JP5984206B2 - 発煙機能付き飛翔体 - Google Patents
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地雷原処理装置とは、上述した地雷原処理に使用する装置をいい、わが国では地雷原処理に、地雷原爆破装置、地雷原処理車、地雷原処理用ロケット弾が使用されている。
図1に示すように、特許文献1の地雷原処理装置2は、爆索や爆薬ブロック等の爆薬部4が連結された連結索6が、ロケット弾7の末端部に連結されたものである。そして、ロケット弾7は、地雷原8に向けて発射され、爆薬部4を牽引、展張、起爆することにより、地雷原8を啓開し、通路を開通するのに用いられる。
炸裂式発煙弾16aは、弾殻20を炸薬の力で裂いて発煙剤18を散布するもので、弾丸の中央に炸薬を内蔵する炸薬筒24を信管26によって起爆させるものである。
弾底放出式発煙弾16bは、弾底栓28を放出薬30の燃焼ガス圧によって外し発煙剤18を填実した発煙缶32を弾底から空中放出するものである。
非特許文献1に開示された発煙弾16は、火薬で爆発することにより煙を放出するため、一度しか使用することができない。また、非特許文献1の発煙弾16は、図3に示すように、構造が複雑であるため、高価である。そのため、繰り返し行われる訓練に使用するには、訓練コストがかかり、実用的ではなかった。
また、図4(A)(B)に示すように、非特許文献1の発煙弾16は発煙せずに飛翔し、着弾時に衝突することによって発煙する。そのため、実際の地雷処理で確認する必要のある場所が地雷原処理範囲14であるにも関わらず、非特許文献1の発煙弾16ではその弾着位置しか確認できなかった。
先端が飛翔体に連結された前索と、末端が地上に固定された後索と、前索の末端と後索の先端とを連結し可撓性がある爆索部想定索と、
飛翔体または爆索部想定索に取り付けられ飛翔体の飛行中と着地後に煙を空中に放出する発煙装置とを備える、ことを特徴とする発煙機能付き飛翔体が提供される。
該ホースは内側と外側を連通する貫通穴をホースの壁面の長さ方向に間隔を隔てて有し、
発煙装置は、ホースの開口した他端に連結されその中空内に煙を放出する。
チューブは、内側と外側を連通する貫通穴をチューブの壁面の長さ方向に間隔を隔てて有し、
発煙装置は、チューブの開口した他端に連結されその中空内に煙を放出する。
引き紐の末端は地上に固定されており、
飛翔体が射出して引き紐が発煙装置から引き抜かれることにより発煙剤が着火され煙が放出される。
図6は、本発明の第1実施形態の発煙機能付き飛翔体40の利用説明図である。(A)は、飛翔体46の発射前を示し、(B)は、飛翔体46の飛行中を示す。また、(C)は、飛翔体46の着弾後を示す。
本発明の第1実施形態の発煙機能付き飛翔体40は、飛翔体46と、前索48a、後索48c、及び爆索部想定索48bと、飛翔体46または爆索部想定索48bに取り付けられた発煙装置42とを備える。
また、発煙装置42は引き紐44を有する。
また、飛翔体46には、飛翔体46の機軸を回る方向に間隔をおいて設けられ機軸と平行に備えられた複数本のアーム46aを備えることが好ましい。
複数本のアーム46aは、飛翔体46の円周面の周囲に設けられても良いし、飛翔体46の後部に設けられていても良い。
また、投射装置54は、地上に直に設置するが、飛翔体46を投射できる構造であれば、車輌に取り付けられていてもよい。
また、本発明の第1実施形態の爆索部想定索48bは、一端が閉じ他端が開口した中空56bのホース56であり、ホース56は内側と外側を連通する貫通穴56aをホース56の壁面の長さ方向に間隔を隔てて有している。
ホース56の材質は、ビニール、可撓性のあるプラスチック、ポリエステル、またはカンバス地などの布等が好ましい。また、貫通穴56aはホース56の円周面に長軸周りに複数開いていることが好ましい。
発煙装置42に使用する発煙薬剤は、長時間燃え続ける赤リンを使用したものが好ましい。しかし、安全性を保つことができれば、その他のリン系発煙剤でもよい。また、発煙薬剤はそれに限らず、染料加熱剤系発煙剤や六塩化エタン亜鉛系発煙剤でもよい。もしくは、それらを組み合わせて使用しても良い。
引き紐44の末端は、飛翔体46の投射装置54やその付近の地面等の地上に固定される。
なお、発煙装置42の発煙の開始は、引き紐44が引き抜かれる構成に限らず、時限スイッチを使用しても良い。また、遠隔操作で発煙を開始させても良い。
図7と図8は、本発明の第1実施形態の先端発煙装置58の説明図である。(A)は取り付け説明図であり、(B)は、取り付け完了図である。
先端発煙装置58は、飛翔体46の機軸上に取り付けられていることが好ましい。しかし、これに限らず、飛翔体46の飛翔に支障がなければ、機軸から離れた場所に取り付けられていても良い。
この構成により、図7の先端発煙装置58は、飛翔の途中で外れるおそれなく、確実に飛翔体46に固定される。
図8の先端発煙装置58は、この構成により、外径の異なる飛翔体46に固定することができる。
第1実施形態の索発煙装置60の発煙装置42は、ホース56の開口した他端に連結され、その中空56b内に煙を放出する。すなわち、発煙装置42から煙を放出する排煙口60aが、開口した爆索部想定索48b(ホース56)の他端に連結し、爆索部想定索48b(ホース56)の中空56b内に煙を放出する。爆索部想定索48bと発煙装置42との連結は、ネジ60bによって勘合させることが好ましい。しかし、それに限らず、発煙装置42の煙を爆索部想定索48bの他端から漏らさずに中空56b内に放出できる構造であれば、そのほかの構成でもよい。
また、本発明の第1実施形態は、発煙装置42から放出された煙を、ホース56の壁面に開いた貫通穴56aから放出するので、着弾位置だけでなく弾道と訓練索48が展張された位置も確認することができる。そのため、飛翔体46の弾着後に索発煙装置60から発煙し貫通穴56aから放出される煙により、遠くからでも訓練索48が地面に展張された処理済みの地雷原と想定する場所(以下、地雷原処理範囲62)を訓練者が明確に視認することができる。
先端発煙装置58は、第1実施形態と同じ構成である。
本発明の第2実施形態の爆索部想定索48bは、可撓性のある訓練索49と、一端が閉じ他端が開口し該訓練索49に脱着可能な中空のチューブ60cとを有する。
チューブ60cは、内側と外側を連通する貫通穴60dをチューブ60cの壁面の長さ方向に間隔を隔てて有する。そして、発煙装置42は、チューブ60cの開口した他端に連結されその中空60f内に煙を放出する。
訓練索49は、ロープ、ワイヤー、チェーン、紐等が好ましい。
チューブ60cの材質は、ビニール、可撓性のあるプラスチック、ポリエステル、またはカンバス地などの布等が好ましい。また、貫通穴60dはホース56の円周面に長軸周りに複数開いていることが好ましい。チューブ60cは1本でも、複数本でもよい。
また、チューブ60cは、長軸方向に間隔を隔てて爆索部想定索48bに連結されるための連結バンド60eを有する。連結バンド60eは、結束バンド等、丈夫で径を調節できるものが好ましい。しかし、これに限らず、一端がチューブ60cに固定された紐やワンタッチバックルでもよい。また、連結バンド60eの一端が爆索部想定索48bに固定されていても良い。
先端発煙装置58は、第1実施形態と同じ構成である。
本発明の第3実施形態の爆索部想定索48bは、可撓性のある訓練索49である。また、本発明の第3実施形態の索発煙装置60は、複数備えられており、爆索部想定索48bの長さ方向に間隔を隔てて固定される。
索発煙装置60は、長軸方向に間隔を隔てて爆索部想定索48bに連結されるための連結バンド60eを有する。連結バンド60eは、結束バンド等の丈夫なものが好ましい。しかし、これに限らず、一端が索発煙装置60に固定された紐やワンタッチバックルでもよい。また、連結バンド60eの一端が爆索部想定索48bに固定されていても良い。
また、各索発煙装置60は、それぞれ引き紐44を有し、各引き紐44の末端は、飛翔体46の投射装置54やその付近の地面等の地上に固定される。
訓練索49は、ロープ、ワイヤー、チェーン、紐等が好ましい。
また、例えば救難活動の際に、広範囲にいる大勢の人を安全区域に誘導し、もしくは危険区域に近づかないように誘導する必要がある場合に、安全区域と危険区域の境界に索を展張して境界の位置を知らせるために使用してもよい。
7 ロケット弾、8 地雷原、
10 訓練索、12 訓練器材、14 地雷原処理範囲、
16 発煙弾、16a 炸裂式発煙弾、16b 弾底放出式発煙弾、
18 発煙剤、20 弾殻、
24 炸薬筒、26 信管、
28 弾底栓、30 放出薬、32 発煙缶、
40 発煙機能付き飛翔体、
42 発煙装置、44 引き紐、
46 飛翔体、46a アーム、
46b スライド器具、46c ボルト、
48a 前索、48b 爆索部想定索、48c 後索、
49 訓練索、54 投射装置、54a レール、
56 ホース、56a 貫通穴、56b 中空、
58 先端発煙装置、58a 長いボルト、
58b 固定爪、58c レール、
60 索発煙装置、60a 排煙口、60b ネジ、
60c チューブ、60d 貫通穴、
60e 連結バンド、60f 中空、
62 地雷原処理範囲
Claims (4)
- 飛行可能な飛翔体と、
先端が飛翔体に連結された前索と、末端が地上に固定された後索と、前索の末端と後索の先端とを連結し可撓性がある爆索部想定索と、
飛翔体または爆索部想定索に取り付けられ飛翔体の飛行中と着地後に煙を空中に放出する発煙装置とを備え、
爆索部想定索は、一端が閉じ他端が開口した中空のホースであり、
該ホースは内側と外側を連通する貫通穴をホースの壁面の長さ方向に間隔を隔てて有し、
発煙装置は、ホースの開口した他端に連結されその中空内に煙を放出する、ことを特徴とする発煙機能付き飛翔体。 - 飛行可能な飛翔体と、
先端が飛翔体に連結された前索と、末端が地上に固定された後索と、前索の末端と後索の先端とを連結し可撓性がある爆索部想定索と、
飛翔体または爆索部想定索に取り付けられ飛翔体の飛行中と着地後に煙を空中に放出する発煙装置とを備え、
爆索部想定索は、可撓性のある訓練索と、一端が閉じ他端が開口し訓練索に脱着可能な中空のチューブとを有し、
チューブは、内側と外側を連通する貫通穴をチューブの壁面の長さ方向に間隔を隔てて有し、
発煙装置は、チューブの開口した他端に連結されその中空内に煙を放出する、ことを特徴とする発煙機能付き飛翔体。 - 発煙装置は、飛翔体に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発煙機能付き飛翔体。
- 発煙装置は、発煙装置内に引き紐を引き抜くことで着火される発煙剤を有し、
引き紐の末端は地上に固定されており、
飛翔体が射出して引き紐が発煙装置から引き抜かれることにより発煙剤が着火され煙が放出される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発煙機能付き飛翔体。
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