以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る情報配信装置としてのキオスク端末を含む情報配信システムの構成について説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る情報配信システムの構成例を概略的に示す図である。
情報配信システム1は、キオスク端末10、無線機器11、コンテンツサーバ12、レコメンドサーバ13、デジタル複合機(MFP)14などにより構成する。情報配信システム1は、キオスク端末10が利用者の携帯端末Tにコンテンツを配信するシステムである。
キオスク端末10は、無線機器11、コンテンツサーバ12、レコメンドサーバ13、および、デジタル複合機(MFP)14と接続する。キオスク端末10は、利用者自身が操作する装置である。キオスク端末10は、利用者が携帯する携帯端末Tにコンテンツを配信する。キオスク端末10は、複数の利用者が存在することが想定される場所に設置する。キオスク端末10は、たとえば、スーパーマーケット、本屋、CDショップ、レンタル屋、映画館、ライブ会場、駅、空港などに設置する。
キオスク端末10は、携帯端末Tと通信する2つの通信機能を有する。2つの通信機能は、異なる通信方式である。
第1の通信機能は、所定の通信範囲E1内で携帯端末Tと通信する機能である。キオスク端末10は、第1の通信機能により通信範囲E1内に携帯端末Tで再生可能なお試しコンテンツを配信する。例えば、第1の通信機能は、無線機器11を介して無線LANなどの無線通信により携帯端末Tと通信する機能である。第1の通信機能は、無線機器11が電波を送受信可能な範囲により通信範囲を限定する。
また、第2の通信機能は、キオスク端末10の所定位置に近接した状態の携帯端末Tと通信する機能である。キオスク端末10は、第2の通信機能によりコンテンツを携帯端末Tへダウンロードする。たとえば、第2の通信機能は、非接触通信(近接無線通信、近距離無線通信)などにより、第1の通信機能よりも狭い通信範囲(近接した状態)で携帯端末Tと通信する機能である。また、第2の通信機能としては、例えば、トンランスファージェット(登録商標)、NFC、或いは、USBなどの通信方式を適用する。
無線機器11は、キオスク端末10が第1の通信機能により携帯端末Tと無線通信するための電波を送受信する機器である。キオスク端末10は、無線機器11を介してお試しコンテンツを無線通信で携帯端末Tへ配信する。無線機器11は、所定の通信範囲(受信範囲)E1で電波の送受信が可能である。携帯端末Tは、図1或いは図2に示すような無線機器11の通信範囲E1内において、お試しコンテンツの再生(閲覧)が可能となる。キオスク端末10と無線機器11とは、LANなどの通信回線で接続する。なお、無線機器11は、キオスク端末10に内蔵しても良い。
キオスク端末10は、無線機器11により電波を送受信することによって所定の通信範囲E1で無線通信を行う。無線機器11は、携帯端末Tとの無線通信が可能な通信方式で、かつ、通信範囲を設定できる機器であれば良い。また、無線機器11は、キオスク端末10を操作した利用者の携帯端末Tと無線通信を行う。無線機器11は、お試しコンテンツを再生可能とするエリアが通信範囲E1となるように設置される。図1は、キオスク端末10が無線機器11の通信範囲E1内となる構成例である。図2は、キオスク端末10が無線機器11の通信範囲E1外となる構成例である。
たとえば、無線機器11は、漏洩同軸ケーブル(LCX(Leaky Coaxial Cable))を使用したものが想定される。LCXとは、無線LANなどの通信用の電波を放射するスロットを設けた同軸ケーブルである。LCXは、通信範囲を設定しやすく、設置自体も容易である。また、無線機器11としては、LCXを用いたアクセスポイントとしてのLCXタワーと称するものを適用しても良い。
コンテンツサーバ12は、ディジタルコンテンツを管理するサーバである。コンテンツサーバ12は、インターネット或いはLANなどのネットワークを介してキオスク端末10と接続する。キオスク端末10は、利用者に提供するディジタルコンテンツをコンテンツサーバ12が取得する。キオスク端末10は、予めコンテンツサーバ12から取得するコンテンツをデータベース(DB)に蓄積しておくようにしても良い。キオスク端末10は、利用者からのダウンロード(購入)要求に応じてコンテンツサーバ12からコンテンツを取得するようにしても良い。
レコメンドサーバ13は、レコメンドを実行するサーバである。レコメンドサーバ13は、たとえば、各コンテンツに対する利用履歴に関する情報(コンテンツのダウンロード履歴、お試し履歴など)に基づいて利用者に勧めるコンテンツを判定する機能(レコメンドエンジン)を有する。レコメンドエンジンは、サーバ13のプロセッサがレコメンド用のプログラムを実行することにより実現される機能である。レコメンドサーバ13は、インターネット或いはLANなどのネットワークを介してキオスク端末10と接続する。レコメンドサーバ13は、レコメンドエンジンにより判定した利用者にレコメンドするコンテンツを示す情報をキオスク端末10へ転送する。なお、レコメンドエンジンは、キオスク端末10が有する構成であっても良い。
デジタル複合機(MFP:Multi Function Peripheral)14は、プリント、スキャン、画像処理、および、FAXなどの機能を有する複合機である。デジタル複合機14は、LANなどの通信回線を介してキオスク端末10と接続する。また、キオスク端末10は、BCP(バーコードプリンタ)などの他の機器を接続しても良い。
携帯端末Tは、ユーザが携帯する端末である。携帯端末Tは、例えば、携帯電話機、スマートフォン、タブレットPC、電子ブックリーダ、ノートPCなどの機器である。本実施形態において、携帯端末Tは、キオスク端末10の第1の通信機能および第2の通信機能に対応する2つの通信機能を有する。例えば、携帯端末Tは、通信範囲E1において無線機器11が送受信する電波によりキオスク端末10と通信する。また、携帯端末Tは、キオスク端末10の所定位置に近接した状態で近接無線通信(非接触通信)によりキオスク端末10と通信する。
次に、本実施形態に係るキオスク端末10の構成について説明する。
図3は、キオスク端末10の構成例を示すブロック図である。
図3に示す構成例において、キオスク端末10は、制御部20、表示部(表示手段)21、操作部22、クロック23、通信I/F24、第1の通信I/F(配信手段)25、第2の通信I/F26、および、記憶部27を有する。
制御部20は、キオスク端末10全体の制御およびデータ処理などを行う。制御部20は、たとえば、CPUなどのプロセッサ、各種メモリ、各種の内部インターフェースなどにより構成する。制御部20は、プロセッサがメモリに記憶したアプリケーションプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。たとえば、制御部20は、プロセッサがプログラムを実行することにより携帯端末Tへコンテンツを配信する制御を実現する。制御部20は、プロセッサがプログラムを実行することにより、操作部22による操作に応じて表示部21の表示内容を制御する。
表示部21および操作部22は、ユーザインターフェース(UI)として機能する。表示部21および操作部22は、たとえば、タッチパネル内蔵の表示装置により構成する。表示部21は、操作案内、配信するコンテンツの紹介画面、操作用のアイコンなどを有する種々の操作画面を表示する。操作部22は、利用者が操作指示を入力するためのものである。例えば、操作部22は、表示部21が表示したアイコンをタッチパネルにより選択する。また、操作部22は、キーボード、あるいは、マウスなどのポインティングデバイスなども良い。また、操作部22は、利用者のジェスチャ操作による指示を入力するものであっても良いし、音声による指示を入力するものであっても良い。
クロック23は、現在の日時を計時する。クロック23は、たとえば、バッテリによりバックアップされた状態で駆動する。また、クロック23は、外部のサーバと同期して現在時刻を補正するものであっても良いし、標準となる時刻を示す標準電波により現在時刻を補正するものであっても良い。
通信I/F24は、外部サーバ(例えば、コンテンツサーバ12、レコメンドサーバ13)、あるいは、外部機器(例えば、MFP14、BCP15)との接続するためのインターフェースである。通信I/F24は、各機器と接続するものであれば良く、接続形態を限定するものではない。たとえば、通信I/F24は、インターネット或いはLANに接続するためのネットワークインターフェースであっても良いし、ローカルに外部装置を接続するものであっても良い。また、通信I/F24は、複数の機器(サーバ、及び、外部機器)に接続するためのインターフェースであり、さまざまなプロトコルでの通信に対応する。図2に示す例では、通信I/F24は、コンテンツサーバ12、レコメンドサーバ13、MFP14、および、BCP15に接続するインターフェースとして機能する。
第1の通信I/F25および第2の通信I/F26は、携帯端末Tと通信するためのインターフェースである。第1の通信I/F25および第2の通信I/F26は、それぞれ異なった通信方式で携帯端末Tと通信する。
第1の通信I/F25は、第1の通信範囲E1において携帯端末Tと通信するものであれば良い。第1の通信範囲は、お試しコンテンツを再生可能とするエリアとなるように設定する。たとえば、キオスク端末10を含むキオスク端末10の周辺でお試しコンテンツを再生可能とする運用であれば、第1の通信範囲は、図1に示すように、キオスク端末10が通信範囲内になるように設定すれば良い。また、キオスク端末10と離れた場所でお試しコンテンツを再生可能とする運用であれば、第1の通信範囲は、図2に示すようにキオスク端末10が通信範囲外となるように設定すれば良い。
第1の通信I/F25は、無線機器11を用いた通信範囲が第1の通信範囲E1となる無線LAN方式の無線通信を行うインターフェースで構成する。無線LAN方式の無線通信としては、LCXを使った無線通信が想定される。なお、LCXは、電波の送受信範囲が同軸ケーブルを中心とした所定の範囲内となる無線通信技術であるため、通信範囲を設定しやすい。
また、第2の通信I/F26は、コンテンツのダウンロードに適した通信方式のインターフェースである。第2の通信I/F26は、キオスク端末10に近接するエリアを通信範囲(第2の通信範囲)E2として携帯端末Tと通信するものであれば良い。第2の通信範囲E2は、第1の通信範囲E1により狭く、キオスク端末10の所定位置(第2の通信I/Fの設置位置)に近接するエリアであれば良い。
第2の通信I/F26は、近接状態の携帯端末Tに対して、簡単な操作で大容量のデータを高速に転送可能な通信方式を採用する。たとえば、第2の通信I/Fとしては、近接した状態で無線(非接触)通信を行う近距離無線通信(近接無線通信、非接触通信、近距離無線通信)方式を採用する。また、第2の通信I/Fに採用する近接無線通信技術としては、トランスファージェット(登録商標)、NFCなどが想定される。トランスファージェット(登録商標)、および、NFCは、携帯端末Tをインターフェースに近づけると、利用者による操作無しでデータ転送を行える通信方式である。たとえば、第2の通信I/F26にトランスファージェット(登録商標)を採用すれば、キオスク端末10は、利用者が携帯端末Tを通信範囲E2に移動させるだけで、コンテンツなどのデータを携帯端末Tへ転送できる。
なお、第1の通信I/F25および第2の通信I/F26は、運用形態、配信するコンテンツの種類、あるいは、携帯端末Tの通信機能などに応じた通信方式が採用される。また、第1の通信I/F25および第2の通信I/F26は、無線通信に限定されるものではない。たとえば、第2の通信I/F26は、キオスク端末10に設けたコネクタ部に通信ケーブル等で携帯端末Tを直接的に接続するインターフェースであっても良い。
記憶部27は、種々のデータを記憶する。記憶部27は、HDD或いはSSDなどの書換え可能な大容量の不揮発性メモリで構成する。また、記憶部27は、コンテンツDB31、お試しDB32、コードDB33、お試し履歴DB34などのデータベースを有する。
コンテンツDB31は、キオスク端末10から携帯端末Tへダウンロードするコンテンツを保存する。お試しDB32は、お試し用のコンテンツ、および、お試し用のコンテンツの再生を制限するための制限情報を記憶する。コードDB33は、お試しコンテンツを再生するための情報をコード化したコード情報を保存する。コードDB33は、コード情報として、携帯端末Tで読取れる画像情報(例えば、二次元バーコード)を記憶する。履歴DB34は、コンテンツのダウンロード履歴を示す履歴情報、および、お試しコンテンツの再生(実行)の履歴を示す履歴情報(お試し履歴情報)を保存する。
次に、本実施形態に係る携帯端末Tの構成について説明する。
図4は、本実施形態に係る携帯端末Tの構成例を示す図である。
図4に示す構成例において、携帯端末Tは、制御部40、表示部41、操作部42、スピーカ43、カメラ44、第1の通信I/F45、第2の通信I/F46、および、記憶部47を有する。
制御部40は、携帯端末T全体の制御およびデータ処理などを行う。制御部40は、たとえば、CPUなどのプロセッサ、各種メモリ、各種の内部インターフェースなどにより構成する。制御部40は、プロセッサがメモリに記憶したプログラムを実行することにより各種の処理を実現する。また、制御部40は、コンテンツを再生するために用いるキャッシュメモリを有する。制御部40は、キャッシュメモリにデータを保存する期間などを制限する機能を有する。
たとえば、制御部40は、プロセッサがアプリケーションプログラムを実行することによりキオスク端末10の第2の通信I/F26からダウンロードされるコンテンツを受信したり、受信したコンテンツを記憶部47に保存したりする。また、制御部40は、プロセッサがアプリケーションプログラムを実行することにより、キオスク端末10からお試しコンテンツを再生(実行)するためのコード情報を取得したり、取得したコード情報を基にキオスク端末10の第1の通信I/F25により配信されるお試しコンテンツを再生したりする。
また、制御部40は、プロセッサがアプリケーションプログラムを実行することにより、表示部41及びスピーカ43に用いてコンテンツを再生(実行)する機能を有する。例えば、制御部40は、蓄積DB48に蓄積した(キオスク端末からダウンロードした)コンテンツを再生する。また、制御部40は、所定の通信範囲E1内で再生可能となるお試しコンテンツを再生する。たとえば、制御部40は、キャッシュメモリにおけるデータの保存を制限することにより、お試しコンテンツの再生(実行)を所定の通信範囲E1に制限する。
表示部41、操作部42およびスピーカ43は、ユーザインターフェース(UI)として機能する。表示部41および操作部42は、たとえば、タッチパネル内蔵の表示装置により構成する。表示部41は、キオスク端末10からダウンロードしたコンテンツを表示(再生)したり、お試しコンテンツを表示したり、操作用のアイコンを表示したりする。
操作部42は、利用者が操作指示を入力するためのものである。例えば、操作部42は、表示部41の表示領域に設けたタッチパネルである。また、操作部42は、キーボード、テンキー、あるいは、マウスなどのポインティングデバイスなどで構成しても良い。また、操作部42は、利用者のジェスチャ操作を入力するものであっても良いし、音声による指示を入力するものであっても良い。
スピーカ43は、音声を再生する。また、スピーカ43は、ヘッドフォンなどへ音声信号を出力するインターフェースであっても良い。
カメラ44は、画像を撮影する。カメラ44は、CCDセンサなどにより光学的に画像を読み取ることにより、撮影画像を画像データに変換する。カメラ44は、たとえば、キオスク端末10の表示部21に表示されたコード情報を含む画像を撮影する。
第1の通信I/F45および第2の通信I/F46は、それぞれ異なった通信方式でキオスク端末10と通信を行うためのインターフェースである。本実施形態において、第1の通信I/F45は、キオスク端末10の第1の通信I/F25と通信するインターフェースである。例えば、キオスク端末10の第1の通信I/F25が無線LANの無線通信方式を用いた無線通信を行うインターフェースであれば、第1の通信I/F45は、無線LANの無線通信方式を用いた無線通信を行うインターフェースで構成する。第2の通信I/F46は、キオスク端末10の第2の通信I/F26と通信するインターフェースである。例えば、キオスク端末10が第2の通信I/F26が近接無線通信方式を用いた無線通信を行うインターフェースであれば、第2の通信I/F46も近接無線通信方式を用いた無線通信を行うインターフェースで構成する。
記憶部47は、種々のデータを記憶する。たとえば、記憶部47は、HDD或いはSSDなどの書換え可能な大容量の不揮発性メモリで構成する。また、記憶部47は、蓄積DB48を有する。蓄積DB48は、キオスク端末10から取得(ダウンロード)したコンテンツを保存する。
次に、実施形態に係るキオスク端末10及び携帯端末Tにおけるアプリケーションプログラムについて説明する。
図5は、本実施形態に係るキオスク端末10及び携帯端末Tにインストールされるアプリケーションプログラムの構成例を示す。
キオスク端末10には、制御部20のプロセッサが実行するアプリケーションプログラムとして、キオスクアプリ50とダウンロードアプリ55とがインストールされている。キオスクアプリ50及びダウンロードアプリ55は、制御部20内のメモリに記憶しても良いし、記憶部27に記憶しても良い。キオスクアプリ50は、キオスク端末10を制御するためのプログラム(モジュール)群である。ダウンロードアプリ55は、コンテンツをダウンロードする処理を行うためのプログラム(モジュール)群である。キオスクアプリ50とダウンロードアプリ55とは、相互に連携して処理を実行する。
図5に示す構成例において、キオスクアプリ50は、コンテンツ管理モジュール51、UI(ユーザインターフェース)モジュール52、コード生成モジュール53、および、お試しモジュール54を有する。
コンテンツ管理モジュール51は、コンテンツを管理するためのプログラムである。UIモジュール52は、キオスク端末10における表示部21及び操作部22などのユーザインターフェースを制御するためのプログラムである。コード生成モジュール53は、お試しコンテンツにアクセスするためのコード情報を生成するプログラムである。お試しモジュール53は、お試しコンテンツを提供するためのプログラムである。
ダウンロードアプリ55は、送信モジュール56を有する。送信モジュール56は、第2の通信I/F26によりコンテンツを転送するためのプログラムである。送信モジュール56は、第2の通信I/F26による携帯端末Tとの通信を制御する機能も有する。
図5に示す構成例において、携帯端末Tには、制御部40のプロセッサが実行するアプリケーションプログラムとして、コンテンツ再生アプリ60がインストールされている。キオスク端末10が提供するコンテンツおよびお試しコンテンツを携帯端末Tで再生するためのプログラム(モジュール)群である。図5に示す構成例において、コンテンツ再生アプリ60は、受信モジュール61、保存モジュール62、再生モジュール63、コードリーダモジュール64、および、アクセスモジュール65を有する。
受信モジュール61は、携帯端末Tの第2の通信I/F46を用いてダウンロードされるコンテンツを受信するためのプログラムである。受信モジュール61は、第2の通信I/F46によるキオスク端末10との通信を制御する機能も有する。保存モジュール62は、コンテンツを保存するためのプログラムである。再生モジュール63は、コンテンツを再生するためのプログラムである。コードリーダモジュール64は、コード情報を読み取るためのプログラムである。コードリーダモジュール64は、読み取ったコード情報をデコードする機能も有する。アクセスモジュール65は、お試しコンテンツにアクセスするためのプログラムである。アクセスモジュール65は、コード情報をデコードした情報(URL)によりお試しコンテンツにアクセスする。
次に、キオスク端末10におけるコンテンツの管理について説明する。
キオスク端末10は、コンテンツおよびお試しコンテンツを管理する機能を有する。制御部20は、コンテンツの分類(カテゴリ、ジャンル)に関する情報を格納したテーブル(カテゴリテーブル、ジャンルテーブル)およびコンテンツに関する情報を格納したテーブル(コンテンツテーブル)を用いてコンテンツを管理する。また、制御部20は、コンテンツの利用に関する情報を管理するテーブル(履歴テーブル)を用いて利用状況及び利用履歴を管理する。
図6は、カテゴリテーブル31aの構成例である。
カテゴリテーブル31aは、コンテンツのカテゴリに関する情報を格納する。キオスク端末10は、各コンテンツをカテゴリで分類する。図6に示す構成例では、カテゴリテーブル31aは、カテゴリを識別するためのカテゴリIDとカテゴリ名とを対応づけて記憶する。制御部20は、取り扱うコンテンツに関して、新たなカテゴリを追加する場合、或いは、既存のカテゴリを削除する場合、カテゴリテーブル31aを更新する。
図7は、ジャンルテーブル31bの構成例である。
ジャンルテーブル31bは、コンテンツのジャンルに関する情報を格納する。キオスク端末10は、各コンテンツを、カテゴリだけでなく、ジャンルでも分類する。図7に示す構成例では、ジャンルテーブル31bは、ジャンルを識別するためのID(ジャンルID)とジャンルの名称を示すジャンル名とを対応づけて記憶する。制御部20は、取り扱うコンテンツに関して、新たなジャンルを追加する場合、或いは、既存のジャンルを削除する場合にジャンルテーブル31bを更新する。
図8は、コンテンツテーブル31cの構成例である。
コンテンツテーブル31cは、コンテンツを管理する情報を格納する。コンテンツテーブル31cは、各コンテンツについて、コンテンツIDとコンテンツ名とを対応づけて格納する。図8に示す例において、コンテンツテーブル31cは、コンテンツID又はコンテンツ名で識別される個々のコンテンツに対応づけて、カテゴリおよびジャンルなどのコンテンツの分類に関する情報を格納する。コンテンツテーブル31cは、各コンテンツに対応づけて、コンテンツの説明、コンテンツの評価などのコンテンツ情報を格納する。コンテンツテーブル31cは、各コンテンツに対応づけて、お試しコンテンツにアクセスするための情報(お試しコンテンツのアクセス用URL)などのお試しコンテンツに関する情報を格納する。コンテンツテーブル31cは、各コンテンツに対応づけて、コンテンツの保存先を示す情報(コンテンツデータのパス)などのコンテンツに関する情報を格納する。
図9は、履歴テーブル31aの構成例である。
履歴テーブル31aは、コンテンツの利用状況を示す情報を格納する。図9に示す例では、履歴テーブル31aは、コンテンツに対して、お試しが実施された日時(お試し日時)、お試しが実施された総数(お試し回数)、および、コンテンツがダウンロード(購入)された回数(ダウンロード回数)を格納する。
たとえば、制御部20は、履歴テーブル31aに格納する情報により、取り扱うコンテンツに関する利用状況を分析する。履歴テーブル31aに格納する情報は、取り扱うコンテンツに関して、売れ筋ランキングの作成、トレンド分析、レコメンドなどに利用可能である。また、制御部20は、履歴テーブル31aに格納する情報により、お試し履歴画面に表示するリスト(コンテンツの表示リスト)を作成するためにも使用する。
次に、本実施形態に係るキオスク端末10における操作画面の例について説明する。
図10乃至図14は、キオスク端末10の表示部21が表示する操作画面の例である。
図10は、トップ画面100の表示例である。
トップ画面100は、利用者による操作の初期画面となるメイン操作画面である。また、操作部22による操作が無い状態において、キオスク端末10の表示部21は、待機画面としてトップ画面100を表示する。図10に示す例において、トップ画面100は、案内101、お勧め一覧102、コンテンツ画面(ダウンロード選択画面)103、お試し履歴ボタン104、および、カテゴリ画面ボタン105を有する。
お勧め一覧102は、キオスク端末10が利用者にお勧めする複数のコンテンツを並べて表示する。制御部20は、レコメンドエンジンによるレコメンド処理で得られるレコメンド結果に基づいてお勧め一覧102に表示するお勧めコンテンツとして選出する。制御部20は、レコメンド結果により選出したコンテンツを選択可能なコンテンツアイコンとしてお勧め一覧102に表示する。なお、制御部20は、売れ筋ランキング順に選出したコンテンツ、トレンド分析により選出したコンテンツなどをお勧めコンテンツとしてお勧め一覧102に表示しても良い。
また、表示部21は、お勧め一覧102において、利用者が選択可能なコンテンツアイコン102a〜102eとしてお勧めコンテンツを表示する。制御部20は、お勧め一覧102に表示したコンテンツアイコン102a〜102eによるコンテンツの選択を受付ける。例えば、コンテンツアイコン102aがタッチされると、制御部20は、コンテンツアイコン102aのコンテンツに関する情報を、トップ画面100中のコンテンツ画面(ダウンロード選択画面)103、あるいは、後述するダウンロード選択画面130(図13参照)として表示部21に表示させる。
トップ画面100中のコンテンツ画面(ダウンロード選択画面)103は、1つのコンテンツ(例えば、最もお勧めするコンテンツ、あるいは、お勧め一覧102で選択されたコンテンツ)に関する情報を表示する。図10に示す表示例において、コンテンツ画面103は、コード情報103a、購入ボタン103b、コンテンツ画像103c、および、コンテンツ情報103dを有する。
コード情報103aは、携帯端末Tでデコードできる情報である。コード情報103aは、当該コンテンツをお試しするための情報(お試しコンテンツにアクセスするための情報)をコード化した画像情報である。たとえば、コード情報103aは、2次元コードである。制御部20は、お試しコンテンツに関する情報をコード化することにより、携帯端末Tのカメラ44で読取り可能な画像情報としてのコード情報103aを生成する。制御部20は、生成したコード情報103aをコンテンツ画面(ダウンロード選択画面)内に表示する。
購入ボタン103bは、当該コンテンツの購入(ダウンロード)を指示するアイコンである。購入ボタン103bへのタッチを検知すると、制御部20は、第2の通信I/F26による携帯端末Tへのコンテンツのダウンロード処理を開始する。コンテンツ画像103cは、当該コンテンツの内容を紹介する画像情報である。コンテンツ情報103dは、当該コンテンツの内容を画像以外の情報(文字、記号など)で紹介する情報である。
また、お試し履歴ボタン104は、お試し履歴画面の表示を指示するボタンである。お試し履歴ボタン104へのタッチを検知すると、制御部20は、お試し履歴画面を表示部21に表示させる。カテゴリ画面ボタン105は、カテゴリ画面の表示を指示するボタンである。カテゴリ画面ボタン105へのタッチを検知すると、制御部20は、カテゴリ選択画面を表示部21に表示させる。
図11は、カテゴリ選択画面110の表示例である。
カテゴリ選択画面110は、利用者にカテゴリを選択させる操作画面である。たとえば、トップ画面100においてカテゴリ画面ボタン105へのタッチを検知すると、制御部20は、図11に示すようなカテゴリ選択画面110を表示部21に表示させる。図11に示すカテゴリ選択画面110は、案内111、カテゴリ一覧112、バックボタン114およびトップボタン115を有する。
図11に示すカテゴリ一覧112において、表示部21は、タッチパネルにより選択可能なアイコン(カテゴリアイコン)112a〜112fとして複数のカテゴリを一覧表示する。利用者は、一覧表示されたカテゴリアイコン112a〜112fから表示させたいコンテンツのカテゴリが表示されたアイコンを選択する。何れかのカテゴリアイコン112a〜112fへのタッチを検知すると、制御部20は、選択されたカテゴリからコンテンツを選択するためのコンテンツ選択画面120を表示する。また、カテゴリ選択画面110において、バックボタン114およびトップボタン115は、トップ画面100に戻ることを指示する表示するボタンとして機能する。
図12では、コンテンツ選択画面120の表示例である。
コンテンツ選択画面120は、利用者にコンテンツを選択させる操作画面である。図12に示す表示例は、1つのカテゴリとして「映画(MOVIE)」が選択された場合のコンテンツ選択画面120である。例えば、カテゴリ選択画面110において「映画」アイコン112aが選択された場合、制御部20は、図12に示すようなコンテンツ選択画面120を表示部21に表示させる。図12に示す表示例において、コンテンツ選択画面120は、案内121、コンテンツ一覧122、ジャンル一覧123、バックボタン124およびトップボタン125を有する。
表示部21は、コンテンツを示す画像を表示したアイコン(コンテンツアイコン)122a〜122fをコンテンツ一覧122に表示する。制御部20は、現在の設定条件(例えば、カテゴリ、ジャンル)で絞り込んだコンテンツのコンテンツアイコン122a〜122fをコンテンツ一覧122に表示させる。たとえば、図12は、カテゴリが「映画(MOVIE)」であるコンテンツのコンテンツアイコン122a〜122fをコンテンツ一覧122に表示した例である。
コンテンツ一覧122において、制御部20は、1つのコンテンツアイコンの選択を受付ける。1つのコンテンツアイコンが選択(タッチ)されると、制御部20は、選択されたアイコンに対応するコンテンツが利用者に選択されたものとする。コンテンツが選択された場合、制御部20は、選択されたコンテンツのダウンロード選択画面130を表示部21に表示させる。
また、コンテンツ選択画面120において、表示部21は、ジャンルを示す情報(文字)を表示したアイコン(ジャンルアイコン)123a〜123をジャンル一覧123に表示する。図12に示す表示例において、表示部21は、コンテンツ選択画面120の左のフレームにジャンル一覧123を表示する。ジャンル一覧123において、制御部20は、ジャンルアイコン123a〜123fの選択を受付ける。ジャンルアイコンが選択(タッチ)されると、制御部20は、選択されたジャンルでコンテンツ一覧122に表示するコンテンツ(コンテンツアイコン)を絞り込む。
また、バックボタン124は、表示部21の表示画面を直前の操作画面に戻ることを指示するボタンである。図12に示すコンテンツ選択画面におけるバックボタン124は、直前の操作画面としてのカテゴリ選択画面110に戻ることを指示するボタンである。また、トップボタン125は、トップ画面100に戻ることを指示するボタンである。
図13は、ダウンロード選択画面130の表示例である。
表示部21は、1つのコンテンツを選択された場合にダウンロード選択画面130を表示する。ダウンロード選択画面130は、1つのコンテンツに関する情報を表示する。図13に示す表示例において、ダウンロード選択画面130は、案内131、コンテンツ画面132、バックボタン134、および、トップボタン135を有する。また、コンテンツ画面132は、コード情報132a、購入ボタン132b、コンテンツ画像132c、および、コンテンツ情報132dを有する。
コード情報132aは、当該コンテンツをお試しするための情報(お試しコンテンツにアクセスするための情報)をコード化した画像情報(たとえば、2次元コード)である。購入ボタン132bは、当該コンテンツの購入(ダウンロード)を指示するアイコンである。コンテンツ画像132cは、当該コンテンツの内容を紹介する画像情報である。コンテンツ情報103dは、当該コンテンツの内容を画像以外の情報(文字、記号など)で紹介する情報である。
また、バックボタン134は、直前の操作画面に戻ることを指示するボタンである。図13に示すダウンロード選択画面130におけるバックボタン134は、直前の操作画面としてのコンテンツ選択画面120に戻ることを指示するボタンである。また、トップボタン135は、トップ画面100に戻ることを指示するボタンである。
図14は、お試し履歴画面140の表示例である。
お試し履歴画面140は、お試し履歴により選出したコンテンツを選択可能な状態で表示する操作画面である。たとえば、図10に示すトップ画面100においてお試し履歴ボタン104が選択された場合、制御部20は、図14に示すようなお試し履歴画面を表示部21に表示させる。図14に示す表示例において、お試し履歴画面140は、案内141、コンテンツ一覧142、ソート一覧143、バックボタン144およびトップボタン145を有する。
また、バックボタン144は、直前の操作画面に戻ることを指示するボタンである。トップ画面100からお試し履歴画面140に遷移した場合、バックボタン144は、直前の操作画面としてのトップ画面100に戻ることを指示するボタンである。また、トップボタン145は、トップ画面100に戻ることを指示するボタンである。
図14に示す表示例において、コンテンツ一覧142は、お試し履歴の情報を用いて選出したコンテンツを表形式で表示する。たとえば、制御部20は、お試し履歴に対する現在のソート条件でコンテンツをソートする。制御部20は、ソートしたコンテンツを順番に並べたコンテンツ一覧142を作成する。制御部20は、作成したコンテンツ一覧142を表示部21に表示させる。図14に示すコンテンツ一覧142は、順番に並べた各コンテンツについて種々の項目の情報を格納した表形式のリストである。
図14に示す例では、コンテンツ一覧142は、各コンテンツについて、カテゴリ、コンテンツ名、お試し日時(最後のお試しされた日時)、お試し回数、ダウンロード回数、および、選択アイコン142a〜142eを表示する表である。なお、コンテンツ一覧142は、表形式に限定されるものではなく、例えば、コンテンツを示す画像を表示したアイコン(コンテンツアイコン)を並べて表示するものであっても良い。
コンテンツ一覧142における各コンテンツの選択アイコン142a〜142eは、当該コンテンツを選択するためのボタンである。コンテンツ一覧142において、制御部20は、選択アイコン142a〜142eへの入力を受付ける。1つの選択アイコンが選択(タッチ)されると、制御部20は、選択された選択アイコンに対応するコンテンツが利用者に選択されたものとする。コンテンツが選択された場合、制御部20は、選択されたコンテンツのダウンロード選択画面130を表示部21に表示させる。
また、お試し履歴画面140は、ソート条件を示す情報(文字)を表示したアイコン(ソートアイコン)143a〜143dを表示するソート一覧143を有する。ソートアイコン143a〜143dは、コンテンツ一覧142に表示するコンテンツを選出するためのソート条件を指定するボタンである。また、ソートアイコン143a〜143dが指定するソート条件は、コンテンツのお試し履歴に対するソート条件である。
ソート一覧143において、制御部20は、ソートアイコン143a〜143dの選択を受付ける。ソートアイコンが選択(タッチ)されると、制御部20は、選択されたソート条件でコンテンツ(コンテンツアイコン)をソートし、ソートした順番でコンテンツ一覧142にコンテンツを表示する。
例えば、図14に示すソートアイコン143aは、お試し履歴に対して、お試し日時順にコンテンツをソートすることを指示するボタンである。図14に示すソートアイコン143bは、お試し履歴に対して、カテゴリ順でコンテンツをソートすることを指示するボタンである。図14に示すソートアイコン143cは、お試し履歴に対して、お試し回数順でコンテンツをソートすることを指示するボタンである。図14に示すソートアイコン143dは、お試し履歴に対して、ダウンロード回数順でコンテンツをソートすることを指示するボタンである。
また、ソート一覧143では、複数のソートアイコンを選択しても良い。複数のソートアイコンが選択されると、制御部20は、選択された複数のソート条件を組み合わせてコンテンツをソートする。例えば、ソートアイコン143aとソートアイコン143bとが選択された場合、制御部20は、カテゴリ順とお試し日時順とを組み合わせてコンテンツをソートする。
また、お試し日時でソートする場合(図14に示す例では、ソートアイコン143aが選択された場合)、制御部20は、お試し日時でコンテンツをソートするだけでなく、指定された期間(例えば、1日分、1週間分、1ヶ月分など)で表示するコンテンツを制限しても良い。
また、お試ししている利用者は、お試ししている間はお試し履歴を参照しない。このため、制御部20は、利用者によるお試し時間中、当該お試しコンテンツに対するお試し履歴をお試し履歴画面の表示内容には反映しないようにしても良い。たとえば、お試しする時間を10分と設定すると、制御部20は、お試しコンテンツを配信してから10分が経つまで、当該お試しコンテンツに対するお試し履歴をお試し履歴画面の表示内容には反映しないようにする。
ただし、複数の利用者によるお試し履歴を反映するお試し履歴画面は、他人のお試し履歴を参照することも想定される。このため、制御部20は、お試しコンテンツを配信した後、直ぐに当該お試しコンテンツに対するお試し履歴をお試し履歴画面の表示内容に反映するようにしても良い。
上記のように、お試し履歴画面によれば、コンテンツのお試し履歴を参照してコンテンツを選択する利用者は、少ない操作手順でコンテンツを探すことができる。たとえば、コンテンツをお試しした利用者は、自身がお試しした日時などにより、少ない操作手順で所望のコンテンツを発見できる。また、実際にコンテンツをお試ししていない利用者であっても、お試し履歴画面において各利用者のお試し状況を参照してコンテンツを探すこともできる。
さらに、図14に示すようなお試し履歴画面によれば、利用者は、お試し履歴に対してソート条件を指定でき、希望するソート条件でソートした順番でコンテンツを表示させることができる。
上記のように、キオスク端末は、お試し履歴画面においてお試し履歴の情報を使ったコンテンツのソートを行うことができ、お試ししたコンテンツの選択が容易になる。この結果、キオスク端末は、お試ししたコンテンツの購入を促進できる。また、キオスク端末は、お試し履歴画面においてお試し履歴の情報を使ったコンテンツのソートにより、お試ししたコンテンツ以外の他のコンテンツを試す機会を増やすことができる。
次に、キオスク端末10における処理の流れについて説明する。
図15は、キオスク端末10における処理の流れを概略的に説明するためのフローチャートである。
キオスク端末10の制御部20は、プロセッサがキオスクアプリ50のUIモジュール52を実行することによりUI(表示部21及び操作部22)の制御を実現する。従って、利用者による操作を受付けている状態において、キオスク端末10の制御部20は、プロセッサがキオスクアプリ50のUIモジュール52を実行することによりUIを制御する。
キオスク端末10の制御部20は、表示部21に待機画面(メイン操作画面)としてトップ画面(TOP)100を表示する(ACT10)。さらに、制御部20は、お試しの履歴情報に対するレコメンドによって選出されたコンテンツを選択可能なアイコンの形式でトップ画面100のお勧め一覧102に表示する(ACT11)。
図10に示すトップ画面100の表示例では、制御部20は、お勧め一覧102にお試しの履歴情報に対するレコメンドによって選出された上位5つのコンテンツのコンテンツアイコンを並べて表示する。また、制御部20は、お試しの履歴情報に対するレコメンドによって選出された最上位のコンテンツに対するダウンロード(購入)の指示が可能なダウンロード選択画面(コンテンツ画面)103をトップ画面100中に表示する。制御部20は、後述するACT17−19の処理により最上位のコンテンツに対するダウンロード(購入)の指示が可能なダウンロード選択画面(コンテンツ画面)を表示する。また、トップ画面100のダウンロード選択画面103でコンテンツのダウンロードが選択された場合、制御部20は、ACT21の処理を実行する。
また、図10に示すトップ画面100のお勧め一覧102から1つのコンテンツが選択された場合、制御部20は、ACT17へ進む。なお、トップ画面100のお勧め一覧102から1つのコンテンツが選択された場合、制御部20は、トップ画面100中に選択されたコンテンツに対するダウンロード選択画面103を表示するようにしても良いし、表示部21の表示全体をトップ画面100から選択されたコンテンツに対するダウンロード選択画面130に切り換えて表示しても良い。
トップ画面100においてお試し履歴ボタン104へのタッチを検知した場合、つまり、お試し履歴画面の表示が選択された場合(ACT12、YES)、制御部20は、履歴DB34及び履歴テーブル31aを参照して、お試し履歴画面140のコンテンツ一覧142に表示するコンテンツの表示リストを生成する(ACT13)。制御部20は、お試し履歴に対するソート条件に従ってコンテンツ(お試しコンテンツ)をソートした表示リストを生成する。お試し履歴に対するソート条件は、利用者の操作に従って決定する。たとえば、お試し履歴に対するソート条件は、図14を参照して説明した、日時順、カテゴリ順、お試し順、ダウンロード順などがある。また、利用者によるソート条件の指示がなければ、制御部20は、初期設定とするソート条件によりコンテンツをソートした表示リストを生成する。
お試し履歴画面用の表示リストを生成すると、制御部20は、当該表示リストにおける順番でコンテンツを表示したコンテンツ一覧142を有するお試し履歴画面140を表示部21に表示する(ACT14)。このACT14は表示手段の一部でもある。お試し履歴画面140を表示した状態において、制御部20は、ソートアイコン143a〜143dの選択によるコンテンツのソートの指示を受付ける(ACT15)。何れかのソートアイコンが選択された場合(ACT15、YES)、制御部20は、上記ACT13へ戻り、表示リストの生成およびお試し履歴画面におけるコンテンツ一覧の更新を行う。
なお、制御部20は、お試し履歴画面140においてバックボタン144が選択された場合には、表示部21に表示する操作画面を直前の操作画面に戻し、トップボタン145が選択された場合には、表示部21に表示する操作画面をトップ画面100に戻す。また、所定時間以上の無操作状態が継続した場合にもトップ画面100に戻るようにしても良い。
また、コンテンツが選択された場合(ACT16、YES)、制御部20は、選択されたコンテンツに関する情報を表示するダウンロード選択画面130を表示する(ACT17)。制御部20は、選択されたコンテンツについて、お試しコンテンツにアクセスするためのコード情報を生成するコード生成処理を行う(ACT18)。お試しコンテンツにアクセスするためのコード情報は、携帯端末Tでデコードできる2次元バーコードなどのコード情報である。コード生成処理は、制御部20がお試しコンテンツにアクセスするための情報をコード化したコード情報を生成する処理である。コード生成処理については、後で詳細に説明する。
コード生成処理によりコード情報を生成すると、制御部20は、生成したコード情報132aをダウンロード選択画面130上に表示する(ACT19)。ACT17〜19の処理により、制御部20は、ダウンロード選択画面130において、コンテンツのダウンロード(購入)を指示する購入ボタン132bとともに、お試しコンテンツにアクセスするためのコード情報132aを表示する。たとえば、利用者の携帯端末Tは、ダウンロード選択画面130上に表示されたコード情報132を読み取ることにより、当該コンテンツのお試しコンテンツにアクセスできる。携帯端末Tによるお試しコンテンツの再生については、後で詳細に説明する。
ダウンロード選択画面130に表示した購入ボタン132bへのタッチを検知した場合、つまり、コンテンツのダウンロード(購入)が選択された場合(ACT20、YES)、制御部20は、表示中のコンテンツのダウンロード処理を実行する(ACT21)。コンテンツのダウンロード処理は、第2の通信I/F26により携帯端末Tへコンテンツを転送する処理である。コンテンツのダウンロード処理については、後で詳細に説明する。
また、トップ画面100においてカテゴリ画面ボタン105へのタッチを検知した場合、つまり、カテゴリ選択画面の表示が選択された場合(ACT22、YES)、制御部20は、カテゴリ選択画面110を表示部21に表示する(ACT23)。カテゴリ選択画面110は、たとえば、図11に示すように、表示するコンテンツのカテゴリを選択する操作画面である。
カテゴリ選択画面110を表示した状態において、制御部20は、カテゴリアイコン112a〜112fの選択によるカテゴリの選択を受付ける(ACT24)。何れかのカテゴリアイコンへのタッチを検知した場合、つまり、カテゴリが選択された場合(ACT24、YES)、制御部20は、コンテンツ選択画面用の表示リストとして、選択されたカテゴリを含む検索条件で絞り込んだコンテンツの表示リストを生成する(ACT25)。また、カテゴリ以外にもジャンルが検索条件として選択されている場合、制御部20は、カテゴリ及びジャンルを検索条件として絞り込んだコンテンツの表示リストを生成する。
コンテンツ選択画面用の表示リストを生成すると、制御部20は、当該表示リストにおける順番でコンテンツを表示したコンテンツ一覧122を含むコンテンツ選択画面120を表示部21に表示する(ACT26)。コンテンツ選択画面120は、たとえば、図12に示すように、選択可能なコンテンツの一覧を表示する操作画面である。このようなコンテンツ選択画面においてコンテンツアイコン122a〜122fへのタッチを検知した場合、つまり、1つのコンテンツが選択された場合、制御部20は、ACT17へ進む。
また、図12に示すコンテンツ選択画面120は、表示するコンテンツのジャンルを選択するジャンル一覧123を有する。コンテンツ選択画面120のジャンル一覧123で何れかのジャンルアイコン123a〜123eが選択された場合(ACT27、YES)、制御部20は、ACT25へ戻り、選択されたジャンルを含む検索条件で表示リストを作成する。
なお、制御部20は、図12に示すコンテンツ選択画面120においてバックボタン124が選択された場合には、表示部21に表示する操作画面をカテゴリ選択画面110へ戻す。また、制御部20は、トップボタン125が選択された場合には、表示部21に表示する操作画面をトップ画面100に戻す。また、制御部20は、所定時間以上の無操作状態が継続した場合にも、表示部21が表示する操作画面をトップ画面にしても良い。
次に、キオスク端末10におけるコード情報の生成処理(コード生成処理)について説明する。
図16は、キオスク端末10におけるコード生成処理を説明するためのフローチャートである。
コンテンツを表示する場合、キオスク端末10の制御部20は、表示するコンテンツのお試しコンテンツにアクセスするためのコード情報を表示部21に表示する。制御部20は、コンテンツを表示部21に表示するごとに、コード生成処理によりお試しコンテンツにアクセスするためのコード情報を生成する。コード生成処理は、キオスク端末10の制御部20においてプロセッサがキオスクアプリ50のお試しモジュール54を実行することにより実現される。
コード生成処理において、制御部20は、表示するコンテンツ(お試しの対象となるコンテンツ)のコンテンツIDを取得する(ACT31)。また、制御部20は、表示するコンテンツのお試しコンテンツにアクセスするための所定のアクセス用URLを取得する(ACT32)。さらに、制御部20は、クロック23が計時する現在の日時情報を取得する(ACT33)。
制御部20は、コンテンツID、アクセス用URL及び現在の日時情報の3つの情報を含む1つの情報を暗号化する(ACT34)。なお、情報を暗号化する方法は、特定の暗号化方式に限定されない。コンテンツID、アクセス用URL及び現在の日時情報を暗号化すると、制御部20は、暗号化した情報をパラメータとするお試しコンテンツを閲覧するためのURL(お試し用URL)を生成する(ACT35)。お試し用URLを生成すると、制御部20は、生成したお試し用URLをコード化することによりコード情報を生成する(ACT36)。
上述したコード生成処理によれば、キオスク端末の制御部は、暗号化したアクセス用URLを含む情報をパラメータとするお試し用URLを生成する。このため、お試しURLをコード化したコード情報からはお試しコンテンツに直接的にアクセスするアクセス用URLが判別できない。この結果として、キオスク端末は、お試しコンテンツにアクセスするアクセス用URLを秘匿(暗号化)した状態でお試し用URLを利用者に提供できる。
また、上述したコード生成処理によれば、キオスク端末の制御部は、当該コード情報を作成した日時を暗号化した情報を含む情報をパラメータとするお試し用URLを生成する。これにより、キオスク端末は、コード情報として利用者に提供するお試し用URLに対して有効期限を設定した運用が可能となる。たとえば、キオスク端末は、コード情報を作成した日時から所定有効期限が経過したお試し用URLを無効とし、当該お試し用URLによるお試しコンテンツの再生を禁止する制御(制限)が可能となる。
次に、お試しコンテンツの配信について説明する。
まず、お試しコンテンツを再生する場合の携帯端末Tの処理について説明する。
図17は、携帯端末Tがお試しコンテンツを再生する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
上述したように、キオスク端末10は、ダウンロード選択画面130あるいはトップ画面100のコンテンツ画面103においてコンテンツをお試しするためのコード情報(お試しコンテンツにアクセスするためのコード情報)を表示部21に表示する。これに対して、携帯端末Tは、キオスク端末10の表示部21が表示するコード情報を読み取り、コード情報が示すお試し用URLを用いてお試しコンテンツを再生(実行)する。
まず、携帯端末Tの制御部40は、利用者の操作に応じて、コード情報を読み取るためのアプリケーションプログラム(コードリーダモジュール)を起動する。コードリーダモジュールが起動すると、制御部20は、利用者に操作によってキオスク端末10の表示部21が表示するコード情報を含む画像をカメラ44で撮影する。制御部20は、カメラ44が撮影した画像からコード情報を抽出する(ACT31)。制御部20は、カメラ44が撮影した画像から抽出したコード情報をデコードする(ACT32)。
コード情報は、お試し用URLをコード化した情報である。従って、制御部20がデコードした情報は、お試し用URLを含む情報である。制御部20は、コード情報をデコードした情報としてのお試し用URLをRAMなどのメモリに保持する(ACT43)。お試し用URLをメモリに保存した状態において、制御部20は、お試し用URLへのアクセス指示(お試し用URLによるお試しコンテンツへのアクセス指示)の入力待ちとする(ACT44)。
なお、図17に示す処理例では、制御部20は、操作部22によるアクセス指示の入力を受けて、お試し用URLによるお試しコンテンツへのアクセス処理を開始するものとする。ただし、制御部20は、コード情報をデコードすると、操作部22によるアクセス指示なしで、お試し用URLによるお試しコンテンツへのアクセス処理を開始するようにしても良い。
お試し用URLへのアクセス指示が操作部42に入力された場合(ACT44、YES)、制御部20は、第1の通信I/Fによるキオスク端末10との通信を制御するアプリケーションプログラム(アクセスモジュール)を起動する。アクセスモジュールが起動すると、制御部20は、第1の通信I/F45によるキオスク端末10との通信状態をチェックする(ACT45)。
第1の通信I/F45によるキオスク端末10との通信状態が確立していない場合(ACT45、NO)、制御部40は、第1の通信I/F45によるキオスク端末10との接続処理を実行する(ACT46)。携帯端末Tが通信範囲E1内にあれば、携帯端末Tの第1の通信I/Fは、無線機器11を介したキオスク端末10との通信が可能となる。第1の通信I/F45によるキオスク端末10との接続処理は、利用者によるキオスク端末10との接続指示に応じて行うようにしても良いし、お試し用URLへのアクセス指示に応じて行うようにしても良い。また、携帯端末Tは、通信範囲E1にある場合、常時、第1の通信I/F45によりキオスク端末10と接続するようにしても良い。
第1の通信I/F45によるキオスク端末10との通信状態が確立できない場合(ACT47、NO)、携帯端末Tの制御部40は、エラー処理を行う(ACT50)。例えば、エラー処理として、制御部40は、第1の通信I/F45によるキオスク端末10との通信状態が確立できない旨を表示部41に表示するなどのエラー報知を行う。
第1の通信I/F45によるキオスク端末10との通信状態が確立している場合(ACT45、YES)、あるいは、接続処理によって第1の通信I/F45によるキオスク端末10との通信状態が確立した場合(ACT47、YES)、制御部20は、第1の通信I/F45を用いた無線通信により、お試し用URLへのアクセス処理を実行する(ACT48)。
アクセス処理として、制御部40は、第1の通信I/F45によりお試し用URLをキオスク端末10へ送信する。お試し用URLを送信した後、制御部40は、お試しコンテンツへのアクセスの可否を示す通知待ちする。キオスク端末10からお試しコンテンツへのアクセス不可を示す通知を受けた場合、制御部40は、エラー処理を行う(ACT50)。たとえば、制御部40は、エラー処理として、お試し用URLでのお試しコンテンツの閲覧(再生)が不可となった旨の案内を表示部41に表示する。
また、キオスク端末10からお試しコンテンツへのアクセス許可を示す通知を受けた場合、制御部40は、お試しコンテンツを再生するためのアプリケーションプログラム(再生モジュール)を起動する。再生モジュールが起動すると、制御部40は、キオスク端末10から配信されるお試しコンテンツを再生する(ACT50)。キオスク端末10から配信されるお試しコンテンツは、通信範囲E1外では再生(実行)できなくなるような制限情報が含む。このため、制御部40は、お試しコンテンツを再生するとともに、制限情報に従ってお試しコンテンツの再生を制限する。たとえば、制限情報は、お試しコンテンツのキャッシュを不可とするものであっても良いし、お試しコンテンツのキャッシュを時間制限するものであっても良い。また、制限情報は、例えば、所定周期ごとにキオスク端末10との通信状態をチェックし、キオスク端末10との通信状態が確認できた場合にお試しコンテンツを再生可とするものであっても良い。
制御部40は、お試しコンテンツとともに受信する制限情報による制限内の状態であれば(ACT52、YES)、キオスク端末10から配信されるお試しコンテンツの再生を継続する(ACT50)。また、制御部40は、お試しコンテンツとともに受信する制限情報による制限を超えた場合(ACT52、NO)、お試しコンテンツの再生を中止し、キャッシュメモリに蓄積したお試しコンテンツをクリアする(ACT53)。
上述した処理によれば、携帯端末は、第1の通信I/Fによる無線通信の通信範囲内において、キオスク端末が配信するお試しコンテンツを再生でき、お試しコンテンツとともに受信する制限情報によって通信範囲外での再生を制限できる。また、携帯端末は、キオスク端末の表示部に表示されるコード情報を読み取ることにより、お試しコンテンツの再生を要求できるお試し用URLを取得でき、お試しコンテンツを再生するための操作を簡略化できる。
次に、キオスク端末10がお試しコンテンツを携帯端末Tへ配信する処理について説明する。
図18は、キオスク端末10が携帯端末Tへお試しコンテンツを配信する処理の流れを説明するためのフローチャートである。
キオスク端末10の制御部20は、第1の通信I/F25により無線機器11を介して通信状態が確立している携帯端末Tからのお試し用URLを受付ける。第1の通信I/F25により無線機器11を介して携帯端末Tからお試し用URLを受信した場合(ACT61、YES)、制御部20は、お試しコンテンツの配信処理を実行する。例えば、制御部20は、キオスクアプリ50のお試しモジュール54によりお試しコンテンツの配信処理を実行する。
お試しモジュールを起動すると、制御部20は、受信したお試し用URLを復号化する(ACT62)。制御部20は、コード生成処理で用いた暗号化方式に対応する復号化方式により、お試し用URLを復号化する。制御部20は、コード生成処理において、コンテンツID、アクセス用URLおよび日時情報を含む情報を暗号化したものをお試し用URLとする。従って、お試し用URLを復号化した情報は、コンテンツID、アクセス用URLおよび日時情報を含む情報である。
お試し用URLを復号化すると、制御部20は、お試し用URLを復号化した情報からお試し用URL(コード情報)を生成した日時を示す日時情報を抽出する(ACT63)。制御部20は、クロック23が計時する現在日時を取得する(ACT64)。制御部20は、お試し用URLから抽出した日時情報と現在日時とに基づいて受信したお試し用URLが有効時間内であるか否かを判断する(ACT65)。有効時間は、予め設定される情報である。例えば、有効時間は、コード情報(お試し用URL)を作成した時からの経過時間に対して設定する。この場合、制御部20は、現在日時とお試し用URLから抽出した日時(コード情報の生成日時)との差分が有効時間としての閾値内であるか否かにより、お試し用URLが有効時間内(有効)か否かを判断する。
例えば、有効時間としての閾値を10分とすると、制御部20は、コード情報の生成日時から現在までの経過時間が、10分未満か10分以上かを判断する。コード情報の生成からの経過時間が10分未満であれば、制御部20は、受信したお試し用URLを有効と判断する。また、コード情報の生成からの経過時間が10分以上経っていれば、制御部20は、受信したお試し用URLを無効と判断する。これにより、キオスク端末10は、お試しコンテンツを再生するためのお試し用URLを期間限定のコード情報として利用者に提供することができる。
お試し用URLが有効時間内で無いと判断した場合(ACT65、NO)、制御部20は、携帯端末Tでのお試しコンテンツの再生を不可と判断し、エラー処理を行う(ACT66)。たとえば、エラー処理として、制御部20は、エラー画面用のURLにリダイレクトし、お試しコンテンツを再生できないようにする。また、制御部20は、エラー処理として、第1の通信I/F25により当該お試し用URLの送信元の携帯端末Tへお試し用URLが有効時間切れのために無効であることを通知するようにしても良い。
お試し用URLが有効時間内であると判断した場合(ACT65、YES)、制御部20は、お試しコンテンツをお試し用URLの送信元の携帯端末Tへ配信する処理を行う。制御部20は、お試し用URLをデコードした情報に含まれるアクセス用URLを抽出する(ACT67)。制御部20は、抽出したアクセス用URLを参照してお試しコンテンツのアクセス先にリダイレクトする(ACT68)。
さらに、制御部20は、携帯端末Tによるお試しコンテンツの再生に対する制限情報を生成する(ACT69)。制御部20は、生成した制限情報を第1の通信I/F25により携帯端末Tへ配信する(ACT70)。このACT70は配信手段の一部でもある。制限情報は、例えば、お試しコンテンツのキャッシュを禁止したり、お試しコンテンツのキャッシュを時間で制限したりするものである。また、制限情報は、携帯端末Tによるお試しコンテンツの再生を携帯端末Tが第1の通信I/F25による通信範囲E1に制限できるものであれば良い。また、制限情報としては、再生回数(例えば、1回)を制限するものであっても良いし、再生可能な時間(例えば、所定時間以内)を制限するものであっても良い。
第1の通信I/F25により携帯端末Tへお試しコンテンツを配信した場合、制御部20は、お試しコンテンツを配信したことを示す履歴情報(お試し履歴)を記憶する(ACT71)。このACT71は記憶手段の一部でもある。制御部20は、お試しコンテンツを配信したことを示す履歴情報を履歴DB34に保存するとともに、履歴テーブル(記憶手段)31dを更新する。例えば、制御部20は、履歴テーブル31dに対して、お試しコンテンツを配信したコンテンツのコンテンツIDに対応するお試し回数をインクリメント(+1)する。
お試し履歴を記憶すると、制御部20は、履歴DB34に記憶したお試し履歴および履歴テーブル31dに記憶したお試し履歴の集計データを用いたレコメンド処理を行う(ACT72)。制御部20は、レコメンド処理として、レコメンドサーバ13にレコメンドを依頼して、レコメンド結果をレコマンドサーバ13から取得する。また、キオスク端末10のレコマンドエンジン(レコメンド用のアプリケーションプログラム)は、キオスク端末10にインストールするようにしても良い。レコメンドエンジンをインストールしたキオスク端末10の制御部20は、レコメンド処理として、プロセッサがレコメンドエンジンを実行することよりレコメンドを実施しても良い。
レコマンド結果を取得すると、制御部20は、レコマンド結果に基づくコンテンツの表示リストを生成し、生成した表示リストを記憶部に記憶する(ACT73)。例えば、制御部20は、トップ画面を表示する場合、記憶部が記憶するレコマンド結果に基づくコンテンツの表示リストに従ってお勧め一覧102およびダウンロード選択画面103を表示する。
なお、レコメンド処理およびレコメンド結果に基づくコンテンツの表示リストの生成は、図18に示す手順に限定されるものではなく、任意のタイミングで実施可能である。つまり、制御部20は、レコメンド処理およびレコメンド結果に基づくコンテンツの表示リストの生成を、必要に応じて適宜実施するようにしても良い。例えば、制御部20は、トップ画面100を表示する場合にレコメンド処理およびレコメンド結果に基づくコンテンツの表示リストの生成を実行するようにしても良い。
上述した処理によれば、キオスク端末は、携帯端末によるお試しコンテンツを限定した範囲内で再生(実行)可能とする。また、キオスク端末は、携帯端末によるお試しコンテンツの再生(実行)は、第1の通信I/Fの通信範囲などの空間で制限しても良いし、再生可能時間などの時間で限定しても良いし、再生回数などの回数で制限しても良い。これにより、キオスク端末を含む情報配信システムでは、キオスク端末あるいは第1の通信I/Fの通信範囲にお試しコンテンツを再生する利用者を集客できる。
次に、ダウンロード処理について説明する。
図19は、キオスク端末におけるコンテンツのダウンロード処理の流れを説明するためのフローチャートである。
キオスク端末10の表示部21が表示するコンテンツのダウンロード(購入)を指示する購入ボタンへのタッチを検知した場合(ACT81、YES)、制御部20は、キオスクアプリ50のUIモジュール52及びコンテンツ管理モジュール51により購入(ダウンロード)が指示されたコンテンツのコンテンツIDを特定する。
ダウンロードするコンテンツのコンテンツIDを特定すると、制御部20は、ダウンロードアプリ55の送信モジュール56を起動する。送信モジュールが起動すると、制御部20は、特定したコンテンツIDに対応するコンテンツのダウンロード処理を開始する。まず、制御部20は、第2の通信I/F26による携帯端末Tとの接続処理を行う(ACT82)。制御部20は、第2の通信I/F26により応答要求を出力し、携帯端末Tからの応答信号を受けることにより携帯端末Tとの通信状態を確立する。
例えば、利用者は、キオスク端末10の第2の通信I/F26の設置部分に携帯端末Tを近接させる。すると、第2の通信I/F26と携帯端末Tとは、互いに信号を送受信することにより通信状態を確立する。このような接続処理によれば、利用者による操作部への操作無しでも第2の通信I/F26と携帯端末Tとの通信接続を実現できる。
第2の通信I/F26と携帯端末Tとが通信状態が確立した場合(ACT83、YES)、制御部20は、第2の通信I/F26により当該コンテンツのデータ(コンテンツIDに対応するコンテンツパスにあるデータ)を携帯端末Tへ転送(ダウンロード)する(ACT84)。また、コンテンツのダウンロードに伴って利用者に対する課金が必要であれば、制御部20は、第2の通信I/F26による携帯端末Tとの通信により課金処理を実行するようにしても良い。
コンテンツのダウンロード中において、制御部20は、コンテンツの転送が完了したかを判断する(ACT85)。コンテンツの転送が完了していない場合(ACT85、NO)、制御部20は、送信中にエラーになったかどうか否かを判断する(ACT86)。送信中エラーになった場合(ACT86、YES)、制御部20は、ACT82へ遷移し、再度キオスク端末の第2の通信I/F26と携帯端末Tとの接続処理を実行する。
送信中のエラーを検出すること無しでコンテンツの転送が完了した場合(ACT85、YES)、制御部20は、履歴情報を更新する(ACT87)。制御部20は、キオスクアプリのコンテンツ管理モジュールにより、コンテンツをダウンロードしたことを示す履歴情報を履歴DB34に保存するとともに、履歴テーブル31dを更新する。例えば、制御部20は、履歴テーブル31dにおける当該コンテンツのコンテンツIDに対応するダウンロード回数をインクリメントする。
上述の処理によれば、キオスク端末は、近接状態でのデータの転送を行う第2の通信I/Fと携帯端末との通信により、コンテンツを利用者の携帯端末へダウンロードする。これにより、ダウンロードが完了したコンテンツは、ダウンロードした携帯端末での再生(実行)が可能となる。
上記のように、本実施形態に係るキオスク端末は、コンテンツをお試ししたい場合、あるは、コンテンツを購入したい場合で、コンテンツを配信する方法を変える。キオスク端末は、コンテンツのお試しを希望する利用者に対しては、所定の通信範囲で通信可能となる通信方式でお試しコンテンツを配信するとともに、お試しコンテンツの再生を限られた範囲内とする。また、キオスク端末は、コンテンツの購入を希望する利用者に対しては、簡素な操作で近接状態の携帯端末へデータを転送できる近接通信方式でコンテンツを配信する。これにより、キオスク端末は、目的や用途に合わせた複数の配信方法で、ディジタルコンテンツを配信することができる。
利用者は、コンテンツを購入する前に中身を確かめたい欲求がある。キオスク端末は、お試ししたいコンテンツについては、第1の通信I/Fを用いてお試しコンテンツ(コンテンツの一部又はデータ量を圧縮したコンテンツ全体)を配信する。お試しコンテンツは、第1の通信I/Fの通信範囲外では再生不可に制限しつつ、第1の通信I/Fの通信範囲内においてキオスク端末で提示される情報を基に再生できるデータである。
例えば、本屋での運用形態の例について説明する。キオスク端末10は、本屋内を第1の通信I/F25による無線通信が可能な通信範囲E1とする。すると、本屋内(通信範囲E1内)では、利用者は、無線機器11を介して配信される電子ブックなどのお試しコンテンツを携帯端末Tにより読むこと(お試し)ができる。さらに、コンテンツをお試しした利用者は、当該コンテンツを購入したくなったら、本屋内に設置したキオスク端末を操作して当該コンテンツの購入を指示し、自身が所持する携帯端末Tを第2の通信I/Fの設置位置(通信部)に近接させる。すると、キオスク端末は、近接で高速な通信が可能な第2の通信I/Fにより、利用者が購入を指定したコンテンツをダウンロードする。
すなわち、キオスク端末は、通信範囲内に限定した範囲で閲覧できるお試しコンテンツを提供するとともに、データサイズの大きなディジタルコンテンツ本体を近接した状態で高速に転送(ダウンロード)することができる。また、お試しコンテンツは、キオスク端末周辺の通信範囲内での配信および再生に限定できる。この結果として、本情報配信システムは、キオスク端末を用いたコンテンツ販売の促進だけでなく、お試しコンテンツを再生したい利用者を当該通信範囲に集めることができ、キオスク端末の設置場所あるいは通信範囲E1における集客に貢献できる。
本実施の形態では装置内部に発明を実施する機能が予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様の機能をネットワークから装置にダウンロードしても良いし、同様の機能を記録媒体に記憶させたものを装置にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲の記載を付記する。
[1]
お試し用のコンテンツを携帯端末へ配信する配信手段と、
前記配信手段によりお試し用のコンテンツを配信した履歴情報を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶したお試し用のコンテンツを配信した履歴情報により選出したコンテンツを選択可能なコンテンツとして表示する表示手段と、
を有する情報配信装置。
[2]
前記表示手段は、前記履歴情報により選出するコンテンツの表示が指示された場合、前記履歴情報により選出したコンテンツを表示する、
前記[1]に記載の情報配信装置。
[3]
お試し用のコンテンツを携帯端末へ配信し、
お試し用のコンテンツを配信した履歴情報を記憶部に記憶し、
前記記憶したお試し用のコンテンツを配信した履歴情報により選出したコンテンツを選択可能なコンテンツとして表示部に表示する、
情報配信方法。
[4]
前記表示は、前記履歴情報により選出するコンテンツの表示が指示された場合、前記履歴情報により選出したコンテンツを表示する、
前記[3]に記載の情報配信方法。
[5]
コンピュータに、
お試し用のコンテンツを携帯端末へ配信する配信機能と、
前記配信機能によりお試し用のコンテンツを配信した履歴情報を記憶手段に記憶させる記憶機能と、
前記記憶手段に記憶したお試し用のコンテンツを配信した履歴情報により選出したコンテンツを選択可能なコンテンツとして表示手段に表示させる表示機能と、
を実行させるための情報配信プログラム。
[6]
前記表示機能は、前記履歴情報により選出するコンテンツの表示が指示された場合、前記履歴情報により選出したコンテンツを前記表示手段に表示する、
前記請求項5に記載の情報配信プログラム。