、化合物12(280mg)、炭酸セシウム(391mg)、P(t−Bu)3(0.1mol/l、350μl)、Pd2(dba)3(14mg)を加え、90℃にて9時間加熱撹拌した。その後、水(100ml)に注ぎ、反応を停止させた。析出した固体を濾取し、水、エタノール、ヘキサン、クロロホルムで洗浄したところ、緑色粉末を得た(171mg、粗収率41%)。
また、化合物11(377mg)を用いて上記と同様の操作を行い、緑色粉末を得た。(186mg、粗収率39%)。
得られたすべての緑色粉末(357mg)を昇華精製(380℃)し、化合物13の緑色結晶(129mg)を得た。得られた化合物13の元素分析の結果を以下に示す。
元素分析(C28182
計算値(%):C,80.34;H,4.33;S,15.32
測定値(%):C,80.24;H,4.38;S,15.58
(合成例5)
Figure 0005995230
窒素雰囲気下、50ml二口フラスコに、トルエン(4ml)、化合物12(127mg)、化合物14(73mg)、Pd(PPh34(107mg)、炭酸カリウム(203mg)を水(300μl)に溶かして加え、24時間加熱還流を行った。その後、水(25ml)に注ぎ、反応を停止させた。クロロホルムにより抽出を行い、有機層を、硫酸ナトリウムを用いて乾燥させた。その後、ロータリーエバポレーターにより溶媒を留去した後、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィー(ジクロロエタン)及びトルエンによる再結晶を行い、化合物15(DABTD)の緑色結晶を得た(66mg、収率69%)。得られた化合物15の1H−NMRの測定結果を以下に示す。
1H−NMR(500MHz,CDCl3)δ(ppm) 8.41(4H,d,J=9.4Hz,Ar−H),8.33(2H,s,Ar−H),8.32(4H,s,Ar−H),7.56(2H,dd,J=9.6Hz,J=9.6Hz,Ar−H),7.21(4H,dd,J=9.6Hz,J=9.6Hz,Ar−H)
上記において合成した本発明に係る有機半導体材料である化合物4,6,9,13,15のうち、化合物4(DABT)、化合物6(DATT)、化合物15(DABTD)を代表例として、以下の実施例において各種評価を行った。
(実施例1)
DABT、DATTについて、大気下で光電子分光法によりHOMOを測定したところ、それぞれ、−5.30eV、−5.41eVであった。また、薄膜の紫外−可視吸収スペクトルを測定し、HOMO−LUMOエネルギーギャップを算出したところ、それぞれ、1.94eV、1.66eVであった。
これらの結果から、DABT、DATTは、ナローバンドギャップな材料であると言える。
(実施例2)
DABTDについて、紫外可視吸収スペクトルを測定したところ、クロロホルム溶液中で極大吸収波長が462nm(モル吸光係数ε=74600)であり、550nm付近から低波長側にアズレン骨格特有のCT吸収帯が観測された。
比較として、両端がナフタレンである下記に示す化合物(DNBTD)についても同様に測定したところ、極大吸収波長が396nm(ε=11500)であった。
これらの結果から、DABTDは、DNPTDに比べて66nm長波長側にシフトし、モル吸光係数εは約6.5倍に増大していることが確認された。
Figure 0005995230
(実施例3)
DABT又はDATTをp型半導体として、真空蒸着法により、n+−Si/SiO2基板上にDABT又はDATTの薄膜を形成し、トップコンタクト型の有機トランジスタ素子を作製した。素子構造は、n+−Si/SiO2/HMDS/DABT or DATT(60nm)/Au(30nm)とした。
これらの素子のトランジスタ特性を測定したところ、電荷移動度は、それぞれ、0.027cm2/Vs、0.051cm2/Vsであった。また、ON/OFF比は、それぞれ、2.8×106、2.0×106であり、いずれも良好な電荷移動度と高いON/OFF比が得られた。
(実施例4)
DABTをp型半導体として、pnヘテロ接合型の有機太陽電池素子を作製した。素子構造は、ITO/PEDOT:PSS(50nm)/DABT(30nm)/C60(40nm)/Alとした。
この素子に、AM1.5Gの擬似太陽光(100mW/cm2)を照射し、太陽電池特性を測定したところ、短絡電流密度:1.24mA/cm2、開放電圧:0.30V、FF:49.1%、変換効率:0.18%の素子特性が得られた。
1 ゲート電極
2 ゲート絶縁膜
3 活性層
4 ソース電極
5 ドレイン電極
11 陽極
12,14 バッファー層
13 活性層
13a p型半導体層
13b n型半導体層
15 陰極

Claims (4)

  1. 化合物4、化合物6、または化合物15からなる有機半導体材料。
    Figure 0005995230
    Figure 0005995230
    Figure 0005995230
  2. 化合物9からなる有機半導体材料。
    Figure 0005995230
  3. 化合物13からなる有機半導体材料。
    Figure 0005995230
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機半導体材料が用いられていることを特徴とする有機電子デバイス。
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