JP5987492B2 - コンテンツ配信装置、端末およびコンテンツ配信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、端末にコンテンツを配信するものであり、端末の状態毎に異なるコンテンツを配信するコンテンツ配信装置、端末およびコンテンツ配信方法に関する。
端末の高機能化や端末のネットワーク速度の高速化に伴い、端末の位置毎に異なるコンテンツを配信するサービスが提供されている。その一例として、実在の現実空間に仮想的な拡張現実空間を重ね、端末のカメラを覗くことで、その場所に対応した拡張現実空間を見ることができるサービス(例えば、セカイカメラ)がある。このサービスは、拡張現実(AR:Augmented Reality)の技術を利用して普及してきている。
拡張現実の技術では、広域の現実空間の画面に、大量の文字、写真画像、人や動物、機械、建物等の仮想的な物体(以下、表示用オブジェクトと称す)が存在する拡張現実空間を重ね合わせる。表示用オブジェクトの情報は、拡張現実空間を提供するコンテンツサーバから、サービスを利用する多数の端末にユニキャスト等の配信方法で配信される。拡張現実空間を表示するエリアは、例えば、複数のセルに分割され、このセル単位で表示用オブジェクトの情報が作成される。
そして、拡張現実の技術として、例えば、センサにより端末の位置を検出し、この位置に基づいて現実空間に重ね合わせる拡張現実空間の画面の情報をフィルタリングすることにより、ユーザの状態に適した表示用オブジェクトを表示させる技術がある(例えば、下記特許文献1参照。)。この技術によれば、サーバは、フィルタリングによりユーザの状態に適した必要な拡張現実空間の画面の情報(表示用オブジェクト)だけを端末に送信すればよく、ネットワークの通信量を削減できる。
特開2011−170682号公報
しかしながら、一つのセルに複数の端末が位置した場合、端末が利用しているサービスのアプリケーション(ゲーム等)の進行状況において、日中や夜間、明るさ等の時間や季節、所持品、時代、交通量、屋外か屋内の場所等が異なると、同一セル内であっても端末毎に拡張現実空間の表示の情報が異なることになる。
この場合、コンテンツサーバは、あるセルに在圏する全ての端末について、複数の拡張現実空間の画面を生成し、複数の端末にそれぞれ配信することになる。この場合、複数の端末は、全て異なる拡張現実空間の画面を表示し、個々の端末の表示データは共通化されることなく、ネットワークを通してコンテンツサーバから送出される。したがって、多数の端末が各々異なる拡張現実空間の画面を表示させる場合、画面の数だけ通信データ量を必要とし、ネットワークの通信量を削減できず、ネットワーク負荷が増大する。
上記の説明では、ARを例に説明したが、これに限らず、端末の位置等の状態が異なる毎にコンテンツを配信する各種サービスにおいても同様に、ネットワークの通信量を削減できず、ネットワーク負荷が増大する問題を生じる。
一つの側面では、本発明は、複数の端末に配信するコンテンツ数が多くなっても効率よく配信できることを目的とする。
一つの案では、複数の端末毎に異なる状態に対応したコンテンツをネットワークを介して配信する際に、複数の前記端末に共通するコンテンツと、複数の前記端末にそれぞれ個別のコンテンツとを選別する選別部と、前記選別部により選別された、共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信する配信部を含むコンテンツ配信装置を用いる。
一つの実施形態によれば、複数の端末に配信するコンテンツ数が多くなっても効率よく配信できる。
図1は、実施の形態にかかる拡張現実画面の配信の一例を説明する図である。 図2は、同一セルの複数の端末のステータスの例を示す図表である。 図3は、拡張現実空間に表示する表示用オブジェクトの配信条件を規定した図表である。 図4は、端末のステータスに対応した表示用オブジェクトの配信の有無を示す図表である。 図5は、表示用オブジェクト別の配信対象の端末を示す図表である。 図6は、配信対象の端末数に応じて付与した優先順位を示す図表である。 図7は、マルチキャストの配信データの内容を示す図表である。 図8は、マルチキャストの配信データに格納したデータ例を示す図表である。 図9は、コンテンツ配信システムの全体構成例を示す図である。 図10は、コンテンツサーバのハードウェア構成例を示す図である。 図11は、端末のハードウェア構成例を示す図である。 図12は、コンテンツサーバの機能別のブロック図の一例である。 図13は、コンテンツサーバの各管理テーブルに格納される情報の例を示す図表である。 図14は、端末の機能別のブロック図の一例である。 図15は、拡張現実空間サービス時の一例を示す図である(表示用オブジェクトの重複がない場合)。 図16は、拡張現実空間サービス時の他の例を示す図である(表示用オブジェクトが重複した場合)。 図17は、端末の位置情報更新の処理を示すシーケンス図である。 図18は、コンテンツ配信の処理を示すシーケンス図である。 図19−1は、配信リストの処理例を示すフローチャートである。 図19−2は、作成された配信先リストの例を示す図表である。 図20−1は、表示用オブジェクトの共通・個別配信の振り分けの処理例を示すフローチャートである。 図20−2は、共通・個別配信の振り分けの処理に用いるリストおよびテーブルの例を示す図表である。 図21は、表示用オブジェクトの配信の処理例を示すフローチャートである。 図22は、端末がおこなう処理例を示すフローチャートである。 図23は、転送データ量削減の効果を示す図表である。
(実施の形態)
(コンテンツ配信装置を含むシステム全体の構成)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態にかかる拡張現実画面の配信の一例を説明する図である。拡張現実画面をコンテンツとして配信するコンテンツ配信システム100は、コンテンツサーバ101と、ネットワーク102と、端末103と、を含む。実施の形態の端末103は、移動自在な端末を例に説明する。
コンテンツサーバ101は、拡張現実サービスの提供サーバである。ネットワーク102は、コンテンツサーバ101と端末103との間における拡張現実画面を含む各種情報を送受する。ネットワーク102は、例えば、有線ルータ102aと無線ルータ102bを含むことができる。無線ルータ102bは、所定のセル内に位置する端末103との間の情報を無線通信する。
拡張現実表示エリア120は、現実空間110に重ね合わせる拡張現実空間のサービス範囲である。拡張現実表示エリア120は、複数のエリアである拡張現実表示単位セルA1〜D4に分割されている。拡張現実表示単位セルA1〜D4は、コンテンツサーバ101において、拡張現実空間の表示情報を作成する単位である。図1に示す例では、複数の端末103(端末1:103a〜端末4:103d)が、同一の拡張現実表示単位セルB2に在圏している状態である。
拡張現実サービスを利用する端末103のアプリケーションソフトウェア(ゲーム等)は、端末103毎に、進行状況、時間、所持品等のステータス(状況)が異なる。したがって、同一の拡張現実表示単位セルに在圏している複数の端末103毎に拡張現実空間の表示情報が異なる。例えば、端末103が実行するゲーム内の時間が日中であるか夜中であるかに応じて、明るさ、交通量、出現する動物等が変わってくる。また、端末103毎に、時代や季節、所持品(眼鏡等)や、屋内・屋外といった状態が異なれば、対応して表示情報が異なる。
複数の端末103(103a〜103d)は、同一の拡張現実表示単位セルB2内に在圏しているが、それぞれステータスが異なるため、全ての端末103(103a〜103d)が、異なる拡張現実画面の表示情報を表示している。コンテンツサーバ101は、拡張現実表示エリア120の拡張現実表示単位セルA1〜D4に在圏する全ての端末103に対して、必要な拡張現実画面の表示情報(表示用オブジェクト)130をそれぞれ生成し、端末103にそれぞれ配信する。
図2は、同一セルの複数の端末のステータスの例を示す図表である。この図2には、図1に示した一つの拡張現実表示単位セルB2に在圏している4つの端末103a〜103dのステータスを示している。図2に示すように、端末103(103a〜103d)は、それぞれゲームの実行状態により、ステータスが異なっている。例えば、端末1(103a)のステータスは、時間=夜、時代=10年前、屋外/屋内=屋外の状態であり、端末2(103b)のステータスは、夜、現在、屋外であり、端末3(103c)のステータスは、昼、現在、屋外であり、端末4(103d)のステータスは、昼、現在、屋内の状態である。
拡張現実空間は、端末103の状態(ステータス)毎に多数存在するが、同一の拡張現実表示単位セル内(B2)であれば、異なる条件でも、同一の表示用オブジェクト130が同じ場所に存在する可能性が高い。したがって、実施の形態のコンテンツサーバ101は、複数の状態の拡張現実空間に跨って共通して存在する、表示用オブジェクト130の情報を抽出し、マルチキャスト配信等で複数の端末103に同時に配信することにより、配信データ量を削減できるようになる。
実施の形態のコンテンツ配信システム100は、例えば、下記の方法により、多数の拡張現実空間に存在する全ての表示用オブジェクト130の配信および表示を制御する。コンテンツ配信システム100のコンテンツサーバ(コンテンツ配信装置)101は、下記(1)〜(5)の制御をおこない、複数の拡張現実空間に跨って共通する表示用オブジェクト130を抽出し、マルチキャストで端末103に配信する。コンテンツ配信システム100の端末103は、コンテンツサーバ101から配信された表示用オブジェクト130に対し、下記(6)の制御をおこない、配信された表示用オブジェクト130の表示制御をおこなう。
(コンテンツサーバ101がおこなう制御)
(1)表示用オブジェクト130単位に、配信条件を規定する。
図3は、拡張現実空間に表示する表示用オブジェクトの配信条件を規定した図表である。縦軸は、各種の表示用オブジェクトであり、横軸には表示用オブジェクト別のステータスに対応する配信の有無(1:配信あり、0:配信なし)を示している。
表示用オブジェクト130は、あるエリアである拡張現実表示単位セルB2における表示用オブジェクトである。コンテンツサーバ101は、例えば、人物1は、時間=昼、時代=現在、屋外/屋内=屋外の条件に合致した端末に対してのみ、配信対象とする。そして、例えば、端末1(103a)のステータスは、図2に示したように、時間=夜、時代=10年前、屋外/屋内=屋外であり、この端末1(103a)に対しては、時間=夜、時代=10年前、屋外/屋内=屋外のステータスが選択される。
(2)端末103のステータスの組み合わせと配信条件から、端末毎に配信対象を決定する。
図4は、端末のステータスに対応した表示用オブジェクトの配信の有無を示す図表である。縦軸は、各種の表示用オブジェクトであり、横軸には表示用オブジェクト別のステータスに対応する配信の有無(1:配信あり、0:配信なし)と、これら各表示用オブジェクト全ての論理積(AND条件)を示している。
例えば、端末1(103a)のステータスは、夜、10年前、屋外である。人物1の配信条件は、夜=0、10年前=0、屋外=1である。ここで、コンテンツサーバ101は、これら表示用オブジェクト全ての配信条件が1の場合(AND条件)のみ、配信対象とするため、人物1のデータは端末1(103a)へは配信されない。図4に示すように、配信条件と端末103の状態から、端末1(103a)に配信対象となる表示用オブジェクトは、配信対象が1となっている、動物3、建物1、建物3を配信対象401とする。コンテンツサーバ101は、同様に、他の端末103b〜103dについても、表示用オブジェクト全ての配信条件が1の場合(AND条件)の表示用オブジェクトについてのみ、配信対象とする。
(3)マルチキャストとユニキャストの配信選別について
コンテンツサーバ101は、複数の端末103に配信対象となっている表示用オブジェクトをマルチキャスト配信対象とし、一つの端末103にのみ配信対象となっている表示用オブジェクトを、ユニキャスト配信対象とする。ここで、複数の端末103に配信対象となっている表示用オブジェクトについて、端末103への配信数が多いものほど優先的にマルチキャスト配信に割り当てる。また、マルチキャストで一度に配信できない場合、および優先度の低い表示用オブジェクトについては、ユニキャストで配信する。
図5は、表示用オブジェクト別の配信対象の端末を示す図表である。図5に示すように、表示用オブジェクトのうち、人物2、動物3、建物1、建物3が、複数の端末103へ配信対象501となっており、これらがマルチキャスト配信の候補となる。
図6は、配信対象の端末数に応じて付与した優先順位を示す図表である。図5に示した複数の端末103への配信対象501となっている表示用オブジェクトである、人物2、動物3、建物1、建物3について配信する端末数に対応する優先順位を付与した例を示し、数値が小さいものほど優先順位が高い。そして、コンテンツサーバ101は、優先順位が高い表示用オブジェクトを、マルチキャスト配信に優先的に割り当てる。図6に示す例では、配信端末数が3である動物3および建物1の優先順位を1とし、配信端末数が2である人物2および建物3の優先順位を3としている。
(4)マルチキャスト配信について
コンテンツサーバ101は、マルチキャスト配信する表示用オブジェクトについては、表示用オブジェクトのデータに、配信条件を付けて配信する。図7は、マルチキャストの配信データの内容を示す図表である。マルチキャスト配信する複数の各情報1〜4毎に、それぞれ表示情報と、配信条件と、表示データを含む。表示情報は、表示用オブジェクトのオブジェクト名と、オブジェクトサイズとを含む。配信条件は、時間(昼/夜)と、時代(現在/10年前)と、屋外/屋内とを含む。表示データは、端末103に表示するためのオブジェクト実データからなる。
図8は、図7に示すマルチキャストの配信データに格納したデータ例を示す図表である。配信オブジェクト数は、情報1〜4の4つである。また、各情報1〜4には、図6に示した各表示用オブジェクトである人物2、動物3、建物1、建物3のデータが格納される。情報1について説明すると、表示用オブジェクトのオブジェクト名は、動物3であり、オブジェクトサイズは100KBである。以下、図3に示すように、この動物3の配信条件は、時間は昼および夜であり、それぞれ1の値となる。時代は現在および10年前であり、それぞれ1の値となる。屋外/屋内については、屋外であるため、屋外のみ1の値となる(屋内は値が0)。表示データ部分には、端末103に表示するためのオブジェクト実データが格納される。
(5)マルチキャストアドレスについて
コンテンツサーバ101は、マルチキャスト配信時に、配信データの効率を高めるために、一つの拡張現実表示単位セルCあたり、一つのマルチキャストアドレスを使用する。また、一つの拡張現実表示単位セルCあたり複数のマルチキャストアドレスを使用してもよい。
(6)端末103における受信・表示処理
端末103(端末1:103a〜端末4:103d)は、コンテンツサーバ101からユニキャスト配信された表示用オブジェクトについては、無条件に表示対象とする。また、コンテンツサーバ101からマルチキャスト配信された表示用オブジェクトについては、現在の端末103の状態(ステータス)において、表示対象となるか否かを、配信条件と現在の状態で判断し、表示の有無を決定する。この際、表示対象でない表示用オブジェクトは破棄する。
(コンテンツ配信システムの全体構成例)
図9は、コンテンツ配信システムの全体構成例を示す図である。図示のように、有線ルータ102aを介して複数の無線ルータ102bが接続され、各無線ルータ102bがそれぞれ上述した一つの拡張現実表示単位セルを形成する。端末103は、いずれかの無線ルータ102bの拡張現実表示単位セルに在圏する。この際、端末103のステータスに対応した表示用オブジェクトをコンテンツサーバ101からネットワーク102(有線ルータ102aおよび無線ルータ102bを含む)を介して、無線受信する。端末103が他の無線ルータ(他の拡張現実表示単位セル)に移動したときには、在圏する無線ルータ102bから表示用オブジェクトを受信する。
コンテンツサーバ101は、図9に示すように、単一台だけを設けるに限らず、例えば、表示用オブジェクト別に複数台設けてもよい。また、クラウドネットワークのコンピュータとすることもできる。この場合、コンテンツサーバ101は、クラウドを構成する他の複数台のサーバやPC群の管理サーバとして機能する。
(コンテンツサーバのハードウェア構成例)
図10は、コンテンツサーバのハードウェア構成例を示す図である。コンテンツサーバ101の各機能は、一般的なコンピュータ装置で構成することができる。例えば、コンテンツサーバ101は、CPU1001と、ROM1002と、RAM1003と、LANや無線LAN等の通信I/F1004と、USB等の外部I/F1005と、HDD等の記憶装置1006と、ディスプレイ1007と、キーボード1008等を含む。CPU1001、ROM1002、RAM1003、通信I/F1004、外部I/F1005、記憶装置1006、ディスプレイ1007、キーボード1008は、バス1010によって接続されている。
CPU1001は、コンテンツサーバ101の全体の制御を司る。ROM1002には、コンテンツ配信のプログラムが格納されている。CPU1001がROM1002に格納されたコンテンツ配信のプログラムを実行することにより、端末103に対するコンテンツ配信を実行することができる。RAM1003は、CPU1001の処理実行時におけるワークエリアとして使用されてもよい。
キーボード1008は、ユーザからの操作入力を受け付け、ディスプレイ1007に配信状態等を画面表示する。通信I/F1004は、例えば、上述した有線ルータ102aや無線ルータ102bのネットワークの情報を収集するデータ入力ポート等によって実現することができる。記憶装置1006としては、HDDに限らず、不揮発性メモリや、CD−ROM等によって実現することもできる。記憶装置1006には、コンテンツ配信のプログラムが格納されてもよい。
(端末のハードウェア構成例)
図11は、端末のハードウェア構成例を示す図である。端末103の各機能は、一般的なコンピュータ装置で構成することができる。例えば、端末103は、CPU1101と、ROM1102と、RAM1103と、キー入力デバイス1104と、LCDおよびタッチパネル1105と、スピーカ1106と、マイク1107と、GPSセンサ1108と、加速度センサ1109と、制御部1110と、信号処理部1111と、通信部1112とを含む。これら各部は、バス1112によって接続されている。
CPU1101は、端末103の全体の制御を司る。ROM1102には、配信されたコンテンツを受信し表示するプログラムが格納されている。CPU1101がROM1102に格納されたプログラムを実行することにより、端末103における拡張現実サービスであるゲームやアプリケーション等を実行することができる。この際、CPU1101は、ユーザの操作によるキー入力デバイス1104、LCDおよびタッチパネル1105、マイク1107から入力された情報や、GPSセンサ1108、加速度センサ1109等が検出した位置情報等をコンテンツサーバ101に送信する。そして、CPU1101は、コンテンツサーバ101から配信されたコンテンツをLCDおよびタッチパネル1105、スピーカ1106等から出力する。図11に示す端末103は、汎用のスマートフォン、携帯電話機、PDA等を用いることができる。
また、図示のように、CPU1101とは別に制御部1110および信号処理部1111を設けてもよい。これら制御部1110および信号処理部1111は、端末103上でゲーム等のアプリケーションを実行する。そして、このアプリケーション実行により、状態(ステータス)が変化する毎にコンテンツサーバ101から配信されたコンテンツを表示する。この制御部1110および信号処理部1111は、専用のIC、あるいはマイクロプロセッサをソフトウェア実行して機能する。
(コンテンツサーバの機能構成例)
図12は、コンテンツサーバの機能別のブロック図の一例である。コンテンツサーバ101は、送受信部1201と、送信部1202と、受信部1203と、端末管理部1204と、オブジェクト管理部1205と、エリア管理部1206と、コンテンツの配信を共通あるいは個別に選別する選別部として機能する表示情報管理部1207と、コンテンツを配信する配信部として機能する表示情報配信部1208と、端末管理テーブル1209と、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210と、オブジェクト管理テーブル1211と、を含む。
送受信部1201は、端末103との間でデータの送受信をおこなう送受信機等のデバイスである。送信部1202は、端末103に対し、制御情報と、コンテンツ情報を送信する。受信部1203は、端末103から制御情報と、コンテンツ情報を受信し、受信した情報を解析する。端末管理部1204は、端末103からの受信情報を元に、端末管理テーブル1209を更新する。また、端末管理部1204は、端末103から受信した情報を元に、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210を参照し、各種制御情報および送信情報を取得する。
オブジェクト管理部1205は、端末103に配信するオブジェクトをエリアおよび配信条件により決定する。エリア管理部1206は、拡張現実表示単位セルおよびその端末103の状態(ステータス)毎に、表示する情報の生成あるいは消滅を管理し、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210を更新する。表示情報管理部1207は、端末103に対する表示用オブジェクトの配信条件と、サービス中の端末103の状態(ステータス)により、複数の端末103に対して配信する表示データを共通、あるいは個別とする配信情報を生成する。
表示情報配信部1208は、表示情報管理部1207が生成した配信情報を、共通であればマルチキャストにより、個別であればユニキャストにより配信する。端末管理テーブル1209は、拡張現実空間のサービスを受けているユーザの端末103のID、在圏情報、および配信用のユニキャストアドレス等を保持する。また、この端末管理テーブル1209には、端末103が捕捉しているマルチキャストアドレスのエリア情報、および拡張現実空間のサービス内の状態が追加される。拡張現実表示単位セルID、および捕捉エリア情報は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210を参照するためのエリアIDである。
拡張現実表示単位セル管理テーブル1210は、図1に示したように、現実空間110に対して分割され、分割された一つに対し1個(またはそれ以上のマルチキャストアドレス)を割り当てられた拡張現実表示単位セル(A1〜D4)について、対応する現実空間110の範囲、対応するサービスの状態、マルチキャストアドレス、およびエリアにどのオブジェクトが存在しているかを管理する。マルチキャストアドレスは、同一エリアであれば状態が異なっても同一の値を使用する。捕捉端末数は、該当する拡張現実表示単位セル内に在圏している端末103の数である。オブジェクトIDは、オブジェクト管理テーブル1211を参照する際に表示用オブジェクトを特定するIDである。
オブジェクト管理テーブル1211は、現実空間110に重ねて表示する表示用オブジェクト(動物、人間、機械、建物等)の位置情報、種類、動作情報等を管理する。このオブジェクト管理テーブル1211には、端末103における拡張現実空間のサービスの状態毎の配信条件(図3参照)が各オブジェクト単位に追加される。
図12に記載の送受信部1201は、図10に記載の通信I/F1004等を用いることができ、図12に記載の送信部1202〜表示情報配信部1208は、図10に記載のCPU1001等を用いることができる。図12に記載の端末管理テーブル1209、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210、オブジェクト管理テーブル1211は、図10に記載のRAM1003や記憶装置1006等を用いることができる。
(各管理テーブルの内容について)
図13は、コンテンツサーバの各管理テーブルに格納される情報の例を示す図表である。コンテンツサーバ101の端末管理テーブル1209には、端末管理部1204により、複数の端末103(103a〜103d)別の情報が格納される。また、表示情報管理部1207は、この端末管理テーブル1209の情報を端末番号の順番に参照する。
端末管理テーブル1209に格納される情報として、例えば、端末1(103a)の情報を説明する。端末1(103a)の情報としては、端末ID、現在位置(緯度、経度、高度)、ユニキャスト配信に用いるIPアドレス、在圏エリアID、端末103の表示可能エリアサイズ、捕捉エリア情報として複数の拡張現実表示単位セル1〜3それぞれのID、端末103の状態(ステータス)として時刻、時代、屋外/屋内の区別等がある。表示可能エリアサイズは、端末103別の機能等により、1セルだけではなく、例えば複数セル分表示可能な機能に対応して設けられる。また、複数の拡張現実表示単位セル1〜3についても、端末103が複数のセルを表示可能な機能に対応して設けられる。
コンテンツサーバ101の拡張現実表示単位セル管理テーブル1210には、エリア管理部1206により、複数の配信エリア別の情報が格納される。また、端末管理部1204は、この拡張現実表示単位セル管理テーブル1210の情報を該当する配信エリアIDを用いて参照する。
拡張現実表示単位セル管理テーブル1210に格納される情報として、例えば、配信エリアIDが1の情報を説明する。配信エリア1の情報としては、エリア範囲(緯度、経度、高度範囲)、状態(時刻、時代、屋外/屋内の区別)、マルチキャストアドレス、捕捉端末数、存在オブジェクト情報、捕捉エリア情報として複数の表示用オブジェクトA,BそれぞれのID等がある。
コンテンツサーバ101のオブジェクト管理テーブル1211には、オブジェクト管理部1205により、複数の表示用オブジェクトの情報が格納される。また、エリア管理部1206は、このオブジェクト管理テーブル1211の情報を該当する表示用オブジェクトIDを用いて参照する。
オブジェクト管理テーブル1211に格納される情報として、例えば、表示用オブジェクトAの情報を説明する。表示用オブジェクトAの情報としては、現在位置(緯度、経度、高度)、オブジェクト種別(人間、動物等)、オブジェクトの表示状態(例えば形を変えるための動作や表示状態)、配信条件として、時刻、時代、屋外/屋内の区別とがある。
(端末の機能構成例)
図14は、端末の機能別のブロック図の一例である。端末103は、送受信部1401と、送信部1402と、受信部1403と、ユニキャスト受信部1404と、マルチキャスト受信部1405と、コンテンツサーバ通信部1406と、位置情報管理部1407と、拡張現実表示単位セル選択部1408と、表示対象オブジェクト選択部1409と、拡張現実空間生成部1410と、表示部1411と、GPS部1412と、捕捉マルチキャストアドレステーブル1413と、を含む。
送受信部1401は、コンテンツサーバ101との間でデータの送受信をおこなう送受信機等のデバイスである。送信部1402は、コンテンツサーバ101に対し、制御情報と、コンテンツ情報を送信する。受信部1403は、コンテンツサーバ101から制御情報と、コンテンツ情報を受信し、受信した情報を解析する。ユニキャスト受信部1404は、コンテンツサーバ101からユニキャストアドレスによる配信を受信する。マルチキャスト受信部1405は、マルチキャストアドレスによる配信を受信する。また、マルチキャストグループへの参加、離脱を実施する。
コンテンツサーバ通信部1406は、位置情報送信等、コンテンツサーバと制御情報の送受信をおこなう。また、コンテンツサーバ101からユニキャストで配信されたコンテンツ情報を拡張現実表示単位セル選択部1408に出力する。位置情報管理部1407は、端末103の現在位置を取得する。拡張現実表示単位セル選択部1408は、ユニキャストおよびマルチキャスト配信されたコンテンツ情報を合成する合成部として機能する。例えば、マルチキャスト配信された共通のコンテンツの表示画面と、ユニキャスト配信された個別のコンテンツの表示画面とを重ねて出力する。
表示対象オブジェクト選択部1409は、端末103の状態(ステータス)と、表示用オブジェクトの配信条件とから、表示対象となるオブジェクトを選択する。この表示対象オブジェクト選択部1409は、オブジェクトの条件と端末103のサービスの状態を比較し、表示対象のオブジェクトであるか否かを判断する。
拡張現実空間生成部1410は、現実空間110に重ね合わせる拡張現実空間の表示イメージを生成する。表示部1411は、現実空間110に、拡張現実空間生成部1410により生成した拡張現実空間の表示イメージを重ね合わせて表示する。GPS部1412は、GPS衛星からの電波を受信し、位置情報管理部1407に出力する。
捕捉マルチキャストアドレステーブル1413には、捕捉した複数のマルチキャストアドレスが格納される。拡張現実表示単位セル選択部1408は、捕捉マルチキャストアドレステーブル1413を参照し、マルチキャストアドレスの選択をおこない、複数のマルチキャストアドレスから配信された情報を受信する。
図14に記載の送受信部1401は、図11に記載の通信部1112を用いることができ、図14に記載の送信部1402〜拡張現実空間生成部1410は、図11に記載のCPU1101、あるいは制御部1110と信号処理部1111を用いることができる。図14に記載の表示部1411は、図11に記載のLCD/タッチパネル1105を用いることができる。図14に記載のGPS部1412は、図11に記載のGPSセンサ1108を用いることができる。図14に記載の捕捉マルチキャストアドレステーブル1413は、図11に記載のRAM1103等を用いることができる。
(拡張現実空間サービスの一例)
次に、上述したコンテンツ配信システムによる拡張現実空間サービスの一例について説明する。図15は、拡張現実空間サービス時の一例を示す図である。この図15では、同じ拡張現実空間表示単位セルB2において、異なる拡張現実空間1501,1502との間で各表示用オブジェクト1510の重複がない場合を示している。端末3(103c)の拡張現実空間1501には表示用オブジェクトとして人物1、動物3、建物1が含まれ、端末4(103d)の拡張現実空間1502には表示用オブジェクトとしての機械1が含まれている。
この図15に示すように、端末3(103c)の拡張現実空間1501と、端末4(103d)の拡張現実空間1502において、表示用オブジェクト1510の重複がない場合は、同一の拡張現実空間表示単位セルB2内における端末103の数が少ない場合等に生じる。この図15に示すように表示用オブジェクト1510の重複がない場合には、コンテンツサーバ101は、各表示用オブジェクト(人物1、動物3、機械1、建物1)をそれぞれユニキャストで配信する。
図16は、拡張現実空間サービス時の他の例を示す図である。この図16では、同じ拡張現実空間表示単位セルB2において、異なる拡張現実空間1501〜1504の間で各表示用オブジェクト1510に重複が生じた場合を示している。端末1(103a)の拡張現実空間1501には表示用オブジェクトとして動物3、建物1が含まれ、端末2(103b)の拡張現実空間1502には表示用オブジェクトとして動物3、建物1が含まれている。また、端末3(103c)の拡張現実空間1503には表示用オブジェクトとして人物1、動物3、建物1が含まれ、端末4(103d)の拡張現実空間1504には表示用オブジェクトとして機械1が含まれている。図16の例では、表示用オブジェクトとして、動物3と建物1が複数の拡張現実空間1501〜1503にそれぞれ含まれている。
この図16に示すように、同一の拡張現実空間表示単位セルB2内における端末103の数が増加したとき、異なる拡張現実空間に跨って共通する表示用オブジェクトが含まれ、表示用オブジェクトの重複が発生しやすい。そして、コンテンツサーバ101は、表示用オブジェクトの重複が発生したとき、ユニキャスト配信からマルチキャスト配信へ配信方法を変更する。また、端末103の数の減少等で重複していた表示用オブジェクトが重複しなくなった場合には、マルチキャスト配信からユニキャスト配信へ配信方法を変更する。
図16に示すように、表示用オブジェクト1510が異なる拡張現実空間1501〜1504において重複する場合には、コンテンツサーバ101は、重複している表示用オブジェクトである動物3と、建物1をマルチキャスト配信する。また、重複していない表示用オブジェクトである人物1と、機械1については、ユニキャスト配信する。
(コンテンツ配信にかかる全体の処理手順)
上記構成のコンテンツ配信システムにおけるコンテンツ配信は、下記(1)〜(8)の手順を用いておこなう。
(1)各端末103は、GPS部1412により、自端末103の位置情報(緯度、経度、高さ)を取得し、定刻または位置情報、サービス状態の変化等の契機で、位置情報、サービス状態等の情報を、送受信部1401およびネットワーク102を経由してコンテンツサーバ101へ通知する。その際、自端末103の表示可能エリアサイズ(縦×横のマルチキャスト対応のエリア数)を追加で送信する。
(2)コンテンツサーバ101は、送受信部1201を経由して、各端末103から通知された情報を取得し、端末管理テーブル1209を更新する。そして、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210を各端末103の位置情報により検索する。そして、端末管理テーブル1209内の、在圏エリアID、および状態と比較する。各端末103の在圏エリアや状態が変化した場合(上記表示用オブジェクト重複なしから表示用オブジェクト重複ありへの状態変化)には、コンテンツサーバ101は、端末管理テーブル1209の在圏エリアIDまたは状態を、新しい在圏エリア、および状態に更新する。
そして、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210から、新しい在圏エリアの周囲にある、複数のエリア情報(エリア範囲、マルチキャストアドレス)を、各端末103から受信した表示可能エリアサイズ数分、抽出する。また、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210の該当エリアの捕捉端末数を状態に合わせて加算・減算する。このとき、配信対象である複数のエリア情報は、ネットワーク102へのデータ量やコンテンツサーバ101の処理負荷に応じて削減してもよい。
その後、コンテンツサーバ101は、端末103毎の配信用のマルチキャストアドレス一覧を、各端末103に通知する。各端末103は、該当エリアのマルチキャストアドレスを、捕捉マルチキャストアドレステーブル1413に保存する。また、帰属している無線ルータ102bに対し、マルチキャストグループの参加、離脱を通知する。
(3)次に、コンテンツサーバ101は、オブジェクト管理テーブル1211を更新する。コンテンツサーバ101において、全ての表示用オブジェクトの位置情報、および動作・表示状態を更新する。
(4)次に、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210を更新する。この際、コンテンツサーバ101は、端末管理テーブル1209の捕捉エリアIDを参照し、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210に登録された全てのエリアについて、何台の端末103から可視エリアとして捕捉されているかを、捕捉端末数に設定する。その後、コンテンツサーバ101は、オブジェクト管理テーブル1211を参照し、全てのエリアについて、表示用オブジェクトの位置情報から、自拡張現実表示単位セルに存在する表示用オブジェクトを抽出する。
(5)次に、コンテンツサーバ101は、上記(4)の拡張現実表示単位セル情報の更新において、1台以上の端末103に可視エリアとして捕捉され、1個以上の表示用オブジェクトが存在するエリアについて、表示情報を生成する。表示情報は、そのエリアに存在する全てのオブジェクト情報(位置、状態、画像番号等)からなる。
(6)次に、コンテンツサーバ101は、全ての端末103が在圏している拡張現実表示単位セルについて、存在する表示用オブジェクトの配信方法(ユニキャスト・マルチキャスト)を、下記の手順で判断する。
1.表示用オブジェクト単位に、配信条件を既定する。
2.端末103の状態の組み合わせと配信条件から、端末103毎に、配信対象を決定する。
3.複数の端末103に配信対象となっている表示用オブジェクトをマルチキャスト配信対象とする。また、一つの端末103にのみ配信対象となっている表示用オブジェクトを、ユニキャスト配信対象とする。
4.マルチキャスト配信は、表示用オブジェクトのデータに、配信条件を付けたものを配信する。
5.マルチキャスト配信において、配信データの効率を高めるために、一つの拡張現実表示セルあたり、一つまたは、複数のマルチキャストアドレスを使用する。
(7)次に、コンテンツサーバ101は、上記(6)の表示情報を、該当エリアのマルチキャストアドレス、またはユニキャストアドレスを付与してネットワーク102に配信する。配信方法の振分けが発生するのは、端末103の増加(上記表示用オブジェクト重複あり)の場合であり、端末103の増加前(表示用オブジェクト重複なし)の場合には、複数の端末103に配信対象となっている表示用オブジェクトが存在しないため、全ての表示用オブジェクトをユニキャスト配信する。
(8)そして、端末103は、ユニキャスト、および捕捉マルチキャストアドレステーブル1413に登録されているマルチキャストアドレスに配信されたパケットを選択的に受信する。端末103は、マルチキャスト配信された情報については、自端末103の状態が配信条件に合致するか否かを判定し、配信対象でない表示用オブジェクトのデータは破棄する。表示対象のオブジェクトについては、受信した情報を合成して拡張現実空間を生成し、現実世界の画面に重ね合わせて表示する。
(端末103の位置情報更新の処理)
図17は、端末の位置情報更新の処理を示すシーケンス図である。各端末103のコンテンツサーバ通信部1406は、定刻または位置情報、サービス状態の変化等の契機毎に、位置情報管理部1407に位置情報取得を要求する(ステップS1701)。位置情報管理部1407は、GPS部1412に位置情報取得を要求し(ステップS1702)、GPS部1412により取得した自端末103の位置情報(緯度、経度、高度、ステップS1703)をコンテンツサーバ通信部1406に出力する(ステップS1704)。
コンテンツサーバ通信部1406は、取得した自端末103の位置情報を変更し(ステップS1705)、この変更した位置情報と、サービス状態等の情報を送受信部1401、ネットワーク102を経由してコンテンツサーバ101へ通知する(ステップS1706)。
コンテンツサーバ101では、端末管理部1204が端末103の位置情報と、サービス状態等の情報を受信し、端末103の現在位置から在圏する拡張現実表示単位セルを算出する(ステップS1707)。そして、端末管理テーブル1209を参照し、この端末103の捕捉エリア情報を参照する(ステップS1708)。そして、端末管理部1204は、端末103の捕捉エリア情報が在圏セルと異なるかを判断し(ステップS1709)、異なる場合には、端末管理テーブル1209の捕捉エリア情報を更新する(ステップS1710)。
次に、端末管理部1204は、端末の在圏セルを中心にした、複数の可視範囲セルを算出する(ステップS1711)。また、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210について、該当エリアの捕捉端末数を状態に合わせて減算(ステップS1712)、あるいは加算する(ステップS1713)。そして、コンテンツサーバ101の端末管理部1204は、コンテンツ配信用のマルチキャストアドレス一覧を端末103に配信する(ステップS1714)。
端末103は、コンテンツサーバ通信部1406がマルチキャストアドレス一覧を受信し、捕捉マルチキャストアドレステーブル1413を参照して、旧マルチキャストアドレスを得る(ステップS1715)。そして、コンテンツサーバ通信部1406は、新しく参加するマルチキャストグループへの参加要求をネットワーク102の無線ルータ102bに送出する(ステップS1716)。また、この際、端末103から受信したアドレス一覧に無いマルチキャストグループからの離脱を要求する(ステップS1717)。そして、端末103のコンテンツサーバ通信部1406は、捕捉マルチキャストアドレステーブル1413のマルチキャストアドレスを更新する(ステップS1718)。
(コンテンツ配信の処理)
図18は、コンテンツ配信の処理を示すシーケンス図である。コンテンツサーバ101は、表示情報管理部1207が定期タイマ起動等により(ステップS1801)、オブジェクト管理部1205に対し、表示用オブジェクト更新を要求する(ステップS1802)。オブジェクト管理部1205は、オブジェクト管理テーブル1211を端末103の現在位置動作や表示状態を変更するために、テーブル更新する(ステップS1803)。表示情報管理部1207は、上記ステップS1801〜ステップS1803の処理について、全エリアについて実施し(ステップS1804)、捕捉した端末数が1以上であれば(ステップS1805)、表示情報管理部1207は、エリア管理部1206に対し対象エリアの情報更新要求をおこない(ステップS1806)、エリア管理部1206は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210に対し、対象エリアの存在オブジェクト情報を変更するために、テーブル更新する(ステップS1807)。
そして、表示情報管理部1207は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210と、端末管理テーブル1209と、オブジェクト管理テーブル1211とを参照し(ステップS1808)、配信リストを作成する(ステップS1809)。また、表示情報管理部1207は、端末103に対する共通、および個別の表示用オブジェクトの配信を作成する(ステップS1810)。
そして、表示情報管理部1207は、表示情報配信部1208に対し、複数の端末103に対する共通情報の配信については、共通情報配信要求をおこなう(ステップS1811)。表示情報配信部1208は、共通情報配信要求を受けた表示用オブジェクトについては、マルチキャスト配信する(ステップS1812)。また、表示情報管理部1207は、表示情報配信部1208に対し、個々の端末103に対する個別情報の配信については、個別情報配信要求をおこなう(ステップS1813)。表示情報配信部1208は、個別情報配信要求を受けた表示用オブジェクトについては、ユニキャスト配信する(ステップS1814)。
端末103では、マルチキャスト受信部1405がマルチキャスト配信(ステップS1812)された表示用オブジェクトを受信し、拡張現実表示単位セル選択部1408により拡張現実表示単位セルを選択し、表示対象オブジェクト選択部1409により、端末103の状態(ステータス)に合致した配信条件の表示用オブジェクト情報を抽出する(ステップS1815)。また、ユニキャスト受信部1404がユニキャスト配信(ステップS1814)された表示用オブジェクトを受信し、コンテンツサーバ通信部1406、表示対象オブジェクト選択部1409を介して、拡張現実空間生成部1410に出力される。
表示対象オブジェクト選択部1409は、拡張現実空間生成部1410に対し、表示要求をおこなう(ステップS1816)。拡張現実空間生成部1410では、表示対象オブジェクト選択部1409によりマルチキャスト配信から抽出した表示用オブジェクトと、ユニキャスト配信された表示用オブジェクトとを合成して拡張現実空間を生成し、現実世界の画面に重ね合わせて表示部1411に表示する。
(配信リスト作成の処理)
図19−1は、配信リストの処理例を示すフローチャートである。この図19−1の処理は、図18に示したステップS1809の詳細な処理例である。はじめに、コンテンツサーバ101は、端末103の情報を全て取得したか判断する(ステップS1901)。端末103の情報を全て取得していれば(ステップS1901:Yes)、処理を終了するが、未取得の端末103の情報があれば(ステップS1901:No)、コンテンツサーバ101は、端末管理テーブル1209の先頭から順に、1つずつ端末103の情報を取得する(ステップS1902)。
次に、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セルIDを全て取得する(ステップS1903)。拡張現実表示単位セルIDを全て取得すれば(ステップS1903:Yes)、ステップS1901に戻り、未取得の拡張現実表示単位セルIDがあれば(ステップS1903:No)、端末管理テーブル1209内の、拡張現実表示単位セルIDを、先頭から順に1つずつ取得する(ステップS1904)。次に、コンテンツサーバ101は、取得した拡張現実表示単位セルIDを用いて、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210の情報を参照する(ステップS1905)。
そして、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210に格納されている表示オブジェクトIDを全て取得したか判断する(ステップS1906)。表示オブジェクトIDを全て取得すれば(ステップS1906:Yes)、ステップS1903に戻る。未取得の表示オブジェクトIDがあれば(ステップS1906:No)、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210内の表示オブジェクトIDを、先頭から順に1つずつ取得する(ステップS1907)。次に、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210内の、表示オブジェクトIDを用いて、オブジェクト管理テーブル1211の情報を参照する(ステップS1908)。
そして、コンテンツサーバ101は、端末103の状態(ステータス)に対応する、表示用オブジェクトの配信の有無(1/0)のリストを取得する(ステップS1909)。次に、コンテンツサーバ101は、端末103の状態に対応する、表示用オブジェクトの配信の有無(1/0)を、全ての条件について論理和(AND)を求める(ステップS1910)。次に、コンテンツサーバ101は、ステップS1910の結果が1の表示用オブジェクトがあれば(ステップS1911:Yes)、この表示用オブジェクトの配信先リスト(リストA)に端末103のIDを追加し(ステップS1912)、ステップS1906に戻る。ステップS1910の結果が0であれば(ステップS1911:No)、ステップS1912を実行せず、ステップS1906に戻る。
図19−2は、作成された配信先リストの例を示す図表である。ステップS1912の実行により作成されたリストAを示している。表示エリアAにおける表示用オブジェクト毎の配信先の端末103がそれぞれリスト化されている。
(共通・個別配信の振り分け)
図20−1は、表示用オブジェクトの共通・個別配信の振り分けの処理例を示すフローチャートである。また、図20−2は、共通・個別配信の振り分けの処理に用いるリストおよびテーブルの例を示す図表である。はじめに、コンテンツサーバ101は、配信エリア情報を全て参照したか判断する(ステップS2001)。配信エリア情報を全て参照済みであれば(ステップS2001:Yes)、処理を終了する。未参照の配信エリア情報があれば(ステップS2001:No)、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210の配信エリア情報を先頭から順に1つずつ取得する(ステップS2002)。そして、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210に捕捉端末があるか判断する(ステップS2003)。捕捉端末がなければ(ステップS2003:No)、ステップS2001に戻る。捕捉端末があれば(ステップS2003:Yes)、次に、コンテンツサーバ101は、表示用オブジェクトの配信先(リストA)を、配信先の多い順にソートする(ステップS2004)。
図20−2の(a)にソート後の配信先リストを示す。図19−2に示した配信先テーブルのリストAを配信先の多い順にソートした状態を示している。図20−2の(a)に示すように、表示用オブジェクトについて、配信先の端末103の数が多い順にソートされている。
ステップS2004の後、コンテンツサーバ101は、配信先リスト(リストA)を全参照済みであるか、または、共通配信テーブルに空きがないかを判断する(ステップS2005)。配信先リスト(リストA)を全参照済み、または、共通配信テーブルに空きがない場合には(ステップS2005:Yes)、ステップS2010に移行する。配信先リスト(リストA)について全参照が完了していない、または、共通配信テーブルに空きがあれば(ステップS2005:No)、配信先リスト(リストA)から表示端末(端末数)の最も多い表示用オブジェクトを順に1つずつ取り出す(ステップS2006)。
次に、コンテンツサーバ101は、取り出した表示用オブジェクトについて、表示端末数が1以下となったか判断する(ステップS2007)。表示端末数が1以下となれば(ステップS2007:Yes)、ステップS2010に移行する。表示端末数が2を超えれば(ステップS2007:No)、共通配信テーブルに、この表示用オブジェクトのIDを追加する(ステップS2008)。
図20−2の(b)に共通配信テーブルの例を示す。この共通配信テーブルには、図示のように、複数の端末に共通配信する表示用オブジェクトが追加されていく。この共通配信テーブルには、図20−2の(a)に示した表示端末数(端末)が多い順に表示用オブジェクトのIDが格納される。
ステップS2008の後、コンテンツサーバ101は、共通配信テーブルの残容量を減算し(ステップS2009)、ステップS2005に戻る。
ステップS2010では、コンテンツサーバ101は、配信先リスト(リストA)を全参照済みであるか判断する(ステップS2010)。配信先リストを全参照済みであれば(ステップS2010:Yes)、ステップS2001に戻る。配信先リストの全参照が完了していなければ(ステップS2010:No)、次に、コンテンツサーバ101は、配信先リスト(リストA)の先頭から、情報を1つずつ取得する(ステップS2011)。
次に、コンテンツサーバ101は、取得した表示用オブジェクトの表示端末数が1以上であるか判断する(ステップS2012)。表示端末数が1未満であれば(ステップS2012:No)、ステップS2001に戻る。表示端末数が1以上であれば(ステップS2012:Yes)、次に、コンテンツサーバ101は、端末103毎の個別配信テーブルに表示用オブジェクトを追加する(ステップS2013)。
図20−2の(c)に個別配信テーブルの例を示す。この個別配信テーブルには、リストAの端末3について、個別配信する表示用オブジェクトが示されている。
ステップS2013の後、コンテンツサーバ101は、個別配信テーブルに追加した表示用オブジェクトを配信先リスト(リストA)から削除し(ステップS2014)、ステップS2010に戻る。
(表示用オブジェクトの配信処理)
図21は、表示用オブジェクトの配信の処理例を示すフローチャートである。コンテンツサーバ101の表示情報管理部1207がおこなう処理と、表示情報配信部1208がおこなう配信処理を記載してある。
はじめに、コンテンツサーバ101は、配信エリア情報を全て参照したか判断する(ステップS2101)。配信エリア情報を全て参照済みであれば(ステップS2101:Yes)、処理を終了する。配信エリア情報の全参照が未完了であれば(ステップS2101:No)、コンテンツサーバ101は、拡張現実表示単位セル管理テーブル1210に登録された配信エリア情報を先頭から順に1つずつ取得する(ステップS2102)。
次に、コンテンツサーバ101は、共通配信テーブル(図20−2の(b))を全て参照したか判断する(ステップS2103)。共通配信テーブルを全て参照済みであれば(ステップS2103:Yes)、ステップS2107に移行する。また、表示情報管理部1207は、表示情報配信部1208に対し、共通情報配信要求をおこなう。これにより、表示情報配信部1208は、共通配信テーブルに格納された表示用オブジェクトをネットワーク102にマルチキャスト配信する(ステップS2121)。
ステップS2103において、共通配信テーブルの全参照が未完了であれば(ステップS2103:No)、コンテンツサーバ101は、次に、共通配信テーブルの先頭から1つずつ表示用オブジェクト種別を取得する(ステップS2104)。そして、表示用オブジェクト種別を用いてオブジェクト管理テーブル1211を参照し、表示用オブジェクトの配信条件を取得する(ステップS2105)。次に、コンテンツサーバ101は、この表示用オブジェクトの配信条件と表示データをマルチキャスト配信データに追加し(ステップS2106)、ステップS2103に戻る。
ステップS2107では、コンテンツサーバ101は、全端末の個別配信テーブル(図20−2の(c))を参照したか判断する(ステップS2107)。全端末の個別配信テーブルを参照済みであれば(ステップS2107:Yes)、ステップS2101に戻る。同時に、表示情報管理部1207は、表示情報配信部1208に対し、個別情報配信要求をおこなう。これにより、表示情報配信部1208は、個別配信テーブルに格納された表示用オブジェクトをネットワーク102にユニキャスト配信する(ステップS2122)。
また、ステップS2107において、全端末の個別配信テーブルの参照が未完了であれば(ステップS2107:No)、端末に対応した個別配信テーブルを取得する(ステップS2108)。
この後、コンテンツサーバ101は、個別配信テーブルの表示用オブジェクトを全て参照したか判断する(ステップS2109)。表示用オブジェクトを全て参照済みであれば(ステップS2109:Yes)、ステップS2107に戻る。表示用オブジェクトの全参照が未完了であれば(ステップS2109:No)、個別配信テーブルの先頭から1つずつ表示用オブジェクトの種別を取得する(ステップS2110)。次に、取得した表示用オブジェクト種別を用いてオブジェクト管理テーブル1211を参照し、配信条件を取得する(ステップS2111)。この後、この表示用オブジェクトの配信条件および表示データをユニキャスト配信データに追加し(ステップS2112)、ステップS2109に戻る。
(端末の処理内容)
図22は、端末がおこなう処理例を示すフローチャートである。マルチキャスト受信部1405は、コンテンツサーバ101からマルチキャストの受信データを待機し(ステップS2201:No)、受信データがあれば(ステップS2201:Yes)、拡張現実表示単位セル選択部1408に送る(ステップS2202)。ユニキャスト受信部1404は、コンテンツサーバ101からユニキャストの受信データを待機し(ステップS2203:No)、受信データがあれば(ステップS2203:Yes)、コンテンツサーバ通信部1406に通知する(ステップS2204)。
コンテンツサーバ通信部1406は、受信データを待機し(ステップS2205:No)、受信データがあれば(ステップS2205:Yes)、この表示データを受信する(ステップS2206)。受信したデータが表示データ以外であれば(ステップS2206:No)、制御情報として処理し(ステップS2207)、ステップS2205に戻る。受信したデータが表示データであれば(ステップS2206:Yes)、コンテンツサーバ通信部1406は、ユニキャスト受信した表示データを拡張現実表示単位セル選択部1408に送り(ステップS2208)、ステップS2205に戻る。
拡張現実表示単位セル選択部1408は、マルチキャスト受信またはユニキャスト受信による受信データがあるか待機し(ステップS2209:No)、データを受信すると(ステップS2209:Yes)、マルチキャストおよびユニキャスト受信データを一つのバッファに統合し(ステップS2210)、表示対象オブジェクト選択部1409に送るとともに(ステップS2211)、ステップS2209に戻り、受信待機する。
表示対象オブジェクト選択部1409では、拡張現実表示単位セル選択部1408からの受信データを待機し(ステップS2212:No)、データを受信すれば(ステップS2212:Yes)、受信データにマルチキャスト配信があるか判断する(ステップS2213)。受信データにマルチキャスト配信があれば(ステップS2213:Yes)、マルチキャストの全受信データを参照済みか判断する(ステップS2214)。受信データにマルチキャスト配信がなければ(ステップS2213:No)、ステップS2218に移行する。また、マルチキャストの全受信データの参照が完了すれば(ステップS2214:Yes)、ステップS2218に移行する。
表示対象オブジェクト選択部1409は、全ステップS2214において、受信データの参照が未完了であれば(ステップS2214:No)、受信データの先頭から1つずつオブジェクト情報を取得し(ステップS2215)、端末の現在情報と配信条件の一致を判断する(ステップS2216)。端末の現在情報と配信条件が一致すれば(ステップS2216:Yes)、表示対象オブジェクト選択部1409は、表示情報にオブジェクトの画像を追加し(ステップS2217)、ステップS2214に戻る。端末の現在情報と配信条件が一致しなければ(ステップS2216:No)、ステップS2214に戻る。
ステップS2218では、表示対象オブジェクト選択部1409は、受信データにユニキャスト配信があるか判断する(ステップS2218)。受信データにユニキャスト配信があれば(ステップS2218:Yes)、このユニキャスト配信の全データを参照したか判断する(ステップS2219)。全データの参照が完了していなければ(ステップS2219:No)、表示対象オブジェクト選択部1409は、ユニキャストの受信データの先頭から1つずつオブジェクト情報を取得し(ステップS2220)、表示情報にオブジェクトの画像を追加し(ステップS2221)、ステップS2219に戻る。また、ステップS2218において、受信データにユニキャスト配信がないとき(ステップS2218:No)、および、全データの参照が完了すれば(ステップS2219:Yes)、それぞれステップS2222に移行する。
ステップS2222では、表示対象オブジェクト選択部1409は、表示情報があるか判断する(ステップS2222)。表示情報がある場合(ステップS2222:Yes)、拡張現実空間生成部1410に対し、表示用オブジェクトの表示要求をおこない(ステップS2223)、ステップS2211に戻る。表示情報がない場合(ステップS2222:No)、表示対象オブジェクト選択部1409は、ステップS2211に戻る。
(転送データ量削減の効果について)
図23は、転送データ量削減の効果を示す図表である。図23には、表示用オブジェクト一つあたり100KBのデータ量と仮定している。そして、実施の形態(本方式)によるマルチキャストとユニキャストを併用して配信した場合と、従来方式による全てユニキャスト配信した場合における配信データ量をそれぞれ示した。
例えば、表示用オブジェクトの人物2、動物3、建物1、建物2について、複数の端末に配信する必要があり、本方式では、これらの表示用オブジェクトをユニキャストで配信するため、100KBで抑えることができるが、従来方式のユニキャストでは、それぞれ100KB〜300KBの配信データ量が必要となる。合計の配信データ量は、従来方式では1400KBであるのに対し、本方式では800KBとなり、配信データ量を約43%削減できた。
以上説明した実施の形態によれば、複数の端末の状態に合わせて、必要な表示用オブジェクトを共通化および個別化することにより、コンテンツサーバから端末に配信するコンテンツである表示用オブジェクトの転送データ量を削減できるようになる。これにより、複数の端末に配信するコンテンツ数が多くなった場合、および同一セルに多数の端末が位置し、これらの多数の端末にそれぞれコンテンツを配信する場合でも効率よく配信できる。そして、ネットワーク上でのデータの転送効率を向上できるようになり、ネットワーク負荷を軽減できるようになる。
そして、端末が拡張現実(AR)のサービスを受ける場合、端末が実行しているアプリケーション(ゲーム等)の進行状況において、日中や夜間、明るさ等の時間や季節、所持品、時代、交通量、屋外か屋内の場所等が異なると、同一セル内であっても端末毎に拡張現実空間の表示の情報が異なる。このような場合、コンテンツサーバは、端末毎に異なる拡張現実空間を跨って共通する表示用オブジェクトを選別する。そして、選別した表示用オブジェクトをマルチキャスト配信する。これにより、コンテンツサーバは、表示用オブジェクトを1度の通信で複数の端末に転送できる。このように、現実空間のサービスを受ける同一セル内の複数の端末の状態が異なっても、表示用コンテンツの配信を効率的におこなえるようになる。
また、実施の形態では、拡張現実(AR)を例に説明したが、適用する技術はARに限らず、端末の状態毎に異なるコンテンツを配信するコンテンツ配信サービス全般に適用可能であり、上記同様に、コンテンツを効率よく配信でき、ネットワーク負荷を軽減できるようになる。
なお、本実施の形態で説明したコンテンツ配信方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本コンテンツ配信プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本コンテンツ配信プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)複数の端末毎に異なる状態に対応したコンテンツをネットワークを介して配信するコンテンツ配信装置であって、
複数の前記端末に共通するコンテンツと、複数の前記端末にそれぞれ個別のコンテンツとを選別する選別部と、
前記選別部により選別された、共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信する配信部と、
を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置。
(付記2)前記選別部は、前記コンテンツ毎の配信条件と、前記端末の状態に対応したコンテンツを選別することを特徴とする付記1に記載のコンテンツ配信装置。
(付記3)前記配信部は、前記共通のコンテンツをマルチキャスト配信する際、前記端末の状態に対応するコンテンツの配信条件を付与して配信することを特徴とする付記1または2に記載のコンテンツ配信装置。
(付記4)前記配信部は、マルチキャスト配信する前記端末数が多い前記共通のコンテンツを優先的にマルチキャスト配信することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
(付記5)前記配信部は、マルチキャスト配信の前記共通のコンテンツが設定容量に達したときには、当該共通のコンテンツをユニキャスト配信することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
(付記6)前記端末は、現実空間に拡張現実空間を重ねて表示する拡張現実空間サービスを受け、
前記配信部は、前記端末に前記コンテンツとして拡張現実空間の画面を配信し、複数の前記端末の異なる状態の拡張現実空間に跨って共通する拡張現実空間の画面を抽出し、マルチキャスト配信することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
(付記7)前記配信部は、前記ネットワークの一つのセル毎に前記共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
(付記8)前記配信部は、前記ネットワークの一つのセルにおける前記端末数に応じて、前記マルチキャスト配信と前記ユニキャスト配信とを切り替えることを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
(付記9)コンテンツ配信装置から自端末の状態に対応したコンテンツを受信する端末であって、
前記コンテンツ配信装置からマルチキャスト配信された他の端末と共通のコンテンツを受信し、前記共通のコンテンツのうち、自端末の状態に対応した共通のコンテンツを選択するマルチキャスト受信部と、
前記コンテンツ配信装置からユニキャスト配信された端末に個別のコンテンツを受信するユニキャスト受信部と、
を備えたことを特徴とする端末。
(付記10)前記マルチキャスト受信部により受信した前記共通のコンテンツの表示画面と、前記ユニキャスト受信部により受信した前記個別のコンテンツの表示画面とを合成して表示出力する合成部を備えたことを特徴とする付記9に記載の端末。
(付記11)現実空間に拡張現実空間を重ねて表示する拡張現実空間サービスを受け、前記コンテンツとして拡張現実空間の画面の配信を受けることを特徴とする付記9または10に記載の端末。
(付記12)自端末上におけるアプリケーション実行に応じて異なる状態毎に前記コンテンツ配信装置から前記コンテンツの配信を受けることを特徴とする付記11に記載の端末。
(付記13)複数の端末毎に異なる状態に対応したコンテンツをネットワークを介して配信するコンテンツ配信方法であって、
複数の前記端末に共通するコンテンツと、複数の前記端末にそれぞれ個別のコンテンツとを選別する選別工程と、
前記選別工程により選別された、共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信する配信工程と、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信方法。
100 コンテンツ配信システム
101 コンテンツサーバ
102 ネットワーク
102a 有線ルータ
102b 無線ルータ
103 端末
110 現実空間
120 拡張現実表示エリア
130 表示用オブジェクト
1201 送受信部
1202 送信部
1203 受信部
1204 端末管理部
1205 オブジェクト管理部
1206 エリア管理部
1207 表示情報管理部
1208 表示情報配信部
1209 端末管理テーブル
1210 拡張現実表示単位セル管理テーブル
1211 オブジェクト管理テーブル
1401 送受信部
1402 送信部
1403 受信部
1404 ユニキャスト受信部
1405 マルチキャスト受信部
1406 コンテンツサーバ通信部
1407 位置情報管理部
1408 拡張現実表示単位セル選択部
1409 表示対象オブジェクト選択部
1410 拡張現実空間生成部
1411 表示部
1412 GPS部
1413 捕捉マルチキャストアドレステーブル
1501〜1504 拡張現実空間
1510 表示用オブジェクト

Claims (9)

  1. 複数の端末毎に異なる状態に対応したコンテンツをネットワークを介して配信するコンテンツ配信装置であって、
    前記コンテンツ毎に配信対象になっている前記端末に関する情報を取得し、当該情報に基づいて、各前記コンテンツを複数の前記端末に共通するコンテンツと、複数の前記端末にそれぞれ個別のコンテンツと選別する選別部と、
    前記選別部により選別された、共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信する配信部と、
    を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置。
  2. 前記選別部は、前記コンテンツ毎の配信条件と、前記端末の状態に対応したコンテンツを選別することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信装置。
  3. 前記配信部は、前記共通のコンテンツをマルチキャスト配信する際、前記端末の状態に対応するコンテンツの配信条件を付与して配信することを特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ配信装置。
  4. 前記配信部は、マルチキャスト配信する前記端末数が多い前記共通のコンテンツを優先的にマルチキャスト配信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
  5. 前記配信部は、マルチキャスト配信の前記共通のコンテンツが設定容量に達したときには、当該共通のコンテンツをユニキャスト配信することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
  6. 前記端末は、現実空間に拡張現実空間を重ねて表示する拡張現実空間サービスを受け、
    前記配信部は、前記端末に前記コンテンツとして拡張現実空間の画面を配信し、複数の前記端末の異なる状態の拡張現実空間に跨って共通する拡張現実空間の画面を抽出し、マルチキャスト配信することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
  7. 前記配信部は、前記ネットワークの一つのセル毎に前記共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
  8. 前記配信部は、前記ネットワークの一つのセルにおける前記端末数に応じて、前記マルチキャスト配信と前記ユニキャスト配信とを切り替えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のコンテンツ配信装置。
  9. 複数の端末毎に異なる状態に対応したコンテンツをネットワークを介して配信するコンテンツ配信方法であって、
    前記コンテンツ毎に配信対象になっている前記端末に関する情報を取得し、当該情報に基づいて、各前記コンテンツを複数の前記端末に共通するコンテンツと、複数の前記端末にそれぞれ個別のコンテンツと選別する選別工程と、
    前記選別工程により選別された、共通のコンテンツはマルチキャスト配信し、個別のコンテンツはユニキャスト配信する配信工程と、
    を含むことを特徴とするコンテンツ配信方法。
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