JP5981886B2 - 点群解析処理装置、点群解析処理方法、及びプログラム - Google Patents

点群解析処理装置、点群解析処理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、点群解析処理装置、点群解析処理方法、及びプログラムに関する。
長距離レーザーレンジファインダが広く普及することにより、屋外における広範囲な空間での環境計測が実現し、計測した3次元点群から有用な建造物等のオブジェクトを抽出する技術開発が行われている。このような技術の適用分野として、特に、インフラ設備として重要な高圧線や、電話やインターネット等の通信線などを検査する分野がある。高圧線や通信線は、自治体などの管理対象であり、定期的に異常がないかを検査する必要があるため、このような技術の適用による作業の効率化が試みられている。高圧線や通信線などの細線状の物体(以下、ワイヤという)は、膨大な数があるため、目視確認することは非常に労力や時間のかかる作業であり、自動的に架線の存在する場所を把握し、異常がないか判定をするための更なる技術開発が求められている。
更なる技術開発の一例として、例えば、非特許文献1に記載の技術がある。非特許文献1に記載の技術は、ワイヤは真上から見ると直線に見えると仮定し、3次元点群を真下(XY平面)へ射影し、次に、射影後の点群形状について、Hough変換を用いて直線が存在する平面上の位置を検出する。次に、高さの異なるワイヤが、同一直線に存在していれば、それらのワイヤを分離する処理として、Hough変換で検出した直線上に存在する点群を、3次元空間上で階層的にクラスタリングすることにより物体単位の切り出しを行う。最後に、検出したクラスタについて懸垂線モデルを当て嵌めることで、電線のパラメータ推定を行う。この技術では、Hough変換のような大域的なモデル当て嵌めを用いているので、電線以外の物体の影響、例えば、建造物や木などの影響やノイズに対して頑健であり、また、計測点群の密度が疎な場合でも検出を行うことができるという特徴がある。
しかしながら、非特許文献1に記載の技術では、平面からHough変換を用いて直線を見つける処理を行っているため、鉛直方向に伸びたワイヤについては検出が難しい。例えば、図34は、電柱間から個人の家に伸びる電力線や通信線などの引き込み線を示す図であり、図35及び図36は、それぞれ、この引込み線を真横と真上から見た図である。引込み線は、図35に示すように、鉛直方向(真横から見た場合)では、長さを把握しやすいが、図36に示すように、水平方向(真上から見た場合)では、長さが短くなってしまう傾向がある。そのため、鉛直方向へ射影後の直線の長さは短くなり、検出が難しくなる。この場合、引込み線を検出するためには、Hough変換の閾値を下げる必要があるが、閾値を下げてしまうと、ワイヤ以外の物体、例えば、木などが存在する位置において誤検出が生じてしまう場合がある。
これに対し、地面へ射影した点群形状ではなくて、3次元点群から直接ワイヤを検出する技術がある。非特許文献2に記載の技術では、3次元空間を数メートル間隔で分割し、分割した各空間内において短い直線要素を検出する。次に、検出した短い直線要素について、懸垂線モデルを当て嵌め、その懸垂線モデル上にある近傍の直線要素についてクラスタリングを行う。この懸垂線モデルの当て嵌めとクラスタリングを交互に繰り返し行うことで、懸垂線モデルパラメータの変動を十分小さくしていく。この技術では、短い直線要素をクラスタリングする際に、懸垂線モデルを用いてクラスタリングをする直線要素を決定していることから、計測点群が疎な場合でも、クラスタリング精度の低下を抑制できる特徴がある。
Melzer, T. and Briese, C., "Extraction and Modeling of Power Lines from ALS Point Clouds" Proceedings of Austrian Association for Pattern Recognition (OAGM), Hagenberg, 06-17-2004 - 06-18-2004, 47-54 (2004). G. Sohn, Y. Jwa, and H. B. Kim, AUTOMATIC POWERLINE SCENE CLASSIFICATION AND RECONSTRUCTION USING AIRBORNE LIDAR DATA, SPRS Ann. Photogramm. Remote Sens. Spatial Inf. Sci., I-3, 167-172, 2012
上述の通り、非特許文献2に記載の技術では、懸垂線モデルを用いて直線要素をクラスタリングしている。しかしながら、例えば市街地内における複数のワイヤが連結されたワイヤについては、懸垂線モデル形状とは異なる形状となることがあり、その場合、クラスタリング精度が低下する。例えば、図37は、電柱間に他の電柱が存在し、電柱間のワイヤと当該他の電柱とが別のワイヤにより連結している場合を示した図であり、図38及び図39は、それぞれ、図37を真横と真上から見た図である。図37に示すような複数のワイヤが連結している場合に、非特許文献2に記載の技術を適用すると、3次元的な歪みを生じるために、当て嵌めた懸垂線モデルの推定精度が低下し、その結果、クラスタリング精度が低下する。そのため、本来異なるワイヤを同一のワイヤとして検出してしまうという問題がある。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、電柱間の電線および引き込み線などの細線状物体について、複数の細線状物体が連結した状態でも細線状物体として高い精度で検出することを可能とする点群解析処理装置、点群解析処理方法及びプログラムを提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、3次元点群情報に含まれる点と、当該点の周囲の前記点との位置関係に基づいて、当該点が細線状物体を構成する構成点であるか否かについて判定を行い前記構成点を検出する構成点検出部と、検出された前記構成点の各点の接線方向の情報に基づいて、前記構成点から直線要素を検出し、検出した前記直線要素を初期の細線状物体を示す細線状物体モデルとし、前記細線状物体モデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、前記細線状物体モデルを連結していくことで再帰的に細線状物体モデルを生成するモデル生成部と、前記細線状物体モデルに含まれる前記点の位置から前記細線状物体モデルの長さを推定し、推定した長さと、予め定められる閾値とに基づいて前記細線状物体モデルが適切なモデルであるか否かを判定する判定部と、を備えることを特徴とする点群解析処理装置である。
また、本発明の一態様は、上記に記載の発明において、前記構成点検出部は、前記3次元点群情報に含まれる任意の1点を注目点とし、前記注目点を中心とした一定距離の範囲内に存在する点を周囲点とし、前記周囲点の周辺の点群の分散方向より、前記注目点と前記周囲点とが同一の前記細線状物体を構成するかを示す前記注目点に対する前記周囲点の重要度を算出し、当該注目点について、対応する前記重要度を用いた重み付き自己相関行列を算出し、算出した前記自己相関行列の固有値を要素とする固有値特徴ベクトルを算出し、算出した前記固有値特徴ベクトルを用いて前記注目点が構成点に該当するか否かを判定し、前記注目点が前記構成点であると判定した場合、最大固有値に対応する固有ベクトルの方向を前記注目点の接線方向として出力することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記に記載の発明において、前記モデル生成部は、前記構成点と判定された点のうちの任意の2つの前記構成点の前記接線方向が、予め定められる滑らかさを示す条件を満たす場合、前記2つの構成点間にリンクを設定して前記構成点群のクラスタである構成点群クラスタを生成し、生成した前記構成点群クラスタに含まれる前記構成点の構成状態にしたがって、前記構成点群クラスタが適切なクラスタであるか否かを判定し、適切であると判定した前記構成点群クラスタの各点における直線近似精度を算出し、算出した前記直線近似精度の値が大きい点から順に前記点における接線方向を用いて前記点を含む直線要素を検出することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、上記に記載の発明において、前記モデル生成部は、前記細線状物体モデルの端点と、当該細線状物体モデルと異なる前記細線状物体モデルの端点とにおける近接状態に応じて前記端点を連結することで新たな細線状物体モデルを生成し、生成した前記細線状物体モデルの端点を中心とした一定の距離の範囲内に当該細線状物体モデルと異なる前記細線状物体モデルが存在する場合、当該細線状物体モデルを延長した線と前記異なる細線状物体モデルとの交点を近接点とし、前記近接点について局所領域を設定し、該局所領域の境界と前記細線状物体モデルが交わる境界点と、前記局所領域内の前記直線要素と、前記予め定められる連結性指標とに基づいて、細線状物体モデルを生成することを特徴とする。
また、本発明の一態様は、3次元点群情報に含まれる点と、当該点の周囲の前記点との位置関係に基づいて、当該点が細線状物体を構成する構成点であるか否かについて判定を行い前記構成点を検出し、検出した前記構成点の各点の接線方向の情報に基づいて、前記構成点から直線要素を検出し、検出した前記直線要素を初期の細線状物体を示す細線状物体モデルとし、前記細線状物体モデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、前記細線状物体モデルを連結していくことで再帰的に細線状物体モデルを生成し、前記細線状物体モデルに含まれる前記点の位置から前記細線状物体モデルの長さを推定し、推定した長さと、予め定められる閾値とに基づいて前記細線状物体モデルが適切なモデルであるか否かを判定することを特徴とする点群解析処理方法である。
また、本発明の一態様は、コンピュータを3次元点群情報に含まれる点と、当該点の周囲の前記点との位置関係に基づいて、当該点が細線状物体を構成する構成点であるか否かについて判定を行い前記構成点を検出する構成点検出部、検出された前記構成点の各点の接線方向の情報に基づいて、前記構成点から直線要素を検出し、検出した前記直線要素を初期の細線状物体を示す細線状物体モデルとし、前記細線状物体モデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、前記細線状物体モデルを連結していくことで再帰的に細線状物体モデルを生成するモデル生成部、前記細線状物体モデルに含まれる前記点の位置から前記細線状物体モデルの長さを推定し、推定した長さと、予め定められる閾値とに基づいて前記細線状物体モデルが適切なモデルであるか否かを判定する判定部、として機能させるためのプログラムである。
この発明によれば、電柱間の電線および引き込み線などの細線状物体について、複数の細線状物体が連結した状態でも細線状物体として高い精度で検出することが可能となる。
本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。 同実施形態におけるワイヤ検出処理部の動作を示すフローチャートである。 同実施形態におけるワイヤ構成検出部の動作を示すフローチャートである。 同実施形態における電柱及び電柱間の架線(ワイヤ)の測定結果の一例を示す説明図である。 図4における注目点pおよび処理対象点群の拡大図(その1)である。 図4における注目点pおよび処理対象点群の拡大図(その2)である。 同実施形態における注目点pから半径R内の点群を示す図(その1)である。 同実施形態における注目点pから半径R内の点群を示す図(その2)である。 同実施形態における注目点pから半径R内の点群を示す図(その3)である。 同実施形態における頻度分布Hを求める動作を示すフローチャートである。 同実施形態における頻度分布の作成例を示す説明図である。 同実施形態における点pがある物体の曲面上に存在する場合の重みの分布を示す図である。 同実施形態における点pがワイヤ上に存在する場合の重みの分布を示す図である。 同実施形態における直線要素検出処理の概要を説明する図(その1)である。 同実施形態における直線要素検出処理の概要を説明する図(その2)である。 同実施形態における直線要素検出処理を示すフローチャートである。 同実施形態における直線要素検出処理の流れの説明図(その1)である。 同実施形態における直線要素検出処理の流れの説明図(その2)である。 同実施形態におけるワイヤモデル生成処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるワイヤモデルの端点の説明図(その1)である。 同実施形態におけるワイヤモデルの端点の説明図(その2)である。 同実施形態におけるワイヤモデルの再統合処理を示すフローチャートである。 同実施形態におけるワイヤモデルの近接点の説明図(その1)である。 同実施形態におけるワイヤモデルの近接点の説明図(その2)である。 同実施形態における近接点に基づく局所領域内における境界点と直線要素の概念図である。 同実施形態における再連結処理の説明図(その1)である。 同実施形態における再連結処理の説明図(その2)である。 同実施形態における再連結処理の説明図(その3)である。 同実施形態における連結性指標の説明図である。 同実施形態におけるワイヤパラメータ推定の説明図(その1)である。 同実施形態におけるワイヤパラメータ推定の説明図(その2)である。 同実施形態における3次元点群からのワイヤモデル生成の概念を示した図である。 同実施形態において選択するワイヤモデルパターンを説明するための図である。 電柱間のワイヤ配列例(その1)を示す図である。 電柱間のワイヤ配列例(その1)を真横から見た図である。 電柱間のワイヤ配列例(その1)を真上から見た図である。 電柱間のワイヤ配列例(その2)を示す図である。 電柱間のワイヤ配列例(その2)を真横から見た図である。 電柱間のワイヤ配列例(その2)を真上から見た図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態によるワイヤ検出装置1の構成を示すブロック図である。ワイヤ検出装置1は、被写体計測部200と、点群解析処理装置100とを備える。被写体計測部200は、例えば、レーザーレンジファインダ、レーザー測定器、赤外線センサ、または超音波センサなどであり、被写体とセンサとの距離を測定し、位置情報(3次元座標)を有する点群の情報(以下、3次元点群情報という)を点群解析処理装置100に出力する。例えば、レーザーレンジファインダをGPS(Global Positioning System)が搭載された車の上、もしくはGPSの搭載された飛行機に搭載し、移動しながら計測する場合、屋外の環境の人工物、例えば、ワイヤ、建物、木、道路や道路以外の地面など不特定多数の被写体の3次元の位置の計測を行うこともできる。また、被写体計測部200は、車や飛行機に搭載することなく、ある特定の位置、例えば、交差点などの1箇所から計測を行う構成でもよい。本実施形態では、被写体計測部200は、車上にGPSとレーザーレンジファインダとが搭載されているMMS(Mobile Mapping System)を想定して、以下の説明を行う。
点群解析処理装置100は、3次元点群記憶部101、ワイヤ検出処理部102、ワイヤパラメータ保存部106を備える。ワイヤ検出処理部102は、ワイヤ構成点検出部103、ワイヤモデル生成部104、ワイヤ判定部105を備える。点群解析処理装置100において、3次元点群記憶部101は、被写体計測部200が出力する3次元点群情報を受けて、内部の記憶領域に記憶する。ワイヤ構成点検出部103は、3次元点群記憶部101から3次元点群情報を読み出す。また、ワイヤ構成点検出部103は、各3次元点群情報についてワイヤを構成する点であるか否かを判定し、判定の結果及び3次元点群情報をワイヤモデル生成部104に出力する。ワイヤモデル生成部104は、ワイヤ構成点と判定された3次元点群情報の中から直線要素を検出し、検出した直線要素についてクラスタリングを行って複数のワイヤモデルを生成する。また、ワイヤモデル生成部104は、生成したワイヤモデルをワイヤ判定部105に出力する。ワイヤ判定部105は、ワイヤモデル生成部104が出力する各ワイヤモデルの形状を示すパラメータ用いて、有効なワイヤであるか判定を行う。また、ワイヤ判定部105は、有効と判定したワイヤモデルのパラメータをワイヤパラメータ保存部106に書き込む。なお、3次元点群記憶部101およびワイヤパラメータ保存部106は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等のハードウェアによる記憶装置である。
本実施形態によるワイヤ検出装置1は、3次元点群から個々のワイヤを検出する装置である。まず、ワイヤを構成すると判定された点群であるワイヤ構成点群を検出し、次に、そのワイヤ構成点群から直線要素を検出し、最後にその直線要素を滑らかに連結することでワイヤモデルを形成する。ワイヤモデル作成においては、複数のワイヤモデルを用いて、連結性指標を最も良くするワイヤモデルの組み合わせを採用するものである。
ここで、3次元とは、緯度、経度、海抜(高さ)情報でもよいし、ユーザーが設定した特定の位置を原点とした3次元ユークリッド座標系でも極座標系でもよい。以下の実施形態の説明では、ユーザーが設定した原点における3次元ユークリッド座標系(各方向をX,Y,Z座標とする)を想定し、各座標の単位はメートルとする。3次元点情報とは、少なくとも上記の3次元座標の情報である位置情報(X,Y,Z座標)を有しており、当該位置情報に加えて、その点群が撮影された時刻や、レーザーの反射強度などの計測情報、その点の属性情報が付与されていてもよい。3次元点群情報とは、この3次元点情報が複数集まったものである。
(ワイヤ検出処理部による処理の流れ)
点群解析処理装置100のワイヤ検出処理部102による処理について説明する。上述したように、ワイヤ検出処理部102は、ワイヤ構成点検出部103、ワイヤモデル生成部104、ワイヤ判定部105を備えており、ワイヤ検出処理部102による処理は、これらの機能部で行われる処理に対応する。図2は、ワイヤ検出処理部102による処理を示したフローチャートである。ワイヤ構成点検出部103が、3次元点群記憶部101から3次元点群情報を読み出す(ステップS1)。ワイヤ構成点検出部103は、読み出した3次元点群情報に含まれる点群がワイヤを構成する点であるか否かを判定するワイヤ構成点検出処理を行う(ステップS2)。ワイヤモデル生成部104は、ワイヤを構成する点であるワイヤ構成点を用いて複数の直線要素を検出する直線要素検出処理を行う(ステップS3)。ワイヤモデル生成部104は、検出した直線要素に基づいて連結処理を行いワイヤモデルを生成するワイヤモデル生成処理を行う(ステップS4)。ワイヤ判定部105は、生成されたワイヤモデルからワイヤモデルパラメータを推定するモデルパラメータ推定処理を行う(ステップS5)。ワイヤ判定部105は、推定したモデルパラメータを用いてワイヤパラメータに対応するワイヤモデルがワイヤを表すものとして適切であるか否か、すなわち、有効なワイヤであるか否かを判定するワイヤ判定処理を行う(ステップS6)。ワイヤ判定部105は、有効と判定したワイヤについて、当該ワイヤのモデルパラメータをワイヤパラメータ保存部106に出力して書き込む(ステップS7)。以下、図2に示したフローチャートで説明した、ステップS2からステップS6におけるアルゴリズムの詳細な処理について説明する。
(ステップS2:ワイヤ構成点検出処理)
図3は、ワイヤ構成点検出部103によるワイヤ構成点検出処理の流れを示したフローチャートである。ステップS2a1は、上述したステップS1の処理に相当しており、ワイヤ構成点検出部103は、3次元点群記憶部101から3次元点群情報pを読み出す(ステップS2a1)。図4(A)は、電柱および電柱間の架線を表現した図である。図4(B)は、この電柱および電柱間の架線をレーザーレンジファインダにより測定して得られた3次元点群を表現した図である。3次元点群において、図4(B)に示すような右手系のX,Y,Z座標系を適用する。ワイヤ構成点検出部103は、全ての3次元点について、以下の処理を独立して行う。注目点pを区別する番号をiで表示し、全点群の数をIとすると、各点pについて独立してステップS2a2〜S2a4の処理を行う。
ワイヤ構成点検出部103は、注目点pにおける重み付き自己相関行列を算出する(ステップS2a2)。まず、ワイヤ構成点検出部103は、点pから半径R以内の点q(j∈1,2,3..,N)を処理対象点群として設定する。ここで、Nは半径R以内の点の総数、jは処理対象点の各点を区別するための番号である。点pに対する点qの重要度をwとすると、式(1)、式(2)、式(3)により重み付き自己相関行列Pを求める。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
Figure 0005981886
式(2)の‖q−p‖は、点qと点pのユークリッド距離(ベクトルq−pの2ノルム)であり、式(3)の「・」は、ベクトルの内積である。uは点qから半径r以内の点q(m∈1,2,3,...,M)について、点qを基準とした自己相関行列Qを固有値展開して求めた固有ベクトルであり、δ はQの固有値(δ >δ >δ )である。Mを点qから半径r以内の距離の点群の数とすると、qを基準としたQは、式(4)で求められる。
Figure 0005981886
ここでは点qが、点pと同一ワイヤ上に属する場合、ベクトル(q−p)の方向が他の方向に比べて相対的に多くの点群が存在すると仮定している。すなわち、点q周辺の点群の分散方向を考慮することで、点pと点qが、同一物体上にある可能性を考慮できる。式(4)で求めた固有値と固有ベクトルを用いたマハラノビス距離MLとベクトル(q−p)の距離の比率を、方向(q−p)に対する重要度(重みw)とする。
図5及び図6は、図4における注目点pおよび処理対象点群の拡大図である。図6に示す例では、点q,点qについての点群の分散と第1固有ベクトル(最も分散が大きい方向)が示してある。2点を比べた場合、点qの第1固有ベクトルがベクトル(q−p)と成す角度が小さいため重みwが重みwより大きくなり、点qを同一物体上にある点として考慮できる。これにより、半径R以内の処理対象領域に注目点が所属しないワイヤが存在するときも、その異なるワイヤの方向の点の重要度を抑えられるために、推定精度を向上できる。
パラメータ半径rと半径Rは実験的に決めるものであり、ここでは、r=0.2,R=0.5としている。rを大きくすることで密度が低い点群についても推定精度が高まるが、rを大きくすると注目点が所属しないワイヤまで含む可能性も高くなり、推定時のノイズの影響が生じる。具体的には、rは異なるワイヤ間の最短距離もしくは平均距離を使うことが望ましい。
次に、ワイヤ構成点検出部103は、自己相関行列Pを固有値展開して、固有値特徴量λ,λ,λ(λ>λ>λ)を算出する(ステップS2a3)。以降、固有値要素を縦に並べたベクトル[λ,λ,λを特徴ベクトルとし、固有値特徴ベクトルと呼ぶ。また、このとき算出した第1固有ベクトルuを点pにおける接線方向とする。
次に、ワイヤ構成点検出部103は、固有値特徴量を用いて各点pの物体識別処理を行う(ステップS2a4)。最も簡単な処理方法は、式(5)による閾値処理である。
Figure 0005981886
式(5)において、閾値Vthは実験的に決めるパラメータであり、ワイヤ構成点検出部103は、閾値Vth以上の点をワイヤ構成点と判定する。ただし、閾値Vthは、0〜1の値をとり、ここではVth=0.9とした。ワイヤ構成点検出部103は、全ての点pについてステップS2a2〜S2a4の処理が完了していない場合、ステップS2a2からの処理を繰り返す。全ての点pについてステップS2a2〜S2a4の処理が完了している場合、ワイヤ構成点検出部103は、物体識別結果、すなわちワイヤ構成点であるか否かの判定結果、ワイヤ構成点と判定した点の接線方向の情報を出力するとともに、3次元点群情報を出力する(ステップS2a5)。
また、図4(B)の点p’のように半径R内に複数のワイヤが存在する場合、ノイズが影響して式(1)の第1固有値が小さくなる傾向がある。そこで、ワイヤ構成点検出部103は、第1固有値以外の固有値情報も含めた判定処理を行う。具体的には、ワイヤおよびワイヤ以外の物体がどういった固有値の組み合わせになるか、事前に辞書ベクトルとして登録し、ニアレスト・ネイバー(NN)法やk−NN法、SVM法などのパターンマッチングによる識別を行うことで閾値処理よりも頑健な判定が行える。
ここでは、NN法を用いたワイヤ構成点の識別方法について説明する。ワイヤ(クラス1)およびそれ以外の物体(クラス2)に属する点群について、ワイヤ構成点検出部103は、式(1)の自己相関行列Pから固有値を求める。次に、クラス1およびクラス2それぞれの点群について、ワイヤ構成点検出部103は、特徴ベクトルf{c}=[λ,λ,λ(class∈1,2)を求める。点pの特徴ベクトルをfpi、各クラスに対する尤度をsim(f,c)、各クラスに属する点群を区別する番号をそれぞれt(c∈1,2)とすると、識別関数F(f)は、式(6)、式(7)で求められる。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
ここで、式(7)のsimは点pにおける特徴ベクトルfpiと各クラスの辞書ベクトルとの最短距離を尤度として出力する。識別関数Gは、クラス1、クラス2について、注目点pの特徴ベクトルfpiと各クラスの辞書ベクトルについて、各クラスの辞書ベクトルの最短距離を比較して距離が小さい方のクラス番号を出力する関数である。ここでは、ワイヤおよびそれ以外の2クラス識別について説明したが、ワイヤ、建物、木、車、電柱など複数の物体(クラス)でも、同様の処理を適用することで識別が可能である。
なお、ステップS2で用いられるパラメータである半径r、半径R、閾値Vth、辞書ベクトルについては、予めワイヤ構成点検出部103の内部の記憶領域に記憶されているものとする。
(図3のステップS2a2の他の手法)
次に、ステップS2a2の他の手法について説明する。当該手法では、ステップS2a2において、点p対する点qの重要度wを、点pと点qを結んだ直線から距離Δd以内に存在する点の分布の領域により求める。図7、図8、及び図9は、注目点pから半径R内の点群を示す図である。図8に示すように、点pと点qを結ぶ直線からΔd離れた2本の平行線内に存在する点の分布から重要度wを求める。また、図9に示すように、点pと点qを結ぶ直線からΔd離れた2本の平行線内に存在する点の分布から重要度wを求める。
ワイヤ構成点検出部103は、ステップS2a2において、点の分布を調べるために、まず点pと点qの作る直線上の点の頻度分布Hを作成する。処理対象領域内の点をqと区別がつくように点s(k∈1,2,..,K)と表記し、点sと直線(p,q)との距離をD(s)とし、Δhは直線(q,p)を離散的に分割する値(パラメータ)である。頻度分布のビンをbinで表す。Δd,Δhは実験的に決めるパラメータであり、ここではΔh=0.03(M),Δd=0.06(M)とした。
ここで、図10のフローチャートを参照して、ワイヤ構成点検出部103が、頻度分布Hを求める処理を説明する。まず、ワイヤ構成点検出部103は、頻度分布Hの総和が0になるように初期化した後(ステップS2b1)、処理対象領域内の全点s(k∈1,2,..,K)を用いて、頻度分布Hを求める(ステップS2b2〜S2b6)。
ワイヤ構成点検出部103は、D(s)とL(s)を算出し(ステップS2b3)、L(s)からbin(s)を算出する(ステップS2b4)。続いて、ワイヤ構成点検出部103は、Gd(D(s))>0のとき、H(bin)に、H(bin)+1を代入することによりH(bin)に1を加える(ステップS2b5)。ワイヤ構成点検出部103は、全てのsについて処理を行った否かを判定する(ステップS2b6)。全てのsについて処理が終わっていない場合、ステップS2b2に戻り、全てのsについて処理が終わっている場合、ステップS2b7に進む。ワイヤ構成点検出部103は、求めた頻度分布Hを出力する(ステップS2b7)。この処理によって、頻度分布Hが求まることになる。図11は、頻度分布Hqの作成例を示す図である。図10に示す処理動作を式で表すと、式(8)、式(9)、式(10)となる。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
Figure 0005981886
式(10)において、関数Gは距離D((s))が閾値Δd以下であれば1を出力する関数であり、式(9)において、関数ceilは、与えられた値を小数点以下で切り捨てた値を出力する関数であり、ヒストグラムのビン(bin)の値の範囲は、処理対象点群qを式(9)に代入したときの最小値から最大値の範囲である。距離D(s)と変数L(s)は、式(11)、式(12)、式(13)によって求まる。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
Figure 0005981886
ただし、‖…‖はベクトルの2ノルムを表し、θは点sと直線(q,p)との成す角を表している。
次に、ワイヤ構成点検出部103は、この頻度分布Hを用いて、(q−p)の方向の重要度wを式(14)、式(15)によって計算する。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
図12及び図13は、点pが、ある物体の曲面上に存在する場合(図12)と、点pが、ワイヤ上に存在する場合(図13)の重みの分布の違いを示す図である。図12に示す場合と比べて、点pが、ワイヤに属する図13の場合には、点の分布の偏りから特定の方向(q,p)の存在する点の方向の重みが突出して大きくなる。一方、曲面上に存在する点pについては、様々な方向の重みが大きくなる傾向がある。よって、3次元空間において特定の方向に重みのピークがあるか判定することで、注目点pがワイヤ上にあるか否か判定できる。
このピークの有無を、重みwを用いた自己相関行列を用いることで判定する。注目点pがワイヤ状にある場合、図13のように特定の方向の重みが大きくなるので、自己相関行列も特定の方向の成分が大きくなり、自己相関行列を固有値展開したときに第1固有値のみが大きくなる。つまり、多数の(q,p)の方向の重みを調べなくても、第1固有値が、式(5)の閾値より大きいか否かを調べるだけで、ピークがあるか否かを調べることができる。また、特定の方向の重みが大きくなるという性質を利用して、閾値処理により点pと同一のワイヤ上にない点qの重み係数を0にしてから固有値展開することで、接線方向の推定精度を向上することもできる。例えば、図13のようにピーク値の半分以下の値は0にするような閾値Twを設定してもよい。これにより、閾値Twよりも低い重要度の点については点pと同一ワイヤ上にない点と考え、自己相関行列に加算せず、結果としてピーク有無の判定に影響を与えないようにできる。式(14)の重みを用いて、重み付き自己相関行列Pは、式(1)によって求められる。
(ステップS3:直線要素検出処理)
次に、図2に示すステップS3について説明する。図14及び図15は、ステップ3の処理の概要を示す図であり、図16は、ステップS3の処理の流れを示すフローチャートである。図16において、ワイヤ構成点検出部103から3次元点群情報と、ワイヤ構成点であるか否かの判定結果と、ワイヤ構成点と判定された点の接線方向の情報とがワイヤモデル生成部104に与えられる(ステップS3a1)。ステップS3では、まず3次元点群の中から通信線などのような数十メートル以上の長いワイヤのみを検出する。上記ワイヤ構成点検出部では、本実施形態で検出目的としない公園の柵や手すり、また窓際の格子形状や駐車場の屋根の骨組みなどのような細長い形状の物体の3次元点群についてもワイヤ構成点と検出する可能性がある。そこで、通信線などのワイヤは数十メートル以上の長さで存在するのに対して、これらワイヤでない物体は数メートルの範囲でしか存在しないことが多い特性に着目し、ワイヤ構成点をクラスタリングして出来上がった3次元点群の形状から束状の通信線(束状のワイヤ)かもしくは屋根の骨組みなどのような点群か判定処理を行う。これにより、上記ワイヤ構成点検出部では、局所領域に含まれる点群の形状でワイヤ構成点であるか判定するのに対し、本処理ではより大域的な視点での形状特徴から、架線のような長い細線状の物体に属する点群であるか判定を行う。ステップS3では、まず、図14に示すように、与えられたワイヤ構成点群について、ワイヤを構成する点として適切か否か、すなわち、ワイヤを構成する点になり得る有効性を有するか否かに基づいてクラスタリングを行う(ステップS3a2)。クラスタリングを行うことによって、有効なワイヤ構成点群のクラスタと、孤立しているために有効でないワイヤ構成点群クラスタの判定を行う(ステップS3a3)。次に、図15に示すように、有効なワイヤ構成点群クラスタの点群についてのみ直線要素の検出処理を行う(ステップS3a4〜ステップS3a6)。ワイヤモデル生成部104が、ワイヤ構成点群を直線要素として検出するのは、点群の密度の違いの影響を抑えるためである。計測点群は、レーザーレンジファインダと被写体の距離が近い程、密度が高くなる傾向があるため、MMSで計測された点群の密度は、不均一になる。そのため、ワイヤ検出時において点群の数による影響を防ぐために、点群をある一定の長さs(m)以内の短い直線で近似する。例えば、長さ10(m)のワイヤが存在したときに、s=1(m)の長さの直線で近似すれば、点群密度が1平方メートル当たり100点〜10点でも約10本で表現ができ、点群の密度に関係なく長さの総和が10(m)の直線要素で表現できる。以下、図16に示すフローチャートにしたがって処理の詳細な流れについて説明する。
ステップS3a1において、ワイヤ構成点検出部103から情報を取得すると、ワイヤモデル生成部104は、ワイヤ構成点のクラスタリングを行う(ステップS3a2)。注目点をi、注目点の3次元座標での位置ベクトルをp、接線方向をn、注目点iからの近傍点をj、近傍点の3次元座標での位置ベクトルをp、接線方向をnで表現し、注目点iから半径r以内の点を近傍点とする。ここで、接線方向とは、長さが1のベクトルを意味する。近傍点の中から注目点と滑らかに連結するワイヤ構成点を同一クラスタとして判定する。次の式(16)と式(17)の両方を満たすとき、2点は滑らかに連結できるものとして、ワイヤモデル生成部104は、点iと点jにリンクを設定する。
Figure 0005981886
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ここで、ベクトルの間にある「・」は内積を表し、「×」は外積を表す。式(16)と式(17)のεとl、またクラスタリングを行う際の近傍点を決定する半径rは実験的に決められるパラメータであり、本実施形態ではε=0.1、l=0.8、r=0.3とした。式(16)の左辺は、2つの接線方向の成す角度に応じた値を出力し、同じ方向(0度)もしくは逆方向(180度)の時は1.0を、垂直な方向である程0に近い値を出力する。式(17)の左辺は、近傍点jから注目点iの接線nへの最短距離を意味する。ステップS3a2において、ワイヤモデル生成部104は、図17の上図に示すように、全てのワイヤ構成点についてリンク設定処理を行った後に、リンクが設定された点群を同一クラスタとして判定する。また、同一クラスタと判定された点群全体を以下、ワイヤ構成点群クラスタと呼ぶ。図17の下図に示すように、評価式である式(16)と式(17)を満たす点群間にリンクを設定した場合、点pと点pが同一のクラスタ内のワイヤ構成点として判定され、点pと点pが同一のクラスタ内のワイヤ構成点と判定される。このようにして、ワイヤ構成点間にリンクを設定することにより生成されるグラフであるワイヤ構成点群クラスタが形成される。
次に、ワイヤモデル生成部104は、形成したワイヤ構成点群クラスタc(c∈1,2,…,C)について、式(18)を満たすときに、有効なワイヤ構成点群クラスタとみなし、それ以外のクラスタのワイヤ構成点は、以降の処理には使わないと判定して削除する。ここで、cはクラスタ番号、Cはワイヤ構成点群クラスタの総数とする(ステップS3a3)。
Figure 0005981886
式(18)において、Cluster(c)は、クラスタ番号cのワイヤ構成点群クラスタを意味し、num(Cluster(c))は、ワイヤ構成点群クラスタの番号cのワイヤ構成点の数とする。式(18)では、ワイヤ構成点群クラスタに含まれる点のワイヤ構成点の数が予め定められる閾値Thを超える場合に、ワイヤ構成点群クラスタの構成状態が束状ワイヤもしくは長いワイヤと同等であると判定することにより、有効なクラスタと判定している。閾値Thは、架線が存在する範囲と計測機器の測定可能な点群密度の関係により決定できる。例えば、ある電柱間の架線を検出したい場合に、その電柱間の距離が30mであり、架線の高さの位置での点群計測密度が10平方cmあたり1点の計測機器を用いた場合、電柱間に1本の架線がたるみなく張られていたとすると約300点の点群の位置が計測される。多くの電柱間では複数の架線が張られているため、架線が最低2本以上存在すると仮定すると、上記の例では600(=300×2)点計測される。閾値としては係数γ(0<γ<1)をかけた値を設定すればよい。
なお、ワイヤ構成点群クラスタに含まれるワイヤ構成点の存在する3次元空間の領域が大きいときに有効であると判定してもよい。例えば、ある電柱間の架線を検出したい場合、
電柱間の架線をクラスタリングした結果できたワイヤ構成点群クラスタの点群を包含する直方体のバウンディングボックスを作成し、その直方体のバウンディングボックスの対角線の長さにより有効なクラスタと判定処理ができる。あるワイヤ構成点群クラスタcの点群がX軸、Y軸、Z軸上で存在する範囲を、それぞれΔX(m)、ΔY(m)、ΔZ(m)とすると、直方体の対角線の長さDiag(Cluster(c))は、Diag(Cluster(c))>Thdiagという条件の下、以下の式(19)、式(20)、式(21)により求められる。
Figure 0005981886
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Figure 0005981886
上記例の電柱間の長さが30(m)とし、複数の束状架線が鉛直(Z軸)方向で2mの範囲に存在すると、理想的な直方体の長さはLdiag=30.1(m)として求まる。本実施形態では、障害物等の影響を考慮し、点群の計測される範囲が狭まると考え、仮定した条件で求めた対角線の長さLdiagに係数γdiag(0<γdiag<1)をかけた値を閾値Thdiagとした。
式(18)を用いた判定と、式(19)、(20)及び(21)を用いた判定とは、両判定ともワイヤ構成点群クラスタの点群の構成状態にしたがって、ワイヤを含む可能性がありその後の処理に適切であるクラスタ、すなわち、上述した有効なクラスタであるか否かを判定していることになる。したがって、これらの判定を併用するようにしてもよく、併用することにより、一定の長さの以上の点群であるかを判定した上で、さらに、それらが、線状のものであるかどうかを判定することができ、より正確にワイヤを含むクラスタであるか否かを判定することが可能となる。
なお、前述のステップS2の手法では、接線が必ず求まるため、本ステップS3a3では、ワイヤ構成点の接線が与えられることを前提としている。ステップS2に記載の手法以外の手法で、ワイヤ構成点であるか否かの判定がなされた場合は、接線が求められていないことも考えられる。この場合には、注目点iの位置pを原点とした半径R内の局所領域を用いて、当該局所領域に存在する点群から算出する自己相関行列の固有値を用いてもよい。次式(22)の自己相関行列Pを固有値分解することで得られる固有値λ,λ,λ(λ>λ>λ)に関して、最大固有値λに対応する第1固有値ベクトルを接線方向として用いることができる。
Figure 0005981886
式(22)において、Nは、注目点iにおける近傍点jの総数である。次に、ワイヤモデル生成部104は、ステップS3a3で有効と判定した全てのワイヤ構成点群クラスタに含まれたワイヤ構成点について、ステップS3a4からステップS3a6までの処理を繰り返し行う。ワイヤモデル生成部104は、図15の上図に示すように、直線近似精度を算出する(ステップS3a4)。クラスタ番号cのワイヤ構成点群クラスタについて、注目点iの半径R内の局所領域に存在する近傍点をj、近傍点の総数をNとし、直線近似精度Jを次式(23)により評価する。
Figure 0005981886
式(23)において、評価しているベクトル間の外積は、注目点iを基準としたとき近傍点jへの相対ベクトル(p−p)と、注目点iの接線との最短距離の大きさを意味している。つまり、式(23)において、注目点iにおける接線上に近傍点が存在するほど直線近似精度Jの値が小さくなり、直線に近い形状であることを示す。ここで、局所領域の大きさを決める半径Rは、ステップS3a2のクラスタリングの際の半径rとは、異なるパラメータである。また、当該ステップの半径R及びrは、ステップS2の半径R及びrとも異なるパラメータである。
次に、ワイヤモデル生成部104は、直線近似精度Jの大きさの順に、点群のインデックス番号を振りなおす(ステップS3a5)。例えば、点a1,点a2,点a3のインデックス番号がそれぞれ、1,2,3とする。このとき、J(a1)=0.4,J(a2)=0.8,J(a3)=0.5とすると、点a1の直線近似が一番小さいことから、点a1のインデックス番号は、3となり、点a2の直線近似精度が一番大きいことから、点a2のインデックス番号は1となり、点a3のインデックス番号は、2となる。ワイヤモデル生成部104は、インデックス番号が小さいワイヤ構成点の順番にしたがって、直線要素が存在するか判定する(ステップS3a6)。インデックス番号iの点を注目点、局所領域を決定する半径をR、注目点iの近傍点をjとし、式(24)を満たす近傍点jを注目点iの接線上の点j’として検出する。
Figure 0005981886
次に、ワイヤモデル生成部104は、注目点iにおいて、接線上の点j’とその点の接線方向nj’を用いて次式(25)を満たしている場合、直線要素が存在すると判定する。
Figure 0005981886
ここで、εline,Thline,及び半径Rは、実験的に決めるパラメータであり、本実施形態ではεline=0.05(m),Thline=0.2,R=0.2とした。式(24)の左辺は、近傍点jから注目点iの接線nへの最短距離を意味し、式(25)の左辺は、注目点iの接線方向の点の存在する範囲(長さ)を意味する。ワイヤモデル生成部104は、ワイヤ構成点に直線要素が存在すると判定した場合、注目点iの接線上の点j’をワイヤ構成点から直線要素点に変更し、以降の直線要素の検出には用いない。また、直線要素が存在すると判定された場合、式(26)を満たすワイヤ構成点と、式(27)を満たすワイヤ構成点とが、注目点iにおける直線要素の両端の端点となる。
Figure 0005981886
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ワイヤモデル生成部104は、ワイヤ構成点群クラスタcについて、クラスタcに含まれる全てのワイヤ構成点についてステップS3a4〜S3a6の処理を繰り返し行い、全てのワイヤ構成点について処理を完了するとステップS3a6の処理は終了する。これにより、ステップS3の処理が終了し、図15の下図、及び図18の下図のように直線要素が検出される。
(ステップS4:ワイヤモデル生成処理)
図19にステップS4のフローチャートを示す。ワイヤモデル生成部104は、ステップS4a1において、ステップS3で有効と判定されたワイヤ構成点群クラスタごとに求めた直線要素をそれぞれ初期のワイヤモデル群として設定する(ステップS4a1)。ここで、初期のワイヤモデルとは、図18の下図で示す検出した直線要素そのものであり、ワイヤモデル群とは、複数のワイヤモデルのことを意味する。ワイヤモデル生成部104は、初期のワイヤモデルについて、近傍のワイヤモデルと連結処理を行う。ここで、ワイヤモデルの連結基準として、各ワイヤモデルに含まれる直線要素の端点の近さ、及び直線要素同士の接線方向の類似度を用いる。
次に、ワイヤモデル生成部104は、各ワイヤモデルに含まれる直線要素の数、または直線要素の長さの総和に応じてワイヤモデルにインデックス番号を付与する。図18の下図に示すように、当初のワイヤモデルは検出した直線要素そのものであるので、式(25)の左辺より求められる直線要素の長さの長い順にインデックス番号を付与する(ステップS4a2)。複数のワイヤモデルにおいて直線要素数が同じ数になった場合、新たにインデックス番号を再割り当てする前のときのインデックス番号が小さい方の番号を、新しく割り当てるときにも小さい番号とする。
ワイヤモデル生成部104は、近傍のワイヤモデルとの統合を判定する処理、及び統合を行う処理、すなわち、ワイヤモデルの端点を用いて近傍のワイヤモデルを探索し、判定を行って統合を行う。ここで、ワイヤモデルの端点は、図20に示すようにワイヤモデルに含まれる直線要素の端点の中で連結されていない2点とする。この2点は、変数Loopが1、すなわち繰り返しの初回の場合、直線要素の端点を意味する。ワイヤモデルiについて、端点tの位置を記号(28)として表す。なお、以下、当該記号(28)のような形式の文字を本明細書中で記載する場合、pt_1 と表す。
Figure 0005981886
同様に、端点tの位置をpt_2 と表す。半径r以内にある近傍ワイヤモデルをj、当該ワイヤモデルの端点の位置をpt_1 とpt_2 とした場合、ワイヤモデル生成部104は、近傍ワイヤモデルを式(29)により検出する。半径rは実験的に決めるパラメータであり、本実施形態では、1.0(m)とした。
Figure 0005981886
式(29)において、‖…‖は、ベクトルのノルムを表す。すなわち、端点間の距離がr以内のワイヤモデルを検出する。また、pt_y とpt_x について、t_x、t_yは、端点を意味し、xとyは、それぞれ1、または2となる。ただし、端点の1と2の番号は、ワイヤモデル、または直線要素に存在する2つの端点を区別する番号であり、番号の大きさに意味はない。以下、端点を区別する変数xとyについて、オーバーライン( ̄)が付いている記号(30)は、同一ワイヤモデルにおける端点t_xとは異なる他方の端点を意味する。記号(30)を明細書中で記載する場合、t_x ̄(オーバーライン)と記載し、他のオーバーラインを用いる記号も同様に表す。
Figure 0005981886
統合処理により同一ワイヤモデルに属する直線要素の番号を変数o(∈1,2,3,…,No)で区別すると、ワイヤモデルiに含まれる直線要素oの端点をダッシュ(’)付きの変数t_x’、t_y’で表現し、各直線要素についてオーバーライン( ̄)がついている記号(31)は、同一の直線要素における端点t_x’もしくはt_y’とは異なる他方の端点を意味する。
Figure 0005981886
また、ワイヤモデルの端点の位置での接線方向は、端点位置の直線要素の接線方向と定義する。ワイヤモデルi、端点t_1での接線方向nt_1 について次式(32)で表現する。
Figure 0005981886
ワイヤモデルi、端点t_2での接線方向nt_2 について次式(33)で表現する。
Figure 0005981886
ワイヤモデルiに含まれる直線要素oの端点t_x’については、次式(34)のようにして接線は求まる。
Figure 0005981886
次に、ワイヤモデル生成部104は、注目するワイヤモデルiの端点t_xについて、近傍ワイヤモデルjについて、式(35)を満たす端点について連結を行う。ただし、式(36)を満たすものとする。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
ワイヤモデルiとワイヤモデルjを統合した場合、新たに生成されるワイヤモデルのインデックス番号として、長さの長い方のインデックス番号に設定すればよい。また、図20に示すように連結に用いない方の端点が、統合後のワイヤモデルの端点となる(ステップS4a3)。
次に、ワイヤモデル生成部104は、ワイヤモデル同士の近接点を検出する。ここで、近接点とは、あるワイヤモデルの延長線上に他のワイヤモデルが存在するときの交点である。ただし、3次元空間における2つの曲線、または、直線は、ねじれの位置の関係の場合が多い。そこで、本実施形態では、注目するワイヤモデルと近傍ワイヤモデルを延長した2つの曲線、または直線が最短距離となる位置の注目するワイヤモデル上での位置を近接点とする。注目するワイヤモデルをi、注目ワイヤ以外の近傍にあるワイヤモデルをjで表し、式(37)、式(38)により近接点pK i(o)を求める。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
ただし、o(o∈1,2,…,No)は、注目ワイヤモデルi上の直線要素を区別する番号であり、Noは、ワイヤモデルiに含まれる直線要素の総数である。また、以下の式(39)は、ワイヤモデルiとワイヤモデルjの最短距離の長さが、閾値ε未満であり、かつ近接点候補が、直線要素の線分上の範囲であるか否か判定する式である。閾値εは、実験的に決めるパラメータであり、本実施形態ではε=0.1(m)とした。
Figure 0005981886
式(39)において、length(l)は、ワイヤモデルに含まれる直線要素lの長さを出力する関数であり、式(25)の左辺と等しい。ワイヤモデル生成部104は、式(39)を満たす近接点候補の中から式(40)により有効な近接点を求める(ステップS4a4)。
Figure 0005981886
図21は、注目ワイヤモデルiと周辺のワイヤモデルjについて、ワイヤモデルjの端点pt_2 の接線を延長した先にある直線要素(端点pt_5’ i(3)とpt_6’ i(3)の間の線分)上に近接点が存在する例を示している。本実施形態では、直線要素3において、ワイヤモデルjの端点pt_2 jからの接線の最短距離の位置が近接点pK i(o)となる。
上述した式(37)は、交点pK i(o)の位置ベクトルを求める式であり、その交点は、端点pt_x’ i(o)から、端点pt_x’ i(o)の位置での線方向
t_x’ i(o)へs倍移動した位置として求められる。
図21では、ワイヤモデルiに4つの直線要素が含まれており、その中で、式(40)により、近接点候補pK i(3)と端点pt_2 の距離が最も短いので、pK i(3)が近接点として検出される。同様にして、ワイヤモデルiにおける近傍のワイヤモデル全てについて、ワイヤモデルi上の近接点を検出することができる。
次に、ワイヤモデル生成部104は、近接点ごとにワイヤの再統合処理を行うために、再統合処理のサブルーチンを呼び出して処理を行う(ステップS4a5)。図22は、再統合処理のサブルーチンを示すフローチャートである。最初に、ワイヤモデル生成部104は、局所領域内の境界点を検出する。また、このとき、繰り返しの条件判定に用いる変数Loop1を1にする(ステップS4a6−1)。まず、近接点と局所領域の関係について説明する。図23は、近接点pK から半径r以内に他の近接点がない場合を示しており、この場合、近接点pK から半径rの領域が局所領域であり、この領域内に存在するワイヤモデル1とワイヤモデル2が再統合処理の処理対象のワイヤモデルとなる。図24は、近接点pK から半径r以内に別の近接点pK が存在する場合である。この場合、近接点pK から半径r以内の領域と近接点pK から半径r以内の領域の双方を含む領域が局所領域となる。当該局所領域内に存在するワイヤモデル1とワイヤモデル2とワイヤモデル3が再統合処理の処理対象のワイヤモデルとなる。すなわち、ある近接点と別の近接点の距離が小さいときは、それら近接点に関連するワイヤモデル全てが対象となり、この関連するワイヤモデルとは、近接点を生成したときに用いたワイヤモデルとなる。このように各近接点から導き出される局所領域内のワイヤモデルに基づいて、ワイヤモデル境界点を検出する。境界点とは、図25に示すように、各ワイヤモデルと局所領域の境界との交点である。なお、図25で示される局所領域は、図24の重複領域のある2つの円で囲まれる局所領域を楕円によってまとめて概念的に示したものであり、実際には当該2つの円で囲まれる領域である。また、ワイヤモデルの端点が、局所領域内に存在する場合、端点ごとに境界点が1つ増えることになる。図25に示すように、境界点を、bi_xまたはbj_yで表す。iは、注目するワイヤモデルの番号であり、jは周辺のワイヤモデルの番号である。x及びyは、境界を区別するための番号である。次に、ワイヤモデル生成部104は、各近接点の局所領域内の直線要素を検出し、検出した直線要素を以降の処理で用いる。また、半径rは実験的に決めるパラメータであり、本実施形態ではr=0.5(m)とした。
ワイヤモデル生成部104は、Loop1に1を加える(ステップS4a6−2)。そして、ワイヤモデル生成部104は、直線要素の連結による再連結処理を行う。最初に、ワイヤモデル生成部104は、直線要素を連結するパラメータをランダムに変化させるために、変数γとγとγを乱数により生成する。極端に大きい値や小さい値をさけるために、変数γとγとγの大きさの範囲は予め定めておくのが好ましく、本実施形態では、0.5<γ,γ,γ<2.0とし、rline=0.5とした。次に、ワイヤモデル生成部104は、連結処理を行う開始点として境界点をランダムに選択し、式(41)、式(42)、式(43)を満たす直線要素と連結処理を行う。当該ステップの判定処理を用いた連結処理において、ある開始点から他の境界点へ連結が行われた場合、その開始点と連結された境界点はステップS4a6−3〜S4a6−10の処理では用いない。
Figure 0005981886
Figure 0005981886
Figure 0005981886
次に、図26から図28を参照しつつ、ステップS4a6−3以降の処理について説明する。ワイヤモデル生成部104は、まず、パラメータをランダムに設定する(ステップS4a6−3)。ワイヤモデル生成部104は、開始点を境界点の中からランダムに選択する。ただし、既に選択された境界点は除く(ステップS4a6−4)。ワイヤモデル生成部104は、注目端点t_xを決定する。ここで、注目端点とは開始点を端点に含む直線要素おける開始点とは別の端点とする。もしくは、新たに連結した直線要素における連結されていない方の端点とする(ステップS4a6−5)。ワイヤモデル生成部104は、注目端点t_xに対して、近傍の直線要素の端点t_yの位置と端点t_yの位置の接線方向nt_yを用いて、連結処理の指標である式(41)、式(42)、及び式(43)を満たす直線要素を連結候補として検出する(ステップS4a6−6)。ここで、近傍の直線要素は、連結されているワイヤモデルに含まれていない直線要素としている。そのため、ワイヤモデルを識別するための右上の添え字は記載していない。
次に、ワイヤモデル生成部104は、注目端点t_xについて、連結処理の指標である式(41)、式(42)、及び式(43)を満たす近傍直線要素の端点t_yが存在するか否かを判定する(ステップS4a6−7)。ワイヤモデル生成部104は、近傍直線要素の端点t_yが存在すると判定した場合、ステップS4a6−8を実行し、存在しないと判定した場合、ステップS4a6−9に進む。ワイヤモデル生成部104は、式(41)、式(42)、式(43)の連結処理の指標を満たす直線要素の端点t_yが複数存在するとき、その中からランダムに連結する端点を選択する。このとき、連結した直線要素における連結した端点と反対側の端点t_y ̄(オーバーライン)を次の注目端点として決定する。連結処理の指標を満たす直線要素の端点が1つだけのときは、その端点と連結する。連結後は、連結した直線要素は同一のワイヤモデルiに含まれるとし、ステップS4a6−6を実行する(ステップS4a6−8)。
ワイヤモデル生成部104は、全ての境界点が選択されて、かつ注目端点t_xについて、連結指標を満たす近傍直線要素の端点t_yがない場合、終了条件を満たしたと判定する(ステップS4a6−9)。終了条件を満たしていない場合であって、ワイヤモデル生成部104は、連結処理の指標を満たす近傍直線要素がないとき、もしくは境界点を含む近傍直線要素の端点と連結したとき、開始点を新たに選択し、ステップS4a6−4に戻る。ここで、新たに選ぶ開始点は、既に開始点として選択された点以外の点、または、連結された直線要素の境界点以外とする。ワイヤモデル生成部104は、連結性指標を算出する式(44)により、連結性指標Eを算出して、連結して出来上がったワイヤモデル群について評価を行う。ワイヤモデル群とは複数のワイヤモデルを意味する(ステップS4a6−10)。
Figure 0005981886
ワイヤモデル生成部104は、繰り返し判定条件の変数Loop1が、予め定められたTh_Loop1を超えているか否かを判定し、超えていない場合、ステップS4a6−2に戻り、超えている場合、ステップS4a6−12に進む(ステップS4a6−11)。Th_Loop1は、直線要素がなくなるまで連結処理が行われるよう十分に大きな値が予め定められるものとする。
式(44)において、第1項は、局所領域内に含まれる直線要素の中でワイヤモデルに属しない直線要素の端点t_u(端点の総数をNuとする)が、生成したワイヤモデルm(ワイヤモデルの総数をMとする)に含まれない度合いを示している。具体的には、端点t_uとワイヤモデルmとの最短距離の合計値として算出する。つまり、生成されたワイヤモデルに含まれる直線要素との最短距離を計算し、最も短い距離を算出すればよい。第2項は、ワイヤモデルの形状が複雑になることを抑制する項であり、各ワイヤモデルmにおいて、開始点からt_xから反対側の端点t_x ̄(オーバーライン)までの直線要素に通し番号(1,2,3,…,Nv’)を割り当てたときに、各端点t_xの位置での接線方向の変化率の合計値を意味している。ワイヤモデルに属する直線要素の接線方向が全て平行であれば値は0となり、接線方向の変化が大きいほど第2項は値が大きくなる。第2項の最初にある変数kは、第1項と第2項の重要視する比率を調整する実験的に決めるパラメータである。第1項は、ワイヤモデルが計測された3次元点を的確に表現しているか評価しており、第2項は、ワイヤモデルの曲率変化の滑らかさを評価していることになる。これを図で示すと図29の通りとなる。k=0のときは、直線要素が全てワイヤモデルに含まれている方が良い結果として評価され、kの値が大きくなるほど、接線方向が異なるワイヤモデルが連結されにくいワイヤモデルが良い結果として評価される。式(44)で示される連結性指標Eの値が小さい程、計測点群を的確に表現しつつも過度に複雑な形状になることを抑制したワイヤモデルであることを意味する。このようにして、ランダムな順番で境界点を選択して再連結処理を行い、複数のワイヤモデルパターンを生成し、その候補の中から連結性指標が最も良いワイヤモデル候補パターンを出力することにより再統合処理を完了する。ワイヤモデル生成部104は、連結性指標Eの値が最も小さいものが良いと判定を行い、その場合のワイヤモデルパターンを出力して(ステップS4a6−12)、図19の処理に戻る。また、繰り返し処理の閾値Th_loop1は大きければ大きい程、多数のワイヤモデルパターンの中から最も良い連結性指標Eのワイヤモデルパターンを選ぶことができる。本実施形態では1000とした。
最後に、ワイヤモデル生成部104は、ステップS4a5のサブルーチンで出力したワイヤモデルパターンを生成したワイヤモデルとして全て出力する(ステップS4a6)。
(ステップS5:モデルパラメータ推定処理)
図2に戻り、ワイヤ判定部105は、ワイヤモデルのパラメータを推定するモデルパラメータ推定処理を行う(ステップS5)。ワイヤモデルのパラメータとは、ワイヤモデルの連結長さである。あるワイヤモデルmに属する点群の番号をiとすると、まず番号iに属する点群の端点を2×I個の区間に分割する。そして、分割した端点間の距離の合計をワイヤモデルの長さとして推定する。図30及び図31に概念図を示す。図30に示すI=0の場合、まずワイヤモデルの端点間を結んだときの中点位置を算出し、次に、算出した中点位置から端点1と端点2を結んだ方向上で最も近い点を端点として検出する。図31に示すI=1の場合、ワイヤモデルパラメータは、追加した端点3と端点1を結んだ直線距離(L(t1,t3))と新たに追加した端点3を結んだ直線距離(L(t2,t3))の合計である。以下、Iの数を増やすごとに端点を追加してワイヤモデルを分割していく。Iは、実験的に定められるパラメータであり、本実施形態では、ワイヤモデルに含まれる直線要素の数をNwとすると、I=floor(Nw/2)とした。ここで、floorは小数点以下の数を切り捨てる関数である。なお、図30及び図31のようにワイヤモデルを直線で分割していくのではなく、図21に示すように、注目するワイヤモデルiについて端点距離を総和することによりワイヤモデルパラメータとなる長さを求めてもよい。
(ステップS6:ワイヤ判定処理)
ワイヤ判定部105は、各ワイヤモデルが有効であるか判定処理を行う(ステップS6)。ワイヤ判定部105は、ステップS5で求めた各ワイヤモデルの長さ、すなわちワイヤモデルパラメータが式(45)を満たすか否かを判定する。すなわち、ワイヤモデルパラメータが閾値Thwireを超える値の場合、有効と判定する。閾値Thwireは実験的に決めるパラメータであり、本実施形態では2.0(m)とした。物理的には、検出対象となる通信線などのワイヤの長さを意味しており、点群を計測する地域において検出したいワイヤの最も短い長さに設定すればよい。
Figure 0005981886
式(45)において、Length(wire(i))は、注目するワイヤモデルiの長さである。最後に、ワイヤ判定部105は、有効と判定したワイヤモデルパラメータをワイヤパラメータ保存部106に書き込んで処理を終了する(ステップS7)。
なお、上記の実施形態において、各機能部において用いられる領域の範囲を示す半径や、評価の基準となる閾値などの予め定められるパラメータは、各機能部の内部の記憶領域に予め記憶されているものとする。
また、本発明は、上記の実施形態の構成には限られず、通信線や電力線以外の細線状の物体を検出することも可能である。
上記の実施形態の構成により、ワイヤ検出装置1は、被写体計測部200が取得した3次元点群情報に対して、点群解析処理装置100のワイヤ構成点検出部103が、3次元点群情報からワイヤを構成するワイヤ構成点を検出する。ワイヤモデル生成部104は、検出されたワイヤ構成点の各点の接線方向の情報に基づいてクラスタリングを行って有効なワイヤ構成点を選択して直線要素を検出する。また、ワイヤモデル生成部104は、検出した直線要素を初期のワイヤモデルとし、ワイヤモデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、ワイヤモデルを連結していくことで再帰的にワイヤモデルを生成する。ワイヤ判定部105は、ワイヤモデルに含まれる端点の位置からワイヤモデルの長さを推定し、推定した長さをワイヤパラメータとし、ワイヤパラメータに基づいてワイヤモデルが有効なワイヤであるかを判定する。これにより、複数のワイヤが連結した状態でも精度良く検出することが可能となり、複数のワイヤが、近距離において、隣接した状況、交差した状況、平行に配線されている状況でも、異なるワイヤが同一のワイヤであると判定することを抑制する、すなわち、誤ったワイヤモデルを形成することを防ぐことが可能となる。したがって、通信線や電力線などのインフラ設備のワイヤの位置を目視確認によらずに正確に把握することが可能となり、設備保全業務の作業効率化支援を行うことが可能となる。
また、上記の実施形態では、図32に示すように、事前に検出した直線要素について、その直線要素と近傍直線要素の連結時の滑らかさを考慮してクラスタリングを行う。特定の形状モデルを仮定しないため、3次元的な歪みを生じるワイヤについても検出が可能である。本実施形態のようにボトムアップ的にクラスタリングを行った場合、滑らかさを考慮しても、複数のワイヤが近距離で存在している場合、またはワイヤが交差している場合には、異なるワイヤを同一のワイヤと判定してしまう場合がある。そこで、本実施形態では、更に、連結性指標という評価値を導入し、クラスタリングする毎に、形成されたワイヤモデルを近傍のワイヤモデルを用いて評価し、その評価値が最大になるようにワイヤモデルを逐次変形する。ワイヤモデルとは、直線要素を連結したものを意味し、連結性指標は、複数のワイヤモデルを組み替えたときに、ワイヤモデルが計測された3次元点を的確に表現しているかを評価した項目と、ワイヤモデルの曲率変化の滑らかさを示す項目とから算出される。複数のワイヤモデルが接近する箇所、すなわち上述した近接点を検出し、検出した箇所近傍にあるワイヤモデルを変形(分離・統合)させて、連結性指標が最も良い結果を採用する。一般に、ボトムアップ的なアプローチでは、処理の順番や固定パラメータの大きさに依存して結果が変わるために、間違ったクラスタリングが行われる可能性があるが、本実施形態による再連結処理により、誤りを抑制する効果がある。図33を用いて非特許文献2に記載の技術と本実施形態の構成の効果面での相違を説明する。非特許文献2に記載の技術の場合には懸垂線モデル(凸関数)を仮定しているために、直線要素とのずれが大きなワイヤモデル連結の組み合わせであるワイヤモデルパターン2が採用されやすい。一方、本実施形態の構成ではワイヤモデル連結時の滑らかさと連結区間上に存在する直線要素を表現する際に、より誤差の少ないワイヤモデルの組み合わせであるワイヤモデルパターン1の連結モデルを選択することになる。
上述した実施形態における点群解析処理装置をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1 ワイヤ検出装置
100 点群解析処理装置
101 3次元点群記憶部
102 ワイヤ検出処理部
103 ワイヤ構成点検出部
104 ワイヤモデル生成部
105 ワイヤ判定部
106 ワイヤパラメータ保存部
200 被写体計測部

Claims (6)

  1. 3次元点群情報に含まれる点と、当該点の周囲の前記点との位置関係に基づいて、当該点が細線状物体を構成する構成点であるか否かについて判定を行い前記構成点を検出する構成点検出部と、
    検出された前記構成点の各点の接線方向の情報に基づいて、前記構成点から直線要素を検出し、検出した前記直線要素を初期の細線状物体を示す細線状物体モデルとし、前記細線状物体モデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、前記細線状物体モデルを連結していくことで再帰的に細線状物体モデルを生成するモデル生成部と、
    前記細線状物体モデルに含まれる前記点の位置から前記細線状物体モデルの長さを推定し、推定した長さと、予め定められる閾値とに基づいて前記細線状物体モデルが適切なモデルであるか否かを判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする点群解析処理装置。
  2. 前記構成点検出部は、
    前記3次元点群情報に含まれる任意の1点を注目点とし、前記注目点を中心とした一定距離の範囲内に存在する点を周囲点とし、前記周囲点の周辺の点群の分散方向より、前記注目点と前記周囲点とが同一の前記細線状物体を構成するかを示す前記注目点に対する前記周囲点の重要度を算出し、当該注目点について、対応する前記重要度を用いた重み付き自己相関行列を算出し、算出した前記自己相関行列の固有値を要素とする固有値特徴ベクトルを算出し、算出した前記固有値特徴ベクトルを用いて前記注目点が構成点に該当するか否かを判定し、前記注目点が前記構成点であると判定した場合、最大固有値に対応する固有ベクトルの方向を前記注目点の接線方向として出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の点群解析処理装置。
  3. 前記モデル生成部は、
    前記構成点と判定された点のうちの任意の2つの前記構成点の前記接線方向が、予め定められる滑らかさを示す条件を満たす場合、前記2つの構成点間にリンクを設定して前記構成点群のクラスタである構成点群クラスタを生成し、生成した前記構成点群クラスタに含まれる前記構成点の構成状態にしたがって、前記構成点群クラスタが適切なクラスタであるか否かを判定し、適切であると判定した前記構成点群クラスタの各点における直線近似精度を算出し、算出した前記直線近似精度の値が大きい点から順に前記点における接線方向を用いて前記点を含む直線要素を検出する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の点群解析処理装置。
  4. 前記モデル生成部は、
    前記細線状物体モデルの端点と、当該細線状物体モデルと異なる前記細線状物体モデルの端点とにおける近接状態に応じて前記端点を連結することで新たな細線状物体モデルを生成し、生成した前記細線状物体モデルの端点を中心とした一定の距離の範囲内に当該細線状物体モデルと異なる前記細線状物体モデルが存在する場合、当該細線状物体モデルを延長した線と前記異なる細線状物体モデルとの交点を近接点とし、前記近接点について局所領域を設定し、該局所領域の境界と前記細線状物体モデルが交わる境界点と、前記局所領域内の前記直線要素と、前記予め定められる連結性指標とに基づいて、細線状物体モデルを生成する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の点群解析処理装置。
  5. 3次元点群情報に含まれる点と、当該点の周囲の前記点との位置関係に基づいて、当該点が細線状物体を構成する構成点であるか否かについて判定を行い前記構成点を検出し、
    検出した前記構成点の各点の接線方向の情報に基づいて、前記構成点から直線要素を検出し、
    検出した前記直線要素を初期の細線状物体を示す細線状物体モデルとし、前記細線状物体モデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、前記細線状物体モデルを連結していくことで再帰的に細線状物体モデルを生成し、
    前記細線状物体モデルに含まれる前記点の位置から前記細線状物体モデルの長さを推定し、推定した長さと、予め定められる閾値とに基づいて前記細線状物体モデルが適切なモデルであるか否かを判定する
    ことを特徴とする点群解析処理方法。
  6. コンピュータを
    3次元点群情報に含まれる点と、当該点の周囲の前記点との位置関係に基づいて、当該点が細線状物体を構成する構成点であるか否かについて判定を行い前記構成点を検出する構成点検出部、
    検出された前記構成点の各点の接線方向の情報に基づいて、前記構成点から直線要素を検出し、検出した前記直線要素を初期の細線状物体を示す細線状物体モデルとし、前記細線状物体モデル同士の近接状態と、予め定められる連結性指標とに基づいて、前記細線状物体モデルを連結していくことで再帰的に細線状物体モデルを生成するモデル生成部、
    前記細線状物体モデルに含まれる前記点の位置から前記細線状物体モデルの長さを推定し、推定した長さと、予め定められる閾値とに基づいて前記細線状物体モデルが適切なモデルであるか否かを判定する判定部、
    として機能させるためのプログラム。
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