以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。まず、本実施形態の遊技機1の構成について、図1および図2を用いて説明する、図1は本発明の遊技機1の正面図であり、図2は遊技盤2の正面図である。
図1に例示されるように、本実施形態の遊技機1は、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプを有する演出用照明装置34と、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35とが設けられている。
遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3aが、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知して、後述する発射用ソレノイド4aの通電を許可する。
操作ハンドル3を回動すると、操作ハンドル3に直結している可変抵抗器からなる発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bが発射制御基板160に供給する電圧を可変させる。
発射制御基板160は、発射ボリューム3bにより可変された電圧に基づいて、ロータリーソレノイドからなる発射用ソレノイド4aを通電する。発射用ソレノイド4aが通電されると、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材(不図示)が回転し、打出部材により遊技球が打ち出され、遊技球が発射されることとなる。
上記のようにして発射された遊技球は、レール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後遊技領域6内を落下(流下)する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することとなる。
ここで、図2に例示されるように、遊技領域6は、操作ハンドル3の回動角度が小さく、弱い力で打ち出された(発射した)遊技球が流下する左側の第1の遊技領域6Lと、操作ハンドル3の回動角度が大きく、強い力で打ち出された(発射した)遊技球が流下する右側の第2の遊技領域6Rから構成されている。
なお、第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとは、釘や後述する飾り部材(不図示)によって区分けされているものの、必ずしも全てが区分けされるものではなく、第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとは一部重複しているものである。
すなわち、第1の遊技領域6Lは、第1の遊技領域6Lのみからなる第1の専用領域と、第2の遊技領域6Rと重複する共通領域とから構成され、第2の遊技領域6Rも、第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域と、上記共通領域とから構成されていることとなる。
また、上記第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとには、複数の一般入賞口12が設けられている。これら各一般入賞口12には、一般入賞口検出スイッチ12aが設けられており、この一般入賞口検出スイッチ12aが遊技球の入賞を検出すると、所定の賞球(例えば10個の遊技球)が払い出される。
また、第1の遊技領域6Lのみからなる第1の専用領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第1始動口14が設けられており、第2の遊技領域6Rのみからならう第2の専用領域には、遊技球が入球可能な始動領域を構成する第2始動口15が設けられている。
この第2始動口15は、一対の始動口開閉片15bを有しており、これら一対の始動口開閉片15bが閉状態に維持される第1の態様と、一対の始動口開閉片15bが開状態となる第2の態様とに可動制御される。
一方で、第2始動口15が上記第2の態様に制御されているときには、上記一対の始動口開閉片15bが受け皿として機能し、第2始動口15への遊技球の入賞が容易となる。つまり、第2始動口15は、第1の態様にあるときには遊技球の入賞機会がなく、第2の態様にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。
ここで、第1始動口14には遊技球の入球を検出する第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には遊技球の入球を検出する第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。
そして、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出すると、後述する大当たり遊技を実行する権利獲得の抽選(以下、「大当たりの抽選」という)が行われる。
また、第1始動口検出スイッチ14aまたは第2始動口検出スイッチ15aが遊技球の入球を検出した場合にも、所定の賞球(例えば3個の遊技球)が払い出される。
さらに、上記第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13と、遊技球が入球可能な大入賞口16とが設けられている。
このため、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い力で打ち出された遊技球でないと、普通図柄ゲート13と大入賞口16とには遊技球が、通過または入賞しないように構成されている。
特に、後述する時短遊技状態に移行したとしても、第1の遊技領域6Lに遊技球を流下させてしまうと、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しないことから、第2始動口15にある一対の始動口開閉片15bが開状態とならず、第2始動口15に遊技球が入賞することが困難になるように構成されている。
この普通図柄ゲート13には、遊技球の通過を検出するゲート検出スイッチ13aが設けられており、このゲート検出スイッチ13aが遊技球の通過を検出すると、後述する「普通図柄の抽選」が行われる。
大入賞口16は、通常は大入賞口開閉片16bによって閉状態に維持されており、遊技球の入球を不可能としている。これに対して、後述する大当たり遊技が開始されると、大入賞口開閉片16bが開放されるとともに、この大入賞口開閉片16bが遊技球を大入賞口16内に導く受け皿として機能し、遊技球が大入賞口16に入球可能となる。
大入賞口16には大入賞口検出スイッチ16aが設けられており、この大入賞口検出スイッチ16aが遊技球の入球を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。
さらには、遊技領域6の最下部であって第1の遊技領域6Lと第2の遊技領域6Rとが重複する共通領域には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15および大入賞口16のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、液晶表示器(LCD)等からなる画像表示装置31が設けられており、この画像表示装置31の上方には、演出用駆動装置33が設けられている。
なお、本実施形態においては、画像表示装置31を液晶表示器として用いているが、円環状の構造物からなるリールや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス等の表示装置を用いてもよい。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、後述する大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄が表示され、特定の演出図柄の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知される。
より具体的には、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときには、3個の演出図柄をそれぞれスクロール表示するとともに、所定時間経過後に当該スクロールを停止させて、演出図柄を停止表示するものである。
また、この演出図柄の変動表示中に、さまざまな画像やキャラクタ等を表示することによって、大当たりに当選するかもしれないという高い期待感を遊技者に与えるようにもしている。
上記演出用駆動装置33は、その動作態様によって遊技者に期待感を与えるものである。演出用駆動装置33は、下方に移動したり、回転したりする動作を行う。これら演出用駆動装置33の動作態様によって、遊技者にさまざまな期待感を与えるようにしている。
さらに、上記の各種の演出装置に加えて、音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行い、演出用照明装置34は、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしている。
また、演出ボタン35は、例えば、上記画像表示装置31に当該演出ボタン35を操作するようなメッセージが表示されたときのみ有効となる。演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出が実行される。
遊技領域6の左下方には、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21、普通図柄表示装置22、第1特別図柄保留表示装置23、第2特別図柄保留表示装置24、普通図柄保留表示装置25が設けられている。
上記第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するものであり、7セグメントのLEDで構成されている。
つまり、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が複数設けられており、この第1特別図柄表示装置20に大当たりの抽選結果に対応する特別図柄を表示することによって、抽選結果を遊技者に報知するようにしている。
例えば、大当たりに当選した場合には「7」が表示され、ハズレであった場合には「−」が表示される。このようにして表示される「7」や「−」が特別図柄となるが、この特別図柄はすぐに表示されるわけではなく、所定時間変動表示された後に、停止表示されるようにしている。
ここで、「大当たりの抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに、特別図柄判定用乱数値を取得し、取得した特別図柄判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるか否かの判定(大当たり判定)する処理をいう。
この大当たりの抽選結果は即座に遊技者に報知されるわけではなく、第1特別図柄表示装置20において特別図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、大当たりの抽選結果に対応する特別図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。以後、特別図柄が変動表示して停止表示することを単に「特別図柄表示」という。
なお、第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15に遊技球が入球したことを契機として行われた大当たりの抽選結果を報知するためのもので、その表示態様は、上記第1特別図柄表示装置20における特別図柄の表示態様と同一である。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たり遊技を実行する権利を獲得したことをいう。
「大当たり遊技」においては、大入賞口16が開放されるラウンド遊技が計2回行われる。各ラウンド遊技における大入賞口16の総開放時間については予め定められた時間が設定されており、この予め設定された時間、大入賞口16が開放し、又は、当該ラウンド遊技中に所定個数の遊技球(例えば9個)が大入賞口16に入球すると、そのラウンド遊技の終了となる。
つまり、「大当たり遊技」は、大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な遊技である。
また、普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われる普通図柄の抽選結果を報知するためのものである。詳しくは後述するが、この普通図柄の抽選によって当たりに当選すると普通図柄表示装置22が点灯し、その後、上記第2始動口15が所定時間、第2の態様に制御される。
ここで、「普通図柄の抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄判定用乱数値を取得し、取得した普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理をいう。
この普通図柄の抽選結果についても、普通図柄ゲート13を遊技球が通過して即座に抽選結果が報知されるわけではなく、普通図柄表示装置22において普通図柄が点滅等の変動表示を行い、所定の変動時間を経過したところで、普通図柄の抽選結果に対応する普通図柄が停止表示して、遊技者に抽選結果が報知されるようにしている。
さらに、特別図柄の変動表示中や後述する特別遊技中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球して、即座にその入球に対する大当たり判定及び特別図柄表示が行うことができない場合には、一定の条件のもとで、大当たり判定及び特別図柄表示が保留される。
より詳細には、第1始動口14に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第1保留として記憶し、第2始動口15に遊技球が入球したときに取得された特別図柄判定用乱数値を第2保留として記憶する。
これら両保留は、それぞれ上限保留個数を4個に設定し、その保留個数は、それぞれ第1特別図柄保留表示装置23と第2特別図柄保留表示装置24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示装置23の左側のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示装置23の2つのLEDが点灯する。
また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示装置23の左側のLEDが点滅するとともに右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示装置23の2つのLEDが点滅する。
また、第2特別図柄保留表示装置24においても、上記と同様に第2保留の保留個数が表示される。そして、普通図柄の上限保留個数も4個に設定されており、その保留個数が、上記第1特別図柄保留表示装置23および第2特別図柄保留表示装置24と同様の態様によって、普通図柄保留表示装置25において表示される。
(特定入賞口の構成)
次に、本実施形態の大入賞口16の内部構成について、図3を用いて説明する。図3は、図1におけるA部の内部構成を拡大して模式的に示す拡大構成図である。
図3に例示されるように、大入賞口16に入球した遊技球は、第1可動装置18によりSPルート51(第1通路)か、抽選ルート52(第2通路)か、に振り分けられる。
第1可動装置18は、矩形状の第1可動片18bを有している。第1可動片18bは、大入賞口開閉片16bの可動に併せて、可動制御される。具体的には、鉛直方向か水平方向になる。第1可動片18bは鉛直方向になるとき遊技球をSPルート51に案内し、水平方向になるとき抽選ルート52に案内する。
SPルート51の先端には特定入賞口17Aが設けられている。第1可動装置18によりSPルート51に案内された遊技球は、特定入賞口17Aに入賞する。特定入賞口17Aには遊技球が通過可能な特定入賞口検出スイッチ17aが設けられている。特定入賞口検出スイッチ17aが遊技球を検出すると(特定入賞口17Aに遊技球が入賞)すると、後述する高確率遊技状態が発生する。
一方、第1可動装置18により抽選ルート52に案内された遊技球は、第2可動装置19か、排出ルート53か、に案内される。排出ルート53の先端には非特定入賞口17Bが設けられている。
第2可動装置19は、略円盤状の第2可動片19bを有している。第2可動片19bは、大入賞口開閉片16bの可動に併せて一定の速度で回転(反時計回り)する。第2可動片19bには、外側先端が開放している第1切り欠き54a、第2切り欠き54b、第3切り欠き54cおよび第4切り欠き54dが形成されている。また、第2切り欠き54b、第3切り欠き54cおよび第4切り欠き54dには、第2孔55b、第3孔55cおよび第4孔55dが形成されている。
第1切り欠き54a、第2切り欠き54b、第3切り欠き54cおよび第4切り欠き54dは第1の位置(6時の位置)に配されると、その外側先端でSPルート51に連通する。また、第2切り欠き54b、第3切り欠き54cおよび第4切り欠き54dは、第2可動片19bの回転に対して第1の位置より手前の第2の位置(9時の位置)に配されると、第2孔55b、第3孔55cおよび第4孔55dで排出ルート53に連通する。
よって、第2可動装置19に案内された遊技球は、まず、第1切り欠き54a〜第4切り欠き54dのいずれかに誘導され、最終的には、SPルート51を経由して特定入賞口17Aに入球するか、非特定入賞口17Bに入球する。すなわち、第2可動装置19に案内された遊技球は、1/4の確率でSPルート51に案内され、3/4の確率で排出ルート53に案内される。
(制御手段の内部構成)
次に、本実施形態の遊技機1に関する遊技の進行を制御する制御手段について、図4を用いて説明する。図4は遊技機1全体のブロック図を示す図である。
主制御基板110は遊技の基本動作を制御する主制御手段であり、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、メインCPU110a、メインROM110bおよびメインRAM110cから構成されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する大入賞口検出スイッチ16a、及び、特定入賞口17Aに遊技球が入球したことを検知する特定入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、払出制御基板130、第2始動口15の一対の始動口開閉片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、大入賞口開閉片16bを動作させる大入賞口開閉ソレノイド16c、第1可動装置作動ソレノイド18c、第2可動片19bを回転させる第2可動装置作動モータ19c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留球数を表示する第1特別図柄保留表示装置23と第2特別図柄保留表示装置24、普通図柄の保留球数を表示する普通図柄保留表示装置25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
主制御基板110のメインROM110bには、遊技制御用のプログラムや各種の遊技に決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。このメインROM110bには、例えば、大当たり抽選に参照される大当たり判定テーブル、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブル、特別図柄の変動パターンを決定する変動パターン決定テーブル等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
主制御基板110のメインRAM110cは、メインCPU110aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
例えば、メインRAM110cには、普通図柄保留数記憶領域、普通図柄記憶領域、第1特別図柄保留数記憶領域、第2特別図柄保留数記憶領域、特別図柄記憶領域、ラウンド遊技回数記憶領域、開放回数記憶領域、大入賞口入球数記憶領域、遊技状態記憶領域(高確率フラグ記憶領域と時短フラグ記憶領域)、高確率遊技回数カウンタ、時短回数カウンタ、停止図柄データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
電源基板170は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給するとともに、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。
より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板120は、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えており、主制御基板110に対して、当該主制御基板110から演出制御基板120への一方向に通信可能に接続されている。
サブCPU120aは、主制御基板110から送信されたコマンド、または、上記演出ボタン検出スイッチ35a、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータをランプ制御基板140または画像制御基板150に送信する。サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
例えば、演出制御基板120におけるサブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34に所定の演出を実行させるためのデータを生成し、かかるデータを画像制御基板150やランプ制御基板140へ送信する。
演出制御基板120のサブROM120bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータ、テーブルが記憶されている。例えば、主制御基板から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて演出パターンを決定するための演出パターン決定テーブル、停止表示する演出図柄の組み合わせを決定するための演出図柄決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
演出制御基板120のサブRAM120cは、複数の記憶領域を有している。このサブRAM120cには、遊技状態記憶領域、演出モード記憶領域、演出パターン記憶領域、演出情報記憶領域、計数カウンタ、発射操作情報記憶領域等が設けられている。なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
払出制御基板130は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板130は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板110に対して、双方向に通信可能に接続されている。
払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ132、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ131が接続されている。
払出CPUは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ131を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
ランプ制御基板140は、遊技盤2に設けられた演出用照明装置34を点灯制御したり、光の照射方向を変更するためのモータに対する駆動制御をしたりする。
また、演出用駆動装置33を動作させるソレノイドやモータ等の駆動源を通電制御する。このランプ制御基板140は、演出制御基板120に接続されており、演出制御基板120から送信されたデータに基づいて、上記の各制御を行うこととなる。
画像制御基板150は、上記画像表示装置31の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、VRAM、CGROM、VDPと、音声CPU、音声ROM、音声RAMと、を備えている。
この画像制御基板150は、上記演出制御基板120に双方向通信可能に接続されており、その出力側に上記画像表示装置31および音声出力装置32を接続している。
画像CPUは、演出制御基板120から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンのアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
CGROMには、画像表示装置31に表示される演出図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUが演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、VDPにCGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データを画像表示装置31に表示させる制御を行う。
また、音声ROMには、音声出力装置32から出力される音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板120から送信されたコマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、音声出力装置32における音声出力制御をする。
発射制御基板160は、遊技球の発射制御を行う。この発射制御基板160は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。
発射制御基板160は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御基板160に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。
発射ボリューム3bは、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板160に供給する。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cにより遊技球が発射されることとなる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御基板160に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出す。
次に、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について、図5乃至図11を用いて説明する。図5は、大当たり判定テーブルおよび当たり判定テーブルを示す図であり、図5(a−1)、図5(a−2)は、「大当たりの抽選」に用いられる大当たり判定テーブルを示す図である。
(大当たり判定テーブル)
図5(a−1)および図5(a−2)に例示されるように、大当たり判定テーブルは、確率遊技状態と取得された特別図柄判定用乱数値に基づいて、「大当たり」、「ハズレ」を判定するものである。
例えば、図5(a−1)に示す第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」〜「14」という8個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」〜「31」の25個の特別図柄判定用乱数値が大当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、特別図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜399であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/50であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/16である。
(当たり判定テーブル)
図5(b)は、「普通図柄の抽選」に用いられる当り判定テーブルを示す図である。具体的には、当たり判定テーブルは、遊技状態と取得された普通図柄判定用乱数値に基づいて、「当たり」か「ハズレ」か、を判定するものである。
例えば、図5(b)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」〜「65534」の65536個の普通図柄判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、普通図柄判定用乱数値の乱数範囲が0〜65535であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/65536であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は65535/65536=1/1.00002である。
(図柄決定テーブル)
図6は、特別図柄の停止図柄を決定する図柄決定テーブルを示す図である。
図6(a)は、後述するリミッタ未作動状態において大当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図6(b)は、リミッタ作動状態において大当たりのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルであり、図6(c)は、リミッタ未作動状態及びリミッタ作動状態において、ハズレのときに停止図柄を決定するための図柄決定テーブルである。
具体的には、図柄決定テーブルによれば、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される大当たり図柄用乱数値に基づいて、特別図柄の種類(停止図柄データ)が決定される。
例えば、第1特別図柄表示装置においては、大当たりのときには大当たり図柄用乱数値を参照し、大当たり図柄用乱数値が「55」であれば、停止図柄データとして「04」(特別図柄4(第1確変短当たり3))を決定する。
また、ハズレのときには、いずれの乱数値も参照せずに、停止図柄データとして「00」(特別図柄0(ハズレ))を決定する。
(大当たり終了時設定テーブル)
図7は、大当たり遊技の終了後の遊技状態を設定する大当たり終了時設定テーブルである。図7(a)は、リミッタ未作動時における大当たり終了時設定テーブルであり、図7(b)は、リミッタ作動時における大当たり終了時設定テーブルである。
図7に示す大当たり終了時設定テーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)と遊技状態バッファに記憶された大当たり当選時の遊技状態とに基づき、高確率フラグの設定、高確率遊技回数(X)の設定、時短フラグの設定、時短遊技回数(J)の設定が行われる。
本実施形態において、大当たり終了時設定テーブルでは、上述したように、特別図柄の種類および遊技状態の他に、大当たり遊技中に、特定入賞口17Aに遊技球が通過したか否かで高確率フラグの設定、高確率遊技回数(X)の設定、時短フラグの設定、時短遊技回数(J)の設定が行われる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図8は、大入賞口16の開放条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブルである。この特別電動役物作動態様決定テーブルによって、特別図柄の種類(停止図柄データ)に基づいて、大当たり遊技で行われるラウンド遊技の回数や、大入賞口16の開放態様が決定される。
(開放態様決定テーブル)
図9(a)〜図9(d)は、図8で決定された大入賞口16の開放態様テーブルの詳細を示す開放態様決定テーブルであり、図9(a)は、第1開放態様決定テーブル、図9(b)は、第2開放態様決定テーブル、図9(c)は、第3開放態様決定テーブル、図9(d)は、第4開放態様決定テーブルである。これら各開放態様決定テーブルには、ラウンド遊技回数(R)、1ラウンド中の大入賞口16の開放回数(K)、開放時間、閉鎖時間がそれぞれ対応付けられて記憶されている。
図9(a)に示す第1開放態様決定テーブルが決定されると、1〜2回目の各ラウンド中に大入賞口16が1回開放される。このとき、大入賞口16の最大開放時間は、29.500秒に設定され、閉鎖時間は、2.000秒に設定される。
図9(b)に示す第2開放態様決定テーブルが決定されると、1〜2回目の各ラウンド中に大入賞口16が6回開放される。このとき、1回目の開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、2回目から5回目の開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、6回目の開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。
すなわち、図9(b)に示す第2開放態様決定テーブルが決定されると、各ラウンド中の1回目の開放時間(9.240秒)では、遊技球が1個発射される時間(0.6秒)よりも長いため、遊技球が大入賞口16に入賞することが容易である。
一方、2回目から6回目の開放時間(0.052秒)では、上述したように、遊技球が1個発射される時間(0.6秒)よりも短いため、遊技球が大入賞口16に入賞することが困難である。
図9(c)に示す第2開放態様決定テーブルが決定されると、1〜2回目の各ラウンド中に大入賞口16が6回開放される。
1回目のラウンド遊技においては、1回目の開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、2回目から5回目の開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、6回目の開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。
一方、2回目のラウンド遊技においては、1回目から5回目の開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、6回目の開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。
すなわち、図9(c)に示す第3開放態様決定テーブルが決定されると、第2ラウンド中の1回目から5回目の開放時間(0.052秒)では、上述したように、遊技球が1個発射される時間(0.6秒)よりも短いため、遊技球が大入賞口16に入賞することが困難である。一方、6回目の開放時間(9.240秒)では、上述したように、遊技球が1個発射される時間(0.6秒)よりも長いため、遊技球が大入賞口16に入賞することが容易である。
図9(d)に示す第4開放態様決定テーブルが決定されると、1〜2回目の各ラウンド中に大入賞口16が6回開放される。このとき、1回目から5回目の開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、6回目の開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。
すなわち、図9(d)に示す第4開放態様決定テーブルが決定されると、各ラウンド中の1回目から5回目の開放時間(0.052秒)では、上述したように、遊技球が1個発射される時間(0.6秒)よりも短いため、遊技球が大入賞口16に入賞することが困難である。
一方、6回目の開放時間(9.240秒)では、上述したように、遊技球が1個発射される時間(0.6秒)よりも長いため、遊技球が大入賞口16に入賞することが容易である。
(作動態様決定テーブル)
図9(e)は、第1可動装置18の作動態様を決定するための作動態様決定テーブルである。該作動態様決定テーブルによれば、第1可動装置18は、大当たり遊技における1〜2回目の各ラウンド中に1回作動する。
第1可動装置18の第1可動片18bは、通常(非作動時)は、SPルート51を閉鎖すると共に、抽選ルート52を開放する、すなわち、大入賞口16に入球した遊技球をSPルート51から遮断すると共に、抽選ルート52に誘導するよう水平に保持されている。第1可動装置18が作動すると、第1可動片18bが回転し(図3において正面視反時計回りに回転し)、垂直に保持され、SPルート51が開放されて、抽選ルート52が閉鎖される。このように、第1可動装置18の作動時間、すなわち、SPルート51の開放時間が15.75秒に設定されている。第1可動装置18は、各ラウンド遊技が開始する時から作動するので、各ラウンド遊技における最初の15.75秒はSPルート51が開放され、それ以降は抽選ルート52が開放されるということになる。
よって、第1開放態様決定テーブル〜第3開放態様決定テーブルに決定されると、遊技球がSPルート51に案内され易い。一方、第4開放態様決定テーブルに決定されると、遊技球はSPルート51に案内され難く、抽選ルート52に案内され易い。
図9(f)は、第2可動装置19の作動態様を決定するための作動態様決定テーブルである。該作動態様決定テーブルによれば、第2可動装置19は、大当たり遊技における1〜2回目の各ラウンド中に1回作動する。第2可動片19bの作動時間は、毎回31.5000秒に設定される。すなわち、第2可動装置19は、各ラウンド遊技が開始されてから終了するまで作動(回転)し続ける。
(特別図柄の変動パターン決定テーブル)
図10は、特別図柄の第1変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図であり、図11は、特別図柄の第2変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図であり、図12は、特別図柄の第3変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図であり、図13は、特別図柄の第4変動パターンを決定する変動パターン決定テーブルを示す図である。
具体的には、図10乃至図13に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルによって、作動する特別図柄表示装置(遊技球が入賞した始動口の種別)、大当たりの判定結果、停止する特別図柄、時短遊技状態の有無、特別図柄保留数、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づき、特別図柄の変動パターンが決定される。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動時間が決定されるとともに、演出制御基板120に特別図柄の情報を送信する特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成される。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果および特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値を参照しないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値は、乱数範囲が100個(0〜99)に設定されている。
本実施形態において、これら図10乃至図13に示す特別図柄の変動パターン決定テーブルでは、遊技状態が高確率遊技状態に設定されたか、あるいは、低確率遊技状態に設定されたかで異なる変動パターンが決定される。
本実施形態では、遊技状態が低確率遊技状態に設定された場合、時短遊技状態に設定されたか否かで異なる変動パターン決定テーブルが決定される。
また、本実施形態では、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定された場合、セット遊技をフルセット消化したか否かで、異なる変動パターン決定テーブルが決定される。
そして、本実施形態において、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定され、セット遊技がフルセット消化しなかった場合、第1始動口14への遊技球の入球を条件として、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定されたのか、あるいは、第2始動口15への遊技球の入球を条件として、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定されたのか、リーチの発生割合を異にしている。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり判定に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15への入賞容易性に関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。
この大当たりの当選確率に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と第2始動口15への入賞容易性に関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、独立している。つまり、
(1)「低確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である場合と、
(2)「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合と、
(3)「高確率遊技状態」であって「時短遊技状態」である場合と、
(4)「高確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」である場合と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率遊技状態」であって「非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することとする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たりの抽選において、大当たりの当選確率が1/50に設定された遊技状態をいう。
これに対して「高確率遊技状態」というのは、上記大当たりの当選確率が1/16に設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいこととなる。
なお、この高確率遊技状態のときには、後述する高確率フラグがセットされており、低確率遊技状態のときには、高確率フラグがオフになっている。
また、低確率遊技状態から高確率遊技状態に変更するのは、後述する大当たり遊技を終了した後である。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が29秒と長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放制御時間が0.2秒と短く設定された遊技状態をいう。
つまり、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、普通図柄の抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから29秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が約0.2秒間、第2の態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを条件として行われる普通図柄の抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の変動時間が3秒と、「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放制御時間が3.5秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。
さらに、「非時短遊技状態」においては普通図柄の抽選において当たりに当選する確率が1/65536に設定され、「時短遊技状態」においては普通図柄の抽選において当たりに当選する確率が65535/65536に設定される。なお、この時短遊技状態のときには、後述する時短フラグがセットされており、非時短遊技状態のときには、時短フラグがオフになっている。
したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過する限りにおいて、第2始動口15が第2の態様に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者が遊技球を消費せずに遊技を進行することが可能となる。
また、普通図柄ゲート13が第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域に設けられていることから、「時短遊技状態」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
なお、普通図柄の抽選において当たりに当選する確率を「非時短遊技状態」および「時短遊技状態」のいずれの遊技状態であっても変わらないように設定してもよい。
(大当たりの種類の説明)
本実施形態においては、「大当たり」として、大入賞口16を長い開放時間で開放させる「長当たり」が1種類、長当たりより総開放時間が短い「短当たり」が3種類(短当たり1、短当たり2、短当たり3)設けられている。本実施形態において「長当たり」というのは、大入賞口16が開放されるラウンド遊技を合計2回行う。
そして、各ラウンド遊技における大入賞口16の開放時間は予め設定されており、各ラウンド遊技中に規定個数(9個)の遊技球が大入賞口16に入球すると、1回のラウンド遊技が終了となる。
つまり、「大当たり」は、大入賞口16に遊技球が入球するとともに、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できることから、多量の賞球を獲得可能な特別遊技である。
また、大入賞口16は、第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域に設けられていることから、「大当たり」のときには、操作ハンドル3を大きく回動させ、強い発射強度で遊技球を発射して遊技を行うように構成されている。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図14を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。電源基板170により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、ステップS10において、メインCPU110aは、初期化処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、電源投入に応じて、メインROM110bから起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM110cに記憶されるフラグなどを初期化する処理を行う。
ステップS20において、メインCPU110aは、特別図柄の変動態様(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値の更新を行う演出用乱数値更新処理を行う。
ステップS30において、メインCPU110aは、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値の更新を行う。以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS20とステップS30との処理を繰り返し行う。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図15を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、ステップS100において、メインCPU110aは、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS110において、メインCPU110aは、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、普電開放時間カウンタの更新処理等の各種タイマカウンタを更新する時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、普通図柄時間カウンタ、普電開放時間カウンタから1を減算する処理を行う。
ステップS120において、メインCPU110aは、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、普通図柄判定用乱数値の乱数更新処理を行う。具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを+1加算して更新する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
ステップS130において、メインCPU110aは、ステップS30と同様に、特別図柄判定用初期乱数値、大当たり図柄用初期乱数値、普通図柄判定用初期乱数値を更新する初期乱数値更新処理を行う。
ステップS200において、メインCPU110aは、入力制御処理を行う。この処理において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ12a、大入賞口検出スイッチ16a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする入力制御処理を行う。詳しくは、図16〜図19を用いて後述する。
ステップS300において、メインCPU110aは、大当たりの抽選、特別電動役物、遊技状態の制御を行うための特図特電制御処理を行う。詳しくは、図20〜図27を用いて後述する。
ステップS400において、メインCPU110aは、普通図柄の抽選、普通電動役物の制御を行うための普図普電制御処理を行う。
具体的には、まず普通図柄保留数記憶領域に1以上のデータがセットされているか否かを判定し、普通図柄保留数記憶領域に1以上のデータがセットされていなければ、今回の普図普電制御処理を終了する。
普通図柄保留数記憶領域に1以上のデータがセットされていれば、普通図柄保留数記憶領域に記憶されている値から1を減算した後、普通図柄記憶領域にある第1記憶部〜第4記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。このとき、既に第0記憶部に書き込まれていた普通図柄判定用乱数値は上書きされて消去されることとなる。
そして、図5(b)に示す当たり判定テーブルを参照し、普通図柄記憶領域の第0記憶部に記憶された普通図柄判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理を行う。
その後、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示を行って、普通図柄の変動時間が経過すると普通図柄の抽選の結果に対応する普通図柄の停止表示を行う。
そして、参照した普通図柄判定用乱数値が「当たり」のものであれば、始動口開閉ソレノイド15cを駆動させ、第2始動口15を所定の開放時間、第2の態様に制御する。
ここで、非時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を29秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を0.2秒間、第2の態様に制御する。これに対して、時短遊技状態であれば、普通図柄の変動時間を0.2秒に設定し、「当たり」であると第2始動口15を3.5秒間、第2の態様に制御する。
ステップS500において、メインCPU110aは、払出制御処理を行う。この払出制御処理において、メインCPU110aは、ぞれぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成して、生成した払出個数指定コマンドを払出制御基板130に送信する。
ステップS600において、メインCPU110aは、外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータ、特別図柄表示装置データ、普通図柄表示装置データ、記憶数指定コマンドのデータ作成処理を行う。
ステップS700において、メインCPU110aは、出力制御処理を行う。この処理において、上記S600で作成した外部情報データ、始動口開閉ソレノイドデータ、大入賞口開閉ソレノイドデータの信号を出力させるポート出力処理を行う。
また、第1特別図柄表示装置20、第2特別図柄表示装置21および普通図柄表示装置22の各LEDを点灯させるために、上記S600で作成した特別図柄表示装置データおよび普通図柄表示装置データを出力する表示装置出力処理を行う。
さらに、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされているコマンドを演出制御基板120に送信するコマンド送信処理も行う。なお、演出制御基板120に送信される各種コマンドの種別については、図28を用いて後述する。
ステップS800において、メインCPU110aは、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図16を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。
ステップS210において、メインCPU110aは、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。
この一般入賞口検出スイッチ入力処理では、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号を入力した場合には、一般入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS220において、メインCPU110aは、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この大入賞口検出スイッチ入力処理では、大入賞口検出スイッチ16aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。大入賞口検出スイッチから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
大入賞口検出スイッチ16aからの検出信号を入力した場合には、大入賞口用の賞球カウンタに所定のデータを加算して更新するとともに、大入賞口16に入賞した遊技球を計数するための大入賞口入球数記憶領域に1を加算して更新した後、次のステップに処理を移す。
ステップS230において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。詳細は、図17を用いて後述する。
ステップS240において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。詳細は、図18を用いて後述する。
ステップS250において、メインCPU110aは、ゲート検出スイッチ入力処理を行う。
このゲート検出スイッチ入力処理は、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かの判定を行う。ゲート検出スイッチ13aから検出信号の入力がなければ、そのまま次のステップに処理を移す。
ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力した場合には、ゲート通過指定コマンドを生成し、生成したゲート通過指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。
次に、普通図柄保留数記憶領域にセットされているデータが4未満であれば、普通図柄保留数記憶領域に1を加算し、普通図柄判定用乱数値を取得して、取得した普通図柄判定用乱数値を普通図柄記憶領域にある所定の記憶部(第0記憶部〜第4記憶部)に記憶する。
ステップS260において、メインCPU110aは、特定入賞口検出スイッチ入力処理を行う。この特定入賞口検出スイッチ入力処理は、特定入賞口検出スイッチ17aの信号を入力したことを条件として、特定入賞口入賞フラグをONにしている。なお、この特定入賞口検出スイッチ入力処理については、図19を用いて後述する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
次に、図17を用いて、主制御基板における第1始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
ステップS231において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力したか否かを判定する。この処理において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力した場合には、ステップS232に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、第1始動口検出スイッチ14aからの検出信号を入力しなかった場合には、この第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS232において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS233において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数記憶領域にセットされている保留個数(U1)(以下、第1特図保留数という)が4未満であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数記憶領域にセットされている保留個数が4未満であった場合には、ステップS234に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、第1特図保留数(U1)が4未満ではない場合、この第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS234において、メインCPU110aは、第1特別図柄保留数記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS235において、メインCPU110aは、所定の遊技情報(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値及び演出用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値))を取得して、特別図柄記憶領域に記憶する。特別図柄記憶領域は、第1記憶部〜第8記憶部を有している。特別図柄判定用乱数値は、第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部の中で番号の小さい方から順番に記憶される。
ステップS236において、メインCPU110aは、上記ステップS235で取得した各乱数値を、それぞれ現在の遊技状態に対応するテーブルに基づいて判定する第1事前判定を行う。なお、第1事前判定においては、後述する大当たり判定処理及び変動パターン決定処理を行う。
ステップS237において、メインCPU110aは、ステップS236で行われた第1事前判定の結果及び第1始動口14への入賞を示す第1始動口入賞指定コマンドを生成し、演出用伝送データ格納領域にセットする。なお、ステップS237において生成される第1始動口入賞指定コマンドは、ステップS236の第1事前判定では変動パターン決定処理されることから、変動パターン指定コマンドと区別するために、第1始動口14への入賞に基づく変動パターン指定コマンドのMODEを「E1H」に置き換えて生成する。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
次に、図18を用いて、主制御基板における第2始動口検出スイッチ入力処理を示す図である。
ステップS241において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号を入力したか否かを判定する。この処理において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号を入力した場合には、ステップS242に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号を入力しなかった場合には、この第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS242において、メインCPU110aは、賞球のために用いる始動口賞球カウンタに所定のデータを加算して更新する処理を行う。
ステップS243において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数記憶領域にセットされている保留個数(U2)(以下、第2特図保留数という)が4未満であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数記憶領域にセットされている保留個数が4未満であった場合には、ステップS244に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、第2特図保留数(U2)が4未満ではない場合、第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS244において、メインCPU110aは、第2特別図柄保留数記憶領域に「1」を加算して記憶する。
ステップS245において、メインCPU110aは、所定の遊技情報(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値及び演出用乱数値(変動パターン用乱数値およびリーチ判定用乱数値))を取得して、特別図柄記憶領域に記憶する。特別図柄記憶領域は、第1記憶部〜第8記憶部を有している。特別図柄判定用乱数値は、第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部の中で番号の小さい方から順番に記憶される。
ステップS246において、メインCPU110aは、上記ステップS245で取得した各乱数値を、それぞれ現在の遊技状態に対応するテーブルに基づいて判定する第2事前判定を行う。なお、第2事前判定においては、後述する大当たり判定処理及び変動パターン決定処理を行う。
ステップS247において、メインCPU110aは、ステップS246で行われた第2事前判定の結果及び第2始動口15への入賞を示す第2始動口入賞指定コマンドを生成し、演出用伝送データ格納領域にセットする。なお、ステップS248において生成される第2始動口入賞指定コマンドは、ステップS246の第2事前判定では変動パターン決定処理されることから、変動パターン指定コマンドと区別するために、第2始動口15への入賞に基づく変動パターン指定コマンドのMODEを「E2H」に置き換えて生成する。
(主制御基板の特定入賞口検出スイッチ入力処理)
次に、特定入賞口検出スイッチ入力処理について、図19を用いて説明する。図19は、主制御基板における特定入賞口検出スイッチ入力処理を示す図である。
この特定入賞口検出スイッチ入力処理において、メインCPU110aは、上述したように、大入賞口16内に入球した遊技球が特定入賞口17Aを通過したことを条件として、特定入賞口入賞フラグをONにセットしている。
ステップS261において、メインCPU110aは、特定入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力したか否かを判定する。この処理において、メインCPU110aは、特定入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力した場合には、ステップS262に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、特定入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力していない場合には、この特定入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
ステップS262において、メインCPU110aは、上記ステップS261で特定入賞口検出スイッチ17aからの検出信号を入力したと判定した場合には、特定入賞口入賞フラグをONにする。
ステップS263において、メインCPU110aは、特定入賞口入賞指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図20を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。
まず、ステップS301において特図特電処理データの値をロードし、ステップS302においてロードした特図特電処理データから分岐アドレスを参照し、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、その遊技において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。詳しくは、図21〜図27を用いて後述する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図21は、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を示す図である。
ステップS310−1において、メインCPU110aは、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ここで、特別図柄の変動表示中であれば(特別図柄時間カウンタ≠0)、この特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でなければ(特別図柄時間カウンタ=0)、ステップ310−2に処理を移す。
ステップS310−2において、メインCPU110aは、第1特図柄保留数(U1)または第2特図柄保留数(U2)記憶領域が1以上であるかを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、第1特図保留数(U1)または第2特図保留数(U2)記憶領域が1以上でない場合には、ステップS319−1に処理を移し、第1特図保留数(U1)または第2特図保留数(U2)記憶領域が「1」以上であると判定した場合にはステップS310−3に処理を移す。
ステップS310−3において、メインCPU110aは、特別図柄記憶領域の第1記憶部に記憶されている遊技情報(所定の乱数値)を発生させた始動口に対応する第1特別図柄保留数記憶領域または第2特別図柄保留数記憶領域に記憶されている値から「1」を減算して記憶する。
ステップS310−4において、メインCPU110aは、上記ステップS310−3において減算された特別図柄保留数記憶領域に対応する特別図柄記憶領域に記憶された所定の乱数値(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、変動パターン用乱数値)のシフト処理を行う。
具体的には、特別図柄記憶領域にある第1記憶部〜第8記憶部に記憶された所定の乱数値を1つ前の記憶部にシフトさせる。
ここで、第1記憶部に記憶されている所定の乱数値は、特別図柄記憶領域において第1記憶部〜第8記憶部とは別に設けられている判定記憶部(第0記憶部)にシフトさせる。このとき、第1記憶部に記憶されている所定の乱数値は、判定記憶部(第0記憶部)に書き込まれるとともに、既に判定記憶部(第0記憶部)に書き込まれていたデータは特別図柄記憶領域からは消去されることとなる。これにより、前回の遊技で用いた所定の乱数値が消去される。
このように、本実施形態では、特別図柄記憶領域に記憶された順に乱数値が処理されていく。すなわち、本実施形態では、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球順に、その入球に係る大当たり判定が実行されていく。しかし、例えば、第1特別図柄記憶領域に記憶されている乱数値から優先して処理されていくようにしても、第2特別図柄記憶領域に記憶されている乱数値から優先して処理されていくようにしても良い。
ステップS311において、メインCPU110aは、上記ステップS310−4において特別図柄記憶領域の判定記憶部(第0記憶部)に書き込まれたデータ(特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値)に基づいて、大当たり判定処理を実行する。なお、この大当たり判定処理については、図22を用いて、後述する。
ステップS312においては、メインCPU110aは、変動パターン決定処理を行う。変動パターン決定処理は、まずメインRAM110cの遊技状態記憶領域を参照して、現在の遊技状態に基づく変動パターン決定テーブルを決定する。なお、この変動パターン決定処理については、図23を用いて後述する。
その後、特別図柄判定用乱数値、大当たり図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値および変動パターン用乱数値を参照し、決定した変動パターン決定テーブルに基づいて、変動パターンを決定する。
ステップS313において、メインCPU110aは、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS314において、メインCPU110aは、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS315において、メインCPU110aは、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21において特別図柄の変動表示を開始する。つまり、特別図柄の変動表示データを処理領域にセットする。
これにより、処理領域に書き込まれた情報が、第1保留に係る場合には第1特別図柄表示装置20を点滅させ、第2保留に係る場合には第2特別図柄表示装置21を点滅させることとなる。
ステップS316において、メインCPU110aは、上記のようにして特別図柄の変動表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
ステップS317において、メインCPU110aは、デモ判定フラグに00Hをセットする。すなわち、デモ判定フラグをクリアする。なお、デモ判定フラグ=「00H」というのは、現在、特別図柄の変動表示中であったり、特別遊技中であったりすることを示す。
一方、特別図柄の変動表示中でもなく、特別遊技中でもない場合にはデモ判定フラグ「01H」が記憶される。デモ判定フラグ=「01H」が記憶されている場合には、後述するステップS319−3においてデモ指定コマンドがセットされ、演出制御基板120に特別図柄の変動表示中でも特別遊技中でもないことが伝達される。
ステップS318において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=1をセットし、特別図柄変動処理に処理を移して、特別図柄記憶判定処理を終了する。
ステップS319−1において、メインCPU110aは、上記ステップS310−2で第1保留および第2保留のいずれも留保されていない場合には、デモ判定フラグに01Hがセットされているか否かを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、デモ判定フラグに01Hがセットされている場合には特別図柄記憶判定処理を終了し、デモ判定フラグに01Hがセットされていない場合にはステップS319−2に処理を移す。
ステップS319−2において、メインCPU110aは、後述するステップS319−3でデモ指定コマンドを何度もセットすることがないように、デモ判定フラグに01Hをセットする。
ステップS319−3において、メインCPU110aは、デモ指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、特別図柄記憶判定処理を終了する。
(大当たり判定処理)
次に、図22を用いて大当たり判定処理について説明する。図22は、主制御基板における大当たり判定処理について示す図である。
ステップS311−1において、メインCPU110aは、高確率フラグ記憶領域に高確率フラグがONされているか否かを判定する。高確率フラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合である。
この処理において、メインCPU110aは、高確率フラグがONされている場合には、ステップS311−2に処理を移し、高確率フラグがONされていない場合には、ステップS311−3に処理を移す。
ステップS311−2において、メインCPU110aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であると判定した場合には、「高確率遊技状態用の大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−3において、メインCPU110aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態ではない(低確率遊技状態)と判定した場合には、「低確率遊技状態用の大当たり判定テーブル」を選択する。
ステップS311−4において、メインCPU110aは、上記ステップS310−4において特別図柄記憶領域の判定記憶部(第0記憶部)に書き込まれた特別図柄判定用乱数値を、上記ステップS311−2またはステップS311−3で選択された「高確率遊技状態用の大当たり判定テーブル」または「低確率遊技状態用の大当たり判定テーブル」に基づいて判定する。
具体的には、上記ステップS310−4においてシフトされた遊技情報が第1始動口14に入球して取得されたものである場合には、図5(a−1)の第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照する。一方、上記ステップS310−4においてシフトされた遊技情報が第2始動口15に入球して取得されたものである場合には、図5(a−2)の第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照する。そして、大当たり判定テーブルに特別図柄判定用乱数値を照合して、「大当たり」か「ハズレ」を判定する。なお、以降において、第1特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して大当たり判定を行うことを「第1大当たり判定」、第2特別図柄表示装置用の大当たり判定テーブルを参照して大当たり判定を行うことを「第2大当たり判定」という。
ステップS311−5において、メインCPU110aは、上記ステップS311−4における大当たり判定の結果、大当たりと判定されたか否かを判定する。大当たりと判定された場合にはステップS311−6に処理を移し、大当たりと判定されなかった場合にはステップS311−13に処理を移す。
ステップS311−6において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグがOFFであるか否かを判定する。ここで、リミッタ作動フラグとは、遊技状態が低確率遊技状態の際、大当たりを獲得し、この大当たり遊技において、特定入賞口17Aに遊技球が入球したことを条件として設定されるセット遊技の終了条件を指し示すものである。
この処理において、メインCPU110aは、リミッタ回数(T)が所定のリミッタ回数(Tx)に到達したか否かを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグがOFFであると判定した場合には、ステップS311−7に処理を移す。一方、この処理において、リミッタ作動フラグがOFFでない、すなわち、ONであると判定した場合には、S311−8に処理を移す。
ステップS311−7において、メインCPU110aは、リミッタ未作動時図柄決定テーブルを選択する。ここで、リミッタ未作動時図柄決定テーブルが選択された場合、大当たり遊技の終了後における遊技状態に関し、時短遊技状態に設定され、高確率遊技状態に設定されている。
ステップS311−8において、メインCPU110aは、リミッタ作動時図柄決定テーブルを選択する。ここで、リミッタ作動時図柄決定テーブルが選択された場合、大当たり遊技の終了後における遊技状態に関し、時短遊技状態が「33」回に設定され、低確率遊技状態に設定されている。
ステップS311−9において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグをOFFにする。
ステップS311−10において、メインCPU110aは、特別図柄記憶領域の判定記憶部(第0記憶部)に書き込まれた大当たり図柄用乱数値を判定(特別図柄判定)して、特別図柄の種類(停止図柄データ)を決定し、決定した停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする大当たり図柄決定処理を行う。なお、第1特別図柄表示装置20に対する特別図柄判定を第1特別図柄判定、第2特別図柄表示装置21に対する特別図柄判定を第2特別図柄判定という。
なお、決定された特別図柄は、後述するように、特別図柄停止処理において「大当たり」の種別を決定するのに用いられるとともに、大当たり遊技処理において大入賞口16の作動態様を決定するのにも用いられ、大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
ステップS311−11において、メインCPU110aは、演出制御基板120に特別図柄に対応するデータを送信するため、大当たり用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成して、演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS311−12において、メインCPU110aは、遊技状態記憶領域(時短フラグ記憶領域、高確率フラグ記憶領域)にセットされている情報を参照して、現在の(当該大当たり判定時又は当該特別図柄表示の開始時)の遊技状態を確認し、メインRAM110cの遊技状態バッファにセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短フラグ記憶領域、高確率フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに当該大当たり判定時の遊技状態をセットすることとしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短フラグ記憶領域、高確率フラグ記憶領域)にある高確率フラグや時短フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に当該大当たり判定時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。
このように、遊技状態記憶領域とは別に、当該大当たり判定時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短回数など)を設定できる。
ステップS311−13において、メインCPU110aは、図柄決定テーブルを参照してハズレ用の特別図柄を決定し、決定したハズレ用の停止図柄データを停止図柄データ記憶領域にセットする。
ステップS311−14において、メインCPU110aは、演出制御基板120に特別図柄に対応するデータを送信するため、ハズレ用の特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドを生成し、演出用伝送データ格納領域にセットして、大当たり判定処理を終了する。
(変動パターン決定処理)
次に、図23を用いて変動パターン決定処理について説明する。図23は、主制御基板における変動パターン決定処理を示す図である。この処理では、所定の成立条件に基づいて、異なる変動パターン決定テーブルを決定している。
ステップS312−1において、メインCPU110aは、高確率フラグがOFFであるか否かを判定する。すなわち、この処理において、メインCPU110aは、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか否かを判定している。
この処理において、メインCPU110aは、高確率フラグがOFFであると判定した場合には、ステップS312−2に処理を移す。一方、この処理において、メインCPU110aは、高確率フラグがOFFではない、すなわち、ONであると判定した場合には、ステップS312−7に処理を移す。
ステップS312−2において、メインCPU110aは、時短フラグがOFFであるか否かを判定する。すなわち、この処理において、メインCPU110aは、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか否かを判定している。
この処理において、メインCPU110aは、時短フラグがOFFであると判定した場合には、ステップS312−3に処理を移す。一方、この処理において、メインCPU110aは、時短フラグがOFFではない、すなわち、ONであると判定した場合には、ステップS312−4に処理を移す。
ステップS312−3において、メインCPU110aは、第1変動パターン決定テーブルを決定する。すなわち、本実施形態において、メインCPU110aは、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態には、第1変動パターン決定テーブルを決定し、今回の変動パターン決定処理を終了する。
ステップS312−4において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、この処理において、メインCPU110aは、フルセット消化したか否かを判定している。
この処理において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグがONであると判定した場合には、ステップS312−5に処理を移す。一方、この処理において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグがONではない、と判定した場合には、ステップS312−6に処理を移す。
ステップS312−5において、メインCPU110aは、第2変動パターン決定テーブルを決定する。すなわち、本実施形態において、メインCPU110aは、フルセット消化後における低確率遊技状態且つ時短遊技状態には、第2変動パターン決定テーブルを決定し、今回の変動パターン決定処理を終了する。
ステップS312−6において、メインCPU110aは、第3変動パターン決定テーブルを決定する。すなわち、この処理において、メインCPU110aは、フルセット消化する前に、遊技状態が低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定された場合には、第3変動パターン決定テーブルを決定し、今回の変動パターン決定処理を終了する。
ステップS312−7において、メインCPU110aは、第4変動パターン決定テーブルを決定する。すなわち、この処理において、メインCPU110aは、遊技状態が高確率遊技状態に設定された場合には、第4変動パターン決定テーブルを決定し、今回の変動パターン決定処理を終了する。
このように、本実施形態の変動パターン決定処理では、遊技状態が低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定された場合、セット遊技をフルセット消化したか否かで、異なる変動パターン決定テーブルを決定する。
さらに、本実施形態の変動パターン決定処理では、セット遊技がフルセット消化しなかった場合、第1始動口14への遊技球の入球を条件として、遊技状態が低確率時短遊技状態に設定されたのか、あるいは、第2始動口15への遊技球の入球を条件として、遊技状態が低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定されたのか、でリーチ発生率を異にしている。
(特別図柄変動処理)
次に、図24を用いて特別図柄変動処理について説明する。図24は、主制御基板における特別図柄変動処理を示す図である。
ステップS320−1において、メインCPU110aは、上記ステップS316でセットされた変動時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。その結果、変動時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄変動処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS320−2において、上記ステップS320−1で変動時間が経過したと判定した場合には、この特別図柄変動処理以前のルーチン処理(大当たり判定処理)において、セットされた特別図柄を特別図柄表示装置に停止表示させる。これにより、遊技者に大当たりの判定結果が報知されることになる。
ステップS320−3において、メインCPU110aは、図柄確定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS320−4において、メインCPU110aは、特別図柄の停止表示を開始したら、特別図柄時間カウンタに図柄停止時間(1秒=1500カウンタ)をセットする。なお、特別図柄時間カウンタは、上記ステップS110において4ms毎に「−1」減算処理されていく。
ステップS320−5において、メインCPU110aは、特図特電処理データに2をセットし、図25に示す特別図柄停止処理に処理を移し、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(特別図柄停止処理)
次に、図25を用いて特別図柄停止処理について説明する。図25は、主制御基板における特別図柄停止処理を示す図である。
ステップS330−1において、メインCPU110aは、図柄停止時間が経過したか否かを判定する。その結果、図柄停止時間を経過していないと判定した場合には、特別図柄停止処理を終了し、次のサブルーチンを実行する。
ステップS330−2において、メインCPU110aは、時短フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判定する。時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合である。
時短フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−3に処理を移し、時短フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−3において、メインCPU110aは、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、時短遊技回数記憶領域に記憶されている時短遊技回数(J)から「1」を減算するととともに新たな残り変動回数(J)として記憶し、その記憶された時短遊技回数(J)が「0」であるか否かを判定し、時短遊技回数(J)=0であれば、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグをクリア(OFF)する。一方、時短遊技回数(J)=0でなければ、時短フラグ記憶領域に記憶されているフラグはONのままで、ステップS330−4に処理を移す。
ステップS330−4において、メインCPU110aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされているか否かを判定する。高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合というのは、現在の遊技状態が高確率遊技状態である場合である。
この処理において、メインCPU110aは、高確率フラグ記憶領域にフラグがONされている場合には、ステップS330−5に処理を移し、高確率フラグ記憶領域にフラグがOFFされている場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−5において、メインCPU110aは、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、高確率遊技回数記憶領域に記憶されている高確率遊技回数(X)から「1」を減算するとともに新たな高確率遊技回数(X)として記憶し、その記憶された高確率遊技回数(X)が「0」であるか否かを判定し、高確率遊技回数(X)=0であると判定された場合には、高確率フラグ記憶領域に記憶されているフラグをクリア(OFF)する。一方、高確率遊技回数(X)=0でないと判定された場合には、ステップS330−6に処理を移す。
ステップS330−6において、メインCPU110aは、現在の遊技状態を確認し、演出用伝送データ格納領域に遊技状態指定コマンドをセットする。
ステップS330−7において、メインCPU110aは、大当たりであるか否かを判定する。具体的には、停止図柄データ記憶領域に記憶されている停止図柄データが大当たり図柄のものであるか否かを判定する。
ここで、大当たり図柄と判定された場合には、ステップS330−9に処理を移し、大当たり図柄と判定されなかった場合には、ステップS330−8に処理を移す。
ステップS330−8において、メインCPU110aは、大当たり図柄ではないと判定した場合には、特図特電処理データに0をセットし、特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
ステップS330−9において、メインCPU110aは、後述するセット遊技フラグがONであるか否かを判定する。
すなわち、この処理において、メインCPU110aは、セット遊技中であるか否かを判定している。この処理において、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONであると判定した場合には、ステップS330−10に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONではない、すなわち、OFFであると判定した場合には、ステップS330−11に処理を移す。
ステップS330−10において、メインCPU110aは、リミッタ回数(T)を更新する。この処理において、メインCPU110aは、リミッタ回数(T)に「1」回を加算する。
ステップS330−11において、メインCPU110aは、上記ステップS330−9でセット遊技フラグがOFFであると判定されたことを条件として、リミッタ回数(T)として「1」回を新たにセットする。
ステップS330−12において、メインCPU110aは、上記ステップS330−10で更新されたリミッタ回数(T)が所定のリミッタ回数(Tx)に到達したか否かを判定する。なお、本実施の形態では、リミッタ回数(Tx)は、「19」に設定されている。
この処理において、メインCPU110aは、リミッタ回数(T)が所定のリミッタ回数(Tx)に到達したと判定した場合には、ステップS330−13に処理を移す。
一方、この処理において、メインCPU110aは、リミッタ回数(T)が所定のリミッタ回数(Tx)に到達していないと判定した場合には、ステップS330−14に処理を移す。
ステップS330−13において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグをONにする。
上記ステップS330−14において、メインCPU110aは、特図特電処理データに3をセットし、大当たり遊技処理に処理を移す。
ステップS330−15において、メインCPU110aは、遊技状態や時短回数をリセットする。具体的には、高確率フラグ記憶領域、高確率遊技回数記憶領域、時短フラグ記憶領域、時短遊技回数記憶領域にあるデータをクリアする。
ステップS330−16において、メインCPU110aは、停止図柄データに応じて、大当たり遊技の種類を判定、すなわち、「長当たり」、「短当たり1」、「短当たり2」または「短当たり3」のいずれであるかを判定し、演出用伝送データ格納領域に、種別に応じたオープニング指定コマンドをセットする。
ステップS330−17において、メインCPU110aは、停止図柄データに応じて、大当たり遊技の種類を判定、すなわち、「長当たり」、「短当たり1」、「短当たり2」または「短当たり3」のいずれであるかを判定し、特別遊技タイマカウンタに、種別に応じたオープニング時間をセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。本処理を終了したら、特別図柄停止処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
次に、大当たり遊技処理について、図26を用いて説明する。図26は、主制御基板における大当たり遊技処理を示す図である。
ステップS340−1において、メインCPU110aは、現在オープニング中であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU110aは、例えば、ラウンド遊技回数記憶領域に「0」が記憶されていれば、現在オープニング中であるので、ラウンド遊技回数記憶領域を参照し、現在オープニング中であるか判定する。
この処理において、メインCPU110aは、現在オープニング中であると判定した場合には、ステップS340−2に処理を移し、現在オープニング中でないと判定した場合には、S340−8に処理を移す。
ステップS340−2において、メインCPU110aは、予め設定されたオープニング時間を経過したか否かを判定する。すなわち、上記ステップS330−16でセットされた特別遊技タイマカウンタが「0」になったか否かを判定し、特別遊技タイマカウンタ=0であれば、オープニング時間を経過したと判定する。その結果、オープニング時間を経過していない場合には、この大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間を経過している場合にはステップS340−3に処理を移す。
ステップS340−3において、メインCPU110aは、大当たり開始設定処理を行う。大当たり開始設定処理は、まず停止図柄データに応じて、大当たりの種別に応じた開放態様決定テーブルを決定する。
次に、ラウンド遊技回数記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。なお、ステップS340−3においては、ラウンド遊技回数記憶領域には何も記憶されていない。つまり、まだラウンド遊技が1回も行われていないので、ラウンド遊技回数記憶領域には「1」を記憶することとなる。
ステップS340−4において、メインCPU110aは、大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理は、大入賞口開閉ソレノイドの通電開始データをセットするとともに、上記ステップS340−3でセットされたテーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、大入賞口の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−5において、メインCPU110aは、第1可動装置作動処理を行う。第1可動装置作動処理では、メインCPU110aは、図9(e)の作動態様決定テーブルに基づいて、第1可動装置作動ソレノイド18cを作動させるための通電開始データをセットする。なお、本実施の形態においては、当該処理は、K=1、すなわち、各ラウンド遊技の開始時にのみ行われる。
ステップS340−6において、メインCPU110aは、第2可動装置作動処理を行う。第2可動装置作動処理では、メインCPU110aは、図9(e)の作動態様決定テーブルに基づいて、第2可動装置作動モータ19cを作動させるための通電開始データをセットする。なお、本実施の形態においては、当該処理は、K=1、すなわち、各ラウンド遊技の開始時にのみ行われる。
ステップS340−7において、メインCPU110aは、K=1であるか否かを判定し、K=1であった場合には、演出制御基板120にラウンド遊技回数の情報を送信するため、ラウンド遊技回数(R)に応じてラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
この処理において、メインCPU110aは、例えば、大当たりの1回目のラウンド遊技の開始においては、ラウンド遊技回数(R)が「1」にセットされ、K=1となっているので、第1ラウンド遊技を示すラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
一方、この処理において、メインCPU110aは、K=1でない場合には、ラウンド指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットせずに、大当たり遊技処理を終了する。すなわち、K=1である場合というのはラウンドの開始を意味するので、ラウンドの開始のときのみ、ラウンド指定コマンドを送信するようにしている。
ステップS340−8において、メインCPU110aは、現在エンディング中であるか否かを判定する。ここでいうエンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の処理をいうものである。したがって、現在エンディング中であると判定した場合には、ステップS340−23に処理を移し、現在エンディング中でないと判定した場合には、ステップS340−9に処理が移される。
ステップS340−9において、メインCPU110aは、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。大入賞口の閉鎖中と判定された場合には、ステップS340−10に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でないと判定された場合には、ステップS340−11に処理を移す。
ステップS340−10において、メインCPU110aは、後述するステップS340−14において設定された閉鎖時間が経過したか判定する。なお、閉鎖時間も、オープニング時間と同様に特別遊技タイマカウンタ=0であるか否かで判定される。その結果、閉鎖時間を経過していない場合には、この大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間を経過している場合にはステップS340−4に処理を移す。
ステップS340−11において、メインCPU110aは、大入賞口の開放を終了させるための「開放終了条件」が成立したか否かを判定する。この「開放終了条件」は、大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば15個)に達したこと、または最大開放時間が経過したこと(特別遊技タイマカウンタ=0となったこと)が該当する。
そして、「開放終了条件」が成立したと判定した場合にはステップS340−14に処理を移し、「開放終了条件」が成立しないと判定した場合には、この大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−12において、メインCPU110aは、大入賞口閉鎖処理を行う。この大入賞口閉鎖処理は、大入賞口16を閉鎖するために、大入賞口開閉ソレノイド16cの通電停止データをセットするとともに、上記ステップ340−3において決定された開放態様決定テーブルを参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、大入賞口16の閉鎖時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、大入賞口16が閉鎖することになる。
ステップS340−13において、メインCPU110aは、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、1回のラウンドは、開放回数(K)が最大開放回数となること、または大入賞口入球カウンタ(C)の値が最大個数(例えば15個)に達したことを条件に終了するので、かかる条件が成立したか否かを判定する。
そして、1回のラウンドが終了したと判定した場合にはステップS340−14に処理を移し、1回のラウンドが終了していないと判定した場合には、開放回数記憶領域に記憶している開放回数(K)の値を「1」加算して、この大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−14において、メインCPU110aは、開放回数(K)記憶領域に0をセットするとともに、大入賞口入球数記憶領域に0をセットする。すなわち、開放回数記憶領域および大入賞口入球数記憶領域をクリアする。
ステップS340−15において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)が最大であるか否かを判定する。ラウンド遊技回数(R)が最大である場合には、ステップS340−20に処理を移し、ラウンド遊技回数(R)が最大でない場合には、ステップS340−18に処理を移す。
ステップS340−16において、メインCPU110aは、ラウンド遊技回数記憶領域に、記憶されている現在のラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶する。
ステップS340−17において、メインCPU110aは、上記ステップS340−15でラウンド遊技回数(R)が最大であると判定した場合には、ラウンド遊技回数記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)をリセットする。
ステップS340−18において、メインCPU110aは、停止図柄データに応じて、「長当たり」、「短当たり1」、「短当たり2」または「短当たり3」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じたエンディング指定コマンドを演出制御基板120に送信するために演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS340−19において、メインCPU110aは、停止図柄データに応じて、「長当たり」、「短当たり1」、「短当たり2」または「短当たり3」のいずれの大当たりであるかを判定し、大当たりの種別に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
ステップS340−20において、メインCPU110aは、設定されたエンディング時間を経過したか否かを判定し、エンディング時間を経過したと判定した場合にはステップS340−24に処理を移し、エンディング時間を経過していないと判定した場合には、この大当たり遊技処理を終了する。
ステップS340−21において、メインCPU110aは、特図特電処理データ=3から特図特電処理データ=4にセットして、特別遊技終了処理のサブルーチンに移す準備を行い、大当たり遊技処理を終了する。
(大当たり遊技終了処理)
次に、大当たり遊技終了処理について、図27を用いて説明する。図27は、主制御基板における大当たり遊技終了処理を示す図である。
ステップS350−1において、メインCPU110aは、遊技状態バッファにある大当たり当選時の遊技状態に関する情報をロードする。
ステップS350−2において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグのON/OFFを確認し、リミッタ作動フラグがONされていなければリミッタ未作動時用の大当たり終了時設定テーブルを選択し、リミッタ作動フラグがONされていればリミッタ作動時用の大当たり終了時設定テーブルを選択する。そして、メインCPU110aは、選択した大当たり終了時設定テーブルを参照し、大当たり当選時の遊技状態及び特定入賞口フラグのON/OFFに基づいて、高確率フラグを高確率フラグ記憶領域にON/OFFさせる。
ステップS350−3において、メインCPU110aは、ステップS350−2と同様にして、高確率遊技回数記憶領域に所定の回数をセットさせる。
ステップS350−4において、メインCPU110aは、リミッタ作動フラグのON/OFFを確認し、リミッタ作動フラグがONされていなければリミッタ未作動時用の大当たり終了時設定テーブルを選択し、リミッタ作動フラグがONされていればリミッタ作動時用の大当たり終了時設定テーブルを選択する。そして、メインCPU110aは、選択した大当たり終了時設定テーブルを参照し、大当たり当選時の遊技状態及び特定入賞口フラグのON/OFFに基づいて、時短フラグを時短フラグ記憶領域にON/OFFさせる。
ステップS350−5において、メインCPU110aは、ステップS350−4と同様にして、時短遊技回数記憶領域に所定の回数をセットさせる。
ステップS350−6において、メインCPU110aは、上記ステップS350−2〜ステップS350−5で設定した遊技状態を確認し、この遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−7において、メインCPU110aは、大当たり遊技中に特定入賞口17に遊技球が入賞し、特定入賞口入賞フラグがONされているか否かを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、特定入賞口入賞フラグがONされていると判定した場合には、ステップS350−8に処理を移す。一方、メインCPU110aは、特定入賞口入賞フラグがONされていないと判定した場合には、ステップS350−18に処理を移す。
ステップS3508において、メインCPU110aは、特定入賞口入賞フラグをOFFにする。
ステップS350−9において、メインCPU110aは、セット遊技中であることを示すセット遊技フラグがメインRAM110cのセット遊技フラグ記憶領域にONされているか否かを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONされていると判定した場合には、ステップS350−13に処理を移す。一方、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONされていないと判定した場合には、ステップS350−10に処理を移す。
ステップS350−10において、メインCPU110aは、セット遊技フラグをメインRAM110cのセット遊技フラグ記憶領域にONする。
ステップS350−11において、メインCPU110aは、メインRAM110cのセット遊技残り回数記憶領域にセット遊技の実行回数である「20」をセットする。このセット遊技残り回数記憶領域に記憶されている回数が、セット遊技の残り回数を表す。
ステップS350−12において、メインCPU110aは、当該大当たり遊技後からセット遊技が開始されることを示すセット遊技開始指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−13において、メインCPU110aは、セット遊技残り回数記憶領域に記憶されているセット遊技の残り回数を「1」減算する。
ステップS350−14において、メインCPU110aは、セット遊技残り回数記憶領域に記憶されているセット遊技の残り回数が「0」であるか否かを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、セット遊技の残り回数が「0」であると判定した場合には、ステップS350−15に処理を移す。一方、メインCPU110aは、セット遊技の残り回数が「0」ではないと判定した場合には、ステップS350−16に処理を移す。
ステップS350−15において、メインCPU110aは、セット遊技が継続することを示すセット遊技継続指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−16において、メインCPU110aは、セット遊技フラグをOFFする。
ステップS350−14において、メインCPU110aは、セット遊技が規定回数実行されて、すなわち、セット遊技が満了することを示すセット遊技満了指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−18において、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONされているか否かを判定する。
この処理において、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONされていると判定した場合には、ステップS350−19に処理を移す。一方、メインCPU110aは、セット遊技フラグがONされていないと判定した場合には、ステップS350−22に処理を移す。
ステップS350−19において、メインCPU110aは、メインRAM110cのセット遊技残り回数記憶領域に「0」をセットする。
ステップS350−20において、メインCPU110aは、セット遊技フラグをOFFする。これは、セット遊技が強制的に終了されたことを示す。
ステップS350−21において、メインCPU110aは、セット遊技が強制的に終了することを示すセット遊技強制終了指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−22において、メインCPU110aは、大当たり遊技を実行したにも関わらずセット遊技を実行させることができず、通常遊技状態になることを示すセット遊技失敗指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。
ステップS350−23において、メインCPU110aは、特図特電処理データに0をセットし、図21に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す。
(コマンドの説明)
上述の主制御基板110におけるフローチャートでは説明を省略した主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドの種別について、図28を用いて説明する。
主制御基板110から演出制御基板120に送信されるコマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEの情報と、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAの情報とから構成されている。
「演出図柄指定コマンド」は、停止表示される特別図柄の種別を示すものであり、「MODE」が「E0H」で設定され、特別図柄の種別に合わせてDATAの情報が設定されている。なお、特別図柄の種別が結果的に大当たりの種別や高確率遊技状態を決定するものであるから、演出図柄指定コマンドは、大当たりの種別や、遊技状態を示すものともいえる。
この演出図柄指定コマンドは、各種の特別図柄が決定され、特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS313において各種の特別図柄が決定され、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄に対応する演出図柄指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「図柄確定コマンド」は、特別図柄が停止表示されていることを示すものであり、「MODE」が「E3H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この図柄確定コマンドは、特別図柄が停止表示されているときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS320において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、図柄確定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「電源投入時指定コマンド」は、遊技機1の電源が投入されたことを示すものであり、「MODE」が「E4H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
この電源投入時指定コマンドは、遊技機1の電源が投入されたときに演出制御基板120に送信される。具体的には、上記ステップS10において遊技機の電源が投入されたときに、電源投入時指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている電源投入時指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「デモ指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21が作動していないことを示すものであり、「MODE」が「E5H」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
このデモ指定コマンドは、特別図柄記憶領域に遊技情報が記憶されていない場合に、演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS311において第1特別図柄保留数記憶領域または第2特別図柄保留数記憶領域のいずれの記憶領域にも1以上のデータがセットされていないときに、デモ指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているデモ指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第1特別図柄表示装置20における特別図柄の変動時間(変動態様)及び後述する変動演出の演出内容を示すものであり、「MODE」が「E6H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1特別図柄用変動パターン指定コマンドは、決定された特別図柄の変動パターンに対応し、第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動表示が開始されるときに演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動パターンが決定され、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」は、第2特別図柄表示装置21における特別図柄の変動時間(変動態様)及び後述する変動演出の演出内容を示すものであり、「MODE」が「E7H」で設定され、各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
第2特別図柄用変動パターン指定コマンドは、決定された特別図柄の変動パターンに対応し、第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動表示が開始されるときに演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS314において特別図柄の変動パターンが決定され、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2特別図柄用変動パターン指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2特別図柄用変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
なお、本実施形態では、「第1特別図柄用変動パターン指定コマンド」と「第2特別図柄用変動パターン指定コマンド」とをまとめて、「変動パターン指定コマンド」という。
「ラウンド指定コマンド」は、ラウンド遊技の順番を示すものであり、「MODE」が「EAH」で設定され、ラウンド遊技の順番に合わせてDATAの情報が設定されている。
このラウンド指定コマンドは、開始されるラウンド遊技の順番に対応し、各ラウンド遊技が開始されるときに演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS340において各ラウンド遊技で最初に大入賞口開閉片16bを開放させるときに、ラウンド遊技の順番(番号)に対応するラウンド指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「オープニング指定コマンド」は、各種の大当たりが開始することを示すものであり、「MODE」が「EBH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このオープニング指定コマンドは、各種の大当たりが開始するときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS340の大当たり遊技処理の開始のときに、大当たりの種別に対応するオープニング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているオープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「エンディング指定コマンド」は、各種の大当たりが終了したことを示すものであり、「MODE」が「ECH」で設定され、大当たりの種別に合わせてDATAの情報が設定されている。
このエンディング指定コマンドは、各種の大当たりが終了するときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS340のエンディングが開始のときに、大当たりの種別に対応するエンディング指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているエンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「遊技状態指定コマンド」は、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかと、時短遊技状態であるか非時短遊技状態であるかを示すものである。「MODE」が「EEH」で設定され、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば「DATA」が「00H」に設定され、低確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば、「DATA」が「01H」に設定され、高確率遊技状態且つ非時短遊技状態であれば「DATA」が「02H」に設定され、高確率遊技状態且つ時短遊技状態であれば「DATA」が「03H」に設定されている。
この遊技状態指定コマンドは、特別図柄の変動表示が開始されるときと、特別図柄が停止表示されているときと、大当たり遊技が終了するときとに、遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS315において特別図柄の変動表示が開始されるときと、上記ステップS320において特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるときに、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第1始動口入賞指定コマンド」は、第1始動口14に遊技球が入賞したこと及び第1事前判定結果を示すものであり、「MODE」が「E1H」で設定され、S236の第1事前判定において判定される各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第1始動口入賞指定コマンドは、決定された特別図柄の変動パターンに対応し、第1始動口14に入賞し、遊技情報が特別図柄記憶領域に記憶されたときに演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS236において特別図柄の変動パターンが決定されたときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第1始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第1始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「第2始動口入賞指定コマンド」は、第2始動口15に遊技球が入賞したこと及び第2事前判定結果を示すものであり、「MODE」が「E2H」で設定され、S246の第2事前判定において判定される各種の変動パターンに合わせてDATAの情報が設定されている。
この第2始動口入賞指定コマンドは、決定された特別図柄の変動パターンに対応し、第2始動口15に入賞し、遊技情報が特別図柄記憶領域に記憶されたときに演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS246において特別図柄の変動パターンが決定されたときに、決定された特別図柄の変動パターンに対応する第2始動口入賞指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされている第2始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
「ゲート通過指定コマンド」は、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを示すものであり、「MODE」が「EEH」で設定され、「DATA」が「00H」に設定されている。
このゲート通過指定コマンドは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、普通図柄保留数(G)記憶領域に記憶されている保留記憶数に関係なく、演出制御基板120に送信される。
具体的には、上記ステップS250において、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したときに、ゲート通過指定コマンドがメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットされる。
その後、すぐさま上記ステップS700において演出用伝送データ格納領域にセットされているゲート通過指定コマンドが演出制御基板120に送信されることになる。
(大入賞口の開放態様のチャート)
次に、図29を用いて、大当たり遊技が実行された場合における大入賞口16の開放態様および第1可動装置18の作動態様を説明する。
図29(a)は、長当たりに当選した場合の当該大当たり遊技(長当たり遊技)における大入賞口16の開放態様、すなわち、第1開放態様決定テーブルに基づく大当たり遊技の大入賞口16の開放態様を示す。図29(b)は、短当たり1に当選した場合の当該大当たり遊技(短当たり1遊技)における大入賞口16の開放態様、すなわち、第2開放態様決定テーブルに基づく大当たり遊技の大入賞口16の開放態様を示す。図29(c)は、短当たり2に当選した場合の当該大当たり遊技(短当たり2遊技)における大入賞口16の開放態様、すなわち、第3開放態様決定テーブルに基づく大当たり遊技の大入賞口16の開放態様を示す。図29(d)は、短当たり3に当選した場合の当該大当たり遊技(短当たり3遊技)における大入賞口16の開放態様、すなわち、第1開放態様決定テーブルに基づく大当たり遊技の大入賞口16の開放態様を示す。
図29(a)に示すように、大入賞口16は、1R中の開放回数(K)が1回に設定され、開放時間が29.500秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。また、第1可動装置18は、1R中の作動回数が1回に設定され、SPルート51に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定され、抽選ルート52に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定されている。よって、SPルート51に遊技球がほぼ確実に案内されるため、大当たり遊技の終了後にほぼ確実に高確率遊技状に設定される。
図29(b)に示すように、各ラウンド遊技における大入賞口16開放回数(K)が6回に設定されている。1回目は、開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、2回から5回までは、開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。6回目は、開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。また、各ラウンド遊技における第1可動装置18の作動回数が1回に設定され、SPルート51に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定され、抽選ルート52に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定されている。このように、短当たり1遊技では、長当たり遊技ほどではないがSPルート51に遊技球が案内され易く、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に設定され易い。
図29(c)に示すように、各ラウンド遊技における第1可動装置18の作動回数が1回に設定され、SPルート51に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定され、抽選ルート52に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定されている。
また、各ラウンド遊技における大入賞口16開放回数(K)が6回に設定されている。第1ラウンド遊技における1回目は、開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。また、2回から5回までは、開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.000秒に設定されている。6回目は、開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。このように、短当たり2遊技の第1ラウンド遊技では、短当たり1遊技と同程度、SPルート51に遊技球が案内され易い。
また、各ラウンド遊技における大入賞口16開放回数(K)が6回に設定されている。1回から5回までは、開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.00秒に設定されている。6回は、開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。また、第1可動装置18は、1R中の作動回数が1回に設定され、SPルート51に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定され、抽選ルート52に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定されている。このように、短当たり2遊技の第2ラウンド遊技では、SPルート51に遊技球が案内され難い。
このように、短当たり2遊技では、短当たり1遊技ほどではないがSPルート51に遊技球が案内され易く、大当たり遊技の終了後に高確率遊技状態に設定され易い。
図29(d)に示すように、各ラウンド遊技における大入賞口16開放回数(K)が6回に設定されている。1回から5回までは、開放時間が0.052秒に設定され、閉鎖時間が4.00秒に設定されている。6回は、開放時間が9.240秒に設定され、閉鎖時間が2.000秒に設定されている。また、第1可動装置18は、1R中の作動回数が1回に設定され、SPルート51に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定され、抽選ルート52に遊技球を案内可能な時間が15.75秒に設定されている。このように、短当たり3遊技では、SPルート51に遊技球が案内され難く、抽選ルート52に遊技球が案内され易い。すなわち、本実施形態では、図29(d)に示す第3長当たり開放態様が決定されると、大当たり遊技の終了後には、1/4の確率で高確率遊技状態に設定されるものの、3/4の確率で低確率遊技状態に設定される。
このように、本実施形態では、長当たり、短当たり1及び短当たり2の順でSPルート51に遊技球が進入容易であり、短当たり2、短当たり1、長当たりの順で、SPルート51に遊技球が進入され易い。一方、短当たり3に当選すると、SPルート51に遊技球が進入困難であり、抽選ルート52に遊技球が進入可能となっている。
(遊技状態の移行構成図)
次に、本実施形態の遊技について、図30を用いて説明する。図30は、遊技状態の移行構成図である。
図30に例示されるように、遊技状態が低確率遊技状態且つ非時短遊技状態時に、大当たりに当選されると、この大当たり遊技において、特定入賞口17Aに遊技球が通過した場合は、大当たり遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定される。
一方、この大当たり遊技において、特定入賞口17Aに遊技球が通過しなかった場合は、大当たり遊技の終了後の遊技状態が低確率遊技状態且つ非時短遊技状態に設定される。
ここで、本実施形態では、大当たり遊技として、長当たり遊技、短当たり1遊技、短当たり2遊技又は短当たり3遊技が実行される。すなわち、大当たり遊技における大入賞口16の開放態様に関し、大入賞口16に進入した遊技球がSPルート51に進入容易である開放態様と、抽選ルート52に進入容易となる開放態様と、に制御されている。
このため、本実施形態では、遊技者からすると、開放態様のみでは、SPルート51に遊技球が案内されたのか、抽選ルート52に遊技球が案内されたかの把握が困難である。
また、本実施形態では、抽選ルート52に案内された遊技球が第2可動装置19により、特定入賞口17Aに案内されるか、特定入賞口17Aに案内されないか、が振り分けられている。
よって、本実施形態では、開放態様のみでは、大当たり遊技の終了後の遊技状態が把握され難く、遊技の興趣が向上するので、稼働率の低減を抑制することが可能になる。
なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球した入球順に保留が消化されている。そして、遊技状態が低確率遊技状態且つ非時短遊技状態時に、大当たりに当選された場合、大当たり遊技の終了後では、最大で第1始動口14に基づく4個の保留が留保されている可能性がある。
また、第1始動口14への遊技球の入球を条件に大当たりが実行される場合よりも、第2始動口15への遊技球の入球を条件に大当たりが実行される場合の方が、SPルート51に遊技球が案内される確率が高くなっている。
詳述すると、第1始動口14への遊技球の入球を条件に大当たりが実行される場合、「長当たり」、「短当たり1」、「短当たり2」または「短当たり3」が決定される。ここで「長当たり」が決定された場合、上述したように、特定入賞口17Aに遊技球が案内される確率が低くなっている。
一方、第2始動口15への遊技球の入球を条件に大当たりが実行される場合、「長当たり」が決定されるため、特定入賞口17Aに、ほぼ確実に遊技球が案内される。
これにより、上述したように、低確率遊技状態且つ非時短遊技時に大当たりに当選され、大当たり遊技において、特定入賞口17Aに遊技球が通過した場合、大当たり遊技の終了後の遊技状態が高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定されるが、留保されている保留に基づく大当たり判定結果によって、その後の遊技状態が異なる。
すなわち、大当たり遊技の終了後、留保されている保留に基づく大当たりの判定結果が全てハズレである場合、或いは、大当たりで、かつ、特定入賞口17Aに遊技球が通過した場合には、高確率遊技状態且つ時短遊技状態が維持される。
一方、大当たり遊技の終了後、留保されている保留に基づく大当たりの判定結果が、大当たりで、かつ、特定入賞口17Aに遊技球が通過しなかった場合には、遊技状態が低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定され、時短回数が33回に設定される。
したがって、折角、高確率遊技状態に移行したにもかかわらず、わずか4個の保留を消化するまでに、遊技状態が低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定され、時短回数が33回に設定されてしまう可能性がある。
よって、本実施形態では、第1可動装置18の作動態様を一定にしているが、遊技状態が高確率遊技状態時に大当たりに当選された場合、大当たり遊技において、特定入賞口17Aに遊技球がほぼ確実に案内されるように、第1可動装置18の作動態様を決定しても良い。
具体的には、遊技状態が高確率遊技状態時に大当たり遊技が実行された場合、この大当たり遊技において、第1可動装置18は、各ラウンド中にSPルート51の開放時間が29.5秒に設定され、抽選ルート52の開放時間が2.0秒に設定すると良い。
これにより、遊技状態が高確率遊技状態時に大当たりに当選された場合、大入賞口16の開放態様が「長当たり」、「短当たり1」、「短当たり2」および「短当たり3」の何れであっても、特定入賞口17Aに遊技球がほぼ確実に案内される。
次に、演出制御基板120におけるサブCPU120aにより実行される処理について説明する。
(演出制御基板のメイン処理)
図31を用いて、演出制御基板120のメイン処理を説明する。
ステップS1000において、サブCPU120aは、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、電源投入に応じて、サブROM120bからメイン処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM120cに記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1100に処理を移す。
ステップS1100において、サブCPU120aは、演出用乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cに記憶される演出用乱数(演出パターン判定用乱数等)を更新する処理を行う。これ以降は、所定の割込み処理が行われるまで、ステップS1100の処理を繰り返し行う。
(演出制御基板のタイマ割込処理)
図32を用いて、演出制御基板120のタイマ割込処理を説明する。なお、図示はしないが、演出制御基板120に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生され、タイマ割込処理プログラムを読み込み、演出制御基板のタイマ割込処理が実行される。
ステップS1400において、サブCPU120aは、サブCPU120aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
ステップS1500において、サブCPU120aは、演出制御基板120で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。
ステップS1600において、サブCPU120aは、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU120aは、サブRAM120cの受信バッファに格納されているコマンドを解析する処理を行う。コマンド解析処理の具体的な説明は、図33〜図42を用いて後述する。
なお、演出制御基板120は、主制御基板110から送信されたコマンドを受信すると、図示しない演出制御基板120のコマンド受信割込処理が発生し、受信したコマンドを受信バッファに格納する。その後、ステップS1600において受信したコマンドの解析処理が行われる。
ステップS1700において、サブCPU120aは、演出ボタン検出スイッチ35aの信号のチェックを行い、演出ボタン35に関する演出入力制御処理を行う。
ステップS1800において、サブCPU120aは、サブRAM120cの送信バッファにセットされている各種データをランプ制御基板140や画像制御基板150へ送信する。
ステップS1900において、サブCPU120aは、ステップS1400で退避した情報をサブCPU120aのレジスタに復帰させる。
(演出制御基板のコマンド解析処理)
図33〜図35を用いて、演出制御基板120のコマンド解析処理を説明する。
ステップS1601において、サブCPU120aは、受信バッファにコマンドが格納されているか否かを確認して、コマンドを受信したかを確認する。この処理において、サブCPU120aは、コマンドを受信していなければコマンド解析処理を終了し、コマンドを受信していればステップS1602に処理を移す。
ステップS1602において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、デモ指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがデモ指定コマンドであれば、ステップS1603に処理を移し、デモ指定コマンドでなければステップS1604に処理を移す。
ステップS1603において、サブCPU120aは、デモ演出パターンを決定するデモ演出パターン決定処理を行う。具体的には、デモ演出パターンを決定し、決定したデモ演出パターンを示すデモ演出データを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したデモ演出パターンを示すデモ演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1604において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、始動口入賞指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが始動口入賞指定コマンドであれば、ステップS1605に処理を移し、始動口入賞指定コマンドでなければステップS1606に処理を移す。
ステップS1605において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されている始動口入賞指定コマンドを、サブRAM120cに設けられている演出情報記憶領域に記憶する。演出情報記憶領域は、当該変動用記憶部と第1記憶部〜第8記憶部とを有している。この処理において、始動口入賞指定コマンドは、第1記憶部〜第8記憶部の中で始動口入賞指定コマンドが記憶されていない番号の小さい記憶部から順に記憶されていく。
ステップS1606において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、演出図柄指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが演出図柄指定コマンドであれば、ステップS1607及びステップS1608に処理を移し、演出図柄指定コマンドでなければステップS1609に処理を移す。
ステップS1607において、サブCPU120aは、受信した演出図柄指定コマンドの内容に基づいて、画像表示装置31に停止表示させる演出図柄を決定する演出図柄決定処理を行う。
具体的には、演出図柄指定コマンドを解析して、大当たりの有無、大当たりの種別に応じて演出図柄の組み合わせを構成する演出図柄データを決定し、決定された演出図柄データを演出図柄記憶領域にセットするとともに、演出図柄データを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するため、演出図柄データ示す情報をサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1608において、サブCPU120aは、演出情報記憶領域に記憶されたデータのシフト処理を行う。データのシフト処理では、第1記憶部〜第8記憶部に記憶された各データを1つ前の記憶部にシフトさせる。例えば、第4記憶部に記憶されているデータは第3記憶部にシフトされる。また、第1記憶部に記憶されているデータは、当該変動用記憶部にシフトされ、当該変動用記憶部に記憶されていたデータは、消去される。
ステップS1609において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、変動パターン指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが変動パターン指定コマンドであれば、ステップS1610に処理を移し、変動パターン指定コマンドでなければステップS1611処理を移す。
ステップS1610において、サブCPU120aは、特別図柄の変動表示に対応する変動演出の演出パターンを決定する変動演出パターン決定処理を行う。詳しくは、図38を用いて後述する。
ステップS1611において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、図柄確定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが図柄確定コマンドであれば、ステップS1612及びステップS1613に処理を移し、図柄確定コマンドでなければステップS1614に処理を移す。
ステップS1612において、サブCPU120aは、演出図柄を停止表示させるために、上記ステップS1607で決定された演出図柄データに基づくデータと、演出図柄を停止表示させるための停止指示データをサブRAM120cの送信バッファにセットする演出図柄停止処理を行う。
ステップS1613において、サブCPU120aは、所定の演出モードの所定期間が経過したことに基づいて演出モードを設定するための第1演出モード設定処理を行う。詳細は、図38を用いて後述する。
ステップS1614において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、遊技状態指定コマンドであるか否かを判定する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが遊技状態指定コマンドであればステップS1615に処理を移し、遊技状態指定コマンドでなければステップS1616に処理を移す。
ステップS1615において、サブCPU120aは、受信した遊技状態指定コマンドが示す遊技状態を表すデータをサブRAM120cにある遊技状態記憶領域にセットする。遊技状態を表すデータとして、例えば、通常遊技状態は「00H」、低確率遊技状態且つ時短遊技状態は「01H」、高確率遊技状態且つ時短遊技状態は「02H」で構成されている。
ステップS1616において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、オープニング指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがオープニング指定コマンドであればステップS1617に処理を移し、オープニング指定コマンドでなければステップS1618に処理を移す。
ステップS1617において、サブCPU120aは、当該大当たり遊技全体の演出である大当たり遊技演出の演出パターンである大当たり遊技演出パターンを決定する大当たり遊技演出パターン決定処理を行う。詳細は、図39を用いて後述する。なお、大当たり遊技演出は、少なくとも後述するオープニング演出、ラウンド演出及びエンディング演出で構成されている。
ステップS1618において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、ラウンド指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがラウンド指定コマンドであればステップS1619に処理を移し、ラウンド指定コマンドでなければステップS1620に処理を移す。
ステップS1619において、サブCPU120aは、ラウンド遊技単位で行われるラウンド演出の演出パターン(ラウンド演出パターン)を決定するラウンド演出パターン決定処理を行う。詳細は、図39を用いて後述する。
ステップS1620において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、エンディング指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがエンディング指定コマンドであればステップS1621に処理を移し、エンディング指定コマンドでなければステップS1622に処理を移す。
ステップS1621において、サブCPU120aは、大当たり遊技における最後のラウンド遊技が終了してから当該大当たり遊技が終了するまでのエンディング間に行われるエンディング演出の演出パターン(エンディング演出パターン)を決定するエンディング演出パターン決定処理を行う。具体的には、エンディング指定コマンドに基づいてエンディング演出パターンを決定し、決定したエンディング演出パターンを示すエンディング演出データを演出パターン記憶領域にセットするとともに、決定したエンディング演出パターンを示すエンディング演出制御コマンドを画像制御基板150とランプ制御基板140に送信するために、サブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1622において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、特定入賞口入賞指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが特定入賞口入賞指定コマンドであればステップS1623に処理を移し、特定入賞口入賞指定コマンドでなければステップS1624に処理を移す。
ステップS1623において、サブCPU120aは、当該特定入賞口への入賞に基づいて、次のラウンド演出におけるラウンド演出パターンを変更するか否かの判定(ラウンド演出パターン変更判定)を行うラウンド演出パターン変更判定処理を行う。詳しくは、図40を用いて後述する。
ステップS1624において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、セット遊技開始指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがセット遊技開始指定コマンドであればステップS1625に処理を移し、セット遊技開始指定コマンドでなければステップS1626に処理を移す。
ステップS1625において、サブCPU120aは、セット遊技が開始されることに基づいて所定の演出モードを設定する第2演出モード設定処理を行う。詳しくは、図41(a)を用いて後述する。
ステップS1626において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、セット遊技失敗指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがセット遊技失敗指定コマンドであればステップS1627に処理を移し、セット遊技失敗指定コマンドでなければステップS1628に処理を移す。
ステップS1627において、サブCPU120aは、大当たり遊技を実行することができたにも関わらずセット遊技を実行させることができなかったこと(セット遊技の失敗)に基づいて所定の演出モードを設定する第3演出モード設定処理を行う。詳しくは、図41(b)を用いて後述する。
ステップS1628において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、セット遊技継続指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがセット遊技継続指定コマンドであればステップS1629に処理を移し、セット遊技継続指定コマンドでなければステップS1630に処理を移す。
ステップS1629において、サブCPU120aは、後述するサブRAM120cのセット遊技残り回数記憶領域において記憶されているセット遊技の残り回数を「1」減算する。
ステップS1630において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、セット遊技満了指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがセット遊技満了指定コマンドであればステップS1631に処理を移し、セット遊技満了指定コマンドでなければステップS1632に処理を移す。
ステップS1631において、サブCPU120aは、セット遊技を構成する単位遊技が規定回数(20回)実行され、満了したことに基づいて所定の演出モードを設定する第4演出モード設定処理を行う。詳しくは、図42(a)を用いて後述する。
ステップS1632において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドが、セット遊技強制終了指定コマンドであるか否かを確認する。この処理において、サブCPU120aは、受信バッファに格納されているコマンドがセット遊技強制終了指定コマンドであればステップS1633に処理を移し、セット遊技強制終了指定コマンドでなければ、当該コマンド解析処理を終了する。
ステップS1633において、サブCPU120aは、セット遊技を構成する単位遊技の実行回数が規定回数(20回)に到達する前に、大当たり遊技で特定入賞口17Aへ入賞させることができなかったため、セット遊技を強制的に終了することに基づいて所定の演出モードを設定する第5演出モード設定処理を行う。詳しくは、図42(b)を用いて後述する。
(演出制御基板の変動演出パターン決定処理)
図36を用いて、演出制御基板120による変動演出パターン決定処理を説明する。
ステップS1610−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを参照して、現在の演出モードを確認し、現在の演出モードに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出パターン(変動演出の内容)を決定するための変動演出パターン判定テーブルが演出モードによって分類されているからである。本実施の形態においては、演出モードA、演出モードB、演出モードC、演出モードD1及び演出モードD2の5つの演出モードが設定されている。
ステップS1610−2において、サブCPU120aは、変動パターン指定コマンドを確認し、変動パターン指定コマンドに対応付けられている変動演出パターン判定テーブルを選択する。これは、変動演出パターン判定テーブルが変動パターン指定コマンドによっても分類されているからである。
ステップS1610−3において、サブCPU120aは、演出パターン判定用乱数を取得する。
ステップS1610−4において、ステップS1610−3で取得した変動パターン判定用乱数を、ステップS1610−2で決定した変動演出パターン判定テーブルに照合して変動演出パターンを判定する変動演出パターン判定を行う。
ステップS1610−5において、サブCPU120aは、ステップS1610−4で決定した変動演出パターンに対応する変動演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。
ステップS1610−6において、サブCPU120aは、ステップS1610−4で決定した変動演出パターンに対応する変動演出データをサブRAM120cの変動演出データ記憶領域にセットする。
ここで、変動演出パターンとは、変動演出の態様(具体的な内容)を表す識別情報のことであり、画像表示装置31、音声出力装置32、演出用駆動装置33、演出用照明装置34及び演出ボタン35によって行われる変動演出の態様が対応付けられている。
したがって、変動演出パターンには、画像表示装置31に表示される画像の具体的な内容(変動演出画像態様)に関する情報が含まれており、例えば、画像制御基板150は、変動演出パターンに対応付けられた変動演出制御コマンドを受信することによって、画像表示装置31に変動演出パターンに対応付けられた画像を表示させる。
また、変動演出パターンには、演出図柄の変動態様、リーチ演出の有無、情景やキャラクタからなる演出図柄の背景の種類・変動態様等の変動演出の構成が設定されている。
そして、画像制御基板150は、例えば、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドに対応する変動演出パターンに基づく演出図柄の変動表示を画像表示装置31に行わせる(演出図柄の変動表示を行う)。
また、画像制御基板150は、変動演出制御コマンドを受信すると、そのコマンドに対応する変動演出パターンに基づく背景画像等の演出画像を画像表示装置31に表示させる。
ステップS1610−7において、サブCPU120aは、変動演出パターンを確認して、当該変動演出に係る大当たり判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、「大当たり」ではないと判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、「大当たり」であると判定すると、ステップS1610−8に処理を移す。
ステップS1610−8において、サブCPU120aは、現在の遊技状態を確認して、大当たりの当選確率が高確率遊技状態であるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、高確率遊技状態ではないと判定するとステップS1610−10に処理を移す。一方、サブCPU120aは、高確率遊技状態であると判定すると、ステップS1610−9に処理を移す。
ステップS1610−9において、サブCPU120aは、サブRAM120cの高確率時当選フラグ記憶領域に高確率時当選フラグをONする。この高確率時当選フラグがONされていることにより、当該大当たり当選が高確率遊技状態においてなされたことを示す。
ステップS1610−10において、サブCPU120aは、現在の遊技状態を確認して、第2始動口15への入賞容易性が時短遊技状態であるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、時短遊技状態ではないと判定すると当該変動演出パターン決定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、時短遊技状態であると判定すると、ステップS1610−11に処理を移す。
ステップS1610−11において、サブCPU120aは、サブRAM120cの時短時当選フラグ記憶領域に時短時当選フラグをONする。この時短時当選フラグがONされていることにより、当該大当たり当選が時短遊技状態においてなされたことを示す。
(演出制御基板の第1演出モード設定処理)
図37を用いて、演出制御基板120による第1演出モード設定処理を説明する。
ステップS1613−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に記憶されている演出モードフラグを確認して、現在、後述する演出モードB、又は、演出モードDであるか否かを判定する。なお、演出モードDは、演出モードD1と演出モードD2とで構成されている。
また、本実施の形態では、演出モードAの演出モードフラグは「0AH」で構成され、演出モードBの演出モードフラグは「0BH」で構成され、演出モードCの演出モードフラグは「0CH」で構成され、演出モードD1の演出モードフラグは「0DH」で構成され、演出モードD2の演出モードフラグは「0EH」で構成されている。
この処理において、サブCPU120aは、演出モードB又は演出モードD(演出モードD1又は演出モードD2)ではないと判定すると、当該第1演出モード設定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、演出モードB又は演出モードD(演出モードD1又は演出モードD2)であると判定すると、ステップS1613−2に処理を移す。
ステップS1613−2において、サブCPU120aは、変動演出データを参照して、当該変動演出に係る変動演出パターンを確認して、当該変動演出に係る大当たり判定の結果が大当たり(大当たり当選)であるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、「大当たり」であると判定すると当該第1演出モード設定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、「大当たり」でないと判定すると、ステップS1613−3に処理を移す。
ステップS1613−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード残り回数記憶領域において記憶されている演出モードの残り回数(M)を「1」減算して更新する。演出モードの残り回数とは、特定の演出モード、具体的には、演出モードB及び演出モードDにおける変動演出の残りの実行可能回数である。これは、特定の演出モードは、変動演出の実行回数によってその期間が規定されているからである。また、実行可能回数となっているのは、その演出モード中に大当たりに当選すると、それを契機に演出モードが変更することがあるからである。
ステップS1613−4において、サブCPU120aは、演出モード残り回数記憶領域に記憶されている演出モードの残り回数が「0」であるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、演出モードの残り回数が「0」ではないと判定すると当該第1演出モード設定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、演出モードの残り回数が「0」であると判定すると、ステップS1613−5に処理を移す。
ステップS1613−5において、サブCPU120aは、新たに設定(変更)する演出モードの種類を判定する。具体的には、サブCPU120aは、サブROM120bに格納されている演出モード判定テーブル(図43(a)参照)に、現在の演出モードを照合し、新たに設定する演出モードを決定する。なお、演出モード判定テーブルでは、現在の演出モードと、新たに設定する演出モードとが対応付けられて格納されている。
ステップS1613−6において、サブCPU120aは、ステップS1613−5で決定した演出モードを示す演出モードフラグをサブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域にセットする。
(演出制御基板の大当たり遊技演出パターン決定処理)
図38を用いて、演出制御基板120による大当たり遊技演出パターン決定処理を説明する。
ステップS1617−1において、サブCPU120aは、演出モードフラグを参照して、現在の演出モードを確認し、確認した演出モードに基づく大当たり遊技演出パターン判定テーブル(図43(b)参照)を選択する。これは、大当たり遊技演出パターン(大当たり遊技演出の内容)を決定するための大当たり遊技演出パターン判定テーブルが演出モードによって分類されているからである。
ステップS1617−2において、サブCPU120aは、オープニング指定コマンドを確認する。
各大当たり遊技演出パターン判定テーブルには、オープニング指定コマンドと、大当たり遊技演出パターン、大当たり遊技演出パターンを示す大当たり遊技演出データ、及び、大当たり遊技演出パターンに対応けられたオープニング演出制御コマンドとが対応付けられて格納されている。
ステップS1617−3において、ステップS1617−2で確認したオープニング指定コマンドを、ステップS1617−1で選択した大当たり遊技演出パターン判定テーブルに照合し、大当たり遊技演出パターンを決定する大当たり遊技演出パターン判定を行う。
ステップS1617−4において、サブCPU120aは、大当たり遊技演出パターンに対応するオープニング演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。なお、オープニング演出制御コマンドは、大当たり遊技が開始されてから、最初のラウンド遊技が開始されるまでの間のオープニングにおいて行われるオープニング演出の演出パターンに関する情報を含んでいる。
ステップS1617−5において、サブCPU120aは、大当たり遊技演出パターンに対応する大当たり遊技演出データをサブRAM120cの大当たり遊技演出データ記憶領域にセットする。大当たり遊技演出パターンとは、大当たり遊技における全体的な演出内容を示す識別情報のことである。
(演出制御基板のラウンド演出パターン決定処理)
図39を用いて、演出制御基板120によるラウンド演出パターン決定処理を説明する。
ステップS1619−1において、サブCPU120aは、大当たり遊技演出データを確認し、確認した大当たり遊技演出データに基づいて、ラウンド演出の演出パターンを決定するためのラウンド演出パターン判定テーブルを選択する。これは、図44に示すように、ラウンド演出パターン判定テーブルは、大当たり遊技演出データ(大当たり遊技演出パターン)によって分けられているからである。
ステップS1619−2において、サブCPU120aは、ラウンド指定コマンドを参照し、ラウンド指定コマンドが示すラウンド遊技の番号(以下、「ラウンド番号」という)を確認する。
ステップS1619−3において、サブCPU120aは、ステップS1619−1で確認したラウンド番号を、サブRAM120cのラウンド番号記憶領域にセットする。このように、ラウンド番号記憶領域に記憶されている情報は、現在のラウンド遊技の番号を示す。
ステップS1619−4において、サブCPU120aは、ステップS1619−3でセットしたラウンド番号が「2」、すなわち、これから第2ラウンド遊技が開始されるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、ラウンド番号が「2」であると判定すると、ステップS1619−5に処理を移す。一方、サブCPU120aは、ラウンド番号が「2」ではないと判定すると、ステップS1619−10に処理を移す。
図44に示すように、大当たり遊技演出データによって分けられたラウンド演出パターン判定テーブルはさらに、ラウンド番号によって分けられている。
ステップS1619−5において、サブCPU120aは、特定遊技期間示唆フラグがONされているか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、特定遊技期間示唆フラグがONされていると判定すると、ステップS1619−6に処理を移す。一方、サブCPU120aは、特定遊技期間示唆フラグがONされていないと判定すると、ステップS1619−7に処理を移す。
ステップS1619−6において、サブCPU120aは、第2ラウンド遊技におけるラウンド演出に対して、後述する特定遊技期間への移行を示唆する特殊な演出(2R特定遊技期間示唆演出)を示すラウンド演出パターンを選択する。
ステップS1619−7において、サブCPU120aは、特定遊技期間確定フラグがONされているか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、特定遊技期間確定フラグがONされていると判定すると、ステップS1619−8に処理を移す。一方、サブCPU120aは、特定遊技期間確定フラグがONされていないと判定すると、ステップS1619−9に処理を移す。
ステップS1619−8において、サブCPU120aは、第2ラウンド遊技におけるラウンド演出に対して、後述する特定遊技期間への移行が確定する特殊な演出(2R特定遊技期間確定演出)を示すラウンド演出パターンを選択する。
ステップS1619−9において、サブCPU120aは、第2ラウンド遊技におけるラウンド演出に対して、通常の演出(2Rノーマル演出)を示すラウンド演出パターンを選択する。
ステップS1619−10において、サブCPU120aは、第1ラウンド遊技におけるラウンド演出に対して、通常の演出(1Rノーマル演出)を示すラウンド演出パターンを選択する。
ステップS1619−11において、サブCPU120aは、当該ラウンド演出パターン決定処理で決定したラウンド演出パターンに対応するラウンド演出制御コマンドをサブRAM120cの送信バッファにセットする。なお、ラウンド演出制御コマンドは、これから行われるラウンド遊技において行われるラウンド演出の演出パターンに関する情報を含んでいる。
ステップS1619−12において、サブCPU120aは、当該ラウンド演出パターン決定処理で決定したラウンド演出パターンに対応するラウンド演出データをサブRAM120cのラウンド演出データ記憶領域にセットする。
(演出制御基板のラウンド演出パターン変更判定処理)
図40を用いて、演出制御基板120によるラウンド演出パターン変更判定処理を説明する。
ステップS1623−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特定入賞口入賞フラグ記憶領域に特定入賞口入賞フラグがONされているか否かを判定する。特定入賞口入賞フラグは、現在実行されているラウンド遊技において最初に特定入賞口17Aに遊技球が入賞した場合にONされ、当該ラウンド遊技において特定入賞口17Aに遊技球が入賞したことを示す。
この処理において、サブCPU120aは、に特定入賞口入賞フラグがONされていると判定すると、当該ラウンド演出パターン変更判定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、特定入賞口入賞フラグがONされていないと判定すると、ステップS1623−2に処理を移す。
ステップS1623−2において、サブCPU120aは、特定入賞口入賞フラグ記憶領域に特定入賞口入賞フラグをONする。
ステップS1623−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cのラウンド番号記憶領域に記憶されているラウンド番号を参照し、現在のラウンド番号が「1」であるか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、現在のラウンド番号が「1」ではないと判定すると、当該ラウンド演出パターン変更判定処理を終了する。一方、サブCPU120aは、現在のラウンド番号が「1」であると判定すると、ステップS1623−4に処理を移す。
ステップS1623−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出情報記憶領域の第1記憶部〜第8記憶部に記憶されている第1始動口入賞指定コマンドの個数を確認し、その第1始動口入賞指定コマンドの個数が「0」より多い、すなわち、第1特図保留数(U1)が「0」より大きいか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、第1始動口入賞指定コマンドの個数が「0」より多いと判定すると、ステップS1623−5に処理を移す。一方、サブCPU120aは、第1始動口入賞指定コマンドの個数が「0」より多くない、すなわち、第1特図保留数(U1)=「0」であると判定すると、ステップS1623−7に処理を移す。
ステップS1623−5において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出情報記憶領域の第1記憶部〜第8記憶部に記憶されている第1始動口入賞指定コマンドを参照し、「大当たり当選」を示す第1始動口入賞指定コマンドが記憶されているか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、「大当たり当選」を示す第1始動口入賞指定コマンドが記憶されていると判定すると、ステップS1623−6に処理を移す。一方、サブCPU120aは、「大当たり当選」を示す第1始動口入賞指定コマンドが記憶されていないと判定すると、当該ラウンド演出パターン変更判定処理を終了する。
ステップS1623−6において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特定遊技期間示唆フラグ記憶領域に特定遊技期間示唆フラグをONする。この特定遊技期間示唆フラグがONされていることに基づいて、第2ラウンド遊技において、後述する特定モードへの移行を示唆する特殊なラウンド演出が実行される。
ステップS1623−7において、サブCPU120aは、サブRAM120cの特定遊技期間確定フラグ記憶領域に特定遊技期間確定フラグをONする。この特定遊技期間確定フラグがONされていることに基づいて、第2ラウンド遊技において、後述する特定モードへの移行が確定する特殊なラウンド演出が実行される。
(演出制御基板の第2演出モード設定処理)
図41(a)を用いて、演出制御基板120による第2演出モード設定処理を説明する。
ステップS1625−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの高確率時当選フラグ記憶領域及び時短時当選フラグ記憶領域を参照して、大当たり当選時の遊技状態を確認する。
ステップS1625−2において、サブCPU120aは、大当たり当選時の遊技状態が通常遊技状態(低確率遊技状態且つ非時短遊技状態)であったか否か、すなわち、高確率時当選フラグ及び時短時当選フラグの双方がOFFされているか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、大当たり当選時の遊技状態が通常遊技状態であると判定すると、ステップS1625−3に処理を移す。一方、サブCPU120aは、大当たり当選時の遊技状態が通常遊技状態ではないと判定すると、ステップS1625−6に処理を移す。
ステップS1625−3において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出情報記憶領域の第1記憶部〜第8記憶部に記憶されている第1始動口入賞指定コマンドの個数を計数し、第1始動口入賞指定コマンドの個数が「0」より多い、すなわち、第1特図保留数(U1)が「0」より大きいか否かを判定する。
この処理において、サブCPU120aは、第1始動口入賞指定コマンドの個数が「0」より多いと判定すると、ステップS1625−4に処理を移す。一方、サブCPU120aは、第1始動口入賞指定コマンドの個数が「0」より多くない、すなわち、第1特図保留数(U1)=「0」であると判定すると、ステップS1625−6に処理を移す。
ステップS1625−4において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードBを示す演出モードフラグ(0BH)をセットする。これにより、演出モードBが設定されたこととなる。
ステップS1625−5において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード残り回数記憶領域に、第1始動口入賞指定コマンドの個数の個数をセットする。これにより、演出モードBによる変動演出の実行可能回数(Mb)が設定されたこととなる。
ステップS1625−6において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードCを示す演出モードフラグ(0CH)をセットする。これにより、演出モードCが設定されたこととなる。
ステップS1625−7において、サブCPU120aは、サブRAM120cのセット遊技残り回数記憶領域に「20」をセットする。これにより、セット遊技を構成する単位遊技の規定回数が設定されたこととなる。
(演出制御基板の第3演出モード設定処理)
図41(b)を用いて、演出制御基板120による第3演出モード設定処理を説明する。
ステップS1627−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードAを示す演出モードフラグ(0AH)をセットする。これにより、演出モードAが設定されたこととなる。
(演出制御基板の第4演出モード設定処理)
図42(a)を用いて、演出制御基板120による第4演出モード設定処理を説明する。
ステップS1631−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードD1を示す演出モードフラグ(0DH)をセットする。これにより、演出モードD1が設定されたこととなる。
ステップS1631−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード残り回数記憶領域に、「33」をセットする。これにより、演出モードD1による変動演出の実行可能回数(Md1)が設定されたこととなる。
(演出制御基板の第5演出モード設定処理)
図42(b)を用いて、演出制御基板120による第5演出モード設定処理を説明する。
ステップS1633−1において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モードフラグ記憶領域に演出モードD2を示す演出モードフラグ(0EH)をセットする。これにより、演出モードD2が設定されたこととなる。
ステップS1633−2において、サブCPU120aは、サブRAM120cの演出モード残り回数記憶領域に、「33」をセットする。これにより、演出モードD2による変動演出の実行可能回数(Md2)が設定されたこととなる。
次に、本実施の形態における遊技状態と演出モードのフローについて、図45を用いて説明する。
図45に例示されるように、通常遊技状態(低確率遊技状態且つ非時短遊技状態)」では演出モードが演出モードA(通常演出モード)に設定される。この遊技状態で、大当たりに当選して大当たり遊技が実行され、当該大当たり遊技において特定入賞口17Aに遊技球が入賞できなかった場合、大当たり遊技の終了後に通常遊技状態が設定される。一方、当該大当たり遊技において特定入賞口17Aに遊技球が入賞すると、大当たり遊技の終了後、遊技状態は高確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定され、セット遊技が開始される。セット遊技については、後述する。
セット遊技が開始されるときに第1特図保留があると、第1特別図柄判定が優先的に行われる。本実施の形態では、始動口14、15に入賞した順で、保留が消化されるからである。セット遊技が開始された直後から第1特別図柄判定が行われる期間、換言すれば、通常遊技状態(直前の大当たり遊技も含む)で発生した第1特図保留が消化される期間を、特定遊技突入チャレンジ期間とする。そして、この特定遊技突入チャレンジ期間においては、演出モードBが設定される。
特定遊技突入チャレンジ期間に係る第1特図保留が全て消化されると、特定遊技期間に移行する。よって、特定遊技期間は、セット遊技における特定遊技突入チャレンジ期間後の期間といえる。換言すれば、特定遊技期間は、高確率遊技状態且つ時短遊技状態において、第2特別図柄判定及び第2特別図柄表示が実行される期間である。この特定遊技期間では、演出モードCが設定される。なお、通常遊技状態における大当たり当選に基づく大当たり遊技が終了する際に、第1特図保留数(U1)が「0」であると、特定遊技突入チャレンジ期間を経由せずに、直接、特定遊技期間に突入する。
一方、特定遊技突入チャレンジ期間において、大当たりに当選し、当該大当たり遊技において特定入賞口17Aに遊技球を入賞させることができなかった場合、大当たり遊技の終了後に、低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定される。この低確率遊技状態且つ時短遊技状態は予め設定された所定期間が経過するまで継続する。本実施の形態において、所定期間は、特別図柄表示が33回実行されることに設定されている。特定遊技突入チャレンジ期間における大当たり当選に基づいて発生する低確率遊技状態且つ時短遊技状態を特定遊技復活チャレンジ期間とする。特定遊技復活チャレンジ期間では、演出モードD1(復活チャレンジモード)に設定される。
特定遊技復活チャレンジ期間において、大当たり遊技が実行されないまま特別図柄表示が33回実行されると、最後の特別図柄表示が終了するときに、遊技状態が通常遊技状態に設定される共に、演出モードが演出モードAに設定される。また、特定遊技復活チャレンジ期間において大当たり遊技が実行されたが、特定入賞口17Aに入賞させることができなかった場合、その大当たり遊技が終了するときに、遊技状態が通常遊技状態に設定される共に、演出モードが演出モードAに設定される。
一方、特定遊技復活チャレンジ期間において、大当たり遊技が実行されて、特定入賞口17Aに入賞させることができると、再びセット遊技が実行される。特定遊技復活チャレンジ期間では、第2始動口15へ向けて遊技球を発射させ、主に第2特別図柄判定が行われており、第1特図保留数(U1)が「0」である可能性が高いため、特定遊技突入チャレンジ期間を経由せずに、特定遊技期間に突入する可能性が高い。
ここで、セット遊技について説明する。第1始動口14と第2始動口15とは遊技球を打ち分け可能に配されている(図1、図2参照)。また、リミッタ作動フラグがOFFであるとき、第2始動口15への入賞により行われる第2大当たり図柄判定では、100%の確率で、特定入賞口17Aに入賞させ易い第2確変長当たりに当選する(図6(a)参照)。よって、一旦、特定遊技期間に突入すると、遊技者は、第2始動口15に入賞するように遊技球を発射させ、第2特別図柄判定を実行させる遊技が中心に行われることとなる。その結果、特定遊技期間においては、高確率遊技状態且つ時短遊技状態における第2特別図柄判定と長当たり遊技とが繰り返し行われる。このように、特定遊技期間突入チャレンジ期間を含め、高確率遊技状態且つ時短遊技状態での特別図柄判定及び長当たり遊技の実行を1つの単位遊技と位置付けると、この単位遊技を繰り返し連続して実行することをセット遊技とする。
単位遊技は、制限がないと半永久的に実行され続ける可能性が高い。そこで、単位遊技の連続実行回数に制限を設ける。本実施の形態では、単位遊技の最高連続実行回数(規制回数)を「20」に設定している。よって、20回連続して単位遊技が実行されると、セット遊技が終了し、低確率遊技状態且つ時短遊技状態に設定される。この低確率遊技状態且つ時短遊技状態は所定期間が経過するまで継続する。本実施の形態において、所定期間は、特別図柄表示が33回実行されることに設定されている。このセット遊技の満了に基づいて発生する低確率遊技状態且つ時短遊技状態を、セット遊技ループチャレンジ期間とする。セット遊技ループチャレンジ期間では、演出モードD2(ループチャレンジモード)に設定される。なお、本実施の形態では、演出モードD1と演出モードD2との外見上の区別はなく、演出モードD1による変動演出と演出モードD2による変動演出とは同一としている。しかしながら、これに限られず、演出モードD1と演出モードD2とで異なる変動演出を行うようにすることもできる。
セット遊技ループチャレンジ期間において、大当たり遊技が実行されないまま特別図柄表示が33回実行されると、通常遊技状態に設定されると共に、演出モードAが設定される。また、セット遊技ループチャレンジ期間において大当たり遊技が実行されたが、特定入賞口17Aに入賞させることができなかった場合も、その大当たり遊技後に通常遊技状態が移行される共に、演出モードAが設定される。
一方、セット遊技ループチャレンジ期間において大当たり遊技が実行されて、特定入賞口17Aに入賞させることができると、再びセット遊技が実行される。セット遊技ループチャレンジ期間では、第2始動口15へ向けて遊技球が発射され、主に第2特別図柄判定が行われており、第1特図保留数(U1)が「0」である可能性が高いため、特定遊技突入チャレンジ期間を経由せずに、特定遊技期間に突入する可能性が高い。
次に、大当たり遊技中に行われる大当たり遊技演出について説明する。最初に、通常遊技状態において大当たりに当選した場合の大当たり遊技演出について、説明する。ここでは、第1確変短当たり1に当選した場合を例にして説明する。
上述した通り、通常遊技状態においては、第1始動口14へ遊技球を入賞させ、第1特別図柄判定において、大当たりに当選し、大当たり遊技において特定入賞口17Aへの入賞を目指す遊技が中心となる。このように、通常遊技状態において発生した大当たり遊技においては、特定入賞口17Aへの入賞に対する気分を盛り上げる演出を行う。例えば、第1確変短当たり1に対応する短当たり1遊技が開始されて、オープニング演出において、画像表示装置31の画面に「Zゾーン(特定入賞口17A)にブチ込んでやれ〜」と特定入賞口17Aへの入賞に対する気分を盛り上げるフレーズが表示される。
そして、第1ラウンド遊技におけるラウンド演出においては、「ゆけゆけ〜、どんどんブチ込むぜ〜っと!」とさらに特定入賞口17Aへの入賞に対する気分を盛り上げるフレーズが表示される。
ここで、第1ラウンド遊技において、特定入賞口17Aへ遊技球を入賞させることができなかった場合、第2ラウンド遊技においても、第1ラウンド遊技と同じフレーズ「ゆけゆけ〜、どんどんブチ込むぜ〜っと!」が表示される。すなわち、第1ラウンド遊技におけるラウンド演出と同一の演出がノーマルラウンド演出として実行される。
しかしながら、第1ラウンド遊技において、特定入賞口17Aへ遊技球を入賞させることができ、この時点で第1特図保留数が「0」の場合、第2ラウンド遊技においては、ラウンド演出として、特定遊技期間への移行が確定していることを示す演出(以下、「特定遊技確定演出」という)が実行される。これは、第1特図保留数が「0」であり、このまま大当たり遊技が終了すれば、特定遊技突入チャレンジ期間を経由せずにいきなり特定遊技期間に突入するからである。特定遊技確定演出が実行されるため、遊技の興趣が向上すると共に、遊技者の誤操作による第1始動口14への入賞を防ぎ、遊技者が被る不利益を軽減することができる。なお、特定遊技確定演出として、例えば、第2ラウンド遊技中に「ブチ込み成功」と特定入賞口17Aへの入賞を示唆するフレーズが表示されると共に、第2ラウンド遊技開始時に「キュイン、キュイン、キュイ−ン」と特定遊技期間への移行の確定を示す効果音を発生させる。
一方、第1ラウンド遊技において、特定入賞口17Aへ遊技球を入賞させることができたが、この時点で第1特図保留数がある(U1≧1)場合、第2ラウンド遊技においては、ラウンド演出として、特定遊技期間への移行の可能性あることを示す演出(以下、「特定遊技示唆演出」という)が実行される。これは、第1特図保留数が「1」以上であるため、このまま大当たり遊技が終了すれば、特別遊技突入チャレンジ期間に突入し、特定遊技期間に移行できない可能性もあるからである。特定遊技示唆演出により、遊技者に最も有利な特定遊技への移行に対する期待感を高めさせることができる。特定遊技示唆演出として、例えば、第2ラウンド遊技中に「ブチ込み成功」と特定入賞口17Aへの入賞を示唆するフレーズを表示させる。この場合、「キュイン、キュイン、キュイ−ン」と特定遊技期間への移行の確定を示す効果音は発生させない。
このように、短当たり1遊技においては、第1ラウンド遊技において特定入賞口17Aに遊技球が入賞しなかった場合、第2ラウンド遊技においては、第1ラウンド遊技と同一のラウンド演出(ノーマル演出)が実行される。換言すれば、第1ラウンド遊技において特定入賞口17Aに遊技球が入賞しなかった場合、ラウンド演出の演出内容は変更されない。しかしながら、第1ラウンド遊技で特定入賞口17Aに遊技球が入賞すると、第2ラウンド遊技では、第1ラウンド遊技のときと異なるラウンド演出が実行される。大入賞口16の内部は視認できないため、特定入賞口17Aへ入賞したか否かを確認することができないが、特定遊技確定演出又は特定遊技示唆演出が実行、換言すれば、ラウンド演出がノーマル(通常)態様から特殊態様に変化して、特定入賞口17Aへの入賞を知ることができると共に、遊技の単調化を抑えることができる。しかも、第1ラウンド遊技における事象(特定入賞口17Aへの入賞)が第2ラウンド遊技において報知されるので、緊張感を高めることができる。
なお、ここでは、第1確変短当たり1に当選した場合の例であるが、第1確変長当たり又は第1確変短当たり2、第1確変短当たり3、第2確変長当たり等の他の種類の大当たりに当選した場合も同様な演出にすることができる。また、当該大当たり遊技において特定入賞口17Aへ入賞させることがほぼ確実な第1確変長当たり又は第2確変長当たりについては、第2ラウンド遊技において、第1ラウンド遊技での特定入賞口17Aへの入賞の有無に関わらず、ノーマル演出を実行させることも可能である。さらに、大当たり遊技全体としての大当たり遊技演出は、大当たりの種類に応じて異なるようにすることもできる。
また、本実施の形態では、第1ラウンド遊技において遊技球が特定入賞口17Aに入賞した時点で第1特図保留数が「0」であることを、特定遊技確定演出の実行条件としているが、第1特図保留数が「1」以上であっても、サブRAM120cの演出情報記憶領域に大当たりを示す第1始動口入賞指定コマンドが記憶されていないことも特定遊技確定演出の実行条件とすることもできる。また、第1ラウンド遊技が終了する時点で第1特図保留数が「0」であることを特定遊技確定演出の実行条件とすることもできる。
次に、特定遊技突入チャレンジ期間における演出、すなわち、演出モードBにおける演出について説明する。特定遊技突入チャレンジ期間では、第1特別図柄判定が行われる。第1特別図柄判定では特定入賞口17Aへ入賞させ難い第1確変短当たり3に当選し易い。第1確変短当たり3に当選してしまうと、特定入賞口17Aへ入賞させられず、大当たり遊技後に通常遊技状態に設定される可能性が高い。そこで、特定遊技突入チャレンジ期間においては、大当たりに当選せずに、特定遊技突入チャレンジ期間が終了する、すなわち、特定入賞口17Aへ入賞させることができなければ通常期間に戻ってしまうことに対する危機感を増大させる演出を行う。これにより、遊技者に早く特定遊技突入チャレンジ期間を脱出したい(第1保留を消化させたい)という気持ちを高めさせ、遊技の単調化を抑えると共に、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば、特定遊技突入チャレンジ期間中の変動演出においては、画像表示装置31の画面の上端部及び下端部において、「脱出するんだ!」というフレーズを水平方向にスクロール表示させると共に、画面の中央部で演出図柄表示を行う。なお、ここでは特定遊技突入チャレンジ期間中の「脱出」に対する印象を深めるため、演出図柄の背景側では、洞窟や迷路等の出口に向かって進んでいる背景画像を表示する。
ここで、特定遊技突入チャレンジ期間において第1特別図柄判定で第1確変短当たり3に当選した場合の大当たり遊技演出について説明する。このように、特定遊技突入チャレンジ期間において発生した大当たり遊技においては、特定入賞口17Aへ入賞させることができなければ特定遊技期間に突入することができないことに対する緊張感を高める演出を行う。例えば、大当たり遊技が開始されて、オープニング演出において、画像表示装置31の画面上に、上記の洞窟や迷路の途中に敵キャラクタが出現し、「Zゾーン(特定入賞口17A)へはブチ込ませないぜ〜っと!」と特定入賞口17Aへの入賞を阻止するフレーズが表示され、遊技者の危機感を増大させる。
そして、第1ラウンド遊技におけるラウンド演出においては、「無駄だー無駄だー!」とさらに特定入賞口17Aへの入賞を阻止するフレーズが表示される。
ここで、第1ラウンド遊技において、特定入賞口17Aへ遊技球を入賞させることができなかった場合、第2ラウンド遊技においても、第1ラウンド遊技のときと同じ演出が実行、すなわち「無駄だー無駄だー!」と同一のフレーズが表示される。
一方、第1ラウンド遊技において、特定入賞口17Aへ遊技球を入賞させることができ、この時点で第1特図保留数(U1)が「0」の場合、第2ラウンド遊技においては、ラウンド演出として、特定遊技確定演出が実行される。この場合の特定遊技確定演出として、例えば、第2ラウンド遊技中に「脱出成功」というフレーズが表示されると共に、洞窟等から脱出する画像が表示され、特定遊技期間への移行が確定することを示す演出が実行される。
一方、第1ラウンド遊技において、特定入賞口17Aへ遊技球を入賞させることができたが、この時点で第1特図保留数がある(U1≧1)場合、第2ラウンド遊技においては、ラウンド演出として、特定遊技突入チャレンジ期間が継続することを示す演出(以下、「特定遊技突入チャレンジ継続示唆演出」という)が実行される。これは、第1特図保留があるため、大当たり遊技が終了しても、特定遊技突入チャレンジ期間が継続するからである。これにより、遊技者の危機感を維持させることができる。特定遊技突入チャレンジ継続示唆演出として、例えば、「撃破」と特定入賞口17Aへの入賞を示唆するフレーズを表示させる。
このように、通常期間における第1大当たり判定による大当たりの当選に基づく大当たり遊技演出の演出内容と、特定遊技チャレンジ期間における第1大当たり判定による大当たりの当選に基づく大当たり遊技演出の演出内容とは異なる。よって、遊技の単調化を抑えると共に、遊技の興趣を向上させることができる。なお、特定遊技期間、特定遊技復活チャレンジ期間、セット遊技ループチャレンジ期間等、期間の種類に応じて、第1大当たり判定による大当たりの当選に基づく大当たり遊技演出の演出内容を異ならせることもできる。
なお、特定遊技確定演出、特定遊技示唆演出及び特定遊技突入チャレンジ継続示唆演出の演出内容は特に限定されない。上述のように、その演出専用のフレーズの表示又はその演出専用の効果音の出力ではなく、画面に表示される背景画像をその演出専用のものとすることや、演出用照明装置34や演出用駆動装置33をその演出専用の態様で作動させることにしてもよい。また、特定遊技確定演出及び特定遊技示唆演出は実行条件を満たした上で所定の確率で実行するようにすることもできる。
また、第1始動口14は、第1の遊技領域6Lのみからなる第1の専用領域に設けられ、第2始動口15及び大入賞口16は、第2の遊技領域6Rのみからなる第2の専用領域に設けられている。よって、大当たり遊技中に適切な発射操作によって遊技球を発射していれば、大当たり遊技中に第1始動口14に遊技球が入賞することはない。さらに、特定遊技期間においても第1始動口14に遊技球が入賞することはない。このように、第1始動口14と第2始動口15大入賞口16とを打ち分けることができるので、大当たり遊技中第1始動口14へ入賞することによって、大当たり遊技の開始時と比べて第1特図保留数(U1)が増加し、特定遊技突入チャレンジ期間が延長されることを防ぎ、遊技者が被る不利益を軽減することができる。また、特定遊技期間中に第1始動口14へ入賞することによって、第1特図保留が発生し、特定遊技期間が終了されることを防ぎ、遊技者が被る不利益を軽減することができる。なお、第1始動口14と第2始動口15及び大入賞口16の位置は本実施の形態に限られず、打ち分け可能であればよい。
また、長当たり遊技、短当たり1遊技又は短当たり2遊技という大入賞口16の開放態様と第1可動装置18の作動態様との組み合わせにより、特定入賞口17Aへ入賞させ易い大当たり遊技が複数種類設けられているので、遊技の単調化を防ぐことができる。さらに、短当たり1遊技又は短当たり2遊技という大入賞口16の開放態様と第1可動装置18の作動態様との組み合わせにより、特定入賞口17Aへ入賞させることがほぼ確実ではないが、比較的容易な大当たり遊技が複数種類設けられ、その程度に差が設けられているので、遊技の単調化をさらに防ぐことができる。
また、これらの他に、特定入賞口17Aへ入賞させ難い短当たり3遊技も実行可能であるので、遊技者に適度な緊張感を与え、遊技の興趣を向上させることができる。なお、大当たりの種類はこれらに限定されるものではなく、さらに多くの大当たりを設けることもできる。また、ラウンド遊技回数、大入賞口16の開放時間・閉鎖時間、第1可動装置18及び第2可動装置19の作動態様等からなる大当たり遊技の構成も本実施の形態に限られない。さらには、大入賞口16の内部の構造も本実施の形態に限られない。
また、通常期間において大当たりに当選したが、当該大当たり遊技中に特定入賞口17Aへ入賞しないと、通常期間に移行するが、この場合の移行先は特定遊技突入チャレンジ期間であってもよい。