JP5992249B2 - ガラス板 - Google Patents

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Description

本発明は、調理器用トッププレートなどとして好適に使用できるガラス板に関する。
従来、例えば特許文献1などにおいて、調理器用トッププレートをガラス板により構成することが提案されている。具体的には、特許文献1には、周縁部が外側に向かって薄くなるように、一主面の周縁部に外側に向かって他主面側に傾斜する傾斜面が設けられたガラスプレートが記載されている。
特表2006−508318号公報
通常、傾斜面は、研磨等により形成されるため、傾斜面と端面とにより構成された角部が鋭利となる場合がある。よって、傾斜面と端面とにより構成された角部に面取り処理を施すことが好ましい。
しかしながら、主面の4辺のそれぞれに傾斜面を設けた場合、角部においてガラス板の端面の厚みが変化する。このため、面取り処理が困難になるという問題がある。具体的には、面取り面の幅にばらつきが生じたり、砥石が部分的に強く押し当てられることによりガラス板が破損したりするなどという問題がある。従って、ガラス板の端面における厚みを全周にわたって均一にしたいという要望がある。
本発明の主な目的は、周縁部の厚みが外側に向かって薄くなるガラス板であって、ガラス板の端面における厚みが全周にわたって均一なガラス板を提供することにある。
本発明に係るガラス板は、第1の主面と第2の主面とを備え、各角部が円弧状である矩形状のガラス板である。第1の主面は、各角部が円弧状である矩形状の第1の平面部と、傾斜面とを有する。第1の平面部は、第2の主面と平行である。傾斜面は、第1の平面部を包囲するように設けられている。傾斜面は、第1の平面部の外側端から外側に向かって第2の主面側に傾斜している。傾斜面は、第2の平面部と、第3の平面部と、第4の平面部と、第5の平面部と、第1の接続部と、第2の接続部と、第3の接続部と、第4の接続部とを含む。第2の平面部は、第1の平面部の第1の辺の外側に位置している。第2の平面部は、第1の辺から第2の主面側に向かって傾斜している。第3の平面部は、第1の平面部の第1の辺と平行な第2の辺の外側に位置している。第3の平面部は、第2の辺から第2の主面側に向かって傾斜している。第4の平面部は、第1の平面部の第3の辺の外側に位置している。第4の平面部は、第3の辺から第2の主面側に向かって傾斜している。第5の平面部は、第1の平面部の第3の辺と平行な第4の辺の外側に位置している。第5の平面部は、第4の辺から第2の主面側に向かって傾斜している。第1の接続部は、第2の平面部と第4の平面部とを接続している。第2の接続部は、第2の平面部と第5の平面部とを接続している。第3の接続部は、第3の平面部と第4の平面部とを接続している。第4の接続部は、第3の平面部と第5の平面部とを接続している。第1〜第4の接続部は、それぞれ、円錐面状に設けられている。
第1〜第4の接続部のそれぞれの平面視における半径方向の長さは、第2〜第5の平面部の幅と実質的に等しいことが好ましい。
ガラス板の端面と傾斜面とにより構成された角部が面取りまたはR面取りされていることが好ましい。
本発明に係るガラス板は、調理器用トッププレートを構成していてもよい。
本発明によれば、周縁部の厚みが外側に向かって薄くなるガラス板であって、ガラス板の端面における厚みが全周にわたって均一なガラス板を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るガラス板の略図的平面図である。 図1の線II−II部分の略図的断面図である。 図1の線III−III部分の略図的断面図である。 図1の矢印IVの方向から視た略図的側面図である。 比較例に係るガラス板の略図的平面図である。 図5の矢印VIの方向から視た略図的側面図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
図1〜図4に示されるガラス板1は、例えば調理器用トッププレートなどとして利用される各角部が円弧状である矩形状のガラス板である。ガラス板1は、例えば、結晶化ガラスからなるものであってもよい。
ガラス板1の厚みは、例えば3mm〜6mm程度とすることができる。
図2〜図4に示されるように、ガラス板1は、第1の主面10と、平面状の第2の主面20とを備える。
第1の主面10は、第1の平面部11と、傾斜面12とを有する。第1の平面部11は、第2の主面20と平行である。第1の平面部11は、4つの角部のそれぞれが円弧状である矩形状である。第1の平面部11は、第2の主面20よりも小さい。
傾斜面12は、第1の平面部11の外側に設けられている。傾斜面12は、第1の平面部11の外側端から外側に向かって第2の主面20側に傾斜している。従って、傾斜面12が設けられている領域において、ガラス板1の厚みは、外側に向かって減少している。傾斜面12と第1の平面部11とのなす角の大きさは、例えば、177°〜150°であることが好ましく、176.5°〜158°であることがより好ましい。
図1に示されるように、傾斜面12は、第2〜第5の平面部12a〜12dと、第1〜第4の接続部12e〜12hとを含む。
第2の平面部12aは、第1の平面部11の第1の辺11aの外側に位置している。第2の平面部12aは、第1の辺11aから第2の主面20側に向かって傾斜している。
第3の平面部12bは、第1の平面部11の第1の辺11aと平行な第2の辺11bの外側に位置している。第3の平面部12bは、第2の辺11bから第2の主面20側に向かって傾斜している。
第4の平面部12cは、第1の平面部11の第1及び第2の辺11a、11bに対して垂直な第3の辺11cの外側に位置している。第4の平面部12cは、第3の辺11cから第2の主面20側に向かって傾斜している。
第5の平面部12dは、第1の平面部11の第3の辺11cと平行な第4の辺11dの外側に位置している。第5の平面部12dは、第4の辺11dから第2の主面20側に向かって傾斜している。
第2及び第3の平面部12a、12bのそれぞれのx軸方向に沿った幅W1,W2は、第1の主面10のx軸方向に沿った幅W0の0.005倍〜0.05倍であることが好ましく、0.01倍〜0.04倍であることがより好ましい。第4及び第5の平面部12c、12dのそれぞれのy軸方向に沿った幅W3,W4は、第2及び第3の平面部12a、12bのx軸方向に沿った幅W1,W2と実質的に等しい。
第2の平面部12aと第4の平面部12cとは、第1の接続部12eにより接続されている。第2の平面部12aと第5の平面部12dとは、第2の接続部12fにより接続されている。第3の平面部12bと第4の平面部12cとは、第3の接続部12gにより接続されている。第3の平面部12bと第5の平面部12dとは、第4の接続部12hにより接続されている。
ガラス板1においては、第1〜第4の接続部12e〜12hは、それぞれ、円錐面状に設けられている。すなわち、第1〜第4の接続部12e〜12hは、それぞれ、円錐の側面に沿った形状に設けられている。
第1〜第4の接続部12e〜12hの平面視における半径方向の長さW5〜W8は、第2〜第5の平面部12a〜12dの幅W1〜W4と実質的に等しいことが好ましい。
図2〜図4に示されるように、ガラス板1の第1の主面10と第2の主面20とは、端面30によって接続されている。端面30は、平面により構成されていてもよいが、本実施形態では、横断面が円弧状である曲面により構成されている。
端面30と傾斜面12とにより構成された角部は、面取りまたはR面取りされている。従って、端面30と傾斜面12とは、平面状または曲面状の面取り面40により接続されている。
ガラス板1は、例えば、以下の要領で製造することができる。まず、横断面円弧状の端面を有するガラス板を用意する。次に、そのガラス板の第1の主面の周縁部を研磨することにより、傾斜面12を形成する。その後、傾斜面12と端面30とにより構成された角部を面取りまたはR面取りすることにより面取り面40を形成する。
ところで、ガラス板の周縁部に傾斜面を設ける場合は、図5に示されるように、隣り合う傾斜面111〜114が接するように設けられる。この場合、ガラス板100の平面視における角部が円弧状であると、角部において、傾斜面111〜114の先端部と第2の主面20との間の厚み方向に沿った距離Hが漸増する。従って、図6に示されるように、例えば、傾斜面111〜114と端面130とにより構成された角部を通常に面取りすると、ガラス板100の角部における面取り面140の幅が他の部分よりも大きくなる。また、ガラス板100の角部には、他の部分よりも砥石に強く押し当てられる。このため、ガラス板100の角部が破損しやすい。従って、隣り合う傾斜面111〜114が接するように設けられているガラス板100では、一定の幅の面取り面を形成することは困難である。
一方、ガラス板1では、第1〜第4の接続部12e〜12hが円錐面状に設けられている。このため、傾斜面12と端面30との厚み方向における距離Hが一定である。従って、ガラス板1では、傾斜面12と端面30とにより構成された角部を一定の幅で容易に面取りすることができる。また、面取り加工中に特定の部分が砥石に強く押し当てられることがないため、ガラス板1が損傷しにくい。
また、ガラス板100のように、隣り合う傾斜面111〜114が接している場合は、平面視における角部の曲率半径を大きくすると、角部における傾斜面111〜114の幅が、他の部分の幅よりも小さくなる。従って、ガラス板100の美観が損なわれやすい。
一方、第1〜第4の接続部12e〜12hが円錐面状に設けられているガラス板1では、傾斜面12の幅が全周にわたって略一定である。傾斜面12の角部に位置する部分と、その他の部分とで幅がほぼ等しい。従って、ガラス板1の平面視における角部の曲率半径を大きくした場合であってもガラス板1の美観が損なわれにくい。
1…ガラス板
10…第1の主面
11…第1の平面部
11a…第1の辺
11b…第2の辺
11c…第3の辺
11d…第4の辺
12…傾斜面
12a…第2の平面部
12b…第3の平面部
12c…第4の平面部
12d…第5の平面部
12e…第1の接続部
12f…第2の接続部
12g…第3の接続部
12h…第4の接続部
20…第2の主面
30…端面
40…面取り面

Claims (4)

  1. 第1の主面と第2の主面とを備え、各角部が円弧状である矩形状のガラス板であって、
    前記第1の主面は、
    前記第2の主面と平行であり、各角部が円弧状である矩形状の第1の平面部と、
    前記第1の平面部を包囲するように設けられており、前記第1の平面部の外側端から外側に向かって前記第2の主面側に傾斜した傾斜面と、
    を有し、
    前記傾斜面は、
    前記第1の平面部の第1の辺の外側に位置しており、前記第1の辺から第2の主面側に向かって傾斜した第2の平面部と、
    前記第1の平面部の前記第1の辺と平行な第2の辺の外側に位置しており、前記第2の辺から前記第2の主面側に向かって傾斜した第3の平面部と、
    前記第1の平面部の第3の辺の外側に位置しており、前記第3の辺から前記第2の主面側に向かって傾斜した第4の平面部と、
    前記第1の平面部の前記第3の辺と平行な第4の辺の外側に位置しており、前記第4の辺から前記第2の主面側に向かって傾斜した第5の平面部と、
    前記第2の平面部と前記第4の平面部とを接続している第1の接続部と、
    前記第2の平面部と前記第5の平面部とを接続している第2の接続部と、
    前記第3の平面部と前記第4の平面部とを接続している第3の接続部と、
    前記第3の平面部と前記第5の平面部とを接続している第4の接続部と、
    を含み、
    前記第1〜第4の接続部は、それぞれ、円錐面状に設けられている、ガラス板。
  2. 前記第1〜第4の接続部のそれぞれの平面視における半径方向の長さは、前記第2〜第5の平面部の幅と実質的に等しい、請求項1に記載のガラス板。
  3. 前記ガラス板の端面と前記傾斜面とにより構成された角部が面取りまたはR面取りされている、請求項1または2に記載のガラス板。
  4. 調理器用トッププレートを構成している、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス板。
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